説明

ガスケット

【課題】ガスケット本体を樹脂製キャリアと一体化するタイプのガスケットにおいて、キャリアの剛性を一層高めてガスケットの取り扱い性を向上させ、ガスケットの厚み寸法は増大することなく省スペース化を確保し、しかも樹脂材料の歩留まりを向上させることができるガスケットを提供する。
【解決手段】互いに重ねられる二部材間に挟着使用される平面状のガスケットであって、シール作用を奏するガスケット本体と、ガスケット本体を保持するキャリアとを有し、キャリアは、樹脂材料にて金型で所定の平面形状に成形されるとともに、ガスケット本体と平面上重ねられる一部の部分を薄肉部、ガスケット本体と平面上重ねられない他の部分を厚肉部として段付き形状に成形されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シール技術に係るガスケットに関するものである。本発明のガスケットは例えば、燃料電池用ガスケットとして用いられ、あるいはその他一般のガスケットとして用いられる。
【背景技術】
【0002】
例えば、これからの燃料電池の普及にはガスケットの低コスト化とともに生産性の向上およびそのための取り扱い性の向上(平面状ガスケットがある程度の剛性を備えていて取り扱い易いこと、例えばチャック装置で掴み易いこと)が必要である。
【0003】
従来技術であるプレート一体型ガスケット(プレートとしては例えば燃料電池セルのセパレータであり、このプレートは燃料電池本体の構成部品である)はラバーオンリー型ガスケット(R/O)と比較した場合、ガスケットがプレートによって保持されてその分剛性が上がるため、取り扱い性が良いと云うメリットがある。しかしながら、燃料電池の普及に際してはガスケットの交換を考慮する必要があり、プレート一体型ガスケットでは一体品であるが故にガスケット交換と併せプレートの交換も必要となる。
【0004】
この点、R/Oによればガスケットのみの交換で済むが、ラバーオンリーでは剛性が低いため、上記のとおり取り扱い性が良くない問題がある。
【0005】
また、R/O取り扱い性向上のため下記特許文献1に掲載されているようにガスケットを樹脂フィルムよりなるキャリア(キャリアはガスケットを保持する専用のガスケット構成部品であって燃料電池本体の構成部品ではない)と一体化することが考えられるが、樹脂フィルムは一般に薄肉(例えば3mm程度)であって剛性が十分に高いとは云えないため、更なる剛性の増大およびこれによる取り扱い性の向上が求められる。
【0006】
また、このようにキャリアとして出来合いの樹脂フィルムを用いる場合には、ガスケット平面内に厚み方向に貫通する空間部を設けることに関連して、樹脂フィルムのかなりの面積部分を切除(フィルム抜き)したうえで使用するため、フィルム延いてはその樹脂材料について歩留まりが良くない不都合もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2006−210234号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は以上の点に鑑みて、ゴム状弾性体製のガスケット(ガスケット本体)を樹脂製のキャリアと一体化するタイプのガスケットにおいて、キャリアの剛性を一層高めてガスケットの取り扱い性を向上させることができ、ガスケットの厚み寸法は増大することなく省スペース化を確保することができ、しかも樹脂材料の歩留まりを向上させることができるガスケットを提供することを目的とする。
【0009】
またこれに加えて、同じくゴム状弾性体製のガスケット(ガスケット本体)を樹脂製のキャリアと一体化するタイプのガスケットにおいて、その製造過程から接着工程を省略することにより製造を容易化することができるガスケットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1によるガスケットは、互いに重ねられる二部材(二部材としては例えば燃料電池セルにおけるセパレータおよびMEA)間に挟着使用される平面状のガスケットであって、シール作用を奏するガスケット本体と、前記ガスケット本体を保持するキャリアとを有し、前記キャリアは、樹脂材料にて金型で所定の平面形状に成形されるとともに、前記ガスケット本体と平面上重ねられる一部の部分を薄肉部、前記ガスケット本体と平面上重ねられない他の部分を厚肉部として段付き形状に成形されていることを特徴とする。
【0011】
また、本発明の請求項2によるガスケットは、上記した請求項1記載のガスケットにおいて、前記ガスケット本体は、前記キャリアにおける前記薄肉部と平面上重ねられる部位と重ねられない部位とを有し、このうち後者の重ねられない部位にシールリップを有することを特徴とする。
【0012】
また、本発明の請求項3によるガスケットは、上記した請求項1記載のガスケットにおいて、前記ガスケット本体は、前記キャリアにおける前記薄肉部と平面上重ねられる部位と重ねられない部位とを有し、このうち前者の重ねられる部位にシールリップを有することを特徴とする。
