ゲーム用カード撮像装置
【課題】 透明板上に置かれたゲーム用カードの画像を、反射光の映り込みなく撮像可能なゲーム用カード撮像装置を提供する。
【解決手段】 カードゲーム装置３のカード載置台４３（透明アクリル板１１）の下部に円形孔１３３を形成したベースが設けられる。透明アクリル板１１とベース１３はケース１５に固定され、ケース１５内には、下から順に、カメラ基板２５、反射防止板２１、ＬＥＤ基板１９、拡散板１７がそれぞれスペーサを介して重ねて固定される。ＬＥＤ基板１９上の四隅近くにＬＥＤ２０が接続され、中央には円形孔２４が形成される。拡散板１７の中央にも円形孔２４と同口径の円形孔１８が形成され、円形孔２４と円形孔１８に接するように筒状の反射防止シート２３が嵌め込まれる。カード載置台４３に載置されたゲーム用カードの裏面の絵柄にＬＥＤ２０の拡散板１７による透過光が当たり、透明アクリル板１１による反射のない撮像画像が得られる。
【解決手段】 カードゲーム装置３のカード載置台４３（透明アクリル板１１）の下部に円形孔１３３を形成したベースが設けられる。透明アクリル板１１とベース１３はケース１５に固定され、ケース１５内には、下から順に、カメラ基板２５、反射防止板２１、ＬＥＤ基板１９、拡散板１７がそれぞれスペーサを介して重ねて固定される。ＬＥＤ基板１９上の四隅近くにＬＥＤ２０が接続され、中央には円形孔２４が形成される。拡散板１７の中央にも円形孔２４と同口径の円形孔１８が形成され、円形孔２４と円形孔１８に接するように筒状の反射防止シート２３が嵌め込まれる。カード載置台４３に載置されたゲーム用カードの裏面の絵柄にＬＥＤ２０の拡散板１７による透過光が当たり、透明アクリル板１１による反射のない撮像画像が得られる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、カードゲーム機に搭載されるゲーム用カード撮像装置に関し、更に詳しくは、透明板上に置かれたゲーム用カードの画像を、反射光の映り込みなく撮像可能なゲーム用カード撮像装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
近年、カードを使用してゲームを行なうアーケードゲーム機が提案され、量販店やゲームセンターなどに設置されている（特許文献１）。
【０００３】
特許文献１のゲーム装置は、カード載置台を備え、遊戯者はこのカード載置台上に複数のゲーム用カード置き、このカードの組合せにより対戦型ゲームを実施する。ゲーム用カードの表面にはゲームに用いるキャラクターの絵柄が印刷されているが、裏面にはカード固有のバーコードが印刷されており、このバーコードをゲーム装置に内蔵されたバーコードリーダーで読み取ることにより、カード載置台に置かれたカードを識別し、ゲームを実施する。
尚、このゲーム装置は、複数のカードを挿入してカード載置台上に置くための透明のホルダーを使用するが、このホルダーにはＩＣタグが装着されており、ゲーム装置に内蔵されているＩＣタグリーダによりＩＣタグに格納されているデータが読み取られる。
【特許文献１】特開２００７−６１３４０号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながら、特許文献１のゲーム装置は、バーコードリーダーでゲーム用カード固有のバーコードを読み取るもので、カードの種類またはカードの組合せによってゲームが実施される。すなわち、カードの絵柄を読み取っているわけではない。
【０００５】
カードの絵柄や、カードのおき方によりゲームを実施するようなゲーム機を実現するためには、カードの絵柄を画像データとして撮像装置等により取り込む必要がある。
ゲーム用カードは、ゲーム装置に設けられた載置台に遊戯者が置くが、載置台はアクリル板、ガラス板等の透明板であり、この透明板に接するゲーム用カード面に照明光を当てて撮像装置で撮像すると、照明光がアクリル板で反射され、カメラに映り込み、逆光のような状態になり、画面が白抜けしてしまい、ゲーム用カードの絵柄が正しく撮像されないという問題が生じる。
