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グランドパッキン
説明

グランドパッキン

【課題】グランドパッキン中における編み糸の膨張黒鉛テープにおいて、その幅方向の端部に不本意に起こる亀裂により、シール性能が悪化するのを抑制すること。
【解決手段】本発明のグランドパッキン中の複数本の編み糸において、それらの編み糸の中には、所定幅の膨張黒鉛テープ30が幅方向に縮まるように折り曲げられており、この折り曲げられた膨張黒鉛テープ30の内部に膨張黒鉛テープ30の長手方向に向け補強線材41が埋設された編み糸10Aが備えられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体機器の軸封部などに用いるグランドパッキンに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、編組されたグランドパッキン中の複数本の編み糸として、たとえば特公平6−27546号公報及び特開平6−74346号公報に記載された編み糸が知られている。この編み糸は、膨張黒鉛テープが幅方向に縮まるように折り曲げられており、その折り曲げられた膨張黒鉛テープの外周全体が接着剤や融着材を使用することなく網目を有したニット編み又は編組体よりなる補強材のみで被覆されているものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、膨張黒鉛テープは、引張りやねじりに弱いので、グランドパッキン中の編み糸の中には、不本意にも、膨張黒鉛テープの幅方向の端部に亀裂(割れ)が発生していることがある。そして、この亀裂の数が多くなればなるほど、また、この亀裂が大きければ大きいほど、さらに、この亀裂の発生している編み糸の本数が増えれば増えるほど、グランドパッキンのシ−ル性能に悪化をきたすことになる。
【0004】
また、グランドパッキンの製造直後に上記亀裂がなくても、製造後において、グランドパッキンを所定寸法に圧縮成形したり、リング状に圧縮成形したりした時に上記亀裂が発生することもあり、また、装置にセットとしてシールする時に強い締め付け力を受けて上記亀裂が発生することもある。勿論、グランドパッキンの製造直後に上記亀裂が発生していれば、上記圧縮成形や締め付け力によって、上記亀裂が拡大するという事態になる。
【0005】
そこで、本発明は、不本意に起こる上記亀裂によるシ−ル性能の悪化を抑制することができるグランドパッキンを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明に係るグランドパッキンは、編組グランドパッキン中の編み糸において、膨張黒鉛テープの外周全体が接着剤や融着材を使用することなく網目を有したニット編み又は編組体よりなる補強線材のみで被覆されており、かつ前記膨張黒鉛テープが幅方向に縮まるように折り曲げられており、かつこの折り曲げられた膨張黒鉛テープの幅方向の両端部が折り返されている編み糸が備えられていることを特徴とする。
【0007】
また、請求項2に記載の発明に係るグランドパッキンは、ひねり加工されたグランドパッキン中の編み糸において、外周全体を露出させた膨張黒鉛テープの内部に長手方向に向け補強線材が埋設されており、かつ前記膨張黒鉛テープが幅方向に縮まるように折り曲げられており、かつこの折り曲げられた膨張黒鉛テープの幅方向の両端部が折り返されている編み糸が備えられていることを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明に係るグランドパッキンは、編組グランドパッキン中の編み糸において、膨張黒鉛テープの外周全体が接着剤や融着材を使用することなく網目を有したニット編み又は編組体よりなる補強線材のみで被覆されており、かつ前記膨張黒鉛テープの幅方向の両端部が互いに折り返されており、かつこの折り返された膨張黒鉛テープがひねり加工されている編み糸が備えられていることを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明に係るグランドパッキンは、ひねり加工したグランドパッキン中の編み糸において、外周全体を露出させた膨張黒鉛テープの内部に長手方向に向け補強線材が埋設されており、かつ前記膨張黒鉛テープの幅方向の両端部が互いに折り返されており、かつこの折り返された膨張黒鉛テープがひねり加工されている編み糸が備えられていることを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の発明に係るグランドパッキンは、請求項3、請求項4のいずれかに記載のグランドパッキンにおいて、前記膨張黒鉛テープの幅方向の両端部が、それら端縁を離隔させて対向する方向に折り返されていることを特徴とする。
