説明

ゲームソフトウエア及びゲーム装置

【課題】操作キャラクタと会話する相手キャラクタの表情を、親密度に応じてきめ細かに変化させて表現する、ゲームソフトウエア及びゲーム装置の提供。
【解決手段】所定のイベントが発生する度に、操作キャラクタと各相手キャラクタとの間の親密度を評価値LV1〜LV7の形で演算してメモリ3に格納する手順FRP、会話場面で相手キャラクタの画像IM1を生成してディスプレイ9に表示するように指令する手順、会話場面において、相手キャラクタについて表現すべき感情を示す感情データPDを読み出して、相手キャラクタについての評価値から、相手キャラクタのまぶたの開閉状態及び目線位置を演算決定する手順、演算されたまぶたの開閉状態と目線位置に基づいて、会話画像を生成しディスプレイに表示する手順、を実行させるためのプログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレーヤが操作する操作キャラクタとの間で演算される親密度に応じてゲーム中における相手キャラクタのまぶたの閉じ具合や目線の位置が異なるように演出することの出来る、ゲームソフトウエア及びゲーム装置に関する。
【0002】
なお、本明細書において、「ゲームソフトウエア」とは、プログラムそれ自体及び必要に応じて該プログラムに付随して関連づけられた各種のデータを含む概念である。しかし、「ゲームソフトウエア」は必ずしもデータと関連づけられている必要はないが、プログラムは必ず有している。また、「この関連づけられた各種のデータ」は、プログラムと共にROMディスクなどのメモリ手段に格納されていてもよく、更には外部のメモリ手段にインターネットなどの通信媒介手段を介して読み出し自在に格納されていてもよい。
【背景技術】
【0003】
従来、この種のゲームソフトウエアとしては、プレーヤがコントローラを介して操作することの出来る操作キャラクタとの間の親密度(恋愛度、相性度、好意度など、操作キャラクタとゲーム中で会話するようにシナリオ展開上、設定されているキャラクタ(以後、単に「相手キャラクタ」という)との間の親密さに応じて、所定のプログラムに基づいてCPUにより演算されるパラメータであり、その演算方法には様々な手法が知られている。)に応じて相手キャラクタの表情を変化さて、ディスプレイに表示する手法が知られている。
【0004】
これらの手法は、相手キャラクタの顔全体についての表現を変化させるものであり、一旦、ディスプレイに表示された相手キャラクタの表情は、操作キャラクタと相手キャラクタとの間で交わされる所定の台詞がディスプレイに表示されている間は変化せず、維持されるものが多い。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これでは、相手キャラクタの表情が、操作キャラクタとの所定の会話毎に一定時間、固定されることとなり、現実性に欠けて、ゲームの興趣を損なう一因となっている。
【0006】
本発明は、上記した事情に鑑み、操作キャラクタと会話する相手キャラクタの表情を、操作キャラクタと相手キャラクタとの間の親密度に応じてきめ細かに変化させて表現することの出来る、ゲームソフトウエア及びゲーム装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の発明は、シナリオの進行に応じて、プレーヤがコントローラ(12)を介して操作する操作キャラクタと、当該操作キャラクタと会話する相手となる相手キャラクタ(CR)がゲーム世界の中で会話する会話場面を設定し、該会話場面における前記相手キャラクタの画像(IM1)をディスプレイ(9)に表示する手順を、コンピュータ(16)に実行させるゲームソフトウエア(GPR)において、
前記ゲームソフトウエアは、更に、前記コンピュータに、
前記ゲーム中で設定された所定のイベントが発生する度に、操作キャラクタと各相手キャラクタとの間の親密度を評価値(LV1〜LV7)の形で演算してメモリ(3)に格納する親密度演算格納手順(FRP)、
前記会話場面で前記操作キャラクタと会話を行うように前記シナリオ中で設定されている相手キャラクタの画像を生成して会話画像(CIM)を生成し、前記ディスプレイに表示するように指令する会話画像生成指令手順(SPP)、
前記会話場面において、前記相手キャラクタについて表現すべき感情を示す感情データ(PD)を前記メモリ(3,15)から読み出して、該読み出された表現すべき感情と前記相手キャラクタについての評価値から、前記会話場面における当該相手キャラクタの画像における、まぶたの開閉状態と目線位置の表現態様を演算決定する、目の表現態様演算決定手順(CCP)、
前記演算されたまぶたの開閉状態と目線位置に基づいて、前記会話場面における前記相手キャラクタの画像が表示された前記会話画像を生成し、前記ディスプレイに表示する、会話画像生成手順(CCP)、
を実行させるためのプログラムを有する、ゲームソフトウエアとして構成される。
【0008】
請求項2の発明は、前記目の表現態様演算決定手順は、
前記会話画像における前記相手キャラクタの画像における、まぶたを所定時間毎に開閉させる形で瞬きを表示する、瞬き制御手順(ECP)、
前記瞬きが行われた後の、前記相手キャラクタの、まぶたの開閉状態または目線位置の表現態様を演算決定する、目の表現態様変更手順(CCP)、
を有し、
