説明

カラーフィルタのシミ検査方法

【課題】 自動外観検査装置にて欠陥位置と検出した検出位置付近について、人がカラーフィルタの拡大された撮影画像を観察して最終的なOK/NGの判定を出すカラーフィルタのシミ検査方法で、局部的なシミの検査を、簡単に、手間がかからずにできる検査方法を提供する。
【解決手段】 カラーカメラ11で、拡大した状態でカラーフィルタ16の検出位置付近を撮影してモニタ14aに表示する。さらに、得られた撮影画像データを、画像処理装置15でR、G、Bの3原色に分解し、R成分画像データ、G成分画像データ、B成分画像データを得た後、観察対象となるカラーフィルタの絵素部に対して、R成分画像データ、G成分画像データ、B成分画像データの中から、吸収の多い色成分の画素データを選択し、選択された色成分の画像データを、選択的に濃淡強調した状態でモニタ14bに表示し、モニタ表示された画像を観察してOK/NGの判定を出す。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動外観検査装置にて欠陥位置と検出した検出位置付近について、人がカラーフィルタの拡大された撮影画像を観察して最終的なOK/NGの判定を出すカラーフィルタのシミ検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、情報化がますます進む中、表示装置が多くの分野、場所で使われており、特に最近では、ブラウン管方式の表示部に代え、液晶を外光を透過遮断するためのシャッターとして動作させる方式のLCD(Liquid CrystalDisplayの略で、液晶ディスプレイとも言う)を、パソコンやカラーテレビの表示部として使用させることが多くなってきた。そして、パーソナルコンピュータ用あるいは携帯電話用のLCDの需要が増加が急で、これらのLCDには、画素の精細化とコストダウンが、益々、求められるようになってきている。これに伴ない、これらのLCD用のカラーフィルタ(以下、CFとも言う)についても、益々の、画素の精細化と、その製造のコストダウンが求められている。これら液晶ディスプレイ用のカラーフィルタの製造については、従来より、■顔料分散法、■染色法、■電着法、■印刷法、■インクジェット法が知られている。
■顔料分散法は、基板上に顔料を分散した感光性樹脂層を形成し、これをパターニングすることにより単色のパターンを得る工程を、3回繰り返すことにより、R,G,Bのカラーフィルタ層を形成する。
■染色法は、ガラス基板上に染色用の材料である水溶性高分子材料を塗布し、これをフォトリソグラフィー工程により所望の形状にパターニングした後、得られたパターンを染色浴に浸漬して着色されたパターンを得る工程を、3回繰り返すことによりR,G,Bのカラーフィルタ層を得る。
■電着法は、基板上に透明電極をパターニングし、顔料、樹脂、電解液等の入った電着塗装液に浸漬して第1の色を電着する工程を、3回繰り返してR,G,Bを塗り分けた後、樹脂を熱硬化させることにより表色層を形成するものである。
■印刷法は、熱硬化型の樹脂に顔料を分散させ、印刷を3回繰り返すことによりR,G,Bを塗り分けた後、樹脂を熱硬化させることにより着色層を形成するものである。
■インクジェット法は、ノズルないしオリフィス等の開口から着色剤を含む液(以下、インクないしペーストとも言う)を吐出してカラーフィルタ部を形成するものである。
【0003】しかし、■電着法においては、形成可能なパターン形状が限定されるため、現状の技術ではTFT方式のLCDには適用が難しく、■印刷法は、解像性、平滑性が悪いためファインピッチのパターンは形成が難しく、■インクジェット法では、インクジェットの制御、調整が必要で、且つ難しいという問題があり、まだ実用段階とは言えないため、画素の精細化が求められる液晶ディスプレイ用のカラーフィルタの製造方法としては、現状では、■顔料分散法、■染色法が主流となっている。
■顔料分散法、■染色法においては、R,G,Bの3色を着色するために同一の工程を3回繰り返す必要があり、工程全体が長く複雑となっており、作成されたフィルタ部に欠陥を有することが多々あるため、欠陥部の検出を行ない、この後、欠陥部を修正する修正工程が必要に応じて行われている。
【0004】このような、カラーフィルタの製造工程において、クリーンルーム等の発塵量の少ない環境においても、完全には異物の付着を防止することは困難であり、フォトリソグラフィー用のマスクへの異物等の付着、露光不良等により、種々の欠陥を生じる。そして、カラーフィルタの白ぬけ、ブラックマトリックス部(BMとも言う)の余分な残り、突起等の局部的な欠陥(ミクロ欠陥とも言う)の検出の場合、自動外観検査装置で欠陥候補を検出した検出位置付近を、人が拡大観察して、あるいは、更に所定方法による目視観察を行ない最終的なOK/NGの判定している。
