説明

グリッドシステムの選択支援装置、選択支援方法、選択支援プログラム、及び記録媒体

【課題】図形の位置が、必ずしも、当該図形の配置を近似させるのに好適なグリッドポイントに近似されるとは限らなかった。
【解決手段】複数のグリッドシステムが1つ以上のコンテンツを配置すべき1つ以上の領域を指定するために使用された使用回数を各グリッドポイント毎に記憶する記憶部と、コンテンツを配置すべき領域を操作するための操作部と、前記領域の位置と、前記領域の近傍に存在する2つ以上のグリッドポイントの位置との間の距離に、前記2つ以上のグリッドポイントの各毎における、前記複数のグリッドシステムの各々の使用回数の合計を重み付きした重み付き距離を算出する算出部と、前記重み付き距離の観点から、前記2つ以上のグリッドポイントのうち、前記コンテンツの領域の位置を近似させることに適したグリッドポイントを抽出する抽出部と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、写真、画像、文字等のコンテンツが吸着(拘束)されるべきグリッドポイントについてその間隔及び位置等が規定された複数のグリッドシステムから、前記コンテンツを配置すべき領域を指定するために使用することが望ましいグリッドシステムを選択することを支援するグリッドシステムの選択支援装置、選択支援方法、選択支援プログラム、及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のグリッドシステム選択支援装置では、下記の特許文献1及び特許文献2に記載されているように、オペレータやユーザが、例えば、図形の入力を容易にすべく、当該装置が表示する複数のグリッド(グリッドシステムに相当。)の中から必要なグリッドを選択し、または、所望のグリッドを設定する。オペレータやユーザは、当該選択し又は設定したグリッド上に前記図形を配置する。配置に際しては、オペレータは、前記図形を所望のグリッドポイントに接近させることにより、所望のグリッドシステムを選択する。
【0003】
【特許文献1】特開昭64−17156号公報
【特許文献2】特開平3−269678号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記した従来のグリッドシステム選択支援装置は、当該図形の位置を、前記グリッド上に規定された離散的な点(グリッドポイントに相当。)のうち前記図形の位置に最も近いものに吸着させる、即ち、近似させることから、換言すれば、当該近似では、距離が近いか否かのみが考慮されて、前記図形の位置を近似させるべきグリッドポイントが決定されることから、前記図形の位置が、必ずしも、当該図形の配置を近似させるのに好適なグリッドポイントに近似されるとは限らないという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記した課題を解決すべく、本発明に係るグリッドシステム選択支援装置、選択支援方法、選択支援プログラム、及び記録媒体(以下、本欄で「グリッドシステム選択支援装置等」と略称する。)は、基本的に、(1)各グリッドシステムが複数のグリッドポイントから構成されている複数のグリッドシステムが1つ以上のコンテンツを配置すべき1つ以上の領域を指定するために使用された使用回数を各グリッドポイント毎に記憶し、(2)前記1つ以上のコンテンツに引き続くコンテンツを配置すべき領域を操作し、(3)前記操作により指定された前記領域の位置と、前記領域の近傍に存在する2つ以上のグリッドポイントの位置との間の距離に、前記2つ以上のグリッドポイントの各毎の前記使用回数により重み付きした重み付き距離を算出し、(4)前記重み付き距離の観点から、前記2つ以上のグリッドポイントのうち、前記コンテンツの領域の位置を近似させることに適したグリッドポイントを抽出する。
【0006】
本発明に係るグリッドシステム選択支援装置等によれば、前記コンテンツの領域の位置と当該領域の近傍に位置する2つ以上のグリッドポイントの位置との間に距離に、前記グリッドポイント毎の前記各々の使用回数により重み付きした重み付き距離の観点から、前記コンテンツの領域の位置を近似させることに適したグリッドポイントを抽出することから、従来のような、前記距離だけを参照して、前記コンテンツの位置を近似させるべきグリッドポイントを抽出することに比して、前記コンテンツの位置を近似させるべきグリッドポイントをより的確に抽出することが可能となる。
【0007】
上記した本発明に係るグリッドシステム選択支援装置等では、基本的に、前記重み付き距離の算出を、前記指定された領域の位置と前記2つ以上のグリッドポイントの各グリッドポイントの位置との間の距離に、前記2つ以上のグリッドポイントにおける、前記各グリッドポイント毎の前記使用回数の合計のうち最大の使用回数の合計の、当該グリッドポイントにおける前記使用回数の合計に対する比のべき乗を乗算することにより行う。
【0008】
上記した本発明に係るグリッドシステム選択支援装置等では、基本的に、前記領域の近傍は、前記領域の位置から、前記複数のグリッドシステムの各々における前記複数のグリッドポイント間の間隔のうち最も大きい間隔に相当する長さだけ離れた位置までの範囲内である。
【0009】
上記した本発明に係るグリッドシステム選択支援装置等では、基本的に、前記領域の近傍は、前記領域の位置と当該領域の位置から最も近い最近グリッドポイントの位置との間の距離と、使用回数が最も多い最多グリッドポイントの当該使用回数の、使用回数が最も少ない最少グリッドポイントの当該使用回数に対する比のべき乗との乗算の結果により規定される範囲内である。
【0010】
上記した本発明に係るグリッドシステム選択支援装置等では、前記2つ以上のグリッドポイントのうち、前記重み付き距離が最も小さいグリッドポイントを抽出する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
〈構成〉
図1は、実施例のグリッドシステム選択支援装置の構成を示す。実施例のグリッドシステム選択支援装置D1は、図2に示されるように、表示部6により表示される平面S上にオペレータが配置する、写真、画像、文字等の矩形のコンテンツC(より詳細には、後述されるコンテンツC1〜Cn(nは任意の2以上の整数)。説明及び理解の容易性の便宜上、コンテンツC1〜C3及びコンテンツCnについて詳述。)の位置、即ち領域を指定するために使用することが望ましいグリッドシステムGS(複数のグリッドポイントGPからなる。)を、第1〜第5のグリッドシステムGS1〜GS5(図3に図示)の中から選択することを支援すべく、操作部1と、処理部2と、管理部3と、記憶部4と、抽出部5と、表示部6とを含む。
