説明

キャリッジの降下速度調整機構

【課題】 本発明は、垂直搬送装置に係るキャリッジの降下速度を調整する機構を提供することを目的とする。
【解決手段】 電動機20の出力軸の一端22に連結された巻き上げ機構24によってキャリッジ16を昇降させる垂直搬送装置10において、キャリッジ16の降下速度を調整する機構であって、電動機20の出力軸の他端28にワンウェイクラッチ30を介して油圧ポンプ32が連結され、油圧ポンプ32の吐出しポート36と吸込みポート38を接続する油圧循環回路42に流量制御弁44が配設され、ワンウェイクラッチ30は、電動機20がキャリッジ16を下降させる方向の回転力を油圧ポンプ32に伝達し、油圧ポンプ32は、前記回転力により回転して、吐出しポート36から作動油を吐出し、油圧循環回路42を通して吸込みポート38から吸込み、流量制御弁44により作動油の流量を規制することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、垂直搬送装置に係るキャリッジの降下速度を調整する機構に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ガイドレールに沿ってキャリッジを昇降させる垂直搬送装置としては、キャリッジとカウンタウェイトとをチェーン、ワイヤ等の索条体で連結し、巻き上げ装置によってキャリッジを昇降させるトラクション式、或いは、キャリッジに連結された索条体を巻胴に巻き付ける巻胴式等が挙げられる。そして、これらの垂直搬送装置におけるキャリッジの速度調整は一般にインバータ制御で行われ、キャリッジの停止は巻き上げ装置に取り付けられた電磁ブレーキで行われている。
【0003】
また、油圧式ブレーキ装置を備えたゲート開閉駆動装置等も開示されている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1に係るゲート開閉駆動装置によると、ゲートの下降に伴うスピンドルの回転力を油圧ポンプの駆動力(負荷)として費やし、スピンドルの回転速度を抑制したり、また、油圧ポンプによるオイル循環を抑制して油圧ポンプに掛かる負荷を調整し、スピンドルを適正な回転数で回転させ、ゲートの降下速度を適正に調整したりすることができる。
【特許文献1】特開2006−97822号公報(請求項1、請求項4、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の垂直搬送装置において、万一、電磁ブレーキに不具合が生じるとキャリッジが落下する恐れがある。例えば、電磁ブレーキを操作するコンタクターの接点が溶着してブレーキが解除したままになった場合には、キャリッジを停止することができず、落下する。
【0005】
また、キャリッジの落下に備えて垂直搬送装置の下方には緩衝器が設置されるが、キャリッジが落下する際のエネルギーは非常に大きく、床面や積載物に大きな衝撃を与えることになる。特に、垂直搬送装置が上層階に設置された場合には、緩衝器を設置するスペースを確保することが困難であると共に、キャリッジの落下によって床が抜けるといった被害が発生する恐れもある。
【0006】
そこで本願発明者は、上記の問題点に鑑み、垂直搬送装置に係るキャリッジの降下速度を調整する機構を提供するべく鋭意検討を重ねた結果、本発明に至ったのである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
即ち、本発明のキャリッジの降下速度調整機構の要旨とするところは、電動機の出力軸に連結された巻き上げ機構によってキャリッジを昇降させる垂直搬送装置において、該キャリッジの降下速度を調整する機構であって、前記電動機の出力軸にワンウェイクラッチを介して油圧ポンプが連結され、該油圧ポンプの吐出しポートと吸込みポートを接続する油圧循環回路に流量制御弁が配設され、前記ワンウェイクラッチは、前記電動機が前記キャリッジを下降させる方向の回転力を油圧ポンプに伝達し、前記油圧ポンプは、前記回転力により回転して、前記吐出しポートから作動油を吐出し、前記油圧循環回路を通して前記吸込みポートから吸込み、前記流量制御弁により作動油の流量を規制することにある。
【0008】
かかるキャリッジの降下速度調整機構において、前記流量制御弁は、可変絞り弁、流量調整弁、一方向絞り弁、絞り弁のうちから選択され得る。
【0009】
