説明

ゲル状ネイルエナメルリムーバー

【課題】 多量の有機溶剤をゲル化可能なゲル状ネイルエナメルリムーバーを提供すること。また、爪に優しいイメージとしっとりした感じを演出できるゲル状ネイルエナメルリムーバーを提供すること。
【解決手段】 (A)有機溶剤と、(B)有機溶媒若しくは油分を分散媒とし水を分散相とする組成物において、水溶性エチレン性不飽和モノマーを分散相に溶解し分散相中にてラジカル重合して得られるミクロゲルからなる増粘剤と、(C)水とを含有することを特徴とするゲル状ネイルエナメルリムーバーである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲル状ネイルエナメルリムーバーに関する。さらに詳しくは、安定性に優れたゲルを形成し、多量の有機溶剤をゲル化可能なゲル状ネイルエナメルリムーバーに関する。
【背景技術】
【0002】
ゲル状ネイルエナメルリムーバーは、主成分の有機溶剤(主にアセトン)をゲル化させたものである。ゲル化の方法は、主に粉末や増粘剤を用いる方法が知られている。
【0003】
特許文献1には微細セルロース水性分散物でゲル化した白濁エナメルリムーバーが記載されている。特許文献2にはカルボキシビニルポリマーでゲル化した白濁エナメルリムーバーが記載されている。特許文献3にはシリカでゲル化した透明エナメルリムーバーが記載されている。特許文献4には有機変性粘土鉱物でゲル化した透明エナメルリムーバーが記載されている。そして、本願出願人によっても特許文献5において、ポリアクリル酸中和物をゲル化剤として用いたゲル状ネイルエナメルリムーバーを開発している。
【0004】
【特許文献1】特許第3122231号
【特許文献2】特許第3364748号
【特許文献3】特開2000−95646号公報
【特許文献4】特開2001−322915号公報
【特許文献5】特開昭61−257912号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、増粘剤によりゲル化する方法は、多量の有機溶剤(特にアセトン)をゲル化する能力に乏しい。したがって、有機溶剤量は、通常のリムーバーとしての使用量よりも減らさなければならず、その結果、ゲル状エナメルリムーバーの除去力が落ちてしまうという問題点がある。また、粉末によりゲル化する方法は、ふき取った後に粉残りがあり、爪がざらついてしまうという問題点がある。
【0006】
本発明の目的は、増粘剤に特定のミクロゲルを使用してゲル化を行い、多量の有機溶剤をゲル化可能なゲル状ネイルエナメルリムーバーを提供することである。
また、爪に優しいイメージと、かつ、しっとりした感じを演出できるゲル状ネイルエナメルリムーバーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
すなわち、本発明は、(A)有機溶剤と、(B)有機溶媒若しくは油分を分散媒とし水を分散相とする組成物において、水溶性エチレン性不飽和モノマーを分散相に溶解し分散相中にてラジカル重合して得られるミクロゲルからなる増粘剤と、(C)水とを含有することを特徴とするゲル状ネイルエナメルリムーバーを提供するものである。
【0008】
また、本発明は、前記(A)有機溶剤としてアセトン含有することを特徴とする上記のゲル状ネイルエナメルリムーバーを提供するものである。
【0009】
さらに、本発明は、ゲル状ネイルエナメルリムーバー全量に対して、前記(A)有機溶剤を60〜97質量%、前記(B)増粘剤を0.01〜2.0質量%、前記(C)水を1〜40質量%含有することを特徴とする上記のゲル状ネイルエナメルリムーバーを提供するものである。
【0010】
また、本発明は、さらに、(D)粉末を含有することを特徴とする上記のゲル状ネイルエナメルリムーバーを提供するものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明のゲル状ネイルエナメルリムーバーは、多量の有機溶剤を安定にゲル化可能である。したがって、所望の除去力を有するゲル状ネイルエナメルリムーバーを提供できる。
