説明

ゲ−ム装置

【課題】 プレーヤの操作により表示物を移動させる必要がなく、パズルゲームと他のゲームとを組合わせて行うことにより、新たなゲーム性を生じさせスピード感のあるゲーム装置を提供する。
【解決手段】 第1のゲーム領域におけるゲーム結果が所与のゲーム条件を満たした場合に、複数種類の表示物のいずれかを、第1のゲーム領域内の任意の位置から第2のゲーム領域に移動させ、第2のゲーム領域内に配置させるゲーム装置である。 1の表示物について配置表示制御を行っている間に、ゲーム結果がゲーム条件を満たしたか否かを判断し、ゲーム条件を満たしたと判断する度に、標示物を第2のゲーム領域に移動させ、移動させた表示物を第2のゲーム領域内の複数の経路の内の何れかを移動させ、移動した標示物が隣接し合う表示領域に同一種類の表示物を表示させた場合に、消滅条件を満たしたと判断し表示物を消滅させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示物を移動させ、移動させた表示物をゲーム領域に配置させ、配置させた表示物が所与の組合わせを構成すると、組合わせを構成する表示物を消滅させる表示制御を行うゲ−ム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、表示物を移動させ、移動させた表示物を所与のルールに基づいて配置、消滅させる表示制御を行うゲ−ム装置として、いわゆるパズルゲーム装置が知られている。かかる従来のパズルゲーム装置では、複数種類のパズルピースを一つ一つ発生させ、発生させたパズルピースをプレーヤの操作により移動させて所望の位置に配置させ、所定の組合わせで配置させると、組合わせを構成するパズルピースが消滅して得点が付与されるというゲームを行う(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平10−66784号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
かかる従来のパズルゲーム装置では、プレーヤの操作によりパズルピースを移動させていたので、プレーヤの操作を必要とする他のゲームと組合わせて行うことが困難であり、新たなゲーム性を生じさせることができなかった。
【0004】
また、プレーヤの操作によりパズルピースを移動させていたので、パズルピースを一つ一つ順次発生させて移動させる必要があり、パズルピースが発生してから所望の位置に配置させるまでの間に、複数のパズルピースを移動させることができず、ゲームのスピード感が欠けていた。
【0005】
本発明の目的は、プレーヤの操作により表示物を移動させる必要がなく、パズルゲームと他のゲームとを組合わせて行うことにより、新たなゲーム性を生じさせるゲーム装置を提供することにある。
【0006】
また、本発明の他の目的は、表示物が発生してから所望の位置に配置させるまでの間に、複数の表示物を移動させ、スピード感のあるゲーム装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)前記目的を達成するため、本発明は、
第1のゲーム領域におけるゲーム結果が所与のゲーム条件を満たした場合に、複数種類の表示物のいずれかを、第1のゲーム領域内の任意の位置から第2のゲーム領域に移動させ、前記第2のゲーム領域内に配置させる配置表示制御を行うゲーム装置であって、
1の表示物について前記配置表示制御を行っている間に、前記ゲーム結果が前記ゲーム条件を満たしたか否かを1回以上判断する判断部と、
前記ゲーム結果が前記ゲーム条件を満たしたと判断する度に、当該ゲーム条件を満たしたゲーム結果に応じた前記第1のゲーム領域内の位置から、複数種類の表示物のいずれかを前記第2のゲーム領域に移動させる第1の移動表示制御と、当該第2のゲーム領域に移動させた表示物を、前記第2のゲーム領域内の複数の経路のうち、前記第1の移動表示制御を開始した前記第1のゲーム領域内の位置に対応付けられた経路に沿って移動させる第2の移動表示制御と、当該第2の移動表示制御を行った表示物を、前記第2のゲーム領域内に設けられた複数の表示領域のいずれかに表示させる第1の領域表示制御と、を行う表示制御部と、
前記表示物を移動させる経路にある表示領域のうち、他の表示物を表示させていない表示領域であってかつ前記第1のゲーム領域から最も遠い表示領域を判定する判定部と、
を含み、
前記表示制御部は、
前記第1の領域表示制御として、前記表示物を、前記判定部が判定した表示領域に表示させる制御を行い、
前記第1の領域表示制御を行うことにより、隣接し合う表示領域に同一種類の表示物を表示させた場合に、消滅条件を満たしたと判断し、当該隣接し合う表示領域に表示させた同一種類の表示物を消滅させる第1の消滅表示制御を行うことを特徴とする。
【0008】
本発明において、表示物の移動は、第1のゲーム領域と第2のゲーム領域の配置に応じて、上方から下方への移動、下方から上方への移動、中心部から外縁部への移動、外縁部から中心部への移動等、任意の移動方向を設定することができる。また、移動態様は、直線移動、蛇行移動、回転移動等、任意の移動態様を設定することができる。
【0009】
また、第2のゲーム領域内の複数の経路とは、画像として表示される経路のみならず、画像として表示されないが、プログラムにより定められている経路をも含む。
【0010】
また、第2のゲーム領域内に設けられた複数の表示領域とは、画像として表示される領域のみならず、画像として表示されないが、プログラムにより定められている領域をも含む。
【0011】
本発明によれば、表示物を、第1のゲーム領域から第2のゲーム領域内に自動的に移動させ、複数の表示領域のいずれかに自動的に表示させて、表示物の消滅条件を判断する。
【0012】
このように、本発明によれば、表示物の配置表示制御にプレーヤの操作が必要とされないので、第1の領域におけるゲームと組合わせたパズルゲームを行うことができる。
【0013】
しかも、第1の領域におけるゲーム結果により、表示物を移動させる経路が変化し、最終的に表示物を表示させる表示領域の位置が変化するので、第1の領域におけるゲーム技量をパズルゲームに反映させるという、新たなゲーム性を生じさせるゲーム装置を実現することができる。
【0014】
また、表示物の配置表示制御にプレーヤの操作が必要とされないので、1の表示物について配置表示制御を行っている間に、複数の表示物を移動させることができる。
【0015】
従って、1の表示物について配置表示制御を行っている間に、次々に表示物を移動させて、次々に表示物を消滅させるという、スピード感のあるゲーム装置を実現することができる。
【0016】
(2)本発明は、
前記表示制御部は、
前記表示物を消滅させた表示領域に隣接しかつ当該表示領域よりも前記第1のゲーム領域に近い表示領域に他の表示物を表示させている場合に、当該他の表示物を、前記表示物を消滅させた表示領域に移動させて表示させる第2の領域表示制御と、
前記第2の領域表示制御を行うことにより、前記消滅条件を満たしたと判断した場合に、当該隣接し合う表示領域に表示させた同一種類の表示物を消滅させる連鎖の消滅表示制御と、
を更に行い、
前記連鎖の消滅表示制御を行うことにより前記第2の領域表示制御を行った場合に、更に前記消滅条件を満たしたか否かを判断することを特徴とする。
【0017】
本発明によれば、第1の消滅表示制御を行うことにより、既に表示領域に表示させていた表示物を隣接する他の表示領域に移動させ、当該移動後の表示物の配置に基づき、更に消滅条件を判断して、連鎖の消滅表示制御を行う。そして、連鎖の消滅表示制御を行うことにより、更に連鎖の消滅表示制御を行うことができる。
【0018】
このように、本発明によれば、多くの表示領域に表示物を表示させることにより、プレーヤが予期しない連鎖の消滅表示制御を行うことができるので、プレーヤの興奮度を効果的に高めるゲーム装置を実現することができる。
【0019】
(3)本発明は、
1の前記第1の消滅表示制御を原因として行った前記連鎖の消滅表示制御の回数に基づいて、得点を加算して演算する得点演算部を更に含むことを特徴とする。
【0020】
本発明によれば、連鎖の消滅表示制御の回数が多ければ多いほど得点が加算されていく。
【0021】
従って、本発明によれば、多くの表示領域に表示物を表示させることにより、多くの連鎖の消滅表示制御を行えば、より多くの得点が加算されるので、プレーヤの興奮度をより効果的に高めることができるとともに、プレーヤの遊技意欲を効果的に高めるゲーム装置を実現することができる。
【0022】
(4)本発明は、
前記得点演算部は、
前記第2の領域表示制御を行っている間に前記第1の領域表示制御を行うことにより、当該第2の領域表示制御を行った表示物と当該第1の領域表示制御を行った表示物とが前記消滅条件を満たしたと判断した場合に、当該消滅表示制御を前記連鎖の消滅表示制御として前記得点を演算することを特徴とする。
【0023】
本発明によれば、第1の消滅表示制御を行う前に既に表示させていた表示物同士で連鎖の消滅表示制御を行うのみならず、第2の領域表示制御等が行われている間に、第1の領域表示制御により新たな表示物を表示させた場合には、新たに表示させた表示物によっても、連鎖の消滅表示制御を継続させることができる。
【0024】
従って、本発明によれば、連鎖の消滅表示制御を行っている間にも、次々に表示領域に表示物を表示させれば、更に連鎖の消滅表示制御が継続され、更に多くの得点が加算されるので、プレーヤの興奮度をより効果的に高めることができるとともに、プレーヤの遊技意欲をより効果的に高めるゲーム装置を実現することができる。
