説明

グリッパ

【課題】ドライ潤滑の環境下であっても開閉動作を長期間に亘って確保できるグリッパを提供することを目的とする。
【解決手段】一対のネックホルダ20、30と、ネックホルダ20、30を上下方向から挟むとともに、ネックホルダ20、30の上下方向の動きを拘束するネックブロック51及びネックプレート54と、を備える。ネックホルダ20、30は、支点ピン52、53を中心に揺動する。ネックブロック51とネックプレート54に固定される支点ピン52、53は、ネックホルダ20、30に固定される潤滑リング25、35に挿入される。ネックホルダ20、30が揺動するのに伴い、支点ピン52、53と潤滑リング25、35は相互に摺動するが、この摺動により生じた摩耗粉は、ネックプレート54に形成された摩耗粉収容部26に排出されるので、摺動部分に滞留するのが抑制される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、PETボトル等のボトル容器の受け渡しに用いられるグリッパに関する。
【背景技術】
【0002】
PETボトル等の容器に飲料を充填する設備におけるボトル容器搬送装置として、回転自在な回転体の外周に複数のグリッパを取り付け、このグリッパでボトル容器の胴部を把持して回転搬送するものが知られている。このようなボトル容器搬送装置では、ボトル容器のサイズや形状が異なると、グリッパの把持位置におけるボトル容器の太さが変化してしまうため、グリッパの交換や調整を行わなければならなくなるという問題があった。そこで、胴部と比較してボトル容器間の形状の差が小さい首部をグリップすることにより、このような煩雑さを解消するようにしたものが種々提案されている(例えば、特許文献1)。そして、このボトル容器搬送装置では、グリッパでボトル容器の首部を把持しながら搬送が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−314752号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
グリッパは、容器の首部を把持する部分を有する一対のネックホルダを主たる構成要素として備えている。このネックホルダは、開閉動作が行えるようになっている。閉鎖時にはボトル容器の首部を掴み、開放時にはボトル容器の首部が出し入れできるのでボトル容器の受け渡しができる。グリッパは、開閉動作をする際に、ネックホルダを含めた各部材が摺動する構造となっている。
これまでの飲料充填設備の容器搬送装置においては、水を潤滑材として使用(水潤滑)する環境下でグリッパが使用されている。ところが、容器を殺菌するのに電子線を使用するようになると、潤滑のための水をグリッパに供給するのが制限される。つまり、グリッパの各部材の摺動部の潤滑に水、その他の液体を用いることができないので、所謂、ドライ潤滑となる。摺動部に樹脂などの潤滑性の高い耐摩耗材料を配置したとしても、ドライ潤滑の環境下では摺動部の耐摩耗性が劣り、グリッパの開閉動作の妨げになる。特に、電子殺菌環境下及び食品機械特有の殺菌環境化では、摺動部に使用できる耐摩耗性材料に制限があるために、ドライ潤滑の環境下でグリッパの開閉動作を確保することは容易でない。
本発明は、このような課題に基づいてなされたもので、ドライ潤滑の環境下であっても開閉動作を長期間に亘って確保できるグリッパを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、グリッパの開閉動作の妨げの原因になる摩耗粉の発生状況を観察した。その結果、開閉動作により生じる摩耗粉が摺動部に滞留する量が増えると摩耗が進行しやすいこと、発生した摩耗粉を排除することで摩耗の進行を遅らせることができること、を確認した。
そこでなされた本発明のグリッパは、鉛直方向に延びる摺動部よりも下方に摩耗粉収容部を設けることを提案する。発生した摩耗粉は摩耗粉収容部に落下して収容されるので、摺動部への摩耗粉の滞留が抑制される。したがって、本願発明のグリッパは、ドライ潤滑の環境下であっても開閉動作を長期間に亘って確保できる。なお、本発明における上下は、グリッパが使用される状態を基準として特定されるものとする。
【0006】
本発明が適用されるグリッパの基本的な構成は、以下の通りである。
