説明

ゲーム装置及びゲーム制御方法

【課題】娯楽性の高いゲーム装置を表現する。
【解決手段】ユーザがコントローラ20のロックオンボタンを押すと、モード制御部46は通常のゲームモードから、射撃対象に照準を固定したロックオンモードに移行させる。ロックオンモードにおいて、射撃制御部43は、所定の条件を満たす射撃対象の中から、照準を合わせる射撃対象を選択して、その射撃対象に照準を固定する。移動制御部42は、プレイヤーズキャラクタが移動しても、プレイヤーズキャラクタが、照準を合わせた射撃対象の方を向き続けるようにプレイヤーズキャラクタを制御する。表示制御部44は、照準を合わせた射撃対象及びプレイヤーズキャラクタが表示画面内に入るように表示画面を生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム制御技術に関し、とくに、プレイヤーズキャラクタが射撃対象を射撃するゲームを制御するゲーム装置及びゲーム制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
シューティングゲーム、シミュレーションゲーム、ロールプレイングゲームなどにおいて、プレイヤーズキャラクタが敵キャラクタを攻撃するときに、銃、ミサイル、弓矢、手榴弾など、離れた敵キャラクタに向けて撃ったり投げたりする武器が用意されることが多い。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ゲーム装置の処理能力の向上に伴い、3次元的にモデリングされたゲームフィールド内でプレイヤーズキャラクタ及び敵キャラクタが移動しながら互いに攻撃し合うような現実性の高いゲームを実現することができるようになった。しかし、四方八方から攻撃してくる敵キャラクタを攻撃するために、プレイヤーズキャラクタを移動させる操作と射撃の照準を敵キャラクタに合わせて発射する操作を並行して行わなければならないので、ゲームに慣れていないユーザには負担が大きく、このようなゲームに手を出すのを躊躇させる一因となっている。
【0004】
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、より娯楽性の高いゲーム装置を実現する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のある態様は、ゲーム装置に関する。このゲーム装置は、ユーザからプレイヤーズキャラクタの操作指示を受け付けるユーザインタフェースと、前記操作指示に応じて前記プレイヤーズキャラクタの移動を制御する移動制御部と、前記操作指示に応じて前記プレイヤーズキャラクタによる射撃を制御する射撃制御部と、前記プレイヤーズキャラクタの移動に応じて表示画面を生成する表示制御部と、前記ユーザインタフェースが射撃の照準を射撃対象に合わせる操作指示を受け付けると、通常のゲームモードから、射撃対象に照準を固定したロックオンモードに移行させるモード制御部と、を備え、前記ロックオンモードにおいて、前記射撃制御部は、所定の条件を満たす射撃対象の中から、照準を合わせる射撃対象を選択して、その射撃対象に照準を固定し、前記移動制御部は、前記プレイヤーズキャラクタが移動しても、前記プレイヤーズキャラクタが、照準を合わせた前記射撃対象の方を向き続けるように前記プレイヤーズキャラクタを制御し、前記表示制御部は、照準を合わせた前記射撃対象及び前記プレイヤーズキャラクタが前記表示画面内に入るように前記表示画面を生成することを特徴とする。
【0006】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、より娯楽性の高いゲーム装置を実現する技術を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
実施の形態に係るゲーム装置は、ユーザが操作するプレーヤーズキャラクタが、3次元的にモデリングされたゲーム世界に存在する敵キャラクタと対戦するゲームを実現する。プレイヤーズキャラクタは、敵キャラクタを攻撃するための武器として銃を所有しており、ユーザは、プレイヤーズキャラクタを操作して敵キャラクタを銃で射撃させることができる。
