説明

クロマキー検出範囲調整方法及び情報処理装置

【課題】クロマキーレベルが変動した場合であっても、正しくクロマキーを検出することを可能とするクロマキー検出範囲調整方法及びクロマキー検出範囲調整装置を提供する。
【解決手段】クロマキーレベルの変動最大値から徐徐々に上側の閾値を下げていき、下側の閾値と上側の閾値との間にある画素数の減少度が所定の限度以上であれば、その直前の上側の閾値を精度の高い上側閾値とする。同様に、クロマキーレベルの変動最小値から徐徐に下側の閾値を下げていき、下側の閾値と上側の閾値との間にある画素数の減少度が所定の限度以上であれば、その直前の下側の閾値を精度の高い下側閾値とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クロマキー合成の際に利用されるクロマキーを検出するためのクロマキー検出範囲を調整する方法及びそのための情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来よりあるクロマキー合成においては、第1の画面において所定のレベル(例えば、赤=0、緑=0、青=255)である画面の一部を第2の画面に置き換えることにより、第1の画面と第2の画面との合成を行う。
【0003】
図1は、従来からあるクロマキー合成の機能を有するシステムの構成を示す。
【0004】
図1を参照すると、CPU102からは、CPU102により生成された映像信号が出力される。この映像信号は、例えば、R(赤)G(緑)B(青)信号であり、一色につき8ビットが費やされている。
【0005】
グラフィックスチップ103は、CPU102から入力した映像信号に対し所定の演算処理を施すことによりグラフィックスを表示するための映像信号を出力する。グラフィックスチップからの映像信号では、一色につき6ビットが費やされている。
【0006】
6ビット/8ビット変換部104は、各色につき、下位2ビットを補完することにより、グラフィックスチップ103からの映像信号に対し6ビット/8ビット変換を施す。
【0007】
フレーム同期部107は、一旦、メモリ106に格納されたテレビ105からの映像信号を読み出すタイミングを調整することにより、6ビット/8ビット変換部104からの映像信号とテレビ105からの映像信号との間でフレーム同期を取る。
【0008】
クロマキー合成は、比較器909と画面合成部108により行われる。比較器909は、6ビット/8ビット変換部104からの映像信号のレベルが所定のレベルであれば、画面合成部108に出力する制御信号のレベルをHIGHにする。画面合成部108は、制御信号がLOWであれば、6ビット/8ビット変換部104からの映像信号を選択し、制御信号がHIGHであれば、メモリ106からの映像信号を選択する。
【特許文献1】特開2000−221960号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述した従来のシステムにおいては、比較器は、6ビット/8ビット変換部104からの映像信号を所定のクロマキーレベルと比較することにより、画面合成部108が第1の映像信号を選択するべきか、又は、第2の映像信号を選択するべきかを各画素毎に判断してクロマキー合成する。そして、このCPU102から比較器909に設定された所定のクロマキーレベルは、固定となっている。
【0010】
従って、CPU102から出力される映像データのクロマキーレベルが不変であっても、グラフィックスチップ103の処理が変更され、あるいは異なるものに交換されると、もはやそれまで比較器909に設定されていた所定のクロマキーレベルは不正確なものとなり、クロマキー合成が正確に行えなくなってしまう。
【0011】
そこで、本発明は、上記の理由により通常であればクロマキー合成が正確に行えなくなった場合であっても、正しくクロマキー合成を行うことができることを可能とするクロマキー検出範囲調整方法及びクロマキー検出範囲調整装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明によれば、画像処理部にて、減色及び近似処理に係る色変換処理が行われ、クロマキーレベル検出処理に不整合が生じた場合でも、前記色変換処理によって変更されたクロマキーレベルを検出する検出手段を有することを特徴とする情報処理装置が提供される。
【0013】
上記の情報処理装置において、前記色変換処理は、ディザ処理、オフセット処理、丸め処理又はこれらの組合せであるようにしてもよい。
【0014】
上記の情報処理装置において、前記検出手段は、クロマキーレベルの上限値を検出するための上限値検出手段と、クロマキーレベルの下限値を検出するための下限値検出手段と、を備えるようにしてもよい。
【0015】
