カートン供給装置
【課題】 この発明は、充填装置にカートンを開いた状態で送りこむためのカートン供給装置において、パドリング部によるカートン収納部における重ね合わされたカートンへの押圧力を制御することにより収納部におけるカートンの保持性を安定させ、その結果、ピッキング時のトラブルを極力抑えることができるようにするものである。
【解決手段】 カートン収納部の一方の端にカートンの一つを保持して充填装置に送るピッキング部を設けており、他方の端に内側に押圧するパドリング部を有しており、当該パドリングの押圧をサーボ機構により制御している。
【解決手段】 カートン収納部の一方の端にカートンの一つを保持して充填装置に送るピッキング部を設けており、他方の端に内側に押圧するパドリング部を有しており、当該パドリングの押圧をサーボ機構により制御している。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
この発明は、折り畳まれた状態のカートンを筒状に開いて、牛乳等に代表される飲料を充填するための装置に送り込むカートンの供給装置に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
収納部に収納された多数の重ねあわされたカートンを一方の端から一枚ずつピッキング部によりピッキングすると共に、カートンを開いて、底部をシールするためのマンドレル部に送り込まれる。この収納部において送り込む側と反対側最終端は、パドリング部により内側に押圧された状態になっている。従来、この押圧は、シリンダー機構により押圧しているものが一般的であり、充填する飲料の容量の違い等によりカートンの種類を変更する場合には、人為的に設定変更をしなければならなかった。また、残量によって、押圧力を個々にかえることは実質的には難しかった。したがって、例えば、カートン残量が極端に少なくなった場合には、ピッキングのミスが生じ、都度、装置を止めてピッキングミスしたカートンを取り除く等の処理が必要となり、手間と作業ロスが発生していた。このトラブルを防ぐため、人為的あるいは機械的にカートンが少なくなった場合を監視して、それに応じて、カートンを補充する必要があった。
【０００３】
また、別の方法として、押圧手段に押圧力を強弱に切替える切替え手段が備わっているものがあるが、細かい設定はできなく、ピッキング時のトラブル発生が十分に減少できているとは言い難かった。（特許文献１）
【０００４】
【特許文献１】 実用新案登録第２５６２０００号公報
【０００５】
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
この発明は、充填装置にカートンを開いた状態で送りこむためのカートン供給装置において、パドリング部によるカートン収納部における重ね合わされたカートンへの押圧力を制御することにより収納部におけるカートンの保持性を安定させ、その結果、ピッキング時のトラブルを極力抑えることができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
すなわち、請求項１に係るカートン供給装置は、折り畳まれた複数のカートンを重ね合わせた状態で保持するとともに、カートンを充填装置へ送り込むための装置において、カートン収納部の一方の端にカートンの一つを保持して充填装置に送るピッキング部を設けており、他方の端に内側に押圧するパドリング部を有しており、当該パドリングの押圧をサーボ機構により制御していることを特徴とするものである。
【０００８】
請求項２の発明は、さらに前記発明のうち、サーボ機構がカートンの種類、カートンの残量及びピッキング部の位置の少なくとも１つにより制御可能であることを特徴とするものである。
【０００９】
【発明の効果】
【００１０】
請求項１の発明に係る装置によれば、収納部におけるカートンの保持性を安定させることができ、その結果、収納部において、カートンがばらつくなどによる調整が必要なく、また、充填装置に送り込むためのピッキング部でのトラブルが極めて少なくなる。
【００１１】
請求項２の発明によれば、より細かな設定が可能となり、確実に前記のトラブル発生を回避することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１２】
以下、添付の図面に従って、この発明を詳細に説明する。図１は装置の概略図であり、カートン収納部１に重ねられた状態でカートン４が収容されている。一方の端には、ピッキング部２を有しており、このピッキング部２の先に設けられたパッキンにより吸着され、一番端の一枚を保持するとともにカートン４が筒状に広げられ、充填装置の最初の工程である底部のシール部であるマンドレル部に送り込まれる。
【００１３】
