クリップによる取付け構造
【課題】リテーナ部に対してその結合孔を利用して結合されるクリップの保持部と、結合孔との間に光や空気が洩れる隙間をなくする。
【解決手段】相手パネルの開口部に対し、所定の装着部材のリテーナ部をはめ込んだ状態で取付けるためのクリップによる取付け構造であって、装着部材はリテーナ部16に開けられた結合孔18を有し、クリップ20はリテーナ部に対し、結合孔18を利用して結合される保持部26を有する。保持部26がリテーナ部16に結合された状態において、保持部26と結合孔18の縁との合せ面が相互に重なり合うように構成されている。
【解決手段】相手パネルの開口部に対し、所定の装着部材のリテーナ部をはめ込んだ状態で取付けるためのクリップによる取付け構造であって、装着部材はリテーナ部16に開けられた結合孔18を有し、クリップ20はリテーナ部に対し、結合孔18を利用して結合される保持部26を有する。保持部26がリテーナ部16に結合された状態において、保持部26と結合孔18の縁との合せ面が相互に重なり合うように構成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のインストルメントパネル(以下「インパネ」と略称する)のように車体側に固定された相手パネルに対し、空調用レジスターなどの装着部材を取付けるためのクリップによる取付け構造に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の取付け構造は、例えば特許文献1に開示された技術が既に知られている。この技術では、装着部材のリテーナ部に結合孔が開けられており、この結合孔にクリップの結合部を差し込んで結合することで、リテーナ部にクリップが取付けられる。具体的には、リテーナ部の結合孔が、大きく開口した挿入部とこれに連続して小さな幅で開口した押込み部とからなっている。また、クリップの結合部は、該クリップの下面から突出したリブ状の支持壁とこの支持壁から両側に張り出した係止爪とからなっている。
リテーナ部にクリップを取付けるには、結合孔の挿入部に結合部の係止爪を真っ直ぐに差し込んだ後、クリップをスライドさせて結合部の支持壁を結合孔の押込み部に位置させる。これにより、結合部の係止爪がリテーナ部の内側面に係止し、リテーナ部にクリップが取付けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3664298号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された技術では、クリップの結合部が装着部材のリテーナ部に結合された状態において結合部と結合孔の縁との合せ面に隙間があり、また結合孔の挿入部にはクリップが覆い被さっているだけである。この結果、リテーナ部の結合孔から光や空気が洩れることとなり、装着部材が空調用レジスターの場合には見栄えがわるく、空調性能に悪影響を及ぼすとともに、結露によってインパネから水滴が落ちることもある。
【0005】
本発明は、このような課題を解決しようとするもので、その目的は、リテーナ部に対してその結合孔を利用して結合されるクリップの保持部と、結合孔との間に光や空気が洩れる隙間をなくすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記の目的を達成するためのもので、以下のように構成されている。
車体側の相手パネルに開けられた開口部に対し、所定の装着部材のリテーナ部をはめ込んだ状態で取付けるためのクリップによる取付け構造であって、装着部材はリテーナ部に開けられた結合孔を有し、クリップはリテーナ部に対し、その結合孔を利用して結合される保持部を有する。クリップの保持部が装着部材のリテーナ部に結合された状態において、保持部と結合孔の縁との合せ面が相互に重なり合うように構成されている。
【0007】
より好ましくは、クリップの保持部が、リテーナ部の結合孔を通じて装着部材の内部側に位置する係止部分を備え、この係止部分とリテーナ部の内面とがフラットになるように構成されていることである。
【0008】
さらに好ましくは、装着部材のリテーナ部に開けられた結合孔が該リテーナ部の端面で開放されているとともに、このリテーナ部の端面に組付けられる装飾部材を備えており、クリップの保持部が結合孔に開放側から挿入することでリテーナ部に結合されるように構成され、装飾部材にはリテーナ部の結合孔に開放側から挿入される突出部が設けられ、クリップの保持部がリテーナ部に結合された後にリテーナ部の端面に装飾部材を組付けることにより、装飾部材の突出部が結合孔に挿入されてクリップの保持部に干渉するように設定されていることである。
【発明の効果】
【0009】
本発明においては、クリップの保持部が装着部材のリテーナ部に結合された状態において、保持部と結合孔の縁との合せ面が相互に重なり合うことにより、これらの保持部と結合孔との間に光や空気が洩れる隙間をなくすることができ、空調用レジスターといった装着部材の取付け構造として最適となる。
