説明

ゲームシステム、プログラム及び情報記憶媒体

【課題】 賭け金の通貨と支払われる賞金の通貨とを異ならしめ、新たな興趣を喚起させるゲームシステム等を実現すること。
【解決手段】 麻雀ゲームに参戦したプレイヤによりベットされたトータルベットメダル数のうち、例えば10%がハウスゲイン用として分配され、残りの90%が、参戦プレイヤにメダルを払い出すための払出用と、リング用とに分配される。そして、リング用に分配されたトータルリング数は、当該麻雀ゲームを終了した際、対戦結果に応じて各参戦プレイヤに配分されてリングとして付与される。また、プレイヤに付与されたリングは、ボーナスゲームのゲーム結果に応じてメダルに交換されて当該プレイヤに払い出される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームシステム、プログラム及び情報記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ポーカー等のゼロサムゲームにおいて、ゲームの参加者から徴収した賭け額から予め定められた割合に基づいて手数料を徴収し、残金をゲームの積立金とする技術が知られている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2000−233075号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、前述のような従来のゲームでは、賭け額として支払われる遊戯価値及びゲーム結果に基づいて払い出される遊戯価値は単一の通貨により実現されるものであり、また、ゲームの参加者から徴収された賭け額をもとに積み立てられた積立額は、ゲームの結果に応じて、当該ゲームに参加した参加者に単に払い出されるだけであった。本発明は、賭け金の通貨と支払われる賞金の通貨とを異ならしめ、新たな興趣を喚起させるゲームシステム等を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
以上の課題を解決するための第1の発明は、
ユーザ操作に従って入力された第1の通貨でなる遊戯価値(例えば、メダル)を賭け金として第1のゲームを実行する第1ゲーム実行手段(例えば、図8に示す麻雀ゲーム進行部122b)と、
前記第1ゲーム実行手段によるゲーム結果に応じた遊戯価値を、第2の通貨で付与する付与手段(例えば、図8に示す払出制御部122d)と、
ユーザ操作に従って入力された前記第2の通貨でなる遊戯価値(例えば、リング)を賭け金として第2のゲームを実行する第2ゲーム実行手段(例えば、図8に示すボーナスゲーム進行部122c)と、
前記第2ゲーム実行手段によるゲーム結果に応じた遊戯価値を、前記第1の通貨で払い出す払出手段(例えば、図8に示す払出制御部122d)と、
を備えるゲームシステムである。
【0005】
また、第6の発明は、コンピュータを、
ユーザ操作に従って入力された第1の通貨でなる遊戯価値(例えば、メダル)を賭け金として第1のゲームを実行する第1ゲーム実行手段(例えば、図8に示す麻雀ゲーム進行部122b)、
前記第1ゲーム実行手段によるゲーム結果に応じた遊戯価値を、第2の通貨で付与する付与手段(例えば、図8に示す払出制御部122d)、
ユーザ操作に従って入力された前記第2の通貨でなる遊戯価値(例えば、リング)を賭け金として第2のゲームを実行する第2ゲーム実行手段(例えば、図8に示すボーナスゲーム進行部122c)、
前記第2ゲーム実行手段によるゲーム結果に応じた遊戯価値を、前記第1の通貨で払い出す払出手段(例えば、図8に示す払出制御部122d)、
として機能させるためのプログラムである。
【0006】
この第1又は第6の発明によれば、第1の通貨でなる遊戯価値を賭け金として実行された第1のゲームのゲーム結果に応じた遊戯価値を第2の通貨で付与し、第2の通貨でなる遊戯価値を賭け金として実行された第2のゲームのゲーム結果に応じた遊戯価値を第1の通貨で払い出すことができる。このため、プレイヤは、第1のゲームのゲーム結果に応じて第2の通貨で付与された遊戯価値を、第2のゲームを実行することにより第1の通貨に換金することができ、新たな興趣でゲームを楽しむことができる。
【0007】
第2の発明は、第1の発明のゲームシステムであって、
前記第1のゲームは、複数の単位ゲームからなり、各単位ゲームを行った総合結果で勝敗を決するゲームであり、
前記第1ゲーム実行手段は、
前記各単位ゲーム毎に前記第1の通貨でなる遊戯価値の入力を受け付ける受付手段(例えば、図8に示すBET受付部122a)と、
この受付手段により受け付けられた遊戯価値を賭け金として当該単位ゲームを実行する単位ゲーム実行手段(例えば、図8に示す麻雀ゲーム進行部122b)と、
を有し、
前記付与手段は、
前記単位ゲーム実行手段による各単位ゲームのゲーム結果に応じた遊戯価値を前記第1の通貨で払い出す単位ゲーム毎払出手段(例えば、図8に示す払出制御部122d)と、
前記第1のゲームの総合結果に応じた遊戯価値を前記第2の通貨で払い出す総合結果付与手段(例えば、図8に示す払出制御部122d)と、
を有するものである。
【0008】
この第2の発明によれば、第1の通貨でなる遊戯価値を賭け金とした単位ゲームのゲーム結果に応じた遊戯価値を第1の通貨で払い出し、複数の単位ゲームからなる第1のゲームの総合結果に応じた遊戯価値を第2の通貨で付与することができる。したがって、単位ゲームのみを楽しむ場合には、払い出される第1の通貨の遊戯価値でもって再度プレイできる。
【0009】
第3の発明は、第2の発明のゲームシステムであって、
当該単位ゲームに対して賭けられた遊戯価値のうち、前記単位ゲーム毎払出手段により払い出されなかった遊戯価値の全部又は一部を前記第2の通貨に換算し、賞金として累積する賞金累積手段(例えば、図9に示すリング管理部514)と、
前記賞金累積手段により累積された賞金額を表示する賞金額表示手段(例えば、図8に示す麻雀ゲーム進行部122b)と、
を更に備え、
前記総合結果付与手段は、前記第1のゲーム終了時に、前記賞金累積手段により累積された賞金を付与するものである。
【0010】
この第3の発明によれば、単位ゲームに対して賭けられた遊戯価値のうち、単位ゲームのゲーム結果に応じた遊戯価値として払い出されなかった遊戯価値の全部又は一部を第2の通貨に換算して賞金として累積するとともに、累積された賞金額を表示することができる。そして、第1のゲーム終了時に、累積された賞金を付与することができる。これによれば、第1のゲームの実行中に、当該ゲームの総合結果に応じて付与する賞金額をプレイヤに提示することができるので、第1のゲーム終了までの継続したプレイを促し、途中棄権すると損をするような感覚をプレイヤに想起させることができる。
【0011】
第4の発明は、第3の発明のゲームシステムであって、
前記第1のゲームは、前記単位ゲームを1局分のゲームとする麻雀ゲームであり、
前記第1ゲーム実行手段は、1局毎のゲーム結果に応じてプレイヤの持ち点を変更し、
前記総合結果付与手段は、前記第1のゲーム終了時のプレイヤの持ち点に基づきプレイヤの総合結果を判定し、遊戯価値を前記第2の通貨で付与するものである。
【0012】
この第4の発明によれば、麻雀ゲーム終了時のプレイヤの持ち点に応じた遊戯価値を、第2の通貨で付与することができる。
【0013】
第5の発明は、第4の発明のゲームシステムであって、
前記麻雀ゲームは、予め設定された所定の操作受付期間内での牌引き及び牌捨て操作をプレイヤに行わせることによって進行するゲームであり、
前記第1ゲーム実行手段は、前記第1の通貨による所定額の遊戯価値の入力を受け付けることで、前記操作受付期間を延長する期間延長手段(例えば、図8に示す麻雀ゲーム進行部122b)を有し、
前記賞金累積手段は、前記期間延長手段により受け付けられた遊戯価値を前記賞金に累積するものである。
【0014】
この第5の発明によれば、牌引き及び牌捨て操作の操作受付期間を延長するために入力された第1の通貨による所定額の遊戯価値を、第2の通貨に換算して賞金に累積することができる。
【0015】
第7の発明は、第6の発明のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体である。
【0016】
この第7の発明によれば、コンピュータに情報記憶媒体からプログラムを読み出させて演算処理させることによって、第6の発明と同様の効果を奏する情報記憶媒体を実現することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、第1の通貨でなる遊戯価値を賭け金として実行された第1のゲームのゲーム結果に応じた遊戯価値を第2の通貨で付与し、第2の通貨でなる遊戯価値を賭け金として実行された第2のゲームのゲーム結果に応じた遊戯価値を第1の通貨で払い出すことができる。このため、プレイヤは、第1のゲームのゲーム結果に応じて第2の通貨で付与された遊戯価値を、第2のゲームを実行することにより第1の通貨に換金することができ、新たな興趣でゲームを楽しむことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図を参照して、本発明を適用したゲームシステムについて詳細に説明する。
