説明

ガラス基板の収縮量測定方法

【課題】ガラス基板にキズを付けることなく、また、コストを別途必要とすることなくガラス基板の収縮量を測定する。
【解決手段】ガラス基板Sに対して方形形状の第1金属膜パターン23を形成する。アニール処理前に第1金属膜パターン23のX方向(横方向)の幅X1及びY方向(縦方向)の幅Y1を測定する。X1,Y1の測定後、ガラス基板Sに対してアニール処理を施す。アニール処理後に、第1金属膜パターン23のX方向(横方向)の幅X2及びY方向(縦方向)の幅Y2を測定する。X2からX1を引いた値をガラス基板SのX方向の収縮量とし、Y2からY1を引いた値をガラス基板SのY方向の収縮量とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アニール処理などの加熱処理により僅かに収縮するガラス基板などの収縮量を測定するガラス基板の収縮量測定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
CCDやCMOSなどの固体撮像装置には、入射した光の入射角度を制限する入射角度制限フィルタが設けられている。この入射角度制限フィルタを設けることで、入射光をイメージセンサの画素の中心部に集めることができるため、鮮明な被写体画像を得ることができる。
【0003】
入射角度制限フィルタには、透明のガラス基板の両面に、光入射用の孔が一定の間隔で形成された多層膜が形成されており、この多層膜で入射光の入射角度が制限される。多層膜は、一般的に、フォトリソグラフィー工程を経て形成される。フォトリソグラフィー工程では、金属薄膜の形成及びレジストの形成、エッチング、露光などの熱を伴う工程を経ることから、ガラス基板は熱により収縮する。
【0004】
そこで、フォトリソグラフィー工程に入る前に、予めガラス基板に熱を加えるアニール処理を行い、フォトリソグラフィー工程を経たガラス基板を固体撮像装置に搭載する際、位置合わせにズレがないようにしている。また、アニール処理工程では、アニール処理前と処理後におけるガラス基板の収縮量を測定することが行われており、ガラス基板の収縮量が、予め定められているガラス基板の最大収縮量に達したときに、ガラス基板が完全に収縮したと判断している。このように完全に収縮したガラス基板に対してフォトリソグラフィー工程を施したものを固体撮像装置に搭載することで、位置合わせの際のズレを更に無くすことができる。
【0005】
このガラス基板の収縮量の測定に関して、特許文献1では、表面上の2箇所にビッカース圧痕を設けたガラス基板に対して熱処理を行い、熱処理前のビッカース圧痕の頂点間の距離と熱処理後のビッカース圧痕の頂点間の距離との差によって、ガラス基板の収縮量を求めている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平6−144856号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1のような測定方法では、ビッカース圧痕を付けるための工程が別途必要となるため、コストが高くなってしまう。また、ビッカース圧痕によりガラス基板にキズが付くことになるため、キズの深さによってはガラス基板が割れてしまい、収縮量を測定することができない場合がある。また、キズが付いたガラス基板は、製品として使用することができないため、収縮量の測定のためだけに余分にガラス基板が必要となってしまう。
【0008】
本発明は、ガラス基板にキズを付けることなく、また、コストを別途必要とすることなくガラス基板の収縮量を測定することができるガラス基板の収縮量測定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明のガラス基板の収縮量測定方法は、方形形状の第1金属膜パターンをガラス基板に対して形成、又は前記第1金属膜パターンに微細孔を設けた第2金属膜パターンをガラス基板に対して形成する金属膜形成工程と、前記ガラス基板に対して加熱処理を施す前に、前記第1又は第2金属膜パターンの対辺間の幅を測定する処理前測定工程と、前記ガラス基板に対して加熱処理を施す加熱処理工程と、前記加熱処理後に前記第1又は第2金属膜パターンの対辺間の幅を測定する処理後測定工程と、前記加熱処理後の前記第1又は第2金属膜パターンの対辺間の幅から前記加熱処理前の前記第1又は第2金属膜パターンの対辺間の幅を差し引くことにより、前記ガラス基板の収縮量を求める収縮量測定工程とを有することを特徴とする。