前記会話画像生成手順は、前記目の表現態様変更手順により変更されたまぶたの開閉状態または目線位置の表現態様に基づいて、前記相手キャラクタが瞬きを行った後の会話画像を生成し、前記ディスプレイに表示することを特徴として構成される。
【0009】
請求項3の発明は、前記会話画像生成手順は、
前記演算決定されたまぶたの開閉状態と目線位置に基づいて、前記会話画像を生成するか否かを、前記評価値(LV1〜LV7)に基づいて設定された発生率(HP)により、演算決定する抽選手順(CCP)、及び、
前記抽選手順により、前記演算決定されたまぶたの開閉状態と目線位置に基づいて、前記会話画像を生成すると決定された場合にのみ、前記演算されたまぶたの開閉状態と目線位置に基づいて、前記会話場面における、前記相手キャラクタの画像が表示された前記会話画像を生成するように制御する、画像生成制御手順(CCP)を有するように構成される。
【0010】
請求項4の発明は、シナリオの進行に応じて、プレーヤがコントローラを介して操作する操作キャラクタと、当該操作キャラクタと会話する相手となる相手キャラクタがゲーム世界の中で会話する会話場面を設定し、該会話場面における前記相手キャラクタの画像をディスプレイに表示することの出来る、ゲーム装置において、
前記ゲーム装置は、
前記ゲーム中で設定された所定のイベントが発生する度に、操作キャラクタと各相手キャラクタとの間の親密度を評価値の形で演算してメモリに格納する親密度演算格納手段、
前記会話場面で前記操作キャラクタと会話を行うように前記シナリオ中で設定されている相手キャラクタの画像を生成して会話画像を生成し、前記ディスプレイに表示するように指令する会話画像生成指令手段、
前記会話場面において、前記相手キャラクタについて表現すべき感情を示す感情データを前記メモリから読み出して、該読み出された表現すべき感情と前記相手キャラクタについての評価値から、前記会話場面における当該相手キャラクタの画像における、まぶたの開閉状態と目線位置の表現態様を演算決定する、目の表現態様演算決定手段、及び、
前記演算されたまぶたの開閉状態と目線位置に基づいて、前記会話場面における前記相手キャラクタの画像が表示された前記会話画像を生成し、前記ディスプレイに表示する、会話画像生成手段、
を有するゲーム装置として構成される。
【発明の効果】
【0011】
請求項1及び4の発明によれば、操作キャラクタと会話する相手キャラクタの画像(IM1)におけるまぶたの開閉状態と目線位置が、操作キャラクタとの間の親密度の評価値(LV1〜LV7)及び当該会話場面の相手キャラクタ(CR)について表現すべき感情に応じて変化する形で制御されるので、操作キャラクタと会話する相手キャラクタの表情を、操作キャラクタと相手キャラクタとの間の親密度に応じてきめ細かに変化させて表現することが出来、人間味豊かな画像表現が可能となる。
【0012】
請求項2の発明によれば、瞬きの前後で、まぶたの開閉状態又は目線位置を変えることが出来、より人間味豊かな表現可能となる。
【0013】
請求項3の発明によれば、相手キャラクタの画像(IM1)が、いつも親密度の評価値により対応したまぶたの開閉状態と目線位置となってしまい、プレーヤに相手キャラクタの表情が予想されてしまい、ゲームの興趣がそがれるような事態の発生を防止することが出来、変化に富んだゲームソフトウエア(GPR)の提供が可能となる。
【0014】
なお、括弧内の番号等は、図面における対応する要素を示す便宜的なものであり、従って、本記述は図面上の記載に限定拘束されるものではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面に基づき、本発明の実施例を説明する。
【0016】
図1は、本発明が適用されるゲーム機の制御ブロック図、図2は、相手キャラクタ毎に設定された親密度レベルと表現すべき感情に応じた目の表現態様を示すテーブルの一例を示す図、図3は、目の表現態様テーブルの一例を示す図、図4は、親密度の評価レベルに応じた瞬き制御内容の一例を示すテーブル、図5は、相手キャラクタの画像の一例を示す図、図6は、相手キャラクタの画像の別を示す図、図7は、相手キャラクタの画像の更に別の例を示す図、図8は、相手キャラクタについての、目の表現制御の一例を示すフローチャートである。
【0017】
ゲーム装置20は、図1に示すように、記録媒体としてのROMディスク15に記録されたアドベンチャーゲームなどのゲームソフトウエアGPRに従って所定のゲームを実行するものである。ゲーム装置20は、マイクロプロセッサを主体として構成されたCPU1と、そのCPU1に対する主記憶装置としての、ROM2およびRAM3と、画像処理装置4およびサウンド処理装置6と、それらの装置に対するバッファ5、7と、ROMディスク読取装置8とを有している。ROM2には、ゲーム機の全体の動作制御に必要なプログラムとしてのオペレーティングシステムが書き込まれる。RAM3には記憶媒体としてのROMティスク15から読み取ったゲーム用のプログラムやデータが必要に応じて書き込まれる。画像処理装置4はCPU1から画像データを受け取ってフレームバッファ5上にゲーム画面を描画するとともに、その描画された画像のデータを所定のビデオ再生信号に変換して所定のタイミングでモニタ9に出力する。サウンド処理装置6は、ROMディスク15から読み出されてサウンドバッファ7に記録された音声、楽音等のデータや音源データ等を再生してスピーカ10から出力させる。ROMディスク読取装置8は、CPU1からの指示に従ってROMディスク15上に記録されたプログラムやデータを読み取り、その読み取った内容に対応した信号を出力する。ROMディスク15にはゲームの実行に必要なプログラムやデータが記録されている。モニタ9には家庭用のテレビ受像機が、スピーカ10にはそのテレビ受像機の内蔵スピーカが一般に使用される。