【0013】
また、本発明の請求項4によるガスケットは、上記した請求項1ないし3の何れかに記載したガスケットにおいて、前記ガスケット本体は、前記キャリアに接着剤を塗布したうえで非接着性ゴムを射出成形すること、または前記キャリアに接着剤を塗布することなく接着性ゴムを射出成形することにより成形されていることを特徴とする。
【0014】
また、本発明の請求項5によるガスケットは、上記した請求項1ないし3の何れかに記載したガスケットにおいて、前記ガスケット本体は、前記キャリアに接着剤を塗布することなく非接着性ゴムを射出成形することにより成形され、前記ガスケット本体および前記キャリアには、この両者を互いに抜け止めするための抜け止め構造が設けられていることを特徴とする。
【0015】
また、本発明の請求項6によるガスケットは、上記した請求項5記載のガスケットにおいて、前記抜け止め構造は、前記キャリアに設けた凸部、凹部または貫通孔などの立体形状に前記ガスケット本体が係合することにより構成されていることを特徴とする。
【0016】
更にまた、本発明の請求項7によるガスケットは、上記した請求項1ないし6の何れかに記載したガスケットにおいて、当該ガスケットは、燃料電池スタックまたはセルに組み込まれる燃料電池用ガスケットであることを特徴とする。
【0017】
上記したガスケットを樹脂フィルムよりなるキャリアと一体化した従来技術においてその取り扱い性に改良の余地があったのは、樹脂フィルムがその厚み寸法を全面に亙って一定とされていて、特に剛性を確保する部分を持たなかったからであり、これに対し本発明では、キャリアは、樹脂材料にて金型で所定の平面形状に成形されるとともに、ガスケット本体と平面上重ねられる一部の部分を薄肉部、ガスケット本体と平面上重ねられない他の部分を厚肉部として厚さ違いの段付き形状に成形されているため、このうちの厚肉部をもって十分な剛性を確保することが可能とされている。
【0018】
また、ガスケット本体をキャリアにおける厚肉部ではなく薄肉部と平面上重ねて一体化する構成であるため、ガスケット全体としての厚みは増大せずガスケット厚み方向の省スペース化を確保することが可能とされており、しかもキャリアを樹脂材料にて金型で成形するため、キャリアは当初から製品形状に成形されて切除する部位がなく、よって樹脂材料の歩留まりを向上させることが可能とされている。
【0019】
尚、1枚の平面状キャリアに厚肉部および薄肉部を双方成形する場合には、厚肉部に対する薄肉部の厚み方向位置関係として、厚肉部の厚み方向中央ないし略中央に薄肉部を配置するパターンと、厚肉部の厚み方向の一側に偏して薄肉部を配置するパターンとが考えられる。そして前者のパターンの場合には、キャリア厚み方向の両面にそれぞれ段付き形状が形成され、後者のパターンの場合には、キャリアの厚み方向片面のみに段付き形状が形成される(この場合、反対側の面において厚肉部および薄肉部は同一平面状(面一状)とされる)ことになるが、本発明にはこれら両パターンが双方ともに含まれる。
【0020】
また、ガスケット本体としては、シール面圧を高めるためにシールリップを備えるのが一般であるところ、このシールリップの配置については、キャリアの薄肉部と平面上重ねられない部位に設けるパターン(請求項2)と、キャリアの薄肉部と平面上重ねられる部位に設けるパターン(請求項3)とが考えられ、本発明にはこれら両パターンが双方ともに含まれる。
【0021】
また、ガスケット本体は、所定のゴム状弾性体によって成形され、更に詳しくは、キャリアに接着剤を塗布したうえで非接着性ゴムを射出成形すること、またはキャリアに接着剤を塗布することなく接着性ゴムを射出成形すること(この場合、接着については、接着性ゴムが自ら備える接着性が利用される)により成形されることが多いが(請求項4)、これらの場合には、ガスケット製造過程において、ガスケット本体をキャリアに接着するための接着工程が必要とされ、これに対し、この接着工程を省略することができればその分、ガスケットの製造が容易化される。
【0022】
そこで、このように接着工程を省略するには、ガスケット本体を、キャリアに接着剤を塗布することなく非接着性ゴムを射出成形することにより成形するものとし、接着する代わりとして、ガスケット本体およびキャリアに、両者を互いに抜け止めするための抜け止め構造を設けるものとする(請求項5)。抜け止め構造としては、キャリアに凸部、凹部または貫通孔などの立体形状よりなる係合部を設けてこの係合部にガスケット本体を係合させるのが好適である(請求項6)。
【0023】
また、本発明のガスケットが燃料電池用ガスケットとして用いられる場合、燃料電池用ガスケットには燃料ガスなどが漏洩しないように、燃料電池セルにおける反応面の周縁部をシールする部位(反応面シール部)やマニホールドの周縁部をシールする部位(マニホールドシール部)などが設けられるので、これらのシール部位にキャリアの薄肉部およびガスケット本体が配置されることになる(請求項7)。
【発明の効果】
【0024】