【0025】
(5)本発明は、
前記表示制御部は、
前記第2の移動表示制御として、前記表示物を前記第1のゲーム領域から前記第2のゲーム領域に移動させた際の位置に基づいて、当該表示物を移動させる前記経路を選択し、選択した経路に沿って当該表示物を移動させる制御を行うことを特徴とする。
【0026】
本発明によれば、表示物を第1のゲーム領域から第2のゲーム領域に移動させた際の位置に基づいて、自動的に経路を選択することができる。
【0027】
(6)本発明は、
前記表示制御部は、
前記第2の移動表示制御として、前記表示物を前記第1のゲーム領域から前記第2のゲーム領域に移動させた際の位置と他の表示物が既に表示されている表示領域の位置とに基づいて、当該表示物を移動させる前記経路を選択し、選択された経路に沿って当該表示物を移動させる制御を行うことを特徴とする。
【0028】
本発明によれば、表示物を第1のゲーム領域から第2のゲーム領域に移動させた際の位置と他の表示物が既に表示されている表示領域の位置とに基づいて、自動的に経路を選択することができる。
【0029】
(7)本発明は、
前記判定部は、
前記表示物を移動させる経路上であって当該経路にある表示領域に対応する位置において、当該対応する表示領域が他の表示物を表示させていない表示領域であってかつ前記第1のゲーム領域から最も遠い表示領域であるか否かを判定することを特徴とする。
【0030】
本発明によれば、自動的に第1のゲーム領域から最も遠い表示領域に表示物を表示させていくことができる。
【0031】
(8)本発明は、
前記表示制御部は、
前記第1のゲーム領域内に同時に複数種類の標的を移動表示させプレーヤに当該標的をシューティングさせるゲーム画像を、前記第1のゲーム領域内におけるゲームの画像として表示させる標的表示制御を更に行い、
前記積載表示制御として、前記標的がシューティングされたと判断する度に、シューティングされたときの当該標的の表示位置から、シューティングされた標的に対応付けられた表示物を、前記第2のゲーム領域に向けて移動させ、当該移動させた表示物を、前記第2のゲーム領域内に積載させる制御を行い、
前記判断部は、
1の表示物について前記積載表示制御を行っている間に、前記標的がシューティングされたか否かを1回以上判断することを特徴とする。
【0032】
本発明によれば、パズルゲームに第1のゲーム領域におけるシューティングゲームの技量を反映させることができるとともに、1の表示物について積載表示制御を行っている間に、標的がシューティングされたか否かを1回以上判断するので、1の表示物について積載表示制御を行っている間に、次々に表示物を移動させることができ、スピーディーなパズルゲームを実現することができる。
【0033】
(9)本発明は、
前記複数種類の標的は、前記各種類の表示物に関連付けられた標的画像であることを特徴とする。
【0034】
本発明によれば、シューティングゲームに用いる標的をパズルゲームに用いる表示物として表すことができる。
【0035】
(10)本発明は、
プレーヤの操作により通過媒体が通過する媒体通過空間に通過媒体を投入する通過媒体投入部と、
前記媒体通過空間に対して手前側に設けられた透明な導光板と、
前記導光板の端面側に設けられ、前記導光板内に光を供給する光源と、
前記導光板に設けられ、前記媒体通過空間内の媒体検出ポイントに対応した位置で前記導光板の端面から供給された光を前記媒体検出ポイント側に反射する反射部と、
前記媒体通過空間に対して奥側で前記導光板と対向して設けられ、前記媒体検出ポイントに対応した位置で前記反射部から反射された光を検出する検出センサを有し、前記媒体通過空間を通過する通過媒体が前記媒体検出ポイントで反射部から反射された光を遮光することによって前記通過媒体の位置を検出する検出部と、
前記媒体通過空間を通過する通過媒体を視認可能に、前記導光板の手前側にゲーム画像を表示する表示部と、
を更に含み、
前記判断部は、
前記検出部が検出した前記通過媒体の位置と前記標的を表示させている前記ゲーム画像上の位置とに基づき、前記標的がシューティングされたか否かを判断することを特徴とする。
【0036】
本発明によれば、遊技媒体を用いて行うシューティングゲームと、パズルゲームとを組合わせて行う新規なゲーム性を備えたゲーム装置を実現することができる。
【0037】
(11)本発明は、
前記表示制御部は、
前記第1の領域表示制御として、前記第2の移動表示制御を行った表示物に代えて当該表示物に関連付けられた関連表示物を、前記表示領域に表示させる制御を行うことを特徴とする。
【0038】
本発明によれば、例えば、表示物として赤い玉について第2の移動表示制御を行った後、当該表示物について第1の領域表示制御を行う際には、表示領域に当該赤い玉に関連付けられた赤いイチゴを表示させるように構成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0040】
1.ゲーム装置の構成
以下、図1〜図15を用いて、メダルゲーム装置に関する本発明の一実施の形態について説明する。
【0041】
このメダルゲーム装置110は、遊技媒体(通過媒体)としてメダル130を用いてプッシャーゲームを行うもので、図1及び図2に示すように、筐体112内の上部にゲーム盤面114が設けられている。
【0042】
このゲーム盤面114は、図2に示すように、手前側のハーフミラー104と、ハーフミラー104の背面側の媒体位置検出装置100とを有している。
【0043】
このゲーム盤面114の下方には、前後方向に往復移動を行うプッシャープレート116が設けられ、ゲームフィールド118上のメダルを押し出し落下させるように構成されている。
【0044】
図2は、メダルゲーム装置110を真横から見た概略断面図である。図2に示すように、ハーフミラー104が、奥側から手前側にかけて例えば45゜で下降傾斜されて設けられている。そして、このハーフミラー104の上方には、モニタ106が設置され、ハーフミラー104にモニタ106のゲーム画像を反射表示して表示部を構成するようにしている。
【0045】
このハーフミラー104は、モニタ106のゲーム画像をプレーヤ方向に反射表示するとともに、ハーフミラー104を透過してゲーム盤面114が目視可能に形成されている。従って、プレーヤがゲーム盤面114を見ると、ゲーム盤面114に、モニタ106のゲーム画像が映し出されているように見える。こうして、ゲーム盤面114の実像とモニタ106(ハーフミラー104)の虚像とを合成している。
【0046】
図1のゲーム盤面114の手前側に表示されたチャッカー128は、このようにして映し出された映像であって、モニタ106のゲーム画像を変更することにより、チャッカー128の形状、模様、色彩、大きさ、数、表示位置等を変更することができる。また、媒体30のターゲットとなる画像、媒体30の移動軌跡を示す画像、その他ゲームを演出するための演出用表示物等の各種表示物や各種ゲーム情報も同様にしてゲーム盤面114(ハーフミラー104)上に映し出すことができる。
【0047】
こうして、本実施の形態のハーフミラー104によれば、媒体通過空間10を通過する媒体30を目視可能に、ゲーム盤面114の手前側にゲーム画像を表示するため、ゲーム盤面114の全領域においてゲーム画像を表示することが可能となる。
【0048】
また、筐体112の正面には、操作部120が設けられ、この操作部120の平面には、図1に示すように、両側にそれぞれメダル投入口122が設けられている。
【0049】
これらメダル投入口122の間にメダル130を貯留するメダル貯留部125が設けられ、プッシャープレート116によって押し出されてゲームフィールド118から落下したメダルを払い出すための払出口124が、筐体112の前面でメダル貯留部125の上方近傍位置に設けられている。
【0050】
媒体位置検出装置100は、図4に示すように、メダル130が上から下へと通過するメダル通過空間148(媒体通過空間)を有しており、このメダル通過空間148には、メダル130の落下方向を変化させる複数の釘132(ピン)と、図1に示すように、図示しないホッパーによって送出されたメダル130をメダル通過空間148に放出するための放出口136と、放出口136から放出されたメダル130の落下方向を変更するワイパー134とが設けられている。
【0051】
なお、ホッパーは、メダル投入口122に投入されたメダルを検出した場合に作動し、メダル通過空間148にメダル130を放出する。
【0052】
さらに、媒体位置検出装置100は、図4、図5に示すように、メダル通過空間148の正面を構成する導光板144と、導光板144から出射した光を検出する検出部146と、検出部146を固定配置する背面板154(基板)と、背面板154の正面に設けられた透明パネル158とを有している。
【0053】
導光板144は、透明な平板状のプレート、例えばアクリルプレートから形成され、その内部が導光路として機能するようになっている。
【0054】
この導光板144の両側端面側に、図3に示すように、導光板144内に光を供給する光源である赤外線発光ダイオード150が上下方向にわたって複数配設され、この赤外線発光ダイオード150が赤外線を発光することで、導光板144内に赤外線が入射されるようになっている。
【0055】
さらに、赤外線発光ダイオード150の光軸は、導光板144の幅(X軸)方向に沿って導光板144を貫くように配置されている。
【0056】
