説明

ゲームシステムおよびゲーム結果集計方法

【課題】複数のゲーム機のゲーム結果の集計を、単に各プレイヤ個人のゲーム成績を集計するだけでなく、他の指標による集計を行なって、個人の成績アップ以外の目的でもゲームが楽しめるようなゲームシステムおよびゲーム結果集計方法を提供することを目的とする。
【解決手段】あらかじめグループ分けされたゲーム機でのゲーム結果を、グループに関する指標に基づいて集計する。例えば、端末ゲーム機が設置されている店単位、地域単位、もしくは国単位で分けたグループ、または、端末ゲーム機でプレイするプレイヤに関する属性で分けたグループで分け、ゲーム結果にグループIDを付けて集計ホストコンピュータに送る。集計ホストコンピュータで、前記グループ単位での平均点、総得点、または総プレイ回数などを求めて、該集計結果を返す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、幾つかのグループにグループ分けされた複数のゲーム機におけるゲーム結果を、該グループに関する指標で集計することができるゲームシステムおよびゲーム結果集計方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、いわゆるゲームセンターなど(以下、単に「店」と呼ぶ)に設置されている業務用のゲーム機には、プレイヤがプレイした結果(例えば、シューティングゲームの得点やスコア値、あるいはドライブゲームでコースを一周したタイム値など)を集計し、ランキングにして表示する機能を有するものがある。近年では、複数台のゲーム機におけるゲーム結果をネットワークなどを介して集計用ホストコンピュータに集中させ、該集計用ホストコンピュータで集計してランキングデータを作成し、該ランキングデータを各ゲーム機に送信して各ゲーム機でランキング表示するものが考えられている。
【0003】
例えば、特開平8−117443号には、端末機内にある複数のゲーム機で行なわれたビデオゲームの得点結果に関する情報をセンタに送信し、センタで端末機ごとの得点順位を算出し、該得点順位に関する情報を各端末機に送信し、各端末機で該得点順位を表示するビデオゲームシステムが開示されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述したような従来の集計方式では、単に各プレイヤ個人のゲーム成績(得点やタイム値など)をランキングに集計するだけであり、それ以外の指標で集計を行なうことは無かった。
【0005】
一方、上述の特開平8−117443号に開示されているように、近年では業務用のゲーム機もネットワークに接続することが考えられており、該ネットワークを介して他の店におけるゲーム結果などの情報にアクセスすることも可能になってきている。そこで、プレイヤ個人の成績のランキングを集計する以外にも、他の指標での集計を行なって、各店におけるゲームの娯楽性を高めることが考えられる。また、プレイヤが、店単位など何らかのグループ単位での成績アップを目的としてゲームを行なうなど、プレイヤ個人の成績アップ以外の目的でゲームが楽しめるようにすることが考えられる。
【0006】
本発明は、単に各プレイヤ個人のゲーム成績を集計するだけでなく、他の指標による集計を行なって、個人の成績アップ以外の目的でもゲームが楽しめるようなゲームシステムおよびゲーム結果集計方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、あらかじめグループ化された複数のゲーム機と、前記ゲーム機におけるゲーム結果を取得し、前記グループに関する指標に基づいて集計する集計手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項2に係る発明は、あらかじめグループ化された複数のゲーム機と、各グループ毎に設けられ、そのグループに含まれるゲーム機と接続されている中間ホストコンピュータと、前記グループ毎に設けられた中間ホストコンピュータに、ネットワークを介して接続された集計ホストコンピュータとを備えたゲームシステムであって、前記ゲーム機は、当該ゲーム機でプレイされた個人ゲーム結果に、そのゲームをプレイした個人の識別子である個人IDを付加して、上位の中間ホストコンピュータに送信する手段を備え、前記中間ホストコンピュータは、前記ゲーム機から送信される個人ゲーム結果および個人IDに、当該ゲーム機が含まれるグループの識別子であるグループIDを付加して、上位の集計ホストコンピュータに送信する手段を備え、前記集計ホストコンピュータは、前記中間ホストコンピュータから送信される個人ゲーム結果、個人ID、およびグループIDを用いて、前記グループに関する指標に基づいて集計する集計手段と、該集計手段の集計結果を、前記中間コンピュータに送信する手段とを備え、前記集計結果を、前記中間コンピュータおよび/または前記ゲーム機で表示することを特徴とする。