【0011】
請求項1,2に記載の発明に係るグランドパッキンによれば、そのグランドパッキン中の編み糸において、幅方向に縮まるように折り曲げられた張黒鉛テープがさらにその幅方向の両端部において折り返された編み糸が備えられていることにより、仮にその膨張黒鉛テープの幅方向の端部に亀裂が発生していても、その亀裂が大きい場合には、折られて縮小される状態となり、また、小さい亀裂の場合には、折り曲げられた膨張黒鉛テープの外側片部に向かい合う状態になり、亀裂がそのまま真っ直ぐに外へ伸ばされた状態で露出しないので、グランドパッキンのシ−ル性能の悪化を抑制することができる。
また、上記請求項1,2に記載のグランドパッキンは、製造後に所定寸法に圧縮成形したり、リング状にするために圧縮成形したりする場合があり、また、装置にセットとしてシールする時には、強い締め付け力を受けるが、このようなときにも、上記のような編み糸を備えていれば、膨張黒鉛テープの幅方向の両端部が折り返されているため、亀裂が発生し難くなり、また、亀裂が発生している場合は、亀裂の拡大を抑制することができる。
さらに、上記のような編み糸をグランドパッキン中に増やせば増やすほど、膨張黒鉛テープの幅方向の端部の亀裂の影響は少なくなり、この亀裂によるグランドパッキンのシ−ル性能の悪化をより効果的に抑制することができる。
また、請求項3,4,5に記載の発明に係るグランドパッキンにおいても、その複数本の編み糸の中に膨張黒鉛テープの幅方向の両端部が互いに折り返され、かつこの折り返された膨張黒鉛テープがひねり加工されている編み糸が備えられていることにより、上記請求項1,2に記載の発明に係るグランドパッキンと同様、仮にその膨張黒鉛テープの幅方向の端部に亀裂が発生していても、大きな亀裂の場合は折られて縮小される状態になり、また、小さい亀裂の場合は膨張黒鉛テープの外側片部に向かい合う状態になり、グランドパッキンのシ−ル性能の悪化を抑制することができる。また、製造後においても、上記請求項1,2に記載の発明に係るグランドパッキンと同様、膨張黒鉛テープの幅方向の端部に亀裂が発生し難くなる利点がある。さらに、上記のような編み糸をグランドパッキン中に増やせば増やすほど、膨張黒鉛テープの外側端部の亀裂によるグランドパッキンのシ−ル性能の悪化をより効果的に抑制することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明のグランドパッキンによれば、膨張黒鉛テープの幅方向の端部に発生している或いはこれから発生する亀裂により、グランドパッキンのシ−ル性能が悪化するという事態を抑制することができ、信頼性の高い安定したシ−ル性能を発揮するグランドパッキンを提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】請求項1,3,5に記載の発明に係る編組グランドパッキンの実施形態の一例を示す概略外観斜視図である。
【図2】請求項2,4,5に記載の発明に係るひねり加工されたグランドパッキンの実施形態の一例を示す概略外観斜視図である。
【図3】請求項1に記載の発明に係るグランドパッキンの実施形態であるグランドパッキン中の編み糸を示す部分拡大斜視図である。
【図4】図3の編み糸の断面図である。
【図5】比較例の編み糸の断面図である。
【図6】(A)〜(C)は請求項1に記載の発明に係るグランドパッキンの実施形態であるグランドパッキン中の編み糸の他の実施形態を示す断面図である。
【図7】(A)〜(E)は請求項1に記載の発明に係るグランドパッキンの実施形態であるグランドパッキンの編み糸と組み合わせる編み糸を示す断面図である。
【図8】請求項1に記載の発明に係るグランドパッキンの実施形態であるグランドパッキン中の編み糸の他の実施形態を示す断面図である。
