ゲーム装置、ゲーム制御方法、及びゲーム制御プログラム
【課題】娯楽性の高いゲーム制御技術を提供する。
【解決手段】ゲーム装置10は、ゲームフィールドの画面を生成して表示する画面生成部66と、ゲームフィールドの内部に所定のタイミングでオブジェクトを追加するオブジェクト生成部41と、ゲームフィールドの内部に追加されたオブジェクトを、ゲームフィールド内で所定の法則にしたがって自動的に移動させ、オブジェクトがゲームフィールドの枠、又は、ゲームフィールド内に存在する別のオブジェクトに接触して静止する位置を判定するオブジェクト制御部42と、ユーザの操作にしたがって、静止したオブジェクトを移動させて配置を変更する移動制御部43と、静止した複数のオブジェクトの配置が所定の条件を満たすか否かを判定する条件判定部44と、条件が満たされたときに、条件を満たした複数のオブジェクトをゲームフィールドから消去するオブジェクト消去部45と、を備える。
【解決手段】ゲーム装置10は、ゲームフィールドの画面を生成して表示する画面生成部66と、ゲームフィールドの内部に所定のタイミングでオブジェクトを追加するオブジェクト生成部41と、ゲームフィールドの内部に追加されたオブジェクトを、ゲームフィールド内で所定の法則にしたがって自動的に移動させ、オブジェクトがゲームフィールドの枠、又は、ゲームフィールド内に存在する別のオブジェクトに接触して静止する位置を判定するオブジェクト制御部42と、ユーザの操作にしたがって、静止したオブジェクトを移動させて配置を変更する移動制御部43と、静止した複数のオブジェクトの配置が所定の条件を満たすか否かを判定する条件判定部44と、条件が満たされたときに、条件を満たした複数のオブジェクトをゲームフィールドから消去するオブジェクト消去部45と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム制御技術に関し、とくに、ゲームフィールド内に追加されるオブジェクトを消滅させるパズルゲームを制御するゲーム装置、ゲーム制御方法、及びゲーム制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ゲームフィールド上方から落下してくるオブジェクトを回転又は移動させながらゲームフィールドに積み上げ、所定の条件を満たす配置にしてオブジェクトを消滅させる、いわゆる「落ち物ゲーム」が幅広いユーザ層に親しまれている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このようなパズルゲームは、数多く市場に出回っているが、基本的なコンセプトはいずれも同じであり、変わり映えがしないものが多い。新鮮な面白さを味わうことのできる特色あるパズルゲームの開発が望まれている。
【0004】
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、より娯楽性の高いゲーム制御技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のある態様は、ゲーム制御プログラムに関する。このゲーム制御プログラムは、ゲームフィールドの画面を生成して表示する機能と、前記ゲームフィールドの内部に所定のタイミングでオブジェクトを追加する機能と、前記ゲームフィールドの内部に追加された前記オブジェクトを、前記ゲームフィールド内で所定の法則にしたがって自動的に移動させる機能と、前記オブジェクトが前記ゲームフィールドの枠、又は、前記ゲームフィールド内に存在する別のオブジェクトに接触して静止する位置を判定する機能と、ユーザの操作にしたがって、前記オブジェクトを移動させて配置を変更する機能と、静止した複数のオブジェクトの配置が所定の条件を満たすか否かを判定する機能と、前記条件が満たされたときに、前記条件を満たした複数のオブジェクトを前記ゲームフィールドから消去する機能と、をコンピュータに実現させることを特徴とする。
【0006】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、より娯楽性の高いゲーム制御技術を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
実施の形態に係るゲーム装置は、ゲームフィールド内に次々に追加される複数のオブジェクトを、所定の条件を満たすように配置させて消去するパズルゲームを制御する。本実施の形態では、卵の孵化器に見立てたゲームフィールドに、球形の卵が積み上げられていき、ユーザが卵を移動させて、同種の卵が4個以上直線状に隣接するように配置させると、卵からヒヨコが孵化してゲームフィールドから飛び去るという設定でゲームを進行させる。まず、ゲームの概要について説明する。
【0009】
図1は、実施の形態に係るゲーム装置の表示画面の例を示す。表示画面100には、孵化器102が表示されており、孵化器102の内部に、5種類のタマゴ110が次々に産み落とされる。孵化器102に産み落とされたタマゴ112は、重力の作用により落下し、孵化器102の底や既に積み上げられているタマゴに当たって跳ね返るなど、物理法則にしたがって移動した後、互い違いに積み上がるように安定位置で静止する。全てのタマゴ110は同じ半径を有する球であり、面心立方格子(立方最密格子)を形成するように最密に積み上げられる。ただし、タマゴ110が落下したり移動したりするタイミングなどによっては、格子欠陥に相当する隙間114が生じる場合もある。
【0010】
孵化器102に積み上げられたタマゴの配置は、タマゴを移動させるためのタマゴポンプ104を用いて変更することができる。タマゴポンプ104は、タマゴを内部に収容した状態で上下左右に移動させることが可能なオブジェクトである。本実施の形態では、一段のタマゴを収容可能とするが、複数段のタマゴを収容して同時に移動させるようにしてもよい。タマゴポンプ104は、それ自体を左右にスライドさせることで、内部に収容したタマゴを左右に移動させるための棒状のオブジェクトであると考えてもよいし、押し込まれた状態では折り畳まれており、タマゴが押し出されてくると孵化器102の外側に伸び、内部に収容されたタマゴを孵化器102の内部に押し込むと再び折り畳まれる伸縮可能なオブジェクトであると考えてもよい。
【0011】
タマゴポンプ104が棒状のオブジェクトであると考えた場合、タマゴポンプ104は、孵化器102の幅よりも長いので、必ず左右のどちらかが孵化器102の外にはみ出した状態になっている。タマゴポンプ104を左右にスライドさせると、外にはみ出していた部分に収容されていたタマゴが孵化器102の内部に押し込まれ、タマゴポンプ104が存在する段の反対側のタマゴが孵化器102の外に押し出される。このように、タマゴポンプ104を用いて、タマゴを孵化器102の外に引き出すことができる。タマゴポンプ104によりタマゴが孵化器102の外部に押し出されていると考えることもできるし、引き出されていると考えることもできるが、どちらも同じ状態を指しているので、本実施の形態では、とくに用語を使い分けない。図1の例では、タマゴポンプ104の長さは、タマゴ3つ分だけ孵化器102の幅よりも長く、3つのタマゴを孵化器102の外に引き出すことができるようになっている。引き出されたタマゴは、ユーザの操作により、それらのタマゴの間で互いに位置を入れ替えることができる。また、タマゴが引き出された状態でタマゴポンプ104を上下に移動すると、引き出されたタマゴを上下に移動させることができる。このとき、孵化器102の内部のタマゴは上下に移動させないようにする。このように、タマゴの位置を入れ替えたり上下に移動させたりしてから、タマゴポンプ104を孵化器102に押し戻すと、孵化器102内のタマゴの配置を変更することができる。
【0012】
孵化器102の幅がタマゴ6個分であり、タマゴポンプ104の長さがタマゴ3個分だけ孵化器102の幅よりも長いので、孵化器102の内部の全てのタマゴは、タマゴポンプ104により左右のどちらかに引き出すことができ、配置位置を変更することが可能である。このように、タマゴポンプ104の長さを、孵化器102の幅の1.5倍にしておくことで、ゲームフィールド内でタマゴポンプ104の移動方向に平行な列に並んでいるタマゴを半数ずつ左右に引き出すことができるので、ゲームフィールド内の全てのオブジェクトを移動させることができる。
【0013】
タマゴポンプ104が、孵化器102の外側に設けられた、タマゴを孵化器102の内部に押し込むためのオブジェクトであると考えた場合、タマゴポンプ104は、孵化器102の幅の半分、すなわち3個のタマゴを収容可能な長さまで孵化器102の外側へ伸長可能となっている。タマゴポンプ104が、内部に収容している3個のタマゴを孵化器102の内部に押し込むと、逆側の3個のタマゴが孵化器102の外部に押し出され、逆側のタマゴポンプ104を孵化器102の外側に伸長させる。このとき、押し込んだ側のタマゴポンプ104は、折り畳まれる。タマゴポンプ104も孵化器102の内部に押し込まれるようにしてもよい。タマゴポンプ104内のタマゴの位置は互いに入れ替えることができる。また、タマゴポンプ104を上下に移動させると、収容されている3個のタマゴも上下に移動する。
【0014】
ユーザは、タマゴポンプ104を用いて、同種のタマゴが4個以上直線状に並ぶようにタマゴを配置させる。4個以上直線状に並んだタマゴ116は、所定時間が経過すると、孵化してヒヨコが誕生する演出が行われ、孵化器102の内部から消去される。このとき、所定の得点がユーザに与えられる。ヒヨコが誕生して消失したタマゴの位置の隙間には、それよりも上段にあったタマゴが落下して、隙間が詰められる。タマゴ116が4個以上直線状に並んでから孵化するまでのリーチ状態にあるときに、さらに別のタマゴが4個以上直線上に並んだ状態になると、通常よりも高い得点がユーザに与えられる。これを「連鎖」と呼ぶ。既にリーチ状態になっているタマゴを含めて4個以上直線状に並べてもよい。すなわち、タマゴを4個以上直線状に並べてリーチ状態にした後、別の位置にある同種のタマゴを、既にリーチ状態になっているタマゴの位置に移動させて入れ替えると、そのタマゴもリーチ状態となって連鎖させることができる。なお、リーチ状態のタマゴは、タマゴポンプ104により孵化器102の外部に引き出されているときに孵化するタイミングを迎えると、孵化することができずに通常のタマゴに戻る。
【0015】
本実施の形態では、ゲームの難易度を調整し、ゲームに変化をもたせるために、特別な機能を有するタマゴを用意している。×印を付したヘビータマゴ120は、通常のタマゴよりも重いという設定になっており、ヘビータマゴ120が存在する段のタマゴはタマゴポンプ104により移動させることができない。ヘビータマゴ120が存在するために移動することができない段には、その段の両側の孵化器102の外部に、×印130が表示されている。ヘビータマゴ120は、それ自体を移動させることはできないが、ヘビータマゴ120の上下の段のタマゴの配置を変更して、ヘビータマゴ120と同種のタマゴを、ヘビータマゴ120が含まれるように4個以上直線状に並べると、ヘビータマゴ120が孵化して消去されるので、移動が禁止された状態が解除される。