かかるキャリッジの降下速度調整機構において、前記流量制御弁が、前記キャリッジの高さが低くなるに応じて、絞りがきつくなるようになされ得る。
【発明の効果】
【0010】
本発明のキャリッジの降下速度調整機構によると、垂直搬送装置に係るキャリッジの下降時にのみ該キャリッジの速度調整を行うことができ、インバータ制御での速度コントロールに依存しなくても済む。
【0011】
また、本発明の機構によると、電磁ブレーキに不具合が生じた場合であっても、キャリッジの降下速度を制限することができ、衝撃を最小限に抑制できる。
【0012】
更に、本発明の機構を従来の垂直搬送装置に適用すると、カウンターウェイトが不要となるため、装置全体が軽くなる。従って、例えば、2階以上の上層階に垂直搬送装置が設置された場合に、床が抜ける恐れがない。
【0013】
また更に、本発明の機構を従来の垂直搬送装置に適用すると、キャリッジの降下速度を制限することができると共に、緩衝器も比較的コンパクトにできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明のキャリッジの降下速度調整機構を備えた垂直搬送装置について、図面に基づいて詳述する。図1に示した垂直搬送装置10において、符号12はフロアFに立設されたフレームであって、上部に天板14を備えており、この天板14には、キャリッジ16を昇降させるための巻き上げ装置18が設けられている。巻き上げ装置18は、電動機20と、電動機20の出力軸の一端22に連結された巻き上げ機構24とを備えている。キャリッジ16は、図示しないチェーンを介して巻き上げ装置18と連結されていると共に、フロアFに立設されたガイドレール26に昇降自在に支持されている。つまり、巻き上げ装置18の駆動によりキャリッジ16がチェーンで吊り上げられ、キャリッジ16はガイドレール26に沿って上昇する。
【0015】
そして、図1及び図2に示したように、垂直搬送装置10はキャリッジの降下速度調整機構11を備えている。具体的には、巻き上げ装置18が備える電動機20の出力軸の他端28に、キャリッジ16を下降させる方向の回転(逆回転)で噛み合うワンウェイクラッチ30を介して、油圧ポンプ32の作動軸34が連結されている。油圧ポンプ32の吐出しポート36と吸込みポート38とは管路40で接続されて油圧循環回路42が形成されている。この油圧循環回路42には、可変絞り弁44、タンク46及びリリーフ弁(不図示)が配設されている。
【0016】
なお、本実施形態の降下速度調整機構11では、流量制御弁として可変絞り弁44を適用したが、本発明において流量制御弁は可変絞り弁に限定されず、その他の流量制御弁としては、例えば、後述する一方向絞り弁52や、絞り弁、流量調整弁等が挙げられる。
【0017】
以上のような構成からなる垂直搬送装置10において、まずキャリッジ16を上昇させる際には、巻き上げ装置18の電動機20の出力軸の一端22を正回転させる。すると、チェーンで吊られているキャリッジ16は、出力軸の一端22に連結された巻き上げ機構24によって吊り上げられて、ガイドレール26に沿って上昇する。この過程で、電動機20の出力軸の他端28も、出力軸の一端22と同じ方向に回転(正回転)する。この出力軸の他端28と油圧ポンプ32の作動軸34との間にはワンウェイクラッチ30が介在しているため、出力軸の他端28の回転力は作動軸34に伝達されず、従って油圧ポンプ32が作動することはない。
【0018】
一方、キャリッジ16を下降させる際には、巻き上げ装置18の電動機20の出力軸の一端22を逆回転させると、チェーンで吊られているキャリッジ16は、出力軸の一端22に連結された巻き上げ機構24によって下ろされ、ガイドレール26に沿って下降する。この過程で、電動機20の出力軸の他端28も、出力軸の一端22と同じ方向に回転(逆回転)する。すると、出力軸の他端28はワンウェイクラッチ30と噛み合い、このワンウェイクラッチ30に連結されている油圧ポンプ32の作動軸34も回転する。つまり、出力軸の他端28の回転力がワンウェイクラッチ30を介して作動軸34に伝達され、この作動軸34に伝達された回転力によって油圧ポンプ32が回転する。油圧ポンプ32が回転すると、タンク46の作動油が油圧ポンプ32で吸引され、その作動油が吸込みポート36から油圧ポンプ32に吸い込まれ、吐出しポート36から管路40に吐き出され、この吐き出された作動油が可変絞り弁44を通過してタンク46に戻る、という流れで油圧循環回路42を循環する。
