グラフ表示装置及びグラフ表示システム
【課題】わかりやすい視点で瞬時にグラフ表示の対象を変更でき、事象の分析が迅速に実現できる、グラフ表示装置及びグラフ表示システムを提供する。
【解決手段】階層的に分類できる検索キーを、ツリー状に表示すると共に、ツリー展開及び収納を操作できる領域を、グラフ表示領域の傍に設ける。ツリー状に表示した検索キーを指定してグラフを表示することにより、今表示しているグラフがどのような限定条件で表示されているのかが、一目瞭然に判る。
【解決手段】階層的に分類できる検索キーを、ツリー状に表示すると共に、ツリー展開及び収納を操作できる領域を、グラフ表示領域の傍に設ける。ツリー状に表示した検索キーを指定してグラフを表示することにより、今表示しているグラフがどのような限定条件で表示されているのかが、一目瞭然に判る。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、グラフ表示装置及びグラフ表示システムに適用して好適な技術に関する。
より詳細には、階層構造を有する検索キーを、グラフ表示の際に設定する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
様々なデータを可視化して分析するために、グラフは必要不可欠な存在である。
特に、企業等の売り上げの分析等に、グラフは有効である。
なお、本発明に関係すると思われる先行技術文献を、特許文献1に示す。
【特許文献1】特開平10−21260号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ある事象をグラフで分析するに際し、大きな視点から微細な視点へと、視点を変化させて分析を行いたい場合がある。
具体例で言うと、例えば企業の売り上げの分析に際し、会社全体の視点から営業部門全体、各営業部門、そして更に末端のグループへと、売り上げの内容を分析したい場合がある。
或は、当該企業が販売する全ての商品から、その商品を大きく分類する視点、更に細かく分類する視点、そして具体的な個々の商品へと、売り上げの内容を分析したい場合でも同様である。
このように、分析対象の範囲を変えながら、グラフ表示を行う方法は、知られていない技術である。
【0004】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、わかりやすい視点で瞬時にグラフ表示の対象を変更でき、事象の分析が迅速に実現できる、グラフ表示装置及びグラフ表示システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本発明のグラフ表示装置は、操作情報を出力する入力部と、ツリー表示領域と、グラフ表示領域とを有する表示部とから構成される。
表示部は、ツリー表示領域において、複数の検索キーを階層表示すると共に、入力部の操作に応じて階層表示を変化させる。
更に、表示部は、グラフ表示領域において、入力部のツリー表示領域における検索キーの選択操作情報に呼応して表示内容を変更する。
【0006】
また、本発明のグラフ表示システムは、グラフ表示装置とサーバよりなる。
グラフ表示装置は、操作情報を出力する入力部と、複数の検索キーを階層表示するツリー表示領域と、グラフ表示領域とを有する表示部と、入力部と表示部との間に接続され、入力部のツリー表示領域における検索キーのツリー表示操作情報に応じて階層表示を変化させるべく制御すると共に、入力部のツリー表示領域における検索キーの選択操作情報を送信する制御部とから構成される。
一方、サーバは、複数の検索キーの階層関係が格納されているツリー構造テーブルと、複数の検索キーと共にグラフ表示のための情報が格納されているグラフ用テーブルと、入力部のツリー表示領域における検索キーのツリー表示操作情報を制御部から受信してツリー構造テーブルを検索し、検索結果を制御部に送信するツリー表示用検索部と、入力部のツリー表示領域における検索キーの選択操作情報を制御部から受信してグラフ用テーブルを検索し、検索結果を制御部に送信するグラフ作成用検索部とから構成される。
【0007】
階層的に分類できる検索キーを、ツリー状に表示すると共に、ツリー展開及び収納を操作できる領域を、グラフ表示領域の傍に設ける。ツリー状に表示した検索キーを指定してグラフを表示することにより、今表示しているグラフがどのような限定条件で表示されているのかが、一目瞭然に判る。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、わかりやすい視点で瞬時にグラフ表示の対象を変更でき、事象の分析が迅速に実現できる、グラフ表示装置及びグラフ表示システムを提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、図1〜図12に基づいて、本発明の実施形態例を説明する。
図1は、本発明の一実施形態の例である、グラフ表示システムの機能ブロック図である。
グラフ表示システム101は、クライアント102とWebサーバ103よりなる。クライアント102とWebサーバ103はネットワーク104を介して接続されている。クライアント102は周知のパソコンであり、ネットワークOSが稼動し、その上でWebブラウザ105が動作する。
【0010】
Webサーバ103内にはWebサーバプログラム106と、これによって起動される、ツリー表示用検索部ともいえるツリー表示cgi(Common Gateway Interface)107と、グラフ作成用検索部ともいえるグラフ作成cgi108がある。これらcgiは、後述する複数のテーブルから必要なデータを読み出す。
【0011】
Webブラウザ105は、周知のAjaxによって、周知のディスプレイよりなる表示部109に、画面の全面的書換処理が不要な、動的なhtml文書の表示を可能にする。ここでAjaxとは、Asynchronous JavaScript(登録商標) + XML の略であり、Webブラウザに実装されているJavaScript(登録商標)のHTTP通信機能を使って、Webページのリロードを伴わずに、WebサーバとXML形式のデータのやり取りを行って処理を進めていく、対話型Webアプリケーションの実装形態をいう。
Webブラウザ105は、Webサーバ103にアクセスすると、Webサーバ103からAjaxの機能を実現するJavaScript(登録商標)プログラムをダウンロードし、これを実行する。すると、このプログラムによって、クライアント102に、ツリー表示制御部110とグラフ表示制御部111と制御部112という機能が追加される。
【0012】
入力部113はキーボードやマウス等の、周知の入力装置である。
制御部112は入力部113から操作情報を取得する。そして、必要に応じてWebサーバ103のツリー表示cgi107或はグラフ作成cgi108に所定の命令を送信し、その結果のデータを受信する。制御部112は受信したデータを不揮発性ストレージ114にファイルとして蓄積する。ここで、制御部112によって、不揮発性ストレージ114に作成されるファイルは、ツリー構造データファイル115とグラフ表示データファイル116である。
その後、制御部112はツリー表示制御部110或はグラフ表示制御部111を制御して、当該ファイルを読み込ませ、表示制御を行わせる。
【0013】
図2は、クライアント102の表示部109に表示される表示画面の一例である。
Webブラウザ105によって表示される表示画面201は、ツリー表示領域202とグラフ表示領域203と検索条件設定領域204に分けられる。
グラフ表示領域203は、その名の通り、グラフを表示する領域である。グラフ表示制御部111によってグラフ表示領域203に表示される内容が作成される。図2に示す表示画面201では、甲会社の売上実績を表示している。
検索条件設定領域204は、グラフ表示領域203に表示されるグラフに対し、グラフを表示するための様々な条件を設定する領域である。種々の検索条件が、プルダウンメニュー形式等で設定できる。
設定した検索条件は、「保存」ボタン210を押すことで、Webブラウザ105のCookieとして保存される。このCookieは、後述する初期状態表示処理の際に用いられる。
【0014】
ツリー表示領域202は、グラフ表示領域203に表示されるグラフが示す、「表示するデータの範囲」を指定する画面である。ツリー表示制御部110によってツリー表示領域202に表示される内容が作成される。