【図9】請求項2に記載の発明に係るグランドパッキン中の編み糸の実施形態を示す断面図である。
【図10】請求項3,5に記載の発明に係るグランドパッキンの実施形態であるグランドパッキン中の編み糸を示す断面図である。
【図11】請求項3,5に記載の発明に係るグランドパッキンの実施形態であるグランドパッキン中の編み糸をほどいた状態で示す斜視図である。
【図12】請求項3に記載の発明に係るグランドパッキンの実施形態であるグランドパッキン中の編み糸と組み合わせる編み糸を示す断面図である。
【図13】請求項3に記載の発明に係るグランドパッキンの実施形態であるグランドパッキン中の編み糸の他の実施形態をほどいた状態で示す斜視図である。
【図14】請求項3に記載の発明に係るグランドパッキンの実施形態であるグランドパッキン中の編み糸の他の変形形態を示す断面図である。
【図15】請求項3,5に記載の発明に係るグランドパッキンの実施形態であるグランドパッキン中の編み糸のさらに他の変形形態を示す断面図である。
【図16】請求項4,5に記載の発明に係るグランドパッキン中の編み糸の実施形態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は請求項1に記載の発明に係る編組グランドパッキンの実施形態である一例の概略外観斜視図であり、また、図2は請求項2に記載の発明に係るひねり加工されたグランドパッキンの実施形態である一例の概略外観斜視図である。
これら編組グランドパッキン1及びひねり加工されたグランドパッキン2において、それらを構成する編み糸10の中の少なくとも1本、好ましくは半数以上、さらに好ましくは全部について、図3に示すように、所定幅の膨張黒鉛テープ30が幅方向に縮まるように長手方向に谷折り状に折り曲げられ、この折り曲げられた膨張黒鉛テープ30の幅方向の両端部31,31が、その膨張黒鉛テープ30の中に向くように折り返され、その外周全体が接着剤や融着材を使用することなく網目を有したニット編み又は編組体よりなる補強線材40のみで被覆された編み糸10Aが備えられている。
【0015】
この編み糸10Aの補強線材40としては、ステンレス、インコネル,モネルなどの金属線、木綿,レーヨン,フエノール,アラミド,PBO,PBI,PTFE,PPS,PEEKなどの有機繊維、炭素繊維,セラミック繊維などの無機繊維などが適宜使用できる。
【0016】
また、上記グランドパッキン1,2中において、上記編み糸10Aとしなかった編み糸については、膨張黒鉛または膨張黒鉛テープを用いた適宜の編み糸を使用することができるが、例えば、図7(A)(B)(C)(D)(E)に示すように、所定幅の膨張黒鉛テープ30を幅方向に縮まるように折り曲げ、この折り曲げた膨張黒鉛テープ30の外周全体を接着剤や融着材を使用することなく網目を有したニット編み又は編組体よりなる補強線材40のみで被覆したものなどが同タイプとなるので好ましい。
【0017】
このような編み糸10Aが編組グランドパッキン1中に又はひねり加工されたグランドパッキン2中に備えられていれば、図4に示すように、その膨張黒鉛テープ30の幅方向の端部31,31に亀裂32,32が発生していても、その亀裂32,32は、折り曲げられた膨張黒鉛テープ30の外側片部33の中(内側)にありかつ外側片部33と向かい合う状態になり、図5のように、亀裂32,32がそのまま真っ直ぐに外へ露出する場合に比べて、グランドパッキン1,2のシ−ル性能の悪化を抑制することができる。
【0018】
また、膨張黒鉛テープ30の端部31,31の亀裂32,32が、その端部31,31を乗り越えて外側片部33に至るかなり大きい場合にも、端部31,31の折り返しによって、その亀裂32,32が例えば2つに折られて縮小される状態になるので、グランドパッキン1,2のシ−ル性能の悪化を抑制することができる。
【0019】
さらに、グランドパッキン1,2の製造後に、これを所定寸法に圧縮成形したり、リングに圧縮成形したり、或いは、シールの時に大きな締め付け力を受けたりした場合にも、上記のような編み糸10Aを備えていれば、膨張黒鉛テープ30の幅方向の端部31,31が折り返されているため、亀裂の発生や亀裂の拡大を抑制することができる。
【0020】