【0009】
請求項3に係る発明は、請求項1または2において、前記グループは、端末ゲーム機が設置されている店単位、地域単位、もしくは国単位で分けたグループ、または、端末ゲーム機でプレイするプレイヤに関する属性で分けたグループであることを特徴とする。
【0010】
請求項4に係る発明は、請求項1または2において、前記グループに関する指標に基づく集計は、前記グループ単位での平均点、総得点、または総プレイ回数であることを特徴とする。
【0011】
請求項5に係る発明は、複数のゲーム機におけるゲーム結果を集計するゲーム結果集計方法であって、あらかじめグループ化された複数のゲーム機におけるゲーム結果を取得し、前記グループに関する指標に基づいて集計することを特徴とする。
【0012】
請求項6に係る発明は、あらかじめグループ化された複数のゲーム機と、各グループ毎に設けられ、そのグループに含まれるゲーム機と接続されている中間ホストコンピュータと、前記グループ毎に設けられた中間ホストコンピュータに、ネットワークを介して接続された集計ホストコンピュータとを備えたゲームシステムにおけるゲーム結果集計方法であって、前記ゲーム機でプレイされた個人ゲーム結果に、そのゲームをプレイした個人の識別子である個人IDを付加して、上位の中間ホストコンピュータに送信するステップと、前記中間ホストコンピュータで、前記ゲーム機から送信される個人ゲーム結果および個人IDに、当該ゲーム機が含まれるグループの識別子であるグループIDを付加して、上位の集計ホストコンピュータに送信するステップと、前記集計ホストコンピュータで、前記中間ホストコンピュータから送信される個人ゲーム結果、個人ID、およびグループIDを用いて、前記グループに関する指標に基づいて集計する集計ステップと、前記集計ステップの集計結果を、前記中間コンピュータに送信するステップと、前記集計結果を、前記中間コンピュータおよび/または前記ゲーム機で表示するステップとを備えたことを特徴とする。
【0013】
なお、上記各請求項において、各ホストコンピュータの間、あるいはホストコンピュータと端末ゲーム機との間には、それらの間の通信を仲介する中継機器(中間の階層にあるコンピュータなど)が介在していてもよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、あらかじめグループ分けされたゲーム機でのゲーム結果を、グループに関する指標に基づいて集計するようにしているので、個人のゲーム成績以外に、プレイヤはグループ単位での集計結果を知ることができる。したがって、店毎、地域毎、国毎、性別毎、または応援チーム毎などの各種のグループ毎にゲームの平均点、総得点、または総プレイ回数などを集計するので、それらのグループ単位での競技などを行なうことができ、個人の成績アップ以外の目的でもゲームが楽しめるようになる。これにより、プレイヤに新たなプレイ意欲、目的を持たせることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。
【0016】
図1は、本発明の実施の形態に係るゲームシステムの全体構成を示す。全国集計ホストコンピュータ(以下、単に「全国集計ホスト」と呼ぶ)101に、店ホストコンピュータ(以下、単に「店ホスト」と呼ぶ)111〜113が接続されている。この図では、全国集計ホスト101と各店ホスト111〜113をそれぞれ一本のラインで接続しているように図示しているが、これらの間はインターネットなどの広域ネットワークで接続されているものとする。各店ホスト111〜113は、それぞれ、異なる営業拠点(ゲームセンターなど)に配置されている。店ホスト111には、イーサネット(登録商標)などの小規模ネットワークを介して、同じ営業拠点に配置された複数台の業務用の端末ゲーム機121,122が接続されている。同様に、店ホスト112には端末ゲーム機123,124が接続され、店ホスト113には端末ゲーム機125,126が接続されている。ここでは全国集計ホスト101に3台の店ホストが接続され、各店ホストに2台の端末ゲーム機が接続された例を示したが、店ホストおよび端末ゲーム機の台数は任意である。なお、全国集計ホスト101と店ホスト111〜113との間や店ホスト111〜113と端末ゲーム機121〜126との間の階層に、それらの間の通信を仲介する接続機器やコンピュータを介在させるようにしてもよい。
【0017】