【0010】
前記処理前測定工程及び処理後測定工程では、測定顕微鏡により前記第1又は第2金属膜パターンの対辺間の幅を測定することによって、ガラス基板の僅かな収縮量をも測定することができる。
【0011】
前記第1又は第2金属膜パターンの形状を横辺及び縦辺をもつ方形形状とし、前記処理前測定工程及び処理後測定工程では、前記第1又は第2金属膜パターンの横辺間の幅及び縦辺間の幅を測定すること、また、前記第1又は第2金属膜パターンの形状を上辺、下辺、及び斜辺をもつ平行四辺形とし、前記処理前測定工程及び処理後測定工程では、前記第1又は第2金属膜パターンの上辺間の幅又は下辺間の幅及び斜辺間の幅を測定することにより、ガラス基板の収縮量を確実に測定することができる。
【0012】
前記第1金属膜パターンは蒸着膜及びスパッタ膜であり、前記第2金属膜パターンはフォトリソグラフィーにより形成される膜であることにより、測定顕微鏡内の光源から発せられる光は、前記第1又は第2金属膜パターンで確実に反射して測定顕微鏡内の結像レンズに集めることができるため、測定顕微鏡において前記第1又は第2金属膜パターンの形状を確実に検出することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、固体撮像装置の入射角度制限フィルタの製造工程で使用される金属膜を、ガラス基板の収縮量の測定に用いることで、ガラス基板にキズを付けることなく、また、コストを別途必要とすることなくガラス基板の収縮量を測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】測定顕微鏡の概略図である。
【図2】測定顕微鏡の接眼レンズを介して観察されるガラス基板及び第1金属膜パターンを表す図である。
【図3】第1金属膜パターンを用いた本発明の収縮量測定方法のフローを示すフローチャートである。
【図4】ガラス基板上の第1金属膜パターンを示す断面図である。
【図5】第1金属膜パターンのX方向及びY方向の幅を測定する手順を示す説明図である。
【図6】測定顕微鏡の接眼レンズを介して観察したときのガラス基板の平面図であり、(A)はアニール処理前におけるガラス基板上の第1金属膜パターンの幅X1,Y1を表しており、(B)はアニール処理後におけるガラス基板上の第1金属膜パターンの幅X2,Y2を表している。
【図7】第2金属膜パターンを用いた本発明の収縮量測定方法のフローを示すフローチャートである。
【図8】第2金属膜パターンをガラス基板上に形成する手順を示す説明図である。
【図9】測定顕微鏡の接眼レンズを介して観察したときのガラス基板の平面図であり、(A)はアニール処理前におけるガラス基板上の第2金属膜パターンの幅X3,Y3を表しており、(B)はアニール処理後におけるガラス基板上の第2金属膜パターンの幅X4,Y4を表している。
【図10】測定顕微鏡の接眼レンズを介して観察されるガラス基板及び切欠部を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の第1実施形態では、図1に示す測定顕微鏡により、ガラス基板Sに形成された第1金属膜パターン23(図2参照)を用いて、アニール処理などの加熱処理により収縮するガラス基板Sの収縮量を測定する。ガラス基板Sは、固体撮像装置に搭載される入射角度制限フィルタの基板となるものである。
【0016】
測定顕微鏡10は、XYステージ11、接眼レンズ12、焦点板13、結像レンズ14、ハーフミラー15、対物レンズ16、光源17、集光レンズ18を備えている。XYステージ11にはガラス基板Sが載置されており、ガラス基板Sは、X方向及びY方向調整部11a,11bによってX方向(横方向)またはY方向(縦方向)に移動する。
【0017】
X方向及びY方向調整部11a,11bは回転操作型のダイヤルで構成されており、X方向調整部11aを一定角度回転させることでガラス基板SはX方向に一定の距離だけ移動し、Y方向調整部11bを一定角度回転させることで、ガラス基板SはY方向に一定の距離だけ移動する。また、XYステージ11には移動量表示部20が取り付けられており、この移動量表示部20はX方向またはY方向へ移動したガラス基板Sの移動量を表示する。
