説明

ガイドワイヤおよびガイドワイヤを製造するための方法

医療器具および該医療器具を製造するための方法に関する。医療器具(10)の例は、コア部材(22)と、該コア部材の一部の上に配置された管状部材(18)とを備える。コア部材は、コア部材を管状部材に取付けることができるように、管状部材の内径とほぼ同一である外径を有する外径領域(26)を備え得る。医療器具はまた管状部材に連結されたコイルを備えてもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、血管内ガイドワイヤ、カテーテル、ステントなどの体内医療器具、並びに医療器具を製造するための改良方法に関係する。より詳細には、本発明は、ガイドワイヤ、並びにガイドワイヤの製造法及び使用法に関する。
【背景技術】
【0002】
様々な体内医療器具は、医療用途、例えば血管内用途のために開発されてきた。これらの器具には、ガイドワイヤ、カテーテル、ステントなどを含むものがある。既知の医療器具では、それぞれが特定の効果と不都合とを有している。これらに代わる医療器具並びに医療器具を製造するための別の方法を提供することが引き続き必要とされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、上記した問題を解決することができるガイドワイヤおよびガイドワイヤを製造するための方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は医療器具のための設計、材料および製造法の選択肢を提供する。医療器具の例は、コア部材と、該コア部材の一部の上に配置された管状部材とを備える。少なくともいくつかの実施形態において、前記コア部材は、該コア部材を前記管状部材に取付けられるように、前記管状部材の内径とほぼ同一である外径を有する外径領域を備え得る。これらおよび他の実施形態はまた、管状部材に連結されたコイルを備えてもよい。
【0005】
いくつかの実施形態の上記の要約は、本発明の各開示された実施形態またはすべての実施を記載するものではない。続く図面および詳細な説明は、これらの実施形態をより詳細に例示する。
【0006】
本発明は、添付の図面に関連する以下の本発明の様々な実施形態の詳細な説明を参酌してより完全に理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】血管内に配置された医療器具の一例を示す平面図。
【図2】医療器具の一例の一部を示す側断面図。
【図2A】別の医療器具の一部を示す側断面図。
【図3】別の医療器具の一部を示す側断面図。
【図4】別の医療器具の一部を示す側断面図。
【図4A】別の医療器具の一部を示す側断面図。
【図5】別の医療器具の一部を示す側断面図。
【図6】別の医療器具の一部を示す側断面図。
【図7】別の医療器具の一部を示す側断面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下の定義された用語については、本願の特許請求の範囲または他の箇所において異なる定義がなされない限り、これらの定義が適用されるものとする。
本願において、すべての数値は、明示的に示されているか否かに関わらず、「約」という語によって修飾されるものと見なされる。「約」という語は、一般に、当業者が列挙された値と同等であると見なす(すなわち、同じ機能または結果を有する)一連の数を指す。多くの場合において、「約」という語は、最も近い有効数字に丸められる数を含み得る。
【0009】
終点による数の範囲の列挙は、その範囲内のすべての数を含む(例えば、1〜5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4および5を含む)。本願および添付された特許請求の範囲においては、単数形「a」、「an」および「the」は、内容が明らかに他に規定していない限り、複数の指示対象を含む。本願および添付された特許請求の範囲においては、「または」という語は、内容が明らかに他に規定していない限り、その意味において「および/または」を含んで一般に使用される。
【0010】
以下の詳細な説明は、異なる図面の類似した要素は同一の番号が付されている図面を参照して読まれるべきである。図面は必ずしも一定の縮尺ではなく、例証となる実施形態を表し、本発明の範囲を制限するようには意図されない。
【0011】
図1は、血管12内に配置された、例としてのガイドワイヤ10の平面図である。ガイドワイヤ10は、当業においてよく知られているように、概して、患者の解剖学的構造内を探査するために構成され得る先端部分14を備える。ガイドワイヤ10は、一般的な方法および手順に従って、血管内処置に使用され得る。例えば、ガイドワイヤ10は、カテーテル16のような別の医療器具と併用されてもよい。当然のことながら、臨床医の間では、ガイドワイヤおよび他の同様に構成された医療器具に対して多くの他の用途が知られている。
【0012】