【0010】
また、リテーナ部の結合孔を通じて装着部材の内部側に位置する保持部の係止部分とリテーナ部の内面とをフラットにすることで、装着部材が空調用レジスターの場合に空気の流れが円滑な状態に保たれる。
【0011】
さらに、装着部材のリテーナ部に対し、クリップの保持部を結合した後に組付けられる装飾部材の突出部が保持部に干渉することにより、仮にクリップの保持部が正規の位置に挿入されていなくても、該保持部が装飾部材の突出部で押込まれて正常に組付けられる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】空調用レジスターをインパネに取付けるときの概要を表した斜視図。
【図2】実施の形態1においてクリップ、空調用レジスターのリテーナ部およびベゼルの関連を表した斜視図。
【図3】実施の形態1におけるクリップの正面図。
【図4】実施の形態1におけるクリップの底面図。
【図5】実施の形態1におけるクリップの側面図。
【図6】実施の形態1においてクリップを空調用レジスターのリテーナ部に取付けた状態の斜視図。
【図7】図6の平面図。
【図8】図7の正面図。
【図9】図7の底面図。
【図10】図7のA−A矢視方向の断面図。
【図11】図8のB−B矢視方向の断面図。
【図12】図8のC−C矢視方向の断面図。
【図13】図8のD−D矢視方向の断面図。
【図14】実施の形態2においてクリップおよび空調用レジスターのリテーナ部の関連を表した斜視図。
【図15】実施の形態2におけるクリップの正面図。
【図16】実施の形態2におけるクリップの底面図。
【図17】実施の形態2においてクリップを空調用レジスターのリテーナ部に取付けた状態の平面図。
【図18】図17のE−E矢視方向の断面図。
【図19】図18のF−F矢視方向の断面図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を実施するための形態を、図面を用いて説明する。
実施の形態1
まず、本発明における実施の形態1を図1〜図13によって説明する。
図1に示されているインパネ10は、車体側に組付けられているとともに、表裏に貫通して開けられた矩形状の開口部12を有する。この開口部12には、箱形をした空調用レジスター14がはめ込まれてインパネ10に取付けられる。このようにインパネ10が本発明の「相手パネル」に相当し、レジスター14が本発明の「装着部材」に相当する。
【0014】
図1から明らかなように空調用レジスター14は、その外殻をなす筒形状のリテーナ部16を有し、リテーナ部16の前面開放部の内側に空気の吹出し方向を調整するフィン等(図示省略)が組込まれる。リテーナ部16には、その上下両壁にそれぞれ複数個(図1では2個ずつ計4個)の結合孔18が開けられ、これらの結合孔18を利用してクリップ20がそれぞれ取付けられる。また、リテーナ部16の前面開放部の縁にはベゼル30が組付けられる。なお、結合孔18およびクリップ20の個数は、図1で示す個数(4個)に限定されるものではない。
リテーナ部16に開けられている結合孔18は、図2からも明らかなようにリテーナ部16の前端面で開放されている。この結合孔18は、リテーナ部16の表面側および内面側においてそれぞれ所定の厚み分だけへこんだ段差部18a,18bと、両段差部18a,18bを個々の幅方向の中央で連通させた貫通部18cとを有し(図11〜図13)、これらが共にリテーナ部16の前端面で開放されている。なお、リテーナ部16の表面側に位置する段差部18aには、結合孔18の奥側においてロック凹部19が設けられている(図2、図10)。
【0015】
クリップ20は樹脂による一体成形品であり、平板形状のベース22と、このベース22から一体に延びる弾性爪24とを有する。このベース22の幅は、結合孔18における表面側の段差部18aに挿入される寸法に設定されているとともに、ベース22の板厚は同じく段差部18aの厚み(へこみ代)と同じ寸法に設定されている。したがって、結合孔18の段差部18aに挿入されたときのベース22は、リテーナ部16の表面とフラットになる(図10〜図12)。また、ベース22の下面には、保持部26およびロック爪28がそれぞれ設けられている。
【0016】
弾性爪24は、ベース22の後端部分から同じ幅で略「へ」の字形状に延び(図3、図8、図10)、そのほぼ中間箇所は図面の上方へ最も張り出した係止頂部24bとなっている。弾性爪24は、その先端部24aおよびベース22との境界部を支点として樹脂の弾性変形により撓むことができる。この弾性変形時において、弾性爪24の先端部24aは相手部材(ベゼル30の突出部34)に接触して摺動するため、その摺動抵抗を抑える円弧面に設定されている。
【0017】