また、この導光板144には、メダル通過空間148内のメダル検出ポイントに対応して、導光板144の側端面から入射された赤外線をメダル検出ポイント側に出射する反射部152が設けられている。
【0057】
この反射部152は、図6に示すように、左右の同じ位置の赤外線発光ダイオード150間に複数所定間隔で設けられて1列をなし、この列が2分の1の間隔ずつ位置をずらして上下方向に複数列設けられて千鳥状となっている。
【0058】
また、この反射部152は、図7に示すように、検出部146と逆の正面側に向けて開口する45゜の傾斜面を有する円錐形の凹部として形成され、この凹部の内面は鏡面に仕上げられており、赤外線発光ダイオード150から供給された赤外線を直角に検出部146側へ反射できるようになっている。
【0059】
従って、赤外線発光ダイオード150から供給された赤外線は、拡散することなく、絞られた状態で検出部146側へ反射されることとなる。
【0060】
また、この反射部152の奥側には導光板144の肉厚tが残された状態となっており、反射部152ですべての赤外線が反射されることなく、この肉厚tを通過することによって赤外線を隣りの反射部152へも進むことができるようになっている。
【0061】
検出部146は、図4及び図5に示すように、メダル通過空間148に対して奥側で導光板144と対向して設けられるもので、光を検出する複数の受光センサ156を有している。
【0062】
背面板154は、受光センサ156の手前位置に設けられ、外光が受光センサ156に入るのを防止するもので、金属製のものからなり、図9(A)及び(B)にも示すように、複数の釘132をメダル通過空間148側に突出させている。
【0063】
この釘132は、導光板144の各列の反射部152に対し、1列置き毎の各列対応位置で、1つ置き毎の反射部152間と対応する位置に設けられている。
【0064】
また、この背面板154には、各列における釘132間で反射部152対応位置及び釘132の各列間で反射部152対応位置にそれぞれ反射部152から反射された赤外線のみを通過させる導光孔160が千鳥状に設けられている。
【0065】
この導光孔160は、受光センサ156と対応して設けられるもので、各導光孔160の奥側には、それぞれ受光センサ156が千鳥状に配置されて取り付けられるようになっている。
【0066】
また、この導光孔160は、反射部152の直径よりも小さく形成され、メダル130を回り込んだ光が受光センサ156に届かないように形成されている。
【0067】
なお、この背面板154のワイパー取付位置には、ワイパー回転軸取付孔162が形成されている。
【0068】
透明パネル158は、メダル130がメダル通過空間148を落下して通過する際に、ごみ等が導光孔160から受光センサ156側に入り込むのを防止する受光センサ156の保護機能を有するもので、図4に示すように、背面板154の釘132対応位置に釘132を突出させる貫通孔164が形成され、導光孔160を覆うようにされている。
【0069】
また、図8に示すように、透明パネル158のワイパー取付位置には、ワイパー回転軸貫通孔166が形成されている。
【0070】
そして、受光センサ156を取り付けた状態の背面板154の手前位置に釘132を貫通させた状態で、透明パネル158を取り付け、ワイパー回転軸取付孔162及びワイパー回転軸貫通孔166を貫通させて回転軸を取り付け、透明パネル158のメダル通過空間148側にワイパー134を取り付ける。
【0071】
さらに、透明パネル158の手前側にメダル130の厚みの2倍未満の間隔をあけて導光板144を取り付け、この導光板144の両側端面に赤外線発光ダイオード150を取り付ければ、メダル通過空間148が形成されることとなる。
【0072】
このメダル通過空間148は、複数のメダル130が同時に移動することができるが、メダル通過空間148の奥行き(Z軸)方向では重なり合わないように形成されている。
【0073】
この状態で、反射部152と導光孔160と受光センサ156とは、千鳥状に配置された状態となり、しかも、釘132間にすべて受光センサ156が配置され、釘132間を通過するメダル130を確実に検出することができる。
【0074】
また、この状態で、導光板144は透明であるため、導光板144を透過してメダル通過空間148を目視することができ、メダル通過空間148を通過するメダル130の移動状態を確認することができる。
【0075】
しかも、透明パネル158によって導光孔160を覆い受光センサ156を保護しているにもかかわらず、赤外線発光ダイオード150から供給され、反射部152で反射された赤外線は透明パネル158を透過して受光センサ156へと確実に導かれることとなる。
【0076】
従って、受光センサ156は、常時赤外線を受光している状態となり、メダル通過空間148を通過するメダル130がメダル検出ポイントで反射部152から反射された赤外線を遮光することによって、確実にメダル130の位置を検出することができる。
【0077】
特に、このような検出状態とすることで、例えばプレーヤが受光センサ156に赤外線を照射していたずらしようとしても、受光センサ156は常時受光状態でメダル130によって遮光された時にのみ検出状態となるので、いたずら防止を図ることができる。
【0078】
モニタ106は、図13に示すチャッカー表示物550や、図11に示すターゲット表示物512、メダル130の軌跡を示す表示物552、パズルゲーム画像500等を表示するものであり、このモニタ106で表示される画像と、ゲーム盤面114の実像がハーフミラー104によって合成される。
【0079】
2.機能ブロック
次に、本実施の形態に係るメダルゲーム装置の機能ブロック図の一例を図10に示す。
【0080】
このゲーム装置は、処理部200と、制御部260と、検出部146と、記憶部270と、情報記憶媒体280と、モニタ106と、音出力部292とを含む。
【0081】
処理部200は、システム全体の制御、システム内の各ブロックへの命令の指示、ゲーム処理、画像処理、音処理、メダルやプッシャー等の制御処理などの各種の処理を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ(CPU、DSP等)、あるいはASIC(ゲートアレイ等)などのハードウエアや、所与のプログラム(ゲームプログラム)により実現できる。
【0082】
制御部260は、ボーナスメダルの払い出し制御等のメダルゲーム装置の各種制御処理を行う。
【0083】
検出部146は、背面板154に配置された複数の受光センサ156により実現され、各受光センサ156の検出(受光)信号を処理部200に出力する。
【0084】
記憶部270は、処理部200などのワーク領域となるもので、RAMなどのハードウエアにより実現できる。また、記憶部270は、表示物の表示位置を記憶する位置情報記憶部を含み、位置情報記憶部は、表示物の画像上の位置座標情報を1/60秒毎に更新して記憶する。
【0085】
情報記憶媒体(コンピュータにより使用可能な記憶媒体)280は、プログラムやデータなどの情報を格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、あるいはメモリ(ROM)などのハードウエアにより実現できる。
【0086】
処理部200は、この情報記憶媒体280に格納される情報に基づいて種々の処理を行う。
【0087】
すなわち、情報記憶媒体280には、受光していない受光センサ156の位置に基づいてモニタ106に表示される画像領域に対応するメダルの位置を演算するための情報と、ゲームを進行するための情報(プログラムあるいはデータ)が格納される。
【0088】
具体的には、メダルの位置を演算するための情報として、例えば、受光していない受光センサ156の位置(検出部146が検出したメダル130の位置)と、モニタ106に表示される画像上の位置と、を対応付けるテーブルデータが格納される。
【0089】
なお、情報記憶媒体280に格納される情報の一部または全部は、システムへの電源投入時等に記憶部270に転送されることになる。
【0090】
また、情報記憶媒体280に記憶される情報は、ゲームを進行するために必要なプログラムコード、画像データ、音データ、表示物の形状データ、テーブルデータ、リストデータ、受光センサ156の位置情報、メダル位置の演算処理を行うための情報等の少なくとも1つを含むものである。
【0091】
処理部200は、ゲーム処理部210、メダル位置演算部220、位置取得部222、表示制御部224、判定部225、判断部226、報酬・得点演算部228、画像生成部230、音生成部240、制御情報生成部250を含む。
【0092】
ここで、ゲーム処理部210は、メダルの受け付け処理、各種モードの設定処理、ゲームの進行処理、選択画面の設定処理、あるいはゲームオーバー処理などの種々のゲーム処理を、メダル位置演算部220からの検出信号やゲームプログラムなどに基づいて行う。
【0093】
メダル位置演算部220は、検出部146におけるメダル検出領域と、モニタ106に表示されるゲーム画像領域とを関連付けるように、検出部146からの受光信号に基づいてメダル130の位置を演算する処理を行う。
【0094】
ここで、メダル位置演算部220は、検出部146が検出したメダル130の位置に対応するモニタ106のゲーム画像上の位置である第1の位置を取得する処理を行う位置取得部222を含む。
【0095】