【0019】
ここで、油圧循環回路42における油圧ポンプ32の吐出しポート36とタンク46の間には可変絞り弁44が配設されているため、吐出しポート36から管路40に送り出された作動油の流量を規制することができる。そして、可変絞り弁44により作動油の流量を規制することによって、電動機20に掛かる負荷を増減でき、この負荷によってキャリッジ16の速度調整が可能となる。具体的には、高速でキャリッジ16を下降させる場合には可変絞り弁44を開くことによって、油圧ポンプ32が高速で回転して作動油の流量が多くなるため、電動機20への負荷は小さくなり、キャリッジ16を高速で下降させることができる。一方、低速でキャリッジ16を下降させる場合や、電磁ブレーキの故障等によって高速で下降するキャリッジ16の速度を減速する場合には、可変絞り弁44を絞ることによって、油圧ポンプ32の回転が低速となり作動油の流量が少なくなるため、電動機20への負荷は大きくなり、キャリッジ16の降下速度を減速することができる。
【0020】
以上のように、本実施形態に係る降下速度調整機構11を備えた垂直搬送装置10によると、キャリッジ16を上昇させる際には、電動機20と油圧ポンプ32がワンウェイクラッチ30によって切断されているため、電動機20に負荷が掛かることがなく、スムーズにキャリッジ16を上昇させることができる。また、キャリッジ16を下降させる際には、降下速度調整機構11の作動によって電動機20に負荷が掛かるため、電動機20が備えるインバータ制御での速度コントロールに依存することなく、キャリッジ16の降下速度を減速することができる。例えば、電磁ブレーキに不具合が生じた場合であっても、降下速度調整機構11によってキャリッジ16の降下速度を減速することができるため、仮にキャリッジ16が落下する場合であっても、衝撃を最小限に抑制できる。更には、当該機構11によってキャリッジ16の落下の衝撃を最小限に抑制できるため、垂直搬送装置10の下方に設置される緩衝器も比較的コンパクトにできる。
【0021】
また、当該機構11を備えた垂直搬送装置10では、カウンターウェイトが不要となるため、装置全体が軽くなる。従って、例えば、2階以上の上層階に垂直搬送装置10が設置された場合に、床が抜ける恐れがない。
【0022】
図3は、本発明の他の実施形態を示した回路図である。同図に示した降下速度調整機構50では、巻き上げ装置18が備える電動機20の出力軸の他端28に油圧ポンプ32が直結されている。そして、油圧ポンプ32の吐出しポート36と吸込みポート38とは管路40で接続されて油圧循環回路42が形成され、この油圧循環回路42には、一方向絞り弁52及びタンク46が配設されている。
【0023】
以上のような構成からなる降下速度調整機構50を、上記の垂直搬送装置10に適用した場合において、キャリッジ16を上昇させる際には、巻き上げ装置18の電動機20の出力軸の一端22を正回転させると、チェーンで吊られているキャリッジ16は、出力軸の一端22に連結された巻き上げ機構24によって吊り上げられて、ガイドレール26に沿って上昇する。この過程で、電動機20の出力軸の他端28も、出力軸の一端22と同じ方向に回転(正回転)して、この出力軸の他端28の回転力により油圧ポンプ32が回転(逆回転)する。油圧ポンプ32が回転(逆回転)すると、タンク46の作動油が油圧ポンプ32で吸引されて油圧循環回路42を循環するのであるが、この場合には、作動油がタンク46から一方向絞り弁52が備えるチェック弁を通過して、油圧ポンプ32の吐出しポート36の方向へと逆流する。従って、キャリッジ16を上昇させる際には、電動機20に負荷が掛かることがなく、スムーズにキャリッジ16を上昇させることができる。
【0024】
なお、キャリッジ16を下降させる際には、巻き上げ装置18の電動機20の出力軸の一端22を逆回転させる。この過程で、電動機20の出力軸の他端28も、出力軸の一端22と同じ方向に回転(逆回転)して、出力軸の他端28の回転力により油圧ポンプ32が回転する。油圧ポンプ32が回転すると、タンク46の作動油が油圧ポンプ32で吸引され、その作動油が吸込みポート36から油圧ポンプ32に吸い込まれ、吐出しポート36から管路40に吐き出され、この吐き出された作動油が一方向絞り弁52を通過してタンク46に戻る、という流れ、即ちキャリッジ16を上昇させるときとは逆方向に油圧循環回路42を循環する。あとは上述した降下速度調整機構11と同様、一方向絞り弁52により作動油の流量を制御することによって、電動機20に掛かる負荷を増減でき、この負荷によってキャリッジ16の速度調整が可能となる。