【0016】
星印を付したスタータマゴ122には、通常のタマゴよりも高い得点が割り当てられている。したがって、スタータマゴ122と同種のタマゴを、スタータマゴ122が含まれるように4個以上直線状に並べると、スタータマゴ122が孵化し、その際に通常よりも高いボーナス得点がユーザに与えられる。スタータマゴ122には制限時間が設けられており、スタータマゴ122に星印が表示されている間のみ、通常のタマゴよりも高い得点が割り当てられる。その間にスタータマゴ122が孵化しなかった場合には、星印が消去され、通常のタマゴに戻される。
【0017】
二重丸印を付したマイティタマゴ124は、全ての種類のタマゴとして用いることができ、マイティタマゴ124が含まれるように4個以上直線状に同種のタマゴを並べると、孵化器102の内部に存在する、その種類の全てのタマゴがリーチ状態となり、所定時間後に孵化される。マイティタマゴ124がリーチ状態となっている間に、さらに、マイティタマゴ124が含まれるように別の種類のタマゴを4個以上直線状に並べると、その種類のタマゴも連鎖的に全て孵化させることができる。
【0018】
このように、ユーザは、次々に孵化器102の中に産み落とされ、積み上げられていくタマゴを、4個以上直線状に並ぶように配置させて消去していく。タマゴが最上段まで積み上がるとゲームオーバーとなる。
【0019】
本実施の形態では、3つのゲームモードが用意される。第1のゲームモードは、時間に制限なく、高得点を目指す「無制限モード」である。第2のゲームモードは、所定の制限時間内で高得点を目指す「時間制限モード」である。第3のゲームモードは、複数のユーザの間で対戦する「対戦モード」である。これらのゲームモードについては後述する。
【0020】
図2は、実施の形態に係るゲーム装置10の構成を示す。ゲーム装置10は、コントローラ20、入力受付部30、制御部40、パラメータ保持部60、画面生成部66、表示装置68、及びスピーカ72を備える。これらの構成は、ハードウエアコンポーネントでいえば、任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
【0021】
入力受付部30は、プレイヤーが操作するコントローラ20から入力される制御信号を受け付ける。制御部40は、ゲームのプログラムが格納された記憶媒体からプログラムを読み出して実行し、入力受付部30が受け付けたプレイヤーからの操作入力に基づいて、ゲームフィールドに存在するオブジェクトの動きを制御しつつ、ゲームを進行させる。パラメータ保持部60は、ゲームの進行に必要なパラメータを保持する。画面生成部66は、制御部40により制御されるゲームの画面を生成し、表示装置68に表示させる。スピーカ72は、制御部40により制御されるゲームの音声を出力する。
【0022】
図3は、コントローラ20の外観を示す。コントローラ20の上面には、十字キー21、△ボタン22、□ボタン23、○ボタン24、×ボタン25、アナログスティック26及び27が設けられている。また、コントローラ20の側面には、Lボタン28及びRボタン29が設けられている。本実施の形態では、十字キー21のうち左右方向のキーは、タマゴポンプ104を孵化器102に押し込むように左右に移動させる機能に、上下方向のキーは、タマゴポンプ104を上下に移動させる機能に割り当てられている。また、○ボタン24は、タマゴポンプ104により孵化器102の外部に引き出された3つのタマゴの配置を入れ替える機能に、△ボタン22は、リーチ状態になっているタマゴを強制的に孵化させる機能に、□ボタン23は、タマゴを催促して降らせる機能に、それぞれ割り当てられている。さらに、コントローラ20には、図示しない6軸センサが設けられており、コントローラ20を左右に振る操作は、孵化器102を左右に揺らしてタマゴを左右にずらす機能に、コントローラ20を上下に振る操作は、孵化器102を上下に揺らしてタマゴを若干跳び上がらせて、タマゴの配置を入れ替えたり隙間を詰めたりする機能に割り当てられている。これらの機能は、アナログスティック26及び27、Lボタン28、Rボタン29などに割り当てられてもよい。
【0023】
図4は、パラメータ保持部の内部データの例を示す。パラメータ保持部60には、位置欄180、座標欄182、種類欄184、及び状態欄186が設けられている。位置欄180は、タマゴの位置を示すデータを格納する。タマゴの位置は、例えば、水平方向の位置を示す数値と、垂直方向の位置を示す数値との組で表現されてもよい。本実施の形態では、水平方向の位置は、タマゴポンプ104で左に押し出されたときの最も左の位置を1として、右へ進むにつれて大きくなる数値とする。すなわち、孵化器102の左側の外部の位置は1〜3、孵化器102の内部の位置は4〜9、孵化器102の右側の外部の位置を10〜12で示される。垂直方向の位置は、最下段を1として、下からの段数を示す数値とする。
【0024】
座標欄182は、タマゴの位置の画面上での座標を格納する。後述するように、タマゴが孵化器102の底から最密に積み上げられていったときのタマゴの中心位置の座標が座標欄182に予め格納される。
【0025】
種類欄184は、タマゴの種類を格納する。前述したように、本実施の形態では、色の異なる5種類のタマゴが用意されており、さらに、それぞれの種類のタマゴには、通常タマゴ110、ヘビータマゴ120、スタータマゴ122が用意されている。本実施の形態では、マイティタマゴ124を「0」、赤色の通常タマゴ110を「1」、赤色のヘビータマゴ120を「2」、赤色のスタータマゴ122を「3」、青色の通常タマゴ110を「4」、青色のヘビータマゴ120を「5」、というように、タマゴの種類を数値で管理する。
【0026】
状態欄186は、タマゴの状態を格納する。状態欄186には、タマゴがリーチ状態にあるか否かを示すフラグが格納される。本実施の形態では、タマゴがリーチ状態になっているとき、状態欄186のフラグが「0」から「1」に変更される。
【0027】
図2に戻り、各構成の説明を続ける。制御部40は、ゲームの進行を制御する。制御部40は、オブジェクト生成部41、オブジェクト制御部42、移動制御部43、条件判定部44、オブジェクト消去部45、スコア管理部46、レベル制御部47、演出制御部48、ゲームフィールド制御部49、時間管理部50、及び対戦制御部51を備える。これらの構成は、ハードウエアコンポーネントでいえば、任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
【0028】
オブジェクト生成部41は、ゲームフィールドの内部に所定のタイミングでオブジェクトを追加する。オブジェクト生成部41は、所定のタイミングで乱数を発生し、産み落とされるタマゴの種類を決定する。本実施の形態では、一度に2個のタマゴを産み落とす設定となっているので、オブジェクト生成部41は、2個の乱数を発生させてそれぞれのタマゴの種類を決定する。このとき、5種類の通常タマゴ110は、それぞれほぼ同じ確率で発生し、ヘビータマゴ120、スタータマゴ122、マイティタマゴ124は、通常タマゴ110よりも低い所定の確率で発生するようにする。スタータマゴ122やマイティタマゴ124は、所定のスコア又はレベルに達したときに発生されるようにしてもよい。タマゴを産み落とすタイミングは、ユーザのスコアやレベルなどに応じて決定してもよい。例えば、ゲーム開始直後にはゆっくりとタマゴを追加し、ユーザのスコアやレベルが高くなるにしたがって、次第に早くタマゴを追加するようにしてもよい。オブジェクト生成部41は、ユーザが□ボタン23を押下したことを入力受付部30から通知されると、次にタマゴを追加するタイミングを待たずに、即座にタマゴを発生させる。
【0029】
孵化器102の内部に初めから4段程度のタマゴが存在しないと、タマゴを移動させて直線状に4個以上並べることが難しいので、初期状態としてタマゴが4段程度積み上げられた状態からゲームが開始されてもよい。この場合、オブジェクト生成部41は、ゲーム開始時に、4段分のタマゴを生成してパラメータ保持部60に格納する。このとき、タマゴポンプ104の、孵化器102の外部にはみ出た部分にも、3個のタマゴを初めから配置させておいてもよい。これにより、孵化器102の外部にはみ出ている3個のタマゴを孵化器102に押し込むことで、逆側の3個のタマゴを孵化器102の外部に押し出す仕組みとすることができる。ゲーム開始時に、タマゴポンプ104の、孵化器102の外部にはみ出た部分にタマゴを配置させない場合には、タマゴが存在する段でタマゴポンプ104を最初に左右に移動させたときに、孵化器102の外部にタマゴが引き出されるようにすればよい。
【0030】
オブジェクト制御部42は、ゲームフィールドの内部に追加されたオブジェクトを、ゲームフィールド内で所定の法則にしたがって自動的に移動させ、オブジェクトがゲームフィールドの枠、又は、ゲームフィールド内に存在する別のオブジェクトに接触して静止する位置を判定する。オブジェクト制御部42は、オブジェクト生成部41により発生されたタマゴを、孵化器102の上部の所定の初期位置から所定の初期速度で、物理法則にしたがって下方へ落下させる。また、タマゴと孵化器102の枠との間の反発係数や、タマゴ同士の反発係数などを設定しておき、落下するタマゴに対してコリジョン判定を行い、孵化器102の枠や他のタマゴなどに衝突したと判定されたときに、設定された反発係数を適用して物理計算により衝突後の動きを決定する。これにより、タマゴが上から降ってきて積み上がっていく様子をリアルに再現することができる。オブジェクト制御部42は、フレームごとにタマゴの位置を算出し、画面生成部66に通知してゲーム画面を生成させる。
【0031】
オブジェクト制御部42は、タマゴの種類やユーザのスコア又はレベルなどに応じて、タマゴの初期位置、初期速度、反発係数などを変更してもよい。例えば、ユーザのレベルが高いほど、初期位置を低くし、初期速度を速くしてもよい。また、ヘビータマゴ120の反発係数を小さくして、あまり跳ね返らないようにし、重いタマゴであることを表現してもよい。
【0032】
本実施の形態では、全てのタマゴを同一の半径を有する球とする。したがって、物理計算によりタマゴの動きを決定すれば、孵化器102の底にタマゴが積み上がる際に、最も密になるように、互い違いに積み上がるはずである。オブジェクト制御部42は、計算量を軽減するために、タマゴの速度が所定の閾値を下回ると、それ以降はタマゴを移動させず、静止させてもよい。このとき、オブジェクト制御部42は、球が孵化器102の底から最密に積み上げられたときのタマゴの位置としてパラメータ保持部60の座標欄182に予め保持された座標を取得し、その時点でのタマゴの位置に最も近い座標を判定し、その座標をタマゴの静止位置とする。オブジェクト制御部42は、タマゴの静止位置を決定すると、パラメータ保持部60の対応する位置のレコードに、そのタマゴの種別を格納する。