他の端には、パドリング部３を有している。このパドリング部３は、手前に突出した把手部を有しており、該把手部を手前側円弧状に引上げることにより、パドリング部３が収納されているカートン４と逆側の退避部に自動的に移動するようになっている。カートン収納部１におけるカートン４の残量が少なくなってきたら、まずパドリング部３の左側のスペースにカートンを補充する。通常ブランクのカートンは重ねられた状態で箱に収容されており、梱包をとくと、そのまま重ねられた状態を維持したまま、カートン収納部１に収納できるようになっている。当該パドリング部３の把手部を手前に引上げることにより、パドリング部３は、補充したブランクカートン４の最も左側より更に左側の退避位置に移動する。その後、パドリング部３の把手部を手前側から円弧状にもとの状態に押し戻すことにより、パドリング部３は自動的にカートン収納部１のカートン４の最終端まで自動的に移動し、さらに収容されたカートン４を内側方向に押圧している状態になる。この押圧は、パドリング部３に接続されたサーボ機構により、制御されている。
【００１４】
サーボ機構による押圧の制御はカートン収納部１におけるカートン４の残量、カートン４の種類及びピッキング部２の位置に応じて、過去のデータをもとに制御できるようになっている。
【実施例】
【００１５】
１０００ｍｌ用の牛乳を充填するカートンを複数枚重ね合わせた状態で収納部に収容させ、既存の方法により、生産を行った。適宜カートンを補充しながら、生産を継続して実施した。さらに型替をし、５００ｍｌのカートンに変更して、同様の生産を行った。
【００１６】
いずれの生産においてもピッキング部における送り込み時にトラブルの発生はなく、充填を継続して行うことができた。これにより、本発明の有効性が確認できた。
【図面の簡単な説明】
【００１７】
【図１】 装置の概略図
【符号の説明】
【００３８】
１ カートン収納部
２ ピッキング部
３ パドリング部
４ カートン
【技術分野】
【０００１】
この発明は、折り畳まれた状態のカートンを筒状に開いて、牛乳等に代表される飲料を充填するための装置に送り込むカートンの供給装置に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
収納部に収納された多数の重ねあわされたカートンを一方の端から一枚ずつピッキング部によりピッキングすると共に、カートンを開いて、底部をシールするためのマンドレル部に送り込まれる。この収納部において送り込む側と反対側最終端は、パドリング部により内側に押圧された状態になっている。従来、この押圧は、シリンダー機構により押圧しているものが一般的であり、充填する飲料の容量の違い等によりカートンの種類を変更する場合には、人為的に設定変更をしなければならなかった。また、残量によって、押圧力を個々にかえることは実質的には難しかった。したがって、例えば、カートン残量が極端に少なくなった場合には、ピッキングのミスが生じ、都度、装置を止めてピッキングミスしたカートンを取り除く等の処理が必要となり、手間と作業ロスが発生していた。このトラブルを防ぐため、人為的あるいは機械的にカートンが少なくなった場合を監視して、それに応じて、カートンを補充する必要があった。
【０００３】
また、別の方法として、押圧手段に押圧力を強弱に切替える切替え手段が備わっているものがあるが、細かい設定はできなく、ピッキング時のトラブル発生が十分に減少できているとは言い難かった。（特許文献１）
【０００４】
【特許文献１】 実用新案登録第２５６２０００号公報
【０００５】
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
この発明は、充填装置にカートンを開いた状態で送りこむためのカートン供給装置において、パドリング部によるカートン収納部における重ね合わされたカートンへの押圧力を制御することにより収納部におけるカートンの保持性を安定させ、その結果、ピッキング時のトラブルを極力抑えることができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
すなわち、請求項１に係るカートン供給装置は、折り畳まれた複数のカートンを重ね合わせた状態で保持するとともに、カートンを充填装置へ送り込むための装置において、カートン収納部の一方の端にカートンの一つを保持して充填装置に送るピッキング部を設けており、他方の端に内側に押圧するパドリング部を有しており、当該パドリングの押圧をサーボ機構により制御していることを特徴とするものである。
【０００８】
請求項２の発明は、さらに前記発明のうち、サーボ機構がカートンの種類、カートンの残量及びピッキング部の位置の少なくとも１つにより制御可能であることを特徴とするものである。
【０００９】
【発明の効果】
【００１０】
請求項１の発明に係る装置によれば、収納部におけるカートンの保持性を安定させることができ、その結果、収納部において、カートンがばらつくなどによる調整が必要なく、また、充填装置に送り込むためのピッキング部でのトラブルが極めて少なくなる。