【0019】
[ゲームシステム外観]
図1は、本実施形態におけるゲームシステム1の外観例を示す斜視図である。本実施形態のゲームシステム1は、例えばゲームセンター等のアミューズメント施設に設置されて利用されるものであり、図1に示すように、サーバ装置50と、複数のゲーム端末装置10とから構成されている。
【0020】
ゲーム端末装置10は、ゲームの進行に応じたゲーム画像を表示するディスプレイ12と、メダルを投入するメダル投入口14a、及びゲーム操作を入力するためのボタン14b等を備えた操作パネル14と、メダルを払い出すメダル払出口16とを備えて構成されており、内部には、CPUやゲーム画像を生成する画像生成IC、ゲーム音を生成する音生成IC、各種処理を実行するプログラムやデータを格納するメモリ等が実装されたゲーム制御基板(図示略)が内蔵されている。また、ディスプレイ12は、その表示領域と一体的に形成されたタッチパネル(図示略)を備えており、ディスプレイ12上をタッチ操作することでゲーム操作の入力が可能である。
【0021】
一方、サーバ装置50は、メインディスプレイ52を備え、このメインディスプレイ52には、1局終了する毎に払い出される第1の通貨としてのメダルの払出倍率(詳細は後述)等が適宜表示される。
【0022】
このゲームシステム1において、各ゲーム端末装置10のプレイヤは、ディスプレイ12に表示されるゲーム画面を見ながら操作パネル14を操作し、或いはディスプレイ12に対するタッチ操作によりゲーム操作を入力し、ゲームを楽しむ。本実施形態では、ゲームモードとして、他のゲーム端末装置10を操作するプレイヤと対戦して第1のゲームとしての麻雀ゲームを行う「麻雀ゲームモード」と、麻雀ゲームモードで獲得した第2の通貨(以下、「リング」と呼ぶ。)を第1の通貨であるメダルに交換するための第2のゲームとしてのボーナスゲームを行う「ボーナスゲームモード」と、がある。
【0023】
麻雀ゲームモードでは、プレイヤは、購入したメダルをメダル投入口14aから投入し、1局毎に投入メダル数のうちの所定枚数のメダル(第1の通貨)を賭け金としてベットすることにより、麻雀ゲームに参戦することができる。麻雀ゲームは、予め設定された所定の操作受付期間内(例えば、10秒以内)での牌引き及び牌捨て操作をプレイヤに行わせることによって進行されるものであり、単位ゲームとしての1局分のゲームが複数回(例えば4局)繰り返されて1ゲームが行われる。
【0024】
この麻雀ゲームモードにおいて、プレイヤは、当該麻雀ゲームに参戦した他のゲーム端末装置10(相手ゲーム端末装置10)のプレイヤ(相手プレイヤ)と対戦する。また、1ゲームを終了した場合には、対戦の総合結果(対戦結果)に応じて当該麻雀ゲームに参戦したプレイヤ(参戦プレイヤ)にリング(第2の通貨)が付与される。
【0025】
一方、ボーナスゲームモードでは、麻雀ゲームの結果獲得したリングの一部又は全部を賭け金としてベットすることによりボーナスゲームを行うことができる。このボーナスゲームのゲーム結果に応じて、メダル払出口16から所定枚数のメダルが払い出される。
【0026】
[原理]
本実施形態では、各ゲーム端末装置10において1局毎に各参戦プレイヤがベットしたメダル数(以下、「ベットメダル数」という。)がサーバ装置50に通知される。そして、サーバ装置50において、1局終了する毎に、参戦プレイヤのベットメダル数の総数(以下、「トータルベットメダル数」という。)が、ハウスゲイン用、払出用、及びリング用に分配される。
【0027】
図2は、サーバ装置50において実行されるトータルベットメダル数の分配方法を説明するための説明図である。図2に示すように、トータルベットメダル数のうち、例えば10%がハウスゲイン(手数料)用として分配され、残りの90%が、参戦プレイヤにメダルを払い出すための払出用と、リング用に分配される。
【0028】
1)ハウスゲイン用
アミューズメント施設側の利益を確保するために分配されるメダル数であり、いわば手数料として差し引かれるものである。本実施形態では、トータルベットメダル数のうちの例えば10%がハウスゲイン用に分配される。尚、ハウスゲインとして分配する割合は、当該ゲームシステム1を設置しているアミューズメント施設側で適宜設定することができるようになっている。
【0029】
2)払出用
対局終了時に各参戦プレイヤに払い出されるメダル数(払出メダル数)である。各参戦プレイヤに払い出される払出メダル数は、予め設定された払出倍率に従い、対局結果に基づいて算出される。
【0030】
図3は、払出倍率の一例を示す図である。本実施形態では、払出倍率として、例えば、持ち点の増減値に応じたレベルに従って払出倍率が設定されており、対局が終了すると、各参戦プレイヤには、ベットメダル数に持ち点の増減値に応じた払出倍率を乗じた枚数のメダルが払い出される。
例えば、「ツモられ」、「振込み」、「ノーテン罰符支払い」といった要因で持ち点が減少した或いは変化しなかった参戦プレイヤには、メダルは払い出されない。また、「1000点以下の手で和了」、「他者の振込みを傍観」、「ノーテン罰符(1000点)受取り」といった要因で持ち点が低得点の範囲で増加した参戦プレイヤには、ベットメダル数に払出倍率“0.4”を乗じた枚数のメダルが払い出される。
【0031】
3)リング用
トータルベットメダル数から、前述のハウスゲイン用及び払出用にそれぞれ分配されたメダル数を差し引いた残数であり、当該麻雀ゲームが終了するまでトータルリング数として累積されて管理される。このトータルリング数は、サーバ装置50から各参戦プレイヤのゲーム端末装置10に随時配信され、当該ゲーム端末装置10のディスプレイ12に表示されて参戦プレイヤに提示される。尚、詳細は後述するが、麻雀ゲームモード中に、牌引き及び牌捨て操作の操作受付期間を所定時間(例えば、10秒)延長させる長考指示が為される毎に徴収される徴収メダル数(例えば、1枚)が、このトータルリング数にさらに累積されるようになっている。
【0032】
図4は、4人の参戦プレイヤA〜Dがそれぞれ10枚のメダルをベットして麻雀ゲームに参戦した場合のトータルベットメダル数の分配例を示す図であり、図4(a)において、参戦プレイヤA〜Dがそれぞれ10枚のメダルをベットして対局した場合の対局結果と、この対局結果に基づいて払い出される払出メダル数を示している。詳細には、参戦プレイヤBが振り込んだことによって参戦プレイヤAが和了った場合に各参戦プレイヤA〜Dに払い出される払出メダル数を示しており、図3に示した払出倍率に従って、参戦プレイヤAに10枚のメダルが、参戦プレイヤC及びDには4枚のメダルがそれぞれ払い出され、参戦プレイヤBにはメダルは払い出されない。
【0033】
この場合、図4(b)に示すように、トータルベットメダル数は40枚であり、このうち4枚がハウスゲイン用に分配され、図4(a)に示した払出メダル数の合計枚数である18枚が払出用に分配される。この結果、トータルベットメダル数から、ハウスゲイン用及び払出用にそれぞれ分配された22枚を差し引いた残数である18枚がリング用に分配され、トータルリング数として累積される。
【0034】
また、以上説明したトータルリング数は、麻雀ゲームを終了した際に、対戦結果に応じて参戦プレイヤに配分される。詳細には、トータルリング数は、予め設定された配分比率に従って参戦プレイヤに配分される。
【0035】
図5は、配分比率の一例を示す図である。本実施形態では、配分比率として、当該麻雀ゲームに参戦したプレイヤの最終的な持ち点に基づいて決定される順位に応じた配分比率が設定されており、図5に示す配分比率によれば、最終的に持ち点の高い参戦プレイヤから順に、トータルリング数のうちの70%、20%、10%がそれぞれ配分され、最下位の参戦プレイヤにはリングは付与されない。
【0036】
尚、本実施形態では、当該麻雀ゲームに参戦したプレイヤが4人に満たない場合、或いは参戦プレイヤによって途中で対局放棄指示が為された場合には、CPUキャラクタが当該麻雀ゲームに参戦するようになっている。この場合、対戦結果に従ってCPUキャラクタに配分されたリングは、当該CPUキャラクタより上位の参戦プレイヤのうち、最上位の参戦プレイヤに付与されることとなる。
【0037】
図6は、麻雀ゲームにCPU制御の相手キャラクタ(CPUキャラクタ)が参戦した場合のトータルリング数の分配例を示す図であり、(a)は、3人の参戦プレイヤA〜Cと、CPUキャラクタDが麻雀ゲームに参戦した場合のトータルリング数の配分例を示す図である。図6(a)に示すように、対戦の結果が2位のCPUキャラクタEに配分されるリングは、上位(1位)のプレイヤAに付与される。