【0012】
グリッドシステム選択支援装置D1の説明に先立ち、第1〜第5のグリッドシステムGS1〜GS5について説明する。
【0013】
図3、図4、図5は、第1〜第5のグリッドシステムの内容を示す。第1のグリッドシステムGS1は、図3に示されるように、基準が(0、0)であり、グリッド間隔(グリッドポイントGP同士の間の距離)が「10mm」である。このことから、第1のグリッドシステムGS1では、図4(A)に示されるように、座標(0、0)を基準として10mm毎にグリッドポイントGPが存在する。第1のグリッドシステムGS1は、更に、図3に示されるように、吸着位置(「吸着」とは、コンテンツCが配置されたときに、コンテンツCの所定の位置(例えば、角の位置や辺の位置。)を近傍のグリッドポイントGPに近似させることをいう。一般的には、「拘束」と呼ばれることもある。但し、本明細書では、「吸着」で統一する。)が「左上と右下」である。このことから、グリッドシステム選択支援装置D1は、オペレータが前記第1のグリッドシステムGS1上にコンテンツCを配置すると、図5(A)に示されるように、コンテンツCの左上の位置を近傍に存在するグリッドポイントGPに近似させ、かつ、コンテンツCの右下の位置を近傍に存在するグリッドポイントGPに近似させる。
【0014】
第2のグリッドシステムGS2は、図3に示されるように、基準が(0、0)であり、グリッド間隔が「20mm」であり、吸着位置が「左上と右下」であることから、図4(B)に示されるように、座標(0、0)を基準として20mm毎にグリッドポイントGPが存在し、かつ、図5(A)に示されるように、コンテンツCの左上及び右下の位置を近傍のグリッドポイントGPに近似させる。
【0015】
第3のグリッドシステムGS3は、図3に示されるように、基準が(0、0)であり、グリッド間隔が「5mm」であり、吸着位置が「左上と右下」であることから、図4(C)に示されるように、座標(0、0)を基準として5mm毎にグリッドポイントGPが存在し、かつ、図5(A)に示されるように、コンテンツCの左上と右下の位置を近傍のグリッドポイントGPに近似させる。
【0016】
第4のグリッドシステムGS4は、図3に示されるように、基準が(0、0)であり、グリッド間隔が「20mm」であり、吸着位置が「中央下」であることから、図4(D)に示されるように、座標(0、0)を基準として20mm毎にグリッドポイントGPが存在し、かつ、図5(B)に示されるように、コンテンツCの下辺の中央の位置を近傍のグリッドポイントGPに近似させる。
【0017】
第5のグリッドシステムGS5は、図3に示されるように、基準が(30、30)であり、グリッド間隔が「100mm」であり、吸着位置が「左中央」であることから、図4(E)に示されるように、座標(30、30)を基準として100mm毎にグリッドポイントGPが存在し、かつ、図5(C)に示されるように、コンテンツCの左辺の中央の位置を近傍のグリッドポイントGPに近似させる。
【0018】
図1に戻り、操作部1は、例えばマウスやキーボードからなり、オペレータが、表示部6に表示された平面S上で、前記コンテンツCを配置すべき領域を指定するために用いられる。
【0019】
処理部2は、例えばCPUからなり、グリッドシステム選択支援装置D1の全体的な動作を制御し、例えば、表示部6に前記コンテンツCやグリッドシステムGSを表示させる。処理部2は、また、図5を用いて上記したように、コンテンツCの左上等を、当該コンテンツの左上等の近傍に位置するグリッドポイントGPに近似させる。
【0020】
管理部3は、前記コンテンツCの配置に関し、第1〜第5のグリッドシステムGS1〜GS5のいずれを使用することが望ましいか否かを管理し、より詳しくは、第1〜第5のグリッドシステムGS1〜GS5の使用可否フラグFG(図10に図示。オペレータがコンテンツCの配置に使用することが望ましいグリッドシステムGSを表示部6に優先的に表示することにより当該優先の旨をオペレータに知らせるため、あるいは、処理部2においてコンテンツCを配置するのに用いるグリッドシステムGSを選択するための指標。)について、過去から現在までに亘る使用回数CTが大きい順に、3つのグリッドシステムGSの使用可否フラグFGを「可」に設定すると共に、残りの2つのグリッドシステムGSの使用可否フラグFGを「否」に設定するという『使用可否フラグ規則』に従って、第1〜第5のグリッドシステムG1〜GS5の使用可否フラグFGを「可」又は「否」に維持し、又は、「可」から「否」へ若しくは「否」から「可」へ変更する。
【0021】
管理部3は、さらに、「算出部」として機能すべく、図19、図21に示されるように、重み付き距離PDを算出する(詳細については後述する。)。
【0022】
記憶部4は、一般的には、コンテンツCに先立つ1つ以上のコンテンツ(図示せず)を配置するために第1〜第5の複数のグリッドシステムGS1〜GS5がどのように使用されたかという使用履歴SRとして、図3及び図10に示されるように、第1〜第5のグリッドシステムGS1〜GS5の内容、使用回数CT、使用可否フラグFGを書き換え可能に記憶している。より詳細には、例えば、コンテンツC1〜C3については、コンテンツC2を配置しようとするときには、当該コンテンツC2に先立つコンテンツC1を配置した時点までの第1〜第5のグリッドシステムGS1〜GS5の使用履歴SRを記憶し、また、コンテンツC3を配置しようとするときには、当該コンテンツC3に先立つコンテンツC2を配置した時点までの第1〜第5のグリッドシステムGS1〜GS5の使用履歴SRを記憶している。記憶部4は、更に、処理部2、管理部3、抽出部5等の動作を規定するプログラムPR(図7、図8に図示のフローチャート)を記憶している。当該プログラムPRは、CD−ROMやFDのような記録媒体(図示せず)やROMに予め格納されており、当該記録媒体から記憶部4にコピーすることにより記憶部4に記憶されてもよい。
【0023】
記憶部4は、加えて、図15に示されたような、グリッドポイントGP毎に吸着方法を記憶している。記憶部4は、例えば、グリッドポイントGP(0、0)では、コンテンツCの「左上」又は「右下」が吸着されることを記憶している。