また、本発明のゲル状ネイルエナメルリムーバーは粉末を安定に配合できるので、粉末により乳液〜クリーム状(ジェル状)の外観を調整可能であり、それにより爪に優しいイメージとしっとりした感じを演出できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明について詳述する。
【0013】
「(A)成分について」
(A)成分の有機溶剤は、ニトロセルロース等のネイルエナメル塗膜を溶解除去できる溶剤である。例えば、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、アシルアセテート、エチルグリコールアセテート、メチルグリコールアセテート等の酢酸エステル類、乳酸エチル、乳酸ブチル、乳酸メチル等の乳酸エステル類、プロピレンカーボネート等の環状エステル化合物、ジアセトンアルコール、エチルアルコール、メチルアルコール、ブチルアルコール等のアルコール類、カルビトール、ブチルセロソルブ等のエーテル類等である。本発明は、有機溶剤として特にアセトンを使用することが好ましい。
【0014】
有機溶剤の配合量は、ゲル状ネイルエナメルリムーバー全量に対して60〜97質量%が好ましい。より好ましくは70〜80質量%である。
【0015】
「(B)成分について」
(B)有機溶媒若しくは油分を分散媒とし水を分散相とする組成物において、水溶性エチレン性不飽和モノマーを分散相に溶解し分散相中にてラジカル重合して得られるミクロゲルからなる増粘剤は、特開2004−43785号公報に記載されているミクロゲル増粘剤である。
【0016】
この増粘剤は、一般に逆相乳化重合法と称される重合法により製造される高分子ミクロゲルを増粘剤の用途に使用するものであり、均一重合系により得られる合成高分子からなる増粘剤とは、その重合方法及び力学物性が異なる。
このミクロゲルとは、逆相マイクロエマルション重合法で製造された合成高分子電解質の微粒子であり、具体的には、例えば、下記合成例1に従って得られるミクロゲルが挙げられる。
【0017】
合成例1
ジメチルアクリルアミド(興人製)を35gと2-アクリルアミド2-メチルプロパンスルホン酸(Sigma製)17.5gおよびメチレンビスアクリルアミド70mgを260gのイオン交換水に溶解し水酸化ナトリウムでpH=7.0に調節する。還流装置を備えた1000ml三つ口フラスコに、n-ヘキサン260gとポリオキシエチレン(3)オレイルエーテル(エマレックス503、日本エマルション製)8.7gおよびポリオキシエチレン(6)オレイルエーテル(エマレックス506、日本エマルション製)17.6gを入れ混合溶解しN2置換する。この三つ口フラスコにモノマー水溶液を添加してN2雰囲気下で攪拌しながらオイルバスで65℃〜70℃に加熱する。系の温度が65℃〜70℃に達したところで系が半透明なマイクロエマルション状態になっていることを確認した後、過硫酸アンモニウム2gを重合系に添加し重合を開始する。重合系を65〜70℃に3時間攪拌しながら維持することでミクロゲルが生成する。重合終了後ミクロゲル懸濁液にアセトンを加えてミクロゲルを沈殿させ、引き続きアセトンで3回洗浄し、残存モノマーおよび界面活性剤を除去する。沈殿物は濾過後減圧乾燥し、白色粉末状のミクロゲル乾燥物を得る。
【0018】
(B)成分の配合量は、ゲル状ネイルエナメルリムーバー全量に対して、0.01〜2.0質量%が好ましく、より好ましくは0.1〜1.0質量%である。0.01質量%未満では、ゲル化の効果が乏しく、一方、2.0質量%を越えて配合すると、安定性における効果の増強は見られるが、使用感の面において、べたつくなどの不具合を生じる場合がある。
【0019】
「(C)成分について」
(C)水の配合量は、ゲル状ネイルエナメルリムーバー全量に対して、1〜40質量%が好ましく、より好ましくは5〜30質量%である。
【0020】
「(D)成分について」
(D)粉末は任意の配合成分である。本発明の組成物中では粉末を沈降させることなく安定に配合できる。この粉末により乳液〜クリーム状の白濁したジェル状外観を調整可能であり、それにより爪に優しいイメージとしっとりした感じを演出できる。
【0021】
粉末は、酸化チタンやゼオライト等の無機物、胡桃殻粉末、もみ殻粉末、カラス麦殻粉末の植物由来物類、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリメタクリル酸アルキル等の有機物類が好ましく、またゲルに着色するために無機顔料、パール顔料、金属粉末顔料、有機顔料等の顔料が挙げられる。