位置取得部222は、具体的には、検出部146が検出したメダル130の位置に基づき、記憶部270に記憶されたテーブルデータを参照して第1の位置を取得する処理を行う。
【0096】
表示制御部224は、モニタ106にゲーム画像として表示される表示物の表示制御処理を、メダル位置演算部220からの検出信号やゲームプログラムなどに基づいて行う。具体的には、表示物(表示オブジェクトの1または複数のプリミティブ面)の位置や回転角度(X、YまたはZ軸回り回転角度)を求める処理、表示物を動作させる処理(モーション処理)、マップオブジェクトなどの表示物をオブジェクト空間へ配置するための処理、ヒットチェック処理等の各種表示制御処理を行う。
【0097】
特に、本実施の形態では、表示制御部224は、メダル130の通過軌跡を表す表示物552を表示させる軌跡表示制御、表示物の形状、模様、色彩、大きさ、数、表示位置の少なくとも1つを変化させる表示制御、表示物を回転させる回転表示制御等を行う。
【0098】
判定部225は、表示制御部224が、表示物の表示制御を行う際に、プログラムや記憶部270に記憶されている種々のデータに基づき、いかなる表示制御を行うべきか判定する処理を行う。具体的には、本実施の形態では、例えば、ゲーム盤面114に表示させるパズルゲームにおいて、パズルゲームを構成するパズル表示物を移動させる経路にある表示領域のうち、他のパズル表示物を表示させていない表示領域であってかつ第1のゲーム領域から最も遠い表示領域を判定するための処理を行う。
【0099】
判断部226は、メダル位置演算部220が演算したメダル130の位置、特に、位置取得部222が取得した第1の位置と、表示物のモニタ106のゲーム画像上の位置とに基づき、メダル130が、表示物を表示させている位置を通過したか否かを判断する。
【0100】
具体的には、判断部226は、光を検出しない受光センサ40の位置を中心とした所定領域に対応する位置座標と、記憶部270に記憶された表示物に対応したヒットチェック領域の位置座標とが、重なっているか否かを1/60秒毎に判断する。なお、表示物の移動表示制御を行っているときは、当該表示物の画像上の位置座標は、1/60秒毎に更新される。
【0101】
報酬・得点演算部228は、ゲーム結果(報酬、成果、成績)を演算する処理を、メダル位置演算部220からの検出信号やゲームプログラムなどに基づいて行う。
【0102】
画像生成部230は、ゲーム処理部210からの指示等にしたがって各種の画像処理を行い、例えばパズルゲーム画像等を、モニタ106に出力する処理を行う。
【0103】
また、音生成部240は、ゲーム処理部210からの指示等にしたがって各種の音処理を行い、BGM、効果音、音声などの音を生成し、音出力部292に出力する。
【0104】
制御情報生成部250は、ゲーム処理部210からの指示等にしたがって、例えばメダルの払い出し等のメダルゲーム装置の各種ハードを制御するための信号を生成する処理を行う。
【0105】
なお、ゲーム処理部210、メダル位置演算部220、位置取得部222、表示制御部224、判断部226、報酬・得点演算部228、画像生成部230、音生成部240、制御情報生成部250の機能は、そのすべてをハードウエアにより実現してもよいし、そのすべてをプログラムにより実現してもよい。あるいは、ハードウエアとプログラムの両方により実現してもよい。
【0106】
3.ゲーム進行処理
以下、図11〜図15を用いて、ゲーム進行処理について説明する。
【0107】
3−1.メインゲームの進行
図11には、ゲーム盤面114の手前側のハーフミラー104に映し出されたゲーム画像500の一例が示されている。
【0108】
本実施の形態のメダルゲーム装置110では、前述したようにプッシャーゲームを行いつつ、図11に示す画像500の上半分の第1のゲーム領域510において、メダル130をターゲット表示物512に当てるシューティングゲームを行い、そのゲーム結果に応じて、パズル表示物514を第1のゲーム領域510から画像500の下半分の第2のゲーム領域516に移動させ、第2のゲーム領域516内において、パズル表示物514を下から積み上げるように配置させるパズルゲームを行う。
【0109】
本実施の形態では、図11に示すように、シューティングゲームとして、第1のゲーム領域510内を左右に移動する6種類のターゲット表示物512a〜512f(図示は、ターゲット表示物512a〜512dのみ)に、メダル130を当てるゲームを行う。
【0110】
ここで、第1のゲーム領域510の左側には、ターゲット表示物512bにメダル130が当たった場合、すなわち、ターゲット表示物512bの表示位置をメダル130が通過した場合の画像が示されている。図11の例では、ターゲット表示物512bが粉々に飛び散っている演出画像を表示させている。
【0111】
そして、ターゲット表示物512bにメダル130が当たると、シューティングゲームと組み合せたパズルゲームとして、ターゲット表示物512bに対応したパズル表示物514bを、メダル130がターゲット表示物512bに当たったときのターゲット表示物512bの表示位置から、第2のゲーム領域516に向けて、自動的に落下移動させる第1の移動表示制御を行う。
【0112】
第2のゲーム領域516内には、パズル表示物514を配置するための六角形の形状をした複数の表示領域518が設けられており、各表示領域518の間には、パズル表示物514を移動させる複数の経路520が設けられている。
【0113】
そして、第2のゲーム領域516に移動させたパズル表示物514を、複数の経路520のいずれかに沿って下方に移動させる第2の移動表示制御を行う。図中の中央下部に示す、パズル表示物514aは、経路520に沿って下方に移動しているパズル表示物514である。このとき、パズル表示物514を移動させる経路520は、複数の経路520のうち、第1の移動表示制御を開始した第1のゲーム領域510内の位置に対応付けられた経路520がプログラムに従って選択される。
【0114】
すると、判定部225が、パズル表示物514を移動させる経路520の左右あるいは上下にある表示領域518のうち、他のパズル表示物514を表示させていない表示領域518であってかつ第1のゲーム領域510から最も遠い表示領域518を判定し、表示制御部224が、判定結果に基づく表示領域518まで移動させて、当該表示領域518に配置させる第1の領域表示制御を行う。図中第2のゲーム領域516の下部には、こうして判定されて第1の領域表示制御が行われたパズル表示物514が6個示されている。
【0115】
そして、第1の領域表示制御を行うことにより、隣接し合う表示領域518に同一種類のパズル表示物514を配置させた場合には、消滅条件を満たしたと判断し、当該隣接し合う表示領域518に表示させた同一種類のパズル表示物514を消滅させる第1の消滅表示制御を行う。
【0116】
すると、パズル表示物514を消滅させた回数に応じて1枚のメダル130がゲーム盤面114の下方に設けられたゲームフィールド118上に払い出され、プッシャーゲームを有利に進めることができる。
【0117】
ここで、本実施の形態に特徴的な処理として、パズル表示物514を消滅させた表示領域518に隣接しかつ当該表示領域518よりも、第1のゲーム領域510に近い表示領域に他のパズル表示物514を表示させている場合に、当該他のパズル表示物514を、前記パズル表示物514を消滅させた表示領域518に移動させて配置させる第2の領域表示制御を行い、既に表示させているパズル表示物514を下方に落としていくように表示させる。
【0118】
そして、第2の領域表示制御を行うことにより、隣接し合う表示領域518に同一種類のパズル表示物514を配置させた場合には、更に、消滅条件を満たしたと判断し、当該隣接し合う表示領域518に表示させた同一種類のパズル表示物514を消滅させる連鎖の消滅表示制御を行う。
【0119】
そして、連鎖の消滅表示制御を行うことにより第2の領域表示制御を行った場合に、更に消滅条件を満たしたか否かを判断し、消滅条件を満たしたと判断した場合には、次々に連鎖の消滅表示制御を行う。すると、連鎖の消滅表示制御を行った回数に1を加えた枚数のメダル130がゲームフィールド118上に払い出され、プッシャーゲームをより有利に進めることができる。
【0120】
また、第1のゲーム領域510の左右端には、各パズル表示物514a〜514fに対応した得点表示物522a〜522fを表示させており、各パズル表示物514a〜514fについて消滅させた個数をそれぞれ表示させている。そして、いずれかの得点表示物522a〜522fに表示させた数字が、例えば30になると、すなわち、パズル表示物514a〜514fのいずれかを30個消滅させると、30個消滅させたパズル表示物514a〜514fの種類に応じたボーナスゲームを実行し、大量のメダルを払い出すチャンスをプレーヤに与える。
【0121】
従って、プレーヤは、ボーナスゲームに移行させるため、より多くの連鎖の消滅表示制御が行われるように、次々にメダル130をメダル投入口122に投入し、ターゲット表示物512にメダル130を当ててパズル表示物514を移動させて、次々に表示領域518にパズル表示物514を配置させるという、スピード感のあるパズルゲームを楽しむことができる。
【0122】
このように、本実施の形態のメダルゲーム装置110によれば、パズル表示物514の配置表示制御にプレーヤの操作が必要とされないので、第1のゲーム領域510におけるシューティングゲームと組合わせたパズルゲームを行うことができる。
【0123】