ツリー表示領域202は、検索条件がカテゴリ別に分けられている。図2に示す表示画面201では、「部門条件」というカテゴリと、「製品条件」というカテゴリに分けられている。ここではそれぞれ、部門条件ツリー領域205と製品条件ツリー領域206と呼ぶ。
これらカテゴリに基づいて、表示範囲を指定するキーが、階層構造にて表示されている。
【0015】
ツリー表示領域202中、「◆」(黒塗りの菱形)で示すボタンは、ツリー表示制御ボタン207である。このボタンは、黒塗りの菱形の文字或は画像と共に、クリックできるリンクが、html文書内に記述されている。これは周知の、URLを指定する「<a href="...">」で始まり「</a>」で終わる、「Aタグ」と呼ばれるリンクである。これをマウス等でクリックすると、そのクリックされた行の直下に、下位の階層の内容が列挙された状態で表示される。
ツリー表示領域202中、「◇」(白抜きの菱形)という記号は、ツリー末端表示記号208である。この記号は、ツリー構造の末端を示す記号であり、マウス等でクリックできない。つまり、Aタグは記述されていない。
ツリー表示領域202中、「□」(白抜きの四角)で示すボタンは、グラフ表示制御ボタン209である。これをマウス等でクリックすると、グラフ表示領域203に表示されるグラフが、そのクリックされた行の内容に限定されたものとなる。そして、グラフ表示制御ボタン209は「■」(黒塗りの四角)に表示が変化する。
【0016】
図3は、ツリー表示領域202の状態遷移を示す図である。ここでは、ツリー表示領域202の「部門条件」というカテゴリについて、例を示す。
部門条件ツリー領域205に「本社」のみ表示されている状態(P301)で、「本社」のツリー表示制御ボタン207を押すと、「本社」の直下に属する組織が、一段(一文字)下げられて、列挙された状態で表示される(P301→(ア))。
部門条件ツリー領域205に、「本社」の直下に属する組織が、一文字分下げられて表示されている状態(P302)で、「営業本部」のツリー表示制御ボタン207を押すと、「営業本部」の直下に所属する組織が、一文字分下げられて、列挙された状態で表示される(P302→(イ))。
部門条件ツリー領域205に、「営業本部」の直下に所属する組織が、一文字分下げられて表示されている状態(P303)で、「A営業部」のツリー表示制御ボタン207を押すと、「A営業部」の直下に所属する組織が、一文字分下げられて、列挙された状態で表示される(P303→(ウ))。このとき、列挙された状態で表示されている「A営業1課」及び「A営業2課」という組織は、末端の組織である。そのため、白抜きの菱形(「◇」)であるツリー末端表示記号208が表示されている。
【0017】
部門条件ツリー領域205が状態P302の表示状態の時に、「本社」の前にある黒塗り菱形(「◆」)のツリー表示制御ボタン207を押すと、それまで列挙された状態で表示されていた、「本社」の直下に属する組織の表示が、消去される(P302→(エ)→P301)。
【0018】
部門条件ツリー領域205が状態P303の表示状態の時に、「営業本部」の前にある黒塗り菱形(「◆」)のツリー表示制御ボタン207を押すと、それまで列挙された状態で表示されていた、「営業本部」の直下に属する組織の表示が、消去される(P303→(オ)→P302)。
部門条件ツリー領域205が状態P303の表示状態の時に、「本社」の前にある黒塗り菱形(「◆」)のツリー表示制御ボタン207を押すと、それまで列挙された状態で表示されていた、「本社」の直下に属する組織の表示が、「営業本部」の直下に属する組織の表示も含めて消去される(P303→(カ)→P301)。
【0019】
部門条件ツリー領域205が状態P304の表示状態の時に、「A営業部」の前にある黒塗り菱形(「◆」)のツリー表示制御ボタン207を押すと、それまで列挙された状態で表示されていた、「A営業部」の直下に属する組織の表示が、消去される(P304→(キ)→P303)。
部門条件ツリー領域205が状態P304の表示状態の時に、「営業本部」の前にある黒塗り菱形(「◆」)のツリー表示制御ボタン207を押すと、それまで列挙された状態で表示されていた、「営業本部」の直下に属する組織の表示が、「A営業部」の直下に属する組織の表示も含めて消去される(P304→(ク)→P302)。
部門条件ツリー領域205が状態P304の表示状態の時に、「本社」の前にある黒塗り菱形(「◆」)のツリー表示制御ボタン207を押すと、それまで列挙された状態で表示されていた、「本社」の直下に属する組織の表示が、「A営業部」の直下に属する組織の表示と、「営業本部」の直下に属する組織の表示も含めて消去される(P304→(ケ)→P301)。
【0020】
図4(a)、(b)、(c)及び(d)は、部門条件ツリー領域205の変化とグラフ表示領域203の変化を示す図である。
図4(a)において、部門条件ツリー領域205中の「本社」の横にあるグラフ表示制御ボタン209をクリックすると、「□」(白抜きの四角)から「■」(黒塗りの四角)に表示が変化する。これに伴い、グラフは本社の売り上げを示すグラフが表示される。グラフの縦軸が本社の売り上げに応じて「600百万」になっている。
図4(b)において、部門条件ツリー領域205中の「営業本部」の横にあるグラフ表示制御ボタン209をクリックすると、「本社」の横にあるグラフ表示制御ボタン209の黒塗り四角が、「営業本部」の横に移動する。これに伴い、グラフは営業本部の売り上げを示すグラフが表示される。グラフの縦軸が営業本部の売り上げに応じて「500百万」になっている。
【0021】
図4(c)において、部門条件ツリー領域205中の「A営業部」の横にあるグラフ表示制御ボタン209をクリックすると、「営業本部」の横にあるグラフ表示制御ボタン209の黒塗り四角が、「A営業部」の横に移動する。これに伴い、グラフはA営業部の売り上げを示すグラフが表示される。グラフの縦軸がA営業部の売り上げに応じて「100百万」になっている。
図4(d)において、部門条件ツリー領域205中の「A営業部」の横にあるグラフ表示制御ボタン209をクリックすると、「A営業部」の横にあるグラフ表示制御ボタン209の黒塗り四角の表示が、白塗り四角に変化する。すると、グラフ表示領域203中に黒塗り四角が存在しなくなる。これに伴い、グラフはグループ会社も含めた全体の売り上げを示すグラフが表示される。グラフの縦軸が本社とグループ各社の売り上げの合計に応じて「1000百万」になっている。
【0022】
以上の説明よりわかるように、グラフ表示制御ボタン209は、マウス等でクリックする度毎に、白抜き四角と黒塗り四角とで表示を切り替える、トグル動作となっている。
グラフ表示制御ボタン209が黒塗り四角で表示されている時は、その項目を選択していることを表す。グラフ表示制御ボタン209が白抜き四角で表示されている時は、その項目を選択していないことを表す。ここで、「選択していない」とは、「検索条件として除外する」という意味のNOT条件ではなく、検索条件として指定していないことを意味する。
【0023】
図5はテーブルの一例を示す図である。ここでは、図1の「部門条件」カテゴリ117を例示して説明する。
ツリー構造テーブル118は、ツリー表示領域202に表示される内容の、親子関係を記述するテーブルである。このツリー構造テーブル118は、「部門条件」について記述している。「親部門コード」フィールドと「子部門コード」フィールドが、一対多の関係になっている。
ツリー表示テーブル119は、ツリー表示領域202に表示される内容が記述されるテーブルである。「部門コード」フィールドと、「ツリー表示用文字列」フィールドと、「末端部門フラグ」フィールドがある。特に、「ツリー表示用文字列」フィールドは、ツリー表示に必要な字下げを含めた、全てのツリー構造を展開した状態の文字列が、格納される。
なお、ここでは「部門条件」カテゴリ117におけるツリー構造テーブル118とツリー表示テーブル119を示しているが、「製品条件」カテゴリ120についても同様のツリー構造テーブル121とツリー表示テーブル122が存在する。この場合、「親部門コード」「子部門コード」の代わりに、「親製品カテゴリコード」と「子製品カテゴリコード」というように、親子関係が記述される。フィールド名は変わるが、その親子関係は同じである。
グラフ用テーブル123は、グラフに表示するデータが格納されるテーブルである。
「末端部門コード」フィールドには、「部門条件」に属するツリー表示テーブル119の「末端部門フラグ」フィールドの値が「真」である部門コードが記述される。
「末端商品コード」フィールドには、「製品条件」に属するツリー表示テーブル122の「末端製品フラグ」フィールドの値が「真」である製品コードが記述される。
