説明

カード用アダプタ

【課題】装着されるカードと異なる別のカード用のコンタクト端子との干渉を防止しつつ、装着されるカードを適切な位置に装着すること。
【解決手段】カードAを装着した状態でカード用コネクタに装着されるカード用アダプタ10であって、カード用コネクタに装着されるカードAと異なる別のカードBを案内するガイド部材により案内され、カードB用のコンタクト端子と接触しないアダプタ本体部10aと、このアダプタ本体部10aに設けられ、カード用コネクタに対する挿入方向の前端部を突出させた状態でカードAを保持する保持部13とを具備することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カード用アダプタに関し、特に、カードを装着した状態でカード用コネクタに装着可能なカード用アダプタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カードを装着した状態でカード用コネクタに装着可能なカード用アダプタが知られている。例えば、特許文献1記載のカード用アダプタにおいては、標準化されているサイズのカード(標準カード)よりも小さな外形寸法を有するカードを、標準カードのサイズに変換するカード用アダプタが提案されている。
【特許文献1】特開平6−318390号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、現在、このようなカード用アダプタに装着されるカードのサイズは多岐に亘っている。このため、例えば、一方のカード(第1カード)のサイズに包含されるサイズの他方のカード(第2カード)を、第2カードを第1カードのサイズに変換するアダプタに装着し、当該アダプタをカード用コネクタに装着する場合が考えられる。
【0004】
しかしながら、このように第2カードをアダプタに装着してカード用コネクタに装着する場合には、カード用コネクタに設けられた第1カード用のコンタクト端子にアダプタが接触し、第2カードを適切な位置に装着することができない事態や、第1カード用のコンタクト端子を損傷させる事態を引き起こす場合がある。
【0005】
例えば、このような事態は、第1カード用のコンタクト端子を第1カード用の装着空間内で移動(退避)させることができない場合(例えば、第1カード用のコンタクト端子がピン形状を有する場合)に発生する。
【0006】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであり、装着されるカードと異なる別のカード用のコンタクト端子との干渉を防止しつつ、装着されるカードを適切な位置に装着することができるカード用アダプタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のカード用アダプタは、カードを装着した状態でカード用コネクタに装着されるカード用アダプタであって、前記カード用コネクタに装着される前記カードと異なる別のカードを案内するガイド部材により案内され、当該別のカード用のコンタクト端子と接触しないアダプタ本体部と、前記アダプタ本体部に設けられ、前記カード用コネクタに対する挿入方向の前端部を突出させた状態で前記カードを保持する保持部とを具備することを特徴とする。
【0008】
上記カード用アダプタによれば、カード用コネクタに装着される別のカード用のコンタクト端子に接触しないアダプタ本体部において、カード用コネクタに対する挿入方向の前端部を突出させた状態でカードが保持されることから、別のカード用のコンタクト端子と接触することなく、装着されるカードの前端部のみを別のカードの前端部よりもカード用コネクタの内部側に配置することができるので、別のカード用のコンタクト端子との干渉を防止しつつ、装着されるカードを適切な位置に装着することが可能となる。
【0009】
上記カード用アダプタにおいては、前記保持部に、前記カードの一部が前記別のカードの外形寸法から上方側に突出する状態で前記カードを収容する収容部を設けることが好ましい。この場合には、カードの一部が別のカードの外形寸法から上方側に突出した状態で収容部に収容されることから、カード用コネクタに設けられた別のカード用のストッパ部材等との干渉を防止すること可能となる。
【0010】
また、上記カード用アダプタにおいては、前記アダプタ本体部に、前記カード用コネクタにおける前記別のカード用のコンタクト端子を収容する凹部を設けることが好ましい。この場合には、別のカード用のコンタクト端子が凹部に収容されることから、確実に別のカード用のコンタクト端子との干渉を防止することが可能となる。
【0011】
さらに、上記カード用アダプタにおいては、前記保持部に、前記カードに設けられた凹部と係合する係合片を設けることが好ましい。この場合には、係合片をカードに設けられた凹部に係合させることができるので、カード用アダプタからカードが抜けるのを防止することが可能となる。
【0012】
さらに、上記カード用アダプタにおいては、前記保持部に、前記カードの挿入方向の後端部に設けられた凸部と当接する当接片を設けることが好ましい。この場合には、当接片にカードの後端部に設けられた凸部を当接させることにより、カード用アダプタにおける当該カードの位置決めを行うことが可能となる。