【0009】
本実施の形態のゲーム装置は、ゲームに不慣れなユーザでも容易に銃を操作することができるように、所定のボタンの押下により、銃の照準を自動的に敵キャラクタに合わせ、敵キャラクタの移動に合わせて追随させるゲームモード(以下、「ロックオンモード」という)に移行する。ロックオンモードでは、通常のゲームモード(以下、「通常モード」という)とは異なり、プレイヤーズキャラクタが移動するときも、ロックオンした敵キャラクタの方をプレイヤーズキャラクタが向き続けるように制御し、かつ、プレイヤーズキャラクタ及びロックオンした敵キャラクタが表示画面内に入るようにカメラを制御する。これにより、ユーザは、プレイヤーズキャラクタを移動させている間も、銃を射撃するボタンを押すだけでロックオンした敵キャラクタを射撃することができる。したがって、操作に不慣れなユーザでもゲームを満喫することができるような、幅広いユーザ層が楽しめる娯楽性の高いゲームを実現することができる。
【0010】
図1は、ゲーム装置10の構成を示す。ゲーム装置10は、コントローラ20、入力部30、制御部40、パラメータ保持部60、3次元データ保持部62、画像処理部66、及び表示装置68を備える。これらの構成は、ハードウエアコンポーネントでいえば、任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
【0011】
入力部30は、ユーザインタフェースの一例であるコントローラ20から入力されるユーザによる操作指示を受け付ける。制御部40は、入力部30が受け付けたユーザからの操作指示に基づいてゲームプログラムを実行し、ゲームを進行させる。パラメータ保持部60は、ゲームの進行に必要なパラメータを保持する。3次元データ保持部62は、ゲーム世界を構成するオブジェクトやキャラクタなどの3次元データを保持する。画像処理部66は、ユーザから入力される操作指示に応じてカメラの視点位置と視線方向を設定し、3次元データをレンダリングして、制御部40により制御されるゲーム世界を表現した表示画面を生成する。画像処理部66は、さらに、必要に応じてインジケータやゲージなどの各種の情報を表示画面に付加して、表示装置68に表示させる。
【0012】
制御部40は、操作指示取得部41、移動制御部42、射撃制御部43、表示制御部44、敵キャラクタ制御部45、及びモード制御部46を含む。
【0013】
操作指示取得部41は、入力部30が受け付けたユーザからの操作指示を取得する。移動制御部42は、操作指示取得部41が取得した操作指示に応じて、プレイヤーズキャラクタの移動を制御する。射撃制御部43は、操作指示取得部41が取得した操作指示に応じて、プレイヤーズキャラクタによる銃の射撃を制御する。表示制御部44は、プレイヤーズキャラクタの移動に応じて、3次元のゲーム世界をレンダリングするためのカメラを制御し、画像処理部66に表示画面を生成させる。敵キャラクタ制御部45は、ゲーム世界に配置された敵キャラクタの行動を制御する。モード制御部46は、操作指示取得部41が取得した操作指示に応じて、通常モードとロックオンモードの間でゲームモードを切り替える。それぞれのゲームモードにおける各構成の動作の詳細については、図4から図9に示す表示画面の例を参照しながら説明する。
【0014】
図2は、コントローラの外観を示す。コントローラ20には、プレイヤーズキャラクタの移動方向を指示するための方向キー21又はアナログスティック23、プレイヤーズキャラクタに銃を発射させるための発射ボタン22、カメラの向きをプレイヤーズキャラクタの向きに合わせるためのカメラリセットボタン24、ロックオンモードに移行させるためのロックオンボタン25、通常モードにおいてカメラの視点位置又は視線方向を移動させるためのアナログスティック26などが設けられている。
【0015】