【0033】
移動制御部43は、ユーザの操作にしたがって、静止したオブジェクトを移動させて配置を変更する。移動制御部43は、ユーザが十字キー21を押下したことを入力受付部30から通知されると、タマゴポンプ104を指示された方向へ移動させる。前述したように、タマゴポンプ104は、孵化器102の幅よりもタマゴ3個分長いので、タマゴポンプ104を移動させた方向に、3個のタマゴが孵化器102の外部に引き出される。このときに、ユーザが○ボタン24を押下したことを入力受付部30から通知されると、移動制御部43は、孵化器102の外部に引き出された3個のタマゴの位置を互いに入れ替える。また、ユーザが十字キー21の上下ボタンを押下したことを入力受付部30から通知されると、移動制御部43は、タマゴポンプ104を上下に移動させ、孵化器102の外部に引き出された3個のタマゴが、孵化器102の元の位置とは異なる位置に戻されるようにする。
【0034】
条件判定部44は、静止した複数のオブジェクトの配置が所定の条件を満たすか否かを判定する。本実施の形態では、同種のタマゴが4個以上直線状に並んでいるか否かを判定する。条件判定部44は、オブジェクト制御部42により、あるタマゴが静止する位置が確定したとき、又は、移動制御部43により、あるタマゴの位置が変更されたときに、パラメータ保持部60を参照して、そのタマゴの周囲のタマゴの種類をチェックする。条件判定部44は、対象となるタマゴの左、右、斜め右上、斜め右下、斜め左上、斜め左下、に隣接する6個のタマゴのうち、対象となるタマゴと同種のタマゴが存在すれば、その方向に更に隣接するタマゴの種別をチェックし、4個以上同種のタマゴが並んでいれば、それらの位置のタマゴの状態欄186のフラグを「1」に変更する。画面生成部66は、状態欄186が「1」であるタマゴは、リーチ状態であることを識別可能とするために、点滅させたり、枠を太線にしたりするなどして、他のタマゴとは異なる表示態様で表示する。
【0035】
オブジェクト消去部45は、条件判定部44により条件を満たしたと判定された複数のオブジェクトをゲームフィールドから消去する。オブジェクト消去部45は、いずれかのタマゴがリーチ状態になったことを条件判定部44から通知されると、リーチ状態が維持される所定時間の経過を確認するために、カウンタを動作させる。リーチ状態の間に、更に別のタマゴがリーチ状態となったことを条件判定部44から通知されると、カウンタをリセットして再び所定時間が経過するまで待機する。所定時間が経過すると、オブジェクト消去部45は、孵化するタマゴの位置と種類を演出制御部48に通知して、タマゴが孵化してヒヨコが誕生し、孵化器102の外へ飛び去る様子を表示させる。また、オブジェクト消去部45は、パラメータ保持部60の孵化したタマゴの位置に該当するレコードの種類欄184及び状態欄186をクリアする。
【0036】
スコア管理部46は、ユーザのスコアを管理する。スコア管理部46は、タマゴが孵化したときに、所定の得点を加算する。スコア管理部46は、同時に孵化したタマゴの個数に応じて得点を決定してもよいし、直線状に並んだタマゴの個数に応じて得点を決定してもよいし、連続してリーチ状態が発生した回数に応じて得点を決定してもよい。また、スタータマゴ122が孵化したときには、そのスタータマゴ122に割り当てられた通常タマゴ110よりも高い得点を加算する。
【0037】
レベル制御部47は、ユーザのレベルを制御する。レベル制御部47は、スコア管理部46が保持するユーザのスコアに応じて、ユーザのレベルを決定してもよい。例えば、ユーザが所定のスコアを獲得したときに、レベルを増加させてもよい。
【0038】
演出制御部48は、ゲームの表示画面上においてさまざまな演出効果を制御する。演出制御部48は、タマゴが孵化するときに、各タマゴからヒヨコが産まれ、孵化器102の外部へ飛び去る様子を表示する。このとき、ヒヨコ達の楽しげな声や、誕生を祝うような効果音などを出力する。また、ユーザのスコアやレベルが上がるにつれて、背景画像を変更したり、背景音楽を変更したりする。
【0039】
ゲームフィールド制御部49は、ユーザの操作にしたがって、ゲームフィールドを振動させることにより、ゲームフィールドの内部にあるオブジェクトを移動させる。ゲームフィールド制御部49は、ユーザがコントローラ20を上下又は左右に振ったことを入力受付部30から通知されると、ユーザがコントローラ20を振った方向に孵化器102を揺らし、孵化器102の内部にあるタマゴを移動させる。ゲームフィールド制御部49は、振動の大きさをオブジェクト制御部42に通知し、タマゴに所定の初速度を与え、その動きを計算させる。
【0040】
時間管理部50は、時間制限モードにおいて、ゲームの時間を管理する。時間制限モードでは、所定時間の間のスコアを競うので、時間管理部50は、ゲーム開始から経過時間をカウントし、所定時間が経過するとゲームを終了する。
【0041】
対戦制御部51は、対戦モードにおいて、複数のユーザによる対戦を制御する。対戦制御部51は、ゲーム画面に複数の孵化器102を表示し、複数のコントローラ20からそれぞれのゲームの操作入力を受け付け、複数のパズルゲームを並行して実行させる。2人のユーザによる対戦の場合は、一方のユーザの孵化器102でタマゴが孵化したときに、他方のユーザの孵化器102にタマゴを追加する。一方のユーザの孵化器102で孵化したタマゴの数や連鎖の数などに応じて、他方のユーザの孵化器102に追加するタマゴの量や種類などが決定される。対戦制御部51は、いずれかのユーザの孵化器102の最上段までタマゴが積み上がってゲームオーバーとなると、対戦を終了させる。
【0042】
つづいて、実際のゲームの進行について、表示画面を参照しながらより詳細に説明する。図1に示した状態で、ユーザが十字キー21の左ボタンを押下すると、移動制御部43は、タマゴポンプ104を左に移動させる。これにより、図1において、タマゴポンプ104により孵化器102の右側の外部に引き出されていた3個のタマゴは孵化器102の内部に押し戻され、代わりに、同じ列で孵化器102の内部の左半分に存在していた3個のタマゴが孵化器102の左側の外部に引き出される。その状態を図5に示す。
【0043】
このとき、移動制御部43は、パラメータ保持部60の下から4段目の位置に該当するレコードの種類欄184及び状態欄186を更新する。例えば、位置(1,4)は、図1ではタマゴが存在していなかったが、タマゴポンプ104を左に移動したことで、その位置にタマゴが存在することになったので、そのタマゴの種別を示す数値を種類欄184に格納する。
【0044】
図5に示した状態で、ユーザが○ボタン24を押下すると、移動制御部43は、タマゴポンプ104により孵化器102の左側の外部に引き出されている3つのタマゴの位置を互いに入れ替える。その状態を図6に示す。このとき、移動制御部43は、パラメータ保持部60のタマゴが入れ替わった位置に該当するレコードの種類欄184及び状態欄186を更新する。
【0045】
図6の状態で、ユーザが十字キー21の下ボタンを押下すると、移動制御部43は、タマゴポンプ104を下に移動させる。このとき、孵化器102の外部に引き出されたタマゴはタマゴポンプ104と一緒に下に移動するが、孵化器102の内部のタマゴはそのままの位置で移動させない。その状態を図7に示す。このとき、移動制御部43は、パラメータ保持部60の該当するレコードの種類欄184及び状態欄186を更新する。
【0046】
図7の状態で、ユーザが十字キー21の右ボタンを押下すると、移動制御部43は、タマゴポンプ104を右に移動させる。その状態を図8に示す。この段には、隙間114が存在していたが、タマゴポンプ104を右に移動させたときに、タマゴはタマゴポンプ104の右端から順に詰められるので、タマゴポンプ104の左端に隙間が空いている。このように、隙間が空いている段では、タマゴポンプ104の移動により隙間が詰められることも考慮に入れながらタマゴの配置を検討する必要があり、ゲームに変化を与えることができる。
【0047】
隙間が空いている段では、タマゴポンプ104を移動させた方向の端から順にタマゴが配置されることを利用して、孵化器102の左半分に存在するタマゴを右半分に、右半分に存在するタマゴを左半分に移動させることもできる。例えば、図7の状態で、タマゴポンプ104を、孵化器102上部のタマゴが存在しない段に移動させてから右に移動させると、孵化器102の左側の外部に引き出されていた3個のタマゴが、孵化器102の右側の外部に引き出される。このようにして、ユーザは、あるタマゴを、孵化器102内部に存在する任意のタマゴの位置に移動させて入れ替えることができる。
【0048】
図8の状態で、ユーザが、白いタマゴが一番右にくるように○ボタン24を押し、2段上にタマゴポンプ104を移動させ、タマゴポンプ104を左へ押し込むと、図9に示した状態となる。このとき、4個の白いタマゴ140が直線状に並ぶので、これらのタマゴ140がリーチ状態となる。図1で示した4個のタマゴ116がリーチ状態となっている間に、図4から図9に示した一連の動作を行うことができれば、リーチ状態を連鎖させることができ、より高い得点を獲得することができる。
【0049】
図8の状態で、ユーザが、マイティタマゴが一番右にくるように○ボタン24を押し、2段上にタマゴポンプ104を移動させ、タマゴポンプ104を左へ押し込むと、図10に示した状態となる。このとき、全種類のタマゴとして機能するマイティタマゴと3個の白いタマゴが直線状に並ぶので、これら4個のタマゴ142がリーチ状態となる。このとき、条件判定部44は、マイティタマゴがリーチ状態となったので、孵化器102の内部にある全ての白いタマゴをリーチ状態とする。このように、マイティタマゴを上手に利用することで、高い得点を獲得することができる。
【0050】
図10の状態から所定の時間が経過すると、タマゴが孵化する演出が行われる。演出制御部48は、図11に示すように、各タマゴからヒヨコ150が産まれる様子を表示する。つづいて、図12に示すように、産まれたヒヨコ150が孵化器102の外部に飛び去る様子を表示する。このとき、孵化したタマゴはオブジェクト消去部45により消去される。オブジェクト制御部42は、孵化したタマゴよりも上の段にあったタマゴに重力を作用させて、隙間を詰めるように落下させる。上段にあったタマゴが落下して静止した状態を図13に示す。
【0051】
図13の状態で、ユーザが、コントローラ20を左右に振ると、ゲームフィールド制御部49は、図14に示すように、孵化器102を左右に振動させる。オブジェクト制御部42は、孵化器102の内部にあるタマゴに、振動された方向に力を作用させる。このとき、隣の位置へ乗り越えるのに十分な力がタマゴ160に作用した場合は、タマゴ160が右に移動する。
【0052】
