説明

ゲーム装置及び情報記憶媒体

【課題】携帯型情報記憶装置を利用したキャラクタ情報の収集やネットワークゲームの快適なプレイを実現できるゲーム装置、情報記憶媒体の提供。
【解決手段】代価を支払い、携帯型情報記憶装置(メモリーカード、PDA)54をゲーム装置のスロットに挿入すると、ランダムに選別されたキャラクタ情報が書き込まれたり、携帯型情報記憶装置に記憶されたキャラクタ情報が印刷物58に印刷される。携帯型情報記憶装置に未だ記憶されていないキャラクタ情報が書き込まれるようにする。記憶されている複数のキャラクタ情報の組み合わせやプレーヤの個人情報(プレイ回数情報)に基づいて、キャラクタ情報が選別される。書き込み処理時間や印刷処理時間を利用して、プレーヤに副次的なゲームをプレイさせる。プレーヤのゲーム成果に応じて、書き込まれたり印刷されるキャラクタ情報を変化させる。業務用ゲーム装置をネットワークに接続し、携帯型情報記憶装置を利用して家庭用ゲーム装置との間で情報をやり取りする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置及び情報記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、モンスターの絵や能力データを印刷したカード(以下、モンスターカードと呼ぶ)が市場に出回っている。このモンスターカードによれば、モンスター同士の対戦ゲームを場所を選ばずに友達同士で楽しむことができるため、低年齢層を中心に人気を博している。
【0003】
さて、このモンスターカードは、通常、複数の枚数のカードが1つのセットになって販売される。子供たちは、自分が未だに所持していないモンスターカードを集めるべく、これらのモンスターカードのセットを随時購入することになる。しかしながら、メーカ側には、どの子供がどのモンスターカードを持っているかを知る手段がない。従って、これらのモンスターカードのセットには、全くの任意の種類のモンスターカードを含ませることになる。このため、プレーヤは、そのセットの包装を開けない限り、どのようなモンスターカードが中に入っているのかを知ることができない。従って、全てのモンスターカードを集めるのは大変であり、多くの時間と金銭を要するという問題があった。
【0004】
また、ゲーム施設に設置される業務用ゲーム装置においては、プレーヤを如何にしてゲーム施設に呼び寄せるかが大きな課題となっている。ところが、近年、家庭用ゲーム装置の性能の向上は目覚ましく、特に画像生成の面においては家庭用ゲーム装置と業務用ゲーム装置の性能はほぼ互角になっている。このため、業務用ゲーム装置の高性能さを動機づけとして、プレーヤをゲーム施設に呼び寄せることは、益々困難になっている。従って、業務用ゲーム装置においては、プレーヤをゲーム施設に呼び寄せるための、高性能以外の種々のセールスポイントを備えることが望まれている。
【0005】
また、近年、家庭用ゲーム装置をネットワークで接続し、インターネットなどのネットワークを利用したゲームを普及させようという試みがなされている。しかしながら、家庭用ゲーム装置をネットワークに接続するためには初期投資を要すると共に、通信費用も高いため、家庭用ゲーム装置をネットワークへ接続するのには壁がある。従って、ネットワークを利用したゲームは、予期したほど普及していないというのが現状である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、携帯型情報記憶装置を利用したキャラクタ情報の収集を実現できるゲーム装置及び情報記憶媒体を提供することにある。
【0007】
また、本発明の他の目的は、業務用ゲーム装置が設置されるゲーム施設に多くのプレーヤを呼び寄せることができるゲーム装置及び情報記憶媒体を提供することにある。
【0008】
また、本発明の他の目的は、ネットワークを利用したゲームの快適なゲームプレイを実現できるゲーム装置及び情報記憶媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明は、キャラクタ情報を販売するためのゲーム装置であって、代価の支払いを受け付ける手段と、代価が支払われた場合に、キャラクタ情報を携帯型情報記憶装置に書き込むための処理を行う書き込み処理手段とを含み、前記書き込み処理手段が、複数のキャラクタ情報の中からランダムに又は所与の条件下でランダムに選別された少なくとも1つのキャラクタ情報を、携帯型情報記憶装置に書き込むための処理を行うことを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、プレーヤが代価を支払うと、ランダムに又は所与の条件下でランダムに選別されたキャラクタ情報が、携帯型情報記憶装置に書き込まれる。従って、プレーヤは、キャラクタ情報を購入して収集するという従来のゲーム装置では得られないゲームの楽しみ方を得ることができる。特に本発明では、ランダム(又は所与の条件下でランダム)に選別されたキャラクタ情報が携帯型情報記憶装置に書き込まれる。従って、自分が未だ収集していないキャラクタ情報が書き込まれることへのプレーヤの期待感を高めることができる。このため、プレーヤの選択により単にデータを販売する装置では得ることができないゲームの面白みを得ることができる。
【0011】
また本発明は、携帯型情報記憶装置に既に記憶されている情報に基づいて、該携帯型情報記憶装置に書き込むキャラクタ情報が選別されることを特徴とする。このようにすることで、携帯型情報記憶装置に既に記憶されている情報に応じたキャラクタ情報を携帯型情報記憶装置に書き込むことが可能になる。この結果、いわゆるモンスターカード等では得ることができないゲームの面白みを得ることができる。
【0012】
また本発明は、携帯型情報記憶装置に未だ記憶されていないキャラクタ情報が書き込まれるように、キャラクタ情報が選別されることを特徴とする。このようにすることで、既にプレーヤが所持していて欲しくないキャラクタ情報ばかりが増えてしまう事態を解消できる。なお、既に所持しているキャラクタ情報についても、所与の確率で携帯型情報記憶装置に書き込まれるようにしてもよい。
【0013】
また本発明は、携帯型情報記憶装置に既に記憶されている複数のキャラクタ情報の組み合わせに基づいて、キャラクタ情報が選別されることを特徴とする。このようにすることで、携帯型情報記憶装置に書き込まれるキャラクタ情報のバラエティ度や意外性を高めることが可能になる。
【0014】
また本発明は、プレーヤの個人情報に基づいて、キャラクタ情報が選別されることを特徴とする。このようにすることで、プレーヤの個人情報に応じたキャラクタ情報を携帯型情報記憶装置に書き込むことが可能になり、携帯型情報記憶装置に個性を持たせることが可能になる。