本発明のグリッパは、開閉動作を行い、開放時にはボトル容器の首部が出し入れ自在になると共に閉鎖時には首部を拘束可能な一対のネックホルダを備える。このネックホルダは、開閉動作の際に、揺動の中心をなす揺動軸との間に摺動部が形成される。
本発明のグリッパは、一対のネックホルダを上下方向から挟んで保持する一対の挟持体を備える。摩耗粉収容部は、下方に配置される挟持体に設けられる。
【0007】
本発明のグリッパにおいて、摩耗粉収容部と外部とを連通する摩耗粉排出路を摺動部よりも下方に位置する挟持体に設けることが好ましい。
摩耗粉排出路を介して摩耗粉収容部に収容された摩耗粉を吸引することで、より効果的に摩耗粉を摺動部から排出させることができる。また、摩耗粉排出路は、摩耗粉収容部とのつなぎ部分(後端)から外部への開口部分(前端)に向けて下降するように形成することが好ましい。そうすることで、摩耗粉が外部に輩出されやすくなる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、摺動部よりも下方に摩耗粉収容部を設けるので、摺動部で生じた摩耗粉は摩耗粉収容部に落下して、摺動部に滞留するのが抑制される。したがって、本発明によると、ドライ潤滑の環境下であっても開閉動作を長期間に亘って確保できるグリッパを提供することができる。
また、本発明において、摩耗粉収容部と外部とを連通する摩耗粉排出路を挟持体に設けると、摩耗粉収容部に収容された摩耗粉を吸引するなどして、摩耗粉をより効果的に摺動部から排出できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本実施形態に係るグリッパが適用されるPETボトル充填装置の概要図である。
【図2】フィラー搬入ホイールの上面図である。
【図3】本実施形態に係るグリッパの閉鎖時を示す平面図である。
【図4】本実施形態に係るグリッパの閉鎖時を示す部分側断面図である。
【図5】本実施形態に係るグリッパの開放時を示す平面図である。
【図6】本実施形態に係るグリッパのネックブロックを示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)の6b−6b線断面図、(c)は(a)の6c−6c線断面図である。
【図7】本実施形態に係るグリッパのネックプレートを示す平面図である。
【図8】本実施形態に係るグリッパの支点ピン近傍の断面図であり、図7の8a−8a断面を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面に示す実施形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係るグリッパを備えるボトル容器搬送装置が組み込まれたPETボトル飲料充填装置の構成例を示している。
このPETボトル飲料充填装置は、殺菌洗浄された空のPETボトル(図示せず)を直線状に搬入する搬入コンベア1、回転し搬入コンベア1で搬送されるPETボトルを受渡点Aで1本ずつ受け取って搬送するフィラー搬入ホイール2、フィラー搬入ホイール2で搬送されるPETボトルを受渡点Bで1本ずつ受け取って搬送すると共に、搬送中に空のPETボトル中に飲料を充填するフィラー3、回転しフィラー3で搬送されるPETボトルを受渡点Cで1本ずつ受け取って搬送するフィラー搬出ホイール4、回転しフィラー搬出ホイール4で搬送されるPETボトルを受渡点Dで1本ずつ受け取って搬送する受け渡しホイール5、回転し受け渡しホイール5で搬送されるPETボトルを受渡点Eで1本ずつ受け取って搬送するキャッパ搬入ホイール6、回転しキャッパ搬入ホイール6で搬送されるPETボトルを受渡点Fで1本ずつ受け取って搬送すると共に、搬送中に飲料が充填されたPETボトルにキャップを取り付けるキャッパ7、回転しキャッパ7で搬送されるPETボトルを受渡点Gで1本ずつ受け取って搬送するキャッパ搬出ホイール8、キャッパ搬出ホイール8で搬送されるPETボトルを受渡点Hで受け取って直線状に搬出する搬出コンベア9、を備えている。
【0011】
本実施形態において、フィラー搬入ホイール2は、図2に示すように、中空部を有する円筒状の固定軸10と、この固定軸10に回転可能に支持される回転体11とを備えている。
