説明

グリシン繰り返し配列タンパク質を産生する形質転換体

【課題】本発明により、医薬品、工業製品、化粧品、食品等として商業的に一層価値がある高性能な多用途素材となるようなグリシン繰り返し配列タンパク質を、本来の物性が損なわれない状態で生産する形質転換体等が提供すること。
【解決手段】下記(1)〜(3)の全てのタンパク質のアミノ酸配列をコードする塩基配列を有するポリヌクレオチドが微生物細胞内に導入されて得られることを特徴とする形質転換体等。
(1)シクロスポリンAに結合性を有するシクロフィリン系タンパク質
(2)プロリン水酸化酵素
(3)下記の特性(A)及び(B)を有するグリシン繰り返し配列タンパク質
<特性(A)>
グリシン繰り返し配列タンパク質におけるポリペプチド鎖が、連続するGly-Xaa-Yaaの繰り返し配列を有する。
<特性(B)>
グリシン繰り返し配列タンパク質におけるポリペプチド鎖の連続するGly-Xaa-Yaaの繰り返し配列にイミノ酸が含まれている。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記(1)〜(3)の全てのタンパク質のアミノ酸配列をコードする塩基配列を有するポリヌクレオチドが微生物細胞内に導入されて得られることを特徴とする形質転換体。
(1)シクロスポリンAに結合性を有するシクロフィリン系タンパク質
(2)プロリン水酸化酵素
(3)下記の特性(A)及び(B)を有するグリシン繰り返し配列タンパク質
<特性(A)>
グリシン繰り返し配列タンパク質におけるポリペプチド鎖が、連続するGly-Xaa-Yaaの繰り返し配列を有する。
<特性(B)>
グリシン繰り返し配列タンパク質におけるポリペプチド鎖の連続するGly-Xaa-Yaaの繰り返し配列にイミノ酸が含まれている。
【請求項2】
請求項1記載の形質転換体が、前記(1)〜(3)の全てのタンパク質をその細胞内に産生していることを特徴とする形質転換体。
【請求項3】
前記シクロフィリン系タンパク質が、シクロフィリンBであることを特徴とする請求項1又は2記載の形質転換体。
【請求項4】
前記シクロフィリン系タンパク質が、シクロフィリンCであることを特徴とする請求項1又は2記載の形質転換体。
【請求項5】
前記シクロフィリン系タンパク質のアミノ酸配列をコードする塩基配列を有するポリヌクレオチドが、酵母由来のプロモーターの下流に連結されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの請求項記載の形質転換体。
【請求項6】
請求項1又は2記載の形質転換体が、更に下記(4)のタンパク質をその細胞内に産生していることを特徴とする形質転換体。
(4)リジン水酸化酵素
【請求項7】
前記リジン水酸化酵素が、リジルヒドロキシラーゼ1又はリジルヒドロキシラーゼ3から選択される少なくとも1種類のリジン水酸化酵素であることを特徴とする請求項6記載の形質転換体。
【請求項8】
請求項1又は2記載の形質転換体が、更に下記(5)のタンパク質をその細胞内に産生していることを特徴とする形質転換体。
(5)Hsp47
【請求項9】
前記プロリン水酸化酵素が、プロリル−4−ヒドロキシラーゼであることを特徴とする請求項1又は2記載の形質転換体。
【請求項10】
前記プロリン水酸化酵素が、プロリル−4−ヒドロキシラーゼのαサブユニット及びプロリル−4−ヒドロキシラーゼのβサブユニットからなる酵素であることを特徴とする請求項9記載の形質転換体。
【請求項11】
前記プロリル−4−ヒドロキシラーゼのβサブユニットが酵母αファクターの分泌シグナルとの融合体であることを特徴とする請求項10記載の形質転換体。
【請求項12】
前記プロリル−4−ヒドロキシラーゼのαサブユニットが、α1サブユニット、α2サブユニット又はα3サブユニットであることを特徴とする請求項10記載の形質転換体。
【請求項13】
前記プロリン水酸化酵素のタンパク質のアミノ酸配列をコードする塩基配列を有するポリヌクレオチドの少なくとも1つが、酵母由来のプロモーターの下流に連結されていることを特徴とする請求項1〜12のいずれかの請求項記載の形質転換体。
【請求項14】
前記特性(A)及び(B)を有するグリシン繰り返し配列タンパク質が、コラーゲンTypeI〜TypeXXIXから選択される少なくとも1種類のコラーゲンであることを特徴とする請求項1〜13のいずれかの請求項記載の形質転換体。
【請求項15】
前記特性(A)及び(B)を有するグリシン繰り返し配列タンパク質が、コラーゲンTypeI、コラーゲンTypeII、コラーゲンTypeIIIから選択される少なくとも1種類のコラーゲンであることを特徴とする請求項1〜13記載のいずれかの請求項記載の形質転換体。
【請求項16】
前記微生物細胞が、真核生物細胞であることを特徴とする請求項1〜15のいずれかの請求項記載の形質転換体。
【請求項17】
前記真核生物細胞が、酵母細胞であることを特徴とする請求項16記載の形質転換体。
【請求項18】
前記酵母細胞が、メタノール資化性酵母細胞であることを特徴とする請求項17記載の形質転換体。
【請求項19】
前記メタノール資化性酵母細胞が、Komagataella pastorisであることを特徴とする請求項18記載の形質転換体。
【請求項20】
請求項1〜19のいずれかの請求項記載の形質転換体が産生して得られうることを特徴とする前記特性(A)及び(B)を有するグリシン繰り返し配列タンパク質。
【請求項21】
微生物細胞内に、下記(1)〜(3)の全てのタンパク質のアミノ酸配列をコードする塩基配列を有するポリヌクレオチドを導入する第一工程、
第一工程により得られる形質転換体を培養することによりグリシン繰り返し配列タンパク質を産生させる第二工程、
第二工程で産生されたグリシン繰り返し配列タンパク質を回収する第三工程、
を含むことを特徴とするグリシン繰り返し配列タンパク質の取得方法。
(1)シクロスポリンAに結合性を有するシクロフィリン系タンパク質
(2)プロリン水酸化酵素
(3)下記の特性(A)及び(B)を有するグリシン繰り返し配列タンパク質
<特性(A)>
グリシン繰り返し配列タンパク質におけるポリペプチド鎖が、連続するGly-Xaa-Yaaの繰り返し配列を有する。
<特性(B)>
グリシン繰り返し配列タンパク質におけるポリペプチド鎖の連続するGly-Xaa-Yaaの繰り返し配列にイミノ酸が含まれている。
【請求項22】
請求項21記載の取得方法により取得されたグリシン繰り返し配列タンパク質。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−190210(P2011−190210A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−57483(P2010−57483)
【出願日】平成22年3月15日(2010.3.15)
【出願人】(000002093)住友化学株式会社 (8,981)
【出願人】(000002912)大日本住友製薬株式会社 (332)
【出願人】(591071104)株式会社高研 (38)
【Fターム(参考)】