説明

ゲーム装置

【課題】カードゲーム装置においてパネル上に載置したカード内に映像を投影して仮想現実感を提供することができるようにする。
【解決手段】カード17の裏面に印刷された識別データが赤外線カメラ5に読み取られカード17の識別データに対応する映像が、プロジェクタ3によってカードの位置に対応する透過型スクリーン8上の所定の領域に投影される。カード17を透過型スクリーン8上で擦りながら移動させると映像もカード17に追随して移動し、あたかもカード17自体の絵柄がゲームの進行に応じて変化しているような錯覚をプレーヤに与える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はゲーム装置に関し、特に、スクリーン上に各種カードを載置してゲームを進行させるゲーム装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
カードの裏面に不可視のコードを印刷し、カード配置パネルにカードを載置すると、カードの裏面に記録されたカードデータが読み取られ、カードに応じた画像がカード配置パネルに表示されるものがある。例えば、プレイヤがカード配置パネル上に並べた複数のカードの組合せに応じたゲーム画像を表示させてチームプレーを行う競技をシミュレートすることができる(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2002−301264号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のゲーム装置では、カードは単に移動させたり、回転させたりするのみで、カードの絵柄がゲームの進行に合わせて変化するということはなかった。このため、カード自体が仮想現実感を提供するということもなかった。
【0005】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、スクリーン上に載置されたカード等の物体に映像を投影して、あたかもカード自体の絵柄が変化するような錯覚を与え、これまでにはなかった仮想現実感を提供することができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載のゲーム装置は、物体が載置されるスクリーンと、前記映像表示手段によって前記スクリーン上に表示される各種映像に対応する映像データを記憶する映像データ記憶手段と、前記物体に記録された前記物体を識別するための識別データを読み取る読取手段と、前記物体の前記スクリーン上での位置および前記物体が有する透過部の位置を検出する位置検出手段と、前記物体の前記スクリーン上での向きを検出する向き検出手段と、前記読取手段によって読み取られた前記識別データに基づいて前記スクリーン上に表示すべき映像を前記記憶手段から取得する映像取得手段と、前記映像取得手段によって取得された前記映像を、前記位置検出手段によって検出された前記物体の前記透過部の前記スクリーン上の位置に対応するスクリーン上の領域に、前記向き検出手段によって検出された前記物体の前記スクリーン上での向きに合わせて表示する表示制御手段とを備えることを特徴とする。
【0007】
また、前記物体は、少なくとも光を透過する透過部を有し、前記表示制御手段は、前記透過部に対応する前記スクリーン上の領域に前記映像を表示させるようにすることができる。
【0008】
また、前記物体の形状の変化を検出する形状変化検出手段をさらに備え、前記表示制御手段は、前記形状変化検出手段による検出結果に応じて前記物体の前記透過部の前記スクリーン上の位置に対応するスクリーン上の領域に前記物体に対応する映像を表示させるようにすることができる。
【0009】
また、前記物体は、光を透過する透過部と光を透過しない不透過部とからなるカードであり、前記表示制御手段は、前記カードに記録された識別データに対応する映像を前記物体の前記透過部の前記スクリーン上の位置に対応するスクリーン上の領域に表示させるようにすることができる。
【0010】
また、前記物体は、光を透過する透過部と、所定の絵柄または画像が表面に形成されたカードを保持する保持部とからなるカードホルダであり、前記表示制御手段は、前記カードに記録された識別データに対応する映像を前記物体の前記透過部の前記スクリーン上の位置に対応するスクリーン上の領域に表示させるようにすることができる。
【0011】
請求項6に記載のカードは、所定の絵柄または画像が表面に形成されたカードであって、光を透過する透過部と、光を透過しない不透過部とを有し、前記不透過部の少なくともいずれかの面には前記カードを識別するための識別データが記録され、前記不透過部の少なくともいずれかの面には前記所定の絵柄または画像が形成されていることを特徴とする。
【0012】
また、前記カードは複数のカードが書籍状に開閉可能に同一側で連接された構造を有し、表紙側のカードおよび裏表紙側のカードの少なくともいずれか一方には、光を透過する前記透過部が形成されるようにすることができる。
【0013】
また、前記カードは、複数のカードが折り畳み可能に平面状に連接された構造を有し、前記カードの少なくともいずれかには光を透過する透過部が形成され、前記カードの少なくともいずれかには前記カードを識別するための識別データが記録され、前記透過部が形成されていないカードの少なくともいずれかには所定の絵柄または画像が表面に形成されるようにすることができる。
【0014】
また、前記光を透過する透過部には、前記透過部が設けられたカードの状態を検出するための情報が記録されるようにすることができる。
【0015】
請求項10に記載のカードは、所定の絵柄または画像が表面に形成されたカードであって、前記カードは、光を透過する透過部と光を透過しない不透過部とを有し、前記透過部は、前記カードの所定の領域を囲む曲線に沿って、前記曲線の直線状の一部分を残して他の部分に切り込みを入れることにより形成された前記曲線の直線状の一部分を支点として開閉可能な開閉部を開くことにより形成され、前記開閉部の少なくとも一方の面に前記開閉部の状態を検出するための情報が記録され、前記開閉部外の所定の部分に前記カードを識別するための識別データが記録されていることを特徴とする。
【0016】
請求項11に記載のカードホルダは、所定の絵柄または写真が印刷されたカードを保持する書籍状のカードホルダであって、前記カードを保持する保持部と、前記保持部に連接され、光を透過する透明な表紙または裏表紙を備え、前記表紙または裏表紙の少なくともいずれかにはその開閉を検出するための情報が記録されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明のゲーム装置によれば、スクリーン上に載置された物体に映像を投影して、あたかも物体自体が変化するような錯覚を与え、ユーザが所有する物体を通してこれまでにはなかった仮想現実感を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。図1は、本発明が適用されるテーブル型投影撮像装置1の構成例を示す縦断面図である。同図に示すように、このテーブル型投影撮像装置1は、例えば、プレゼンテーション用のテーブル型投影装置、或いはカードゲーム装置におけるプレイフィールド、即ち、トレーディングカードが載置されるとともに、演出用画像(静止画や動画)が投影されるカード配置パネルとして用いることが可能である。
【0019】
図1に示したように、テーブル型投影撮像装置1は、テーブル面2aを有する筐体2と、筐体2内に設置されたプロジェクタ3と、筐体2内に設置された赤外線撮像を行う赤外線カメラ5と、筐体2内の上方部に設置された赤外線発光装置6と、筐体2内の下側傾斜部2b側に設置されたミラー7と、筐体2内の上部開口部にテーブル面2aを形成するように設置された透過型スクリーン8等から構成されている。