【0024】
抽出部5は、上記した使用可否フラグ規則に従いつつ、記憶部4に記憶された複数のグリッドシステムGS1〜GS5の使用履歴SRに基づき、前記コンテンツCの配置に使用することが好適なグリッドシステムGSを抽出する。
【0025】
表示部6は、オペレータが操作部1を用いてコンテンツCを配置する便宜のために、図2に示されるように、平面Sに、コンテンツCを表示し、また、第1〜第5のグリッドシステムGS1〜GS5の使用可否フラグFGに従って、オペレータがコンテンツCの配置のために使用することが望まれるグリッドシステムGSを表示する。
【0026】
図6は、コンピュータ装置の構成を示す。図1に図示したグリッドシステム選択支援装置D1と図6に図示の一般的なコンピュータ装置COMとの関係について、図1の操作部1は、図6の入力インターフェイス110から構成されており、図1の処理部2、管理部3、抽出部5は、図6のCPU120から構成されており、図1の記憶部4は、図6のROM、RAM130から構成されており、図1の表示部6は、図6の出力インターフェイス140から構成されている。
【0027】
〈動作〉
図7は、実施例のグリッドシステム選択支援装置の基本動作を示すフローチャートである。以下、実施例のグリッドシステム選択支援装置D1の基本動作を説明する。図7に示される実施例のグリッドシステム選択支援装置D1の基本動作では、ステップSaは、図8及び図9に示される、実施例のグリッドシステム選択支援装置D1の動作(具体的な動作)における、ステップS10a、S11a、S12a、S13aに概ね対応し、ステップSbは、ステップS10b、11b、12bおよびS14〜S18に概ね対応し、ステップScは、ステップS10c、11c、12cに概ね対応し、ステップSdは、ステップS10d、11d、12dに概ね対応する。また、ステップSeは、いずれのステップにも対応しないが、例えば、コンテンツC1〜Cnの色を変更する等の処理を行う。
【0028】
ステップSa:表示部6は、使用可否フラグFGに従って、第1〜第5のグリッドシステムGS1〜GS5のうちの表示すべきものを表示する。
【0029】
ステップSb:処理部2は、オペレータが表示部6の画面上で操作部1により操作したか否かを確認する。処理部2は、操作があったとき、当該操作が、「コンテンツCの配置」に関するか、または、「終了」に関するかを確認する。処理部2は、(1)前記操作が「コンテンツCの配置」に関するとき、図5(A)〜(C)に示されるように、コンテンツCの左上等を、当該左上等の近傍に位置するグリッドポイントGPに吸着(近似)させ、(2)前記操作が「コンテンツCの配置」以外の他の処理に関するとき、当該他の処理のための動作を行い、(3)前記操作が「終了」に関するとき、グリッドシステムの選択支援の動作を終了する。
【0030】
グリッドポイントの吸着においては、例えば、管理部3は、グリッドポイントGPについて、当該グリッドポイントが構成する1つ以上のグリッドシステムのうち、その吸着位置がコンテンツC1〜Cnを吸着すべき位置と同様であるグリッドシステムの使用回数CTの合計SMを算出する。
【0031】
ステップSc:管理部3は、第1〜第5のグリッドシステムGS1〜GS5のうち、コンテンツCの配置に使用されたものの使用回数CTを維持し又は変更する。
【0032】
ステップSd:抽出部5は、使用可否フラグ規則に従って、第1〜第5のグリッドシステムGS1〜GS5の使用可否フラグFGを維持し又は変更する。
【0033】
図8、及び図9は、実施例のグリッドシステム選択支援装置の動作を示すフローチャートである。以下、実施例のグリッドシステム選択支援装置D1の動作を図8及び図9のフローチャートに沿って説明する。以下の説明では、オペレータがn個のコンテンツC1〜Cnを配置し、かつ、グリッドシステム選択支援装置D1が、当該コンテンツC1〜Cnを「左上」に吸着させることを想定し、更に、グリッドシステム選択支援装置D1の動作の初期時には、図10(A)に示されるように、第1〜第5のグリッドシステムGS1〜GS5について、使用回数CTは、全て「0」であり、かつ、使用可否フラグFGは、全て「可」であることを前提とする。
【0034】
ステップS10a:表示部6は、図10(A)に示されるように、第1〜第5のグリッドシステムGS1〜GS5の使用可否フラグFGが全て「可」であることから、図11(A)に示されるように、第1〜第5のグリッドシステムGS1〜GS5を表示する。ここで、図11(A)では、第1〜第5のグリッドシステムGS1〜GS5は、少しずつずれて表示されるのではなく、完全に重なって表示されることを表している(他の図11(B)、(C)、(D)等についても同様。)。
【0035】
ステップS10b:オペレータは、表示部6が表示する平面S上で、表示されている第1〜第5のグリッドシステムGS1〜GS5を参照しながら、操作部1の操作によりコンテンツC1を配置する。ここで、コンテンツC1は、図12に示されるように、左上の位置が(30、20)であり、右下の位置が(170、60)である領域に配置されたものとする(当該領域は、必然的に、左下の位置が(30、60)であり、また、右上の位置が(170、20)である。)。
【0036】
ステップS10c:管理部3は、第1〜第5のグリッドシステムGS1〜GS5のうちのいずれが、コンテンツC1の配置に使用されたかを検出し、第1〜第5のグリッドシステムGS1〜GS5の使用回数CTを管理し又は維持し、かつ、使用可否フラグFGを維持し又は変更する。
【0037】
具体的には、管理部3は、第1のグリッドシステムGS1の吸着位置が「左上と右下」であることから、コンテンツC1の左上(30、20)、右下(170、60)が、図4(A)に図示された、第1のグリッドシステムGS1のグリッドポイントGP(0、0)、GP(10、0)、GP(20、0)、GP(30、0)、...、GP(20、0)、GP(20、10)、GP(20、20)、...、GP(30、20)、...、GP(170、60)、...のいずれかに一致するか否かを検証する。その結果、管理部3は、「一致する」、即ち、「使用された」と判断することから、図10(B)に示されるように、第1のグリッドシステムGS1の使用回数CTを「0」から「1」に変更する。
【0038】