【0005】ところで、カラーフィルタの欠陥の1つである、局部的なシミは突起不良に起因するものが多く、ほとんどが自動外観検査装置で検出可能であるが、人の拡大観察による、シミの最終的なOK/NGの判定は、時間と手間がかかる上、カラーフィルタを形成した基板を人手にて扱うため、新たなキズ、汚れ、不良発生の原因にもなる。尚、ここで、シミ部とは部分的に周辺部と濃度が異なる箇所で、例えば、異物上に着色層が形成された場合、その部分が盛り上がり突起状になり、この部分を突起部と言うが、突起部は、一般にシミ状になり、シミ部となる。通常、上記人の拡大観察は、カラービデオカメラを用い、カラーフィルタをそのまま撮影し、その拡大された撮影画像を観察するものである。そして、この拡大観察後、必要に応じ、例えば、更に、カラーフィルタ上をマスクで覆い、1つの色部分のみを目視観察してOK/NGの判定をしていた。このように、局部的なシミの良否(許容範囲内であるか否か)の判定は、作業が複雑で手間がかかるものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、カラーフィルタの欠陥の1つである、局部的なシミの検査は、作業が複雑で手間がかかるもので、その対応が求められていた。本発明は、これに対応するもので、具体的には、自動外観検査装置にて欠陥位置と検出した検出位置付近について、人がカラーフィルタの拡大された撮影画像を観察して最終的なOK/NGの判定を出すカラーフィルタのシミ検査方法で、局部的なシミの検査を、簡単に、手間がかからずにできる検査方法を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のカラーフィルタのシミ検査方法は、自動外観検査装置にて欠陥位置と検出した検出位置付近について、人がカラーフィルタの拡大された撮影画像を観察して最終的なOK/NGの判定を出すカラーフィルタのシミ検査方法であって、カラーカメラで、拡大した状態でカラーフィルタの検出位置付近を撮影して、得られた撮影画像データを、R、G、Bの3原色に分解し、R成分画像データ、G成分画像データ、B成分画像データを得た後、観察対象となるカラーフィルタの絵素部に対して、R成分画像データ、G成分画像データ、B成分画像データの中から、吸収の多い色成分の画像データを選択し、選択された色成分の画像データを、選択的に濃淡強調した状態でモニタ表示し、モニタ表示された画像を観察してOK/NGの判定を出すことを特徴とするものである。あるいは、本発明のカラーフィルタのシミ検査方法は、自動外観検査装置にて欠陥位置と検出した検出位置付近について、人がカラーフィルタの拡大された撮影画像を観察して最終的なOK/NG判定を出すカラーフィルタのシミ検査方法であって、観察対象となるカラーフィルタの絵素部に対して、吸収の多い波長帯である吸収波長帯のみに帯域制限した光を光源として、もしくは、カメラのレンズの前に、それの吸収波長帯のみに帯域制限するフィルタを取り付けて、モノクロカメラで、拡大した状態で、カラーフィルタの検出位置付近を撮影し、撮影画像データをモノクロ画像データとして得た後、得られたモノクロ撮影画像データを、選択的に濃淡強調した状態でモニタ表示し、モニタ表示された画像を観察してOK/NGの判定を出すことを特徴とするそして、上記において、LCD(Liquid Crystal Display)用のカラーフィルタのシミ検査方法であることを特徴とするものである。尚、ここで言う絵素部とは、所定の色の着色層部分を意味する。
【0008】
【作用】本発明のカラーフィルタのシミ検査方法は、このような構成にすることにより、自動外観検査装置にて欠陥位置と検出した検出位置付近について、人がカラーフィルタの拡大された撮影画像を観察して最終的なOK/NGの判定を出すカラーフィルタのシミ検査方法で、局部的なシミの検査を、簡単に、手間がかからずにできる検査方法の提供を可能にしている。詳しくは、カラーカメラで、拡大した状態でカラーフィルタの検出位置付近を撮影して、得られた撮影画像データを、R、G、Bの3原色に分解し、R成分画像データ、G成分画像データ、B成分画像データを得た後、観察対象となるカラーフィルタの絵素部に対して、R成分画像データ、G成分画像データ、B成分画像データの中から、吸収の多い色成分の画像データを選択し、選択された色成分の画像データを、選択的に濃淡強調した状態でモニタ表示し、モニタ表示された画像を観察してOK/NGの判定を出すことにより、あるいはまた、観察対象となるカラーフィルタの絵素部に対して、吸収の多い波長帯である吸収波長帯のみに帯域制限した光を光源として、もしくは、カメラのレンズの前に、それの吸収波長帯のみに帯域制限するフィルタを取り付けて、モノクロカメラで、拡大した状態で、カラーフィルタの検出位置付近を撮影し、撮影画像データをモノクロ画像データとして得た後、得られたモノクロ撮影画像データを、選択的に濃淡強調した状態でモニタ表示し、モニタ表示された画像を観察してOK/NGの判定を出すことにより、これを達成している。特に、画素の微細化が求められるLCD(Liquid Crystal Display)用のカラーフィルタのシミ検査には、有効である。