なお、上記のような編み糸10Aをグランドパッキン1,2中に増やせば増やすほど、膨張黒鉛テープ30の幅方向の端部31,31の亀裂の影響は少なくなり、この亀裂によるグランドパッキン1、2のシ−ル性能の悪化をより効果的に抑制することができるのは勿論である。
【0021】
上記実施形態では、グランドパッキン1,2中に少なくとも1本以上、上記編み糸10Aとする場合を示したが、勿論、上記編み糸10Aの形態に限らず、例えば図6(A)(B)(C)に示すような編み糸10Aの形態であってもよく、また、膨張黒鉛テープ30を幅方向に縮まるように折り曲げる折り曲げ方、及び膨張黒鉛テープ30の幅方向の端部31,31を折り返す折り返し方は、それ以外の形態であってもよい。なお、図6(A)(B)(C)の各編み糸10Aに対しては、上記実施形態の編み糸10Aと対応する部分に同一符号を付すことによって説明を省略する。
【0022】
また、上記折り返す方向も、膨張黒鉛テープ30の幅方向の両端部31,31を、その膨張黒鉛テープ30の中(内側)に向くように折り返す場合に限らず、例えば、代表例として示す図8のように両端部31,31を膨張黒鉛テープ30の外側に向くように折り返してもよいし、一方の端部31は膨張黒鉛テープ30の外側で、他方の端部31は膨張黒鉛テープ30の内側に向くように折り返してもよい。
【0023】
さらに、上記図4、図6、及び図8に例示の各実施形態では、網目を有したニット編み又は編組体よりなる被覆の補強線材40を使用する場合を示したが、この補強線材40に代えて、本発明の実施形態として示す図9(A)(B)のように外周全体を露出させた膨張黒鉛テープ30の内部に所定間隔をあけて長手方向に向け複数本を埋設した補強線材41及び折り曲げた膨張黒鉛テープ30の間に長手方向に向け配置させた補強線材42の少なくともいずれか一方を採用した編み糸10A、或いは、上記補強線材40及び上記補強線材41、42の全部を組み合わせた編み糸10A、或いは補強線材40といずれかの補強線材41、42とを組み合わせた編み糸10Aであってもよい。
【0024】
なお、上記補強線材41,42の材質としては、補強線材40と同様、ステンレス、インコネル,モネルなどの金属線、木綿,レーヨン,フエノール,アラミド,PBO,PBI,PTFE,PPS,PEEKなどの有機繊維、炭素繊維,セラミック繊維などの無機繊維などが使用でき、また、場合によっては、それら補強線材41,42と膨張黒鉛テープ30とを接着剤を介在させて互いに固定させてもよい。
【0025】
また、上記図4、図6、図8に例示の実施形態及び図9に例示の実施形態では、膨張黒鉛テープ30が一枚の場合を示したが、勿論、一枚に限らず、膨張黒鉛テープ30を複数枚重ねて本発明を適用することもできるものである。
【0026】
次に、図1,2に示す前述の実施形態である編組グランドパッキン1及びひねり加工されたグランドパッキン2中において、それらを構成する編み糸が、ひねり加工された編み糸20である場合について説明する。
このひねり加工された編み糸20のうち、少なくとも1本、好ましくは半数以上、さらに好ましくは全部について、図10に示すように、膨張黒鉛テープ30の幅方向の両端部31’,31”が、それら端縁を互いに離隔させて対向するように中(内側)に折り返され、この折り返された膨張黒鉛テープ30がひねり加工され、このひねり加工された膨張黒鉛テープ30の外周全体が接着剤や融着材を使用することなく網目を有したニット編み又は編組体よりなる補強線材40のみで被覆された編み糸20Aが備えられている。このグランドパッキン1,2中の編み糸20Aをほどいた状態を示すと、図11のようなものである。
【0027】
この編み糸20Aの補強線材40についても、ステンレス、インコネル,モネルなどの金属線、木綿,レーヨン,フエノール,アラミド,PBO,PBI,PTFE,PPS,PEEKなどの有機繊維、炭素繊維,セラミック繊維などの無機繊維などが適宜使用できる。
【0028】
また、上記グランドパッキン1,2中において、上記編み糸20Aとしなかった編み糸としては、これも膨張黒鉛または膨張黒鉛テープを用いた適宜の編み糸を使用することができるが、例えば図12に示すような所定幅の膨張黒鉛テープ30をひねり加工して、その外周全体を接着剤や融着材を使用することなく網目を有したニット編み又は編組体よりなる補強線材40のみで被覆した編み糸である。