【0025】
図4は、本発明の他の実施形態を示した正面図、図5は当該実施形態の回路図である。同図に示した垂直搬送装置10aは、上記の垂直搬送装置10と略同様の構成であるが、キャリッジ16の側面にドック62が設けられている。また、垂直搬送装置10aが備える降下速度調整機構60も、上記の降下速度調整機構11と略同様の構成をなすが、当該機構60の油圧循環回路42には、更に可変絞り弁44をバイパスするバイパス管路41にデセラレーション弁64が配設されており、且つこのデセラレーション弁64が、キャリッジ16の最下降位置付近に設置されている。
【0026】
以上のような構成からなる降下速度調整機構60を備えた垂直搬送装置10aにおいて、キャリッジ16を下降させる際には、上記の垂直搬送装置10の態様と同様、出力軸の他端28の回転力がワンウェイクラッチ30を介して作動軸34に伝達され、この作動軸34に伝達された回転力によって油圧ポンプ32が回転する。油圧ポンプ32が回転すると、タンク46の作動油が油圧ポンプ32で吸引され、その作動油が吸込みポート36から油圧ポンプ32に吸い込まれ、吐出しポート36から管路40に吐き出され、この吐き出された作動油がデセラレーション弁64又は可変絞り弁44を通過してタンク46に戻る、という流れで油圧循環回路42を循環する。
【0027】
ここで、油圧循環回路42における油圧ポンプ32の吐出しポート36とタンク46の間にはデセラレーション弁64及び可変絞り弁44が配設されており、これらのうち可変絞り弁44によって、吐出しポート36から管路40に送り出された作動油の流量を規制することができる。そして、可変絞り弁44により作動油の流量を規制することによって、電動機20に掛かる負荷を増減でき、この負荷によってキャリッジ16の速度調整が可能となる。具体的には、垂直搬送装置10aの上方でキャリッジ16を下降させる場合には、キャリッジ16に設けられたドック62がデセラレーション弁64のローラ66に作用を及ぼさないため、吐出しポート36から管路40に吐き出された作動油はバイパス管路41に流れ込み、デセラレーション弁64を通過してタンク46に戻ることとなる。つまり、作動油の流量が可変絞り弁44によって規制されないため、電動機20に負荷が掛からず、スムーズにキャリッジ16を下降させることができる。一方、キャリッジ16を垂直搬送装置10aの最下降位置付近まで下降させる場合や、電磁ブレーキの故障等によってキャリッジ16が最下降位置付近まで落下してきた場合には、キャリッジ16に設けられたドック62が、デセラレーション弁64のローラ66を作動することによって切換弁を閉にするため、吐出しポート36から管路40に吐き出された作動油は可変絞り弁44を通過することとなる。そして、可変絞り弁44により作動油の流量を規制することによって、油圧ポンプ32の回転が低速となり作動油の流量が少なくなるため、電動機20への負荷は大きくなり、キャリッジ16の降下速度を減速することができる。
【0028】
以上のように、本実施形態に係る降下速度調整機構60を備えた垂直搬送装置10aによると、キャリッジ16の高さが低くなるに応じて、絞りがきつくなるように構成されており、キャリッジ16の速度調整を垂直搬送装置10aに係る最下降位置付近でのみ行うことができるため、垂直搬送装置10aの上方や中間部では電動機20に負荷を掛けることなくスムーズにキャリッジ16を下降させることができる。また、当該機構60によると、最下降位置付近でのキャリッジ16の降下速度を微速まで絞ることができ、衝撃を最小限に抑制することができる。
【0029】
図6は、本発明の他の実施形態を示した回路図であり、同図に示した降下速度調整機構60aは、上記の降下速度調整機構60の構成を更に単純化した態様である。本実施形態では、吐出しポート36から管路40に吐き出された作動油は常に可変絞り弁44を通過することとなるが、ドック62がローラ66に作用を及ぼさない場合、例えば、垂直搬送装置10aの上方でキャリッジ16を下降させる場合には、可変絞り弁44が絞られないため、電動機20に負荷が掛からず、スムーズにキャリッジ16を下降させることができる。一方、キャリッジ16を垂直搬送装置10aの最下降位置付近まで下降させる場合や、電磁ブレーキの故障等によってキャリッジ16が最下降位置付近まで落下してきた場合には、ドック62がローラ66を作動することによって可変絞り弁44の絞り量が直接調整され、可変絞り弁44により作動油の流量を規制することによって、油圧ポンプ32の回転が低速となり作動油の流量が少なくなるため、電動機20への負荷は大きくなり、キャリッジ16の降下速度を減速することができる。つまり、本実施形態の降下速度調整機構60aによると、上記の降下速度調整機構60と同様の効果が得られると共に、機構の構成自体を簡略化できる。
