ケイ素化合物含有試料中の不純物分析用試料液の調製方法
【課題】簡易に安定な試料液を調製することができるケイ素化合物含有試料中の不純物分析用試料液の調製方法を提供する。
【解決手段】ケイ素化合物含有試料の不純物分析用試料液を、ケイ素化合物含有試料をアルカリ融解し、このアルカリ融解後の融成物をアルカリ性の水性溶液として調製する。こうすることで、簡易にかつホウ素などの不純物を安定して溶解する試料液を得ることができる。
【解決手段】ケイ素化合物含有試料の不純物分析用試料液を、ケイ素化合物含有試料をアルカリ融解し、このアルカリ融解後の融成物をアルカリ性の水性溶液として調製する。こうすることで、簡易にかつホウ素などの不純物を安定して溶解する試料液を得ることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケイ素化合物含有試料中のホウ素など不純物を分析するための試料液の調製方法、ケイ素化合物含有試料中の不純物の分析方法及びこれらの利用に関する。
【背景技術】
【0002】
炭化ケイ素、窒化ケイ素などケイ素化合物は、電子部品や機械部品の材料として広く用いられている。セラミックス材料は、不純物の濃度でその性能が大きく変ることがあることが知られている。炭化ケイ素などのケイ素系セラミックスを焼結させる場合には、金属、酸化物、炭化物を焼結助剤として添加するが、焼結助剤は少量で大きく焼結性が異なる場合もあり、原料粉末中に含まれる金属元素量を知ることは、優れた品質の焼結体を安定的に得るのに重要である。また、焼結体中の微量元素量は、その製造工程における元素の散逸や混入によって原料組成とは相違することもあるため、最終製品における微量元素量を知ることも重要である。
【0003】
ケイ素化合物中の不純物の測定は、通常、誘導結合(高周波)プラズマ発光分析(Inductivity Coupled Plasma Atomic Emission Spectrometry;ICP-AES)によって行われるが、ICP-AESは溶液試料を対象とする分析法である。したがって、分析に先立って試料の溶液化が必要である。ケイ素化合物を溶液化する場合、通常、目的成分によって異なる分解方法が用いられ、主として不純物を定量する場合には、試料に酸を添加後、加圧酸分解する方法が用いられる(非特許文献1)。一方、主としてケイ素化合物中の主成分を定量するのにケイ素化合物を溶液化する方法として、試料に融剤である炭酸ナトリウムなどを加えアルカリ融解後、酸に溶解する方法もある(非特許文献2、3)。
【非特許文献1】ファインセラミックス用炭化ケイ素微粉末の化学分析方法JIS R1616-1994、11.3
【非特許文献2】ファインセラミックス用炭化ケイ素微粉末の化学分析方法JIS R1616-1994、6.2、6.3
【非特許文献3】ファインセラミックス用窒化ケイ素微粉末の化学分析方法JIS R1603-1994、6.2、6.3
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ケイ素化合物中の不純物の測定のために、加圧酸分解法を用いる場合、フッ化水素酸を用いてケイ素化合物の主成分であるケイ素などをフッ化物として揮発分離することが多い。しかしながら、例えば不純物としてホウ素を測定しようとすると、ケイ素の揮発分離の際、ホウ素もフッ化物として揮発してしまうため、加圧酸分解液からはホウ素を定量できなかった。また、フッ化水素酸を用いて酸分解したフッ化水素酸含有溶液を用いると、ICP-AESの溶液導入系である石英製トーチ及びネブライザーを溶解していまい安定に測定することができないばかりか、フッ化水素酸を含む溶液の取扱いは危険性が高いという問題があった。さらに、アルカリ融解法は、融解後の融成物に塩酸などの酸を添加して酸性溶液として加熱して溶解液とするが、ケイ酸が析出し析出したケイ酸にホウ素が吸着されることがあった。この場合には、ケイ酸を回収して、回収したケイ酸を灰化後、再度アルカリ融解・酸溶解して、ケイ酸に吸着したホウ素を回収する必要があった。このため、操作が極めて煩雑であるとともに、良好な再現性は得られなかった。
【0005】
そこで、本発明は、簡易に安定な試料液を調製することができるケイ素化合物含有試料中の不純物分析用試料液の調製方法、ケイ素化合物含有試料中の不純物の分析方法及びケイ素化合物含有セラミックス焼結体の製造方法を提供することを一つの目的とする。また、本発明は、ケイ素化合物含有試料中の不純物を再現性よく測定可能なケイ素化合物含有試料中の不純物分析用試料液の調製方法、ケイ素化合物含有試料中の不純物の分析方法及びケイ素化合物含有セラミックス焼結体の製造方法を提供することを他の一つの目的とする。さらに、本発明は、ケイ素化合物中のホウ素を簡易にかつ再現性よく測定できるケイ素化合物含有試料中の不純物分析用試料液の調製方法、ケイ素化合物含有試料中の不純物の分析方法及びケイ素化合物含有セラミックス焼結体の製造方法を提供することを他の一つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、ケイ素化合物中の不純物の分析について検討した結果、アルカリ融解後の融成物を酸性溶液とすることなく水で溶解することで、ケイ酸を析出させることなく安定な溶解液を得て、ホウ素などの不純物を再現性よく測定できることを見出し、本発明を完成した。すなわち、本発明によれば以下の手段が提供される。