管理部3は、第2のグリッドシステムGS2の吸着位置が「左上と右下」であることから、コンテンツC1の左上(30、20)、右下(170、60)が、図4(B)に図示された、第2のグリッドシステムGS2のグリッドポイントGP(0、0)、GP(20、0)、GP(40、0)、...、GP(0、20)、GP(20、20)、GP(40、20)、...のいずれかに一致するか否かを検証する。その結果、管理部3は、「一致しない」と判断することから、図10(B)に示されるように、第2のグリッドシステムGS2の使用回数CTを「0」のままに維持する。
【0039】
管理部3は、第3のグリッドシステムGS3の吸着位置が「左上と右下」であることから、コンテンツC1の左上(30、20)、右下(170、60)が、図4(C)に図示された、第3のグリッドシステムGS3のグリッドポイントGP(0、0)、GP(5、0)、GP(10、0)、GP(15、0)、...、GP(30、20)、...、GP(170、60)のいずれかに一致するか否かを検証する。その結果、管理部3は、「一致する」と判断することから、図10(B)に示されるように、第3のグリッドシステムGS3の使用回数CTを「0」から「1」に変更する。
【0040】
管理部3は、第4のグリッドシステムGS4の吸着位置が「中央下」であることから、コンテンツC1の中央下(100、60)が、図4(D)に図示された、第4のグリッドシステムGS4のグリッドポイントGP(0、0)、GP(20、0)、GP(40、0)、...、GP(0、20)、GP(20、20)、GP(40、20)、...、GP(100、60)、...のいずれかに一致するか否かを検証する。その結果、管理部3は、「一致する」と判断することから、図10(B)に示されるように、第4のグリッドシステムGS4の使用回数CTを「0」から「1」に変更する。
【0041】
管理部3は、第5のグリッドシステムGS5の吸着位置が「左中央」であることから、コンテンツC1の左中央(30、40)が、図4(E)に図示された、第5のグリッドシステムGS5のグリッドポイントGP(30、30)、GP(130、30)、GP(230、30)、...、GP(30、130)、GP(130、130)、GP(230、130)、...のいずれかに一致するか否かを検証する。その結果、管理部3は、「一致しない」と判断することから、図10(B)に示されるように、第5のグリッドシステムGS5の使用回数CTを「0」のままに維持する。
【0042】
上述した内容を要約すれば、コンテンツC1の配置には、第1、第3、第4のグリッドシステムGS1、GS3、GS4が使用されていることになる。
【0043】
ステップS10d:抽出部5は、上記した使用可否フラグ規則に従って、図10(B)に示されるように、第1、第3、第4のグリッドシステムGS1、GS3、GS4という3つのグリッドシステムの使用可否フラグFGを「可」のままに維持すると共に、残りの2つのグリッドシステムGS2、GS5の使用可否フラグFGを「可」から「否」に変更する。
【0044】
ステップS11a:表示部6は、図10(B)に示されるように、第1、第3、第4のグリッドシステムGS1、GS3、GS4の使用可否フラグFGが「可」であることから、図11(B)に示されるように、第1、第3、第4のグリッドシステムGS1、GS3、GS4を表示する。
【0045】
ステップS11b:ステップS10bと同様に、オペレータは、表示されている第1、第3、第4のグリッドシステムGS1、GS3、GS4を参照しつつ、平面S上でコンテンツC2を配置する。ここで、コンテンツC2は、図13に示されるように、左上(30、65)、右下(95、180)の領域に配置されたものとする。
【0046】
ステップS11c:ステップS10cと同様に、管理部3は、コンテンツC2の配置のために、第1〜第5のグリッドシステムGS1〜GS5のいずれが使用されているかを検出し、第1〜第5のグリッドシステムGS1〜GS5について、使用回数CTの維持し又は変更する。それにより、管理部3は、第3のグリッドシステムGS3が使用されていると判断し、図10(C)に示されるように、第3のグリッドシステムGS3の使用回数CTを「1」から「2」に変更する。
【0047】
ステップS11d:ステップS10dと同様に、抽出部5は、第1〜第5のグリッドシステムGS1〜GS5について、使用可否フラグFGの維持又は変更を行う。即ち、抽出部5は、上記した使用可否フラグ規則に基づき、図10(C)に示されるように、使用回数CTが多い順に、3つのグリッドシステムGS、即ち、第1、第3、第4のグリッドシステムGS1、GS3、GS4の使用可否フラグを「可」のまま維持し、他方で、残りの2つの第2、第5のグリッドシステムGS2、GS5の使用可否フラグを「否」のまま維持する。
【0048】
ステップS12a:ステップS11aと同様に、表示部6は、図10(C)に示されるように、第1、第3、第4のグリッドシステムGS1、GS3、GS4の使用可否フラグが「可」であることから、図11(C)に示されるように、これらのグリッドシステムGS1、GS3、GS4を表示する。
【0049】
ステップS12b:ステップS10b、11bと同様に、オペレータは、表示されているグリッドシステムGS1、GS3、GS4を参照しながら、平面S上でコンテンツC3を配置する。ここで、コンテンツC3は、図14に示されるように、左上(30、185)、右下(95、275)である領域に配置されたものとする。
【0050】
ステップS12c:ステップS10c、11cと同様に、管理部3は、コンテンツC3の配置のために、第1〜第5のグリッドシステムGS1〜GS5のいずれが使用されているかを検出し、これらのグリッドシステムGS1〜GS5について、使用回数CTの維持又は変更を行う。それにより、管理部3は、第3、第5のグリッドシステムGS3、GS5が使用されていると判断し、図10(D)に示されるように、第3のグリッドシステムGS3の使用回数CTを「2」から「3」に変更し、かつ、第5のグリッドシステムGS5の使用回数CTを「0」から「1」に変更する。
【0051】
ステップS12d:抽出部5は、上記した使用可否フラグ規則に基づき、図10(D)に示されるように、使用回数CTが多い順に、3つのグリッドシステムGS、即ち、第1、第3、第4、第5のグリッドシステムGS1、GS3、GS4、GS5(グリッドシステムGS1、GS4、GS5は、同順二位。)の使用可否フラグFGを「可」のまま維持し、又は、「否」から「可」に変更し、他方で、第2のグリッドシステムGS2の使用可否フラグを「否」のままに維持する。
