説明

ケーブル・イン・コンジット型超電導導体

【課題】断面矩形状のケーブルスペース部を有するコンジットを用いても導体内の素線に偏流が生じにくく、高い安定性を有するCIC型超電導導体を提供する。
【解決手段】アルミニウム被覆超電導線材9をSUS線10の周りに6本撚合わせて1次撚線11とし、1次撚線11をアルミニウム撚線15又はスパイラル管の周りに6本撚合わせ、SUSテープ17を巻付けて2次撚線21とし、2次撚線21を、SUSコンジット23内に2次撚線21の圧縮率Cが0%<C≦5%の範囲となるように内挿した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケーブル・イン・コンジット(以下、CICと記す)型超電導導体に関し、特に、電気的安定性を向上させ、超電導マグネットに適したCIC型超電導導体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のCIC型超電導導体は、一般的に、図8に示すような工程で製造される。
まず、銅製の管の中にNb−Ti合金バーを挿入して複合ビレットとし、静水圧押出しでCu/Nb−Tiシングル線を製造する。次いで伸線加工によって縮径後、さらに、Cu/Nb−Tiシングル線を複数本束ねて再度銅製もしくは銅合金の管の中に充填してマルチビレットを形成する。さらに前述の工程と同様にして、超電導線マルチビレットを静水圧押出し後に伸線加工を行なう。以上の超電導線材製造工程により、超電導線材が製造される。
【0003】
次に、撚線工程においては、複数ステージで超電導線材の撚線を行い、最終撚線工程においては撚線外周にステンレステープを巻く。
【0004】
最終工程でジャケット加工が行われる。このジャケット加工においては、コンジットの形状に応じて2通りの方法がある。
まず、図9(a)のように、コンジット外形の断面形状が矩形でかつケーブルスペース部53の断面形状も矩形の場合は、コンジット51となるステンレス板材をロールフォーミングにより成形し、撚線を挿入後、付き合せ部をTIG溶接にて長手方向に連続溶接し、フォーミングロールとタークスヘッドにより、撚線を強制的に圧縮して矩形状に成形する(非特許文献1参照)。
一方、図9(b)のように、コンジット外形の断面形状が矩形でかつケーブルスペース部57の断面形状が円形の場合は、コンジット55内の円形中空部に撚線を嵌挿し、コンジット材の突合せ溶接を行って長尺導体を製造する(非特許文献2参照)。
【0005】
しかしながら、非特許文献1のような構造のCIC型超電導導体では、均一に撚線したものを矩形状に成形しているため、撚線内で乱れが生じてしまう。このような場合、導体内の個々の素線に流れる電流が異なって偏流が生じ、安定性が著しく低下してしまう(非特許文献3参照)。
また、交流損失の結合損失時定数が非常に長くなってしまう(長時定数となる)という不都合がある(非特許文献4)。
【0006】
一方、非特許文献2のような構造のCIC型超電導導体では、定尺のコンジットを準備した後に、撚線を嵌挿しながらコンジットと接続しているため、撚線形状は維持される。
しかし、(1)矩形の断面形状のコンジットの内側に円形の断面形状のケーブルスペース部を加工して形成する必要があるので、コンジット材の単価が高くなる、(2)定尺コンジットを接続するためにライン長が数百mにも及ぶが、このため工業的に設備コストが高くなる等、のコスト面での問題が生じてしまう。
【非特許文献1】資源エネルギー庁受託事業「超電導電力貯蔵システム要素技術開発調査」 SMESプロジェクト成果発表会、平成11年3月17日、財団法人国際超電導産業技術研究センター、p26−27
【非特許文献2】IEEE TRANSACTIONS ON MAGNETICS. VOL.32.No.4.JULY 1996 p2300−2303
【非特許文献3】小泉ら、「30kA−NbTi実証ポロイダル・コイル(DPC−U)の不安定現象と安定性実験結果」、低温工学、平成5年、第28巻、第3号、p150−159
【非特許文献4】IEEE TRANSACTIONS ON APPLIED SUPERCONDUCTIVITY. VOL.12.No.1.MARCH 2002 p1616−1619