以上説明したように本発明によれば、キャリアが樹脂材料にて金型で所定の平面形状に成形されるとともにガスケット本体と平面上重ねられる一部の部分を薄肉部、ガスケット本体と平面上重ねられない他の部分を厚肉部として段付き形状に成形されているため、このうちの厚肉部をもって十分な剛性を確保することができ、これに伴ってガスケットの取り扱い性を一層向上させることができる。また、ガスケット本体をキャリアの薄肉部と平面上重ねる構成としたため、ガスケット全体としての厚みが増大することがなく省スペース化を確保することができ、しかもキャリアを樹脂材料にて金型で成形する構成としたため、キャリアは当初から製品形状に成形され、よって樹脂材料の歩留まりを向上させることができる。
【0025】
また、ガスケット本体をキャリアに接着剤を塗布することなく非接着性ゴムを射出成形することにより成形するものとし、接着の代わりとしてガスケット本体およびキャリアに両者を互いに抜け止めするための抜け止め構造を設ける場合には、ガスケット製造過程から接着工程を省略することができ、よってこの分、ガスケットの製造を容易化することができる。
【0026】
また、本発明のガスケットを燃料電池用ガスケットとして用いる場合には、この燃料電池用ガスケットにおいて上記の諸効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】図1(A)は比較例に係るガスケットにおけるキャリアの全体平面図、図1(B)は図1(A)におけるC−C線拡大断面図
【図2】同比較例に係るガスケットの要部断面図
【図3】他の比較例に係るガスケットの要部断面図
【図4】他の比較例に係るガスケットの要部断面図
【図5】図5(A)は本発明の第一実施例に係るガスケットにおけるキャリアの全体平面図、図5(B)は図5(A)におけるD−D線拡大断面図
【図6】本発明の第一実施例に係るガスケットの要部断面図
【図7】本発明の第二実施例に係るガスケットの要部断面図
【図8】本発明の第三実施例に係るガスケットの全体平面図
【図9】同実施例に係るガスケットの要部断面図であって、図8におけるE−E線拡大断面図
【図10】本発明の第四実施例に係るガスケットの要部断面図
【図11】本発明の第五実施例に係るガスケットの要部断面図
【図12】本発明の第六実施例に係るガスケットの要部断面図
【図13】本発明の第七実施例に係るガスケットの要部断面図
【図14】本発明の第八実施例に係るガスケットの要部断面図
【図15】本発明の第九実施例に係るガスケットの要部断面図
【図16】本発明の第十実施例に係るガスケットの要部断面図
【図17】本発明の第十一実施例に係るガスケットの要部断面図
【図18】本発明の第十二実施例に係るガスケットの要部断面図
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明には、以下の実施形態が含まれる。
【0029】
(1)キャリア材を樹脂フレームにすることで、成形によるフレーム製作工法により、低コスト化が期待できる。また、断面を段付き形状とすることで、フレームの剛性維持、ガスケットの小型化が可能となる。樹脂フレームは金型による成形品であって、ロール成形される樹脂フィルムではない。
(2)効果として、ガスケット剛性向上による、ガスケット生産工程からスタック組み付けまでの自動化によるコスト低減、ならびに、剛体を成形樹脂にすることによるキャリア材のコスト低減を実現することができる。
(3)例えば図1のキャリア材(キャリア)にガスケット(ガスケット本体)を一体化した断面図を図2、図3および図4に示す。図2はシールリップをキャリア外に配置したものであり、組み付け時の省スペース化が期待される。図3はシールリップをキャリア上に配置したものであり、図2よりも剛性維持が期待される。図4は、図2および図3がゴム材料として接着剤を塗布し射出成形、あるいは接着性ゴムを使用するのに対し、接着工程をなくすことを目的として、接着処理を省略し、その代わりとしてガスケット成形部に凹凸または貫通孔(図では凸部)よりなる抜け止めを設けたものである。しかしながら、図1のキャリア材は薄肉の平面状(断面四角形)であるため、剛性を考慮すると厚みを増す必要がある。図5のキャリア材はこの問題を解決する断面形状となっており、ガスケット成形部のみを薄肉とするとともにその他の部位を厚肉とした形状となる。図5のキャリア材にガスケットを一体化した断面図を図6および図7以降に示す。ガスケットの効果は上記と同様であるが、ガスケット成形部のみを薄肉としていることから組み付け時の省スペース化が期待される。
【0030】