図3は、通常モードにおける表示画面の例を示す。表示画面には、プレイヤーズキャラクタ70と、3体の敵キャラクタ72a、72b、72c(以下、これらを総称して「敵キャラクタ72」という)が表示されている。表示画面の右下には、ゲーム世界の平面図が表示されている。平面図の中心にはプレイヤーズキャラクタ70を示す矢印のアイコンが表示されており、矢の向きがプレイヤーズキャラクタ70の向きを示している。また、カメラの向きと画角が表示されており、ゲーム世界のどの範囲が表示画面に表示されているのかが示されている。また、敵キャラクタ72を示す丸印のアイコンが表示されており、プレイヤーズキャラクタ70との平面的な位置関係が示されている。
【0016】
図4は、通常モードにおいてプレイヤーズキャラクタを移動させているときの表示画面の例を示す。通常モードにおいて、操作指示取得部41が方向キー21又はアナログスティック23による操作指示を取得すると、移動制御部42は、プレイヤーズキャラクタ70を指示された方向へ移動させる。プレイヤーズキャラクタ70は、3次元ゲーム世界の地上を歩いて又は走って移動するので、移動制御部42は、方向キー21又はアナログスティック23の上下方向の操作指示により、プレイヤーズキャラクタ70を前後方向に移動させる。
【0017】
例えば、ミサイルを搭載した戦闘機に搭乗したプレイヤーズキャラクタが敵の戦闘機と戦うゲームの場合は、方向キー21又はアナログスティック23の上下方向の操作指示により、前進している自機の進行方向を上下方向に変化させる。そして、自機の向きを敵機に合わせてミサイルを発射すればよい。しかし、本実施の形態のゲームにおいては、プレイヤーズキャラクタ70を前後左右に移動させるだけでは、敵キャラクタ72bのように上空にいる敵キャラクタの方向へ向かせることはできないので、敵キャラクタ72bに向かって銃を発射するためには、銃口の向きを上下方向に移動させる操作が更に必要となる。しかし、前後左右にプレイヤーズキャラクタ70を移動させつつ、銃口を上下左右に移動させて敵キャラクタ72bに照準を合わせる操作を強いるのは、徒に難易度を高めることになってしまう可能性がある。したがって、本実施の形態では、前述したように、ロックオンボタン25を押すことによりロックオンモードに移行し、自動的に敵キャラクタ72に照準を合わせることが可能な操作系を採用する。
【0018】
通常モードにおいてプレイヤーズキャラクタ70を移動させるときに、カメラをプレイヤーズキャラクタ70の後方の所定位置に固定して常にプレイヤーズキャラクタ70を追随させるようにすると、プレイヤーズキャラクタ70の周囲をユーザが把握しにくくなる場合がある。そのため、表示制御部44は、プレイヤーズキャラクタ70の移動方向や移動量に応じて、滑らかにカメラの視線方向と視点位置を変化させる。そのため、プレイヤーズキャラクタ70が移動すると、図4に示した例のように、カメラの視線方向とプレイヤーズキャラクタ70の向きにずれが生じることがある。
【0019】
このときに、プレイヤーズキャラクタ70の向きを基準にして、方向キー21又はアナログスティック23を操作するような操作系では、ユーザがプレイヤーズキャラクタ70の移動方向を直感的に理解することが難しい。したがって、移動制御部42は、プレイヤーズキャラクタ70が向いている方向ではなく、カメラの視線方向を基準として、方向キー21又はアナログスティック23により指示された方向へプレイヤーズキャラクタ70を移動させる。つまり、図4では、方向キー21又はアナログスティック23で下方向を入力すると、移動制御部42は、プレイヤーズキャラクタ70から見て後ろの方向ではなく、カメラの視線方向を基準にして後ろの方向、すなわち画面手前方向へ移動させている。このように、操作系をカメラに連動させることにより、カメラの視線方向とプレイヤーズキャラクタ70の向きにずれが生じても、ユーザは表示画面を基準にプレイヤーズキャラクタ70を移動させることができるので、直感的に理解しやすく操作しやすい操作系を実現することができる。
【0020】