【0007】
本発明によれば、ケイ素化合物含有試料の不純物分析用試料液の調製方法であって、前記ケイ素化合物含有試料をアルカリ融解する工程と、アルカリ融解後の融成物をアルカリ性の水性溶液とする工程と、を備える、調製方法が提供される。
【0008】
この調製方法においては、前記アルカリ融解工程は、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム及び水酸化リチウムからなる群から選択される1種又は2種以上を融剤として用いる工程とすることができる。また、前記ケイ素化合物含有試料は、炭化ケイ素、窒化ケイ素、二酸化ケイ素及びサイアロンからなる群から選択される1種又は2種以上を主成分とすることができる。なかでも、炭化ケイ素及び/又は窒化ケイ素とすることができる。さらに、前記ケイ素化合物含有試料は、ケイ素化合物原料粉末、ケイ素化合物含有組成物及びケイ素化合物焼結体のいずれかとすることができる。
【0009】
この調製方法においては、前記不純物は、ホウ素、リン、アルミニウム、ガリウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、モリブデン及びタングステンから選択されるいずれかあるいは2種類以上を含むことができるが、好ましくは、ホウ素を含んでいる。
【0010】
また、本発明によれば、ケイ素化合物含有試料の不純物の分析方法であって、ケイ素化合物含有試料のアルカリ融成物のアルカリ性水性溶液を準備する工程と、前記アルカリ性水性溶液について誘導結合プラズマ発光分析を実施する工程と、を備える、分析方法が提供される。
【0011】
この分析方法においては、前記ケイ素化合物含有試料は、炭化ケイ素及び/又は窒化ケイ素を主成分とすることができる。また、前記不純物はホウ素を含むことができる。
【0012】
本発明によれば、ケイ素化合物含有セラミックス焼結体の製造方法であって、ケイ素化合物含有原料粉末、該原料粉末を含有する焼結用組成物及び該焼結用組成物を焼結して得られる焼結体のいずれかを被験試料として、アルカリ融成物のアルカリ性水性溶液を準備する工程と、前記アルカリ性水性溶液について誘導結合プラズマ発光分析を用いて不純物を分析する工程と、を備える、製造方法が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明は、ケイ素化合物含有試料のアルカリ融成物のアルカリ性水性溶液の調製及びその利用に関している。ケイ素化合物含有試料中の不純物を分析するために、本発明のアルカリ性水性溶液を用いることで、アルカリ融解後に酸性溶液化して不純物を分析する際のホウ素などの共沈や加圧酸分解法によるホウ素などの不純物の揮散などを抑制して簡易に試料液を調製できる。また、アルカリ性水性溶液においては、ホウ素などの不純物が効果的に抽出されまた安定して溶解されているため、正確性及び再現性のよい分析が可能となる。こうした不純物分析用試料液を用いた不純物分析によれば、例えば、炭化ケイ素や窒化ケイ素を主成分とするケイ素化合物系セラミックス焼結体の製造にあたって、不純物量の管理を容易に実施することができるため、要求する物性を有する焼結体を安定して製造することができる。以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0014】
(ケイ素化合物)
本発明におけるケイ素化合物としては、特に限定されないが、ファインセラミックス分野において用いられるケイ素化合物であることが好ましい。ファインセラミックスにおいては、微量の不純物が物性等に大きく影響するからである。こうしたケイ素化合物としては、炭化ケイ素、窒化ケイ素、二酸化ケイ素及びサイアロン等が挙げられる。ケイ素化合物は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。なかでも、電子部品や機械部品として用いられる炭化ケイ素及び窒化ケイ素を試料中に含んでいることが好ましい。
【0015】
(ケイ素化合物含有試料)