図13の状態で、ユーザがコントローラ20を上下に振ると、ゲームフィールド制御部49は、図15に示すように、孵化器102を上下に振動させる。オブジェクト制御部42は、孵化器102の内部にあるタマゴを上方に跳ね上げた後、重力にしたがって落下させる。例えば、タマゴの間に隙間が生じているときに、何度か孵化器102を上下に振動させてタマゴを移動させることにより、隙間を詰めることができる。
【0053】
図14及び図15に示したように孵化器102を振動させたとき、ヘビータマゴにも振動による力が作用するので、ヘビータマゴが移動する可能性もある。また、振動の結果、隙間を詰めるようにタマゴが移動した場合、それよりも上段にあるタマゴも下方へ転がり落ちるので、ヘビータマゴも移動する可能性がある。複数のヘビータマゴが近接する段に存在すると、それらの段のタマゴを移動させることができないので、タマゴを直線状に4個並べるのが困難になるが、通常は移動させることができないヘビータマゴも、孵化器102を振動させることで移動させることができるようにしておくことで、ユーザに救済手段を与え、適度な難易度に調整することができる。
【0054】
演出制御部48は、ユーザのスコアやレベルが上昇するにしたがって、又はゲーム開始から時間が経過するにしたがって、背景画像や背景音楽を変更してもよい。例えば、ユーザのレベルが上昇すると、朝、昼、夕、夜、朝、といったように時間を経過させ、時間に応じた背景画像や背景音楽に変更してもよい。図16は、ゲーム内の時間が夜になったときの画面の例を示す。このように、背景画像や背景音楽を変更することにより、長時間ゲームをプレーしても飽きがこないようにすることができる。
【0055】
演出制御部48は、ユーザのスコアやレベルが上昇したとき、たくさんのヒヨコが誕生したことを反映して、背景に配置するヒヨコの数を増加させてもよい。図17は、ヒヨコ152の数を増加させたときの画面の例を示す。このように、楽しく賑やかな背景画像とすることにより、ゲームの楽しさをより強調させることができる。
【0056】
演出制御部48は、孵化器102に積み上げられたタマゴの数又は段数に応じて、背景画像や背景音楽を変更してもよい。例えば、画面右上に表示される親鶏の表情を変化させてもよい。図18は、親鶏の表情を変化させたときの画面の例を示す。図18に示した例では、孵化器102の上方までタマゴが積み上がっており、親鶏154が泣いている様子が表示されている。これにより、ゲームが危機的な状況にあることを演出で表現することができる。
【0057】
図19は、対戦制御部51により制御される対戦ゲームの画面の例を示す。2人のユーザにより対戦が行われるとき、ゲーム画面には、それぞれのユーザの孵化器102a及び102bが表示され、2つのゲームが並行して実行される。ユーザは、自身のタマゴをより早くより多く孵化させ、相手の孵化器102に多くのタマゴを落下させることにより、相手をゲームオーバーに追い込む。
【0058】
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、その各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】実施の形態に係るゲーム装置の表示画面の例を示す図である。
【図2】実施の形態に係るゲーム装置の構成を示す図である。
【図3】コントローラの外観を示す図である。
【図4】パラメータ保持部の内部データの例を示す図である。
【図5】ゲーム画面の例を示す図である。
【図6】ゲーム画面の例を示す図である。
【図7】ゲーム画面の例を示す図である。
【図8】ゲーム画面の例を示す図である。
【図9】ゲーム画面の例を示す図である。
【図10】ゲーム画面の例を示す図である。
【図11】ゲーム画面の例を示す図である。
【図12】ゲーム画面の例を示す図である。
【図13】ゲーム画面の例を示す図である。
【図14】ゲーム画面の例を示す図である。
【図15】ゲーム画面の例を示す図である。
【図16】ゲーム画面の例を示す図である。
【図17】ゲーム画面の例を示す図である。
【図18】ゲーム画面の例を示す図である。
【図19】ゲーム画面の例を示す図である。
【符号の説明】
【0060】
10 ゲーム装置、20 コントローラ、30 入力受付部、40 制御部、41 オブジェクト生成部、42 オブジェクト制御部、43 移動制御部、44 条件判定部、45 オブジェクト消去部、46 スコア管理部、47 レベル制御部、48 演出制御部、49 ゲームフィールド制御部、50 時間管理部、51 対戦制御部、60 パラメータ保持部、66 画面生成部、68 表示装置、72 スピーカ。
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム制御技術に関し、とくに、ゲームフィールド内に追加されるオブジェクトを消滅させるパズルゲームを制御するゲーム装置、ゲーム制御方法、及びゲーム制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ゲームフィールド上方から落下してくるオブジェクトを回転又は移動させながらゲームフィールドに積み上げ、所定の条件を満たす配置にしてオブジェクトを消滅させる、いわゆる「落ち物ゲーム」が幅広いユーザ層に親しまれている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このようなパズルゲームは、数多く市場に出回っているが、基本的なコンセプトはいずれも同じであり、変わり映えがしないものが多い。新鮮な面白さを味わうことのできる特色あるパズルゲームの開発が望まれている。
【0004】
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、より娯楽性の高いゲーム制御技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のある態様は、ゲーム制御プログラムに関する。このゲーム制御プログラムは、ゲームフィールドの画面を生成して表示する機能と、前記ゲームフィールドの内部に所定のタイミングでオブジェクトを追加する機能と、前記ゲームフィールドの内部に追加された前記オブジェクトを、前記ゲームフィールド内で所定の法則にしたがって自動的に移動させる機能と、前記オブジェクトが前記ゲームフィールドの枠、又は、前記ゲームフィールド内に存在する別のオブジェクトに接触して静止する位置を判定する機能と、ユーザの操作にしたがって、前記オブジェクトを移動させて配置を変更する機能と、静止した複数のオブジェクトの配置が所定の条件を満たすか否かを判定する機能と、前記条件が満たされたときに、前記条件を満たした複数のオブジェクトを前記ゲームフィールドから消去する機能と、をコンピュータに実現させることを特徴とする。
【0006】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、より娯楽性の高いゲーム制御技術を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
実施の形態に係るゲーム装置は、ゲームフィールド内に次々に追加される複数のオブジェクトを、所定の条件を満たすように配置させて消去するパズルゲームを制御する。本実施の形態では、卵の孵化器に見立てたゲームフィールドに、球形の卵が積み上げられていき、ユーザが卵を移動させて、同種の卵が4個以上直線状に隣接するように配置させると、卵からヒヨコが孵化してゲームフィールドから飛び去るという設定でゲームを進行させる。まず、ゲームの概要について説明する。
【0009】
図1は、実施の形態に係るゲーム装置の表示画面の例を示す。表示画面100には、孵化器102が表示されており、孵化器102の内部に、5種類のタマゴ110が次々に産み落とされる。孵化器102に産み落とされたタマゴ112は、重力の作用により落下し、孵化器102の底や既に積み上げられているタマゴに当たって跳ね返るなど、物理法則にしたがって移動した後、互い違いに積み上がるように安定位置で静止する。全てのタマゴ110は同じ半径を有する球であり、面心立方格子(立方最密格子)を形成するように最密に積み上げられる。ただし、タマゴ110が落下したり移動したりするタイミングなどによっては、格子欠陥に相当する隙間114が生じる場合もある。
【0010】
孵化器102に積み上げられたタマゴの配置は、タマゴを移動させるためのタマゴポンプ104を用いて変更することができる。タマゴポンプ104は、タマゴを内部に収容した状態で上下左右に移動させることが可能なオブジェクトである。本実施の形態では、一段のタマゴを収容可能とするが、複数段のタマゴを収容して同時に移動させるようにしてもよい。タマゴポンプ104は、それ自体を左右にスライドさせることで、内部に収容したタマゴを左右に移動させるための棒状のオブジェクトであると考えてもよいし、押し込まれた状態では折り畳まれており、タマゴが押し出されてくると孵化器102の外側に伸び、内部に収容されたタマゴを孵化器102の内部に押し込むと再び折り畳まれる伸縮可能なオブジェクトであると考えてもよい。
【0011】
タマゴポンプ104が棒状のオブジェクトであると考えた場合、タマゴポンプ104は、孵化器102の幅よりも長いので、必ず左右のどちらかが孵化器102の外にはみ出した状態になっている。タマゴポンプ104を左右にスライドさせると、外にはみ出していた部分に収容されていたタマゴが孵化器102の内部に押し込まれ、タマゴポンプ104が存在する段の反対側のタマゴが孵化器102の外に押し出される。このように、タマゴポンプ104を用いて、タマゴを孵化器102の外に引き出すことができる。タマゴポンプ104によりタマゴが孵化器102の外部に押し出されていると考えることもできるし、引き出されていると考えることもできるが、どちらも同じ状態を指しているので、本実施の形態では、とくに用語を使い分けない。図1の例では、タマゴポンプ104の長さは、タマゴ3つ分だけ孵化器102の幅よりも長く、3つのタマゴを孵化器102の外に引き出すことができるようになっている。引き出されたタマゴは、ユーザの操作により、それらのタマゴの間で互いに位置を入れ替えることができる。また、タマゴが引き出された状態でタマゴポンプ104を上下に移動すると、引き出されたタマゴを上下に移動させることができる。このとき、孵化器102の内部のタマゴは上下に移動させないようにする。このように、タマゴの位置を入れ替えたり上下に移動させたりしてから、タマゴポンプ104を孵化器102に押し戻すと、孵化器102内のタマゴの配置を変更することができる。
【0012】
孵化器102の幅がタマゴ6個分であり、タマゴポンプ104の長さがタマゴ3個分だけ孵化器102の幅よりも長いので、孵化器102の内部の全てのタマゴは、タマゴポンプ104により左右のどちらかに引き出すことができ、配置位置を変更することが可能である。このように、タマゴポンプ104の長さを、孵化器102の幅の1.5倍にしておくことで、ゲームフィールド内でタマゴポンプ104の移動方向に平行な列に並んでいるタマゴを半数ずつ左右に引き出すことができるので、ゲームフィールド内の全てのオブジェクトを移動させることができる。
