説明

ゲーム装置及び情報記憶媒体

【課題】群をなして移動する移動体オブジェクトの多様な動きをリアルに表現した画像を少ない演算負荷でリアルタイムに生成できるゲーム装置及び情報記憶媒体を提供すること。
【解決手段】群をなして移動する魚群等の画像を表示するゲーム装置である。
群移動内容演算部120は、群の中の1つの移動体オブジェクトをリーダーとして決定するリーダー決定部122と、リーダーの移動体オブジェクトの移動内容を決定するリーダー移動内容決定部124と、前記リーダーの移動内容に基づき、その群に属する他の移動体オブジェクトがリーダーを追従するように移動内容を決定するリーダー以外の移動内容決定部126とを含む。リーダーの変更処理や他の魚の追従行動の遅延処理や他の魚同士のくっつき防止処理等により、自然界に存在する魚群の多様な動きをリアルに表現できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置及び情報記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、つりやルアーフィッシングやスキューバダイビング等の海中の様子を画面に表示するゲーム装置が人気を博している。係るゲーム装置においては、海中を泳ぎ回る魚やその他の生物の非日常的な光景の画像がプレーヤの目を楽しませてくれる。
【0003】
一般に海中には群をなして泳ぎ回る魚群等が存在し、海中の画像を表示するゲーム装置においては係る魚群等を表示することにより、よりリアルでクオリティの高い画像表現を行うことができる。
【0004】
魚群のように群をなして行動する移動体オブジェクトの制御を行う場合、群を構成する各移動体オブジェクトをそれぞれ完全に制御する事により群れの動きの表現を行う方法がある。この方法により群の動きを表現する場合、群に属するすべての移動体オブジェクトについての移動動作の演算が必要となり、演算量が膨大となる。特に入力その他の要因によってリアルタイムに動きが変化する魚群の画像を生成するゲーム装置の場合、演算負荷の増大は他の処理を圧迫する要因にもなる。係る事態は高性能なハードウエアを用意すれば回避できるがコストが増大することになる。
【0005】
また、群の動きを簡略化すれば、不自然かつ単調でリアリティにかけた画像表現しかできない。ゲーム画像の質もゲームの面白みを左右する大きな要因となっている今日においては、不自然かつ単調でリアリティにかけたゲーム画像は、ゲーム自体の面白みを半減させる原因にもなる。
【特許文献1】特開平8−30804号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、以上のような従来のゲーム装置の持つ課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、群をなして移動する移動体オブジェクトの多様な動きをリアルに表現した画像を少ない演算負荷でリアルタイムに生成できるゲーム装置及び情報記憶媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のゲーム装置は、オブジェクト空間内を群れて移動する複数の移動体オブジェクトが表示されるゲーム装置であって、群れて移動する複数の移動体オブジェクトの移動内容を演算する群移動内容演算手段と、前記移動内容に基づき群れて移動する複数の移動体オブジェクトを含む画像をリアルタイムに生成する画像生成手段とを含み、前記群移動内容演算手段が、群の中の1つの移動体オブジェクトをリーダーとして決定するリーダー決定手段と、リーダーの移動体オブジェクトの移動内容を決定するリーダー移動内容決定手段と、前記リーダーの移動内容に基づき、その群に属する他の移動体オブジェクトがリーダーを追従するように移動内容を決定するリーダー以外の移動内容決定手段とを含むことを特徴とする。
【0008】
また本発明に係る情報記憶媒体は、前記手段を実現するために必要な情報を含むことを特徴とする。
【0009】
本発明は群を表現する際に、群の代表であるリーダーを決め、他はリーダーに追従することで群の表現を少ない演算負荷で効果的に再現することができる。例えば、様々な外的要因や時間的要因等のシチュエーションに併せてリーダーの動きを変化させることで少ない演算負荷でリアルタイムに群を含む画像の生成を行うことができる。従って、高性能なハードウエアを用いなくても他の処理を圧迫することなくリアルタイムに群の動きを画像表示できるゲーム装置及び情報記憶媒体を提供することができる。
【0010】
本発明のゲーム装置は、前記リーダー決定手段が、リーダーを所定のタイミングで変更することを特徴する。
【0011】
また本発明に係る情報記憶媒体は、前記手段を実現するために必要な情報を含むことを特徴とする。
【0012】
本発明のように所定のタイミングでリーダーを変更することにより、単に先頭に追従するだけでない群の多様な動きが表現できる。本発明によれば、リアルで多様な動きを行う群の画像生成が少ない演算負荷で可能となる。
【0013】
所定のタイミングとは、例えば所定時間を経過した場合でもよいし、所定の位置的条件を満たした場合でもよい。
【0014】