クリップ20の保持部26は、リテーナ部16の結合孔18に対して開放側から挿入することで、クリップ20のベース22と協働してリテーナ部16に結合される形状になっている。すなわち、この保持部26は、ベース22の下面側に位置する幅の狭い支持部分26aと、この支持部分26aの下部に位置する幅の広い係止部分26bとによって構成されている(図4、図5)。支持部分26aの幅および厚みは、結合孔18の貫通部18cに挿入される寸法に設定されている。一方、係止部分26bの幅は、結合孔18の内面側の段差部18bに挿入される寸法に設定され、かつ、係止部分26bの厚みは段差部18bの厚み(へこみ代)と同じ寸法に設定されている。したがって、結合孔18の段差部18bに挿入された状態での係止部分26bは、リテーナ部16の内面とフラットになる(図10〜図12)。
クリップ20のロック爪28は、ベース22の下面先端部に位置している。このロック爪28は、クリップ20の保持部26が結合孔18に挿入されたときに、リテーナ部16のロック凹部19に係合する(図10)。
【0018】
リテーナ部16の前面開放部の縁に組付けられるベゼル30は、レジスター14の意匠性を高めるためのもので、本発明の「装飾部材」に相当する。このベゼル30は、リテーナ部16の前面開放部の縁に倣ったリング形状であり、リテーナ部16に取付けるための複数の結合片32を有する(図1)。また、ベゼル30には、リテーナ部16の各結合孔18に対して開放側から個々に挿入される突出部34が設けられている(図2)。これらの突出部34は、クリップ20の保持部26(支持部分26aおよび係止部分26b)と同じ断面形状に設定されている。したがって、ベゼル30をリテーナ部16に取付けることにより、各突出部34が結合孔18の段差部18bおよび貫通部18cに挿入されることとなる。
【0019】
つづいて、インパネ10の開口部12にレジスター14をはめ込んで取付ける手順について説明する。
まず、レジスター14のリテーナ部16に開けられている各結合孔18に対し、それぞれの開放側からクリップ20の保持部26を挿入する。これにより、既に説明したように結合孔18における表面側の段差部18aにクリップ20のベース22が位置するとともに、内面側の段差部18bに保持部26の係止部分26bが位置し、貫通部18cに保持部26の支持部分26aが位置する。そして、クリップ20のロック爪28がリテーナ部16のロック凹部19に係合して抜け止めされる。この結果、レジスター14のリテーナ部16に対して各結合孔18の箇所に置いてクリップ20がそれぞれ取付けられたことになる。
【0020】
つぎに、リテーナ部16の前面開放部の縁にベゼル30を組付けることで、前述のようにベゼル30の各突出部34が個々の結合孔18に挿入される。つまり、ベゼル30の突出部34はクリップ20に保持部26に続いて結合孔18に挿入され、該保持部26の支持部分26aおよび係止部分26bに干渉してクリップ20を押すことになる。したがって、仮にクリップ20の保持部26が結合孔18に対して正規の位置まで挿入されていない場合でも、ベゼル30を組付けることで保持部26が正規の位置まで押込まれ、ロック爪28がロック凹部19に正常に係合係合して抜け止め状態に保持される。
【0021】
このように、レジスター14のリテーナ部16に対し、各結合孔18を利用してクリップ20を取付け、かつ、前面開放部の縁にベゼル30を組付けた後、図1で示す方向からインパネ10の開口部12にレジスター14をはめ込む。これにより、各クリップ20の弾性爪24が弾性によって押し撓められながら開口部12に挿入され、その係止頂部24bが開口部12の縁を通過してレジスター14の縁側に係合する。この結果、レジスター14が各クリップ20によってインパネ10に取付けられる。
なお、弾性爪24の弾性変形時には、既に説明したように弾性爪24における円弧面形状の先端部24aが、図6〜図8で示すようにベゼル30の突出部34上面に接触して摺動することとなる。
【0022】
レジスター14のリテーナ部16にクリップ20が取付けられた状態において、結合孔18の表面側の段差部18aにはクリップ20のベース22が位置し、結合孔18の貫通部18cには保持部26の支持部分26aが位置し、結合孔18の内面側の段差部18bには保持部26の係止部分26bが位置している(図10〜図13)。つまり、段差部18bと係止部分26bとの相互間には、図10の左右両側に重なり代S1があり、図12の左右両側に重なり代S2がある。このため、結合孔18の縁とクリップ20の保持部26との合せ面は、クランク状に重なり合って光や空気が洩れる隙間をなくしている。
【0023】
また、クリップ20のベース22、保持部26およびベゼル30の突出部34は、共にリテーナ部16の板厚内に収まった状態で結合孔18を塞いでいる。つまり、前述のようにベース22はリテーナ部16の表面とフラットであり、保持部26の係止部分26bはリテーナ部16の内面とフラットになっている。リテーナ部16の内面がフラットになっていることで、図8の矢印Xで示すレジスター14内での空気の流れが円滑に保たれる。なお、クリップ20のベース22については、リテーナ部16の板厚内に収めるのが設計上困難であれば表面から多少突出させてもよい。
【0024】
実施の形態2