【0020】
また、このプロジェクタ3には、そのレンズ部3aに、赤外光(赤外線)をカットするためのフィルタ4が装着されている。赤外光発光装置6としては、赤外光を発光するLED等を用いることができる。
【0021】
プロジェクタ3には、カラー等の画像データや動画データを記憶しているパーソナルコンピュータ13が接続されている。さらに、赤外線カメラ5には、撮像した画像に対応する画像データや、撮像した動画に対応する動画データを解析する画像解析装置14が接続されている。また、赤外線カメラ5とパーソナルコンピュータ13とは接続可能になっている。なお、パーソナルコンピュータ13と画像解析装置14は、マイクロコンピュータ、或いはパーソナルコンピュータ等から構成されている1台の制御装置15として統合してもよい。
【0022】
プロジェクタ3は、液晶プロジェクタ等である。液晶プロジェクタの場合、透過型スクリーン8に対してRGBの3枚の各液晶パネルを介して光を照射する図示しない光源(ランプ等)を備えている。そして、プロジェクタ3においては、光源からの光が図示しないプリズムによって赤、青、緑の三原色に分離された後、分離された光がRGBの各液晶パネルの対応するものをそれぞれ透過し、再び、図示しないプリズムによって集光され、図示しない投射レンズによって透過型スクリーン8上に投影される。これにより、透過型スクリーン8には、カラーの画像や動画等が表示される。
【0023】
光源から照射される光には、可視光の他に赤外光等の不可視光が含まれている。不可視光のうち、赤外光は赤外線カメラ5が透過型スクリーン8上に載置されたカードを撮像するときに赤外線カメラ5に対して悪影響を与える。従って、プロジェクタ3のレンズ部3aには、プロジェクタ3から出射される光に含まれる赤外光をカットするフィルタ(赤外光カット用フィルタ)4が装着されている。
【0024】
透過型スクリーン8上に載置されたカード等の情報記録媒体17に印刷等により形成されたコードパターン等には赤外光発光装置6から赤外光が照射されるので、赤外線カメラ5は、カード等に形成されたコードパターン等を撮像することができる。また、透過型スクリーン8は、筐体2の上部にその表面が水平になるように設置されている。
【0025】
赤外線カメラ5によって撮像されたコードパターン等の画像に対応するデジタルの画像データは、画像解析装置14に供給される。画像解析装置14は、デジタルの画像データを解析する。即ち、コードパターン等から各情報記録媒体に固有の識別コードを導出するとともに、コードパターンが形成されているカード等の情報記録媒体17の向きを検出する。
【0026】
情報記録媒体17は、載置面(透過型スクリーン8と接する面)にコードパターン等により識別コードや向きを示す情報等が記録されているものであればよく、トランプ、トレーディングカード、チェス、将棋、フィギュア等の遊技に用いられるアイテム(プレイアイテム)等である。
【0027】
図1に示すように、ミラー7は、筐体2内の下側傾斜部2bに取り付けられており、その傾斜角度αは下側傾斜部2bの傾斜角度αと同一になっている。また、プロジェクタ3と赤外線カメラ5とは、透過型スクリーン8の下方であって、ミラー7に対して同一の側に、かつ、互いに上下の位置関係になるよう配設されている。
【0028】
これにより、プロジェクタ3から出射された光がミラー7によって反射されて透過型スクリーン8に所定の画像や動画を投影することができるとともに、透過型スクリーン8上に載置された情報記録媒体17から反射された赤外光がミラー7を介して赤外線カメラ5に入射し、情報記録媒体17に記録形成されたコードパターン等の画像を撮像することができるようになっている。なお、図1に示した例では、赤外光発光装置6は筐体2内の上方部に設置されているが、ミラー7の傾斜角度αに応じて適宜、筐体2内の下方部等の他の場所に設置することも可能である。
【0029】
透過型スクリーン8に画像や動画を投影する場合、パーソナルコンピュータ13等のソフトウェア処理により、パーソナルコンピュータ13の記憶装置に記憶されている画像や動画のデータがプロジェクタ3に送信される。プロジェクタ3は、パーソナルコンピュータ13より送信された画像や動画のデータに対応する光を投射光としてレンズ部3aから投射する。
【0030】
プロジェクタ3から投射された投射光は、ミラー7により反射されて透過型スクリーン8上に画像や動画を投影する。これにより、透過型スクリーン8の上方からこの透過型スクリーン8に投影された画像や動画を見ることが可能となる。
【0031】
図2は、図1に示した透過型スクリーン8の構成例を示す縦断面図である。同図に示すように、透過型スクリーン8は、透明な板状のガラス製板基材9と、ガラス製板基材9の上面に形成された光拡散層10と、光拡散層10の上面に形成されたカーボンを含まないイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)の各インクを混合した層からなる可視光吸収層11と、可視光吸収層11の上面に配設された透明な可視光拡散シート部材12から構成されている。
【0032】
情報記録媒体17のコードパターン等は、赤外光を吸収する顔料や染料等を含むインクと、赤外光を反射する顔料や染料を含むインクを用いた印刷によって形成することができる。情報記録媒体17自体が赤外光を反射する特性を有している場合には、赤外光を吸収する顔料や染料を含むインクのみを用いた印刷によってコードパターン等を形成すればよい。また、情報記録媒体17自体が赤外光を吸収する特性を有している場合には、赤外光を反射する顔料や染料を含むインクのみを用いた印刷によってコードパターン等を形成すればよい。
【0033】
このコードパターンから、情報記憶媒体17に割り当てられた識別コードと、透過型スクリーン8の座標系における情報記憶媒体17の位置および向きを検出することができる。
【0034】
図3は、本発明のゲーム装置をカードゲーム装置21として実用化したときの全体構成例を示す斜視図である。図4は、このカードゲーム装置において各プレーヤが操作する端末装置を示す斜視図である。なお、以下の説明においては、カードゲーム装置21を空想(ファンタジー)バトルゲームに適用した場合について説明するが、サッカーゲームやその他のカードゲームにも適用することができる。
【0035】
図3および図4に示したように、カードゲーム装置21は、1台または2台の大型パネルディスプレイ22と、この大型パネルディスプレイ22の表示制御を行うメイン制御部23と、メイン制御部23と通信可能に接続された複数の端末装置24a〜24hとから構成されている。端末装置24a〜24hはそれぞれ本発明のゲーム装置を構成している。なお、この端末装置24a〜24はそれぞれ図1に示す制御装置15とされる。
【0036】
ゲームに参加するプレーヤQは、最初に、ゲームを行うために必要なスタートセットを購入し、端末装置24a〜24hのいずれかの前の座席に着席する。スタートセットには、先頭結果等を記録するための記録媒体として使用されるIC(Integrated Circuit)カード25と、透明な材質からなる1枚のマスターカード300(図9)と、ゲームの進行に伴って戦闘を繰り広げるキャラクタ、例えば精霊等のイラスト等が印刷等により形成された複数枚のカード(精霊を示すカード(トレーディングカード))310等(図10乃至図17)が含まれている。このキャラクタは、精霊に限られるものではなく、人間でもよいし、ロボットでもよいし、機械(兵器)等でもよい。カード310等は、カードゲームを行うためのプレイアイテム、即ち、トレーディングカードとなるものであり、情報記録媒体17の具体例である。
【0037】