【0038】
また、CPUキャラクタより上位の参戦プレイヤが存在しない場合には、当該CPUキャラクタの獲得リング数は、下位の参戦プレイヤのうち、最上位の参戦プレイヤに付与されることとなる。
【0039】
図6(b)は、2人の参戦プレイヤA及びBと、CPUキャラクタE及びFが麻雀ゲームに参戦した場合のトータルリング数の配分例を示す図である。図6(b)に示すように、対戦の結果1位のCPUキャラクタE及び2位のCPUキャラクタFに配分される獲得リング数は、下位(3位)のプレイヤAに付与される。
【0040】
以上説明したように、本実施形態では、トータルベットメダル数から、前述のハウスゲイン用及び払出用にそれぞれ分配されたメダル数を差し引いた残数がリング用に分配されてトータルリング数として累積される。そして、累積されたトータルリング数は、当該麻雀ゲームが終了した際に、対戦結果に基づいて各参戦プレイヤに配分されてリングとして付与される。
【0041】
[機能構成]
図7は、本実施形態におけるゲームシステム1の全体構成の一例を示す図である。図7に示すように、ゲームシステム1は、サーバ装置50と、当該サーバ装置50と接続される複数のゲーム端末装置10(10−1,10−2,・・・)とから構成される。各ゲーム端末装置10は、例えば、無線通信回線、専用線、ツイストペアケーブル、光通信ケーブル等の通信回線を介し、LAN或いはWAN等のネットワークを利用して、サーバ装置50と接続される。
【0042】
先ず、ゲーム端末装置10の機能構成について説明する。図8は、ゲーム端末装置10の機能構成の一例を示すブロック図である。図8に示すように、ゲーム端末装置10は、操作部100と、メダル投入・払出装置110と、処理部120と、通信部130と、表示部140と、音出力部150と、記憶部160とを備えて構成されている。
【0043】
操作部100は、ゲーム端末装置10を操作するプレイヤがゲームに関する各種操作を入力するための装置であり、操作部100から入力される操作信号は、処理部120に出力される。この操作部100は、例えば、ボタンスイッチ、レバー、ダイヤル、タッチパネルやマウス等のポインティングデバイス、キーボード、各種センサによって実現される。図1では、操作パネル14、及びディスプレイ12の表示領域と一体的に形成されたタッチパネル(図示略)がこれに該当し、操作パネル14に対する操作信号、及び手指や専用のタッチペン等により指定されたタッチ入力面の位置座標を、処理部120に出力する。
【0044】
メダル投入・払出装置110は、図1に示すメダル投入口14aに投入されるメダルを検出して処理部120にメダル検出信号を出力する。処理部120は、このメダル投入・払出装置110からの検出信号に基づいて、記憶部160に格納される投入メダル数データ189を更新する。また、メダル投入・払出装置110は、処理部120の制御により、図1に示すメダル払出口16にメダルを払い出す。
【0045】
処理部120は、記憶部160に格納されるプログラムやデータ、或いは通信回線を介して接続されたサーバ装置50や他のゲーム端末装置10から送信されるデータ等に基づいて、ゲーム端末装置10全体の制御、ゲーム端末装置10内の各機能部への指示、画像処理、音処理等の各種処理を行う。この処理部120の機能は、各種プロセッサ(CPU,DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)等のハードウェアや、所与のプログラムにより実現される。
【0046】
また、処理部120は、主な機能部として、ゲーム演算部122と、画像生成部124と、音生成部126とを含む。
【0047】
ゲーム演算部122は、操作部100から入力される操作信号、記憶部160から読み出したゲームプログラム170やゲームデータ180、或いは通信部130及び通信回線を介して接続されるサーバ装置50や他のゲーム端末装置10から送信されるデータ等に基づいて種々のゲーム処理を実行し、処理結果を画像生成部124や音生成部126に出力する。
【0048】
画像生成部124は、例えば、CPUやDSP等のハードウェアやその制御プログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ等によって実現される。この画像生成部124は、ゲーム演算部122の処理結果に基づいてゲーム画面の画像を生成する。そして、生成した画像の画象信号を表示部140に出力する。
【0049】
音生成部126は、例えば、CPUやDSP等のハードウェアやその制御プログラムによって実現される。この音生成部126は、ゲーム演算部122による処理結果に基づいて、ゲーム中に使用される効果音やBGM等のゲーム音を生成し、生成したゲーム音の音信号を音出力部150に出力する。
【0050】
また、上記したゲーム演算部122は、主な機能部として、BET受付部122aと、麻雀ゲーム進行部122bと、ボーナスゲーム進行部122cと、払出制御部122dとを含む。
【0051】
BET受付部122aは、麻雀ゲームモードに移行した場合に、毎局ベットするベットメダル数の入力を受け付け、対局開始時に当該入力されたベットメダル数に基づいて、記憶部160に格納される投入メダル数データ189を更新する。また、BET受付部122aは、ボーナスゲームモードに移行した場合には、ベットするリングの数(ベットリング数)の入力を受け付け、入力されたベットリング数に基づいて、所有リング数データ188を更新する。
【0052】
麻雀ゲーム進行部122bは、麻雀ゲーム開始操作に応じて、記憶部160に記憶されたゲーム状況情報182と対応付けた麻雀ゲーム開始信号をプレイヤ名及び当該ゲーム端末装置10の端末IDとともにサーバ装置50に送信する。そして、麻雀ゲーム進行部122bは、当該麻雀ゲームに参戦した相手プレイヤのゲーム端末装置10との通信を制御して、麻雀ゲームを実現するための種々の処理を行う。
【0053】
また、麻雀ゲーム進行部122bは、1局終了する毎に、当該時点で記憶部160のゲーム状況情報182に設定される点数データ182bを対応付けたメダル払出要求信号をプレイヤ名及び端末IDとともにサーバ装置50に送信し、当該麻雀ゲームを終了した場合には、リング配分要求信号をプレイヤ名及び端末IDとともにサーバ装置50に送信する。
【0054】
また、麻雀ゲーム進行部122bは、麻雀ゲームモード中の長考指示に応じて、牌引き及び牌捨て操作の操作受付期間を所定時間(例えば、10秒)延長し、徴収メダル数を投入メダル数から減算して投入メダル数データ189を更新する。またこの際、徴収メダル数(例えば、1枚)を、プレイヤ名及び端末IDとともにサーバ装置50に通知する。
【0055】
さらに、麻雀ゲーム進行部122bは、麻雀ゲームモード中の対局放棄指示に応じて、放棄したプレイヤの代わりにCPU制御のキャラクタ(CPUキャラクタ)を当該麻雀ゲームに参戦させ、引き続きCPUキャラクタの牌引き及び牌捨て動作を制御する。またこの際、麻雀ゲーム進行部122bは、プレイヤ名とともに対局放棄信号をサーバ装置50に通知する。
【0056】
ボーナスゲーム進行部122cは、ボーナスゲームモードにおいて、ボーナスゲームを実現するための種々の処理を行い、ゲーム結果に応じてボーナスメダル数を算出する。
【0057】
払出制御部122dは、サーバ装置50から受信したメダル払出信号、或いはボーナスゲーム進行部122cにより算出されたボーナスメダル数に従って、メダルの払出枚数(払出メダル数)をメダル投入・払出装置110に出力し、当該払出メダル数のメダルをメダル払出口16から払い出すための制御を行う。
【0058】
通信部130は、通信回線を介して外部(例えば、サーバ装置50や他のゲーム端末装置10)とのデータ通信を行う。処理部120は、この通信部130及び通信回線を介してサーバ装置50から受信したデータに基づいて演算・処理を行うとともに、当該演算・処理結果を、通信部130及び通信回線を介して適宜サーバ装置又はゲーム端末装置10へ送信する。
【0059】
表示部140は、画像生成部124から入力される画像信号に基づいて各種ゲーム画面を表示するための装置であり、図1ではディスプレイ12がこれに該当する。プレイヤは、表示部140に表示されるゲーム画面を見ながら操作部100を操作して麻雀ゲームを楽しみ、ボーナスゲームを行って獲得したリングをメダルに交換する。
【0060】
音出力部150は、音生成部126から入力される音信号に基づいて効果音やBGMを音出力するための装置である。
【0061】
記憶部160は、例えばICメモリ、ハードディスク、ICメモリカード等で実現され、処理部120にゲーム端末装置10を統合的に制御させるためのシステムプログラムや、ゲームを実行させるために必要なプログラム及びデータが格納される。特に、本実施形態を実現するため、ゲームプログラム170及びゲームデータ180が格納される。
【0062】