【0013】
さらに、上記カード用アダプタにおいては、前記保持部に、前記カードの上面を保持する保持片を設けることが好ましい。この場合には、保持片によりカードの上面を保持することができるので、カード用アダプタに装着されたカードの上方側への移動を規制することが可能となる。
【0014】
例えば、上記カード用アダプタは、前記別のカードのコンタクト端子がピン形状を有する場合に好適である。すなわち、別のカードのコンタクト端子がピン形状を有する場合には、当該コンタクト端子を移動(退避)させることが困難である。このような場合においても、上記カード用アダプタであれば、当該ピン形状のコンタクト端子に接触することなく、装着されるカードをカード用コネクタの内部側に配置することができるので、ピン形状のコンタクト端子との干渉を防止しつつ、装着されるカードを適切な位置に装着することが可能となる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、カード用コネクタに装着される別のカード用のコンタクト端子に接触しないアダプタ本体部において、カード用コネクタに対する挿入方向の前端部を突出させた状態でカードが保持されることから、別のカード用のコンタクト端子と接触することなく、装着されるカードの前端部のみを別のカードの前端部よりもカード用コネクタの内部側に配置することができるので、別のカード用のコンタクト端子との干渉を防止しつつ、装着されるカードを適切な位置に装着することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の一実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。本実施の形態に係るカード用アダプタ(以下、単に「アダプタ」という)10は、カードを装着した状態でカード用コネクタ(以下、単に「コネクタ」という)に装着されるものであって、装着されるカードと異なる別のカード用のコンタクト端子との干渉を防止しつつ、適切な位置に装着されるカードを装着するものである。ここで、本実施の形態に係るアダプタ10の構成を説明する前に、アダプタ10に装着されるカードAと、アダプタ10で干渉が防止されるコンタクト端子を使用するカードBの構成について説明する。
【0017】
図1(a)は、カードAを挿入方向の後方側から示した斜視図であり、同図(b)は、カードAの前面図である。図2(a)、(b)及び(c)は、それぞれカードAの上面図、側面図及び下面図である。図3(a)は、カードBを挿入方向の後方側から示した斜視図であり、同図(b)は、カードBの前面図である。なお、図2(b)においては、カードAを右方側から示した側面図を示している。
【0018】
図1(a)に示すように、カードAは、挿入方向に沿った長さ方向の寸法がA1であり、幅方向の寸法がA2であり、厚さ方向の寸法がA3に設定されている。カードAの側方側の端部上面には、段差部A4が設けられている(図2(a)、(b)参照)。この段差部A4には、左右に一対の凹部A5が形成されている。また、カードAの後端部には、カードAをアダプタ10から抜き取る際に利用される摘み部A6が設けられている。
【0019】
カードAの側方側の端部下面には、段差部A7が設けられている(図2(b)、(c)参照)。この段差部A7の後端部には、後述するアダプタ10のガイド片14に当接する凸部としての当接部A8が設けられている。この当接部A8がアダプタ10のガイド片14に当接することにより、アダプタ10におけるカードAの位置決めが可能となっている。カードAの前面には、図1(b)に示すように、凹部A9が形成されている。この凹部A9の内側の上面には、後述するカードA用コンタクト201と接触し、信号を送受信するための複数の接触パッド(不図示)が設けられている。
【0020】
一方、図3(a)に示すように、カードBは、長さ方向の寸法がカードAのよりも短いB1であり、幅方向の寸法がカードAのA2よりも長いB2であり、厚さ方向の寸法がカードAのA3よりも厚いB3に設定されている。カードBの側方側の端部には、段差部B4が設けられている。また、カードBの側面には、前方側から一定長さの溝B5が形成されている。この溝B5には、カードBがコネクタ1に挿入される際、後述するコンタクトハウジング2の係合片210を受け入れる。カードBの前面には、図3(b)に示すように、後述するカードB用コンタクト202を収容する複数の収容穴B6が設けられている。
【0021】
本実施の形態に係るアダプタ10は、上述したカードAが装着された状態でコネクタに装着される。ここで、本実施の形態に係るアダプタ10の構成、並びに、アダプタ10におけるカードAが装着された状態について説明する。図4(a)は、アダプタ10を挿入方向の後方側から示した斜視図であり、同図(b)は、アダプタ10の前面図である。図5(a)、(b)及び(c)は、それぞれアダプタ10の上面図、側面図及び下面図である。図6(a)は、カードAが装着されたアダプタ10を後方側から示した斜視図であり、同図(b)は、カードAが装着されたアダプタ10の前面図である。
