ゲームシステム、ゲームシステムの制御方法及びプログラム
【課題】 ゲーム空間に配置されたゲームオブジェクトのうちから複数を選出し、その選出内容に基づくゲームを実行するゲームシステムを実現するとともに、その選出を好適に行うことができるゲームシステムを提供すること。
【解決手段】 選出部66は、複数のゲームオブジェクトのうち、操作対象オブジェクトの位置に基づく位置条件を満足するものを順次選出する。更新部62は、少なくとも選出部66による選出が順次行われる間において、プレイヤの移動指示操作に基づいて、記憶部64に記憶される操作対象オブジェクトの位置を更新する。選出制限部68は、選出部66による選出を、最初の選出が行われてからの経過時間に応じて制限する。ゲーム実行部70は、選出部66による選出内容に基づくゲームを実行する。
【解決手段】 選出部66は、複数のゲームオブジェクトのうち、操作対象オブジェクトの位置に基づく位置条件を満足するものを順次選出する。更新部62は、少なくとも選出部66による選出が順次行われる間において、プレイヤの移動指示操作に基づいて、記憶部64に記憶される操作対象オブジェクトの位置を更新する。選出制限部68は、選出部66による選出を、最初の選出が行われてからの経過時間に応じて制限する。ゲーム実行部70は、選出部66による選出内容に基づくゲームを実行する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はゲームシステム、ゲームシステムの制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ゲーム空間に配置されたゲームオブジェクトのうちからいずれかを選出し、その選出内容に基づくゲームを実行するゲームシステムが知られている。例えば特許文献1に記載されるように、ゲーム空間に配置された自動車オブジェクトのうちのいずれかをプレイヤに選出させ、その自動車オブジェクトとプレイヤの操作対象たる自動車オブジェクトとのレースゲームを実行するゲームシステムが知られている。
【特許文献1】特開2004−105671号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、以上のゲームシステムは、ゲーム空間に配置されたゲームオブジェクトのうちから複数を選出し、その選出内容に基づくゲームを実行するものではなく、また、その選出を好適に行うものではなかった。
【0004】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、ゲーム空間に配置されたゲームオブジェクトのうちから複数を選出し、その選出内容に基づくゲームを実行するゲームシステムを実現するとともに、その選出を好適に行うことができるゲームシステム、ゲームシステムの制御方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明に係るゲームシステムは、プレイヤの操作対象である操作対象オブジェクトと、複数のゲームオブジェクトと、のゲーム空間における位置を記憶する記憶手段と、前記複数のゲームオブジェクトのうち、前記操作対象オブジェクトの位置に基づく位置条件を満足するゲームオブジェクトを順次選出する選出手段と、少なくとも前記選出手段による選出が順次行われる間において、プレイヤの移動指示操作に基づいて、前記記憶手段に記憶される操作対象オブジェクトの位置を更新する更新手段と、前記選出手段による最初の選出が行われてからの経過時間に応じて、前記選出手段による選出を制限する選出制限手段と、前記選出手段による選出内容に基づくゲームを実行するゲーム実行手段と、を含むことを特徴とする。
【0006】
また、本発明に係るゲームシステムの制御方法は、プレイヤの操作対象である操作対象オブジェクトと、複数のゲームオブジェクトと、のゲーム空間における位置を記憶する記憶手段の記憶内容に基づいて、前記複数のゲームオブジェクトのうち、前記操作対象オブジェクトの位置に基づく位置条件を満足するゲームオブジェクトを順次選出するための選出ステップと、少なくとも前記選出ステップによる選出が順次行われる間において、プレイヤの移動指示操作に基づいて、前記記憶手段に記憶される操作対象オブジェクトの位置を更新するための更新ステップと、前記選出ステップによる最初の選出が行われてからの経過時間に応じて、前記選出ステップによる選出を制限するための選出制限ステップと、前記選出ステップによる選出内容に基づくゲームを実行するためのゲーム実行ステップと、を含むことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係るプログラムは、家庭用ゲーム機、携帯用ゲーム機、業務用ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)やパーソナルコンピュータ、サーバコンピュータなどのコンピュータをゲームシステムとして機能させるためのプログラムであって、プレイヤの操作対象である操作対象オブジェクトと、複数のゲームオブジェクトと、のゲーム空間における位置を記憶する記憶手段、前記複数のゲームオブジェクトのうち、前記操作対象オブジェクトの位置に基づく位置条件を満足するゲームオブジェクトを順次選出する選出手段、少なくとも前記選出手段による選出が順次行われる間において、プレイヤの移動指示操作に基づいて、前記記憶手段に記憶される操作対象オブジェクトの位置を更新する更新手段、前記選出手段による最初の選出が行われてからの経過時間に応じて、前記選出手段による選出を制限する選出制限手段、及び、前記選出手段による選出内容に基づくゲームを実行するゲーム実行手段、として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0008】
本発明では、プレイヤの操作対象である操作対象オブジェクトと、複数のゲームオブジェクトと、のゲーム空間における位置が記憶される。複数のゲームオブジェクトのうち、操作対象オブジェクトの位置に基づく位置条件を満足するゲームオブジェクトが順次選出される。少なくともこの選出が順次行われる間において、プレイヤの移動指示操作に基づいて操作対象オブジェクトの位置が更新される。そして、ゲームオブジェクトの選出が、その最初の選出が行われてからの経過時間に応じて制限される。また、ゲームオブジェクトの選出内容に基づくゲームが実行される。本発明によれば、ゲームオブジェクトの選出に対する制限をその最初の選出からの経過時間に係らしめることにより、ゲームオブジェクトの選出に係る興趣を向上することができ、その結果として、ゲーム空間に配置されたゲームオブジェクトのうちからゲームオブジェクトを選出し、その選出内容に基づくゲームを実行するゲームシステムの興趣を向上できるようになる。
【0009】
また、本発明の一態様では、前記選出手段による選出は、プレイヤの選出指示操作に応じて実行されることを特徴とする。こうすれば、ゲームオブジェクトの選出が、プレイヤの選出指示操作に応じて行われるようになる。
【0010】
また、本発明の一態様では、前記ゲーム実行手段は、前記選出手段によって順次選出されたゲームオブジェクトに関するゲームを実行することを特徴とする。
【0011】
また、本発明の一態様では、前記ゲーム実行手段は、前記選出手段によって順次選出された各ゲームオブジェクトの所定情報に基づく順序で、各ゲームオブジェクトが対戦相手オブジェクトとして登場する対戦ゲームを順次実行する手段を含むようにしてもよい。
【0012】
また、本発明の一態様では、前記記憶手段は、前記ゲームオブジェクトに対応づけてグループ識別情報を記憶する手段を含み、前記ゲーム実行手段は、前記選出手段によって順次選出されたゲームオブジェクトのうちに、同一のグループ識別情報に対応づけられた複数のゲームオブジェクトが含まれる場合、該複数のゲームオブジェクトが対戦相手オブジェクトとして登場する1対多の対戦ゲームを実行する手段を含むようにしてもよい。
【0013】
また、本発明の一態様では、前記操作対象オブジェクト及び前記ゲームオブジェクトは自動車オブジェクトであり、前記対戦ゲームは自動車レースゲームとしてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態の一例について図面に基づき詳細に説明する。
【0015】
図1は、本発明の実施形態に係るゲーム装置の構成を示す図である。同図に示すゲーム装置10は、家庭用ゲーム機11に情報記憶媒体たるDVD−ROM25及びメモリカード28が装着され、さらにモニタ18及びスピーカ22が接続されることによって構成される。例えば、モニタ18には家庭用テレビ受像機が用いられ、スピーカ22にはその内蔵スピーカが用いられる。
【0016】
家庭用ゲーム機11は、バス12、マイクロプロセッサ14、画像処理部16、音声処理部20、DVD−ROM再生部24、主記憶26、入出力処理部30及びコントローラ32を含んで構成される公知のコンピュータゲームシステムである。コントローラ32以外の家庭用ゲーム機11の各構成要素は筐体内に収容される。
【0017】
バス12はアドレス及びデータを家庭用ゲーム機11の各部でやり取りするためのものである。マイクロプロセッサ14、画像処理部16、主記憶26及び入出力処理部30は、バス12によって相互データ通信可能に接続される。
【0018】
マイクロプロセッサ14は、図示しないROMに格納されるオペレーティングシステム、DVD−ROM25から読み出されるプログラムや、メモリカード28から読み出されるデータに基づいて、家庭用ゲーム機11の各部を制御する。主記憶26は、例えばRAMを含んで構成されるものであり、DVD−ROM25から読み出されたプログラムやメモリカード28から読み出されたデータが必要に応じて書き込まれる。主記憶26はマイクロプロセッサ14の作業用としても用いられる。
【0019】
画像処理部16はVRAMを含んで構成されており、マイクロプロセッサ14から送られる画像データに基づいてVRAM上にゲーム画面を描画する。そして、その内容をビデオ信号に変換して所定のタイミングでモニタ18に出力する。
【0020】
入出力処理部30は、マイクロプロセッサ14が音声処理部20、DVD−ROM再生部24、メモリカード28及びコントローラ32にアクセスするためのインタフェースである。入出力処理部30には、音声処理部20、DVD−ROM再生部24、メモリカード28及びコントローラ32が接続される。
【0021】
音声処理部20はサウンドバッファを含んで構成されており、DVD−ROM25から読み出され、該サウンドバッファに記憶されたゲーム音楽、ゲーム効果音、メッセージ等の各種音声データを再生してスピーカ22から出力する。
【0022】
DVD−ROM再生部24は、マイクロプロセッサ14からの指示に従ってDVD−ROM25に記録されたプログラムを読み取る。なお、ここではプログラムを家庭用ゲーム機11に供給するためにDVD−ROM25を用いることとするが、CD−ROMやROMカード等、他のあらゆる情報記憶媒体を用いるようにしてもよい。また、インターネット等のデータ通信網を介して遠隔地からプログラムを家庭用ゲーム機11に供給するようにしてもよい。
【0023】
メモリカード28は、不揮発性メモリ(例えばEEPROM等)を含んで構成される。家庭用ゲーム機11にはメモリカード28を装着するための複数のメモリカードスロットが備えられており、複数のメモリカード28を同時に装着可能となっている。メモリカード28はこのメモリカードスロットに対して脱着可能に構成される。また、メモリカード28は、例えばセーブデータなどの各種ゲームデータを記憶させるために用いられる。
【0024】
コントローラ32は、プレイヤが各種ゲーム操作の入力をするための汎用操作入力手段である。入出力処理部30は一定周期毎(例えば1/60秒毎)にコントローラ32の各部の状態をスキャンし、そのスキャン結果を表す操作信号をバス12を介してマイクロプロセッサ14に渡す。マイクロプロセッサ14は、その操作信号に基づいてプレイヤのゲーム操作を判定する。家庭用ゲーム機11は複数のコントローラ32を接続可能に構成されており、各コントローラから入力される操作信号に基づいて、マイクロプロセッサ14がゲーム制御を行うようになっている。
【0025】
なお、コントローラ32は、ゲーム装置10で実行される特定の種類のゲームにのみ用いられるものであってもよい。例えば、ハンドルやアクセルを備えた自動車レースゲーム専用のコントローラであってもよい。
【0026】
以上の構成を有するゲーム装置10は、コントローラ32に対する操作に従ってゲーム空間(仮想空間、オブジェクト空間)を移動する自動車オブジェクトをプレイヤが操作し、他の自動車オブジェクトとのレースを楽しめるようにした自動車レースゲームを提供する。
【0027】
図2は、ゲーム装置10の主記憶26に構築されるゲーム空間を示す図である。同図に示すように、このゲーム空間は、自動車レースの舞台となる周回コース(オブジェクト)34及びその周囲に配置された建物(オブジェクト)36を含んでいる。この周回コース34や建物36などの静的オブジェクトの位置、姿勢、形状及び模様を表すデータは、DVD−ROM25に予め記憶される。
【0028】
周回コース34上には、プレイヤの操作対象である自動車オブジェクトが配置される。この自動車オブジェクトの形状や模様を表すデータは、DVD−ROM25に予め記憶される。また、この自動車オブジェクトの位置や姿勢を表すデータは、コントローラ32から入力される操作信号に基づいて生成される。以下では、このプレイヤによって操作される自動車オブジェクトをプレイヤカーと呼ぶ。
【0029】
また、周回コース34上には、ゲーム装置10によって操作される自動車オブジェクトが配置される。この自動車オブジェクトの形状や模様を表すデータは、DVD−ROM25に予め記憶される。また、この自動車オブジェクトの位置や姿勢を表すデータは、ゲーム装置10によって自動生成される。以下では、このゲーム装置10によって操作される自動車オブジェクトをライバルカーと呼ぶ。
【0030】
ゲーム装置10によって提供される自動車レースゲームでは、プレイヤがプレイヤカーを周回コース34に沿って走行させながら、同じく周回コース34を走行するライバルカーのうちからレースの相手を選択し、そのライバルカーとのレースを楽しむことができるようになっている。この自動車レースゲームは自由走行モードと対戦モードとの2つのモードを備えている。自由走行モードにおいてレース相手の選択が行われ、対戦モードにおいてその相手とのレースが行われるようになっている。
【0031】
ここで、まず自由走行モードについて説明する。図3は、自由走行モードのゲーム画面(自由走行画面)を示している。同図に示すように、自由走行画面は、ゲーム空間においてプレイヤカー38に従動する視点から同ゲーム空間を見た様子が主として表示される。同図の例では、画面手前にプレイヤカー38を後方から見た様子が表示され、その上側に3台のライバルカー40を後方から見た様子が表示されている。すなわち、周回コース34においてプレイヤカー38が3台のライバルカー40の後ろを走行している状態が示されている。プレイヤはこの自由走行画面を見ながらコントローラ32を操作して、プレイヤカー38を周回コース34に沿って走行させる。そして、周回コース34を走行する1又は複数のライバルカー40をレース相手として選択する。
【0032】
レース相手の選出は、プレイヤカー38を所望のライバルカー40の背後に移動させ、所定のパッシング指示操作を行うことによって行われる。より具体的には、パッシング指示操作が行われると、プレイヤカー38の前方を走行するライバルカー40であって、プレイヤカー38との間隔が所定値以下のもの(複数ある場合には、プレイヤカー38の位置に最も近いもの)がレース相手として選出される。なお、ここでは、このようなレース相手の選出方法を採用するが、他の選出方法を採用するようにしてもよい。
【0033】
ゲーム装置10では、プレイヤがレース相手の最初の選出を行った後、所定時間が経過するまでの間に限り、同様にして他のライバルカー40をレース相手としてさらに選出できるようになっている。自由走行画面には、かかるレース相手の複数選出に関連して、選出状況42及びタイマゲージ43が表示される。なお、以下では、レース相手として最大3台のライバルカー40を選出できることとして説明する。
【0034】