ゲームプログラム170は、処理部120を麻雀ゲーム進行部122bとして機能させるための麻雀ゲームプログラム172と、ボーナスゲーム進行部122cとして機能させるためのボーナスゲームプログラム174とを含む。
【0063】
ゲームデータ180は、ゲームの進行に係るデータであり、麻雀牌の画像や背景画像を含む各種ゲーム画像や、ゲーム中に使用される効果音やBGM等の各種ゲーム音等が予め格納される。また、このゲームデータ180には、ゲーム実行中に適宜更新されるデータとして、ゲーム状況情報182と、相手プレイヤ情報184と、トータルリング数配信データ186と、所有リング数データ188と、投入メダル数データ189とが格納される。
【0064】
ゲーム状況情報182は、現時点でのプレイヤのゲーム状況に係る情報を随時更新・記憶する。このゲーム状況情報182は、麻雀ゲームの開始時にベットされたベットメダル数データ182aと、対局終了時に算出・更新される当該プレイヤの点数データ182bとを含み、点数データ182bには、初期値として、例えば25000点が設定される。
麻雀ゲーム進行部122bは、操作部100から入力される操作信号等に従ってゲーム状況情報182を更新する。そして、麻雀ゲーム進行部122bは、このゲーム状況情報182を、プレイヤ名及び端末IDとともに定期的に相手ゲーム端末装置10に送信する。詳細には、麻雀ゲーム進行部122bは、相手プレイヤ情報184を参照して相手プレイヤの端末IDを特定し、相手ゲーム端末装置10にゲーム状況情報182を送信する。
【0065】
相手プレイヤ情報184は、相手プレイヤ毎に、各相手プレイヤの最新のゲーム状況情報を随時更新・記憶する。この相手プレイヤ情報184には、麻雀ゲームに参戦した相手プレイヤのゲーム状況情報が相手プレイヤ名及び端末IDと対応付けられて登録される。
麻雀ゲーム進行部122bは、相手ゲーム端末装置10からゲーム状況情報を受信した場合に、当該ゲーム状況情報とともに送信されたプレイヤ名及び端末IDをもとに該当する相手プレイヤのゲーム状況情報を更新する。
【0066】
トータルリング数配信データ186は、サーバ装置50から受信した、最新のトータルリング数を随時更新・記憶する。このトータルリング数は、麻雀ゲーム中において表示部140に随時更新表示されてプレイヤに提示される。
【0067】
所有リング数データ188は、当該ゲーム端末装置10を操作するプレイヤが所有するリング数(所有リング数)を記憶する。この所有リング数データ188は、プレイヤが麻雀ゲームをプレイした結果獲得した獲得リング数に基づいて更新されるとともに、ボーナスゲームモードにおいてベットされたベットリング数に基づいて更新される。尚、この所有リング数データ188は、例えばログイン時にプレイヤによって入力されたプレイヤ名及びパスワードをもとに、サーバ装置50からダウンロードされるデータであり、ログアウト時に当該プレイヤのプレイヤ名とともにサーバ装置50に送信され、サーバ装置50において、プレイヤ別所有リング数データ544(図10参照)として管理される。
【0068】
投入メダル数データ189は、当該ゲーム端末装置10を操作するプレイヤがメダル投入口14aから投入したメダル数を保持し、プレイヤによりメダルがベットされた際、或いは長考指示が為された際等に適宜更新される。
【0069】
次に、サーバ装置50の機能構成について説明する。図9は、サーバ装置50の機能構成の一例を示すブロック図である。図9に示すように、サーバ装置50は、入力部500と、処理部510と、通信部520と、表示部530と、記憶部540とを備えて構成されている。
【0070】
入力部500は、サーバ装置50に対する各種操作を入力するための装置である。この入力部500から入力される操作信号は、処理部510に出力される。
【0071】
処理部510は、記憶部540に記憶されているプログラムやデータ、或いはサーバ装置50に接続されるゲーム端末装置10から送信されるデータ等に基づいて、サーバ装置50全体の制御、サーバ装置50の各機能部への指示やデータの転送、ゲームシステム1全体の制御等の各種処理を行う。この処理部510の機能は、各種プロセッサ(CPU,DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)等のハードウェアや、所与のプログラムにより実現される。
【0072】
また、処理部510は、主な機能部として、メダル分配部512と、リング管理部514と含む。
【0073】
メダル分配部512は、メダル払出要求信号を受信した場合に、各参戦プレイヤによりベットされたベットメダル数に基づいて、トータルベットメダル数を算出する。そして、メダル分配部512は、算出したトータルベットメダル数に基づいて、ハウスゲイン用、払出用、及びリング用の各分配メダル数を算出する。
【0074】
具体的には、メダル分配部512は、予め設定された割合(例えば、10%)に従って、ハウスゲイン用の分配メダル数を算出する。
【0075】
また、メダル分配部512は、各参戦プレイヤのゲーム端末装置10からメダル払出信号とともに受信した点数データに従って、各参戦プレイヤに払い出す払出メダル数を算出し、払出用の分配メダル数を算出する。具体的には、メダル分配部512は、各参戦プレイヤの持ち点の増減値に応じた払出倍率に従って、ベットメダル数をもとに各参戦プレイヤに払い出す払出メダル数を算出する。またこの際、メダル分配部512は、算出した払出メダル数をそれぞれ指定したメダル払出信号を、該当するゲーム端末装置10に送信する。
【0076】
そして、メダル分配部512は、トータルベットメダル数から、前述のハウスゲイン用及び払出用の分配メダル数を差し引いた残数を、リング用の分配メダル数とする。
【0077】
リング管理部514は、メダル分配部512によってリング用に分配された分配メダル数をトータルリング数に累積的に加算するとともに、各参戦プレイヤのゲーム端末装置10から徴収メダル数を受信した場合には、この徴収メダル数をトータルリング数に累積的に加算して、トータルリング数データ546として管理する。そして、リング管理部514は、更新したトータルリング数を、各参戦プレイヤのゲーム端末装置10に随時配信する処理を行う。
【0078】
また、リング管理部514は、リング配分要求信号を受信した場合には、対戦結果(順位)に応じた配分比率に従って、トータルリング数を各参戦プレイヤに配分して各参戦プレイヤの獲得リング数を算出する。尚、当該麻雀ゲームにCPUキャラクタが参戦した場合、すなわち、当該麻雀ゲームへの参戦者が4人に満たない場合や、参戦状況情報545の対局放棄フラグによって該当する参戦プレイヤが途中で対局放棄したと判定された場合には、図6に示して説明したように、CPUキャラクタに配分されたリングが参戦プレイヤに付与されることとなる。またこの際、リング管理部514は、算出した獲得リング数をそれぞれ指定したリング付与信号を、該当するゲーム端末装置10に送信する。
【0079】
通信部520は、通信回線を介して外部(例えば、サーバ装置50と接続されるゲーム端末装置10)とのデータ通信を行う。処理部510は、この通信部520及び通信回線を介してゲーム端末装置10から受信した情報に基づいて演算・処理を行うとともに、当該演算・処理結果を、通信部520及び通信回線を介して適宜ゲーム端末装置10へ送信する。
【0080】
表示部530は、処理部510から入力される表示情報に従って各種ゲーム画面を表示するための装置であり、図1ではメインディスプレイ52がこれに該当する。
【0081】
記憶部540は、例えばICメモリ、ハードディスク、ICメモリカード等で実現され、処理部510にサーバ装置50を統合的に制御させるためのシステムプログラムを含む各種処理プログラムやデータが格納される。特に、本実施形態を実現するため、ゲーム端末装置10から送信されるデータ等に基づいて、処理部510をメダル分配部512及びリング管理部514として機能させるためのメダル管理プログラム541が格納される。
【0082】
また、記憶部540には、データとして、払出倍率テーブル542と、リング配分比率テーブル543と、プレイヤ別所有リング数データ544と、参戦状況情報545と、トータルリング数データ546とが格納される。
【0083】
払出倍率テーブル542は、対局終了時に参戦プレイヤに払い出すメダルの払出倍率を記憶する。詳細には、払出倍率テーブル542には、図3に示して説明したように、持ち点の増減値に応じたレベルと対応付けた払出倍率が設定される。
【0084】
リング配分比率テーブル543は、麻雀ゲーム終了時に参戦プレイヤに付与するリングの配分比率を記憶する。詳細には、リング配分比率テーブル543には、図5に示して説明したように、対戦結果(順位)と対応付けた配分比率が設定される。
【0085】