そして、回転体11は、固定軸10の中空部に挿入される回転軸12と、この回転軸12の上部側面に取り付けられた回転円板13と、この回転円板13の外周に放射状に取り付けられ、PETボトルPの首部を把持する複数のグリッパ14とを備えている。
【0012】
本実施形態において、グリッパ14は、図3、図4に示すように一対のネックホルダ20、30を有している。そして、これらネックホルダ20、30の中間部には支点孔21、31が、先端部には切欠部22、32が、後端部にはスプリング支持スリーブ23、33が、夫々形成されている。
ネックホルダ20、30には、支点孔21、31の間に、噛合いピン57が嵌まり込む半円状の凹部28、38が各々形成される。また、ネックホルダ20には、凹部28よりも先端側に凸部29がネックホルダ30に向けて形成されている。
ここで、切欠部22、32は、PETボトルP(図示せず)の首部に設けられたつば部Sを把持するために設けられるものであり、切欠部22(32)には、つば部Sの下側SUを把持する下部把持部22a(32a)と、このつば部Sの上側SOを把持する上部把持部22b(32b)とが夫々設けられている。そして、本実施形態では、下部把持部22a、32aがつば部Sの下部の周長の60%程度を覆う一方、上部把持部22b、32bがつば部Sの上部の周長の20%程度を覆うようになっている。
【0013】
また、これら一対のネックホルダ20、30の中間部の上側には、ネックブロック51が配設されており、このネックブロック51に取り付けられた支点ピン52、53が(図6参照)、ネックホルダ20、30の支点孔21、31に対して回動自在にはめ込まれるようになっている。支点孔21、31の周囲には樹脂材料からなる潤滑リング25、35が強固に嵌合されており、ネックブロック51に取り付けられた支点ピン52、53は、潤滑リング25、35を介してネックホルダ20、30に対して回動自在にはめ込まれる。また、ネックブロック51には、支点ピン52、53よりも先端側に係止ピン56が取付けられている。係止ピン56は、ネックホルダ20、30の間に配置され、閉鎖時にはネックホルダ20、30の間隔を保持し、開放時にはカムとして機能してネックホルダ20の揺動を補助する。
【0014】
ネックホルダ20、30のネックブロック51との対向部裏面側には、支点ピン52、53を固定するネックプレート54が配設され、このネックプレート54はボルトB1、B2によりネックブロック51に固定される。
ネックブロック51とネックホルダ20、30の間には、樹脂材料から構成される潤滑板61が介在している。潤滑板61は、ネックホルダ20、30の開閉に伴ってネックホルダ20、30とネックブロック51とが摺動して摩耗するのを防ぐために設けられている。もちろん、ネックホルダ20、30の開閉に伴って潤滑板61も摩耗するが、ステンレス鋼などの金属材料で作製されるネックホルダ20、30及びネックブロック51が摩耗したために交換するのに比べて、潤滑板61を交換する方がコストを抑えることができる。ネックプレート54とネックホルダ20、30の間にも、同様の趣旨により、潤滑板62が介在している。
潤滑板61、62を構成する樹脂材料としては、熱可塑性スーパーエンジニアリングプラスチック、例えばポリエーテル・エーテル・ケトン樹脂(PEEK)を用いるのが好ましい。前述した潤滑リング25、35、噛合いピン57も同様である。
さらに、ネックブロック51の上部には、図4に示すように、フィラー搬入ホイール2(図2)の回転円板13に固定するためのボルトB3、B4及び位置決めピン59a、59bが取り付けられる。また、ネックブロック51には、ボルトB1、B2がねじ込まれるねじ孔H1、H2、ボルトB3
B4がねじ込まれるねじ孔H3、H4が形成されている(図6参照)。
【0015】
ここで、ネックプレート54において、支点ピン52、53の周囲は上部の径が大きく設定されており、支点ピン52、53が嵌合される保持孔52H、53Hよりも上方には空隙が形成される(図7、図8参照)。この空隙は、支点ピン52、53の径方向の寸法が潤滑リング25、35の前記径方向の厚さと同等以上とされる。この空隙は、摩耗粉収容部26、36を構成する。したがって、ネックプレート54は、摩耗粉収容部26、36を構成する空隙より下方において支点ピン52、53を固定する。ネックプレート54には、係止ピン56が嵌合される保持孔56H、噛合いピン57が嵌合される保持孔57Hが形成される。