つぎに、本発明における実施の形態2を図14〜図19によって説明する。ただし、実施の形態1と同一もしくは均等な構成については、図面に同一符号を付すことで重複する説明は省略する。
実施の形態2においては、レジスター14のリテーナ部16に対してクリップ20を図14で示す方向から組付けることができる。そのために、リテーナ部16に開けられている結合孔118は、該リテーナ部16の表裏に貫通しているとともに、開口面積の広い組付け部118aと開口面積の狭い挿入部118bとからなっている(図14)。なお、挿入部118bは、リテーナ部16の内面側において所定の厚み分だけへこんだ段差部118cを有する(図18)。
【0025】
クリップ20におけるベース22の下面には、保持部126およびロック爪128が設けられている。この保持部126においても、実施の形態1の保持部26とほぼ同様に幅の狭い支持部分126aと幅の広い係止部分126bとによって構成されている(図15、図16)。保持部126において、支持部分126aの幅は結合孔118の挿入部118bに挿入可能な寸法に設定され、係止部分126bの幅は結合孔118の組付け部118aを通過可能な寸法に設定されている。この係止部分126bの厚みは、段差部118cの厚み(へこみ代)と同じ寸法に設定されている。
クリップ20のロック爪28は、ベース22の下面基端部に位置している。
【0026】
リテーナ部16にクリップ20を取付けるには、結合孔118の組付け部118aに対し、保持部126を図14で示す方向から差し込んだ後、クリップ20(保持部126)を図14の左方向へスライドさせる。これにより、保持部126の支持部分126aが結合孔118の挿入部118bに入り込むとともに、保持部126の係止部分126bが段差部118cに位置する(図18)。これにより、保持部126がクリップ20のベース22と協働してリテーナ部16に結合される。
この状態においては、ロック爪128が結合孔118の図面で右縁に係合しており(図18)、クリップ20が元の方向へスライドするのをロックしている。これによってリテーナ部16にクリップ20が取付けられた状態に保持される。
【0027】
リテーナ部16にクリップ20を取付けた状態での結合孔118は、リテーナ部16の表面側においてクリップ20のベース22によって塞がれている。そして、結合孔118の段差部118cと保持部126の係止部分126bとの相互間には、図19の左右両側において重なり代S3が確保されている。このため、結合孔118とクリップ20の保持部126との合せ面から光や空気が洩れることが防止される。
また、保持部126の係止部分126bは結合孔118の段差部118cに位置し、リテーナ部16の内面とフラットになっているので(図18)、空気の流れが円滑に保たれる。
【0028】
以上は本発明を実施するための最良の形態を図面に関連して説明したが、この実施の形態は本発明の趣旨から逸脱しない範囲で容易に変更または変形できるものである。
例えば、実施の形態1において、クリップ20とベゼル30の突出部34とを互いに結合可能な構造とすることで、予めベゼル30の各突出部34にクリップ20をそれぞれ結合しておき、レジスター14のリテーナ部16にベゼル30を取付けるのと同時にクリップ20を取付けるようにすることも可能である。これにより、リテーナ部16あるいはベゼル30に対し、いずれの側に前もってクリップ20を取付けておくかを選択することができる。
【符号の説明】
【0029】
10 インパネ(相手パネル)
12 開口部
14 レジスター(装着部材)
16 リテーナ部
18,118 結合孔
18a,18b 段差部
20 クリップ
26,126 保持部
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のインストルメントパネル(以下「インパネ」と略称する)のように車体側に固定された相手パネルに対し、空調用レジスターなどの装着部材を取付けるためのクリップによる取付け構造に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の取付け構造は、例えば特許文献1に開示された技術が既に知られている。この技術では、装着部材のリテーナ部に結合孔が開けられており、この結合孔にクリップの結合部を差し込んで結合することで、リテーナ部にクリップが取付けられる。具体的には、リテーナ部の結合孔が、大きく開口した挿入部とこれに連続して小さな幅で開口した押込み部とからなっている。また、クリップの結合部は、該クリップの下面から突出したリブ状の支持壁とこの支持壁から両側に張り出した係止爪とからなっている。