(4)本発明は、補強体(キャリア)一体ガスケットでの取り扱い性向上を目的とした補強体の構造(断面形状)に関するものである。燃料電池用ガスケットの構成としてR/Oでの取り扱い性の問題を解決するため、樹脂フィルム等の補強体にガスケットを一体成形することが一般的に行なわれている。このフィルム一体ガスケットの場合、R/Oタイプに比べ取り扱い性の向上が図れることとなるが、但しフィルムの厚みが0.3mm程度と薄いことからまだ十分とは言えないのが現状である。フィルムの厚みを取り扱い性に十分な厚みとなる1.0mm程度とした場合、成形性の問題、あるいは図3のような構造では剛体となるフィルムの厚みが増すことによりゴム部分の厚みが減少し、結果として反力の増加の問題が生じ、プレート破損等の懸念が残る。そこで、本発明では、補強体の断面形状を図5のように2段構造とすることで、上記の問題を解決することを図ったものとなる。またフィルムの作製は成形によるものとなるため、歩留まり向上も図れることとなる。尚、ゴム材料としては従来と同様、接着剤を塗布し射出成形、あるいは接着性ゴムを使用する。
【0031】
(5)また、上記(4)では、ガスケットのゴム材料として、接着剤を塗布し射出成形、あるいは接着性ゴムを使用するとしたが、これらの場合には、その製造過程において、接着工程が必要とされる。そこでこの接着工程を省略することにより製造過程を簡略化することが考えられ、具体的には、以下の(6)または(7)の構成とする。
【0032】
(6)
(6−1)段付形状フレーム(キャリア)に対し、さらに多段形状とすることで、フレームからのゴム脱落を抑制でき、接着処理が不要となる。
(6−2)シール機能を発現するリブ(シールリップ)の下面部に対し、キャリア部材を一部凸形状または一部凹形状とすることにより、ゴム脱落を防止でき、キャリア/ゴム間の接着処理が不要となる。キャリア部材自体の断面形状は問わない。
(6−3)キャリア凸部形状またはキャリア凹部形状は断面四角形または半円形とするが、これら以外の形状、例えば三角形などであっても良い。
(6−4)キャリア凸部形状またはキャリア凹部形状は、これらを複数配置しても良く、この場合には、更なる脱落防止効果が発現する。複数の凸部または凹部は、ガスケット長手方向と直交する断面において、ガスケット内周側から外周側へかけて並べられる。
(6−5)キャリア凸部形状またはキャリア凹部形状をリブの下面部に設けることが、リブのシール機能に良くない影響を及ぼすことが懸念される場合には、キャリア凸部形状またはキャリア凹部形状をリブとは平面上ずらした位置に配置する。
【0033】
(7)
(7−1)段付形状フレーム(キャリア)に対し、フレームに貫通穴を設け、ゴムを充填することで、フレームからのゴム脱落を抑制でき、接着処理が不要となる。
(7−2)シール機能を発現するリブ(シールリップ)とガスケット端部(外周部)間のキャリア部材にスルーホール(貫通穴)を設けることより、ゴム脱落を防止でき、キャリア/ゴム間の接着処理が不要となる。
(7−3)シール機能を発現するリブ(シールリップ)とキャリア端部(内周部)間のキャリア部材にスルーホール(貫通穴)を設けることより、ゴム脱落を防止でき、キャリア/ゴム間の接着処理が不要となる。この場合、上記(7−2)に対して、ゴムのマニホールド側への移動変形によるマニホールド面積への影響を軽減できる。
(7−4)シール機能を発現するリブ(シールリップ)下面のキャリア部材にスルーホール(貫通穴)を設けることより、ゴム脱落を防止でき、キャリア/ゴム間の接着処理が不要となる。この場合、上記(7−2)および(7−3)に対して、シール機能上重要なリブの移動を軽減できる。
(7−5)ガスケット/キャリア面に複数のスルーホール(貫通穴)を設けることより、ゴム脱落を防止でき、キャリア/ゴム間の接着処理が不要となる。この場合、上記(7−2)(7−3)および(7−4)の全ての効果が発現される。複数のスルーホールは、ガスケット長手方向と直交する断面において、ガスケット内周側から外周側へかけて並べられることになる。
(7−6)スルーホールの形状(開口形状)に特に制限はないが、加工性の観点からすれば円形状が望ましい。
【実施例】
【0034】
つぎに本発明の実施例を説明するが、説明の便宜上、先ず比較例を説明する。比較例は、本発明の開発過程で生じたもので、公知の技術ではない。尚、実施例および比較例ともガスケットは燃料電池用ガスケットである。
【0035】
比較例・・・
図1は、比較例に係るガスケットにその構成部品として用いられるキャリア(補強体)11を単品状態で示しており、このキャリア11は、所定の樹脂材を成形材料として金型(射出成形型など)を用いて平面矩形状に成形され、その平面内に、燃料電池セルにおける反応面を収容することになる厚み方向に貫通する空間部12と、セルを厚み方向に貫通するマニホールド穴を形成することになる複数(図では矩形の四隅それぞれに4箇所)の空間部13とを備えている。
【0036】
また、このキャリア11は、図1(B)の断面図に示すように、その全面に亙って厚み寸法tを一定に成形され(例えば3mm程度)、キャリア11全体として1枚の平板状に成形されている。
【0037】
上記構成のキャリア11に所定のゴム状弾性体よりなるガスケット本体21を組み合わせると、その断面形状は例えば図2に示すようになり、すなわちガスケット本体21は、キャリア11の端部に被着(接着)された断面コ字形を呈する被着部22と、この被着部22から平面方向に延長成形された延長部(シールリップ台座部)23と、この延長部23の厚み方向両面にそれぞれ設けられた断面山形のシールリップ24とを一体に有し、シールリップ24はキャリア11と平面上重ならない位置に設けられている。