【0013】
タマゴポンプ104が、孵化器102の外側に設けられた、タマゴを孵化器102の内部に押し込むためのオブジェクトであると考えた場合、タマゴポンプ104は、孵化器102の幅の半分、すなわち3個のタマゴを収容可能な長さまで孵化器102の外側へ伸長可能となっている。タマゴポンプ104が、内部に収容している3個のタマゴを孵化器102の内部に押し込むと、逆側の3個のタマゴが孵化器102の外部に押し出され、逆側のタマゴポンプ104を孵化器102の外側に伸長させる。このとき、押し込んだ側のタマゴポンプ104は、折り畳まれる。タマゴポンプ104も孵化器102の内部に押し込まれるようにしてもよい。タマゴポンプ104内のタマゴの位置は互いに入れ替えることができる。また、タマゴポンプ104を上下に移動させると、収容されている3個のタマゴも上下に移動する。
【0014】
ユーザは、タマゴポンプ104を用いて、同種のタマゴが4個以上直線状に並ぶようにタマゴを配置させる。4個以上直線状に並んだタマゴ116は、所定時間が経過すると、孵化してヒヨコが誕生する演出が行われ、孵化器102の内部から消去される。このとき、所定の得点がユーザに与えられる。ヒヨコが誕生して消失したタマゴの位置の隙間には、それよりも上段にあったタマゴが落下して、隙間が詰められる。タマゴ116が4個以上直線状に並んでから孵化するまでのリーチ状態にあるときに、さらに別のタマゴが4個以上直線上に並んだ状態になると、通常よりも高い得点がユーザに与えられる。これを「連鎖」と呼ぶ。既にリーチ状態になっているタマゴを含めて4個以上直線状に並べてもよい。すなわち、タマゴを4個以上直線状に並べてリーチ状態にした後、別の位置にある同種のタマゴを、既にリーチ状態になっているタマゴの位置に移動させて入れ替えると、そのタマゴもリーチ状態となって連鎖させることができる。なお、リーチ状態のタマゴは、タマゴポンプ104により孵化器102の外部に引き出されているときに孵化するタイミングを迎えると、孵化することができずに通常のタマゴに戻る。
【0015】
本実施の形態では、ゲームの難易度を調整し、ゲームに変化をもたせるために、特別な機能を有するタマゴを用意している。×印を付したヘビータマゴ120は、通常のタマゴよりも重いという設定になっており、ヘビータマゴ120が存在する段のタマゴはタマゴポンプ104により移動させることができない。ヘビータマゴ120が存在するために移動することができない段には、その段の両側の孵化器102の外部に、×印130が表示されている。ヘビータマゴ120は、それ自体を移動させることはできないが、ヘビータマゴ120の上下の段のタマゴの配置を変更して、ヘビータマゴ120と同種のタマゴを、ヘビータマゴ120が含まれるように4個以上直線状に並べると、ヘビータマゴ120が孵化して消去されるので、移動が禁止された状態が解除される。
【0016】
星印を付したスタータマゴ122には、通常のタマゴよりも高い得点が割り当てられている。したがって、スタータマゴ122と同種のタマゴを、スタータマゴ122が含まれるように4個以上直線状に並べると、スタータマゴ122が孵化し、その際に通常よりも高いボーナス得点がユーザに与えられる。スタータマゴ122には制限時間が設けられており、スタータマゴ122に星印が表示されている間のみ、通常のタマゴよりも高い得点が割り当てられる。その間にスタータマゴ122が孵化しなかった場合には、星印が消去され、通常のタマゴに戻される。
【0017】
二重丸印を付したマイティタマゴ124は、全ての種類のタマゴとして用いることができ、マイティタマゴ124が含まれるように4個以上直線状に同種のタマゴを並べると、孵化器102の内部に存在する、その種類の全てのタマゴがリーチ状態となり、所定時間後に孵化される。マイティタマゴ124がリーチ状態となっている間に、さらに、マイティタマゴ124が含まれるように別の種類のタマゴを4個以上直線状に並べると、その種類のタマゴも連鎖的に全て孵化させることができる。
【0018】
このように、ユーザは、次々に孵化器102の中に産み落とされ、積み上げられていくタマゴを、4個以上直線状に並ぶように配置させて消去していく。タマゴが最上段まで積み上がるとゲームオーバーとなる。
【0019】
本実施の形態では、3つのゲームモードが用意される。第1のゲームモードは、時間に制限なく、高得点を目指す「無制限モード」である。第2のゲームモードは、所定の制限時間内で高得点を目指す「時間制限モード」である。第3のゲームモードは、複数のユーザの間で対戦する「対戦モード」である。これらのゲームモードについては後述する。
【0020】
図2は、実施の形態に係るゲーム装置10の構成を示す。ゲーム装置10は、コントローラ20、入力受付部30、制御部40、パラメータ保持部60、画面生成部66、表示装置68、及びスピーカ72を備える。これらの構成は、ハードウエアコンポーネントでいえば、任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
【0021】
入力受付部30は、プレイヤーが操作するコントローラ20から入力される制御信号を受け付ける。制御部40は、ゲームのプログラムが格納された記憶媒体からプログラムを読み出して実行し、入力受付部30が受け付けたプレイヤーからの操作入力に基づいて、ゲームフィールドに存在するオブジェクトの動きを制御しつつ、ゲームを進行させる。パラメータ保持部60は、ゲームの進行に必要なパラメータを保持する。画面生成部66は、制御部40により制御されるゲームの画面を生成し、表示装置68に表示させる。スピーカ72は、制御部40により制御されるゲームの音声を出力する。
【0022】
図3は、コントローラ20の外観を示す。コントローラ20の上面には、十字キー21、△ボタン22、□ボタン23、○ボタン24、×ボタン25、アナログスティック26及び27が設けられている。また、コントローラ20の側面には、Lボタン28及びRボタン29が設けられている。本実施の形態では、十字キー21のうち左右方向のキーは、タマゴポンプ104を孵化器102に押し込むように左右に移動させる機能に、上下方向のキーは、タマゴポンプ104を上下に移動させる機能に割り当てられている。また、○ボタン24は、タマゴポンプ104により孵化器102の外部に引き出された3つのタマゴの配置を入れ替える機能に、△ボタン22は、リーチ状態になっているタマゴを強制的に孵化させる機能に、□ボタン23は、タマゴを催促して降らせる機能に、それぞれ割り当てられている。さらに、コントローラ20には、図示しない6軸センサが設けられており、コントローラ20を左右に振る操作は、孵化器102を左右に揺らしてタマゴを左右にずらす機能に、コントローラ20を上下に振る操作は、孵化器102を上下に揺らしてタマゴを若干跳び上がらせて、タマゴの配置を入れ替えたり隙間を詰めたりする機能に割り当てられている。これらの機能は、アナログスティック26及び27、Lボタン28、Rボタン29などに割り当てられてもよい。
【0023】
図4は、パラメータ保持部の内部データの例を示す。パラメータ保持部60には、位置欄180、座標欄182、種類欄184、及び状態欄186が設けられている。位置欄180は、タマゴの位置を示すデータを格納する。タマゴの位置は、例えば、水平方向の位置を示す数値と、垂直方向の位置を示す数値との組で表現されてもよい。本実施の形態では、水平方向の位置は、タマゴポンプ104で左に押し出されたときの最も左の位置を1として、右へ進むにつれて大きくなる数値とする。すなわち、孵化器102の左側の外部の位置は1〜3、孵化器102の内部の位置は4〜9、孵化器102の右側の外部の位置を10〜12で示される。垂直方向の位置は、最下段を1として、下からの段数を示す数値とする。
【0024】
座標欄182は、タマゴの位置の画面上での座標を格納する。後述するように、タマゴが孵化器102の底から最密に積み上げられていったときのタマゴの中心位置の座標が座標欄182に予め格納される。
【0025】
種類欄184は、タマゴの種類を格納する。前述したように、本実施の形態では、色の異なる5種類のタマゴが用意されており、さらに、それぞれの種類のタマゴには、通常タマゴ110、ヘビータマゴ120、スタータマゴ122が用意されている。本実施の形態では、マイティタマゴ124を「0」、赤色の通常タマゴ110を「1」、赤色のヘビータマゴ120を「2」、赤色のスタータマゴ122を「3」、青色の通常タマゴ110を「4」、青色のヘビータマゴ120を「5」、というように、タマゴの種類を数値で管理する。
【0026】
状態欄186は、タマゴの状態を格納する。状態欄186には、タマゴがリーチ状態にあるか否かを示すフラグが格納される。本実施の形態では、タマゴがリーチ状態になっているとき、状態欄186のフラグが「0」から「1」に変更される。
【0027】
図2に戻り、各構成の説明を続ける。制御部40は、ゲームの進行を制御する。制御部40は、オブジェクト生成部41、オブジェクト制御部42、移動制御部43、条件判定部44、オブジェクト消去部45、スコア管理部46、レベル制御部47、演出制御部48、ゲームフィールド制御部49、時間管理部50、及び対戦制御部51を備える。これらの構成は、ハードウエアコンポーネントでいえば、任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
【0028】
オブジェクト生成部41は、ゲームフィールドの内部に所定のタイミングでオブジェクトを追加する。オブジェクト生成部41は、所定のタイミングで乱数を発生し、産み落とされるタマゴの種類を決定する。本実施の形態では、一度に2個のタマゴを産み落とす設定となっているので、オブジェクト生成部41は、2個の乱数を発生させてそれぞれのタマゴの種類を決定する。このとき、5種類の通常タマゴ110は、それぞれほぼ同じ確率で発生し、ヘビータマゴ120、スタータマゴ122、マイティタマゴ124は、通常タマゴ110よりも低い所定の確率で発生するようにする。スタータマゴ122やマイティタマゴ124は、所定のスコア又はレベルに達したときに発生されるようにしてもよい。タマゴを産み落とすタイミングは、ユーザのスコアやレベルなどに応じて決定してもよい。例えば、ゲーム開始直後にはゆっくりとタマゴを追加し、ユーザのスコアやレベルが高くなるにしたがって、次第に早くタマゴを追加するようにしてもよい。オブジェクト生成部41は、ユーザが□ボタン23を押下したことを入力受付部30から通知されると、次にタマゴを追加するタイミングを待たずに、即座にタマゴを発生させる。
【0029】
