キャリア・アグリゲーションのためにソフト・バッファを扱う方法、及び関連する通信装置
【課題】無線通信システムにおけるモバイル装置のソフト・バッファを扱う方法が開示されている。
【解決手段】モバイル装置には、無線通信システムのネットワークにより、以降、CCと呼ぶ複数のコンポーネット・キャリアが構成される。複数のCCは、以降、PCCと呼ぶプライマリCC、及び以降、SCCと呼ぶ少なくとも1つのセカンダリCCを備える。特許請求の範囲記載の方法は、表示に応じて、複数のCCに対応する複数の重み付けを判定する工程と、複数の重み付けに応じて複数のサブブロックの複数のサイズを判定する工程と、複数のサブブロックの複数のサイズに応じて、複数のサブブロックにソフト・バッファを分割して、複数のサブブロックに、複数のCCの以降、HARQと呼ぶ複数のハイブリッド自動再送要求の処理を編成する工程とを含む。
【解決手段】モバイル装置には、無線通信システムのネットワークにより、以降、CCと呼ぶ複数のコンポーネット・キャリアが構成される。複数のCCは、以降、PCCと呼ぶプライマリCC、及び以降、SCCと呼ぶ少なくとも1つのセカンダリCCを備える。特許請求の範囲記載の方法は、表示に応じて、複数のCCに対応する複数の重み付けを判定する工程と、複数の重み付けに応じて複数のサブブロックの複数のサイズを判定する工程と、複数のサブブロックの複数のサイズに応じて、複数のサブブロックにソフト・バッファを分割して、複数のサブブロックに、複数のCCの以降、HARQと呼ぶ複数のハイブリッド自動再送要求の処理を編成する工程とを含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システムにおけるキャリア・アグリゲーションのソフト・バッファを扱う方法、及び関連する通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
3GPP Rel−8標準及び/又は3GPP Rel−9標準をサポートするロング・ターム・エボリューション(LTE)システムは、増大するユーザ・ニーズを満たすためにUMTSの性能を更に拡充するために汎用移動通信システム(UMTS)の後継者として第3世代パートナーシップ・プロジェクト(3GPP)によって開発されている。LTEシステムは、高いデータ・レート、低いレーテンシ、パケット最適化、並びに、改良されたシステム容量及びカバレッジを提供する新たな無線インタフェース及び無線ネットワーク・アーキテクチャを含んでいる。LTEシステムでは、エボルブドUTRAN(E−UTRAN)として知られている無線アクセス・ネットワークは、複数のユーザ機器(UE)と通信する複数のエボルブド・ノードB(eNB)を含み、非アクセス層(NAS)制御のために、モビリティ管理エンティティ(MME)、サービング・ゲートウェイ等を含むコア・ネットワークと通信する。
【0003】
LTEアドバンスド(LTE−A)システムは、その名称が示唆するように、LTEシステムが進化したものである。LTE−Aシステムは、電力状態間の高速スイッチングを目標としており、eNBのカバレッジ・エッジにおける性能を向上させる。更に、LTE−Aシステムは、キャリア・アグリゲーション(CA)、マルチポイント協調送信/受信(CoMP)、上りリンク(UL)複数入力複数出力(MIMO)等などの高度な手法を含む。LTE−AシステムにおいてUE及びeNBが互いに通信するためには、UE及びeNBは、3GPP Rel−10標準又はその後のバージョンなどのLTE−Aシステムについて開発された標準をサポートしなければならない。
【0004】
CAがLTE−Aシステムに導入され、それにより、広帯域伝送を実現するために2つ以上のコンポーネント・キャリア(CC)が集約される。よって、LTE−Aシステムは、最大数5個のCCを集約することにより、最大100MHzの広帯域をサポートすることが可能であり、各CCの最大帯域幅は20MHzであり、3GPP Rel−8と後方互換である。LTE−Aシステムは、連続CC及び非連続CCのCAをサポートし、各CCは最大110個のリソース・ブロックに制限される。CAは、CCを集約することにより、帯域幅の柔軟性を向上させる。
【0005】
UEがCAで構成されると、UEは、スループットを増加させるために1つ又は複数のCC上でパケットを受信し、かつ/又は、送信する機能を有する。LTE−Aシステムでは、eNBがUEを種々の数のUL及び下りリンク(DL)のCCで構成する。更に、UEに構成されるCCは、1つのDLプライマリCC(PCC)及び1つのUL PCCを必然的に含む。DL PCC及びUL PCCの最も重要な構成は、UEとeNBとの間の制御情報の交換である。PCC以外のCCは、UL又はDLセカンダリCC(SCC)と呼ばれる。UL及びDLのSCCの数は任意であり、UE及び利用可能な無線リソースのUL及びDL集約機能に関係する。
【0006】
ハイブリッド自動再送要求(HARQ)処理は、効率的であり、かつ高信頼度の通信を提供するためにLTEシステムにおいて使用される。自動再送要求(ARQ)処理と異なり、前方誤り訂正符号(FEC)がHARQ処理のために使用される。例えば、受信器は、パケットを正しく復号化した場合にパケットが正しく受信された旨を送信器に通知するための肯定応答(ACK)をフィードバックする。反対に、受信器がパケットを正しく復号化することが可能でなかった場合、否定応答(NACK)を送信器にフィードバックする。この場合、UEは、UEのソフト・バッファにパケットの一部又は全部を記憶する。UEが、送信器から再送信パケットを受信した場合、再送信パケット及び記憶パケットのソフト値が結合される。受信器は、結合されたソフト値を使用することにより、パケットを復号化する。更に、先行して誤って受信されたパケット及び現在受信されているパケットの結合は、復号化が首尾良く行われる確率を増加させる。UEは、パケットが正しく復号化されるまで、又は最大数の再送信が送出されるまでHARQ処理を続行し、前述の時点でHARQ処理は障害を宣言し、再試行について無線リンク制御(RLC)におけるARQ処理に任せる。すなわち、ソフト・バッファの空間は、正しい復号化されていないHARQ処理をUEが記憶することが可能であるようにHARQ処理のために予約すべきである。さもなければ、ソフト・バッファが完全に占有されている場合、UEはHARQ処理を阻止する。複数のパケットがUEに送信されると、UEは、パケットの復号化が首尾良く行われなかったという理由で、複数のHARQ処理を記憶する必要があり得る。
【0007】
詳細には、UEは、LTEシステム(すなわち、単一CCシステム)中で、ソフトウェア・バッファにおいて最大8個のHARQ処理を記憶することが可能である。伝送ブロック(TB)は、eNBとUEとの間の物理インタフェースであり、LTE無線サブフレームにおいて収容されるデータに対応する。更に、各LTE無線サブフレームは1ミリ秒(ms)であり、LTE無線フレームそれぞれは、10msである(10個のLTE無線サブフレームを含む)。MIMO(例えば、空間多重化)を使用する場合、2つ以上の伝送ブロックを、UEに向けて送信間隔(TTI)毎に送信することが可能である。
【0008】
LTEシステム(すなわち、単一CCシステム)におけるソフト・バッファ・パーティション規則は以下のように導入される。ソフト・チャネル・ビットの合計数Nsoftは、図1の表10に示すように、UEのUEカテゴリに依存し、従来技術の例によって列挙される。Nsoftは、
【0009】
【数1】
の式に応じて複数のパーティションに分割することが可能である。ここで、NIRは、伝送ブロックを記憶するために使用されるパーティションのサイズである。Nsoftは、UEのソフト・チャネル・ビットの合計数である。KMIMOはTTIにおいてUEに送信し得る伝送ブロックの数であり、UE及びネットワークによって使用されるMIMOに関係する。一般に、n個の空間ストリームによる空間多重化がUEに構成された場合、KMIMOはnにセットされる。Mlimitは8に等しい正の値である。MDL_HARQは、サービング・セル毎の最大DL HARQ処理の数であり、デュプレックス・モード及びその構成に対応する。例えば、MDL_HARQは、周波数分割複信(FDD)の場合、8にセットされる。値4、7、10、9、12、15,及び6は、図2の表20に示すように、時分割複信(TDD)UL/DL構成0、1、2、3、4、5、及び6それぞれに使用され、MDL_HARQの種々の値は、従来技術の例に応じて列挙され、min(x,y)はx及びyの小さい方を返す。
【0010】
上記式(式1)に示すように、最大min(MDL_HARQ,Mlimit)HARQ処理をソフト・バッファに記憶することが可能である。KMIMO個の空間ストリームによる空間多重化がUEに構成された場合、各HARQ処理はKMIMO個の伝送ブロックを含む。したがって、ソフト・バッファ全体はKMIMOmin(MDL_HARQ,Mlimit)個のパーティションに分割される。各パーティションは、1つの伝送ブロックを記憶するために使用することが可能なNIR個のソフト・チャネル・ビットを含む。
【0011】
従来技術によるソフト・バッファSBpの概略図である図3を参照されたい。この例では、空間多重化は、UE(すなわち、KMIMO=1)に構成されず、MDL_HARQが8以上である一方で、ソフト・バッファSBpは、8個のHARQ処理を記憶するために8個のパーティションP301乃至P308に分割される。Nsoftは、ソフト・バッファSBpのサイズ(例えば、ビット数)であり、UEのUEカテゴリに依存する。NIRは、ソフト・バッファSBpのパーティションのビットの数である。したがって、最大サイズNIRを備えた伝送ブロックを、対応するパーティションに記憶することが可能であり、最大8個のHARQ処理をソフト・バッファSBpに記憶することが可能である。
【0012】
しかし、複数のCCがUEに構成された場合、UEは、LTE−Aシステム内でソフト。バッファに8個を超えるHARQ処理を記憶する必要があり得る。例えば、UEに5DL CCが構成され、UEがFDD複信モードで動作すると、UEは、パケットの復号化が首尾良く行われなかったという理由で最大40個のHARQ処理を記憶する必要があり得る。複数のCCを備えたLTE−Aシステムにおける解決策は2つ考えられ、以下にその例を紹介する。第1の解決策では、ソフト・バッファ・パーティション規則は、LTEシステム(すなわち、単一CCシステム)のものと同じである。すなわち、最大8個のHARQ処理をソフト・バッファに記憶することが可能である。誤ったHARQ処理は全て、ソフト・バッファを統計的に共有することが可能である。よって、HARQ処理のブロッキング確率は増加し、システム・スループットは減少する。第2の解決策では、ソフト・バッファは単に、最大40個のHARQ処理を記憶するために40個のパーティションに分割することが可能であり、ソフト・バッファの各パーティションのサイズは削減される。誤ったHARQ処理毎に、UEが記憶することが可能なソフト・チャネル・ビットの数は、対応するパーティションのサイズ削減に応じて削減される。その結果、符号化性能が低減し、より多くの再送が必要であり、システム・スループットが減少する。明らかに、第1のソリューションも第2のソリューションも最適なシステム・スループットを実現することが可能でない。したがって、CAがUEに構成されると、HARQ処理を記憶するためにUEのソフト・バッファをどのようにして扱うかは議論し、対処すべき項目である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0013】
【非特許文献1】3GPP TS 36.211 V10.0.0 (2010−12) Technical Specification 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E−UTRA); Physical channels and modulation (Release 10)
【非特許文献2】3GPP TS 36.212 V10.0.0 (2010−12) Technical Specification 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E−UTRA); Multiplexing and channel coding (Release 10)
【非特許文献3】3GPP TS 36.213 V10.0.0 (2010−12) Technical Specification 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E−UTRA); Physical layer procedures (Release 10)
【非特許文献4】3GPP TS 36.306 V10.0.0 (2010−12) Technical Specification 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E−UTRA); User Equipment (UE) radio access capabilities (Release 10)
【非特許文献5】3GPP TSG RAN WG1 Meeting #63bis R1−110240 Dublin, Ireland, January 17−21, 2011, Source: NTT DOCOMO, Title: Soft Buffer Partitioning and Rate Matching for Downlink CA, Agenda Item: 6.2.1, Document for: Discussion and Decision
【非特許文献6】TSG−RAN WG1 Meeting #63 Jacksonville, USA, 15th − 19th Nov, 2010. R1−106511. WF on Soft buffer size allocation for Rel−10 UE. Agenda item: 6.9, Document for: Discussion and Decision
【非特許文献7】3GPP TSG−RAN WG1 #64 R1−110911 21st − 25th January, 2011 Taipei, Taiwan, Agenda item: 6.2.1, Source: Qualcomm Incorporated, Title: Soft buffer partitioning for CA, Document for: Discussion and Decision
【非特許文献8】3GPP TSG RAN WG1 Meeting #63 R1−105937 Jacksonville, USA, November 15th − 19th, 2010, Source: CATT, Title: Soft buffer size allocation for Rel−10 UE, Agenda Item: 6.9 , Document for: Discussion and Decision