【0029】
このような編み糸20Aが編組グランドパッキン1中に又はひねり加工されたグランドパッキン2中に備えられていれば、図10に示すように、膨張黒鉛テープ30の幅方向の両端部31’,31”に亀裂32,32が発生していても、その亀裂32,32は、ひねり加工された膨張黒鉛テープ30の中(内側)にありかつ外側片部33と向かい合う状態になり、亀裂32,32がそのまま全て外に露出する場合に比べて、グランドパッキン1,2のシ−ル性能の悪化を抑制することができる。
【0030】
また、膨張黒鉛テープ30の両端部31’,31”の亀裂32が、その両端部31’,31”を乗り越えて外側片部33に至るかなり大きい場合にも、両端部31’,31”の折り返しによって、その亀裂32,32が例えば2つに折られて縮小される状態になるので、グランドパッキン1,2のシ−ル性能の悪化を抑制することができる。
【0031】
さらに、グランドパッキン1,2の製造後に、これを所定寸法に圧縮成形したり、リングに圧縮成形したり、或いは、シールの時に大きな締め付け力を受けたりした場合にも、上記のような編み糸20Aを備えていれば、膨張黒鉛テープ30の両端部31’,31”が折り返されているため、亀裂の発生や亀裂の拡大を抑制することができる。
【0032】
なお、上記のような編み糸20Aをグランドパッキン1,2中に増やせば増やすほど、膨張黒鉛テープ30の幅方向の両端部31’,31”の亀裂による影響は少なくなり、この亀裂によるグランドパッキン1、2のシ−ル性能の悪化をより効果的に抑制することができるのは勿論である。
【0033】
上記実施形態では、グランドパッキン1,2中に少なくとも1本以上、上記編み糸20Aとする場合を示したが、勿論、上記編み糸20Aの形態は、膨張黒鉛テープ30の幅方向の外側端部31’及び内側端部31”の双方を内側に折り返す場合に限らず、図示しないが双方を外側に折り返えしたり、双方の折り返す方向を互いに逆にしたりしてもよい。
【0034】
また、膨張黒鉛テープ30の幅を広く設定した場合には、グランドパッキン1,2中の編み糸20Aをほどいた状態で示す図13のように、膨張黒鉛テープ30の幅方向の両端部31’31”の折り返す方向を互いに逆にして幅方向を屈曲または折り畳んで縮めるようにしたりしてもよい。
【0035】
さらに、グランドパッキン1,2中の編み糸20Aの断面状態で示す図14のような折畳み形態であってもよく、また、膨張黒鉛テープ30の補強線材40による被覆のさせ方として、補強線材40が膨張黒鉛テープ30の折り畳み面に介在するような被覆形態であってもよい。
【0036】
つまり、補強線材40による膨張黒鉛テープ30の被覆形態、膨張黒鉛テープ30の幅方向の両端部31’31”の折り返し形態、及びその折り返す方向は、上記の実施形態に限定されるものではない。
【0037】
また、上記図10、図11、図13、図14、図15に例示の各実施形態では、ニット編み又は編組体よりなる被覆の補強線材40を使用する場合を示したが、これに限らず、この補強線材40に代えて、本発明の実施形態として示す図16のように外周全体を露出させた膨張黒鉛テープ30の内部に所定間隔あけて長手方向に向け複数本を埋設した補強線材41及び折り曲げられた膨張黒鉛テープ30の間に長手方向に向け配置させた補強線材42の少なくともいずれか一方を採用した編み糸20A、或いは、上記補強線材40及び上記補強線材41、42の全部を組み合わせた編み糸20A、或いは補強線材40といずれかの補強線材41、42とを組み合わせた編み糸20Aであってもよい。
【0038】
なお、上記補強線材41,42の材質としても、前述のとおり、ステンレス、インコネル,モネルなどの金属線、木綿,レーヨン,フエノール,アラミド,PBO,PBI,PTFE,PPS,PEEKなどの有機繊維、炭素繊維,セラミック繊維などの無機繊維などが適宜使用できることはいうまでもなく、また、場合によって、それら補強線材41,42と膨張黒鉛テープ30とを接着剤を介在させて互いに固定させるようにしてもよいことはいうまでもないことである。
【0039】
また、上記図10、図11、図13、図14、図15に例示の各実施形態及び図16に例示の実施形態においては、膨張黒鉛テープ30を一枚使用する場合を示したが、勿論、膨張黒鉛テープ30を複数枚重ねて本発明を実施することができることはいうまでもないことである。