【0022】
アダプタ10は、その外形において、カードBと同一の寸法に設定され、その外面でカードAをコネクタに装着する際のガイド部として機能するアダプタ本体部10aを備えている。アダプタ本体部10aは、図4(a)に示すように、挿入方向の長さ方向の寸法がカードBのB1と同一であり、幅方向の寸法がカードBのB2と同一であり、厚さ方向の寸法がカードBのB3と同一に設定されている。アダプタ本体部10aの側方側の端部には、カードBの段差部B4と同一形状の段差部11が設けられている(図5(a)、(b)参照)。また、アダプタ本体部10aの側面には、カードBの溝B5と同一形状の溝12が形成されている(図5(b)参照)。溝12は、カードBの溝B5と同様に、後述するコンタクトハウジング2の係合片210を受け入れる。
【0023】
アダプタ本体部10aの上面であって中央部分には、カードAを収容する収容部13が設けられている。この収容部13は、カードAを保持する保持部の一部として機能する。収容部13は、アダプタ本体部10aの上面よりも低くなっている。この収容部13の側端部には、カードAの段差部A7を下方側から支持するガイド片14が挿入方向に沿って複数設けられている(なお、図4(a)において右方側のガイド片14は不図示、図5(a)参照)。なお、最も後方側に位置するガイド片14の後端部には、アダプタ10に装着されたカードAの当接部A8が当接するように構成されている。この最も後方側のガイド片14は、カードAを保持する保持部の一部として機能する当接片を構成する。
【0024】
収容部13の側方側端部近傍には、装着されたカードAの上面を保持する複数の保持片15が挿入方向に沿って設けられている。これらの保持片15は、カードAを保持する保持部の一部として機能する。これらの保持片15は、図4(b)に示すように、ガイド片14の上面と対向する保持面を有し、ガイド片14の上面とこの保持面とでカードAの側端部を上下方向から保持するように構成されている。また、最も前方側の保持片15の前方側には、一対の凹部16が形成されている。この凹部16には、アダプタ10に装着されたカードAの凹部A5に係合する板ばね17が取り付けられている。この板ばね17は、カードAを保持する保持部の一部として機能する係合片を構成する。
【0025】
また、アダプタ本体部10aの前面には、図4(b)に示すように、凹部18が形成されている(図5(c)参照)。この凹部18は、カードAが装着された状態のアダプタ10がコネクタに挿入される際、後述するカードB用コンタクト202を収容するように構成されている。なお、アダプタ本体部10aの後方側の端面には、装着されたカードAを取り外し易くするための凹部19が形成されている(図5(a)、(c)参照)。
【0026】
このような構成を有するアダプタ10において、カードAは、図6(a)に示すように、その前端部が挿入方向の前方側に突出した状態で装着される。また、カードAの後端面は、アダプタ10の後端面と同一面上に配置され、摘み部A6が凹部18に入り込んだ状態となっている。このようにカードAの後端面と、アダプタ10の後端面とを同一面上に配置することにより、ユーザにおける利用性を向上している。
【0027】
また、図6(b)に示すように、カードAの側端部は、ガイド片14により下方側から支持され、保持片15により上方側から保持されている。このように保持片15で上方側からカードAを保持することにより、カードAの上方側への移動を規制している。そして、カードAの凹部A5に板ばね17の端部が入り込むことで、カードAがアダプタ本体部10a上で固定されている。このように板ばね17の端部を凹部A5に入り込ませることにより、アダプタ10からカードAが抜けるのを防止することが可能となる。
【0028】
さらに、アダプタ10において、カードAは、その一部が上方側に突出した状態で収容部13に収容されている。このようにカードAの一部がアダプタ10の表面から上方側に突出した状態で保持させることにより、コネクタ1に装着された場合に、カードAにおける当該コネクタ1に設けられたカードB用のコンタクト端子の保持部等との干渉を防止することが可能となる。なお、アダプタ10において、カードAは、後端部に設けられた当接部A8を最も後方側に位置するガイド片14の後端部に当接させた状態で装着されている。このように当接部A8を最も後方側に位置するガイド片14の後端部に当接させることにより、アダプタ10におけるカードAの適切な位置決めを行っている。
【0029】
ここで、本実施の形態に係るアダプタ10が装着されるコネクタ1の構成について説明する。図7は、アダプタ10が装着されるコネクタ1の外観を示す斜視図である。図8は、アダプタ10が装着されるコネクタ1の分解斜視図である。なお、以下においては、適宜、図7に示す紙面上方側を「コネクタ1の前方側」又は単に「前方側」と呼び、同図に示す紙面下方側を「コネクタ1の後方側」又は単に「後方側」と呼ぶものとする。また、図7に示す紙面右方側を「コネクタ1の右方側」又は単に「右方側」と呼び、同図に示す紙面左方側を「コネクタ1の左方側」又は単に「左方側」と呼ぶものとする。
【0030】