特に好ましくは、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニア等の無機物粉末を用いると、ゲルに乳白色の色味を付与しやすい。
また、この粉末は、結晶セルロースや、結晶セルロースを水溶性高分子及び/またはワックス等をバインダーとして造粒した造粒物などのスクラブ剤であっても好ましい。
なお、粉末を配合すると、ラメ剤配合のネイルエナメルが除去し易くなるという効果もある。
【0022】
「その他の配合可能成分について」
本発明の効果を損なわない限り、任意の化粧料成分を配合可能である。下記の湿潤剤や油分を好ましく配合することが可能である。
<湿潤剤>
グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ソルビトール等の多価アルコール;エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテルアセテート、メチレングリコールエチルエーテルアセテート等の多価アルコールの誘導体;ヒアルロン酸ナトリウム等のヒアルロン酸塩;2−ピロリドン−5−カルボン酸ナトリウム等のピロリドンカルボン酸塩;乳酸ナトリウム等の乳酸塩等。
<油分>
流動パラフィン、スクワラン等の炭化水素系油分;イソプロピルミリステート、トリメチロールプロパントリイソステアレート、トリメチロールプロパントリ−2−エチルヘキサノエート、グリセリルジイソステアレート、ジイソステアリルマレート、セチル−2−エチルヘキサノエートなどのエステル油分;メチルポリシロキサン等のシリコーン系油分;炭化水素系ワックス;エステル系ワックス;高級脂肪酸等。
【0023】
「製造方法について」
本発明のゲル状ネイルエナメルリムーバーは、通常の方法にて、各成分を配合し、混合することにより製造することができる。具体的な一例を下記に挙げるが、この製造方法に限定されない。
<製法>
(C)成分の水に、(B)成分の増粘剤を添加して、撹拌、混合して均一にする。その後、(A)成分の有機溶剤、湿潤剤、油分、粉末等を順次添加し撹拌、混合して均一にする。上記操作は加圧、常圧、減圧下で可能であるが、減圧下の場合は起泡混入を防止できるため透明度の高いゲルを得ることが可能である。撹拌処理はプロペラ、ホモミキサー、ブレンダー、ディスパー等の通常の撹拌機を用いて行えばよい。
【実施例】
【0024】
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳述する。本発明はこれによりなんら限定されるものではない。配合量は特記しない限り質量%で示す。
【0025】
[実施例 1〜6:比較例 1〜6」
下記表1に示す処方で、エナメルリムーバーを製造した。
【表1】

*1:合成例1に示した方法で合成した増粘剤
【0026】
[評価項目および評価基準]
<ゲルの形成性>
エナメルリムーバーがゲルを形成しているかどうかを評価した。芝浦システム社製ビスメトロン粘度計を用いて粘度を測定し、ゲル化能を評価した。方法は、試料を30℃した後、ローター3、回転数6rpm、1分間測定した際の測定値により以下の3段階で評価した。
○:粘度6000mPa・s以上
△:粘度2000〜6000mPa・s
×:粘度2000mPa・s以下
<ゲルの硬さ>
ネールエナメルを塗布してから1時間後に、エナメルリムーバーを使用した際のゲルの硬さを専門パネル9名により実使用試験を実施した。評価基準は以下のとおりである。
○:7名以上のパネルが、ゲルが適度な硬さを有していると認めた
△:4名以上7名未満のパネルが、ゲルが適度な硬さを有していると認めた
×:4名未満のパネルが、ゲルが適度な硬さを有していると認めた
<エナメル除去力>
ネールエナメルを塗布してから1時間後に、エナメルリムーバーを使用しエナメル除去力の効果を専門パネル9名により実使用試験を実施した。評価基準は以下のとおりである。
○:7名以上のパネルが、エナメルの除去力が高いと認めた
△:4名以上7名未満のパネルが、エナメルの除去力が高いと認めた
×:4名未満のパネルが、エナメルの除去力が高いと認めた