【0009】ここで、異物上に着色層が形成され、着色層が厚く形成された場合のシミ欠陥部の欠陥検出が、従来の撮影画像の観察による欠陥検出に比べ、検出が容易となる理由を、1例を挙げて、以下、簡単に説明しておく。ここでは、検査対象とするシミ欠陥部の膜厚が正常部分の2倍になった場合について、説明を簡単化するため、通常の検査波長をλ1 で代表し、その透過率をτ1 とし、検査対象である着色層の吸収波長をλ2 で代表し、その透過率をτ2とする。ここでは、τ1 > τ2 である。一方、正常部の透過率をτa、シミ部の透過率をτnとした場合、正常部に対するシミ部のコントラストを|τa−τn|/τaと定義すると、波長λ1 でのコントラストは、|τ1 −τ1 2 |/τ1 =1−τ1波長λ2 でのコントラストは、|τ2 −τ2 2 |/τ2 =1−τ2したがって、τ1 > τ2 より、波長λ2 におけるコントラストの方が、波長λ1 におけるコントラストより、大きくなる。本発明のカラーフィルタのシミ検査方法は、基本的には、これと同じ原理による。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のカラーフィルタのシミ検査方法の実施の形態例を図に基づいて説明する。図1は本発明のカラーフィルタのシミ検査方法の実施の形態例のフロー図で、図2は実施の形態の例を実施するための装置の概略構成図で、図3は実施の形態例を実施するための装置の別の概略構成図で、図4は本発明のカラーフィルタのシミ検査方法の別の実施の形態例を実施するための装置の概略構成図で、図5はG成分モノクロ画像の濃度ヒストグラム図で、図6は濃淡強調を説明するための図である。尚、図1中、S1〜S10は処理ステップを示し、A1はカラーフィルタの欠陥位置付近(欠陥部を含む領域)の撮影画像データを表示した図である。図1〜図4中、1はR着色部(赤着色部、R絵素部とも言う)、2はG着色部(緑着色部、G絵素部とも言う)、3はB着色部(青着色部、B絵素部とも言う)、11はカラービデオカメラ、12は顕微鏡、13は光源、14a,14bはモニタ、15は画像処理部、16はカラーフィルタ(CFとも言う)、17はホルダー、21はカラービデオカメラ、22は顕微鏡、23は光源、24a〜24cはモニタ、25a〜25cは画像処理部、26はカラーフィルタ、27はホルダー、31はビデオカメラ、32は顕微鏡、33は光源、34はモニタ、35は画像処理部、36はカラーフィルタ、37はホルダーである。
【0011】本発明のカラーフィルタのシミ検査方法の実施の形態の1例を、図1に基づいて説明する。本例は、R着色層、G着色層、B着色層をもつカラーフィルタのシミ欠陥検査方法で、自動外観検査装置にて欠陥位置と検出した検出位置付近について、人がカラーフィルタの拡大された撮影画像を観察して最終的なOK/NGの判定を出すカラーフィルタのシミ検査方法で、図2に示す装置構成において実施するものである。簡単には、図2に示す装置構成において、カラーカメラ11で、拡大した状態でカラーフィルタ16の検出位置付近を撮影して、得られた撮影画像データを、R、G、Bの3原色に分解し、R成分画像データ、G成分画像データ、B成分画像データを得た後、観察対象となるカラーフィルタ16の各絵素に対して、それぞれ、R成分画像データ、G成分画像データ、B成分画像データの中から、吸収の多い色成分の画像データを選択し、選択された色成分の画像データを、選択的に濃淡強調した状態でモニタ表示し、モニタ表示された画像を観察してOK/NGの判定を出すものである。予め、作製されたカラーフィルタ(S1)を自動外観検査装置にて、欠陥位置を検出しておく。(S2)
次いで、図2に示すように、検出位置付近の拡大された撮影画像をカラービデオカメラで撮影し(S3)、撮影画像データ(カラー画像データ)を得る。(S4)