図7及び図8に示すように、本実施の形態に係るコネクタ1は、合成樹脂材料を成型して形成されるコンタクトハウジング2と、金属薄板材料に打ち抜き加工及び折り曲げ加工などを施して形成されるカバー部材3と、コネクタ1に装着されたカードA、B(カードBは、アダプタ10と一緒に)を排出する排出機構4とを備えている。
【0031】
コンタクトハウジング2は、図7に示すように、コネクタ1の前方側端部に配置され、コネクタ1の側壁部の一部及び奥壁部を構成している。また、コンタクトハウジング2には、図8に示すように、カードAの装着時に使用されるカードA用コンタクト201と,カードBの装着時に使用されるカードB用コンタクト202とが設けられている。さらに、コンタクトハウジング2には、後述するカードAの装着空間SAの一部が形成されている。なお、このコンタクトハウジング2の構成については後述する。
【0032】
カバー部材3は、コネクタ1の上面を構成する上面部301と、この上面部301の側端部から下方側に延出する側面部302とを有し、上面部301の前方側端部近傍において、コンタクトハウジング2に取り付けられる。そして、カバー部材3は、コンタクトハウジング2に取り付けられた状態において、搭載される機器(例えば、パーソナルコンピュータ)に固定される。これらの上面部301と、側面部302と、搭載される機器の被取付面との間にカードA、Bの装着空間が形成される。また、搭載される機器に固定された状態で、図7に示すように、コネクタ1の後方側端部にカード挿入口5が形成される。
【0033】
上面部301における前方側端部近傍の所定位置には、後述する排出機構4のレバー部材402、403を回動可能に保持するための一対の保持部303が形成されている。これらの保持部303は、上面部301の一部をプレス加工することで形成され、上面部301の下面において下方側に突出する円環形状を有している。この円環形状部分にレバー部材402、403が回動可能に取り付けられる。
【0034】
側面部302には、排出機構4を保持するための複数の爪部304と、アダプタ10の段差部11等に弾接する弾接部305と、コネクタ1の内側に僅かに延出し、アダプタ1等の側面を軽く押圧する弾性片306とを有している。側面部302の下端部は、コネクタ1の内側に折り曲げられており、アダプタ10やカードBの側方側端部の下面をガイドするガイド部307を形成している。さらに、側面部302よりもコネクタ1の前方側には、後述するコンタクトハウジング2の係合片209を収容する開口部が形成された一対の固定部308が設けられている。
【0035】
排出機構4は、カバー部材3が有する右方側の側面部302に取り付けられるカード押出機構401と、カバー部材3の保持部303に取り付けられるレバー部材402、403とを有している。カード押出機構401は、コネクタ1の側面と同等の長さを有するベース部材401aと、ベース部材401aに取り付けられるカバー401bと、ベース部材401aとカバー401bとの間の空間にその一部が収納される摘み部401cと、同じくベース部材401aとカバー401bとの間の空間に収納され、摘み部401cに対する押圧操作に応じてレバー部材402を駆動する不図示の駆動機構とを有する。
【0036】
摘み部401cは、コネクタ1の前後方向にスライド移動可能に構成され、その後方側端部がコネクタ1の後方側に突出している。駆動機構は、ベース部材401aに形成されたガイド溝に係合する係合部材と、このガイド溝上における係合部材の位置に応じて前後方向及び上下方向に移動する当接片401eを有するカム部材とから構成される。当接片401eは、ベース部材401aとカバー部材401bとの間に形成されるスリットから上方側に突出し、このスリット上に配置されるレバー部材402の係合部402bと当接する(図9参照)。
【0037】
レバー部材402は、例えば、金属薄板材料で形成され、図8に示すように、コネクタ1の左右方向に延在する長尺の板状部材で構成される。レバー部材402は、平面部402aと、この平面部402aの右方側端部に設けられた係合部402bと、平面部402aの左方側端部近傍から下方側に延出する回動規制部402cとを有している。平面部402aの中央よりも僅かに左方側には、円形状の開口部402dが形成されている。カバー部材3の保持部303は、レバー部材402が回動可能な程度にこの開口部402dに圧入される。
【0038】
レバー部材403は、レバー部材402と同様に、例えば、金属薄板材料で形成され、コンタクトハウジング2の半分程度の長さを有する板状部材で構成される。レバー部材403は、平面部403aと、この平面部403aの左方側端部で上方側に突出する突出片403bと、平面部403aの右方側端部から下方側に延出する当接片403cとを有している。突出片403bは、レバー部材402の前端面と当接する。当接片403cは、レバー部材403の回動に応じてコネクタ1に装着されたカードA等の前端部に当接し、カードA等を後方側に押し出す。平面部403aの中央よりも僅かに左方側には、円形状の開口部403dが形成されている。カバー部材3の保持部303は、レバー部材403が回動可能な程度にこの開口部403dに圧入される。
【0039】