ケイ素化合物含有試料は、ケイ素化合物を含有していればよく、その組成や状態は特に限定されない。好ましくは、本試料中においてはケイ素化合物を主成分(質量比率で50%を超える成分)とすることが好ましく、より好ましくは70%以上であり、さらに好ましくは80%以上であり、一層好ましくは90%以上である。95%以上であってもよい。ケイ素化合物の含有量が高いと、一層不純物の影響が重要となる。ケイ素化合物含有試料の形態は、特に限定されないが、多くは、セラミックス焼結体製造用あるいはセラミックス粉末合成用の原料粉末、該原料粉末を含む組成物並びに焼結体又は合成セラミックス粉末である。また、セラミックス焼結体やセラミックス粉末の製造時における中間品であってもよい。
【0016】
(不純物)
本発明におけるケイ素化合物含有試料中の分析対象である不純物は、ケイ素化合物含有試料をアルカリ融解して得られるアルカリ融成物のアルカリ性水性溶液に溶質として含有できるものであれば、特に限定されない。また、本発明による試料液は、誘導結合プラズマ発光分析法によって分析することが好ましいことから、本分析法によって検出可能な元素であることが好ましい。こうした分析対象となる不純物としての元素(あるいは不純物に含まれる元素)としては、ホウ素、リン、アルミニウム、ガリウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、モリブデン及びタングステンが挙げられる。なかでも、ケイ素化合物系セラミックスの焼結性や物性に影響する観点から、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、モリブデン及びタングステンを対象とすることが好ましい。特に、ホウ素は、炭化ケイ素セラミックスの焼結性に大きく影響することから測定対象不純物とすることが好ましい。分析対象とする不純物は、こうした元素を1種又は2種以上含んでいてもよい。
【0017】
(試料液の調製)
次に、ケイ素化合物含有試料からの不純物分析用試料液の調製について説明する。本発明では、試料液の調製にあたり、ケイ素化合物含有試料をアルカリ融解する。アルカリ融解は、ケイ酸塩などのケイ素化合物を可溶性のケイ酸塩として完全に溶解することができるため、ケイ素化合物中の不純物溶液化法として好ましい。また、ケイ素と類似しケイ素と類似した抽出傾向を呈するホウ素を分析対象とする場合、ケイ素化合物を完全に溶解させることでホウ素も同様に溶解させることができる。したがって、ケイ素化合物含有試料中のホウ素などの不純物を再現性よく分析できる。アルカリ融解には、ケイ素化合物アルカリ融解に一般的に用いられる融剤を用いることができるが、分析精度等の観点からは、分析対象となる不純物を含まない融剤を用いることが好ましい。こうした融剤としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム及び水酸化リチウムなどを用いることができる。好ましくは、使用する白金器具へのダメージが低く、試薬純度が高く且つケイ素化合物の融解能力が高い観点から炭酸ナトリウムを用いる。なお、アルカリ融解の条件は、JIS R1616-1994やJIS R1603-1994等を参考に適宜必要な条件を設定して行うことができる。また、使用する容器の材質や試薬等級は、分析対象となる不純物への影響ができるだけ小さいものを選択することが好ましい。
【0018】
次に、ケイ素化合物含有試料をアルカリ融解して得られるアルカリ融成物をアルカリ性水性溶液とする。これにより、本発明の試料液を得ることができる。アルカリ性水性溶液は、例えば、アルカリ融解後の融成物を放冷後、これに水性媒体を加え、適宜加温することで得ることができる。用いる水性媒体としては、最終的に得られる水性溶液においてアルカリ性を維持できるものであればそのpHや組成(水と混和するような水性有機溶媒などを含んでいてもよい。)は特に限定されない。好ましい水性媒体は、水を主成分とすることが好ましく、より好ましくは水のみを用いる。水性媒体の添加量や最終的なケイ素化合物含有試料の濃度も限定しないが、測定対象の不純物の溶解状態を維持できる範囲であればよい。なお、アルカリ性水性溶液である本発明の試料液は、アルカリ性ではあるが、フッ化水素酸を用いて酸分解したフッ化水素酸含有溶液に比較して製トーチなどの溶解はほとんど無く、フッ化水素酸の取扱うことに比べ格段に安全である。
【0019】
(分析)
こうして得られた試料液について不純物を分析することができる。分析法は、誘導結合プラズマ発光分析、誘導結合プラズマ質量分析、原子吸光分析を用いることができる。分析対象の種類や濃度範囲の観点から、好ましくは誘導結合プラズマ発光分析であり、具体的には、誘導結合(高周波)プラズマ発光分析で不純物の分析を実施する。ICP-AESで分光し検出した光の波長は元素に特有であり、光強度は試料液の元素濃度に比例するため、定性分析及び定量分析が可能である。
【0020】
(ケイ素化合物含有セラミックス焼結体等の製造方法への利用)