【０００６】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、透明板上に置かれたゲーム用カードの画像を、反射光の映り込みなく撮像可能なゲーム用カード撮像装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
前述した課題を解決するための本発明は、透明板の上に置かれたゲーム用カードの絵柄を認識するためのゲーム用カード撮像装置であって、撮像装置と、撮像装置の上方に設置され、複数の発光ダイオードを搭載し、前記撮像装置の上方に開口部を形成したＬＥＤ基板と、前記ＬＥＤ基板の上方に設置され、開口部を有する拡散板と、前記撮像装置と、前記ＬＥＤ基板と、前記拡散板を固定して収納する上部が開口したケースと、前記ケース上部の開口部に当接載置され、前記ゲーム用カードよりも小さな開口部を中央に有する遮蔽板と、を備え、前記遮蔽板上に前記透明板が設けられることを特徴とするゲーム用カード撮像装置である。
前記撮像装置は、ＣＭＯＳイメージセンサまたはＣＣＤ（電荷結合素子）イメージセンサであることが望ましい。
【０００８】
前記ゲーム用カードは、カラーまたはモノクロ印画が施されている。
ＬＥＤ基板上の複数の発光ダイオードを光源とする光は、上方に設置された拡散板を介して均一にゲーム用カードを照らすことが可能になる。
【０００９】
また、好ましくは、前記ＬＥＤ基板および前記拡散板の開口部に接するように挿設された筒状の反射防止シートを更に備えることが望ましい。
筒状の反射防止シートをＬＥＤ基板および拡散板の開口部に接するように挿設することにより、発光ダイオードを光源とする光は間接光のみになってゲーム用カードを照らすことになり、ゲーム用カードを載置する透明板による反射を防止することが可能になる。
【００１０】
更に、前記撮像装置と前記ＬＥＤ基板の間に設置され、前記撮像装置のレンズ大の開口部を備えた反射防止板を更に備えることが望ましい。
この反射防止板を設けることにより、ゲーム用カード撮像装置内で反射し、撮像装置に映り込む可能性のある光を吸収することが可能になる。
【００１１】
前記ゲーム用カード撮像装置は、対戦型カードゲーム機に内蔵され、前記撮像装置により撮像された前記ゲーム用カードの画像データは、前記撮像装置に接続されたＵＳＢインタフェースにより外部の制御装置に送られ、前記制御装置による特徴認識処理により前記ゲーム用カードが識別される。
以上のような構成により、透明板の上に置かれたゲーム用カードの画像を光の映り込みなく撮像することが可能になり、ゲーム用カードの種別や、置き方等を正しく認識することが可能になり、ゲームを正しく実施することが可能になる。
【発明の効果】
【００１２】
本発明によれば、透明板上に置かれたゲーム用カードの画像を、反射光の映り込みなく撮像可能なゲーム用カード撮像装置を提供することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１３】
以下、図面に基づいて本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
図１は、本実施の形態のゲーム用カード撮像装置１の一実施例を示す斜視図である。
【００１４】
ゲーム用カード撮像装置１は、ＣＭＯＳイメージセンサまたはＣＣＤイメージセンサであるカメラ２７（以下、ＣＭＯＳまたはＣＣＤセンサ２７）とＵＳＢ（ユニバーサル・シリアルバス）インタフェース等からなるカメラ基板２５と、ＬＥＤ（２０ａ、２０ｂ、２０ｃ、２０ｄ）と電源回路からなるＬＥＤ基板１９、拡散板１７、反射防止板２１、反射防止シート２３と、これらを収納するケース（１５ａ、１５ｂ）、ケース１５の上部に固定されるベース１３および透明アクリル板１１からなる。
【００１５】
透明アクリル板１１およびベース１３は、例えば、それぞれ透明アクリル製およびスチール製の同形の板であり、ベース１３には中央に円形孔１３３が形成されている。この円形孔１３３はゲーム用カードを上に置くことにより塞ぐことのできる大きさである。