リテーナ部にクリップを取付けるには、結合孔の挿入部に結合部の係止爪を真っ直ぐに差し込んだ後、クリップをスライドさせて結合部の支持壁を結合孔の押込み部に位置させる。これにより、結合部の係止爪がリテーナ部の内側面に係止し、リテーナ部にクリップが取付けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3664298号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された技術では、クリップの結合部が装着部材のリテーナ部に結合された状態において結合部と結合孔の縁との合せ面に隙間があり、また結合孔の挿入部にはクリップが覆い被さっているだけである。この結果、リテーナ部の結合孔から光や空気が洩れることとなり、装着部材が空調用レジスターの場合には見栄えがわるく、空調性能に悪影響を及ぼすとともに、結露によってインパネから水滴が落ちることもある。
【0005】
本発明は、このような課題を解決しようとするもので、その目的は、リテーナ部に対してその結合孔を利用して結合されるクリップの保持部と、結合孔との間に光や空気が洩れる隙間をなくすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記の目的を達成するためのもので、以下のように構成されている。
車体側の相手パネルに開けられた開口部に対し、所定の装着部材のリテーナ部をはめ込んだ状態で取付けるためのクリップによる取付け構造であって、装着部材はリテーナ部に開けられた結合孔を有し、クリップはリテーナ部に対し、その結合孔を利用して結合される保持部を有する。クリップの保持部が装着部材のリテーナ部に結合された状態において、保持部と結合孔の縁との合せ面が相互に重なり合うように構成されている。
【0007】
より好ましくは、クリップの保持部が、リテーナ部の結合孔を通じて装着部材の内部側に位置する係止部分を備え、この係止部分とリテーナ部の内面とがフラットになるように構成されていることである。
【0008】
さらに好ましくは、装着部材のリテーナ部に開けられた結合孔が該リテーナ部の端面で開放されているとともに、このリテーナ部の端面に組付けられる装飾部材を備えており、クリップの保持部が結合孔に開放側から挿入することでリテーナ部に結合されるように構成され、装飾部材にはリテーナ部の結合孔に開放側から挿入される突出部が設けられ、クリップの保持部がリテーナ部に結合された後にリテーナ部の端面に装飾部材を組付けることにより、装飾部材の突出部が結合孔に挿入されてクリップの保持部に干渉するように設定されていることである。
【発明の効果】
【0009】
本発明においては、クリップの保持部が装着部材のリテーナ部に結合された状態において、保持部と結合孔の縁との合せ面が相互に重なり合うことにより、これらの保持部と結合孔との間に光や空気が洩れる隙間をなくすることができ、空調用レジスターといった装着部材の取付け構造として最適となる。
【0010】
また、リテーナ部の結合孔を通じて装着部材の内部側に位置する保持部の係止部分とリテーナ部の内面とをフラットにすることで、装着部材が空調用レジスターの場合に空気の流れが円滑な状態に保たれる。
【0011】
さらに、装着部材のリテーナ部に対し、クリップの保持部を結合した後に組付けられる装飾部材の突出部が保持部に干渉することにより、仮にクリップの保持部が正規の位置に挿入されていなくても、該保持部が装飾部材の突出部で押込まれて正常に組付けられる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】空調用レジスターをインパネに取付けるときの概要を表した斜視図。
【図2】実施の形態1においてクリップ、空調用レジスターのリテーナ部およびベゼルの関連を表した斜視図。
【図3】実施の形態1におけるクリップの正面図。
【図4】実施の形態1におけるクリップの底面図。
【図5】実施の形態1におけるクリップの側面図。
【図6】実施の形態1においてクリップを空調用レジスターのリテーナ部に取付けた状態の斜視図。
【図7】図6の平面図。
【図8】図7の正面図。
【図9】図7の底面図。
【図10】図7のA−A矢視方向の断面図。
【図11】図8のB−B矢視方向の断面図。
【図12】図8のC−C矢視方向の断面図。
【図13】図8のD−D矢視方向の断面図。
【図14】実施の形態2においてクリップおよび空調用レジスターのリテーナ部の関連を表した斜視図。
【図15】実施の形態2におけるクリップの正面図。
【図16】実施の形態2におけるクリップの底面図。
【図17】実施の形態2においてクリップを空調用レジスターのリテーナ部に取付けた状態の平面図。
【図18】図17のE−E矢視方向の断面図。
【図19】図18のF−F矢視方向の断面図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を実施するための形態を、図面を用いて説明する。
実施の形態1
まず、本発明における実施の形態1を図1〜図13によって説明する。
図1に示されているインパネ10は、車体側に組付けられているとともに、表裏に貫通して開けられた矩形状の開口部12を有する。この開口部12には、箱形をした空調用レジスター14がはめ込まれてインパネ10に取付けられる。このようにインパネ10が本発明の「相手パネル」に相当し、レジスター14が本発明の「装着部材」に相当する。
