説明

ケーブル検出方法

【課題】ケーブル収容管内におけるケーブルの有無を判定する際に、ケーブル収容管に穴を開けるなどの特殊な作業を必要とせずに、ケーブルの有無を判定することができるケーブル検出方法を提供する。
【解決手段】予め定められた周波数を有する電流を印加する電流発信手段が、ケーブルの金属部に予め定められた周波数を有する電流を印加する電流発信手順と、ケーブル収容管の外部の磁界を検出する磁界検出手段が、電流発信手段によって電流が印加されていないときの磁界と、電流発信手段によって電流が印加されているときの磁界とを検出する磁界検出手順と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケーブル収容管内に収容されているケーブルを検出するケーブル検出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
橋梁に添架されたケーブル収容管路や地中に埋設されたケーブル収容管路の補修や割り入れ工事などにおいて、ケーブル収容管路を切削する際に誤ってケーブル収容管路内に収容されている既存のケーブルを損傷してしまうような事例が発生していた。このため、ケーブル収容管の切削に関する工事においては、ケーブルを損傷してしまうことを防ぐ目的から、工事を開始する前に、ケーブル収容管内におけるケーブルの有無を判定していた。従来のケーブルの有無の判定方法では、ケーブル収容管路に小さな穴を開け、マイクロスコープなどを用いて収容されているケーブルを直接確認する方法が用いられていた(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7−40121号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のケーブル収容管内におけるケーブルの有無の判定方法では、ケーブル収容管内が暗い場合や、汚れている場合など、ケーブル収容管内のケーブルの有無の確認が困難な場合がある。また、ケーブル収容管路に小さな穴を開ける際にもケーブルを損傷してしまう可能性があることから、熟練した技術者が特殊な工具を使用した長時間の作業となり、高いコストを要するという問題がある。
【0005】
本発明は、上記の課題認識に基づいてなされたものであり、ケーブル収容管内におけるケーブルの有無を判定する際に、ケーブル収容管に穴を開けるなどの特殊な作業を必要とせずに、ケーブルの有無を判定することができるケーブル検出方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するため、本発明のケーブル検出方法は、内部にケーブルを収容するケーブル収容管内におけるケーブルの有無を判定するためのケーブル検出方法において、予め定められた周波数を有する電流を印加する電流発信手段が、前記ケーブルの金属部に前記予め定められた周波数を有する電流を印加する電流発信手順と、前記ケーブル収容管の外部の磁界を検出する磁界検出手段が、前記電流発信手段によって電流が印加されていないときの磁界と、前記電流発信手段によって電流が印加されているときの磁界とを検出する磁界検出手順と、を含むことを特徴とする。
【0007】
また、本発明の前記電流発信手段は、前記ケーブルの円周を囲むように設置され、該電流発信手段が前記ケーブルに印加する電流に応じた第1の磁界を前記ケーブルの周囲に発生させるコイル、を備え、前記電流発信手順は、前記コイルに前記予め定められた周波数の電流を印加することによって前記前記第1の磁界を発生させ、前記発生した前記第1の磁界による電磁誘導によって前記ケーブルの前記金属部に予め定められた周波数を有する電流を印加する、ことを特徴とする。
【0008】
また、本発明の前記電流発信手順は、前記電流発信手段によって前記ケーブルから離れた位置から前記ケーブルに印加する電流に応じた第1の磁界を発生させ、該発生させた前記第1の磁界による電磁誘導によって前記ケーブル収容管内に収容されている前記ケーブルの前記金属部に予め定められた周波数を有する電流を印加する、ことを特徴とする。
【0009】
また、本発明の前記電流発信手順は、前記電流発信手段を、前記ケーブルの前記金属部に直列に挿入して、前記ケーブルの前記金属部に予め定められた周波数を有する電流を印加する、ことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の前記磁界検出手段は、前記ケーブル収容管の円周を囲むように設置され、前記ケーブルの周囲における第2の磁界を検出し、該検出した前記第2の磁界に応じて生じる電圧を検出するロゴスキーコイル、を備え、前記磁界検出手順は、前記電流発信手順によって電流が印加されていないときに前記ロゴスキーコイルが検出した電圧値と、前記電流発信手順によって電流が印加されているときに前記ロゴスキーコイルが検出した電圧値とを検出する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ケーブル収容管内におけるケーブルの有無を判定する際に、ケーブル収容管に穴を開けるなどの特殊な作業を必要とせずに、ケーブルの有無を判定することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態によるケーブル検出システムの第1のシステム構成例および第1のケーブル検出方法を示した図である。