こうしたケイ素化合物含有試料の不純物分析用試料液及びその分析方法は、ケイ素化合物含有セラミックス焼結体や原料粉末の製造工程における原料、中間製品及び最終製品の組成の管理に利用できる。例えば、焼結体の製造工程においては、原材料組成と焼結体組成は、製造工程中における揮散や汚染によって変動することがあり、それにより製品の物性が変動する可能性があるため、工程における組成管理が重要となる。例えば、セラミックス焼結体の製造工程におけるケイ素化合物含有試料としては、ケイ素化合物含有原料粉末、該原料粉末を含有する焼結用組成物、焼結前成形体、焼結体などとすることができる。
【実施例】
【0021】
以下、本発明を、実施例を挙げて具体的に説明するが、これらの実施例は本発明を限定するものではない。
【0022】
(実施例:炭化ケイ素原料粉末のホウ素の定量)
商業的に入手した炭化ケイ素原料粉末0.5gを白金皿に取り、炭酸ナトリウム3g(試薬特級)を加えてアルカリ融解した。放冷後の融成物に水を加えて加温溶解し完全溶解し定容(100ml)とした。この溶液中のホウ素を誘導結合プラズマ発光分析法で定量した。分析波長は、249.77nmで測定した。ホウ素定量結果を表1に示す。
【表1】
【0023】
表1に示すように、本実施例によれば、良好な定量結果が得られた。また、この試料液調製法では、炭化ケイ素をアルカリ融解した後の融成物を水で溶解でき、ホウ素のケイ酸への共沈も認められず、安定した溶解液が得られた。表1に示すように、標準偏差が1.1(mass ppm)と小さいことからも、安定な溶液ができていることがわかる。
【0024】
(比較例:炭化ケイ素原料粉末のホウ素の定量)
実施例で用いたのと同じ炭化ケイ素原料粉末0.5gを白金皿に取り、炭酸ナトリウム3g(試薬特級)を加えて融解した。これに塩酸(1+1)20mlを添加して加温し、生成したケイ酸をろ過・洗浄しろ液1を得る。先にろ過したケイ酸を白金皿に移して灰化後、炭酸ナトリウム3gを加えて融解し、塩酸(1+1)20mlを加えて加温し、生成したケイ酸をろ過・洗浄してろ液2を得る。ろ液1及び2の溶液を定容(100ml)とした後、それぞれの溶液中のホウ素を誘導結合プラズマ発光分析法で定量した。ホウ素定量結果を表2に示す。
【表2】
【0025】
表2に示すように、比較例の試料液調製法によると、ケイ酸へ共沈するホウ素量がばらつき、この結果合計値がばらつく結果となった。
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケイ素化合物含有試料中のホウ素など不純物を分析するための試料液の調製方法、ケイ素化合物含有試料中の不純物の分析方法及びこれらの利用に関する。
【背景技術】
【0002】
炭化ケイ素、窒化ケイ素などケイ素化合物は、電子部品や機械部品の材料として広く用いられている。セラミックス材料は、不純物の濃度でその性能が大きく変ることがあることが知られている。炭化ケイ素などのケイ素系セラミックスを焼結させる場合には、金属、酸化物、炭化物を焼結助剤として添加するが、焼結助剤は少量で大きく焼結性が異なる場合もあり、原料粉末中に含まれる金属元素量を知ることは、優れた品質の焼結体を安定的に得るのに重要である。また、焼結体中の微量元素量は、その製造工程における元素の散逸や混入によって原料組成とは相違することもあるため、最終製品における微量元素量を知ることも重要である。
【0003】
ケイ素化合物中の不純物の測定は、通常、誘導結合(高周波)プラズマ発光分析(Inductivity Coupled Plasma Atomic Emission Spectrometry;ICP-AES)によって行われるが、ICP-AESは溶液試料を対象とする分析法である。したがって、分析に先立って試料の溶液化が必要である。ケイ素化合物を溶液化する場合、通常、目的成分によって異なる分解方法が用いられ、主として不純物を定量する場合には、試料に酸を添加後、加圧酸分解する方法が用いられる(非特許文献1)。一方、主としてケイ素化合物中の主成分を定量するのにケイ素化合物を溶液化する方法として、試料に融剤である炭酸ナトリウムなどを加えアルカリ融解後、酸に溶解する方法もある(非特許文献2、3)。
【非特許文献1】ファインセラミックス用炭化ケイ素微粉末の化学分析方法JIS R1616-1994、11.3
【非特許文献2】ファインセラミックス用炭化ケイ素微粉末の化学分析方法JIS R1616-1994、6.2、6.3
【非特許文献3】ファインセラミックス用窒化ケイ素微粉末の化学分析方法JIS R1603-1994、6.2、6.3