選出状況42はレース相手の選出状況を表す画像である。選出状況42は第1領域42a、第2領域42b、第3領域42cを含んでいる。1台目のレース相手が選出されると、選出状況42の第1領域42aの表示態様が変化するようになっている。例えば、第1領域42aの色が変化するようになっている。同じく、2又は3台目のレース相手が選出されると、選出状況42の第2領域42b又は第3領域42cの表示態様が変化するようになっている。このため、プレイヤはレース相手の選出状況を直感的に把握できるようになっている。
【0035】
タイマゲージ43は、レース相手の選出を可能な残り時間を示す画像である。換言すれば、タイマゲージ43は、レースゲームが開始されるまでの時間を示す画像である。1台目のレース相手の選出がなされると、タイマゲージ43の伸長等が開始され、タイマゲージ43の長さ(面積)はレース相手の選出を可能な残り時間を示すように制御される。このため、プレイヤはレース相手の選出を可能な残り時間を直感的に把握できるようになっている。
【0036】
なお、自由走行画面には、選出可能な状態にあるライバルカー40(プレイヤが選出指示操作を行うと、レース相手として選出されるような状態にあるライバルカー40)の情報を表示するようにしてもよい。こうすれば、プレイヤは選出可能な状態にあるライバルカー40を把握できるようになる。
【0037】
レース相手の選出選択が完了すると、すなわち、3台のライバルカー40がレース相手として選出されるか、或いは1台目のレース相手の選出から所定時間が経過すると、対戦モードへの移行が行われ、その相手とのレースが実施される。本自動車レースゲームでは、周回コース34に特にスタートラインは設定されておらず、その地点からレースが開始されることになる。以下、対戦モードにおけるレースの実施について、a)レース相手として1台のライバルカー40のみが選出選択された場合と、b)2台のライバルカー40が選出された場合と、c)3台のライバルカー40が選出された場合とに分けて説明する。
【0038】
まず、1台のライバルカー40のみがレース相手として選出された場合について説明する。この場合、そのライバルカー40とのレース(1対1のレース)が行われる。図4は、この場合における対戦モードのゲーム画面(対戦画面)を示している。自由走行画面と同様、対戦画面はゲーム空間においてプレイヤカー38に従動する視点から同ゲーム空間を見た様子が主として表示される。
【0039】
対戦画面には、レース実行状況44が表示される。レース実行状況44は第1領域44a、第2領域44b、第3領域44cを含んでいる。レース実行状況44は、何台のライバルカー40がレース相手として選択されたかを示すとともに、そのライバルカー40とのレースの実行状況を示す画像である。例えば1台のライバルカー40のみがレース相手として選択された場合には、第1領域44aの表示態様が、第2領域44b及び第3領域44cとは異なって表示される。そして、そのライバルカー40とのレースが開始されると、第1領域44aの表示態様は変化する。また、そのレースが完了すると、第1領域44aの表示態様はさらに変化する。このため、プレイヤは対戦モードにおけるレース実行状況を直感的に把握できるようになっている。
【0040】
なお、対戦画面には、レース相手として選出されなかったライバルカー40を表示するようにしてもよい。この場合、それらのライバルカー40については、プレイヤカー38との衝突判定を行わないようにしてもよい。
【0041】
ここで、対戦モードにおけるレースの勝敗決定方法について説明する。なお、ここでは、以下のような勝敗決定方法を採用するが、他の勝敗決定方法を採用するようにしてもよい。
【0042】
プレイヤカー38及びライバルカー40にはレース開始時にそれぞれ所定量のポイントが与えられる。このポイント初期量は、プレイヤカー38とライバルカー40とで同じとなるようにしてもよいし、プレイヤカー38及びライバルカー40の性能パラメータ(レベルなど)に基づいて各々決定されるようにしてもよい。
【0043】
プレイヤカー38又はライバルカー40に与えられたポイントは、レースの状況に応じて減じられていく。例えば、プレイヤカー38がライバルカー40よりも先行している場合には、プレイヤカー38からの距離に基づいて、ライバルカー40に与えられたポイントが減じられていく。より具体的には、プレイヤカー38がライバルカー40より先行する間、ライバルカー40のポイントが、プレイヤカー38からの距離に基づく減少速度で減じられていく。一方、ライバルカー40がプレイヤカー38よりも先行する場合には、ライバルカー40からの距離に基づいて、プレイヤカー38に与えられたポイントが減じられていく。また、プレイヤカー38又はライバルカー40が他の自動車オブジェクトや障害物オブジェクトなどの所定オブジェクトに接触した場合にも、そのプレイヤカー38又はライバルカー40に与えられたポイントが減じられる。
【0044】
以上のようにしてプレイヤカー38及びライバルカー40のポイントは減じられていき、プレイヤカー38のポイントが零になる前に、ライバルカー40のポイントが零になると、プレイヤの勝利となる。逆に、ライバルカー40のポイントが零になる前に、プレイヤカー38のポイントが零になると、プレイヤの敗北となる。なお、レース開始から所定時間が経過するまでに、プレイヤカー38又はライバルカー40のいずれのポイントも零にならなかった場合には、その時点で残りポイントの多い方を勝利としてもよい。このように、プレイヤはプレイヤカー38を操縦してカーチェイスを繰り広げ、ライバルカー40のポイントをより早く零にするようにプレイする。
【0045】
なお、対戦画面には対戦ゲージ46が表示されており、プレイヤカー38及びライバルカー40の現在のポイントを直感的に把握できるようになっている。すなわち、対戦ゲージ46は、プレイヤカー38に対応するプレイヤカーゲージ48と、ライバルカー40に対応するライバルカーゲージ50とが含まれている。プレイヤカーゲージ48の長さ(面積)は、プレイヤカー38の現在のポイント量を示すように制御され、ライバルカーゲージ50の長さ(面積)は、ライバルカー40の現在のポイント量を示すように制御される。
【0046】
また、プレイヤがライバルカー40とのレースに勝利すると、プレイヤには所定量のゲーム成績ポイントが付与されるようになっている。プレイヤが獲得したゲーム成績ポイントの量は、主記憶26やメモリカード28に保持されるようになっている。そして、プレイヤが獲得したゲーム成績ポイントに基づいて、プレイヤはプレイヤカー38をパワーアップできるようになっている。すなわち、プレイヤが獲得したゲーム成績ポイントが所定量に達すると、プレイヤはプレイヤカー38の性能パラメータを更新させることができるようになっている。
【0047】
次に、2台のライバルカー40がレース相手として選出された場合について説明する。この場合、これら2台のライバルカー40が同じチームに所属するか否かによって、レースの実施方法が異なるようになっている。
【0048】
2台のライバルカー40が同じチームに所属しない場合、まず一方のライバルカー40との1対1のレースが行われ、その後に他方のライバルカー40との1対1のレースが行われる。各ライバルカー40とのレースは、1台のライバルカーのみがレース相手として選出された場合と同様に行われるようにすればよい。
【0049】
この場合、各ライバルカー40とのレースは、各ライバルカー40の性能パラメータの値に基づく順序で行われるようにしてもよい。例えば、性能の低いライバルカー40とのレースが先に行われるようにしてもよい。また、一方のライバルカー40とのレースが行われている際には、他方のライバルカー40がその後をついてくる様に演出するようにしてもよい。また、後のレースでは、プレイヤカー38のポイントの初期量が先のレース終了時のポイント量となるようにしてもよい。さらに、プレイヤがレースに敗れた場合には、その後のレースが行われないようにしてもよい。
【0050】
一方、2台のライバルカー40が同じチームに所属する場合、それらのライバルカー40との1対2のレースが行われる。図5は、この場合の対戦画面を示している。この場合も、ゲーム空間においてプレイヤカー38に従動する視点から同ゲーム空間を見た様子が主として表示される。
【0051】
ここで、この場合のレースの勝敗決定方法について説明する。
【0052】
2台のライバルカー40との1対2のレースを実施する場合においても、1対1のレースを実施する場合と同様、プレイヤカー38及び各ライバルカー40にはそれぞれ所定量のポイントが与えられる。そして、そのポイントはレースの状況に応じて減じられていく。
【0053】
例えば、2台のライバルカー40がいずれもプレイヤカー38より先行している場合、先頭のライバルカー40からの距離に基づいて、プレイヤカー38のポイントが減じられていく。この場合、プレイヤカー38のポイントは、先頭以外のライバルカー40からの距離に基づいて減じられないようになっている。また、先頭以外のライバルカー40のポイントは、先頭のライバルカー40からの距離に基づいて減じられないようになっている。
【0054】
また例えば、一方のライバルカー40がプレイヤカー38の前方を走行し、他方のライバルカー40がプレイヤカー38の後方を走行している場合、前方を走行するライバルカー40からの距離に基づいて、プレイヤカー38のポイントが減じられる。また、後方を走行するライバルカー40のポイントが、プレイヤカー38からの距離に基づいて減じられる。
【0055】
また例えば、2台のライバルカー40がいずれもプレイヤカー38の後方を走行している場合、各ライバルカー40のポイントがプレイヤカー38からの距離に基づいて減じられていく。この場合、プレイヤカー38のポイントは減じられない。
【0056】
以上のようにしてプレイヤカー38及び各ライバルカー40のポイントが減じられていき、プレイヤカー38のポイントが零になる前に、すべてのライバルカー40のポイントが零になると、プレイヤの勝利となる。逆に、すべてのライバルカー40のポイントが零になる前に、プレイヤカー38のポイントが零になると、プレイヤの敗北となる。プレイヤが2台のライバルカー40との1対2のレースに勝利した場合にも、プレイヤには所定量のゲーム成績ポイントが付与されるようになっている。この場合、1対1のレースに勝利した場合に比べて、より多くの量のゲーム成績ポイントが付与されるようにしてもよい。
【0057】
なお、図5に示すように、この場合の対戦ゲージ46は、2台のライバルカー40のポイントの合計が直感的に把握できるようになっている。すなわち、ライバルカーゲージ50の幅が図4の対戦画面に比べて広くなっており、ライバルカーゲージ50の面積は2台のライバルカー40の現在のポイント量の合計を示すように制御される。
【0058】
次に、3台のライバルカー40がレース相手として選択された場合について説明する。この場合も、3台のライバルカー40のうちに同じチームに所属するものがあるか否かによって、レースの実施方法が異なるようになっている。
【0059】
3台のライバルカー40のうちに、同じチームに所属するライバルカー40の組合せが存在しない場合、各ライバルカー40とのレース(1対1のレース)が順次行われる。この場合、各ライバルカー40とのレースは、「2台のライバルカー40がレース相手として選択され、かつ、それら2台のライバルカー40が同じチームに属しない」場合と同様に実施される。
【0060】
また、3台のライバルカー40のうちの2台が同じチームに所属する場合、これら2台のライバルカー40との1対2のレースと、残りの1台のライバルカー40との1対1のレースとが行われる。この場合、2台のライバルカー40とのレースは、「2台のライバルカー40がレース相手として選択され、かつ、それら2台のライバルカー40が同じチームに属する」場合と同様に実施される。また、1台のライバルカー40とのレースは、1台のライバルカーのみがレース相手として選択された場合と同様に実施される。また、この場合、2台のライバルカー40とのレースが先に行われるようにしてもよいし、1台のライバルカー40とのレースが先に行われるようにしてもよい。
【0061】
また、3台のライバルカー40が同じチームである場合、これら3台のライバルカー40との1対3のレースが行われる。図6は、この場合の対戦画面を示している。この場合も、ゲーム空間においてプレイヤカー38に従動する視点から同ゲーム空間を見た様子が主として表示される。
【0062】
この場合のレースの勝敗決定も、1対1又は1対2のレースを実施する場合と同様に行われる。すなわち、プレイヤカー38及び各ライバルカー40にはそれぞれ所定量のポイントが与えられる。そして、そのポイントはレースの状況に応じて減じられていく。例えば、少なくとも1台のライバルカー40がプレイヤカー38より先行する場合には、先頭のライバルカー40からの距離に基づいて、プレイヤカー38のポイントが減じられる。また、プレイヤカー38の後方を走行するライバルカー40については、プレイヤカー38からの距離に基づいて、そのライバルカー40のポイントが減じられる。そして、プレイヤカー38のポイントが零になる前に、すべてのライバルカー40のポイントが零になると、プレイヤの勝利となる。逆に、すべてのライバルカー40のポイントが零になる前に、プレイヤカー38のポイントが零になると、プレイヤの敗北となる。プレイヤが3台のライバルカー40との1対3のレースに勝利した場合にも、プレイヤには所定量のゲーム成績ポイントが付与されるようになっている。この場合、1対1又は1対2のレースに勝利した場合に比べて、より多くの量のゲーム成績ポイントが付与されるようにしてもよい。
【0063】
なお、図6に示すように、この場合の対戦ゲージ46は、3台のライバルカー40のポイントの合計が直感的に把握できるようになっている。すなわち、ライバルカーゲージ50の幅が図5の対戦画面に比べてさらに広くなっており、ライバルカーゲージ50の面積は3台のライバルカー40の現在のポイント量の合計を示すように制御される。
【0064】
ここでは、最大3台のライバルカー40をレース相手として選出できることとして説明したが、4台以上のライバルカー40をレース相手として選択できるようにしてもよい。その場合には、3台のライバルカー40をレース相手として選択した場合と同様に、レースを実施するようにすればよい。なお、同じチームに所属するライバルカー40の組合せが複数存在する場合には、各組合せについて、その組合せに係るライバルカー40との1対nのレースを実施するようにすればよい。
【0065】
以上に説明したようにして、対戦モードではレース相手として選出したライバルカー40とのレースが実施される。ライバルカー40とのレースが完了すると、対戦モードから自由走行モードへの移行が行われる。
【0066】
ここで、ゲーム装置10において実現される機能ブロックについて説明する。図7は、ゲーム装置10において実現される機能ブロックのうち、本発明に関連するものを中心として示す図である。同図に示すように、ゲーム装置10は操作部60、更新部62、記憶部64、選出部66、選出制限部68、ゲーム実行部70、表示部72を含んでいる。
【0067】
これらの機能のうち、操作部60はコントローラ32を主として構成される。記憶部64は主記憶26やDVD−ROM25を主として構成され、表示部72はモニタ18を主として構成される。その他の機能はマイクロプロセッサ14を主として構成され、マイクロプロセッサ14によってプログラム(DVD−ROM25などのコンピュータによって読み取り可能な情報記憶媒体や通信ネットワークによってゲーム装置10に供給されるプログラム)が実行されることによって実現される。
【0068】
記憶部64は、プレイヤの操作対象であるプレイヤカー38(操作対象オブジェクト)と複数のライバルカー40(ゲームオブジェクト)との周回コース34(ゲーム空間)における位置を記憶する。
【0069】
記憶部64は、例えば図8に示すような自動車オブジェクト管理テーブルを記憶する。同図に示す自動車オブジェクト管理テーブルは、ID欄、チームID欄、性能パラメータ欄、現在位置欄、現在姿勢欄、現在速度ベクトル欄を含んでいる。ID欄には各自動車オブジェクト(プレイヤカー38及びライバルカー40)を識別するための識別情報が記憶される。チームID欄には各自動車オブジェクトが所属するチームの識別情報(グループ識別情報)が記憶される。なお、チームIDはライバルカー40についてのみ記憶されるようにしてもよい。性能パラメータ欄には各自動車オブジェクトの性能を表す各種パラメータの値が記憶される。現在位置欄、現在姿勢欄及び現在速度ベクトル欄には、各自動車オブジェクトの現在位置、現在姿勢、現在速度ベクトルを示す情報が記憶される。