【0014】
図1から明らかなように空調用レジスター14は、その外殻をなす筒形状のリテーナ部16を有し、リテーナ部16の前面開放部の内側に空気の吹出し方向を調整するフィン等(図示省略)が組込まれる。リテーナ部16には、その上下両壁にそれぞれ複数個(図1では2個ずつ計4個)の結合孔18が開けられ、これらの結合孔18を利用してクリップ20がそれぞれ取付けられる。また、リテーナ部16の前面開放部の縁にはベゼル30が組付けられる。なお、結合孔18およびクリップ20の個数は、図1で示す個数(4個)に限定されるものではない。
リテーナ部16に開けられている結合孔18は、図2からも明らかなようにリテーナ部16の前端面で開放されている。この結合孔18は、リテーナ部16の表面側および内面側においてそれぞれ所定の厚み分だけへこんだ段差部18a,18bと、両段差部18a,18bを個々の幅方向の中央で連通させた貫通部18cとを有し(図11〜図13)、これらが共にリテーナ部16の前端面で開放されている。なお、リテーナ部16の表面側に位置する段差部18aには、結合孔18の奥側においてロック凹部19が設けられている(図2、図10)。
【0015】
クリップ20は樹脂による一体成形品であり、平板形状のベース22と、このベース22から一体に延びる弾性爪24とを有する。このベース22の幅は、結合孔18における表面側の段差部18aに挿入される寸法に設定されているとともに、ベース22の板厚は同じく段差部18aの厚み(へこみ代)と同じ寸法に設定されている。したがって、結合孔18の段差部18aに挿入されたときのベース22は、リテーナ部16の表面とフラットになる(図10〜図12)。また、ベース22の下面には、保持部26およびロック爪28がそれぞれ設けられている。
【0016】
弾性爪24は、ベース22の後端部分から同じ幅で略「へ」の字形状に延び(図3、図8、図10)、そのほぼ中間箇所は図面の上方へ最も張り出した係止頂部24bとなっている。弾性爪24は、その先端部24aおよびベース22との境界部を支点として樹脂の弾性変形により撓むことができる。この弾性変形時において、弾性爪24の先端部24aは相手部材(ベゼル30の突出部34)に接触して摺動するため、その摺動抵抗を抑える円弧面に設定されている。
【0017】
クリップ20の保持部26は、リテーナ部16の結合孔18に対して開放側から挿入することで、クリップ20のベース22と協働してリテーナ部16に結合される形状になっている。すなわち、この保持部26は、ベース22の下面側に位置する幅の狭い支持部分26aと、この支持部分26aの下部に位置する幅の広い係止部分26bとによって構成されている(図4、図5)。支持部分26aの幅および厚みは、結合孔18の貫通部18cに挿入される寸法に設定されている。一方、係止部分26bの幅は、結合孔18の内面側の段差部18bに挿入される寸法に設定され、かつ、係止部分26bの厚みは段差部18bの厚み(へこみ代)と同じ寸法に設定されている。したがって、結合孔18の段差部18bに挿入された状態での係止部分26bは、リテーナ部16の内面とフラットになる(図10〜図12)。
クリップ20のロック爪28は、ベース22の下面先端部に位置している。このロック爪28は、クリップ20の保持部26が結合孔18に挿入されたときに、リテーナ部16のロック凹部19に係合する(図10)。
【0018】
リテーナ部16の前面開放部の縁に組付けられるベゼル30は、レジスター14の意匠性を高めるためのもので、本発明の「装飾部材」に相当する。このベゼル30は、リテーナ部16の前面開放部の縁に倣ったリング形状であり、リテーナ部16に取付けるための複数の結合片32を有する(図1)。また、ベゼル30には、リテーナ部16の各結合孔18に対して開放側から個々に挿入される突出部34が設けられている(図2)。これらの突出部34は、クリップ20の保持部26(支持部分26aおよび係止部分26b)と同じ断面形状に設定されている。したがって、ベゼル30をリテーナ部16に取付けることにより、各突出部34が結合孔18の段差部18bおよび貫通部18cに挿入されることとなる。
【0019】
つづいて、インパネ10の開口部12にレジスター14をはめ込んで取付ける手順について説明する。
まず、レジスター14のリテーナ部16に開けられている各結合孔18に対し、それぞれの開放側からクリップ20の保持部26を挿入する。これにより、既に説明したように結合孔18における表面側の段差部18aにクリップ20のベース22が位置するとともに、内面側の段差部18bに保持部26の係止部分26bが位置し、貫通部18cに保持部26の支持部分26aが位置する。そして、クリップ20のロック爪28がリテーナ部16のロック凹部19に係合して抜け止めされる。この結果、レジスター14のリテーナ部16に対して各結合孔18の箇所に置いてクリップ20がそれぞれ取付けられたことになる。
【0020】