透明アクリル板１１の上に遊戯者がゲーム用カードを置くと、ゲーム用カード裏面のベース１３の円形孔１３３上の部分がＣＭＯＳまたはＣＣＤセンサ２７によって撮像される。
透明アクリル板１１は、透明板であればガラス板であってもよい。
【００１６】
透明アクリル板１１およびベース１３は、それぞれ４箇所に設けられた固定孔（１１１、１３１）と、ケース（前部）１５ａ上部の固定孔１５１によってビス等で固定される。
【００１７】
カメラ基板２５には、ＣＭＯＳまたはＣＣＤセンサ２７に加えて電源、ＵＳＢインタフェース等の周辺回路が搭載されており、ＵＳＢインタフェースを介してＵＳＢケーブル２９が接続されている。このＵＳＢケーブル２９を介して、撮像された画像データが後述するカードゲーム装置３の制御部に送られ、ゲーム用カードの認識処理が実行され、ゲームが稼動する。
【００１８】
ＣＭＯＳまたはＣＣＤセンサ基板２５の上部には、スペーサ（１０５ａ、１０５ｂ、１０５ｃ、１０５ｄ）を介して反射防止板２１が設置される。反射防止板２１の上面には黒色のつや消しシートが貼られており、上部からの光線の反射を防止する。
また、反射防止板２１にはＣＭＯＳまたはＣＣＤセンサ２７のレンズ径とほぼ等しい口径の円形孔２２が形成されている。
【００１９】
反射防止板２１の上部には、四隅のスペーサ（１０３ａ、１０３ｂ、１０３ｃ、１０３ｄ）を介してＬＥＤ基板１９が設置される。
ＬＥＤ基板１９は、四隅に近い位置に設けられたＬＥＤ（Ｌｉｇｈｔ Ｅｍｉｔｔｉｎｇ Ｄｉｏｄｏ：発光ダイオード）（２０ａ、２０ｂ、２０ｃ、２０ｄ）と電源回路から成る。電源回路は、図示していないが、カメラ基板２５に接続されているＵＳＢケーブル２９から分岐させ、ＬＥＤ基板１９に供給する。
【００２０】
ＬＥＤ基板１９の中央部には円形孔２４が形成されている。円形孔２４の口径は反射防止板２１に形成された円形孔２２よりも大きく、ゲーム用カードを円形孔１３３を通してＣＭＯＳまたはＣＣＤセンサ２７で撮像するのに十分の大きさである。
【００２１】
ＬＥＤ基板１９の上部には、四隅のスペーサ（１０１ａ、１０１ｂ、１０１ｃ、１０１ｄ）を介して拡散板１７が設けられる。
拡散板１７は、例えば、白色スモークのアクリル板製である。拡散板１７の中央部には円形孔１８が形成されている。円形孔１８の口径はＬＥＤ基板１９の円形孔２４の口径と同一に形成される。
【００２２】
ＬＥＤ基板１９の円形孔２４と拡散板１７の円形孔１８の両方に接するように、筒状の反射防止シート２３が嵌め込まれる。
反射防止シート２３は、反射防止板２１に貼られたものと同様の黒色つや消しシートである。
【００２３】
カメラ基板２５をケース（前部）１５ａの底部にビス等により固定することにより、カメラ基板２５、反射防止板２１、ＬＥＤ基板１９、拡散板１７がケース（前部）１５ａに収納される。ケース（前部）１５ａにケース（後部）１５ｂを嵌め込み固定する。
【００２４】
図２は、図１のゲーム用カード撮像装置１を組み込んだカードゲーム装置３の説明図である。同図（ａ）は、カードゲーム装置３の外観説明図である。
【００２５】
カードゲーム装置３は、ゲーム内容やゲーム方法等が表示されるディスプレイ装置３１、コイン投入口３３、返却レバー３５、コイン返却口３７、カード取出口３９、プレイボタン（４１ａ、４１ｂ）、カード載置台４３等から成る。
図１に示したゲーム用カード撮像装置１は、カードゲーム装置３の内部の、カード載置台４３である透明アクリル板１１の下部に内蔵される。
【００２６】
遊戯者は、ゲームをする際、料金をコイン投入口３３に投入する。コインが投入されると、ゲーム用カードがカード取出口３９から排出される。遊戯者は、輩出されたゲーム用カードや、以前から持っている同じゲーム用のカードをカード載置台４３の上に置き、プレイボタン４１を操作してゲームを実行する。
２人の遊戯者が対戦してゲームを行なう場合には、プレイボタン４１ａおよびプレイボタン４１ｂをそれぞれの遊戯者が使用してゲームを行なう。
【００２７】
図２（ｂ）は、カード載置台４３の部分の拡大図である。
カード載置台４３の表面部分は、ゲーム用カード撮像装置１の透明アクリル板１１である。