【００１１】
請求項２の発明によれば、より細かな設定が可能となり、確実に前記のトラブル発生を回避することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１２】
以下、添付の図面に従って、この発明を詳細に説明する。図１は装置の概略図であり、カートン収納部１に重ねられた状態でカートン４が収容されている。一方の端には、ピッキング部２を有しており、このピッキング部２の先に設けられたパッキンにより吸着され、一番端の一枚を保持するとともにカートン４が筒状に広げられ、充填装置の最初の工程である底部のシール部であるマンドレル部に送り込まれる。
【００１３】
他の端には、パドリング部３を有している。このパドリング部３は、手前に突出した把手部を有しており、該把手部を手前側円弧状に引上げることにより、パドリング部３が収納されているカートン４と逆側の退避部に自動的に移動するようになっている。カートン収納部１におけるカートン４の残量が少なくなってきたら、まずパドリング部３の左側のスペースにカートンを補充する。通常ブランクのカートンは重ねられた状態で箱に収容されており、梱包をとくと、そのまま重ねられた状態を維持したまま、カートン収納部１に収納できるようになっている。当該パドリング部３の把手部を手前に引上げることにより、パドリング部３は、補充したブランクカートン４の最も左側より更に左側の退避位置に移動する。その後、パドリング部３の把手部を手前側から円弧状にもとの状態に押し戻すことにより、パドリング部３は自動的にカートン収納部１のカートン４の最終端まで自動的に移動し、さらに収容されたカートン４を内側方向に押圧している状態になる。この押圧は、パドリング部３に接続されたサーボ機構により、制御されている。
【００１４】
サーボ機構による押圧の制御はカートン収納部１におけるカートン４の残量、カートン４の種類及びピッキング部２の位置に応じて、過去のデータをもとに制御できるようになっている。
【実施例】
【００１５】
１０００ｍｌ用の牛乳を充填するカートンを複数枚重ね合わせた状態で収納部に収容させ、既存の方法により、生産を行った。適宜カートンを補充しながら、生産を継続して実施した。さらに型替をし、５００ｍｌのカートンに変更して、同様の生産を行った。
【００１６】
いずれの生産においてもピッキング部における送り込み時にトラブルの発生はなく、充填を継続して行うことができた。これにより、本発明の有効性が確認できた。
【図面の簡単な説明】
【００１７】
【図１】 装置の概略図
【符号の説明】
【００３８】
１ カートン収納部
２ ピッキング部
３ パドリング部
４ カートン
【特許請求の範囲】
【請求項１】
折り畳まれた複数のカートンを重ね合わせた状態で保持するとともに、カートンを充填装置へ送り込むための装置において、
カートン収納部の一方の端にカートンの一つを保持して充填装置に送るピッキング部を設けており、他方の端に内側に押圧するパドリング部を有しており、当該パドリングの押圧をサーボ機構により制御していることを特徴とするカートン供給装置。
【請求項２】
サーボ機構がカートンの種類、カートンの残量及びピッキング部の位置の少なくとも１つにより制御可能であることを特徴とする請求項１に記載のカートン供給装置。
【請求項１】
折り畳まれた複数のカートンを重ね合わせた状態で保持するとともに、カートンを充填装置へ送り込むための装置において、
カートン収納部の一方の端にカートンの一つを保持して充填装置に送るピッキング部を設けており、他方の端に内側に押圧するパドリング部を有しており、当該パドリングの押圧をサーボ機構により制御していることを特徴とするカートン供給装置。
【請求項２】
サーボ機構がカートンの種類、カートンの残量及びピッキング部の位置の少なくとも１つにより制御可能であることを特徴とする請求項１に記載のカートン供給装置。
【図１】
【公開番号】特開２０１０−１９５４７８（Ｐ２０１０−１９５４７８Ａ）
【公開日】平成２２年９月９日（２０１０．９．９）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００９−６６９６３（Ｐ２００９−６６９６３）
【出願日】平成２１年２月２４日（２００９．２．２４）
【出願人】（０００１９８４７７）石塚硝子株式会社 (77)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２２年９月９日（２０１０．９．９）
【国際特許分類】
【出願日】平成２１年２月２４日（２００９．２．２４）
【出願人】（０００１９８４７７）石塚硝子株式会社 (77)
【Ｆターム（参考）】
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