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
このように、非特許文献1のような構造のCIC型超電導導体では、断面矩形状のケーブルスペース内で断面円形状の撚線が矩形状に圧縮されているので、撚線の形状が崩れたり、撚線の乱れを生じたりして、素線に偏流を生じ、特性が不安定なものとなってしまうという課題があった。
一方、非特許文献2のような構造のCIC型超電導導体では、コンジットの加工費や設備コストがかさみ、工業的なコスト面での問題が生じてしまうという課題があった。
【0008】
さらには、従来の銅を安定化材として用いた超電導電線では、擾乱による常電導転移時の発熱により、特性が不安定になるという課題もあった。
【0009】
従って、本発明の目的は、上記課題を解決し、工業的に安価な断面矩形状のケーブルスペース部を有するコンジットを用いても導体内の素線に偏流が生じにくく、高い安定性を有するCIC型超電導導体を提供することにある。
【0010】
また、本発明の他の目的は、擾乱による常電導転移時の発熱により、特性が不安定になることを防止することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するため、本発明のケーブル・イン・コンジット型超電導導体は、複数の超電導線からなる撚線を、断面矩形状の金属管内に前記撚線の圧縮率Cが0%<C≦5%の範囲となるように内挿したことを特徴とする。
【0012】
また、上記課題を解決するため、本発明のケーブル・イン・コンジット型超電導導体は、アルミニウム被覆層が表面に形成された超電導線をSUS線の周りに6本撚合わせて1次撚線とし、該1次撚線をアルミニウム撚線又はスパイラル管の周りに6本撚合わせ、SUSテープを巻付けて2次撚線とし、該2次撚線を、断面矩形状の金属管内に前記撚線の圧縮率Cが0%<C≦5%の範囲となるように内挿したことを特徴とする。
【0013】
前記超電導線は、銅又は銅合金マトリックス中にNb−Ti系材料からなる超電導フィラメントを埋設したものとすることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、工業的に安価な断面矩形状のケーブルスペース部を有するコンジットを用いても、個々の素線間で偏流が生じにくくなり、安定性に優れたものとなる。
【0015】
また、極低温においては銅と比較して電気抵抗の小さいアルミニウムを安定化材として用いることにより、擾乱により常電導に転移しても発熱量が小さく超電導に回復し易くなり、銅を安定化材とした超電導導体と比較して、高い安定性が得られる。
【0016】
これより、電気的安定性に優れ、超電導マグネットに適したCIC型超電導導体を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しつつ説明する。
(アルミ安定化CIC型超電導導体の構造)
図1に、本実施形態に係るアルミ安定化CIC型超電導導体の構造を示す。
このアルミ安定化CIC型超電導導体は、7本のアルミニウム線13を撚合わせたアルミニウム撚線15を中心とし、その周りに1次撚線11(SUS線10を中心とし、その周りにアルミ被覆超電導線材9を6本撚合わせたもの)を6本撚合わせ、更にSUSテープ17を巻付け、外形及びケーブルスペース部共に断面矩形状のSUSコンジット23に内挿されたものである。
【0018】
(アルミ安定化CIC型超電導導体の製造方法)
次に、図2を参照して、このアルミ安定化CIC型超電導導体の製造方法を、超電導線材の製造工程、撚線工程、ジャケット加工工程の3つに分けて説明する。
【0019】
(超電導線材の製造工程)
まず、Cu−Ni合金パイプ、NbTiインゴット、及び無酸素銅パイプを用意し、Cu−Ni合金パイプ内に、無酸素銅パイプを被覆したNb−Ti合金インゴットを充填してシングルビレットを組立て、静水圧押出しによりシングル線とする。
これより、図3(a)に示すように、Nb−Ti合金インゴット2の外周に、順に、無酸素銅パイプ3、Cu−Ni合金パイプ1が被覆されたシングル線4が得られる。
【0020】
次に、このシングル線4を伸線後、矯正・切断して六角形状線5とする(図3(b))。
【0021】