【0015】
また本発明は、前記個人情報は、プレーヤのプレイ回数情報であることを特徴とする。このようにすることで、プレイ回数の多いプレーヤを優遇すること等が可能になり、プレーヤの継続プレイを促すことができる。
【0016】
また本発明は、キャラクタ情報を印刷するためのゲーム装置であって、代価の支払いを受け付ける手段と、代価が支払われた場合に、携帯型情報記憶装置に書き込まれているキャラクタ情報を読み出すための処理を行う読み出し処理手段と、読み出されたキャラクタ情報を印刷物に印刷するための処理を行う印刷処理手段とを含むことを特徴とする。
【0017】
本発明によれば、プレーヤが代価を支払うと、携帯型情報記憶装置に書き込まれているキャラクタ情報が印刷物に書き込まれる。このようにすることで、プレーヤは、キャラクタ情報が書き込まれた印刷物を用いたゲームを楽しむこと等が可能になる。また、電子的な情報であるキャラクタ情報を印刷してプレーヤの目に見える形にすることで、プレーヤの所有欲等を満足させることが可能になる。
【0018】
また本発明は、携帯型情報記憶装置へのキャラクタ情報の書き込み処理時間又は印刷物へのキャラクタ情報の印刷処理時間を利用して、プレーヤに所与のゲームをプレイさせるためのゲーム演算を行う手段を含むことを特徴とする。このようにすることで、プレーヤの体感的な待ち時間を減少させることができ、プレーヤの快適なゲームプレイを実現できる。
【0019】
また本発明は、プレーヤのゲーム成果に応じて、携帯型情報記憶装置に書き込まれるキャラクタ情報又は印刷物に印刷されるキャラクタ情報を変化させることを特徴とする。このようにすることで、携帯型情報記憶装置に書き込まれたり印刷物に印刷されるキャラクタ情報に個性を持たせることが可能になり、プレーヤのゲームプレイへの没入度を高めることができる。
【0020】
また本発明は、前記ゲーム装置がネットワークに接続されており、前記携帯型情報記憶装置が、家庭用ゲーム装置との間でも情報のやり取りが可能な情報記憶装置であることを特徴とする。このようにすれば、ネットワークと家庭用ゲーム装置との間での情報のやり取りを、携帯型情報記憶装置を利用して実現できるようになる。従って、プレーヤは、家庭用ゲーム装置をネットワークに接続しなくても、ネットワークを利用したゲームを実質的に楽しめるようになる。
【0021】
また本発明は、ゲーム施設に設置される業務用のゲーム装置であって、ネットワークを介して情報の通信を行うための通信手段と、家庭用ゲーム装置との間でも情報のやり取りが可能な携帯型情報記憶装置に対して、ネットワークを介して送られてきた情報を書き込むための処理を行う書き込み処理手段と、ネットワークを介して受信した情報の携帯型情報記憶装置への書き込み処理時間を利用して、プレーヤに所与のゲームをプレイさせるためのゲーム演算を行う手段とを含むことを特徴とする。
【0022】
本発明によれば、プレーヤは、ネットワークからの情報を、業務用ゲーム装置、携帯型情報記憶装置を介して家庭用ゲーム装置に読み込むことが可能になり、ネットワークからの情報を利用したゲームを楽しむことができるようになる。しかも、本発明によれば、携帯型情報記憶装置への情報の書き込み処理の間に、プレーヤは所与のゲームをプレイできる。従って、プレーヤの体感的な待ち時間を減少させることができ、プレーヤの快適なゲームプレイを実現できる。
【0023】
また本発明は、ゲーム施設に設置される業務用のゲーム装置であって、ネットワークを介して情報の通信を行うための通信手段と、家庭用ゲーム装置との間でも情報のやり取りが可能な携帯型情報記憶装置に対して、ネットワークを介して送られてきた情報を書き込むための処理を行う書き込み処理手段と、携帯型情報記憶装置に既に記憶されている情報に基づいて、該携帯型情報記憶装置に書き込む情報を選別する選別手段とを含むことを特徴とする。
【0024】
本発明によれば、プレーヤは、家庭用ゲーム装置をネットワークに接続することなく、ネットワークからの情報を利用したゲームを楽しむことができるようになる。しかも、本発明では、携帯型情報記憶装置に既に記憶されている情報に基づいて、携帯型情報記憶装置に書き込まれる情報が選別される。従って、携帯型情報記憶装置に未だ記憶されていない情報が書き込まれるようにしたり、携帯型情報記憶装置に既に記憶されている複数の情報の組み合わせやプレーヤの個人情報に基づいて、書き込む情報を選別すること等が可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて説明する。
【0026】
1.ゲームシステムの全体構成
図1に、本実施形態のゲーム装置を含むゲームシステムの全体構成例を示す。ゲーム施設に設置される業務用ゲーム装置10-1〜10-Nは、ネットワーク12を介してホスト装置14に接続されている。この場合の接続は、I/Oポート等を用いた直接接続、LAN(ローカルエリアネットワーク)等の小規模ネットワークを介した接続、インターネット等の広域ネットワークを介した接続など、任意の形態をとることができる。また、ネットワーク構造も、バス型、リング型、ツリー型、スター型等、種々の構造をとることができる。例えばIEEE1394やUSBの規格で接続する場合にはツリー型のネットワーク構造が望ましい。なお、業務用ゲーム装置とホスト装置の間にサーバーを設けて処理の分散化を図ってもよい。また、接続される業務用ゲーム装置の中の1つをホスト装置として機能させるようにしてもよい。また、ネットワークへの接続は必要な時に電話回線を使用して行ってもよいし、常時接続するようにしてもよい。
【0027】
携帯型情報記憶装置(例えばメモリーカード、PDA(Per sonal Digital Assistant))54は、業務用ゲーム装置10との間で情報のやり取り(交換)が可能になっていると共に、家庭用ゲーム装置18との間でも情報のやり取りが可能になっている。従って、家庭用ゲーム装置18でのゲームプレイ等により得られた情報を、携帯型情報記憶装置54を介して業務用ゲーム装置10に伝えることができる。また、業務用ゲーム装置10でのゲームプレイ等により得られた情報を、携帯型情報記憶装置54を介して家庭用ゲーム装置18に伝えることもできる。
【0028】
なお、携帯型情報記憶装置54と業務用ゲーム装置10との間での情報のやり取りは、業務用ゲーム装置10に設けられたスロット等に携帯型情報記憶装置54を装着することで実現してもよいし、電波や赤外線のような無線を用いて実現してもよい。携帯型情報記憶装置54と家庭用ゲーム装置18との間での情報のやり取りも同様である。