リーダーをどの移動体オブジェクトにするかはランダムに決定してもよいし、一定のルールに従って決定してもよい。
【0015】
本発明のゲーム装置は、前記リーダー以外の移動内容決定手段が、群に属する他の移動体オブジェクトの移動方向及び向きの少なくとも一方の変化のタイミングを当該他の移動体オブジェクトとリーダーとの距離に基づき遅延させる手段を含むことを特徴する。
【0016】
また本発明に係る情報記憶媒体は前記手段を実現するために必要な情報を含むことを特徴とする。
【0017】
例えばリーダーの移動方向及び向きの少なくとの一方が変化した場合に、当該移動体オブジェクトの移動方向及び向きの少なくとの一方を変化させるタイミングをリーダーからの距離が離れるほど遅延させることが望ましい。
【0018】
ここにおいて移動方向とは移動体オブジェクトの進行方向を意味し、向きとは移動体オブジェクトの配置がどの方向を向いて配置されているかや基準状態からのどれだけ回転して配置されているかを意味する。
【0019】
単にリーダーに追従するのみでは、群に属する移動体オブジェクトはリーダーの動きを平行移動したにすぎない動きをするだけである。しかし本発明によれば位置に応じて遅延して追従するため、より自然でリアリティに富んだ群の動作の画像生成が可能となる。
【0020】
本発明のゲーム装置は、前記リーダー以外の移動内容決定手段が、群に属する移動体オブジェクトと当該移動体オブジェクトと最も近い他の移動体オブジェクトとの距離が所定の距離を保つように、当該移動体オブジェクトの移動方向及び向きの少なくとも一方を補正する手段を含むことを特徴とする。
【0021】
また本発明に係る情報記憶媒体は前記手段を実現するために必要な情報を含むことを特徴とする。
【0022】
他の移動体オブジェクトの移動内容をリーダーとの関係のみで決定すると、他の移動体同士が近づきすぎて、くっついたり重なってしまったりする場合がある。本発明によれば、一番近い他の移動体オブジェクトとの関係に基づき移動方向及び移動体オブジェクトの移動方向及び向きの少なくとも一方を補正することにより、係る事態を防止することができる。
【0023】
しかも最も近い移動体オブジェクトとの関係に基づき補正を行うので、少ない演算負荷で効率よくくっつき防止処理を行うことができる。
【0024】
本発明のゲーム装置は、前記リーダー以外の移動内容決定手段が、群に属する他の移動体オブジェクトとリーダーとの距離に基づき、当該他の移動体オブジェクト速度及び加速度の少なくとも一方を補正する手段を含むことを特徴とする。
【0025】
また本発明に係る情報記憶媒体は前記手段を実現するために必要な情報を含むことを特徴とする。
【0026】
本発明によれば、リーダーから離れすぎた移動体オブジェクト等がリーダーに近づく動作をより自然に表現することができる。
【0027】
本発明のゲーム装置は、前記リーダー移動内容決定手段が、リーダーの移動内容をオブジェクト空間内の目標対象物の移動内容及び位置の少なくとも一つに基づき決定することを特徴とする。
【0028】
本発明に係る情報記憶媒体は前記手段を実現するための情報を含むことを特徴とする。
【0029】
例えば、目標対象物が移動物であれば、それを追従するようにリーダーの移動内容を決定してもよい。また目標対象物が静止物である場合には、リーダーがその周りを徘徊するように移動内容を決定してもよい。
【0030】
また、目標対象物は、必ずしもオブジェクト空間内に存在するオブジェクトである必要はなく、例えば仮想カメラ等でもよいし、単なる位置を表す座標点でもよい。
【0031】
本発明のゲーム装置及び情報記憶媒体は、前記移動体オブジェクトが魚のオブジェクトであることを特徴とする。
【0032】
本発明によれば、少ない演算負荷でリアルタイムに多様でリアルな魚群の画像を生成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて説明する。なお以下では、本発明を釣りゲームに適用した場合を例にとり説明するが、本発明はこれに限定されず、群れて移動する移動体オブジェクトを表示するゲームに適用できる。
【0034】
図1に本実施形態のゲーム装置の外観図の一例を示す。
【0035】
このゲーム装置は、そのハウジング800に取り付け固定されるアーム802と、アーム802に対して上下左右に回動自在に取り付け固定されたロッド804を有する。またロッド804の後端部には、リール806や、ゲームスタートボタン等として機能する操作ボタン808が設けられている。
【0036】
なお、このゲーム装置には、家庭用ゲーム装置でも使用可能なメモリーカード(広義には、携帯型ゲーム装置(PDA)などを含む、携帯型情報記憶装置)を挿入するためのスロット820が設けられている。
【0037】
釣りゲームが開始すると、プレーヤはまずキャスティングを行う。そして、ロッド804のグリップ部809を握り、リール806を巻きながらロッド804を上下左右に動かす。これにより、画面810に映し出されるルアー814が動き、画面810に映し出される魚812を誘うことができる。そして、魚812の当たりを感じたら、魚812の引き具合を見ながら、リール806を巻き取る。そして、ライン816が切れないように注意しながら、魚812を釣り上げる。