【0024】
「日付」フィールドは、グラフに表示するデータの、横軸に相当するデータが記録される。
「販路A売上」フィールド、「販路B売上」フィールド、「販路C売上」フィールド及び「販路D売上」フィールドは、グラフに表示するデータの、縦軸に相当するデータが記録される。
ここではあくまでも一例としてこのようなフィールドを想定している。
【0025】
この実施形態では、末端部門のみが具体的な数値を記録し、グラフ用テーブル123に記録されていることを想定している。
図5の場合では、実際に売り上げを記録する部門は、末端の、例えば「A営業1課」或は「A営業2課」等の、末端部門フラグが真の部門だけである。
【0026】
[ツリー表示]
これより、ツリー表示の動作を説明する。
図6は、クライアント102の全体処理の流れを示すフローチャートである。
図7は、クライアント102のツリー展開処理の動作の流れを示すフローチャートである。
図8は、クライアント102のツリー収納処理の動作の流れを示すフローチャートである。
図9は、サーバのツリー表示cgi107の動作の流れを示すフローチャートである。
【0027】
まず、図6を参照して、クライアント102の全体の動作の流れを説明する。
なお、これはWebブラウザ105の動作のうち、本実施形態にかかる部分のみを抜粋して、仮想的にフローチャートにしたものである。実際には、Webブラウザ105は能動的に入力待ちをしている訳ではなく、クリックしたリンクに呼応して、所定の処理が行われる。具体的には、リンクに埋め込まれているURLに従ってWebサーバ103にアクセスすると共に、Webブラウザ105内で動作するJavaScriptプログラムがWebサーバ103から受信したデータの処理を行う。すなわち、Webブラウザ105は対話式(interactive)に動作する。
【0028】
Webブラウザ105がWebサーバ103にアクセスすると(S601)、先ず初期状態の表示画面201が表示される(S602)。この初期状態の表示画面において、ツリー表示領域202にはツリー展開が一切されていない状態の検索条件が表示される。なお、「保存」ボタン210によって、検索条件がCookieに保存されている場合は、この検索条件に基づいて検索及び表示制御が行われた後、グラフやツリー構造が表示画面201に表示される。
表示部109のグラフ表示領域203には、Webブラウザ105によって、一切の限定条件が与えられない状態のグラフが表示される。そして、Webブラウザ105はマウス等の入力を待つ(S603)。
【0029】
マウス等でクリックした対象がツリー表示制御ボタン207で、且つその検索条件がツリー展開されていない場合は、ツリー展開の指示がなされたことを意味する(S604のY)。そこで、Webブラウザ105はツリー展開処理を行う(S605)。そうでない場合(S604のN)は、次の判断処理(S606)に移行する。
マウス等でクリックした対象がツリー表示制御ボタン207で、且つその検索条件が既にツリー展開されている場合は、ツリー収納の指示がなされたことを意味する(S606のY)。そこで、Webブラウザ105はツリー収納処理を行う(S607)。そうでない場合(S606のN)は、次の判断処理(S608)に移行する。
マウス等でクリックした対象がグラフ表示制御ボタン209である場合は(S608のY)、グラフ表示処理を行う(S609)。
グラフ表示等を終了するボタン等の操作であれば(S608のN)、処理を終了する(S610)。
ステップS605のツリー展開処理、ステップS607のツリー収納処理、ステップS609のグラフ表示処理のいずれの処理においても、それらの処理を完遂した後、再び次の入力を待つ(S603)。
【0030】
次に、図7を参照して、Webブラウザ105によるツリー展開処理の動作の流れを説明する。これは図6のステップS605の動作の詳細である。
Webブラウザ105の制御部112は、処理を開始すると(S701)、先ず、ツリー表示制御ボタン207に埋め込まれているリンクのURLにアクセスする。URLには、検索条件である検索キーが含まれる、ツリー表示cgi107が指定されている(S702)。
次に、制御部112はWebサーバ103のツリー表示cgi107から送信されるデータの受信完了を待つ(S703)。
【0031】
データ受信が完遂したら(S703のY)、制御部112はXMLフォーマットで記述されている受信データをHTMLに変換し(S704)、階層構造のツリーデータを作成するための、挿入処理を行う(S705)。この挿入処理の詳細は後述する(図10参照)。この動作によって、ツリー構造データファイル115は更新される。
そして、制御部112はツリー表示制御部110を制御する。ツリー表示制御部110は、更新されたツリー構造データファイル115に基づき、クリックされたツリー表示制御ボタン207に埋め込まれているリンクの内容を書き換えて、表示部109に表示されているツリー表示の更新を行い(S706)、処理を終了する(S707)。
【0032】
次に、図8を参照して、Webブラウザ105によるツリー収納処理の動作の流れを説明する。これは図6のステップS607の動作の詳細である。
制御部112は、処理を開始すると(S801)、先ず、ツリー表示制御ボタン207に埋め込まれているリンクのURLを解釈する。そして、ツリー構造データファイル115の、クリックされた検索条件の次の行以降に記述されている、下位の階層の行(レコード)を削除する(S802)。
そして、制御部112はツリー表示制御部110を制御する。ツリー表示制御部110は、更新されたツリー構造データファイル115に基づき、クリックされたツリー表示制御ボタン207に埋め込まれているリンクの内容を書き換えて(S803)、表示部109に表示されているツリー表示の更新を行い(S804)、処理を終了する(S805)。
以上の説明で判るように、ツリー収納処理の際、Webブラウザ105はWebサーバ103にはアクセスしない(する必要がない)。
【0033】
次に、図9を参照して、Webサーバ103のツリー表示cgi107の動作の流れを説明する。
Webサーバプログラム106は、Webブラウザ105からアクセスされることによって、ツリー表示cgi107を起動する(S901)。すると、ツリー表示cgi107は、ツリー構造テーブル118の親部門コードを、Webブラウザ105から与えられた検索キー(部門コード)にて検索を行う。そして、得られた子部門コードの一時リストを作成する(S902)。
次に、ツリー表示cgi107は、得られた一時リスト内の部門コードを検索キーにして、ツリー表示テーブル119を検索して、Webブラウザ105に送信するためのリストを作成する(S903)。
ツリー表示cgi107は、当該リストをWebブラウザ105に送信して(S904)、処理を終了する(S905)。
【0034】
図10は、ツリー表示の動作の仕組みを示す、模式図である。
マウス等の入力部113によってツリー表示制御ボタン207がクリックされると(図7のS701)、これを制御部112が受け、サーバのツリー表示cgi107に命令が送信される(S702)。
ツリー表示cgi107は、制御部112によって起動されると(図9のS901)、ツリー構造テーブル118を検索し、子部門コードのリストを得る(S902)。次に、そのリストを基にツリー表示テーブル119を検索し、表示用リスト1002を得る(S903)。
表示用リスト1002はツリー表示cgi107から制御部112を介してツリー表示制御部110に渡される(図7のステップS703)。ツリー表示制御部110は、受信したXML形式の表示用リストをHTML形式の文書に変換して(S704)、ツリー構造データファイル115の然るべき箇所に挿入する(S705)。そして、表示部109にツリー表示処理を行う(S706)。こうして、下位階層の展開表示が実現する。
【0035】
マウス等の入力部113によってツリー表示制御ボタン207がクリックされると、これを制御部112が受け(図8のS801)、ツリー表示制御部110に処理内容が渡される。ツリー表示制御部110は下位階層のリストを消去し(S802)、押されたリンクの内容を書き換えて(S803)、ツリーの再表示を行う(S804)。こうして、下位階層の収納表示が実現する。
【0036】
[グラフ表示]
これより、図11及び図12に基づいて、グラフ表示の動作の流れを説明する。
図11は、クライアント102のグラフ表示処理の動作の流れを示すフローチャートである。