【0029】
前述のように、家庭用ゲーム装置をネットワークに接続するためには初期投資を要すると共に、通信費用も高いため、家庭用ゲーム装置をネットワークへ接続するのには壁がある。一方、業務用ゲーム装置では、プレーヤのコイン(代価)の支払いによる営業利益がある。従って、ネットワークへの接続により売り上げが上昇するのであれば、家庭用ゲーム装置に比べるとネットワークの導入を図りやすい。
【0030】
本実施形態では、この点に着目し、図1に示すように、家庭用ゲーム装置18の方ではなく、業務用ゲーム装置10の方をネットワークに接続している。そして、業務用ゲーム装置10との間のみならず家庭用ゲーム装置18との間でも情報のやり取りが可能な携帯型情報記憶装置54を利用して、ネットワークと家庭用ゲーム装置18との間の情報のやり取りを実現している。このようにすることで、家庭用ゲーム装置18をネットワークに接続しなくても(接続してもよい)、プレーヤは、ネットワークを利用したゲームを実質的に楽しめるようになる。即ち、プレーヤは、ホスト装置14からの情報を、業務用ゲーム装置10及び携帯型情報記憶装置54を介して、家庭用ゲーム装置18に取り込むことができる。また、家庭用ゲーム装置18の情報を、携帯型情報記憶装置54、業務用ゲーム装置10を介して、ホスト装置14に送ることが可能になる。
【0031】
2.業務用ゲーム装置の構成
図2に業務用ゲーム装置の構成例を示す。このゲーム装置は、処理部20、操作部30、記憶部32、情報記憶媒体40、画像生成部42、表示部44、音生成部46、音出力部48、通信部50、携帯型情報記憶装置54とのI/F(インターフェース)部52、印刷物58を印刷する印刷部56を含む。
【0032】
ここで、処理部20は、ゲーム装置全体の制御、ゲーム装置内の各ブロックへの命令の指示、ゲーム演算などの各種の処理を行うものであり、その機能は、CPU(CISC型、RISC型)、DSP、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや所与のプログラム(ゲームプログラム)により実現できる。処理部20は、代価受け付け部22、書き込み処理部23、選別部24、読み出し処理部25、印刷処理部26、ゲーム演算部27を含む。
【0033】
代価受け付け部22は、プレーヤが支払ったコインなどの代価を受け付けるための処理を行う。なお本発明における代価の支払いは、コインなどの貨幣の支払いのみならず、電子マネー、プリペイドカード、ポストペイカード、クレジットカード等による支払いも含まれる。ゲーム装置がネットワークにより接続される場合には、このような電子マネー等による代価の支払いが望ましい。
【0034】
書き込み処理部23は、代価が支払われた場合に、キャラクタ情報を携帯型情報記憶装置54に書き込むための処理を行う。この場合、携帯型情報記憶装置54には、複数のキャラクタ情報の中からランダム(又は所与の条件下でランダム)に選別されたキャラクタ情報が書き込まれる。なお、ここでキャラクタ情報には、ゲームに登場する種々のキャラクタ(モンスター、ロボット、生物、格闘家、スポーツ選手、車、戦車、飛行機、宇宙船等)に関する種々の情報(名前、画像に関する情報、音に関する情報、レベル、体力、攻撃力、守備力、魔法力、能力、特殊能力、使用パーツ、武器、技、特殊技、巧さ、速さ、最高速度、加速力等)が含まれる。また、携帯型情報記憶装置54にキャラクタ情報を直接書き込まずに、前述のように電波や赤外線を介して書き込むようにしてもよい。
【0035】
選別部24は、携帯型情報記憶装置54に既に記憶されている情報(キャラクタ情報、個人情報等)に基づいて、携帯型情報記憶装置54に書き込むキャラクタ情報を選別するための処理を行う。
【0036】
読み出し処理部25は、代価が支払われた場合に、携帯型情報記憶装置54に書き込まれているキャラクタ情報を読み出すための処理を行う。なお、携帯型情報記憶装置54からキャラクタ情報を直接読み出さずに、前述のように電波や赤外線を介して読み出すようにしてもよい。
【0037】
印刷処理部26は、携帯型情報記憶装置54から読み出されたキャラクタ情報を、印刷物58に印刷する際に必要な処理を行う。
【0038】
ゲーム演算部27は、ゲームモードの設定処理、ゲームの進行処理、キャラクタなどの移動体の位置や方向を決める処理、視点位置や視線方向を決める処理、移動体のモーションを再生する処理、オブジェクト空間へオブジェクトを配置する処理、ヒットチェック処理、ゲーム成果(成績)を演算する処理などの種々のゲーム演算処理を、操作部30からの操作データやゲームプログラムなどに基づいて行う。
【0039】
操作部30は、プレーヤが操作データを入力したり、コイン(広義には代価)を投入したりするためのものであり、その機能は、例えばレバー、ボタン、コイン投入口、ホッパー、コインカウンターなどのハードウェアにより実現できる。
【0040】
記憶部32は、処理部20、画像生成部42、音生成部46、通信部50、I/F部52、印刷部56などのワーク領域となるもので、その機能はRAMなどのハードウェアにより実現できる。なお、記憶部32が含むキャラクタ情報記憶部34は、図1のホスト装置14からダウンロードされたキャラクタ情報や、携帯型情報記憶部54から読み出されたキャラクタ情報を記憶するものである。
【0041】
情報記憶媒体(コンピュータにより情報の読み取りが可能な記憶媒体)40は、プログラムやデータなどの情報を格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、半導体メモリ(ROM)などのハードウェアにより実現できる。処理部20は、この情報記憶媒体40に格納されるプログラム、データに基づいて種々の処理を行うことになる。
【0042】
なお、情報記憶媒体40に格納される情報の一部又は全部は、装置への電源投入時等に記憶部32に転送されることになる。また情報記憶媒体40に記憶される情報は、本発明の処理を実現するためのプログラムコード、画像情報、音情報、表示物の形状情報、テーブルデータ、リストデータ、プレーヤ情報や、本発明の処理を指示するための情報、その指示に従って処理を行うための情報等の少なくとも1つを含むものである。
【0043】
画像生成部42は、処理部20からの指示等にしたがって、各種の画像を生成し表示部44に出力するものであり、その機能は、画像生成用ASIC、CPU、DSPなどのハードウェアや、所与のプログラム(画像生成プログラム)、画像情報により実現できる。
【0044】