しかも、第1のゲーム領域510におけるゲーム結果により、パズル表示物514を移動させる経路520が変化し、最終的にパズル表示物514を表示させる表示領域518の位置が変化するので、第1のゲーム領域510におけるゲーム技量をパズルゲームに反映させるという、新たなゲーム性を生じさせるゲーム装置を実現することができる。
【0124】
また、パズル表示物514の配置表示制御にプレーヤの操作が必要とされないので、1のパズル表示物514について配置表示制御を行っている間に、複数の他のパズル表示物514を移動させることができる。
【0125】
従って、1のパズル表示物514について配置表示制御を行っている間に、次々にパズル表示物514を移動させて、次々にパズル表示物514を配置、消滅させるという、スピード感のあるゲーム装置を実現することができる。
【0126】
また、他のゲーム画像の例でも同様であるが、図11に示すように、メダル130の上方には、メダル通過空間148内を落下していくメダル130の移動軌跡を表す表示物552を表示させている。このため、検出部146が検出したメダル130の位置に基づき、当該メダル130のメダル通過空間148における通過軌跡情報を記憶部270に記憶させ、当該通過軌跡情報に基づき、メダル通過空間148におけるメダル130の通過軌跡上に対応する位置に、移動軌跡を表す表示物552を表示させる制御を行う。また、図11では、このメダル130の移動軌跡は、第1のゲーム領域510に表示されているが、第2のゲーム領域516においても表示することもできる。
【0127】
なお、図示しないが、ゲーム演出表示として、得点表示物522a〜522fのいずれかを表示させている位置をメダル130が通過すると、得点表示物522a〜522fがそれぞれの中心を通るY軸を中心として所定時間回転させる表示制御を行っている。また、表示領域518に多くのパズル表示物514を表示させると、第2のゲーム領域516に対応するメダル通過空間148を移動するメダル130の視認性が悪くなるので、表示領域518に表示させているパズル表示物514の位置をメダル130が通過すると、当該パズル表示物514の色彩に対応した色彩の表示物を、パズル表示物514の周囲を回るように表示させている。
【0128】
これにより、本実施の形態では、ゲーム盤面114上に多くの表示物を表示しても、検出部146が検出したメダル130の位置に基づき、各種表示物の表示制御を行うことにより、メダル130の動きを強調することができる。
【0129】
3−2.第2のゲーム領域におけるパズル表示物の表示制御
次に、図19〜図22を用いて、本実施の形態に特徴的な第2のゲーム領域516におけるパズル表示物514の表示制御の詳細について説明する。
【0130】
3−2−1.経路の選択及び表示領域の判定
図19(A)、(B)は、第2の移動表示制御を行う際のパズル表示物514を移動させる経路520の選択、及び、第1の領域表示制御を行う際のパズル表示物514を表示させる表示領域518の選択の手法を説明するための図である。
【0131】
本実施の形態では、パズル表示物514について、第1のゲーム領域510から第2のゲーム領域516まで第1の移動表示制御を行うと、パズル表示物514を第1のゲーム領域510から第2のゲーム領域516に移動させた際の位置に基づいて、当該パズル表示物514を移動させる経路520を選択する。
【0132】
図19(A)の例では、パズル表示物514aを、表示領域518−Aの中心と表示領域518−Bの中心との間の範囲Aにおいて、第1のゲーム領域510から第2のゲーム領域516に移動させており、この場合には、表示領域518−Aと表示領域518−Bとの間の経路520である経路520Aを選択する。そして、選択した経路520Aに向けて当該パズル表示物514aを移動させる制御を行う。
【0133】
なお、表示領域518−Bの中心と表示領域518−Cの中心との間の範囲Bにおいて、パズル表示物514を、第1のゲーム領域510から第2のゲーム領域516に移動させた場合には、表示領域518−Bと表示領域518−Cとの間の経路520である経路520Bを選択する。
【0134】
そして、表示領域518−Aの右角の黒丸印の判定ポイント519の位置にパズル表示物514aを移動させると、表示領域518−Aが他のパズル表示物514を表示させていない表示領域であるか否か、すなわち表示領域518−Aが空いているか否かを判定する。そして、表示領域518−Aが空いていると判定した場合は、更に下方の表示領域518が空いているか否かを判定するため、パズル表示物514aを、経路520Aに沿って図中に示すように左斜め下方向に移動させる。
【0135】
すると、表示領域518−Bの左角の黒丸印の判定ポイント519においても同様に、表示領域518−Bが空いているかを判定し、空いている場合には、右斜め下方向の経路520を選択し、選択した経路520に沿って移動させる。こうして、図19(A)の矢印で示すように、選択した経路520の左右にある表示領域が空いている場合には、下方に向けてジグザグに移動させる。
【0136】
そして、パズル表示物514aを、表示領域518−1の右角のバツ印の判定ポイント521の位置に移動させて、表示領域518−1には既に他のパズル表示物514dが入っていると判定すると、図中矢印で示すように、右方向の経路520を選択し、パズル表示物514aを右方向に移動させる。
【0137】
そして、表示領域518−2の左角の黒丸印の判定ポイント519において、表示領域518−2が空いていると判定すると、右斜め下方向の経路520を選択して、更に下方の表示領域518−3の右角のバツ印の判定ポイント521に移動させて、表示領域518−3について判定する。そして、表示領域518−3に、既に他のパズル表示物514eが入っていると判定すると、右方向の経路520を選択し、パズル表示物514aを右方向に移動させる。
【0138】
そして、表示領域518−4の左角のバツ印の判定ポイント519において、表示領域518−4に、既に他のパズル表示物514eが入っていると判定すると、更に下方には空いている表示領域518はないと判定し、最後に空いていると判定した表示領域518−2に、パズル表示物514aを表示させる第1の領域表示制御を行う。
【0139】
このように、本実施の形態では、選択した経路520にある各表示領域518の各判定ポイント519、521において、当該対応する表示領域518が空いていると判定した場合には、斜め下方向の経路520を選択し、空いていないと判定した場合には、横方向の経路520を選択する。そして、横方向の経路520を選択して横方向に移動した後に、次の判定ポイント519、521において、対応する表示領域518が空いていないと判定した場合には、最後に空いていると判定した表示領域518に、パズル表示物514を停止表示させる。こうして、他のパズル表示物514が表示されていない表示領域518であって、第1のゲーム領域510から最も遠い表示領域518にパズル表示物514を表示させることができる。
【0140】
従って、パズル表示物514を表示させる表示領域518は、パズル表示物514を第1のゲーム領域510から第2のゲーム領域516に移動させた際の位置と、他のパズル表示物514が既に表示されている表示領域518の位置とに応じて様々に変化する。
【0141】
図19(B)の例では、パズル表示物514aを第2のゲーム領域516に移動させた際の位置は図19(A)の例と同様であるが、パズル表示物514が既に表示されている表示領域518の位置が異なっており、図19(A)の例に加えて、表示領域518−5にも、パズル表示物514bが既に表示されている。よって、図19(B)の例では、図19(A)の例と異なる経路を選択して、図19(A)の例とは異なる表示領域518−7に、パズル表示物514aを表示させる。
【0142】
ここで、図19(B)の例では、表示領域518−7の右角の判定ポイントにおいて、表示領域518−7が空いていると判定して斜め左下方向の経路520を選択し、表示領域518−6の左角の判定ポイントにおいて、表示領域518−6が空いていないと判定しているが、当該表示領域518−6は、最下端の表示領域518であるので経路520の選択はせずに、最後に空いていると判定した表示領域518−7にパズル表示物514aを表示するようにしてもよい。
【0143】
3−2−2.連鎖の消滅表示制御
図20(A)は、第1の消滅表示制御を説明するための図であり、図20(B)は、第2の領域表示制御と連鎖の消滅表示制御とを説明するための図である。
【0144】
まず、図20(A)の例に示すように、第1の領域表示制御として、パズル表示物514aを、図中矢印で示す経路520を移動させて表示領域518−8に表示させると、その時点で、表示領域518−8に隣接する表示領域518に、パズル表示物514aと同一種類のパズル表示物514aを表示させているか否か、すなわち消滅条件を満たすか否か判断する。
【0145】
そして、隣接する表示領域518−9にもパズル表示物514aを表示させており、消滅条件を満たすと判断すると、第1の消滅表示制御として、図中破線で囲んだ表示領域518−8と表示領域518−9に表示させたパズル表示物514aを消滅させる。
【0146】