上記の情報処理装置において、前記検出手段は、第1の上側閾値と第1の下側閾値との間の範囲に収まるフレーム内の画素数に対する第2の上側閾値と第2の下側閾値との間の範囲に収まるフレーム内の画素数の割合を検出する第1の検出手段と、画素数の割合が所定値以上を維持する第2の上限閾値と第2の下限閾値の最小範囲を検出する第2の検出手段と、を備えるようにしてもよい。
【0016】
上記の情報処理装置において、前記上限値検出手段では、第2の上側閾値を減じていき、第1の上側閾値と第1の下側閾値との間の範囲に収まるフレーム内の画素数に対する第2の上側閾値と第2の下側閾値との間の範囲に収まるフレーム内の画素数の割合の変化量が所定値以上となった場合、直前の第2の上側閾値を前記画像処理部の出力からのクロマキーレベル検出のための範囲の上限値とするようにしてもよい。
【0017】
上記の情報処理装置において、前記下限値検出手段では、第2の下側閾値を増やしていき、第1の上側閾値と第1の下側閾値との間の範囲に収まるフレーム内の画素数に対する第2の上側閾値と第2の下側閾値との間の範囲に収まるフレーム内の画素数の割合の変化量が所定値以上となった場合、直前の第2の下側閾値を前記画像処理部の出力からのクロマキー検出のための範囲の下限値とするようにしてもよい。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、画面合成部の前段階においてディザリング処理やオフセット処理や丸め処理などが行われることによりクロマキーレベルが変更された場合であっても、クロマキー合成を行えるようにするためのクロマキーレベルを検出することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明をする。
【0020】
なお、以下の説明における色の分解能、色の階調、色の変動、あるいは、色の誤差に関する記述は(R,G,B)等の色の構成要素のうち、1構成色の場合について代表して説明する。
【0021】
グラフィックスチップ103は8ビットの分解能を有する(256の階調を有する)データを6ビットの分解能を有する(64の階調を有する)データに変換する。階調の分解能をこのように削減した場合であっても256の階調を有すると視覚的に認識できるようにするためグラフィックスチップ103は、ディザリング処理を行う。従って、ディザリング処理による±3階調の誤差が生ずる。また、ダイナミックレンジの減少による±3階調のオフセット誤差が生ずる。更に、±1階調の丸め誤差が生ずる。そうすると合わせて±7階調の誤差が生ずる。±7の間にあるレベルは15であるため(0レベルもカウントに含む)、グラフィックスチップに入力された各画素は、出力において15階調の不確定性を有することとなる。
【0022】
次に、それぞれの誤差について説明する。
【0023】
[ディザリング処理による誤差]
図2は、ディザリング処理を説明するための図である。図2(a)〜(d)に示す縦棒に付けられている目盛りは、8ビットの分解能におけるレベルを表す。8ビットの分解能におけるレベルを6ビットの分解能にディザリング処理をすると図2に示すようになる。
【0024】
図2(a)は、8ビット分解能においてレベルがr1である画素がレベルがr1である4つの画素にディザリング処理により変換される様子を示している。図2(b)は、8ビット分解能においてレベルがr1+1である画素がレベルがr1である3つの画素及びレベルがr2である1つの画素にディザリング処理により変換される様子を示している。図2(c)は、8ビット分解能においてレベルがr1+2である画素がレベルがr1である2つの画素及びレベルがr2である2つの画素にディザリング処理により変換される様子を示している。図2(d)は、8ビット分解能においてレベルがr1+3である画素がレベルがr1である1つの画素及びレベルがr2である3つの画素にディザリング処理により変換される様子を示している。
【0025】
或る画素のレベルが図2(a)から図2(d)のどの場合に該当するかは不確定であるため、ディザリング処理による誤差は最大で±3階調となる。
【0026】
[オフセット誤差]
入力レベルのダイナミックレンジを0から252(6ビットの分解能にディザリング処理を行う場合:=63×4)にして、253〜255の範囲にある画素を強制的に252にしてしまうグラフィックスチップがある。また、入力レベルのダイナミックレンジを3から255(=63×4+3)にして、0〜2の範囲にある画素を強制的に3にしてしまうグラフィックスチップがある。従って、或る画素に着目した場合、±3階調のオフセット誤差が生ずる。
【0027】
[丸め誤差]
グラフィックスチップ内では精度の異なるデータ変換における演算処理(8ビットの分解能と6ビットの分解能との間での変換処理)が行われ、この際近似処理が発生するため、これにより±1階調の丸め誤差が生ずる。
【0028】
[本実施形態の目的]
