説明

ゲーム装置、進行制御方法、および、プログラム

【課題】プレイヤが表示装置に近づき過ぎることを適切に防止することのできるゲーム装置を提供する。
【解決手段】ゲーム装置は、ディスプレイ290とコントローラ210との距離Lを順次計測する。そして、(a)に示すように、この距離Lが警告距離L1以下である場合に、コントローラ210を操作するプレイヤがディスプレイ290に近づき過ぎていると判別して、ゲームの進行を中断する。その後、距離Lが、解除距離L2以上である場合に、レイヤがディスプレイ290から十分離れていると判別して、ゲームの進行を再開する。その際、中断したゲームをプレイヤが続け易いように、一定時間遡って、ゲームの進行を再開する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレイヤが表示装置に近づき過ぎることを適切に防止できるゲーム装置、進行制御方法、および、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、プレイヤが模擬銃を操作し、画面上に表示された標的等に向けて、射撃を行うゲーム装置(ビデオゲーム装置等)が知られている。このようなゲーム装置は、ブラウン管型のディスプレイを使用する場合を一例として説明すると、模擬銃の銃口が画面に向けられてトリガがプレイヤに引かれると、画面を一瞬だけ光らせる(フラッシュ画面を表示する)。すると、その光を模擬銃の銃口等に設けられたセンサが検出し、その検出時の走査タイミングに基づいて、画面上の照準位置(プレイヤが狙いを定めた位置)を得ている。
【0003】
近年では、ディスプレイ等のメイン画面に標的等を表示するだけでなく、模擬銃に備えられた照準器(狙いを定めるスコープ)にもサブ画面を表示して、よりリアリティを高めた射撃が行えるようにしたゲーム装置の技術も開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2001−87544号公報 (第4−11頁、第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
最近では、このような専用の模擬銃等に依らず、新たな発想の入力デバイスを標準のコントローラとしたゲーム装置も発売され、人気を博している。このコントローラは、テレビ等のリモコン(リモートコントローラ)と類似した外観を有し、ゲーム装置とワイヤレスで(無線通信等によって)接続され、プレイヤが片手で持ってそのまま操作可能となっている。
そして、プレイヤは、従来の模擬銃の代わりに、このようなコントローラを画面に向け、所望の標的等に狙いを定めて、トリガ用のボタンを押下することで、射撃等のゲームを楽しむことができる。
また、射撃等に限らず、このようなコントローラの特徴を活かした様々なジャンルのゲームが開発されつつある。
【0005】
このようなコントローラを用いたゲームでは、直感的な操作が可能となり、体感的な楽しみも増して、プレイヤが夢中で楽しむことが可能となっている。そして、夢中になったプレイヤは、知らず知らずのうちに、表示装置に近づいていってしまう場合も多い。
プレイヤが表示装置に近づき過ぎると、視力低下等の要因にもなり、また、コントローラが表示装置に接触してしまうおそれもある。
そのため、プレイヤが表示装置に近づき過ぎないようにする方策が求められていた。
【0006】
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、プレイヤが表示装置に近づき過ぎることを適切に防止できるゲーム装置、進行制御方法、および、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の観点に係るゲーム装置は、表示装置に向けて使用されるコントローラの操作に従って、ゲームを進行させるゲーム装置であって、距離計測部、中断制御部、及び、再開制御部を含んで構成される。
【0008】
まず、距離計測部は、表示装置とコントローラとの距離を順次計測する。また、中断制御部は、計測された当該距離が規定値よりも短くなると、ゲームの進行を中断させる。そして、再開制御部は、当該中断後に、計測された当該距離が規定値よりも長くなると、中断時よりも所定時間分遡ってゲームの進行を再開させる。
【0009】
すなわち、表示装置とコントローラとの距離が規定値よりも短くなった場合に、プレイヤが表示装置に近づき過ぎていると判別し、ゲームの進行を中断させる。そして、計測された距離が規定値よりも長くなると、プレイヤが表示装置から十分に離れたと判別し、一定時間遡って、ゲームの進行を再開させる。これにより、プレイヤは、ゲームの進行が中断されると、自分が表示装置に近づき過ぎたことに気づき、表示装置から離れるようになる。なお、十分離れると、中断時点よりも少し前からゲームの進行が再開されるため、プレイヤは、中断前の状況が把握でき、中断時点から無理なくゲームを続けることができる。
この結果、プレイヤが表示装置に近づき過ぎることを適切に防止できる。
【0010】
本発明の第2の観点に係るゲーム装置は、表示装置に向けて使用されるコントローラの操作に従って、ゲームを進行させるゲーム装置であって、規定値記憶部、位置情報取得部、距離計測部、中断制御部、及び、再開制御部を含んで構成される。
【0011】
まず、規定値記憶部は、表示装置とコントローラとの最接近距離を規定する第1の規定値(例えば、警告距離)、及び、当該第1の規定値よりも所定距離だけ長い第2の規定値(例えば、解除距離)を記憶する。また、位置情報取得部は、表示装置に対向するコントローラの位置情報を順次取得する。そして、距離計測部は、取得された当該位置情報に基づいて、表示装置とコントローラとの距離を順次計測する。
一方、中断制御部は、計測された当該距離が記憶される当該第1の規定値よりも短くなると、ゲームの進行を中断させる。そして、再開制御部は、当該中断後に、計測された当該距離が記憶される当該第2の規定値よりも長くなると、中断時よりも所定時間分遡ってゲームの進行を再開させる。
【0012】