図2においては、ガイドワイヤ10は、複数のスロット20が形成された管状部材18を備え得る。コアワイヤ22は管状部材18内に配置され得る。先端チップ領域19は、ガイドワイヤ10の先端に隣接して画定され得る。コアワイヤ22と管状部材18との間の配置および関係は、ガイドワイヤ10の全般的な性能特性に影響を与え得る。従って、コアワイヤ22と管状部材18との間には、1つ以上の好都合な取付点が存在することが望ましい。これは、管状部材18にコアワイヤ22を固定することを補助し得る。さらに、これは、例えば、トルクがガイドワイヤ10の基端から先端へ、およびコアワイヤ22と管状部材18との間に伝えられることを可能にし得る。
【0013】
ガイドワイヤ10並びに本願に開示する他のガイドワイヤの設計は、例えばコアワイヤ22と管状部材18との間に、好都合な取付点を生じる構造的改良を組み込んでいる。例えば、図2は、コアワイヤ22は第1外径領域24および第2外径領域26を有することを示している。第1外径領域24は、管状部材18の内径より小さい外径(例えば第1外径)を有する。第2外径領域26は、対照的に、管状部材18の内径にほぼ等しい第2外径を有する。一部の実施形態では、コアワイヤ22は第3外径領域28を備えていてもよい。第3外径領域28は、例えば管状部材18の内径より小さくてもよい第3外径を有し得る。
【0014】
少なくとも一部の実施形態では、第1外径領域24および第3外径領域28は、第2外径領域26の両側に配置される。従って、第1外径領域24の少なくとも1つの領域および第3外径領域28の少なくとも1つの領域は、管状部材18内に配置される。それゆえ、第2外径領域26の全長もまた、管状部材18内に配置される。さらに、領域24/26/28の長さは変化してもよい。少なくとも一部の実施形態では、第2外径領域26は、概して、領域24/28の一方または双方よりも短い。
【0015】
第2外径領域26は、管状部材18の内径と本質的に同一である外径を有するため、「接触点」(図2中の参照番号29によって図示)は、コアワイヤ22と管状部材18との交点において画定される。コアワイヤ22と管状部材18との間の接触点29は、多くの理由で望ましいことがある。例えば、接触点29は、コアワイヤ22と管状部材18とが取付けられる位置であり得る。さらに、接触点29は、トルクおよび/または他の力がコアワイヤ22と管状部材18との間で効率的に伝わることを可能にし得る。
【0016】
一部の実施形態において、シェイピング部材31は第3外径領域28に連結されており、そこからチップ部材44まで先端側に延在し得る。シェイピング部材31は、例えばチップ19が所望形状に曲げられることを可能にする賦形可能な(shapeable)材料または弾性材料を含み得る。しかしながら、任意の適当な材料を用いてもよい。チップ部材44は、例えば、半田ボールまたはビーズからなってもよい。他の実施形態では、第3外径領域28はテーパーをなしてもよい。これらの実施形態は、シェイピング部材31を備えていてもよいし、備えていなくてもよい。例えば、図2Aは、第3外径領域28’が連続したテーパーを有し、かつシェイピング部材を有さないガイドワイヤ10’を示している(しかしながらシェイピング部材は本発明の精神から逸脱することなく用いられ得る)。
【0017】
上記の議論を考慮して、ガイドワイヤ10を製造する方法は、管状部材18を提供すること、コアワイヤ22を提供すること、および管状部材18にコアワイヤ22を固定することを含み得る。前記固定する工程としては、摩擦係合または摩擦嵌合の形成、レーザー溶接、スポット溶接、機械的結合などが挙げられ得る。考えられる結合の種類は下記でより詳細に検討される。固定する工程の他の実施形態としては、管状部材18とコアワイヤ22とを固定するために、別の物質(以下で検討する接合物質(joining substance)など)を追加および/または使用することが挙げられる。
【0018】
一部の実施形態では、領域26の外径は、管状部材18の内径に対して、接触点29においてこれらの構造間の結合の完全性を保証する摩擦係合が生成されるように、十分に近い。摩擦結合は、コアワイヤ22と管状部材18との間にトルクを効率的に伝えることができるように、コアワイヤ22を管状部材18に接触させて維持することを補助する。これら並びに他の実施形態において、レーザー、スポットまたは類似した種類の溶接30を追加して、コアワイヤ22と管状部材18との間の結合を保証し、従って、トルクおよび/または他の力がコアワイヤ22と管状部材18との間に効率的に伝えられ得る可能性を増大させてもよい。
【0019】
コアワイヤ22は、金属、金属合金、ポリマー、金属−ポリマー複合材などのような任意の適当な材料から製造され得る。適当な金属および合金の一部の例としては、304V、304Lおよび316LVステンレス鋼のようなステンレス鋼;軟鋼;線形弾性および/または超弾性ニチノールのようなニッケル‐チタン合金;他のニッケル合金、例えば、ニッケル−クロム−モリブデン合金(例えば、INCONEL(登録商標)625のようなUNS:N06625、HASTELLOY(登録商標)C−22(登録商標)のようなUNS:N06022、HASTELLOY(登録商標)C276(登録商標)のようなUNS:N10276、他のHASTELLOY(登録商標)合金など)、ニッケル−銅合金(例えばMONEL(登録商標)400、NICKELVAC(登録商標)400、NICORROS(登録商標)400などのようなUNS:04400)、ニッケル−コバルト−クロム−モリブデン合金(例えばMP35N(登録商標)などのようなUNS:R30035)、ニッケル−モリブデン合金(例えばHASTELLOY(登録商標)ALLOY B2(登録商標)のようなUNS:N10665)、他のニッケル−クロム合金、他のニッケル−モリブデン合金、他のニッケル−コバルト合金、他のニッケル−鉄合金、他のニッケル−銅合金、他のニッケル−タングステン合金またはタングステン合金など;コバルト−クロム合金;コバルト−クロム−モリブデン合金(例えばELGILOY(登録商標)、PHYNOXなど(登録商標)のようなUNS:R30003);白金富化(platinum enriched)ステンレス鋼;またそれらの組み合わせ;および同種のもの;または他の適当な材料が挙げられる。