図２（ｃ）は、ゲーム用カードの例である。カード(表)５１とカード（裏）５３には同様の絵柄が印刷されている。
【００２８】
カード載置台４３上にゲーム用カードを置くと、遊戯者にはカードの表５１が見える。一方、カードの裏５３の絵柄は、透明アクリル板１１の下部のベース１３の円形孔１３３を通してゲーム用カード撮像装置１のＣＭＯＳまたはＣＣＤセンサ２７により撮像される。
【００２９】
図３は、図１のゲーム用カード撮像装置１を方向Ａから見た図、図４は、図３に示したゲーム用カード撮像装置１を方向Ｂから見た図である。
【００３０】
図３に示すように、ゲーム用カードは拡散板１７および反射防止シート２３を設けることにより、ＬＥＤ基板１９上のＬＥＤ２０は遮蔽された空間内で点灯することになる。透明アクリル板１１上にゲーム用カードを載置すると、円形孔１３３はゲーム用カードにより塞がれ、ＬＥＤ２０の光を拡散板１７で透過した間接光のみがゲーム用カード裏面５３を照らすことになり、透明アクリル板１１による光の反射がなくなり、良好な撮像データが得られることになる。
【００３１】
以上のように、拡散板１７および反射防止シート２３を設けることにより、ＬＥＤ２０の直接光が透明アクリル板１１に反射することなく、良好な画像データを得ることができ、ゲーム用カードをカード載置台４３上で回転した場合であっても、絵柄を良好に撮像し、画像データの変化を正確に捉えることが可能になる。
【００３２】
尚、本発明は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、種々の改変が可能であり、それらも、本発明の技術範囲に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【００３３】
【図１】本実施の形態のゲーム用カード撮像装置１の斜視説明図
【図２】カードゲーム装置３の説明図
【図３】ゲーム用カード撮像装置１を方向Ａから見た断面図
【図４】ゲーム用カード撮像装置１を方向Ｂから見た鳥瞰図
【符号の説明】
【００３４】
１………ゲーム用カード撮像装置
３………カードゲーム装置
１１………透明アクリル板
１３………ベース
１５ａ、１５ｂ………ケース
１７………拡散板
１９………ＬＥＤ基板
２０ａ、２０ｂ、２０ｃ、２０ｄ………ＬＥＤ
２１………反射防止板
２３………反射防止シート
２５………カメラ基板
２７………ＣＭＯＳまたはＣＣＤセンサ
２９………ＵＳＢケーブル
１８、２２、２４、１３３………円形孔
【技術分野】
【０００１】
本発明は、カードゲーム機に搭載されるゲーム用カード撮像装置に関し、更に詳しくは、透明板上に置かれたゲーム用カードの画像を、反射光の映り込みなく撮像可能なゲーム用カード撮像装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
近年、カードを使用してゲームを行なうアーケードゲーム機が提案され、量販店やゲームセンターなどに設置されている（特許文献１）。
【０００３】
特許文献１のゲーム装置は、カード載置台を備え、遊戯者はこのカード載置台上に複数のゲーム用カード置き、このカードの組合せにより対戦型ゲームを実施する。ゲーム用カードの表面にはゲームに用いるキャラクターの絵柄が印刷されているが、裏面にはカード固有のバーコードが印刷されており、このバーコードをゲーム装置に内蔵されたバーコードリーダーで読み取ることにより、カード載置台に置かれたカードを識別し、ゲームを実施する。
尚、このゲーム装置は、複数のカードを挿入してカード載置台上に置くための透明のホルダーを使用するが、このホルダーにはＩＣタグが装着されており、ゲーム装置に内蔵されているＩＣタグリーダによりＩＣタグに格納されているデータが読み取られる。
【特許文献１】特開２００７−６１３４０号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながら、特許文献１のゲーム装置は、バーコードリーダーでゲーム用カード固有のバーコードを読み取るもので、カードの種類またはカードの組合せによってゲームが実施される。すなわち、カードの絵柄を読み取っているわけではない。