すなわち、表示装置とコントローラとの距離が警告距離よりも短くなった場合に、プレイヤが表示装置に近づき過ぎていると判別し、ゲームの進行を中断させる。そして、計測された距離が解除距離よりも長くなると、プレイヤが表示装置から十分に離れたと判別し、一定時間遡って、ゲームの進行を再開させる。これにより、プレイヤは、ゲームの進行が中断されると、自分が表示装置に近づき過ぎたことに気づき、表示装置から離れるようになる。なお、十分離れると、中断時点よりも少し前からゲームの進行が再開されるため、プレイヤは、中断前の状況が把握でき、中断時点から無理なくゲームを続けることができる。
この結果、プレイヤが表示装置に近づき過ぎることを適切に防止できる。
【0013】
本発明の第3の観点に係るゲーム装置は、表示装置に向けて使用されるコントローラの操作に従って、ゲームを進行させるゲーム装置であって、位置情報取得部、距離計測部、中断制御部、計時部、及び、再開制御部を含んで構成される。
【0014】
まず、位置情報取得部は、表示装置に対向するコントローラの位置情報を順次取得する。また、距離計測部は、取得された当該位置情報に基づいて、表示装置とコントローラとの距離を順次計測する。
一方、中断制御部は、計測された当該距離が規定値よりも短くなると、ゲームの進行を中断させる。また、計時部は、当該中断後に、計測された当該距離が規定値よりも長くなったまま維持された時間を計時する。そして、再開制御部は、計時された時間が一定時間を経過すると、中断時よりも所定時間分遡ってゲームの進行を再開させる。
【0015】
すなわち、表示装置とコントローラとの距離が規定値よりも短くなった場合に、プレイヤが表示装置に近づき過ぎていると判別し、ゲームの進行を中断させる。そして、計測された距離が規定値よりも長くなり、そのまま一定時間維持されると、プレイヤが表示装置から十分に離れたと判別し、一定時間遡って、ゲームの進行を再開させる。これにより、プレイヤは、ゲームの進行が中断されると、自分が表示装置に近づき過ぎたことに気づき、表示装置から離れるようになる。なお、十分離れると、中断時点よりも少し前からゲームの進行が再開されるため、プレイヤは、中断前の状況が把握でき、中断時点から無理なくゲームを続けることができる。
この結果、プレイヤが表示装置に近づき過ぎることを適切に防止できる。
【0016】
上記ゲーム装置は、コントローラからの指示情報を順次受け付ける指示情報受付部と、前記中断制御部によりゲームの進行が中断された後、前記再開制御部により再開され当該中断時点までゲームが進行するまで、受け付けた当該指示情報を破棄する指示情報破棄部と、を更に備えてもよい。
この場合、再現中(リプレイ中)の入力操作を受け付けないようにすることができる。これにより、中断前と異なる進行となってしまう(少し前からの意図的なやり直しが可能となってしまう)等の不都合が生じることを防止できる。
【0017】
上記ゲーム装置は、表示装置に表示させるゲームの画像を順次生成する画像生成部と、前記中断制御部によりゲームの進行が中断された後、前記再開制御部により再開され当該中断時点までゲームが進行するまで、生成される当該画像の表示形態を変更する表示形態変更部と、を更に備えてもよい。
この場合、画面を暗くする等のような表示形態を変更することにより、再現中(リプレイ中)であることをプレイヤに報知できる。
【0018】
本発明の第4の観点に係る進行制御方法は、表示装置に向けて使用されるコントローラの操作に従って、ゲームを進行させるゲーム装置におえる進行制御方法であって、距離計測ステップ、中断制御ステップ、及び、再開制御ステップを含んで構成される。
【0019】
まず、距離計測ステップでは、表示装置とコントローラとの距離を順次計測する。また、中断制御ステップでは、計測された当該距離が規定値よりも短くなると、ゲームの進行を中断させる。そして、再開制御ステップでは、当該中断後に、計測された当該距離が規定値よりも長くなると、中断時よりも所定時間分遡ってゲームの進行を再開させる。
【0020】
すなわち、表示装置とコントローラとの距離が規定値よりも短くなった場合に、プレイヤが表示装置に近づき過ぎていると判別し、ゲームの進行を中断させる。そして、計測された距離が規定値よりも長くなると、プレイヤが表示装置から十分に離れたと判別し、一定時間遡って、ゲームの進行を再開させる。これにより、プレイヤは、ゲームの進行が中断されると、自分が表示装置に近づき過ぎたことに気づき、表示装置から離れるようになる。なお、十分離れると、中断時点よりも少し前からゲームの進行が再開されるため、プレイヤは、中断前の状況が把握でき、中断時点から無理なくゲームを続けることができる。
この結果、プレイヤが表示装置に近づき過ぎることを適切に防止できる。
【0021】
本発明の第5の観点に係るプログラムは、コンピュータ(電子機器を含む。)を、上記のゲーム装置として機能させるように構成する。
【0022】
このプログラムは、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、半導体メモリ等のコンピュータ読取可能な情報記録媒体に記録することができる。
【0023】
上記プログラムは、当該プログラムが実行されるコンピュータとは独立して、コンピュータ通信網を介して配布・販売することができる。また、上記情報記録媒体は、当該コンピュータとは独立して配布・販売することができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、プレイヤが表示装置に近づき過ぎることを適切に防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下に本発明の実施形態を説明する。以下では、理解を容易にするため、ゲーム装置に本発明が適用される実施形態を説明するが、各種のコンピュータ、PDA、携帯電話などの情報処理装置においても同様に本発明を適用することができる。すなわち、以下に説明する実施形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であればこれらの各要素または全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【0026】