【0020】
上記で示唆したように、市販のニッケル−チタン合金またはニチノール合金の一群の中には、「線形弾性」と称されるカテゴリーがあり、該カテゴリーは、化学的性質においては従来の形状記憶および超弾性の種類のものに類似しているが、独特で有用な機械的性質を示す。冷間加工、指向性応力および熱処理の適用によって、前記材料は、該材料がその応力−歪曲線において実質的な「超弾性平坦部(superelastic plateau)」または「旗領域(flag region)」を示さないように製造される。その代りに、回復可能な歪みが増大するにつれ、応力は、塑性変形が始まるまで、ほぼ直線関係で増大し続ける。一部の実施形態において、線形弾性ニッケル‐チタン合金は、広い温度範囲にわたって、DSCおよびDMTA分析によって検出可能である、いかなるマルテンサイト/オーステナイト相変化も示さない合金である。
【0021】
例えば、一部の実施形態において、DSCおよびDMTA分析によって検出可能なマルテンサイト/オーステナイト相変化は、約−60℃〜約120℃の範囲において存在しない。従って、そのような材料の機械的屈曲特性は、この極めて広い温度範囲にわたって、温度の影響に対して概して鈍い。一部の実施形態において、周囲温度または室温における合金の機械的性質は、体温における機械的性質とほぼ同一である。換言すると、広い温度範囲にわたって、前記材料はその線形弾性の特徴および/または特性を維持し、本質的に降伏点を有さない。一部の実施形態において、線形弾性ニッケル‐チタン合金の使用は、医療器具が蛇行性の解剖学的構造のまわりで優れた「プッシャビリティ」を示すことを可能にする。従って、コアワイヤ22またはガイドワイヤ10の他の構造のようなガイドワイヤ10の構成要素は、線形弾性ニッケル‐チタン合金を含有し得る。
【0022】
一部の実施形態において、線形弾性ニッケル‐チタン合金は、約50〜約60重量パーセントのニッケルの範囲にあり、残量は本質的にチタンである。一部の実施形態において、前記組成は、約54〜約57重量パーセントのニッケルの範囲にある。適当なニッケル‐チタン合金の一例は、日本の神奈川県所在の古河テクノマテリアル社から市販されているFHP−NT合金である。ニッケル‐チタン合金のいくつかの例は、米国特許第5,238,004号および同第6,508,803号に開示されている。前記特許文献は参照により本願に援用される。いくつかの他の実施形態では、所望の性質を達成するために、超弾性合金、例えば超弾性ニチノールを用いることができる。
【0023】
少なくとも一部の実施形態において、コアワイヤ22の一部または全体はさらに、放射線不透過性物質でドープされていてもよいし、前記物質で製造されていてもよいし、または前記物質を含有していてもよい。放射線不透過性物質は、医学的処置の間に、蛍光透視法の画面上または別の撮像技術において、比較的明るい画像を生成することができる材料であると理解される。この比較的明るい画像は、ガイドワイヤ10の使用者がその位置を決定することを支援する。放射線不透過性物質のいくつかの例としては、金、白金、モリブデン、パラジウム、タンタル、タングステンまたはタングステン合金、放射線不透過性充填材が充填されたプラスチック材料などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0024】
一部の実施形態では、ガイドワイヤ10には一定のMRI適合性が与えられている。例えば、核磁気共鳴映像法(MRI)器具との適合性を高めるために、コアワイヤ22またはガイドワイヤ10の他の部分を、一定のMRI適合性を与える方法で、製造することが望ましいことがある。例えば、コアワイヤ22またはその一部は、画像を実質的に歪めず、実質的なアーチファクトを形成しない材料で製造され得る(アーチファクトとは画像における空所である)。例えば、特定の強磁性体は、それらがMRI画像中にアーチファクトを形成し得るため、適当ではない場合がある。コアワイヤ22またはその一部はまた、MRI器具が画像化できる材料から製造され得る。これらの特性を示すいくつかの物質としては、例えば、タングステン、コバルト−クロム−モリブデン合金(例えばELGILOY(登録商標)、PHYNOX(登録商標)などのようなUNS:R30003)、ニッケル−コバルト−クロム−モリブデン合金(例えばMP35−Nなど(登録商標)のようなUNS:R30035)、ニチノールなど、および他のものが挙げられる。
【0025】