孵化器102の内部に初めから4段程度のタマゴが存在しないと、タマゴを移動させて直線状に4個以上並べることが難しいので、初期状態としてタマゴが4段程度積み上げられた状態からゲームが開始されてもよい。この場合、オブジェクト生成部41は、ゲーム開始時に、4段分のタマゴを生成してパラメータ保持部60に格納する。このとき、タマゴポンプ104の、孵化器102の外部にはみ出た部分にも、3個のタマゴを初めから配置させておいてもよい。これにより、孵化器102の外部にはみ出ている3個のタマゴを孵化器102に押し込むことで、逆側の3個のタマゴを孵化器102の外部に押し出す仕組みとすることができる。ゲーム開始時に、タマゴポンプ104の、孵化器102の外部にはみ出た部分にタマゴを配置させない場合には、タマゴが存在する段でタマゴポンプ104を最初に左右に移動させたときに、孵化器102の外部にタマゴが引き出されるようにすればよい。
【0030】
オブジェクト制御部42は、ゲームフィールドの内部に追加されたオブジェクトを、ゲームフィールド内で所定の法則にしたがって自動的に移動させ、オブジェクトがゲームフィールドの枠、又は、ゲームフィールド内に存在する別のオブジェクトに接触して静止する位置を判定する。オブジェクト制御部42は、オブジェクト生成部41により発生されたタマゴを、孵化器102の上部の所定の初期位置から所定の初期速度で、物理法則にしたがって下方へ落下させる。また、タマゴと孵化器102の枠との間の反発係数や、タマゴ同士の反発係数などを設定しておき、落下するタマゴに対してコリジョン判定を行い、孵化器102の枠や他のタマゴなどに衝突したと判定されたときに、設定された反発係数を適用して物理計算により衝突後の動きを決定する。これにより、タマゴが上から降ってきて積み上がっていく様子をリアルに再現することができる。オブジェクト制御部42は、フレームごとにタマゴの位置を算出し、画面生成部66に通知してゲーム画面を生成させる。
【0031】
オブジェクト制御部42は、タマゴの種類やユーザのスコア又はレベルなどに応じて、タマゴの初期位置、初期速度、反発係数などを変更してもよい。例えば、ユーザのレベルが高いほど、初期位置を低くし、初期速度を速くしてもよい。また、ヘビータマゴ120の反発係数を小さくして、あまり跳ね返らないようにし、重いタマゴであることを表現してもよい。
【0032】
本実施の形態では、全てのタマゴを同一の半径を有する球とする。したがって、物理計算によりタマゴの動きを決定すれば、孵化器102の底にタマゴが積み上がる際に、最も密になるように、互い違いに積み上がるはずである。オブジェクト制御部42は、計算量を軽減するために、タマゴの速度が所定の閾値を下回ると、それ以降はタマゴを移動させず、静止させてもよい。このとき、オブジェクト制御部42は、球が孵化器102の底から最密に積み上げられたときのタマゴの位置としてパラメータ保持部60の座標欄182に予め保持された座標を取得し、その時点でのタマゴの位置に最も近い座標を判定し、その座標をタマゴの静止位置とする。オブジェクト制御部42は、タマゴの静止位置を決定すると、パラメータ保持部60の対応する位置のレコードに、そのタマゴの種別を格納する。
【0033】
移動制御部43は、ユーザの操作にしたがって、静止したオブジェクトを移動させて配置を変更する。移動制御部43は、ユーザが十字キー21を押下したことを入力受付部30から通知されると、タマゴポンプ104を指示された方向へ移動させる。前述したように、タマゴポンプ104は、孵化器102の幅よりもタマゴ3個分長いので、タマゴポンプ104を移動させた方向に、3個のタマゴが孵化器102の外部に引き出される。このときに、ユーザが○ボタン24を押下したことを入力受付部30から通知されると、移動制御部43は、孵化器102の外部に引き出された3個のタマゴの位置を互いに入れ替える。また、ユーザが十字キー21の上下ボタンを押下したことを入力受付部30から通知されると、移動制御部43は、タマゴポンプ104を上下に移動させ、孵化器102の外部に引き出された3個のタマゴが、孵化器102の元の位置とは異なる位置に戻されるようにする。
【0034】
条件判定部44は、静止した複数のオブジェクトの配置が所定の条件を満たすか否かを判定する。本実施の形態では、同種のタマゴが4個以上直線状に並んでいるか否かを判定する。条件判定部44は、オブジェクト制御部42により、あるタマゴが静止する位置が確定したとき、又は、移動制御部43により、あるタマゴの位置が変更されたときに、パラメータ保持部60を参照して、そのタマゴの周囲のタマゴの種類をチェックする。条件判定部44は、対象となるタマゴの左、右、斜め右上、斜め右下、斜め左上、斜め左下、に隣接する6個のタマゴのうち、対象となるタマゴと同種のタマゴが存在すれば、その方向に更に隣接するタマゴの種別をチェックし、4個以上同種のタマゴが並んでいれば、それらの位置のタマゴの状態欄186のフラグを「1」に変更する。画面生成部66は、状態欄186が「1」であるタマゴは、リーチ状態であることを識別可能とするために、点滅させたり、枠を太線にしたりするなどして、他のタマゴとは異なる表示態様で表示する。
【0035】
オブジェクト消去部45は、条件判定部44により条件を満たしたと判定された複数のオブジェクトをゲームフィールドから消去する。オブジェクト消去部45は、いずれかのタマゴがリーチ状態になったことを条件判定部44から通知されると、リーチ状態が維持される所定時間の経過を確認するために、カウンタを動作させる。リーチ状態の間に、更に別のタマゴがリーチ状態となったことを条件判定部44から通知されると、カウンタをリセットして再び所定時間が経過するまで待機する。所定時間が経過すると、オブジェクト消去部45は、孵化するタマゴの位置と種類を演出制御部48に通知して、タマゴが孵化してヒヨコが誕生し、孵化器102の外へ飛び去る様子を表示させる。また、オブジェクト消去部45は、パラメータ保持部60の孵化したタマゴの位置に該当するレコードの種類欄184及び状態欄186をクリアする。
【0036】
スコア管理部46は、ユーザのスコアを管理する。スコア管理部46は、タマゴが孵化したときに、所定の得点を加算する。スコア管理部46は、同時に孵化したタマゴの個数に応じて得点を決定してもよいし、直線状に並んだタマゴの個数に応じて得点を決定してもよいし、連続してリーチ状態が発生した回数に応じて得点を決定してもよい。また、スタータマゴ122が孵化したときには、そのスタータマゴ122に割り当てられた通常タマゴ110よりも高い得点を加算する。
【0037】
レベル制御部47は、ユーザのレベルを制御する。レベル制御部47は、スコア管理部46が保持するユーザのスコアに応じて、ユーザのレベルを決定してもよい。例えば、ユーザが所定のスコアを獲得したときに、レベルを増加させてもよい。
【0038】
演出制御部48は、ゲームの表示画面上においてさまざまな演出効果を制御する。演出制御部48は、タマゴが孵化するときに、各タマゴからヒヨコが産まれ、孵化器102の外部へ飛び去る様子を表示する。このとき、ヒヨコ達の楽しげな声や、誕生を祝うような効果音などを出力する。また、ユーザのスコアやレベルが上がるにつれて、背景画像を変更したり、背景音楽を変更したりする。
【0039】
ゲームフィールド制御部49は、ユーザの操作にしたがって、ゲームフィールドを振動させることにより、ゲームフィールドの内部にあるオブジェクトを移動させる。ゲームフィールド制御部49は、ユーザがコントローラ20を上下又は左右に振ったことを入力受付部30から通知されると、ユーザがコントローラ20を振った方向に孵化器102を揺らし、孵化器102の内部にあるタマゴを移動させる。ゲームフィールド制御部49は、振動の大きさをオブジェクト制御部42に通知し、タマゴに所定の初速度を与え、その動きを計算させる。
【0040】
時間管理部50は、時間制限モードにおいて、ゲームの時間を管理する。時間制限モードでは、所定時間の間のスコアを競うので、時間管理部50は、ゲーム開始から経過時間をカウントし、所定時間が経過するとゲームを終了する。
【0041】
対戦制御部51は、対戦モードにおいて、複数のユーザによる対戦を制御する。対戦制御部51は、ゲーム画面に複数の孵化器102を表示し、複数のコントローラ20からそれぞれのゲームの操作入力を受け付け、複数のパズルゲームを並行して実行させる。2人のユーザによる対戦の場合は、一方のユーザの孵化器102でタマゴが孵化したときに、他方のユーザの孵化器102にタマゴを追加する。一方のユーザの孵化器102で孵化したタマゴの数や連鎖の数などに応じて、他方のユーザの孵化器102に追加するタマゴの量や種類などが決定される。対戦制御部51は、いずれかのユーザの孵化器102の最上段までタマゴが積み上がってゲームオーバーとなると、対戦を終了させる。
【0042】
つづいて、実際のゲームの進行について、表示画面を参照しながらより詳細に説明する。図1に示した状態で、ユーザが十字キー21の左ボタンを押下すると、移動制御部43は、タマゴポンプ104を左に移動させる。これにより、図1において、タマゴポンプ104により孵化器102の右側の外部に引き出されていた3個のタマゴは孵化器102の内部に押し戻され、代わりに、同じ列で孵化器102の内部の左半分に存在していた3個のタマゴが孵化器102の左側の外部に引き出される。その状態を図5に示す。
【0043】
このとき、移動制御部43は、パラメータ保持部60の下から4段目の位置に該当するレコードの種類欄184及び状態欄186を更新する。例えば、位置(1,4)は、図1ではタマゴが存在していなかったが、タマゴポンプ104を左に移動したことで、その位置にタマゴが存在することになったので、そのタマゴの種別を示す数値を種類欄184に格納する。
【0044】
図5に示した状態で、ユーザが○ボタン24を押下すると、移動制御部43は、タマゴポンプ104により孵化器102の左側の外部に引き出されている3つのタマゴの位置を互いに入れ替える。その状態を図6に示す。このとき、移動制御部43は、パラメータ保持部60のタマゴが入れ替わった位置に該当するレコードの種類欄184及び状態欄186を更新する。
【0045】
図6の状態で、ユーザが十字キー21の下ボタンを押下すると、移動制御部43は、タマゴポンプ104を下に移動させる。このとき、孵化器102の外部に引き出されたタマゴはタマゴポンプ104と一緒に下に移動するが、孵化器102の内部のタマゴはそのままの位置で移動させない。その状態を図7に示す。このとき、移動制御部43は、パラメータ保持部60の該当するレコードの種類欄184及び状態欄186を更新する。
【0046】
図7の状態で、ユーザが十字キー21の右ボタンを押下すると、移動制御部43は、タマゴポンプ104を右に移動させる。その状態を図8に示す。この段には、隙間114が存在していたが、タマゴポンプ104を右に移動させたときに、タマゴはタマゴポンプ104の右端から順に詰められるので、タマゴポンプ104の左端に隙間が空いている。このように、隙間が空いている段では、タマゴポンプ104の移動により隙間が詰められることも考慮に入れながらタマゴの配置を検討する必要があり、ゲームに変化を与えることができる。