【０００５】
カードの絵柄や、カードのおき方によりゲームを実施するようなゲーム機を実現するためには、カードの絵柄を画像データとして撮像装置等により取り込む必要がある。
ゲーム用カードは、ゲーム装置に設けられた載置台に遊戯者が置くが、載置台はアクリル板、ガラス板等の透明板であり、この透明板に接するゲーム用カード面に照明光を当てて撮像装置で撮像すると、照明光がアクリル板で反射され、カメラに映り込み、逆光のような状態になり、画面が白抜けしてしまい、ゲーム用カードの絵柄が正しく撮像されないという問題が生じる。
【０００６】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、透明板上に置かれたゲーム用カードの画像を、反射光の映り込みなく撮像可能なゲーム用カード撮像装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
前述した課題を解決するための本発明は、透明板の上に置かれたゲーム用カードの絵柄を認識するためのゲーム用カード撮像装置であって、撮像装置と、撮像装置の上方に設置され、複数の発光ダイオードを搭載し、前記撮像装置の上方に開口部を形成したＬＥＤ基板と、前記ＬＥＤ基板の上方に設置され、開口部を有する拡散板と、前記撮像装置と、前記ＬＥＤ基板と、前記拡散板を固定して収納する上部が開口したケースと、前記ケース上部の開口部に当接載置され、前記ゲーム用カードよりも小さな開口部を中央に有する遮蔽板と、を備え、前記遮蔽板上に前記透明板が設けられることを特徴とするゲーム用カード撮像装置である。
前記撮像装置は、ＣＭＯＳイメージセンサまたはＣＣＤ（電荷結合素子）イメージセンサであることが望ましい。
【０００８】
前記ゲーム用カードは、カラーまたはモノクロ印画が施されている。
ＬＥＤ基板上の複数の発光ダイオードを光源とする光は、上方に設置された拡散板を介して均一にゲーム用カードを照らすことが可能になる。
【０００９】
また、好ましくは、前記ＬＥＤ基板および前記拡散板の開口部に接するように挿設された筒状の反射防止シートを更に備えることが望ましい。
筒状の反射防止シートをＬＥＤ基板および拡散板の開口部に接するように挿設することにより、発光ダイオードを光源とする光は間接光のみになってゲーム用カードを照らすことになり、ゲーム用カードを載置する透明板による反射を防止することが可能になる。
【００１０】
更に、前記撮像装置と前記ＬＥＤ基板の間に設置され、前記撮像装置のレンズ大の開口部を備えた反射防止板を更に備えることが望ましい。
この反射防止板を設けることにより、ゲーム用カード撮像装置内で反射し、撮像装置に映り込む可能性のある光を吸収することが可能になる。
【００１１】
前記ゲーム用カード撮像装置は、対戦型カードゲーム機に内蔵され、前記撮像装置により撮像された前記ゲーム用カードの画像データは、前記撮像装置に接続されたＵＳＢインタフェースにより外部の制御装置に送られ、前記制御装置による特徴認識処理により前記ゲーム用カードが識別される。
以上のような構成により、透明板の上に置かれたゲーム用カードの画像を光の映り込みなく撮像することが可能になり、ゲーム用カードの種別や、置き方等を正しく認識することが可能になり、ゲームを正しく実施することが可能になる。
【発明の効果】
【００１２】
本発明によれば、透明板上に置かれたゲーム用カードの画像を、反射光の映り込みなく撮像可能なゲーム用カード撮像装置を提供することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１３】
以下、図面に基づいて本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
図１は、本実施の形態のゲーム用カード撮像装置１の一実施例を示す斜視図である。
【００１４】
ゲーム用カード撮像装置１は、ＣＭＯＳイメージセンサまたはＣＣＤイメージセンサであるカメラ２７（以下、ＣＭＯＳまたはＣＣＤセンサ２７）とＵＳＢ（ユニバーサル・シリアルバス）インタフェース等からなるカメラ基板２５と、ＬＥＤ（２０ａ、２０ｂ、２０ｃ、２０ｄ）と電源回路からなるＬＥＤ基板１９、拡散板１７、反射防止板２１、反射防止シート２３と、これらを収納するケース（１５ａ、１５ｂ）、ケース１５の上部に固定されるベース１３および透明アクリル板１１からなる。