すると、パズル表示物514aを消滅させた表示領域518−9に隣接し、かつ、より第1のゲーム領域510に近い表示領域518に他のパズル表示物514を表示させているか否か、すなわち移動条件を満たすか否か判断する。図20(B)の例では、隣接しかつ第1のゲーム領域510により近い表示領域518−10にパズル表示物514bを表示させているので、移動条件を満たすと判断し、図20(B)中の矢印で示すように、第2の領域表示制御として、表示領域518−10に表示させていたパズル表示物514bを、パズル表示物514aを消滅させた表示領域518−9に移動させて表示させる。
【0147】
なお、図20(A)の例では、隣接しかつ第1のゲーム領域510により近い表示領域518である表示領域518−20にも、パズル表示物514cを表示させているので、表示領域518−20に表示されたパズル表示物514cも移動条件を満たす。そこで、本実施の形態では、移動条件を満たしたパズル表示物514が、斜め方向に複数隣接している場合には、ランダムで1のパズル表示物514を選択して第2の領域表示制御を行うこととしている。
【0148】
そして、図20(B)において、パズル表示物514bを、パズル表示物514aを消滅させた表示領域518−9に移動させて表示させると、その時点で、表示領域518−9に隣接する表示領域518に、パズル表示物514bと同一種類のパズル表示物514bを表示させているか否か、連鎖の消滅条件を判断する。
【0149】
そして、隣接する表示領域518−11にもパズル表示物514bを表示させていると判断し、連鎖の消滅条件が満たされたと判断すると、図中破線で囲んだ表示領域518−9と表示領域518−11に表示させたパズル表示物514bとを消滅させる。
【0150】
こうして、本実施の形態では、1の第1の消滅表示制御を原因として更にパズル表示物514の消滅表示制御を行うと、連鎖の消滅表示制御として扱い、1の第1の消滅表示制御を原因として行った連鎖の消滅表示制御の回数に基づいて、得点を加算して演算している。
【0151】
図21(A)、(B)は、本実施の形態に特徴的な状態で、連鎖の消滅表示制御を継続させる態様を説明するための図である。
【0152】
まず、図21(A)では、図20(B)において、表示領域518−11に表示させたパズル表示物514bを消滅させているので、第2の領域表示制御として、表示領域518−12に表示させていたパズル表示物514cを、表示領域518−11に移動させて表示させる。すると、再度連鎖の消滅条件を判断し、隣接する表示領域518−13にもパズル表示物514cを表示させていると判断すると、図中破線で囲んだ表示領域518−11と表示領域518−13に表示させたパズル表示物514cを消滅させ、連鎖の消滅表示領域制御を継続して行う。
【0153】
ここで、本実施の形態では、1のパズル表示物514について第2の領域表示制御や連鎖の消滅表示制御を行っている間にも、第1のゲーム領域510におけるゲーム結果に応じて、他の新たなパズル表示物514を次々に移動させている。図中の経路520に沿って移動させているパズル表示物514eは、こうして新たに第2の移動表示制御を行っているパズル表示物514である。
【0154】
一方、既に表示領域518に表示させているパズル表示物514については、前記連鎖の消滅表示制御に起因する第2の領域表示制御を行う。図21(B)の例では、パズル表示物514cを消滅させた表示領域518−13に、表示領域518−14に表示させていたパズル表示物514fを移動させて表示させ、表示領域518−14に、表示領域518−15に表示されていたパズル表示物514dを移動させて表示させる。また、パズル表示物514cを消滅させた表示領域518−11に、表示領域518−16に表示させていたパズル表示物514eを移動させて表示させる第2の領域表示制御を行い、表示領域518−11におけるパズル表示物514eの連鎖の消滅条件を判断する。
【0155】
そして、かかる第2の領域表示制御を行っている間に、第1の領域表示制御として、経路520を移動させていたパズル表示物514eを表示領域518−17に表示させると、表示領域518−11におけるパズル表示物514eについて連鎖の消滅条件を判断したときに、第1の領域表示制御により表示させた表示領域518−17のパズル表示物514eが、連鎖の消滅条件を満たしていると判断する。すると、図中破線で囲んだ表示領域518−11と表示領域518−17に表示させたパズル表示物514eとを消滅させ、連鎖の消滅表示領域制御を更に継続して行う。
【0156】
こうして、本実施の形態によれば、第1の消滅表示制御を行う前に既に表示させていたパズル表示物514同士で連鎖の消滅表示制御を行うのみならず、第2の領域表示制御等が行われている間に、第1の領域表示制御により新たなパズル表示物514を、特定の表示領域518に表示させた場合には、新たに表示させたパズル表示物514によっても、連鎖の消滅表示制御を継続させることができる。
【0157】
従って、本実施の形態によれば、連鎖の消滅表示制御を行っている間にも、次々に表示領域にパズル表示物514を表示させれば、更に連鎖の消滅表示制御が継続され、更に多くの得点が加算されるので、プレーヤの興奮度をより効果的に高めることができるとともに、プレーヤの遊技意欲をより効果的に高めるゲーム装置を実現することができる。
【0158】
以上、表示領域518が六角形の形状をしており、第2のゲーム領域516内に複数の表示領域518が、互いに各辺を隣接させるように設けられている例を挙げて説明したが、本実施の形態はこれに限られない。
【0159】
例えば、図22に示すように、表示領域518を正方形の表示領域519として、第2のゲーム領域516内に表示領域519が、互いに各辺を隣接させるように設けてもよい。
【0160】
この場合にも、各表示領域519に対応した判定ポイントにおいて、対応する表示領域519が、第1の領域表示制御を行うべき表示領域519であるか否か判定を行う。しかし、図22の例では、パズル表示物514を移動させる経路520の左右にある2つの表示領域519が、ともに第1のゲーム領域510から最も遠い表示領域519であると判断する場合がある。
【0161】
この場合には、図22の例では、第1の領域表示制御として、2つの最も遠い表示領域519のうち、1つの表示領域519をランダムに選択し、選択した表示領域519にパズル表示物514を表示させる。
【0162】
3−3.ボーナスゲームの進行
図12〜図15には、本実施の形態で実行される、6種類のパズル表示物514a〜514fに対応した6種類のボーナスゲームの画像例のうち、4種類のボーナスゲームの画像例が示されている。各画像例では、チャッカー表示物を表示させ、検出部146が検出したメダル130の位置と、チャッカー表示物のゲーム画像上の位置と、に基づき、メダル130がチャッカー表示物を表示させている位置を通過したか否かを判断し、判断結果に基づき、チャッカー表示物の表示制御を行うとともに、報酬としてプレーヤに払い出すメダル枚数を演算する。
【0163】
図12の例では、モニタ106(ハーフミラー104)に、すべての受光センサ156対応位置にチャッカー表示物180を表示させている。この例では、受光センサ156がメダル130の通過を検出すると、対応するチャッカー表示物180を消滅させるとともに、払い出しメダル枚数を加算する演算を行う。こうして、受光センサ156の検出結果に基づき、払い出しメダル枚数を加算するとともに、チャッカー表示物180を、落下するメダル130にて破壊するように消滅表示制御を行ってゲーム性を高めるようにしている。
【0164】
図13の例では、下方に向けた針のついたチャッカー表示物550にメダル130を当てて、ゲーム盤面114の下方に払い出しメダル枚数とともに表示された複数の風船表示物552の表示位置に、チャッカー表示物550を導くゲームを行うボーナスゲーム画像を表示させている。
【0165】
そして、図13の例では、メダル130がチャッカー表示物550に当たると、チャッカー表示物550の表示位置を移動させる表示制御を行う。特に、図13の例では、メダル130が、チャッカー表示物550を表示させている位置を通過した位置に基づき、具体的には、チャッカー表示物550に設定されているヒットチェック領域のうち最初にメダル130がヒットしたと判定された位置に基づき、チャッカー表示物の移動方向を変化させている。例えば、チャッカー表示物550の右側をメダル130が通過したと検出した場合には、チャッカー表示物550を左側に移動させる表示制御を行う。
【0166】
図14の例では、(A)に示すように、ゲーム盤面114に2個のチャッカー表示物554Aを表示させ、メダル130がチャッカー表示物554Aに当たると、(B)に示すように、チャッカー表示物554Aを分裂させて数を増加させた上で縮小表示させるように表示させ、4個のチャッカー表示物554aを表示させる表示制御を行う。
【0167】
図15の例では、(A)に示すように、ゲーム盤面114に大きなチャッカー表示物556Aを表示させ、メダル130がチャッカー表示物556Aに当たると、(B)に示すように、チャッカー表示物556Aを縮小するように表示させて、小さなチャッカー表示物556aを表示させる表示制御を行う。
【0168】
なお、図15の例では、プレーヤにメダル130を1枚ずつ投入させ、3枚のメダル130を投入してもチャッカー表示物556に当たらないとボーナスゲームが終了してしまう。そこで、本実施の形態では、1枚目又は2枚目のメダルが外れた場合のアシストとして、検出部146が、1枚のメダル130がメダル通過空間148の上端から下端までを通過したことを検出した場合であって、かつ、判断部226が、当該1枚のメダル130がメダル通過空間148の上端から下端までを通過する間に、チャッカー表示物556を表示させている位置を通過しなかったと判断した場合に、当該メダルについて記憶部270に記憶した通過軌跡上に、チャッカー表示物556Aを表示させる制御を行う。かかる構成により、プレーヤのボーナスゲーム成功の期待度を効果的に上げることができる。