図12は、サーバのグラフ作成cgi108の動作の流れを示すフローチャートである。
【0037】
まず、図11を参照して、グラフ表示処理の動作の流れを説明する。
処理を開始すると(S1101)、制御部112は先ず、グラフ表示制御ボタン209に埋め込まれているリンクのURLにアクセスする。URLには、検索条件である検索キーが含まれる、グラフ作成cgi108が指定されている(S1102)。
次に、制御部112はWebサーバ103のグラフ作成cgi108から送信されるデータの受信完了を待つ(S1103)。
【0038】
データ受信が完遂したら(S1103のY)、制御部112は受信データを不揮発性ストレージ114内にグラフ表示データファイル116として蓄積する。この動作によって、グラフ表示データファイル116は更新される。
次に、制御部112はグラフ表示制御部111を制御する。グラフ表示制御部111は、グラフ表示データファイル116に基づいて、表示部109に表示されているグラフ表示の更新を行い(S1104)、処理を終了する(S1105)。
【0039】
次に、図12を参照して、Webサーバ103のグラフ作成cgi108の動作の流れを説明する。
Webサーバプログラム106は、Webブラウザ105からアクセスされることによって、グラフ作成cgi108を起動する(S1201)。すると、グラフ作成cgi108は、ツリー構造テーブル118の親部門コードを、Webブラウザ105から与えられた検索キー(部門コード)にて検索を行い、子部門コードのリストを得る。そして、得られた子部門コードのリストを検索キーにして、再度ツリー構造テーブル118の親部門コードを検索する。この、再帰的検索動作を繰り返し、最終的に末端部門である部門コードのリストを得る(S1202)。この再帰的検索動作によって得られるリストは、自ずとツリー表示テーブル119の末端部門フラグが真である部門コードとなる。
【0040】
次に、グラフ作成cgi108は、得られたリスト内の部門コードを検索キーにして、グラフ用テーブル123を検索して、グラフ用テーブル123から得るレコードを限定する(S1203)。
そして、グラフ作成cgi108は、所定の条件に従って、グラフ用テーブル123の値からグラフ表示用ファイルを作成し(S1204)、Webブラウザ105に送信して(S1205)、処理を終了する(S1206)。
【0041】
ステップS1202の時点で、ツリー構造の上位に位置する検索キーを指定すると、その下位に含まれる末端の検索キー(部門コード)を全て含むリストが、グラフ作成cgi108によって作成される。
ステップS1203では、このリストに列挙される検索キーを全てOR条件で指定して、グラフ用テーブル123を検索する。
すなわち、ツリー表示領域202に表示されるツリー構造に従った検索が実現される。
【0042】
本実施形態には、以下のような応用例が考えられる。
(1)本実施形態では、ツリー表示を行うために、ツリー表示テーブル119を用意し、ツリー構造テーブル118から検索して、ツリー展開処理を行った。
ところで、ツリー表示テーブル119は、部門コードのフィールドと部門名のフィールドよりなるテーブルと、ツリー構造テーブル118があれば、所定のプログラムで自動的に作成できるものである。そこで、ツリー表示テーブル119を用意しない代わりに、部門マスタとツリー構造テーブル118で、表示用リスト1002を自動生成するようにしてもよい。
【0043】
(2)グラフ表示制御ボタン209は、複数指定させることができる。この場合、指定した(黒塗りの四角に表示された)検索キーが、それぞれOR条件で設定されて、グラフ用テーブル123を検索することとなる。
【0044】
(3)上述の実施形態では、Webサーバ103にはユーザ認証の仕組みは記述していなかった。しかし、必要に応じてグラフ表示が可能なユーザを限定するために、周知のCookie認証等のユーザ認証の仕組みを採用することができる。
また、その際、「保存」ボタン210による検索条件の保存機能は、ユーザ認証と組にすることができる。一例としては、認証用のCookieと検索条件保存用のCookieを共通のものにすることができる。
【0045】
本実施形態においては、グラフ表示システムを開示した。
階層的に分類できる検索キーを、ツリー構造で表示すると共に、その検索キーをクリック操作することで、即座にグラフ表示の限定条件として反映させることができる。このため、グラフ表示に極めて直感的なユーザインターフェースを提供できる。
【0046】
以上、本発明の実施形態例について説明したが、本発明は上記実施形態例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、他の変形例、応用例を含むことは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の一実施形態の例である、グラフ表示システムの機能ブロック図である。
【図2】クライアントの表示部に表示される表示画面の一例である。
【図3】ツリー表示領域の状態遷移を示す図である。
【図4】部門条件ツリー領域の変化とグラフ表示領域の変化を示す図である。
【図5】テーブルの一例を示す図である。
【図6】クライアントの全体処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】クライアントのツリー展開処理の動作の流れを示すフローチャートである。
【図8】クライアントのツリー収納処理の動作の流れを示すフローチャートである。
【図9】サーバのツリー表示cgiの動作の流れを示すフローチャートである。
【図10】ツリー表示の動作の仕組みを示す模式図である。
【図11】クライアントのグラフ表示処理の動作の流れを示すフローチャートである。
【図12】サーバのグラフ作成cgiの動作の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0048】
101…グラフ表示システム、102…クライアント、103…Webサーバ、104…ネットワーク、105…Webブラウザ、106…Webサーバプログラム、107…ツリー表示cgi、108…グラフ作成cgi、109…表示部、110…ツリー表示制御部、111…グラフ表示制御部、112…制御部、113…入力部、114…不揮発性ストレージ、115…ツリー構造データファイル、116…グラフ表示データファイル、117…「部門条件」カテゴリ、118…ツリー構造テーブル、119…ツリー表示テーブル、120…「製品条件」カテゴリ、121…ツリー構造テーブル、122…ツリー表示テーブル、123…グラフ用テーブル、201…表示画面、202…ツリー表示領域、203…グラフ表示領域、204…検索条件設定領域、205…部門条件ツリー領域、206…製品条件ツリー領域、207…ツリー表示制御ボタン、208…ツリー末端表示記号、209…グラフ表示制御ボタン、210…「保存」ボタン、1002…表示用リスト
【技術分野】
【0001】
本発明は、グラフ表示装置及びグラフ表示システムに適用して好適な技術に関する。
より詳細には、階層構造を有する検索キーを、グラフ表示の際に設定する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
様々なデータを可視化して分析するために、グラフは必要不可欠な存在である。
特に、企業等の売り上げの分析等に、グラフは有効である。
なお、本発明に関係すると思われる先行技術文献を、特許文献1に示す。
【特許文献1】特開平10−21260号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ある事象をグラフで分析するに際し、大きな視点から微細な視点へと、視点を変化させて分析を行いたい場合がある。
具体例で言うと、例えば企業の売り上げの分析に際し、会社全体の視点から営業部門全体、各営業部門、そして更に末端のグループへと、売り上げの内容を分析したい場合がある。
或は、当該企業が販売する全ての商品から、その商品を大きく分類する視点、更に細かく分類する視点、そして具体的な個々の商品へと、売り上げの内容を分析したい場合でも同様である。
このように、分析対象の範囲を変えながら、グラフ表示を行う方法は、知られていない技術である。