【非特許文献9】3GPP TSG RAN WG1 Meeting #63 R1−106513 Jacksonville, USA, November 15th − 19th, 2010, Agenda Item: 6.9, Source: Huawei, HiSilicon, Title: Soft buffer size allocation for Rel−10 downlink, Document for: Discussion and decision
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
前述を念頭におき、本出願は、上記課題を解決するために、キャリア・アグリゲーションのためにソフト・バッファを扱うための方法、及び、無線通信システムの通信装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
このことは、請求項1、2、13,及び14記載のキャリア・アグリゲーションのためにソフト・バッファを扱う方法及び通信装置によって実現される。従属請求項は、対応する更なる展開及び改良に関する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】従来技術の例による、ソフト・チャネル・ビットNsoftの数を示す表である。
【図2】従来技術の例による、DL HARQ処理の最大数MDL_HARQを示す表である。
【図3】従来技術の例によるソフト・バッファを示す概略図である。
【図4】本発明の例による無線通信システムを示す概略図である。
【図5】本発明の例による通信装置を示す概略図である。
【図6】無線通信システムの通信プロトコル層を示す概略図である。
【図7】本発明の例による処理を示すフロー図である。
【図8】本発明の例によるソフト・バッファを示す概略図である。
【図9】本発明の例による重み付けwPCCを示す表である。
【図10】本発明の例による処理を示すフロー図である。
【図11】本発明の例によるソフト・バッファを示す概略図である。
【図12】本発明の例による、重み付けMoverbookingを示す表である。
【図13】本発明の例による、重み付けMoverbookingを示す表である。
【図14】本発明の例による、重み付けMoverbookingを示す表である。
【図15】本発明の例によるソフト・バッファを示す概略図である。
【図16】本発明の例によるソフト・バッファを示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
後述する詳細な説明から更に明確になるように、無線通信システムにおけるモバイル装置のソフト・バッファを扱う、本特許請求の範囲記載の方法が開示される。モバイル装置には、無線通信システムのネットワークにより、以降CCと呼ぶ複数のコンポーネット・キャリアが構成される。複数のCCは、以降PCCと呼ぶプライマリCC、及び以降SCCと呼ぶ少なくとも1つのセカンダリCCを備える。本特許請求の範囲記載の方法は、表示に応じて、複数のCCに対応する複数の重み付けを判定する工程と、複数の重み付けに応じて複数のサブブロックの複数のサイズを判定する工程と、複数のサブブロックの複数のサイズに応じて、複数のサブブロックにソフト・バッファを分割して、複数のサブブロックにおいて複数のCCの、以降HARQと呼ぶ複数のハイブリッド自動再送要求の処理を編成する工程とを含む。
【実施例】
【0018】
本発明の例による無線通信システム40の概略図である図4を参照されたい。キャリア・アグリゲーション(CA)(例えば、複数コンポーネント・キャリア(CC))をサポートするロング・ターム・エボリューション・アドバンスド(LTE−A)システム又は他の移動体通信システムなどの無線通信システム40は、簡潔には、ネットワーク、及び複数のユーザ機器(UE)を含む。図4では、ネットワーク及びUEは単に、無線通信システム40の構造を示すために利用される。実際には、ネットワークは、LTE−Aシステムにおけるリレー及び複数のエボルブド・ノードB(eNB)を含むエボルブド汎用地上無線アクセス・ネットワーク(E−UTRAN)として表すことが可能である。UEは、携帯電話機、ラップトップ、タブレット・コンピュータ、電子書籍、及びポータブル・コンピュータ・システムなどのモバイル装置であり得る。更に、ネットワーク及びUEは、伝送方向に応じて送信器又は受信器としてみることが可能であり、例えば、上りリンク(UL)の場合、UEは送信器であり、ネットワークは受信器であり、下りリンク(DL)の場合、ネットワークは送信器であり、UEは受信器である。
【0019】
本発明の例による通信装置50の概略図である図5を参照されたい。通信装置50は、図4に示すネットワーク又はUEであり得るが、これに制限されない。通信装置50は、マイクロプロセッサ又は特定用途向集積回路(ASIC)などのプロセッサ500、記憶装置510、及び通信インターフェーシング装置520を含み得る。記憶装置510は、プロセッサ500によってアクセスされるプログラム・コード514を記憶することが可能な何れかのデータ記憶装置であり得る。記憶装置510の例には、限定列挙でないが、加入者識別モジュール(SIM)、リードオンリ・メモリ(ROM)、フラッシュ・メモリ、ランダムアクセス・メモリ(RAM)、CD−ROM/DVD−ROM、磁気テープ、ハード・ディスク、及び光学式データ記憶装置が含まれる。通信インターフェーシング装置520は好ましくは無線トランシーバであり、プロセッサ500の処理結果により、ネットワークとの間で無線信号を交換することが可能である。
【0020】
無線通信システム40の通信プロトコル層の概略図を示す図6を参照されたい。通信プロトコル層の一部の挙動は、プログラム・コード514において規定し、プロセッサ500によって実行することができる。最上位乃至最下位の通信プロトコル層は、無線リソース制御(RRC)層、パケット・データ・コンバージェンス・プロトコル(PDCP)層602、無線リンク制御(RLC)層604、メディア・アクセス制御(MAC)層606、及び物理(PHY)層608である。RRC層600は、ブロードキャスト、ページング、RRC接続管理、測定報告/制御/無線ベアラ制御生成又はリリース無線ベアラを行うために使用される。PDCPレイヤ602は、送信の暗号化及びインテグリティ保護、並びにハンドオーバ中のデリバリ・オーダー(delivery order)の維持のために使用される。RLC層604は、パケットのセグメント化/連結、及びパケットが喪失された場合のデリバリ・シーケンスの維持のために使用される。MAC層606は、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)処理、論理チャネルの多重化、ランダム・アクセス手順、及びULタイミング・アラインメントの維持に対する役割を果たす。各HARQ処理では、MACデータ/制御パケットが首尾良く受信され、復号化された場合に肯定応答(ACK)が通知される。さもなければ、否定応答(NACK)が通知される。PHY層608は、物理チャネルをUE及びネットワーク(例えば、eNB及び/又はリレー)に提供するために使用される。図6は概念的な通信プロトコル層の挙動を示すに過ぎず、挙動の詳細はLTE−Aシステム及び他の通信システムについて異なり得る。
【0021】
本発明の例による処理70のフロー図である図7を参照されたい。処理70は、UEのソフト・バッファを扱うために、図4に示すネットワーク及びUEにおいて利用される。UEにはネットワークにより、複数のCCが構成され、複数のCCはプライマリCC(PCC)、及び少なくとも1つのセカンダリCC(SCC)を含む。処理70は、プログラム・コード514に編集することができ、
工程700(開始)、
工程702(表示に応じて、ソフト・バッファの複数のCCに対応する複数の重み付けを判定する)、
工程704(複数の重み付けに応じて複数のサブブロックの複数のサイズを判定する)
工程706(複数のサブブロックの複数のサイズに応じて複数のサブブロックにソフト・バッファを分割して、複数のサブブロックにおける複数のCCの複数のHARQ処理を編成する)、及び
工程708(終了)
を含む。
【0022】
処理70によれば、UEは、表示に応じて、ソフト・バッファの複数のCCに対応する複数の重み付けを判定する。次いで、UEは、複数の重み付けに応じて複数のサブブロックの複数のサイズを判定する。よって、UEは、複数のサブブロックの複数のサイズに応じて複数のサブブロックにソフト・バッファを分割して、複数のサブブロックにおける複数のCCの複数のHARQ処理を編成することが可能である。すなわち、UEは、種々のサイズのサブブロックにおいて(、かつ、よって、種々のサイズのパーティションにおいて)PCC及び少なくとも1つのSCCの複数のHARQ処理を編成する(例えば、記憶する)。例えば、PCC上で送信されるパケットはより重要であり(例えば、制御情報を含む)、パケットの数(すなわち、トラフィック負荷)が多いので、PCCのHARQ処理を、(例えば、大きな重み付けを使用することにより、)より大きなサイズのサブブロックに編成することが可能である。SCC上で送信されるパケットはより重要でなく、パケットの数が少ないので、少なくとも1つのSCCのHARQ処理は、(例えば、少なくとも1つの小さな重み付けを使用することにより、)小さなサイズのサブブロックに編成することが可能である。すなわち、ソフト・バッファは効率的にかつ柔軟に利用される。その結果、PCC、及び少なくとも1つのSCCのHARQ処理のブロッキング確率が削減され、PCC上で送信されるデータはすばやく回復し、実行することが可能である。したがって、システム・スループットが増加し、UEは、中断又は遅延なしで通常に動作することが可能である。
【0023】
処理70の目標は、UEが、ソフト・バッファが効率的にかつ柔軟に利用されるようにソフト・バッファにおいて、種々のサイズのサブブロックに(、かつ、よって、種々のサイズのパーティションに)少なくとも1つのSCC、及びPCCのHARQ処理を編成する。それに応じて複数の重み付けをUEが判定するその要因は制限されない。それに基づいてUEがソフト・バッファを分割し、HARQ処理を編成するその方法も制限されない。
【0024】
一般に、CAで構成された無線通信システム40のソフト・バッファ・パーティション規則は以下のように導入される。まず、UEのソフト・チャネル・ビットの合計数(すなわち、ソフト・バッファのサイズ)Nsoftは、任意のパーティション規則に応じて、NC個の構成されたCCのNC個のサブブロックに分割される(例えば、Nsoftは、構成されたCC全てについて均等に分割される)。nc番目のCCのソフト・チャネル・ビットを単位とするサブブロックの暫定的なサイズはN’soft(nC)として定義され、ここで、1≦nC≦NCであり、
【0025】
【数2】
である。次に、UEは、表示に応じて、複数のCCに対応する複数の重み付けを判定し、
【0026】
【数3】
のように、複数の重み付けに応じて、複数のサブブロックにソフト・バッファを分割する。ここで、
【0027】
【数4】
は表示によるnC番目のCCの重み付けであり、ゼロよりも大きな正の値である。PCCの重み付けは、SCCの重み付け以上にセットすることが可能である。Nsoft(nc)は、nc番目のCCのソフト・チャネル・ビットを単位とするサブブロックのサイズであり、重み付けw(nc)及び暫定的サイズN’soft(nc)に応じて判定される。構成されたCC毎にソフト・バッファのサイズをUEが判定した後、構成されたCCそれぞれの伝送ブロックのパーティションのサイズ
【0028】
【数5】
の通りに判定することが可能である。
【0029】
ここで、NIR(nc)は、nc番目のCCの伝送ブロックのパーティションのサイズである。Nsoft(nc)は、nc番目のCCのソフト・チャネル・ビットを単位とする、サブブロックのサイズである。KMIMOは、CC毎の一TTIにおいてUEに送信し得る伝送ブロックの数であり、UE及びネットワークによって使用されるMIMOに関係する。Mlimitは正の値である。MDL_HARQ(nc)は、nc番目のCCのDL HARQ処理の最大数であり、複信モード及びその構成に対応する。
【0030】
例えば、本発明の例によるソフト・バッファSBの概略図である図8を参照されたい。UEにはネットワークにより、2つのCCが構成され、UEはFDDモードで動作し、2つのCCの一方はPCCであり、他方はSCCである。一TTIにおいてUEに一伝送ブロックのみを送信することが可能である(、すなわち、空間多重化がイネーブルされていない)ため、最大8個のHARQ処理を各サブブロックにおいて記憶することが可能であるように、本発明により、構成されたCCの2つのサブブロックSB_1及びSB_2にソフト・バッファSBを分割する。よって、UEは、サブブロックSB_1及びSB_2における2つのCCのHARQ処理を編成することが可能であり、各HARQ処理は対応するパーティションに編成される。詳細には、ソフト・バッファSBのサイズ(例えば、ソフト・チャネル・ビット)のサイズはNsoftである。それぞれNsoft(1)及びNsoft(2)であるサブブロックSB_1及びSB_2のサイズは同じである、すなわち、N’soft(1)=N’soft(2)=Nsoft/2である。サブブロックSB_1及びSB_2はそれぞれ、PCC及びSCCのHARQ処理のために使用される。次いで、サブブロックSB_1及びSB_2のサイズは、Nsoft(1)=N’soft(1)・w(1)であり、Nsoft(2)=N’soft(2)・w(2)であり、ここで、1≦wPCC≦2であり、よって、Nsoft(1)がNsoft(2)以上であるように、重み付けw(1)=wPCC及びw(2)=(2−wPCC)を使用することによって修正される。
【0031】
更に、図8に示すように、サブブロックSB_1は8つのパーティションP801乃至P808に分割され、サブブロックSB_2は8つのパーティションP809乃至P816に分割される。UEは、上記式(式3)に応じて、構成されたCCの伝送ブロックのパーティション・サイズNIR(1)及びNIR(2)を判定することが可能である。すなわち、パーティションP801乃至P808それぞれのサイズはNIR(1)であり、パーティションP809乃至P816のそれぞれのサイズはNIR(2)である。したがって、より重要なPCCのHARQ処理は、大きなサイズNIR(1)の8個のパーティションに編成することが可能である。同時に、より重要でないSCCのHARQ処理は、小さなサイズNIR(2)の8個のパーティションに編成することも可能である。上記例は、ソフト・バッファがまず、サブブロックに重み付けを施す前に、同じサイズ(すなわち、N’soft(n1)=N’soft(n2)であり、n1≠n2がCCのインデクスである)のサブブロックに均等に分割されるケースを示す。しかし、ソフト・バッファは更に、まず、種々のサイズ(すなわち、nc番目のCCのn’soft(nc)が任意である)のサブブロックに分割することが可能である。次いで、重み付けw(nc)は、Nsoft(nc)=N’soft(nc)・w(nc)を使用することにより、サイズNsoft(nc)を得るためにnc番目のCCに対応するサブブロックに施される。その結果、PCC及びSCCのHARQ処理のブロッキング確率は増加しない。PCC上で送信される制御情報及びデータは急速に回復される。大きなサイズの(すなわち、良好な符号化性能の)HARQ処理はソフト・バッファに記憶することが可能である。システム・スループットは、ソフト・バッファの非効率的な使用によって影響されることなく、CAを使用することにより、効率的に増加する。