通常モードにおいて、操作指示取得部41がアナログスティック26による操作指示を取得すると、表示制御部44は、カメラの視点位置又は視線方向を指示された方向に移動させる。表示制御部44は、アナログスティック26の上下方向の指示入力により、カメラの視点位置又は視線方向を上下方向に移動させてもよいし、前後方向に移動させてもよい。また、カメラの視点位置又は視線方向を上下方向に移動させるか前後方向に移動させるかを切り替えるためのボタンや、視点位置を移動させるか視線方向を移動させるかを切り替えるためのボタンなどを設けてもよい。ユーザは、アナログスティック26を用いてカメラの視点位置や視線方向を自由に移動させ、所望の領域のゲーム世界を表示させることができる。
【0021】
図5は、図4の状態でカメラリセットボタン24が押されたときの表示画面の例を示す。上述したように、プレイヤーズキャラクタ70の移動にともなって、カメラの視線方向とプレイヤーズキャラクタ70の向きにずれが生じることがある。また、アナログスティック26によりカメラの視点位置や視線方向を移動させることが可能である。このときに、操作指示取得部41がカメラリセットボタン24が押下された操作指示を取得すると、表示制御部44は、カメラの視点位置をプレイヤーズキャラクタ70の後方の所定位置に移動させるとともに、カメラの視線方向をプレイヤーズキャラクタ70の向きと一致させる。これにより、本図に示したように、プレイヤーズキャラクタ70の正面のゲーム世界が表示画面に表示される。
【0022】
図6は、ロックオンモードにおける表示画面の例を示す。操作指示取得部41がロックオンボタン25が押下された操作指示を取得すると、モード制御部46は、通常モードからロックオンモードに移行させる。ロックオンモードに移行すると、射撃制御部43は、所定のロックオン条件を満たす敵キャラクタの中から、照準を合わせる敵キャラクタを選択して、その敵キャラクタに照準を固定してロックオンする。ロックオン条件は、プレイヤーズキャラクタ70の向き、カメラの向き、敵キャラクタ72の位置などに関する条件であり、例えば、プレイヤーズキャラクタ70から所定の距離の範囲内にいること、カメラの視線方向から所定の画角の範囲内にいること、プレイヤーズキャラクタ70の向きから所定の角度の範囲内にいること、などの条件であってもよい。ロックオン条件を満たす敵キャラクタ72が複数存在する場合は、射撃制御部43は、所定の選択条件にしたがって照準を合わせる敵キャラクタを選択する。選択条件は、例えば、プレイヤーズキャラクタ70から近い順であってもよいし、プレイヤーズキャラクタ70の向き又はカメラの視線方向からの角度のずれが小さい順であってもよいし、それら複数の条件を組み合わせたものであってもよい。複数の選択条件を組み合わせて判断する場合は、優先順位を定めてもよい。
【0023】
射撃制御部43は、照準を合わせる敵キャラクタ72aを選択すると、その敵キャラクタ72aの近傍に、照準を合わせた敵キャラクタ72aをユーザが識別可能とするためのロックオンカーソル74を表示させる。射撃制御部43は、さらに、照準を合わせた敵キャラクタ72aがプレイヤーズキャラクタ70による射撃の射程圏内にいるか否かを判定し、射程圏内にいる場合は、その旨をユーザが識別可能とするための射程圏内マーク76を表示させる。射程圏内マーク76が表示されているときに、ユーザが発射ボタン22を押下すると、射撃制御部43は、照準を合わせた敵キャラクタ72aに向かって銃を発射させる。なお、ロックオン条件を満たす敵キャラクタ72が存在しない場合は、モード制御部46は、ロックオンモードに移行させずに通常モードに戻す。
【0024】