【0038】
また、他の例として、図3の例では、ガスケット本体21は、キャリア11の端部に被着(接着)された断面コ字形の被着部22と、この被着部22の厚み方向両面にそれぞれ設けられた断面山形のシールリップ24とを一体に有し、シールリップ24はキャリア11と平面上重なる位置に設けられている。
【0039】
また、他の例として、図4の例では、ガスケット本体21は、キャリア11の端部を非接着で被覆する断面コ字形の被覆部22Aと、この被覆部22Aの厚み方向両面にそれぞれ設けられた断面山形のシールリップ24とを一体に有し、シールリップ24はキャリア11と平面上重なる位置に設けられている。ガスケット本体21およびキャリア11には、両者11,21を互いに抜け止めするための抜け止め構造31が設けられ、この抜け止め構造31は、キャリア11の厚み方向両面にそれぞれ設けられた凸部32よりなる立体形状にガスケット本体21が係合することにより構成されている。
【0040】
尚、上記図2および図3の例では、ガスケット本体21は、キャリア11に接着剤を塗布したうえで非接着性ゴムを射出成形することにより、またはキャリア11に接着剤を塗布することなく接着性ゴムを射出成形することにより成形されているが、図4の例では、ガスケット本体21は、キャリア11に接着剤を塗布することなく非接着性ゴムを射出成形することにより成形され、接着する代わりとして上記抜け止め構造31が設けられている。
【0041】
これら図2ないし図4のガスケットでは、上記したようにキャリア11が所定の樹脂材を成形材料として金型を用いて当初から製品形状に成形されるため、上記従来技術のように樹脂フィルムのかなりの面積部分を切除すると云うことがなく、よってこの分、樹脂材料の歩留まりを向上させることが可能とされている。
【0042】
しかしながら、これら比較例に係るガスケットには、なお、以下の点で不都合がある。
【0043】
すなわち、上記したようにキャリア11は、その全面に亙って厚み寸法tを一定に成形され、キャリア11全体として1枚の平板状に成形されている。したがって、このキャリア11の厚み寸法tが小さいと剛性が低いため、キャリア11によってガスケット全体を十分に保形すると云う取り扱い性の問題を解消することができない。また、これを解消するためキャリア11の厚み寸法tを大きく設定すると、その両面にガスケット本体21が被着又は被覆されることからガスケット全体としての厚み寸法も大きく設定され、よって厚み方向省スペース化の要求に応えることができない。
【0044】
そこで、本発明では、キャリア11の断面形状を、以下のように設定することにした。
【0045】
第一実施例・・・
図5は、本発明の第一実施例に係るガスケットにその構成部品として用いられるキャリア(ガスケット補強体、ガスケット保持体)11を単品状態で示しており、このキャリア11は、所定の樹脂材を成形材料として金型(射出成形型など)を用いて平面矩形状に成形され、その平面内に、燃料電池セルにおける反応面を収容することになる厚み方向に貫通する空間部12と、セルを厚み方向に貫通するマニホールド穴を形成することになる複数(図では矩形の四隅それぞれに4箇所)の空間部13とを備えている。
【0046】
また、このキャリア11は、図5(B)の断面図に示すように、ガスケット本体21(図6または図7参照)と平面上重ねられる一部の部分を所定の厚み寸法t(例えば3mm程度)を備える薄肉部16とするとともに、ガスケット本体21と平面上重ねられない他の部分を薄肉部16よりも大きな厚み寸法t(例えば10mm程度)を備える厚肉部17として、平面に対し直交する段差面15を備える段付き形状14に成形されている。ガスケット本体21と平面上重ねられる一部の部分は具体的には、上記燃料電池セルにおける反応面を収容することになる空間部12の周縁部と、上記セルを厚み方向に貫通するマニホールド穴を形成することになる複数の空間部13の周縁部である。ガスケット本体21と平面上重ねられない他の部分は具体的には、上記燃料電池セルにおける反応面を収容することになる空間部12の周縁部以外の部分であって、かつ上記セルを厚み方向に貫通するマニホールド穴を形成することになる複数の空間部13の周縁部以外の部分である。また、厚肉部17に対する薄肉部16の厚み方向位置関係として、薄肉部16は、厚肉部17の厚み方向中央ないし略中央に配置されており、よって段付き形状14はキャリア11の厚み方向両面にそれぞれ形成されている。
【0047】