【0032】
それに応じて、PCCの重み付けが判定されるその係数は制限的でない。例えば、本発明の例による重み付けwPCCの表90である図9を参照されたい。表90は好ましくは、UEに記憶される。表90では、重み付けwPCCは、パラメータRatioPCC及びCCの数NCに応じて判定され、
【0033】
【数6】
は、x以下の最大整数である。すなわち、重み付けwPCCは、パラメータRatioPCC及びCCの数NCによって示される。詳細には、表示が、パラメータRatioPCC及びCCの数NCに応じてUEによって生成される。あるいは、表示は、パラメータRatioPCC及びCCの数NCに応じて、ネットワークによって生成され、次いで、表示が、ネットワークによってUEに送信される。更に、表示は、パラメータRatioPCC及びCCの数NC(すなわち、同じ規則)に応じてUE及びネットワークによって生成することも可能である。パラメータRatioPCCは、
【0034】
【数7】
通りに表され、ここで、BW(PCC)及びBW(nc)はPCC及びnc番目のCCの帯域であり、rij(1≦i≦5、1≦j≦4)は正の値である。PCCの重み付けwPCCが判定された後、n番目のSCCw(nc)の重み付けを
w(nc)=(NC−wPCC)/(NC−1)
の通りに判定することが可能であり、ここで、nc∈SCCのインデクスである。したがって、各CCのパーティションのサイズは適宜、修正又は調節することが可能である。
【0035】
表示(及び、よって、重み付け)は、設計上の考察点又はシステム要件などの種々の要因に応じて生成することが可能である。例えば、表示(及び、よって、重み付け)は、UEによってサポートされる最大層数、UEに構成されたCCの帯域幅、UEに構成されたCCの数、UEのトラフィック負荷、UEのHARQ処理の平均数、UEによって送信されるNACKの数、UEのUEカテゴリ、UEに構成されたCCの優先度の組み合わせに応じて判定することが可能である。すなわち、表示(及び、よって。重み付けMoverbooking)が、上記パラメータ及び変数の組み合わせに応じて(例えば、UE又はネットワークによって)生成される。更に、上記表示(及び、よって、重み付けMoverbooking)はUE自体によって生成することが可能である。あるいは、表示は、シングナリング(例えば、無線リソース制御(RRC)シグナリング)を介してUEにネットワークによって送信される。更に、表示は、シグナリングのオーバヘッドを削減するために、同じ規則に応じて、UE及びネットワークによって生成することが可能である。更に、ソフト・バッファが複数CCについて複数のパーティションに分割される時間は制限されない。例えば、ソフト・バッファは、CCのPCCが再構成された後に分割することが可能である、すなわち、重み付けを判定することができる表示は、PCCが再構成された後に生成される。あるいは、ソフト・バッファは、CCの数が変更された後に分割することが可能である、すなわち、重み付けを判定することができる表示は、CCの数が変更された後に生成される。更に、上記例において述べたCCは、好ましくはDL CCと表される。UEに記憶されたHARQ処理は、DL上で送信されたパケットに対応するからである。
【0036】
更に、処理70及び上記例を、ネットワーク内で実現することが可能である。例えば、ネットワークは表示に応じて重み付けを判定し、UEが重み付けに応じてサブブロックのサイズを判定することが可能であるように重み付けをUEに送信することが可能である。あるいは、ネットワークは更に、重み付けに応じてサブブロックのサイズを判定し得、サブブロックのサイズに応じてUEがソフト・バッファをサブブロックに分割することが可能であるようにサイズをUEに送信する。更に、同じ表示が同じ規則により、UEによって生成されるので、ネットワークは、UEにサブブロックのサイズ及び重み付けを送信しなくてよいことがあり得る。よって、UEは重み付けを判定し、サブバッファをサブブロックのサイズに応じてサブブロックに分割するために重み付けに応じてサブブロックのサイズを判定することが可能である。
【0037】
本発明の例による処理100のフロー図である図10を参照されたい。処理100は、UEのソフト・バッファを扱うために、図4に示すネットワーク及びUEにおいて利用される。UEにはネットワークにより、複数のCCが構成され、複数のCCはプライマリCC(PCC)、及び少なくとも1つのセカンダリCC(SCC)を含む。処理100は、プログラム・コード514に編集することができ、以下の工程を含む。
【0038】
工程1000 開始
工程1002 ソフト・バッファの少なくとも1つのサブブロックを複数のパーティションに分割し、複数のパーティションの数は表示に応じて判定される。
工程1004 複数のCCの複数のHARQ処理を複数のパーティションに編成する
工程1006 終了
処理100によれば、UEはソフト・バッファの少なくとも1つのサブブロックを複数のパーティションに分割し、複数のパーティションの数は表示に応じて判定される。次いで、UEは、複数のCCの複数のHARQ処理を複数のパーティションに編成する。すなわち、UEは、ソフト・バッファの1つ又は複数のサブブロックを種々の数のパーティションに分割して、複数のCCの複数のHARQ処理をパーティションに編成(例えば、記憶)する。例えば、UEは、小さなサイズのHARQ処理をより多くパーティションに編成するために、ソフト・バッファを更に多くのパーティションに分割して、HARQ処理のブロッキング確率を低減させることが可能である。あるいは、UEは、大きなサイズのHARQ処理をより少なくパーティションに編成するために、ソフト・バッファを更に少ないパーティションに分割して、HARQ処理の符号化性能を向上させることが可能である。すなわち、ソフト・バッファは効率的にかつ柔軟に利用される。その結果、ブロッキング確率と符号化性能との間の、より良好なトレードオフを実現することが可能である。したがって、システム・スループットが増加し、UEは、中断又は遅延なしで通常に動作することが可能である。
【0039】
処理100の目標は、UEがソフト・バッファの1つ又は複数のサブブロックを種々の数のパーティションに分割して、ソフト・バッファが効率的に、かつ柔軟に利用されるように複数のCCの複数のHARQ処理をパーティションに編成する(例えば、記憶する)ということである。それに応じて、パーティションの数をUEが判定するその要因は制限されない。それに基づいてUEがソフト・バッファを分割し、HARQ処理を編成するその方法も制限されない。
【0040】
例えば、UEのソフト・バッファは、より多くのHARQ処理をソフト・バッファに記憶することが可能であるように更に多くのパーティションに直接分割することが可能である。すなわち、ソフト・バッファは複数のサブブロックに分割されない、すなわち、ソフト・バッファは1つのサブブロックのみに分割される。本発明の例によるソフト・バッファSBaの概略図である図11を参照されたい。図11に示すように、ソフト・バッファSBaは種々の数のパーティションに分割することが可能である。UEに構成されるCCの数は制限されない。詳細には、サイズNsoftのソフト・バッファSBaは、複数のパーティションに分割され、各パーティションのサイズは、
【0041】
【数8】
の式に応じて、NIRである。ここで、KMIMOはCC毎に一TTIにおいてUEに送信し得る伝送ブロックの数であり、UE及びネットワークによって使用されるMIMOに関係する。一般に、n個の空間ストリームによる空間多重化がUEに構成された場合、KMIMOはnにセットされる。Moverbookingは、パーティションの数を制御するための、表示に含まれる重み付けであり、正の値である。Mlimitは正の値である。例えば、Mlimit=8である。M’DL_HARQは、構成されたCCに、同じ複信モ―ド及び構成が構成された場合、サービスするセル毎のDL HARQ処理の最大数である。他方で、UEがTDDで動作する場合、M’DL_HARQは、少なくとも1つの構成されたSCCが別々のUL/DL構成で構成された場合のPCCのDL HARQ処理の最大数である。よって、UEがFDDモードで動作し、空間多重化をサポートしない場合、ソフト・バッファSBaは8個のMoverbookingパーティションに分割され、パーティションのサイズは、固定のMoverbookingを使用する場合、同じである。すなわち、重み付けMoverbookingが1、2、3、4、及び5にセットされると、ソフト・バッファSBaは、空間多重化がUEによってサポートされていない場合、8個、16個、24個、32個、及び40個のパーティションに分割される。この場合、各パーティションのサイズは、
【0042】
【数9】
にセットされる。図11に示すように、CC全てのDL HARQ処理は、固定Moverbookingの場合、ソフト・バッファSBaにおけるパーティション全てを共有する。すなわち、PCC及びSCCに使用されるパーティションのサイズは同じ(すなわち、NIR)である。DL HARQ処理のブロッキング確率と符号化性能とのトレードオフは、重み付けMoverbookingを判定する場合に行うことが可能である。すなわち、パーティションが多いと、符号化性能が悪くなることを犠牲にしてブロッキング確率が減少し、パーティションが少ないと、ブロッキング確率が高くなることを犠牲にして符号化特性が向上する。
【0043】
表示(及び、よって、重み付けMoverbooking)は、設計上の考察点又はシステム要件などの種々の要因に応じて生成することが可能である。例えば、重み付けMoverbookingは、UEによってサポートされる最大層数、UEに構成されたCCの帯域幅、UEに構成されたCCの数、UEのトラフィック負荷、UEのHARQ処理の平均数、UEによって送信されるNACKの数、UEのUEカテゴリ、UEに構成されたCCの優先度の組み合わせに応じて判定することが可能であり、上記に限定されない。すなわち、表示(及び、重み付けMoverbooking)が、上記パラメータ及び変数の組み合わせに応じて(例えば、UE又はネットワークによって)生成される。本発明の例による、CCの数に関係する重み付けMoverbookingの表120である図12を参照されたい。fi(1≦i≦5)は正の値である。表120に示すように、重み付けMoverbookingは、CCの数に応じて判定される。例えば、4個のCCがUEに構成されると、重み付けMoverbookingはf4にセットされる。他方で、重み付けMoverbookingは更に、CCの数及びUEのUEカテゴリに応じて判定することも可能である。本発明の例による、CCの数、及びUE カテゴリに関係する重み付けMoverbookingの表122である図13を参照されたい。fi,j(1≦i≦8,1≦j≦5)は正の値である。例えば、UEカテゴリが5であり、3個のCCはUEに構成された場合、重み付けMoverbookingはf5,3にセットされる。更に、重み付けMoverbookingは、UEによってサポートされる最大層数及びUEのUEカテゴリに応じて判定することが可能である。本発明の例による、UEによってサポートされる最大層数、及びUEカテゴリに関係する重み付けMoverbookingの表124である図14を参照されたい。fi,j(1≦i≦8,1≦j≦8)は正の値である。例えば、UEカテゴリが7であり、UEによってサポートされる最大層数が4である場合、重み付けMoverbookingはf7,4にセットされる。
【0044】
上記例では、本発明はUEに構成されたCC全てに施される。しかし、本発明は、UEに構成されたCCの部分集合に施すことも可能である。本発明の例によるソフト・バッファSBbの概略図である図15を参照されたい。本例では、PCC(C1)及びSCC(C2乃至C5)を含む5個のCCがUEに構成される。詳細には、PCC C1に対応する重み付けMoverbookingが1にセットされ、SCC C2乃至C5に対応する重み付けMoverbookingが3にセットされる。すなわち、変わっていない8個のパーティションP1301乃至P1308は、図15のソフト・バッファSBb_1によって示されるようなPCC C1によってみられ、各パーティションのサイズはNIR(1)である。更に、24個のパーティションP1301a乃至P1324aが、図15のソフト・バッファSBb_2によって示されるようなSCC(C2乃至C5)によってみられ、各パーティションのサイズはNIR(2)である。すなわち、NIR(1)=3NIR(2)である。次いで、PCC C1及びSCC C2乃至C5は、ソフト・バッファSBb_1及びSBb_2によって示される対応するパーティションに応じてソフト・バッファSBbにおいて編成することが可能である。CCのHARQ処理を編成する例を以下に示す。時間t1では、UEはPCC C1のHARQ処理を編成(例えば、記憶)する必要がある。ソフト・バッファSBbは空きであるので、UEは、PCC C1のHARQ処理をパーティションP1301(すなわち、パーティションP1301a乃至P1303a)に編成する。時間t2では、UEはSCC C5のHARQ処理を編成する必要があり、UEは、SCC C5のHARQ処理をパーティションP1304aに編成し続ける。時間t3では、UEはPCC C1の別のHARQ処理を再度、編成する必要がある。PCC C1によってみられるパーティションのサイズは、ソフト・バッファSBb_1によって示されるようにNIR(1)であるので、UEは、PCC C1の別のHARQ処理をパーティションP1303(すなわち、パーティションP1307a乃至P1309a)に編成する。更に、UEは、時間t4及び時間t5それぞれにおいてSCC C3及びSCC C4のHARQ処理を編成する必要がある。UEは、SCC C3及びSCC C4のHARQ処理をパーティションp1305a及びp1306aそれぞれに編成する。したがって、低いブロッキング確率及び良好な符号化性能以外に、本発明は、UEに構成されたCCの一部のみについて、より小さいパーティションにソフト・バッファを分割することにより、柔軟にソフト・バッファを利用する。