(実施形態1)
図1は、本発明の実施の形態に係るゲーム装置が実現される典型的な情報処理装置の概要構成を示す模式図である。以下、本図を参照して説明する。
【0027】
情報処理装置100は、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、インターフェース104と、コントローラユニット105と、外部メモリ106と、DVD(Digital Versatile Disk)−ROMドライブ107と、画像処理部108と、音声処理部109と、NIC(Network Interface Card)110と、を備える。
【0028】
なお、ゲーム用のプログラムおよびデータを記憶したDVD−ROMをDVD−ROMドライブ107に装着して、情報処理装置100の電源を投入することにより、当該プログラムが実行され、本実施形態のゲーム装置が実現される。
【0029】
CPU 101は、情報処理装置100全体の動作を制御し、各構成要素と接続され制御信号やデータをやりとりする。
【0030】
ROM 102には、電源投入直後に実行されるIPL(Initial Program Loader)が記録され、これが実行されることにより、DVD−ROMに記録されたプログラムをRAM 103に読み出してCPU 101による実行が開始される。また、ROM 102には、情報処理装置100全体の動作制御に必要なオペレーティングシステムのプログラムや各種のデータが記録される。
【0031】
RAM 103は、データやプログラムを一時的に記憶するためのもので、DVD−ROMから読み出したプログラムやデータ、その他ゲームの進行やチャット通信に必要なデータが保持される。
【0032】
インターフェース104を介して接続された、コントローラユニット105は、ユーザがゲーム実行の際に行う操作入力を受け付ける。より詳細には、後述するコントローラ210がプレイヤにより操作され、その操作情報等を無線通信により受け付ける。なお、コントローラユニット105の詳細については後述する。
【0033】
インターフェース104を介して着脱自在に接続された外部メモリ106には、ゲームの進行状態を示すデータ、チャット通信のログ(記録)のデータなどが書き換え可能に記憶される。ユーザは、コントローラユニット105を介して指示入力を行うことにより、これらのデータを適宜外部メモリ106に記録することができる。
【0034】
DVD−ROMドライブ107に装着されるDVD−ROMには、ゲームを実現するためのプログラムとゲームに付随する画像データや音声データが記録される。CPU 101の制御によって、DVD−ROMドライブ107は、これに装着されたDVD−ROMに対する読み出し処理を行って、必要なプログラムやデータを読み出し、これらはRAM 103等に一時的に記憶される。
【0035】
画像処理部108は、DVD−ROMから読み出されたデータをCPU 101や画像処理部108が備える画像演算プロセッサ(図示せず)によって加工処理した後、これを画像処理部108が備えるフレームメモリ(図示せず)に記録する。フレームメモリに記録された画像情報は、所定の同期タイミングでビデオ信号(映像信号)に変換され画像処理部108に接続されるモニタ(後述するディスプレイ290)へ出力される。これにより、各種の画像表示が可能となる。
【0036】
なお、画像演算プロセッサは、2次元の画像の重ね合わせ演算やαブレンディング等の透過演算、各種の飽和演算を高速に実行できる。
また、仮想3次元空間に配置され、各種のテクスチャ情報が付加されたポリゴン情報を、Zバッファ法によりレンダリングして、所定の視点位置から仮想3次元空間に配置されたポリゴンを俯瞰したレンダリング画像を得る演算の高速実行も可能である。
【0037】
さらに、CPU 101と画像演算プロセッサが協調動作することにより、文字の形状を定義するフォント情報にしたがって、文字列を2次元画像としてフレームメモリへ描画したり、各ポリゴン表面へ描画することが可能である。フォント情報は、ROM 102に記録されているが、DVD−ROMに記録された専用のフォント情報を利用することも可能である。
【0038】
音声処理部109は、DVD−ROMから読み出した音声データをアナログ音声信号に変換し、外部のスピーカ(後述するディスプレイ290のスピーカ)に供給して音声を出力させる。例えば、音声処理部109は、CPU 101による制御の下、ゲームの進行中に発生させるべき効果音や楽曲データを生成し、これに対応した音声をスピーカから出力させる。
【0039】
NIC 110は、情報処理装置100をインターネット等のコンピュータ通信網(図示せず)に接続するためのものであり、LAN(Local Area Network)を構成する際に用いられる10BASE−T/100BASE−T規格に従うものや、電話回線を用いてインターネットに接続するためのアナログモデム、ISDN(Integrated Services Digital Network)モデム、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)モデム、ケーブルテレビジョン回線を用いてインターネットに接続するためのケーブルモデム等と、これらとCPU 101との仲立ちを行うインターフェース(図示せず)により構成される。
【0040】
このほか、情報処理装置100は、ハードディスク等の大容量外部記憶装置を用いて、ROM 102、RAM 103、外部メモリ106、DVD−ROMドライブ107に装着されるDVD−ROM等と同じ機能を果たすように構成してもよい。
また、ユーザからの文字列の編集入力を受け付けるためのキーボードや、各種の位置の指定および選択入力を受け付けるためのマウスなどを接続する形態も採用することができる。
【0041】