更に、Cu−Ni合金パイプ、銅バー、無酸素銅パイプを用意し、図3(c)に示すようなマルチ線7を製造する。具体的には、銅バー6を充填したCu−Ni合金パイプ1と無酸素銅パイプ3/Cu−Ni合金パイプ1との間に、3700本の六角形状線5を充填した超電導フィラメント群5’を形成してマルチビレットを組立て、静水圧押出しにて押出した後に、複数回の時効熱処理と伸線加工によってφ1.26mmのマルチ線7とする。
【0022】
次に、製造した素線をコンフォーム装置によって外径φ1.93mmとなるようにアルミニウム被覆層8を形成し、その後にφ1.84mmの伸線を施しアルミ被覆超電導線材9とする(図3(d))。
【0023】
(撚線工程)
次に、図1に示すように、中心にSUS線10、その周りに超電導線材9を撚合わせた1次撚線11を形成後、アルミニウム撚線15(線径φ1.84mmのアルミニウム線13を7本撚り)を中心に配しその外周に1次撚線11を6本を撚線し、外周に厚さ25μmのSUS304のSUSテープ17をラップして2次撚線21を製造する。このときの2次撚線21の外径は、φ16.5mmである。
【0024】
(ジャケット加工工程)
最後に、SUS316L板材をロールフォーミングにより円形に成形し、その過程にて2次撚線21を挿入し、その後TIG溶接によって板材突き合わせ部を溶接し、最後に矩形に成形加工を施し、撚線21を圧縮しつつ固定する。
【0025】
このようにして、図1に示すように、外形及びケーブルスペース部共に断面矩形状のSUSコンジット23に2次撚線21を内挿したアルミ安定化CIC型超電導導体が得られる。
【0026】
(撚線の圧縮率)
上記アルミ安定化CIC型超電導導体において、撚線21の圧縮率Cは0%<C≦5%の範囲に好ましく設定される。なお、撚線の圧縮率Cは、以下の式から算出できる。
撚線の圧縮率={(勘合前の撚線の外径)−(コンジットの内径)}/(勘合前の撚線の外径)×100(%)・・・・・・・・・・・・・(1)
【0027】
(撚線の圧縮率Cを0%<C≦5%の範囲とした理由)
撚線の圧縮率Cとして5%以下が好ましいとしたのは、後述する「CIC型導体の安定性評価」の欄で説明するように、サンプル導体に100Hzの交流定常波を印加した際にそのインピーダンスが200μΩ以下であれば、電流偏流下でも変わらぬ安定性を確保できると評価できること、及び、後述する実施例1の結果より、撚線の圧縮率が5%以下のときにインピーダンスが200μΩ以下となり、この安定性確保の条件を満たすことによる。
一方、撚線の圧縮率Cが0%を超えることとしたのは、撚線のコンジットへの内挿時は、圧縮しないと内挿後の撚線がルーズになり、ワイヤームーブメントを容易に引き起こす原因となりうることによる。
【0028】
(CIC型導体の安定性評価)
素線間の電流再配分を伴うCIC型導体の安定性は、対象導体の特性インピーダンスを測定することで評価できるとされている。即ち、超電導導線の常伝導転移時の発生抵抗に対し、超伝導から常伝導へ転移する速さ(周波数)に対応する導体全体としての特性インピーダンスが十分小さければ常伝導に転移する前に導体内素線間の電流分布が均一となる電流再配分が行われ、クエンチしなくなることになる。
一般に、常伝導転移の発生原因となる外乱は10ms程度であり、これを周波数換算すると100Hzに相当する。また、7T/s〜20T/sの高速励磁試験が可能であったUS−DPCコイルやDPC−EXコイルは、その導体の1m長さ当りのインピーダンスはおおよそ200μΩであるとされている。
よって、サンプル導体に100Hzの交流定常波を印加して、そのインピーダンスが200μΩ以下であれば、電流偏流下でも変わらぬ安定性を確保できると評価できる。
【0029】
(アルミ安定化CIC型超電導導体の効果)
本実施形態に係るアルミ安定化CIC型超電導導体の効果を以下に示す。
(1)圧縮率を所定の範囲に調整しているので、従来の断面矩形状のケーブルスペース部を有するSUSコンジット23を用いても、2次撚線21の形状が崩れたり、2次撚線21に乱れを生じたりすることがない。このため、1次撚線11内に偏流が生じにくく、特性が安定化したものとなる。