【0045】
他方で、本発明は、UEのソフト・バッファの一部にも施すことが可能である。すなわち、ソフト・バッファの一部のみが、重み付けに応じた種々のサイズ及び量のパーティションに分割され、ソフト・バッファの他の部分は、従来技術により、8個のパーティションに分割される。例えば、本発明の例による、ソフト・バッファSBcの概略図である図16を参照されたい。ソフト・バッファSBcは、CC(C1乃至C5)のHARQ処理のために使用され、まず、2つのサブブロックSBc_1及びSBc_2に分割される。サブブロックSBc_1はCC(C1及びC2)のために使用され、サブブロックSBc_2はCC(C3乃至C5)のために使用される。Nsoft,sb(1)及びNsoft,sb(2)それぞれであるサブブロックSBc_1及びSBc_2のサイズは、種々の設計上の考察点又はシステム要件(例えば、表示)に応じて判定することが可能であり、制限されない。次いで、サブブロックSBc_1は種々の数のパーティションに更に分割される。すなわち、それに基づいてサブブロックSBc_1が更に分割されるその方法は制限されない。上述した実現形態及び方法を直接施すことが可能である。例えば、図8によって示す方法は、図8のNsoftを図16のNsoft,sb(1)で置き換えることにより、図16に示すようにサブブロックSBc_1に施すことが可能である。同様に、サブブロックSBc_1は、Nsoft(1)及びNsoft(2)それぞれのサイズの2つのサブブロックSBc_11及びSBc_12に更に分割される。サブブロックSBc_11及びSBc_12はパーティションP1401乃至P14016に分割され、パーティションP1401乃至1408それぞれのサイズはNIR(1)であり、パーティションP1409乃至1416それぞれのサイズはNIR(2)である。サブブロックSBc_2は、従来技術による8個のパーティションに分割されるが、話を単純にするためにここでは説明しない。要するに、当業者は容易に、上述の処理70、処理100、及び例に対して、組み合わせ、修正、又は改変を行うものである。したがって、低いブロッキング確率及び良好な符号化性能以外に、本発明は更に、より小さいパーティションにソフト・バッファの一部のみを分割することにより、柔軟にソフト・バッファを利用する。
【0046】
更に、上記表示(及び、よって、重み付け)はUE自体によって生成することが可能である。あるいは、表示は、ネットワークによって生成され、シングナリング(例えば、無線リソース制御(RRC)シグナリング)を介してUEにネットワークによって送信される。更に、表示は、シグナリングのオーバヘッドを削減するために、同じ規則に応じて、UE及びネットワークによって生成することが可能である。他方で、ソフト・バッファが複数CCについて複数のパーティションに分割される時間は制限されない。例えば、ソフト・バッファは、CCのPCCが再構成された後に分割することが可能である。すなわち、重み付けを判定することができる表示は、PCCが再構成された後に生成される。あるいは、ソフト・バッファは、CCの数が変更された後に分割することが可能である。すなわち、重み付けを判定することができる表示は、CCの数が変更された後に生成される。更に、上記例において述べたCCは、好ましくはDL CCと表される。UEに記憶されたHARQ処理は、DL上で送信されたパケットに対応するからである。
【0047】
更に、処理100及び上記例を、ネットワーク内で実現することが可能である。例えば、ネットワークは、表示に応じてパーティションの数を判定し、パーティションの情報(例えば、数)をUEに、上記情報に応じてUEがソフト・バッファをパーティションに分割することが可能であるように送信することが可能である。更に、同じ表示が、同じ規則に応じてUEによって生成されるので、ネットワークは情報をUEに送信しなくてよいことがあり得る。よって、UEは、数を判定し、上記数に応じてソフト・バッファをサブブロックに分割することが可能である。
【0048】
推奨される工程を含む処理の上述の工程は、電子システム、ハードウェア、ハードウェア装置上にリードオンリ・ソフトウェアとして常駐するデータ、コンピュータ命令、及びハードウェア装置の組み合わせとして知られているファームウェア、又はハードウェアであり得る手段によって実現することが可能である。ハードウェアの例は、マイクロ回路、マイクロチップ、又はシリコン・チップとして知られている混成回路、アナログ回路、及びディジタル回路を含むことが可能である。電子システムの例は、システム・オン・チップ(SOC)、システム・イン・パッケージ(SiP)、コンピュータ・オン・モジュール(COM)、及び通信装置30を含み得る。
【0049】
要約すれば、本発明は、無線通信システムにおいて複数のCCで構成されたUEのソフト・バッファを扱う方法を提供する。CCのHARQ処理のブロッキング確率が削減される。更に、PCC上で送信されたデータをすばやく、回復し、実行することが可能である。したがって、システム・スループットが増加し、UEは、中断又は遅延なしで通常に動作することが可能である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システムにおけるキャリア・アグリゲーションのソフト・バッファを扱う方法、及び関連する通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
3GPP Rel−8標準及び/又は3GPP Rel−9標準をサポートするロング・ターム・エボリューション(LTE)システムは、増大するユーザ・ニーズを満たすためにUMTSの性能を更に拡充するために汎用移動通信システム(UMTS)の後継者として第3世代パートナーシップ・プロジェクト(3GPP)によって開発されている。LTEシステムは、高いデータ・レート、低いレーテンシ、パケット最適化、並びに、改良されたシステム容量及びカバレッジを提供する新たな無線インタフェース及び無線ネットワーク・アーキテクチャを含んでいる。LTEシステムでは、エボルブドUTRAN(E−UTRAN)として知られている無線アクセス・ネットワークは、複数のユーザ機器(UE)と通信する複数のエボルブド・ノードB(eNB)を含み、非アクセス層(NAS)制御のために、モビリティ管理エンティティ(MME)、サービング・ゲートウェイ等を含むコア・ネットワークと通信する。
【0003】
LTEアドバンスド(LTE−A)システムは、その名称が示唆するように、LTEシステムが進化したものである。LTE−Aシステムは、電力状態間の高速スイッチングを目標としており、eNBのカバレッジ・エッジにおける性能を向上させる。更に、LTE−Aシステムは、キャリア・アグリゲーション(CA)、マルチポイント協調送信/受信(CoMP)、上りリンク(UL)複数入力複数出力(MIMO)等などの高度な手法を含む。LTE−AシステムにおいてUE及びeNBが互いに通信するためには、UE及びeNBは、3GPP Rel−10標準又はその後のバージョンなどのLTE−Aシステムについて開発された標準をサポートしなければならない。
【0004】
CAがLTE−Aシステムに導入され、それにより、広帯域伝送を実現するために2つ以上のコンポーネント・キャリア(CC)が集約される。よって、LTE−Aシステムは、最大数5個のCCを集約することにより、最大100MHzの広帯域をサポートすることが可能であり、各CCの最大帯域幅は20MHzであり、3GPP Rel−8と後方互換である。LTE−Aシステムは、連続CC及び非連続CCのCAをサポートし、各CCは最大110個のリソース・ブロックに制限される。CAは、CCを集約することにより、帯域幅の柔軟性を向上させる。
【0005】
UEがCAで構成されると、UEは、スループットを増加させるために1つ又は複数のCC上でパケットを受信し、かつ/又は、送信する機能を有する。LTE−Aシステムでは、eNBがUEを種々の数のUL及び下りリンク(DL)のCCで構成する。更に、UEに構成されるCCは、1つのDLプライマリCC(PCC)及び1つのUL PCCを必然的に含む。DL PCC及びUL PCCの最も重要な構成は、UEとeNBとの間の制御情報の交換である。PCC以外のCCは、UL又はDLセカンダリCC(SCC)と呼ばれる。UL及びDLのSCCの数は任意であり、UE及び利用可能な無線リソースのUL及びDL集約機能に関係する。
【0006】
ハイブリッド自動再送要求(HARQ)処理は、効率的であり、かつ高信頼度の通信を提供するためにLTEシステムにおいて使用される。自動再送要求(ARQ)処理と異なり、前方誤り訂正符号(FEC)がHARQ処理のために使用される。例えば、受信器は、パケットを正しく復号化した場合にパケットが正しく受信された旨を送信器に通知するための肯定応答(ACK)をフィードバックする。反対に、受信器がパケットを正しく復号化することが可能でなかった場合、否定応答(NACK)を送信器にフィードバックする。この場合、UEは、UEのソフト・バッファにパケットの一部又は全部を記憶する。UEが、送信器から再送信パケットを受信した場合、再送信パケット及び記憶パケットのソフト値が結合される。受信器は、結合されたソフト値を使用することにより、パケットを復号化する。更に、先行して誤って受信されたパケット及び現在受信されているパケットの結合は、復号化が首尾良く行われる確率を増加させる。UEは、パケットが正しく復号化されるまで、又は最大数の再送信が送出されるまでHARQ処理を続行し、前述の時点でHARQ処理は障害を宣言し、再試行について無線リンク制御(RLC)におけるARQ処理に任せる。すなわち、ソフト・バッファの空間は、正しい復号化されていないHARQ処理をUEが記憶することが可能であるようにHARQ処理のために予約すべきである。さもなければ、ソフト・バッファが完全に占有されている場合、UEはHARQ処理を阻止する。複数のパケットがUEに送信されると、UEは、パケットの復号化が首尾良く行われなかったという理由で、複数のHARQ処理を記憶する必要があり得る。
【0007】
詳細には、UEは、LTEシステム(すなわち、単一CCシステム)中で、ソフトウェア・バッファにおいて最大8個のHARQ処理を記憶することが可能である。伝送ブロック(TB)は、eNBとUEとの間の物理インタフェースであり、LTE無線サブフレームにおいて収容されるデータに対応する。更に、各LTE無線サブフレームは1ミリ秒(ms)であり、LTE無線フレームそれぞれは、10msである(10個のLTE無線サブフレームを含む)。MIMO(例えば、空間多重化)を使用する場合、2つ以上の伝送ブロックを、UEに向けて送信間隔(TTI)毎に送信することが可能である。
【0008】
LTEシステム(すなわち、単一CCシステム)におけるソフト・バッファ・パーティション規則は以下のように導入される。ソフト・チャネル・ビットの合計数Nsoftは、図1の表10に示すように、UEのUEカテゴリに依存し、従来技術の例によって列挙される。Nsoftは、
【0009】
【数1】
の式に応じて複数のパーティションに分割することが可能である。ここで、NIRは、伝送ブロックを記憶するために使用されるパーティションのサイズである。Nsoftは、UEのソフト・チャネル・ビットの合計数である。KMIMOはTTIにおいてUEに送信し得る伝送ブロックの数であり、UE及びネットワークによって使用されるMIMOに関係する。一般に、n個の空間ストリームによる空間多重化がUEに構成された場合、KMIMOはnにセットされる。Mlimitは8に等しい正の値である。MDL_HARQは、サービング・セル毎の最大DL HARQ処理の数であり、デュプレックス・モード及びその構成に対応する。例えば、MDL_HARQは、周波数分割複信(FDD)の場合、8にセットされる。値4、7、10、9、12、15,及び6は、図2の表20に示すように、時分割複信(TDD)UL/DL構成0、1、2、3、4、5、及び6それぞれに使用され、MDL_HARQの種々の値は、従来技術の例に応じて列挙され、min(x,y)はx及びyの小さい方を返す。
【0010】
上記式(式1)に示すように、最大min(MDL_HARQ,Mlimit)HARQ処理をソフト・バッファに記憶することが可能である。KMIMO個の空間ストリームによる空間多重化がUEに構成された場合、各HARQ処理はKMIMO個の伝送ブロックを含む。したがって、ソフト・バッファ全体はKMIMOmin(MDL_HARQ,Mlimit)個のパーティションに分割される。各パーティションは、1つの伝送ブロックを記憶するために使用することが可能なNIR個のソフト・チャネル・ビットを含む。
【0011】
従来技術によるソフト・バッファSBpの概略図である図3を参照されたい。この例では、空間多重化は、UE(すなわち、KMIMO=1)に構成されず、MDL_HARQが8以上である一方で、ソフト・バッファSBpは、8個のHARQ処理を記憶するために8個のパーティションP301乃至P308に分割される。Nsoftは、ソフト・バッファSBpのサイズ(例えば、ビット数)であり、UEのUEカテゴリに依存する。NIRは、ソフト・バッファSBpのパーティションのビットの数である。したがって、最大サイズNIRを備えた伝送ブロックを、対応するパーティションに記憶することが可能であり、最大8個のHARQ処理をソフト・バッファSBpに記憶することが可能である。
【0012】
しかし、複数のCCがUEに構成された場合、UEは、LTE−Aシステム内でソフト。バッファに8個を超えるHARQ処理を記憶する必要があり得る。例えば、UEに5DL CCが構成され、UEがFDD複信モードで動作すると、UEは、パケットの復号化が首尾良く行われなかったという理由で最大40個のHARQ処理を記憶する必要があり得る。複数のCCを備えたLTE−Aシステムにおける解決策は2つ考えられ、以下にその例を紹介する。第1の解決策では、ソフト・バッファ・パーティション規則は、LTEシステム(すなわち、単一CCシステム)のものと同じである。すなわち、最大8個のHARQ処理をソフト・バッファに記憶することが可能である。誤ったHARQ処理は全て、ソフト・バッファを統計的に共有することが可能である。よって、HARQ処理のブロッキング確率は増加し、システム・スループットは減少する。第2の解決策では、ソフト・バッファは単に、最大40個のHARQ処理を記憶するために40個のパーティションに分割することが可能であり、ソフト・バッファの各パーティションのサイズは削減される。誤ったHARQ処理毎に、UEが記憶することが可能なソフト・チャネル・ビットの数は、対応するパーティションのサイズ削減に応じて削減される。その結果、符号化性能が低減し、より多くの再送が必要であり、システム・スループットが減少する。明らかに、第1のソリューションも第2のソリューションも最適なシステム・スループットを実現することが可能でない。したがって、CAがUEに構成されると、HARQ処理を記憶するためにUEのソフト・バッファをどのようにして扱うかは議論し、対処すべき項目である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0013】