図2は、各端末ゲーム機121〜126の構成例を示す。端末ゲーム機は、中央処理装置(CPU)201、ランダムアクセスメモリ(RAM)202、リードオンリメモリ(ROM)203、外部記憶装置204、リアルタイムクロック205、映像生成回路206、表示装置207、音声合成回路208、音声出力装置209、入力変換回路210、入力装置211、通信インターフェース(I/F)212、およびメモリカードI/F213を備えている。CPU201、RAM202、ROM203、外部記憶装置204、リアルタイムクロック205、映像生成回路206、音声合成回路208、入力変換回路210、通信I/F212、およびメモリカードI/F213は、システムバス215に接続されている。
【0018】
CPU201は、この端末ゲーム機の動作の全体を制御する。RAM202は、CPU201が動作するうえで使用するプログラム実行領域やワーク領域などに使用する読み出しおよび書き込み可能なメモリである。ROM203は、CPU201が実行する各種の制御プログラム(BIOS:Basic Input/Output System)などを格納する読み出し専用メモリである。外部記憶装置204は、ゲームプログラムおよび必要な各種のデータなどを記憶する記憶装置である。外部記憶装置204としては、例えば、ハードディスクやCD−ROMなどが例示されるが、少なくとも一部分は読み出しおよび書き込み可能な不揮発記憶装置とする。リアルタイムクロック205は、現在の日時を決定し、また任意の時間を計時するために使用するクロックである。
【0019】
映像生成回路206は、CPU201からの指示に基づいて各種の映像を生成し表示装置207に表示する。音声合成回路208は、CPU201からの指示に基づいて各種の音声(効果音やバックグラウンドミュージックも含む)を音声出力装置209に出力する。入力変換回路210は、プレイヤが操作する入力装置211の操作情報を取得し、デジタルデータに変換してCPU201に向けて出力する。これによりCPU201は、プレイヤの入力装置211の操作による操作情報を認識することができる。通信I/F212は、外部機器、ここでは店ホストと通信するためのインターフェース回路である。メモリカードI/F213は、着脱可能なメモリカード214に対してCPU201の指示に応じて読み書きを行なうインターフェース回路である。なお図2では、各通信I/F212,213はバスライン215に接続されたように図示しているが、通信I/Fの形態および方式は任意である。例えば、外部機器をデイジーチェーン状に接続する形態のインターフェースなど(Universal Serial Busなど)を用いてもよい。
【0020】
図2の構成の端末ゲーム機では、CPU201が外部記憶装置204に格納されているゲームプログラムおよび必要なデータをRAM202にロードして実行することによりゲームがプレイできる。ゲームの画面は表示装置207に表示され、各種の音声は音声出力装置209から出力される。ゲームのプレイヤは、入力装置211によりゲームに対して各種の操作入力を行なう。また、プレイヤは、自分の個人ID情報を格納したメモリカード214をメモリカードI/F213に接続し(実際には、端末ゲーム機の所定のコネクタにメモリカードを差込む)、端末ゲーム機に個人ID情報を読み取らせることができる。個人ID情報は、そのプレイヤを特定する識別子であり、どのような場合に使用されるかについては後述する。
【0021】
図3は、図1の全国集計ホスト101の構成例を示す。全国集計ホスト101は、CPU301、RAM302、ROM303、外部記憶装置304、リアルタイムクロック305、映像生成回路306、表示装置307、入力変換回路310、入力装置311、複数の通信I/F312a〜312c…、およびシステムバス315を備えている。
【0022】
CPU301は、このホストコンピュータの動作の全体を制御する。RAM302は、CPU301が動作するうえで使用するプログラム実行領域やワーク領域などに使用する読み出しおよび書き込み可能なメモリである。ROM303は、CPU301が実行する各種の制御プログラム(BIOS:Basic Input/Output System)などを格納する読み出し専用メモリである。外部記憶装置304は、各種のプログラムやデータなどを記憶するハードディスクなどの記憶装置である。リアルタイムクロック305は、現在の日時を決定し、また任意の時間を計時するために使用するクロックである。
【0023】