ネックプレート54とネックホルダ20、30の間に介在する潤滑板62は、支点ピン52、53の周囲の径が大きく設定されており、支点ピン52、53の周囲には空隙が形成される。この空隙も摩耗粉収容部26を構成する。この空隙の径方向の寸法もまた、潤滑リング25、35の前記径方向の厚さと同等以上とされる。
このように、摩耗粉収容部26、36は、ネックホルダ20、30に設けられる潤滑リング25、35と支点ピン52、53の間の鉛直方向に延びる摺動部よりも下方に設けられる。
【0016】
ネックプレート54には摩耗粉排出路27、37が形成されている。摩耗粉排出路27、37は、一端が摩耗粉収容部26、36に連なり、他端がネックプレート54の側面に開口する溝からなる。また、摩耗粉排出路27、37は、摩耗粉の排出が容易なように、開口端に向けて下降するように形成されている。
【0017】
また、ネックホルダ20、30に設けられたスプリング支持スリーブ23、33にはスプリング60の端部がはめ込まれている。これによりグリッパ14は、通常時(閉鎖時)において、スプリング60の付勢力により支点ピン52、53を中心として夫々揺動され、先端部(切欠部22、32側)が互いに近接した状態を維持する(図3参照)ようになっている。
【0018】
そして、ネックホルダ30の後端部側の下側には、ネックホルダ20側に向かって延びるアーム65が形成されており、このアーム65の自由端部下側には、ボルトB5によって円形状のカム67が回転可能に取り付けられている。
また、本実施形態では、図2に示すように、回転体11の回転に伴って移動するグリッパ14のカム67に当接するカムプレート68、69が取り付けられている。ここで、カムプレート68は、搬入コンベア1との受渡点A近傍に配設され、カム67に当接してグリッパ14を開く(図5参照)ようになっている。また、カムプレート69は、フィラー3との受渡点B近傍に配設され、カム67に当接して、カムプレート68と同様にグリッパ14を開くようになっている。尚、これらカムプレート68、69は、夫々扇形のベース板70、71を介して固定軸10に固定配設される。
【0019】
次に、本実施形態に係るPETボトル飲料充填装置のフィラー搬入ホイール2の動作について説明する。
図1において、搬入コンベア1によって搬送されたPETボトルPは、受渡点Aでフィラー搬入ホイール2に受け渡される。
フィラー搬入ホイール2では、回転円板13の回転に伴ってグリッパ14が回転移動していく。このとき、搬入コンベア1との受渡点Aの回転方向上流側にあるグリッパ14は、PETボトルPを把持しておらず、スプリング60の付勢力により閉じた状態となっている(図3参照)。
【0020】
次に、搬入コンベア1との受渡点Aの近傍に到達したグリッパ14は、カム67がカムプレート68に当接する。そうすると、図5に示すように、カム67が前方に押されることでアーム65が前方に向けて揺動し、この揺動に伴ってネックホルダ30が支点ピン53を中心に反時計回りに揺動する。この揺動により、噛合いピン57がネックホルダ30に押され前方に移動する。噛合いピン57が前方に移動する過程でネックホルダ20を押すことにより、ネックホルダ20は支点ピン52を中心に時計回りに揺動する。このとき、ネックホルダ20は、凸部29が係止ピン56に近づくように倣って移動することにより、揺動が容易に行われる。つまり係止ピン56は、ネックホルダ20の揺動を助けるカムとして機能する。このようにして、グリッパ14は開いた状態(図5参照)となり、この開口部に搬入コンベア1からPETボトルPが受け渡される。ネックホルダ20は、係止ピン56及び噛合いピン57で開いた状態に維持される。そして、カム67とカムプレート68との当接が終了したグリッパ14は、スプリング60の付勢力により再び閉じた状態となり、PETボトルPはグリッパ14に把持された状態で回転搬送されていく。
【0021】
次に、フィラー3との受渡点Bの近傍に到達したグリッパ14は、カム67がカムプレート69と当接することにより開いた状態となり、この開口部からフィラー3へとPETボトルPが受け渡される。そして、カム67とカムプレート69との当接を終了したグリッパ14は、PETボトルPを把持せず、スプリング60の付勢力により再び閉じた状態となる。