【0052】
ステップS13a:表示部6は、図10(D)に示されるように、第1、第3、第4、第5のグリッドシステムGS1、GS3、GS4、GS5の使用可否フラグFGが「可」であることから、図11(D)に示されるように、これらのグリッドシステムGS1、GS3、GS4、GS5を表示する。
【0053】
ステップS14:コンテンツC4(図示せず)以後についても同様な動作を行い、その結果として、コンテンツC1〜C(n−1)の配置についての第1〜第5のグリッドシステムGS1〜GS5の使用回数CTが、図16に示されるように、「8」、「5」、「10」、「6」、「2」であることを想定する場合、管理部3は、図17に示されるように、グリッドポイントGP毎に、第1〜第5のグリッドシステムGS1〜GS5の各々での使用回数CTを集計する。管理部3は、例えば、グリッドポイントGP(10、10)について、当該グリッドポイントGP(10、10)が構成する第1、第3のグリッドシステムGS1、GS3の吸着位置が、図3に示されるように、コンテンツC1〜Cnを吸着すべき位置と同様に「左上」であることから、図17に示されるような、第1、第3のグリッドシステムGS1、GS3の使用回数CTである「8」、「10」の合計SMを「18」であると集計する。
【0054】
他方で、管理部3は、例えば、グリッドポイントGP(30、30)について、当該グリッドポイントGP(30、30)が構成する第1、第3、第5のグリッドシステムGS1、GS3、GS5のうち、第1、第3のグリッドシステムGS1、GS3の吸着位置が、コンテンツC1〜Cnを吸着すべき位置と同様に「左上」であることから、第1、第3のグリッドシステムGS1、GS3の使用回数CTである「8」、「10」を加算するものの、第5のグリッドシステムGS5の吸着位置が、図3に示されるように、コンテンツC1〜Cnを吸着すべき位置と相違し「左中央」であることから、第5のグリッドシステムGS5の使用回数CTである「2」を加算せず、結果的に、合計SMを「18」であると集計する。
【0055】
ステップS15:オペレータは、表示されているグリッドシステムGS(図示せず)を参考にしながら、平面S上で、図18に示されたコンテンツCnを配置する。ここで、コンテンツCnは、図18に示されるように、左上(17、17)である領域に配置されたものとする。
【0056】
ステップS16:管理部3は、コンテンツCnの左上(17、17)と、当該左上(17、17)の近傍に位置するグリッドポイントGP(15、15)、GP(15、20)、GP(20、15)、GP(20、20)との間の重み付き距離PDを算出する。管理部3は、具体的には、例えば、左上(17、17)とグリッドポイントGP(15、15)との間の重み付き距離PDについては、左上(17、17)及びグリッドポイントGP(15、15)間の距離に、近傍に位置するグリッドポイントの使用回数の合計SMの最大値、即ち、グリッドポイントGP(20、20)の使用回数の合計SMである「23」と、当該グリッドポイントGP(15、15)の使用回数の合計SMである「10」との比を乗算し、これにより、図19に示されるように、重み付き距離PD「18.4」を得る。他のグリッドポイントGP(15、20)、GP(20、15)、GP(20、20)についても同様な乗算を行うことにより、それぞれ、重み付き距離PD「29.9」、「29.9」、「18」を得る。
【0057】
ステップS17:抽出部5は、図19に示された重み付き距離PDのうち、最も値が小さい重み付き距離PD「18」を検出する。
【0058】
ステップS18:処理部2は、図18の矢印で示されるように、上記したコンテンツCnの左上(17、17)を、前記した最小値である重み付き距離PD「18」に対応するグリッドポイントGP(20、20)に吸着させ、即ち、近似させる。
【0059】
〈効果〉
上述したように、実施例のグリッドシステム選択支援装置D1では、処理部2が、コンテンツCnの左上(17、17)、及び、当該左上(17、17)の近傍に位置するグリッドポイントGP(15、15)、GP(20、15)、GP(15、20)、GP(20、20)を用いるだけでなく、各グリッドポイントGPにおける、第1〜第5のグリッドシステムGS1〜GS5の使用回数の合計SMをも用いて、前記したような重み付き距離PDを算出し、処理部2が、前記左上(17、17)を、最小値の重み付き距離PD「18」に対応するグリッドポイントGP(20、20)に近似させることから、従来のような、距離が最も近いだけのグリッドポイントGPに近似させることに比して、より好適なグリッドポイントGPに近似させることが可能となる。
【0060】
《変形例1》
変形例1のグリッドシステム選択支援装置では、上記したような、オペレータの操作により当該コンテンツCnが左上(17、17)の領域に位置されることとは異なり、オペレータの強い要望や意図の下に、、図18に示されるように、オペレータの操作により当該コンテンツCnが、左上(17、17)ではなく、図20に示されるように、左上(17、16)の領域に位置されることになったときには、当該左上(17、16)と、当該左上(17、16)の近傍に存在するグリッドポイントGP(15、15)、GP(20、15)、GP(15、20)、GP(20、20)との間の重み付き距離PDは、上記したと同様な計算を行う結果、図21に示されるように、それぞれ、「11.5」、「46」、「23」、「25」となる。
【0061】
これにより、上記したステップS17で、抽出部5は、図21に示された重み付き距離PDのうち、最も値が小さい重み付き距離PD「11.5」を検出し、上記したステップS18で、処理部2は、図20の矢印で示されるように、上記したコンテンツCnの左上(17、16)を、前記した最小値である重み付き距離PD「11.5」に対応するグリッドポイントGP(15、15)に吸着させる。このようにして、上記したような、コンテンツCnの左上(17、16)とその近傍に位置するグリッドポイントGP(15、15)、GP(20、15)、GP(15、20)、GP(20、20)との間の距離を使用回数の合計SMで重み付きした重み付き距離PDに加えて、オペレータの要望や意図をも考慮した上で、コンテンツCnの左上(17、16)を吸着させるべき最適なグリッドポイントGP(15、15)に当該左上(17、16)を吸着させることが可能となる。