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ケイ素化合物中の不純物の測定のために、加圧酸分解法を用いる場合、フッ化水素酸を用いてケイ素化合物の主成分であるケイ素などをフッ化物として揮発分離することが多い。しかしながら、例えば不純物としてホウ素を測定しようとすると、ケイ素の揮発分離の際、ホウ素もフッ化物として揮発してしまうため、加圧酸分解液からはホウ素を定量できなかった。また、フッ化水素酸を用いて酸分解したフッ化水素酸含有溶液を用いると、ICP-AESの溶液導入系である石英製トーチ及びネブライザーを溶解していまい安定に測定することができないばかりか、フッ化水素酸を含む溶液の取扱いは危険性が高いという問題があった。さらに、アルカリ融解法は、融解後の融成物に塩酸などの酸を添加して酸性溶液として加熱して溶解液とするが、ケイ酸が析出し析出したケイ酸にホウ素が吸着されることがあった。この場合には、ケイ酸を回収して、回収したケイ酸を灰化後、再度アルカリ融解・酸溶解して、ケイ酸に吸着したホウ素を回収する必要があった。このため、操作が極めて煩雑であるとともに、良好な再現性は得られなかった。
【0005】
そこで、本発明は、簡易に安定な試料液を調製することができるケイ素化合物含有試料中の不純物分析用試料液の調製方法、ケイ素化合物含有試料中の不純物の分析方法及びケイ素化合物含有セラミックス焼結体の製造方法を提供することを一つの目的とする。また、本発明は、ケイ素化合物含有試料中の不純物を再現性よく測定可能なケイ素化合物含有試料中の不純物分析用試料液の調製方法、ケイ素化合物含有試料中の不純物の分析方法及びケイ素化合物含有セラミックス焼結体の製造方法を提供することを他の一つの目的とする。さらに、本発明は、ケイ素化合物中のホウ素を簡易にかつ再現性よく測定できるケイ素化合物含有試料中の不純物分析用試料液の調製方法、ケイ素化合物含有試料中の不純物の分析方法及びケイ素化合物含有セラミックス焼結体の製造方法を提供することを他の一つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、ケイ素化合物中の不純物の分析について検討した結果、アルカリ融解後の融成物を酸性溶液とすることなく水で溶解することで、ケイ酸を析出させることなく安定な溶解液を得て、ホウ素などの不純物を再現性よく測定できることを見出し、本発明を完成した。すなわち、本発明によれば以下の手段が提供される。
【0007】
本発明によれば、ケイ素化合物含有試料の不純物分析用試料液の調製方法であって、前記ケイ素化合物含有試料をアルカリ融解する工程と、アルカリ融解後の融成物をアルカリ性の水性溶液とする工程と、を備える、調製方法が提供される。
【0008】
この調製方法においては、前記アルカリ融解工程は、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム及び水酸化リチウムからなる群から選択される1種又は2種以上を融剤として用いる工程とすることができる。また、前記ケイ素化合物含有試料は、炭化ケイ素、窒化ケイ素、二酸化ケイ素及びサイアロンからなる群から選択される1種又は2種以上を主成分とすることができる。なかでも、炭化ケイ素及び/又は窒化ケイ素とすることができる。さらに、前記ケイ素化合物含有試料は、ケイ素化合物原料粉末、ケイ素化合物含有組成物及びケイ素化合物焼結体のいずれかとすることができる。
【0009】
この調製方法においては、前記不純物は、ホウ素、リン、アルミニウム、ガリウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、モリブデン及びタングステンから選択されるいずれかあるいは2種類以上を含むことができるが、好ましくは、ホウ素を含んでいる。
【0010】
また、本発明によれば、ケイ素化合物含有試料の不純物の分析方法であって、ケイ素化合物含有試料のアルカリ融成物のアルカリ性水性溶液を準備する工程と、前記アルカリ性水性溶液について誘導結合プラズマ発光分析を実施する工程と、を備える、分析方法が提供される。
【0011】
この分析方法においては、前記ケイ素化合物含有試料は、炭化ケイ素及び/又は窒化ケイ素を主成分とすることができる。また、前記不純物はホウ素を含むことができる。
【0012】
本発明によれば、ケイ素化合物含有セラミックス焼結体の製造方法であって、ケイ素化合物含有原料粉末、該原料粉末を含有する焼結用組成物及び該焼結用組成物を焼結して得られる焼結体のいずれかを被験試料として、アルカリ融成物のアルカリ性水性溶液を準備する工程と、前記アルカリ性水性溶液について誘導結合プラズマ発光分析を用いて不純物を分析する工程と、を備える、製造方法が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明は、ケイ素化合物含有試料のアルカリ融成物のアルカリ性水性溶液の調製及びその利用に関している。ケイ素化合物含有試料中の不純物を分析するために、本発明のアルカリ性水性溶液を用いることで、アルカリ融解後に酸性溶液化して不純物を分析する際のホウ素などの共沈や加圧酸分解法によるホウ素などの不純物の揮散などを抑制して簡易に試料液を調製できる。また、アルカリ性水性溶液においては、ホウ素などの不純物が効果的に抽出されまた安定して溶解されているため、正確性及び再現性のよい分析が可能となる。こうした不純物分析用試料液を用いた不純物分析によれば、例えば、炭化ケイ素や窒化ケイ素を主成分とするケイ素化合物系セラミックス焼結体の製造にあたって、不純物量の管理を容易に実施することができるため、要求する物性を有する焼結体を安定して製造することができる。以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0014】