図9は、このような構成を有する排出機構4の構成の位置関係を説明するための斜視図である。なお、図9においては、説明の便宜上、コンタクトハウジング2も示している。図9に示すように、排出機構4のレバー部材402、403は、コンタクトハウジング2のカードB用コンタクト202の上方において、左右方向に並ぶように配置されている。レバー部材402の係合部402bは、カード押出機構401の当接片401eが当接可能な位置に配置されている。レバー部材402の回動規制部402cは、後述するコンタクトハウジング2における左方側の奥壁部203に対向配置され、レバー部材402の一定位置以上の回動を規制する。また、レバー部材403の当接片403cは、後述するコンタクトハウジング2における右方側の奥壁部203に対向配置される一方、コネクタ1に装着されるカードB等の前端部に対向配置される。なお、この排出機構4によるアダプタ10等の排出動作については後述する。
【0040】
ここで、本実施の形態に係るコネクタ1が有するコンタクトハウジング2の構成について説明する。図10は、本実施の形態に係るコネクタ1が有するコンタクトハウジング2の斜視図である。図11は、本実施の形態に係るコネクタ1が有するコンタクトハウジング2の上面図(同図(a))及び後面図(同図(b))である。図12は、図11(a)に示す一点鎖線Aにおけるコンタクトハウジング2の断面図である。なお、図11においては一点鎖線Aから右方側のコンタクトハウジング2を示したものであり、同図に示す左方側がコネクタ1の前方側に相当し、右方側がコネクタ1の後方側に相当する。
【0041】
図10及び図11に示すように、コンタクトハウジング2においては、コネクタ1の奥壁部を構成する奥壁部203と、この奥壁部203の側方側端部からコネクタ1の後方側に延出し、コネクタ1の側壁部の一部を構成する側壁部204とを有している。奥壁部203の内壁(後方側の内壁)には、その中央にカードB用コンタクト202を保持する第1保持部205と、カードA用コンタクト201を保持する第2保持部206とが設けられている。図10及び図11(a)に示すように、第2保持部206は、第1保持部205よりもコネクタ1の前方側の位置に設けられると共に、図10及び図11(b)に示すように、第1保持部205よりも上方側の位置に設けられている。
【0042】
図10及び図11(b)に示すように、カードB用コンタクト202は、第1保持部205において、上下2列でコネクタ1の左右方向に配列されている。カードB用コンタクト202は、ピン形状のコンタクト端子で構成されている。また、カードB用コンタクト202は、図12に示すように、第1保持部205の前面部からコネクタ1の前方側に導出されている。
【0043】
第1保持部205の中央部分であって上方には、カードAを受け入れる開口部207が形成され、この開口部207の前方側には後述するカードAの装着空間SAの一部が形成されている。カードA用コンタクト201は、このカードAの装着空間SAの中央部分における第2保持部206に1列でコネクタ1の左右方向に配列されている。カードA用コンタクト201は、その前方側端部が第2保持部206に保持されると共に、その後方側端部が自由端を構成する、所謂、片持ち梁状のコンタクト端子で構成されている。また、カードA用コンタクト201は、図12に示すように、第2保持部206の前面部からコネクタ1の前方側に導出されている。
【0044】
このようなカードA用コンタクト201及びカードB用コンタクト202は、合成樹脂材料でコンタクトハウジング2の樹脂部分を形成した後に所定位置に設けられた複数の挿入孔に圧入される。なお、合成樹脂材料で形成された樹脂部分は、単一部材で構成されることから、コンタクトハウジング2において、カードA用コンタクト201と、カードB用コンタクト202とを一定の位置関係に配置することが可能となるので、位置調整を必要とすることなく、適切な位置にカードA用コンタクト201及びカードB用コンタクト202を配置することが可能となる。
【0045】
なお、カードA用コンタクト201の周囲には、第2保持部206からコネクタ1の後方側に延出する保護板部208が配設されている。この保護板部208は、異なるカードの誤挿入に伴うカードA用コンタクト201の破損を防止するためのものである。なお、この保護板部208には、カードA用コンタクト201に対応する位置に複数のスリットが形成されている。カードA用コンタクト201は、これらのスリットを介してその後方側端部近傍が上方側に露出可能に構成されている。
【0046】
側壁部204の外面には、図10及び図11(a)に示すように、その後方側端部近傍であって上端部にカバー部材3の固定部308に形成された開口部と係合する係合片209が設けられている。一方、側壁部204の内面であって、下方側部分には、図10及び図11(b)に示すように、カードBの溝部B5に入り込む一対の係合片210が設けられている(同図に示す右方側の側壁部204の係合片210は不図示:図12参照)。これらの係合片210は、カードBを所定位置にガイドするためのガイド部として機能すると共に、異なるカードの誤挿入に伴うカードB用コンタクト202の破損を防止する役割を果たすものである。