【0062】
《変形例2》
変形例2のグリッドシステム選択支援装置では、上記した実施例のグリッドシステム選択支援装置と異なり、図22に示されるように、図3に示された第1〜第5のグリッドシステムGS1〜GS5に代えて、第6、第2、第4、第7のグリッドシステムGS6、GS2、GS4、GS7を用いる。ここで、変形例2における、第2、第4のグリッドシステムGS2、GS4(図22に図示。)は、実施例における第2、第4のグリッドシステムGS2、GS4(図3に図示。)と同一である。
【0063】
第6のグリッドシステムGS6は、図22に示されるように、基準が(0、0)であり、グリッド間隔が「15mm」であり、吸着位置が「左上と右下」であることから、図23(A)に示されるように、座標(0、0)を基準として15mm毎にグリッドポイントGPが存在し、かつ、図5(A)に示されるように、コンテンツCの左上及び右下の位置を近傍のグリッドポイントGPに近似させる。
【0064】
第7のグリッドシステムGS7は、図22に示されるように、基準が(30、30)であり、グリッド間隔が「X方向:100mm、Y方向:30mm」であり、吸着位置が「左中央」であることから、図23(B)に示されるように、座標(30、30)を基準として、X方向については100mm毎に、Y方向については30mm毎にグリッドポイントGPが存在し、かつ、図5(C)に示されるように、コンテンツCの左中央の位置を近傍のグリッドポイントGPに近似させる。
【0065】
上記した実施例のグリッドシステム選択支援装置の動作におけるステップS14で、最終的に、コンテンツCnに先立つコンテンツC1〜C(n−1)の配置についての第6、第2、第4、第7のグリッドシステムGS6、GS2、GS4、GS7の使用回数CTが、図24に示されるように、「4」、「6」、「2」、「2」であることを想定する場合、管理部3は、図25に示されるように、グリッドポイントGP毎に、第6、第2、第4、第7のグリッドシステムGS6、GS2、GS4、GS7の各々での使用回数CTを集計する。
【0066】
管理部3は、例えば、グリッドポイントGP(0、30)について、当該グリッドポイントGP(0、30)が構成する第6のグリッドシステムGS6の吸着位置が、図22に示されるように、コンテンツC1〜Cnを吸着すべき位置と同様に「左上」であることから、即ち、一致することから、図25に示されるように、第6のグリッドシステムGS6の使用回数CTである「4」を合計SMとして集計する。
【0067】
他方で、管理部3は、例えば、グリッドポイントGP(0、0)について、当該グリッドポイントGP(0、0)が構成する第6、第2、第4のグリッドシステムGS6、GS2、GS4のうち、第6、第2のグリッドシステムGS6、GS2の吸着位置が、コンテンツC1〜Cnを吸着すべき位置と同様に「左上」であり、一致することから、第6、第2のグリッドシステムGS6、GS2の使用回数CTである「4」、「6」を加算するものの、第4のグリッドシステムGS4の吸着位置が、図22に示されるように、コンテンツC1〜Cnを吸着すべき位置と相違し「中央下」であり、不一致であることから、図25に示されるように、第4のグリッドシステムGS4の使用回数CTである「2」を加算せず、結果的に、合計SMを「10」であると集計する。
【0068】
上記したステップS14に引き続くステップS15で、オペレータは、表示されているグリッドシステムGS(図示せず)を参考にしながら、平面S(図2に図示。)上で、図26に示されたコンテンツCnを配置する。ここで、コンテンツCnは、図26に示されるように、左上(50、50)である領域に配置されたものとする。
【0069】
ステップS15に引き続くステップS16で、管理部3は、コンテンツCnの左上(50、50)と、当該左上(50、50)から、吸着位置がコンテンツC1〜Cnの吸着位置「左上」と同じく「左上」である、第6、第2のグリッドシステムGS6、GS2におけるグリッドポイント間隔「15mm」、「20mm」(図22に図示。)のうち大きい方のグリッドポイント間隔「20mm」だけ離れた範囲内にあるグリッドポイントGP(30、30)、GP(30、45)、...、GP(60、45)、GP(60、60)(図26に図示。)との間の重み付き距離PDを算出する。
【0070】
管理部3は、具体的には、例えば、左上(50、50)とグリッドポイントGP(30、30)との間の重み付き距離PDについては、左上(50、50)及びグリッドポイントGP(30、30)間の距離に、前記範囲内におけるグリッドポイントGPの使用回数の合計SMの最大値の、即ち、グリッドポイントGP(60、60)の使用回数の合計SMである「10」の、前記グリッドポイントGP(30、30)の使用回数の合計SMである「4」との比のべき乗、例えば、当該比の2乗を乗算し、これにより、重み付き距離PD「2500.00」を得る。
【0071】
ステップS16に引き続くステップS17で、抽出部5は、図27に示された重み付き距離PDのうち、最も値が小さい重み付き距離PD「200.00」を検出する。さらに、ステップS17に引き続くステップS18で、処理部2は、図26の矢印で示されるように、上記したコンテンツCnの左上(50、50)を、前記した最小値である重み付き距離PD「200.00」に対応するグリッドポイントGP(60、60)に吸着させ、即ち、近似させる。
【0072】
上記したように、変形例2のグリッドシステム選択支援装置では、処理部2が、コンテンツCnの左上(50、50)と、当該左上(50、50)から第2グリッドシステムGS2のグリッドポイント間隔「20mm」だけ離れた範囲内に存在するグリッドポイントGP(30、30)、GP(30、45)、...、GP(60、45)、GP(60、60)との間の距離に、当該範囲内に存在するグリッドポイントGPのうち使用回数の合計SMが最大であるGP(60、60)と、前記グリッドポイントGP(30、30)、GP(30、45)、...、GP(60、45)、GP(60、60)の各々との比の2乗を乗算することにより、前記重み付き距離PDを算出し、処理部2が、前記コンデンサCnの左上(50、50)を、最小の重み付き距離PD「200.00」に対応するグリッドポイントGP(60、60)に近似させることから、上記した実施例のグリッドシステム選択支援装置と同様に、従来のような、距離が最も近いだけのグリッドポイントGPに近似させることに比較して、より好適なグリッドポイントGPに近似させることができる。