【0070】
更新部62は、プレイヤによって操作部60に対してなされた移動指示操作に基づいて、記憶部64に記憶されるプレイヤカー38の現在位置、現在姿勢及び現在速度ベクトルを更新する。例えば、更新部62は、操作部60から入力される操作信号に基づいて、プレイヤカー38に対する移動指示操作が行われたか否かを判断する。そして、移動指示操作が行われたと判断した場合には、その指示内容と、プレイヤカー38の各種情報(現在位置、現在姿勢、現在速度ベクトル、性能パラメータなど)とに基づいて、プレイヤカー38の移動先位置及びその移動先位置における姿勢、速度ベクトルを算出し、自動車オブジェクト管理テーブルの記憶内容を更新する。以上の更新は、少なくとも選出部66による選出が順次行われる間は実行される。
【0071】
また、更新部62は、記憶部64に記憶される各ライバルカー40の現在位置、現在姿勢及び現在速度ベクトルを更新する。例えば、更新部62は、各ライバルカー40の各種情報(現在位置、現在姿勢、現在速度ベクトル、性能パラメータなど)に基づいて、各ライバルカー40の移動先位置及び移動先位置における姿勢、速度ベクトルを算出し、自動車オブジェクト管理テーブルの記憶内容を更新する。以上の更新も、少なくとも選出部66による選出が順次行われる間は実行される。
【0072】
選出部66は、複数のライバルカー40のうち、プレイヤカー38の位置に基づく位置条件を満足するものをレース相手として順次選出する。選出部66による選出は、操作部60に対してなされるパッシング指示操作(選出指示操作)に応じて実行される。すなわち、選出部66は、プレイヤによってパッシング指示操作がなされるごとに、そのタイミングにおけるプレイヤカー38の現在位置に基づく位置条件を満足するライバルカー40をレース相手として選出する。
【0073】
ここで、「プレイヤカー38の現在位置に基づく位置条件を満足するライバルカー40」とは、例えばプレイヤカー38の現在位置に基づく所定範囲に位置するライバルカー40であって、プレイヤカー38の位置に最も近いライバルカー40である。また、「プレイヤカー38の現在位置に基づく所定範囲」とは、例えばプレイヤカー38の正面方向に対する角度が所定角度以内の範囲であって、プレイヤカー38の現在位置から所定距離内の範囲である。
【0074】
なお、少なくとも1台のライバルカー40がレース相手が選出された後にパッシング指示操作がなされた場合、選出部66による選出は、該少なくとも1台のライバルカー40以外のライバルカー40を対象として行われる。
【0075】
選出制限部68は計時部を含んで構成され、選出部66による最初の選出が行われてからの経過時間に応じて、選出部66による選出を制限する。選出制限部68は、例えば選出部66による最初の選出が行われたタイミングに基づくタイミングで計時部による計時を開始させる。そして、そのタイミングからの経過時間が所定時間に達したら、選出部66による選出を制限する。ここで、「選出部66による選出を制限する」とは、例えばプレイヤによってパッシング指示操作がなされたとしても、選出部66による選出が行われないように、選出部66による選出を抑止することをいう。また例えば、ゲーム実行部70によるゲームの実行を開始し、選出部66による選出を抑止することをいう。
【0076】
ゲーム実行部70は、選出部66による選出内容に基づくゲームを実行する。ここで、「選出部66による選出内容に基づくゲーム」とは、例えば選出部66によって順次選出されたライバルカー40に関するゲームである。また、「選出部66によって順次選出されたライバルカー40に関するゲーム」とは、例えば選出部66によって選出されたライバルカー40がレース相手(対戦相手)として登場するレースゲーム(対戦ゲーム)である。
【0077】
また、ゲーム実行部70は、選出部66によって選出された各ライバルカー40が登場する各レースゲームを、各ライバルカー40の所定情報に基づく順序で実行するようにしてもよい。例えば、ゲーム実行部70は、性能パラメータの値に基づき性能が低いと判断されるライバルカー40から順に、そのライバルカー40との1対1のレースゲームを順次実行していくようにしてもよい。
【0078】
また、ゲーム実行部70は、選出部66によって選出された各ライバルカー40に対応づけられたチームID(グループ識別情報)に基づいて、それらのライバルカー40とのレースゲームを実行するようにしてもよい。すなわち、選出部66によって選出された各ライバルカー40に対応づけられたチームIDに基づいて、それらのライバルカー40とのレースゲームの実施方法を変えるようにしてもよい。
【0079】
例えば、ゲーム実行部70は、選出部66によって選出されたライバルカー40のうちに、同一のチームIDに対応づけられた複数のライバルカー40が含まれている場合、該複数のライバルカー40と同時にレースを行う1対多のレースゲームを実行するようにしてもよい。この場合、同一のチームIDに対応づけられた他のライバルカー40が存在しないライバルカー40については、各ライバルカー40ごとにそのライバルカー40との1対1のレースゲームを実行するようにしてもよい。かかる1対1のレースゲームは、各ライバルカー40の性能パラメータに基づく順序で実行されるようにしてもよい。
【0080】
また、ゲーム実行部70は、プレイヤカー38と1又は複数のライバルカー40とのレースゲームを実行する場合、プレイヤカー38と1又は複数のライバルカー40とのそれぞれに対応づけて、ポイント情報を記憶する。そして、自動車オブジェクト管理テーブルの記憶内容に基づいて、プレイヤカー38と1又は複数のライバルカー40との少なくとも1つについて、そのポイント情報を更新する。例えば、プレイヤカー38の現在位置と、1又は複数のライバルカー40との現在位置に基づいて、プレイヤカー38と1又は複数のライバルカー40との少なくとも1つのポイント情報を更新する。そして、ゲーム実行部70は、プレイヤカー38と1又は複数のライバルカー40とのそれぞれに対応づけられたポイント情報が勝敗決定条件を満足するか否かを判断し、その判断結果に応じてレースゲームの勝敗を決定する。
【0081】
表示部72は、ゲーム空間を所与の視点から見た様子を示すゲーム画面を表示する。視点は、例えばプレイヤカー38の現在位置に基づいて決定される位置に設定される。すなわち、視点はプレイヤカー38に従動するように設定される。表示部72は、例えば図4−6に示すような対戦モードのゲーム画面を表示する。また、表示部72は、例えば図3に示すような自由走行モードのゲーム画面を表示する。
【0082】
次に、ゲーム装置10において所定時間(例えば1/60秒)ごとに実行されるゲーム処理について説明する。図9は、ゲーム処理のうち本発明に関連するものについて示すフロー図である。ゲーム処理は、DVD−ROM25等のコンピュータにより読み取り可能な情報記憶媒体や通信ネットワークによって供給されるプログラムがゲーム装置10によって実行されることによって実現される。
【0083】
ゲーム処理では、まず状態フラグの値が参照される(S101)。状態フラグはゲーム装置10がどの状態にあるかを示す情報であり、主記憶26に記憶される。状態フラグの値が「0」である場合、自由走行モード処理が実行される(S102)。また、状態フラグの値が「1」である場合、対戦モード移行処理が実行される(S103)。また、状態フラグの値が「2」である場合、対戦モード処理が実行される(S104)。以下、これらの処理の内容について説明する。
【0084】
自由走行モード処理では、自動車レースゲームの自由走行モードのゲームをプレイヤに提供するための処理が実行される。図10は自由走行モード処理について本発明に関連するものを主として示すフロー図である。
【0085】
自由走行モード処理では、まず更新部62がプレイヤカー38及び各ライバルカー40の現在位置情報を更新する(S201)。例えば、更新部62は、プレイヤによってなされた移動指示操作の内容や、プレイヤカー38の各種情報(例えば、現在位置、現在姿勢、現在速度ベクトル、性能パラメータ)に基づいて、プレイヤカー38の移動先位置を算出する。この場合、プレイヤによってなされた移動指示操作の内容は、操作部60から入力される操作信号に基づいて判定される。そして、更新部62は、算出した移動先位置を自動車オブジェクト管理テーブルのプレイヤカー38に対応する現在位置欄に登録する。
【0086】
また例えば、更新部62は、各ライバルカー40の各種情報(例えば、現在位置、現在姿勢、現在速度ベクトル、性能パラメータ)に基づき、所定のアルゴリズムに従って、各ライバルカー40の移動先位置を算出する。そして、更新部62は、算出した移動先位置を自動車オブジェクト管理テーブルの各ライバルカー40に対応する現在位置欄に登録する。
【0087】
なお、このステップにおいて、更新部62は、プレイカー38及び各ライバルカー40の移動先位置における姿勢及び速度ベクトルについても算出し、自動車オブジェクト管理テーブルの記憶内容を更新する。
【0088】
プレイヤカー38や各ライバルカー40の現在位置などが更新されたら、プレイヤによってパッシング指示操作がなされたか否かが選出部66によって判断される(S202)。選出部66は、この判断を操作部60から入力される操作信号に基づいて行う。例えば、コントローラ32の所定ボタンを押下する操作がパッシング指示操作と定められている場合、選出部66は操作信号に基づいて該所定ボタンが押下されたか否かを判断する。
【0089】
選出部66は、パッシング指示操作がなされたと判断した場合、プレイヤカー38の現在位置に基づく所定範囲に位置するライバルカー40が存在するか否かを判断する(S203)。この判断は、自動車オブジェクト管理テーブルの記憶内容を参照することによって行われる。より具体的には、選出部66は、プレイヤカー38の現在位置及び現在姿勢、各ライバルカー40の現在位置が自動車オブジェクト管理テーブルから読み出す。そして、各ライバルカー40について、「プレイヤカー38の現在位置からそのライバルカー40の現在位置への方向と、プレイヤカー38の正面方向(前方方向)とのなす角が所定角度以内であって、プレイヤカー38の現在位置からそのライバルカー40の現在位置までの距離が所定値以内である」という条件を満足するか否かを判断する。選出部66は、この条件を満足するライバルカー40が存在した場合、プレイヤカー38の現在位置に基づく所定範囲に位置するライバルカー40が存在したと判断する。
【0090】
選出部66は、プレイヤカー38の現在位置に基づく所定範囲に位置するライバルカー40が存在すると判断した場合(S203)、そのライバルカー40のIDを主記憶26に記憶させる(S204)。なお、以上のような条件を満足するライバルカー40が複数存在した場合には、該複数のライバルカー40のうち、プレイヤカー38の現在位置に最も近いライバルカー40のIDを主記憶26に記憶させる。
【0091】
本実施の形態では、例えば図11に示すようなレース管理テーブルが主記憶26に記憶される。同図に示すレース管理テーブルは、ID欄、レース順序欄、レース状態欄を含んで構成される。ID欄には、レース相手として選出されたライバルカー40のIDが登録される。レース順序欄には、そのライバルカー40とのレースを何回目に実施するかを示す数値情報(レース順序情報)が登録される。レース状態欄には、そのライバルカー40とのレースが実行されたか否かを示す数値情報が登録される。例えば、そのライバルカー40とのレースが未だ実行されていない状態では「0」が登録される。また、そのライバルカー40とのレースが実行中の状態では「1」が登録される。さらに、そのライバルカー40とのレースがすでに実行済みの状態では「2」が登録される。なお、ID欄は、例えば自由走行画面(図3参照)の選出状況42を表示するために参照される。また、レース状態欄は、例えば対戦画面(図4−6参照)のレース実行状況44を表示するために参照される。
【0092】
次に、選出制限部68は、何台のライバルカー40がレース相手としてすでに選出されているかを判断する(S205)。この判断は、レース管理テーブルにライバルカー40のIDが何台分登録されているかを参照することによって行われる。
【0093】
1台のライバルカー40のみがレース相手として選出されている場合、選出制限部68は、主記憶26に記憶される対戦モード移行カウンタの値を所定の初期値(例えば300など)に初期化する(S206)。ここで、対戦モード移行カウンタはレース開始までの残り時間(より詳しくは、対戦モードへの移行開始までの残り時間)を例えば1/60秒単位で示す数値情報である。後述するように、対戦モード移行カウンタの値が「0」になると、レース相手のさらなる選出が禁止され、対戦モードへの移行が開始される。
【0094】
2台のライバルカー40がレース相手として選出されている場合、すなわちレース管理テーブルに2台のライバルカー40のIDが登録されている場合、選出制限部68は、対戦モード移行カウンタの値をデクリメントする(S210)。このステップは、パッシング指示操作がなされなかったと判断された場合(S202)や、プレイヤカー38の現在位置に基づく所定範囲に位置するライバルカー40が存在しないと判断された場合(S203)において、対戦モード移行カウンタの初期化が行われた後であると判断された場合(S209)にも実行される。このように、対戦モード移行カウンタは1台目のレース相手が選出された場合に初期化され、それ以降はゲーム処理(自由走行モード処理)が実行されるごとにデクリメントされていく。なお、S209では、対戦モード移行カウンタの値が0より大きいか否かを判断するようにすればよい。或いは、対戦モード移行カウンタの初期化は1台目のレース相手が選出された場合に実行されるため、少なくとも1台のレース相手が選出されているか否かを判断するようにしてもよい。
【0095】
対戦モード移行カウンタの値のデクリメントが行われた場合、選出制限部68は対戦モード移行カウンタの値が「0」であるか否かを判断する(S211)。対戦モード移行カウンタの値が「0」であると判断された場合、ゲーム実行部70は、レース相手として選出されたライバルカー40のレース順序を決定し、レース管理テーブルのレース順序欄に登録する(S207)。このステップは、3台のライバルカー40がレース相手として選出されていると判断された場合(S205)にも実行される。
【0096】
ゲーム実行部70は、1台のライバルカー40のみがレース相手として選出されている場合(すなわち、レース管理テーブルに1台のライバルカー40のIDのみが登録されている場合)、レース管理テーブルのそのIDに対応するレース順序欄に「1」を登録する。
【0097】
また、ゲーム実行部70は、2台のライバルカー40がレース相手として選出されている場合、それらのライバルカー40のチームIDが同じであるか否かを判断する。この判断は、自動車オブジェクト管理テーブルを参照することによって行われる。ゲーム実行部70は、2台のライバルカー40のチームIDが同じであると判断した場合、レース管理テーブルのこれら2台のライバルカー40に対応するレース順序欄に「1」を登録する。一方、ゲーム実行部70は、2台のライバルカー40のチームIDが異なると判断した場合、各ライバルカー40の性能パラメータに基づき性能が低いと判断されるライバルカー40に対応するレース順序欄に「1」を登録する。また、もう一方のライバルカー40に対応するレース順序欄に「2」を登録する。
【0098】
また、ゲーム実行部70は、3台のライバルカー40がレース相手として選出されている場合において、それらのライバルカー40のチームIDがすべて同じである場合、それらの各ライバルカー40に対応するレース順序欄に「1」を登録する。また、3台のライバルカー40のうちの2台のチームIDが同じである場合、該2台のライバルカー40に対応するレース順序欄に「1」を登録し、残りの1台のライバルカー40に対応するレース順序欄に「2」を登録する。また、3台のライバルカー40のチームIDがすべて異なる場合、ゲーム実行部70は3台のライバルカー40の性能パラメータを参照し、最も性能が低いと判断されるライバルカー40に対応するレース順序欄に「1」を登録する。また、次に性能が低いと判断されるライバルカー40に対応するレース順序欄に「2」を登録する。そして、最も性能が高いと判断されるライバルカー40に対応するレース順序欄に「3」を登録する。