つぎに、リテーナ部16の前面開放部の縁にベゼル30を組付けることで、前述のようにベゼル30の各突出部34が個々の結合孔18に挿入される。つまり、ベゼル30の突出部34はクリップ20に保持部26に続いて結合孔18に挿入され、該保持部26の支持部分26aおよび係止部分26bに干渉してクリップ20を押すことになる。したがって、仮にクリップ20の保持部26が結合孔18に対して正規の位置まで挿入されていない場合でも、ベゼル30を組付けることで保持部26が正規の位置まで押込まれ、ロック爪28がロック凹部19に正常に係合係合して抜け止め状態に保持される。
【0021】
このように、レジスター14のリテーナ部16に対し、各結合孔18を利用してクリップ20を取付け、かつ、前面開放部の縁にベゼル30を組付けた後、図1で示す方向からインパネ10の開口部12にレジスター14をはめ込む。これにより、各クリップ20の弾性爪24が弾性によって押し撓められながら開口部12に挿入され、その係止頂部24bが開口部12の縁を通過してレジスター14の縁側に係合する。この結果、レジスター14が各クリップ20によってインパネ10に取付けられる。
なお、弾性爪24の弾性変形時には、既に説明したように弾性爪24における円弧面形状の先端部24aが、図6〜図8で示すようにベゼル30の突出部34上面に接触して摺動することとなる。
【0022】
レジスター14のリテーナ部16にクリップ20が取付けられた状態において、結合孔18の表面側の段差部18aにはクリップ20のベース22が位置し、結合孔18の貫通部18cには保持部26の支持部分26aが位置し、結合孔18の内面側の段差部18bには保持部26の係止部分26bが位置している(図10〜図13)。つまり、段差部18bと係止部分26bとの相互間には、図10の左右両側に重なり代S1があり、図12の左右両側に重なり代S2がある。このため、結合孔18の縁とクリップ20の保持部26との合せ面は、クランク状に重なり合って光や空気が洩れる隙間をなくしている。
【0023】
また、クリップ20のベース22、保持部26およびベゼル30の突出部34は、共にリテーナ部16の板厚内に収まった状態で結合孔18を塞いでいる。つまり、前述のようにベース22はリテーナ部16の表面とフラットであり、保持部26の係止部分26bはリテーナ部16の内面とフラットになっている。リテーナ部16の内面がフラットになっていることで、図8の矢印Xで示すレジスター14内での空気の流れが円滑に保たれる。なお、クリップ20のベース22については、リテーナ部16の板厚内に収めるのが設計上困難であれば表面から多少突出させてもよい。
【0024】
実施の形態2
つぎに、本発明における実施の形態2を図14〜図19によって説明する。ただし、実施の形態1と同一もしくは均等な構成については、図面に同一符号を付すことで重複する説明は省略する。
実施の形態2においては、レジスター14のリテーナ部16に対してクリップ20を図14で示す方向から組付けることができる。そのために、リテーナ部16に開けられている結合孔118は、該リテーナ部16の表裏に貫通しているとともに、開口面積の広い組付け部118aと開口面積の狭い挿入部118bとからなっている(図14)。なお、挿入部118bは、リテーナ部16の内面側において所定の厚み分だけへこんだ段差部118cを有する(図18)。
【0025】
クリップ20におけるベース22の下面には、保持部126およびロック爪128が設けられている。この保持部126においても、実施の形態1の保持部26とほぼ同様に幅の狭い支持部分126aと幅の広い係止部分126bとによって構成されている(図15、図16)。保持部126において、支持部分126aの幅は結合孔118の挿入部118bに挿入可能な寸法に設定され、係止部分126bの幅は結合孔118の組付け部118aを通過可能な寸法に設定されている。この係止部分126bの厚みは、段差部118cの厚み(へこみ代)と同じ寸法に設定されている。
クリップ20のロック爪28は、ベース22の下面基端部に位置している。
【0026】
リテーナ部16にクリップ20を取付けるには、結合孔118の組付け部118aに対し、保持部126を図14で示す方向から差し込んだ後、クリップ20(保持部126)を図14の左方向へスライドさせる。これにより、保持部126の支持部分126aが結合孔118の挿入部118bに入り込むとともに、保持部126の係止部分126bが段差部118cに位置する(図18)。これにより、保持部126がクリップ20のベース22と協働してリテーナ部16に結合される。
この状態においては、ロック爪128が結合孔118の図面で右縁に係合しており(図18)、クリップ20が元の方向へスライドするのをロックしている。これによってリテーナ部16にクリップ20が取付けられた状態に保持される。
【0027】
リテーナ部16にクリップ20を取付けた状態での結合孔118は、リテーナ部16の表面側においてクリップ20のベース22によって塞がれている。そして、結合孔118の段差部118cと保持部126の係止部分126bとの相互間には、図19の左右両側において重なり代S3が確保されている。このため、結合孔118とクリップ20の保持部126との合せ面から光や空気が洩れることが防止される。