適当なポリマーのいくつかの例としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、ポリオキシメチレン(POM、例えばデュポン(DuPont)から入手可能なDELRTN(登録商標))、ポリエーテルブロックエステル、ポリウレタン、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエーテル−エステル(例えばDSMエンジニアリングプラスチックス(DSM Engineering Plastics)から入手可能なARNITEL(登録商標))、エーテルまたはエステルに基づいたコポリマー(例えば、ブチレン/ポリ(アルキレンエーテル)フタレートおよび/または、デュポンから入手可能なHYTREL(登録商標)のような他のポリエステルエラストマー)、ポリアミド(例えばバイエル(Bayer)から入手可能なDURETHAN(登録商標)またはエルフ アトケム(Elf Atochem)から入手可能なCRISTAMID(登録商標))、弾性ポリアミド、ブロックポリアミド/エーテル、ポリエーテルブロックアミド(PEBA、例えばPEBAX(登録商標)という商品名で入手可能)、エチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)、シリコーン、ポリエチレン(PE)、マーレックス(Marlex)高密度ポリエチレン、マーレックス低密度ポリエチレン、線形低密度ポリエチレン(例えばREXELL(登録商標))、ポリエステル、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリフェニレンオキシド(PPO)、ポリパラフェニレンテレフタルアミド(例えばKEVLAR(登録商標))、ポリスルホン、ナイロン、ナイロン−12(例えばEMS アメリカン グリロン(EMS American Grilon)から入手可能なGRILAMID(登録商標))、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)(PFA)、エチレンビニルアルコール、ポリオレフィン、ポリスチレン、エポキシ、ポリ塩化ビニリデン(PVdC)、ポリカーボネート、アイオノマー、生体適合性ポリマー、他の適当な材料、またはそれらの混合物、組み合わせ、コポリマー、ポリマー/金属複合材などが挙げられ得る。
【0026】
管状部材18は、同様に、上記に列記されたもののような概して金属性の材料で製造されていてもよい。少なくとも一部の実施形態において、管状部材18は、ニッケル‐チタン合金(例えば超弾性ニチノールおよび/または形状記憶ニチノール)から製造される。本願に列記したものを含め、任意の他の適当な材料を用いてもよい。
【0027】
少なくとも一部の実施形態において、管状部材18は、該部材に形成された複数の切り込み、開口、および/またはスロット20を備える。例えば、スロット20は、マイクロマシニング、鋸切断(例えば、ダイヤモンド粒を埋設した半導体ダイシングブレードを用いて)、レーザー切断、電子放電加工(electron discharge machining)、研削、フライス加工(milling)、鋳造、成形、化学エッチングもしくは化学処理のような方法または他の既知の方法などによって形成することができる。一部のそのような実施形態において、管状部材18の構造は、管の一部を切断および/または除去してスロット20を形成することによって作られる。適切なマイクロマシンニング法および他の切断方法、並びにスロットを備えた管状部材および管状部材を備えた医療器具のための構造のいくつかの実施形態例は、米国特許出願公開第2003/0069522号および同第2004/0181174号、並びに米国特許第6,766,720号および同第6,579,246号に開示されている。上記特許文献の全開示は、参照により本願に援用される。エッチング工程のいくつかの実施形態例は、米国特許第5,106,455号に記載されている。前記特許文献の開示全体は、参照により本願に援用される。ガイドワイヤ10を製造する方法は、これらまたは他の製造工程のいずれかを用いて、管状部材18にスロット20を形成することを含み得ることに留意すべきである。
【0028】
スロット20の配置および構成の様々な実施形態が企図される。一部の実施形態では、スロット20のうちの全てではないが、少なくともいくつかは、管状部材18の長手方向軸線に対して同一または類似した角度で配置されている。示したように、スロット20は、管状部材18の長手方向軸線に直交するか、またはほぼ直交する角度で配置され得、かつ/または管状部材18の長手方向軸線に直交する平面内に配置されると特徴付けることができる。しかしながら、他の実施形態では、スロット20は、管状部材18の長手方向軸線に直交しない角度で配置され得、かつ/または、管状部材18の長手方向軸線に直交しない平面内に配置されると特徴付けることができる。これに加えて、1つ以上のスロット20の群が、1つ以上のスロット20の別の群に関して異なる角度で配置されていてもよい。スロット20の分布および/または形態としてはまた、適用可能な範囲で、米国特許出願公開第2004/0181174号に開示されたもののいずれかも挙げることができる。前記特許文献の開示全体は、参照により本願に援用される。
【0029】