ICカード25は、少なくともプレーヤQが所有するカード310等の種類、および印刷等により形成されているコードパターン等によって表される識別コードに対応する精霊等の「特性」、「強さ」、「知力」、過去の戦闘結果、精霊等の名称、プレーヤの情報等が記憶されている。カードゲーム装置21は、ICカード25に記憶されている情報を読み取ることにより、ゲームに必要なデータを得ることができるとともに、プレーヤQがゲームに参加する資格を有していることを確認することができる。
【0038】
図4は、端末装置24aの構成例を示している。端末装置24b〜24hも端末装置24aと同一の構成であるのでそれらの説明は省略する。端末装置24aは、プレーヤQが所有するマスターカード300や精霊を示すカード310等を載置するためのカード配置パネル27(透過型スクリーン8に相当する)と、戦闘状況等を示す画像や動画を表示するためのモニタ28と、ICカード25が挿入されるICカードリードライト装置29と、コイン投入装置29aと、1ゲームの実行に対応して、プレーヤQが新規なカードを払い出す(発行する)カード払出装置30とを備えている。カード配置パネル27は、上述した図1に示すテーブル型投影撮像装置1の透過型スクリーン8を兼ねている。
【0039】
カード配置パネル27の左側には、プレーヤQの名前を入力したり、メニュー選択時にカーソルを移動させるためのセレクトボタン31が設けられている。また、カード配置パネル27の右側には、ゲームのスタートを指示するときに操作されるスタートボタンや、ゲーム進行中に精霊等に対して所定のアクション(「計略」、「突撃」、「一騎打ち」等)の実行を指示するときに操作されるアクションボタン32等の各種ボタンが設けられている。
【0040】
図5は、カードゲーム装置21の制御システムの一例を示すブロック図である。メイン制御部23は、LAN(Local Area Network)33のハブ34を介して大型パネルディスプレイ22の表示を制御するための大型パネル制御部35と、各端末装置24a〜24hと、外部の通信ネットワーク(図示せず)とに接続されている。
【0041】
大型パネル制御部35は、CPU(Central Processing Unit)36、記憶装置(メモリ)であるRAM(Random Access Memory)37、入出力インタフェース38、サウンド回路39、グラフィック表示回路40を有する制御基板等から構成されている。RAM37には、大型パネルディスプレイ22に表示される各種画像データや動画データ、およびこれらの画像データや動画データに優先順位を設定して順次表示させる制御を行う画像出力制御プログラム等が図示しないハードディスク等の記憶装置から読み出されて展開されている。
【0042】
入出力インタフェース38は、ハブ34を介してメイン制御部23に接続されるとともに、大型パネルディスプレイ22を操作するためのスイッチ類41が接続されている。サウンド回路39は、大型パネルディスプレイ22に表示される各種画像に応じた音声を出力するサウンドアンプ(スピーカ)42に接続されている。なお、音声データおよびこの音声データをスピーカ42に出力するための音声出力制御プログラムもRAM37に展開されている。グラフィック表示回路40は、CPU36からの制御信号により選択された画像や動画を大型パネルディスプレイ22に表示させるようになっている。
【0043】
端末装置24aは、CPU43、RAM44,入出力インタフェース45、サウンド回路46、グラフィック表示回路47を有する制御基板等から構成されている。RAM44には、カードゲーム装置21によりゲームを実行させるとき、ゲームの進行を制御するためのゲーム動作制御プログラムP等が図示しないハードディスク等の記憶装置から読み出されて展開される。
【0044】
また、RAM44には、モニタ28に表示される各種画像データや動画データ、透過型スクリーン8を兼ねるカード配置パネル27に表示される精霊等の画像や動画を表示するための画像データや動画データ等も記憶されている。このゲーム動作制御プログラムPは、カード17の識別コードに応じてカード17の所定の位置に識別コードに対応する精霊の画像や動画を表示するためのスクリーン投影制御プログラムP5f(図8)等が含まれている。
【0045】
さらに、RAM44には、プレーヤQが操作する端末装置24a等を対戦者としてゲームを進行させる戦闘データ等も記憶される。この戦闘データは、プレーヤQの対戦相手となる各精霊の識別コードとその特性等からなる。
【0046】
入出力インタフェース45には、メイン制御部23の他に、ICカードリードライト(ICカードR/W)装置29、コイン投入装置29aのコイン検出センサ(図示せず)、タイマー29b、カード払出装置30、セレクトボタン31、アクションボタン32、モニタ28を操作するためのスイッチ類等、カード17に印刷等により形成されたコードパターンを読み取るための赤外線カメラ5、カード配置パネル27に画像を投影するためのプロジェクタ3等が接続されている。なお、タイマー29bは、各種経過時間をカウントするためのものであるが、同様に経過時間をカウントするソフトウェアタイマーとすることもできる。
【0047】
サウンド回路46は、モニタ28に表示される各種画に応じた音声を出力するサウンドアンプ(スピーカ)50に接続されている。なお、音声データおよびこの音声データをスピーカ50に出力するための音声出力制御プログラムも図示しないハードディスク等の記憶装置から読み出されてRAM44に展開される。グラフィック表示回路47は、CPU43から供給される制御信号に対応して選択された画像や動画をモニタ28に表示させる。
【0048】
図6は、カード配置パネル27を上方から見た平面図を示しており、カード配置パネル27は長方形の形状をなしている。プレーヤQは、ゲームを行う際にこのカード配置パネル27を構成する可視光拡散シート部材12の上面にプレイアイテムとなるカード17を載置する。カード配置パネル27にカード17が載置されると、赤外線カメラ5によってコードパターンの画像が撮像され、コードパターンによって表される識別コードが認識されるとともに、カード17のカード配置パネル27上での位置および向きが検出される。
【0049】
図7は、カード17に印刷等により形成されたコードパターンの例を示している。コードパターンは図7に示したものに限定されるものではなく、その他のパターンとすることができる。同図に示すように、カード17には、半径が異なる複数のパターン170が印刷等により形成されている。パターン170は、カード位置検出円172と、カード位置検出円172の外周に形成された位置角度検出パターン領域174と、一角度検出パターン領域174の外側に形成されたIDデータ領域176と、カード位置検出用円172の内側に形成された環状白色領域178と、環状白色領域178の内側に形成されたデータ領域180と、データ領域180の内側に形成された中心点182とを有している。パターン170は、赤外線カメラ5により撮像された黒色部分170aと白色部分170bの濃度差に基づいて認識される。
【0050】
なお、パターン170は、可視光では識別することができないインクを使用して印刷することができ、プレーヤQが直接視認することができないようにすることができる。パターン170とコード中心点182は、カード位置検出円172の内側と外側の輝度差から検出することができる。そのため、カード位置検出円172の内側と外側には、白色領域が環状に形成されており、これにより、カード位置検出円172の内周および外周の輝度差が明確化されている。カード位置検出円172は円形であるため、カード17の向きに関係なくカード位置検出円172を検出することができる。従って、カード配置パネル27上に仮想的に設定されている2次元座標系に対するカード17の位置を検出することができる。
【0051】