【0038】
プレーヤが魚812を釣り上げると、その魚を持ち帰るか否かをプレーヤに選択させる画面が表示される。プレーヤが魚812の持ち帰りを希望すると、釣った魚の情報(釣った魚を家庭用ゲーム装置で表示するための画像表示用情報や、魚の個性を特徴づけるための付随情報等)が、スロット820に挿入されたメモリーカードに書き込まれる。プレーヤは、このメモリーカードを家に持ち帰り、家庭用ゲーム装置のスロットに挿入することで、釣った魚の鑑賞、収集、飼育等を家庭用ゲーム装置で楽しむことができるようになる。
【0039】
図2は本実施の形態のゲーム画像の一例を表した図である。同図の210に示すように本実施の形態のゲーム画像には、海中を多数の小魚が群をなして泳ぎ回る魚群の様子が表示される。本実施の形態の特徴は、係る魚群の多様でリアルな動きをリアルタイムに画像生成できる点にある。
【0040】
図3に、本実施形態のブロック図の一例を示す。
【0041】
ここで、処理部100は、装置全体の制御、装置内の各ブロックへの命令の指示、ゲーム演算などの各種の処理を行うものであり、その機能は、CPU(CISC型、RISC型)、DSP、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや所与のプログラム(ゲームプログラム)により実現できる。
【0042】
操作部130は、プレーヤが操作情報を入力するためのものであり、その機能は、例えば図1のアーム802、ロッド804、リール806、操作ボタン808などのハードウェアにより実現できる。
【0043】
記憶部140は、処理部100、画像生成部160、音生成部170、通信部174、I/F部176などのワーク領域となるもので、その機能はRAMなどのハードウェアにより実現できる。
【0044】
情報記憶媒体(コンピュータにより情報の読み取りが可能な記憶媒体)150は、プログラムやデータなどの情報を格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、半導体メモリ(ROM)などのハードウェアにより実現できる。処理部100は、この情報記憶媒体150に格納される情報に基づいて本発明(本実施形態)の種々の処理を行う。
【0045】
なお、情報記憶媒体150に格納される情報の一部又は全部は、装置への電源投入時等に記憶部140に転送されることになる。また情報記憶媒体150に記憶される情報は、本発明の処理を行うためのプログラムコード、画像情報、音情報、表示物の形状情報、テーブルデータ、リストデータ、プレーヤ情報や、本発明の処理を指示するための情報、その指示に従って処理を行うための情報等の少なくとも1つを含むものである。
【0046】
画像生成部160は、処理部100からの指示等にしたがって、各種の画像を生成し表示部162に出力するものであり、その機能は、画像生成用ASIC、CPU、DSPなどのハードウェアや、所与のプログラム(画像生成プログラム)、画像情報により実現できる。
【0047】
音生成部170は、処理部100からの指示等にしたがって、各種の音を生成し音出力部172に出力するものであり、その機能は、音生成用ASIC、CPU、DSPなどのハードウェアや、所与のプログラム(音生成プログラム)、音情報(波形データ等)により実現できる。
【0048】
通信部174は、外部装置(例えばホスト装置や他のゲーム装置)との間で通信を行うための各種の制御を行うものであり、その機能は、通信用ASIC、CPUなどのハードウェアや所与のプログラム(通信プログラム)により実現できる。
【0049】
なお本発明(本実施形態)の処理を実現するための情報は、ホスト装置が有する情報記憶媒体からネットワーク、通信部174を介してゲーム装置が有する情報記憶媒体に配信するようにしてもよい。このようなホスト装置の情報記憶媒体の使用やゲーム装置の情報記憶媒体の使用も本発明の範囲内に含まれる。
【0050】
また画像生成部160、音生成部170、通信部174の機能の一部又は全部を、処理部100の機能により実現するようにしてもよい。
【0051】
I/F部176は、処理部100からの指示等にしたがってメモリーカード(広義には携帯型情報記憶装置)180との間で情報交換を行うためのインターフェースとなるものであり、その機能は、図1のスロット820や、CPUからの命令により制御されるデータ書き込み・読み出し用コントローラICにより実現できる。なお、メモリーカード180との間の情報交換を赤外線などの無線を用いて実現する場合には、I/F部176の機能は、半導体レーザ、赤外線センサーなどのハードウェアにより実現できる。
【0052】
処理部100は、ゲーム演算部110を含む。
【0053】