【0169】
3−4.他のゲームの進行
図16(A)、(B)には、本実施の形態で実行されるスロットゲームのゲーム画像560の例が示されている。
【0170】
このスロットゲームでは、図16(A)に示すように、ゲーム画像560内を移動するターゲット表示物562にメダルを当てると、モンスターを表したターゲット表示物562を消滅表示させて破片表示物563を表示させるとともに、スロット絵柄変動領域564において、3列の絵柄群564a〜564cそれぞれについて、絵柄変動表示制御を行う。図16の例では、左右の絵柄群564a、564cについて、同一絵柄「7」で停止表示させて、中央の絵柄群564bについては変動表示制御中であるいわゆるリーチ状態が示されている。
【0171】
そして、3列の絵柄群564a〜564cについて、同一の絵柄を停止させた場合には、スロットゲームに当選したとして、絵柄に付された数字の枚数のメダル130を払い出す。ここで、3列の絵柄群564a〜564cについて停止させる絵柄は、処理部200の抽選部が、乱数を用いて抽選処理を行うことにより決定する。
【0172】
ここで、本実施の形態のスロットゲームに特徴的な処理として、図16(A)に示すようなリーチ状態となったときに、ミニゲームを実行し、ミニゲームの結果によって当該リーチ状態から当選にするか否かを決定する処理を行う。なお、リーチ状態となったときに当該ミニゲームを実行するか否かは、抽選部の抽選処理によって決定する。
【0173】
本実施の形態では、ミニゲーム画像561として、図16(B)に示すように、中央の絵柄群564bについて停止表示すれば、当選となる絵柄表示物566を4匹のターゲット表示物562がスロット絵柄変動領域564から盗んでしまう画像を表示させる。そして、4匹のターゲット表示物562にメダルを当てて、盗まれた絵柄表示物566を取り戻すシューティングゲームを実行する。
【0174】
そして、プレーヤがメダル130を投入し、制限時間内に4匹のターゲット表示物562全てにメダルを当てると、盗まれた絵柄表示物566がスロット絵柄変動領域564に移動表示させ、当選が確定し、絵柄に付された枚数のメダル130が払い出される。一方、制限時間内に4匹のターゲット表示物562全てにメダルを当てることができないと、盗まれた絵柄表示物566を消滅させ、落選が確定してミニゲームが終了する。
【0175】
こうして、本実施の形態のスロットゲームによれば、単に抽選処理により当落を決定するのみならず、当落の決定にミニゲームのゲーム結果を反映させることができる。従って、スロットゲームの当落の決定にプレーヤのシューティングゲームのゲーム技量を介入させることができるという魅力あるゲーム装置を実現することができる。
【0176】
なお、図16の例では、スロット絵柄変動領域564及び絵柄表示物566については、表示させる色の輝度を高く設定している。本実施の形態のゲーム装置では、ゲーム盤面114を目視可能に画像を表示させて、メダル通過空間148を移動するメダル130を目視可能にしているが、スロット絵柄変動領域564及び絵柄表示物566の表示領域においては、背後に移動するメダル130が目視できると、プレーヤの注目度が高い情報である絵柄に付された数字が識別しにくくなってしまう。
【0177】
そこで、本実施の形態では、特定の表示物については配色輝度を高く設定し、当該表示物の背後を移動するメダル130を目視できないようにしている。こうして、メダル130を目視可能に表示物を表示させつつも、特定の表示物の配色輝度を高く設定すれば、表示物を見やすく表示させることができる。また、メダル通過空間148を移動するメダル130を隠すような演出表示を行うこともできる。
【0178】
4.他の実施の形態
次に、本発明に係るゲーム装置のゲーム盤面の他の実施の形態について、図16を用いて説明する。
【0179】
図16に示すゲーム盤面300は、前述の媒体位置検出装置に加え、導光板11の正面に液晶表示手段310が設けられ、背面板15の正面(媒体通過空間10側の面)に、反射板320が設けられている。
【0180】
液晶表示手段310は、導光板11の正面に配置される拡散シート312と、拡散シート312の正面に配置される集光シート314と、集光シート314の正面に配置される集光シート316と、集光シート316の正面に配置される液晶パネル318とで構成されている。
【0181】
なお、拡散シート312は、導光板11から出射した光を拡散させ輝度を均一化し、集光シート314、316は幅方向(図の横方向)、高さ方向(図の縦方向)にそれぞれ広がる光を集光して、導光板11の正面から出射される光の利用効率を高めている。
【0182】
また、反射板320は、導光板11の背面から媒体通過空間10側に出射される光を導光板11側に反射し、光の利用効率を高めている。
【0183】
なお、このゲーム盤面300は、光源20として白色発光ダイオードを用いるため、受光センサ40は白色光を検出するセンサを用いている。
【0184】
また、導光板11には、より正面が高輝度になる導光板を用いるとよい。
【0185】
次に、本発明に係るゲーム装置のゲーム盤面の更に他の実施の形態について、図18を用いて説明する。
【0186】
このゲーム盤面400には、上述した導光板と同様に、反射部412を有する導光板410及び赤外線発光ダイオード等の光源(図示省略)が媒体位置検出用に配置され、さらに、液晶パネル430のバックライト用の導光板420及び蛍光管(冷陰極管)や白色発光ダイオード等の光源(図示省略)が配置されている。
【0187】
そして、導光板420に入射される光の利用効率を高めるため、背面板454の正面(図の左側)に反射シート447を配置し、さらに、反射シート447の正面に導光板420、導光板420の正面に拡散シート449を配置している。
【0188】
なお、導光板420と拡散シート447との間に、集光シートを適宜配置してもよい。
【0189】
さらに、導光板420、反射シート447及び拡散シート449のそれぞれには、導光板410の背面から出射される光を、背面板454に配置固定した受光センサ456に導くための連通孔460が導光板410の反射部412と対向する位置に複数設けられ、さらに、導光板420から出射される光を受光センサ456が検出しないように、各連通孔460には遮光用の筒体453が設けられている。
【0190】
なお、導光板420の連通孔460から光が出射しないように連通孔460の内面に遮光材を塗布してもよい。
【0191】
図18は、ゲーム盤面400をメダルゲーム装置に用いた例を示す図であり、背面板454からは釘532が突設され、拡散シート449の正面に、筒体453内にゴミ等の進入を防ぐ透明パネル458が設けられている。
【0192】
そして、釘532を媒体通過空間448内に突出させるための孔が反射シート449、導光板420、拡散シート449及び透明パネル458のそれぞれに設けられている。
【0193】
これによって、前記実施の形態と同様のゲーム装置を構成することができる。
【0194】
他の構成及び作用は、前記実施の形態と同様につき説明を省略する。
【0195】
本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の形態に変形可能である。
【0196】
例えば、媒体位置検出装置の導光板における反射部は、円錐形状の凹部に限らず光を直角に反射し得るものであれば、V字状の凹部、三角錐、四角錐等の種々の形状のものを採用することができ、しかも、凹部に限らず、貫通する孔とすることも可能である。
【0197】
また、媒体位置検出装置の透明パネルは、ゴミ等の発生のおそれがない場合には省略することも可能である。
【0198】
さらに、図1〜図5及び図18に示す実施の形態においては、媒体位置検出装置の光源として媒体の目視を容易にするため不可視光線を発光する赤外線発光ダイオードを用いたが、この例に限らず、条件に応じては可視光線を発光する光源を用いることも可能である。
【0199】
図1〜図17における実施の形態では、媒体位置検出装置は、基板に導光孔を形成したものとしているが、使用条件に応じては、外光が検出センサに漏出するのを防止するための筒体をそれぞれの検出センサに対応して設けてもよい。
【0200】
また、導光孔を用いることなく、直接検出センサに光源からの光を当てるようにすることも可能である。
【0201】
また、図1〜図16における実施の形態では、メダルゲーム装置を示したが、この例に限らず、パチンコ機などにも用いることができ、媒体はメダルに限らずコイン、パチンコ玉や種々の景品等を用いることが可能である。
【0202】
可視光線を発光する光源を用いる場合には、導光板に出射される光を液晶パネル用のバックライトとして用いることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0203】
【図1】本発明の一実施の形態に係るメダルゲーム装置の正面側からみた斜視図である。
【図2】図1のメダルゲーム装置の概略断面図である。
【図3】図2に示す媒体位置検出装置の正面拡大図である。
【図4】図3の媒体位置検出装置の部分拡大断面図である。
【図5】図3のV−V線に沿う部分拡大断面図である。
【図6】媒体位置検出装置の導光板の正面図である。
【図7】図6の反射部の拡大断面図である。