【図2】本実施形態のケーブル検出システムにおけるロゴスキーコイルの構成例を示したブロック図である。
【図3】本実施形態のケーブル検出システムによる測定結果の一例を示した図である。
【図4】本発明の実施形態によるケーブル検出システムの第2のシステム構成例および第2のケーブル検出方法を示した図である。
【図5】本発明の実施形態によるケーブル検出システムの第3のシステム構成例および第3のケーブル検出方法を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
<第1実施形態>
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態によるケーブル検出システムの第1のシステム構成例および第1のケーブル検出方法を示した図である。図1において、ケーブル検出システムは、電流発信器100、クランプ式ロゴスキーコイル200、電圧測定器300から構成される。また、電流発信器100は、クランプ式電磁誘導コイル110を備えている。図1に示したケーブル検出システムを使用することによって、電気通信ケーブル10が、どのケーブル収容管1内に収容されているかを判定する場合を示している。
【0014】
電気通信ケーブル10は、例えば、メタル通信ケーブルや光通信ケーブルなどの通信ケーブルである。なお、メタル通信ケーブルは、ケーブルの芯線の周囲を絶縁体で囲み、その周囲を、例えば、アルミニウムなどのシースで囲むことによってケーブルを電磁遮へいする構造となっている。また、光通信ケーブルは、ケーブルを引っ張って設置する際に、その張力が直接光ファイバに加わらないようにするための、例えば、スチール(鋼)製のテンションメンバを備えた構造となっている。上記のように、電気通信ケーブル10は、各種金属(導体)で構成された金属部を備えた構造となっている。
【0015】
また、電気通信ケーブル10は、例えば、2カ所の電話局の間に配線される場合、ケーブル収容管1内に収容されて配線される。このとき、電気通信ケーブル10に備えたアルミシースやテンションメンバは、例えば、電話局の機械室内において、電気通信ケーブル10の両端部のアルミシースやテンションメンバが接地されている。これにより、電気通信ケーブル10に備えたアルミシースやテンションメンバが電気回路を構成している。
【0016】
また、通信ケーブル10が配線されるとき、複数のケーブル収容管1に収容されて、例えば、2カ所の電話局の間をつなぐことが考えられる。その際、マンホール2内で電気通信ケーブル10が収容されるケーブル収容管1が切り替えられる。図1では、電気通信ケーブル10が収容されるケーブル収容管1が、マンホール2内でケーブル収容管1−1からケーブル収容管1−2に切り替えられた場合を示している。
【0017】
電流発信器100は、自電流発信器100の端子に接続された配線に対して、予め定められた周波数の電流を出力する。
【0018】
また、電流発信器100は、自電流発信器100にクランプ式電磁誘導コイル110が接続された場合、接続されたクランプ式電磁誘導コイル110に予め定められた周波数の電流を出力し、クランプ式電磁誘導コイル110に出力した電流に基づいた磁界を発生させる。このクランプ式電磁誘導コイル110に発生させた磁界による電磁誘導によって、電気通信ケーブル10に備えたアルミシースやテンションメンバに誘導電流が流れる。
【0019】
また、電流発信器100は、自電流発信器100から予め定められた周波数の電流に応じた磁界を発生する。この自電流発信器100が発生した磁界による電磁誘導によって、電気通信ケーブル10に備えたアルミシースやテンションメンバに誘導電流が流れる。
【0020】
クランプ式電磁誘導コイル110は、電気通信ケーブル10の円周を囲むように把持することができるクランプ部を備え、コイルの巻き線の両端を電流発信器100に接続することができるコイルである。クランプ式電磁誘導コイル110は、電流発信器100からコイルの巻き線に入力された電流に応じた磁界を発生する。これにより、クランプ式電磁誘導コイル110が発生した磁界内の電気通信ケーブル10に備えたアルミシースやテンションメンバに、電流発信器100から出力された予め定められた周波数の誘導電流を流すことができる。
【0021】
クランプ式ロゴスキーコイル200は、電気通信ケーブル10に備えたアルミシースやテンションメンバに流れている予め定められた周波数の誘導電流を検出する。クランプ式ロゴスキーコイル200は、ケーブル収容管1の円周を囲むように把持することができるクランプCLを備えたロゴスキーコイルからなる電流検出器である。図2は、本実施形態のクランプ式ロゴスキーコイル200の構成例を示したブロック図である。図2において、クランプ式ロゴスキーコイル200は、コイル部210、積分回路220、実効値回路230から構成される。
【0022】
コイル部210は、コイルの巻き線が、コイルの巻き芯の一方の端部から巻き芯内に挿入され、巻き芯のもう一方の端部から巻き芯の外周に沿って、巻き線を挿入した巻き芯の端部に戻ってくるように巻かれている、いわゆるロゴスキーコイルである。また、コイル部210には、巻き芯の両端が嵌合するクランプ部CLを備えている。