【0018】
さらに、CPU1にはバス14を介して通信制御デバイス11が接続され、そのデバイス11には入力装置としてのコントローラ12及び補助記憶装置13が適宜な接続ポートを介してそれぞれ着脱自在に接続される。コントローラ12は入力装置として機能するものであり、そこにはプレーヤによる操作を受け付ける操作キーなどの操作部材が設けられる。通信制御デバイス11は一定周期(例えば1/60秒)でコントローラ12の操作状態を走査し、その走査結果に対応した信号をCPU1に出力する。CPU1はその信号に基づいてコントローラ12の操作状態を判別する。コントローラ12及び補助記憶装置13は通信制御デバイス11に対して複数並列に接続可能である。
【0019】
以上の構成において、モニタ9、スピーカ10、コントローラ12、ROMディスク15及び補助記憶装置13を除く他の構成要素は所定のハウジング内に一体的に収容されてゲーム機本体16を構成する。このゲーム機本体16がコンピュータとして機能する。
【0020】
ROMディスク15上には、アクションゲーム、ロールプレイングゲームやアドベンチャーゲームなどの、所定のシナリオに従ってゲームが進行するゲームソフトウエアGPRが格納されている。
【0021】
ゲーム装置20においては、所定の初期化操作(例えば電源の投入操作)が行われるとCPU1がまずROM2のプログラムに従って所定の初期化処理を実行する。初期化が終わるとCPU1はROMディスク15上に格納された、ゲームソフトウエアGPRの読み込みを開始し、そのプログラムに従ってゲーム処理を開始する。プレーヤが入力装置であるコントローラ12に対して所定のゲーム開始操作を行うと、CPU1はその指示に基づいたゲームプログラムGPRの手順に従ってゲームの実行に必要な種々の処理を開始する。
【0022】
以後、ゲーム装置20は、読み込んだゲームソフトウエアGPRに従って、所定の処理を行って、モニタ9上に表示される画像を表示制御して、所定のシナリオを進行制御して行く。
【0023】
以上の構成のゲーム装置20では、ROMディスク15に記録されたプログラムをRAM3にロードしてCPU1で実行することにより、様々なジャンルのゲームをディスプレイ9の画面上でプレイすることが出来る。
【0024】
なお、本発明に係るゲームソフトウエアを機能させるコンピュータとして、例えば家庭用ゲーム機としてのゲーム機1を一例として説明したが、該ゲーム機1は、いわゆる携帯型ゲーム機であってもよく、更に、ゲーム専用の装置でなく、一般的な音楽や映像の記録媒体の再生なども可能な装置であってもよく、これに限らず、コンピュータとして、例えばパーソナルコンピュータ、携帯電話機など、つまりゲームソフトウエアを機能させることのできるものであれば何れのものでもよい。
【0025】
なお、ゲームソフトウエアGPRを構成する各種のプログラム及び各種のデータは、ゲームソフトウエアGPRのプログラム機能によって読み出し自在に有している限り、その格納態様は任意であり、本実施の形態のように、ゲームソフトウエアGPRのプログラムと共にROMディスク15中に格納するほかに、ゲーム機1とは独立したサーバーなどの外部のメモリ手段に格納しておき、ゲームソフトウエアGPR中に設けられた読み出しプログラムによって、インターネットなどの通信媒介手段を介してRAM3などのメモリにダウンロードするように構成してもよい。
【0026】
ゲームソフトウエアGPRによるゲームは、例えば、アドベンチャーゲームであり、プレーヤはコントローラ12を操作することにより、ゲームソフトエアGPRを介してCPU1により設定された操作キャラクタを操作して、同様にゲームソフトウエアGPRにより設定された相手キャラクタとゲームソフトウエアGPRにより設定されるゲーム世界で会話をしながら、所定のシナリオを進行してゆく。
【0027】
この際、ゲームソフトウエアGPRは、シナリオ進行プログラムSPPに基づいて、CPU1を介して、ゲームのシナリオの進行を制御するが、当該シナリオ中には、操作キャラクタとゲーム中に登場するキャラクタの間で発生するイベントとして、多様な会話場面が設定されている。
【0028】
シナリオ進行プログラムSPPは、こうした会話場面がシナリオ上で設定されている場合には、CPU1を介して、ゲームソフトウエアGPRを構成するキャラクタ制御プログラムCCPに対して、当該会話場面で操作キャラクタと会話を行うようにシナリオ中で設定されている相手キャラクタCRの画像を生成して、会話場面の画像としてディスプレイ9に表示するように指令する(図8のステップS1)。
【0029】
キャラクタ制御プログラムCCPは、これを受けて、CPU1を介してゲームソフトウエアGPR中のキャラクタデータファイルCDFから、操作キャラクタと会話する相手キャラクタCRに対応するキャラクタ映像データCIDを読み出し、画像処理装置4、フレームバッファ5を介して、会話画像CIMを生成し、ディスプレイ9に、図5に示すように表示する。
【0030】