【0018】
焦点板13は中央部に十字線13a(図2参照)が描かれた透明なガラス板からなる。接眼レンズ12、焦点板13、結像レンズ14、ハーフミラー15、及び対物レンズ16は、同一の光軸L1上に配置されている。光源17及び集光レンズ18は同一の光軸L2上に配置されており、この光軸L2は光軸L1と直交している。光源17から発せられる光は、集光レンズ18を介して、XYステージ11上のガラス基板Sに照射される。ガラス基板Sで反射した光は、対物レンズ16、ハーフミラー15、及び結像レンズ14を介して、焦点板13で結像する。
【0019】
図2に示すように、焦点板13で結像したガラス基板Sの像、ガラス基板S上に形成された方形形状の第1金属膜パターン23、及び焦点板上の十字線13aは、接眼レンズ12を介して観察される。第1金属膜パターン23は、蒸着やスパッタなどによってガラス基板S上に形成される。第1金属膜パターン23としては、固体撮像装置に搭載される入射角度制限フィルタを製造する際、ガラス基板上に誘電体多層膜を形成するために使用される金属膜が用いられる。第1金属膜パターン23は、光源17からの光を確実に反射することができるもの、即ち反射率が高い材料(例えばアルミニウム)で形成されていることが好ましい。ガラス基板Sの収縮量の測定は、詳細は以下の収縮量測定方法の説明箇所で述べるが、第1金属膜パターンの横方向(X方向)の幅の収縮量及び縦方向(Y方向)の幅の収縮量を求めることによって行われる。なお、金属膜パターンの形状を正方形、長方形などの矩形形状をとするが、その他に平行四辺形、台形、ひし形などにしてもよい。また、金属膜パターンの形状は、測定顕微鏡で距離の測定が可能な直線部を少なくとも1つ有する形状、例えば半円や半楕円などであってもよい。
【0020】
収縮量の測定に用いたガラス基板Sは、ビッカース圧痕によるキズが付かないので、金属膜を剥離して再生することにより、入射角度制限フィルタのガラス基板として利用することができる。したがって、特許文献1のように、別途、収縮量の測定用のガラス基板を必要としないため、コストがかからない。また、特許文献1では、ビッカース圧痕を付けるための装置を別途必要となるが、本発明によれば固体撮像装置の入射角度制限フィルタの製造に際に必要となる金属膜パターンを、収縮量の測定にも用いているため、測定顕微鏡10以外に、収縮量測定のための装置を別途必要としない。
【0021】
また、特許文献1では、ビッカース圧痕を付ける際の負荷が大きすぎると、ガラス基板Sが割れて測定することができない場合があるが、本発明では、ガラス基板Sに第1金属膜パターン23を形成したとしても、キズが付かず、測定位置境界が鮮明に識別できるため、確実に測定を行うことができる。また、本発明においてガラス基板Sに付する第1金属膜パターン23は、固体撮像装置の入射角度制限フィルタの製造工程で形成されるものであることから、測定基準寸法が複数基板について一定であるため、収縮量の測定精度の検証が可能である。
【0022】
次に、第1実施形態におけるガラス基板の収縮量測定方法について、図3を参照しながら説明する。まず、図4に示すように、蒸着又はスパッタにより第1金属膜パターン23を所定の厚さでガラス基板S上に形成する。ここで設けられる第1金属膜パターン23は、後の工程でガラス基板Sから剥離可能な材料(例えばアルミニウム)からなる。
【0023】
次に、第1金属膜パターン23が形成されたガラス基板Sをアニール処理をする前に、ガラス基板Sを測定顕微鏡10のXYステージ11にセットする。そして、図5(A)及び(B)に示すように、X方向及びY方向調整部11a,11bを操作することによって、ガラス基板SをX方向またはY方向に移動させ、十字線13aの交点をガラス基板Sの第1金属膜パターン23の一方の角に合わせる。そして、移動量表示部20のリセットボタン(図示省略)を押すことによって、X方向及びY方向の移動量を「0」にリセットする。
【0024】
移動量を「0」にしてから、X方向調整部11aを操作し、十字線13aの交点が一方の角から他方の角に合うまで、ガラス基板SをX方向に移動させる。十字線13aの交点が他方の角に合ったときに、X方向調整部11aの操作を停止する。このときに移動量表示部20に表示されているX方向の移動量を、アニール処理前における金属膜のX方向の幅X1とする(図6(A)参照)。
【0025】