プレイヤ別所有リング数データ544は、本ゲームに参加したプレイヤの所有リング数を記憶する。図10は、プレイヤ別所有リング数データ544のデータ構成例を示す図である。図10に示すように、プレイヤ別所有リング数データ544には、プレイヤ名及びパスワードと対応付けて、該当するプレイヤが所有している所有リング数がそれぞれ設定される。
【0086】
参戦状況情報545は、麻雀ゲームに参戦した参戦プレイヤのゲーム状況情報を記憶する。図11は、参戦状況情報545のデータ構成例を示す図である。図11に示すように、参戦状況情報545には、参戦プレイヤ名と対応付けて、端末IDと、ベットメダル数と、対局放棄フラグと、持ち点とが設定される。この参戦状況情報545は、参戦プレイヤのゲーム端末装置10から麻雀ゲーム開始信号とともに送信されたゲーム状況情報に基づいて生成され、参戦プレイヤのゲーム端末装置10からメダル払出要求信号とともに送信された点数データに基づいて、1局終了する毎に更新される。また、対戦放棄フラグは、初期値としてそれぞれ“OFF”が設定されるものであり、ゲーム端末装置10から対局放棄信号を受信した場合に、該当する参戦プレイヤの対戦放棄フラグが“ON”に更新されるようになっている。すなわち、この参戦状況情報545により、現時点で参戦プレイヤ、及び当該各参戦プレイヤのベットメダル数や点数(持ち点)が特定される。
【0087】
トータルリング数データ546は、現時点でのトータルリング数を記憶する。このトータルリング数データ546は、リング管理部514によってトータルリング数を参戦プレイヤに配分する処理が実行された時点で所定値(例えば、0枚)にリセットされる。
【0088】
[処理の流れ]
次に、図12〜図22を参照して、ゲーム端末装置10及びサーバ装置50における処理の流れについて説明する。
【0089】
先ず、図12〜図21を参照して、ゲーム端末装置10の処理部120による処理の流れについて説明する。尚、ここで説明する処理は、処理部120が麻雀ゲームプログラム172及びボーナスゲームプログラム174を含むゲームプログラム170を読み出して実行することによって実現される。
【0090】
図12は、ゲーム処理の流れの一例を示すフローチャートである。このゲーム処理では、先ず、ゲーム演算部122が、プレイヤ名及びパスワードの入力を受け付ける(ステップa10)。この際、ゲーム演算部122は、入力されたプレイヤ名及びパスワードをサーバ装置50に送信し、サーバ装置50から当該プレイヤの所有リング数を取得して所有リング数データ188を更新する。
【0091】
続いて、ゲーム演算部122は、ゲームモードの選択操作を受け付ける(ステップa20)。
【0092】
具体的には、ゲーム演算部122が、画像生成部124に、例えば図13(a)に示すようなゲームモード選択画面を生成させる。図13(a)に示すゲームモード選択画面では、麻雀ゲームボタンBTN_10及びボーナスゲームボタンBTN_12によってゲームモードの選択操作を受け付けており、プレイヤは、タッチ操作によって何れか一方のゲームモードを選択する。尚、ボーナスゲームモードは、例えば当該プレイヤの所有リング数が所定数以上(例えば、20枚以上)の場合に選択可能なゲームモードであってもよい。
【0093】
或いは、ゲーム演算部122は、既に他のゲーム端末装置10が麻雀ゲームへの参戦者を募集して待機状態となっている場合には、画像生成部124に、例えば図13(b)に示すようなゲームモード選択画面を生成させる。このゲームモード選択画面では、麻雀ゲームボタンBTN_14において、毎局ベットするベットメダル数を10枚とした麻雀ゲームの参戦者を募集している旨がメッセージ表示されている。
【0094】
そして、ゲーム演算部122は、選択されたゲームモードを判別し(図12に示すステップa30)、麻雀ゲームモードが選択された場合には、後述する麻雀ゲーム処理を実行する(ステップa40)。一方、ステップa30においてボーナスゲームモードが選択された場合には、ゲーム演算部122は、後述するボーナスゲームを実行する(ステップa50)。
【0095】
そして、ゲーム終了操作が入力された場合には(ステップa60:YES)、本処理を終了する。尚、この際、所有リング数データ188がプレイヤ名と対応付けられてサーバ装置50にアップロードされる。
【0096】
(麻雀ゲーム処理)
先ず、麻雀ゲーム処理について説明する。図14は、麻雀ゲーム処理の流れの一例を示すフローチャートである。この麻雀ゲーム処理では、先ず、BET受付部122aがベットメダル数の入力を受け付ける(ステップb10)。
【0097】
具体的には、ゲーム端末装置10で麻雀ゲームモードを選択すると、BET受付部122aが、画像生成部124に、例えば図15に示すようなBET画面を生成させる。図15に示すBET画面では、5枚、10枚、20枚、50枚、又は100枚のベットメダル数の選択操作を受け付けており、プレイヤは、タッチ操作によって何れかのベットメダル数を選択する。そして、BET受付部122aは、入力されたベットメダル数をベットメダル数データ182aに設定してゲーム状況情報182を更新する。
【0098】
続いて、麻雀ゲーム進行部122bは、参戦者を受け付けて(ステップb20)、麻雀ゲーム開始操作が入力されるまで待機状態となる。具体的には、麻雀ゲーム進行部122bが、画像生成部124に例えば図16に示すような参戦者待機画面を生成させ、ゲーム開始ボタンBTN_20がタッチ操作されるまで待機状態となる。
【0099】
この際、他のゲーム端末装置10からゲーム状況情報を受信した場合には、麻雀ゲーム進行部122bは、当該受信した相手プレイヤのゲーム状況情報を相手プレイヤ情報184に登録し、当該ゲーム端末装置10に、プレイヤ名及び端末IDとともにゲーム状況情報182を送信する。また、既に他のゲーム端末装置10が麻雀ゲームへの参戦者を募集して待機状態となっている場合には、麻雀ゲーム進行部122bは、当該ゲーム端末装置10に、プレイヤ名及び端末IDとともにゲーム状況情報182を送信し、これに応答して当該他のゲーム端末装置10から送信されたゲーム状況情報を相手プレイヤ情報184に登録する。
【0100】
そして、麻雀ゲーム開始操作が為された場合には(ステップb30:YES)、BET受付部122aが、ゲーム状況情報182に設定されているベットメダル数データ182aに基づいて、投入メダル数データ189を更新する(ステップb40)。またこの際、麻雀ゲーム進行部122bが、ゲーム状況情報182と対応付けた麻雀ゲーム開始信号をプレイヤ名及び端末IDとともにサーバ装置50に送信する。
【0101】
そして、麻雀ゲーム進行部122bは、従来と同様に、操作部100から入力される操作信号や、相手ゲーム端末装置10から送信されるデータ等に基づいて麻雀ゲームを実現するための処理を行い、麻雀ゲームを進行する(ステップb50)。尚、麻雀ゲーム進行部122bは、参戦者が4人未満の場合には、CPUキャラクタの牌引き及び牌捨て動作を制御して、麻雀ゲームを進行する。
【0102】
また、麻雀ゲーム進行部122bは、麻雀ゲームの進行中に長考指示が為された場合には(ステップb500:YES)、牌引き及び牌捨て操作の操作受付期間を所定時間(例えば、10秒)延長する(ステップb502)。そして、麻雀ゲーム進行部122bは、プレイヤ名及び端末IDとともに徴収メダル数(例えば、1枚)をサーバ装置50に通知する(ステップb504)。またこの際、麻雀ゲーム進行部122bは、徴収メダル数を投入メダル数から減算して投入メダル数データ189を更新する。
【0103】
また、麻雀ゲーム進行部122bは、麻雀ゲームの進行中に対局放棄指示が為された場合には(ステップb506:YES)、放棄したプレイヤの代わりにCPUキャラクタを当該麻雀ゲームに参戦させ、以降引き続きCPUキャラクタの牌引き及び牌捨て動作を制御する。またこの際、麻雀ゲーム進行部122bは、プレイヤ名とともに対局放棄信号をサーバ装置50に通知する。
【0104】
また、サーバ装置50から最新のトータルリング数を受信した場合には(ステップb514:YES)、麻雀ゲーム進行部122bは、受信したトータルリング数に従ってトータルリング数配信データ186を更新し、麻雀ゲーム画面のトータルリング数の表示を更新する(ステップb516)。
【0105】
図17は、麻雀ゲーム進行中における麻雀ゲーム画面の一例を示す図である。図17に示すように、麻雀ゲーム画面には、プレイヤの手牌が表示され、プレイヤ及び相手プレイヤによる牌引き及び牌捨て操作、或いはCPUキャラクタによる牌引き及び牌捨て動作が繰り返されて麻雀ゲームが進行される。この麻雀ゲーム画面下部には、「リーチ」、「チー」、「ポン」、「カン」、「アガリ」等の各種ボタンBTN_30〜35が表示されており、各ボタンに対するタッチ操作に応じて、対応するゲーム操作が可能である。
【0106】