(ケイ素化合物)
本発明におけるケイ素化合物としては、特に限定されないが、ファインセラミックス分野において用いられるケイ素化合物であることが好ましい。ファインセラミックスにおいては、微量の不純物が物性等に大きく影響するからである。こうしたケイ素化合物としては、炭化ケイ素、窒化ケイ素、二酸化ケイ素及びサイアロン等が挙げられる。ケイ素化合物は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。なかでも、電子部品や機械部品として用いられる炭化ケイ素及び窒化ケイ素を試料中に含んでいることが好ましい。
【0015】
(ケイ素化合物含有試料)
ケイ素化合物含有試料は、ケイ素化合物を含有していればよく、その組成や状態は特に限定されない。好ましくは、本試料中においてはケイ素化合物を主成分(質量比率で50%を超える成分)とすることが好ましく、より好ましくは70%以上であり、さらに好ましくは80%以上であり、一層好ましくは90%以上である。95%以上であってもよい。ケイ素化合物の含有量が高いと、一層不純物の影響が重要となる。ケイ素化合物含有試料の形態は、特に限定されないが、多くは、セラミックス焼結体製造用あるいはセラミックス粉末合成用の原料粉末、該原料粉末を含む組成物並びに焼結体又は合成セラミックス粉末である。また、セラミックス焼結体やセラミックス粉末の製造時における中間品であってもよい。
【0016】
(不純物)
本発明におけるケイ素化合物含有試料中の分析対象である不純物は、ケイ素化合物含有試料をアルカリ融解して得られるアルカリ融成物のアルカリ性水性溶液に溶質として含有できるものであれば、特に限定されない。また、本発明による試料液は、誘導結合プラズマ発光分析法によって分析することが好ましいことから、本分析法によって検出可能な元素であることが好ましい。こうした分析対象となる不純物としての元素(あるいは不純物に含まれる元素)としては、ホウ素、リン、アルミニウム、ガリウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、モリブデン及びタングステンが挙げられる。なかでも、ケイ素化合物系セラミックスの焼結性や物性に影響する観点から、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、モリブデン及びタングステンを対象とすることが好ましい。特に、ホウ素は、炭化ケイ素セラミックスの焼結性に大きく影響することから測定対象不純物とすることが好ましい。分析対象とする不純物は、こうした元素を1種又は2種以上含んでいてもよい。
【0017】
(試料液の調製)
次に、ケイ素化合物含有試料からの不純物分析用試料液の調製について説明する。本発明では、試料液の調製にあたり、ケイ素化合物含有試料をアルカリ融解する。アルカリ融解は、ケイ酸塩などのケイ素化合物を可溶性のケイ酸塩として完全に溶解することができるため、ケイ素化合物中の不純物溶液化法として好ましい。また、ケイ素と類似しケイ素と類似した抽出傾向を呈するホウ素を分析対象とする場合、ケイ素化合物を完全に溶解させることでホウ素も同様に溶解させることができる。したがって、ケイ素化合物含有試料中のホウ素などの不純物を再現性よく分析できる。アルカリ融解には、ケイ素化合物アルカリ融解に一般的に用いられる融剤を用いることができるが、分析精度等の観点からは、分析対象となる不純物を含まない融剤を用いることが好ましい。こうした融剤としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム及び水酸化リチウムなどを用いることができる。好ましくは、使用する白金器具へのダメージが低く、試薬純度が高く且つケイ素化合物の融解能力が高い観点から炭酸ナトリウムを用いる。なお、アルカリ融解の条件は、JIS R1616-1994やJIS R1603-1994等を参考に適宜必要な条件を設定して行うことができる。また、使用する容器の材質や試薬等級は、分析対象となる不純物への影響ができるだけ小さいものを選択することが好ましい。
【0018】