同様に、図5(B)及び(C)に示すように、Y方向調整部11bを操作してガラス基板SをY方向に移動させることにより、十字線13aの交点を一方の角から他方の角に合わせる。十字線13aの交点が他方の角にあったときに、移動量表示部20に表示されているY方向の移動量を、アニール処理前における第1金属膜パターン23のY方向の幅Y1とする(図6(A)参照)。
【0026】
アニール処理前の第1金属膜パターン23幅X1,Y1を求めた後は、ガラス基板Sに対してアニール処理を施す。アニール処理後は、アニール処理前の幅X1,Y1を求めた場合と同様に、第1金属膜パターン23のX方向の幅X2及びY方向の幅Y2を求める(図6(B)参照)。そして、アニール処理前の金属膜の幅X1,Y1及び処理後の金属膜の幅X2,Y2に基づき、以下の式により、ガラス基板SにおけるX及びY方向の収縮量ΔX、ΔYを求める。
ΔX=X2−X1
ΔY=Y2−Y1
【0027】
収縮量ΔX、ΔYを求めた後は、ガラス基板Sが完全に収縮したか否かの検証が行なわれる。検証では、求めた収縮量ΔX、ΔYが予め定められているガラス基板Sの最大収縮量に達している場合に、ガラス基板Sは完全に収縮したと判断される。一方、最大収縮量に達していない場合には、ガラス基板Sは完全に収縮していないと判断され、再度アニール処理が行われる。
【0028】
本発明の第2実施形態では、第1実施形態で示した第1金属膜パターン23(図2参照)に代えて、第1金属膜パターンに微細孔を設けた第2金属膜パターン24(図9参照)を用いて、ガラス基板Sの収縮量を測定する。第2金属膜パターン24の微細孔は、方形形状の第1金属膜パターンに対してフォトリソグラフィーを施すことによって形成される。なお、第2実施形態においても第1実施形態と同様の測定顕微鏡を用いるため、以下、測定顕微鏡についての説明を省略する。
【0029】
第2実施形態におけるガラス基板の収縮量測定方法は、図7のフローに従って行なわれる。まず、図8(A)に示すように、第1金属膜パターン23の上にレジスト32が一様な厚みに塗布された後に、レジスト32に略密着して第1マスク33が配置され、第1マスク33を介してレジスト32が露光される。露光後のレジスト32を現像すると、図8(B)に示すように、レジストパターン34が形成される。レジストパターン34が形成されると、図8(C)に示すように、レジストパターン34をマスクとして下層の第1金属膜パターン23がエッチングされる。これにより、ガラス基板Sの表面21aには、微細孔を多数有する第2金属膜パターン24が形成される。
【0030】
そして、第1金属膜パターン23の場合と同様に、アニール処理前の第2金属膜パターン24のX方向の幅X3及びY方向の幅Y3を求める(図9(A)参照)。アニール処理前の幅X3,Y3を求めた後は、ガラス基板Sに対してアニール処理を施す。アニール処理後は、アニール処理前の幅X3,Y3を求めた場合と同様に、第2金属膜パターン24のX方向の幅X4及びY方向の幅Y4を求める(図9(B)参照)。なお、第1及び第2金属膜パターンは、幅X1〜X4、Y1〜Y4の測定を容易にするために、ガラス基板の外周に近い大きさとなっている。
【0031】
そして、アニール処理前の幅X3,Y3及び処理後の幅X4,Y4に基づき、以下の式により、ガラス基板SにおけるX及びY方向の収縮量ΔX、ΔYを求める。
ΔX=X4−X3
ΔY=Y4−Y3
【0032】
収縮量ΔX、ΔYを求めた後は、求めた収縮量ΔX、ΔYが予め定められているガラス基板Sの最大収縮量に達している場合に、ガラス基板Sは完全に収縮したと判断される。一方、最大収縮量に達していない場合には、ガラス基板Sは完全に収縮していないと判断され、再度アニール処理が行われる。
【0033】
なお、上記第1及び第2実施形態では、ガラス基板に方形形状の第1又は第2金属膜パターンを形成し、アニール処理前と処理後の第1又は第2金属膜パターンのX方向及びY方向の幅を測定することにより、ガラス基板の収縮量を測定したが、図10に示すように、研磨、ダイシング等により、ガラス基板が割れない程度の切欠部65(又は完全に切断しない溝入れ加工)を複数設け、アニール処理前と処理後の切欠部65間の距離に基づいて、ガラス基板の収縮量を求めてもよい。
【0034】