図7は、ロックオンモードにおいてプレイヤーズキャラクタ70を移動させているときの表示画面の例を示す。ロックオンモードにおいて、操作指示取得部41が方向キー21又はアナログスティック23による操作指示を取得すると、移動制御部42は、プレイヤーズキャラクタ70を指示された方向へ移動させる。このとき、通常モードとは異なり、移動制御部42は、プレイヤーズキャラクタ70が移動しても、プレイヤーズキャラクタ70が、照準を合わせた敵キャラクタ72aの方を向き続けるようにプレイヤーズキャラクタ70を制御する。図7に示した例では、プレイヤーズキャラクタ70を後方、すなわち画面手前の方向へ移動させているが、プレイヤーズキャラクタ70は画面手前の方向を向いておらず、ロックオンされた敵キャラクタ72aの方向を向いている。これにより、ユーザは、プレイヤーズキャラクタ70を移動させている間も、発射ボタン22を押下するだけで敵キャラクタ72aを射撃することができる。なお、プレイヤーズキャラクタ70の顔と所持している銃の銃口がロックオンした敵キャラクタ72aの方を向いていればよく、図7に示すように、足などの下半身は進行方向に向いていてもよい。
【0025】
通常モードにおいては、表示制御部44は、プレイヤーズキャラクタ70の移動方向や移動量に応じて、滑らかにカメラの視線方向と位置を変化させたが、ロックオンモードにおいては、照準を合わせた敵キャラクタ72aとプレイヤーズキャラクタ70の双方が表示画面内に入るようにカメラの視点位置と視線方向を設定する。例えば、プレイヤーズキャラクタ70とロックオンされた敵キャラクタ72aとを結ぶ直線のプレイヤーズキャラクタ70側の延長線上の所定位置にカメラの視点位置を設定し、その位置からロックオンした敵キャラクタ72aを見る方向に視線方向を設定する。これにより、ユーザは、プレイヤーズキャラクタ70を移動させている間も、ロックオンした敵キャラクタの状態を視認することができる。ロックオンモードにおいては、通常モードとは異なり、アナログスティック26によるカメラの視点位置または視線方向の移動の操作指示は受け付けない。
【0026】
なお、プレイヤーズキャラクタ70が敵キャラクタに攻撃されて一時的に倒れた場合など、プレイヤーズキャラクタ70がロックオンされた敵キャラクタ72aの方向を向いていないこともあり得るが、移動制御部42が、プレイヤーズキャラクタ70が照準を合わせた敵キャラクタ72aの方を向き続けるようにプレイヤーズキャラクタ70を制御していればよいのであって、別の何らかの要因で例外的にプレイヤーズキャラクタ70が敵キャラクタ72aの方を向いていない場合があったとしても、本実施の形態で説明した技術に包含される。
【0027】
同様に、プレイヤーズキャラクタ70とロックオンされた敵キャラクタ72aとの間に障害物が存在して敵キャラクタ72aが障害物の影に隠れてしまう場合など、プレイヤーズキャラクタ70とロックオンされた敵キャラクタ72aの双方が表示画面に表示されないこともあり得るが、表示制御部44が、双方が表示画面内におさまるようにカメラを制御していればよいのであって、別の何らかの要因で例外的に双方が表示されない場合があったとしても、本実施の形態で説明した技術に包含される。
【0028】
通常モードとロックオンモードのそれぞれのゲームモードにおいて、所定のアルゴリズムによりカメラの視点位置を算出したときに、算出されたカメラの視点位置にオブジェクトなどが存在して、カメラの視点位置がオブジェクトの内部に入ってしまう場合は、オブジェクトの外部にカメラの視点位置をずらしてもよい。
【0029】
図8は、ロックオンモードにおいて更にロックオンボタン25が押されたときの表示画面の例を示す。ロックオンモードにおいて、射撃制御部43が射撃の照準を敵キャラクタ72aに合わせている間に、操作指示取得部41がロックオンボタン25が押下された操作指示を再び取得すると、射撃制御部43は、前述したロックオン条件を満たす別の敵キャラクタ72bに照準を移動させる。最初にロックオンボタン25が押されてロックオンモードに移行した後、プレイヤーズキャラクタ70や敵キャラクタ72の移動などにより状況が変わっている可能性があるので、射撃制御部43は、再度ロックオン条件を満たす敵キャラクタ72を探索し直して、照準を合わせる敵キャラクタを選択する。このとき、ロックオンモードに移行した後に既に照準を合わせたことがある敵キャラクタは、選択候補から除外する。射撃制御部43は、照準を合わせたことがあるか否かを管理するために、敵キャラクタごとにフラグを割り当て、照準を合わせた敵キャラクタにはフラグを立てておき、以降は選択しないようにしてもよい。この場合、ロックオンモードが解除されるときにフラグも初期化する。ロックオン条件を満たし、まだ照準を合わせたことのない敵キャラクタが複数存在する場合は、前述した選択条件にしたがって照準を合わせる敵キャラクタを選択する。