【0023】
図2に示したように、コイル部210内に、電流Cが流れている通信ケーブル10が存在すると、コイル部210内を通る電流Cによって発生した磁界Mに応じた誘導起電力Vが、コイルの巻き線の両端部分240に生じる。このコイルの巻き線の両端部分240に生じた誘導起電力Vを、積分回路220によって積分し、実効値回路230によって通信ケーブル10に流れる電流Cに応じた電圧を出力端子OUTに出力する。この出力端子OUTは、電圧測定器300に接続され、出力端子OUTから出力された電圧が電圧測定器300によって測定される。
【0024】
電圧測定器300は、例えば、テスターやオシロスコープなど、電圧を周波数毎に測定することができる電圧測定器である。電圧測定器300は、クランプ式ロゴスキーコイル200の出力端子OUTから出力された電圧を測定する。
【0025】
ここで、本実施形態のケーブル検出システムを使用することによって、電気通信ケーブル10が収容されているケーブル収容管1を判定する手順を説明する。ケーブル収容管1の判定は、以下のような手順で行われる。なお、以下の説明においては、図1(a)に示した測定地点Eにおいて電気通信ケーブル10が収容されているケーブル収容管1−2を判定する場合を説明する。
【0026】
(手順1−1):測定者は、電流発信器100とクランプ式電磁誘導コイル110とを接続する。続いて、マンホール2内でケーブル収容管1−1から露出している検索対象の電気通信ケーブル10に、電流発信器100に接続されたクランプ式電磁誘導コイル110を把持する(図1(a)におけるマンホール2内参照)。
【0027】
(手順1−2):測定者は、測定地点Eにおいて露出している複数のケーブル収容管1−2内の1本のケーブル収容管1−2に、クランプ式ロゴスキーコイル200を把持する(図1(b)参照)。なお、マンホール2内で電気通信ケーブル10に把持するクランプ式電磁誘導コイル110の位置と、クランプ式ロゴスキーコイル200によって磁界を測定する測定地点Eとの離隔距離は、クランプ式ロゴスキーコイル200が、クランプ式電磁誘導コイル110が発生する磁界を直接的に検出してしまわないような距離とする必要がある。このクランプ式電磁誘導コイル110を把持する位置と測定地点Eとの離隔距離は、電流発信器100が出力する電流値、クランプ式電磁誘導コイル110が発生する磁界の強度、クランプ式ロゴスキーコイル200の磁界検出の精度などから算出される距離に対して余裕をもった距離(例えば、数[m]以上離れた距離)とすることが望ましい。
【0028】
(手順1−3):測定者は、ケーブル収容管1−2に把持したクランプ式ロゴスキーコイル200によって検出される磁界によって生じる電圧を、電圧測定器300によって測定する。なお、この時点では、電流発信器100から予め定められた周波数の電流が出力されていないため、電圧測定器300によって測定される電圧は、自然界に存在するノイズなどによって発生した電圧のみが測定される。
【0029】
(手順1−4):測定者は、電流発信器100を操作して、クランプ式電磁誘導コイル110に予め定められた周波数の電流を出力する。これにより、クランプ式電磁誘導コイル110が、入力された電流に基づいた磁界を発生する。そして、このクランプ式電磁誘導コイル110が発生した磁界の電磁誘導によって、電気通信ケーブル10に備えたアルミシースやテンションメンバに、電流発信器100が出力した予め定められた周波数の誘導電流が流れる。
【0030】
(手順1−5):測定者は、ケーブル収容管1−2に把持したクランプ式ロゴスキーコイル200によって検出される磁界によって生じる電圧を、電圧測定器300によって測定する。なお、クランプ式ロゴスキーコイル200を把持したケーブル収容管1−2内に、電流発信器100が出力した電流が流れている電気通信ケーブル10が収容されている場合には、電流発信器100から出力された周波数の電流に応じた電圧が、電圧測定器300によって測定される。また、クランプ式ロゴスキーコイル200を把持したケーブル収容管1−2内に、電流発信器100が出力した電流が流れている電気通信ケーブル10が収容されていない場合には、手順1−3で測定された電圧と同様の電圧が測定される。
【0031】
(手順1−6):クランプ式ロゴスキーコイル200を把持したケーブル収容管1−2内に、電流発信器100が出力した電流が流れている電気通信ケーブル10が収容されていない場合、測定者は、測定地点Eにおいて露出している複数のケーブル収容管1−2内の測定していない別の1本のケーブル収容管1−2の測定(手順1−2〜手順1−5)を繰り返す。
【0032】
より具体的には、手順1−5において手順1−3で測定された電圧と同様の電圧が測定された場合、測定者は、クランプ式ロゴスキーコイル200を把持したケーブル収容管1−2内に電流発信器100が出力した電流が流れている電気通信ケーブル10が収容されていないと判断する。そして、手順1−2に戻って別のケーブル収容管1−2にクランプ式ロゴスキーコイル200を把持し、手順1−3〜手順1−5によってクランプ式ロゴスキーコイル200を把持したケーブル収容管1−2を測定する。これにより、測定地点Eにおいて露出している複数のケーブル収容管1−2の中から、検索対象の電気通信ケーブル10が収容されているケーブル収容管1−2の検索が行われる。そして、電圧測定器300によって電流発信器100から出力された周波数の電流に応じた電圧が測定されたケーブル収容管1−2が、検索対象の電気通信ケーブル10が収容されているケーブル収容管1−2であると判定する。