また、コードパターン170の向きは、カード位置検出円172の外周より外側に放射状に突出する位置角度検出パターン領域174の突部174a〜174dの円周方向間隔に基づいて検出することができる。即ち、各突部174a〜174dの円周方向の間隔は、等間隔とせず、各間隔がことなるようにし、その間隔を検出することによりカード17の向き(カード配置パネル27上に設定された2次元座標系に対する向き)を検出することができる。
【0052】
同心円上に黒色部分と白色部分が配列されたIDデータ領域176には、カード17の識別コード等が記録されている。また同心円上に黒色部分と白色部分が配列されたデータ領域180には、例えば、後述する窓部の座標値等を記録することができる。
【0053】
図8は、カードゲーム装置21を制御するゲーム動作制御プログラムPの構成例を示している。同図に示すように、ゲーム動作制御プログラムPは、メイン制御プログラム部P1と、入出力制御プログラム部P2と、部隊制御プログラム部P3と、計略制御プログラム部P4と、画像制御プログラム部P5と、音声出力制御プログラム部P6とから構成されている。
【0054】
メイン制御プログラム部P1は、カードゲーム装置21の動作を統括して制御するプログラムと、統括制御に必要とされるサブプログラム等から構成されている。メイン制御プログラム部P1には、メイン制御プログラムP1a、入力信号解析プログラムP1b、ゲーム料金設定プログラムP1c、ゲーム実施認可プログラムP1d等のサブプログラムが含まれている。
【0055】
メイン制御プログラムP1aは、カードゲーム装置21の電源をオンした後に実行され、ゲーム全体の流れを制御するためのプログラムである。入力信号解析プログラムP1bは、ICカードリードライト装置29、コイン投入装置29a、赤外線カメラ5、セレクトボタン31、アクションボタン32等から信号が入力されたとき、その入力信号を解析してその処理をサブプログラムに移管させるためのプログラムである。
【0056】
ゲーム料金設定プログラムはP1cは、プレーヤQがゲームを行うときに、1ゲームの料金を設定するためのプログラムである。ゲーム実施認可プログラムP1dは、プレーヤQがコイン投入装置29aにコインを投入した数をカウントして投入コイン数を記憶する処理等を行うためのプログラムである。
【0057】
入出力制御プログラム部P2は、入出力インタフェース45に接続されている什器した各種ボタンスイッチ等、ICカードリードライト装置29の入力機器やセンサからの入力信号に基づいて、所定の処理を行うプログラムと、ICカードリードライト装置29、カード払出装置30等への出力を制御するためのプログラム等から構成されている。
【0058】
ICカードリードライトプログラムP2aは、ICカードリードライト装置29の動作を制御し、ゲームを実行するときにプレーヤQが所有しているICカード25に記憶されているデータを読み込んでRAM44に記憶する処理、およびゲーム結果である戦闘結果に関するデータをICカード25に書き込む処理等を行うプログラムである。ボタン入力処理プログラムP2bは、セレクトボタン31、アクションボタン32等から信号が入力されたときに、それぞれの入力信号に基づいた処理を行うためのプログラムである。
【0059】
カード情報読み込みプログラムP2cは、ゲームを行う際にプレーヤQがカード配置パネル上にカード17を載置したときに、赤外線カメラ5により撮像した画像データを「白」、「黒」の2値化画像データに変換し、さらにカード17に印刷等によって形成されているコードパターン170に対応する画像データを図示しない記憶装置から抽出してRAM44に記憶させる処理を行うプログラムである。
【0060】
カード情報(位置・角度・種類)解析プログラムP2dは、抽出したコードパターン170に関する画像データを解析して、カード配置パネル27(透過型スクリーン8)上に設定されている2次元座標系に対するカード17の位置、向き等を検出し、検出結果をRAM44に記憶させるプログラムである。このカード情報(位置・角度・種類)解析プログラムP2dは、所定の時間間隔で実行され、プレーヤがカード17を移動させたとき、その移動を検出するとともに、移動量を求めるようになっている。
【0061】
カード払出装置制御プログラムP2eは、メイン制御プログラムP1の制御に基づいて、プレーヤQに対して新たなカード17をカード払出装置30から払い出す制御を行うためのプログラムである。
【0062】
部隊制御プログラム部P3と、計略制御プログラム部P4は、ゲームの戦闘場面においてプレーヤQがカード配置パネル27上に載置したカード17を、カード配置パネル27上を擦りながら移動させて攻撃等の操作を行ったとき、上記したカード17の移動量、向き等からその戦闘を制御し、さらに、プロジェクタ3を作動させて透過型スクリーン8を兼ねるカード配置パネル27にこの戦闘画像等を投影するための制御を行うプログラムである。
【0063】
即ち、部隊制御プログラム部P3は、カード17に記録されている識別コード等のカード情報に基づいて、カード17に対応する部隊の制御を行うプログラムである。この部隊制御プログラム部P3には、カード17の位置に応じてカード種類別に部隊の位置を変更する位置変更処理(カード種類別)プログラムP3a、カード17の角度(向き)に応じて部隊のパラメータ(攻撃力、射程距離、防御力)を変更するパラメータ変更処理(角度対応)プログラムP3b、カード17の角度(縦向き、横向き等)に応じて部隊の種別を変更する種別変更処理(角度対応)プログラムP3c、プレーヤQがカード17をカード配置パネル27上で移動させるための擦る操作を行ったことを、上記カード情報(位置・角度・種類)解析処理プログラムP2dによる検出結果に基づいて認識し、このカード17によって表される部隊が選択されたことを判定するカード選択判定プログラムP3d等のサブプログラムから構成されている。
【0064】
計略制御プログラム部P4は、カード17に記録されているカード情報およびアクションボタン32の操作に応じて計略の制御を行うプログラムである。カード17の角度に応じて計略の目標を表示してプレーヤQに選択させる目標選択制御処理プログラムP4a、計略の効果範囲を判定する効果範囲判定処理プログラムP4b、計略を実行して敵側へのダメージの状況を再現する計略実行処理プログラムP4c等のサブプログラムから構成されている。
【0065】
画像制御プログラム部P5は、各プログラムの制御に基づいて、モニタ28および透過型スクリーン8を兼ねるカード配置パネル27にゲームの進行に応じて各種の演出画像を出力するためのプログラムから構成されている。この画像制御プログラム部P5には、タイトル/アドバタイズ画面制御プログラムP5a、準備画面制御プログラムP5b、戦闘準備画面制御プログラムP5c、戦闘画面制御プログラムP5d、結果発表画面制御プログラムP5e、スクリーン投影制御プログラムP5f、表示画面生成プログラムP5g等のサブプログラムが含まれている。
【0066】
タイトル/アドバタイズ画面制御プログラムP5aは、メイン制御プログラムP1aの制御により、ゲームを開始するとき、モニタ28にゲームのタイトルおよび広告等の表示を行うためのプログラムである。準備画面制御プログラムP5bは、モード選択画面、カード登録画面、兵法選択画面、対戦相手のマッチングを行う大陸表示画面、戦闘結果画面、戦闘結果に応じた位の昇格・降格画面、討伐画面等の準備画面をモニタ28に表示するためのプログラムである。
【0067】
戦闘準備画面制御プログラムP5cは、対戦者紹介画面、カード配置画面等の戦闘準備画面をモニタ28に表示するためのプログラムである。戦闘画面制御プログラムP5dは、戦場の全体的な演出画像をモニタ28に表示するためのプログラムである。結果発表画面制御プログラムP5eは、戦闘結果に応じた経験値取得画面および戦闘結果閲覧画面、プレーヤQに新規カードの排出を告知(報告)するカード払出画面等をモニタ28に表示するためのプログラムである。