【0073】
《変形例3》
上記したように、変形例2のグリッドシステム選択支援装置では、管理部3が、ステップS16で、前記重み付き距離PDを、上記した比の2乗を用いて算出することに代えて、変形例3のグリッドシステム選択支援装置では、コンテンツCnの左上が(53、30)であることを想定すると、図28に示されるように、重み付き距離PDを、前記左上(53、30)と、当該左上(53、30)から第2のグリッドシステムGS2のグリッドポイント間隔「20mm」だけ離れた範囲内にあるグリッドポイントGPとの距離に、前記したような比の4乗を乗算することにより算出し、その結果として、上記した実施例及び変形例2のグリッドシステム選択支援装置と同様に、コンテンツCnの位置を、従来のコンテンツ選択支援装置が左上(53、30)を近似させる、当該左上(53、30)に最も近いグリッドポイントGP(60、30)に代えて、より最適なグリッドポイントGP(60、20)又はGP(60、40)に近似させることが可能となる。
【0074】
《変形例4》
変形例4のグリッドシステム選択支援装置の管理部3は、変形例2、変形例3のグリッドシステム選択支援装置における管理部3が、上記したような第2のグリッドシステムGS2のグリッドポイント間隔「20mm」を用いて、コンテンツCnの位置を近似させるグリッドポイントGPの候補を絞り込むこととは異なり、コンテンツCnの左上(53、30)と、当該左上(53、30)に最も近い最近グリッドポイントGP(60、30)との距離(2乗距離)に、前記左上(53、30)を近似し得る全てのグリッドポイントGPのうち、使用回数CTが最多である最多グリッドポイントGP(60、60)の当該使用回数「10」の、使用回数CTが最少である最少グリッドポイントGP、例えば、GP(15、0)の当該使用回数「4」に対する比のべき乗、例えば、4乗を乗算することにより得られる2乗距離の平方根、即ち、約44mm(=√(((60−53)2+(30−30)2)×(10/4)2)だけ前記左上(53、30)から離れた範囲内にあるグリッドポイントGP(15、0)、GP(15、15)、...、GP(90、45)、GP(90、60)(図29に図示。)について重み付き距離PDを算出し、その結果として、従来のコンテンツ選択支援装置が左上(53、30)を近似させた、当該左上(53、30)に最も近いグリッドポイントGP(60、30)でもなく、また、変形例3のコンテンツ選択支援装置が近似させたグリッドポイントGP(60、20)、GP(60、40)でもなく、より好適なグリッドポイントである、重み付き距離PD「949.00」に対応するグリッドポイントGP(60、0)又はGP(60、60)に近似させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】実施例のグリッドシステム選択支援装置の構成を示す図。
【図2】実施例の表示部での平面、グリッドシステム、グリッドポイント、コンテンツの関係を示す図。
【図3】実施例のグリッドシステムの内容を示す図(その1)。
【図4】実施例のグリッドシステムの内容を示す図(その2)。
【図5】実施例のグリッドシステムの内容を示す図(その3)。
【図6】コンピュータ装置の構成を示す図。
【図7】実施例のグリッドシステム選択支援装置の基本動作を示すフローチャート。
【図8】実施例のグリッドシステム選択支援装置の動作を示すフローチャート(その1)。
【図9】実施例のグリッドシステム選択支援装置の動作を示すフローチャート(その2)。
【図10】実施例の使用履歴を示す図。
【図11】実施例の表示部によるグリッドシステムの表示を示す図。
【図12】実施例のコンテンツC1の配置を示す図。
【図13】実施例のコンテンツC2の配置を示す図。
【図14】実施例のコンテンツC3の配置を示す図。
【図15】実施例のグリッドポイントを示す図。
【図16】実施例のグリッドシステムの使用回数を示す図。
【図17】実施例のグリッドポイント毎の使用回数の合計を示す図。
【図18】実施例のコンテンツCnの配置を示す図。
【図19】実施例の重み付き距離を示す図。
【図20】変形例1のコンテンツCnの配置を示す図。
【図21】変形例1の重み付き距離を示す図。
【図22】変形例2のグリッドシステムの内容を示す図(その1)。
【図23】変形例2のグリッドシステムの内容を示す図(その2)。
【図24】変形例2のグリッドシステムの使用回数を示す図。
【図25】変形例2のグリッドポイント毎の使用回数の合計を示す図。
【図26】変形例2のコンテンツCnの配置を示す図。
【図27】変形例2の重み付き距離を示す図。
【図28】変形例3の重み付き距離を示す図。
【図29】変形例4の重み付き距離を示す図。
【符号の説明】
【0076】
D1…グリッドシステム選択支援装置、1…操作部、2…処理部、3…管理部、4…記憶部、5…抽出部、6…表示部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各グリッドシステムが複数のグリッドポイントから構成されている複数のグリッドシステムが1つ以上のコンテンツを配置すべき1つ以上の領域を指定するために使用された使用回数を各グリッドポイント毎に記憶する記憶部と、
前記1つ以上のコンテンツに引き続くコンテンツを配置すべき領域を操作するための操作部と、
前記操作部により指定された前記領域の位置と、前記領域の近傍に存在する2つ以上のグリッドポイントの位置との間の距離に、前記記憶部に記憶された、前記2つ以上のグリッドポイントの各毎の前記使用回数により重み付きした重み付き距離を算出する算出部と、
前記重み付き距離の観点から、前記2つ以上のグリッドポイントのうち、前記コンテンツの領域の位置を近似させることに適したグリッドポイントを抽出する抽出部と、を含むことを特徴とするグリッドシステム選択支援装置。
【請求項2】
前記算出部は、前記重み付き距離の算出を、前記指定された領域の位置と前記2つ以上のグリッドポイントの各グリッドポイントの位置との間の距離に、前記2つ以上のグリッドポイントにおける、前記各グリッドポイント毎の前記使用回数の合計のうち最大の使用回数の合計の、当該グリッドポイントにおける前記使用回数の合計に対する比のべき乗を乗算することにより行うことを特徴とする請求項1記載のグリッドシステム選択支援装置。