【0099】
レース相手として選出された各ライバルカー40のレース順序が決定されると、選出制限部68は状態フラグの値を「1」に更新する(S208)。ここで、状態フラグが「0」以外の値になると、ゲーム処理において自由走行モード処理が実行されなくなるため(図9参照)、状態フラグを「0」以外に更新することは、レース相手の選出を制限(抑止)することに相当している。
【0100】
そして、ゲーム実行部70は、自動車オブジェクト管理テーブルの記憶内容や、DVD−ROM25に記憶された各オブジェクトの形状や模様を表すデータなどに基づいて、ゲーム画面(図3参照)をVRAM上に生成する(S212)。VRAM上に生成されたゲーム画面は、所定のタイミングでモニタ18に出力される。以上で自由走行モード処理は完了する。
【0101】
状態フラグが「1」に更新されると、それ以降に実行されるゲーム処理では対戦モード移行処理が実行されることになる(図9参照)。ここで、対戦モード移行処理について説明する。
【0102】
対戦モード移行処理は、自由走行モードから対戦モードへと移行させる際に実行される処理である。換言すれば、自由走行モードにおいてレース相手として選出されたライバルカー40とのレースを開始する際に実行される処理である。
【0103】
例えば、対戦モード移行処理では、各レース相手の紹介映像を再生させるための処理が実行される。このとき、各紹介映像の再生は、レース管理テーブルのレース順序欄に従って行われるようにしてもよい。例えば、まずレース順序を「1」に設定されたライバルカー40の紹介映像を再生するようにしてもよい。次に、レース順序を「2」に設定されたライバルカー40の紹介映像を再生するようにしてもよい。そして最後に、レース順序を「3」に設定されたライバルカー40の紹介映像を再生するようにしてもよい。
【0104】
また例えば、対戦モード移行処理では、すべてのレース相手の紹介映像の再生が完了すると、状態フラグの値が「2」に更新される。
【0105】
状態フラグが「2」に更新されると、それ以降に実行されるゲーム処理では対戦モード処理が実行されることになる(図9参照)。ここで、対戦モード処理について説明する。
【0106】
例えば、対戦モード処理では、レース相手として選出されたライバルカー40との自動車レースゲームが実行される。この自動車レースゲームは、レース管理テーブルのレース順序欄に従って実行される。例えば、まず最初に、レース順序を「1」に設定されたライバルカー40とのレースゲームが実行される。このとき、レース順序を「1」に設定されたライバルカー40が複数存在する場合には、該複数のライバルカー40との1対nのレースゲームが実行される。そして、レース順序を「2」に設定されたライバルカー40がある場合には、その次に、そのライバルカー40とのレースゲームが同様にして実行される。また、レース順序を「3」に設定されたライバルカー40がある場合には、最後に、そのライバルカー40とのレースゲームが同様にして実行される。なお、レース順序を「2」又は「3」に設定されたライバルカー40とのレースゲームは、その前に実行されるレースゲームにプレイヤが勝利した場合に実行される。
【0107】
また例えば、対戦モード処理では、レース相手とのレースゲームが完了した場合、或いは、いずれかのレース相手とのレースゲームにプレイヤが敗北した場合、状態フラグが「0」に更新される。このため、それ以降に実行されるゲーム処理では自由走行モード処理が実行されることになる(図9参照)。
【0108】
以上説明したように、ゲーム装置10によれば、自動車レースゲームにおいて、プレイヤが複数のレース相手を選出できるようにするとともに、2台目以降のレース相手の選出に対する制限を1台目のレース相手の選出からの経過時間に係らしめる構成によって、このレース相手選出に係る興趣を向上させることができるようになる。
【0109】
また、ゲーム装置10では、プレイヤによって選出された複数のライバルカー40とのレースゲームの実施方法を、各ライバルカー40に対応づけられたチームIDに基づいて変化させる構成によって、複数のライバルカー40とのレースゲームの実施に係る興趣を向上させることを他の目的としている。
【0110】
なお、本発明は以上説明した実施の形態に限定されるものではない。
【0111】
例えば、プレイヤカー38と2又は3台のライバルカー40とのレースの対戦画面(図5,6)では、各ライバルカー40ごとにライバルカーゲージ50を表示するようにしてもよい。この場合、各ライバルカーゲージ50の長さ(面積)は、そのライバルカーゲージ50に対応するライバルカー40の現在のポイント量を示すように制御されるようにすればよい。
【0112】
また例えば、対戦画面(図4−6)では、プレイヤカー38の表示位置に基づく位置に、プレイヤカー38の現在のポイント量を示すゲージ(プレイヤカーゲージ48と同様のゲージ)を表示するようしてもよい。すなわち、プレイヤカー38に従動するように、プレイヤカー38の現在のポイント量を示すゲージを表示するようしてもよい。同様に、ライバルカー40の表示位置に基づく位置に、そのライバルカー40の現在のポイント量を示すゲージ(ライバルカーゲージ50と同様のゲージ)を表示するようにしてもよい。かかるゲージは、プレイヤカーゲージ48やライバルカーゲージ50とともに表示するようしてもよいし、プレイヤカーゲージ48やライバルカーゲージ50に代えて表示するようしてもよい。
【0113】
また例えば、以上では、3台のライバルカー40がレース相手として選択された場合、それらのライバルカー40のうちに同じチームに所属するものがあるか否かに基づいて、レースの実施方法が決定されることとした。しかしながら、この場合、3台のライバルカー40がレース相手として選択された順序にさらに基づいて、レースの実施方法が決定されるようにしてもよい。例えば、以上では、3台のライバルカー40がレース相手として選択された場合において、そのうちの2台が同じチームに所属する場合、それらのライバルカー40との1対2のレースと、残りのライバルカー40との1対1のレースとが行われることとした。しかしながら、この場合、同じチームに所属するライバルカー40がレース相手として続けて選択されている場合に限り、これらのライバルカー40との1対2のレースが行われるようにしてもよい。例えば、レース相手として最初に選択されたライバルカー40と、最後に選択されたライバルカー40とが同じチームに所属し、2番目に選択されたライバルカー40が他のチームに所属するような場合には、各ライバルカー40との1対1のレースがそれぞれ行われるようにしてもよい。なお、以上のようにする場合、S207において、レース管理テーブルにIDが登録された順序となるように、レース順序欄を設定するようにすればよい。
【0114】
また例えば、以上ではゲーム装置10が家庭用ゲーム機11によって実現されることとして説明したが、携帯用ゲーム機、業務用ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)やパーソナルコンピュータなどの他のコンピュータによって実現されるようにしてもよい。
【0115】
また例えば、以上では自動車レースゲームがゲーム装置10によって提供されることとして説明したが、自動車レースゲームは「少なくとも1つのゲームサーバと、該ゲームサーバと通信可能な複数のゲーム端末とを含んで構成されるネットワークゲームシステム」によって提供されるようにしてもよい。すなわち、自動車レースゲームを「ゲーム空間を複数のプレイヤで共有させるネットワークゲーム」としてもよい。この場合、他のゲーム端末に係るプレイヤの操作対象たる自動車オブジェクトをライバルカー40としてもよい。すなわち、周回コース34を走行する「他のプレイヤの操作対象たる自動車オブジェクト」のうちから、プレイヤがレース相手を選出できるようにしてもよい。こうすれば、プレイヤは他のプレイヤとの自動車レースゲームを楽しむことができるようになる。
【0116】
また例えば、ゲーム実行部70によって実行されるゲームは自動車レースゲーム以外の対戦ゲームであってもよい。また、ゲーム実行部70によって実行されるゲームは、選出部66によって選出されたゲームオブジェクトが対戦相手として登場する対戦ゲームには限られず、選出部66によって選出されたゲームオブジェクトに関するゲームであればよい。例えば、選出部66によって選出されたゲームオブジェクトがプレイヤの操作対象たるゲームオブジェクトの仲間として登場するようなゲームであってもよい。さらに、ゲーム実行部70によって実行されるゲームは、プレイヤによって選出されたゲームオブジェクトが登場するゲームに限られない。プレイヤによる選出内容に基づいて実行されるゲームであれば、どのようなゲームであってもよい。
【0117】
さらに例えば、以上の説明では、プログラムを情報記憶媒体たるDVD−ROM25から家庭用ゲーム機11に供給するようにしたが、通信ネットワークを介してプログラムを家庭用ゲーム機11等に配信するようにしてもよい。図12は、通信ネットワークを用いたプログラム配信システムの全体構成を示す図である。同図に基づいて本発明に係るプログラム配信方法を説明する。同図に示すように、このプログラム配信システム100は、ゲームデータベース102、サーバ104、通信ネットワーク106、パソコン108、家庭用ゲーム機110、PDA(携帯情報端末)112を含んでいる。このうち、ゲームデータベース102とサーバ104とによりプログラム配信装置114が構成される。通信ネットワーク106は、例えばインターネットやケーブルテレビネットワークを含んで構成されている。このシステムでは、ゲームデータベース(情報記憶媒体)102に、DVD−ROM25の記憶内容と同様のプログラムが記憶されている。そして、パソコン108、家庭用ゲーム機110又はPDA112等を用いて需要者がゲーム配信要求をすることにより、それが通信ネットワーク106を介してサーバ104に伝えられる。そして、サーバ104はゲーム配信要求に応じてゲームデータベース102からプログラムを読み出し、それをパソコン108、家庭用ゲーム機110、PDA112等、ゲーム配信要求元に送信する。ここではゲーム配信要求に応じてゲーム配信するようにしたが、サーバ104から一方的に送信するようにしてもよい。また、必ずしも一度にゲームの実現に必要な全てのプログラムを配信(一括配信)する必要はなく、ゲームの局面に応じて必要な部分を配信(分割配信)するようにしてもよい。このように通信ネットワーク106を介してゲーム配信するようにすれば、プログラムを需要者は容易に入手することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0118】
【図1】本実施の形態に係るゲーム装置の構成を示す図である。
【図2】ゲーム空間の一例を示す図である。
【図3】ゲーム画面の一例を示す図である。
【図4】ゲーム画面の一例を示す図である。
【図5】ゲーム画面の一例を示す図である。
【図6】ゲーム画面の一例を示す図である。
【図7】本発明の実施形態に係るゲーム装置の機能ブロックを示す図である。
【図8】自動車オブジェクト管理テーブルの一例を示す図である。
【図9】ゲーム処理を示すフロー図である。
【図10】自由走行モード処理を示すフロー図である。
【図11】レース管理テーブルの一例を示す図である。
【図12】他の実施の形態に係るプログラム配信システムの全体構成を示す図である。
【符号の説明】
【0119】
10 ゲーム装置、11,110 家庭用ゲーム機、12 バス、14 マイクロプロセッサ、16 画像処理部、18 モニタ、20 音声処理部、22 スピーカ、24 DVD−ROM再生部、25 DVD−ROM、26 主記憶、28 メモリカード、30 入出力処理部、32 コントローラ、34 周回コース、36 建物、38 プレイヤカー、40 ライバルカー、42 選出状況、42a,44a 第1領域、42b,44b 第2領域、42c,44c 第3領域、43 タイマゲージ、44 レース実行状況、46 対戦ゲージ、48 プレイヤカーゲージ、50 ライバルカーゲージ、60 操作部、62 更新部、64 記憶部、66 選出部、68 選出制限部、70 ゲーム実行部、72 表示部、100 プログラム配信システム、102 ゲームデータベース、104 サーバ、106 通信ネットワーク、108 パソコン、112 携帯情報端末(PDA)、114 プログラム配信装置。
【技術分野】
【0001】
本発明はゲームシステム、ゲームシステムの制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ゲーム空間に配置されたゲームオブジェクトのうちからいずれかを選出し、その選出内容に基づくゲームを実行するゲームシステムが知られている。例えば特許文献1に記載されるように、ゲーム空間に配置された自動車オブジェクトのうちのいずれかをプレイヤに選出させ、その自動車オブジェクトとプレイヤの操作対象たる自動車オブジェクトとのレースゲームを実行するゲームシステムが知られている。
【特許文献1】特開2004−105671号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、以上のゲームシステムは、ゲーム空間に配置されたゲームオブジェクトのうちから複数を選出し、その選出内容に基づくゲームを実行するものではなく、また、その選出を好適に行うものではなかった。
【0004】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、ゲーム空間に配置されたゲームオブジェクトのうちから複数を選出し、その選出内容に基づくゲームを実行するゲームシステムを実現するとともに、その選出を好適に行うことができるゲームシステム、ゲームシステムの制御方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明に係るゲームシステムは、プレイヤの操作対象である操作対象オブジェクトと、複数のゲームオブジェクトと、のゲーム空間における位置を記憶する記憶手段と、前記複数のゲームオブジェクトのうち、前記操作対象オブジェクトの位置に基づく位置条件を満足するゲームオブジェクトを順次選出する選出手段と、少なくとも前記選出手段による選出が順次行われる間において、プレイヤの移動指示操作に基づいて、前記記憶手段に記憶される操作対象オブジェクトの位置を更新する更新手段と、前記選出手段による最初の選出が行われてからの経過時間に応じて、前記選出手段による選出を制限する選出制限手段と、前記選出手段による選出内容に基づくゲームを実行するゲーム実行手段と、を含むことを特徴とする。
【0006】
また、本発明に係るゲームシステムの制御方法は、プレイヤの操作対象である操作対象オブジェクトと、複数のゲームオブジェクトと、のゲーム空間における位置を記憶する記憶手段の記憶内容に基づいて、前記複数のゲームオブジェクトのうち、前記操作対象オブジェクトの位置に基づく位置条件を満足するゲームオブジェクトを順次選出するための選出ステップと、少なくとも前記選出ステップによる選出が順次行われる間において、プレイヤの移動指示操作に基づいて、前記記憶手段に記憶される操作対象オブジェクトの位置を更新するための更新ステップと、前記選出ステップによる最初の選出が行われてからの経過時間に応じて、前記選出ステップによる選出を制限するための選出制限ステップと、前記選出ステップによる選出内容に基づくゲームを実行するためのゲーム実行ステップと、を含むことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係るプログラムは、家庭用ゲーム機、携帯用ゲーム機、業務用ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)やパーソナルコンピュータ、サーバコンピュータなどのコンピュータをゲームシステムとして機能させるためのプログラムであって、プレイヤの操作対象である操作対象オブジェクトと、複数のゲームオブジェクトと、のゲーム空間における位置を記憶する記憶手段、前記複数のゲームオブジェクトのうち、前記操作対象オブジェクトの位置に基づく位置条件を満足するゲームオブジェクトを順次選出する選出手段、少なくとも前記選出手段による選出が順次行われる間において、プレイヤの移動指示操作に基づいて、前記記憶手段に記憶される操作対象オブジェクトの位置を更新する更新手段、前記選出手段による最初の選出が行われてからの経過時間に応じて、前記選出手段による選出を制限する選出制限手段、及び、前記選出手段による選出内容に基づくゲームを実行するゲーム実行手段、として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0008】