【0004】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、わかりやすい視点で瞬時にグラフ表示の対象を変更でき、事象の分析が迅速に実現できる、グラフ表示装置及びグラフ表示システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本発明のグラフ表示装置は、操作情報を出力する入力部と、ツリー表示領域と、グラフ表示領域とを有する表示部とから構成される。
表示部は、ツリー表示領域において、複数の検索キーを階層表示すると共に、入力部の操作に応じて階層表示を変化させる。
更に、表示部は、グラフ表示領域において、入力部のツリー表示領域における検索キーの選択操作情報に呼応して表示内容を変更する。
【0006】
また、本発明のグラフ表示システムは、グラフ表示装置とサーバよりなる。
グラフ表示装置は、操作情報を出力する入力部と、複数の検索キーを階層表示するツリー表示領域と、グラフ表示領域とを有する表示部と、入力部と表示部との間に接続され、入力部のツリー表示領域における検索キーのツリー表示操作情報に応じて階層表示を変化させるべく制御すると共に、入力部のツリー表示領域における検索キーの選択操作情報を送信する制御部とから構成される。
一方、サーバは、複数の検索キーの階層関係が格納されているツリー構造テーブルと、複数の検索キーと共にグラフ表示のための情報が格納されているグラフ用テーブルと、入力部のツリー表示領域における検索キーのツリー表示操作情報を制御部から受信してツリー構造テーブルを検索し、検索結果を制御部に送信するツリー表示用検索部と、入力部のツリー表示領域における検索キーの選択操作情報を制御部から受信してグラフ用テーブルを検索し、検索結果を制御部に送信するグラフ作成用検索部とから構成される。
【0007】
階層的に分類できる検索キーを、ツリー状に表示すると共に、ツリー展開及び収納を操作できる領域を、グラフ表示領域の傍に設ける。ツリー状に表示した検索キーを指定してグラフを表示することにより、今表示しているグラフがどのような限定条件で表示されているのかが、一目瞭然に判る。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、わかりやすい視点で瞬時にグラフ表示の対象を変更でき、事象の分析が迅速に実現できる、グラフ表示装置及びグラフ表示システムを提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、図1〜図12に基づいて、本発明の実施形態例を説明する。
図1は、本発明の一実施形態の例である、グラフ表示システムの機能ブロック図である。
グラフ表示システム101は、クライアント102とWebサーバ103よりなる。クライアント102とWebサーバ103はネットワーク104を介して接続されている。クライアント102は周知のパソコンであり、ネットワークOSが稼動し、その上でWebブラウザ105が動作する。
【0010】
Webサーバ103内にはWebサーバプログラム106と、これによって起動される、ツリー表示用検索部ともいえるツリー表示cgi(Common Gateway Interface)107と、グラフ作成用検索部ともいえるグラフ作成cgi108がある。これらcgiは、後述する複数のテーブルから必要なデータを読み出す。
【0011】
Webブラウザ105は、周知のAjaxによって、周知のディスプレイよりなる表示部109に、画面の全面的書換処理が不要な、動的なhtml文書の表示を可能にする。ここでAjaxとは、Asynchronous JavaScript(登録商標) + XML の略であり、Webブラウザに実装されているJavaScript(登録商標)のHTTP通信機能を使って、Webページのリロードを伴わずに、WebサーバとXML形式のデータのやり取りを行って処理を進めていく、対話型Webアプリケーションの実装形態をいう。
Webブラウザ105は、Webサーバ103にアクセスすると、Webサーバ103からAjaxの機能を実現するJavaScript(登録商標)プログラムをダウンロードし、これを実行する。すると、このプログラムによって、クライアント102に、ツリー表示制御部110とグラフ表示制御部111と制御部112という機能が追加される。
【0012】
入力部113はキーボードやマウス等の、周知の入力装置である。
制御部112は入力部113から操作情報を取得する。そして、必要に応じてWebサーバ103のツリー表示cgi107或はグラフ作成cgi108に所定の命令を送信し、その結果のデータを受信する。制御部112は受信したデータを不揮発性ストレージ114にファイルとして蓄積する。ここで、制御部112によって、不揮発性ストレージ114に作成されるファイルは、ツリー構造データファイル115とグラフ表示データファイル116である。
その後、制御部112はツリー表示制御部110或はグラフ表示制御部111を制御して、当該ファイルを読み込ませ、表示制御を行わせる。
【0013】
図2は、クライアント102の表示部109に表示される表示画面の一例である。
Webブラウザ105によって表示される表示画面201は、ツリー表示領域202とグラフ表示領域203と検索条件設定領域204に分けられる。
グラフ表示領域203は、その名の通り、グラフを表示する領域である。グラフ表示制御部111によってグラフ表示領域203に表示される内容が作成される。図2に示す表示画面201では、甲会社の売上実績を表示している。
検索条件設定領域204は、グラフ表示領域203に表示されるグラフに対し、グラフを表示するための様々な条件を設定する領域である。種々の検索条件が、プルダウンメニュー形式等で設定できる。
設定した検索条件は、「保存」ボタン210を押すことで、Webブラウザ105のCookieとして保存される。このCookieは、後述する初期状態表示処理の際に用いられる。
【0014】
ツリー表示領域202は、グラフ表示領域203に表示されるグラフが示す、「表示するデータの範囲」を指定する画面である。ツリー表示制御部110によってツリー表示領域202に表示される内容が作成される。
ツリー表示領域202は、検索条件がカテゴリ別に分けられている。図2に示す表示画面201では、「部門条件」というカテゴリと、「製品条件」というカテゴリに分けられている。ここではそれぞれ、部門条件ツリー領域205と製品条件ツリー領域206と呼ぶ。
これらカテゴリに基づいて、表示範囲を指定するキーが、階層構造にて表示されている。
【0015】
ツリー表示領域202中、「◆」(黒塗りの菱形)で示すボタンは、ツリー表示制御ボタン207である。このボタンは、黒塗りの菱形の文字或は画像と共に、クリックできるリンクが、html文書内に記述されている。これは周知の、URLを指定する「<a href="...">」で始まり「</a>」で終わる、「Aタグ」と呼ばれるリンクである。これをマウス等でクリックすると、そのクリックされた行の直下に、下位の階層の内容が列挙された状態で表示される。
ツリー表示領域202中、「◇」(白抜きの菱形)という記号は、ツリー末端表示記号208である。この記号は、ツリー構造の末端を示す記号であり、マウス等でクリックできない。つまり、Aタグは記述されていない。
ツリー表示領域202中、「□」(白抜きの四角)で示すボタンは、グラフ表示制御ボタン209である。これをマウス等でクリックすると、グラフ表示領域203に表示されるグラフが、そのクリックされた行の内容に限定されたものとなる。そして、グラフ表示制御ボタン209は「■」(黒塗りの四角)に表示が変化する。
【0016】
図3は、ツリー表示領域202の状態遷移を示す図である。ここでは、ツリー表示領域202の「部門条件」というカテゴリについて、例を示す。
部門条件ツリー領域205に「本社」のみ表示されている状態(P301)で、「本社」のツリー表示制御ボタン207を押すと、「本社」の直下に属する組織が、一段(一文字)下げられて、列挙された状態で表示される(P301→(ア))。
部門条件ツリー領域205に、「本社」の直下に属する組織が、一文字分下げられて表示されている状態(P302)で、「営業本部」のツリー表示制御ボタン207を押すと、「営業本部」の直下に所属する組織が、一文字分下げられて、列挙された状態で表示される(P302→(イ))。
部門条件ツリー領域205に、「営業本部」の直下に所属する組織が、一文字分下げられて表示されている状態(P303)で、「A営業部」のツリー表示制御ボタン207を押すと、「A営業部」の直下に所属する組織が、一文字分下げられて、列挙された状態で表示される(P303→(ウ))。このとき、列挙された状態で表示されている「A営業1課」及び「A営業2課」という組織は、末端の組織である。そのため、白抜きの菱形(「◇」)であるツリー末端表示記号208が表示されている。