音生成部46は、処理部20からの指示等にしたがって、各種の音を生成し音出力部48に出力するものであり、その機能は、音生成用ASIC、CPU、DSPなどのハードウェアや、所与のプログラム(音生成プログラム)、音情報(波形データ等)により実現できる。
【0045】
通信部50は、ホスト装置との間での情報のやり取りのための各種の制御を行うものであり、その機能は、通信用ASIC、CPUなどのハードウェアや所与のプログラム(通信プログラム)により実現できる。
【0046】
なお本発明の処理を実現するための情報は、ホスト装置が有する情報記憶媒体からネットワーク、通信部50を介してゲーム装置が有する情報記憶媒体に配信するようにしてもよい。このようなホスト装置の情報記憶媒体の使用やゲーム装置の情報記憶媒体の使用も本発明の範囲内に含まれる。
【0047】
I/F部52は、処理部20からの指示等にしたがって携帯型情報記憶装置54との間で情報のやり取り(交換)を行うためのインターフェースとなるものであり、その機能は、携帯型情報記憶装置54を差し込むスロットや、CPUからの命令により制御されるデータ書き込み・読み出し用コントローラICにより実現できる。なお、携帯型情報記憶媒体54との間の情報のやり取りを赤外線などの無線を用いて実現する場合には、I/F部52の機能は、半導体レーザ、赤外線センサーなどのハードウェアにより実現できる。
【0048】
印刷部56は、処理部20からの指示等にしたがって、文字、画像などの各種情報を印刷物58に印刷するものであり、その機能は、印刷用のコントローラIC、プリントヘッダなどのハードウェアにより実現できる。
【0049】
図3(A)に、図2のゲーム装置の外観図の一例を示す。プレーヤは、コイン投入口60にコインを投入してゲームプレイを開始する。そして、プレーヤは、表示部62に映し出された画像を見ながら、レバー64、ボタン66を操作し、ゲームに関する各種の操作を行う。また、プレーヤが、メモリーカード(広義には携帯型情報記憶装置)68をスロット70に挿入すると、メモリーカード68に対して、ランダム(又は所与の条件下でランダム)に選別されたキャラクタ情報が書き込まれる。また、メモリーカード68に既に記憶されているキャラクタ情報を読み出し、読み出されたキャラクタ情報をカード(広義には印刷物)72に印刷することもできる。
【0050】
携帯型情報記憶装置としては、メモリーカード以外にも例えば図3(B)に示すようなPDA(Personal Digital Assistant、或いは携帯型ゲーム装置)74を用いることができる。このPDA74は、表示部76、操作部78(ボタン、十字キー)を有しており、単体でゲームプレイを楽しむことが可能になっている。また、業務用ゲーム装置や家庭用ゲーム装置のスロットに挿入可能になっている。或いは、図3(C)に示すように、赤外線、電波などの無線を介して、他のPDA、業務用ゲーム装置、家庭用ゲーム装置との間で情報のやり取りが可能になっている。
【0051】
3.家庭用ゲーム装置、ホスト装置の構成
図4に家庭用ゲーム装置の構成例を示す。
【0052】
図4に示すように、この家庭用ゲーム装置は、処理部220、操作部230、記憶部232、情報記憶媒体240、画像生成部242、表示部244、音生成部246、音出力部248、I/F部252を含む。処理部220が含むゲーム演算部227は、操作部230からの操作データや情報記憶媒体240からのゲームプログラム、データなどに基づいてゲーム演算を行う。そして、このゲーム演算の結果に基づいてゲーム画像、ゲーム音が生成され、表示部244、音出力部248から出力される。プレーヤは、このゲーム画像を見たりゲーム音を聞きながらゲームをプレイする。そして、ゲームプレイにより得られたキャラクタ情報等は、携帯型情報記憶装置54に書き込まれ、図2の業務用ゲーム装置にて読み出すことが可能になる。逆に、業務用ゲーム装置でのゲームプレイにより得られたキャラクタ情報等は、携帯型情報記憶装置54に書き込まれて、図4の家庭用ゲーム装置にて読み出すことが可能になる。
【0053】
図5にホスト装置の構成例を示す。
【0054】
図5に示すように、このホスト装置は、処理部320、操作部330、記憶部332、情報記憶媒体340、画像生成部342、表示部344、通信部350を含む。操作部330の機能はキーボードなどのハードウェアにより実現される。オペレータは、この操作部330を操作して、ネットワークの管理等を行う。そして、キャラクタ情報、管理情報などの種々の情報は、通信部350、ネットワークを介して図2の業務用ゲーム装置との間でやり取りされる。
【0055】
なお、図4、図5の各部は、図2における同名の各部とほぼ同様の機能を有し、ほぼ同様のハードウェアにより実現できるため、ここでは詳細な説明を省略する。
【0056】
4.本実施形態の特徴
本実施形態の第1の特徴は、プレーヤがコイン(代価)を支払うと、複数のキャラクタ情報の中からランダムに(又は所与の条件下でランダムに)選別されたキャラクタ情報がメモリーカード(携帯型情報記憶装置)に書き込まれる点にある。このようにすることで、キャラクタ情報を購入して収集するという従来のゲーム装置では得られないゲームの楽しみ方をプレーヤに対して与えることができる。
【0057】
例えば、本実施形態の比較例として、ゲームプログラム販売装置と呼ばれるものが考えられる。しかしながら、このゲームプログラム販売装置では、プレーヤが所望するゲームプログラムをプレーヤ自身が選択して購入することになる。従って、その性格はいわゆる自動販売機と何ら変わりない。
【0058】
これに対して、本実施形態のゲーム装置では、ランダムに選別されたキャラクタ情報がメモリーカードに書き込まれる。従って、書き込みが終了するまでプレーヤは、どのようなキャラクタ情報が書き込まれるのかを知ることができない。このため、プレーヤは、自分が未だ収集していないキャラクタ情報が書き込まれるのを期待しながら、一体どのようなキャラクタ情報が書き込まれるのかを心待ちにすることになる。従って、単なるゲームプログラム販売装置では実現できないゲームの面白みを得ることができる。
【0059】
なお、キャラクタ情報の選別は完全にランダムである必要はなく、所与の条件下でランダムに選別するようにしてもよい。例えば、所与の確率で特定のキャラクタ情報が選別されるという条件の下で、ランダムに選別するようにしてもよい。また、書き込むキャラクタ情報は、図1のネットワークを介してホスト装置からダウンロードされたものであってもよいし、ゲーム装置の記憶部に予め保持されたものであってもよい。
【0060】