【0040】
さらに、上記実施形態及び実施形態に共通していえることであるが、図1,2に例示した編組グランドパッキン1及びひねり加工のグランドパッキン2に限定されるものではなく、中芯なし或いは中芯入りの種々の編組グランドパッキン及びひねり加工のグランドパッキンに適用することができ、また、本発明の特徴的なグランドパッキン中の編み糸の形成時期としては、編組前またはひねり加工前に限らず、編組またはひねり加工時であってもよく、さらに、グランドパッキンが後に所定寸法に圧縮成形されたり、リング状に成形されたり、或いは装置にセットされた時に強い締め付け力を受けたりして、膨張黒鉛テープ30の幅方向の端部に亀裂の発生や亀裂の拡大が起こることを抑制したい場合は、その圧縮力が作用する時に折り返しを完成させるようして亀裂の発生や亀裂の拡大を抑制するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0041】
1 編組グランドパッキン
2 ひねり加工されたグランドパッキン
10 グランドパッキン中の編み糸
10A 膨張黒鉛テープの両端部が折り返された編み糸
20 グランドパッキン中の編み糸
20A 膨張黒鉛テープの外側の端部が折り返された編み糸
30 膨張黒鉛テープ
31 膨張黒鉛テープの幅方向の端部
31’膨張黒鉛テープの幅方向の外側の端部
31” 膨張黒鉛テープの幅方向の内側の端部
32 亀裂
33 膨張黒鉛テープの外側片部
40 補強線材
41 補強線材
42 補強線材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
編組グランドパッキン中の複数本の編み糸において、それらの編み糸の中には、膨張黒鉛テープの外周全体が接着剤や融着材を使用することなく網目を有したニット編み又は編組体よりなる補強線材のみで被覆されており、かつ前記膨張黒鉛テープが幅方向に縮まるように折り曲げられており、かつこの折り曲げられた膨張黒鉛テープの幅方向の両端部が折り返された編み糸が備えられていることを特徴とするグランドパッキン。
【請求項2】
ひねり加工したグランドパッキン中の複数本の編み糸において、それらの編み糸の中には、外周全体を露出させた膨張黒鉛テープの内部に長手方向に向け補強線材が埋設されており、かつ前記膨張黒鉛テープが幅方向に縮まるように折り曲げられており、かつこの折り曲げられた膨張黒鉛テープの幅方向の両端部が折り返されている編み糸が備えられていることを特徴とするグランドパッキン。
【請求項3】
編組グランドパッキン中の複数本の編み糸において、それらの編み糸の中には、膨張黒鉛テープの外周全体が接着剤や融着材を使用することなく網目を有したニット編み又は編組体よりなる補強線材のみで被覆されており、かつ前記膨張黒鉛テープの幅方向の両端部が互いに折り返されており、かつこの折り返された膨張黒鉛テープがひねり加工されている編み糸が備えられていることを特徴とするグランドパッキン。
【請求項4】
ひねり加工したグランドパッキン中の複数本の編み糸において、それらの編み糸の中には、外周全体を露出させた膨張黒鉛テープの内部に長手方向に向け補強線材が埋設されており、かつ前記膨張黒鉛テープの幅方向の両端部が互いに折り返されており、かつこの折り返された膨張黒鉛テープがひねり加工されている編み糸が備えられていることを特徴とするグランドパッキン。
【請求項5】
前記膨張黒鉛テープの幅方向の両端部が、それら端縁を離隔させて対向する方向に折り返されていることを特徴とする請求項3、請求項4のいずれかに記載のグランドパッキン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2013−100903(P2013−100903A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−282524(P2012−282524)
【出願日】平成24年12月26日(2012.12.26)
【分割の表示】特願2011−26541(P2011−26541)の分割
【原出願日】平成11年12月27日(1999.12.27)
【出願人】(000229737)日本ピラー工業株式会社 (337)
【Fターム(参考)】