【0017】
部門条件ツリー領域205が状態P302の表示状態の時に、「本社」の前にある黒塗り菱形(「◆」)のツリー表示制御ボタン207を押すと、それまで列挙された状態で表示されていた、「本社」の直下に属する組織の表示が、消去される(P302→(エ)→P301)。
【0018】
部門条件ツリー領域205が状態P303の表示状態の時に、「営業本部」の前にある黒塗り菱形(「◆」)のツリー表示制御ボタン207を押すと、それまで列挙された状態で表示されていた、「営業本部」の直下に属する組織の表示が、消去される(P303→(オ)→P302)。
部門条件ツリー領域205が状態P303の表示状態の時に、「本社」の前にある黒塗り菱形(「◆」)のツリー表示制御ボタン207を押すと、それまで列挙された状態で表示されていた、「本社」の直下に属する組織の表示が、「営業本部」の直下に属する組織の表示も含めて消去される(P303→(カ)→P301)。
【0019】
部門条件ツリー領域205が状態P304の表示状態の時に、「A営業部」の前にある黒塗り菱形(「◆」)のツリー表示制御ボタン207を押すと、それまで列挙された状態で表示されていた、「A営業部」の直下に属する組織の表示が、消去される(P304→(キ)→P303)。
部門条件ツリー領域205が状態P304の表示状態の時に、「営業本部」の前にある黒塗り菱形(「◆」)のツリー表示制御ボタン207を押すと、それまで列挙された状態で表示されていた、「営業本部」の直下に属する組織の表示が、「A営業部」の直下に属する組織の表示も含めて消去される(P304→(ク)→P302)。
部門条件ツリー領域205が状態P304の表示状態の時に、「本社」の前にある黒塗り菱形(「◆」)のツリー表示制御ボタン207を押すと、それまで列挙された状態で表示されていた、「本社」の直下に属する組織の表示が、「A営業部」の直下に属する組織の表示と、「営業本部」の直下に属する組織の表示も含めて消去される(P304→(ケ)→P301)。
【0020】
図4(a)、(b)、(c)及び(d)は、部門条件ツリー領域205の変化とグラフ表示領域203の変化を示す図である。
図4(a)において、部門条件ツリー領域205中の「本社」の横にあるグラフ表示制御ボタン209をクリックすると、「□」(白抜きの四角)から「■」(黒塗りの四角)に表示が変化する。これに伴い、グラフは本社の売り上げを示すグラフが表示される。グラフの縦軸が本社の売り上げに応じて「600百万」になっている。
図4(b)において、部門条件ツリー領域205中の「営業本部」の横にあるグラフ表示制御ボタン209をクリックすると、「本社」の横にあるグラフ表示制御ボタン209の黒塗り四角が、「営業本部」の横に移動する。これに伴い、グラフは営業本部の売り上げを示すグラフが表示される。グラフの縦軸が営業本部の売り上げに応じて「500百万」になっている。
【0021】
図4(c)において、部門条件ツリー領域205中の「A営業部」の横にあるグラフ表示制御ボタン209をクリックすると、「営業本部」の横にあるグラフ表示制御ボタン209の黒塗り四角が、「A営業部」の横に移動する。これに伴い、グラフはA営業部の売り上げを示すグラフが表示される。グラフの縦軸がA営業部の売り上げに応じて「100百万」になっている。
図4(d)において、部門条件ツリー領域205中の「A営業部」の横にあるグラフ表示制御ボタン209をクリックすると、「A営業部」の横にあるグラフ表示制御ボタン209の黒塗り四角の表示が、白塗り四角に変化する。すると、グラフ表示領域203中に黒塗り四角が存在しなくなる。これに伴い、グラフはグループ会社も含めた全体の売り上げを示すグラフが表示される。グラフの縦軸が本社とグループ各社の売り上げの合計に応じて「1000百万」になっている。
【0022】
以上の説明よりわかるように、グラフ表示制御ボタン209は、マウス等でクリックする度毎に、白抜き四角と黒塗り四角とで表示を切り替える、トグル動作となっている。
グラフ表示制御ボタン209が黒塗り四角で表示されている時は、その項目を選択していることを表す。グラフ表示制御ボタン209が白抜き四角で表示されている時は、その項目を選択していないことを表す。ここで、「選択していない」とは、「検索条件として除外する」という意味のNOT条件ではなく、検索条件として指定していないことを意味する。
【0023】
図5はテーブルの一例を示す図である。ここでは、図1の「部門条件」カテゴリ117を例示して説明する。
ツリー構造テーブル118は、ツリー表示領域202に表示される内容の、親子関係を記述するテーブルである。このツリー構造テーブル118は、「部門条件」について記述している。「親部門コード」フィールドと「子部門コード」フィールドが、一対多の関係になっている。
ツリー表示テーブル119は、ツリー表示領域202に表示される内容が記述されるテーブルである。「部門コード」フィールドと、「ツリー表示用文字列」フィールドと、「末端部門フラグ」フィールドがある。特に、「ツリー表示用文字列」フィールドは、ツリー表示に必要な字下げを含めた、全てのツリー構造を展開した状態の文字列が、格納される。
なお、ここでは「部門条件」カテゴリ117におけるツリー構造テーブル118とツリー表示テーブル119を示しているが、「製品条件」カテゴリ120についても同様のツリー構造テーブル121とツリー表示テーブル122が存在する。この場合、「親部門コード」「子部門コード」の代わりに、「親製品カテゴリコード」と「子製品カテゴリコード」というように、親子関係が記述される。フィールド名は変わるが、その親子関係は同じである。
グラフ用テーブル123は、グラフに表示するデータが格納されるテーブルである。
「末端部門コード」フィールドには、「部門条件」に属するツリー表示テーブル119の「末端部門フラグ」フィールドの値が「真」である部門コードが記述される。
「末端商品コード」フィールドには、「製品条件」に属するツリー表示テーブル122の「末端製品フラグ」フィールドの値が「真」である製品コードが記述される。
【0024】
「日付」フィールドは、グラフに表示するデータの、横軸に相当するデータが記録される。
「販路A売上」フィールド、「販路B売上」フィールド、「販路C売上」フィールド及び「販路D売上」フィールドは、グラフに表示するデータの、縦軸に相当するデータが記録される。
ここではあくまでも一例としてこのようなフィールドを想定している。
【0025】
この実施形態では、末端部門のみが具体的な数値を記録し、グラフ用テーブル123に記録されていることを想定している。
図5の場合では、実際に売り上げを記録する部門は、末端の、例えば「A営業1課」或は「A営業2課」等の、末端部門フラグが真の部門だけである。
【0026】
[ツリー表示]
これより、ツリー表示の動作を説明する。
図6は、クライアント102の全体処理の流れを示すフローチャートである。
図7は、クライアント102のツリー展開処理の動作の流れを示すフローチャートである。
図8は、クライアント102のツリー収納処理の動作の流れを示すフローチャートである。
図9は、サーバのツリー表示cgi107の動作の流れを示すフローチャートである。
【0027】
まず、図6を参照して、クライアント102の全体の動作の流れを説明する。
なお、これはWebブラウザ105の動作のうち、本実施形態にかかる部分のみを抜粋して、仮想的にフローチャートにしたものである。実際には、Webブラウザ105は能動的に入力待ちをしている訳ではなく、クリックしたリンクに呼応して、所定の処理が行われる。具体的には、リンクに埋め込まれているURLに従ってWebサーバ103にアクセスすると共に、Webブラウザ105内で動作するJavaScriptプログラムがWebサーバ103から受信したデータの処理を行う。すなわち、Webブラウザ105は対話式(interactive)に動作する。
【0028】
Webブラウザ105がWebサーバ103にアクセスすると(S601)、先ず初期状態の表示画面201が表示される(S602)。この初期状態の表示画面において、ツリー表示領域202にはツリー展開が一切されていない状態の検索条件が表示される。なお、「保存」ボタン210によって、検索条件がCookieに保存されている場合は、この検索条件に基づいて検索及び表示制御が行われた後、グラフやツリー構造が表示画面201に表示される。
表示部109のグラフ表示領域203には、Webブラウザ105によって、一切の限定条件が与えられない状態のグラフが表示される。そして、Webブラウザ105はマウス等の入力を待つ(S603)。