また、上記第1及び第2実施形態では、アニール処理前と処理後における矩形形状の第1又は第2金属膜パターンのX方向及びY方向の幅の差をガラス基板の収縮量としたが、その他に、金属膜の形状を上辺、下辺、及び斜辺をもつ平行四辺形とし、処理前と処理後における上辺間又は下辺の幅の差、斜辺間の幅の差を収縮量としてもよい。
【0035】
また、上記第1及び第2実施形態では、固体撮像装置に搭載する入射角度制限フィルタのガラス基板の収縮量を測定したが、アニール処理などの加熱処理により収縮する部材であれば、ガラス基板に限らず、本発明で測定可能である。
【0036】
また、上記第1及び第2実施形態では、ガラス基板の収縮量測定に用いられる金属膜として、アルミニウムを使用したが、その他、フォトリソ加工可能な反射率を有する金属膜、例えば金や銀や銅などの蒸着膜やスパッタ膜などを使用してもよい。
【0037】
また、上記第1実施形態では、微細孔が無い方形形状の第1金属膜パターンを、上記第2実施形態では、フォトリソグラフィーにより微細孔を設けた第2金属膜パターンを用いて、ガラス基板の収縮量を測定したが、その他、第1金属膜パターンを形成した後に第1回目の収縮量測定を行い、その第1回目の収縮量測定で完全にガラス基板が収縮しなかった場合に、第2金属膜パターンを形成し、第2回目の収縮量測定を行なうことによって、ガラス基板が完全に収縮したか否かを検証してもよい。
【符号の説明】
【0038】
23 第1金属膜パターン
24 第2金属膜パターン
S ガラス基板
X1 (アニール処理前の)第1金属膜パターンのX方向の幅
Y1 (アニール処理前の)第1金属膜パターンのY方向の幅
X2 (アニール処理後の)第1金属膜パターンのX方向の幅
Y2 (アニール処理後の)第1金属膜パターンのY方向の幅
X3 (アニール処理前の)第2金属膜パターンのX方向の幅
Y3 (アニール処理前の)第2金属膜パターンのY方向の幅
X4 (アニール処理後の)第2金属膜パターンのX方向の幅
Y4 (アニール処理後の)第2金属膜パターンのY方向の幅

【特許請求の範囲】
【請求項1】
方形形状の第1金属膜パターンをガラス基板に対して形成、又は前記第1金属膜パターンに微細孔を設けた第2金属膜パターンをガラス基板に対して形成する金属膜形成工程と、
前記ガラス基板に対して加熱処理を施す前に、前記第1又は第2金属膜パターンの対辺間の幅を測定する処理前測定工程と、
前記ガラス基板に対して加熱処理を施す加熱処理工程と、
前記加熱処理後に前記第1又は第2金属膜パターンの対辺間の幅を測定する処理後測定工程と、
前記加熱処理後の前記第1又は第2金属膜パターンの対辺間の幅から前記加熱処理前の前記第1又は第2金属膜パターンの対辺間の幅を差し引くことにより、前記ガラス基板の収縮量を求める収縮量測定工程とを有することを特徴とするガラス基板の収縮量測定方法。
【請求項2】
前記処理前測定工程及び処理後測定工程では、測定顕微鏡により前記第1又は第2金属膜パターンの対辺間の幅を測定することを特徴とする請求項1記載のガラス基板の収縮量測定方法。
【請求項3】
前記第1又は第2金属膜パターンの形状は、横辺及び縦辺をもつ矩形形状であり、
前記処理前測定工程及び処理後測定工程では、前記第1又は第2金属膜パターンの横辺間の幅及び縦辺間の幅を測定することを特徴とする請求項1または2記載のガラス基板の収縮量測定方法。
【請求項4】
前記第1又は第2金属膜パターンの形状は、上辺、下辺、及び斜辺をもつ平行四辺形であり、
前記処理前測定工程及び処理後測定工程では、前記第1又は第2金属膜パターンの上辺間の幅又は下辺間の幅及び斜辺間の幅を測定することを特徴とする請求項1または2記載のガラス基板の収縮量測定方法。
【請求項5】
前記第1金属膜パターンは蒸着膜及びスパッタ膜であり、前記第2金属膜パターンはフォトリソグラフィーにより形成される膜であることを特徴とする請求項1ないし4いずれか1項記載のガラス基板の収縮量測定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−276526(P2010−276526A)
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−130671(P2009−130671)
【出願日】平成21年5月29日(2009.5.29)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】