【0068】
スクリーン投影制御プログラムP5fは、RAM44に記憶されている画像データをプロジェクタ3から投射して、透過型スクリーン8を兼ねるカード配置パネル27に画像を表示投影するためのプログラムである。カード配置パネル27に投影する画像は、例えば、プレーヤQがカード配置パネル27にカードを載置して戦闘を行うためにプレーヤQがカード17をカード配置パネル27上を擦りながら敵側に移動させて攻撃を仕掛けたときに、メイン制御プログラムP1aの制御により、カード17の移動量に基づいて投影される戦闘画像等である。
【0069】
表示画面生成プログラムP5gは、仮想3次元空間から構成されるゲームの画像空間内に、カード配置パネル27の2次元座標で表されるカード17等の位置情報を取り入れ、さらに2次元座標系の位置情報に変換した画像情報を生成するためのプログラムである。これにより、カード17をカード配置パネル27上を擦りながら移動させると、その移動量よび向きをカード情報(位置・角度・種類)解析処理プログラムP2dにより判定し、移動量に応じて刻々とさせた戦闘画面をカード配置パネル27に表示させることが可能となる。
【0070】
音声出力制御プログラム部P6は、メイン制御プログラム部P1、部隊制御プログラム部P3、および計略制御プログラム部P4の制御に基づいて、スピーカ30から音声を出力させるためのプログラムである。
【0071】
次に、カード17の具体例について説明する。図9(a)は、マスターカード300の構成例を示している。このマスターカード300は、透明な部材によって構成され、図9(b)に示すように、少なくとも一方の面に赤外線カメラ5によって撮像可能なコードパターン301が印刷等によって形成されている。このコードパターン301には、マスターカード300に割り当てられた固有の識別コードに対応する情報が含まれている。
【0072】
マスターカード300は、ゲームにおいて最も中心的な存在となるプレーヤを表すキャラクタの制御、表示のために用いられるもので、トレーディングカードのように「色々な種類を集める」といったことの必要性がないため、全面透明のカードとして構成している。この点がトレーディングカードとは異なっている。 また、現実のマスターカード300が映像と連続しているという感覚をプレーヤに与えることがゲームを行う上で重要であるため、マスターカード300を単なる透明なカードとするのではなく、プレーヤにカードらしさを触感と視覚で実感させることができるようにすることが好ましい。例えば、外周部に枠部を設ける、重量感や触感を紙に近づける、反射を抑えるなどの細工をマスターカード300に施すことができる。また、このマスターカード300は、痛まないように不可視光を透過する部材で構成されたカードホルダ(カードスリーブ)に収納してもよい。
【0073】
マスターカード300を透過型スクリーン8を兼ねるカード配置パネル27上に載置すると、赤外線カメラ5によってコードパターン301の画像が撮像され、CPU43の制御により、識別コードが認識される。CPU43は、識別コードに対応する人物等の画像データを図示しない記憶装置から読み出し、一旦RAM44に記憶させる。
【0074】
次に、RAM44に記憶された画像データの大きさおよび向きを、マスターカード300が載置されたカード配置パネル27上でマスターカード300が占める領域と合致するようにサイズの変更および回転処理が実行される。サイズ変更および回転処理が施された画像データは入出力インタフェース45を介してプロジェクタ3に供給され、プロジェクタ3によってカード配置パネル27上でマスターカード300が載置された位置に対応する位置に投影される。これにより、図9(c)に示すように、透明なマスターカード300が占める領域内に画像が表示される。マスターカード300をカード配置パネル上で擦りながら移動させると、マスターカード300の移動に追随して画像の表示位置および向きが変化する。
【0075】
図10乃至図20は、紙媒体の一部に光を透過する透過部(窓部)が形成された様々なカードの例を示している。
【0076】
図10に示したカード310は、本を模した「二つ折りカード」となっており、本のように、開いたり閉じたりすることができるようになっている。図10(a)に示すように、表側のカードには、方形の窓部311が設けられており、後ろ側のカードの方形の窓部に対応する位置にはカードに宿る精霊等のキャラクタの絵312が印刷等により描かれている。
【0077】
図10(a)に示すように、カード310を閉じた状態では、従来のトレーディングカードと同様の形態をしており、従来のトレーディングカードと同様の感覚で絵312を鑑賞し、図示しないカードホルダに収納することができる。図10(c)に示すように、カード310を開いた状態では、内側のページ一杯に描かれた絵312を鑑賞することができる。また、このとき、表示側に印刷されたコードパターン314がカード配置パネル27上に接するため、コードパターン314の情報を読み取ることができる。
【0078】
図10(d)は、カード310裏表紙側に印刷されたコードパターン313と、表表紙側に印刷されたコードパターン314を示している。これらのコードパターン313,314は、それぞれ図7に示したような円形バーコードによって構成とすることができるが、円形バーコードに限らず、例えば、1次元バーコードでも、QRコードなどの2次元コードでも良いし、Grid Onput(国際公開番号WO2004/084125)でも良い。或いは、その他のコードでも良い。
【0079】
図10(e)は、カード310を透過型スクリーン8(カード配置パネル27)上に載置した状態を示している。このように、カード310を透過型スクリーン8上に載置すると、窓部311には、精霊等のキャラクタの画像または動画がプロジェクタ3によって投影される。即ち、カード配置パネル27上に載置されたカード310の窓部311に対応する透過型スクリーン8上の領域にプロジェクタ3によって精霊の画像または動画が投影される。カード310をカード配置パネル27上で擦りながら移動させると、精霊の画像または動画もカード310に追随して移動し、精霊の画像または動画が常に窓部311内に表示される。
【0080】
裏表紙側に印刷されているコードパターン313には、カード310に割り当てられた固有の識別コードと、カード310の位置や角度(向き)を検出するための情報(パターン)が含まれている。一方、表紙側に印刷されているコードパターン314は、カード310が開かれているか否かを判断するためのものであり、単純な形状やパターンのみからなるものでよい。
【0081】
カードゲーム装置21の図示しない記憶装置には、カード310等の識別コードによって表されるカード310等の種類毎に、窓部311等の領域を示す情報を記憶させておくことができる。或いは、コードパターン313等に窓部311等の領域を示す情報を含めるようにすることもできる。この窓部311の領域を示す情報に基づいて、カード310が開かれたときの窓部311の領域を特定することができ、その領域にカード310に対応する精霊の画像や動画を表示することができる。
【0082】
或いは、赤外線カメラ5によって撮像された画像から、カード310に形成された窓部311を画像認識処理によって認識し、その位置を特定することもできる。即ち、カード310の窓部311以外の部分はある程度、赤外線を反射し、窓部311は赤外線を透過してしまうため、赤外線を反射しない。これにより、窓部311の形状が撮影画像に現れるので、これを画像認識することにより、窓311の位置を特定することができる。その他のカード320等についても同様である。
【0083】