また、本実施形態の情報処理装置100にかえて、一般的なコンピュータ(汎用のパーソナルコンピュータ等)をゲーム装置として利用することもできる。たとえば、一般的なコンピュータは、上記情報処理装置100と同様に、CPU、RAM、ROM、DVD−ROMドライブ、および、NICを備え、情報処理装置100よりも簡易な機能となる画像処理部を備え、外部記憶装置としてハードディスクを有する他、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、磁気テープ等が利用できるようになっている。また、コントローラではなく、キーボードやマウスなどを入力装置として利用する。そして、ゲームプログラムをインストールした後に、そのプログラムを実行させると、ゲーム装置として機能する。
【0042】
(コントローラユニットの概要)
図2は、上述したコントローラユニット105の概要を説明するための外観図である。
コントローラユニット105は、図示するようなコントローラ210とセンサバー220とを含んで構成される。情報処理装置100は、所定のケーブルを介してセンサバー220及びディスプレイ290とそれぞれ接続されている。
【0043】
コントローラ210は、例えば、テレビ等のリモコンと類似した外観を有し、情報処理装置100とワイヤレスで(無線通信によって)接続され、プレイヤが片手で持ってそのまま操作可能なコントローラである。
また、センサバー220は、所定の長さの棒状に形成され、ディスプレイ290の上部等に、画面の向きに沿って適宜固定される。このセンサバー220には、両端に少なくとも1つずつ発光素子221が埋設されている。
センサバー220は、情報処理装置100から電源供給を受けて発光素子221を適宜発光させる。
【0044】
コントローラ210の先端部には、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子を用いたカメラ211が配置されている。そして、コントローラ210の先端がディスプレイ290に向けられると、このカメラ211がセンサバー220の複数の発光素子221(少なくとも2つの発光点)を含む画像を撮影する。また、コントローラ210は、内部に無線通信部を備えており、撮影した画像の情報を、無線通信にて情報処理装置100に順次送信する。
そして、情報処理装置100は、コントローラ210から送られた画像中における複数の発光点の位置関係等に基づいて、コントローラ210の位置及び向き等を適宜取得する。例えば、CPU 101及び画像処理部108等は、コントローラ210から見える複数の発光点の位置関係等を解析して、コントローラ210の空間位置及び、その先端の向き(長手軸線の方向)を算定し、最終的に、プレイヤがコントローラ210を画面上のどこに向けて操作しているか等を取得する。
なお、このようなコントローラ210の位置等の計測は、例えば、垂直同期割り込み(1/60秒)毎に行われる。
【0045】
また、コントローラ210は、プレイヤによる各ボタンの押下状況(操作情報)等を、無線通信にて情報処理装置100に順次送信する。
更に、コントローラ210は、内部に、加速度センサ、角加速度センサ、傾きセンサ等を備えており、プレイヤによるひねりなどの動きも測定することが可能となっている。そして、これらの測定結果も、情報処理装置100に送信される。
【0046】
コントローラ210の上面には、十字形キー212が配置されており、プレイヤが手に持って操作する際に、各種の方向指示入力等を行うことができる。また、Aボタン213や、各種ボタン215も上面に配置されており、当該ボタンに対応付けられた指示入力を行うことができる。
【0047】
一方、Bボタン214は、コントローラ210の下面に配置され、その下面に窪みが構成されていることもあり、プレイヤが手に持って操作する際に、トリガを引くように押下することができるようになっている。
【0048】
コントローラ210の上面には、複数の小さな孔216が設けられており、内部に埋設されたスピーカからクリアな音声を出力できるようになっている。
【0049】
コントローラ210の上面のインジケータ217は、コントローラ210が複数使用された場合でもプレイヤが識別できるように、適宜点灯する。
コントローラ210の上面に用意された電源ボタン218は、例えば、情報処理装置100のオン・オフを指示する。
【0050】
更に、コントローラ210の内部には、バイブレータ等の振動機構が配置され、情報処理装置100から送られる指示に応答して、振動を発生させることもできるようになっている。
以下では、このようなコントローラ210とセンサバー220との組合せによって、コントローラ210の位置等を測定することを前提に説明する。なお、コントローラ210の位置の測定は、センサバー220の発光点(発光素子221)をCCDカメラ211が撮影する手法に限られず、他の手法でも適宜適用可能である。例えば、センサバー220を介した2地点間の無線通信の時差等から、コントローラ210の位置等を求めてもよく、また、超音波や赤外線等を使用して、三角測量の原理にてコントローラ210の位置等を求めてもよい。
【0051】
(ゲーム装置の概要構成)
図3は、本実施形態に係るゲーム装置の概要構成を示す模式図である。このゲーム装置は、一例として、コントローラ210をディスプレイ290(より詳細には、センサバー220)に向けて操作するプレイヤの操作を評価する装置である。
より具体的には、図4に示すように、上昇していく(スクロールされる)複数の風船(風船オブジェクト)が表示され、その中で、色の変わった風船を射的の的のように狙って撃つという、体感型ゲームを実装する装置である。以下、このような体感型ゲームを実行するゲーム装置について、図面を参照して説明する。
【0052】
図3に示すように、ゲーム装置300は、無線通信部310と、位置情報取得部320と、操作情報取得部330と、処理制御部340と、操作指示記憶部350と、画像情報記憶部360と、画像生成部370とを備える。
【0053】