また、本実施形態では、コンピューターにより情報の読み取りが可能なメモリーカードに対して、キャラクタ情報が書き込まれる。従って、このメモリーカードを例えば家庭用ゲーム装置に挿入等することで、このキャラクタ情報を利用したゲームを楽しむことが可能になる。即ち、購入したキャラクタ情報を用いて、家庭用ゲーム装置でキャラクタ同士の対戦ゲームをプレイしたりキャラクタの育成ゲームをプレイしたりすることが可能になる。また、友達同士でのキャラクタ情報を交換して楽しむことも可能になる。このようなキャラクタ情報の交換は、家庭用ゲーム装置に2つのメモリーカードを挿入したり、図3(C)に示すような赤外線による通信機能を利用して実現される。
【0061】
また、従来からあるモンスターカードでは、メーカー側には、各プレーヤがどのようなモンスターカードを有しているかを知る手段がない。従って、プレーヤが所持しているモンスターカードと、セットに含ませるモンスターカードとの間に相関関係を持たせることは不可能である。このため、セットを購入する毎に、既にプレーヤが所持していて欲しくないモンスターカードばかりが増えてしまい、全てのモンスターカードを収集するのに多くの時間とお金を要してしまう。
【0062】
これに対して、本実施形態では、コンピューターにより情報の読み取りが可能なメモリーカードに対してキャラクタ情報が書き込まれる。従って、メモリーカードに既に記憶されている情報を読み出し、読み出した情報に基づいて、メモリーカードに書き込むキャラクタ情報を選別することが可能になる。
【0063】
例えばメモリーカードに未だ記憶されていないキャラクタ情報が書き込まれるように、キャラクタ情報を選別すれば、既に所持していて欲しくないキャラクタ情報ばかりが増えてしまう事態を解消できる。即ち図6(A)では、メモリーカードにはキャラクタA、B、Cの情報が記憶されている。従って、この場合には、未だ書き込まれていないキャラクタD、E、F・・・の情報が書き込まれるようにする。このようにすることで、キャラクタA、B、Cの情報が重複してメモリーカードに書き込まれる事態を防止できる。
【0064】
なお、図6(A)の場合に、キャラクタD、E、F・・・の情報だけが常に書き込まれるようにはせずに、キャラクタA、B、Cの情報についても、所与の確率(キャラクタD、E、Fの情報が書き込まれる確率よりも低い確率)で書き込まれるようにしてもよい。このようにすることで、運が良ければ、未だ収集していないキャラクタ情報をプレーヤは手に入れることができ、運が悪ければ手に入れることができなくなる。これにより、ゲームにくじ引きの要素を付加でき、ゲームの面白みを高めることができる。
【0065】
また、メモリーカードに既に記憶されている複数のキャラクタ情報の組み合わせに基づいて、キャラクタ情報を選別するようにしてもよい。即ち、図6(B)に示すように、キャラクタA、Bの情報がメモリーカードに記憶されている場合には、キャラクタAとBの組み合わせにより得られるキャラクタ(A+B)の情報を書き込むようにする。モンスターを例にとれば、モンスターAとBを合成したモンスター(A+B)の情報を書き込むようにする。このようにすることで、メモリーカードに書き込まれるキャラクタ情報のバラエティ度や意外性を高めることが可能になり、ゲームの面白みを更に増すことができる。
【0066】
また、プレーヤの個人情報に基づいて、キャラクタ情報を選別するようにすることも可能である。ここで、個人情報としては、例えばプレーヤのID(識別番号)、名前、生年月日、血液型、パスワード、これまでのゲーム成績のランキング、プレイ回数情報等、種々のものを考えることができる。例えば、個人情報がプレーヤ回数情報(プレーヤがゲーム装置を何度プレイしたかを示す情報)である場合には、プレイ回数に応じたサービスをプレーヤに提供することが可能になる。例えば、図6(C)に示すように、プレイ回数が多いプレーヤのメモリーカードには、手に入れることが難しい特殊キャラクタの情報を書き込むようにする。或いは、未だ収集していないキャラクタ情報の選別確率が高くなるようにしてもよい。このようにプレイ回数の多いプレーヤを優遇することで、プレーヤの継続プレイを促すことができ、ゲーム装置の稼働率を高めることが可能になる。
【0067】
さて、本実施形態のゲーム装置では、図3(A)に示すように、メモリーカード68に書き込まれているキャラクタ情報をカード(広義には印刷物)72に有料で印刷して排出している。即ち、プレーヤがコインを支払うと、メモリーカード68に書き込まれているキャラクタ情報が読み出され、読み出されたキャラクタ情報がカード72に印刷される。
【0068】
図7に、カード72の印刷例を示す。カード72には、キャラクタの名前、画像、特殊能力、HP(ヒットポイント)、MP(マジックポイント)などのキャラクタ情報が印刷されている。
【0069】
このように、キャラクタ情報が印刷されたカード72を有料で発行すれば、プレーヤは、収集したキャラクタ情報の内容を目で見て楽しんだり、カード72を用いたカード対戦ゲームを友達同士で楽しんだりすることが可能になる。
【0070】
即ち、本実施形態によりメモリーカードに書き込まれるキャラクタ情報は電子的な情報である。従って、このキャラクタ情報を家庭用ゲーム装置に読み込むことで、初めて、このキャラクタ情報を利用したゲームをプレーヤは楽しむことができる。しかしながら、このようなゲームの楽しみ方は、家庭用ゲーム装置が置かれている家などでしか行うことができない。
【0071】
これに対して、本実施形態のように、キャラクタ情報を有料でカードに印刷すれば、家庭用ゲーム装置が無い場所(例えばテーブルの上)でも、プレーヤは、このキャラクタ情報を利用したゲーム(例えばカード対戦ゲーム)を手軽に楽しむことができるようになる。
【0072】
更に、自分が所有するキャラクタ情報をカードに印刷してプレーヤの目に見える形にすることで、プレーヤの所有欲や収集欲を満足させることも可能になる。
【0073】
特に、図1のように、カードを印刷する業務用ゲーム装置をネットワークに接続すれば、例えば特定の場所や特定の時期にしか手に入らないカード(場所・時期限定カード)を発行すること等が可能になり、プレーヤの収集欲や所有欲を更に刺激できる。
【0074】
さて、本実施形態では、図8(A)に示すように、メモリーカードへのキャラクタ情報の書き込み処理時間(ホスト装置からダウンロードする場合にはダウンロード時間を含む)を利用して、プレーヤに、副次的なゲーム(例えばキャラクタ同士の対戦ゲーム等)をプレイさせるようにしている。或いは図8(B)に示すように、カードへのキャラクタ情報の印刷処理時間を利用して、プレーヤに、副次的なゲームをプレイさせるようにしている。