(2)従来の銅を安定化材として用いた超電導電線では、擾乱による常電導転移時の発熱により、特性が不安定になることがあったが、極低温においては銅と比較して電気抵抗の小さいアルミニウムを安定化材としたアルミ被覆超電導線材9を用いているので、擾乱による常電導転移時の発熱量を小さくし、超電導状態にいち早く回復させることができる。よって、銅を安定化材とした超電導導体と比較して、高い安定性が得られる。
(3)SUSコンジット23の形成が容易であり、加工コストの上昇を抑えることができる。
【実施例1】
【0030】
(インピーダンス測定試験)
図4に示すようなインピーダンス測定装置を用いて、サンプル導体31中の任意の超電導線30間に可変周波数電源33により交流定常波(100Hz)を印加して、その際の電圧と電流をそれぞれ電圧計35及び電流計37により測定し、インピーダンスを算出した。
【0031】
サンプル導体は、図5に示すように、コンジット41にケーブル(撚線)43を内挿した構造で、表1に示すように、種々の撚線圧縮率を有するサンプル1〜4を用意した。表1における撚線圧縮率は上記(1)式により算出し、コンジット外寸、内寸はそれぞれ、図5に示したように、コンジット41のW1、W2の寸法とした。
【0032】
図4のインピーダンス測定装置により、種々の撚線の圧縮率(撚線の撚り乱れ)とインピーダンスの関係を測定した結果を表1に併せて記載する。
【0033】
【表1】

【0034】
表1の結果より、撚線の圧縮率が5%を超えるとインピーダンスが200μΩ以上となることが分かる。「CIC型導体の安定性評価」の欄で記述したようにインピーダンスが200μΩ以上では偏流による安定性の低下を引き起こすと考えられるため、安定性確保の点から撚線の圧縮率は5%以下がよいといえる。
【実施例2】
【0035】
(安定性マージン測定試験)
図6に、安定性マージンの測定試験回路を示す。この回路では、超電導導体サンプルに巻きつけられた誘導コイルL0を介して交流電流が流され、その際発生する交流磁界によって、超電導導体サンプルに外部エネルギーが投入される。
交流電流は、直流電源39によってコンデンサC1を充電し、ゲートG1〜G4のオン、オフによって発生させる。図6で試験回路の下にその交流波形の一例を示す。
なお、C0は誘導コイルL0と導体との間に発生する静電容量である。
【0036】
測定に際しては、誘導コイルL0内に超電導サンプルを収納し、誘導コイルL0に電流を流して電流を振幅させ、サンプル内に誘導電流を流す。この誘導電流を流す時間をthで表す。この誘導電流は誘導コイルL0に電流を流したときの外乱を意味する。
測定の条件は、温度4.2K、外部磁界6Tとした。超電導導体サンプルが、クエンチする限界の投入エネルギーを最小クエンチエネルギーMQEと称する。
【0037】
超電導導体サンプルとしては、図3(d)に示した線径φ1.84mmのアルミ被覆超電導線(サンプルA)と、図3(c)に示したφ1.26の超電導線(サンプルB:アルミ被覆無し)とした。
【0038】
図7に超電導導体サンプルにおける通電電流とMQEとの関係を示す。
この結果から、サンプルAのようにアルミニウムを安定化材として用いることによって、サンプルBのように安定化銅を安定化材とした場合と比較して、通電電流値267Aにおいて約20倍高いMQEが得られることが分かる。
サンプルAとサンプルBの制限電流値に大きな差が生じた理由は、サンプルAの安定化材であるアルミの比抵抗がサンプルBの場合の安定化銅と比較して大きく異なることによると考えられる。即ち、部分的にクエンチした場合、アルミニウムの方が比抵抗が小さいため、銅線の場合と比較して撚線内に熱がこもりにくく、超電導状態にいち早く回復させることができるためと考えられる。
【0039】
(制限電流の計算値)
ステックレーによる制限電流値の式を以下に示す。
Ilim=(ρ・Iop2/(A・P・(TC−Tb))1/2・・・・・・・・(2)
ここで、
ρ[Ωm]:極低温における安定化材の比抵抗
Iop[A]:運転電流値
A[m2]:安定化材の断面積
P[m]:冷却周長
C[K]:臨界温度
Tb[K]:冷媒温度
【0040】
表2に、サンプルAおよびサンプルBの各パラメータおよび上記(2)式による制限電流値(計算値)を示す。
【0041】
【表2】

【0042】