映像生成回路306は、CPU301からの指示に基づいて各種のデータを表示装置307に表示する。入力装置311は、オペレータがホストコンピュータに対する各種の指示入力を行なうキーボードなどの入力装置である。入力装置311の操作情報は入力変換回路310でデジタルデータに変換されてCPU301に出力される。複数の通信I/F312a〜312c…は、図1に示したように、複数の店ホスト111〜113…と通信するためのインターフェースである。なお図3では、各通信I/F312a〜312c…はバスライン315に接続されたように図示しているが、通信I/Fの形態および方式は任意である。例えば、外部機器をデイジーチェーン状に接続する形態のインターフェースなど(Universal Serial Busなど)を用いてもよい。
【0024】
店ホスト111〜113の構成も、図3の全国集計ホスト101と同様である。ただし、店ホスト111〜113は、通信I/Fを介して、全国集計ホスト101や端末ゲーム機121などに接続されている。また、店ホストの場合は、その表示装置307は、後述する各種ランキングの表示にも使用される。
【0025】
以下、図1〜図3に示したゲームシステムの動作を詳しく説明するが、ここでは端末ゲーム機121でゲームをプレイして、店ホスト111を介して全国集計ホスト101でゲーム結果を集計する場合を例として説明する。他の端末ゲーム機および店ホストでの処理も同様である。
【0026】
図1のゲームシステムにおいて、端末ゲーム機121では、プレイヤによりゲームがプレイされゲーム結果が出力される。ゲーム結果は、例えばシューティングゲームの得点やスコア値あるいはドライブゲームのタイム値などであり、ここでは他のプレイヤのゲーム結果と比較してランキングが付けられるようなものである。そのゲーム結果は、その端末ゲーム機121の上位の店ホスト111に送信され、さらにその店ホスト111から上位の全国集計ホスト101に送信される。全国集計ホスト101では、送信されてくるゲーム結果を集計して種々の集計データを作成する。
【0027】
特に、このゲームシステムでは、集計データとして、全国個人ランキングのほか、店毎の平均点ランキングを出力できるようになっている。店毎の平均点ランキングとは、各店毎に、その店内に配置されている(すなわち、1つの店ホストの下位に接続されている)端末ゲーム機でのゲーム結果の平均点を求め、それらの店毎平均点を成績順に並べたものである。以下、本ゲームシステムにおいて、そのような全国個人ランキングおよび店毎の平均点ランキングを集計して表示する処理手順について詳しく説明する。
【0028】
図5(a)は、端末ゲーム機121でプレイヤがゲームを開始するときに実行する処理の一部であるゲーム開始時通信処理のフローチャートを示す。ステップ501で、プレイヤの個人IDをメモリカード214から読み出し、所定の記憶領域に記憶し、処理を終了する。なお、メモリカードの代わりに他の記憶媒体を用いるようにしてもよいし、端末ゲーム機121においてプレイヤが、直接、自分の個人IDを入力するようにしてもよい。
【0029】
図5(b)は、端末ゲーム機121でゲーム終了したときに実行する処理の一部であるゲーム終了時通信処理のフローチャートを示す。ステップ511で、プレイヤの個人ゲーム結果および個人IDを、上位の店ホスト111に送信し、処理を終了する。
【0030】
図4(a)に、ステップ511で端末ゲーム機121から店ホスト111に送信するゲーム結果データ401を示す。ゲーム結果データ401は、個人ID411(メモリカード214から読み取ったデータ)と、そのプレイヤの個人ゲーム結果(得点やスコアなど)412からなる。
【0031】
図6(a)は、ステップ511で端末ゲーム機121から送信されたゲーム結果データ401を受信した店ホスト111が実行するゲーム結果受信時処理のフローチャートである。ステップ601で、受信したゲーム結果データ401に、そのゲームが行なわれた店を特定する識別子である店ID情報を付加して、全国集計ホスト101に送信する。次にステップ602で、受信したゲーム結果データ401を、ゲーム結果記憶部(RAM302あるいは外部記憶装置304内に設けられている)に記憶して、処理を終了する。
【0032】
図4(b)に、ステップ601で店ホスト111から全国集計ホスト101に送信するゲーム結果データ402を示す。ゲーム結果データ402は、個人ID421と、プレイヤの個人ゲーム結果422と、店ID423とからなる。なお、ここでは、端末ゲーム機を店毎のグループに分ける例を説明するが、別のグループ分けを行なう場合は、店IDの代わりに、当該グループを識別するグループID433を用いればよい。例えば、端末ゲーム機を地域毎のグループに分ける場合は、地域IDになる。
【0033】