ここでゲーム演算部110は、コイン(代価)の受け付け処理、ゲームモードの設定処理、ゲームの進行処理、選択画面の設定処理、移動体(ボート、魚、キャラクタ等)の位置や方向を決める処理、視点位置や視線方向を決める処理、移動体のモーションを再生する処理、オブジェクト空間へオブジェクトを配置する処理、ヒットチェック処理、ゲーム成果(成績)を演算する処理、複数のプレーヤが共通のゲーム空間でプレイするための処理、或いはゲームオーバー処理などの種々のゲーム演算処理を、操作部130からの操作情報、メモリーカード180からの情報、ゲームプログラムなどに基づいて行う。なお、本発明を釣りゲーム以外のゲームに適用した場合には、移動体としては、ボート、魚、キャラクタ以外にも、船(戦艦、潜水艦、ヨット、モーターボート等)、水上バイク、水上スキー、サーフボード、車、バイク、戦車、ロボット、飛行機、宇宙船、ボール、弾等、種々のものを考えることができる。
【0054】
ゲーム演算部110は、群れて移動する複数の移動体オブジェクトの移動内容を演算する群移動内容演算部120を含む。
【0055】
群移動内容演算部120は、群の中の1つの移動体オブジェクトをリーダーとして決定するリーダー決定部122と、リーダーの移動体オブジェクトの移動内容を決定するリーダー移動内容決定部124と、前記リーダーの移動内容に基づき、その群に属する他の移動体オブジェクトがリーダーを追従するように移動内容を決定するリーダー以外の移動内容決定部126とを含む。
【0056】
すなわち本実施の形態では、前記魚群の動作の制御を、魚群の中の1つの魚をリーダーとして決定し、リーダーの移動内容を決定し、前記リーダーの移動内容に基づき、その魚群に属する他の魚がリーダーを追従するように移動内容を決定する。
【0057】
図4は、魚群の動きとリーダーの動きの関係について説明するための図である。
【0058】
本実施の形態では、魚群230に属する1の魚をリーダー240として決定し、魚群に属するリーダー以外の魚(以下、他の魚という)はリーダーに追従して泳ぎ回るよう制御する。従ってリーダーの移動方向が250とすると、魚群230は原則としてリーダーと同方向に移動する。ただし、のちに説明するリーダーの変更処理や他の魚の追従行動の遅延処理や他の魚同士のくっつき防止処理等により、群全体の形や、個々の魚の移動方向は一見不規則に見え、自然界に存在する魚群の多様な動きをリアルに表現している。
【0059】
図5は本実施の形態の制御の概要を説明するためのフローチャート図である。
【0060】
まず本実施の形態では、リーダーの決定を行い(ステップS10、S20)、当該リーダーの動作を決定する(ステップS30)。そして魚群に属する他の魚の動作を、リーダーの動作に基づき決定する(ステップS40、S50)。リーダーの動作に各個体の動作を決定する際には原則としてリーダーとの関係にのみ基づいて各個体の動作を決定する。すなわち例えば、各個体はリーダーの位置、速度、加速度、移動方向(進行方向)、向き等の移動情報に基づいて各個体の移動内容を決定する。
【0061】
このようにすることで、群の各個体毎に個別に制御する場合に比べて少ない演算負荷でリーダーに追従することで群の表現を効果的に再現することができる。
【0062】
また前記リーダー決定部122は、リーダーを所定のタイミングで変更するために必要な処理を行う。これにより単に先頭に追従するだけでない群の多様な動きが表現できる。例えば魚の群の移動方向を変更する場合に、リーダーの移動方向を変えるのみでは、他の魚はリーダーと同じ移動軌跡を描くにすぎない。しかし、リーダーを変更して移動方向を変更する場合には、より多様でリアルな群の動きの表現が可能となる。
【0063】
図6(A)〜(D)は、リーダー変更に伴う魚群の動きを説明するための図である。図6(A)は320をリーダーとして魚群が340の方向に移動している様子を表した図である。魚群に属する他の魚はリーダーに追従しているため、リーダーを並行移動した形で同じ移動軌跡を描いて移動している。ここで、図6(B)に示すように、リーダーを330に変更し、リーダーの向きを変更したとする。すると、図6(C)(D)に示すように、群に属する他の魚は新たなリーダー330のほうに徐々に向きを変え、群全体が350の方向に移動していく。このように本実施の形態によれば、突発的な行動をする小魚についていくという魚群の動作を少ない演算負荷でリアルタイムに表現することができる。
【0064】
また、例えばリーダーが所定の目標物を追従するように構成されている場合にもリーダーの変更により多様な群の動作の表現が可能になる。例えばリーダーの向きや移動方向が、リーダーから目標物までの方向によって決まる場合には、リーダーの変更を行うことで、当該群に属する魚の移動方向や向きを変更させることができる。このようにリーダーの変更を行うことで多様でリアルな群の動きをより簡単に実現することができる。
【0065】
なお、リーダーを変更するタイミングは、例えば所定時間を経過した場合でもよいし、所定の位置的条件を満たした場合でもよい。リーダーをどの移動体にするかはランダムに決定してもよいし、一定のルールに従って決定してもよい。
【0066】
前記リーダー移動内容決定部124は、リーダーの移動内容をオブジェクト空間内の目標対象物の移動内容及び位置の少なくとも一つに基づき決定する処理も行う。
【0067】
例えば本実施の形態のゲーム画像には図2に示すようにルアーの動きを追従する魚群210が登場する。本実施の形態では、目標対象物の位置及び速度に基づきリーダーの移動動作を決定することにより、ルアーの動きを追従する魚群を表現している。
【0068】