また、図17に示す麻雀ゲーム画面の向かって右側には、長考ボタンBTN_36及び対局放棄ボタンBTN_37が表示されている。長考ボタンBTN_36をタッチ操作すれば、徴収メダル数(例えば、1枚)を支払うことで、牌引き又は牌捨て操作の操作受付期間を所定時間(例えば、10秒)延長することができる。一方、対局放棄ボタンBTN_37をタッチ操作すれば、プレイ中の麻雀ゲームを途中で放棄(途中棄権)ことができる。また、この対局放棄ボタンBTN_37の上方において、現時点でのトータルリング数(図17では、0)が表示されるトータルリング表示エリアE30を備えており、サーバ装置50から配信されるトータルリング数データに基づいて随時表示が更新されてプレイヤに提示される。
【0107】
図14に戻り、対局(1局分)を終了した場合には、続いてゲーム演算部122が対局結果を算出し、ゲーム状況情報182の点数データ182bを更新する(ステップb60)。
【0108】
次いで、ゲーム演算部122は、当該時点での点数データ182bを対応付けたメダル払出要求信号をプレイヤ名及び端末IDとともにサーバ装置50に送信し(ステップb70)、待機状態となる。そして、ゲーム演算部122は、サーバ装置50からメダル払出信号を受信した場合には(ステップb80:YES)、メダル払出処理を実行する(ステップb90)。具体的には、ゲーム演算部122は、受信したメダル払出信号に従って払出メダル数をメダル投入・払出装置110に出力し、当該払出メダル数のメダルをメダル払出口16から払い出すための制御を行う。
【0109】
図18は、対局終了時に表示される対局結果画面の一例を示す図である。この対局結果画面には、対局後の各プレイヤの持ち点とともに対局結果が表示される。また、図18に示す対局結果画面では、画面に向かって右側のトータルリング表示エリアE30において、トータルリング数が“26”に更新されている。
【0110】
そして、ゲーム演算部122は、当該麻雀ゲームを終了するまでステップb40に戻って上記した繰り返し、当該麻雀ゲームを終了した場合には(ステップb100:YES)、ゲーム結果を算出して、ゲーム状況情報182の点数データ182bを更新する(ステップb110)。
【0111】
続いて、ゲーム演算部122は、リング配分要求信号をプレイヤ名及び端末IDととものサーバ装置50に送信して(ステップb120)、待機状態となる。そして、ゲーム演算部122は、サーバ装置50からリング付与信号を受信した場合には(ステップb130:YES)、リング付与処理を実行する(ステップb140)。具体的には、ゲーム演算部122は、受信したリング付与信号に従って獲得リング数を所有リング数に加算し、所有リング数データ188を更新する。
【0112】
図19は、麻雀ゲーム終了時に表示される対戦結果画面の一例を示す図である。図19に示すように、対戦結果画面には、対戦結果として、当該麻雀ゲームに参戦したプレイヤの最終的な持ち点に基づく順位が表示されるとともに、当該各プレイヤに付与される獲得リング数が表示される。図19に示す対戦結果によれば、当該麻雀ゲームの終了時までに累積されたトータルリング数“180”のうち、70%が1位のプレイヤ“EEE”に、20%が2位のプレイヤ“CCC”に、10%が3位のプレイヤ“DDD”に、それぞれ配分されて付与される。
【0113】
尚、図14に示して説明した麻雀ゲーム進行処理において、ステップb50の麻雀ゲーム処理の実行中に、対戦放棄指示が為された場合には(ステップb506:YES)、ステップb70ではメダル払出要求信号を送信せずに当該CPUキャラクタの点数データのみをサーバ装置50に送信し、また、ステップb120ではリング配分要求信号を送信せずに当該CPUキャラクタの点数データのみをサーバ装置50に送信することとする。
【0114】
(ボーナスゲーム処理)
次に、ボーナスゲーム処理について説明する。図20は、ボーナスゲーム処理の流れを説明するためのフローチャートである。このボーナスゲーム処理では、先ず、BET受付部122aがベットリング数を受け付ける(ステップc10)。
【0115】
続いて、ボーナスゲーム進行部122cが、操作部100から入力される操作信号に基づいて、ボーナスゲームを実現するための処理を行い、ボーナスゲームを進行する(ステップc20)。
【0116】
図21(a)は、ボーナスゲーム開始時のボーナスゲーム画面の一例を示す図であり、リング100枚をベットした場合のボーナスゲーム画面を示している。図21(a)に示すように、ボーナスゲーム画面には、裏返された複数の麻雀牌(詳細には、数牌)が表示され、プレイヤは、タッチ操作によって麻雀牌をめくっていくことでボーナスゲームを進行する。めくられた数牌は、数牌エリアE40に表示される。また、裏返された麻雀牌の中には、ボーナス牌が含まれており、めくられたボーナス牌は、ボーナス牌エリアE42に表示される。このボーナス牌には、例えば、ボーナスメダル数に所定数を加算したり、ボーナスメダル数を所定数倍するといった効果が設定されたボーナス牌等が含まれる。
【0117】
図20に戻り、ボーナスゲームを終了した場合には、ゲーム演算部122は、ゲーム結果を算出してボーナスメダル数を算出し(ステップc30)、メダル払出処理を実行する(ステップc40)。具体的には、ゲーム演算部122は、算出したボーナスメダル数を払出メダル数としてメダル投入・払出装置110に出力し、当該払出メダル数のメダルをメダル払出口16から払い出すための制御を行う。
【0118】
図21(b)は、ボーナスゲーム終了時のボーナスゲーム画面の一例を示す図である。このボーナスゲームは、所定の絵柄(例えば、爆弾)が描かれた麻雀牌P40をめくった時点でゲームオーバーとなる。ボーナスゲーム進行部122cは、めくられて数牌エリアE40に表示された数牌が示す数の合計値を算出し、ボーナスメダル数とする。
【0119】
また、ボーナス牌がめくられた場合には、当該ボーナス牌に設定された効果がボーナスメダル数に反映される。例えば、図21(b)に示すボーナス牌エリアE42には、“2倍”の文字が描かれたボーナス牌P42が表示されており、ボーナスゲーム進行部122cは、前述のように算出した数牌が示す数の合計値を2倍してボーナスメダル数とする。この結果、プレイヤは、ベットした100数のリングを112枚のメダルに交換することができる。
【0120】
次に、図22を参照して、サーバ装置50の処理部510による処理の流れについて説明する。尚、ここで説明する処理は、処理部510がメダル管理プログラム541を読み出して実行することによって実現される。
【0121】
図22は、メダル管理処理の流れの一例を示すフローチャートである。このメダル管理処理において、処理部510は、ゲーム端末装置10から送信されるメダル払出要求信号、リング配分要求信号、或いは徴収メダル数を受信するまで待機状態となる。
【0122】
そして、ゲーム端末装置10からメダル払出要求信号を受信した場合には(ステップd10:YES)、先ず、メダル分配部512が、メダル払出要求信号とともに受信した点数データに基づいて参戦状況情報545を更新し、この参戦状況情報545を参照してトータルベットメダル数を算出する(ステップd20)。
【0123】
続いて、メダル分配部512は、算出したトータルベットメダル数に基づいて、ハウスゲイン用、払出用、及びリング用の各分配メダル数を算出する。すなわち、先ず、メダル分配部512は、予め設定された割合(例えば、10%)に従って、ハウスゲイン用の分配メダル数を算出する(ステップd30)。
【0124】
続いて、メダル分配部512は、参戦状況情報545を参照して、対局結果に応じた払出倍率に基づいて各参戦プレイヤに払い出す払出メダル数を算出し、払出用の分配メダル数を算出する(ステップd40)。そして、メダル分配部512は、算出した払出メダル数をそれぞれ指定したメダル払出信号を、該当するゲーム端末装置10に送信する(ステップd50)。
【0125】
そして、メダル分配部512は、トータルベットメダル数から、前述のハウスゲイン用及び払出用の分配メダル数を差し引いた残数を求めることで、リング用の分配メダル数を算出する(ステップd60)。
【0126】
続いて、リング管理部514が、ステップd60で算出したリング用の分配メダル数をトータルリング数に累積的に加算して、トータルリング数データ546を更新する(ステップd70)。そして、リング管理部514は、更新したトータルリング数を、各参戦プレイヤのゲーム端末装置10に配信する処理を行う(ステップd80)。
【0127】
また、リング管理部514は、ゲーム端末装置10からリング配分要求信号を受信した場合には(ステップd90:YES)、参戦状況情報545を参照し、対戦結果(順位)に応じた配分比率に基づいてトータルリング数を各参戦プレイヤに配分することで、各参戦プレイヤの獲得リング数を算出する(ステップd100)。
【0128】
またこの際、リング管理部514は、算出した獲得リング数をそれぞれ指定したリング付与信号を該当するゲーム端末装置10に送信する(ステップd110)。
【0129】