次に、ケイ素化合物含有試料をアルカリ融解して得られるアルカリ融成物をアルカリ性水性溶液とする。これにより、本発明の試料液を得ることができる。アルカリ性水性溶液は、例えば、アルカリ融解後の融成物を放冷後、これに水性媒体を加え、適宜加温することで得ることができる。用いる水性媒体としては、最終的に得られる水性溶液においてアルカリ性を維持できるものであればそのpHや組成(水と混和するような水性有機溶媒などを含んでいてもよい。)は特に限定されない。好ましい水性媒体は、水を主成分とすることが好ましく、より好ましくは水のみを用いる。水性媒体の添加量や最終的なケイ素化合物含有試料の濃度も限定しないが、測定対象の不純物の溶解状態を維持できる範囲であればよい。なお、アルカリ性水性溶液である本発明の試料液は、アルカリ性ではあるが、フッ化水素酸を用いて酸分解したフッ化水素酸含有溶液に比較して製トーチなどの溶解はほとんど無く、フッ化水素酸の取扱うことに比べ格段に安全である。
【0019】
(分析)
こうして得られた試料液について不純物を分析することができる。分析法は、誘導結合プラズマ発光分析、誘導結合プラズマ質量分析、原子吸光分析を用いることができる。分析対象の種類や濃度範囲の観点から、好ましくは誘導結合プラズマ発光分析であり、具体的には、誘導結合(高周波)プラズマ発光分析で不純物の分析を実施する。ICP-AESで分光し検出した光の波長は元素に特有であり、光強度は試料液の元素濃度に比例するため、定性分析及び定量分析が可能である。
【0020】
(ケイ素化合物含有セラミックス焼結体等の製造方法への利用)
こうしたケイ素化合物含有試料の不純物分析用試料液及びその分析方法は、ケイ素化合物含有セラミックス焼結体や原料粉末の製造工程における原料、中間製品及び最終製品の組成の管理に利用できる。例えば、焼結体の製造工程においては、原材料組成と焼結体組成は、製造工程中における揮散や汚染によって変動することがあり、それにより製品の物性が変動する可能性があるため、工程における組成管理が重要となる。例えば、セラミックス焼結体の製造工程におけるケイ素化合物含有試料としては、ケイ素化合物含有原料粉末、該原料粉末を含有する焼結用組成物、焼結前成形体、焼結体などとすることができる。
【実施例】
【0021】
以下、本発明を、実施例を挙げて具体的に説明するが、これらの実施例は本発明を限定するものではない。
【0022】
(実施例:炭化ケイ素原料粉末のホウ素の定量)
商業的に入手した炭化ケイ素原料粉末0.5gを白金皿に取り、炭酸ナトリウム3g(試薬特級)を加えてアルカリ融解した。放冷後の融成物に水を加えて加温溶解し完全溶解し定容(100ml)とした。この溶液中のホウ素を誘導結合プラズマ発光分析法で定量した。分析波長は、249.77nmで測定した。ホウ素定量結果を表1に示す。
【表1】
【0023】
表1に示すように、本実施例によれば、良好な定量結果が得られた。また、この試料液調製法では、炭化ケイ素をアルカリ融解した後の融成物を水で溶解でき、ホウ素のケイ酸への共沈も認められず、安定した溶解液が得られた。表1に示すように、標準偏差が1.1(mass ppm)と小さいことからも、安定な溶液ができていることがわかる。
【0024】
(比較例:炭化ケイ素原料粉末のホウ素の定量)
実施例で用いたのと同じ炭化ケイ素原料粉末0.5gを白金皿に取り、炭酸ナトリウム3g(試薬特級)を加えて融解した。これに塩酸(1+1)20mlを添加して加温し、生成したケイ酸をろ過・洗浄しろ液1を得る。先にろ過したケイ酸を白金皿に移して灰化後、炭酸ナトリウム3gを加えて融解し、塩酸(1+1)20mlを加えて加温し、生成したケイ酸をろ過・洗浄してろ液2を得る。ろ液1及び2の溶液を定容(100ml)とした後、それぞれの溶液中のホウ素を誘導結合プラズマ発光分析法で定量した。ホウ素定量結果を表2に示す。
【表2】
【0025】
表2に示すように、比較例の試料液調製法によると、ケイ酸へ共沈するホウ素量がばらつき、この結果合計値がばらつく結果となった。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケイ素化合物含有試料の不純物分析用試料液の調製方法であって、
前記ケイ素化合物含有試料をアルカリ融解する工程と、
アルカリ融解後の融成物をアルカリ性の水性溶液とする工程と、
を備える、調製方法。
【請求項2】
前記アルカリ融解工程は、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム及び水酸化リチウムからなる群から選択される1種又は2種以上を融剤として用いる工程である、請求項1に記載の調製方法。
【請求項3】
前記ケイ素化合物含有試料は、炭化ケイ素、窒化ケイ素、二酸化ケイ素及びサイアロンからなる群から選択される1種又は2種以上を主成分とする、請求項1又は2に記載の調製方法。
【請求項4】
前記ケイ素化合物含有試料は、ケイ素化合物原料粉末、ケイ素化合物含有組成物及びケイ素化合物焼結体のいずれかである、請求項1〜3のいずれかに記載の調製方法。
【請求項5】
前記不純物は、ホウ素、リン、アルミニウム、ガリウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、モリブデン及びタングステンからなる群から選択される1種又は2種以上を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の調製方法。