【非特許文献1】3GPP TS 36.211 V10.0.0 (2010−12) Technical Specification 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E−UTRA); Physical channels and modulation (Release 10)
【非特許文献2】3GPP TS 36.212 V10.0.0 (2010−12) Technical Specification 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E−UTRA); Multiplexing and channel coding (Release 10)
【非特許文献3】3GPP TS 36.213 V10.0.0 (2010−12) Technical Specification 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E−UTRA); Physical layer procedures (Release 10)
【非特許文献4】3GPP TS 36.306 V10.0.0 (2010−12) Technical Specification 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E−UTRA); User Equipment (UE) radio access capabilities (Release 10)
【非特許文献5】3GPP TSG RAN WG1 Meeting #63bis R1−110240 Dublin, Ireland, January 17−21, 2011, Source: NTT DOCOMO, Title: Soft Buffer Partitioning and Rate Matching for Downlink CA, Agenda Item: 6.2.1, Document for: Discussion and Decision
【非特許文献6】TSG−RAN WG1 Meeting #63 Jacksonville, USA, 15th − 19th Nov, 2010. R1−106511. WF on Soft buffer size allocation for Rel−10 UE. Agenda item: 6.9, Document for: Discussion and Decision
【非特許文献7】3GPP TSG−RAN WG1 #64 R1−110911 21st − 25th January, 2011 Taipei, Taiwan, Agenda item: 6.2.1, Source: Qualcomm Incorporated, Title: Soft buffer partitioning for CA, Document for: Discussion and Decision
【非特許文献8】3GPP TSG RAN WG1 Meeting #63 R1−105937 Jacksonville, USA, November 15th − 19th, 2010, Source: CATT, Title: Soft buffer size allocation for Rel−10 UE, Agenda Item: 6.9 , Document for: Discussion and Decision
【非特許文献9】3GPP TSG RAN WG1 Meeting #63 R1−106513 Jacksonville, USA, November 15th − 19th, 2010, Agenda Item: 6.9, Source: Huawei, HiSilicon, Title: Soft buffer size allocation for Rel−10 downlink, Document for: Discussion and decision
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
前述を念頭におき、本出願は、上記課題を解決するために、キャリア・アグリゲーションのためにソフト・バッファを扱うための方法、及び、無線通信システムの通信装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
このことは、請求項1、2、13,及び14記載のキャリア・アグリゲーションのためにソフト・バッファを扱う方法及び通信装置によって実現される。従属請求項は、対応する更なる展開及び改良に関する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】従来技術の例による、ソフト・チャネル・ビットNsoftの数を示す表である。
【図2】従来技術の例による、DL HARQ処理の最大数MDL_HARQを示す表である。
【図3】従来技術の例によるソフト・バッファを示す概略図である。
【図4】本発明の例による無線通信システムを示す概略図である。
【図5】本発明の例による通信装置を示す概略図である。
【図6】無線通信システムの通信プロトコル層を示す概略図である。
【図7】本発明の例による処理を示すフロー図である。
【図8】本発明の例によるソフト・バッファを示す概略図である。
【図9】本発明の例による重み付けwPCCを示す表である。
【図10】本発明の例による処理を示すフロー図である。
【図11】本発明の例によるソフト・バッファを示す概略図である。
【図12】本発明の例による、重み付けMoverbookingを示す表である。
【図13】本発明の例による、重み付けMoverbookingを示す表である。
【図14】本発明の例による、重み付けMoverbookingを示す表である。
【図15】本発明の例によるソフト・バッファを示す概略図である。
【図16】本発明の例によるソフト・バッファを示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
後述する詳細な説明から更に明確になるように、無線通信システムにおけるモバイル装置のソフト・バッファを扱う、本特許請求の範囲記載の方法が開示される。モバイル装置には、無線通信システムのネットワークにより、以降CCと呼ぶ複数のコンポーネット・キャリアが構成される。複数のCCは、以降PCCと呼ぶプライマリCC、及び以降SCCと呼ぶ少なくとも1つのセカンダリCCを備える。本特許請求の範囲記載の方法は、表示に応じて、複数のCCに対応する複数の重み付けを判定する工程と、複数の重み付けに応じて複数のサブブロックの複数のサイズを判定する工程と、複数のサブブロックの複数のサイズに応じて、複数のサブブロックにソフト・バッファを分割して、複数のサブブロックにおいて複数のCCの、以降HARQと呼ぶ複数のハイブリッド自動再送要求の処理を編成する工程とを含む。
【実施例】
【0018】
本発明の例による無線通信システム40の概略図である図4を参照されたい。キャリア・アグリゲーション(CA)(例えば、複数コンポーネント・キャリア(CC))をサポートするロング・ターム・エボリューション・アドバンスド(LTE−A)システム又は他の移動体通信システムなどの無線通信システム40は、簡潔には、ネットワーク、及び複数のユーザ機器(UE)を含む。図4では、ネットワーク及びUEは単に、無線通信システム40の構造を示すために利用される。実際には、ネットワークは、LTE−Aシステムにおけるリレー及び複数のエボルブド・ノードB(eNB)を含むエボルブド汎用地上無線アクセス・ネットワーク(E−UTRAN)として表すことが可能である。UEは、携帯電話機、ラップトップ、タブレット・コンピュータ、電子書籍、及びポータブル・コンピュータ・システムなどのモバイル装置であり得る。更に、ネットワーク及びUEは、伝送方向に応じて送信器又は受信器としてみることが可能であり、例えば、上りリンク(UL)の場合、UEは送信器であり、ネットワークは受信器であり、下りリンク(DL)の場合、ネットワークは送信器であり、UEは受信器である。
【0019】
本発明の例による通信装置50の概略図である図5を参照されたい。通信装置50は、図4に示すネットワーク又はUEであり得るが、これに制限されない。通信装置50は、マイクロプロセッサ又は特定用途向集積回路(ASIC)などのプロセッサ500、記憶装置510、及び通信インターフェーシング装置520を含み得る。記憶装置510は、プロセッサ500によってアクセスされるプログラム・コード514を記憶することが可能な何れかのデータ記憶装置であり得る。記憶装置510の例には、限定列挙でないが、加入者識別モジュール(SIM)、リードオンリ・メモリ(ROM)、フラッシュ・メモリ、ランダムアクセス・メモリ(RAM)、CD−ROM/DVD−ROM、磁気テープ、ハード・ディスク、及び光学式データ記憶装置が含まれる。通信インターフェーシング装置520は好ましくは無線トランシーバであり、プロセッサ500の処理結果により、ネットワークとの間で無線信号を交換することが可能である。
【0020】
無線通信システム40の通信プロトコル層の概略図を示す図6を参照されたい。通信プロトコル層の一部の挙動は、プログラム・コード514において規定し、プロセッサ500によって実行することができる。最上位乃至最下位の通信プロトコル層は、無線リソース制御(RRC)層、パケット・データ・コンバージェンス・プロトコル(PDCP)層602、無線リンク制御(RLC)層604、メディア・アクセス制御(MAC)層606、及び物理(PHY)層608である。RRC層600は、ブロードキャスト、ページング、RRC接続管理、測定報告/制御/無線ベアラ制御生成又はリリース無線ベアラを行うために使用される。PDCPレイヤ602は、送信の暗号化及びインテグリティ保護、並びにハンドオーバ中のデリバリ・オーダー(delivery order)の維持のために使用される。RLC層604は、パケットのセグメント化/連結、及びパケットが喪失された場合のデリバリ・シーケンスの維持のために使用される。MAC層606は、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)処理、論理チャネルの多重化、ランダム・アクセス手順、及びULタイミング・アラインメントの維持に対する役割を果たす。各HARQ処理では、MACデータ/制御パケットが首尾良く受信され、復号化された場合に肯定応答(ACK)が通知される。さもなければ、否定応答(NACK)が通知される。PHY層608は、物理チャネルをUE及びネットワーク(例えば、eNB及び/又はリレー)に提供するために使用される。図6は概念的な通信プロトコル層の挙動を示すに過ぎず、挙動の詳細はLTE−Aシステム及び他の通信システムについて異なり得る。
【0021】
本発明の例による処理70のフロー図である図7を参照されたい。処理70は、UEのソフト・バッファを扱うために、図4に示すネットワーク及びUEにおいて利用される。UEにはネットワークにより、複数のCCが構成され、複数のCCはプライマリCC(PCC)、及び少なくとも1つのセカンダリCC(SCC)を含む。処理70は、プログラム・コード514に編集することができ、
工程700(開始)、
工程702(表示に応じて、ソフト・バッファの複数のCCに対応する複数の重み付けを判定する)、
工程704(複数の重み付けに応じて複数のサブブロックの複数のサイズを判定する)
工程706(複数のサブブロックの複数のサイズに応じて複数のサブブロックにソフト・バッファを分割して、複数のサブブロックにおける複数のCCの複数のHARQ処理を編成する)、及び
工程708(終了)
を含む。
【0022】
処理70によれば、UEは、表示に応じて、ソフト・バッファの複数のCCに対応する複数の重み付けを判定する。次いで、UEは、複数の重み付けに応じて複数のサブブロックの複数のサイズを判定する。よって、UEは、複数のサブブロックの複数のサイズに応じて複数のサブブロックにソフト・バッファを分割して、複数のサブブロックにおける複数のCCの複数のHARQ処理を編成することが可能である。すなわち、UEは、種々のサイズのサブブロックにおいて(、かつ、よって、種々のサイズのパーティションにおいて)PCC及び少なくとも1つのSCCの複数のHARQ処理を編成する(例えば、記憶する)。例えば、PCC上で送信されるパケットはより重要であり(例えば、制御情報を含む)、パケットの数(すなわち、トラフィック負荷)が多いので、PCCのHARQ処理を、(例えば、大きな重み付けを使用することにより、)より大きなサイズのサブブロックに編成することが可能である。SCC上で送信されるパケットはより重要でなく、パケットの数が少ないので、少なくとも1つのSCCのHARQ処理は、(例えば、少なくとも1つの小さな重み付けを使用することにより、)小さなサイズのサブブロックに編成することが可能である。すなわち、ソフト・バッファは効率的にかつ柔軟に利用される。その結果、PCC、及び少なくとも1つのSCCのHARQ処理のブロッキング確率が削減され、PCC上で送信されるデータはすばやく回復し、実行することが可能である。したがって、システム・スループットが増加し、UEは、中断又は遅延なしで通常に動作することが可能である。
【0023】
処理70の目標は、UEが、ソフト・バッファが効率的にかつ柔軟に利用されるようにソフト・バッファにおいて、種々のサイズのサブブロックに(、かつ、よって、種々のサイズのパーティションに)少なくとも1つのSCC、及びPCCのHARQ処理を編成する。それに応じて複数の重み付けをUEが判定するその要因は制限されない。それに基づいてUEがソフト・バッファを分割し、HARQ処理を編成するその方法も制限されない。
【0024】
一般に、CAで構成された無線通信システム40のソフト・バッファ・パーティション規則は以下のように導入される。まず、UEのソフト・チャネル・ビットの合計数(すなわち、ソフト・バッファのサイズ)Nsoftは、任意のパーティション規則に応じて、NC個の構成されたCCのNC個のサブブロックに分割される(例えば、Nsoftは、構成されたCC全てについて均等に分割される)。nc番目のCCのソフト・チャネル・ビットを単位とするサブブロックの暫定的なサイズはN’soft(nC)として定義され、ここで、1≦nC≦NCであり、
【0025】
【数2】
である。次に、UEは、表示に応じて、複数のCCに対応する複数の重み付けを判定し、
【0026】
【数3】
のように、複数の重み付けに応じて、複数のサブブロックにソフト・バッファを分割する。ここで、
【0027】
【数4】