【0075】
即ち、キャラクタ情報の書き込み処理時間や印刷処理時間は、通常、非常に長く、その長い時間、プレーヤは書き込みや印刷が終了するまで単に待つしかない。特に、ホスト装置からキャラクタ情報をダウンロードする場合や、メモリーカードが内蔵するメモリーがフラッシュメモリのように書き込みに時間を要するものである場合や、書き込むキャラクタ情報の量が多い場合や、印刷するキャラクタ情報の量が多い場合等には、プレーヤの待ち時間は更に長くなってしまう。このような待ち時間の長期化は、プレーヤのプレイ意欲の減退等の問題を招く。
【0076】
本実施形態によれば、プレーヤは、このような書き込み処理時間や印刷処理時間などの待ち時間を利用して副次的なゲームを楽しむことができる。従って、ダウンロード、書き込み、印刷等に長時間を要しても、プレーヤは、その間、ゲームをプレイして楽しんでいるので、体感的な待ち時間はほぼ零に等しくなる。
【0077】
なお、書き込み処理、印刷処理、ゲーム演算処理は、1つのCPUがマルチタスクで行ってもよいし、ゲーム演算処理はCPUに行わせ、書き込み処理、印刷処理は別の装置に行わせるようにしてもよい。
【0078】
また、書き込みや印刷の待ち時間を利用してプレーヤに副次的なゲームをプレイさせる場合には、そのゲームの結果に応じて、メモリカードに書き込まれるキャラクタ情報やカードに印刷されるキャラクタ情報を変化させるようにしてもよい。例えば、プレーヤのゲーム結果が非常に優れている場合には、出現確率の低い特殊なキャラクタ情報をメモリーカードに書き込むようにする。或いは、図6(A)、(B)において、プレーヤが所持していないキャラクタ情報が書き込まれる確率や、組み合わせのキャラクタ情報が書き込まれる確率を高くするようにする。このようにすれば、プレーヤのゲームプレイへの熱中度を更に高めることができる。
【0079】
また図7において、カード72の後半部80とは異なり前半部82には、ゲーム結果に応じて変化するキャラクタ情報(HP、MP)を印刷するようにする。このようにすれば、プレーヤのゲーム結果をカードの強さに反映させたり、カードのバラエティ度を増したり、各カードの個性を高めたりすることが可能になる。この結果、プレーヤの継続プレイを促すことが可能になる。
【0080】
5.本実施形態の処理
次に、本実施形態の詳細な処理例について図9、図10、図11(A)、(B)、図12(A)、(B)のフローチャートを用いて説明する。
【0081】
図9、図10は、メモリーカードへのキャラクタ情報の書き込み処理に関するフローチャートである。
【0082】
図9のコイン投入時処理では、まず、コインが投入されたか否かを判断し(ステップS1)、投入された場合には、メモリーカードの挿入をプレーヤに促す画面を表示する(ステップS2)。そして、メモリーカードが挿入されたか否かを判断し(ステップS3)、挿入された場合には、メモリーカードからプレイ回数情報と所持キャラクタ情報を読み出す(ステップS4)。
【0083】
次に、メモリーカードから読み出された所持キャラクタ情報に基づいて、全てのキャラクタを所持しているか否かを判断し(ステップS5)、所持している場合にはステップS11に移行する。一方、所持していない場合には、プレーヤの所持キャラクタの中からランダムにキャラクタ(所持キャラクタXとする)を選択する処理と、プレーヤの非所持キャラクタの中からランダムにキャラクタ(非所持キャラクタYとする)を選択する処理を行う(ステップS6)。
【0084】
次に、メモリーカードから読み出されたプレイ回数情報に基づいて、プレーヤのプレイ回数がM回以上か否かを判断する(ステップS7)。そして、M回より少ない場合には、所持キャラクタXの選択確率が0.5、非所持キャラクタYの選択確率が0.5になるように、ランダムにキャラクタ(キャラクタZとする)を選択する(ステップS8)。一方、M回以上の場合には、所持キャラクタXの選択確率が0.3、非所持キャラクタYの選択確率が0.7になるように、ランダムにキャラクタ(キャラクタZとする)を選択する(ステップS9)。即ち、プレーヤのプレイ回数が多い場合(M回以上の場合)には、非所持キャラクタYが選択される確率が高くなり、何度もプレイしているプレーヤが優遇されるようになる。
【0085】
次に、キャラクタ情報のダウンロード&書き込み処理を開始する(ステップS10)。そして、副次的なゲーム、即ち、キャラクタ情報のダウンロード&書き込みの待ち時間にプレーヤにプレイさせるゲームを開始する(ステップS11)。
【0086】
図10は、ダウンロード&書き込み処理のフローチャートである。このダウンロード&書き込み処理は、図9のステップS11で開始したゲーム処理と、並行して実行されることになる(図8(A)参照)。
【0087】
まず、ホスト装置からキャラクタ情報をダウンロードする(ステップT1)。そして、ダウンロードした情報を図2のキャラクタ情報記憶部34に一時的に格納する(ステップT2)。次に、図9のステップS4で読み出されたプレイ回数情報を更新(プレイ回数に1を加算)する(ステップT3)。そして、更新したプレイ回数情報をメモリーカードに書き込む(ステップT4)。次に、ダウンロードされキャラクタ情報記憶部34に格納されたキャラクタ情報(ここでは例えば図9のステップS8、S9のキャラクタZの情報)をメモリーカードに書き込む(ステップT5)。
【0088】
以上のようにして、メモリーカードへのキャラクタ情報の書き込みが完了する。
【0089】
図11(A)、(B)、図12(A)、(B)は、カードへのキャラクタ情報の印刷処理に関するフローチャートである。
【0090】
図11(A)のコイン投入時処理では、まず、コインが投入されたか否かを判断し(ステップU1)、投入された場合には、メモリーカードの挿入をプレーヤに促す画面を表示する(ステップU2)。そして、メモリーカードが挿入されたか否かを判断し(ステップU3)、挿入された場合には、メモリーカードから所持キャラクタ情報を読み出す(ステップU4)。
【0091】
次に、所持キャラクタ情報の中から印刷を所望するキャラクタ情報を選択画面等を用いてプレーヤに選択させる(ステップU5)。そして、選択されたキャラクタ情報に基づいて、図7のカード72の前半部80の印刷を開始する(ステップU6)。そして、副次的なゲーム、即ちキャラクタ情報の印刷の待ち時間にプレーヤにプレイさせるゲームを開始する(ステップU7)。
【0092】
上記の副次的なゲームが終了すると、図11(B)のゲーム終了時処理が行われる。即ち、まず、ゲーム結果からHP、MPを算出する(ステップV1)。次に、図7のカード72の後半部82の印刷を開始する(ステップV2)。そして、カードが排出されるまで待つ(ステップV3)。