【請求項3】
前記領域の近傍は、前記領域の位置から、前記複数のグリッドシステムの各々における前記複数のグリッドポイント間の間隔のうち最も大きい間隔に相当する長さだけ離れた位置までの範囲内であることを特徴とする請求項1記載のグリッドシステム選択支援装置。
【請求項4】
前記領域の近傍は、前記領域の位置と当該領域の位置から最も近い最近グリッドポイントの位置との間の距離と、使用回数が最も多い最多グリッドポイントの当該使用回数の、使用回数が最も少ない最少グリッドポイントの当該使用回数に対する比のべき乗との乗算の結果により規定される範囲内であることを特徴とする請求項1記載のグリッドシステム選択支援装置。
【請求項5】
前記抽出部は、前記2つ以上のグリッドポイントのうち、前記重み付き距離が最も小さいグリッドポイントを抽出することを特徴とする請求項1記載のグリッドシステム選択支援装置。
【請求項6】
1つ以上のコンテンツに引き続くコンテンツを配置すべき領域を操作する操作工程と、
各グリッドシステムが複数のグリッドポイントから構成されている複数のグリッドシステムが前記1つ以上のコンテンツを配置すべき1つ以上の領域を指定するために使用された、各グリッドポイント毎の使用回数を参照して、前記操作工程により指定された前記領域の位置と、前記領域の近傍に存在する2つ以上のグリッドポイントの位置との間の距離に、前記2つ以上のグリッドポイントの各毎の使用回数により重み付きした重み付き距離を算出する算出工程と、
前記重み付き距離の観点から、前記2つ以上のグリッドポイントのうち、前記コンテンツの領域の位置を近似させることに適したグリッドポイントを抽出する抽出工程と、を含むことを特徴とするグリッドシステム選択支援方法。
【請求項7】
前記算出工程は、前記重み付き距離の算出を、前記指定された領域の位置と前記2つ以上のグリッドポイントの各グリッドポイントの位置との間の距離に、前記2つ以上のグリッドポイントにおける、前記各グリッドポイント毎の前記使用回数の合計のうち最大の使用回数の合計の、当該グリッドポイントにおける前記使用回数の合計に対する比のべき乗を乗算することにより行うことを特徴とする請求項6記載のグリッドシステム選択支援方法。
【請求項8】
前記領域の近傍は、前記領域の位置から、前記複数のグリッドシステムの各々における前記複数のグリッドポイント間の間隔のうち最も大きい間隔に相当する長さだけ離れた位置までの範囲内であることを特徴とする請求項6記載のグリッドシステム選択支援方法。
【請求項9】
前記領域の近傍は、前記領域の位置と当該領域の位置から最も近い最近グリッドポイントの位置との間の距離と、使用回数が最も多い最多グリッドポイントの当該使用回数の、使用回数が最も少ない最少グリッドポイントの当該使用回数に対する比のべき乗との乗算の結果により規定される範囲内であることを特徴とする請求項6記載のグリッドシステム選択支援方法。
【請求項10】
前記抽出工程は、前記2つ以上のグリッドポイントのうち、前記重み付き距離が最も小さいグリッドポイントを抽出することを特徴とする請求項6記載のグリッドシステム選択支援方法。
【請求項11】
記憶部と、操作部と、算出部と、抽出部とからなるコンピュータを有するグリッドシステム選択支援装置のためのグリッドシステム選択支援プログラムであって、
前記記憶部に、各グリッドシステムが複数のグリッドポイントから構成されている複数のグリッドシステムが1つ以上のコンテンツを配置すべき1つ以上の領域を指定するために使用された使用回数を各グリッドポイント毎に記憶させる記憶工程と、
前記操作部に、前記1つ以上のコンテンツに引き続くコンテンツを配置すべき領域を操作させる操作工程と、
前記算出部に、前記操作工程により指定された前記領域の位置と、前記領域の近傍に存在する2つ以上のグリッドポイントの位置との間の距離に、前記記憶部に記憶された、前記2つ以上のグリッドポイントの各毎の使用回数により重み付きした重み付き距離を算出させる工程と、
前記抽出部に、前記重み付き距離の観点から、前記2つ以上のグリッドポイントのうち、前記コンテンツの領域の位置を近似させることに適したグリッドポイントを抽出させる抽出工程と、を含むことを特徴とするグリッドシステム選択支援プログラム。
【請求項12】
前記算出工程は、前記算出部に、前記重み付き距離の算出を、前記指定された領域の位置と前記2つ以上のグリッドポイントの各グリッドポイントの位置との間の距離に、前記2つ以上のグリッドポイントにおける、前記各グリッドポイント毎の前記使用回数の合計のうち最大の使用回数の合計の、当該グリッドポイントにおける前記使用回数の合計に対する比のべき乗を乗算することにより行わせることを特徴とする請求項11記載のグリッドシステム選択支援プログラム。
【請求項13】
前記領域の近傍は、前記領域の位置から、前記複数のグリッドシステムの各々における前記複数のグリッドポイント間の間隔のうち最も大きい間隔に相当する長さだけ離れた位置までの範囲内であることを特徴とする請求項11記載のグリッドシステム選択支援プログラム。
【請求項14】
前記領域の近傍は、前記領域の位置と当該領域の位置から最も近い最近グリッドポイントの位置との間の距離と、使用回数が最も多い最多グリッドポイントの当該使用回数の、使用回数が最も少ない最少グリッドポイントの当該使用回数に対する比のべき乗との乗算の結果により規定される範囲内であることを特徴とする請求項11記載のグリッドシステム選択支援プログラム。
【請求項15】
前記抽出工程は、前記抽出部に、前記2つ以上のグリッドポイントのうち、前記重み付き距離が最も小さいグリッドポイントを抽出させることを特徴とする請求項11記載のグリッドシステム選択支援プログラム。
【請求項16】
請求項11に記載されたグリッドシステム選択支援プログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【公開番号】特開2007−293657(P2007−293657A)
【公開日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−121654(P2006−121654)
【出願日】平成18年4月26日(2006.4.26)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】