上述したように、グラフィックスチップの出力においては、各画素は15階調の不確定性を有する。従って、クロマキーとして選択された色も15階調の不確定性を有する。そこで、15階調の不確定性を有する範囲(CPU出力の階調±7階調の範囲)にあるレベルを有する画素を全てクロマキーレベルとして設定してしまうと、実際にはクロマキー色でない色までもクロマキーレベルとして認識してしまうこととなる。そこで、本実施形態では、クロマキーレベルの不確定性の精度を最小範囲まで絞り込む。この最小範囲は条件によって異なり、あるときは5階調であり、またあるときは1階調である。
【0029】
[構成]
図3は、本発明によるクロマキー合成の機能を有するシステムの構成を示す。
【0030】
図3に示される構成要素のうち図1に示される構成要素と同一のものには、同一の記号を付し、その説明を省略する。
【0031】
図3に示される構成を、図1に示される構成を比較すると、比較器909が第1の比較器109及び第2の比較器110に置き換わり、コントロール部111が追加されていることがわかる。
【0032】
第1の比較器109、第2の比較器110及びコントロール部111は、ハードウェア、ソフトウェア又はそれらの組合せにより実現することができる。なお、ソフトウェアにより実現するとは、コンピュータがプログラムを読み込んで、そのプログラムを実行することにより実現することを意味する。
【0033】
高精度な上側閾値と高精度な下側閾値とが求まるまでの間には、第1の比較器109には、低精度な上側閾値と低精度な下側閾値とが設定される。そして、画面合成部108は、高精度な上側閾値と高精度な下側閾値とが求まるまでの間には、6ビット/8ビット変換部104からの信号のレベルが、低精度な上側閾値と低精度な下側閾値との間にある場合に、メモリ106からの信号を選択し、そうでない場合に、6ビット/8ビット変換部104からの信号を選択することにより、簡易的なクロマキー合成を行う。
【0034】
高精度な上側閾値と高精度な下側閾値とが求まったならば、第1の比較器109には、高精度な上側閾値と高精度な下側閾値とが設定される。その後、6ビット/8ビット変換部104からの信号のレベルが、高精度な上側閾値と高精度な下側閾値との間にある場合に、メモリ106からの信号を選択し、そうでない場合に、6ビット/8ビット変換部104からの信号を選択することにより、高精度なクロマキー合成を行う。
【0035】
制御部111は、第1の比較器109、第2の比較器110と連動して、高精度な上側閾値と高精度な下側閾値とを求める。
【0036】
[具体的な動作例]
図4は、クロマキーレベルKEY(8)が、図2(b)に示すようにディザリング処理され、KEY1(6)とKEY2(6)により表される場合に、高精度な上側閾値として、KEY1(6)のレベルを求め、高精度な下側閾値として、KEY2(6)を求める様子を示すタイミング図である。
【0037】
フレームF1において、第1の比較器109の低精度上側閾値としてHTH(8)が設定され、第1の比較器109の低精度下側閾値としてLTH(8)が設定される。また、フレームF1において、第2の比較器110の可変上側閾値としてH1(=HTH(8))が設定され、第2の比較器110の可変下側閾値としてL1(=LTH(8))が設定される。HTH(8)は、図面の簡略化のために、CPU102から出力されるクロマキーレベルKEY(8)よりも4階調上のレベルであり、LTH(8)は、CPU102から出力されるクロマキーレベルKEY(8)よりも4階調下のレベルであるが、実際には、CPU102から出力されるクロマキーレベルKEY(8)よりも7階調上のレベルであり、LTH(8)は、CPU102から出力されるクロマキーレベルKEY(8)よりも7階調下のレベルである。
ところで、各フレームにおいて、第1の比較器109において第1の比較器109に設定される下側閾値以上且つ上側閾値以下のレベルを有する画素数N1を求める。同様に、第2の比較器110において第2の比較器110に設定される下側閾値以上且つ上側閾値以下のレベルを有する画素数N2を求める。そして、比率α=N2/N1を求める。
【0038】
フレームF1においては、第1の比較器109に設定される上側閾値と第2の比較器110に設定される上側閾値とが等しく、第1の比較器109に設定される下側閾値と第2の比較器110に設定される下側閾値とが等しいため、N1=N2となり、従ってα=100%となる。
【0039】
フレームF2において、第1の比較器109の低精度上側閾値としてHTH(8)が設定され、第1の比較器109の低精度下側閾値としてLTH(8)が設定される。また、フレームF2において、第2の比較器110の可変上側閾値としてH2(=H1−1)が設定され、第2の比較器110の可変下側閾値としてL1(=LTH(8))が設定される。
【0040】
フレームF2においては、レベルがH1からH2の間にある画素が若干あるため、αは例えば99%となる。
【0041】