は表示によるnC番目のCCの重み付けであり、ゼロよりも大きな正の値である。PCCの重み付けは、SCCの重み付け以上にセットすることが可能である。Nsoft(nc)は、nc番目のCCのソフト・チャネル・ビットを単位とするサブブロックのサイズであり、重み付けw(nc)及び暫定的サイズN’soft(nc)に応じて判定される。構成されたCC毎にソフト・バッファのサイズをUEが判定した後、構成されたCCそれぞれの伝送ブロックのパーティションのサイズ
【0028】
【数5】
の通りに判定することが可能である。
【0029】
ここで、NIR(nc)は、nc番目のCCの伝送ブロックのパーティションのサイズである。Nsoft(nc)は、nc番目のCCのソフト・チャネル・ビットを単位とする、サブブロックのサイズである。KMIMOは、CC毎の一TTIにおいてUEに送信し得る伝送ブロックの数であり、UE及びネットワークによって使用されるMIMOに関係する。Mlimitは正の値である。MDL_HARQ(nc)は、nc番目のCCのDL HARQ処理の最大数であり、複信モード及びその構成に対応する。
【0030】
例えば、本発明の例によるソフト・バッファSBの概略図である図8を参照されたい。UEにはネットワークにより、2つのCCが構成され、UEはFDDモードで動作し、2つのCCの一方はPCCであり、他方はSCCである。一TTIにおいてUEに一伝送ブロックのみを送信することが可能である(、すなわち、空間多重化がイネーブルされていない)ため、最大8個のHARQ処理を各サブブロックにおいて記憶することが可能であるように、本発明により、構成されたCCの2つのサブブロックSB_1及びSB_2にソフト・バッファSBを分割する。よって、UEは、サブブロックSB_1及びSB_2における2つのCCのHARQ処理を編成することが可能であり、各HARQ処理は対応するパーティションに編成される。詳細には、ソフト・バッファSBのサイズ(例えば、ソフト・チャネル・ビット)のサイズはNsoftである。それぞれNsoft(1)及びNsoft(2)であるサブブロックSB_1及びSB_2のサイズは同じである、すなわち、N’soft(1)=N’soft(2)=Nsoft/2である。サブブロックSB_1及びSB_2はそれぞれ、PCC及びSCCのHARQ処理のために使用される。次いで、サブブロックSB_1及びSB_2のサイズは、Nsoft(1)=N’soft(1)・w(1)であり、Nsoft(2)=N’soft(2)・w(2)であり、ここで、1≦wPCC≦2であり、よって、Nsoft(1)がNsoft(2)以上であるように、重み付けw(1)=wPCC及びw(2)=(2−wPCC)を使用することによって修正される。
【0031】
更に、図8に示すように、サブブロックSB_1は8つのパーティションP801乃至P808に分割され、サブブロックSB_2は8つのパーティションP809乃至P816に分割される。UEは、上記式(式3)に応じて、構成されたCCの伝送ブロックのパーティション・サイズNIR(1)及びNIR(2)を判定することが可能である。すなわち、パーティションP801乃至P808それぞれのサイズはNIR(1)であり、パーティションP809乃至P816のそれぞれのサイズはNIR(2)である。したがって、より重要なPCCのHARQ処理は、大きなサイズNIR(1)の8個のパーティションに編成することが可能である。同時に、より重要でないSCCのHARQ処理は、小さなサイズNIR(2)の8個のパーティションに編成することも可能である。上記例は、ソフト・バッファがまず、サブブロックに重み付けを施す前に、同じサイズ(すなわち、N’soft(n1)=N’soft(n2)であり、n1≠n2がCCのインデクスである)のサブブロックに均等に分割されるケースを示す。しかし、ソフト・バッファは更に、まず、種々のサイズ(すなわち、nc番目のCCのn’soft(nc)が任意である)のサブブロックに分割することが可能である。次いで、重み付けw(nc)は、Nsoft(nc)=N’soft(nc)・w(nc)を使用することにより、サイズNsoft(nc)を得るためにnc番目のCCに対応するサブブロックに施される。その結果、PCC及びSCCのHARQ処理のブロッキング確率は増加しない。PCC上で送信される制御情報及びデータは急速に回復される。大きなサイズの(すなわち、良好な符号化性能の)HARQ処理はソフト・バッファに記憶することが可能である。システム・スループットは、ソフト・バッファの非効率的な使用によって影響されることなく、CAを使用することにより、効率的に増加する。
【0032】
それに応じて、PCCの重み付けが判定されるその係数は制限的でない。例えば、本発明の例による重み付けwPCCの表90である図9を参照されたい。表90は好ましくは、UEに記憶される。表90では、重み付けwPCCは、パラメータRatioPCC及びCCの数NCに応じて判定され、
【0033】
【数6】
は、x以下の最大整数である。すなわち、重み付けwPCCは、パラメータRatioPCC及びCCの数NCによって示される。詳細には、表示が、パラメータRatioPCC及びCCの数NCに応じてUEによって生成される。あるいは、表示は、パラメータRatioPCC及びCCの数NCに応じて、ネットワークによって生成され、次いで、表示が、ネットワークによってUEに送信される。更に、表示は、パラメータRatioPCC及びCCの数NC(すなわち、同じ規則)に応じてUE及びネットワークによって生成することも可能である。パラメータRatioPCCは、
【0034】
【数7】
通りに表され、ここで、BW(PCC)及びBW(nc)はPCC及びnc番目のCCの帯域であり、rij(1≦i≦5、1≦j≦4)は正の値である。PCCの重み付けwPCCが判定された後、n番目のSCCw(nc)の重み付けを
w(nc)=(NC−wPCC)/(NC−1)
の通りに判定することが可能であり、ここで、nc∈SCCのインデクスである。したがって、各CCのパーティションのサイズは適宜、修正又は調節することが可能である。
【0035】
表示(及び、よって、重み付け)は、設計上の考察点又はシステム要件などの種々の要因に応じて生成することが可能である。例えば、表示(及び、よって、重み付け)は、UEによってサポートされる最大層数、UEに構成されたCCの帯域幅、UEに構成されたCCの数、UEのトラフィック負荷、UEのHARQ処理の平均数、UEによって送信されるNACKの数、UEのUEカテゴリ、UEに構成されたCCの優先度の組み合わせに応じて判定することが可能である。すなわち、表示(及び、よって。重み付けMoverbooking)が、上記パラメータ及び変数の組み合わせに応じて(例えば、UE又はネットワークによって)生成される。更に、上記表示(及び、よって、重み付けMoverbooking)はUE自体によって生成することが可能である。あるいは、表示は、シングナリング(例えば、無線リソース制御(RRC)シグナリング)を介してUEにネットワークによって送信される。更に、表示は、シグナリングのオーバヘッドを削減するために、同じ規則に応じて、UE及びネットワークによって生成することが可能である。更に、ソフト・バッファが複数CCについて複数のパーティションに分割される時間は制限されない。例えば、ソフト・バッファは、CCのPCCが再構成された後に分割することが可能である、すなわち、重み付けを判定することができる表示は、PCCが再構成された後に生成される。あるいは、ソフト・バッファは、CCの数が変更された後に分割することが可能である、すなわち、重み付けを判定することができる表示は、CCの数が変更された後に生成される。更に、上記例において述べたCCは、好ましくはDL CCと表される。UEに記憶されたHARQ処理は、DL上で送信されたパケットに対応するからである。
【0036】
更に、処理70及び上記例を、ネットワーク内で実現することが可能である。例えば、ネットワークは表示に応じて重み付けを判定し、UEが重み付けに応じてサブブロックのサイズを判定することが可能であるように重み付けをUEに送信することが可能である。あるいは、ネットワークは更に、重み付けに応じてサブブロックのサイズを判定し得、サブブロックのサイズに応じてUEがソフト・バッファをサブブロックに分割することが可能であるようにサイズをUEに送信する。更に、同じ表示が同じ規則により、UEによって生成されるので、ネットワークは、UEにサブブロックのサイズ及び重み付けを送信しなくてよいことがあり得る。よって、UEは重み付けを判定し、サブバッファをサブブロックのサイズに応じてサブブロックに分割するために重み付けに応じてサブブロックのサイズを判定することが可能である。
【0037】
本発明の例による処理100のフロー図である図10を参照されたい。処理100は、UEのソフト・バッファを扱うために、図4に示すネットワーク及びUEにおいて利用される。UEにはネットワークにより、複数のCCが構成され、複数のCCはプライマリCC(PCC)、及び少なくとも1つのセカンダリCC(SCC)を含む。処理100は、プログラム・コード514に編集することができ、以下の工程を含む。
【0038】
工程1000 開始
工程1002 ソフト・バッファの少なくとも1つのサブブロックを複数のパーティションに分割し、複数のパーティションの数は表示に応じて判定される。
工程1004 複数のCCの複数のHARQ処理を複数のパーティションに編成する
工程1006 終了
処理100によれば、UEはソフト・バッファの少なくとも1つのサブブロックを複数のパーティションに分割し、複数のパーティションの数は表示に応じて判定される。次いで、UEは、複数のCCの複数のHARQ処理を複数のパーティションに編成する。すなわち、UEは、ソフト・バッファの1つ又は複数のサブブロックを種々の数のパーティションに分割して、複数のCCの複数のHARQ処理をパーティションに編成(例えば、記憶)する。例えば、UEは、小さなサイズのHARQ処理をより多くパーティションに編成するために、ソフト・バッファを更に多くのパーティションに分割して、HARQ処理のブロッキング確率を低減させることが可能である。あるいは、UEは、大きなサイズのHARQ処理をより少なくパーティションに編成するために、ソフト・バッファを更に少ないパーティションに分割して、HARQ処理の符号化性能を向上させることが可能である。すなわち、ソフト・バッファは効率的にかつ柔軟に利用される。その結果、ブロッキング確率と符号化性能との間の、より良好なトレードオフを実現することが可能である。したがって、システム・スループットが増加し、UEは、中断又は遅延なしで通常に動作することが可能である。
【0039】
処理100の目標は、UEがソフト・バッファの1つ又は複数のサブブロックを種々の数のパーティションに分割して、ソフト・バッファが効率的に、かつ柔軟に利用されるように複数のCCの複数のHARQ処理をパーティションに編成する(例えば、記憶する)ということである。それに応じて、パーティションの数をUEが判定するその要因は制限されない。それに基づいてUEがソフト・バッファを分割し、HARQ処理を編成するその方法も制限されない。
【0040】
例えば、UEのソフト・バッファは、より多くのHARQ処理をソフト・バッファに記憶することが可能であるように更に多くのパーティションに直接分割することが可能である。すなわち、ソフト・バッファは複数のサブブロックに分割されない、すなわち、ソフト・バッファは1つのサブブロックのみに分割される。本発明の例によるソフト・バッファSBaの概略図である図11を参照されたい。図11に示すように、ソフト・バッファSBaは種々の数のパーティションに分割することが可能である。UEに構成されるCCの数は制限されない。詳細には、サイズNsoftのソフト・バッファSBaは、複数のパーティションに分割され、各パーティションのサイズは、
【0041】
【数8】
の式に応じて、NIRである。ここで、KMIMOはCC毎に一TTIにおいてUEに送信し得る伝送ブロックの数であり、UE及びネットワークによって使用されるMIMOに関係する。一般に、n個の空間ストリームによる空間多重化がUEに構成された場合、KMIMOはnにセットされる。Moverbookingは、パーティションの数を制御するための、表示に含まれる重み付けであり、正の値である。Mlimitは正の値である。例えば、Mlimit=8である。M’DL_HARQは、構成されたCCに、同じ複信モ―ド及び構成が構成された場合、サービスするセル毎のDL HARQ処理の最大数である。他方で、UEがTDDで動作する場合、M’DL_HARQは、少なくとも1つの構成されたSCCが別々のUL/DL構成で構成された場合のPCCのDL HARQ処理の最大数である。よって、UEがFDDモードで動作し、空間多重化をサポートしない場合、ソフト・バッファSBaは8個のMoverbookingパーティションに分割され、パーティションのサイズは、固定のMoverbookingを使用する場合、同じである。すなわち、重み付けMoverbookingが1、2、3、4、及び5にセットされると、ソフト・バッファSBaは、空間多重化がUEによってサポートされていない場合、8個、16個、24個、32個、及び40個のパーティションに分割される。この場合、各パーティションのサイズは、
【0042】
【数9】
にセットされる。図11に示すように、CC全てのDL HARQ処理は、固定Moverbookingの場合、ソフト・バッファSBaにおけるパーティション全てを共有する。すなわち、PCC及びSCCに使用されるパーティションのサイズは同じ(すなわち、NIR)である。DL HARQ処理のブロッキング確率と符号化性能とのトレードオフは、重み付けMoverbookingを判定する場合に行うことが可能である。すなわち、パーティションが多いと、符号化性能が悪くなることを犠牲にしてブロッキング確率が減少し、パーティションが少ないと、ブロッキング確率が高くなることを犠牲にして符号化特性が向上する。
【0043】
表示(及び、よって、重み付けMoverbooking)は、設計上の考察点又はシステム要件などの種々の要因に応じて生成することが可能である。例えば、重み付けMoverbookingは、UEによってサポートされる最大層数、UEに構成されたCCの帯域幅、UEに構成されたCCの数、UEのトラフィック負荷、UEのHARQ処理の平均数、UEによって送信されるNACKの数、UEのUEカテゴリ、UEに構成されたCCの優先度の組み合わせに応じて判定することが可能であり、上記に限定されない。すなわち、表示(及び、重み付けMoverbooking)が、上記パラメータ及び変数の組み合わせに応じて(例えば、UE又はネットワークによって)生成される。本発明の例による、CCの数に関係する重み付けMoverbookingの表120である図12を参照されたい。fi(1≦i≦5)は正の値である。表120に示すように、重み付けMoverbookingは、CCの数に応じて判定される。例えば、4個のCCがUEに構成されると、重み付けMoverbookingはf4にセットされる。他方で、重み付けMoverbookingは更に、CCの数及びUEのUEカテゴリに応じて判定することも可能である。本発明の例による、CCの数、及びUE カテゴリに関係する重み付けMoverbookingの表122である図13を参照されたい。fi,j(1≦i≦8,1≦j≦5)は正の値である。例えば、UEカテゴリが5であり、3個のCCはUEに構成された場合、重み付けMoverbookingはf5,3にセットされる。更に、重み付けMoverbookingは、UEによってサポートされる最大層数及びUEのUEカテゴリに応じて判定することが可能である。本発明の例による、UEによってサポートされる最大層数、及びUEカテゴリに関係する重み付けMoverbookingの表124である図14を参照されたい。fi,j(1≦i≦8,1≦j≦8)は正の値である。例えば、UEカテゴリが7であり、UEによってサポートされる最大層数が4である場合、重み付けMoverbookingはf7,4にセットされる。