【図8】媒体位置検出装置の透明パネルの正面図である。
【図9】(A)は媒体位置検出装置の背面板の正面図で、(B)は(A)の背面板の側面図である。
【図10】本実施の形態に係るメダルゲーム装置の機能ブロック図である。
【図11】ハーフミラーの画像表示状態を示す正面図である。
【図12】ハーフミラーのさらに他のゲーム画像を示す正面図である。
【図13】ハーフミラーのさらに他のゲーム画像を示す正面図である。
【図14】(A)はハーフミラーのさらに他のゲームの画像におけるチャッカー表示物の表示状態を示す正面図で、(B)は(A)の状態からリアクション画像を表示する状態を示す正面図である。
【図15】(A)はハーフミラーのさらに他のゲームの画像におけるチャッカー表示物の表示状態を示す正面図で、(B)は(A)の状態からリアクション画像を表示する状態を示す正面図である。
【図16】(A)はハーフミラーのさらに他のゲームの画像におけるターゲット表示物の表示状態を示す正面図で、(B)は(A)のゲームのミニゲームの画像を表示する状態を示す正面図である。
【図17】本発明の他の実施の形態に係る媒体位置検出装置を有するゲーム盤面を示す概略断面図である。
【図18】本発明のさらに他の実施の形態に係る媒体位置検出装置を有するゲーム盤面を示す概略断面図である。
【図19】(A)、(B)は、本発明の一実施の形態に係るメダルゲーム装置のゲーム画像の表示制御の説明図である。
【図20】(A)、(B)は、ゲーム画像の他の表示制御の説明図である。
【図21】(A)、(B)は、ゲーム画像のさらに他の表示制御の説明図である。
【図22】ゲーム画像のさらに他の表示制御の説明図である。
【符号の説明】
【0204】
144、410 導光板
152、412 反射部
154、454 背面板
160、460 導光孔
156、456 受光センサ
100 媒体位置検出装置
104 ハーフミラー
106 モニタ
114 ゲーム盤面
130 メダル
132、532 釘
146 検出部
148 メダル通過空間
150 赤外線発光ダイオード
224 表示制御部
226 判断部
300、400 ゲーム盤面
312、449 拡散シート
314、316 集光シート
318、430 液晶パネル
447 反射シート
453 筒体
460 連通孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のゲーム領域におけるゲーム結果が所与のゲーム条件を満たした場合に、複数種類の表示物のいずれかを、第1のゲーム領域内の任意の位置から第2のゲーム領域に移動させ、前記第2のゲーム領域内に配置させる配置表示制御を行うゲーム装置であって、
1の表示物について前記配置表示制御を行っている間に、前記ゲーム結果が前記ゲーム条件を満たしたか否かを1回以上判断する判断部と、
前記ゲーム結果が前記ゲーム条件を満たしたと判断する度に、当該ゲーム条件を満たしたゲーム結果に応じた前記第1のゲーム領域内の位置から、複数種類の表示物のいずれかを前記第2のゲーム領域に移動させる第1の移動表示制御と、当該第2のゲーム領域に移動させた表示物を、前記第2のゲーム領域内の複数の経路のうち、前記第1の移動表示制御を開始した前記第1のゲーム領域内の位置に対応付けられた経路に沿って移動させる第2の移動表示制御と、当該第2の移動表示制御を行った表示物を、前記第2のゲーム領域内に設けられた複数の表示領域のいずれかに表示させる第1の領域表示制御と、を行う表示制御部と、
前記表示物を移動させる経路にある表示領域のうち、他の表示物を表示させていない表示領域であってかつ前記第1のゲーム領域から最も遠い表示領域を判定する判定部と、
を含み、
前記表示制御部は、
前記第1の領域表示制御として、前記表示物を、前記判定部が判定した表示領域に表示させる制御を行い、
前記第1の領域表示制御を行うことにより、隣接し合う表示領域に同一種類の表示物を表示させた場合に、消滅条件を満たしたと判断し、当該隣接し合う表示領域に表示させた同一種類の表示物を消滅させる第1の消滅表示制御を行うことを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記表示制御部は、
前記表示物を消滅させた表示領域に隣接しかつ当該表示領域よりも前記第1のゲーム領域に近い表示領域に他の表示物を表示させている場合に、当該他の表示物を、前記表示物を消滅させた表示領域に移動させて表示させる第2の領域表示制御と、
前記第2の領域表示制御を行うことにより、前記消滅条件を満たしたと判断した場合に、当該隣接し合う表示領域に表示させた同一種類の表示物を消滅させる連鎖の消滅表示制御と、
を更に行い、
前記連鎖の消滅表示制御を行うことにより前記第2の領域表示制御を行った場合に、更に前記消滅条件を満たしたか否かを判断することを特徴とするゲーム装置。
【請求項3】
請求項2において、
1の前記第1の消滅表示制御を原因として行った前記連鎖の消滅表示制御の回数に基づいて、得点を加算して演算する得点演算部を更に含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項4】
請求項3において、
前記得点演算部は、
前記第2の領域表示制御を行っている間に前記第1の領域表示制御を行うことにより、当該第2の領域表示制御を行った表示物と当該第1の領域表示制御を行った表示物とが前記消滅条件を満たしたと判断した場合に、当該消滅表示制御を前記連鎖の消滅表示制御として前記得点を演算することを特徴とするゲーム装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかにおいて、
前記表示制御部は、
前記第2の移動表示制御として、前記表示物を前記第1のゲーム領域から前記第2のゲーム領域に移動させた際の位置に基づいて、当該表示物を移動させる前記経路を選択し、選択した経路に沿って当該表示物を移動させる制御を行うことを特徴とするゲーム装置。
【請求項6】
請求項5において、
前記表示制御部は、
前記第2の移動表示制御として、前記表示物を前記第1のゲーム領域から前記第2のゲーム領域に移動させた際の位置と他の表示物が既に表示されている表示領域の位置とに基づいて、当該表示物を移動させる前記経路を選択し、選択された経路に沿って当該表示物を移動させる制御を行うことを特徴とするゲーム装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかにおいて、
前記判定部は、
前記表示物を移動させる経路上であって当該経路にある表示領域に対応する位置において、当該対応する表示領域が他の表示物を表示させていない表示領域であってかつ前記第1のゲーム領域から最も遠い表示領域であるか否かを判定することを特徴とするゲーム装置。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれかにおいて、
前記表示制御部は、
前記第1のゲーム領域内に同時に複数種類の標的を移動表示させプレーヤに当該標的をシューティングさせるゲーム画像を、前記第1のゲーム領域内におけるゲームの画像として表示させる標的表示制御を更に行い、
前記積載表示制御として、前記標的がシューティングされたと判断する度に、シューティングされたときの当該標的の表示位置から、シューティングされた標的に対応付けられた表示物を、前記第2のゲーム領域に向けて移動させ、当該移動させた表示物を、前記第2のゲーム領域内に積載させる制御を行い、
前記判断部は、
1の表示物について前記積載表示制御を行っている間に、前記標的がシューティングされたか否かを1回以上判断することを特徴とするゲーム装置。
【請求項9】
請求項8において、
前記複数種類の標的は、前記各種類の表示物に関連付けられた標的画像であることを特徴とするゲーム装置。
【請求項10】
請求項8、9のいずれかにおいて、
プレーヤの操作により通過媒体が通過する媒体通過空間に通過媒体を投入する通過媒体投入部と、
前記媒体通過空間に対して手前側に設けられた透明な導光板と、
前記導光板の端面側に設けられ、前記導光板内に光を供給する光源と、
前記導光板に設けられ、前記媒体通過空間内の媒体検出ポイントに対応した位置で前記導光板の端面から供給された光を前記媒体検出ポイント側に反射する反射部と、
前記媒体通過空間に対して奥側で前記導光板と対向して設けられ、前記媒体検出ポイントに対応した位置で前記反射部から反射された光を検出する検出センサを有し、前記媒体通過空間を通過する通過媒体が前記媒体検出ポイントで反射部から反射された光を遮光することによって前記通過媒体の位置を検出する検出部と、
前記媒体通過空間を通過する通過媒体を視認可能に、前記導光板の手前側にゲーム画像を表示する表示部と、
を更に含み、
前記判断部は、
前記検出部が検出した前記通過媒体の位置と前記標的を表示させている前記ゲーム画像上の位置とに基づき、前記標的がシューティングされたか否かを判断することを特徴とするゲーム装置。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれかにおいて、
前記表示制御部は、
前記第1の領域表示制御として、前記第2の移動表示制御を行った表示物に代えて当該表示物に関連付けられた関連表示物を、前記表示領域に表示させる制御を行うことを特徴とするゲーム装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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