スロット20は、適当なトルク伝達特性を依然として可能にしながら、管状部材18の可撓性を高めるために備えられ得る。スロット20は、1つ以上のセグメントおよび/またはビームによって相互に連結された1つ以上のリングおよび/または屈曲部が管状部材18に形成されるように、設けられ得る。そのようなリングおよびビームは、管状部材18の本体にスロット20が形成された後に残る管状部材18の一部を含み得る。そのような相互に接続したリング構造は、所望レベルの側方方向の可撓性を維持しながら、比較的高度のねじり剛性を維持するように作用し得る。一部の実施形態において、いくつかの隣接するスロット20は、それらのスロットが管状部材18の周囲において互いと重なり合う部分を備えるように形成され得る。他の実施形態において、いくつかの隣接するスロット20は、それらのスロットは必ずしも互いに重複しないが、所望の程度の側方方向の可撓性を提供するパターンに配置されるように、構成することができる。
【0030】
加えて、スロット20は、所望の特性を達成するために、管状部材180の長さに沿って、または管状部材18の周面に沿って配列され得る。例えば、隣接するスロット20、またはスロット20の群は、管状部材18の周方向に関して両側において本質的に均等に配置されるような対称パターンに配列されてもよいし、または管状部材18の軸線に関して、互いに対して一定の角度で回転されていてもよい。さらに、隣接するスロット20、またはスロット20の群は、管状部材18の長さに沿って等しく離間されていてもよいし、または増大もしくは減少する密度パターンに配列することもできるし、または非対称もしくは不規則なパターンに配列することもできる。可撓性または他の特性を変化させるために、スロットの大きさ、スロットの形状および/または管状部材18の長手方向軸線に対するスロットの角度のような他の特性を管状部材18の長さに沿って変化させることもできる。さらに、他の実施形態では、基端部分もしくは先端部分のような管状部材の一部、または管状部材18全体が、そのようなスロット20を全く備えていなくてもよいことが考えられる。
【0031】
上記で示唆したように、スロット20は、2つ、3つの、4つ、5つ、またはそれ以上のスロット20の群に形成されてもよく、それらは管状部材18の軸線に沿ってほぼ同じ位置にあってもよい。スロット20の群の内には、大きさが等しい(すなわち、管状部材18のまわりで同じ周方向の距離に広がる)スロット20が含まれ得る。これらの実施形態並びに他の実施形態の一部において、1つの群の中の少なくともいくつかのスロット20は、大きさが一様でない(すなわち、管状部材18のまわりで異なる周方向の距離に広がる)。スロット20の長手方向に隣接する群は、同一の形態を有してもよいし、または異なる形態を有してもよい。例えば、管状部材18の一部の実施形態は、大きさが等しい第1群のスロットと、次いで、大きさが一様でない隣接する群のスロット20とを含む。大きさが等しい2つのスロット20を有する群において、ビーム(すなわちスロット20が形成された後に残る管状部材18の部分)は、管状部材18の中心と整合されることが認識され得る。逆に、大きさが等しくない2つのスロット20を有する群では、ビームは管状部材18の中心から偏倚されている。管状部材18の一部の実施形態は、管状部材18の中心と整合されたスロット20のみか、管状部材18の中心から偏倚されたスロット20のみか、または、管状部材18の中心と整合された第1群のスロット20および管状部材18の中心から偏倚された別の群のスロット20を備える。偏倚の程度は、スロット20の深さ(または長さ)によって変化し、本質的にいかなる適当な距離も有し得る。
【0032】
図2に示すような溶接30は、多くの様々な実施形態において、コアワイヤ22を管状部材18に固定するために適し得るが、コアワイヤ22を管状部材18に結合するためには、多くの別法および/または材料も考えられる。例えば、図3に表すように、ガイドワイヤ110(述べた差異を除いて、形および機能においてガイドワイヤ10に類似)では、半田、接着剤、ろう付けなどのような接合物質130を用いて、コアワイヤ22を管状部材118に固定してもよい。当然のことながら、本発明の精神から逸脱することなく、様々な別の接合物質130を用いてもよい。
【0033】
図3はまた、管状部材118は、任意で、内部に形成された、接合物質開口132を備えてもよいことを示している。管状部材118は、他の点では管状部材18に類似している。開口132は、接合物質130が管状部材118をコアワイヤ22に固定することができるように、製造業者が、接合物質130を接触点29において管状部材118の外面からの内面に、より容易に通過させることができるようにする。従って、ガイドワイヤ110を製造する方法は、開口132を介して接合物質130を通過させることを含み得る。他の実施形態では、類似した方法で、接合物質130を隣接するコアワイヤ22に容易に配置できるように、接触点29は管状部材118のスロット120のうちの1つの近くに配置され得る。
【0034】
多くの理由のため、ガイドワイヤ10/110のような多くのガイドワイヤは1個以上のコイルを備え得る。一部の実施形態において、コイルは、ガイドワイヤの先端チップ(例えば先端ばねチップ)を形成するのに有用であり得る。これらおよび他の実施形態において、コイル(すなわち1つ以上のコイル)はまた、望ましくはガイドワイヤの全体的な設計に影響を与え得る。例えば、1つまたは複数のコイルは、放射線不透過性物質、MRI適合材料および/またはMRI可視材料、または望ましくはガイドワイヤ10/110の設計に影響を与え得る本願で開示した任意の材料を含む他の適当な材料から製造されてもよいし、さもなければ、そのような材料を含有してもよい。