【0047】
このような構成を有するコネクタ1に対して、本実施の形態に係るアダプタ10がカードAを装着した状態で装着される。一方、カードBは、アダプタ10を使用することなく、直接、コネクタ1に対して装着される。以下、コネクタ1に対してカードA、Bが装着された状態について説明する。ここでは、説明の便宜上、カードBが装着された状態について先に説明する。
【0048】
図13は、カードBが装着された状態のコネクタ1の斜視図である。図14は、カードAが装着されたアダプタ10が装着された状態のコネクタ1の斜視図である。図13に示すように、カードBは、その後端部がカード挿入口5から後方側に僅かに突出した状態で装着される。なお、カードBの後端面は、概して、排出機構4の摘み部401cの後端部と同一面上に配置されている。
【0049】
一方、図14に示すように、カードAが装着されたアダプタ10は、図13に示すカードBと同様に、その後端部がカード挿入口5から後方側に僅かに突出した状態で装着される。アダプタ10に装着されたカードAの後端部は、アダプタ10の後端部と同一面上に配置されるため、カードAもコネクタ1の後方側に僅かに突出した状態で装着されている。このとき、コネクタ1に装着された状態において、カードA、Bは、カード挿入口5から同一の長さだけ突出するものとなっている。
【0050】
ここで、カードA、Bが装着されたコネクタ1の内部状態について説明する。図15は、本実施の形態に係るコネクタ1の断面図である。図16は、カードAが装着されたアダプタ10が装着された状態のコネクタ1の断面図である。図17は、カードBが装着された状態のコネクタ1の断面図である。なお、図15〜図17においては、コネクタ1の中央部分における断面から右方側を示している。また、図15〜図17においては、同図における左方側がコネクタ1の前方側に相当する。
【0051】
図15に示すように、コネクタ1の内部においては、概して、コンタクトハウジング2の第1保持部205の上面が形成する水平面と、カバー部材3の上面部301の下面が形成する水平面との間の空間にカードAの装着空間SAが設けられている。一方、概して、コンタクトハウジング2の保護板部208の上面が形成する水平面と、カバー部材3のガイド部307の上面が形成する水平面との間の空間にカードBの装着空間SBが設けられている。すなわち、カードAの装着空間SAと、カードBの装着空間SBとは、保護板部208の上面が形成する水平面と、第1保持部205の上面が形成する水平面との間で空間を共有している。
【0052】
カードAは、アダプタ10に装着された状態で、装着空間SAをコネクタ1の前方側に挿入され、図16に示すように、前端部が第2保持部206の後方側端面に当接した位置で装着された状態となる。このとき、カードA用コンタクト201は、カードAに設けられた接触パッドに下方側からに接触している。また、コンタクトハウジング2の第1保持部205の上面は、挿入されたカードAの前方側端部近傍の下面を支持している。これにより、アダプタ10から前方側に突出するカードAの前端部近傍を下方側から支持し、カードAの自重による負荷を軽減させている。
【0053】
なお、この場合において、アダプタ10は、装着空間SBをコネクタ1の前方側に挿入され、第1保持部205の後方側端面に当接した位置で装着された状態となっている。また、装着された状態のアダプタ10に対して、カバー部材3の弾接部305(図16において不図示:図15参照)が段差部11に弾接し、弾性片306(図16において不図示:図15参照)が側面を軽く押圧することで、アダプタ10がコネクタ1から抜けることが防止されている。このように装着された状態において、アダプタ10は、その凹部18でカードB用コンタクト202を収容している。このため、カードB用コンタクト202に影響を与えることなく、カードAをコネクタ1の前方側に挿入することが可能となっている。
【0054】
一方、カードBは、装着空間SBをコネクタ1の前方側に挿入され、図17に示すように、前端部が第1保持部205の後方側端面に当接した位置で装着された状態となる。このとき、第1保持部205に保持されるカードB用コンタクト202は、カードBの前端面に形成された収容穴B6(図17において不図示)に収容されている。また、装着された状態のカードBに対して、カバー部材3の弾接部305(図16において不図示:図15参照)が段差部B4に弾接し、弾性片306(図16において不図示:図15参照)が側面を軽く押圧することで、カードBがコネクタ1から抜けることが防止されている。
【0055】
このように本実施の形態に係るアダプタ10によれば、コネクタ1に装着されるカードB用コンタクト202に接触しないアダプタ本体部10aにおいて、コネクタ1に対する挿入方向の前端部を突出させた状態でカードAが保持されることから、カードB用コンタクト202と接触することなく、カードAの前端部のみをカードBの前端部よりもコネクタ1の内部側に配置することができるので、カードB用コンタクト202との干渉を防止しつつ、カードAを適切な位置に装着することが可能となる。
【0056】