図7および図8は、ステップ601で店ホスト111から送信されたゲーム結果データ402を受信した全国集計ホスト101が実行するゲーム結果受信時処理のフローチャートである。まずステップ701で、全国個人ランキング記憶部に空き領域があるか否かを判別し、空き領域があればステップ704に、無ければステップ702に、それぞれ進む。全国個人ランキング記憶部は、全国集計ホスト101のRAM302または外部記憶装置304内に設けられている記憶領域であり、全国の端末ゲーム機から店ホストを介して送信されてくる図4(b)のゲーム結果データ402を記憶して成績順にソートするための領域である。
【0034】
ステップ702では、受信したゲーム結果402の個人ゲーム結果422が、全国個人ランキング記憶部の一番悪い記録(ランキング最下位)より良い成績か否かを判別する。ランキング最下位より悪い結果であったときは、ステップ801に進む。ランキング最下位より良い結果であったときは、ステップ703に進む。
【0035】
ステップ703では、受信したゲーム結果402の個人ID421の記録がすでに全国個人ランキング記憶部内にあるか否か判別する。その個人の記録がすでにランク内にあれば、ステップ705で、受信したゲーム結果402とすでにランク内に存在するその個人の成績とを比較し、受信したゲーム結果402のほうが好成績のときは、その受信したゲーム結果をすでにランク内に存在するその個人の記録の上に上書きする。すでにランク内に存在する記録の方が好成績であったときは、上書きは行なわない。ステップ703でその個人の記録がランク内に無ければ、ステップ704で、全国個人ランキング記憶部の空き領域部分か、それが無ければ一番悪い記録部分に当該受信したゲーム結果402を記録する。次に、ステップ706で、全国個人ランキング記憶部のデータをソートし、成績順に並びかえる。
【0036】
次に、ステップ801で、店毎平均ランキング記憶部の記録中から、受信したゲーム結果データ402の店ID423に対応する記録を探索し、当該店ID423に対応する総得点に、受信したゲーム結果データ402の個人ゲーム結果422を足す。
【0037】
図4(c)に、店毎平均ランキング記憶部のフォーマットを示す。店毎平均ランキング記憶部404は、全国集計ホスト101のRAM302または外部記憶装置304内に設けられている記憶領域であり、店ID441、その店の端末ゲーム機で行なわれたゲームの個人ゲーム結果を足した総得点442、その店の端末ゲーム機で行なわれたゲームの総プレイ回数443、および平均点444からなる。ステップ801は、この店毎平均ランキング記憶部404から、受信したゲーム結果の店ID423を探して、対応する総得点442に足しこむ処理である。なお、店毎平均ランキング記憶部404中に、受信したゲーム結果の店ID423が無いときは、店毎平均ランキング記憶部404の空き領域にその店IDの記録を新たに登録するものとする。
【0038】
次に、ステップ802で、受信したゲーム結果の店ID423に対応する総プレイ回数443に1を足す。ステップ803では、受信したゲーム結果の店ID423に対応する平均点444を、平均点=総得点/総プレイ回数で計算し、記憶する。ステップ804で、店毎平均ランキング記憶部404内の記録を平均点444のよい順にソートし、店毎の平均点ランキングを作成する。ステップ805で、前記ステップ804で店毎平均ランキング記憶部404上に作成した平均点ランキング、および先にステップ706で全国個人ランキング記憶部上に作成した全国個人ランキングを、各店ホストに送信して、処理を終了する。
【0039】
図6(b)は、ステップ805で全国集計ホスト101から送信されたデータを受信した店ホスト111が実行する全国集計結果受信時処理のフローチャートを示す。ステップ611で、受信した全国個人別ランキングを、店ホスト111内に設けてある全国個人ランキング記憶部に記憶し表示する。ステップ612で、受信した店毎の平均点ランキングを、店ホスト111内に設けてある店毎平均ランキング記憶部に記憶し表示して、処理を終了する。表示は、店ホスト111の表示装置307に行なう。これにより、その店でゲームを行なっている全プレイヤは、自分の出したゲーム結果が含まれる全国個人別ランキングを見ることができるとともに、自分がゲームを行なっている店の平均点が他の店の平均点と比べてどの程度の成績かを知ることができる。
【0040】
なお、ランキングは、店ホストの表示装置307で表示するほか、各端末ゲーム機で、例えばプレイヤによるゲームが行なわれていない待ち状態にランキング表示するようにしてもよい。以下では、端末ゲーム機でランキング表示する際の手順を説明する。
【0041】