【0030】
なお、本発明の降下速度調整機構において、キャリッジ16の高さが低くなるに応じて、絞りがきつくなるような態様としては、上記の機械式の態様に限定されない。例えば、図7に回路図で示したキャリッジの降下速度調整機構70のように、キャリッジ16の高さをエンコーダ72等の測長機構で計測し、この計測結果に基づき制御装置74で流量制御弁76の絞り量を調整する、といった電磁式の態様であってもよい。当該機構70によってもキャリッジ16の高さに応じて電動機20に掛かる負荷を増減でき、この負荷によりキャリッジ16の速度調整が可能となる。
【0031】
以上に例示した本発明の実施形態は、本発明の技術的思想を実質的に限定するものと解してはならない。例えば、本発明の降下速度調整機構が適用される垂直搬送装置は図示した態様に限定されず、トラクション式、巻胴式等、何れの態様であってもよい。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で、当業者の創意と工夫により、適宜に改良、変更又は追加をしながら実施できる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の実施形態を示す正面図である。
【図2】図1に示した実施形態の回路図である。
【図3】本発明の他の実施形態を示す回路図である。
【図4】本発明の他の実施形態を示す正面図である。
【図5】図4に示した実施形態の回路図である。
【図6】本発明の他の実施形態を示す回路図である。
【図7】本発明の他の実施形態を示す回路図である。
【符号の説明】
【0033】
10、10a:垂直搬送装置
11、50、60、60a、70:降下速度調整機構
12:フレーム
14:天板
16:キャリッジ
18:巻き上げ装置
20:電動機
22:出力軸の一端
24:巻き上げ機構
26:ガイドレール
28:出力軸の他端
30:ワンウェイクラッチ
32:油圧ポンプ
34:作動軸
36:吐出しポート
38:吸込みポート
40:管路
41:バイパス管路
42:油圧循環回路
44:可変絞り弁
46:タンク
52:一方向絞り弁
62:ドック
64:デセラレーション弁
66:ローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動機の出力軸に連結された巻き上げ機構によってキャリッジを昇降させる垂直搬送装置において、該キャリッジの降下速度を調整する機構であって、
前記電動機の出力軸にワンウェイクラッチを介して油圧ポンプが連結され、
該油圧ポンプの吐出しポートと吸込みポートを接続する油圧循環回路に流量制御弁が配設され、
前記ワンウェイクラッチは、前記電動機が前記キャリッジを下降させる方向の回転力を油圧ポンプに伝達し、
前記油圧ポンプは、前記回転力により回転して、前記吐出しポートから作動油を吐出し、前記油圧循環回路を通して前記吸込みポートから吸込み、
前記流量制御弁により作動油の流量を規制することを特徴とする、キャリッジの降下速度調整機構。
【請求項2】
前記流量制御弁が、可変絞り弁、流量調整弁、一方向絞り弁、絞り弁のうちから選択される請求項1に記載のキャリッジの降下速度調整機構。
【請求項3】
前記流量制御弁が、前記キャリッジの高さが低くなるに応じて、絞りがきつくなるようになされた請求項1又は請求項2に記載のキャリッジの降下速度調整機構。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−37586(P2008−37586A)
【公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−214701(P2006−214701)
【出願日】平成18年8月7日(2006.8.7)
【出願人】(000232807)日本輸送機株式会社 (320)
【Fターム(参考)】