<爪のうるおい感>
エナメルリムーバー使用後の、爪のうるおい感の有無を専門パネル9名により実使用試験を実施した。評価基準は以下のとおりである。
○:7名以上のパネルが、使用後爪のうるおい感が高いと認めた
△:4名以上7名未満のパネルが、使用後爪のうるおい感が高いと認めた
×:4名未満のパネルが、使用後爪のうるおい感が高いと認めた
<べたつき感のなさ>
エナメルリムーバー使用後の、爪のべたつき感の有無を専門パネル9名により実使用試験を実施した。評価基準は以下のとおりである。
○:7名以上のパネルが、使用後爪のべたつきがないと認めた
△:4名以上7名未満のパネルが、使用後爪のべたつきがないと認めた
×:4名未満のパネルが、使用後爪のべたつきがないと認めた
<粉の後残り>
エナメルリムーバー使用後の、粉の後残りの有無を専門パネル9名により実使用試験を実施した。評価基準は以下のとおりである。
○:7名以上のパネルが、使用後の粉の後残りがないと認めた
△:4名以上7名未満のパネルが、使用後の粉の後残りがないと認めた
×:4名未満のパネルが、使用後の粉の後残りがないと認めた
<経時安定性>
高温(50℃)、常温、低温(−5℃)で1ヶ月保存し、製造直後の形態を保っているかどうかを評価した。
○:経時での形態変化がない
△:経時での形態変化がややある
×:経時での形態変化が大きい
【0027】
実施例の結果から、本願発明のゲル状ネイルエナメルリムーバーはアセトンの配合量に影響されずに、優れたゲル化能及び高い経時安定性を示すことが分かる。
また、粉末を配合したものについても、爪への優しさ、しっとりした感じに優れ、粉の後残り等の問題もない。
一方、比較例1は(B)成分が配合されていないため、ゲルを形成しない。また比較例2では(B)成分が過剰のため使用後にべたつくといった結果が見られた。比較例3では、水の量が少ないため(B)成分を溶解させることができずゲルを形成しない。比較例4及び5では、高分子増粘剤を用いているが、硬いゲルができず、べたつきも感じられた。比較例6では、シリカ(無水ケイ酸)でゲル化したものであるが粉の後残りが目立つものであった。
【0028】
「爪の応力試験」
図1に示す方法にて、実施例1、比較例6、100%アセトンのエナメルリムーバーについて、レオメーター(株式会社レオテック製 FUDO RHEO METER RT−3002D)により爪の応力を測定した。結果を図2に示す。
この実験によりリムーバーに浸漬後の爪の応力変化を比較することができる。爪を溶剤に浸漬することにより爪の中の油分が脱脂され、結果として爪は硬く、もろくなってゆく。このときの変化率が小さいほど爪の油分を脱脂する効果が小さく、爪の硬化を防ぐ、つまり爪に優しいリムーバーであるということが言える。
この結果から、実施例1で処理した爪は、応力変化率(α)が最も小さく、溶剤による爪の硬化を抑制した処方であることが確認された。
【0029】
「アセトンのゲル化能比較試験」
エナメルリムーバーにおいて最も重要なのはエナメルの除去力である。これは配合する有機溶剤の量あるいは種類により決定される。良好なエナメル除去力を持ち、かつ安定したゲル状のリムーバーを製造しようとする場合に、最も困難となるのはゲル化剤のゲル化能である。より多量の溶剤をゲル化できるゲル化剤を用いれば、エナメル除去力が良好なゲル状リムーバーが得られるが、既存のゲル化剤では対応できていなかった。
高分子ゲル化剤によるアセトンのゲル化能を測定した結果を図3に示す。高分子量を0.6%に統一し(B)成分(合成例1に示した方法で合成した増粘剤)、セピゲル305(SEPPIC社製、アクリルアミド/2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸共重合体)、カルボキシビニルポリマー(アミノメチルプロパノールにて中和し、pH7に調整した)の3者の比較を行った。
水とアセトンの比率を変えた液体を高分子によりゲル化しその際の粘度を測定したところ、本発明の(B)成分はアセトン配合量70%を超えても良好なゲル化能を示し、均一で透明なゲルが得られた。それに対して、セピゲル305、カルボキシビニルポリマーをでは、アセトン配合濃度が高くなるにつれて粘度が下がり、アセトン配合量70%ではゲル化できず、高分子が析出し不均一系になってしまう。