撮影したカラーフィルタ16の透過拡大画像は、通常の検査のためにカラー画像としてモニタ14aに表示される。この画像は図1のA1のように、R着色部(赤着色部、R絵素部とも言う)1、G着色部(緑着色部、G絵素部とも言う)2、B着色部(青着色部、B絵素部とも言う)3を含むものであり、図2に示すモニタ14aにてみることができる。次いで、この撮影画像データ(カラー画像データ)を、R、G、Bの3原色に分解し(S5)、分解された画像データである、R成分画像データ、G成分画像データ、B成分画像データを得る。(S6)
次いで、カラーフィルタの各絵素(各着色層のことを言う)、それぞれについて、R成分画像データ、G成分画像データ、B成分画像データの中からその吸収の多い色成分の画像データを、各絵素におけるシミ欠陥を検出するための画像データとして選択する。(S7)
これは、先に述べた説明の通り、カラービデオカメラで撮影されたカラー画像データよりも、各絵素に対し、その吸収の多い色成分の画像データを得る方が欠陥検出がし易くなるためである。例えば、R着色層、G着色層、B着色層をもつカラーフィルタのシミ欠陥検査の場合、R着色層、G着色層、B着色層について、それぞれ、そのG成分画像データ、そのR成分画像データ、データそのG成分画像データを検査対象画像データとする。そして、各絵素について、それぞれ、検査対象となる各成分の画像データの濃淡を強調する濃淡強調処理を行ない(S8)、モニタ14bにて、モニタ表示する。(S9)
そして、表示されたそれぞれの画像を観察して、シミ欠陥の良否を判断する。(S10)
図2に示す装置では、モニタ14bから撮影画像データ(カラー画像データ)を出力し、画像処理装置15へ入力されるもので、S4〜S8までの処理を、画像処理部15にて行なう。
【0012】どの絵素(着色層)についても、処理は基本的に同じで、ここでは、R着色層、G着色層、B着色層をもつカラーフィルタのB着色層(図1のA1の3に相当)におけるシミ欠陥検査の場合についてのみ、その濃淡強調処理を簡単に説明しておく。先ず、B着色層についてシミ欠陥検査をする場合は、それの吸収の多い色成分の画像データとして、G成分の画像データを選択する。(S7)
例えば、8ビット階調表示の場合、R着色層、G着色層、B着色層をもつカラーフィルタのG成分の画像データの階調の度数分布は、図5に示すようになり、B着色層のG成分の画像データについては、階調P1から階調P2の範囲の階調幅aにある。この場合、G成分の画像データについては、選択的に濃淡強調処理は、階調P1から階調P2の範囲についてのみ、濃淡が強調されるようにすればよいから、例えば、図6に示すような出力関数により、G成分の画像データを各画素ごとに変換すればよい。R着色層におけるシミ欠陥検査、G着色層におけるシミ欠陥検査の場合も、基本的には、同じように処理できる。尚、R着色層(図1のA1の1に相当)におけるシミ欠陥検査、G着色層(図1のA1の2に相当)におけるシミ欠陥検査、B着色層(図1のA1の3に相当)おけるシミ欠陥検査とは、それぞれの着色層にシミ欠陥があると想定して行なう検査処理である。
【0013】実際には、シミ欠陥が、R着色層、G着色層、B着色層のどこにあるか分からないので、各着色層(各絵素のこと)について、全て、同様に、吸収の多い色成分の画像データを選択し、選択的に濃淡強調処理を行なう。各着色層ごとに濃淡強調した3枚の画像を並べるか、時分割で表示する。画像処理装置15が複数のモニタに異なる画像を表示する機能を以っていれば、画像処理装置にRGB用3台のモニタを接続して示せばよい。
【0014】図2に示す装置では、R、G、B成分の分解を、画像処理装置15を用いて行なっているが、カラーカメラには、R、G、Bのそれぞれの成分に分離出力する機能をもった機種もあり、その機能を使えば、図3のように、R、G、Bに分岐した信号に、それぞれ、濃淡強調機能を有した画像処理装置を接続しても同様な効果が得られる。図3において、画像処理装置25a、モニタ24aは、R成分の画像データを取得し、これを選択的に濃淡強調表示するためのもので、画像処理装置25b、モニタ24bは、G成分の画像データを取得し、これを選択的に濃淡強調表示するためのもので、画像処理装置25c、モニタ24cは、B成分の画像データを取得し、これを選択的に濃淡強調表示するためのものである。検査するシミの程度によっては、図5の画像処理装置25a,25b、25cを排しても、モニタ24a、24b、24cの画像調整機能だけでシミを強調表示することもできる。