【0044】
上記例では、本発明はUEに構成されたCC全てに施される。しかし、本発明は、UEに構成されたCCの部分集合に施すことも可能である。本発明の例によるソフト・バッファSBbの概略図である図15を参照されたい。本例では、PCC(C1)及びSCC(C2乃至C5)を含む5個のCCがUEに構成される。詳細には、PCC C1に対応する重み付けMoverbookingが1にセットされ、SCC C2乃至C5に対応する重み付けMoverbookingが3にセットされる。すなわち、変わっていない8個のパーティションP1301乃至P1308は、図15のソフト・バッファSBb_1によって示されるようなPCC C1によってみられ、各パーティションのサイズはNIR(1)である。更に、24個のパーティションP1301a乃至P1324aが、図15のソフト・バッファSBb_2によって示されるようなSCC(C2乃至C5)によってみられ、各パーティションのサイズはNIR(2)である。すなわち、NIR(1)=3NIR(2)である。次いで、PCC C1及びSCC C2乃至C5は、ソフト・バッファSBb_1及びSBb_2によって示される対応するパーティションに応じてソフト・バッファSBbにおいて編成することが可能である。CCのHARQ処理を編成する例を以下に示す。時間t1では、UEはPCC C1のHARQ処理を編成(例えば、記憶)する必要がある。ソフト・バッファSBbは空きであるので、UEは、PCC C1のHARQ処理をパーティションP1301(すなわち、パーティションP1301a乃至P1303a)に編成する。時間t2では、UEはSCC C5のHARQ処理を編成する必要があり、UEは、SCC C5のHARQ処理をパーティションP1304aに編成し続ける。時間t3では、UEはPCC C1の別のHARQ処理を再度、編成する必要がある。PCC C1によってみられるパーティションのサイズは、ソフト・バッファSBb_1によって示されるようにNIR(1)であるので、UEは、PCC C1の別のHARQ処理をパーティションP1303(すなわち、パーティションP1307a乃至P1309a)に編成する。更に、UEは、時間t4及び時間t5それぞれにおいてSCC C3及びSCC C4のHARQ処理を編成する必要がある。UEは、SCC C3及びSCC C4のHARQ処理をパーティションp1305a及びp1306aそれぞれに編成する。したがって、低いブロッキング確率及び良好な符号化性能以外に、本発明は、UEに構成されたCCの一部のみについて、より小さいパーティションにソフト・バッファを分割することにより、柔軟にソフト・バッファを利用する。
【0045】
他方で、本発明は、UEのソフト・バッファの一部にも施すことが可能である。すなわち、ソフト・バッファの一部のみが、重み付けに応じた種々のサイズ及び量のパーティションに分割され、ソフト・バッファの他の部分は、従来技術により、8個のパーティションに分割される。例えば、本発明の例による、ソフト・バッファSBcの概略図である図16を参照されたい。ソフト・バッファSBcは、CC(C1乃至C5)のHARQ処理のために使用され、まず、2つのサブブロックSBc_1及びSBc_2に分割される。サブブロックSBc_1はCC(C1及びC2)のために使用され、サブブロックSBc_2はCC(C3乃至C5)のために使用される。Nsoft,sb(1)及びNsoft,sb(2)それぞれであるサブブロックSBc_1及びSBc_2のサイズは、種々の設計上の考察点又はシステム要件(例えば、表示)に応じて判定することが可能であり、制限されない。次いで、サブブロックSBc_1は種々の数のパーティションに更に分割される。すなわち、それに基づいてサブブロックSBc_1が更に分割されるその方法は制限されない。上述した実現形態及び方法を直接施すことが可能である。例えば、図8によって示す方法は、図8のNsoftを図16のNsoft,sb(1)で置き換えることにより、図16に示すようにサブブロックSBc_1に施すことが可能である。同様に、サブブロックSBc_1は、Nsoft(1)及びNsoft(2)それぞれのサイズの2つのサブブロックSBc_11及びSBc_12に更に分割される。サブブロックSBc_11及びSBc_12はパーティションP1401乃至P14016に分割され、パーティションP1401乃至1408それぞれのサイズはNIR(1)であり、パーティションP1409乃至1416それぞれのサイズはNIR(2)である。サブブロックSBc_2は、従来技術による8個のパーティションに分割されるが、話を単純にするためにここでは説明しない。要するに、当業者は容易に、上述の処理70、処理100、及び例に対して、組み合わせ、修正、又は改変を行うものである。したがって、低いブロッキング確率及び良好な符号化性能以外に、本発明は更に、より小さいパーティションにソフト・バッファの一部のみを分割することにより、柔軟にソフト・バッファを利用する。
【0046】
更に、上記表示(及び、よって、重み付け)はUE自体によって生成することが可能である。あるいは、表示は、ネットワークによって生成され、シングナリング(例えば、無線リソース制御(RRC)シグナリング)を介してUEにネットワークによって送信される。更に、表示は、シグナリングのオーバヘッドを削減するために、同じ規則に応じて、UE及びネットワークによって生成することが可能である。他方で、ソフト・バッファが複数CCについて複数のパーティションに分割される時間は制限されない。例えば、ソフト・バッファは、CCのPCCが再構成された後に分割することが可能である。すなわち、重み付けを判定することができる表示は、PCCが再構成された後に生成される。あるいは、ソフト・バッファは、CCの数が変更された後に分割することが可能である。すなわち、重み付けを判定することができる表示は、CCの数が変更された後に生成される。更に、上記例において述べたCCは、好ましくはDL CCと表される。UEに記憶されたHARQ処理は、DL上で送信されたパケットに対応するからである。
【0047】
更に、処理100及び上記例を、ネットワーク内で実現することが可能である。例えば、ネットワークは、表示に応じてパーティションの数を判定し、パーティションの情報(例えば、数)をUEに、上記情報に応じてUEがソフト・バッファをパーティションに分割することが可能であるように送信することが可能である。更に、同じ表示が、同じ規則に応じてUEによって生成されるので、ネットワークは情報をUEに送信しなくてよいことがあり得る。よって、UEは、数を判定し、上記数に応じてソフト・バッファをサブブロックに分割することが可能である。
【0048】
推奨される工程を含む処理の上述の工程は、電子システム、ハードウェア、ハードウェア装置上にリードオンリ・ソフトウェアとして常駐するデータ、コンピュータ命令、及びハードウェア装置の組み合わせとして知られているファームウェア、又はハードウェアであり得る手段によって実現することが可能である。ハードウェアの例は、マイクロ回路、マイクロチップ、又はシリコン・チップとして知られている混成回路、アナログ回路、及びディジタル回路を含むことが可能である。電子システムの例は、システム・オン・チップ(SOC)、システム・イン・パッケージ(SiP)、コンピュータ・オン・モジュール(COM)、及び通信装置30を含み得る。
【0049】
要約すれば、本発明は、無線通信システムにおいて複数のCCで構成されたUEのソフト・バッファを扱う方法を提供する。CCのHARQ処理のブロッキング確率が削減される。更に、PCC上で送信されたデータをすばやく、回復し、実行することが可能である。したがって、システム・スループットが増加し、UEは、中断又は遅延なしで通常に動作することが可能である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信システムにおけるモバイル装置のソフト・バッファを扱う方法であって、前記モバイル装置には、前記無線通信システムのネットワークにより、以降、CCと呼ぶコンポーネント・キャリアが複数、構成され、前記複数のCCは、以降、PCCと呼ぶプライマリCC、及び以降、SCCと呼ぶ少なくとも1つのセカンダリCCを含み、
表示に応じて、前記複数のCCに対応する複数の重み付けを判定する工程と、
前記複数の重み付けに応じて複数のサブブロックの複数のサイズを判定する工程と、
前記複数のサブブロックの前記複数のサイズに応じて前記複数のサブブロックに前記ソフト・バッファを分割して、前記複数のサブブロックにおいて前記複数のCCの複数のハイブリッド自動再送要求(以降、HARQと呼ぶ)処理を編成する工程と
を含む方法。
【請求項2】
無線通信システムのネットワークの無線通信システムにおけるモバイル装置のソフト・バッファを扱う方法であって、前記モバイル装置には前記ネットワークにより、複数のCCが構成され、前記複数のCCはPCC及び少なくとも1つのSCCを含み、
表示に応じて、前記複数のCCに対応する複数の重み付けを判定する工程と、
前記複数のサイズに応じて前記ソフト・バッファを前記複数のサブブロックに分割するために、前記複数の重み付けに応じて前記複数のサブブロックの前記複数のサイズを判定する工程と
を含む請求項1記載の方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の方法であって、前記PCCに対応する重み付けは、前記少なくとも1つのSCCに対応する少なくとも1つの重み付けよりも大きいか、又は、前記PCCのサブブロックのサイズは、前記少なくとも1つのSCCの少なくとも1つのサブブロックの少なくとも1つのサイズよりも大きい方法。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の方法であって、前記表示は、前記モバイル装置によってサポートされる最大層数、前記複数のCCの帯域幅、前記複数のCCの数、前記モバイル装置のトラフィック負荷、前記モバイル装置のHARQ処理の平均数、前記モバイル装置の否定応答(以降、NACKと呼ぶ)の数と、前記モバイル装置のカテゴリと、ユーザ機器(以降、UEと呼ぶ)と、前記複数のCCの複数の優先度の組み合わせに応じて生成される方法。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の方法であって、前記複数の重み付けが複数の正の値である方法。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の方法であって、前記表示に応じた前記複数のCCに対応する前記複数の重み付けを判定する工程は、
前記PCCが再構成された後、前記表示に応じて前記複数のCCに対応する前記複数の重み付けを判定する工程と、
前記複数のCCの数が変更された後、前記表示に応じて前記複数のCCに対応する前記複数の重み付けを判定する工程と
を含む方法。
【請求項7】
請求項1又は2に記載の方法であって、前記複数のCCが下りリンク(以降、DLと呼ぶ)CCである方法。
【請求項8】
請求項1記載の方法であって、前記表示が前記モバイル装置によって生成されるか、前記表示が、同じ規則に応じて前記モバイル装置及び前記ネットワークによって生成されるか、又は、前記表示が前記ネットワークによって生成され、前記ネットワークにより、前記モバイル装置にシグナリングを介して送信される方法。
【請求項9】
請求項2記載の方法であって、前記表示は、前記モバイル装置及び前記ネットワークによって同じ規則に応じて生成される方法。
【請求項10】
請求項9記載の方法であって、前記モバイル装置は前記表示に応じて前記複数のCCに対応する前記複数の重み付けを判定し、前記複数のサイズに応じて前記複数のサブブロックに前記ソフト・バッファを分割するために、前記複数の重み付けに応じて前記複数のサブブロックの前記複数のサイズを判定する方法。
【請求項11】
請求項2記載の方法であって、
前記複数の重み付けに応じて前記複数のサブブロックの前記複数のサイズを前記モバイル装置が判定するために、前記複数の重み付けを前記モバイル装置に送信する工程を更に含む方法。
【請求項12】
請求項2記載の方法であって、
前記複数のサブブロックのうちの前記複数のサイズを前記モバイル装置に送信する工程を更に含む方法。
【請求項13】
無線通信システムにおいてモバイル装置のソフト・バッファを扱う方法であって、前記モバイル装置には、前記無線通信システムのネットワークにより、複数のコンポーネント・キャリア(以降、CCと呼ぶ)が構成され、前記方法は、
前記ソフト・バッファの少なくとも1つのサブブロックを複数のパーティションに分割する工程であって、前記複数のパーティションの数は表示に応じて判定される工程と、
前記複数のCCの複数のハイブリッド自動再生要求(以降、HARQと呼ぶ)処理を前記複数のパーティションに編成する工程と
を含む方法。
【請求項14】
無線通信システムのネットワークの無線通信システムにおいてモバイル装置のソフト・バッファを扱う方法であって、前記モバイル装置には、前記ネットワークにより、複数のCCが構成され、前記方法は、
表示により、複数のパーティションの数を判定する工程と、
前記複数のパーティションの数に応じて前記ソフト・バッファの少なくとも1つのサブブロックを前記複数のパーティションに分割する工程と
を含む方法。
【請求項15】
請求項13又は14に記載の方法であって、前記ソフト・バッファの前記少なくとも1つのサブブロックを前記複数のパーティションに分割し、前記複数のパーティションの数は前記表示に応じて判定される工程は、
【数1】
の式により、前記少なくとも1つのサブブロックの1つを分割する工程を含み、
Nsoftは前記少なくとも1つのサブブロックのうちの1つのサブブロックのサイズであり、NIRは前記複数のパーティションそれぞれのサイズであり、KMIMOは、前記モバイル装置及び前記ネットワークによって使用される複数入力複数出力(以降、MIMOと呼ぶ)であり、Moverbookingは、前記複数のパーティションの数を制御するために前記表示に含まれる重み付けであり、正の値であり、Mlimitは正の値であり、MDL_HARQは複数の下りリンクCCのHARQ処理の最大数であり、min(x,y)は、x及びyのうちの小さい方を戻し、