フレームF3において、第1の比較器109の低精度上側閾値としてHTH(8)が設定され、第1の比較器109の低精度下側閾値としてLTH(8)が設定される。また、フレームF3において、第2の比較器110の可変上側閾値としてH3(=H2−1)が設定され、第2の比較器110の可変下側閾値としてL1(=LTH(8))が設定される。
【0042】
フレームF3においては、レベルがH1からH2の間にある画素が若干あり、その上、KEY1(6)のレベルとレベルH2が等しいため、αは例えば75%となる。従って、レベルH2がKEY(8)をディザリングにより表すための上側のレベルであると判断される。
【0043】
そこで、フレームF4においては、レベルH2を第2の比較器110の確定された上側閾値として設定する。
【0044】
また、フレームF4において、第1の比較器109の低精度上側閾値としてHTH(8)が設定され、第1の比較器109の低精度下側閾値としてLTH(8)が設定される。
【0045】
また、フレームF4において第2の比較器110の可変下側閾値としてL2(=L1+1)が設定される。レベルがL1とL2の間にある画素が若干あるため、αは例えば98%となる。
【0046】
フレームF5において、第1の比較器109の低精度上側閾値としてHTH(8)が設定され、第1の比較器109の低精度下側閾値としてLTH(8)が設定される。また、フレームF5において、第2の比較器110の可変上側閾値としてH2(確定値)が設定され、第2の比較器110の可変下側閾値としてL3(=L2+1)が設定される。レベルがL2とL3の間にある画素が若干あるため、αは例えば97%となる。
【0047】
フレームF6において、第1の比較器109の低精度上側閾値としてHTH(8)が設定され、第1の比較器109の低精度下側閾値としてLTH(8)が設定される。また、フレームF6において、第2の比較器110の可変上側閾値としてH2(確定値)が設定され、第2の比較器110の可変下側閾値としてL4(=L3+1)が設定される。レベルがL3とL4の間にある画素が若干あるため、αは例えば96%となる。
【0048】
フレームF7において、第1の比較器109の低精度上側閾値としてHTH(8)が設定され、第1の比較器109の低精度下側閾値としてLTH(8)が設定される。また、フレームF7において、第2の比較器110の可変上側閾値としてH2(確定値)が設定され、第2の比較器110の可変下側閾値としてL5(=L4+1)が設定される。
【0049】
フレームF7においては、レベルがL4からL5の間にある画素が若干あり、その上、KEY2(6)のレベルとレベルL4が等しいため、αは例えば24%となる。従って、レベルL4がKEY(8)をディザリングにより表すための下側のレベルであると判断される。
【0050】
フレームF8以降においては、フレームF3で確定した上側のレベルH2とフレームF7で確定した下側のレベルL4が第1の比較器109に設定される。そして、第1の比較器109が出力する比較結果を基にして、画面合成部108は、クロマキー合成を行う。
【0051】
このようにして、高精度な閾値が求まるまでの間は、第1の比較器109には、低精度な閾値が設定され、低精度なクロマキー合成しか行うことができないが、高精度な閾値が求まってからは、第1の比較器109には、高精度な閾値が設定され、高精度なクロマキー合成を行うことが可能となる。
【0052】
図5は、クロマキーレベルKEY(8)が図2(c)に示すようにディザリング処理され、KEY1(6)とKEY2(6)により表される場合に、高精度な上側閾値として、KEY1(6)(=H3)のレベルを求め、高精度な下側閾値として、KEY2(6)(=L3)を求める様子を示すタイミング図である。動作原理は、図4の場合と同様であるので、その説明を省略する。
【0053】
図6は、クロマキーレベルKEY(8)が図2(d)に示すようにディザリング処理され、KEY1(6)とKEY2(6)により表される場合に、高精度な上側閾値として、KEY1(6)(=H4)のレベルを求め、高精度な下側閾値として、KEY2(6)(=L2)を求める様子を示すタイミング図である。動作原理は、図4の場合と同様であるので、その説明を省略する。
【0054】
図7は、クロマキーレベルKEY(8)が図2(a)に示すようにディザリング処理され、KEY1(6)(=KEY2(6))により表される場合に、高精度な上側閾値として、KEY1(6)(=H5)のレベルを求め、高精度な下側閾値として、KEY2(6)(=H5)を求める様子を示すタイミング図である。動作原理は、図4の場合と同様であるので、その説明を省略する。図7の場合には、可変上側閾値をH6まで落としたときに、αの値が0%となるため、図2(a)のようなディザリングが行われていると判断し、高精度上側閾値も高精度下側閾値も共にH5とする。
【0055】