カード310のカード配置パネル27上での位置は、コードパターン313から検出される中心の位置とすることができる。そして、窓部311の領域は、例えば、中心の位置を原点としたときの窓部311の四隅の座標値によって特定することができる。
【0084】
図11は、CPU43の制御により、カード310の窓部にカード310に対応する精霊の画像または動画が表示されるときの処理手順を示すフローチャートである。まず、ステップS1において、カード310の識別コーが読み取られたか否かが判定される。
【0085】
その結果、カード310の識別コードが読み取られなかったと判定された場合、カード配置パネル27上にはカード310が載置されていないとされ、ステップS1の処理が繰り返し実行される。一方、識別コードが読み取られたと判定された場合、ステップS2に進み、識別コードによって表されるカード310のカード配置パネル27上での位置および向が認識される。
【0086】
次に、ステップS3において、カード310が開かれているか否かが判定される。カード310が開かれていないと判定された場合、ステップS1に戻り、ステップS1以降の処理が繰り返し実行される。一方、カード310が開かれていると判定された場合、ステップS4に進む。
【0087】
ステップS4においては、カード310の窓部311に対応する透過型スクリーン8上の領域が上述した方法で特定される。その後、ステップS5において、窓部11に対応する透過型スクリーン8上の領域にカード310に対応する精霊等の画像や動画が表示される。
【0088】
次に、ステップS6において、処理の終了が指示されたか否かが判定される。処理の終了が指示されていないと判定された場合、ステップS1に戻り、ステップS1以降の処理が繰り返し実行される。一方、処理の終了が指示されたと判定された場合、本処理を終了する。
【0089】
また、カード310を開くと、カード配置パネル27上のカード310の専有面積が増えるため、コリジョン(仮想空間内の他のオブジェクトとの当たり判定)領域を増やす制御を行ってもよい。この制御を行うことにより、カード310を開くと、カード310が閉じられた状態よりもコリジョン領域が増え、当該キャラクタの攻撃力が向上する代償として、敵からの攻撃が当たる可能性が高くなり、ゲーム性を更に増やすことができる。
【0090】
図12は、カード17の他の具体例を示している。このカード320は、図10の場合とは異なり、表紙が上方向に開くように構成されている。カード320を開くと、窓部321が後ろ側のカードに印刷された精霊の絵322の上側に配置されるようになっている。コードパターン323には、識別コードが含まれ、位置や向きを検出するための情報も含まれている。コードパターン324には、開かれたことを示す情報のみが含まれている。カード320を透過型スクリーン8上に載置すると、窓部321には、識別コードに対応する精霊等の画像または動画が投影される。
【0091】
図13は、カード17のさらに他の具体例を示している。このカード330の場合、図13(c)に示すように、後ろ側のカードに窓部331が形成され、図13(a)に示すように、表紙に精霊等の絵332が描かれている。図13(c)に示すように、表側のカードの裏(2頁目)に印刷されたコードパターン333には、識別コード、位置、向き等を示す情報が含まれている。図13(d)に示すように、表紙に印刷されたコードパターン334には、開かれたか否かを示す情報のみが含まれている。カード330を透過型スクリーン8上に載置すると、窓部331には、識別コードに対応する精霊等の画像または動画が投影される。
【0092】
図14は、カード17のさらに他の具体例を示している。この例では、カード340とカード350とを透明な材質からなるカードホルダ360に収納して使用する。カード340には、窓部341が形成され、表には開かれたか否かを検出するためのコードパターン344が印刷されている。カード350には、精霊等の絵352が描かれており、その裏側には、識別コード、位置、向き等を表すコードパターン(図示せず)が印刷されている。カード340を透過型スクリーン8上に載置すると、窓部341には、識別コードに対応する精霊の画像や動画が投影される。
【0093】
この例では、カード340自体には折り目がなく、開閉による劣化を避けることができる。また、表紙側を共通(1種類の表紙を使い回す)にし、裏表紙側のみをコレクションするということもできる。表紙と裏表紙の組合せを変えて楽しむ(それぞれをコレクションする)ということもできる。
【0094】
図15は、カード17のさらに他の具体例を示している。この例では、精霊の絵372が描かれた1枚のカード370を透明なカードホルダ380の裏表紙側に収納して使用する。カードホルダ380の表紙には、開かれたか否かを検出するためのコードパターン383が印刷されている。カード370の裏面には、識別コードと、位置や向きを検出するための情報を含む図示しないコードパターンが印刷されている。カード370を透過型スクリーン8上に載置し、カードホルダ380の表紙を開くと、カードホルダ380の表紙の領域に精霊の画像や動画が表示される。
【0095】
図16は、カード17のさらに他の具体例を示している。この例では、精霊の絵392が描かれた1枚のカード390を透明なカードホルダ400の表紙側に収納して使用する。カード390の表側には、識別コードと位置や向きを検出するための情報を含むコードパターン393が印刷されている。カード390の裏面には、異なる識別コードと位置や向きを検出するための情報を含むコードパターン394が印刷されている。カード390を透過型スクリーン8上に載置し、カードホルダ400の表紙を開くと、コードパターン393が読み取られ、開かれたことが検出され、カードホルダ400の裏表紙の領域に精霊の画像や動画が表示される。即ち、コードパターン393には、開かれたことを示す情報が含まれるようにする。
【0096】
図17は、カード17のさらに他の具体例を示している。この例では、カード410の一部分に切り込みがあり、開閉部分415が開閉可能になっている。開閉部分415の表側には、精霊等の絵が描かれており、裏側の開閉しない部分には、識別コードと位置および向きを検出するための情報からなるコードパターン413が印刷され、開閉部分415の裏側には、開かれたか否かを検出するためのコードパターン414が印刷されている。このカード410を透過型スクリーン8上に載置し、開閉部分415を開くと、開閉部分415を開くことによって形成された窓部に精霊等の画像または動画が投影される。
【0097】
図18は、カード17のさらに他の具体例を示している。図18(a)に示すように、この例では、カード420の表側の上側の所定の領域には絵422が印刷され、下側には窓部421が形成されている。図18(b)に示すように、カード420の裏側には、識別コードと位置および向きを表す情報を含むコードパターン433が印刷されている。図18(c)に示すように、このカード420を透過型スクリーン8上に載置すると、窓部421に精霊等の画像または動画が投影される。
【0098】
図19は、カード17のさらに他の具体例を示している。図19(e)に示すように、この例では、カード430は、表紙と裏表紙の間にさらに1枚のカードが綴じ込まれた構造になっている。表紙には窓部431が形成され、裏表紙には窓部435が形成されている。図19(e)および図19(f)に示すように、綴じ込まれたカードの表側と裏側にはそれぞれ異なる精霊の絵432,436が印刷されている。
【0099】
図19(d)に示すように、表示には開かれたか否かを検出するためのコードパターン434が印刷され、裏表紙には、識別コードと位置および向きを検出するための情報を含むコードパターン433が印刷されている。図19(c)に示すように、このカード430を透過型スクリーン8上に載置すると、窓部431に精霊等の画像または動画が投影される。また、ページをめくると、図19(f)に示すように、窓部435に他の精霊等の画像または動画が投影される。