前記リーダー以外の移動内容決定部126は、群に属する他の移動体オブジェクトの移動方向及び向きの少なくとも一方の変化のタイミングを当該他の移動体オブジェクトとリーダーとの距離に基づき遅延させるために必要な処理も行う。
【0069】
図7(A)(B)(C)は群に属する魚がリーダーからの距離に応じて遅延して追従する様子を説明するための図である。
【0070】
図7(A)に示すように、リーダー魚410が進行方向及び向きを変えた場合、本実施の形態では、群に属する他の魚はリーダーと同時に向きを変更するわけではない。まずリーダーから第一の距離(L1)内にある他の魚420と430がリーダーに追従するように進行方向及び向きを変更する。そして、少しタイミングをずらして、リーダーから第二の距離(L2)内にある魚440、450、460がリーダーに追従するように進行方向及び向きを変更する。なお本実施の形態では魚は進行方向を向くものとしているので、進行方向と向きは一致している。
【0071】
このようにするとリーダーに近い方からリーダーの動作が伝搬していく様子が表現でき、より自然でリアリティに富んだ群の表現を行うことができる。
【0072】
また前記リーダー以外の移動内容決定部126は、群に属する移動体オブジェクトと当該移動体オブジェクトと最も近い他の移動体オブジェクトとの距離が所定の距離を保つように、当該移動体オブジェクトの移動方向及び向きの少なくとの一方を補正する処理も行う。
【0073】
さらに前記リーダー以外の移動内容決定部126は、群に属する他の移動体オブジェクトとリーダーとの距離に基づき、当該他の移動体オブジェクト速度及び加速度の少なくとも一方を補正する処理も行う。
【0074】
次に図8〜図10を用いて本実施の形態の魚群の動作の制御例について説明する。
【0075】
本実施の形態では、各フレーム毎に以下のような処理を行い、魚群の動作の制御を行っている。
【0076】
魚群の数だけステップS110〜S360の群別ループ処理を行う。これらの処理は、リーダーに関する処理(ステップS120〜ステップS140)とリーダー以外に関する処理(ステップS200〜ステップS270)と群に属する各魚の最終的な位置及び方向と速度を決定する処理(ステップS300〜ステップS340)等からなる。
【0077】
まずリーダーに関する処理では、目標対象物(以下対象という)の位置座標と速度を受け取り、パターン別にリーダーから対象までの距離を生成し、対象までの方向をリーダーの目標方向として設定する(ステップS120)。
【0078】
本実施の形態では魚群の行動パターンとして、ルアー追従型と特定エリア回遊型がある。ルアー追従型魚群はルアーを目標対象物として追従し、特定エリア回遊型魚群は所定の座標を中心に狭いエリアをゆっくりと回遊している。本実施の形態では、これらのパターン別にリーダーの移動内容を決定するように構成されている。また目標方向とは、各魚の移動方向(進行方向)及び向きを決定する際に基準となる値である。
【0079】
次にリーダーの変更処理を行う。本実施の形態では、現在のリーダーが目標対象物から一定の距離内にはいって一定時間が経過した場合にリーダーの変更をおこなう(ステップS130、S140)。そしてリーダーの変更に伴い、リーダーの目標方向の変更を行い、群内部時間をリセットする(ステップS140)。なお、群内部時間とはリーダーが変更される毎にリセットされるカウント値である。
【0080】
リーダー以外に関する処理では、魚群に属する魚の数だけステップS200〜S270の群内ループ処理を行う。
【0081】
まず、当該魚がリーダーでない場合、自分から他の魚までの距離のうち最も小さいものを求める。また自分からリーダーまでの距離を生成し、リーダーまでの方向を自分の目標方向として設定する(ステップS220)。
【0082】
そしてリーダーまでの距離が近い場合には、リーダーまでの距離に係数を乗算した値(ウエイト)を生成し、自分の目標方向をリーダーの目標方向と同じにする(ステップS230〜S240)。
【0083】
次にリーダー以外の魚同士のくっつき防止処理を行う。リーダーまでの距離が一定範囲外で、一番近い他の魚までの距離が自分の体長より近い場合には、自分から一番近い他の魚までの距離を生成し、一番近い他の魚までの方向のうちYの回転成分に180度加算したものを目標方向として設定する(ステップS250、S260)。なお、本実施の形態では対象やリーダーまで方向は3軸に対する回転成分として有している。
【0084】
魚群に属する各魚の最終的な位置及び方向と速度を決定する処理では魚群に属する魚の数だけステップS300〜S340の群内ループ処理を行う。
【0085】
まず他の魚の追従行動の遅延処理を行う。他の魚は群内部時間が自己のウエイトを越えた場合のみ自己の移動方向(進行方向)を自己の目標方向に少しだけ向かせる(ステップS310〜S320)。本実施の形態では、自己の進行方向を目標方向に向けて、複数回に分けて徐々に変更するように構成されている。
【0086】
そして、リーダーの速度又は加速度に基づき、自己の速度又は加速度を求め、リーダーとの距離に応じて速度の補正を行う(ステップS330)。このようにすることによりリーダーから離れすぎた他の魚等が不自然な動きとならないように速度を増加させることができる。また、速度と進行方向と前回の位置により今回の位置を求める(ステップS330)。