【0033】
このように、測定地点Eにおいて露出している複数のケーブル収容管1−2(図1においては、4本のケーブル収容管1−2)の中から、検索対象の電気通信ケーブル10が収容されている1本のケーブル収容管1−2を特定することができる。
【0034】
ここで、本実施形態のケーブル検出システムにおける電圧測定器300によって測定された測定結果の一例を図3に示す。図3は、電流発信器100が周波数f=130[kHz]の電流を出力し、電圧測定器300として用いた、例えば、オシロスコープの表示画面の一例を示した図である。なお、図3(a)は、手順1−3において電圧測定器300が測定した、自然界に存在するノイズなどによって発生した電圧のみが測定された測定結果を示している。また、図3(a)は、手順1−5において電圧測定器300が測定した、電流発信器100が出力した電流が流れている電気通信ケーブル10が収容されていない場合の測定結果でもある。また、図3(b)は、手順1−5において電圧測定器300が測定した、電流発信器100が出力した電流が流れている電気通信ケーブル10が収容されている場合の測定結果を示している。なお、図3に示したオシロスコープの表示画面の目盛りは、対数で表されている。
【0035】
図3(a)からわかるように、電流発信器100が予め定められた周波数f=130[kHz]の電流を出力していないとき、または電流発信器100が予め定められた周波数f=130[kHz]の電流を出力しているが、ケーブル収容管1−2内に電流発信器100が出力した電流が流れている電気通信ケーブル10が収容されていない場合は、電圧測定器300によって測定される予め定められた周波数f=130[kHz]の電圧値V1は、小さな値である。なお、図3(a)において測定されている電流発信器100が出力した周波数f=130[kHz]の電圧値V1=10.3[μV]、およびその他の周波数の電圧値は、自然界に存在するノイズの値である。
【0036】
また、図3(b)からわかるように、電流発信器100が予め定められた周波数f=130[kHz]の電流を出力し、かつケーブル収容管1−2内に電流発信器100が出力した電流が流れている電気通信ケーブル10が収容されている場合は、電圧測定器300によって測定される予め定められた周波数f=130[kHz]の電圧値V2は、大きな値となる。なお、図3(b)においては、電圧測定器300が、電流発信器100が出力した周波数f=130[kHz]の電圧値V2=163[μV]を測定した場合を示している。
【0037】
上記に述べたとおり、本発明の第1の実施形態によれば、従来行っていたケーブル収容管に穴を開けるなどの特殊な作業を必要とせずに、検索対象の電気通信ケーブル10が収容されているケーブル収容管1を判定することができる。このことにより、電流発信器100が出力した電流が流れている検索対象の電気通信ケーブル10が、どのケーブル収容管1に収容されているかを判定することができる。
【0038】
なお、電流発信器100が出力する電流の周波数は、例えば、手順1−3において電圧測定器300が測定した、自然界に存在するノイズなどによって発生した電圧が測定されていない周波数の電流を出力することが望ましい。
【0039】
なお、本実施形態においては、電流発信器100が予め定められた1つの周波数の電流を出力して、電気通信ケーブル10が収容されているケーブル収容管1を判定する場合について説明したが、例えば、クランプ式ロゴスキーコイル200によって検出されやすい複数の周波数の電流を順次または同時に出力し、電圧測定器300によるケーブル収容管1内における電気通信ケーブル10の収容の有無を判定する構成とすることもできる。
【0040】
なお、本発明の第1の実施形態による電気通信ケーブル10の収容の有無の判定方法では、電磁誘導によって直接的に電気通信ケーブル10に誘導電流を流す場合について説明したが、例えば、樹脂製のケーブル収容管1など、ケーブル収容管1自体が電流を流すことができない材質である場合には、本第1の実施形態における電気通信ケーブル10の収容の有無の判定方法による判定を行うことができる。すなわち、電流発信器100に接続されたクランプ式電磁誘導コイル110をケーブル収容管1に把持することによって、ケーブル収容管1内に収容された電気通信ケーブル10に備えたアルミシースやテンションメンバに、電流発信器100が出力した予め定められた周波数の誘導電流を流すことができる。
【0041】
<第2実施形態>
以下、本発明の第2の実施形態について、図面を参照して説明する。図4は、本発明の実施形態によるケーブル検出システムの第2のシステム構成例および第2のケーブル検出方法を示した図である。図4において、ケーブル検出システムは、図1に示したケーブル検出システムの第1のシステム構成と同様に、電流発信器100、クランプ式ロゴスキーコイル200、電圧測定器300から構成される。
【0042】