【0100】
この例では、必要に応じてキャラクタを使い分けることができるため、ゲーム展開に幅を持たせることができる。
【0101】
図20は、カード17のさらに他の具体例を示している。図20(a)に示すように、この例では、カード440は、3枚のカードが連結されたような構造となっており、中央のカードには精霊等の絵442が描かれ、両側に窓部441を有する開閉部と、窓部446を有する開閉部がそれぞれ配置されている。図20(b)に示すように、中央のカードの裏側には識別コードと位置および向きを検出するための情報からなるコードパターン443が印刷され、窓部441を有する開閉部の表側には開かれたか否かを検出するための情報からなるコードパターン445が印刷され、窓部446を有する開閉部の表側には、開かれたか否かを検出するための情報からなるコードパターン444が印刷されている。コードパターン444とコードパターン445とは互いに異なるコードとされ、区別できるようになっている。図20(c)に示すように、カード440を透過型スクリーン8上に載置し、2枚の開閉部をそれぞれ開くと、窓部441には、精霊の画像または動画が投影され、窓部446には他の精霊の画像または動画が投影される。いずれか一方の開閉部のみを開くこともできる。
【0102】
この例では、必要に応じてキャラクタを使い分けることができるため、ゲーム展開に幅を持たせることができる。また、カード440を開くと、カード配置パネル27上のカード440の専有面積が増えるため、コリジョン(仮想空間内の他のオブジェクトとの当たり判定)領域を増やす制御を行ってもよい。
【0103】
図21は、カード17のさらに他の具体例を示している。図21(a)に示すように、この例では、1枚のカード450が透明なカードホルダ460に収納されており、図21(d)に示すように、カードホルダ460は、表紙と裏表紙に挟まれたページにカード450が収納できるようになっている。カード450の表には絵452が描かれ、識別コードと、位置や向きを検出するための情報からなるコードパターン453が印刷されている。カード450の裏側にも絵454と、異なる識別コードと、位置や向きを検出するための情報からなるコードパターン455が印刷されている。カードホルダ460の表と裏にはそれぞれ開かれたか否かを示すコードパターン461,462がそれぞれ印刷されている。
【0104】
図21(c)のように、カードホルダ460を透過型スクリーン8上に載置し、カードホルダ460の表紙をめくると、カードホルダ460の表紙に精霊等の画像や動画が投影される。ページをめくると、カードホルダ460の裏表紙に他の精霊等の画像や動画が表示される。
【0105】
以上説明したように、本実施の形態では、透過型スクリーン8上に載置されたカード310等の窓部311に対応する透過型スクリーン8上の領域に映像を投影して、あたかもカード310等自体の図柄が変化するような錯覚を与え、ユーザが所有するカード310等を通してこれまでにはなかった仮想現実感を提供することができる。
【0106】
また、美麗な絵の描かれていないトレーディングカードは収集する価値が低い。即ち、単なる穴あきカードでは収集する価値が低い。本発明の実施の形態であるカード310等には、美麗な絵や写真等が印刷等により形成されており、通常のトレーディングカードと同様に収集の対象となる価値を有している。例えば、カード310のように、本を模した「二つ折りのカード」の場合、本のように開いたり閉じたりすることができ、閉じた状態でも窓部311を通してキャラクタ(精霊等)の絵を見ることができる。開いた状態では、ページ一杯に描かれた絵を鑑賞することができる。
【0107】
キャラクタ(精霊等)のデフォルトの画像はカード310等に印刷等により形成されたものとして鑑賞することができるが、キャラクタの成長した姿はゲーム装置上(透過型スクリーン8上)でしか見ることができない。このため、カード310等を収集しているコレクターに対して、ゲームセンターに来店してゲームを行う動機付けを与えることができる。
【0108】
また、ゲーム動作制御プログラムPは、カード310等の開閉状態を監視し、その開閉状態に応じてキャラクタの状態(攻撃力増大/防御力増大など)や、行動(技の発動/攻撃/防御など)を変化させる制御を行うことができる。例えば、カード310を閉じた状態では、キャラクタは防御優先状態となり、カード310を開くと、キャラクタは攻撃優先状態となり、アニメーションし、特殊技を出せるようになる等である。これにより、プレーヤは直感的および体感的にキャラクタを操作することができる。なお、上記実施の形態では、窓部311等には、精霊等のキャラクタの画像または動画がプロジェクタ3によって投影されるようにしたが、キャラクタのパラメータ、状態、名称等を表示するようにすることもできる。これらを表示することにより、従来はカードに印刷され変更することができなかったキャラクタのパラメータ、状態、名称等をゲームの進行とともに適宜変化させることができるようになる。そして、プレーヤがキャラクタが成長した(名称が変わった)ことや、攻撃力増大状態であること、または瀕死状態であることなど、特定の状態であることを容易に把握することができる。
【0109】
また、カードの「透明領域(窓部311等)」が形成されている部分と、「カード本体」(精霊等のキャラクタの絵312が印刷等により描かれている部分)の前後関係に応じて次のような効果がもたらされる。
(a)鑑賞時・保管時には、「透明領域」が前で、「カード本体」が後ろの場合。
【0110】
この場合、「透明領域」が「カード本体」に印刷等により形成された「絵」や「画像」を保護する表紙の役割を果たす。そして、ゲームプレイ中に「透明領域」を開くと、「カード本体」に隣接した「透明領域」内に精霊等のキャラクタの画像や動画が投影される。これにより、自分が今まさに使っているカード310等の「カード本体」の「絵」の存在感を保持したまま、仮想現実感を付加することができる(カード310、320、380等)。
(b)鑑賞時・保管時には、「カード本体」が前で、「透明領域」が後ろの場合。
【0111】
この場合、「カード本体」を開くと、「カード本体」が裏返り、「カード本体」の後ろにある「透明領域」内に精霊等のキャラクタの画像や動画が投影される。これにより、「カード本体」に印刷された「絵」が一瞬にして投影された画像や動画に切り替わるため、「リアル→バーチャル」の切り替えがスムーズに行われるという効果がある。
【0112】
また、上記実施の形態の構成及び動作は例であって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することができることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0113】
【図1】本発明が適用されるテーブル型投影撮像装置の構成例を示す縦断面図である。
【図2】図1の透過型スクリーンの構成例を示す縦断面拡大図である。
【図3】本発明が適用されるカードゲーム装置の全体構成を示す斜視図である。
【図4】図3において各プレーヤが操作する端末装置を示す斜視図である。
【図5】カードゲーム装置の制御方式の一例を示すブロック図である。
【図6】カードゲーム装置が備えるカード配置パネルの平面図である。
【図7】コードパターンの例を示す図である。
【図8】カードゲーム装置が備えているソフトウェアの構成例を示す図である。
【図9】マスターカード300の構成例を示す図である。
【図10】カード17の具体例を示す図である。
【図11】カードゲーム装置の処理手順を示すフローチャートである。
【図12】カード17のさらに他の具体例を示す図である。