まず、無線通信部310は、コントローラ210と順次無線通信を行い、必要な情報を送受信する。
例えば、無線通信部310は、コントローラ210から送られる情報を受信し、位置情報取得部320及び、操作情報取得部330に供給する。
例えば、無線通信部310は、CCDカメラ211が撮影した映像情報及び、コントローラ210内部の各種センサが検出した検出情報を位置情報取得部320に供給する。
また、無線通信部310は、コントローラ210の各種ボタン(十字形キー212、Aボタン213、及び、Bボタン214等)が押下された際に、押下されたボタンのコード情報等を操作情報取得部330に供給する。なお、コントローラ210のひねり等も指示情報となり得るため、傾きセンサ等が検出した検出情報も操作情報取得部330に供給する。
なお、コントローラユニット105が、このような無線通信部310として機能しうる。
【0054】
位置情報取得部320は、無線通信部310から供給された映像情報及び各種センサの検出情報に基づいて、コントローラ210の位置及び向き(先端の方向)等からなる位置情報を順次取得する。
例えば、位置情報取得部320は、映像情報及び検出情報を解析して、ディスプレイ290に対応するコントローラ210の空間位置及び、その先端(CCDカメラ211)の向き(長軸線の方向)等を順次求める。
位置情報取得部320は、例えば、垂直同期割り込み(1/60秒)毎に、このような位置情報を生成し、処理制御部340に順次供給する。
そして、コントローラユニット105及びCPU 101が、このような位置情報取得部320として機能しうる。
【0055】
操作情報取得部330は、無線通信部310から供給される押下されたボタンのコード情報等に基づいて、プレイヤからの操作情報(操作内容)を取得する。つまり、プレイヤがコントローラ210のどのボタンを押下したか等をリアルタイムに取得する。
なお、コントローラユニット105及びインタフェース104が、このような操作情報取得部330として機能しうる。
【0056】
処理制御部340は、ゲーム装置300全体を制御する。例えば、処理制御部340は、パラメータ生成部341、進行時刻計時部342、距離計測部343、中断制御部344、及び、再開制御部345を含んで構成される。
【0057】
パラメータ生成部341は、ゲーム進行のためのパラメータを生成する。
具体的に、風船オブジェクトのスクロール速度、風船オブジェクトの出現タイミング、及び、色を変える風船オブジェクトの選択とそのタイミング等のパラメータを生成する。このパラメータは、例えば、ゲームの難易度等に応じて、ゲーム開始前に生成される。
【0058】
進行時刻計時部342は、ゲーム開始からの進行時刻(経過時刻)を順次計時する。なお、後述するように、ゲームの進行が中断された場合に、進行時刻計時部342は、進行時刻の計時を停止させ、また、ゲームの進行が再開された場合に、一定時間だけ時刻を戻した後、進行時刻の計時を再開させる。
【0059】
距離計測部343は、位置情報取得部320にて順次取得される位置情報に基づいて、ディスプレイ290(より詳細には、センサバー220)とコントローラ210との距離を順次計測する。
【0060】
中断制御部344は、距離計測部343が計測した距離と、予め定められた警告距離とを比較し、警告距離以内である場合に、ゲームの進行を中断する。
例えば、図5(a)に示すように、ディスプレイ290とコントローラ210との距離Lが、警告距離L1以下である場合に、中断制御部344は、ゲームの進行を中断する。なお、この警告距離L1は、コントローラ210を操作するプレイヤがディスプレイ290に近づき過ぎていることを判断するための距離として、予め規定されている。
つまり、コントローラ210の距離Lと警告距離L1との比較から、プレイヤがディスプレイ290に近づき過ぎていることを判別すると、中断制御部344は、ゲームの進行を停めてしまう。
その際、中断制御部344は、進行時刻計時部342をその時点の進行時刻のまま停止させ(停止進行時刻を保持し)、また、ゲーム画像も停止させ、更に、所定の警告メッセージを合成することにより、プレイヤがディスプレイ290に近づき過ぎていることを報知する。
【0061】
図3に戻って、再開制御部345は、中断制御部344がゲームの進行を中断した後に、距離計測部343が計測した距離と、予め定められた解除距離とを比較し、解除距離以上である場合に、ゲームの進行を再開する。
例えば、図5(b)に示すように、ディスプレイ290とコントローラ210との距離Lが、解除距離L2以上である場合に、中断制御部344は、ゲームの進行を再開する。なお、この解除距離L2は、上述した警告距離L1より長く、コントローラ210を操作するプレイヤがディスプレイ290から十分離れていることを判断するための距離として、予め規定されている。
つまり、コントローラ210の距離Lと解除距離L2との比較から、プレイヤがディスプレイ290から十分に離れたことを判別すると、再開制御部345は、進行時刻計時部342に、停止進行時刻よりも一定時間分遡った時刻をセットし、その時刻から計時を再開させつつ、ゲームを進行させる。
ここで、一定時間遡るのは、中断したゲームをプレイヤが続け易いようにするためであり、具体的に遡る時間は、例えば、3〜5秒程度(ゲームの種類や難易度に応じて適宜伸縮させてもよい)である。
【0062】
なお、遡った際に、その時点からプレイヤが新たに操作できるようになると、中断前と異なる進行となってしまう(少し前からの意図的なやり直しが可能となってしまう)等の不都合が生じてしまう。そのため、再開制御部345は、遡った時点から中断時点(停止進行時刻)までは、コントローラ210からの操作指示を受け付けないように(例えば、操作指示を破棄する等)しながら、操作指示記憶部350に記憶されたその間の(過去になされた)操作指示等に基づいて、ゲームの進行を再現させる。また、その間、表示形態を適宜変化させて(例えば、画面を暗くする等)、過去の進行を再現中(リプレイ中)であることを、プレイヤに報知してもよい。