【0035】
コイルを備えたガイドワイヤを設計する場合、コイルがガイドワイヤの他の構成要素にどのように固定されるかを考慮することは有用であり得る。これは、コイルと他のガイドワイヤ構成要素との間における材料の考察および結合適合性を含み得る。例えば、コイルは、ニッケル‐チタン合金から製造される管状部材(例えば管状部材18/118)のようなガイドワイヤ構成要素に対して容易に溶接されない材料から製造されることがある。
【0036】
図4は、第1コイル236および第2コイル234が管状部材218に固定されているガイドワイヤ210を示している。ガイドワイヤ210および管状部材218は、形状および機能において、本願に開示した他の同様に名付けられた構造に類似している。第1コイル236および第2コイル234は、溶接(例えば、レーザー溶接、スポット溶接等)または接合物質(接着剤、半田等)の結合材238を用いて相互に固定され得る。次に、第1コイル236は、別の溶接(例えばレーザー溶接、スポット溶接等)または接合物質(接着剤、半田等)の結合材240を用いて、管状部材218と結合され得る。当然のことながら、本発明の精神から逸脱することなく、本願で開示した適当な構造のいずれかを結合するために、スエージング、ろう付け、機械的結合、圧着、摩擦嵌合もしくは摩擦結合など、または他の適当な結合方法を含む、様々な代替結合技術を用い得る。
【0037】
コイル234/236の一方が、管状部材218に対して結合親和性が低い場合、ガイドワイヤ210の設計は有用であり得る。例えば、第2コイル234は、ニッケル−チタン合金管状部材218に容易に溶接されないステンレス鋼のような材料から製造されてもよい。しかしながら、第1コイル236は、ニッケル‐チタン合金に対してより大きな結合親和性を有する白金のような放射線不透過性物質から製造され得る。従って、結合材238/240の組み合わせは、第1コイル236、第2コイル234、および管状部材218を相互に効率よく固定する。ガイドワイヤ210を製造する方法は、このようにコイル234/236を管状部材218と結合することを含み得る。
【0038】
第2コイル234は、ガイドワイヤ210のばねチップ領域242を形成または画定するように先端側に延在し、半田ボール先端チップ244で終了する。ガイドワイヤ210を製造する方法は、コイル234を備えたチップ領域242を形成することと、先端チップ244を追加することとを含み得る。一部の実施形態において、第1コイル236は、図4に示すように、基端側で終了し得るが、他の実施形態では、コイル236は基端方向にさらに延びてもよい。コアワイヤ22は、管状部材218内に(上述の実施形態においてコアワイヤ22が配列された方法に類似した方法で)配置され、先端チップ244に連結または取付けられ得る。管状部材218は、本願で開示した他の管状部材に類似しており、かつ複数のスロット220を備えてもよい。
【0039】
図4に示したものの他に、いくつかのコイル形態および/または配列が考えられることが認識され得る。例えば、コイル234/236は、外径に段をなしたステップコイルとして配列されてもよい。さらに、ステップコイルはまた、追加されてもよい。さらに、コイル234/236は単一の多層コイル(例えば、その場合、コイルは、一方向に巻回され、次いで、反対方向に円を描いて元に戻る単一フィラメントから形成される)から形成されてもよいし、または、マルチフィラーコイルが用いられてもよい。用いられ得る形態および/または配列の一部の例は、米国特許第7,182,735号に開示されている。前記特許文献の開示全体は、参照により本願に援用される。
【0040】
更に、ガイドワイヤ210の他の実施形態は、管状部材218に対するコアワイヤ22の相対位置を変更してもよい。例えば、図4Aは第2外径領域226が管状部材220の先端に隣接して配置されているガイドワイヤ210’を示している。第2外径領域226とコイル238との間には結合材240が配置されて、第2外径領域226とコイル238とを結合させ得る。結合材240の先端側に配置された結合材238は、コイル234(および/または一部の実施形態に存在し得るコイル236)を第2外径領域226と結合させ得る。
【0041】
図5は、ガイドワイヤ210に類似した別の例のガイドワイヤ310を示す。ガイドワイヤ310は、溶接(例えばレーザー溶接、スポット溶接、等)または接合物質(接着剤、半田、等)の結合材344を用いて、管状部材318の内面に沿って固定されるコイル342を備える。一部の実施形態において、コイル342の管状部材318への結合が管状部材318に望ましい蛍光透視特性を加えることができるように、コイル342は放射線不透過性物質から製造される。他の実施形態は、異なる特性または付加的な特性が管状部材318に起因すると考えられ得る代替コイルを用いる。管状部材318は、本願で開示した他の管状部材に類似しており、かつ複数のスロット320を備えてもよい。コアワイヤ322(想像線で図示)は、管状部材318内に配置されており、本願に記載した他のコアワイヤに類似し得る。