なお、本ケーブル検出システムの第2のシステム構成は、電流発信器100に図1に示したようなクランプ式電磁誘導コイル110を備えず、電流発信器100が予め定められた周波数の電流に応じて発生した磁界によって、ケーブル収容管1内における電気通信ケーブル10の有無を判定する場合を示している。従って、図1に示した第1のシステム構成による電気通信ケーブル10の収容されているケーブル収容管1の判定方法とは、電気通信ケーブル10に備えたアルミシースやテンションメンバに誘導電流を流す方法のみが異なる。よって、本第2実施形態におけるケーブル検出システムの第2のシステム構成および測定結果の例の説明を省略する。
【0043】
本第2の実施形態のケーブル検出システムを使用することによって、電気通信ケーブル10が収容されているケーブル収容管1を判定する手順を説明する。ケーブル収容管1の判定は、以下のような手順で行われる。なお、以下の説明においては、図4(a)に示した測定地点Eにおいて電気通信ケーブル10が収容されているケーブル収容管1を判定する場合を説明する。
【0044】
(手順2−1):測定者は、電流発信器100をケーブル収容管1が露出している地点Sの位置に配置する(図4(a)参照)。
【0045】
(手順2−2):測定者は、測定地点Eにおいて露出している複数のケーブル収容管1内の1本のケーブル収容管1に、クランプ式ロゴスキーコイル200を把持する(図4(b)参照)。なお、電流発信器100を配置する地点Sと、クランプ式ロゴスキーコイル200によって磁界を測定する測定地点Eとの離隔距離は、クランプ式ロゴスキーコイル200が、電流発信器100が発生する磁界を直接的に検出してしまわないような距離とする必要がある。この地点Sと測定地点Eとの離隔距離は、電流発信器100が発生する磁界の強度や、クランプ式ロゴスキーコイル200の磁界検出の精度などから算出される距離に対して余裕をもった距離(例えば、数[m]以上離れた距離)とすることが望ましい。
【0046】
(手順2−3):測定者は、ケーブル収容管1に把持したクランプ式ロゴスキーコイル200によって検出される磁界によって生じる電圧を、電圧測定器300によって測定する。なお、この時点では、電流発信器100から予め定められた周波数の電流に応じた磁界が発生されていないため、電圧測定器300によって測定される電圧は、自然界に存在するノイズなどによって発生した電圧のみが測定される。
【0047】
(手順2−4):測定者は、電流発信器100を操作して、予め定められた周波数の電流に応じた磁界を発生する。この磁界の電磁誘導によって、ケーブル収容管1内に収容された電気通信ケーブル10に備えたアルミシースやテンションメンバに、電流発信器100によって予め定められた周波数の誘導電流が流れる。なお、ここで誘導電流が流れる電気通信ケーブル10は、特定のケーブル収容管1内に収容された電気通信ケーブル10ではなく、地点Sに位置する全てのケーブル収容管1内に収容された全ての電気通信ケーブル10である。
【0048】
(手順2−5):測定者は、ケーブル収容管1に把持したクランプ式ロゴスキーコイル200によって検出される磁界によって生じる電圧を、電圧測定器300によって測定する。なお、クランプ式ロゴスキーコイル200を把持したケーブル収容管1内に、電気通信ケーブル10が収容されている場合には、電流発信器100によって予め定められた周波数の電流に応じた電圧が、電圧測定器300によって測定される。また、クランプ式ロゴスキーコイル200を把持したケーブル収容管1内に、電気通信ケーブル10が収容されていない場合には、手順2−3で測定された電圧と同様の電圧が測定される。
【0049】
(手順2−6):クランプ式ロゴスキーコイル200を把持したケーブル収容管1内に、電気通信ケーブル10が収容されていない場合、測定者は、測定地点Eにおいて露出している複数のケーブル収容管1内の測定していない別の1本のケーブル収容管1の測定(手順2−2〜手順2−5)を繰り返す。
【0050】
より具体的には、手順2−5において手順2−3で測定された電圧と同様の電圧が測定された場合、測定者は、クランプ式ロゴスキーコイル200を把持したケーブル収容管1−2内に地点Sに位置していた電気通信ケーブル10が収容されていないと判断する。そして、手順2−2に戻って別のケーブル収容管1にクランプ式ロゴスキーコイル200を把持し、手順2−3〜手順2−5によってクランプ式ロゴスキーコイル200を把持したケーブル収容管1を測定する。これにより、測定地点Eにおいて露出している複数のケーブル収容管1の中から、地点Sに位置していた電気通信ケーブル10が収容されているケーブル収容管1−2の検索が行われる。そして、電圧測定器300によって
電流発信器100によって予め定められた周波数の電流に応じた電圧が測定されたケーブル収容管1が、地点Sに位置していた電気通信ケーブル10が収容されているケーブル収容管1であると判定する。
【0051】