特に、本実施の形態に係るアダプタ10においては、カードAが装着された状態でコネクタ1に装着された場合に、アダプタ本体部10aの前面に設けた凹部18で、カードB用コンタクト202を収容するように構成されている。これにより、確実にカードB用コンタクト端子202との干渉を防止し、カードB用コンタクト202の損傷等を防止することが可能となる。
【0057】
次に、コネクタ1に装着されたアダプタ10を排出する場合の動作について説明する。なお、コネクタ1に装着されたカードBを排出する場合の動作は、アダプタ10を排出する場合の動作と同一の要領で行われるため、その説明を省略する。図18〜図21は、コネクタ1に装着されたアダプタ10を排出する場合の動作を説明するための上面図である。なお、図18〜図21においては、説明の便宜上、カバー部材3を省略している。
【0058】
図18は、カードAが装着されたアダプタ10が装着された状態のコネクタ1について示している。この場合において、カード押出機構401の当接片401eは、レバー部材402の係合部402bの前方側に配置されている。また、レバー部材403の当接片403cは、コンタクトハウジング2と、アダプタ10の前端部との間に挟まれる位置に配置されている。アダプタ10を排出する際には、まず、図18に示す状態のカード押出機構401から摘み部401cが後方側に引き出される。摘み部401cを引き出す際には、一度、摘み部401cを前方側に押し込むことでロック状態を解除した後に引き出される。
【0059】
図19は、図18に示す状態のカード押出機構401から摘み部401cが後方側に引き出された状態のコネクタ1について示している。ロック状態から解除され、摘み部401cが後方側に引き出される際、カード押出機構401の当接片401eは、カード押出機構401の内部側を移動する。このため、当接片401eが係合部402bの当接することはない。そして、完全に引き出された状態で当接片401eは、再びカード押出機構401の表面が突出した状態となる。このとき、当接片401eは、係合部402bの後方側に配置されている。そして、この状態から摘み部401cが前方側に押し込まれる。
【0060】
図20は、図19に示す状態のカード押出機構401から摘み部401cを前方側に押し込んだ状態のコネクタ1について示している。この場合、摘み部401cの移動に伴って当接片401eが前方側に移動し、係合部402bを前方側に押し出す。係合部402bが押し出されると、レバー部材402は、開口部402dの中心を支点として反時計回転方向に回動する。レバー部材402が回動すると、その前端面がレバー部材403の突出片403bを前方側に押し出す。突出片403bが押し出されると、レバー部材403は、開口部403dの中心を支点として時計回転方向に回動する。レバー部材403が回動すると、その当接片403c(図20において不図示、図19参照)が後方側に移動し、装着されたアダプタ10を後方側に押し出す。これにより、装着される状態のアアプタ10が後方側に移動する。そして、この状態から摘み部401cが前方側に更に押し込まれる。
【0061】
図21は、図20に示す状態のカード押出機構401から摘み部401cを前方側に更に押し込んだ状態のコネクタ1について示している。このように図20に示す状態から更に摘み部401cを前方側に押し込むと、更に係合部402bが前方側に押し出される結果、更にレバー部材402及びレバー部材403が回動し、当接片403cが更にアダプタ10を後方側に押し出す。この状態において、アダプタ10は、装着されている状態に比べてコネクタ1から後方側に突出した状態となり、ユーザは、手でこれを抜き取ることが可能となる。
【0062】
このようにしてコネクタ1に装着されたアダプタ10が排出されることとなる。すなわち、本実施の形態に係るコネクタ1においては、装着されたカードAの挿入方向の前端部、並びに、アダプタ10の挿入方向の前端部に当接してカードB又はアダプタ10を排出方向に移動させる当接片403cを有する排出機構4を備えている。このように装着されたカードB及びアダプタ10を単一の排出機構4で排出可能に構成されているので、装置の部品点数を低減でき、装置を小型化することが可能となる。
【0063】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の一実施の形態に係るアダプタに装着されるカードAを後方側から示した斜視図(a)及びカードAの前面図(b)である。
【図2】上記実施の形態に係るアダプタに装着されるカードAの上面図(a)、側面図(b)及び下面図(c)である。
【図3】上記実施の形態に係るアダプタで干渉が防止されるカードBを後方側から示した斜視図(a)及びカードBの前面図(b)である。
【図4】上記実施の形態に係るアダプタを後方側から示した斜視図(a)及びアダプタの前面図(b)である。
【図5】上記実施の形態に係るアダプタの上面図(a)、側面図(b)及び下面図(c)である。
【図6】上記実施の形態に係るアダプタにおいて、カードAが装着された状態を後方側から示した斜視図(a)及び前面図(b)である。
【図7】本実施の形態に係るアダプタが装着されるコネクタの外観を示す斜視図である。