以後、上述したプロセスを繰り返しながら、フィラー搬入ホイール2におけるPETボトルPの回転搬送が行われていく。
フィラー搬入ホイール2では、下部把持部22a、32a及び上部把持部22b、32bを有するグリッパ14でPETボトルPのつば部Sの上下を把持し、しかも、下部把持部22a、32aによりつば部下側SUの周長の半分以上を把持しているので、搬送時にPETボトルPに遠心力がかかったとしても、姿勢を乱すことなく安定した状態で搬送が行われることになる。
【0022】
グリッパ14の開閉動作に伴い、潤滑リング25、35と支点ピン52、53が摺動することで、潤滑リング25、35を構成する樹脂が摩耗し、摩耗粉が生じる。本発明者の知見によれば、この摩耗粉が潤滑リング25、35と支点ピン52、53の間に形成される摺動部に滞留すると摩耗するのが潤滑リング25、35だけではなく、支点ピン52、53も摩耗する。これは、水潤滑では生じなかった現象であり、ドライ潤滑固有の現象である。そして、この摩耗粉がさらに滞留すると、グリッパ14の開閉動作を損なうことになる。ところが、本実施形態によると、開閉動作に伴って生じた摩耗粉は、鉛直方向に延びる摺動部の下方に設けられる摩耗粉収容部26、36に落下するので、摺動部への摩耗粉の滞留を抑制し、グリッパ14の開閉動作を長期間に亘って確保することができる。
本実施形態において、摩耗粉収容部26、36に落下した摩耗粉が、摩耗粉排出路27、37を介して外部に排出される。この際、摩耗粉排出路27、37の開口近傍に吸引手段を設け、摩耗粉排出路27、37内に存在する摩耗粉を吸引すれば、より効果的に摩耗粉を外部に排出させることができる。
【0023】
なお、上記実施形態では、支点ピン52、53について摩耗粉収容部26、36、さらには摩耗粉排出路27、37を設ける例を示した。しかし、本発明における摩耗粉収容部、摩耗粉排出路は支点ピン52、53に限るものではなく、係止ピン56あるいは噛合いピン57について設けることができるし、他に摺動部が存在する場合には当該部分に設けることもできる。
また本発明が適用されるグリッパは、上記実施形態で示したグリッパ14に限るものでなく、鉛直方向に延びる摺動部を備える他のグリッパに広く適用できることは言うまでもない。また、以上の実施形態は、フィラー搬入ホイール2に設けるグリッパ14について説明したが、フィラー3以降の搬送装置にも適用できる。
これ以外にも、本発明の範囲内で、上記実施形態で挙げた構成を取捨選択し、あるいは他の構成に適宜変更することが可能である。
【符号の説明】
【0024】
14…グリッパ
20,30…ネックホルダ
21,31…支点孔
26,36…摩耗粉収容部
27,37…摩耗粉排出路
51…ネックブロック(挟持体)
52,53…支点ピン(揺動軸)
54…ネックプレート(挟持体)
56…係止ピン、57…噛合いピン
59a,59b…位置決めピン
61,62…潤滑板
65…アーム、67…カム、68,69…カムプレート
P…PETボトル、S…つば部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開閉動作を行い、開放時にはボトル容器の首部が出し入れ自在になると共に閉鎖時には前記首部を拘束し、前記開閉動作の際に揺動の中心をなす揺動軸との間に鉛直方向に延びる摺動部が形成される、一対のネックホルダと、
一対の前記ネックホルダを上下方向から挟んで保持する一対の挟持体と、を備え、
前記摺動部より下方に位置する前記挟持体に摩耗粉収容部が設けられる、
ことを特徴とする容器搬送用のグリッパ。
【請求項2】
前記摺動部より下方に位置する前記挟持体に、前記摩耗粉収容部と外部とを連通する摩耗粉排出路が設けられる、
請求項1に記載の容器搬送用のグリッパ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−91836(P2012−91836A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−241472(P2010−241472)
【出願日】平成22年10月27日(2010.10.27)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【Fターム(参考)】