また、ゲーム端末装置10から徴収メダル数を受信した場合には(ステップd120:YES)、リング管理部514は、受信した徴収メダル数をトータルリング数に累積的に加算して、トータルリング数データ546を更新する(ステップd130)。そして、リング管理部514は、更新したトータルリング数を、各参戦プレイヤのゲーム端末装置10に配信する処理を行う(ステップd140)。
【0130】
[ハードウェア構成]
次に、本実施形態におけるゲーム端末装置10及びサーバ装置50を実現するためのハードウェア構成の一例について、図23を参照して説明する。図23に示す装置では、CPU1000、ROM1002、RAM1004、情報記憶媒体1006、画像生成IC1010、音生成IC1008、I/Oポート1012,1014がシステムバス1016により相互にデータ入出力可能に接続されている。I/Oポート1012にはコントロール装置1022が、I/Oポート1014には通信装置1024が、それぞれ接続されている。
【0131】
CPU1000は、情報記憶媒体1006に格納されるプログラム、ROM1002に格納されるシステムプログラム(装置本体の初期化情報等)、コントロール装置1022によって入力される信号等に従って、装置全体の制御や各種データ処理を行う。
【0132】
RAM1004は、CPU1000の作業領域等として用いられる記憶手段であり、情報記憶媒体1006やROM1002内の所与の内容、CPU1000の演算結果等が格納される。
【0133】
情報記憶媒体1006は、プログラム、画像データ、音データ、プレイデータ等が主に格納されるものであり、情報記憶媒体として、ROM等のメモリやハードディスク、或いはゲームカセット、ICカード、磁気ディスク、光ディスク等が用いられる。この情報記憶媒体1006の機能は、図8に示す記憶部160、或いは図9に示す記憶部540に相当する。
【0134】
また、この装置に設けられている画像生成IC1010と音生成IC1008により、音や画像の好適な出力が行えるようになっている。
【0135】
画像生成IC1010は、CPU1000の命令によって、ROM1002、RAM1004、情報記憶媒体1006等から送られる情報に基づいて画素情報を生成する集積回路であり、生成される表示信号は表示装置1018に出力される。表示装置1018は、LCD(Liquid Crystal Display)やELD(Electronic Luminescent Display)、TV、プラズマディスプレイ、或いはプロジェクター等により実現され、図8に示す表示部140、或いは図9に示す表示部530に相当する。
【0136】
また、音生成IC1008は、CPU1000の命令によって、情報記憶媒体1006やROM1002に記憶される情報、RAM1004に格納される音データに応じた音信号を生成する集積回路であり、生成される音信号はスピーカ1020によって出力される。
【0137】
コントロール装置1022は、プレイヤがゲームに係る操作を入力するための装置であり、その機能は、レバー、ボタン、筐体等のハードウェアにより実現される。また、このコントロール装置1022は、図8に示す操作部100、或いは図9に示す入力部500に相当する。
【0138】
通信装置1024は装置内部で利用される情報を外部とやりとりするものであり、他の装置と通信回線を介して接続されてプログラムに応じた所与の情報を送受すること等に利用される。この通信装置1024は、無線通信モジュール、モデム、TA、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現され、図8に示す通信部130、或いは図9に示す通信部520に相当する。
【0139】
そして、ゲーム端末装置10で実行されるゲーム処理等の上記した処理は、図8に示すゲームプログラム170等を格納した情報記憶媒体1006と、これらプログラムに従って動作するCPU1000、画像生成IC1010、音生成IC1008等によって実現される。CPU1000、画像生成IC1010及び音生成IC1008は、図8に示す処理部120に相当するものであり、主にCPU1000が図8に示すゲーム演算部122に、画像生成IC1010が図8に示す画像生成部124に、音生成IC1008が図8に示す音生成部126に相当する。
尚、画像生成IC1010、音生成IC1008等で行われる処理は、CPU1000或いは汎用のDSP等によりソフトウェア的に行ってもよい。この場合には、CPU1000が、図8に示す処理部120に相当することとなる。
【0140】
一方、サーバ装置50で実行されるメダル管理処理等の上記した処理は、図9に示すメダル管理プログラム541等を格納した情報記憶媒体1006と、これらプログラムに従って動作するCPU1000によって実現される。CPU1000は、図9に示す処理部510に相当するものである。
【0141】
以上説明したように、本実施形態によれば、1局終了する毎に、トータルベットメダル数のうちの一部が、予め設定された割合(例えば、10%)に応じてハウスゲイン用に分配される。また、1局終了する毎に、各参戦プレイヤの持ち点の増減値に応じた払出倍率に従って、各プレイヤに払い出す払出メダル数が算出され、算出された払出メダル数が払出用に分配される。さらに、トータルベットメダル数から、前述のハウスゲイン用及び払出用の分配メダル数を差し引いた残数が、リング用に分配される。そして、前述のようにリング用に分配された分配メダル数と、各参戦プレイヤが長考指示を入力する毎に徴収される徴収メダル数とがトータルリング数として累積され、このトータルリング数は、ゲーム終了時に、対戦結果(順位)に応じた配分比率に従って各参戦プレイヤに配分される。これにより、トータルベットメダル数からハウスゲイン用及び払出用に分配された分配メダル数を差し引いた残数を賞金として累積し、ゲーム終了時にリングとして参戦プレイヤに付与することができる。
【0142】
また、ボーナスゲームを行うことにより、ゲーム結果に応じたボーナスメダル数が算出され、プレイヤにメダルが払い出される。プレイヤは、ボーナスゲームモードにおいて所定数のリングをベットしてボーナスゲームを行うことにより、ゲーム結果に応じて当該ベットしたリングをメダルに交換することができる。これによれば、プレイヤは、新たな興趣でゲームを楽しむことができる。
【0143】
また、麻雀ゲーム画面において、当該時点でのトータルリング数が随時更新表示される。これにより、現時点でのトータルリング数をプレイヤに提示することができるので、麻雀ゲーム終了までの継続したプレイを促し、途中棄権すると損をするような感覚をプレイヤに想起させることができる。
【0144】
尚、本発明のゲームシステムを複数の装置で実現する形態としては、例えば、(1)家庭に設置してあるパソコンや家庭用ゲーム装置、専用の端末装置等をゲーム端末装置として、インターネット網や専用線網等の電気通信回線を通じてサーバ装置と接続する形態、(2)複数のゲーム端末装置が物理的に結合した、全体として1つのシステム(例えば、業務用のゲームシステム)となっている形態、或いは、複数のゲーム端末装置同士を電気通信回線で接続し、(3)親機と子機とからなる構成とする形態、(4)各々のゲーム端末装置を対等に機能させる形態(ピアツーピア型)、(5)接続されたゲーム端末装置のうちの一台がサーバとして機能する形態、等がある。上記した実施形態では、(1)のゲーム端末装置と、サーバ装置とを所与の電気通信回線で接続した、全体として1つの業務用ゲームシステムとして構成される場合について説明したが、これに限らず、他の何れの形態であってもよい。
【0145】
例えば、ゲームシステムを、(5)の接続されたゲーム端末装置のうちの一台がサーバとして機能する形態に適用した場合には、例えば、麻雀ゲームに最初に参戦したゲーム端末装置がサーバとして機能することとしてもよい。また、予め決められた一のゲーム端末装置がメダル分配部512及びリング管理部514の機能を有し、トータルリング数の管理及びリングの配分に係る処理を実行することとしてもよい。
【0146】
また、本発明は、ゲームセンターやアミューズメント施設に設置されるアトラクション装置だけでなく、家庭用ゲームシステムや携帯型ゲームシステム、パソコン等の汎用コンピュータといった種々の装置にも同様に適用することができる。
【0147】
例えば、図24は、上記した実施形態におけるゲーム端末装置10を家庭用ゲームシステム1200に適用した場合の装置構成の一例を示す図である。図24に示す家庭用ゲームシステム1200は、プレイヤがゲーム操作を入力するための方向キー1212やボタンスイッチ1214を備えたゲームコントローラ1210と、本体装置1220と、スピーカ1232を有するディスプレイ1230とを備える。ゲームコントローラ1210は本体装置1220に接続され、ディスプレイ1230は画像信号及び音信号等を伝送可能なケーブル1202によって本体装置1220に接続されている。プレイヤは、ディスプレイ1230に表示されるゲーム画面を見ながら、ゲームコントローラ1210を操作してシューティングゲームを楽しむ。尚、図8に示す操作部100はゲームコントローラ1210に、図8に示す表示部140はディスプレイ1230に、図8に示す音出力部150はスピーカ1232に、それぞれ相当するものである。