上記構成のキャリア11に所定のゴム状弾性体よりなるガスケット本体21を組み合わせると、その断面形状は例えば図6に示すようになり、すなわちガスケット本体21は、キャリア11の端部に被着(接着)された断面コ字形を呈する被着部22と、この被着部22から平面方向に延長成形された延長部(シールリップ台座部)23と、この延長部23の厚み方向両面にそれぞれ設けられた断面山形のシールリップ24とを一体に有し、延長部23およびシールリップ24はキャリア11と平面上重ならない位置に設けられている。また、被着部22に対する延長部23の厚み方向位置関係として、延長部23は、被着部22の厚み方向中央ないし略中央に配置されている。また、被着部22の厚み寸法をt、延長部23の厚み寸法をt、両面シールリップ24先端間の厚み寸法をtとして、厚み寸法の大小関係は以下のように設定されている。
【0048】
=t(またはt≒t
>t
<t
>t
>t
【0049】
したがって、平面上互いに隣り合う被着部22およびシールリップ24の間には、ガスケット装着時にシールリップ24が圧縮されたときの逃げ空間となる溝状凹部25が設けられている。
【0050】
第二実施例・・・
また、第二実施例として、図7の例では、ガスケット本体21は、キャリア11の端部に被着(接着)された断面コ字形の被着部22と、この被着部22の厚み方向両面にそれぞれ設けられた断面山形のシールリップ24とを一体に有し、シールリップ24はキャリア11の薄肉部16と平面上重なる位置に設けられている。また、被着部22の厚み寸法をt、両面シールリップ24先端間の厚み寸法をtとして、厚み寸法の大小関係は以下のように設定されている。
【0051】
=t(またはt≒t
>t
>t
【0052】
上記構成を備える各実施例に係るガスケットにおいては、キャリア11が所定の樹脂材を成形材料として金型を用いて平面矩形状に成形されるとともにガスケット本体21と平面上重ねられる一部の部分を薄肉部16とし、ガスケット本体21と平面上重ねられない他の部分を厚肉部17として段付き形状14に成形されているため、このうちの厚肉部17をもって十分な剛性を確保することができ、これによりガスケットの取り扱い性を一層向上させることができる。
【0053】
また、ガスケット本体21をキャリア11における厚肉部17ではなく薄肉部16と平面上重ねる構成としたため、ガスケット全体としての厚みが増大することがなく、よってガスケット厚み方向の省スペース化を確保することができる。
【0054】
また、キャリア11を所定の樹脂材を成形材料として金型を用いて成形する構成としたため、キャリア11は当初から製品形状に成形され、よって樹脂材料の歩留まりを向上させることができる。
【0055】
尚、上記第一実施例(図6)および第二実施例(図7)に係るガスケットにおいては、ガスケット本体21が、キャリア11に接着剤を塗布したうえで非接着性ゴムを射出成形することにより成形され、またはキャリア11に接着剤を塗布することなく接着性ゴムを射出成形することにより成形されているが、その製造過程から接着工程を省略してガスケットの製造を容易化することが考えられ、この場合、ガスケット本体21は、キャリア11に接着剤を塗布することなく非接着性ゴムを射出成形することにより成形され、接着する代わりとして、ガスケット本体21およびキャリア11に、両者11,21を互いに抜け止めするための抜け止め構造が設けられる。抜け止め構造は、キャリア11に凸部、凹部または貫通孔などの立体形状よりなる係合部を設け、この係合部に対しガスケット本体21を係合することによって構成される。以下、この非接着タイプの実施例について説明する。
【0056】
第三実施例・・・
図8は、本発明の第三実施例に係るガスケットの全体平面を示しており、このガスケットにおいて、キャリア11は、所定の樹脂材を成形材料として金型(射出成形型など)を用いて平面矩形状に成形され、その平面内に、燃料電池セルにおける反応面を収容することになる厚み方向に貫通する空間部12と、セルを厚み方向に貫通するマニホールド穴を形成することになる複数(図では矩形の長手方向両端に3箇所ずつ)の空間部13とを備えている。
【0057】
また、このキャリア11は、図9の断面図に示すように、ガスケット本体21と平面上重ねられる一部の部分を所定の厚み寸法t(例えば3mm程度)を備える薄肉部16とするとともに、ガスケット本体21と平面上重ねられない他の部分を薄肉部16より大きな厚み寸法t(例えば10mm程度)を備える厚肉部17として、平面に対し直交する段差面15を備える段付き形状14に成形されている。ガスケット本体21と平面上重ねられる一部の部分は具体的には、上記燃料電池セルにおける反応面を収容することになる空間部12の周縁部と、上記セルを厚み方向に貫通するマニホールド穴を形成することになる複数の空間部13の周縁部である。ガスケット本体21と平面上重ねられない他の部分は具体的には、上記燃料電池セルにおける反応面を収容することになる空間部12の周縁部以外の部分であって、かつ上記セルを厚み方向に貫通するマニホールド穴を形成することになる複数の空間部13の周縁部以外の部分である。また、厚肉部17に対する薄肉部16の厚み方向位置関係として、薄肉部16は、厚肉部17の厚み方向中央ないし略中央に配置されており、よって段付き形状14はキャリア11の厚み方向両面にそれぞれ形成されている。
【0058】