その後、中断時点までの再現が終了すると、再開制御部345は、コントローラ210からの操作指示を受け付けるようにし、また、表示形態を通常に戻す等して、中断時点以降のゲームをプレイヤが続けることができるようにする。
そして、CPU 101が、このような構成からなる処理制御部340として機能しうる。
【0063】
操作指示記憶部350は、操作情報取得部330が取得した操作情報を、進行時刻計時部342が計時する進行時刻と対応付けて記憶する。
つまり、上述の再開制御部345が、一定時間分遡った時点から停止進行時刻までのゲーム進行を再現できるように、ゲーム進行中におけるプレイヤの操作指示を所定時間分だけ順次蓄積する。
なお、RAM 103がこのような操作指示記憶部350として機能しうる。
【0064】
画像情報記憶部360は、種々の画像情報を記憶する。例えば、ゲームの背景画像や、スクロールさせる風船オブジェクト等の画像情報等を記憶する。
なお、DVD−ROMドライブ107に装着されるDVD−ROM及び、RAM 103が、このような画像情報記憶部350として機能しうる。
【0065】
画像生成部370は、処理制御部340に制御され、ゲーム画像等を生成する。
例えば、画像生成部370は、風船オブジェクトをスクロール表示させるゲーム画像や、ゲーム中断時の停止させたゲーム画像等を生成し、映像信号としてディスプレイ290に供給して、画面表示させる。
【0066】
具体的に画像生成部370は、図6に示すような表示画像を生成する。この図6は、各風船オブジェクトOBJが、下方から順次現れてそれぞれ上方まで移動して消えて行く様子を示しており、また、プレイヤがコントローラ210を操作して狙いを定めた位置には、照準マークMが表示される様子を示している。
なお、各風船オブジェクトOBJの出現タイミング、移動速度、そして、色の変化タイミング等は、上述したパラメータ生成部341が生成したパラメータと、進行時刻計時部342が計時する進行時刻とに基づいて算出される。
プレイヤは、移動する各風船オブジェクトOBJを眼で追いながら、色の変化した風船オブジェクトOBJを狙って(照準マークMを重ねて)、Bボタン214を押下することで、得点を得るようになっている。
そして、画像処理部108が、このような画像生成部370として機能しうる。
【0067】
(ゲーム装置の動作の概要)
図7は、上述した構成のゲーム装置300において、体感型ゲームのプレイ中に実行されるゲーム制御処理の流れを示すフローチャートである。以下、この図を参照してゲーム装置300の動作について説明する。
このゲーム制御処理は、例えば、体感型ゲームのプレイに伴い開始される。
【0068】
まず、ゲーム装置300は、ゲーム進行のパラメータを生成し、ゲームを開始する(ステップS401)。つまり、パラメータ生成部341は、風船オブジェクトのスクロール速度、風船オブジェクトの出現タイミング、及び、色を変える風船オブジェクトの選択とそのタイミング等のパラメータを生成する。
【0069】
ゲーム装置300は、進行時刻を計時する(ステップS402)。つまり、進行時刻計時部342は、ゲーム開始からの進行時刻を順次計時する。
【0070】
ゲーム装置300は、進行時刻及びパラメータに基づいて、ゲーム画像を生成する(ステップS403)。また、受け付けた操作指示を進行時刻に関連付けて記憶すると共に、操作指示を反映させたゲーム画像を生成する(ステップS404)。
つまり、処理制御部340に制御された画像生成部370は、図8(a)に示すように、パラメータやプレイヤによるコントローラ210の操作内容に応じて進行するゲーム画像を順次生成する。
【0071】
ゲーム装置300は、ゲームが終了したか否かを判別する(ステップS405)。
すなわち、処理制御部340は、ゲームのクリア条件が満たされたり、ゲームオーバーの条件が満たされる等により、ゲームが終了したかを判別する。
ゲーム装置300は、ゲームが終了したと判別すると(ステップS405;Yes)、後述するステップS417に処理を進める。
【0072】
一方、ゲームが終了していないと判別した場合に(ステップS405;No)、ゲーム装置300は、コントローラ210との距離を計測する(ステップS406)。
つまり、距離計測部343は、位置情報取得部320にて順次取得される位置情報に基づいて、ディスプレイ290とコントローラ210との距離を順次計測する。
【0073】
ゲーム装置300は、計測した距離が警告距離以内であるか否かを判別する(ステップS407)。つまり、プレイヤがディスプレイ290に近づき過ぎていないかどうかを判別する。
ゲーム装置300は、計測した距離が警告距離以内でない(警告距離よりも離れている)と判別すると(ステップS407;No)、ステップS402に処理を戻し、上述したステップS402〜S407の処理を繰り返し実行する。
【0074】
一方、計測した距離が警告距離以内であると判別した場合に(ステップS407;Yes)、ゲーム装置300は、進行時刻の計時を停止し、その時刻(停止進行時刻)を記憶する(ステップS408)。そして、停止させたゲーム画像に所定の警告メッセージを合成する(ステップS409)。
つまり、中断制御部344は、図8(b)に示すように、コントローラ210の距離Lが警告距離L1以内に近づくと、ゲームの進行を中断させると共に、画像生成部370を制御して停止させたゲーム画像に、警告メッセージM1を合成したゲーム画像を生成する。
【0075】
ゲーム装置300は、コントローラ210との距離を計測する(ステップS410)。そして、計測した距離が解除距離以上であるか否かを判別する(ステップS411)。
ゲーム装置300は、計測した距離が解除距離以上でないと判別すると(ステップS411;No)、ステップS409に処理を戻し、上述したステップS409〜S411の処理を繰り返し実行する。
【0076】