【0042】
一部の実施形態において、コイル342は、実際には、第1コイル236の基端部分であってもよい。この実施形態によれば、図5は、コイル236(すなわち基端部分342)が、管状部材318内のより基端側の位置において、どのように固定されるかを例証するものと考えることができる。これに代わって、コイル342は単に、コイル342を管状部材318または他の類似した管状部材の内面に固定する方法を例証するために示された、管状部材318内に配置されたコイルであってもよい。
【0043】
図6は、形状および機能において本願で開示した他のガイドワイヤのうちのいずれかに類似し得る別例のガイドワイヤ410を示す。ガイドワイヤ410は、両側に第1および第2外径領域424/428が並んだ第2外径領域426を有するコアワイヤ422を備える。結合材440は、第2外径領域426をスロット付き管状部材418に結合し得る。チップ部材444は、管状部材418から先端側に延び得る。少なくとも一部の実施形態において、チップ部材444は、本願で開示した適当なポリマーのうちのいずれから製造されたポリマーチップである。
【0044】
図7は、形状および機能において本願において開示した他のガイドワイヤのうちのいずれかに類似し得る別例のガイドワイヤ510を示す。ガイドワイヤ510は、両側に第1および第2外径領域524/528が並んだ第2外径領域526を有するコアワイヤ522を備える。さらに、第2外径領域526は、外径が縮小された肩領域526’を備え得る。結合材540は、第2外径領域526をスロット付き管状部材520に結合し得る。結合材538は、肩領域526’をコイル534に結合し得る。コイル534は、ガイドワイヤ510のためのばねチップを形成してもよく、コイル534は、例えば半田ボールチップの形をとり得るチップ部材544まで先端側に延在し得る。
【0045】
この開示は、多くの点において単なる実例であることが理解されるべきである。本発明の範囲を超えることなく、詳細について、特に形状、大きさ、および工程の配置に関して、変更がなされてもよい。本発明の範囲は、もちろん、添付した特許請求の範囲が表現されている言語において定義される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部を貫通する管腔、内面、および内径を有するスロット付き管状部材と、
前記管腔内に配置されたコア部材とを備え、前記コア部材は、第1外径領域と、第1外径領域の先端側に配置された第2外径領域と、第2外径領域の先端側に配置された第3外径領域とを有し、
前記第2外径領域は、該第2外径領域が前記スロット付き管状部材の内面に隣接して配置されるように、該スロット付き管状部材の内径とほぼ同一である第2外径を有し、
前記コア部材の第2外径領域は前記スロット付き管状部材の内面に取付けられており、
前記第1外径領域は前記第2外径よりも小さい第1外径を有し、
前記第3外径領域は前記第1外径よりも小さい第3外径を有する、医療器具。
【請求項2】
内部を貫通する管腔、内面、および内径を有するスロット付き管状部材と、
前記管腔内に配置されたコア部材とを備え、前記コア部材は、第1外径領域と、第2外径領域と、第3外径領域とを有し、
前記第2外径領域は、該第2外径領域と前記スロット付き管状部材の内面との交点において接触点が確実に画定されるように、該スロット付き管状部材の内径とほぼ同一である第2外径を有する、医療器具。
【請求項3】
内部を貫通する管腔、内面、および内径を有するスロット付き管状部材と、
前記管腔内に配置されたコア部材と、前記コア部材は、第1外径領域と、第2外径領域と、第3外径領域とを有することと、
前記第1外径領域の少なくとも一部および第3外径領域の少なくとも一部は前記管腔内に配置されることと、
前記第2外径領域は、該第2外径領域と前記スロット付き管状部材の内面との交点において接触点が確実に画定されるように、該スロット付き管状部材の内径とほぼ同一である第2外径を有することと、
前記スロット付き管状部材に連結され、そこから先端側に延びる第1コイルと、
前記第1コイルに連結された先端チップ部材とを有する、医療器具。
【請求項4】
前記管状部材に連結された第1コイルをさらに備え、該第1コイルは、前記管状部材に、機械的に結合されるか、レーザー溶接、スポット溶接、接着剤もしくは半田によって連結される、請求項1または2に記載の医療器具。
【請求項5】
前記第1コイルに連結された第2コイルをさらに備える、請求項3または4に記載の医療器具。
【請求項6】
前記第1外径は、前記第2外径領域と前記スロット付き管状部材の内面との間に空間が画定されるように、前記スロット付き管状部材の内径よりも小さい、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の医療器具。
【請求項7】
前記第3外径は、該第3外径領域と前記スロット付き管状部材の内面との間に空間が画定されるように、前記スロット付き管状部材の内径よりも小さい、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の医療器具。
【請求項8】