上記構成のキャリア11に所定のゴム状弾性体よりなるガスケット本体21を組み合わせると、その断面形状は例えば図9に示したようになり、すなわちガスケット本体21は、キャリア11の端部に非接着で被覆された断面コ字形を呈する被覆部22Aと、この被覆部22Aの厚み方向両面にそれぞれ設けられた断面山形のシールリップ24とを一体に有し、シールリップ24はキャリア11の薄肉部16と平面上重なる位置に設けられている。また、被覆部22Aの厚み寸法をt、両面シールリップ24先端間の厚み寸法をtとして、厚み寸法の大小関係は以下のように設定されている。
【0059】
=t(またはt≒t
>t
>t
【0060】
また、キャリア11に対しガスケット本体21を非接着で組み付けると、キャリア11からガスケット本体21が容易に抜けてしまうことが懸念されるため、ガスケット本体21およびキャリア11に、両者11,21を互いに抜け止めするための抜け止め構造31が設けられ、この抜け止め構造31が具体的には、以下のように構成されている。
【0061】
すなわち、当該第三実施例(図9)では、キャリア11における薄肉部16の厚み方向両面にそれぞれ凸部32よりなる立体形状が設けられ、この凸部32はガスケット本体21の射出成形によりガスケット本体21の被覆部22A内に埋設されたものであって、この凸部32に対しガスケット本体21がその抜け方向(図では右方向)に係合することにより抜け止め構造31とされている。
【0062】
抜け止め構造31としては、両者11,21を互いに抜け止めできるものであればその形状や構成は特に限定されないが、例えばほかに以下のようなものであっても良い。
【0063】
第四実施例・・・
図10に示す第四実施例では、キャリア11における薄肉部16の厚み方向両面にそれぞれ凹部33よりなる立体形状が設けられ、この凹部33はガスケット本体21の射出成形によりガスケット本体21の一部ゴム材料が充填されたものであって、この凹部33に対しガスケット本体21がその抜け方向(図では右方向)に係合することにより抜け止め構造31とされている。
【0064】
第五実施例・・・
上記第三実施例(図9)および第四実施例(図10)では、凸部32や凹部33の断面形状は四角形とされているが、これに限らず、半円形や三角形などであっても良い。図11に示す第五実施例では、凸部32の断面形状が半円形とされている。
【0065】
第六実施例・・・
上記第三実施例(図9)および第四実施例(図10)において、凸部32や凹部33は、ガスケット本体21におけるシールリップ24と平面上重なる位置に設けられているが、これに限らず、シールリップ24と平面上重ならずかつ薄肉部16の先端寄りの部位に設けられても良い。図12に示す第六実施例では、凸部32がシールリップ24と平面上重ならずかつ薄肉部16の先端寄りの部位(最先端部位)に設けられている。
【0066】
第七実施例・・・
上記第三実施例(図9)および第四実施例(図10)において、凸部32や凹部33は、ガスケット本体21におけるシールリップ24と平面上重なる位置に設けられているが、これに限らず、シールリップ24と平面上重ならずかつ薄肉部16の基端寄りの部位(シールリップ24と厚肉部17の間の部位)に設けられても良い。図13に示す第七実施例では、凸部32がシールリップ24と平面上重ならずかつ薄肉部16の基端寄りの部位に設けられている。
【0067】
第八実施例・・・
上記第三実施例(図9)および第四実施例(図10)において、凸部32や凹部33は、キャリア11における薄肉部16の厚み方向両面にそれぞれ1つ(1箇所)ずつ設けられているが、これに限らず、複数設けられても良い。図14に示す第八実施例では、凸部32が複数(図ではそれぞれ5つ(5箇所)ずつ)、シールリップ24と平面上重なる位置、シールリップ24と平面上重ならずかつ薄肉部16の先端寄りの部位およびシールリップ24と平面上重ならずかつ薄肉部16の基端寄りの部位に亙って設けられている。
【0068】
第九実施例・・・
図15に示す第九実施例では、キャリア11における薄肉部16に、その厚み方向に貫通する貫通孔34よりなる立体形状が設けられ、この貫通孔34はガスケット本体21の射出成形によりガスケット本体21の一部ゴム材料が充填されたものであって、この貫通孔34に対しガスケット本体21がその抜け方向(図では右方向)に係合することにより抜け止め構造31とされている。貫通孔34はガスケット長手方向(図では紙面直交方向)に沿って多数が所定の間隔をもって設けられている。
【0069】
第十実施例・・・
上記第九実施例(図15)において、貫通孔34は、ガスケット本体21におけるシールリップ24と平面上重なる位置に設けられているが、これに限らず、シールリップ24と平面上重ならずかつ薄肉部16の先端寄りの部位に設けられても良い。図16に示す第十実施例では、貫通孔34がシールリップ24と平面上重ならずかつ薄肉部16の先端寄りの部位に設けられている。
【0070】
第十一実施例・・・