一方、計測した距離が解除距離以上であると判別した場合に(ステップS411;Yes)、ゲーム装置300は、進行時刻を一定時間戻し、計時を再開する(ステップS412)。そして、進行時刻及びパラメータに基づいて、ゲーム画像を生成する(ステップS413)。また、進行時刻に対応する操作指示を操作指示記憶部350から読み出し、その操作指示を反映させたゲーム画像を生成する(ステップS414)。さらに、受け付けた操作指示を破棄する(ステップS415)。
ゲーム装置300は、進行時刻が停止進行時刻まで達したか否かを判別する(ステップS416)。つまり、遡った一定時間分が経過し、ゲーム中断時点まで進んだかどうかを判別する。
ゲーム装置300は、進行時刻が停止進行時刻まで達していないと判別すると(ステップS416;No)、ステップS413に処理を戻し、上述したステップS413〜S416の処理を繰り返し実行する。
【0077】
つまり、再開制御部345は、ゲームの進行を中断した後に、計測したコントローラ210の距離と解除距離とを比較して、解除距離以上である場合に、ゲームの進行を一定時間分遡って再開する。なお、遡った際に、その時点からプレイヤが新たに操作できるようになると、中断前と異なる進行となってしまう等の不都合が生じるため、遡った時点から中断時点(停止進行時刻)までは、コントローラ210からの操作指示を破棄しつつ、操作指示記憶部350に記憶された過去の操作指示等に基づいて、ゲームの進行を再現させる。
例えば、進行時刻が停止進行時刻まで達していない間では、図8(c)に示すように、画面を暗くする等の表示形態を変化させ、過去の進行を再現中であることを、プレイヤに報知する。この他にも、図8(d)に示すように、再現中(リプレイ中)であることを示すメッセージM2等を表示してもよく、さらに、停止進行時刻までの残り時刻Tをカウントダウン表示させてもよい。
【0078】
一方、進行時刻が停止進行時刻まで達したと判別した場合に(ステップS416;Yes)、ゲーム装置300は、上述したステップS402に処理を戻す。つまり、再度、上述したステップS402〜S407の処理を繰り返す。
すなわち、コントローラ210からの操作指示を受け付けるようにし、中断時点以降のゲームをプレイヤが続けることができるようにする。
【0079】
そして、上述したステップS405にて、ゲームが終了したと判別すると、ゲーム装置300は、得点等を算出し、総合評価を合成したゲーム画像を生成する(ステップS417)。
つまり、コントローラ210の操作内容を評価するためのゲーム画像を生成し、プレイヤに提示する。
【0080】
このようなゲーム制御処理により、コントローラ210を操作するプレイヤがディスプレイ290に近づき過ぎた場合に、ゲームの進行を中断させ、そのままではゲームを続けることができないようにする。
そして、プレイヤがディスプレイ290から十分に離れた後に、一定時間遡って、ゲームの進行を再開させる。つまり、中断時点よりも少し前からゲームの進行が再開されるため、プレイヤは、中断前の状況が把握でき、中断時点から無理なくゲームを続けることができる。なお、中断時点より前のゲームの進行が変化しないように、中断時点(停止進行時刻)に達するまでは、プレイヤによる新たなコントローラ210の操作は受け付けられないようになっている。
【0081】
この結果、プレイヤが表示装置に近づき過ぎることを適切に防止できる。
【0082】
(他の実施形態)
上記の実施形態では、中断させたゲームの進行を再開させるために、解除距離以上離れることを要件とした場合について説明したが、ゲームの進行を再開させるための判断手法は、これに限られず任意である。
例えば、警告距離より離れたまま維持された時間を計時し、このまま一定時間(後述する解除時間)が経過すると、ゲームの進行を再開させるようにしてもよい。
【0083】
図9は、警告距離より離れたまま維持された時間を計時し、中断させたゲームの進行を再開させることを特徴とした本発明の他の実施形態に係るゲーム装置の概要構成を示す模式図である。
このゲーム装置500は、無線通信部310と、位置情報取得部320と、操作情報取得部330と、操作指示記憶部350と、画像情報記憶部360と、画像生成部370と、処理制御部540とを備える。
なお、この図9に示すゲーム装置は、上述した図3のゲーム装置300の処理制御部340を処理制御部540に置き換えた構成となっている。
【0084】
処理制御部540は、パラメータ生成部341、進行時刻計時部342、距離計測部343、中断制御部344、再開制御部345、及び、維持時間計時部541を含んで構成される。
なお、パラメータ生成部341〜再開制御部345は、上述した図3の構成とほぼ同様である(違う点については、後述する)。
【0085】
維持時間計時部541は、中断制御部344により、ゲームの進行が中断された後に、距離計測部343が計測したコントローラ210の距離が警告距離より長い場合に、維持時間をゼロから計時する。
なお、計時途中で、コントローラ210の距離が警告距離以下となると、ゼロクリアされ、再度、コントローラ210の距離が警告距離より長くなると、計時が続けられる。
【0086】
そして、再開制御部345は、維持時間計時部541が計時した時間と、予め定められた解除時間とを比較し、この解除時間まで計時された場合に、ゲームの進行を再開する。
例えば、解除時間が3秒と定められている場合、再開制御部345は、維持時間計時部541がこの3秒を計時すると、プレイヤがディスプレイ290から離れたことを判別し、上述したように、一定時間遡ってゲームの進行を再開する。
【0087】
この場合も、コントローラ210を操作するプレイヤがディスプレイ290に近づき過ぎた場合に、ゲームの進行を中断させ、そのままではゲームを続けることができないようにする。
そして、プレイヤがディスプレイ290から離れたことを確認できた後に、一定時間遡って、ゲームの進行を再開させる。つまり、中断時点よりも少し前からゲームの進行が再開されるため、プレイヤは、中断前の状況が把握でき、中断時点から無理なくゲームを続けることができる。
この結果、プレイヤが表示装置に近づき過ぎることを適切に防止できる。
【0088】