【００１５】
透明アクリル板１１およびベース１３は、例えば、それぞれ透明アクリル製およびスチール製の同形の板であり、ベース１３には中央に円形孔１３３が形成されている。この円形孔１３３はゲーム用カードを上に置くことにより塞ぐことのできる大きさである。
透明アクリル板１１の上に遊戯者がゲーム用カードを置くと、ゲーム用カード裏面のベース１３の円形孔１３３上の部分がＣＭＯＳまたはＣＣＤセンサ２７によって撮像される。
透明アクリル板１１は、透明板であればガラス板であってもよい。
【００１６】
透明アクリル板１１およびベース１３は、それぞれ４箇所に設けられた固定孔（１１１、１３１）と、ケース（前部）１５ａ上部の固定孔１５１によってビス等で固定される。
【００１７】
カメラ基板２５には、ＣＭＯＳまたはＣＣＤセンサ２７に加えて電源、ＵＳＢインタフェース等の周辺回路が搭載されており、ＵＳＢインタフェースを介してＵＳＢケーブル２９が接続されている。このＵＳＢケーブル２９を介して、撮像された画像データが後述するカードゲーム装置３の制御部に送られ、ゲーム用カードの認識処理が実行され、ゲームが稼動する。
【００１８】
ＣＭＯＳまたはＣＣＤセンサ基板２５の上部には、スペーサ（１０５ａ、１０５ｂ、１０５ｃ、１０５ｄ）を介して反射防止板２１が設置される。反射防止板２１の上面には黒色のつや消しシートが貼られており、上部からの光線の反射を防止する。
また、反射防止板２１にはＣＭＯＳまたはＣＣＤセンサ２７のレンズ径とほぼ等しい口径の円形孔２２が形成されている。
【００１９】
反射防止板２１の上部には、四隅のスペーサ（１０３ａ、１０３ｂ、１０３ｃ、１０３ｄ）を介してＬＥＤ基板１９が設置される。
ＬＥＤ基板１９は、四隅に近い位置に設けられたＬＥＤ（Ｌｉｇｈｔ Ｅｍｉｔｔｉｎｇ Ｄｉｏｄｏ：発光ダイオード）（２０ａ、２０ｂ、２０ｃ、２０ｄ）と電源回路から成る。電源回路は、図示していないが、カメラ基板２５に接続されているＵＳＢケーブル２９から分岐させ、ＬＥＤ基板１９に供給する。
【００２０】
ＬＥＤ基板１９の中央部には円形孔２４が形成されている。円形孔２４の口径は反射防止板２１に形成された円形孔２２よりも大きく、ゲーム用カードを円形孔１３３を通してＣＭＯＳまたはＣＣＤセンサ２７で撮像するのに十分の大きさである。
【００２１】
ＬＥＤ基板１９の上部には、四隅のスペーサ（１０１ａ、１０１ｂ、１０１ｃ、１０１ｄ）を介して拡散板１７が設けられる。
拡散板１７は、例えば、白色スモークのアクリル板製である。拡散板１７の中央部には円形孔１８が形成されている。円形孔１８の口径はＬＥＤ基板１９の円形孔２４の口径と同一に形成される。
【００２２】
ＬＥＤ基板１９の円形孔２４と拡散板１７の円形孔１８の両方に接するように、筒状の反射防止シート２３が嵌め込まれる。
反射防止シート２３は、反射防止板２１に貼られたものと同様の黒色つや消しシートである。
【００２３】
カメラ基板２５をケース（前部）１５ａの底部にビス等により固定することにより、カメラ基板２５、反射防止板２１、ＬＥＤ基板１９、拡散板１７がケース（前部）１５ａに収納される。ケース（前部）１５ａにケース（後部）１５ｂを嵌め込み固定する。
【００２４】
図２は、図１のゲーム用カード撮像装置１を組み込んだカードゲーム装置３の説明図である。同図（ａ）は、カードゲーム装置３の外観説明図である。
【００２５】
カードゲーム装置３は、ゲーム内容やゲーム方法等が表示されるディスプレイ装置３１、コイン投入口３３、返却レバー３５、コイン返却口３７、カード取出口３９、プレイボタン（４１ａ、４１ｂ）、カード載置台４３等から成る。
図１に示したゲーム用カード撮像装置１は、カードゲーム装置３の内部の、カード載置台４３である透明アクリル板１１の下部に内蔵される。
【００２６】