【請求項6】
前記不純物はホウ素を含む、請求項5に記載の調製方法。
【請求項7】
ケイ素化合物含有試料の不純物の分析方法であって、
前記ケイ素化合物含有試料のアルカリ融成物のアルカリ性の水性溶液を準備する工程と、
前記アルカリ性水性溶液について誘導結合プラズマ発光分析を実施する工程と、
を備える、分析方法。
【請求項8】
前記ケイ素化合物含有試料は、炭化ケイ素及び/又は窒化ケイ素を主成分とする、請求項7に記載の分析方法。
【請求項9】
前記不純物はホウ素を含む、請求項7又は8に記載の分析方法。
【請求項10】
ケイ素化合物含有セラミックス焼結体の製造方法であって、
ケイ素化合物含有原料粉末、該原料粉末を含有する焼結用組成物及び該焼結用組成物を焼結して得られる焼結体のいずれかを被験試料として、アルカリ融成物のアルカリ性水性溶液を準備する工程と、
前記アルカリ性水性溶液について誘導結合プラズマ発光分析を用いて不純物を分析する工程と、
を備える、製造方法。
【請求項1】
ケイ素化合物含有試料の不純物分析用試料液の調製方法であって、
前記ケイ素化合物含有試料をアルカリ融解する工程と、
アルカリ融解後の融成物をアルカリ性の水性溶液とする工程と、
を備える、調製方法。
【請求項2】
前記アルカリ融解工程は、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム及び水酸化リチウムからなる群から選択される1種又は2種以上を融剤として用いる工程である、請求項1に記載の調製方法。
【請求項3】
前記ケイ素化合物含有試料は、炭化ケイ素、窒化ケイ素、二酸化ケイ素及びサイアロンからなる群から選択される1種又は2種以上を主成分とする、請求項1又は2に記載の調製方法。
【請求項4】
前記ケイ素化合物含有試料は、ケイ素化合物原料粉末、ケイ素化合物含有組成物及びケイ素化合物焼結体のいずれかである、請求項1〜3のいずれかに記載の調製方法。
【請求項5】
前記不純物は、ホウ素、リン、アルミニウム、ガリウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、モリブデン及びタングステンからなる群から選択される1種又は2種以上を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の調製方法。
【請求項6】
前記不純物はホウ素を含む、請求項5に記載の調製方法。
【請求項7】
ケイ素化合物含有試料の不純物の分析方法であって、
前記ケイ素化合物含有試料のアルカリ融成物のアルカリ性の水性溶液を準備する工程と、
前記アルカリ性水性溶液について誘導結合プラズマ発光分析を実施する工程と、
を備える、分析方法。
【請求項8】
前記ケイ素化合物含有試料は、炭化ケイ素及び/又は窒化ケイ素を主成分とする、請求項7に記載の分析方法。
【請求項9】
前記不純物はホウ素を含む、請求項7又は8に記載の分析方法。
【請求項10】
ケイ素化合物含有セラミックス焼結体の製造方法であって、
ケイ素化合物含有原料粉末、該原料粉末を含有する焼結用組成物及び該焼結用組成物を焼結して得られる焼結体のいずれかを被験試料として、アルカリ融成物のアルカリ性水性溶液を準備する工程と、
前記アルカリ性水性溶液について誘導結合プラズマ発光分析を用いて不純物を分析する工程と、
を備える、製造方法。
【公開番号】特開2007−256043(P2007−256043A)
【公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−80196(P2006−80196)
【出願日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 発行者名 社団法人日本セラミックス協会 刊行物名 平成17年度日本セラミックス協会東海支部学術研究発表会 講演要旨集 発行年月日 平成17年12月2日 研究集会名 日本セラミックス協会東海支部学術研究発表会 主催者名 社団法人日本セラミックス協会東海支部 開催日 平成17年12月2日
【出願人】(000004064)日本碍子株式会社 (2,325)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 発行者名 社団法人日本セラミックス協会 刊行物名 平成17年度日本セラミックス協会東海支部学術研究発表会 講演要旨集 発行年月日 平成17年12月2日 研究集会名 日本セラミックス協会東海支部学術研究発表会 主催者名 社団法人日本セラミックス協会東海支部 開催日 平成17年12月2日
【出願人】(000004064)日本碍子株式会社 (2,325)
【Fターム(参考)】
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