上記の実施形態では、体感型ゲームを一例として説明したが、このような体感型ゲームに限られず、コントローラの位置等を測定して入力に使用するゲームであれば適宜適用可能である。
【0089】
以上説明したように、本発明によれば、プレイヤが表示装置に近づき過ぎることを適切に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】本発明の実施形態に係る情報処理装置の概要構成を示す模式図である。
【図2】コントローラユニットの概要を説明するための外観図である。
【図3】本発明の実施形態に係るゲーム装置の概要構成を示す模式図である。
【図4】体感型ゲームの概要を説明するための模式図である。
【図5】(a),(b)共に、ディスプレイとコントローラとの距離の関係を説明するための模式図である。
【図6】生成されるゲーム画像の一例を示す模式図である。
【図7】本発明の実施形態に係るゲーム制御処理を説明するためのフローチャートである。
【図8】(a)〜(d)共に、表示画像等の一例を示す模式図である。
【図9】本発明の他の実施形態に係るゲーム装置の概要構成を示す模式図である。
【符号の説明】
【0091】
100 情報処理装置
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 インターフェース
105 コントローラユニット
106 外部メモリ
107 DVD−ROMドライブ
108 画像処理部
109 音声処理部
110 NIC
210 コントローラ
220 センサバー
300,500 ゲーム装置
310 無線通信部
320 位置情報取得部
330 操作情報取得部
340,540 処理制御部
350 操作指示記憶部
360 画像情報記憶部
370 画像生成部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置に向けて使用されるコントローラの操作に従って、ゲームを進行させるゲーム装置であって、
表示装置とコントローラとの距離を順次計測する距離計測部と、
計測された当該距離が規定値よりも短くなると、ゲームの進行を中断させる中断制御部と、
当該中断後に、計測された当該距離が規定値よりも長くなると、中断時よりも所定時間分遡ってゲームの進行を再開させる再開制御部と、を備える
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
表示装置に向けて使用されるコントローラの操作に従って、ゲームを進行させるゲーム装置であって、
表示装置とコントローラとの最接近距離を規定する第1の規定値、及び、当該第1の規定値よりも所定距離だけ長い第2の規定値を記憶する規定値記憶部と、
表示装置に対向するコントローラの位置情報を順次取得する位置情報取得部と、
取得された当該位置情報に基づいて、表示装置とコントローラとの距離を順次計測する距離計測部と、
計測された当該距離が記憶される当該第1の規定値よりも短くなると、ゲームの進行を中断させる中断制御部と、
当該中断後に、計測された当該距離が記憶される当該第2の規定値よりも長くなると、中断時よりも所定時間分遡ってゲームの進行を再開させる再開制御部と、を備える
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項3】
表示装置に向けて使用されるコントローラの操作に従って、ゲームを進行させるゲーム装置であって、
表示装置に対向するコントローラの位置情報を順次取得する位置情報取得部と、
取得された当該位置情報に基づいて、表示装置とコントローラとの距離を順次計測する距離計測部と、
計測された当該距離が規定値よりも短くなると、ゲームの進行を中断させる中断制御部と、
当該中断後に、計測された当該距離が規定値よりも長くなったまま維持された時間を計時する計時部と、
計時された時間が一定時間を経過すると、中断時よりも所定時間分遡ってゲームの進行を再開させる再開制御部と、を備える
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れか1項に記載のゲーム装置であって、
コントローラからの指示情報を順次受け付ける指示情報受付部と、
前記中断制御部によりゲームの進行が中断された後、前記再開制御部により再開され当該中断時点までゲームが進行するまで、受け付けた当該指示情報を破棄する指示情報破棄部と、を更に備える
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れか1項に記載のゲーム装置であって、
表示装置に表示させるゲームの画像を順次生成する画像生成部と、
前記中断制御部によりゲームの進行が中断された後、前記再開制御部により再開され当該中断時点までゲームが進行するまで、生成される当該画像の表示形態を変更する表示形態変更部と、を更に備える
ことを特徴とするゲーム装置。
【請求項6】
表示装置に向けて使用されるコントローラの操作に従って、ゲームを進行させるゲーム装置における進行制御方法であって、
表示装置とコントローラとの距離を順次計測する距離計測ステップと、
計測された当該距離が規定値よりも短くなると、ゲームの進行を中断させる中断制御ステップと、
当該中断後に、計測された当該距離が規定値よりも長くなると、中断時よりも所定時間分遡ってゲームの進行を再開させる再開制御ステップと、を備える
ことを特徴とする方法。
【請求項7】
表示装置に向けて使用されるコントローラの操作に従って、ゲームを進行させるコンピュータを、
表示装置とコントローラとの距離を順次計測する距離計測部、
計測された当該距離が規定値よりも短くなると、ゲームの進行を中断させる中断制御部、
当該中断後に、計測された当該距離が規定値よりも長くなると、中断時よりも所定時間分遡ってゲームの進行を再開させる再開制御部、
として機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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