遊戯者は、ゲームをする際、料金をコイン投入口３３に投入する。コインが投入されると、ゲーム用カードがカード取出口３９から排出される。遊戯者は、輩出されたゲーム用カードや、以前から持っている同じゲーム用のカードをカード載置台４３の上に置き、プレイボタン４１を操作してゲームを実行する。
２人の遊戯者が対戦してゲームを行なう場合には、プレイボタン４１ａおよびプレイボタン４１ｂをそれぞれの遊戯者が使用してゲームを行なう。
【００２７】
図２（ｂ）は、カード載置台４３の部分の拡大図である。
カード載置台４３の表面部分は、ゲーム用カード撮像装置１の透明アクリル板１１である。
図２（ｃ）は、ゲーム用カードの例である。カード(表)５１とカード（裏）５３には同様の絵柄が印刷されている。
【００２８】
カード載置台４３上にゲーム用カードを置くと、遊戯者にはカードの表５１が見える。一方、カードの裏５３の絵柄は、透明アクリル板１１の下部のベース１３の円形孔１３３を通してゲーム用カード撮像装置１のＣＭＯＳまたはＣＣＤセンサ２７により撮像される。
【００２９】
図３は、図１のゲーム用カード撮像装置１を方向Ａから見た図、図４は、図３に示したゲーム用カード撮像装置１を方向Ｂから見た図である。
【００３０】
図３に示すように、ゲーム用カードは拡散板１７および反射防止シート２３を設けることにより、ＬＥＤ基板１９上のＬＥＤ２０は遮蔽された空間内で点灯することになる。透明アクリル板１１上にゲーム用カードを載置すると、円形孔１３３はゲーム用カードにより塞がれ、ＬＥＤ２０の光を拡散板１７で透過した間接光のみがゲーム用カード裏面５３を照らすことになり、透明アクリル板１１による光の反射がなくなり、良好な撮像データが得られることになる。
【００３１】
以上のように、拡散板１７および反射防止シート２３を設けることにより、ＬＥＤ２０の直接光が透明アクリル板１１に反射することなく、良好な画像データを得ることができ、ゲーム用カードをカード載置台４３上で回転した場合であっても、絵柄を良好に撮像し、画像データの変化を正確に捉えることが可能になる。
【００３２】
尚、本発明は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、種々の改変が可能であり、それらも、本発明の技術範囲に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【００３３】
【図１】本実施の形態のゲーム用カード撮像装置１の斜視説明図
【図２】カードゲーム装置３の説明図
【図３】ゲーム用カード撮像装置１を方向Ａから見た断面図
【図４】ゲーム用カード撮像装置１を方向Ｂから見た鳥瞰図
【符号の説明】
【００３４】
１………ゲーム用カード撮像装置
３………カードゲーム装置
１１………透明アクリル板
１３………ベース
１５ａ、１５ｂ………ケース
１７………拡散板
１９………ＬＥＤ基板
２０ａ、２０ｂ、２０ｃ、２０ｄ………ＬＥＤ
２１………反射防止板
２３………反射防止シート
２５………カメラ基板
２７………ＣＭＯＳまたはＣＣＤセンサ
２９………ＵＳＢケーブル
１８、２２、２４、１３３………円形孔
【特許請求の範囲】
【請求項１】
透明板の上に置かれたゲーム用カードの絵柄を認識するためのゲーム用カード撮像装置であって、
撮像装置と、
撮像装置の上方に設置され、複数の発光ダイオードを搭載し、前記撮像装置の上方に開口部を形成したＬＥＤ基板と、
前記ＬＥＤ基板の上方に設置され、開口部を有する拡散板と、
前記撮像装置と、前記ＬＥＤ基板と、前記拡散板を固定して収納する上部が開口したケースと、
前記ケース上部の開口部に当接載置され、前記ゲーム用カードよりも小さな開口部を中央に有する遮蔽板と、を備え、
前記遮蔽板上に前記透明板が設けられることを特徴とするゲーム用カード撮像装置。
【請求項２】
前記ＬＥＤ基板および前記拡散板の開口部に接するように挿設された筒状の反射防止シートを更に備えることを特徴とする請求項１記載のゲーム用カード撮像装置。
【請求項３】
前記撮像装置と前記ＬＥＤ基板の間に設置され、前記撮像装置のレンズ大の開口部を備えた反射防止板を更に有することを特徴とする請求項１または請求王２記載のゲーム用カード撮像装置。