【0047】
隙間が空いている段では、タマゴポンプ104を移動させた方向の端から順にタマゴが配置されることを利用して、孵化器102の左半分に存在するタマゴを右半分に、右半分に存在するタマゴを左半分に移動させることもできる。例えば、図7の状態で、タマゴポンプ104を、孵化器102上部のタマゴが存在しない段に移動させてから右に移動させると、孵化器102の左側の外部に引き出されていた3個のタマゴが、孵化器102の右側の外部に引き出される。このようにして、ユーザは、あるタマゴを、孵化器102内部に存在する任意のタマゴの位置に移動させて入れ替えることができる。
【0048】
図8の状態で、ユーザが、白いタマゴが一番右にくるように○ボタン24を押し、2段上にタマゴポンプ104を移動させ、タマゴポンプ104を左へ押し込むと、図9に示した状態となる。このとき、4個の白いタマゴ140が直線状に並ぶので、これらのタマゴ140がリーチ状態となる。図1で示した4個のタマゴ116がリーチ状態となっている間に、図4から図9に示した一連の動作を行うことができれば、リーチ状態を連鎖させることができ、より高い得点を獲得することができる。
【0049】
図8の状態で、ユーザが、マイティタマゴが一番右にくるように○ボタン24を押し、2段上にタマゴポンプ104を移動させ、タマゴポンプ104を左へ押し込むと、図10に示した状態となる。このとき、全種類のタマゴとして機能するマイティタマゴと3個の白いタマゴが直線状に並ぶので、これら4個のタマゴ142がリーチ状態となる。このとき、条件判定部44は、マイティタマゴがリーチ状態となったので、孵化器102の内部にある全ての白いタマゴをリーチ状態とする。このように、マイティタマゴを上手に利用することで、高い得点を獲得することができる。
【0050】
図10の状態から所定の時間が経過すると、タマゴが孵化する演出が行われる。演出制御部48は、図11に示すように、各タマゴからヒヨコ150が産まれる様子を表示する。つづいて、図12に示すように、産まれたヒヨコ150が孵化器102の外部に飛び去る様子を表示する。このとき、孵化したタマゴはオブジェクト消去部45により消去される。オブジェクト制御部42は、孵化したタマゴよりも上の段にあったタマゴに重力を作用させて、隙間を詰めるように落下させる。上段にあったタマゴが落下して静止した状態を図13に示す。
【0051】
図13の状態で、ユーザが、コントローラ20を左右に振ると、ゲームフィールド制御部49は、図14に示すように、孵化器102を左右に振動させる。オブジェクト制御部42は、孵化器102の内部にあるタマゴに、振動された方向に力を作用させる。このとき、隣の位置へ乗り越えるのに十分な力がタマゴ160に作用した場合は、タマゴ160が右に移動する。
【0052】
図13の状態で、ユーザがコントローラ20を上下に振ると、ゲームフィールド制御部49は、図15に示すように、孵化器102を上下に振動させる。オブジェクト制御部42は、孵化器102の内部にあるタマゴを上方に跳ね上げた後、重力にしたがって落下させる。例えば、タマゴの間に隙間が生じているときに、何度か孵化器102を上下に振動させてタマゴを移動させることにより、隙間を詰めることができる。
【0053】
図14及び図15に示したように孵化器102を振動させたとき、ヘビータマゴにも振動による力が作用するので、ヘビータマゴが移動する可能性もある。また、振動の結果、隙間を詰めるようにタマゴが移動した場合、それよりも上段にあるタマゴも下方へ転がり落ちるので、ヘビータマゴも移動する可能性がある。複数のヘビータマゴが近接する段に存在すると、それらの段のタマゴを移動させることができないので、タマゴを直線状に4個並べるのが困難になるが、通常は移動させることができないヘビータマゴも、孵化器102を振動させることで移動させることができるようにしておくことで、ユーザに救済手段を与え、適度な難易度に調整することができる。
【0054】
演出制御部48は、ユーザのスコアやレベルが上昇するにしたがって、又はゲーム開始から時間が経過するにしたがって、背景画像や背景音楽を変更してもよい。例えば、ユーザのレベルが上昇すると、朝、昼、夕、夜、朝、といったように時間を経過させ、時間に応じた背景画像や背景音楽に変更してもよい。図16は、ゲーム内の時間が夜になったときの画面の例を示す。このように、背景画像や背景音楽を変更することにより、長時間ゲームをプレーしても飽きがこないようにすることができる。
【0055】
演出制御部48は、ユーザのスコアやレベルが上昇したとき、たくさんのヒヨコが誕生したことを反映して、背景に配置するヒヨコの数を増加させてもよい。図17は、ヒヨコ152の数を増加させたときの画面の例を示す。このように、楽しく賑やかな背景画像とすることにより、ゲームの楽しさをより強調させることができる。
【0056】
演出制御部48は、孵化器102に積み上げられたタマゴの数又は段数に応じて、背景画像や背景音楽を変更してもよい。例えば、画面右上に表示される親鶏の表情を変化させてもよい。図18は、親鶏の表情を変化させたときの画面の例を示す。図18に示した例では、孵化器102の上方までタマゴが積み上がっており、親鶏154が泣いている様子が表示されている。これにより、ゲームが危機的な状況にあることを演出で表現することができる。
【0057】
図19は、対戦制御部51により制御される対戦ゲームの画面の例を示す。2人のユーザにより対戦が行われるとき、ゲーム画面には、それぞれのユーザの孵化器102a及び102bが表示され、2つのゲームが並行して実行される。ユーザは、自身のタマゴをより早くより多く孵化させ、相手の孵化器102に多くのタマゴを落下させることにより、相手をゲームオーバーに追い込む。
【0058】
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、その各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】実施の形態に係るゲーム装置の表示画面の例を示す図である。
【図2】実施の形態に係るゲーム装置の構成を示す図である。
【図3】コントローラの外観を示す図である。
【図4】パラメータ保持部の内部データの例を示す図である。
【図5】ゲーム画面の例を示す図である。
【図6】ゲーム画面の例を示す図である。
【図7】ゲーム画面の例を示す図である。
【図8】ゲーム画面の例を示す図である。
【図9】ゲーム画面の例を示す図である。
【図10】ゲーム画面の例を示す図である。
【図11】ゲーム画面の例を示す図である。
【図12】ゲーム画面の例を示す図である。
【図13】ゲーム画面の例を示す図である。
【図14】ゲーム画面の例を示す図である。
【図15】ゲーム画面の例を示す図である。
【図16】ゲーム画面の例を示す図である。
【図17】ゲーム画面の例を示す図である。
【図18】ゲーム画面の例を示す図である。
【図19】ゲーム画面の例を示す図である。
【符号の説明】
【0060】
10 ゲーム装置、20 コントローラ、30 入力受付部、40 制御部、41 オブジェクト生成部、42 オブジェクト制御部、43 移動制御部、44 条件判定部、45 オブジェクト消去部、46 スコア管理部、47 レベル制御部、48 演出制御部、49 ゲームフィールド制御部、50 時間管理部、51 対戦制御部、60 パラメータ保持部、66 画面生成部、68 表示装置、72 スピーカ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームフィールドの画面を生成して表示する機能と、
前記ゲームフィールドの内部に所定のタイミングでオブジェクトを追加する機能と、
前記ゲームフィールドの内部に追加された前記オブジェクトを、前記ゲームフィールド内で所定の法則にしたがって自動的に移動させる機能と、
前記オブジェクトが前記ゲームフィールドの枠、又は、前記ゲームフィールド内に存在する別のオブジェクトに接触して静止する位置を判定する機能と、
ユーザの操作にしたがって、前記オブジェクトを移動させて配置を変更する機能と、
静止した複数のオブジェクトの配置が所定の条件を満たすか否かを判定する機能と、
前記条件が満たされたときに、前記条件を満たした複数のオブジェクトを前記ゲームフィールドから消去する機能と、
をコンピュータに実現させることを特徴とするゲーム制御プログラム。
【請求項2】
前記オブジェクトの配置を変更する機能は、前記オブジェクトを前記ゲームフィールドの外部に引き出す機能と、前記ゲームフィールドの外部に引き出されたオブジェクトの位置を変更して前記ゲームフィールドに戻す機能と、を含むことを特徴とする請求項1に記載のゲーム制御プログラム。
【請求項3】
前記ゲームフィールドに戻す機能は、前記ゲームフィールドの外部に引き出された複数のオブジェクトの位置を互いに入れ替えてから前記ゲームフィールドに戻す機能を有することを特徴とする請求項2に記載のゲーム制御プログラム。
【請求項4】
前記ゲームフィールドに戻す機能は、前記ゲームフィールドの外部に引き出されたオブジェクトを、前記ゲームフィールドの異なる位置に戻す機能を有することを特徴とする請求項2又は3に記載のゲーム制御プログラム。
【請求項5】
前記ゲームフィールドの外部に引き出す機能は、相対する二方向に前記オブジェクトを引き出し可能であり、前記ゲームフィールド内の前記相対する二方向に平行な列に存在するオブジェクトの数の少なくとも半数のオブジェクトをそれぞれの方向に引き出し可能であることを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載のゲーム制御プログラム。
【請求項6】
前記自動的に移動させる機能は、前記ゲームフィールドの上部から追加されたオブジェクトを物理法則にしたがって下方へ落下させることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のゲーム制御プログラム。
【請求項7】
前記自動的に移動させる機能は、前記オブジェクトと前記ゲームフィールドの枠又は前記ゲームフィールド内に存在する別のオブジェクトとの間の反発係数とを設定し、前記枠又は前記別のオブジェクトに衝突した後のオブジェクトの動きを物理計算により決定することを特徴とする請求項6に記載のゲーム制御プログラム。
【請求項8】
前記オブジェクトは球であり、
前記位置を判定する機能は、前記球が前記ゲームフィールドの底から最密に積み上げられたときの前記球の位置を予め保持しており、前記自動的に移動させる機能により決定されたオブジェクトの速度が所定値を下回ったときに、予め保持されている位置のうち、その時点でのオブジェクトの位置に最も近い位置を判定し、そのオブジェクトが静止する位置とすることを特徴とする請求項6又は7に記載のゲーム制御プログラム。
【請求項9】