【0030】
図8の例では、敵キャラクタ72aから敵キャラクタ72bへ照準が移動しており、敵キャラクタ72bの近傍にロックオンカーソル74が表示されている。これにより、ロックオンボタン25を複数回押すことで、射撃可能な敵キャラクタ72を自動的に走査して次々と照準を合わせることができるので、ユーザフレンドリーな操作系を実現することができる。敵キャラクタ72bは、プレイヤーズキャラクタ70の銃の射程圏外にいるので、射程圏内マーク76は表示されていない。この状態でユーザが発射ボタン22を押下しても、敵キャラクタ72bに命中しない。
【0031】
ロックオン条件を満たす敵キャラクタの中に、まだ照準を合わせていない敵キャラクタが存在しない場合は、モード制御部46は、ロックオンモードを解除し、通常モードに移行させる。これにより、ロックオンモードを解除する方法が分からないユーザであっても、ロックオンボタン25を何度か押しているうちにロックオンモードを解除することができるので、ユーザフレンドリーな操作系を実現することができる。
【0032】
ロックオンモードにおいて、操作指示取得部41がカメラリセットボタン24が押下された操作指示を取得したときも、モード制御部46は、ロックオンモードを解除し、通常モードに移行させる。前述したように、ロックオンモードにおいては、表示制御部44が通常モードとは異なるカメラの制御を行うので、ロックオンモードを解除することは、カメラをリセットして通常の制御に戻すことと同じである。したがって、ロックオンモードにおいてロックオンモードを解除するためのボタンと、通常モードにおいてカメラの指定位置及び視線方向をリセットするためのボタンを、同じカメラリセットボタン24に割り当てることで、直感的に分かりやすい操作系を実現することができる。また、操作するボタンの数を減らし、覚えやすい操作系を実現することができる。
【0033】
ユーザが、ロックオン条件を満たしていないためにロックオンできなかった敵キャラクタ72に照準を合わせたい場合は、ロックオンボタン25を押し続けるかカメラリセットボタン24を押すことによりロックオンモードをいったん解除して通常モードに移行させた後、プレイヤーズキャラクタ70を照準を合わせたい敵キャラクタ72の方向へ移動させたり、カメラリセットボタン24を押してその敵キャラクタ72の方向へカメラを向けるなどして、その敵キャラクタ72がロックオン条件を満たすようにしてからロックオンボタン25を押せばよい。
【0034】
図9は、本実施の形態に係るゲーム制御方法の手順を示すフローチャートである。制御部40が通常モードのゲームを制御しているときに(S10)、ゲームの終了を指示されると(S12のY)、制御部40はゲームを終了させる。ゲームが継続されている間(S12のN)、ロックオンボタン25が押されるまでは(S14のN)、通常モードでゲームを進行させる。ロックオンボタン25が押されると(S14のY)、ロックオン条件を満たす敵キャラクタが存在すれば(S16のN)、射撃制御部43がロックオン条件を満たす敵キャラクタの中から照準を合わせる敵キャラクタを選択し(S18)、モード制御部46がロックオンモードに移行させる(S20)。ロックオンボタン25もロックオンを解除するためのカメラリセットボタン24も押されない間は(S22のNかつS24のN)、ロックオンモードでゲームを進行させる(S20)。ロックオンボタン25が再び押されると(S22のY)、ロックオン条件を満たす敵キャラクタの中に、まだ照準を合わせていない敵キャラクタが存在するか否かが判断され(S16)、存在しない場合は(S16のY)、モード制御部46は、ロックオンモードを解除し(S26)、通常モードに移行させる(S10)。存在する場合は(S16のN)、射撃制御部43がロックオン条件を満たす未選択の敵キャラクタの中から照準を合わせる敵キャラクタを選択し(S18)、ロックオンモードが継続される(S20)。ロックオン解除ボタンであるカメラリセットボタン24が押されると(S24のY)、モード制御部46は、ロックオンモードを解除し(S26)、通常モードに移行させる(S10)。