本発明では、プレイヤの操作対象である操作対象オブジェクトと、複数のゲームオブジェクトと、のゲーム空間における位置が記憶される。複数のゲームオブジェクトのうち、操作対象オブジェクトの位置に基づく位置条件を満足するゲームオブジェクトが順次選出される。少なくともこの選出が順次行われる間において、プレイヤの移動指示操作に基づいて操作対象オブジェクトの位置が更新される。そして、ゲームオブジェクトの選出が、その最初の選出が行われてからの経過時間に応じて制限される。また、ゲームオブジェクトの選出内容に基づくゲームが実行される。本発明によれば、ゲームオブジェクトの選出に対する制限をその最初の選出からの経過時間に係らしめることにより、ゲームオブジェクトの選出に係る興趣を向上することができ、その結果として、ゲーム空間に配置されたゲームオブジェクトのうちからゲームオブジェクトを選出し、その選出内容に基づくゲームを実行するゲームシステムの興趣を向上できるようになる。
【0009】
また、本発明の一態様では、前記選出手段による選出は、プレイヤの選出指示操作に応じて実行されることを特徴とする。こうすれば、ゲームオブジェクトの選出が、プレイヤの選出指示操作に応じて行われるようになる。
【0010】
また、本発明の一態様では、前記ゲーム実行手段は、前記選出手段によって順次選出されたゲームオブジェクトに関するゲームを実行することを特徴とする。
【0011】
また、本発明の一態様では、前記ゲーム実行手段は、前記選出手段によって順次選出された各ゲームオブジェクトの所定情報に基づく順序で、各ゲームオブジェクトが対戦相手オブジェクトとして登場する対戦ゲームを順次実行する手段を含むようにしてもよい。
【0012】
また、本発明の一態様では、前記記憶手段は、前記ゲームオブジェクトに対応づけてグループ識別情報を記憶する手段を含み、前記ゲーム実行手段は、前記選出手段によって順次選出されたゲームオブジェクトのうちに、同一のグループ識別情報に対応づけられた複数のゲームオブジェクトが含まれる場合、該複数のゲームオブジェクトが対戦相手オブジェクトとして登場する1対多の対戦ゲームを実行する手段を含むようにしてもよい。
【0013】
また、本発明の一態様では、前記操作対象オブジェクト及び前記ゲームオブジェクトは自動車オブジェクトであり、前記対戦ゲームは自動車レースゲームとしてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態の一例について図面に基づき詳細に説明する。
【0015】
図1は、本発明の実施形態に係るゲーム装置の構成を示す図である。同図に示すゲーム装置10は、家庭用ゲーム機11に情報記憶媒体たるDVD−ROM25及びメモリカード28が装着され、さらにモニタ18及びスピーカ22が接続されることによって構成される。例えば、モニタ18には家庭用テレビ受像機が用いられ、スピーカ22にはその内蔵スピーカが用いられる。
【0016】
家庭用ゲーム機11は、バス12、マイクロプロセッサ14、画像処理部16、音声処理部20、DVD−ROM再生部24、主記憶26、入出力処理部30及びコントローラ32を含んで構成される公知のコンピュータゲームシステムである。コントローラ32以外の家庭用ゲーム機11の各構成要素は筐体内に収容される。
【0017】
バス12はアドレス及びデータを家庭用ゲーム機11の各部でやり取りするためのものである。マイクロプロセッサ14、画像処理部16、主記憶26及び入出力処理部30は、バス12によって相互データ通信可能に接続される。
【0018】
マイクロプロセッサ14は、図示しないROMに格納されるオペレーティングシステム、DVD−ROM25から読み出されるプログラムや、メモリカード28から読み出されるデータに基づいて、家庭用ゲーム機11の各部を制御する。主記憶26は、例えばRAMを含んで構成されるものであり、DVD−ROM25から読み出されたプログラムやメモリカード28から読み出されたデータが必要に応じて書き込まれる。主記憶26はマイクロプロセッサ14の作業用としても用いられる。
【0019】
画像処理部16はVRAMを含んで構成されており、マイクロプロセッサ14から送られる画像データに基づいてVRAM上にゲーム画面を描画する。そして、その内容をビデオ信号に変換して所定のタイミングでモニタ18に出力する。
【0020】
入出力処理部30は、マイクロプロセッサ14が音声処理部20、DVD−ROM再生部24、メモリカード28及びコントローラ32にアクセスするためのインタフェースである。入出力処理部30には、音声処理部20、DVD−ROM再生部24、メモリカード28及びコントローラ32が接続される。
【0021】
音声処理部20はサウンドバッファを含んで構成されており、DVD−ROM25から読み出され、該サウンドバッファに記憶されたゲーム音楽、ゲーム効果音、メッセージ等の各種音声データを再生してスピーカ22から出力する。
【0022】
DVD−ROM再生部24は、マイクロプロセッサ14からの指示に従ってDVD−ROM25に記録されたプログラムを読み取る。なお、ここではプログラムを家庭用ゲーム機11に供給するためにDVD−ROM25を用いることとするが、CD−ROMやROMカード等、他のあらゆる情報記憶媒体を用いるようにしてもよい。また、インターネット等のデータ通信網を介して遠隔地からプログラムを家庭用ゲーム機11に供給するようにしてもよい。
【0023】
メモリカード28は、不揮発性メモリ(例えばEEPROM等)を含んで構成される。家庭用ゲーム機11にはメモリカード28を装着するための複数のメモリカードスロットが備えられており、複数のメモリカード28を同時に装着可能となっている。メモリカード28はこのメモリカードスロットに対して脱着可能に構成される。また、メモリカード28は、例えばセーブデータなどの各種ゲームデータを記憶させるために用いられる。
【0024】
コントローラ32は、プレイヤが各種ゲーム操作の入力をするための汎用操作入力手段である。入出力処理部30は一定周期毎(例えば1/60秒毎)にコントローラ32の各部の状態をスキャンし、そのスキャン結果を表す操作信号をバス12を介してマイクロプロセッサ14に渡す。マイクロプロセッサ14は、その操作信号に基づいてプレイヤのゲーム操作を判定する。家庭用ゲーム機11は複数のコントローラ32を接続可能に構成されており、各コントローラから入力される操作信号に基づいて、マイクロプロセッサ14がゲーム制御を行うようになっている。
【0025】
なお、コントローラ32は、ゲーム装置10で実行される特定の種類のゲームにのみ用いられるものであってもよい。例えば、ハンドルやアクセルを備えた自動車レースゲーム専用のコントローラであってもよい。
【0026】
以上の構成を有するゲーム装置10は、コントローラ32に対する操作に従ってゲーム空間(仮想空間、オブジェクト空間)を移動する自動車オブジェクトをプレイヤが操作し、他の自動車オブジェクトとのレースを楽しめるようにした自動車レースゲームを提供する。
【0027】
図2は、ゲーム装置10の主記憶26に構築されるゲーム空間を示す図である。同図に示すように、このゲーム空間は、自動車レースの舞台となる周回コース(オブジェクト)34及びその周囲に配置された建物(オブジェクト)36を含んでいる。この周回コース34や建物36などの静的オブジェクトの位置、姿勢、形状及び模様を表すデータは、DVD−ROM25に予め記憶される。
【0028】
周回コース34上には、プレイヤの操作対象である自動車オブジェクトが配置される。この自動車オブジェクトの形状や模様を表すデータは、DVD−ROM25に予め記憶される。また、この自動車オブジェクトの位置や姿勢を表すデータは、コントローラ32から入力される操作信号に基づいて生成される。以下では、このプレイヤによって操作される自動車オブジェクトをプレイヤカーと呼ぶ。
【0029】
また、周回コース34上には、ゲーム装置10によって操作される自動車オブジェクトが配置される。この自動車オブジェクトの形状や模様を表すデータは、DVD−ROM25に予め記憶される。また、この自動車オブジェクトの位置や姿勢を表すデータは、ゲーム装置10によって自動生成される。以下では、このゲーム装置10によって操作される自動車オブジェクトをライバルカーと呼ぶ。
【0030】
ゲーム装置10によって提供される自動車レースゲームでは、プレイヤがプレイヤカーを周回コース34に沿って走行させながら、同じく周回コース34を走行するライバルカーのうちからレースの相手を選択し、そのライバルカーとのレースを楽しむことができるようになっている。この自動車レースゲームは自由走行モードと対戦モードとの2つのモードを備えている。自由走行モードにおいてレース相手の選択が行われ、対戦モードにおいてその相手とのレースが行われるようになっている。
【0031】
ここで、まず自由走行モードについて説明する。図3は、自由走行モードのゲーム画面(自由走行画面)を示している。同図に示すように、自由走行画面は、ゲーム空間においてプレイヤカー38に従動する視点から同ゲーム空間を見た様子が主として表示される。同図の例では、画面手前にプレイヤカー38を後方から見た様子が表示され、その上側に3台のライバルカー40を後方から見た様子が表示されている。すなわち、周回コース34においてプレイヤカー38が3台のライバルカー40の後ろを走行している状態が示されている。プレイヤはこの自由走行画面を見ながらコントローラ32を操作して、プレイヤカー38を周回コース34に沿って走行させる。そして、周回コース34を走行する1又は複数のライバルカー40をレース相手として選択する。
【0032】
レース相手の選出は、プレイヤカー38を所望のライバルカー40の背後に移動させ、所定のパッシング指示操作を行うことによって行われる。より具体的には、パッシング指示操作が行われると、プレイヤカー38の前方を走行するライバルカー40であって、プレイヤカー38との間隔が所定値以下のもの(複数ある場合には、プレイヤカー38の位置に最も近いもの)がレース相手として選出される。なお、ここでは、このようなレース相手の選出方法を採用するが、他の選出方法を採用するようにしてもよい。
【0033】
ゲーム装置10では、プレイヤがレース相手の最初の選出を行った後、所定時間が経過するまでの間に限り、同様にして他のライバルカー40をレース相手としてさらに選出できるようになっている。自由走行画面には、かかるレース相手の複数選出に関連して、選出状況42及びタイマゲージ43が表示される。なお、以下では、レース相手として最大3台のライバルカー40を選出できることとして説明する。
【0034】
選出状況42はレース相手の選出状況を表す画像である。選出状況42は第1領域42a、第2領域42b、第3領域42cを含んでいる。1台目のレース相手が選出されると、選出状況42の第1領域42aの表示態様が変化するようになっている。例えば、第1領域42aの色が変化するようになっている。同じく、2又は3台目のレース相手が選出されると、選出状況42の第2領域42b又は第3領域42cの表示態様が変化するようになっている。このため、プレイヤはレース相手の選出状況を直感的に把握できるようになっている。
【0035】
タイマゲージ43は、レース相手の選出を可能な残り時間を示す画像である。換言すれば、タイマゲージ43は、レースゲームが開始されるまでの時間を示す画像である。1台目のレース相手の選出がなされると、タイマゲージ43の伸長等が開始され、タイマゲージ43の長さ(面積)はレース相手の選出を可能な残り時間を示すように制御される。このため、プレイヤはレース相手の選出を可能な残り時間を直感的に把握できるようになっている。
【0036】
なお、自由走行画面には、選出可能な状態にあるライバルカー40(プレイヤが選出指示操作を行うと、レース相手として選出されるような状態にあるライバルカー40)の情報を表示するようにしてもよい。こうすれば、プレイヤは選出可能な状態にあるライバルカー40を把握できるようになる。
【0037】
レース相手の選出選択が完了すると、すなわち、3台のライバルカー40がレース相手として選出されるか、或いは1台目のレース相手の選出から所定時間が経過すると、対戦モードへの移行が行われ、その相手とのレースが実施される。本自動車レースゲームでは、周回コース34に特にスタートラインは設定されておらず、その地点からレースが開始されることになる。以下、対戦モードにおけるレースの実施について、a)レース相手として1台のライバルカー40のみが選出選択された場合と、b)2台のライバルカー40が選出された場合と、c)3台のライバルカー40が選出された場合とに分けて説明する。
【0038】
まず、1台のライバルカー40のみがレース相手として選出された場合について説明する。この場合、そのライバルカー40とのレース(1対1のレース)が行われる。図4は、この場合における対戦モードのゲーム画面(対戦画面)を示している。自由走行画面と同様、対戦画面はゲーム空間においてプレイヤカー38に従動する視点から同ゲーム空間を見た様子が主として表示される。
【0039】
対戦画面には、レース実行状況44が表示される。レース実行状況44は第1領域44a、第2領域44b、第3領域44cを含んでいる。レース実行状況44は、何台のライバルカー40がレース相手として選択されたかを示すとともに、そのライバルカー40とのレースの実行状況を示す画像である。例えば1台のライバルカー40のみがレース相手として選択された場合には、第1領域44aの表示態様が、第2領域44b及び第3領域44cとは異なって表示される。そして、そのライバルカー40とのレースが開始されると、第1領域44aの表示態様は変化する。また、そのレースが完了すると、第1領域44aの表示態様はさらに変化する。このため、プレイヤは対戦モードにおけるレース実行状況を直感的に把握できるようになっている。
【0040】
なお、対戦画面には、レース相手として選出されなかったライバルカー40を表示するようにしてもよい。この場合、それらのライバルカー40については、プレイヤカー38との衝突判定を行わないようにしてもよい。
【0041】
ここで、対戦モードにおけるレースの勝敗決定方法について説明する。なお、ここでは、以下のような勝敗決定方法を採用するが、他の勝敗決定方法を採用するようにしてもよい。
【0042】
プレイヤカー38及びライバルカー40にはレース開始時にそれぞれ所定量のポイントが与えられる。このポイント初期量は、プレイヤカー38とライバルカー40とで同じとなるようにしてもよいし、プレイヤカー38及びライバルカー40の性能パラメータ(レベルなど)に基づいて各々決定されるようにしてもよい。
【0043】
プレイヤカー38又はライバルカー40に与えられたポイントは、レースの状況に応じて減じられていく。例えば、プレイヤカー38がライバルカー40よりも先行している場合には、プレイヤカー38からの距離に基づいて、ライバルカー40に与えられたポイントが減じられていく。より具体的には、プレイヤカー38がライバルカー40より先行する間、ライバルカー40のポイントが、プレイヤカー38からの距離に基づく減少速度で減じられていく。一方、ライバルカー40がプレイヤカー38よりも先行する場合には、ライバルカー40からの距離に基づいて、プレイヤカー38に与えられたポイントが減じられていく。また、プレイヤカー38又はライバルカー40が他の自動車オブジェクトや障害物オブジェクトなどの所定オブジェクトに接触した場合にも、そのプレイヤカー38又はライバルカー40に与えられたポイントが減じられる。
【0044】
以上のようにしてプレイヤカー38及びライバルカー40のポイントは減じられていき、プレイヤカー38のポイントが零になる前に、ライバルカー40のポイントが零になると、プレイヤの勝利となる。逆に、ライバルカー40のポイントが零になる前に、プレイヤカー38のポイントが零になると、プレイヤの敗北となる。なお、レース開始から所定時間が経過するまでに、プレイヤカー38又はライバルカー40のいずれのポイントも零にならなかった場合には、その時点で残りポイントの多い方を勝利としてもよい。このように、プレイヤはプレイヤカー38を操縦してカーチェイスを繰り広げ、ライバルカー40のポイントをより早く零にするようにプレイする。