【0030】
以下に本発明のその他の実施例を示す。
【0031】
「実施例7 透明ゲル状エナメルリムーバー」
(成分) (質量%)
1.精製水 22.0
2.合成例1に示した方法で合成したミクロゲル 0.8
3.アセトン 67.2
4.PEG400 2.0
5.1,3−BG 3.0
6.ジメチルポリシロキサン 2.0
7.トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル 2.0
8.オレンジ油 0.5
9.ラベンダー油 0.5
(製造方法)
A.成分2を成分1に溶解させる。
B.成分3から成分9を加え均一に混合し、容器に充填して製品とする。
【0032】
「実施例8 乳白色ゲル状エナメルリムーバー」
(成分) (質量%)
1.精製水 27.0
2.合成例1に示した方法で合成したミクロゲル 0.4
3.アセトン 60.0
4.酢酸エチル 5.0
5.DPG 3.0
6.トリオクタノイン 1.0
7.シクロメチコン 1.0
8.エタノール 1.0
9.結晶セルロース 0.3
10.二酸化チタン 0.2
11.マイカ 0.15
12.酸化防止剤 0.05
(製造方法)
A.成分2を成分1に溶解させる。
B.成分3から成分12を加え均一に混合し、容器に充填して製品とする。
【0033】
「実施例9 溶剤臭の少ないゲル状エナメルリムーバー」
(成分) (質量%)
1.精製水 30.0
2.合成例1に示した方法で合成したミクロゲル 0.8
3.アセトン 40.0
4.プロピレンカーボネート 13.179
5.PEG400 10.0
6.POE(55)POP(28)ジメチルエーテル 5.0
7.リモネン 1.0
8.赤色225号 0.01
9.黄色4号 0.01
10.オクチルメトキシシンナメート 0.001
(製造方法)
A.成分2を成分1に溶解させる。
B.成分3から成分10を加え均一に混合し、容器に充填して製品とする。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明によれば、多量の有機溶剤を安定に配合できて除去力に優れたゲル状ネイルエナメルリムーバーを提供できる。
しかも、粉末を安定に配合できるので、粉末により乳液〜クリーム状(ジェル状)の外観を調整可能である。これによって爪に優しいイメージとしっとりした感じを与えるゲル状ネイルエナメルリムーバーを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】爪の応力試験の方法を示した説明図である。
【図2】爪の応力試験の結果を示した説明図である。
【図3】アセトンのゲル化能比較試験の結果を示した説明図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)有機溶剤と、
(B)有機溶媒若しくは油分を分散媒とし水を分散相とする組成物において、水溶性エチレン性不飽和モノマーを分散相に溶解し分散相中にてラジカル重合して得られるミクロゲルからなる増粘剤と、
(C)水とを含有することを特徴とするゲル状ネイルエナメルリムーバー。
【請求項2】
前記(A)有機溶剤としてアセトンを含有することを特徴とする請求項1記載のゲル状ネイルエナメルリムーバー。
【請求項3】
ゲル状ネイルエナメルリムーバー全量に対して、
前記(A)有機溶剤を60〜97質量%、
前記(B)増粘剤を0.01〜2.0質量%、
前記(C)水を1〜40質量%含有することを特徴とする請求項1又は2記載のゲル状ネイルエナメルリムーバー。
【請求項4】
さらに、(D)粉末を含有することを特徴とする請求項1乃至3に記載のゲル状ネイルエナメルリムーバー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−111578(P2006−111578A)
【公開日】平成18年4月27日(2006.4.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−300942(P2004−300942)
【出願日】平成16年10月15日(2004.10.15)
【出願人】(000001959)株式会社資生堂 (1,748)
【Fターム(参考)】