また、保持部126の係止部分126bは結合孔118の段差部118cに位置し、リテーナ部16の内面とフラットになっているので(図18)、空気の流れが円滑に保たれる。
【0028】
以上は本発明を実施するための最良の形態を図面に関連して説明したが、この実施の形態は本発明の趣旨から逸脱しない範囲で容易に変更または変形できるものである。
例えば、実施の形態1において、クリップ20とベゼル30の突出部34とを互いに結合可能な構造とすることで、予めベゼル30の各突出部34にクリップ20をそれぞれ結合しておき、レジスター14のリテーナ部16にベゼル30を取付けるのと同時にクリップ20を取付けるようにすることも可能である。これにより、リテーナ部16あるいはベゼル30に対し、いずれの側に前もってクリップ20を取付けておくかを選択することができる。
【符号の説明】
【0029】
10 インパネ(相手パネル)
12 開口部
14 レジスター(装着部材)
16 リテーナ部
18,118 結合孔
18a,18b 段差部
20 クリップ
26,126 保持部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体側の相手パネルに開けられた開口部に対し、所定の装着部材のリテーナ部をはめ込んだ状態で取付けるためのクリップによる取付け構造であって、
装着部材はリテーナ部に開けられた結合孔を有し、クリップはリテーナ部に対し、その結合孔を利用して結合される保持部を有し、クリップの保持部が装着部材のリテーナ部に結合された状態において、保持部と結合孔の縁との合せ面が相互に重なり合うように構成されているクリップによる取付け構造。
【請求項2】
請求項1に記載されたクリップによる取付け構造であって、
クリップの保持部が、リテーナ部の結合孔を通じて装着部材の内部側に位置する係止部分を備え、この係止部分とリテーナ部の内面とがフラットになるように構成されているクリップによる取付け構造。
【請求項3】
請求項1又は2に記載されたクリップによる取付け構造であって、
装着部材のリテーナ部に開けられた結合孔が該リテーナ部の端面で開放されているとともに、このリテーナ部の端面に組付けられる装飾部材を備えており、クリップの保持部が結合孔に開放側から挿入することでリテーナ部に結合されるように構成され、装飾部材にはリテーナ部の結合孔に開放側から挿入される突出部が設けられ、クリップの保持部がリテーナ部に結合された後にリテーナ部の端面に装飾部材を組付けることにより、装飾部材の突出部が結合孔に挿入されてクリップの保持部に干渉するように設定されているクリップによる取付け構造。
【請求項1】
車体側の相手パネルに開けられた開口部に対し、所定の装着部材のリテーナ部をはめ込んだ状態で取付けるためのクリップによる取付け構造であって、
装着部材はリテーナ部に開けられた結合孔を有し、クリップはリテーナ部に対し、その結合孔を利用して結合される保持部を有し、クリップの保持部が装着部材のリテーナ部に結合された状態において、保持部と結合孔の縁との合せ面が相互に重なり合うように構成されているクリップによる取付け構造。
【請求項2】
請求項1に記載されたクリップによる取付け構造であって、
クリップの保持部が、リテーナ部の結合孔を通じて装着部材の内部側に位置する係止部分を備え、この係止部分とリテーナ部の内面とがフラットになるように構成されているクリップによる取付け構造。
【請求項3】
請求項1又は2に記載されたクリップによる取付け構造であって、
装着部材のリテーナ部に開けられた結合孔が該リテーナ部の端面で開放されているとともに、このリテーナ部の端面に組付けられる装飾部材を備えており、クリップの保持部が結合孔に開放側から挿入することでリテーナ部に結合されるように構成され、装飾部材にはリテーナ部の結合孔に開放側から挿入される突出部が設けられ、クリップの保持部がリテーナ部に結合された後にリテーナ部の端面に装飾部材を組付けることにより、装飾部材の突出部が結合孔に挿入されてクリップの保持部に干渉するように設定されているクリップによる取付け構造。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2013−50186(P2013−50186A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−188921(P2011−188921)
【出願日】平成23年8月31日(2011.8.31)
【出願人】(308011351)大和化成工業株式会社 (66)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年8月31日(2011.8.31)
【出願人】(308011351)大和化成工業株式会社 (66)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]