【0087】
そして各魚についての群内ループが終了したあと群内部時間を加算し(ステップS350)、群別ループを終了する(ステップS360)。
【0088】
次に、本実施形態を実現できるハードウェアの構成の一例について図11を用いて説明する。同図に示す装置では、CPU1000、ROM1002、RAM1004、情報記憶媒体1006、音生成IC1008、画像生成IC1010、I/Oポート1012、1014が、システムバス1016により相互にデータ送受信可能に接続されている。そして前記画像生成IC1010にはディスプレイ1018が接続され、音生成IC1008にはスピーカ1020が接続され、I/Oポート1012にはコントロール装置1022が接続され、I/Oポート1014には通信装置1024が接続されている。
【0089】
情報記憶媒体1006は、プログラム、表示物を表現するための画像データ、音データ等が主に格納されるものである。例えば家庭用ゲーム装置ではゲームプログラム等を格納する情報記憶媒体としてCD−ROM、ゲームカセット、DVD等が用いられる。また業務用ゲーム装置ではROM等のメモリが用いられ、この場合には情報記憶媒体1006はROM1002になる。
【0090】
コントロール装置1022はゲームコントローラ、操作パネル等に相当するものであり、プレーヤがゲーム進行に応じて行う判断の結果を装置本体に入力するための装置である。
【0091】
情報記憶媒体1006に格納されるプログラム、ROM1002に格納されるシステムプログラム(装置本体の初期化情報等)、コントロール装置1022によって入力される信号等に従って、CPU1000は装置全体の制御や各種データ処理を行う。RAM1004はこのCPU1000の作業領域等として用いられる記憶手段であり、情報記憶媒体1006やROM1002の所与の内容、あるいはCPU1000の演算結果等が格納される。また本実施形態を実現するための論理的な構成を持つデータ構造は、このRAM又は情報記憶媒体上に構築されることになる。
【0092】
更に、この種の装置には音生成IC1008と画像生成IC1010とが設けられていてゲーム音やゲーム画像の好適な出力が行えるようになっている。音生成IC1008は情報記憶媒体1006やROM1002に記憶される情報に基づいて効果音やバックグラウンド音楽等のゲーム音を生成する集積回路であり、生成されたゲーム音はスピーカ1020によって出力される。また、画像生成IC1010は、RAM1004、ROM1002、情報記憶媒体1006等から送られる画像情報に基づいてディスプレイ1018に出力するための画素情報を生成する集積回路である。なおディスプレイ1018として、いわゆるヘッドマウントディスプレイ(HMD)と呼ばれるものを使用することもできる。
【0093】
また、通信装置1024はゲーム装置内部で利用される各種の情報を外部とやりとりするものであり、他のゲーム装置と接続されてゲームプログラムに応じた所与の情報を送受したり、通信回線を介してゲームプログラム等の情報を送受することなどに利用される。
【0094】
そして図1〜図7で説明した種々の処理は、図8〜図10のフローチャートに示した処理等を行うプログラムを格納した情報記憶媒体1006と、該プログラムに従って動作するCPU1000、画像生成IC1010、音生成IC1008等によって実現される。なお画像生成IC1010、音生成IC1008等で行われる処理は、CPU1000あるいは汎用のDSP等によりソフトウェア的に行ってもよい。
【0095】
前述の図1のように本実施形態を業務用ゲーム装置に適用した場合には、装置に内蔵される図示しないシステムボード(サーキットボード)には、CPU、画像生成IC、音生成IC等が実装される。そして、魚群等の群をなして移動する移動体オブジェクトの動作制御を行うための情報や前記魚群等を含むゲーム画像を生成するための情報報等は、前記システムボード上の情報記憶媒体である図示しない半導体メモリに格納される。以下、これらの情報を格納情報と呼ぶ。これらの格納情報は、本発明の処理を行うためのプログラムコード、画像情報、音情報、表示物の形状情報、テーブルデータ、リストデータ、プレーヤ情報や、本発明の処理を指示するための情報、その指示に従って処理を行うための情報等の少なくとも1つを含むものである。
【0096】
図12(A)に、本実施形態を家庭用のゲーム装置に適用した場合の例を示す。プレーヤはディスプレイ1200に映し出されたゲーム画像を見ながら、ゲームコントローラ1202、1204を操作してゲームを楽しむ。この場合、上記格納情報は、本体装置に着脱自在な情報記憶媒体であるCD−ROM1206、メモリーカード1208、1209等に格納されている。
【0097】