【0035】
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】実施の形態に係るゲーム装置の構成を示す図である。
【図2】コントローラの外観を示す図である。
【図3】通常モードにおける表示画面の例を示す図である。
【図4】通常モードにおいてプレイヤーズキャラクタを移動させているときの表示画面の例を示す図である。
【図5】図4の状態でカメラリセットボタンが押されたときの表示画面の例を示す図である。
【図6】ロックオンモードにおける表示画面の例を示す図である。
【図7】ロックオンモードにおいてプレイヤーズキャラクタを移動させているときの表示画面の例を示す図である。
【図8】ロックオンモードにおいて更にロックオンボタンが押されたときの表示画面の例を示す図である。
【図9】実施の形態に係るゲーム制御方法の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0037】
10 ゲーム装置、20 コントローラ、21 方向キー、22 発射ボタン、23 アナログスティック、24 カメラリセットボタン、25 ロックオンボタン、30 入力部、40 制御部、41 操作指示取得部、42 移動制御部、43 射撃制御部、44 表示制御部、45 敵キャラクタ制御部、46 モード制御部、60 パラメータ保持部、62 3次元データ保持部、66 画像処理部、68 表示装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザからプレイヤーズキャラクタの操作指示を受け付けるユーザインタフェースと、
前記操作指示に応じて前記プレイヤーズキャラクタの移動を制御する移動制御部と、
前記操作指示に応じて前記プレイヤーズキャラクタによる射撃を制御する射撃制御部と、
前記プレイヤーズキャラクタの移動に応じて表示画面を生成する表示制御部と、
前記ユーザインタフェースが射撃の照準を射撃対象に合わせる操作指示を受け付けると、通常のゲームモードから、射撃対象に照準を固定したロックオンモードに移行させるモード制御部と、を備え、
前記ロックオンモードにおいて、
前記射撃制御部は、所定の条件を満たす射撃対象の中から、照準を合わせる射撃対象を選択して、その射撃対象に照準を固定し、
前記移動制御部は、前記プレイヤーズキャラクタが移動しても、前記プレイヤーズキャラクタが、照準を合わせた前記射撃対象の方を向き続けるように前記プレイヤーズキャラクタを制御し、
前記表示制御部は、照準を合わせた前記射撃対象及び前記プレイヤーズキャラクタが前記表示画面内に入るように前記表示画面を生成することを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
前記射撃制御部は、前記プレイヤーズキャラクタの向き、前記表示画面を生成するためのカメラの向き、及び前記射撃対象の位置のうち少なくとも1つを参照して、照準を合わせる射撃対象を選択することを特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記射撃制御部は、照準を合わせた射撃対象を識別可能に前記表示画面に表示させることを特徴とする請求項1又は2に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記射撃制御部は、前記射撃対象が前記プレイヤーズキャラクタによる射撃の射程圏内にいるか否かを判定し、射程圏内にいる場合は、前記表示画面にその旨を識別可能に表示させることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のゲーム装置。
【請求項5】