【図8】上記実施の形態に係るアダプタが装着されるコネクタの分解斜視図である。
【図9】上記実施の形態に係るアダプタが装着されるコネクタが有する排出機構の構成の位置関係を説明するための斜視図である。
【図10】上記実施の形態に係るアダプタが装着されるコネクタが有するコンタクトハウジングの斜視図である。
【図11】上記実施の形態に係るアダプタが装着されるコネクタが有するコンタクトハウジングの上面図(a)及び後面図(b)である。
【図12】図11(a)に示す一点鎖線Aにおけるコンタクトハウジングの断面図である。
【図13】上記実施の形態に係るコネクタにカードBが装着された状態の斜視図である。
【図14】上記実施の形態に係るコネクタにカードAが装着されたアダプタが装着された状態の斜視図である。
【図15】上記実施の形態に係るコネクタの断面図である。
【図16】上記実施の形態に係るコネクタにカードAが装着されたアダプタが装着された状態の断面図である。
【図17】上記実施の形態に係るコネクタにカードBが装着された状態の断面図である。
【図18】上記実施の形態に係るコネクタに装着されたアダプタを排出する場合の動作を説明するための上面図である。
【図19】上記実施の形態に係るコネクタに装着されたアダプタを排出する場合の動作を説明するための上面図である。
【図20】上記実施の形態に係るコネクタに装着されたアダプタを排出する場合の動作を説明するための上面図である。
【図21】上記実施の形態に係るコネクタに装着されたアダプタを排出する場合の動作を説明するための上面図である。
【符号の説明】
【0065】
1 カード用コネクタ(コネクタ)
2 コンタクトハウジング
201 カードA用コンタクト
202 カードB用コンタクト
203 奥壁部
204 側壁部
205 第1保持部
206 第2保持部
207 開口部
208 保護板部
209 係合片
210 係合片
3 カバー部材
301 上面部
302 側面部
303 保持部
304 爪部
305 弾接部
306 弾性片
307 ガイド部
308 固定部
4 排出機構
401 カード押出機構
401a ベース部材
401b カバー
401c 摘み部
401d 駆動機構
401e 当接片
402 レバー部材
402a 平面部
402b 係合部
402c 回動規制部
402d 開口部
403 レバー部材
403a 平面部
403b 突出片
403c 当接片
403d 開口部
5 カード挿入口
10 アダプタ(カード用アダプタ)
11 段差部
12 溝
13 収容部
14 ガイド片
15 保持片
16 凹部
17 板ばね
18 凹部
19 凹部
SA カードAの装着空間
SB カードBの装着空間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カードを装着した状態でカード用コネクタに装着されるカード用アダプタであって、
前記カード用コネクタに装着される前記カードと異なる別のカードを案内するガイド部材により案内され、当該別のカード用のコンタクト端子と接触しないアダプタ本体部と、前記アダプタ本体部に設けられ、前記カード用コネクタに対する挿入方向の前端部を突出させた状態で前記カードを保持する保持部とを具備することを特徴とするカード用アダプタ。
【請求項2】
前記保持部に、前記カードの一部が前記別のカードの外形寸法から上方側に突出する状態で前記カードを収容する収容部を設けたことを特徴とする請求項1記載のカード用アダプタ。
【請求項3】
前記アダプタ本体部に、前記カード用コネクタにおける前記別のカード用のコンタクト端子を収容する凹部を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のカード用アダプタ。
【請求項4】
前記保持部に、前記カードに設けられた凹部と係合する係合片を設けたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のカード用アダプタ。
【請求項5】
前記保持部に、前記カードの挿入方向の後端部に設けられた凸部と当接する当接片を設けたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のカード用アダプタ。
【請求項6】
前記保持部に、前記カードの上面を保持する保持片を設けたことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のカード用アダプタ。
【請求項7】
前記別のカードのコンタクト端子がピン形状を有することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載のカード用アダプタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2009−181790(P2009−181790A)
【公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−19288(P2008−19288)
【出願日】平成20年1月30日(2008.1.30)
【出願人】(000010098)アルプス電気株式会社 (4,263)
【Fターム(参考)】