図12(B)に、ホスト装置1300と、このホスト装置1300と通信回線(LANのような小規模ネットワークや、インターネットのような広域ネットワーク)1302を介して接続される端末1304-1〜1304-nとを含むシステムに本実施形態を適用した場合の例を示す。この場合、上記格納情報は、例えばホスト装置1300が制御可能な磁気ディスク装置、磁気テープ装置、半導体メモリ等の情報記憶媒体1306に格納されている。端末1304-1〜1304-nが、CPU、画像生成IC、音処理ICを有し、スタンドアロンでゲーム画像、ゲーム音を生成できるものである場合には、ホスト装置1300からは、ゲーム画像、ゲーム音を生成するためのゲームプログラム等が端末1304-1〜1304-nに配送される。一方、スタンドアロンで生成できない場合には、ホスト装置1300がゲーム画像、ゲーム音を生成し、これを端末1304-1〜1304-nに伝送し端末において出力することになる。
【0098】
なお、図12(B)の構成の場合に、本発明の処理を、ホスト装置と端末とで(サーバーを設ける場合にはホスト装置とサーバーと端末とで)分散して処理するようにしてもよい。また、本発明を実現するための上記格納情報を、ホスト装置の情報記憶媒体と端末の情報記憶媒体(或いはホスト装置の情報記憶媒体とサーバの情報記憶媒体と端末の情報記憶媒体)に分散して格納するようにしてもよい。
【0099】
また通信回線に接続する端末は、家庭用ゲーム装置であってもよいし業務用ゲーム装置であってもよい。そして、業務用ゲーム装置を通信回線に接続する場合には、業務用ゲーム装置との間で情報のやり取りが可能であると共に家庭用ゲーム装置との間でも情報のやり取りが可能な携帯型情報記憶装置(メモリーカード、PDA、携帯型ゲーム装置)を用いることが望ましい。
【0100】
なお本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。例えば本実施の形態では、群をなして移動する移動体オブジェクトの例として、魚群を例にとり説明したがこれに限られない。例えば、鳥や蝶や動物の群でもよいし、車や飛行機等でもよい。
【0101】
また、本実施の形態では主に目標物を追従するタイプの魚群の例について説明したがこれに限られない。所定のエリアを回遊する場合でもよいしその他の場合でもよい。
【0102】
また、実施形態も各ゲーム装置単体で実行される場合に限れず、通信回線等を介してコンピュータや他のゲーム装置等のハードウエアと接続して分散して処理を実行する場合でもよい。
【0103】
また通信回線等を介してコンピュータや他のゲーム装置等のハードウエアから処理に必要なプログラムをダウンロードして実行を行う場合でもよい。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】本実施形態のゲーム装置の外観図の一例を示す。
【図2】本実施の形態のゲーム画像の一例を表した図である。
【図3】本実施形態のブロック図の一例を示す。
【図4】魚群の動きとリーダーの動きの関係について説明するための図である。
【図5】本実施の形態の制御の概要を説明するためのフローチャート図である。
【図6】図6(A)〜(D)は、リーダー変更に伴う魚群の動きを説明するための図である。
【図7】図7(A)(B)(C)は群に属する魚がリーダーからの距離に応じて遅延して追従する様子を説明するための図である。
【図8】本実施の形態の魚群の動作の制御例を示すフローチャート図である。
【図9】本実施の形態の魚群の動作の制御例を示すフローチャート図である。
【図10】本実施の形態の魚群の動作の制御例を示すフローチャート図である。
【図11】本実施の形態を実現することができるゲーム装置のハードウェア構成例について説明するための図である。
【図12】図12(A)(B)は、本実施の形態が適用される種々の形態のゲーム装置を示す図である。
【符号の説明】
【0105】
100 処理部
110 ゲーム演算部
120 群移動内容演算部
122 リーダー決定部
124 リーダー移動内容決定部
126 リーダー以外の移動内容決定部
130 操作部
140 記憶部
150 情報記憶媒体
160 画像生成部
162 表示部
170 音生成部
172 音出力部
174 通信部
176 I/F部
180 メモリーカード
1000 CPU
1002 ROM
1004 RAM
1006 情報記憶媒体
1008 音生成IC
1010 画像生成IC
1012 I/Oポート
1014 I/Oポート
1016 システムバス
1018 ディスプレイ
1020 スピーカ
1022 コントロール装置
1024 通信装置
1100 ディスプレイ
1200 ディスプレイ
1202、1204 ゲームコントローラ
1206 CD−ROM
1208、1209 ICカード
1300 ホスト装置
1302 通信回線
1304-1〜1304-n 端末
1306 情報記憶媒体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
オブジェクト空間内を群れて移動する複数の移動体オブジェクトが表示されるゲーム装置であって、
群れて移動する複数の移動体オブジェクトの移動内容を演算する群移動内容演算手段と、
前記移動内容に基づき群れて移動する複数の移動体オブジェクトを含む画像をリアルタイムに生成する画像生成手段とを含み、
前記群移動内容演算手段が、
群の中の1つの移動体オブジェクトをリーダーとして決定するリーダー決定手段と、