【図13】カード17のさらに他の具体例を示す図である。
【図14】カード17のさらに他の具体例を示す図である。
【図15】カード17のさらに他の具体例を示す図である。
【図16】カード17のさらに他の具体例を示す図である。
【図17】カード17のさらに他の具体例を示す図である。
【図18】カード17のさらに他の具体例を示す図である。
【図19】カード17のさらに他の具体例を示す図である。
【図20】カード17のさらに他の具体例を示す図である。
【図21】カード17のさらに他の具体例を示す図である。
【符号の説明】
【0114】
1 テーブル型投影撮像装置
2 筐体
3 プロジェクタ
4 フィルタ
5 赤外線カメラ
7 ミラー
8 透過型スクリーン
9 ガラス製板基材
10 光拡散層
11 可視光吸収層
12 可視光拡散シート部材 13 パーソナルコンピュータ
14 画像解析装置
17 カード(情報記録媒体)
21 カードゲーム装置 22 大型パネルディスプレイ
23 メイン制御部
24a〜24h 端末装置
25 ICカード
27 カード配置パネル
28 モニタ 29 ICカードリードライト装置
29a コイン投入装置
29b タイマー
30 カード払出装置
31 セレクトボタン
32 アクションボタン
33 LAN
34 ハブ
35 大型パネル制御部
36 CPU
37 RAM
38 入出力インタフェース
39 サウンド回路
40 グラフィック表示回路
41 スイッチ類
42 スピーカ
43 CPU
44 RAM
45 入出力インタフェース
46 サウンド回路
47 グラフィック表示回路
170 パターン
170a 黒色部分
170b 白色部分
172 カード位置検出円
174 位置角度検出パターン領域
174a〜174d 突部
176 IDデータ領域
178 環状白色領域
180 データ領域
182 コード中心点
300 マスターカード
301 コードパターン
310,320,330,340,350,370,390,410,420,430
,440,450 カード
311,321,331,341,411,421,431,435,441,446
, 窓部
312,322,332,352,372,392,422,432,436,442
,452,454 絵
313,314,323,324,333,334,344,383,393,394
,413,414,423,434,433,434,443,444,445,45
3,455,461,462 コードパターン
360,380,400,460 カードホルダ
415 開閉部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体が載置されるスクリーンと、
前記映像表示手段によって前記スクリーン上に表示される各種映像に対応する映像データを記憶する映像データ記憶手段と、
前記物体に記録された前記物体を識別するための識別データを読み取る読取手段と、
前記物体の前記スクリーン上での位置および前記物体が有する透過部の位置を検出する位置検出手段と、
前記物体の前記スクリーン上での向きを検出する向き検出手段と、
前記読取手段によって読み取られた前記識別データに基づいて前記スクリーン上に表示すべき映像を前記記憶手段から取得する映像取得手段と、
前記映像取得手段によって取得された前記映像を、前記位置検出手段によって検出された前記物体の前記透過部の前記スクリーン上の位置に対応するスクリーン上の領域に、前記向き検出手段によって検出された前記物体の前記スクリーン上での向きに合わせて表示する表示制御手段と
を備えることを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
前記物体は、少なくとも光を透過する透過部を有し、前記表示制御手段は、前記透過部に対応する前記スクリーン上の領域に前記映像を表示させる
ことを特徴とする請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記物体の形状の変化を検出する形状変化検出手段をさらに備え、
前記表示制御手段は、前記形状変化検出手段による検出結果に応じて前記物体の前記透過部の前記スクリーン上の位置に対応するスクリーン上の領域に前記物体に対応する映像を表示させる
ことを特徴とする請求項1または2に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記物体は、光を透過する透過部と光を透過しない不透過部とからなるカードであり、
前記表示制御手段は、前記カードに記録された識別データに対応する映像を前記物体の前記透過部の前記スクリーン上の位置に対応するスクリーン上の領域に表示させる
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のゲーム装置。
【請求項5】
前記物体は、光を透過する透過部と、所定の絵柄または画像が表面に形成されたカードを保持する保持部とからなるカードホルダであり、
前記表示制御手段は、前記カードに記録された識別データに対応する映像を前記物体の前記透過部の前記スクリーン上の位置に対応するスクリーン上の領域に表示させる
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のゲーム装置。
【請求項6】
所定の絵柄または画像が表面に形成されたカードであって、
光を透過する透過部と、光を透過しない不透過部とを有し、
前記不透過部の少なくともいずれかの面には前記カードを識別するための識別データが記録され、
前記不透過部の少なくともいずれかの面には前記所定の絵柄または画像が形成されている
ことを特徴とするカード。
【請求項7】
前記カードは複数のカードが書籍状に開閉可能に同一側で連接された構造を有し、
表紙側のカードおよび裏表紙側のカードの少なくともいずれか一方には、光を透過する前記透過部が形成されている
ことを特徴とする請求項6に記載のカード。
【請求項8】
前記カードは、複数のカードが折り畳み可能に平面状に連接された構造を有し、
前記カードの少なくともいずれかには光を透過する透過部が形成され、
前記カードの少なくともいずれかには前記カードを識別するための識別データが記録され、
前記透過部が形成されていないカードの少なくともいずれかには所定の絵柄または画像が表面に形成されている
ことを特徴とする請求項6に記載のカード。
【請求項9】
前記光を透過する透過部には、前記透過部が設けられたカードの状態を検出するための情報が記録されている
ことを特徴とする請求項7または8に記載のカード。
【請求項10】
所定の絵柄または画像が表面に形成されたカードであって、
前記カードは、光を透過する透過部と光を透過しない不透過部とを有し、
前記透過部は、前記カードの所定の領域を囲む曲線に沿って、前記曲線の直線状の一部分を残して他の部分に切り込みを入れることにより形成された前記曲線の直線状の一部分を支点として開閉可能な開閉部を開くことにより形成され、 前記開閉部の少なくとも一方の面に前記開閉部の状態を検出するための情報が記録され、
前記開閉部外の所定の部分に前記カードを識別するための識別データが記録されている
ことを特徴とするカード。
【請求項11】
所定の絵柄または写真が印刷されたカードを保持する書籍状のカードホルダであって、
前記カードを保持する保持部と、
前記保持部に連接され、光を透過する透明な表紙または裏表紙を備え、
前記表紙または裏表紙の少なくともいずれかにはその開閉を検出するための情報が記録されている
ことを特徴とするカードホルダ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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