この他に、オフセット誤差や丸め誤差が生じた場合であっても同様なアルゴリズムにより高精度上側閾値及び高精度下側閾値を求めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】従来からあるクロマキー合成の機能を有するシステムの構成を示す。
【図2】本発明によりクロマキー検出のための範囲の精度が上がる様子を示す図である。
【図3】本発明の実施形態によるクロマキー合成の機能を有するシステムの構成を示す図である。
【図4】図3に示すシステムにおいて、クロマキーレベルを検出するための高精度な閾値を求める様子を示す第1の図である。
【図5】図3に示すシステムにおいて、クロマキーレベルを検出するための高精度な閾値を求める様子を示す第2の図である。
【図6】図3に示すシステムにおいて、クロマキーレベルを検出するための高精度な閾値を求める様子を示す第3の図である。
【図7】図3に示すシステムにおいて、クロマキーレベルを検出するための高精度な閾値を求める様子を示す第4の図である。
【符号の説明】
【0057】
101 パーソナルコンピュータ
102 CPU
103 グラフィックスチップ
104 6ビット/8ビット変換部
105 テレビ
106 メモリ
107 フレーム同期部
108 画面合成部
109 第1の比較器
110 第2の比較器
111 コントロール部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像処理部にて、減色及び近似処理に係る色変換処理が行われ、クロマキーレベル検出処理に不整合が生じた場合でも、
前記色変換処理によって変更されたクロマキーレベルを検出する検出手段を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置において、
前記色変換処理は、ディザ処理、オフセット処理、丸め処理又はこれらの組合せである情報処理装置。
【請求項3】
請求項1に記載の情報処理装置において、
前記検出手段は、
クロマキーレベルの上限値を検出するための上限値検出手段と、
クロマキーレベルの下限値を検出するための下限値検出手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項4】
請求項1に記載の情報処理装置において、
前記検出手段は、
第1の上側閾値と第1の下側閾値との間の範囲に収まるフレーム内の画素数に対する第2の上側閾値と第2の下側閾値との間の範囲に収まるフレーム内の画素数の割合を検出する第1の検出手段と、
画素数の割合が所定値以上を維持する第2の上限閾値と第2の下限閾値の最小範囲を検出する第2の検出手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項5】
請求項3に記載の情報処理装置において、
前記上限値検出手段では、第2の上側閾値を減じていき、第1の上側閾値と第1の下側閾値との間の範囲に収まるフレーム内の画素数に対する第2の上側閾値と第2の下側閾値との間の範囲に収まるフレーム内の画素数の割合の変化量が所定値以上となった場合、直前の第2の上側閾値を前記画像処理部の出力からのクロマキーレベル検出のための範囲の上限値とすることを特徴とする情報処理装置。
【請求項6】
請求項3に記載の情報処理装置において、
前記下限値検出手段では、第2の下側閾値を増やしていき、第1の上側閾値と第1の下側閾値との間の範囲に収まるフレーム内の画素数に対する第2の上側閾値と第2の下側閾値との間の範囲に収まるフレーム内の画素数の割合の変化量が所定値以上となった場合、直前の第2の下側閾値を前記画像処理部の出力からのクロマキー検出のための範囲の下限値とすることを特徴とする情報処理装置。
【請求項7】
請求項3に記載の情報処理装置において、
前記第1の上側閾値は、前記画像処理部により変動したクロマキーレベルの最大見積値であり、
前記第1の下側閾値は、前記画像処理部により変動したクロマキーレベルの最小見積値であることを特徴とする情報処理装置。
【請求項8】
画像処理部にてディザ処理、オフセット処理、丸め処理又はこれらの組合せが行われ、クロマキーレベルが変動した場合でも、正しいクロマキーレベルを検出するための範囲を求めるクロマキー検出範囲調整ステップを有することを特徴とするクロマキー検出範囲調整補正方法。
【請求項9】
コンピュータを請求項1乃至7の何れか1項に記載の装置として機能させるためのプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2008−92085(P2008−92085A)
【公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−268102(P2006−268102)
【出願日】平成18年9月29日(2006.9.29)
【出願人】(302069930)NECパーソナルプロダクツ株式会社 (738)
【Fターム(参考)】