図5(c)は、端末ゲーム機121において、ゲームが行なわれていない待ち時間の間に所定時間間隔で実行されるランキング表示処理の手順を示す。なお、プレイヤによるゲーム終了時には、必ずこのランキング表示処理が実行されるものとする。まず、ステップ521で、店ホスト111に表示用ランキング要求(全国個人ランキングおよび店毎平均ランキングの取得要求)を送信する。次に、ステップ522で、店ホスト111からの表示用ランキングデータ受信処理を行なう。ステップ523で、表示用ランキングデータを受信したか否かを判別し、受信していなかったらステップ522に戻る。表示用ランキングデータを受信したら、ステップ524で当該受信した表示用ランキングデータ(全国個人ランキングおよび店毎平均ランキング)を表示装置207に表示するとともに受信ランキング記憶部に記憶し、処理を終了する。
【0042】
図6(c)は、店ホスト111において、端末ゲーム機121から送信された表示用ランキングデータの取得要求を受信したときに実行される表示用ランキング要求受信時処理の処理手順を示す。まずステップ621で、ゲーム結果記憶部(ステップ602で、受信したゲーム結果データ401が記憶されている)と受信ランキング記憶部(ステップ524で、上位の店ホストから受信した全国個人ランキングおよび店毎平均ランキングが記憶されている)のデータとから、表示用ランキングデータを作成する。表示用ランキングデータは、表示用ランキング記憶部に記憶しておく。表示用ランキングデータに反映したゲーム結果記憶部のデータは削除する。次に、ステップ622で、その表示用ランキングデータを、要求のあった端末ゲーム機に送信して処理を終了する。
【0043】
なお、ゲーム結果はすべて全国集計ホスト101に送られて、集計され、その集計結果として全国個人ランキングおよび店毎平均ランキングが各店ホストに送られてくるので、図6(c)の処理の代わりに、ゲーム結果が反映されたランキングを受信するまで待ってそのランキングをゲーム機に送信するようにしてもよい。ただし、そのようにすると各店ホストと全国集計ホストとの間に低速なネットワークが介在する場合などに、ゲーム結果が反映されたランキングがすぐに送られないことが考えられるので、図6(c)のようにしている。すなわち、各店ホストでは、全国集計ホストから送られてくる全国個人ランキングおよび店毎平均ランキングを一時記憶しておき、端末ゲーム機からのゲーム結果を受信したらそれも一時記憶しておき、必要な場合は、それらをマージしてランキングを作成して端末ゲーム機に送るようにしている。これにより、端末ゲーム機では、すぐにゲーム結果が反映されたランキングが表示できることになる。
【0044】
以上説明したように、本実施の形態によれば、全国個人ランキングのほか、店毎平均ランキングを集計できるので、店単位での平均点で他の店と競技するなど、プレイヤは個人の成績アップ以外の目的でもゲームが楽しめる。
【0045】
なお、上記実施の形態では、店毎の平均点をランキングにする例を説明したが、本発明は、これに限らず各ゲーム機が何らかのグループ分けされている場合に適用可能である。例えば、店単位でグループ分けする代わりに、国単位、所定の地域単位、あるいは性別などでグループ分けをしてもよい。また、各グループ内の平均点を集計する代わりに、各グループ単位の総得点、総プレイ回数などで集計して総得点ランキング、総プレイ回数ランキングを求めてもよい。さらに、野球ゲームなどで応援チームが入力されている場合に、その応援チーム別で何らかの集計を行なうようにしてもよい。
【0046】
端末ゲーム機のグループ分けというときは、ハードウエアとしての端末ゲーム機がグループ分けされている場合だけでなく、ゲームをプレイする際に動的にグループが決定される場合も含まれる。例えば、個人IDに、そのプレイヤの属する国や地域などの情報が含まれている場合は、その個人IDでプレイする限り任意の端末ゲーム機でプレイしても、そのゲーム機はその個人IDで特定される国や地域のグループに属すると認識される。
【0047】
上記実施の形態では、営業拠点の店単位に店ホストを設置した例を説明したが、店単位でなく、例えば地域ごとにローカルホストを設置してもよい。また、店ホストを設置せず、直接、端末ゲーム機と全国集計ホストとを接続するようにしてもよい。要するに、端末ゲーム機から全国集計ホストに送信するゲーム結果データに店IDなどのグループIDがついていればよい。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の実施の形態に係るゲームシステムの全体構成図
【図2】端末ゲーム機の構成例を示す図
【図3】ホストコンピュータの構成例を示す図
【図4】図1〜図3のゲームシステムにおけるデータの内容図
【図5】端末ゲーム機の処理手順を示すフローチャート図
【図6】店ホストコンピュータの処理手順を示すフローチャート図
【図7】全国集計ホストコンピュータの処理手順を示すフローチャート(その1)図