【0093】
図12(A)のカード前半部印刷処理では、図11(A)のステップU4でメモリーカードから読み出されステップU5でプレーヤにより選択されたキャラクタ情報を、図7に示すように、カード72の前半部80に印刷する処理を行う(ステップW1)。即ち、ここでは、キャラクタの名前、画像、特殊能力等が印刷される。
【0094】
一方、図12(B)のカード後半部印刷処理では、図11(B)のステップV1で算出されたHP、MPを、カード72の後半部82に印刷する処理を行い(ステップW2)、印刷されたカードを排出する(ステップW3)。
【0095】
以上のようにして、キャラクタ情報が印刷されたカードが、プレーヤに有料で発行されることになる。
【0096】
なお本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。
【0097】
例えば本発明のゲーム装置の構成は図2に示すものに限らず、種々の変形実施が可能である。また、キャラクタ情報の書き込み処理や印刷処理を、ホスト装置、サーバー等と共に分散して処理してもよい。
【0098】
また、図3(A)では、携帯型情報記憶装置(メモリーカード)へのキャラクタ情報の書き込みと、印刷物(カード)へのキャラクタ情報の印刷の両方が可能になっているが、本発明のゲーム装置では、その一方のみが可能であってもよい。
【0099】
また、キャラクタ情報の携帯型情報記憶装置への書き込み手法や印刷物への印刷手法は、図6(A)、(B)、(C)、図7に示すものに限定されない。
【0100】
また、図8(A)、(B)に示すように、本発明では、携帯型情報記憶装置への書き込みの処理時間や印刷物への印刷の処理時間を利用してプレーヤに副次的なゲームを行わせることが特に望ましいが、これを行わせないようにしてもよい。
【0101】
また、ネットワークを介して情報の通信を行うと共に、携帯型情報記憶装置に対する情報の書き込み処理時間を利用して、プレーヤにゲームをプレイさせる発明は、図2、図3(A)に示すゲーム装置に限定されず、種々のゲーム装置に適用できる。例えば、アイテム収集ゲームをプレイできるゲーム装置に適用した場合には以下のようになる。
【0102】
即ち、家庭用ゲーム装置では、プレーヤは、アイテムを収集することを目的とするゲームをプレイする。収集可能なアイテムは多数あるが、見つけることが極めて困難なアイテムや、家庭用ゲーム装置のゲームプレイでは発見できないアイテムなどがある。
【0103】
ネットワークに接続された業務用ゲーム装置では、家庭用ゲーム装置で収集したアイテムを使用して、ネットワークに接続された他のゲーム装置でプレイする他のプレーヤや、コンピュータと対戦する。この場合に、強いアイテムや良いアイテムを所持していた方が、戦いを有利に進められる。
【0104】
そして、ゲームをプレイしている間に、ネットワークを介してダウンロードされた情報が携帯型情報記憶装置に書き込まれる。例えば、文字情報の形態で表されるイベント情報や、家庭用ゲーム装置でプレイするゲームを進行させるための新たなキー情報などがダウンロードされ、携帯型情報記憶装置に書き込まれる。プレーヤーは、この書き込み処理(ダウンロード処理を含む)の間、ゲームをプレイしているため、体感待ち時間はほぼ零になる。
【0105】
対戦に勝った場合、家庭用ゲーム装置では手に入らないようなアイテムをプレーヤは手に入れることができる。そのアイテムはネットワークを介してダウンロードされたアイテムであってもよいし、あらかじめ、装置の記憶部などに用意されたアイテムであってもよい。
【0106】
プレーヤが、書き込みが行われた携帯型情報記憶装置を家庭用ゲーム装置に挿入し、アイテム収集ゲームを起動すると、業務用ゲーム装置においてゲームプレイ中に書き込まれた文字情報に基づき、イベント情報を見ることができる。また、新たなキー情報が業務用ゲーム装置により書き込まれた場合には、今までは起こらなかったイベントが生じ、ゲームの新たな展開が生じる。また、業務用ゲーム装置で獲得したアイテムは、家庭用ゲーム装置のゲームプレイにおいて使用することができる。
【0107】
また、ネットワークを介して情報の通信を行うと共に、携帯型情報記憶装置に既に記憶されている情報に基づいて、携帯型情報記憶装置に書き込む情報を選別する発明についても、図2、図3(A)に示すゲーム装置に限定されず、種々のゲーム装置に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0108】
【図1】本実施形態のゲーム装置を含むゲームシステムの構成例を示す図である。
【図2】本実施形態のゲーム装置の構成例を示す図である。
【図3】図3(A)は本実施形態のゲーム装置の外観図の一例であり、図3(B)、(C)は、PDAや赤外線通信について説明するための図である。
【図4】家庭用ゲーム装置の構成例を示す図である。
【図5】ホスト装置の構成例を示す図である。
【図6】図6(A)、(B)、(C)は、メモリーカードへのキャラクタ情報の書き込み手法について説明するための図である。
【図7】カードへのキャラクタ情報の印刷手法について説明するための図である。
【図8】図8(A)、(B)は、書き込み処理時間や印刷処理時間を利用して、プレーヤに副次的なゲームをプレイさせる手法について説明するための図である。
【図9】本実施形態の詳細な処理例を示すフローチャートの一例である。
【図10】本実施形態の詳細な処理例を示すフローチャートの一例である。
【図11】図11(A)、(B)も、本実施形態の詳細な処理例を示すフローチャートの一例である。
【図12】図12(A)、(B)も、本実施形態の詳細な処理例を示すフローチャートの一例である。
【符号の説明】
【0109】
10(10-1〜10-N) 業務用ゲーム装置
12 ネットワーク
14 ホスト装置
18 家庭用ゲーム装置
20 処理部
22 代価受け付け部
23 書き込み処理部
24 選別部
25 読み出し処理部
26 印刷処理部
27 ゲーム演算部
30 操作部
32 記憶部
34 キャラクタ情報記憶部
40 情報記憶媒体
42 画像生成部
44 表示部
46 音生成部
48 音出力部
50 通信部
54 携帯型情報記憶装置
56 印刷部
58 印刷物
62 表示部
64 レバー
66 ボタン
68 メモリーカード
70 スロット
72 カード
74 PDA
76 表示部
78 操作部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャラクタ情報を販売するためのゲーム装置であって、