なお、図1に示した、ゲームソフトウエアGPRには、該ゲームソフトウエアGPRを構成する、本発明に関連するソフトウエア要素のみを記述しており、ゲームソフトウエアGPRには、図1に記載された以外に、当該ゲームソフトウエアGPRを用いてゲームを実行する上で必要な多様なプログラム及びデータが格納されている。
【0031】
会話画像CIMは、シナリオ中で、操作キャラクタと会話することとなっている相手キャラクタの映像IM1がキャラクタ映像データCIDにより生成され、会話画像CIMの一部を構成する形で表示されている。なお、会話画像CIMには、相手キャラクタCR(一人以上、複数でも可)以外のキャラクタの画像や背景画像を同時に表示することも当然可能である。会話画像CIMの好ましい例としては、それぞれ独立したオブジェクトからなる一人以上の相手キャラクタCRと、これらキャラクタとは別個のオブジェクトからなる背景画像等をスクリーン画像として描画したものである。ここで言うオブジェクトとは、スプライト、キャラクタ画像をマッピングした単板ポリゴン、3Dポリゴンモデル等のことを意味する。
【0032】
ディスプレイ9に表示される会話画像CIMには、相手キャラクタCRの画像IM1の他に、会話表示領域CDAが会話画像CIMの下部に設定されており、ディスプレイ9に表示される。プレーヤは、当該会話表示領域CDAに表示されたメッセージMSGを読んで、相手キャラクタCRとの会話を進めてゆく。これらの、プレーヤが操作する操作キャラクタと該操作キャラクタと会話する相手キャラクタCRの会話内容は、シナリオ進行プログラムSPPがシナリオの進行状況に対応する形で、CPU1を介して、ゲームソフトウエアGPRを構成する会話進行プログラムCPPに会話の進行を制御するように指令し、会話進行プログラムCPPが、シナリオ展開に応じた会話データをCDAを、ゲームソフトウエアGPRを構成する会話データファイルCAFより読み出して、会話画像CIMの会話表示領域CDAに表示する形で制御される。
【0033】
例えば、図5に示した会話画像CIMの場合、会話表示領域CDAには、相手キャラクタCRの名前NAMとして「エリカ」が、また、当該相手キャラクタCRの発した言葉として、「あなたのことは 忘れないわ。」の台詞SFが、メッセージMSGとして表示されている。
【0034】
ところで、ゲームソフトウエアGPRは、シナリオ進行プログラムSPPによるシナリオの進行と並行する形で、CPU1を介してゲームソフトウエアGPRを構成する親密度演算プログラムFRPにより、プレーヤがコントローラ12を介して操作する操作キャラクタと、ゲーム中に登場する相手キャラクタCRTとの間の親密度(恋愛度、相性度、好意度など、操作キャラクタと相手キャラクタとの間の親密さに応じて、演算される公知のパラメータ)を、評価値の形で所定のイベント毎に常に演算している。親密度演算プログラムFRPは、プレーヤがコントローラ12を介して操作する操作キャラクタのゲーム中での行動や、言動、相手キャラクタCRに対する態度、ゲーム中の他のキャラクタに対する態度、ゲーム中でシナリオ進行プログラムSPPにより会話表示領域CDAに表示される、プレーヤが選択可能な選択肢に対する選択など、ゲーム中で設定された所定のイベントが発生する度に、公知の手法で、操作キャラクタ(即ち、プレーヤ)と相手キャラクタCRとの間の親密度を評価値として演算して、RAM3などの適宜なメモリに格納しておく。
【0035】
この親密度の評価値は、ゲーム中に登場する全ての相手キャラクタCRについて、演算され、各相手キャラクタCR毎にメモリに格納される。また、シナリオ進行プログラムSPPによる、シナリオ進行中に、親密度に影響を与えるイベントが発生した場合には、シナリオ進行プログラムSPPに基づいてCPU1が親密度演算プログラムFRPを介して、当該イベントが対象としている相手キャラクタCRとの間の親密度を再演算し、メモリ中の対応する相手キャラクタCRの親密度の評価値を更新する。
【0036】
本実施例のゲームソフトウエアGPRの場合、図4に示すように、全ての相手キャラクタCRについて、親密度の評価値に応じて、レベルLV1からレベルLV7の7段階に評価レベルLVが設定されており、レベルLV1は、操作キャラクタと相手キャラクタCRとの間の親密度は最も低く、レベルLV7は、操作キャラクタと相手キャラクタCRとの間の親密度は最も高いものと設定される。この評価レベルLV1〜LV7も、評価値と共にRAM3に各相手キャラクタCR毎に格納され、適宜評価値の更新と共に、更新される。なお、この評価レベルLV1〜LV7を、評価値そのものと見なすことも出来る。
【0037】
そこで、前述のキャラクタ制御プログラムCCPは、シナリオ進行プログラムSPPから、操作キャラクタと会話する相手の相手キャラクタCRの映像を生成するように指令された際に、その時点での当該相手キャラクタCRと操作キャラクタとの間の親密度の評価レベルをRAM3を参照することにより読み出す(図8のステップS2)。そして、シナリオ進行プログラムSPPにより生成を指令された相手キャラクタCRについての、後述する感情データPDに基づいて、会話画像CIMで表示すべき相手キャラクタCRの目の表現態様を決定する。
【0038】