表2の結果より、サンプルAの制限電流値は410Aとなるが、この値は、実施例2の結果により、図7のwell-coo1領域とil1-cool領域の境界値から算出した制限電流値の450Aと良い一致を示した。計算値と実験値がほぼ一致していることにより、両者の値はほぼ正しい値と推定される。
【0043】
(他の実施形態)
上記実施形態では、7本撚り1次撚線11の中心線をSUS線10としたが、この代わりにCu又はCu−Ni系合金線を用いても同様の効果を得ることができる。
【0044】
また、上記実施形態では、2次撚線21の中心線をアルミニウム撚線15としたが、この代わりに、Cu合金線/アルミニウム線/アルミニウム合金線を撚線したものやスパイラル管を用いても同様の効果を得ることができる。
【0045】
上記実施形態では、コンジット23として使用する金属管の材質をSUS316Lとしたが、この代わりに、SUS316L以外のSUS系材料、Ti、インコロイなど他の金属を用いても同様の効果が得られる。
【0046】
上記実施形態では、超電導線材としてNb−Ti系材料を用いたが、他の超電導材であるNb3Sn系、(Nb3Sn)3Sn系、Nb3Al系超電導材に代えても同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本実施形態に係るアルミ安定化CIC型超電導導体の構造を示す断面図である。
【図2】本実施形態に係るアルミ安定化CIC型超電導導体の製造方法を示すフローチャートである。
【図3】本実施形態に係るアルミ安定化CIC型超電導導体の製造途中で得られる線材の断面図であり、(a)はシングル線、(b)は六角形状線、(c)はマルチ線、(d)はアルミ被覆超電導線材である。
【図4】インピーダンス測定装置を示す概略図である。
【図5】実施例1で使用するサンプル導体の断面図である。
【図6】安定性マージンの測定試験回路を示す概略図である。
【図7】通電電流とMQEとの関係を示すグラフである。
【図8】従来のCIC型超電導導体の製造工程を示すフローチャートである。
【図9】従来のコンジットの形状を示す断面図であり、(a)はケーブルスペース部が矩形なもの、(b)はケーブルスペース部が円形なものである。
【符号の説明】
【0048】
1 Cu−Ni合金パイプ
2 Nb−Ti合金インゴット
3 無酸素銅パイプ
4 シングル線
5 六角形状線
5’ 超電導フィラメント群
6 銅バー
7 マルチ線
8 アルミニウム被覆層
9 アルミ被覆超電導線材
10 SUS線
11 1次撚線
13 アルミニウム撚線
17 SUSテープ
21 2次撚線
23 SUSコンジット
30 超電導線
31 サンプル導体
33 可変周波数電源
35 電圧計
37 電流計
39 直流電源
41 コンジット
43 ケーブル
51 コンジット
53 ケーブルスペース部
55 コンジット
57 ケーブルスペース部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の超電導線からなる撚線を、断面矩形状の金属管内に前記撚線の圧縮率Cが0%<C≦5%の範囲となるように内挿したことを特徴とするケーブル・イン・コンジット型超電導導体。
【請求項2】
アルミニウム被覆層が表面に形成された超電導線をSUS線の周りに6本撚合わせて1次撚線とし、該1次撚線をアルミニウム撚線又はスパイラル管の周りに6本撚合わせ、SUSテープを巻付けて2次撚線とし、該2次撚線を、断面矩形状の金属管内に前記撚線の圧縮率Cが0%<C≦5%の範囲となるように内挿したことを特徴とするケーブル・イン・コンジット型超電導導体。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−114448(P2006−114448A)
【公開日】平成18年4月27日(2006.4.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−303228(P2004−303228)
【出願日】平成16年10月18日(2004.10.18)
【出願人】(000005120)日立電線株式会社 (3,358)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【出願人】(000164438)九州電力株式会社 (245)
【Fターム(参考)】