【数2】
は、x以下の最大の整数を戻す方法。
【請求項16】
請求項13又は14に記載の方法であって、前記表示は、前記モバイル装置によってサポートされる最大層数、前記複数のCCの帯域幅、前記複数のCCの数、前記モバイル装置のトラフィック負荷、前記モバイル装置のHARQ処理の平均数、前記モバイル装置の否定応答(以降、NACKと呼ぶ)の数と、前記移動装置のカテゴリと、ユーザ機器(以降、UEと呼ぶ)と、前記複数のCCの複数の優先度の組み合わせに応じて生成される方法。
【請求項17】
請求項13又は14に記載の方法であって、前記ソフト・バッファの前記少なくとも1つのサブブロックを前記複数のパーティションに分割する工程であって、前記複数のパーティションの数は前記表示に応じて判定される工程は、
前記ソフト・バッファの前記少なくとも1つのサブブロックを前記複数のパーティションに分割する工程であって、前記複数のパーティションの数は、前記複数のCCのうちの、以降、PCCと呼ぶ、プライマリCC後に前記表示に応じて判定される工程、又は
前記ソフト・バッファの前記少なくとも1つのサブブロックを前記複数のパーティションに分割する工程であって、前記複数のパーティションの数は、前記複数のCCの数が変更された後に前記表示に応じて判定される工程
を含む方法。
【請求項18】
請求項13又は14に記載の方法であって、前記複数のCCは前記モバイル装置に構成された合計CCであるか、前記複数のCCが、前記モバイル装置に構成された前記CCの一部であるか、又は、前記複数のCCが、下り(以降、DLと呼ぶ)CCである方法。
【請求項19】
請求項13又は14に記載の方法であって、前記ソフト・バッファは前記モバイル装置の合計ソフト・バッファであるか、又は、前記モバイル装置の合計ソフト・バッファの一部である方法。
【請求項20】
請求項13又は14記載の方法であって、
前記ソフト・バッファは前記少なくとも1つのサブブロックに前記表示に応じて分割する工程を更に含む方法。
【請求項21】
請求項13又は14に記載の方法であって、前記少なくとも1つのサブブロックの数が1であり、前記ソフト・バッファの前記少なくとも1つのサブブロックを前記複数のパーティションに分割する工程であって、前記複数のパーティションの数は前記表示に応じて判定される工程は、前記ソフト・バッファを前記複数のパーティションに分割する工程を含み、前記複数のパーティションの数は、前記表示に応じて判定される方法。
【請求項22】
請求項13記載の方法であって、前記表示が前記モバイル装置によって生成されるか、前記表示が、同じ規則に応じて前記モバイル装置及び前記ネットワークによって生成されるか、又は、前記表示が前記ネットワークによって生成され、前記ネットワークにより、前記モバイル装置にシグナリングを介して送信される方法。
【請求項23】
請求項14記載の方法であって、
前記複数のCCの複数のHARQ処理を前記複数のパーティションに前記モバイル装置が編成するために前記複数のパーティションの情報を前記モバイル装置に送信する工程を更に含む方法。
【請求項24】
請求項14記載の方法であって、前記表示は、前記モバイル装置及び前記ネットワークによって同じ規則によって生成される方法。
【請求項25】
請求項24記載の方法であって、前記モバイル装置は、前記表示に応じて前記複数のパーティションの数を判定し、前記ソフト・バッファの前記少なくとも1つのサブブロックを前記複数のパーティションの数に応じて前記複数のパーティションに分割する方法。
【請求項26】
請求項1又は13に記載の方法を実行する少なくとも1つのモバイル装置、又は、請求項2又は14に記載の方法を実行する少なくとも1つのネットワークを備える無線通信システム。
【請求項1】
無線通信システムにおけるモバイル装置のソフト・バッファを扱う方法であって、前記モバイル装置には、前記無線通信システムのネットワークにより、以降、CCと呼ぶコンポーネント・キャリアが複数、構成され、前記複数のCCは、以降、PCCと呼ぶプライマリCC、及び以降、SCCと呼ぶ少なくとも1つのセカンダリCCを含み、
表示に応じて、前記複数のCCに対応する複数の重み付けを判定する工程と、
前記複数の重み付けに応じて複数のサブブロックの複数のサイズを判定する工程と、
前記複数のサブブロックの前記複数のサイズに応じて前記複数のサブブロックに前記ソフト・バッファを分割して、前記複数のサブブロックにおいて前記複数のCCの複数のハイブリッド自動再送要求(以降、HARQと呼ぶ)処理を編成する工程と
を含む方法。
【請求項2】
無線通信システムのネットワークの無線通信システムにおけるモバイル装置のソフト・バッファを扱う方法であって、前記モバイル装置には前記ネットワークにより、複数のCCが構成され、前記複数のCCはPCC及び少なくとも1つのSCCを含み、
表示に応じて、前記複数のCCに対応する複数の重み付けを判定する工程と、
前記複数のサイズに応じて前記ソフト・バッファを前記複数のサブブロックに分割するために、前記複数の重み付けに応じて前記複数のサブブロックの前記複数のサイズを判定する工程と
を含む請求項1記載の方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の方法であって、前記PCCに対応する重み付けは、前記少なくとも1つのSCCに対応する少なくとも1つの重み付けよりも大きいか、又は、前記PCCのサブブロックのサイズは、前記少なくとも1つのSCCの少なくとも1つのサブブロックの少なくとも1つのサイズよりも大きい方法。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の方法であって、前記表示は、前記モバイル装置によってサポートされる最大層数、前記複数のCCの帯域幅、前記複数のCCの数、前記モバイル装置のトラフィック負荷、前記モバイル装置のHARQ処理の平均数、前記モバイル装置の否定応答(以降、NACKと呼ぶ)の数と、前記モバイル装置のカテゴリと、ユーザ機器(以降、UEと呼ぶ)と、前記複数のCCの複数の優先度の組み合わせに応じて生成される方法。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の方法であって、前記複数の重み付けが複数の正の値である方法。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の方法であって、前記表示に応じた前記複数のCCに対応する前記複数の重み付けを判定する工程は、
前記PCCが再構成された後、前記表示に応じて前記複数のCCに対応する前記複数の重み付けを判定する工程と、
前記複数のCCの数が変更された後、前記表示に応じて前記複数のCCに対応する前記複数の重み付けを判定する工程と
を含む方法。
【請求項7】
請求項1又は2に記載の方法であって、前記複数のCCが下りリンク(以降、DLと呼ぶ)CCである方法。
【請求項8】
請求項1記載の方法であって、前記表示が前記モバイル装置によって生成されるか、前記表示が、同じ規則に応じて前記モバイル装置及び前記ネットワークによって生成されるか、又は、前記表示が前記ネットワークによって生成され、前記ネットワークにより、前記モバイル装置にシグナリングを介して送信される方法。
【請求項9】
請求項2記載の方法であって、前記表示は、前記モバイル装置及び前記ネットワークによって同じ規則に応じて生成される方法。
【請求項10】
請求項9記載の方法であって、前記モバイル装置は前記表示に応じて前記複数のCCに対応する前記複数の重み付けを判定し、前記複数のサイズに応じて前記複数のサブブロックに前記ソフト・バッファを分割するために、前記複数の重み付けに応じて前記複数のサブブロックの前記複数のサイズを判定する方法。
【請求項11】
請求項2記載の方法であって、
前記複数の重み付けに応じて前記複数のサブブロックの前記複数のサイズを前記モバイル装置が判定するために、前記複数の重み付けを前記モバイル装置に送信する工程を更に含む方法。
【請求項12】
請求項2記載の方法であって、
前記複数のサブブロックのうちの前記複数のサイズを前記モバイル装置に送信する工程を更に含む方法。
【請求項13】
無線通信システムにおいてモバイル装置のソフト・バッファを扱う方法であって、前記モバイル装置には、前記無線通信システムのネットワークにより、複数のコンポーネント・キャリア(以降、CCと呼ぶ)が構成され、前記方法は、
前記ソフト・バッファの少なくとも1つのサブブロックを複数のパーティションに分割する工程であって、前記複数のパーティションの数は表示に応じて判定される工程と、
前記複数のCCの複数のハイブリッド自動再生要求(以降、HARQと呼ぶ)処理を前記複数のパーティションに編成する工程と
を含む方法。
【請求項14】
無線通信システムのネットワークの無線通信システムにおいてモバイル装置のソフト・バッファを扱う方法であって、前記モバイル装置には、前記ネットワークにより、複数のCCが構成され、前記方法は、
表示により、複数のパーティションの数を判定する工程と、
前記複数のパーティションの数に応じて前記ソフト・バッファの少なくとも1つのサブブロックを前記複数のパーティションに分割する工程と
を含む方法。
【請求項15】
請求項13又は14に記載の方法であって、前記ソフト・バッファの前記少なくとも1つのサブブロックを前記複数のパーティションに分割し、前記複数のパーティションの数は前記表示に応じて判定される工程は、
【数1】
の式により、前記少なくとも1つのサブブロックの1つを分割する工程を含み、
Nsoftは前記少なくとも1つのサブブロックのうちの1つのサブブロックのサイズであり、NIRは前記複数のパーティションそれぞれのサイズであり、KMIMOは、前記モバイル装置及び前記ネットワークによって使用される複数入力複数出力(以降、MIMOと呼ぶ)であり、Moverbookingは、前記複数のパーティションの数を制御するために前記表示に含まれる重み付けであり、正の値であり、Mlimitは正の値であり、MDL_HARQは複数の下りリンクCCのHARQ処理の最大数であり、min(x,y)は、x及びyのうちの小さい方を戻し、
【数2】
は、x以下の最大の整数を戻す方法。
【請求項16】
請求項13又は14に記載の方法であって、前記表示は、前記モバイル装置によってサポートされる最大層数、前記複数のCCの帯域幅、前記複数のCCの数、前記モバイル装置のトラフィック負荷、前記モバイル装置のHARQ処理の平均数、前記モバイル装置の否定応答(以降、NACKと呼ぶ)の数と、前記移動装置のカテゴリと、ユーザ機器(以降、UEと呼ぶ)と、前記複数のCCの複数の優先度の組み合わせに応じて生成される方法。
【請求項17】
請求項13又は14に記載の方法であって、前記ソフト・バッファの前記少なくとも1つのサブブロックを前記複数のパーティションに分割する工程であって、前記複数のパーティションの数は前記表示に応じて判定される工程は、
前記ソフト・バッファの前記少なくとも1つのサブブロックを前記複数のパーティションに分割する工程であって、前記複数のパーティションの数は、前記複数のCCのうちの、以降、PCCと呼ぶ、プライマリCC後に前記表示に応じて判定される工程、又は
前記ソフト・バッファの前記少なくとも1つのサブブロックを前記複数のパーティションに分割する工程であって、前記複数のパーティションの数は、前記複数のCCの数が変更された後に前記表示に応じて判定される工程
を含む方法。
【請求項18】
請求項13又は14に記載の方法であって、前記複数のCCは前記モバイル装置に構成された合計CCであるか、前記複数のCCが、前記モバイル装置に構成された前記CCの一部であるか、又は、前記複数のCCが、下り(以降、DLと呼ぶ)CCである方法。
【請求項19】
請求項13又は14に記載の方法であって、前記ソフト・バッファは前記モバイル装置の合計ソフト・バッファであるか、又は、前記モバイル装置の合計ソフト・バッファの一部である方法。
【請求項20】
請求項13又は14記載の方法であって、
前記ソフト・バッファは前記少なくとも1つのサブブロックに前記表示に応じて分割する工程を更に含む方法。
【請求項21】
請求項13又は14に記載の方法であって、前記少なくとも1つのサブブロックの数が1であり、前記ソフト・バッファの前記少なくとも1つのサブブロックを前記複数のパーティションに分割する工程であって、前記複数のパーティションの数は前記表示に応じて判定される工程は、前記ソフト・バッファを前記複数のパーティションに分割する工程を含み、前記複数のパーティションの数は、前記表示に応じて判定される方法。
【請求項22】
請求項13記載の方法であって、前記表示が前記モバイル装置によって生成されるか、前記表示が、同じ規則に応じて前記モバイル装置及び前記ネットワークによって生成されるか、又は、前記表示が前記ネットワークによって生成され、前記ネットワークにより、前記モバイル装置にシグナリングを介して送信される方法。
【請求項23】
請求項14記載の方法であって、
前記複数のCCの複数のHARQ処理を前記複数のパーティションに前記モバイル装置が編成するために前記複数のパーティションの情報を前記モバイル装置に送信する工程を更に含む方法。
【請求項24】
請求項14記載の方法であって、前記表示は、前記モバイル装置及び前記ネットワークによって同じ規則によって生成される方法。
【請求項25】
請求項24記載の方法であって、前記モバイル装置は、前記表示に応じて前記複数のパーティションの数を判定し、前記ソフト・バッファの前記少なくとも1つのサブブロックを前記複数のパーティションの数に応じて前記複数のパーティションに分割する方法。
【請求項26】
請求項1又は13に記載の方法を実行する少なくとも1つのモバイル装置、又は、請求項2又は14に記載の方法を実行する少なくとも1つのネットワークを備える無線通信システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2012−235454(P2012−235454A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−94481(P2012−94481)
【出願日】平成24年4月18日(2012.4.18)
【出願人】(509352749)宏碁股▲分▼有限公司 (16)
【氏名又は名称原語表記】ACER INCORPORATED
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年4月18日(2012.4.18)
【出願人】(509352749)宏碁股▲分▼有限公司 (16)
【氏名又は名称原語表記】ACER INCORPORATED
【Fターム(参考)】
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