【図8】全国集計ホストコンピュータの処理手順を示すフローチャート(その2)図
【符号の説明】
【0049】
101…全国集計ホストコンピュータ、111〜113…店ホストコンピュータ、121〜126…端末ゲーム機、401…端末ゲーム機から店ホストに送られるゲーム結果データ、411…個人ID、412…個人ゲーム結果、402,403…店ホストから全国集計ホストへ送られるゲーム結果データ、421…個人ID、422…個人ゲーム結果、423…店ID、433…グループID、404…店毎平均ランキング記憶部、441…店ID、442…総得点、443…総プレイ回数、444…平均点。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
あらかじめグループ化された複数のゲーム機と、
前記ゲーム機におけるゲーム結果を取得し、前記グループに関する指標に基づいて集計する集計手段と
を備えたことを特徴とするゲームシステム。
【請求項2】
あらかじめグループ化された複数のゲーム機と、各グループ毎に設けられ、そのグループに含まれるゲーム機と接続されている中間ホストコンピュータと、前記グループ毎に設けられた中間ホストコンピュータに、ネットワークを介して接続された集計ホストコンピュータとを備えたゲームシステムであって、
前記ゲーム機は、当該ゲーム機でプレイされた個人ゲーム結果に、そのゲームをプレイした個人の識別子である個人IDを付加して、上位の中間ホストコンピュータに送信する手段を備え、
前記中間ホストコンピュータは、前記ゲーム機から送信される個人ゲーム結果および個人IDに、当該ゲーム機が含まれるグループの識別子であるグループIDを付加して、上位の集計ホストコンピュータに送信する手段を備え、
前記集計ホストコンピュータは、前記中間ホストコンピュータから送信される個人ゲーム結果、個人ID、およびグループIDを用いて、前記グループに関する指標に基づいて集計する集計手段と、該集計手段の集計結果を、前記中間コンピュータに送信する手段とを備え、
前記集計結果を、前記中間コンピュータおよび/または前記ゲーム機で表示することを特徴とするゲームシステム。
【請求項3】
前記グループは、端末ゲーム機が設置されている店単位、地域単位、もしくは国単位で分けたグループ、または、端末ゲーム機でプレイするプレイヤに関する属性で分けたグループであることを特徴とする請求項1または2に記載のゲームシステム。
【請求項4】
前記グループに関する指標に基づく集計は、前記グループ単位での平均点、総得点、または総プレイ回数であることを特徴とする請求項1または2に記載のゲームシステム。
【請求項5】
複数のゲーム機におけるゲーム結果を集計するゲーム結果集計方法であって、あらかじめグループ化された複数のゲーム機におけるゲーム結果を取得し、前記グループに関する指標に基づいて集計することを特徴とするゲーム結果集計方法。
【請求項6】
あらかじめグループ化された複数のゲーム機と、各グループ毎に設けられ、そのグループに含まれるゲーム機と接続されている中間ホストコンピュータと、前記グループ毎に設けられた中間ホストコンピュータに、ネットワークを介して接続された集計ホストコンピュータとを備えたゲームシステムにおけるゲーム結果集計方法であって、
前記ゲーム機でプレイされた個人ゲーム結果に、そのゲームをプレイした個人の識別子である個人IDを付加して、上位の中間ホストコンピュータに送信するステップと、
前記中間ホストコンピュータで、前記ゲーム機から送信される個人ゲーム結果および個人IDに、当該ゲーム機が含まれるグループの識別子であるグループIDを付加して、上位の集計ホストコンピュータに送信するステップと、
前記集計ホストコンピュータで、前記中間ホストコンピュータから送信される個人ゲーム結果、個人ID、およびグループIDを用いて、前記グループに関する指標に基づいて集計する集計ステップと、
前記集計ステップの集計結果を、前記中間コンピュータに送信するステップと、
前記集計結果を、前記中間コンピュータおよび/または前記ゲーム機で表示するステップと
を備えたことを特徴とするゲーム結果集計方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−334433(P2006−334433A)
【公開日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−253424(P2006−253424)
【出願日】平成18年9月19日(2006.9.19)
【分割の表示】特願平10−222012の分割
【原出願日】平成10年8月5日(1998.8.5)
【出願人】(000134855)株式会社バンダイナムコゲームス (1,157)
【Fターム(参考)】