【0029】
マウス等でクリックした対象がツリー表示制御ボタン207で、且つその検索条件がツリー展開されていない場合は、ツリー展開の指示がなされたことを意味する(S604のY)。そこで、Webブラウザ105はツリー展開処理を行う(S605)。そうでない場合(S604のN)は、次の判断処理(S606)に移行する。
マウス等でクリックした対象がツリー表示制御ボタン207で、且つその検索条件が既にツリー展開されている場合は、ツリー収納の指示がなされたことを意味する(S606のY)。そこで、Webブラウザ105はツリー収納処理を行う(S607)。そうでない場合(S606のN)は、次の判断処理(S608)に移行する。
マウス等でクリックした対象がグラフ表示制御ボタン209である場合は(S608のY)、グラフ表示処理を行う(S609)。
グラフ表示等を終了するボタン等の操作であれば(S608のN)、処理を終了する(S610)。
ステップS605のツリー展開処理、ステップS607のツリー収納処理、ステップS609のグラフ表示処理のいずれの処理においても、それらの処理を完遂した後、再び次の入力を待つ(S603)。
【0030】
次に、図7を参照して、Webブラウザ105によるツリー展開処理の動作の流れを説明する。これは図6のステップS605の動作の詳細である。
Webブラウザ105の制御部112は、処理を開始すると(S701)、先ず、ツリー表示制御ボタン207に埋め込まれているリンクのURLにアクセスする。URLには、検索条件である検索キーが含まれる、ツリー表示cgi107が指定されている(S702)。
次に、制御部112はWebサーバ103のツリー表示cgi107から送信されるデータの受信完了を待つ(S703)。
【0031】
データ受信が完遂したら(S703のY)、制御部112はXMLフォーマットで記述されている受信データをHTMLに変換し(S704)、階層構造のツリーデータを作成するための、挿入処理を行う(S705)。この挿入処理の詳細は後述する(図10参照)。この動作によって、ツリー構造データファイル115は更新される。
そして、制御部112はツリー表示制御部110を制御する。ツリー表示制御部110は、更新されたツリー構造データファイル115に基づき、クリックされたツリー表示制御ボタン207に埋め込まれているリンクの内容を書き換えて、表示部109に表示されているツリー表示の更新を行い(S706)、処理を終了する(S707)。
【0032】
次に、図8を参照して、Webブラウザ105によるツリー収納処理の動作の流れを説明する。これは図6のステップS607の動作の詳細である。
制御部112は、処理を開始すると(S801)、先ず、ツリー表示制御ボタン207に埋め込まれているリンクのURLを解釈する。そして、ツリー構造データファイル115の、クリックされた検索条件の次の行以降に記述されている、下位の階層の行(レコード)を削除する(S802)。
そして、制御部112はツリー表示制御部110を制御する。ツリー表示制御部110は、更新されたツリー構造データファイル115に基づき、クリックされたツリー表示制御ボタン207に埋め込まれているリンクの内容を書き換えて(S803)、表示部109に表示されているツリー表示の更新を行い(S804)、処理を終了する(S805)。
以上の説明で判るように、ツリー収納処理の際、Webブラウザ105はWebサーバ103にはアクセスしない(する必要がない)。
【0033】
次に、図9を参照して、Webサーバ103のツリー表示cgi107の動作の流れを説明する。
Webサーバプログラム106は、Webブラウザ105からアクセスされることによって、ツリー表示cgi107を起動する(S901)。すると、ツリー表示cgi107は、ツリー構造テーブル118の親部門コードを、Webブラウザ105から与えられた検索キー(部門コード)にて検索を行う。そして、得られた子部門コードの一時リストを作成する(S902)。
次に、ツリー表示cgi107は、得られた一時リスト内の部門コードを検索キーにして、ツリー表示テーブル119を検索して、Webブラウザ105に送信するためのリストを作成する(S903)。
ツリー表示cgi107は、当該リストをWebブラウザ105に送信して(S904)、処理を終了する(S905)。
【0034】
図10は、ツリー表示の動作の仕組みを示す、模式図である。
マウス等の入力部113によってツリー表示制御ボタン207がクリックされると(図7のS701)、これを制御部112が受け、サーバのツリー表示cgi107に命令が送信される(S702)。
ツリー表示cgi107は、制御部112によって起動されると(図9のS901)、ツリー構造テーブル118を検索し、子部門コードのリストを得る(S902)。次に、そのリストを基にツリー表示テーブル119を検索し、表示用リスト1002を得る(S903)。
表示用リスト1002はツリー表示cgi107から制御部112を介してツリー表示制御部110に渡される(図7のステップS703)。ツリー表示制御部110は、受信したXML形式の表示用リストをHTML形式の文書に変換して(S704)、ツリー構造データファイル115の然るべき箇所に挿入する(S705)。そして、表示部109にツリー表示処理を行う(S706)。こうして、下位階層の展開表示が実現する。
【0035】
マウス等の入力部113によってツリー表示制御ボタン207がクリックされると、これを制御部112が受け(図8のS801)、ツリー表示制御部110に処理内容が渡される。ツリー表示制御部110は下位階層のリストを消去し(S802)、押されたリンクの内容を書き換えて(S803)、ツリーの再表示を行う(S804)。こうして、下位階層の収納表示が実現する。
【0036】
[グラフ表示]
これより、図11及び図12に基づいて、グラフ表示の動作の流れを説明する。
図11は、クライアント102のグラフ表示処理の動作の流れを示すフローチャートである。
図12は、サーバのグラフ作成cgi108の動作の流れを示すフローチャートである。
【0037】
まず、図11を参照して、グラフ表示処理の動作の流れを説明する。
処理を開始すると(S1101)、制御部112は先ず、グラフ表示制御ボタン209に埋め込まれているリンクのURLにアクセスする。URLには、検索条件である検索キーが含まれる、グラフ作成cgi108が指定されている(S1102)。
次に、制御部112はWebサーバ103のグラフ作成cgi108から送信されるデータの受信完了を待つ(S1103)。
【0038】
データ受信が完遂したら(S1103のY)、制御部112は受信データを不揮発性ストレージ114内にグラフ表示データファイル116として蓄積する。この動作によって、グラフ表示データファイル116は更新される。
次に、制御部112はグラフ表示制御部111を制御する。グラフ表示制御部111は、グラフ表示データファイル116に基づいて、表示部109に表示されているグラフ表示の更新を行い(S1104)、処理を終了する(S1105)。
【0039】
次に、図12を参照して、Webサーバ103のグラフ作成cgi108の動作の流れを説明する。
Webサーバプログラム106は、Webブラウザ105からアクセスされることによって、グラフ作成cgi108を起動する(S1201)。すると、グラフ作成cgi108は、ツリー構造テーブル118の親部門コードを、Webブラウザ105から与えられた検索キー(部門コード)にて検索を行い、子部門コードのリストを得る。そして、得られた子部門コードのリストを検索キーにして、再度ツリー構造テーブル118の親部門コードを検索する。この、再帰的検索動作を繰り返し、最終的に末端部門である部門コードのリストを得る(S1202)。この再帰的検索動作によって得られるリストは、自ずとツリー表示テーブル119の末端部門フラグが真である部門コードとなる。
【0040】
次に、グラフ作成cgi108は、得られたリスト内の部門コードを検索キーにして、グラフ用テーブル123を検索して、グラフ用テーブル123から得るレコードを限定する(S1203)。
そして、グラフ作成cgi108は、所定の条件に従って、グラフ用テーブル123の値からグラフ表示用ファイルを作成し(S1204)、Webブラウザ105に送信して(S1205)、処理を終了する(S1206)。
【0041】
ステップS1202の時点で、ツリー構造の上位に位置する検索キーを指定すると、その下位に含まれる末端の検索キー(部門コード)を全て含むリストが、グラフ作成cgi108によって作成される。