即ち、シナリオ進行プログラムSPPは、キャラクタ制御プログラムCCPに対して相手キャラクタCRの映像を生成するように指令する際に、相手キャラクタCRについて表現するべき感情を、感情データPDとしてCPU1を介して通知する(図8のステップS1)。シナリオ進行プログラムSPPが実行するシナリオには、ディスプレイ9に表現すべき相手キャラクタCRの感情が、表示すべき会話場面ごとにパラメータとして、各相手キャラクタCR毎に、感情データPDとして、設定されているので、ディスプレイ9に表示すべき会話場面がシナリオ展開上決定されると、その場面に応じた感情データPDが、当該会話場面に登場する相手キャラクタCRの属性データ(RAM3またROMディスク15などの適宜なメモリに格納されている)から読み出され、キャラクタ制御プログラムCCPに通知される。
【0039】
例えば、本ゲームソフトウエアGPRの場合、感情データPDとして、図2に示すように、「通常」、「喜び」、「悲しみ」、「引き気味」、「驚き」、「キメ」などが複数種類(何種類でも良い)、設定されている。
【0040】
キャラクタ制御プログラムCCPは、シナリオ進行プログラムSPPから、表示すべき相手キャラクタCRについての感情データPDを受け取ったところで、ゲームソフトウエアGPRを構成する親密度/感情レベルテーブルTBLを参照して、通知された感情データPDと現在の相手キャラクタCRの評価値レベルLV1〜LV7から、会話画像CIMで表示すべき相手キャラクタCRの目の表現態様を決定する(図8のステップS3)。
【0041】
即ち、親密度/感情レベルテーブルTBLには、図2に示すように、各相手キャラクタCR(図2に示す場合は、相手キャラクタCRとして「エリカ」、「キョウコ」、「ルナ」の3人が設定されているが、相手キャラクタCRの数は、一名以上、何人設定されていても良い)毎に、その時点の親密度の評価値レベルLV1〜LV7及び当該相手キャラクタCRについて設定されている感情データPDに応じた、目の表現態様が、複数種類、図2の場合、例えばNo.0からNo.4の5種類設定されており(何種類設定されていても良い)、ディスプレイ9で表現すべき場面の相手キャラクタCRの感情が感情データPDで指定され、更にその時点の相手キャラクタCRの操作キャラクタに対する親密度の評価値レベルLVが判明すると、会話画像CIMで表現されるべき相手キャラクタCRの目の表情、即ち目の表現態様DMは、親密度/感情レベルテーブルTBLを参照することにより直ちに決定される。
【0042】
例えば、相手キャラクタCRが「エリカ」であり、表現する感情が感情データPDで、「悲しみ」と、シナリオ進行プログラムSPPから指定され、その時点の相手キャラクタCR「エリカ」の親密度の評価値レベルがLV7の場合には、親密度/感情レベルテーブルTBLにより、目の表現態様DMは、「No.0」と決定される。
【0043】
親密度/感情レベルテーブルTBLを参照することにより、キャラクタ制御プログラムCCPによりCPU1を介して、相手キャラクタCRの画像IM1を生成する際の目の表現態様DMが、決定されたところで、キャラクタ制御プログラムCCPは、ゲームソフトウエアGPRを構成する目の表現態様テーブルTB2を参照して、決定された目の表現態様DMに対応した、まぶたの開閉状態及び目線の位置の具体的なの制御態様(表現態様)を決定する(図8のステップS4)。
【0044】
即ち、目の表現態様テーブルTB2には、図3に示すように、各目の表現態様DMに応じて、まぶたの開閉状態及び目線の位置の具体的な表現態様が規定されている。即ち、「No.0」の表現態様DMは、まぶたを開いた状態で、目線の位置は通常の正面を向いた、従って操作キャラクタの方を向いた形での表現が設定され、「No.1」の表現態様DMは、まぶたを開いた状態で、目線の位置は、通常の正面を向いた状態から脇にそらした、従って操作キャラクタの方から目線を外した形での表現が設定され、「No.2」の表現態様DMは、まぶたを半分開いた「半目」状態で、目線の位置は、通所の正面を向いた、従って操作キャラクタの方を向いた形での表現が設定され、「No.3」の表現態様DMは、まぶたを半分開いた「半目」状態で、目線の位置は、通常の正面を向いた状態から脇にそらした、従って操作キャラクタの方から目線を外した形での表現が設定され、「No.4」の表現態様DMは、まぶたを閉じた状態が設定されている。
【0045】
従って、目の表現態様DMが、親密度/感情レベルテーブルTBLを参照することにより、No.0からNo.4のいずれかに決定されると、その相手キャラクタCRの目の具体的な表現態様は、目の表現態様テーブルTB2を参照することにより、キャラクタ制御プログラムCCPによりCPU1を介して直ちに決定される。
【0046】
こうして、会話画像CIMにおける相手キャラクタCRの目の表現態様DMが具体的に決定されると、キャラクタ制御プログラムCCPはCPU1を介して、当該決定された相手キャラクタCRについての目の表現態様DMを、実際の会話画像CIMにおいて発生させる際の確率、即ち、発生率HPを決定する演算を行う。また、同時に、ゲームソフトウエアGPRを構成する瞬き制御プログラムECPに対して、決定された目の表現態様DMがNo.4以外の場合に、会話画像CIMにおいて表示されている相手キャラクタCRが、瞬きを行った後の、目の表現態様DMについても、決定する演算を行うようにCPU1を介して指令する。
【0047】