前記射撃制御部が、射撃の照準を射撃対象に合わせている間に、前記ユーザインタフェースが、射撃の照準を射撃対象に合わせる操作指示と同じ操作指示を再び受け付けると、前記所定の条件を満たす別の射撃対象に照準を移動させることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のゲーム装置。
【請求項6】
前記射撃制御部が、射撃の照準を射撃対象に合わせている間に、前記ユーザインタフェースが、射撃の照準を射撃対象に合わせる操作指示と同じ操作指示を再び受け付けたときに、前記所定の条件を満たす射撃対象の中に、まだ照準を合わせていない射撃対象が存在しない場合は、前記モード制御部は、前記ロックオンモードを解除し、前記通常のゲームモードに移行させることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のゲーム装置。
【請求項7】
ユーザから、プレイヤーズキャラクタの射撃の照準を射撃対象に合わせる操作指示を受け付けると、通常のゲームモードから、射撃対象に照準を固定したロックオンモードに移行させるステップと、
前記ロックオンモードにおいて、
所定の条件を満たす射撃対象の中から、照準を合わせる射撃対象を選択して、その射撃対象に照準を固定するステップと、
前記プレイヤーズキャラクタが移動しても、前記プレイヤーズキャラクタが、照準を合わせた前記射撃対象の方を向き続けるように前記プレイヤーズキャラクタの移動を制御するステップと、
照準を合わせた前記射撃対象及び前記プレイヤーズキャラクタが表示画面内に入るように表示画面を生成するステップと、
を含むことを特徴とするゲーム制御方法。
【請求項8】
コンピュータに、
ユーザからプレイヤーズキャラクタの操作指示を受け付ける機能と、
前記操作指示に応じて前記プレイヤーズキャラクタの移動を制御する機能と、
前記操作指示に応じて前記プレイヤーズキャラクタによる射撃を制御する機能と、
前記プレイヤーズキャラクタの移動に応じて表示画面を生成する機能と、
前記ユーザから射撃の照準を射撃対象に合わせる操作指示を受け付けると、通常のゲームモードから、射撃対象に照準を固定したロックオンモードに移行させる機能と、を実現させ、
前記ロックオンモードにおいて、
前記射撃を制御する機能は、所定の条件を満たす射撃対象の中から、照準を合わせる射撃対象を選択し、その射撃対象に照準を固定し、
前記移動を制御する機能は、前記プレイヤーズキャラクタが移動しても、前記プレイヤーズキャラクタが、照準を合わせた前記射撃対象の方を向き続けるように前記プレイヤーズキャラクタを制御し、
前記表示画面を生成する機能は、照準を合わせた前記射撃対象及び前記プレイヤーズキャラクタが前記表示画面内に入るように前記表示画面を生成することを特徴とするゲーム制御プログラム。
【請求項9】
コンピュータに、
ユーザからプレイヤーズキャラクタの操作指示を受け付ける機能と、
前記操作指示に応じて前記プレイヤーズキャラクタの移動を制御する機能と、
前記操作指示に応じて前記プレイヤーズキャラクタによる射撃を制御する機能と、
前記プレイヤーズキャラクタの移動に応じて表示画面を生成する機能と、
前記ユーザから射撃の照準を射撃対象に合わせる操作指示を受け付けると、通常のゲームモードから、射撃対象に照準を固定したロックオンモードに移行させる機能と、を実現させ、
前記ロックオンモードにおいて、
前記射撃を制御する機能は、所定の条件を満たす射撃対象の中から、照準を合わせる射撃対象を選択し、その射撃対象に照準を固定し、
前記移動を制御する機能は、前記プレイヤーズキャラクタが移動しても、前記プレイヤーズキャラクタが、照準を合わせた前記射撃対象の方を向き続けるように前記プレイヤーズキャラクタを制御し、
前記表示画面を生成する機能は、照準を合わせた前記射撃対象及び前記プレイヤーズキャラクタが前記表示画面内に入るように前記表示画面を生成することを特徴とするゲーム制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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