【0045】
なお、対戦画面には対戦ゲージ46が表示されており、プレイヤカー38及びライバルカー40の現在のポイントを直感的に把握できるようになっている。すなわち、対戦ゲージ46は、プレイヤカー38に対応するプレイヤカーゲージ48と、ライバルカー40に対応するライバルカーゲージ50とが含まれている。プレイヤカーゲージ48の長さ(面積)は、プレイヤカー38の現在のポイント量を示すように制御され、ライバルカーゲージ50の長さ(面積)は、ライバルカー40の現在のポイント量を示すように制御される。
【0046】
また、プレイヤがライバルカー40とのレースに勝利すると、プレイヤには所定量のゲーム成績ポイントが付与されるようになっている。プレイヤが獲得したゲーム成績ポイントの量は、主記憶26やメモリカード28に保持されるようになっている。そして、プレイヤが獲得したゲーム成績ポイントに基づいて、プレイヤはプレイヤカー38をパワーアップできるようになっている。すなわち、プレイヤが獲得したゲーム成績ポイントが所定量に達すると、プレイヤはプレイヤカー38の性能パラメータを更新させることができるようになっている。
【0047】
次に、2台のライバルカー40がレース相手として選出された場合について説明する。この場合、これら2台のライバルカー40が同じチームに所属するか否かによって、レースの実施方法が異なるようになっている。
【0048】
2台のライバルカー40が同じチームに所属しない場合、まず一方のライバルカー40との1対1のレースが行われ、その後に他方のライバルカー40との1対1のレースが行われる。各ライバルカー40とのレースは、1台のライバルカーのみがレース相手として選出された場合と同様に行われるようにすればよい。
【0049】
この場合、各ライバルカー40とのレースは、各ライバルカー40の性能パラメータの値に基づく順序で行われるようにしてもよい。例えば、性能の低いライバルカー40とのレースが先に行われるようにしてもよい。また、一方のライバルカー40とのレースが行われている際には、他方のライバルカー40がその後をついてくる様に演出するようにしてもよい。また、後のレースでは、プレイヤカー38のポイントの初期量が先のレース終了時のポイント量となるようにしてもよい。さらに、プレイヤがレースに敗れた場合には、その後のレースが行われないようにしてもよい。
【0050】
一方、2台のライバルカー40が同じチームに所属する場合、それらのライバルカー40との1対2のレースが行われる。図5は、この場合の対戦画面を示している。この場合も、ゲーム空間においてプレイヤカー38に従動する視点から同ゲーム空間を見た様子が主として表示される。
【0051】
ここで、この場合のレースの勝敗決定方法について説明する。
【0052】
2台のライバルカー40との1対2のレースを実施する場合においても、1対1のレースを実施する場合と同様、プレイヤカー38及び各ライバルカー40にはそれぞれ所定量のポイントが与えられる。そして、そのポイントはレースの状況に応じて減じられていく。
【0053】
例えば、2台のライバルカー40がいずれもプレイヤカー38より先行している場合、先頭のライバルカー40からの距離に基づいて、プレイヤカー38のポイントが減じられていく。この場合、プレイヤカー38のポイントは、先頭以外のライバルカー40からの距離に基づいて減じられないようになっている。また、先頭以外のライバルカー40のポイントは、先頭のライバルカー40からの距離に基づいて減じられないようになっている。
【0054】
また例えば、一方のライバルカー40がプレイヤカー38の前方を走行し、他方のライバルカー40がプレイヤカー38の後方を走行している場合、前方を走行するライバルカー40からの距離に基づいて、プレイヤカー38のポイントが減じられる。また、後方を走行するライバルカー40のポイントが、プレイヤカー38からの距離に基づいて減じられる。
【0055】
また例えば、2台のライバルカー40がいずれもプレイヤカー38の後方を走行している場合、各ライバルカー40のポイントがプレイヤカー38からの距離に基づいて減じられていく。この場合、プレイヤカー38のポイントは減じられない。
【0056】
以上のようにしてプレイヤカー38及び各ライバルカー40のポイントが減じられていき、プレイヤカー38のポイントが零になる前に、すべてのライバルカー40のポイントが零になると、プレイヤの勝利となる。逆に、すべてのライバルカー40のポイントが零になる前に、プレイヤカー38のポイントが零になると、プレイヤの敗北となる。プレイヤが2台のライバルカー40との1対2のレースに勝利した場合にも、プレイヤには所定量のゲーム成績ポイントが付与されるようになっている。この場合、1対1のレースに勝利した場合に比べて、より多くの量のゲーム成績ポイントが付与されるようにしてもよい。
【0057】
なお、図5に示すように、この場合の対戦ゲージ46は、2台のライバルカー40のポイントの合計が直感的に把握できるようになっている。すなわち、ライバルカーゲージ50の幅が図4の対戦画面に比べて広くなっており、ライバルカーゲージ50の面積は2台のライバルカー40の現在のポイント量の合計を示すように制御される。
【0058】
次に、3台のライバルカー40がレース相手として選択された場合について説明する。この場合も、3台のライバルカー40のうちに同じチームに所属するものがあるか否かによって、レースの実施方法が異なるようになっている。
【0059】
3台のライバルカー40のうちに、同じチームに所属するライバルカー40の組合せが存在しない場合、各ライバルカー40とのレース(1対1のレース)が順次行われる。この場合、各ライバルカー40とのレースは、「2台のライバルカー40がレース相手として選択され、かつ、それら2台のライバルカー40が同じチームに属しない」場合と同様に実施される。
【0060】
また、3台のライバルカー40のうちの2台が同じチームに所属する場合、これら2台のライバルカー40との1対2のレースと、残りの1台のライバルカー40との1対1のレースとが行われる。この場合、2台のライバルカー40とのレースは、「2台のライバルカー40がレース相手として選択され、かつ、それら2台のライバルカー40が同じチームに属する」場合と同様に実施される。また、1台のライバルカー40とのレースは、1台のライバルカーのみがレース相手として選択された場合と同様に実施される。また、この場合、2台のライバルカー40とのレースが先に行われるようにしてもよいし、1台のライバルカー40とのレースが先に行われるようにしてもよい。
【0061】
また、3台のライバルカー40が同じチームである場合、これら3台のライバルカー40との1対3のレースが行われる。図6は、この場合の対戦画面を示している。この場合も、ゲーム空間においてプレイヤカー38に従動する視点から同ゲーム空間を見た様子が主として表示される。
【0062】
この場合のレースの勝敗決定も、1対1又は1対2のレースを実施する場合と同様に行われる。すなわち、プレイヤカー38及び各ライバルカー40にはそれぞれ所定量のポイントが与えられる。そして、そのポイントはレースの状況に応じて減じられていく。例えば、少なくとも1台のライバルカー40がプレイヤカー38より先行する場合には、先頭のライバルカー40からの距離に基づいて、プレイヤカー38のポイントが減じられる。また、プレイヤカー38の後方を走行するライバルカー40については、プレイヤカー38からの距離に基づいて、そのライバルカー40のポイントが減じられる。そして、プレイヤカー38のポイントが零になる前に、すべてのライバルカー40のポイントが零になると、プレイヤの勝利となる。逆に、すべてのライバルカー40のポイントが零になる前に、プレイヤカー38のポイントが零になると、プレイヤの敗北となる。プレイヤが3台のライバルカー40との1対3のレースに勝利した場合にも、プレイヤには所定量のゲーム成績ポイントが付与されるようになっている。この場合、1対1又は1対2のレースに勝利した場合に比べて、より多くの量のゲーム成績ポイントが付与されるようにしてもよい。
【0063】
なお、図6に示すように、この場合の対戦ゲージ46は、3台のライバルカー40のポイントの合計が直感的に把握できるようになっている。すなわち、ライバルカーゲージ50の幅が図5の対戦画面に比べてさらに広くなっており、ライバルカーゲージ50の面積は3台のライバルカー40の現在のポイント量の合計を示すように制御される。
【0064】
ここでは、最大3台のライバルカー40をレース相手として選出できることとして説明したが、4台以上のライバルカー40をレース相手として選択できるようにしてもよい。その場合には、3台のライバルカー40をレース相手として選択した場合と同様に、レースを実施するようにすればよい。なお、同じチームに所属するライバルカー40の組合せが複数存在する場合には、各組合せについて、その組合せに係るライバルカー40との1対nのレースを実施するようにすればよい。
【0065】
以上に説明したようにして、対戦モードではレース相手として選出したライバルカー40とのレースが実施される。ライバルカー40とのレースが完了すると、対戦モードから自由走行モードへの移行が行われる。
【0066】
ここで、ゲーム装置10において実現される機能ブロックについて説明する。図7は、ゲーム装置10において実現される機能ブロックのうち、本発明に関連するものを中心として示す図である。同図に示すように、ゲーム装置10は操作部60、更新部62、記憶部64、選出部66、選出制限部68、ゲーム実行部70、表示部72を含んでいる。
【0067】
これらの機能のうち、操作部60はコントローラ32を主として構成される。記憶部64は主記憶26やDVD−ROM25を主として構成され、表示部72はモニタ18を主として構成される。その他の機能はマイクロプロセッサ14を主として構成され、マイクロプロセッサ14によってプログラム(DVD−ROM25などのコンピュータによって読み取り可能な情報記憶媒体や通信ネットワークによってゲーム装置10に供給されるプログラム)が実行されることによって実現される。
【0068】
記憶部64は、プレイヤの操作対象であるプレイヤカー38(操作対象オブジェクト)と複数のライバルカー40(ゲームオブジェクト)との周回コース34(ゲーム空間)における位置を記憶する。
【0069】
記憶部64は、例えば図8に示すような自動車オブジェクト管理テーブルを記憶する。同図に示す自動車オブジェクト管理テーブルは、ID欄、チームID欄、性能パラメータ欄、現在位置欄、現在姿勢欄、現在速度ベクトル欄を含んでいる。ID欄には各自動車オブジェクト(プレイヤカー38及びライバルカー40)を識別するための識別情報が記憶される。チームID欄には各自動車オブジェクトが所属するチームの識別情報(グループ識別情報)が記憶される。なお、チームIDはライバルカー40についてのみ記憶されるようにしてもよい。性能パラメータ欄には各自動車オブジェクトの性能を表す各種パラメータの値が記憶される。現在位置欄、現在姿勢欄及び現在速度ベクトル欄には、各自動車オブジェクトの現在位置、現在姿勢、現在速度ベクトルを示す情報が記憶される。
【0070】
更新部62は、プレイヤによって操作部60に対してなされた移動指示操作に基づいて、記憶部64に記憶されるプレイヤカー38の現在位置、現在姿勢及び現在速度ベクトルを更新する。例えば、更新部62は、操作部60から入力される操作信号に基づいて、プレイヤカー38に対する移動指示操作が行われたか否かを判断する。そして、移動指示操作が行われたと判断した場合には、その指示内容と、プレイヤカー38の各種情報(現在位置、現在姿勢、現在速度ベクトル、性能パラメータなど)とに基づいて、プレイヤカー38の移動先位置及びその移動先位置における姿勢、速度ベクトルを算出し、自動車オブジェクト管理テーブルの記憶内容を更新する。以上の更新は、少なくとも選出部66による選出が順次行われる間は実行される。
【0071】
また、更新部62は、記憶部64に記憶される各ライバルカー40の現在位置、現在姿勢及び現在速度ベクトルを更新する。例えば、更新部62は、各ライバルカー40の各種情報(現在位置、現在姿勢、現在速度ベクトル、性能パラメータなど)に基づいて、各ライバルカー40の移動先位置及び移動先位置における姿勢、速度ベクトルを算出し、自動車オブジェクト管理テーブルの記憶内容を更新する。以上の更新も、少なくとも選出部66による選出が順次行われる間は実行される。
【0072】
選出部66は、複数のライバルカー40のうち、プレイヤカー38の位置に基づく位置条件を満足するものをレース相手として順次選出する。選出部66による選出は、操作部60に対してなされるパッシング指示操作(選出指示操作)に応じて実行される。すなわち、選出部66は、プレイヤによってパッシング指示操作がなされるごとに、そのタイミングにおけるプレイヤカー38の現在位置に基づく位置条件を満足するライバルカー40をレース相手として選出する。
【0073】
ここで、「プレイヤカー38の現在位置に基づく位置条件を満足するライバルカー40」とは、例えばプレイヤカー38の現在位置に基づく所定範囲に位置するライバルカー40であって、プレイヤカー38の位置に最も近いライバルカー40である。また、「プレイヤカー38の現在位置に基づく所定範囲」とは、例えばプレイヤカー38の正面方向に対する角度が所定角度以内の範囲であって、プレイヤカー38の現在位置から所定距離内の範囲である。
【0074】
なお、少なくとも1台のライバルカー40がレース相手が選出された後にパッシング指示操作がなされた場合、選出部66による選出は、該少なくとも1台のライバルカー40以外のライバルカー40を対象として行われる。
【0075】
選出制限部68は計時部を含んで構成され、選出部66による最初の選出が行われてからの経過時間に応じて、選出部66による選出を制限する。選出制限部68は、例えば選出部66による最初の選出が行われたタイミングに基づくタイミングで計時部による計時を開始させる。そして、そのタイミングからの経過時間が所定時間に達したら、選出部66による選出を制限する。ここで、「選出部66による選出を制限する」とは、例えばプレイヤによってパッシング指示操作がなされたとしても、選出部66による選出が行われないように、選出部66による選出を抑止することをいう。また例えば、ゲーム実行部70によるゲームの実行を開始し、選出部66による選出を抑止することをいう。
【0076】
ゲーム実行部70は、選出部66による選出内容に基づくゲームを実行する。ここで、「選出部66による選出内容に基づくゲーム」とは、例えば選出部66によって順次選出されたライバルカー40に関するゲームである。また、「選出部66によって順次選出されたライバルカー40に関するゲーム」とは、例えば選出部66によって選出されたライバルカー40がレース相手(対戦相手)として登場するレースゲーム(対戦ゲーム)である。
【0077】
また、ゲーム実行部70は、選出部66によって選出された各ライバルカー40が登場する各レースゲームを、各ライバルカー40の所定情報に基づく順序で実行するようにしてもよい。例えば、ゲーム実行部70は、性能パラメータの値に基づき性能が低いと判断されるライバルカー40から順に、そのライバルカー40との1対1のレースゲームを順次実行していくようにしてもよい。
【0078】
また、ゲーム実行部70は、選出部66によって選出された各ライバルカー40に対応づけられたチームID(グループ識別情報)に基づいて、それらのライバルカー40とのレースゲームを実行するようにしてもよい。すなわち、選出部66によって選出された各ライバルカー40に対応づけられたチームIDに基づいて、それらのライバルカー40とのレースゲームの実施方法を変えるようにしてもよい。
【0079】
例えば、ゲーム実行部70は、選出部66によって選出されたライバルカー40のうちに、同一のチームIDに対応づけられた複数のライバルカー40が含まれている場合、該複数のライバルカー40と同時にレースを行う1対多のレースゲームを実行するようにしてもよい。この場合、同一のチームIDに対応づけられた他のライバルカー40が存在しないライバルカー40については、各ライバルカー40ごとにそのライバルカー40との1対1のレースゲームを実行するようにしてもよい。かかる1対1のレースゲームは、各ライバルカー40の性能パラメータに基づく順序で実行されるようにしてもよい。