即ち、ディスプレイ9に表示された相手キャラクタCRの画像IM1に対して、瞬き制御プログラムECPは、当該表示された相手キャラクタCRのまぶたを所定時間毎に開閉させる形で表示する、瞬き制御行う。これは、例えば、各相手キャラクタCRについて、まぶたを閉じた画像と、半目の画像をキャラクタ映像データCIDとしてキャラクタデータファイルCDFに用意しておき、瞬きする時点で、それまでの画像と入れ替える形で画像IM1を生成することにより行う。この会話画像CIMにおける瞬き制御は、ゲームソフトウエアGPRにおいては既に公知の技術なので、こここではその詳細な説明は省略する。
【0048】
即ち、キャラクタ制御プログラムCCPは、ゲームソフトウエアGPRを構成する瞬き制御テーブルTB3を参照して、相手キャラクタCRについての親密度の評価値レベルLVに応じて、目の表現態様DMの発生率HPを決定すると共に、瞬き制御プログラムECPは、瞬き後の目の表現態様DMを、演算決定する。瞬き制御テーブルTB3には、図4に示すように、評価値レベルLV1〜LV7毎に設定された発生率HPと、その後の制御指示データIDが格納されており、発生率HPには、親密度/感情レベルテーブルTBLで決定された目の表現態様DMが実際に会話画像CIMで表現される確率を、各評価値レベルLV1〜LV7に応じて設定された発生率HPで抽選制御する。
【0049】
即ち、各評価値レベルLV1〜LV7で設定された発生率HPで抽選し、当選した場合(親密度/感情レベルテーブルTBLで決定された目の表現態様DMにより会話画像CIMを生成する旨の決定をした場合)に限り、キャラクタ制御プログラムCCPがCPU1を介して、親密度/感情レベルテーブルTBLで決定された目の表現態様DMにより、相手キャラクタCRの画像IM1が生成表示され、それ以外の場合には、目の表現態様DMが「No.0」の通常の状態で表示され、相手キャラクタCRの目の表現態様にランダム性を付与する。
【0050】
これにより、親密度/感情レベルテーブルTBLで決定される目の表現態様DMが、必ずしも、会話画像CIMの相手キャラクタCRの画像IM1において、表現される訳ではなくなり、所定の評価値レベルLVの操作キャラクタに対して、相手キャラクタCRの画像IM1が、常に同じ目の表現態様DMで表現される事態の発生を防止し、相手キャラクタCRがあたかも自由意志を持った一人の人間のように振る舞う様子を表現することが出来る。
【0051】
瞬き制御テーブルTB3は、更に、制御指示データIDとして、瞬き後の目線の制御について規定しており、瞬き制御プログラムECPは、相手キャラクタCRが瞬きした後の制御を、相手キャラクタCRについての評価値レベルLV1〜LV7に応じて設定された制御指示データIDに基づいて行う(図8のステップS5)。
【0052】
即ち、瞬き制御テーブルTB3は、親密度の評価値レベルLVが高いLV7からLV5の場合には、制御指示データIDとして、「次の瞬きで、必ず元の目線(操作キャラクタの方に向いた、正面方向の目線)に戻る。」との指示がなされており、操作キャラクタと親密度が高い相手キャラクタCRの場合には、発生率HPにより、相手キャラクタCRの画像IM1の目線がそれる方向に制御された場合(図3の目の表現態様DMがNo.1又はNo.3の場合に相当)でも、次の瞬きで、目線は操作キャラクタ側に向いた通常の目線に戻すように画像IM1が生成制御され、親密度の高さを演出する。
【0053】
また、親密度の評価値レベルLVが中程度のLV4からLV2の場合には、制御指示データIDとして、「次の瞬きで、また抽選をする。」との指示がなされており、操作キャラクタと親密度がそれほど高くない相手キャラクタCRの場合には、発生率HPにより、相手キャラクタCRの画像IM1の目線がそれる方向に制御された場合(図3の目の表現態様DMがNo.1又はNo.3の場合に相当)、次の瞬きに際しても、同様の発生率HPでの抽選(実際に目線をそらせるか否かを発生率HPに基いて演算すること)を行い、瞬きの後の相手キャラクタCRの目線は、「そらす」場合と「正常」に戻る場合が、発生率HPで演算決定される。この発生率HPは、親密度の評価値レベルが高いほど低く設定されているために、親密度が高い相手キャラクタCRの場合には、次の瞬きで、正常な目線に戻る確率が高い。これにより、相手キャラクタCRの目線は、瞬きの度に、親密度の評価値レベルLVに対応する発生率HPで抽選演算された目線となり、目線がそれたり、操作キャラクタ側に戻ったりといった、落ち着きのない状態が演出され、相手キャラクタCRが戸惑っているような精神状態を効果的に演出することが出来る。しかも、親密度が高いほど、瞬きの度に、目線がそれる確率が低いので、操作キャラクタCR、即ちプレーヤに対する親密さを表現することが出来る。
【0054】
また、親密度の評価値レベルLVが低いLV1の場合には、制御指示データIDとして、「一度目線をそらしたら、次の表情まで目線は戻らない」との指示がなされている。即ち、操作キャラクタと親密度が低い相手キャラクタCRの場合には、親密度の評価値レベルの中では最も高い発生率HP(図4の場合、70パーセント)で、相手キャラクタCRの画像IM1の目線がそれる方向に制御され(図3の目の表現態様DMがNo.1又はNo.3の場合に相当)、更に、次の瞬き以降、相手キャラクタCRの画像IM1が別の表情の画像に変更されるまで、目線が戻されることはない。これにより、相手キャラクタCRの目線は、操作キャラクタ方向である正面方向から、所定の台詞SFが表示されている間中、それた形で表示されるように制御され、相手キャラクタCRが操作キャラクタを避けている精神状態を効果的に演出することが出来る。
【0055】