【請求項４】
前記撮像装置は、ＣＭＯＳイメージセンサまたはＣＣＤ（電荷結合素子）イメージセンサであることを特徴とする請求項１乃至請求項３のいずれかに記載のゲーム用カード撮像装置。
【請求項５】
前記撮像装置により撮像された前記ゲーム用カードの画像データは、前記撮像装置に接続されたＵＳＢインタフェースにより外部の制御装置に送られ、前記制御装置による特徴認識処理により前記ゲーム用カードが識別されることを特徴とする請求項１乃至請求項４のいずれかに記載のゲーム用カード撮像装置。
【請求項６】
前記ゲーム用カードは、カラーまたはモノクロ印画が施されていることを特徴とする請求項１乃至請求項５のいずれかに記載のゲーム用カード撮像装置。
【請求項７】
前記ゲーム用カード撮像装置は、対戦型カードゲーム機に内蔵されることを特徴とする請求項１乃至請求項６のいずれかに記載のゲーム用カード撮像装置。
【請求項１】
透明板の上に置かれたゲーム用カードの絵柄を認識するためのゲーム用カード撮像装置であって、
撮像装置と、
撮像装置の上方に設置され、複数の発光ダイオードを搭載し、前記撮像装置の上方に開口部を形成したＬＥＤ基板と、
前記ＬＥＤ基板の上方に設置され、開口部を有する拡散板と、
前記撮像装置と、前記ＬＥＤ基板と、前記拡散板を固定して収納する上部が開口したケースと、
前記ケース上部の開口部に当接載置され、前記ゲーム用カードよりも小さな開口部を中央に有する遮蔽板と、を備え、
前記遮蔽板上に前記透明板が設けられることを特徴とするゲーム用カード撮像装置。
【請求項２】
前記ＬＥＤ基板および前記拡散板の開口部に接するように挿設された筒状の反射防止シートを更に備えることを特徴とする請求項１記載のゲーム用カード撮像装置。
【請求項３】
前記撮像装置と前記ＬＥＤ基板の間に設置され、前記撮像装置のレンズ大の開口部を備えた反射防止板を更に有することを特徴とする請求項１または請求王２記載のゲーム用カード撮像装置。
【請求項４】
前記撮像装置は、ＣＭＯＳイメージセンサまたはＣＣＤ（電荷結合素子）イメージセンサであることを特徴とする請求項１乃至請求項３のいずれかに記載のゲーム用カード撮像装置。
【請求項５】
前記撮像装置により撮像された前記ゲーム用カードの画像データは、前記撮像装置に接続されたＵＳＢインタフェースにより外部の制御装置に送られ、前記制御装置による特徴認識処理により前記ゲーム用カードが識別されることを特徴とする請求項１乃至請求項４のいずれかに記載のゲーム用カード撮像装置。
【請求項６】
前記ゲーム用カードは、カラーまたはモノクロ印画が施されていることを特徴とする請求項１乃至請求項５のいずれかに記載のゲーム用カード撮像装置。
【請求項７】
前記ゲーム用カード撮像装置は、対戦型カードゲーム機に内蔵されることを特徴とする請求項１乃至請求項６のいずれかに記載のゲーム用カード撮像装置。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図２】
【図３】
【図４】
【公開番号】特開２００９−３００７０５（Ｐ２００９−３００７０５Ａ）
【公開日】平成２１年１２月２４日（２００９．１２．２４）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００８−１５４７９３（Ｐ２００８−１５４７９３）
【出願日】平成２０年６月１３日（２００８．６．１３）
【出願人】（０００００２８９７）大日本印刷株式会社 (14,506)
【出願人】（５０８１７９４８６）有限会社アンペックス (1)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２１年１２月２４日（２００９．１２．２４）
【国際特許分類】
【出願日】平成２０年６月１３日（２００８．６．１３）
【出願人】（０００００２８９７）大日本印刷株式会社 (14,506)
【出願人】（５０８１７９４８６）有限会社アンペックス (1)
【Ｆターム（参考）】
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