【0015】本発明のカラーフィルタのシミ検査方法の実施の形態の別の例としては、図1における、R成分画像データ、G成分画像データ、B成分画像データを、それぞれ、カラーカメラを用いないで、得る形態も挙げることができる。例えば、図4に示すような装置を用いる。観察対象となるカラーフィルタの絵素部に対して、吸収の多い波長帯である吸収波長帯のみに帯域制限した光を光源として、もしくは、カメラのレンズの前に、それの吸収波長帯のみに帯域制限するフィルタを取り付けて、モノクロカメラ31で、顕微鏡32拡大した状態で、カラーフィルタ16の検出位置付近を撮影する。そして、撮影画像データをモノクロ画像データとして得た後、得られたモノクロ撮影画像データを、選択的に濃淡強調した状態でモニタ表示し、モニタ表示された画像を観察してOK/NGの判定を出すものである。濃淡強調表示の方法は、図1に示す実施の形態例と同様に行なうことができる。これらの場合は、光源、または、レンズ、または、カメラに光学フィルタを装着する。これらの場合、観察対象の色によって、フィルタを交換しながら、画像処理装置で濃淡強調してモニタ表示する。
【0016】
【発明の効果】本発明は、上記のように、自動外観検査装置にて欠陥位置と検出した検出位置付近について、人がカラーフィルタの拡大された撮影画像を観察して最終的なOK/NGの判定を出すカラーフィルタのシミ検査方法で、局部的なシミの検査を、簡単に、手間がかからずにできる検査方法の提供を可能とした。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカラーフィルタのシミ検査方法の実施の形態例のフロー図である。
【図2】図1に示す実施の形態の例を実施するための装置の概略構成図である。
【図3】図1に示す実施の形態例を実施するための装置の別の概略構成図である。
【図4】本発明のカラーフィルタのシミ検査方法の別の実施の形態例を実施するための装置の概略構成図である。
【図5】G成分モノクロ画像の濃度ヒストグラム図である。
【図6】濃淡強調を説明するための図である。
【符号の説明】
1 R着色部(赤着色部、R絵素部とも言う)
2 G着色部(緑着色部、G絵素部とも言う)
3 B着色部(青着色部、B絵素部とも言う)
11 カラービデオカメラ
12 顕微鏡
13 光源
14a,14b モニタ
15 画像処理部
16 カラーフィルタ(CFとも言う)
17 ホルダー
21 カラービデオカメラ
22 顕微鏡
23 光源
24a〜24c モニタ
25a〜25c 画像処理部
26 カラーフィルタ
27 ホルダー
31 ビデオカメラ
32 顕微鏡
33 光源
34 モニタ
35 画像処理部
36 カラーフィルタ
37 ホルダー

【特許請求の範囲】
【請求項1】 自動外観検査装置にて欠陥位置と検出した検出位置付近について、人がカラーフィルタの拡大された撮影画像を観察して最終的なOK/NGの判定を出すカラーフィルタのシミ検査方法であって、カラーカメラで、拡大した状態でカラーフィルタの検出位置付近を撮影して、得られた撮影画像データを、R、G、Bの3原色に分解し、R成分画像データ、G成分画像データ、B成分画像データを得た後、観察対象となるカラーフィルタの絵素部に対して、R成分画像データ、G成分画像データ、B成分画像データの中から、吸収の多い色成分の画像データを選択し、選択された色成分の画像データを、選択的に濃淡強調した状態でモニタ表示し、モニタ表示された画像を観察してOK/NGの判定を出すことを特徴とするカラーフィルタのシミ検査方法。
【請求項2】 自動外観検査装置にて欠陥位置と検出した検出位置付近について、人がカラーフィルタの拡大された撮影画像を観察して最終的なOK/NG判定を出すカラーフィルタのシミ検査方法であって、観察対象となるカラーフィルタの絵素部に対して、吸収の多い波長帯である吸収波長帯のみに帯域制限した光を光源として、もしくは、カメラのレンズの前に、それの吸収波長帯のみに帯域制限するフィルタを取り付けて、モノクロカメラで、拡大した状態で、カラーフィルタの検出位置付近を撮影し、撮影画像データをモノクロ画像データとして得た後、得られたモノクロ撮影画像データを、選択的に濃淡強調した状態でモニタ表示し、モニタ表示された画像を観察してOK/NGの判定を出すことを特徴とするカラーフィルタのシミ検査方法。
【請求項3】 請求項1ないし2において、LCD(Liquid Crystal Display)用のカラーフィルタのシミ検査方法であることを特徴とするカラーフィルタのシミ検査方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2003−329597(P2003−329597A)
【公開日】平成15年11月19日(2003.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2002−136449(P2002−136449)
【出願日】平成14年5月13日(2002.5.13)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】