なお、瞬き制御プログラムECPによる、CPU1を介した瞬きの後の目の表現態様DMの変更対象は、目線ばかりでなく、まぶたの開閉についても同時に行うように制御することも可能である。更に、目線の位置の変更とまぶたの開閉状態の変更を、瞬きの度、選択的に行うように制御することも可能である。
【0056】
こうして、会話画像CIMを表示する際に、最初に生成される会話画像CIMに表示される相手キャラクタCRの画像IM1の、当初の目の表現態様DM及び、その後の、画像IM1に対する瞬き制御が所定の時間間隔で行われて、各瞬きの後の目の表現態様DMが瞬き制御テーブルTB3で演算決定されると、キャラクタ制御プログラムCCPは、会話画像CIMを生成するに際して、まず、当該決定された当初の目の表現態様DM及び発生率HPに基づいて、キャラクタCRの画像IM1を生成する。
【0057】
こうして生成されたキャラクタCRの画像IM1は、例えば、目の表現態様DMがNo.0の場合には、図5に示すように、画像IM1は、まぶたを開いた状態で、目線は通常の正面を向いた、従って操作キャラクタの方を向いた形で生成され、ディスプレイ9に会話画像CIMとして表示される(図8のステップS6)。
【0058】
また、例えば、目の表現態様DMがNo.2の場合には、図6に示すように、画像IM1は、まぶたを半分開いた半目状態で、目線は通常の正面を向いた、従って操作キャラクタの方を向いた形で生成され、ディスプレイ9に会話画像CIMとして表示される。
【0059】
更に、例えば、目の表現態様DMがNo.1の場合には、図7に示すように、画像IM1は、まぶたを開いた状態で、目線は通常の正面を向いた状態から脇にそらした、従って操作キャラクタの方から目線を外した形で生成され、ディスプレイ9に会話画像CIMとして表示される。

【0060】
これ以外に、目の表現態様DMがNo.3及びNo.4が有るが、同様な形でディスプレイ9に生成表示されるので、その図示は省略する。
【0061】
これらの会話画像CIMにおける相手キャラクタCRの画像IM1に対する目の表現態様DMを変化させる制御は、図5に示すように、会話進行プログラムCPPが、会話表示領域CDAにある所定の台詞SFを表示している、一定時間の間において行われる。通常、会話表示領域CADに表示される台詞SFの表示進行は、プレーヤのコントローラ12を介して入力される台詞表示進行指令に基づいて、会話進行プログラムCPPにより、CPU1を介して、次の台詞SFが会話データファイルCAFより読み出され、それまで会話表示領域CADに表示されていた台詞SFと入れ替わる形でディスプレイ9に表示され形で行われる。従って、会話画像CIMにおける相手キャラクタCRの画像IM1に対する目の表現態様DMを変化させる先述の制御は、会話表示領域CADの台詞SFの表示を更新させる(進める)ために、プレーヤがコントローラ12を介して台詞表示進行指令をCPU1に対して入力する間、即ちプレーヤがディスプレイ9に表示された台詞SFを読んで理解するに足だけの所定の時間をおいて、プレーヤにより繰り返し入力される台詞表示進行指令の間の時間帯(この間は、表示されている台詞SFは変わらない)に行われることとなる。
【0062】
このように、操作キャラクタと間の親密度と会話画像CIMで表現すべき相手キャラクタについての感情に応じて、会話画像CIMにおける相手キャラクタCRの画像IM1のまぶたの状態と目線の状態が変化するので、プレーヤは、あたかも現実の人間を相手に会話を行っているような感覚を持つことが出来、操作キャラクタCRに対してリアリテイを持って対応することが可能となり、ゲームの興趣を高めることが出来る。
【0063】
また、瞬き制御プログラムECPにより、相手キャラクタCRの画像IM1に対して瞬きが表現されると、その後の目の表現態様DMは、瞬き制御テーブルTB3により、再度演算決定され、例えば図5から図7に示すように、それまでのまぶたの開閉状態や目線の位置とは異なる目の表現態様DMで、キャラクタ制御プログラムCCPによりCPU1を介して、画像IM1が表現される可能性が有る(発生率HP及び制御指示データIDに依存)。これにより、瞬きの前後で、まぶたの開閉状態や目線の位置などの、目の表現態様DMを、親密度の評価値レベルLVに応じて多様に変化させることが出来、自然で人間味に富んだ相手キャラクタの表情表現が可能となる。
【0064】
以上の実施形態においては、CPU1がゲーム制御装置を構成し、そのCPU1と特定のソフトウエアとの組み合わせによってゲーム制御装置の各種の手段を構成したが、それらの手段の少なくとも一部は論理回路に置換してもよい。また、本発明は家庭用ゲームシステムに限らず、種々の規模のゲームシステムとして構成してよい。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明は、コンピュータを利用した電子ゲーム機器及びコンピュータに実行させる娯楽用ソフトウエアとして利用することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】図1は、本発明が適用されるゲーム機の制御ブロック図。
【図2】図2は、相手キャラクタ毎に設定された親密度レベルと表現すべき感情に応じた目の表現態様を示すテーブルの一例を示す図。
【図3】図3は、目の表現態様テーブルの一例を示す図。
【図4】図4は、親密度の評価レベルに応じた瞬き制御内容の一例を示すテーブル。