前記コア部材の第2外径領域は、前記スロット付き管状部材の内面に、機械的に取付けられているか、レーザー溶接、スポット溶接、半田もしくは接着剤によって取付けられている、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の医療器具。
【請求項9】
前記第3外径領域は連続したテーパーを備える、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の医療器具。
【請求項10】
前記第2外径領域は前記第2外径よりも小さい外径を有する肩領域を備える、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の医療器具。
【請求項11】
前記第2コイルは医療器具の先端チップ領域を画定する、請求項5に記載の医療器具。
【請求項12】
前記先端チップ領域に連結された半田接合部をさらに備える、請求項11に記載の医療器具。
【請求項13】
前記第3外径領域は前記半田接合部に結合される、請求項12に記載の医療器具。
【請求項14】
前記第1コイルは、前記スロット付き管状部材および第1コイルの双方に結合された中間コイルによって、該スロット付き管状部材に連結されている、請求項3乃至14のいずれか1項に記載の医療器具。
【請求項15】
前記接触点には、レーザー溶接、スポット結合、もしくは接着剤または半田が配置されている、請求項2または3に記載の医療器具。
【請求項16】
前記スロット付き管状部材はニッケル‐チタン合金を含む、請求項1乃至15のいずれか1項に記載の医療器具。
【請求項17】
内部を貫通する管腔、内面、および内径を有するスロット付き管状部材を提供する工程と、
第1外径領域および第2外径領域を有するコア部材を提供する工程と、
前記スロット付き管状部材の管腔内に前記コア部材を配置する工程と、
前記第1外径領域は、該第1外径領域と前記スロット付き管状部材の内面との間に空間が画定されるように、前記スロット付き管状部材の内径よりも小さい第1外径を有することと、
前記第2外径領域は、該第2外径領域が前記スロット付き管状部材の内面に隣接して配置されるように、前記スロット付き管状部材の内径とほぼ同一である第2外径を有することと、
前記コア部材の第2外径領域を前記スロット付き管状部材の内面に取付ける工程とを有する、医療器具を製造する方法。
【請求項18】
内部を貫通する管腔、内面、および内径を有するスロット付き管状部材を提供する工程と、
第1外径領域、第2外径領域および第3外径領域を有するコア部材を提供する工程と、
前記スロット付き管状部材の管腔内に前記コア部材を配置する工程とを備え、
前記第2外径領域は、該第2外径領域と前記スロット付き管状部材の内面との交点において接触点が確実に画定されるように、前記スロット付き管状部材の内径とほぼ同一である第2外径を有する、医療器具を製造する方法。
【請求項19】
内部を貫通する管腔、内面および内径を有するスロット付き管状部材を提供する工程と、
第1外径領域、第2外径領域および第3外径領域を有するコア部材を提供する工程と、
前記第1外径領域の少なくとも一部および前記第3外径領域の少なくとも一部が前記管腔内に配置されるように、前記コア部材を前記スロット付き管状部材の管腔内に配置する工程と、
前記第2外径領域は、該第2外径領域と前記スロット付き管状部材の内面との交点において接触点が確実に画定されるように、スロット付き管状部材の内径とほぼ同一である第2外径を有することと、
コイルの一部が前記スロット付き管状部材から先端側に延びるように、前記コイルを前記スロット付き管状部材に連結する工程と、
前記コイルに先端チップ部材を連結する工程とを有する、医療器具を製造する方法。
【請求項20】
前記コイルの一部が前記スロット付き管状部材から先端側に延びるように、前記コイルを前記スロット付き管状部材に連結する工程は、前記コイルに中間コイルを連結し、該中間コイルを前記スロット付き管状部材に結合させることを含む、請求項19に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図2A】
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【図3】
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【図4】
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【図4A】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2010−535583(P2010−535583A)
【公表日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−520198(P2010−520198)
【出願日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際出願番号】PCT/US2008/071798
【国際公開番号】WO2009/020836
【国際公開日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【出願人】(500332814)ボストン サイエンティフィック リミテッド (627)
【Fターム(参考)】