リーダーの移動体オブジェクトの移動内容を決定するリーダー移動内容決定手段と、
前記リーダーの移動内容に基づき、その群に属する他の移動体オブジェクトがリーダーを追従するように移動内容を決定するリーダー以外の移動内容決定手段とを含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記リーダー決定手段が、
リーダーを所定のタイミングで変更することを特徴するゲーム装置。
【請求項3】
請求項1又は2のいずれかにおいて、
前記リーダー以外の移動内容決定手段が、
群に属する他の移動体オブジェクトの移動方向及び向きの少なくとも一方の変化のタイミングを当該他の移動体オブジェクトとリーダーとの距離に基づき遅延させる手段を含むことを特徴するゲーム装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかにおいて、
前記リーダー以外の移動内容決定手段が、
群に属する移動体オブジェクトと当該移動体オブジェクトと最も近い他の移動体オブジェクトとの距離が所定の距離を保つように、当該移動体オブジェクトの移動方向及び向きの少なくとも一方を補正する手段を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかにおいて、
前記リーダー以外の移動内容決定手段が、
群に属する他の移動体オブジェクトとリーダーとの距離に基づき、当該他の移動体オブジェクト速度及び加速度の少なくとも一方を補正する手段を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかにおいて、
前記リーダー移動内容決定手段が、
リーダーの移動内容をオブジェクト空間内の目標対象物の移動内容及び位置の少なくとも一つに基づき決定することを特徴とするゲーム装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかにおいて、
前記移動体オブジェクトが魚のオブジェクトであることを特徴とするゲーム装置。
【請求項8】
オブジェクト空間内を群れて移動する複数の移動体オブジェクトが表示されるゲームを行うための情報を記憶した情報記憶媒体であって、
群れて移動する複数の移動体オブジェクトの移動内容を演算する群移動内容演算手段と、
前記移動内容に基づき群れて移動する複数の移動体オブジェクトを含む画像をリアルタイムに生成する画像生成手段とを含み、
前記群移動内容演算手段が、
群の中の1つの移動体オブジェクトをリーダーとして決定するリーダー決定手段と、
リーダーの移動体オブジェクトの移動内容を決定するリーダー移動内容決定手段と、
前記リーダーの移動内容に基づき、その群に属する他の移動体オブジェクトがリーダーを追従するように移動内容を決定するリーダー以外の移動内容決定手段とを実現するために必要な情報を含むことを特徴とする情報記憶媒体。
【請求項9】
請求項8において、
前記リーダー決定手段が、
リーダーを所定のタイミングで変更するために必要な情報を含むことを特徴とする情報記憶媒体。
【請求項10】
請求項8又は9のいずれかにおいて、
前記リーダー以外の移動内容決定手段が、
群に属する他の移動体オブジェクトの移動方向及び向きの少なくとも一方の変化のタイミングを当該他の移動体オブジェクトとリーダーとの距離に基づき遅延させるために必要な情報を含むことを特徴とする情報記憶媒体。
【請求項11】
請求項8乃至10のいずれかにおいて、
前記リーダー以外の移動内容決定手段が、
群に属する移動体オブジェクトと当該移動体オブジェクトと最も近い他の移動体オブジェクトとの距離が所定の距離を保つように、当該移動体オブジェクトの移動方向及び向きの少なくとも一方を補正するために必要な情報を含むことを特徴とする情報記憶媒体。
【請求項12】
請求項8乃至11のいずれかにおいて、
前記リーダー以外の移動内容決定手段が、
群に属する他の移動体オブジェクトとリーダーとの距離に基づき、当該他の移動体オブジェクト速度及び加速度の少なくとも一方を補正するために必要な情報を含むことを特徴とする情報記憶媒体。
【請求項13】
請求項8乃至12のいずれかにおいて、
前記リーダー移動内容決定手段が、
リーダーの移動内容をオブジェクト空間内の目標対象物の移動内容及び位置の少なくとも一つに基づき決定するために必要な情報を含むことを特徴とする情報記憶媒体。
【請求項14】
請求項8乃至13のいずれかにおいて、
前記移動体オブジェクトが魚のオブジェクトであることを特徴とする情報記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−22799(P2009−22799A)
【公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−282844(P2008−282844)
【出願日】平成20年11月4日(2008.11.4)
【分割の表示】特願2008−259549(P2008−259549)の分割
【原出願日】平成10年12月4日(1998.12.4)
【出願人】(000134855)株式会社バンダイナムコゲームス (1,157)
【Fターム(参考)】