【図5】図5は、相手キャラクタの画像の一例を示す図。
【図6】図6は、相手キャラクタの画像の別を示す図。
【図7】図7は、相手キャラクタの画像の更に別の例を示す図。
【図8】図8は、相手キャラクタについての、目の表現制御の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0067】
3……メモリ(RAM)
9……ディスプレイ
12……コントローラ
15……メモリ(ROMディスク)
16……ゲーム機本体(コンピュータ)
20……ゲーム装置
CR……相手キャラクタ
HP……発生率
PD……感情データ
IM1……画像
CCP……キャラクタ制御プログラム
CIM……会話画像
ECP……瞬き制御プログラム
FRP……親密度演算プログラム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シナリオの進行に応じて、プレーヤがコントローラを介して操作する操作キャラクタと、当該操作キャラクタと会話する相手となる相手キャラクタがゲーム世界の中で会話する会話場面を設定し、該会話場面における前記相手キャラクタの画像をディスプレイに表示する手順を、コンピュータに実行させるゲームソフトウエアにおいて、
前記ゲームソフトウエアは、更に、前記コンピュータに、
前記ゲーム中で設定された所定のイベントが発生する度に、操作キャラクタと各相手キャラクタとの間の親密度を評価値の形で演算してメモリに格納する親密度演算格納手順、
前記会話場面で前記操作キャラクタと会話を行うように前記シナリオ中で設定されている相手キャラクタの画像を生成して会話画像を生成し、前記ディスプレイに表示するように指令する会話画像生成指令手順、
前記会話場面において、前記相手キャラクタについて表現すべき感情を示す感情データを前記メモリから読み出して、該読み出された表現すべき感情と前記相手キャラクタについての評価値から、前記会話場面における当該相手キャラクタの画像における、まぶたの開閉状態と目線位置の表現態様を演算決定する、目の表現態様演算決定手順、
前記演算されたまぶたの開閉状態と目線位置に基づいて、前記会話場面における前記相手キャラクタの画像が表示された前記会話画像を生成し、前記ディスプレイに表示する、会話画像生成手順、
を実行させるためのプログラムを有する、ゲームソフトウエア。
【請求項2】
前記目の表現態様演算決定手順は、
前記会話画像における前記相手キャラクタの画像における、まぶたを所定時間毎に開閉させる形で瞬きを表示する、瞬き制御手順、
前記瞬きが行われた後の、前記相手キャラクタの、まぶたの開閉状態または目線位置の表現態様を演算決定する、目の表現態様変更手順、
を有し、
前記会話画像生成手順は、前記目の表現態様変更手順により変更されたまぶたの開閉状態または目線位置の表現態様に基づいて、前記相手キャラクタが瞬きを行った後の会話画像を生成し、前記ディスプレイに表示することを特徴とする、請求項1記載のゲームソフトウエア。
【請求項3】
前記会話画像生成手順は、
前記演算決定されたまぶたの開閉状態と目線位置に基づいて、前記会話画像を生成するか否かを、前記評価値に基づいて設定された発生率により、演算決定する抽選手順、及び、
前記抽選手順により、前記演算決定されたまぶたの開閉状態と目線位置に基づいて、前記会話画像を生成すると決定された場合にのみ、前記演算されたまぶたの開閉状態と目線位置に基づいて、前記相手キャラクタの画像が表示された前記会話画像を生成するように制御する、画像生成制御手順を有する、請求項1記載のゲームソフトウエア。
【請求項4】
シナリオの進行に応じて、プレーヤがコントローラを介して操作する操作キャラクタと、当該操作キャラクタと会話する相手となる相手キャラクタがゲーム世界の中で会話する会話場面を設定し、該会話場面における前記相手キャラクタの画像をディスプレイに表示することの出来る、ゲーム装置において、
前記ゲーム装置は、
前記ゲーム中で設定された所定のイベントが発生する度に、操作キャラクタと各相手キャラクタとの間の親密度を評価値の形で演算してメモリに格納する親密度演算格納手段、
前記会話場面で前記操作キャラクタと会話を行うように前記シナリオ中で設定されている相手キャラクタの画像を生成して会話画像を生成し、前記ディスプレイに表示するように指令する会話画像生成指令手段、
前記会話場面において、前記相手キャラクタについて表現すべき感情を示す感情データを前記メモリから読み出して、該読み出された表現すべき感情と前記相手キャラクタについての評価値から、前記会話場面における当該相手キャラクタの画像における、まぶたの開閉状態と目線位置の表現態様を演算決定する、目の表現態様演算決定手段、及び、
前記演算されたまぶたの開閉状態と目線位置に基づいて、前記会話場面における前記相手キャラクタの画像が表示された前記会話画像を生成し、前記ディスプレイに表示する、会話画像生成手段、
を有するゲーム装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−42844(P2006−42844A)
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−223767(P2004−223767)
【出願日】平成16年7月30日(2004.7.30)
【出願人】(000105637)コナミ株式会社 (106)
【Fターム(参考)】