前記オブジェクトの配置を変更する機能は、前記ゲームフィールドの幅よりも長い、前記オブジェクトの容器を水平方向に移動させることにより、前記オブジェクトを前記ゲームフィールドの外部へ引き出すことを特徴とする請求項6から8のいずれかに記載のゲーム制御プログラム。
【請求項10】
前記オブジェクトの配置を変更する機能は、前記容器を上下に移動させる機能を有することを特徴とする請求項9に記載のゲーム制御プログラム。
【請求項11】
前記ユーザの操作にしたがって、前記ゲームフィールドを振動させることにより、前記ゲームフィールドの内部にあるオブジェクトを移動させる機能を更にコンピュータに実現させることを特徴とする請求項6から10のいずれかに記載のゲーム制御プログラム。
【請求項12】
ゲームフィールドの画面を生成して表示する画面生成部と、
前記ゲームフィールドの内部に所定のタイミングでオブジェクトを追加するオブジェクト生成部と、
前記ゲームフィールドの内部に追加された前記オブジェクトを、前記ゲームフィールド内で所定の法則にしたがって自動的に移動させ、前記オブジェクトが前記ゲームフィールドの枠、又は、前記ゲームフィールド内に存在する別のオブジェクトに接触して静止する位置を判定するオブジェクト制御部と、
ユーザの操作にしたがって、前記オブジェクトを移動させて配置を変更する移動制御部と、
静止した複数のオブジェクトの配置が所定の条件を満たすか否かを判定する判定部と、
前記条件が満たされたときに、前記条件を満たした複数のオブジェクトを前記ゲームフィールドから消去するオブジェクト消去部と、
を備えることを特徴とするゲーム装置。
【請求項13】
ゲームフィールドの画面を生成して表示するステップと、
前記ゲームフィールドの内部に所定のタイミングでオブジェクトを追加するステップと、
前記ゲームフィールドの内部に追加された前記オブジェクトを、前記ゲームフィールド内で所定の法則にしたがって自動的に移動させるステップと、
前記オブジェクトが前記ゲームフィールドの枠、又は、前記ゲームフィールド内に存在する別のオブジェクトに接触して静止する位置を判定するステップと、
ユーザの操作にしたがって、前記オブジェクトを移動させて配置を変更するステップと、
静止した複数のオブジェクトの配置が所定の条件を満たすか否かを判定するステップと、
前記条件が満たされたときに、前記条件を満たした複数のオブジェクトを前記ゲームフィールドから消去するステップと、
を備えることを特徴とするゲーム制御方法。
【請求項14】
ゲームフィールドの画面を生成して表示する機能と、
前記ゲームフィールドの内部に所定のタイミングでオブジェクトを追加する機能と、
前記ゲームフィールドの内部に追加された前記オブジェクトを、前記ゲームフィールド内で所定の法則にしたがって自動的に移動させる機能と、
前記オブジェクトが前記ゲームフィールドの枠、又は、前記ゲームフィールド内に存在する別のオブジェクトに接触して静止する位置を判定する機能と、
ユーザの操作にしたがって、前記オブジェクトを移動させて配置を変更する機能と、
静止した複数のオブジェクトの配置が所定の条件を満たすか否かを判定する機能と、
前記条件が満たされたときに、前記条件を満たした複数のオブジェクトを前記ゲームフィールドから消去する機能と、
をコンピュータに実現させることを特徴とするゲーム制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項1】
ゲームフィールドの画面を生成して表示する機能と、
前記ゲームフィールドの内部に所定のタイミングでオブジェクトを追加する機能と、
前記ゲームフィールドの内部に追加された前記オブジェクトを、前記ゲームフィールド内で所定の法則にしたがって自動的に移動させる機能と、
前記オブジェクトが前記ゲームフィールドの枠、又は、前記ゲームフィールド内に存在する別のオブジェクトに接触して静止する位置を判定する機能と、
ユーザの操作にしたがって、前記オブジェクトを移動させて配置を変更する機能と、
静止した複数のオブジェクトの配置が所定の条件を満たすか否かを判定する機能と、
前記条件が満たされたときに、前記条件を満たした複数のオブジェクトを前記ゲームフィールドから消去する機能と、
をコンピュータに実現させることを特徴とするゲーム制御プログラム。
【請求項2】
前記オブジェクトの配置を変更する機能は、前記オブジェクトを前記ゲームフィールドの外部に引き出す機能と、前記ゲームフィールドの外部に引き出されたオブジェクトの位置を変更して前記ゲームフィールドに戻す機能と、を含むことを特徴とする請求項1に記載のゲーム制御プログラム。
【請求項3】
前記ゲームフィールドに戻す機能は、前記ゲームフィールドの外部に引き出された複数のオブジェクトの位置を互いに入れ替えてから前記ゲームフィールドに戻す機能を有することを特徴とする請求項2に記載のゲーム制御プログラム。
【請求項4】
前記ゲームフィールドに戻す機能は、前記ゲームフィールドの外部に引き出されたオブジェクトを、前記ゲームフィールドの異なる位置に戻す機能を有することを特徴とする請求項2又は3に記載のゲーム制御プログラム。
【請求項5】
前記ゲームフィールドの外部に引き出す機能は、相対する二方向に前記オブジェクトを引き出し可能であり、前記ゲームフィールド内の前記相対する二方向に平行な列に存在するオブジェクトの数の少なくとも半数のオブジェクトをそれぞれの方向に引き出し可能であることを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載のゲーム制御プログラム。
【請求項6】
前記自動的に移動させる機能は、前記ゲームフィールドの上部から追加されたオブジェクトを物理法則にしたがって下方へ落下させることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のゲーム制御プログラム。
【請求項7】
前記自動的に移動させる機能は、前記オブジェクトと前記ゲームフィールドの枠又は前記ゲームフィールド内に存在する別のオブジェクトとの間の反発係数とを設定し、前記枠又は前記別のオブジェクトに衝突した後のオブジェクトの動きを物理計算により決定することを特徴とする請求項6に記載のゲーム制御プログラム。
【請求項8】
前記オブジェクトは球であり、
前記位置を判定する機能は、前記球が前記ゲームフィールドの底から最密に積み上げられたときの前記球の位置を予め保持しており、前記自動的に移動させる機能により決定されたオブジェクトの速度が所定値を下回ったときに、予め保持されている位置のうち、その時点でのオブジェクトの位置に最も近い位置を判定し、そのオブジェクトが静止する位置とすることを特徴とする請求項6又は7に記載のゲーム制御プログラム。
【請求項9】
前記オブジェクトの配置を変更する機能は、前記ゲームフィールドの幅よりも長い、前記オブジェクトの容器を水平方向に移動させることにより、前記オブジェクトを前記ゲームフィールドの外部へ引き出すことを特徴とする請求項6から8のいずれかに記載のゲーム制御プログラム。
【請求項10】
前記オブジェクトの配置を変更する機能は、前記容器を上下に移動させる機能を有することを特徴とする請求項9に記載のゲーム制御プログラム。
【請求項11】
前記ユーザの操作にしたがって、前記ゲームフィールドを振動させることにより、前記ゲームフィールドの内部にあるオブジェクトを移動させる機能を更にコンピュータに実現させることを特徴とする請求項6から10のいずれかに記載のゲーム制御プログラム。
【請求項12】
ゲームフィールドの画面を生成して表示する画面生成部と、
前記ゲームフィールドの内部に所定のタイミングでオブジェクトを追加するオブジェクト生成部と、
前記ゲームフィールドの内部に追加された前記オブジェクトを、前記ゲームフィールド内で所定の法則にしたがって自動的に移動させ、前記オブジェクトが前記ゲームフィールドの枠、又は、前記ゲームフィールド内に存在する別のオブジェクトに接触して静止する位置を判定するオブジェクト制御部と、
ユーザの操作にしたがって、前記オブジェクトを移動させて配置を変更する移動制御部と、
静止した複数のオブジェクトの配置が所定の条件を満たすか否かを判定する判定部と、
前記条件が満たされたときに、前記条件を満たした複数のオブジェクトを前記ゲームフィールドから消去するオブジェクト消去部と、
を備えることを特徴とするゲーム装置。
【請求項13】
ゲームフィールドの画面を生成して表示するステップと、
前記ゲームフィールドの内部に所定のタイミングでオブジェクトを追加するステップと、
前記ゲームフィールドの内部に追加された前記オブジェクトを、前記ゲームフィールド内で所定の法則にしたがって自動的に移動させるステップと、
前記オブジェクトが前記ゲームフィールドの枠、又は、前記ゲームフィールド内に存在する別のオブジェクトに接触して静止する位置を判定するステップと、
ユーザの操作にしたがって、前記オブジェクトを移動させて配置を変更するステップと、
静止した複数のオブジェクトの配置が所定の条件を満たすか否かを判定するステップと、
前記条件が満たされたときに、前記条件を満たした複数のオブジェクトを前記ゲームフィールドから消去するステップと、
を備えることを特徴とするゲーム制御方法。
【請求項14】
ゲームフィールドの画面を生成して表示する機能と、
前記ゲームフィールドの内部に所定のタイミングでオブジェクトを追加する機能と、
前記ゲームフィールドの内部に追加された前記オブジェクトを、前記ゲームフィールド内で所定の法則にしたがって自動的に移動させる機能と、
前記オブジェクトが前記ゲームフィールドの枠、又は、前記ゲームフィールド内に存在する別のオブジェクトに接触して静止する位置を判定する機能と、
ユーザの操作にしたがって、前記オブジェクトを移動させて配置を変更する機能と、
静止した複数のオブジェクトの配置が所定の条件を満たすか否かを判定する機能と、
前記条件が満たされたときに、前記条件を満たした複数のオブジェクトを前記ゲームフィールドから消去する機能と、
をコンピュータに実現させることを特徴とするゲーム制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2008−237710(P2008−237710A)
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−84952(P2007−84952)
【出願日】平成19年3月28日(2007.3.28)
【出願人】(395015319)株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント (871)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年3月28日(2007.3.28)
【出願人】(395015319)株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント (871)
【Fターム(参考)】
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