代価の支払いを受け付ける手段と、
代価が支払われた場合に、キャラクタ情報を携帯型情報記憶装置に書き込むための処理を行う書き込み処理手段とを含み、
前記書き込み処理手段が、
複数のキャラクタ情報の中からランダムに又は所与の条件下でランダムに選別された少なくとも1つのキャラクタ情報を、携帯型情報記憶装置に書き込むための処理を行うことを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
請求項1において、
携帯型情報記憶装置に既に記憶されている情報に基づいて、該携帯型情報記憶装置に書き込むキャラクタ情報が選別されることを特徴とするゲーム装置。
【請求項3】
請求項2において、
携帯型情報記憶装置に未だ記憶されていないキャラクタ情報が書き込まれるように、キャラクタ情報が選別されることを特徴とするゲーム装置。
【請求項4】
請求項2又は3において、
携帯型情報記憶装置に既に記憶されている複数のキャラクタ情報の組み合わせに基づいて、キャラクタ情報が選別されることを特徴とするゲーム装置。
【請求項5】
請求項2乃至4のいずれかにおいて、
プレーヤの個人情報に基づいて、キャラクタ情報が選別されることを特徴とするゲーム装置。
【請求項6】
請求項5において、
前記個人情報は、プレーヤのプレイ回数情報であることを特徴とするゲーム装置。
【請求項7】
キャラクタ情報を印刷するためのゲーム装置であって、
代価の支払いを受け付ける手段と、
代価が支払われた場合に、携帯型情報記憶装置に書き込まれているキャラクタ情報を読み出すための処理を行う読み出し処理手段と、
読み出されたキャラクタ情報を印刷物に印刷するための処理を行う印刷処理手段とを含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかにおいて、
携帯型情報記憶装置へのキャラクタ情報の書き込み処理時間又は印刷物へのキャラクタ情報の印刷処理時間を利用して、プレーヤに所与のゲームをプレイさせるためのゲーム演算を行う手段を含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項9】
請求項8において、
プレーヤのゲーム成果に応じて、携帯型情報記憶装置に書き込まれるキャラクタ情報又は印刷物に印刷されるキャラクタ情報を変化させることを特徴とするゲーム装置。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれかにおいて、
前記ゲーム装置がネットワークに接続されており、前記携帯型情報記憶装置が、家庭用ゲーム装置との間でも情報のやり取りが可能な情報記憶装置であることを特徴とするゲーム装置。
【請求項11】
ゲーム施設に設置される業務用のゲーム装置であって、
ネットワークを介して情報の通信を行うための通信手段と、
家庭用ゲーム装置との間でも情報のやり取りが可能な携帯型情報記憶装置に対して、ネットワークを介して送られてきた情報を書き込むための処理を行う書き込み処理手段と、
ネットワークを介して受信した情報の携帯型情報記憶装置への書き込み処理時間を利用して、プレーヤに所与のゲームをプレイさせるためのゲーム演算を行う手段とを含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項12】
ゲーム施設に設置される業務用のゲーム装置であって、
ネットワークを介して情報の通信を行うための通信手段と、
家庭用ゲーム装置との間でも情報のやり取りが可能な携帯型情報記憶装置に対して、ネットワークを介して送られてきた情報を書き込むための処理を行う書き込み処理手段と、
携帯型情報記憶装置に既に記憶されている情報に基づいて、該携帯型情報記憶装置に書き込む情報を選別する選別手段とを含むことを特徴とするゲーム装置。
【請求項13】
コンピューターにより情報の読み取りが可能であり、キャラクタ情報を販売するための装置に用いられる情報記憶媒体であって、
代価の支払いを受け付けるための情報と、
代価が支払われた場合に、キャラクタ情報を携帯型情報記憶装置に書き込むための処理を行うための情報と、
複数のキャラクタ情報の中からランダムに又は所与の条件下でランダムに選別された少なくとも1つのキャラクタ情報を、携帯型情報記憶装置に書き込むための処理を行うための情報とを含むことを特徴とする情報記憶媒体。
【請求項14】
コンピューターにより情報の読み取りが可能であり、キャラクタ情報を印刷するための装置に用いられる情報記憶媒体であって、
代価の支払いを受け付けるための情報と、
代価が支払われた場合に、携帯型情報記憶装置に書き込まれているキャラクタ情報を読み出すための処理を行うための情報と、
読み出されたキャラクタ情報を印刷物に印刷するための処理を行うための情報とを含むことを特徴とする情報記憶媒体。
【請求項15】
コンピューターにより情報の読み取りが可能な情報記憶媒体であって、
ネットワークを介して情報の通信を行うための情報と、
業務用ゲーム装置との間のみならず家庭用ゲーム装置との間でも情報のやり取りが可能な携帯型情報記憶装置に対して、ネットワークを介して送られてきた情報を書き込むための処理を行うための情報と、
ネットワークを介して受信した情報の携帯型情報記憶装置への書き込み処理時間を利用して、プレーヤに所与のゲームをプレイさせるためのゲーム演算を行うための情報とを含むことを特徴とする情報記憶媒体。
【請求項16】
コンピューターにより情報の読み取りが可能な情報記憶媒体であって、
ネットワークを介して情報の通信を行うための情報と、
業務用ゲーム装置との間のみならず家庭用ゲーム装置との間でも情報のやり取りが可能な携帯型情報記憶装置に対して、ネットワークを介して送られてきた情報を書き込むための処理を行うための情報と、
携帯型情報記憶装置に既に記憶されている情報に基づいて、該携帯型情報記憶装置に書き込む情報を選別するための情報とを含むことを特徴とする情報記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−568(P2009−568A)
【公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−258368(P2008−258368)
【出願日】平成20年10月3日(2008.10.3)
【分割の表示】特願平10−352121の分割
【原出願日】平成10年11月26日(1998.11.26)
【出願人】(000134855)株式会社バンダイナムコゲームス (1,157)
【Fターム(参考)】