【0080】
また、ゲーム実行部70は、プレイヤカー38と1又は複数のライバルカー40とのレースゲームを実行する場合、プレイヤカー38と1又は複数のライバルカー40とのそれぞれに対応づけて、ポイント情報を記憶する。そして、自動車オブジェクト管理テーブルの記憶内容に基づいて、プレイヤカー38と1又は複数のライバルカー40との少なくとも1つについて、そのポイント情報を更新する。例えば、プレイヤカー38の現在位置と、1又は複数のライバルカー40との現在位置に基づいて、プレイヤカー38と1又は複数のライバルカー40との少なくとも1つのポイント情報を更新する。そして、ゲーム実行部70は、プレイヤカー38と1又は複数のライバルカー40とのそれぞれに対応づけられたポイント情報が勝敗決定条件を満足するか否かを判断し、その判断結果に応じてレースゲームの勝敗を決定する。
【0081】
表示部72は、ゲーム空間を所与の視点から見た様子を示すゲーム画面を表示する。視点は、例えばプレイヤカー38の現在位置に基づいて決定される位置に設定される。すなわち、視点はプレイヤカー38に従動するように設定される。表示部72は、例えば図4−6に示すような対戦モードのゲーム画面を表示する。また、表示部72は、例えば図3に示すような自由走行モードのゲーム画面を表示する。
【0082】
次に、ゲーム装置10において所定時間(例えば1/60秒)ごとに実行されるゲーム処理について説明する。図9は、ゲーム処理のうち本発明に関連するものについて示すフロー図である。ゲーム処理は、DVD−ROM25等のコンピュータにより読み取り可能な情報記憶媒体や通信ネットワークによって供給されるプログラムがゲーム装置10によって実行されることによって実現される。
【0083】
ゲーム処理では、まず状態フラグの値が参照される(S101)。状態フラグはゲーム装置10がどの状態にあるかを示す情報であり、主記憶26に記憶される。状態フラグの値が「0」である場合、自由走行モード処理が実行される(S102)。また、状態フラグの値が「1」である場合、対戦モード移行処理が実行される(S103)。また、状態フラグの値が「2」である場合、対戦モード処理が実行される(S104)。以下、これらの処理の内容について説明する。
【0084】
自由走行モード処理では、自動車レースゲームの自由走行モードのゲームをプレイヤに提供するための処理が実行される。図10は自由走行モード処理について本発明に関連するものを主として示すフロー図である。
【0085】
自由走行モード処理では、まず更新部62がプレイヤカー38及び各ライバルカー40の現在位置情報を更新する(S201)。例えば、更新部62は、プレイヤによってなされた移動指示操作の内容や、プレイヤカー38の各種情報(例えば、現在位置、現在姿勢、現在速度ベクトル、性能パラメータ)に基づいて、プレイヤカー38の移動先位置を算出する。この場合、プレイヤによってなされた移動指示操作の内容は、操作部60から入力される操作信号に基づいて判定される。そして、更新部62は、算出した移動先位置を自動車オブジェクト管理テーブルのプレイヤカー38に対応する現在位置欄に登録する。
【0086】
また例えば、更新部62は、各ライバルカー40の各種情報(例えば、現在位置、現在姿勢、現在速度ベクトル、性能パラメータ)に基づき、所定のアルゴリズムに従って、各ライバルカー40の移動先位置を算出する。そして、更新部62は、算出した移動先位置を自動車オブジェクト管理テーブルの各ライバルカー40に対応する現在位置欄に登録する。
【0087】
なお、このステップにおいて、更新部62は、プレイカー38及び各ライバルカー40の移動先位置における姿勢及び速度ベクトルについても算出し、自動車オブジェクト管理テーブルの記憶内容を更新する。
【0088】
プレイヤカー38や各ライバルカー40の現在位置などが更新されたら、プレイヤによってパッシング指示操作がなされたか否かが選出部66によって判断される(S202)。選出部66は、この判断を操作部60から入力される操作信号に基づいて行う。例えば、コントローラ32の所定ボタンを押下する操作がパッシング指示操作と定められている場合、選出部66は操作信号に基づいて該所定ボタンが押下されたか否かを判断する。
【0089】
選出部66は、パッシング指示操作がなされたと判断した場合、プレイヤカー38の現在位置に基づく所定範囲に位置するライバルカー40が存在するか否かを判断する(S203)。この判断は、自動車オブジェクト管理テーブルの記憶内容を参照することによって行われる。より具体的には、選出部66は、プレイヤカー38の現在位置及び現在姿勢、各ライバルカー40の現在位置が自動車オブジェクト管理テーブルから読み出す。そして、各ライバルカー40について、「プレイヤカー38の現在位置からそのライバルカー40の現在位置への方向と、プレイヤカー38の正面方向(前方方向)とのなす角が所定角度以内であって、プレイヤカー38の現在位置からそのライバルカー40の現在位置までの距離が所定値以内である」という条件を満足するか否かを判断する。選出部66は、この条件を満足するライバルカー40が存在した場合、プレイヤカー38の現在位置に基づく所定範囲に位置するライバルカー40が存在したと判断する。
【0090】
選出部66は、プレイヤカー38の現在位置に基づく所定範囲に位置するライバルカー40が存在すると判断した場合(S203)、そのライバルカー40のIDを主記憶26に記憶させる(S204)。なお、以上のような条件を満足するライバルカー40が複数存在した場合には、該複数のライバルカー40のうち、プレイヤカー38の現在位置に最も近いライバルカー40のIDを主記憶26に記憶させる。
【0091】
本実施の形態では、例えば図11に示すようなレース管理テーブルが主記憶26に記憶される。同図に示すレース管理テーブルは、ID欄、レース順序欄、レース状態欄を含んで構成される。ID欄には、レース相手として選出されたライバルカー40のIDが登録される。レース順序欄には、そのライバルカー40とのレースを何回目に実施するかを示す数値情報(レース順序情報)が登録される。レース状態欄には、そのライバルカー40とのレースが実行されたか否かを示す数値情報が登録される。例えば、そのライバルカー40とのレースが未だ実行されていない状態では「0」が登録される。また、そのライバルカー40とのレースが実行中の状態では「1」が登録される。さらに、そのライバルカー40とのレースがすでに実行済みの状態では「2」が登録される。なお、ID欄は、例えば自由走行画面(図3参照)の選出状況42を表示するために参照される。また、レース状態欄は、例えば対戦画面(図4−6参照)のレース実行状況44を表示するために参照される。
【0092】
次に、選出制限部68は、何台のライバルカー40がレース相手としてすでに選出されているかを判断する(S205)。この判断は、レース管理テーブルにライバルカー40のIDが何台分登録されているかを参照することによって行われる。
【0093】
1台のライバルカー40のみがレース相手として選出されている場合、選出制限部68は、主記憶26に記憶される対戦モード移行カウンタの値を所定の初期値(例えば300など)に初期化する(S206)。ここで、対戦モード移行カウンタはレース開始までの残り時間(より詳しくは、対戦モードへの移行開始までの残り時間)を例えば1/60秒単位で示す数値情報である。後述するように、対戦モード移行カウンタの値が「0」になると、レース相手のさらなる選出が禁止され、対戦モードへの移行が開始される。
【0094】
2台のライバルカー40がレース相手として選出されている場合、すなわちレース管理テーブルに2台のライバルカー40のIDが登録されている場合、選出制限部68は、対戦モード移行カウンタの値をデクリメントする(S210)。このステップは、パッシング指示操作がなされなかったと判断された場合(S202)や、プレイヤカー38の現在位置に基づく所定範囲に位置するライバルカー40が存在しないと判断された場合(S203)において、対戦モード移行カウンタの初期化が行われた後であると判断された場合(S209)にも実行される。このように、対戦モード移行カウンタは1台目のレース相手が選出された場合に初期化され、それ以降はゲーム処理(自由走行モード処理)が実行されるごとにデクリメントされていく。なお、S209では、対戦モード移行カウンタの値が0より大きいか否かを判断するようにすればよい。或いは、対戦モード移行カウンタの初期化は1台目のレース相手が選出された場合に実行されるため、少なくとも1台のレース相手が選出されているか否かを判断するようにしてもよい。
【0095】
対戦モード移行カウンタの値のデクリメントが行われた場合、選出制限部68は対戦モード移行カウンタの値が「0」であるか否かを判断する(S211)。対戦モード移行カウンタの値が「0」であると判断された場合、ゲーム実行部70は、レース相手として選出されたライバルカー40のレース順序を決定し、レース管理テーブルのレース順序欄に登録する(S207)。このステップは、3台のライバルカー40がレース相手として選出されていると判断された場合(S205)にも実行される。
【0096】
ゲーム実行部70は、1台のライバルカー40のみがレース相手として選出されている場合(すなわち、レース管理テーブルに1台のライバルカー40のIDのみが登録されている場合)、レース管理テーブルのそのIDに対応するレース順序欄に「1」を登録する。
【0097】
また、ゲーム実行部70は、2台のライバルカー40がレース相手として選出されている場合、それらのライバルカー40のチームIDが同じであるか否かを判断する。この判断は、自動車オブジェクト管理テーブルを参照することによって行われる。ゲーム実行部70は、2台のライバルカー40のチームIDが同じであると判断した場合、レース管理テーブルのこれら2台のライバルカー40に対応するレース順序欄に「1」を登録する。一方、ゲーム実行部70は、2台のライバルカー40のチームIDが異なると判断した場合、各ライバルカー40の性能パラメータに基づき性能が低いと判断されるライバルカー40に対応するレース順序欄に「1」を登録する。また、もう一方のライバルカー40に対応するレース順序欄に「2」を登録する。
【0098】
また、ゲーム実行部70は、3台のライバルカー40がレース相手として選出されている場合において、それらのライバルカー40のチームIDがすべて同じである場合、それらの各ライバルカー40に対応するレース順序欄に「1」を登録する。また、3台のライバルカー40のうちの2台のチームIDが同じである場合、該2台のライバルカー40に対応するレース順序欄に「1」を登録し、残りの1台のライバルカー40に対応するレース順序欄に「2」を登録する。また、3台のライバルカー40のチームIDがすべて異なる場合、ゲーム実行部70は3台のライバルカー40の性能パラメータを参照し、最も性能が低いと判断されるライバルカー40に対応するレース順序欄に「1」を登録する。また、次に性能が低いと判断されるライバルカー40に対応するレース順序欄に「2」を登録する。そして、最も性能が高いと判断されるライバルカー40に対応するレース順序欄に「3」を登録する。
【0099】
レース相手として選出された各ライバルカー40のレース順序が決定されると、選出制限部68は状態フラグの値を「1」に更新する(S208)。ここで、状態フラグが「0」以外の値になると、ゲーム処理において自由走行モード処理が実行されなくなるため(図9参照)、状態フラグを「0」以外に更新することは、レース相手の選出を制限(抑止)することに相当している。
【0100】
そして、ゲーム実行部70は、自動車オブジェクト管理テーブルの記憶内容や、DVD−ROM25に記憶された各オブジェクトの形状や模様を表すデータなどに基づいて、ゲーム画面(図3参照)をVRAM上に生成する(S212)。VRAM上に生成されたゲーム画面は、所定のタイミングでモニタ18に出力される。以上で自由走行モード処理は完了する。
【0101】
状態フラグが「1」に更新されると、それ以降に実行されるゲーム処理では対戦モード移行処理が実行されることになる(図9参照)。ここで、対戦モード移行処理について説明する。
【0102】
対戦モード移行処理は、自由走行モードから対戦モードへと移行させる際に実行される処理である。換言すれば、自由走行モードにおいてレース相手として選出されたライバルカー40とのレースを開始する際に実行される処理である。
【0103】
例えば、対戦モード移行処理では、各レース相手の紹介映像を再生させるための処理が実行される。このとき、各紹介映像の再生は、レース管理テーブルのレース順序欄に従って行われるようにしてもよい。例えば、まずレース順序を「1」に設定されたライバルカー40の紹介映像を再生するようにしてもよい。次に、レース順序を「2」に設定されたライバルカー40の紹介映像を再生するようにしてもよい。そして最後に、レース順序を「3」に設定されたライバルカー40の紹介映像を再生するようにしてもよい。
【0104】
また例えば、対戦モード移行処理では、すべてのレース相手の紹介映像の再生が完了すると、状態フラグの値が「2」に更新される。
【0105】
状態フラグが「2」に更新されると、それ以降に実行されるゲーム処理では対戦モード処理が実行されることになる(図9参照)。ここで、対戦モード処理について説明する。
【0106】
例えば、対戦モード処理では、レース相手として選出されたライバルカー40との自動車レースゲームが実行される。この自動車レースゲームは、レース管理テーブルのレース順序欄に従って実行される。例えば、まず最初に、レース順序を「1」に設定されたライバルカー40とのレースゲームが実行される。このとき、レース順序を「1」に設定されたライバルカー40が複数存在する場合には、該複数のライバルカー40との1対nのレースゲームが実行される。そして、レース順序を「2」に設定されたライバルカー40がある場合には、その次に、そのライバルカー40とのレースゲームが同様にして実行される。また、レース順序を「3」に設定されたライバルカー40がある場合には、最後に、そのライバルカー40とのレースゲームが同様にして実行される。なお、レース順序を「2」又は「3」に設定されたライバルカー40とのレースゲームは、その前に実行されるレースゲームにプレイヤが勝利した場合に実行される。
【0107】
また例えば、対戦モード処理では、レース相手とのレースゲームが完了した場合、或いは、いずれかのレース相手とのレースゲームにプレイヤが敗北した場合、状態フラグが「0」に更新される。このため、それ以降に実行されるゲーム処理では自由走行モード処理が実行されることになる(図9参照)。
【0108】
以上説明したように、ゲーム装置10によれば、自動車レースゲームにおいて、プレイヤが複数のレース相手を選出できるようにするとともに、2台目以降のレース相手の選出に対する制限を1台目のレース相手の選出からの経過時間に係らしめる構成によって、このレース相手選出に係る興趣を向上させることができるようになる。
【0109】
また、ゲーム装置10では、プレイヤによって選出された複数のライバルカー40とのレースゲームの実施方法を、各ライバルカー40に対応づけられたチームIDに基づいて変化させる構成によって、複数のライバルカー40とのレースゲームの実施に係る興趣を向上させることを他の目的としている。
【0110】
なお、本発明は以上説明した実施の形態に限定されるものではない。
【0111】
例えば、プレイヤカー38と2又は3台のライバルカー40とのレースの対戦画面(図5,6)では、各ライバルカー40ごとにライバルカーゲージ50を表示するようにしてもよい。この場合、各ライバルカーゲージ50の長さ(面積)は、そのライバルカーゲージ50に対応するライバルカー40の現在のポイント量を示すように制御されるようにすればよい。
【0112】
また例えば、対戦画面(図4−6)では、プレイヤカー38の表示位置に基づく位置に、プレイヤカー38の現在のポイント量を示すゲージ(プレイヤカーゲージ48と同様のゲージ)を表示するようしてもよい。すなわち、プレイヤカー38に従動するように、プレイヤカー38の現在のポイント量を示すゲージを表示するようしてもよい。同様に、ライバルカー40の表示位置に基づく位置に、そのライバルカー40の現在のポイント量を示すゲージ(ライバルカーゲージ50と同様のゲージ)を表示するようにしてもよい。かかるゲージは、プレイヤカーゲージ48やライバルカーゲージ50とともに表示するようしてもよいし、プレイヤカーゲージ48やライバルカーゲージ50に代えて表示するようしてもよい。