ステップS1203では、このリストに列挙される検索キーを全てOR条件で指定して、グラフ用テーブル123を検索する。
すなわち、ツリー表示領域202に表示されるツリー構造に従った検索が実現される。
【0042】
本実施形態には、以下のような応用例が考えられる。
(1)本実施形態では、ツリー表示を行うために、ツリー表示テーブル119を用意し、ツリー構造テーブル118から検索して、ツリー展開処理を行った。
ところで、ツリー表示テーブル119は、部門コードのフィールドと部門名のフィールドよりなるテーブルと、ツリー構造テーブル118があれば、所定のプログラムで自動的に作成できるものである。そこで、ツリー表示テーブル119を用意しない代わりに、部門マスタとツリー構造テーブル118で、表示用リスト1002を自動生成するようにしてもよい。
【0043】
(2)グラフ表示制御ボタン209は、複数指定させることができる。この場合、指定した(黒塗りの四角に表示された)検索キーが、それぞれOR条件で設定されて、グラフ用テーブル123を検索することとなる。
【0044】
(3)上述の実施形態では、Webサーバ103にはユーザ認証の仕組みは記述していなかった。しかし、必要に応じてグラフ表示が可能なユーザを限定するために、周知のCookie認証等のユーザ認証の仕組みを採用することができる。
また、その際、「保存」ボタン210による検索条件の保存機能は、ユーザ認証と組にすることができる。一例としては、認証用のCookieと検索条件保存用のCookieを共通のものにすることができる。
【0045】
本実施形態においては、グラフ表示システムを開示した。
階層的に分類できる検索キーを、ツリー構造で表示すると共に、その検索キーをクリック操作することで、即座にグラフ表示の限定条件として反映させることができる。このため、グラフ表示に極めて直感的なユーザインターフェースを提供できる。
【0046】
以上、本発明の実施形態例について説明したが、本発明は上記実施形態例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、他の変形例、応用例を含むことは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の一実施形態の例である、グラフ表示システムの機能ブロック図である。
【図2】クライアントの表示部に表示される表示画面の一例である。
【図3】ツリー表示領域の状態遷移を示す図である。
【図4】部門条件ツリー領域の変化とグラフ表示領域の変化を示す図である。
【図5】テーブルの一例を示す図である。
【図6】クライアントの全体処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】クライアントのツリー展開処理の動作の流れを示すフローチャートである。
【図8】クライアントのツリー収納処理の動作の流れを示すフローチャートである。
【図9】サーバのツリー表示cgiの動作の流れを示すフローチャートである。
【図10】ツリー表示の動作の仕組みを示す模式図である。
【図11】クライアントのグラフ表示処理の動作の流れを示すフローチャートである。
【図12】サーバのグラフ作成cgiの動作の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0048】
101…グラフ表示システム、102…クライアント、103…Webサーバ、104…ネットワーク、105…Webブラウザ、106…Webサーバプログラム、107…ツリー表示cgi、108…グラフ作成cgi、109…表示部、110…ツリー表示制御部、111…グラフ表示制御部、112…制御部、113…入力部、114…不揮発性ストレージ、115…ツリー構造データファイル、116…グラフ表示データファイル、117…「部門条件」カテゴリ、118…ツリー構造テーブル、119…ツリー表示テーブル、120…「製品条件」カテゴリ、121…ツリー構造テーブル、122…ツリー表示テーブル、123…グラフ用テーブル、201…表示画面、202…ツリー表示領域、203…グラフ表示領域、204…検索条件設定領域、205…部門条件ツリー領域、206…製品条件ツリー領域、207…ツリー表示制御ボタン、208…ツリー末端表示記号、209…グラフ表示制御ボタン、210…「保存」ボタン、1002…表示用リスト
【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作情報を出力する入力部と、
複数の検索キーを階層表示すると共に前記入力部の操作に応じて前記階層表示が変化するツリー表示領域と、前記入力部の前記ツリー表示領域における前記検索キーの選択操作情報に呼応して表示内容が選択された前記検索キーの検索結果を反映して変更されるグラフ表示領域とを有する表示部と
を備えることを特徴とする、グラフ表示装置。
【請求項2】
グラフ表示装置とサーバよりなるグラフ表示システムであって、
前記グラフ表示装置は、
操作情報を出力する入力部と、
複数の検索キーを階層表示するツリー表示領域と、グラフ表示領域とを有する表示部と、
前記入力部と前記表示部との間に接続され、前記入力部の前記ツリー表示領域における前記検索キーのツリー表示操作情報に応じて前記階層表示を変化させるべく制御すると共に、前記入力部の前記ツリー表示領域における前記検索キーの選択操作情報を送信する制御部と
を備え、
前記サーバは、
複数の検索キーの階層関係が格納されているツリー構造テーブルと、
前記複数の検索キーと共にグラフ表示のための情報が格納されているグラフ用テーブルと、
前記入力部の前記ツリー表示領域における前記検索キーのツリー表示操作情報を前記制御部から受信して前記ツリー構造テーブルを検索し、検索結果を前記制御部に送信するツリー表示用検索部と、
前記入力部の前記ツリー表示領域における前記検索キーの選択操作情報を前記制御部から受信して前記グラフ用テーブルを検索し、検索結果を前記制御部に送信するグラフ作成用検索部と
を備えることを特徴とする、グラフ表示システム。
【請求項1】
操作情報を出力する入力部と、
複数の検索キーを階層表示すると共に前記入力部の操作に応じて前記階層表示が変化するツリー表示領域と、前記入力部の前記ツリー表示領域における前記検索キーの選択操作情報に呼応して表示内容が選択された前記検索キーの検索結果を反映して変更されるグラフ表示領域とを有する表示部と
を備えることを特徴とする、グラフ表示装置。
【請求項2】
グラフ表示装置とサーバよりなるグラフ表示システムであって、
前記グラフ表示装置は、
操作情報を出力する入力部と、
複数の検索キーを階層表示するツリー表示領域と、グラフ表示領域とを有する表示部と、
前記入力部と前記表示部との間に接続され、前記入力部の前記ツリー表示領域における前記検索キーのツリー表示操作情報に応じて前記階層表示を変化させるべく制御すると共に、前記入力部の前記ツリー表示領域における前記検索キーの選択操作情報を送信する制御部と
を備え、
前記サーバは、
複数の検索キーの階層関係が格納されているツリー構造テーブルと、
前記複数の検索キーと共にグラフ表示のための情報が格納されているグラフ用テーブルと、
前記入力部の前記ツリー表示領域における前記検索キーのツリー表示操作情報を前記制御部から受信して前記ツリー構造テーブルを検索し、検索結果を前記制御部に送信するツリー表示用検索部と、
前記入力部の前記ツリー表示領域における前記検索キーの選択操作情報を前記制御部から受信して前記グラフ用テーブルを検索し、検索結果を前記制御部に送信するグラフ作成用検索部と
を備えることを特徴とする、グラフ表示システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2009−104479(P2009−104479A)
【公開日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−276919(P2007−276919)
【出願日】平成19年10月24日(2007.10.24)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年10月24日(2007.10.24)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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