このように、測定地点Eにおいて露出している複数のケーブル収容管1(図2においては、4本のケーブル収容管1)の中から、地点Sに位置していた電気通信ケーブル10が収容されている1本のケーブル収容管1−2を特定することができる。なお、地点Sにおいて電気通信ケーブル10が複数あった場合、測定地点Eにおいても複数のケーブル収容管1が、電気通信ケーブル10が収容されているケーブル収容管1であると判定されるわけではない。例えば、地点Sに位置していた電気通信ケーブル10が2本あった場合、それぞれの電気通信ケーブル10が異なるケーブル収容管1に収容されていた場合は、2本のケーブル収容管1がそれぞれ、電気通信ケーブル10が収容されているケーブル収容管1であると判定される。しかし、それぞれの電気通信ケーブル10が同じケーブル収容管1に収容されていた場合は、1本のケーブル収容管1のみが、電気通信ケーブル10が収容されているケーブル収容管1であると判定される。
【0052】
上記に述べたとおり、本発明の第2の実施形態によれば、従来行っていたケーブル収容管に穴を開けるなどの特殊な作業を必要とせずに、ケーブル収容管1内に地点Sに位置していた電気通信ケーブル10が収容されているか否かを判定することができる。このことにより、地点Sに位置していた電気通信ケーブル10が収容されているケーブル収容管1と、電気通信ケーブル10が収容されていないケーブル収容管1とを判定することができる。
【0053】
また、本第2の実施形態によれば、電気通信ケーブル10の配線経路中に、例えば、マンホール2などによって電気通信ケーブル10が露出している箇所がない場合でも、ケーブル収容管1内における電気通信ケーブル10の有無を判定することができる。
【0054】
なお、電流発信器100によって予め定められた電流の周波数は、例えば、手順2−3において電圧測定器300が測定した、自然界に存在するノイズなどによって発生した電圧が測定されていない周波数の電流とし、その電流に応じた磁界を発生することが望ましい。
【0055】
なお、本実施形態においては、電流発信器100によって予め定められた1つの周波数の電流に応じた磁界を発生して、電気通信ケーブル10が収容されているケーブル収容管1を判定する場合について説明したが、例えば、クランプ式ロゴスキーコイル200によって検出されやすい複数の周波数の電流に応じた磁界を順次または同時に発生し、電圧測定器300によるケーブル収容管1内における電気通信ケーブル10の収容の有無を判定する構成とすることもできる。
【0056】
なお、本発明の第2の実施形態による地点Sに位置していた電気通信ケーブル10の収容の有無の判定方法では、電磁誘導によって直接的に特定の電気通信ケーブル10に誘導電流を流すのではなく、ケーブル収容管1内に収容された状態の電気通信ケーブル10の全てに誘導電流を流すことによって、ケーブル収容管1内における電気通信ケーブル10の収容の有無を判定している。従って、例えば、金属製のケーブル収容管1など、ケーブル収容管1自体が電流を流すことができる材質である場合には、電流発信器100が発生した磁界によってケーブル収容管1に誘導電流が流れてしまうため、本第2の実施形態における電気通信ケーブル10の収容の有無の判定方法による判定を行うことができないことに注意が必要となる。
【0057】
<第3実施形態>
以下、本発明の第3の実施形態について、図面を参照して説明する。図5は、本発明の実施形態によるケーブル検出システムの第3のシステム構成例および第3のケーブル検出方法を示した図である。図5において、ケーブル検出システムは、図1に示したケーブル検出システムの第1のシステム構成、および図4に示したケーブル検出システムの第2のシステム構成と同様に、電流発信器100、クランプ式ロゴスキーコイル200、電圧測定器300から構成される。
【0058】
なお、本ケーブル検出システムの第3のシステム構成は、図4に示した電流発信器100または図1に示した電流発信器100に接続したクランプ式電磁誘導コイル110の電磁誘導よって、間接的に電気通信ケーブル10に電流発信器100が予め定められた周波数の電流を流す方法ではなく、電流発信器100が直接的に予め定められた周波数の電流を電気通信ケーブル10に流すことによって、ケーブル収容管1内における電気通信ケーブル10の有無を判定する場合を示している。従って、図1に示した第1のシステム構成による電気通信ケーブル10の収容されているケーブル収容管1の判定方法や、図4に示した第2のシステム構成による電気通信ケーブル10の収容されているケーブル収容管1の判定方法とは、電気通信ケーブル10に備えたアルミシースやテンションメンバに電流を流す方法のみが異なる。よって、本第3実施形態におけるケーブル検出システムの第3のシステム構成および測定結果の例の説明を省略する。
【0059】
本第3の実施形態のケーブル検出システムを使用することによって、電気通信ケーブル10が収容されているケーブル収容管1を判定する手順を説明する。ケーブル収容管1の判定は、以下のような手順で行われる。なお、以下の説明においては、図5(a)に示した測定地点Eにおいて電気通信ケーブル10が収容されているケーブル収容管1を判定する場合を説明する。
【0060】
(手順3−1):測定者は、電流発信器100を、例えば、電話局の機械室内において、検索対象の電気通信ケーブル10に備えたアルミシースやテンションメンバの端部と、接地部との間に接続する(図5(a)参照)。
【0061】
(手順3−2):測定者は、測定地点Eにおいて露出している複数のケーブル収容管1内の1本のケーブル収容管1に、クランプ式ロゴスキーコイル200を把持する(図5(b)参照)。