【0113】
また例えば、以上では、3台のライバルカー40がレース相手として選択された場合、それらのライバルカー40のうちに同じチームに所属するものがあるか否かに基づいて、レースの実施方法が決定されることとした。しかしながら、この場合、3台のライバルカー40がレース相手として選択された順序にさらに基づいて、レースの実施方法が決定されるようにしてもよい。例えば、以上では、3台のライバルカー40がレース相手として選択された場合において、そのうちの2台が同じチームに所属する場合、それらのライバルカー40との1対2のレースと、残りのライバルカー40との1対1のレースとが行われることとした。しかしながら、この場合、同じチームに所属するライバルカー40がレース相手として続けて選択されている場合に限り、これらのライバルカー40との1対2のレースが行われるようにしてもよい。例えば、レース相手として最初に選択されたライバルカー40と、最後に選択されたライバルカー40とが同じチームに所属し、2番目に選択されたライバルカー40が他のチームに所属するような場合には、各ライバルカー40との1対1のレースがそれぞれ行われるようにしてもよい。なお、以上のようにする場合、S207において、レース管理テーブルにIDが登録された順序となるように、レース順序欄を設定するようにすればよい。
【0114】
また例えば、以上ではゲーム装置10が家庭用ゲーム機11によって実現されることとして説明したが、携帯用ゲーム機、業務用ゲーム機、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)やパーソナルコンピュータなどの他のコンピュータによって実現されるようにしてもよい。
【0115】
また例えば、以上では自動車レースゲームがゲーム装置10によって提供されることとして説明したが、自動車レースゲームは「少なくとも1つのゲームサーバと、該ゲームサーバと通信可能な複数のゲーム端末とを含んで構成されるネットワークゲームシステム」によって提供されるようにしてもよい。すなわち、自動車レースゲームを「ゲーム空間を複数のプレイヤで共有させるネットワークゲーム」としてもよい。この場合、他のゲーム端末に係るプレイヤの操作対象たる自動車オブジェクトをライバルカー40としてもよい。すなわち、周回コース34を走行する「他のプレイヤの操作対象たる自動車オブジェクト」のうちから、プレイヤがレース相手を選出できるようにしてもよい。こうすれば、プレイヤは他のプレイヤとの自動車レースゲームを楽しむことができるようになる。
【0116】
また例えば、ゲーム実行部70によって実行されるゲームは自動車レースゲーム以外の対戦ゲームであってもよい。また、ゲーム実行部70によって実行されるゲームは、選出部66によって選出されたゲームオブジェクトが対戦相手として登場する対戦ゲームには限られず、選出部66によって選出されたゲームオブジェクトに関するゲームであればよい。例えば、選出部66によって選出されたゲームオブジェクトがプレイヤの操作対象たるゲームオブジェクトの仲間として登場するようなゲームであってもよい。さらに、ゲーム実行部70によって実行されるゲームは、プレイヤによって選出されたゲームオブジェクトが登場するゲームに限られない。プレイヤによる選出内容に基づいて実行されるゲームであれば、どのようなゲームであってもよい。
【0117】
さらに例えば、以上の説明では、プログラムを情報記憶媒体たるDVD−ROM25から家庭用ゲーム機11に供給するようにしたが、通信ネットワークを介してプログラムを家庭用ゲーム機11等に配信するようにしてもよい。図12は、通信ネットワークを用いたプログラム配信システムの全体構成を示す図である。同図に基づいて本発明に係るプログラム配信方法を説明する。同図に示すように、このプログラム配信システム100は、ゲームデータベース102、サーバ104、通信ネットワーク106、パソコン108、家庭用ゲーム機110、PDA(携帯情報端末)112を含んでいる。このうち、ゲームデータベース102とサーバ104とによりプログラム配信装置114が構成される。通信ネットワーク106は、例えばインターネットやケーブルテレビネットワークを含んで構成されている。このシステムでは、ゲームデータベース(情報記憶媒体)102に、DVD−ROM25の記憶内容と同様のプログラムが記憶されている。そして、パソコン108、家庭用ゲーム機110又はPDA112等を用いて需要者がゲーム配信要求をすることにより、それが通信ネットワーク106を介してサーバ104に伝えられる。そして、サーバ104はゲーム配信要求に応じてゲームデータベース102からプログラムを読み出し、それをパソコン108、家庭用ゲーム機110、PDA112等、ゲーム配信要求元に送信する。ここではゲーム配信要求に応じてゲーム配信するようにしたが、サーバ104から一方的に送信するようにしてもよい。また、必ずしも一度にゲームの実現に必要な全てのプログラムを配信(一括配信)する必要はなく、ゲームの局面に応じて必要な部分を配信(分割配信)するようにしてもよい。このように通信ネットワーク106を介してゲーム配信するようにすれば、プログラムを需要者は容易に入手することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0118】
【図1】本実施の形態に係るゲーム装置の構成を示す図である。
【図2】ゲーム空間の一例を示す図である。
【図3】ゲーム画面の一例を示す図である。
【図4】ゲーム画面の一例を示す図である。
【図5】ゲーム画面の一例を示す図である。
【図6】ゲーム画面の一例を示す図である。
【図7】本発明の実施形態に係るゲーム装置の機能ブロックを示す図である。
【図8】自動車オブジェクト管理テーブルの一例を示す図である。
【図9】ゲーム処理を示すフロー図である。
【図10】自由走行モード処理を示すフロー図である。
【図11】レース管理テーブルの一例を示す図である。
【図12】他の実施の形態に係るプログラム配信システムの全体構成を示す図である。
【符号の説明】
【0119】
10 ゲーム装置、11,110 家庭用ゲーム機、12 バス、14 マイクロプロセッサ、16 画像処理部、18 モニタ、20 音声処理部、22 スピーカ、24 DVD−ROM再生部、25 DVD−ROM、26 主記憶、28 メモリカード、30 入出力処理部、32 コントローラ、34 周回コース、36 建物、38 プレイヤカー、40 ライバルカー、42 選出状況、42a,44a 第1領域、42b,44b 第2領域、42c,44c 第3領域、43 タイマゲージ、44 レース実行状況、46 対戦ゲージ、48 プレイヤカーゲージ、50 ライバルカーゲージ、60 操作部、62 更新部、64 記憶部、66 選出部、68 選出制限部、70 ゲーム実行部、72 表示部、100 プログラム配信システム、102 ゲームデータベース、104 サーバ、106 通信ネットワーク、108 パソコン、112 携帯情報端末(PDA)、114 プログラム配信装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤの操作対象である操作対象オブジェクトと、複数のゲームオブジェクトと、のゲーム空間における位置を記憶する記憶手段と、
前記複数のゲームオブジェクトのうち、前記操作対象オブジェクトの位置に基づく位置条件を満足するゲームオブジェクトを順次選出する選出手段と、
少なくとも前記選出手段による選出が順次行われる間において、プレイヤの移動指示操作に基づいて、前記記憶手段に記憶される操作対象オブジェクトの位置を更新する更新手段と、
前記選出手段による最初の選出が行われてからの経過時間に応じて、前記選出手段による選出を制限する選出制限手段と、
前記選出手段による選出内容に基づくゲームを実行するゲーム実行手段と、
を含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のゲームシステムにおいて、
前記選出手段による選出は、プレイヤの選出指示操作に応じて実行されることを特徴とするゲームシステム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のゲームシステムにおいて、
前記ゲーム実行手段は、前記選出手段によって順次選出されたゲームオブジェクトに関するゲームを実行することを特徴とするゲームシステム。
【請求項4】
請求項3に記載のゲームシステムにおいて、
前記ゲーム実行手段は、前記選出手段によって順次選出された各ゲームオブジェクトの所定情報に基づく順序で、各ゲームオブジェクトが対戦相手オブジェクトとして登場する対戦ゲームを順次実行する手段を含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項5】
請求項3又は4に記載のゲームシステムにおいて、
前記記憶手段は、前記ゲームオブジェクトに対応づけてグループ識別情報を記憶する手段を含み、
前記ゲーム実行手段は、前記選出手段によって順次選出されたゲームオブジェクトのうちに、同一のグループ識別情報に対応づけられた複数のゲームオブジェクトが含まれる場合、該複数のゲームオブジェクトが対戦相手オブジェクトとして登場する1対多の対戦ゲームを実行する手段を含む、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項6】
請求項4又は5に記載のゲームシステムにおいて、
前記操作対象オブジェクト及び前記ゲームオブジェクトは自動車オブジェクトであり、
前記対戦ゲームは自動車レースゲームである、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項7】
プレイヤの操作対象である操作対象オブジェクトと、複数のゲームオブジェクトと、のゲーム空間における位置を記憶する記憶手段の記憶内容に基づいて、前記複数のゲームオブジェクトのうち、前記操作対象オブジェクトの位置に基づく位置条件を満足するゲームオブジェクトを順次選出するための選出ステップと、
少なくとも前記選出ステップによる選出が順次行われる間において、プレイヤの移動指示操作に基づいて、前記記憶手段に記憶される操作対象オブジェクトの位置を更新するための更新ステップと、
前記選出ステップによる最初の選出が行われてからの経過時間に応じて、前記選出ステップによる選出を制限するための選出制限ステップと、
前記選出ステップによる選出内容に基づくゲームを実行するためのゲーム実行ステップと、
を含むことを特徴とするゲームシステムの制御方法。
【請求項8】
コンピュータをゲームシステムとして機能させるためのプログラムであって、
プレイヤの操作対象である操作対象オブジェクトと、複数のゲームオブジェクトと、のゲーム空間における位置を記憶する記憶手段、
前記複数のゲームオブジェクトのうち、前記操作対象オブジェクトの位置に基づく位置条件を満足するゲームオブジェクトを順次選出する選出手段、
少なくとも前記選出手段による選出が順次行われる間において、プレイヤの移動指示操作に基づいて、前記記憶手段に記憶される操作対象オブジェクトの位置を更新する更新手段、
前記選出手段による最初の選出が行われてからの経過時間に応じて、前記選出手段による選出を制限する選出制限手段、及び、
前記選出手段による選出内容に基づくゲームを実行するゲーム実行手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項1】
プレイヤの操作対象である操作対象オブジェクトと、複数のゲームオブジェクトと、のゲーム空間における位置を記憶する記憶手段と、
前記複数のゲームオブジェクトのうち、前記操作対象オブジェクトの位置に基づく位置条件を満足するゲームオブジェクトを順次選出する選出手段と、
少なくとも前記選出手段による選出が順次行われる間において、プレイヤの移動指示操作に基づいて、前記記憶手段に記憶される操作対象オブジェクトの位置を更新する更新手段と、
前記選出手段による最初の選出が行われてからの経過時間に応じて、前記選出手段による選出を制限する選出制限手段と、
前記選出手段による選出内容に基づくゲームを実行するゲーム実行手段と、
を含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のゲームシステムにおいて、
前記選出手段による選出は、プレイヤの選出指示操作に応じて実行されることを特徴とするゲームシステム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のゲームシステムにおいて、
前記ゲーム実行手段は、前記選出手段によって順次選出されたゲームオブジェクトに関するゲームを実行することを特徴とするゲームシステム。
【請求項4】
請求項3に記載のゲームシステムにおいて、
前記ゲーム実行手段は、前記選出手段によって順次選出された各ゲームオブジェクトの所定情報に基づく順序で、各ゲームオブジェクトが対戦相手オブジェクトとして登場する対戦ゲームを順次実行する手段を含むことを特徴とするゲームシステム。
【請求項5】
請求項3又は4に記載のゲームシステムにおいて、
前記記憶手段は、前記ゲームオブジェクトに対応づけてグループ識別情報を記憶する手段を含み、
前記ゲーム実行手段は、前記選出手段によって順次選出されたゲームオブジェクトのうちに、同一のグループ識別情報に対応づけられた複数のゲームオブジェクトが含まれる場合、該複数のゲームオブジェクトが対戦相手オブジェクトとして登場する1対多の対戦ゲームを実行する手段を含む、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項6】
請求項4又は5に記載のゲームシステムにおいて、
前記操作対象オブジェクト及び前記ゲームオブジェクトは自動車オブジェクトであり、
前記対戦ゲームは自動車レースゲームである、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項7】
プレイヤの操作対象である操作対象オブジェクトと、複数のゲームオブジェクトと、のゲーム空間における位置を記憶する記憶手段の記憶内容に基づいて、前記複数のゲームオブジェクトのうち、前記操作対象オブジェクトの位置に基づく位置条件を満足するゲームオブジェクトを順次選出するための選出ステップと、
少なくとも前記選出ステップによる選出が順次行われる間において、プレイヤの移動指示操作に基づいて、前記記憶手段に記憶される操作対象オブジェクトの位置を更新するための更新ステップと、
前記選出ステップによる最初の選出が行われてからの経過時間に応じて、前記選出ステップによる選出を制限するための選出制限ステップと、
前記選出ステップによる選出内容に基づくゲームを実行するためのゲーム実行ステップと、
を含むことを特徴とするゲームシステムの制御方法。
【請求項8】
コンピュータをゲームシステムとして機能させるためのプログラムであって、
プレイヤの操作対象である操作対象オブジェクトと、複数のゲームオブジェクトと、のゲーム空間における位置を記憶する記憶手段、
前記複数のゲームオブジェクトのうち、前記操作対象オブジェクトの位置に基づく位置条件を満足するゲームオブジェクトを順次選出する選出手段、
少なくとも前記選出手段による選出が順次行われる間において、プレイヤの移動指示操作に基づいて、前記記憶手段に記憶される操作対象オブジェクトの位置を更新する更新手段、
前記選出手段による最初の選出が行われてからの経過時間に応じて、前記選出手段による選出を制限する選出制限手段、及び、
前記選出手段による選出内容に基づくゲームを実行するゲーム実行手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2006−68334(P2006−68334A)
【公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−256346(P2004−256346)
【出願日】平成16年9月2日(2004.9.2)
【出願人】(398010612)元気株式会社 (8)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年9月2日(2004.9.2)
【出願人】(398010612)元気株式会社 (8)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]