上記第九実施例(図15)において、貫通孔34は、ガスケット本体21におけるシールリップ24と平面上重なる位置に設けられているが、これに限らず、シールリップ24と平面上重ならずかつ薄肉部16の基端寄りの部位(シールリップ24と厚肉部17の間の部位)に設けられても良い。図17に示す第十一実施例では、貫通孔34がシールリップ24と平面上重ならずかつ薄肉部16の基端寄りの部位に設けられている。
【0071】
第十二実施例・・・
上記第九実施例(図15)において、貫通孔34は、ガスケット長手方向と直交する一断面において1つ(1箇所)ずつ設けられているが、これに限らず、複数設けられても良い。図18に示す第十二実施例では、貫通孔34が複数(図では5つ(5箇所))、シールリップ24と平面上重なる位置、シールリップ24と平面上重ならずかつ薄肉部16の先端寄りの部位およびシールリップ24と平面上重ならずかつ薄肉部16の基端寄りの部位に亙って設けられている。
【0072】
尚、上記の各実施例において、凸部32および凹部33は、ガスケット長手方向に沿って延びる連続線状に設けられているが、貫通孔34のようにガスケット長手方向に沿って多数が所定の間隔をもって設けられるものであっても良い。
【0073】
また、上記各実施例において、凸部32および凹部33は、キャリア11における薄肉部16の厚み方向両面にそれぞれ設けられているが、片面のみに設けられるものであっても良い。
【0074】
更にまた、上記各実施例において、ガスケットの全体構成は、図7のタイプ(ガスケット本体21が被着部22(被覆部22A)およびシールリップ24を有し、シールリップ24がキャリア11の薄肉部16と平面上重なる位置に設けられているタイプ)とされているが、図6のタイプ(ガスケット本体21が被着部22(被覆部22A)、延長部23およびシールリップ24を有し、シールリップ24がキャリア11の薄肉部16と平面上重ならない位置に設けられているタイプ)であっても良く、この図6のタイプのガスケットを上記各実施例で説明したように非接着構造としても良い。
【符号の説明】
【0075】
11 キャリア
12,13 空間部
14 段付き形状
15 段差面
16 薄肉部
17 厚肉部
21 ガスケット本体
22 被着部
22A 被覆部
23 延長部
24 シールリップ
25 溝状凹部
31 抜け止め構造
32 凸部
33 凹部
34 貫通孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに重ねられる二部材間に挟着使用される平面状のガスケットであって、
シール作用を奏するガスケット本体と、前記ガスケット本体を保持するキャリアとを有し、
前記キャリアは、樹脂材料にて金型で所定の平面形状に成形されるとともに、前記ガスケット本体と平面上重ねられる一部の部分を薄肉部、前記ガスケット本体と平面上重ねられない他の部分を厚肉部として段付き形状に成形されていることを特徴とするガスケット。
【請求項2】
請求項1記載のガスケットにおいて、
前記ガスケット本体は、前記キャリアにおける前記薄肉部と平面上重ねられる部位と重ねられない部位とを有し、このうち後者の重ねられない部位にシールリップを有することを特徴とするガスケット。
【請求項3】
請求項1記載のガスケットにおいて、
前記ガスケット本体は、前記キャリアにおける前記薄肉部と平面上重ねられる部位と重ねられない部位とを有し、このうち前者の重ねられる部位にシールリップを有することを特徴とするガスケット。
【請求項4】
請求項1ないし3の何れかに記載したガスケットにおいて、
前記ガスケット本体は、前記キャリアに接着剤を塗布したうえで非接着性ゴムを射出成形すること、または前記キャリアに接着剤を塗布することなく接着性ゴムを射出成形することにより成形されていることを特徴とするガスケット。
【請求項5】
請求項1ないし3の何れかに記載したガスケットにおいて、
前記ガスケット本体は、前記キャリアに接着剤を塗布することなく非接着性ゴムを射出成形することにより成形され、
前記ガスケット本体および前記キャリアには、この両者を互いに抜け止めするための抜け止め構造が設けられていることを特徴とするガスケット。
【請求項6】
請求項5記載のガスケットにおいて、
前記抜け止め構造は、前記キャリアに設けた凸部、凹部または貫通孔などの立体形状に前記ガスケット本体が係合することにより構成されていることを特徴とするガスケット。
【請求項7】
請求項1ないし6の何れかに記載したガスケットにおいて、
当該ガスケットは、燃料電池スタックまたはセルに組み込まれる燃料電池用ガスケットであることを特徴とするガスケット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2012−21640(P2012−21640A)
【公開日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−187844(P2010−187844)
【出願日】平成22年8月25日(2010.8.25)
【出願人】(000004385)NOK株式会社 (1,527)
【Fターム(参考)】