【0062】
(手順3−3):測定者は、ケーブル収容管1に把持したクランプ式ロゴスキーコイル200によって検出される磁界によって生じる電圧を、電圧測定器300によって測定する。なお、この時点では、電流発信器100から予め定められた周波数の電流が出力されていないため、電圧測定器300によって測定される電圧は、自然界に存在するノイズなどによって発生した電圧のみが測定される。
【0063】
(手順3−4):測定者は、電流発信器100を操作して、予め定められた周波数の電流を出力する。この電流が、電気通信ケーブル10に備えたアルミシースやテンションメンバに流れる。
【0064】
(手順3−5):測定者は、ケーブル収容管1に把持したクランプ式ロゴスキーコイル200によって検出される磁界によって生じる電圧を、電圧測定器300によって測定する。なお、クランプ式ロゴスキーコイル200を把持したケーブル収容管1内に、電流発信器100が出力した電流が流れている電気通信ケーブル10が収容されている場合には、電流発信器100から出力された周波数の電流に応じた電圧が、電圧測定器300によって測定される。また、クランプ式ロゴスキーコイル200を把持したケーブル収容管1内に、電流発信器100が出力した電流が流れている電気通信ケーブル10が収容されていない場合には、手順3−3で測定された電圧と同様の電圧が測定される。
【0065】
(手順3−6):クランプ式ロゴスキーコイル200を把持したケーブル収容管1内に、電流発信器100が出力した電流が流れている電気通信ケーブル10が収容されていない場合、測定者は、測定地点Eにおいて露出している複数のケーブル収容管1内の測定していない別の1本のケーブル収容管1の測定(手順3−2〜手順3−5)を繰り返す。
【0066】
より具体的には、手順3−5において手順3−3で測定された電圧と同様の電圧が測定された場合、測定者は、クランプ式ロゴスキーコイル200を把持したケーブル収容管1内に電流発信器100が出力した電流が流れている電気通信ケーブル10が収容されていないと判断する。そして、手順3−2に戻って別のケーブル収容管1にクランプ式ロゴスキーコイル200を把持し、手順3−3〜手順3−5によってクランプ式ロゴスキーコイル200を把持したケーブル収容管1を測定する。これにより、測定地点Eにおいて露出している複数のケーブル収容管1の中から、検索対象の電気通信ケーブル10が収容されているケーブル収容管1の検索が行われる。そして、電圧測定器300によって電流発信器100から出力された周波数の電流に応じた電圧が測定されたケーブル収容管1が、検索対象の電気通信ケーブル10が収容されているケーブル収容管1であると判定する。
【0067】
上記に述べたとおり、本発明の第3の実施形態によれば、従来行っていたケーブル収容管に穴を開けるなどの特殊な作業を必要とせずに、検索対象の電気通信ケーブル10が収容されているケーブル収容管1を判定することができる。このことにより、電流発信器100が出力した電流が流れている検索対象の電気通信ケーブル10が、どのケーブル収容管1に収容されているかを判定することができる。
【0068】
また、本第3の実施形態によれば、電気通信ケーブル10の配線経路中に、例えば、マンホール2などによって電気通信ケーブル10が露出している箇所がない場合でも、検索対象の電気通信ケーブル10が収容されているケーブル収容管1を判定することができる。
【0069】
なお、電流発信器100が出力する電流の周波数は、例えば、手順3−3において電圧測定器300が測定した、自然界に存在するノイズなどによって発生した電圧が測定されていない周波数の電流を出力することが望ましい。
【0070】
なお、本実施形態においては、電流発信器100が予め定められた1つの周波数の電流を出力して、電気通信ケーブル10が収容されているケーブル収容管1を判定する場合について説明したが、例えば、クランプ式ロゴスキーコイル200によって検出されやすい複数の周波数の電流を順次または同時に出力し、電圧測定器300によるケーブル収容管1内における電気通信ケーブル10の収容の有無を判定する構成とすることもできる。
【0071】
上記に述べたとおり、本発明を実施するための形態によれば、従来行っていたケーブル収容管に穴を開けるなどの特殊な作業を必要とせずに、電気通信ケーブルが収容されているケーブル収容管の判定、またはケーブル収容管内に電気通信ケーブルが収容されているか否かの判定を行うことができる。また、電気通信ケーブルの配線経路中に、電気通信ケーブルが露出している箇所がない場合でも、電気通信ケーブルが収容されているケーブル収容管の判定、またはケーブル収容管内の電気通信ケーブルの有無の判定を行うことができる。
【0072】
なお、本実施形態においては、クランプ式ロゴスキーコイル200のコイル部210に使用されるコイルの巻き芯の材質についての説明を行っていないが、この巻き芯の材質は、作業者が工事現場でクランプ式ロゴスキーコイル200を把持するときの作業性を考慮して、自由に曲げ伸ばしができる柔軟な材質の巻き芯であることが望ましい。
【0073】
また、本実施形態においては、電流発信器100によって予め定められた周波数に関係なく、電圧測定器300が測定した電圧値に基づいて、ケーブル収容管内の電気通信ケーブルの判定を行う場合について説明したが、例えば、電流発信器100から出力される電流の周波数のみを通過させるフィルタを用いて、電流発信器100によって予め定められた周波数以外の周波数を測定しない構成とすることもできる。
【0074】
また、本実施形態においては、電圧測定器300が測定した電圧値に基づいて、測定者がケーブル収容管内の電気通信ケーブルの判定を行う場合について説明したが、例えば、予め定められた電圧値の閾値に基づいてケーブル収容管内の電気通信ケーブルの判定を行う構成とすることもできる。この場合、例えば、電圧測定器300が測定した電圧値が設定した電圧値の閾値よりも高い電圧値であるときに、ケーブル収容管内に電気通信ケーブルが収容されていると判定し、電圧測定器300が測定した電圧値が設定した電圧値の閾値以下の電圧値であるときに、ケーブル収容管内に電気通信ケーブルが収容されていないという判定を行うようにすることもできる。
【0075】
なお、本実施形態においては、両端部のアルミシースやテンションメンバが接地されて電気回路を構成している電気通信ケーブル10に対して判定を行う場合について説明したが、例えば、工事現場において作業者がケーブルの両端を接地することによって電気回路を構成できる場合には、本実施形態のケーブル検出システムを使用することによって、ケーブルが収容されているケーブル収容管の判定、またはケーブル収容管内にケーブルが収容されているか否かの判定を行うことができる。
【0076】
以上、本発明の実施形態について、図面を参照して説明してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲においての種々の変更も含まれる。
【符号の説明】
【0077】
1,1−1,1−2・・・ケーブル収容管
2・・・マンホール
10・・・電気通信ケーブル
100・・・電流発信器
110・・・クランプ式電磁誘導コイル
200・・・クランプ式ロゴスキーコイル
210・・・コイル部
220・・・積分回路
230・・・実効値回路
300・・・電圧測定器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部にケーブルを収容するケーブル収容管内におけるケーブルの有無を判定するためのケーブル検出方法において、
予め定められた周波数を有する電流を印加する電流発信手段が、前記ケーブルの金属部に前記予め定められた周波数を有する電流を印加する電流発信手順と、
前記ケーブル収容管の外部の磁界を検出する磁界検出手段が、前記電流発信手段によって電流が印加されていないときの磁界と、前記電流発信手段によって電流が印加されているときの磁界とを検出する磁界検出手順と、
を含むことを特徴とするケーブル検出方法。
【請求項2】
前記電流発信手段は、
前記ケーブルの円周を囲むように設置され、該電流発信手段が前記ケーブルに印加する電流に応じた第1の磁界を前記ケーブルの周囲に発生させるコイル、
を備え、
前記電流発信手順は、
前記コイルに前記予め定められた周波数の電流を印加することによって前記前記第1の磁界を発生させ、前記発生した前記第1の磁界による電磁誘導によって前記ケーブルの前記金属部に予め定められた周波数を有する電流を印加する、
ことを特徴とする請求項1に記載のケーブル検出方法。
【請求項3】
前記電流発信手順は、
前記電流発信手段によって前記ケーブルから離れた位置から前記ケーブルに印加する電流に応じた第1の磁界を発生させ、該発生させた前記第1の磁界による電磁誘導によって前記ケーブル収容管内に収容されている前記ケーブルの前記金属部に予め定められた周波数を有する電流を印加する、
ことを特徴とする請求項1に記載のケーブル検出方法。
【請求項4】
前記電流発信手順は、
前記電流発信手段を、前記ケーブルの前記金属部に直列に挿入して、前記ケーブルの前記金属部に予め定められた周波数を有する電流を印加する、
ことを特徴とする請求項1に記載のケーブル検出方法。
【請求項5】
前記磁界検出手段は、
前記ケーブル収容管の円周を囲むように設置され、前記ケーブルの周囲における第2の磁界を検出し、該検出した前記第2の磁界に応じて生じる電圧を検出するロゴスキーコイル、
を備え、
前記磁界検出手順は、
前記電流発信手順によって電流が印加されていないときに前記ロゴスキーコイルが検出した電圧値と、前記電流発信手順によって電流が印加されているときに前記ロゴスキーコイルが検出した電圧値とを検出する、
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1の項に記載のケーブル検出方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−80896(P2011−80896A)
【公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−234252(P2009−234252)
【出願日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【出願人】(500140127)エヌ・ティ・ティ・インフラネット株式会社 (61)
【Fターム(参考)】