【0148】
この家庭用ゲームシステム1200では、ゲーム処理を実行するために必要なゲームプログラム(例えば、図8に示すゲームプログラム170)やゲームデータ(例えば、図8に示すゲームデータ180)等を記憶する情報記憶媒体として、本体装置1220に着脱自在な情報記憶媒体であるCD−ROMやDVD等の情報記憶媒体1240が用いられる。或いは、ゲームプログラムやゲームデータは、本体装置1220に具備された通信装置1224を介して通信回線Nに接続し、外部装置から取得することとしてもよい。
【0149】
一方、投入メダル数等をデータとして保持する情報記憶媒体として、メモリカード1252やICカード1254等の情報記憶媒体が用いられる。
【0150】
本体装置1220は、CPUやICメモリ類を搭載した制御ユニット1222や、CD−ROM等の情報記憶媒体1240の読取装置等を備えて構成され、情報記憶媒体1240から読み出したゲームプログラムやゲームデータ、ゲームコントローラ1210から入力される操作信号、或いは通信装置1224及び通信回線Nを介して接続される相手ゲーム端末から送信される情報等に基づいて種々のゲーム処理を実行し、ゲーム画面の画像信号を生成するとともに、ゲーム音の音信号を生成する。
【0151】
そして、本体装置1220は、生成した画像信号及び音信号をディスプレイ1230に出力して、ディスプレイ1230にゲーム画面を表示させるとともに、スピーカ1232からゲーム音を出力させる。
【0152】
また、ゲームを行うための媒体は、メダルに限らず、ポイントや金銭と同等の価値の媒体でもよく、更にこれらは、有体物に限らずデータであってもよい。
【0153】
また、上記した実施形態では、第1のゲームを麻雀ゲームとした場合について説明したが、例えば、ポーカー等のカードゲームや競馬ゲーム等の、複数のプレイヤが賭け金を入力して参戦するゲームであってもよい。また、第2のゲームについても、上記した実施形態で説明したボーナスゲームに限定されるものではなく、パズルゲームやクイズゲーム、シューティングゲーム、スポーツゲーム等、どのようなゲームを適用することとしても構わない。
【図面の簡単な説明】
【0154】
【図1】ゲームシステムの外観例を示す斜視図。
【図2】トータルベットメダル数の分配方法を説明するための説明図。
【図3】払出倍率の一例を示す図。
【図4】トータルベットメダル数の分配例を示す図。
【図5】配分比率の一例を示す図。
【図6】トータルリング数の配分例を示す図。
【図7】ゲームシステムの全体構成例を示す図。
【図8】ゲーム端末装置の機能構成の一例を示すブロック図。
【図9】サーバ装置の機能構成の一例を示すブロック図。
【図10】プレイヤ別所有リング数データのデータ構成例を示す図。
【図11】参戦状況情報のデータ構成例を示す図。
【図12】ゲーム端末装置におけるゲーム処理の一例を示すフローチャート。
【図13】ゲームモード選択画面の一例を示す図。
【図14】ゲーム端末装置における麻雀ゲーム進行処理の一例を示すフローチャート。
【図15】BET画面の一例を示す図。
【図16】参戦者待機画面の一例を示す図。
【図17】麻雀ゲーム画面の一例を示す図。
【図18】対局結果画面の一例を示す図。
【図19】対戦結果画面の一例を示す図。
【図20】ゲーム端末装置におけるボーナスゲーム進行処理の一例を示すフローチャート。
【図21】ボーナスゲーム画面の一例を示す図。
【図22】サーバ装置におけるメダル管理処理の一例を示すフローチャート。
【図23】ゲーム端末装置及びサーバ装置を実現するためのハードウェア構成の一例を示す図。
【図24】家庭用ゲームシステムの一例を示す図。
【符号の説明】
【0155】
1 ゲームシステム
10 ゲーム端末装置
100 操作部
110 メダル投入・払出装置
120 処理部
122 ゲーム演算部
122a BET受付部
122b 麻雀ゲーム進行部
122c ボーナスゲーム進行部
122d 払出制御部
124 画像生成部
126 音生成部
130 通信部
140 表示部
150 音出力部
160 記憶部
170 ゲームプログラム
172 麻雀ゲームプログラム
174 ボーナスゲームプログラム
180 ゲームデータ
182 ゲーム状況情報
182a ベットメダル数データ
182b 点数データ
184 相手プレイヤ情報
186 トータルリング数配信データ
188 所有リング数データ
189 投入メダル数データ
50 サーバ装置
500 入力部
510 処理部
512 メダル分配部
514 リング管理部
520 通信部
530 表示部
540 記憶部
541 メダル管理プログラム
542 払出倍率テーブル
543 リング配分比率テーブル
544 プレイヤ別所有リング数データ
545 参戦状況情報
546 トータルリング数データ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ操作に従って入力された第1の通貨でなる遊戯価値を賭け金として第1のゲームを実行する第1ゲーム実行手段と、
前記第1ゲーム実行手段によるゲーム結果に応じた遊戯価値を、第2の通貨で付与する付与手段と、
ユーザ操作に従って入力された前記第2の通貨でなる遊戯価値を賭け金として第2のゲームを実行する第2ゲーム実行手段と、
前記第2ゲーム実行手段によるゲーム結果に応じた遊戯価値を、前記第1の通貨で払い出す払出手段と、
を備えるゲームシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のゲームシステムであって、
前記第1のゲームは、複数の単位ゲームからなり、各単位ゲームを行った総合結果で勝敗を決するゲームであり、
前記第1ゲーム実行手段は、
前記各単位ゲーム毎に前記第1の通貨でなる遊戯価値の入力を受け付ける受付手段と、
この受付手段により受け付けられた遊戯価値を賭け金として当該単位ゲームを実行する単位ゲーム実行手段と、
を有し、
前記付与手段は、
前記単位ゲーム実行手段による各単位ゲームのゲーム結果に応じた遊戯価値を前記第1の通貨で払い出す単位ゲーム毎払出手段と、
前記第1のゲームの総合結果に応じた遊戯価値を前記第2の通貨で付与する総合結果付与手段と、
を有する、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項3】
請求項2に記載のゲームシステムであって、
当該単位ゲームに対して賭けられた遊戯価値のうち、前記単位ゲーム毎払出手段により払い出されなかった遊戯価値の全部又は一部を前記第2の通貨に換算し、賞金として累積する賞金累積手段と、
前記賞金累積手段により累積された賞金額を表示する賞金額表示手段と、
を更に備え、
前記総合結果付与手段は、前記第1のゲーム終了時に、前記賞金累積手段により累積された賞金を付与する、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項4】
前記第1のゲームは、前記単位ゲームを1局分のゲームとする麻雀ゲームであり、
前記第1ゲーム実行手段は、1局毎のゲーム結果に応じてプレイヤの持ち点を変更し、
前記総合結果付与手段は、前記第1のゲーム終了時のプレイヤの持ち点に基づきプレイヤの総合結果を判定し、遊戯価値を前記第2の通貨で付与する、
ことを特徴とする請求項3に記載のゲームシステム。
【請求項5】
請求項4に記載のゲームシステムであって、
前記麻雀ゲームは、予め設定された所定の操作受付期間内での牌引き及び牌捨て操作をプレイヤに行わせることによって進行するゲームであり、
前記第1ゲーム実行手段は、前記第1の通貨による所定額の遊戯価値の入力を受け付けることで、前記操作受付期間を延長する期間延長手段を有し、
前記賞金累積手段は、前記期間延長手段により受け付けられた遊戯価値を前記賞金に累積する、
ことを特徴とするゲームシステム。
【請求項6】
コンピュータを、
ユーザ操作に従って入力された第1の通貨でなる遊戯価値を賭け金として第1のゲームを実行する第1ゲーム実行手段、
前記第1ゲーム実行手段によるゲーム結果に応じた遊戯価値を、第2の通貨で付与する付与手段、
ユーザ操作に従って入力された前記第2の通貨でなる遊戯価値を賭け金として第2のゲームを実行する第2ゲーム実行手段、
前記第2ゲーム実行手段によるゲーム結果に応じた遊戯価値を、前記第1の通貨で払い出す払出手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項7】
請求項6に記載のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate