説明

ゲーム配信用サーバ、ゲームシステム、及びゲーム配信用サーバの制御方法

【課題】プレーヤが好むゲーム環境を提供できる新たなエンターテインメント性を備えたゲームシステムを提供する。
【解決手段】本発明のゲーム配信用サーバ、ゲームシステム、及びゲーム配信用サーバの制御方法では、プレーヤがゲーム機でプレイするゲームのリストを、ゲーム配信用サーバで決定することができる。このため、ゲーム配信用サーバの管理者は、プレーヤに対して適切なゲームのリストを決定することができる。例えば、プレーヤが日本人である場合には、日本人に馴染みの深いゲームをリストとすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム配信用サーバ、ゲームシステム、及びゲーム配信用サーバの制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
米国特許第6645077号明細書(特許文献1)、米国特許出願公開第2005/0054448号明細書(特許文献2)及び米国特許出願公開第2006/0035713号明細書(特許文献3)には、ネットワークを介したゲームプログラムのダウンロード技術を利用して、1台のゲーム機で複数種類のゲームを行ったり、ネットワーク内のゲーム機で行うことができるゲームの内容を変更したりすることが可能なゲームシステムが開示されている。
【0003】
上記ゲームシステムにおいては、サーバから各ゲーム機にゲームソフトウェアがダウンロードされ、各ゲーム機では、ダウンロードされたゲームソフトウェアが実行されてゲームが行われる。
【特許文献1】米国特許第6645077号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2005/0054448号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2006/0035713号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、プレーヤが好むゲーム環境を提供できる新たなエンターテインメント性を備えたゲームシステムの出現が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、第1の本発明は、下記構成を備えるゲーム配信用サーバであり、ネットワークを介して接続されるゲーム機より送信される、プレーヤに関する情報を入力する入力ポートと、ネットワークを介して接続されるゲーム機に配信する、複数種類のゲームソフトウェアを記憶するメモリと、前記プレーヤに関する情報に基づいて、前記複数種類のゲームソフトウェアを、選択可能なゲームソフトウェアと、選択不可能なゲームソフトウェアとに分類し、前記選択可能とされたゲームソフトウェアのうち、外部入力に応じて決定されたゲームソフトウェアのリストを、前記ネットワークを介して前記ゲーム機に配信し、前記ゲーム機で選択されたゲームに対応するゲームソフトウェアを、前記メモリから読み出して前記ゲーム機に配信するコントローラと、を備える。
【0006】
第2の本発明は、下記構成を備えるゲーム配信用サーバであり、ネットワークを介して接続されるゲーム機より送信される、プレーヤに関する情報を入力する第1の入力ポートと、ネットワークを介して接続されるゲーム機に配信する、複数種類のゲームソフトウェアを、各ゲームソフトウェアを実行する複数種類の言語データに対応させて記憶するメモリと、前記複数種類のゲームソフトウェアのうち、選択可能とされたゲームソフトウェアの中から、複数のゲームソフトウェアを選択するための第1の外部信号を入力する第2の入力ポートと、ゲームソフトウェアを実行する際に用いる言語を選択するための第2の外部信号を入力する第3の入力ポートと、前記プレーヤに関する情報に基づいて、前記複数種類のゲームソフトウェアを、選択可能なゲームソフトウェアと、選択不可能なゲームソフトウェアとに分類し、前記選択可能とされたゲームソフトウェアのうち、前記第1の外部入力に応じて決定されたゲームソフトウェアのリストを、前記ネットワークを介して前記ゲーム機に配信し、前記ゲーム機で選択されたゲームに対応するゲームソフトウェア、及び前記第2の外部信号により設定された言語データを、前記メモリから読み出して前記ゲーム機に配信するコントローラと、を備える。
【0007】
第3の本発明は、下記構成を備えるゲーム配信用サーバであり、ネットワークを介して接続されるゲーム機より送信される、プレーヤに関する情報を入力する第1の入力ポートと、ネットワークを介して接続されるゲーム機に配信する、複数種類のゲームソフトウェアを、各ゲームソフトウェアで使用する複数種類の通貨データに対応させて記憶するメモリと、前記複数種類のゲームソフトウェアのうち、選択可能とされたゲームソフトウェアの中から、複数のゲームソフトウェアを選択するための第1の外部信号を入力する第2の入力ポートと、ゲームソフトウェアを実行する際に用いる通貨を選択するための第2の外部信号を入力する第3の入力ポートと、前記プレーヤに関する情報に基づいて、前記複数種類のゲームソフトウェアを、選択可能なゲームソフトウェアと、選択不可能なゲームソフトウェアとに分類し、前記選択可能とされたゲームソフトウェアのうち、前記第1の外部入力に応じて決定されたゲームソフトウェアのリストを、前記ネットワークを介して前記ゲーム機に配信し、前記ゲーム機で選択されたゲームに対応するゲームソフトウェア、及び前記第2の外部信号により設定された通貨データを、前記メモリから読み出して前記ゲーム機に配信するコントローラと、を備える。
【0008】
上記ゲーム機としては、特に限定されるものではなく、例えば、スロットマシン等のゲーム機、パーソナルコンピュータ、パーソナルディジタルアシスタンツ等を挙げることができる。また、上記ゲーム機において行われるゲームとしては、特に限定されるものではなく、例えば、ビデオビンゴゲーム、ビデオロッタリーゲーム、ビデオブラックジャックゲーム、ビデオスロットゲーム、メカニカルスロットゲーム、ビデオポーカーゲーム、ビデオキノゲーム、ビデオパチンコゲーム、ビデオカードゲーム、ビデオゲームオブチャンス等を挙げることができる。
【0009】
上記ゲーム配信用サーバとしては、本発明のゲーム配信用サーバとして機能するものであれば、そのハードウェア構成は特に限定されるものではなく、汎用のサーバを採用することが可能である。また、上記ゲーム配信用サーバは、ファイアウォール及びモデムを備えていてもよい。上記ゲーム配信用サーバは、単一の装置からなっていてもよく、複数の装置から構成されていてもよい。ファイアウォール及びモデムを備えた何れかの上記ゲーム機が上記ゲーム配信用サーバとして機能するように構成されていてもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係るゲーム配信用サーバ、ゲームシステム、及びゲーム配信用サーバの制御方法では、プレーヤがゲーム機でプレイするゲームのリストを、ゲーム配信用サーバで決定することができる。このため、ゲーム配信用サーバの管理者は、プレーヤに対して適切なゲームのリストを決定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図1は、本発明に係るゲーム配信用サーバの制御方法を概略的に示すフローチャートであり、このフローチャートに基づいて、本発明に係るゲーム配信用サーバの概略的な動作について説明する。なお、以下では、ゲーム配信用サーバとネットワークを介して接続されるゲーム機として、スロットマシンを例に挙げて説明する。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、その他のゲーム機について適用することができる。
【0012】
まず、ゲーム配信用サーバは、ネットワークを介して接続されるゲーム機(スロットマシン)より、このゲーム機でプレイするプレーヤに関する情報を取得する(ステップS1)。このプレーヤに関する情報には、このプレーヤが過去にゲーム機でプレイを行ったゲームの種類、或いは、このプレーヤがゲーム機でプレイを実行したことに対して付与されるポイントが含まれている。
【0013】
そして、ゲーム配信用サーバは、プレーヤに関する情報に含まれているポイントに基づいて、データベース内に記憶している複数種類のゲームソフトウェアに対応するゲームを、ゲーム機のプレーヤが選択可能なゲームと、選択不可能なゲームとに分類する(ステップS2)。この処理では、例えば、予め閾値となるポイントを設定しておき、プレーヤに関する情報に含まれているポイントがこの閾値以下であるか、或いはこの閾値を超えているかに基づいて、選択可能とするゲームと、選択不可能とするゲームとに分類する。
【0014】
ポイントは、ゲーム機でプレイするプレーヤが、過去に実行したゲームの実行量に応じて付与される。ここで、ゲームの実行量とは、ゲーム機にてプレーヤが消費したクレジット、或いはプレーヤが行ったゲーム数であり、例えば、コインを100枚消費した場合に1ポイントが付与されたり、100回のゲームを実行したときに1ポイントが付与される。
【0015】
次いで、ゲーム配信用サーバは、選択可能とされたゲームのうち、ゲーム配信用サーバの管理者が選択したゲームのリストを、ネットワークを介してゲーム機に配信する(ステップS3)。例えば、ゲームA1〜A10の10種類のゲームが選択可能なゲームとして設定された場合で、管理者がこのうちの6個のゲームA1〜A6を選択した場合には、この6個のゲームA1〜A6をゲームのリストとしてゲーム機に配信する。
【0016】
その後、ゲーム機より、上記のゲームのリストより選択した、唯一のゲームの選択データが送信されるので、ゲーム配信用サーバは、この選択データを取得する(ステップS4)。
【0017】
そして、ゲーム配信用サーバは、選択されたゲームに対応するゲームソフトウェアを、データベース内から読み出して、ゲーム機に配信する(ステップS5)。
【0018】
このような構成では、ゲーム配信用サーバの管理者は、選択可能なゲームソフトウェア(例えば、10種類)の中から、各ゲーム機のプレーヤに応じた、いくつかのゲームソフトウェア(例えば、6種類)を選択して、そのゲームソフトウェアのリストを各ゲーム機に配信し、各ゲーム機に対して、ゲームソフトウェアの選択を促す。例えば、ゲーム配信用サーバの管理者がカジノホテルの店員であり、ゲーム機でプレイするプレーヤが日本人である場合には、日本人にとって判りやすい麻雀ゲーム等を選択可能に設定することが可能となる。
【0019】
図2は、本発明の一実施形態に係るゲームシステムを概略的に示す構成図である。図2に示すゲームシステム1は、カジノ2内に設置されたゲーム配信用サーバ100と、複数のスロットマシン(ゲーム機)10を備えている。
【0020】
ゲーム配信用サーバ100は、カジノ2内のコンピュータルーム3に設置されている。また、複数のスロットマシン10は、カジノフロア5に設置されている。ゲーム配信用サーバ100と複数のスロットマシン10は、ルータ4を介してLAN6により接続されている。リモコン機200は、カジノ2内の管理者が所持するものであり、ゲーム配信用サーバ100と無線による通信が可能である。従って、管理者がコンピュータルーム3やカジノフロア5に入ってリモコン機200を用いてゲーム配信用サーバ100との通信が可能である。
【0021】
ゲーム配信用サーバ100は、各スロットマシン10のグループに関する情報を管理するとともに、管理者による該ゲーム配信用サーバ100へのアクセスを管理するために必要な管理ツール、及びダウンロードツール等を備えている。適切なアクセス権を有するゲーム配信用サーバ100の管理者は、ゲームソフトウェア等の各種プログラムの設定を変更することができる。
【0022】
スロットマシン10は、本発明におけるゲーム機に相当するものである。但し、本発明において、ゲーム機は、この例に限定されるものではなく、例えば、ビデオスロットマシンや、メカニカルスロットマシンや、ビンゴゲーム、キノゲーム、ロッタリーゲーム等を行うことが可能なゲーム機を挙げることができる。
【0023】
スロットマシン10は、カジノフロア5に設置されている。但し、本発明において、ゲーム機が設置される場所としては、特に限定されるものではなく、例えば、カジノ、ストア、レストラン、バー、船等を挙げることができる。また、ゲーム機の設置場所は、複数の管理者により所有され、運営されていてもよい。また、本発明のゲームシステムは、異なる複数種類の設置場所を含んで構成されていてもよい。
【0024】
各スロットマシン10は、ゲーム配信用サーバ100に対して、ゲーム処理情報(例えば、コインの投入数、払出数)、ゲームソフトウェアの情報(ソフトウェアのバージョン情報等)、プレーヤの情報(プレーヤのIDコード等)を送信する。また、各スロットマシン10は、ゲーム配信用サーバ100に対する情報の送受信が可能であり、スロットマシン10は、ルータ4を介してゲーム配信用サーバ100との通信を行う。
【0025】
図3は、本発明の一実施形態に係るゲーム配信用サーバの内部構成を示すブロック図である。ゲーム配信用サーバ100は、配信コントローラ101を備えている。配信コントローラ101には、メモリ102と、データベース109と、ディスプレイ103が接続されている。配信コントローラ101が本発明のコントローラである。
【0026】
また、配信コントローラ101には、入出力ポート107a〜107cが接続されており、このうち、入出力ポート(第1の入力ポート)107aはネットワークインターフェース104に接続され、入出力ポート(第2の入力ポート)107bは第1入力端末105に接続され、入出力ポート(第3の入力ポート)107cは第2入力端末106に接続されている。
【0027】
ゲーム配信用サーバ100は、ネットワークインターフェース104を介して、スロットマシン10、及びリモコン機200と通信することができる。
【0028】
ゲーム配信用サーバ100の管理者は、第1入力端末105を用いて、各スロットマシン10で選択することができるゲームのリストを入力する。また、ゲーム配信用サーバ100の管理者は、第2入力端末106を用いて、各スロットマシン10でゲームを実行する際に用いる言語、及びゲームを実行する際に使用する通貨を設定する。
【0029】
ここで、スロットマシン10で選択することができるゲームのリストを設定するための入力信号が第1の外部信号であり、スロットマシン10でゲームを実行する際に用いる言語、通貨を設定するための入力信号が第2の外部信号である。
【0030】
第1入力端末105、及び第2入力端末106は、キーボード、マウス、トラックボール、その他の操作スイッチのいずれであっても良い。また、ネットワークインターフェース104は、有線ネットワークインターフェース、或いは無線ネットワークインターフェースのいずれであってもよく、また、双方を含むものであってもよい。
【0031】
ゲーム配信用サーバ100は、ファイアウォール(図示省略)を備えており、該ファイアウォールによりゲーム配信用サーバ100内のプログラムへの無権限アクセスを遮断する。
【0032】
図4は、データベース109の内部構成を示すブロック図である。データベース109は、ハードディスクドライブで構成され、図4に示すように、複数種類のゲームA1〜A20に対応するゲームソフトウェアを格納するゲーム記憶領域110と、各ゲームA1〜A20に対応する認証プログラムを格納する認証プログラム記憶領域120と、各ゲームを実行する際に用いる各種のデータを格納するゲームデータ記憶領域130、及び分析ツールを格納する分析ツール記憶領域140を備えている。本発明において、データベース109は、ハードディスクドライブに限定されるものではなく、CD−RWドライブ等の公知の記憶媒体や、及び各種の記録媒体の組合せとすることもできる。
【0033】
ゲーム記憶領域110には、複数種類のゲーム(この実施例では、ゲームA1〜A20の20種類)に対応するゲームソフトウェアが格納されている。各ゲームソフトウェアには、それぞれ、ゲームシステムプログラム、ペイアウトテーブル、ボーナス実行プログラム、ゲーム実行プログラム、グラフィックデータ、画像表示制御データ、サウンドデータ、発光パターンデータ、ゲーム権限(ジュリスディクション)情報、ゲーム言語データ、ゲーム通貨データ、等が含まれている。
【0034】
スロットマシン10で用いられるゲームソフトウェアのゲームシステムプログラムには、例えば、シンボル選択プログラムが含まれている。このシンボル選択プログラムは、ロウワーディスプレイ16(図5参照)の液晶パネルに設けられたシンボルマトリクスに再配置するシンボルを決定するためのプログラムである。上記シンボル選択プログラムには、複数種類のペイアウト率(例えば、80%、84%、88%)のそれぞれに対応したシンボル重み付けデータが含まれている。
【0035】
シンボル重み付けデータは、各シンボルと、所定の数値範囲(0〜255)に属する1または複数の乱数値との対応関係を示すデータである。ペイアウト率は、ゲームにおけるプレーヤへの還元率を決める設定情報に基づいて定められるものであり、このペイアウト率に対応したシンボル重み付けデータに基づいて、シンボルマトリクスに再配置されるシンボルが決定される。
【0036】
ゲーム言語データは、各ゲームソフトウェアを実行する際に使用する言語のデータである。例えば、各ゲームA1〜A20について、英語、日本語、ドイツ語、フランス語、或いは中国語等の複数の言語が設定されており、後述するように、複数の言語のうちの一つをゲーム配信用サーバ100の管理者が選択できる。
【0037】
通貨データは、各ゲームソフトウェアを実行する際に使用する通貨のデータである。例えば、各ゲームA1〜A20について、米国「ドル」、日本「円」、イギリス「ポンド」等の複数の通貨が設定されており、後述するように、複数の通貨のうちの一つをゲーム配信用サーバ100の管理者が選択できる。
【0038】
認証プログラム記憶領域120には、各ゲームソフトウェアに対応する認証プログラムが格納されている。認証プログラムは、正規のゲームソフトウェアから作成されたハッシュ値と、ハッシュ関数を用いて認証対象のゲームソフトウェアからハッシュ値を作成するプログラムとを含んでいる。
【0039】
ハッシュ関数としては、特に限定されるものではなく、例えば、SHA(SHA−1、SHA−256、SHA−384、SHA−512)や、MD5等を採用可能である。なお、本実施形態では、認証プログラムとして、ハッシュ関数を用いて改竄の有無を判定するプログラムを用いる場合について説明するが、本発明において、認証プログラムは特に限定されるものではなく、公知の認証プログラムを採用可能である。
【0040】
ゲームデータ記憶領域130には、ゲームデータ131、ゲーム機データ132、プレーヤデータ133、ルートデータ134、及び、ベニューデータ135が含まれる。
【0041】
ゲームデータ131には、例えば、コインの投入数、コインの払出数、1ゲームあたりのベット数等が含まれる。
【0042】
ゲーム機データ132には、例えば、スロットマシン10毎のゲームの履歴に関するデータが含まれる。このデータは、各スロットマシン10のIDコードと対応付けられて記憶される。プレーヤデータ133には、プレーヤ毎のゲームの履歴に関するデータ(遊技履歴データ)が含まれる。このデータは、各プレーヤのIDコードと対応付けられて記憶される。
【0043】
ルートデータ134には、例えば、複数の設置場所に存在するゲーム機どうしの接続に関する情報が含まれる。ベニューデータ135には、例えば、各設置場所に属するゲーム機に関する情報が含まれる。
【0044】
分析ツール記憶領域140には、ゲームデータ記憶領域130のカテゴリーや、各カテゴリー間の関係を設定するためのデータ分析141用のアプリケーション、及び、各ゲーム機におけるゲームソフトウェアのバージョンやダウンロードされるゲームソフトウェアのバージョンを管理するためのソフトウェアバージョン管理142のアプリケーションが含まれている。配信コントローラ101は、これらのアプリケーションを実行して、データベース109内に格納される各種のデータの管理及び分析を行うことができる。
【0045】
図5は、本発明の一実施形態に係るゲーム配信用サーバ100とネットワークを介して接続されるスロットマシン(ゲーム機)10の外観を示す斜視図である。該スロットマシン10は、キャビネット11と、キャビネット11の上側に設置されたトップボックス12と、キャビネット11の前面に設けられたメインドア13とを備えている。メインドア13の前方には、ロウワーディスプレイ16が設けられている。ロウワーディスプレイ16は、液晶パネルを備えていて、5列×3行の合計15個のシンボルからなるシンボルマトリクスが表示される。
【0046】
更に、ロウワーディスプレイ16の前面には、タッチパネル69(図6参照)が設けられていて、プレーヤはタッチパネル69を操作して、各種の指示を入力することかできる。また、ロウワーディスプレイ16の下方には、プレーヤによって遊技進行に係る指示が入力される各種の入力ボタン23と、コインを受け入れるコインアクセプタ21と、紙幣の適否を識別するとともに正規の紙幣を受け入れるための紙幣識別器22とが設けられている。なお、紙幣識別器22は、バーコード付チケット39を読み取ることができるように構成されていてもよい。
【0047】
メインドア13の下部前面には、フットディスプレイ34が設けられていて、実行中のゲームソフトウェアに含まれる画像表示制御データに基づいて所定の画像を表示する。この画像としては、例えば、スロットマシン10のキャラクタ等を挙げることができる。
【0048】
フットディスプレイ34の両サイドには、ランプ47が設けられていて、実行中のゲームソフトウェアに含まれる発光パターンデータに応じたパターンで発光する。
【0049】
トップボックス12の前面には、アッパーディスプレイ33が設けられている。アッパーディスプレイ33は、液晶パネルを備えていて、配当表等の表示が行われる。
【0050】
また、トップボックス12には、スピーカ29が設けられている。アッパーディスプレイ33の下側には、チケットプリンタ35と、カードリーダ36と、データディスプレイ37と、キーパッド38とが設けられている。チケットプリンタ35は、クレジット数、日時、スロットマシン10の識別番号等の各データがコード化されたバーコードをチケットに印刷し、バーコード付チケット39として出力するものである。プレーヤは、バーコード付チケット39を他のスロットマシンに読み取らせて、このスロットマシンで遊技を行ったり、バーコード付チケット39を遊技施設の所定箇所(例えばカジノ内のキャッシャ)で紙幣等に交換したりすることができる。
【0051】
カードリーダ36は、スマートカードを挿入可能であり、挿入されたスマートカードからのデータの読み取り、及びスマートカードへのデータの書き込みを行うものである。スマートカードは、プレーヤが携行するカードであり、プレーヤを識別するためのデータ、プレーヤが行った遊技の履歴に関するデータ(遊技履歴データ)が記憶される。遊技履歴データには、過去にプレイしたことがあるゲームに関するゲーム種類の情報や、過去にプレイしたゲームにおいて付与されたポイント等が含まれる。カードリーダ36は、本発明におけるプレーヤデータリーダに相当する。
【0052】
スマートカードには、コイン、紙幣、或いはクレジットに相当するデータが記憶されることとしてもよい。また、スマートカードに換えて、磁気ストライプカードを採用してもよい。データディスプレイ37は、蛍光ディスプレイ等からなり、例えば、カードリーダ36が読み取ったデータや、プレーヤによってキーパッド38を介して入力されたデータを表示するものである。フットディスプレイ34の下側には、コインの払い出し口18が設けられている。
【0053】
また、スマートカードに代えて、RFID方式を採用し、非接触でデータの読み書きが可能なカードを用いることとしてもよい。キーパッド38は、チケット発行等に関する指示やデータを入力するためのものである。
【0054】
図6は、図5に示したスロットマシンの内部構成を示すブロック図である。スロットマシン10は、CPU41とメモリ42とを含むゲームコントローラ40を備えている。ゲームコントローラ40には、各種の入力ボタン23、紙幣識別器22、及び、コインアクセプタ21が接続されている。また、ゲームコントローラ40には、ファイアウォール46を介して、ネットワークインターフェース45が接続されている。更に、ゲームコントローラ40には、カードリーダ36、キーパッド38、及び、タッチパネル69が接続されている。
【0055】
また、ゲームコントローラ40には、アッパーディスプレイ33、ロウワーディスプレイ16、フットディスプレイ34、ランプ47、スピーカ29、チケットプリンタ35、データディスプレイ37、ハードディスクドライブ43、及び、CD−ドライブ44が接続されている。ゲーム配信用サーバ100からダウンロードされるゲームソフトウェアは、ハードディスクドライブ43等に記憶される。
【0056】
ゲームコントローラ40は、例えば、ハードディスクドライブ43等に記憶されたゲームソフトウェアに含まれる各種プログラムを実行し、アッパーディスプレイ33、ロウワーディスプレイ16、及び、フットディスプレイ34に画像を表示する処理、スピーカ29から音を出力する処理、ランプ47の発光を制御する処理等を行う。
【0057】
図7〜図9は、本発明の一実施形態に係るゲーム配信用サーバ100とスロットマシン10との間で実行される処理手順を示すフローチャートである。
【0058】
まず、スロットマシン10(ゲーム機)のゲームコントローラ40は、スマートカードの挿入を受け付ける(ステップS201)。プレーヤがカードリーダ36にスマートカードを挿入すると、ゲームコントローラ40は、スマートカードに記憶されているプレーヤのID、及び該プレーヤが過去に実行した遊技についての遊技履歴データを読み取る(ステップS202)。そして、この読み取ったプレーヤID、及び遊技履歴データをハードディスクドライブ43に記憶する(ステップS203)。
【0059】
遊技履歴データには、このプレーヤが過去にプレイしたことがあるゲームに関するゲーム種類の情報や、過去にプレイしたゲームにおいて付与されたポイント等が含まれる。ポイントは、プレーヤが消費したクレジット、或いはプレーヤが行ったゲーム数等のゲームの実行量に応じて付与される。例えば、コインを100枚消費した場合に1ポイントが付与されたり、100回のゲームを実行したときに1ポイントが付与される。
【0060】
次いで、ゲームコントローラ40は、遊技履歴データより、このプレーヤが過去に蓄積したポイントを読み取る(ステップS204)。
【0061】
ゲームコントローラ40は、ゲーム配信用サーバ100にアクセスして、ゲーム配信用サーバ100との間の接続を確立する(ステップS205,S101)。
【0062】
ゲーム配信用サーバ100とスロットマシン10との間の接続が確立されると、スロットマシン10のゲームコントローラ40は、プレーヤが過去に蓄積したポイントをゲーム配信用サーバ100に送信する(ステップS206)。
【0063】
ゲーム配信用サーバ100は、スロットマシン10より送信されたポイントを受信する(ステップS102)。
【0064】
ゲーム配信用サーバ100の配信コントローラ101は、受信されたポイントに応じて、スロットマシン10のプレーヤが選択可能なゲームを決定する(ステップS103)。この処理では、配信コントローラ101は、図3のメモリ102に予め記憶されているポイントの閾値を読み出し、スロットマシン10より送信されたポイントがこの閾値に達しているか否かに応じて、データベース109に記憶されている複数種類のゲームソフトウェアのうち、選択することができるゲームソフトウェアと選択することができないゲームソフトウェアとを決定する。
【0065】
例えば、閾値が「50ポイント」に設定され、且つ、データベース109に20種類のゲームA1〜A20に対応するゲームソフトウェアが記憶されており、このうち、10種類のゲームA11〜A20が、ポイントが「50ポイント」を超えるプレーヤに対してのみ選択可能に設定されている場合について述べる。この場合には、スロットマシン10でプレイするプレーヤの遊技履歴から読み出されるポイントが「50ポイント」以下である場合には、ゲームA1〜A10が選択可能に設定され、スロットマシン10でプレイするプレーヤの遊技履歴から読み出されるポイントが「50ポイント」を超える場合には、ゲームA1〜A20が選択可能に設定される。
【0066】
従って、閾値として設定されたポイント(例えば「50」ポイント)を超えるポイントを蓄積したプレーヤ、換言すれば、過去に多くのプレイを実施したプレーヤは、より多くの種類のゲームの中から、プレイするゲームを選択することができる。なお、上記の閾値は、ゲーム配信用サーバ100の管理者による操作入力で適宜変更することができる。
【0067】
また、プレーヤが過去に実施したゲームについては、ポイントに関係なく選択可能なゲームとして設定することもできる。例えば、過去にポイントが「50ポイント」を超えてゲームA20のプレイを行ったプレーヤに対しては、その後、ポイントを消費してポイントが「50ポイント」以下となった場合であっても、このプレーヤはゲームA20の選択が可能となる。
【0068】
次いで、配信コントローラ101は、ゲーム配信用サーバ100の管理者による外部入力を受け付ける(ステップS104)。この処理では、図3に示した第1入力端末105、及び第2入力端末106による操作を有効化し、管理者による外部入力を受け付ける。
【0069】
詳細には、選択が可能とされている複数のゲームの中から、第1入力端末105の操作により、スロットマシン10に配信するリストとして設定するゲームを選択する操作を受け付ける。例えば、10種類のゲームA1〜A10が選択可能なゲームとして設定されているときには、図10に示すように、ディスプレイ103(図3参照)に、選択が可能とされている10種類のゲームA1〜A10を表示し、更に、「リストアップするゲームを選択してください」という文字の画像を表示して、管理者による選択の操作を受け付ける。そして、ゲーム配信用サーバ100の管理者は、この10種類のゲームA1〜A10のうち、6種類のゲーム(例えば、ゲームA1〜A6)を、スロットマシン10に配信するリストとして設定する(ステップS105)。
ここでの処理では、管理者がリストとして設定するゲームを選択することができるので、管理者は、スロットマシン10でプレイするプレーヤが日本人である場合には、日本人にとって馴染みの深い「麻雀ゲーム」をリストとして設定する等、プレーヤに応じたリストを設定する。また、スロットマシン10でプレイするプレーヤが前回プレイしたゲームが、自動的にリストに設定されるようにしても良い。
【0070】
そして、ステップS105の処理で設定された6種類のゲームのリストが、ネットワークインターフェース104を介して、スロットマシン10に配信される(図8の、ステップS106)。
【0071】
スロットマシン10は、ゲーム配信用サーバ100より配信されたゲームのリストを受信する(ステップS207)。
【0072】
スロットマシン10のゲームコントローラ40は、受信したゲームのリストをメモリ42内に記憶し、更に、ゲームのリストをロウワーディスプレイ16(図5参照)に表示する(ステップS208)。その結果、例えば、図11に示すように、ロウワーディスプレイ16には、リストアップされた6種類のゲームA1〜A6が表示され、更に、「プレイするゲームを選択して下さい」という文字の画像が表示される。これにより、プレーヤによる選択の操作を促す。6種類のゲームA1〜A6を表示する際には、各ゲームの名称及びこれらのゲームの外観映像等を表示し、プレーヤに認識し易いようにする。
【0073】
また、ロウワーディスプレイ16に設けられているタッチパネル69の操作を有効化し、プレーヤによる選択操作を受け付ける(ステップS209)。これにより、スロットマシン10のプレーヤは、リストとして設定されている6種類のゲームA1〜A6の中から、唯一のゲームを選択することができる。
【0074】
ゲームコントローラ40は、タッチパネル69により選択されたゲームを認識し、この選択されたゲーム情報をネットワークインターフェース45を介してゲーム配信用サーバ100に送信する(ステップS210)。
【0075】
配信コントローラ101は、スロットマシン10より選択されたゲーム情報を受信する(ステップS107)。そして、配信コントローラ101は、ゲーム情報が受信されると、この選択されたゲームで使用する言語、及び通貨を設定する(ステップS108)。詳細には、図3に示した配信コントローラ101は、第2入力端末106にて管理者が設定した言語、及び通貨の各情報を読み取り、スロットマシン10で選択されたゲームを実行する際の、言語、及び通貨を設定する。
【0076】
ここでの処理では、ゲーム配信用サーバ100のディスプレイ103に、図13に示すように、言語、及び通貨を選択するためのリストを示す画像を表示し、ゲーム配信用サーバ100の管理者に対して、使用する言語、使用する通貨の選択を促す。例えば、言語のリストとして、「英語」、「日本語」、「フランス語」、「中国語」、「ドイツ語」、「イタリア語」の6種類の言語を表示する。また、通貨のリストとして、「ドル」、「円」、「フラン」、「元」、「マルク」、「リラ」の6種類の通貨を表示する。更に、「ゲームで使用する言語、通貨を選択して下さい」という文字を表示する。
【0077】
そして、ゲーム配信用サーバ100の管理者は、スロットマシン10のプレーヤが日本人であることを認識している場合には、このスロットマシン10のプレイに用いる言語データとして「日本語」、通貨データとして「円」を設定する。
【0078】
そして、スロットマシン10で選択されたゲームに対応するゲームソフトウェア、言語データ、通貨データ、及び認証プログラムを、ネットワークインターフェース104を介して、スロットマシン10に配信する(図9の、ステップS109)。
【0079】
スロットマシン10のゲームコントローラ40は、ゲーム配信用サーバ100より配信された、上記のゲームソフトウェア、言語データ、通貨データ、及び認証プログラムを受信し、これらをハードディスクドライブ43にダウンロードする(ステップS211)。
【0080】
ゲームコントローラ40は、ダウンロードした認証プログラムを実行する(ステップS212)。認証プログラムでは、ゲームソフトウェアに対して、ハッシュ関数を実行することによりハッシュ値を生成し、予め認証プログラムに格納されているハッシュ値と比較する。これにより、改竄の有無を確認する(ステップS213)。改竄が無ければ正常な認証が行われる。改竄が存在すればエラーが発生する。
【0081】
ゲームコントローラ40は、上記の認証プログラムの実行による認証結果をゲーム配信用サーバ100に送信する(ステップS214)。この認証結果は、ゲーム配信用サーバ100に受信される(ステップS110)。
【0082】
その後、ゲームコントローラ40は、選択されたゲームのゲーム実行処理を行う(ステップS215)。即ち、スロットマシン10のプレーヤは、自身が選択したゲームのプレイを実行することができる。
【0083】
ゲームが実行された後には、ゲームコントローラ40は、ゲーム処理データをゲーム配信用サーバ100に送信し(ステップS216)、ゲーム処理の結果として得られる遊技履歴をスマートカードに書き込む(ステップS217)。
【0084】
また、配信コントローラ101は、ゲーム処理データを受信する(ステップS111)。このゲーム処理データには、消費したコインやゲーム回数、ゲームにおいて付与されたポイントが含まれる。これらのデータは、遊技履歴としてIDコードと対応付けてメモリ102に記憶保存される(ステップS112)。そして、本処理が終了する。
【0085】
こうして、ゲーム配信用サーバ100では、スロットマシン10でプレイするプレーヤに応じたゲームのリストを提供することができ、更にプレーヤに応じた言語、通貨を設定することができるのである。
【0086】
このようにして、本実施形態に係るゲーム配信用サーバ100、及びゲームシステムでは、スロットマシン10にゲームソフトウェアを配信する際に、スロットマシン10のプレーヤがゲームを選択するために用いるゲームのリストを、ゲーム配信用サーバ100の管理者が設定することができるので、ゲーム配信用サーバ100側で、各スロットマシン10で実行可能なゲームを任意に決めることができる。従って、例えば、スロットマシン10でプレイするプレーヤが日本人である場合には、ゲーム配信用サーバ100側で、日本人にとって馴染みの深い「麻雀ゲーム」等をゲームのリストに加える等の設定が可能となる。
【0087】
また、ゲーム配信用サーバ100側で、各スロットマシン10でゲームを実行する際に用いる言語、及び通貨を任意に決めることができる。従って、例えば、スロットマシン10でプレイするプレーヤが日本人である場合には、ゲーム配信用サーバ100側で、使用する言語を「日本語」に設定し、使用する通貨を「円」に設定する等の、プレーヤにとって適切な言語、通貨の設定が可能となる。
【0088】
図13は、本発明の他の実施形態に係るゲームシステムのネットワークを示す概略図である。ゲームシステム500はゲーム配信用サーバ100を備えている。また、ゲームシステム500は、ゲーム機として、スロットマシン10、ロッタリーゲーム機512、キノゲーム機513、ビンゴゲームシステム521、ゲームシステム522、523、ビデオポーカーゲームマシン531、532、パーソナルコンピュータ540、541、及び携帯電話機550を備えている。
【0089】
ゲーム配信用サーバ100は、カジノ501内に設置されており、ゲーム配信用サーバ100には、複数のスロットマシン10、キャッシャ502、503、アカウント504及びオーディット505がLAN562を介して接続されている。
【0090】
また、ゲーム配信用サーバ100は、イントラネット565を介して、レストラン510に設置されたキャッシャ511と接続されている。また、キャッシャ511は、LAN563を介して、ロッタリーゲーム機512及びキノゲーム機513と接続されている。
【0091】
このように、本発明では、ゲーム配信用サーバ100と各ゲーム機とがイントラネット565を介して接続されていてもよい。また、ゲーム配信用サーバ100とゲーム機との間に他の装置(キャッシャ511)が介在していてもよい。
【0092】
また、ゲーム配信用サーバ100は、インターネット560を介して、他のカジノ520に設置されたビンゴゲームシステム521と接続されている。ビンゴゲームシステム521は、LAN564を介して、ビンゴゲームを行うためのゲームシステム522、523と接続されている。また、ゲーム配信用サーバ100は、インターネット560を介して、商業施設530に設置された複数のビデオポーカーゲームマシン531、532と接続されている。
【0093】
更に、ゲーム配信用サーバ100は、インターネット560を介して、パーソナルコンピュータ540、541及び携帯電話機550と接続されている。このように、本発明では、ゲーム配信用サーバ100とゲーム機とがインターネットを介して接続されていてもよい。また、パーソナルコンピュータ540、541や携帯電話機550のように、個人の所有物がゲーム機であってもよい。
【0094】
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、各手段等の具体的構成は、適宜設計変更可能である。また、本発明の実施形態に記載した効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0095】
また、上述した詳細な説明では、本発明をより容易に理解できるように、特徴的部分を中心に説明した。本発明は、上述した詳細な説明に記載する実施形態に限定されず、その他の実施形態にも適用することができ、その適用範囲は多様である。また、本明細書において用いた用語及び語法は、本発明を的確に説明するために用いたものであり、本発明の解釈を制限するために用いたものではない。また、当業者であれば、本明細書に記載された発明の概念から、本発明の概念に含まれる他の構成、システム、方法等を推考することは容易であると思われる。従って、請求の範囲の記載は、本発明の技術的思想の範囲を逸脱しない範囲で均等な構成を含むものであるとみなされなければならない。また、要約書の目的は、特許庁及び一般的公共機関や、特許、法律用語又は専門用語に精通していない本技術分野に属する技術者等が本出願の技術的な内容及びその本質を簡易な調査で速やかに判断し得るようにするものである。従って、要約書は、請求の範囲の記載により評価されるべき発明の範囲を限定することを意図したものではない。また、本発明の目的及び本発明の特有の効果を充分に理解するために、すでに開示されている文献等を充分に参酌して解釈されることが望まれる。
【0096】
上述した詳細な説明は、コンピュータで実行される処理を含むものである。以上での説明及び表現は、当業者が最も効率的に理解することを目的として記載している。本明細書では、1の結果を導き出すために用いられる各ステップは、自己矛盾がない処理として理解されるべきである。また、各ステップでは、電気的又は磁気的な信号の送受信、記録等が行われる。各ステップにおける処理では、このような信号を、ビット、値、シンボル、文字、用語、数字等で表現しているが、これらは単に説明上便利であるために用いたものであることに留意する必要がある。また、各ステップにおける処理は、人間の行動と共通する表現で記載される場合があるが、本明細書で説明する処理は、原則的に各種の装置により実行されるものである。また、各ステップを行うために要求されるその他の構成は、以上の説明から自明になるものである。
【産業上の利用可能性】
【0097】
プレーヤが好むゲーム環境を提供できる新たなエンターテインメント性を備えたゲームシステムを提供する上で極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【図1】本発明のゲーム制御方法の処理手順を概略的に示すフローチャートである。
【図2】本発明の一実施形態に係るゲームシステムのネットワーク概略図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るサーバの内部構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るサーバに搭載されるデータベースの内部構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るスロットマシン(ゲーム機)の外観を示す斜視図である。
【図6】図5に示したスロットマシンの内部構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の一実施形態に係るサーバとスロットマシンとにおいて行われる処理を示すフローチャートの、第1の分図である。
【図8】本発明の一実施形態に係るサーバとスロットマシンとにおいて行われる処理を示すフローチャートの、第2の分図である。
【図9】本発明の一実施形態に係るサーバとスロットマシンとにおいて行われる処理を示すフローチャートの、第3の分図である。
【図10】本発明の一実施形態に係るゲーム配信用サーバのディスプレイに表示される画像を示す説明図である。
【図11】本発明の一実施形態に係るスロットマシンのロウワーディスプレイに表示される画像を示す説明図である。
【図12】本発明の一実施形態に係るゲーム配信用サーバのディスプレイに表示される画像を示す説明図である。
【図13】本発明の他の実施形態に係るゲームシステムのネットワーク概略図である。
【符号の説明】
【0099】
1 ゲームシステム
2 カジノ
3 コンピュータルーム
4 ルータ
5 カジノフロア
6 LAN
10 スロットマシン
11 キャビネット
12 トップボックス
13 メインドア
16 ロウワーディスプレイ
18 払い出し口
21 コインアクセプタ
22 紙幣識別器
23 入力ボタン
29 スピーカ
33 アッパーディスプレイ
34 フットディスプレイ
35 チケットプリンタ
36 カードリーダ
37 データディスプレイ
38 キーパッド
39 バーコード付チケット
40 ゲームコントローラ
41 CPU
42 メモリ
43 ハードディスクドライブ
44 CDドライブ
45 ネットワークインターフェース
46 ファイアウォール
47 ランプ
69 タッチパネル
100 ゲーム配信用サーバ
101 配信コントローラ
102 メモリ
103 ディスプレイ
104 ネットワークインターフェース
105 第1入力端末
106 第2入力端末
107a〜107c 入出力ポート
109 データベース
110 ゲーム記憶領域
120 認証プログラム記憶領域
130 ゲームデータ記憶領域
131 ゲームデータ
132 ゲーム機データ
133 プレーヤデータ
134 ルートデータ
135 ベニューデータ
140 分析ツール記憶領域
141 データ分析
142 ソフトウェアバージョン管理
200 リモコン機
500 ゲームシステム
501 カジノ
502 キャッシャ
504 アカウント
505 オーディット
510 レストラン
511 キャッシャ
512 ロッタリーゲーム機
513 キノゲーム機
520 カジノ
521 ビンゴゲームシステム
522,523…ゲームシステム
530 商業施設
531,532 ビデオポーカーゲームマシン
540 パーソナルコンピュータ
550 携帯電話機
560 インターネット
562,563,564 LAN
565 イントラネット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記構成を備えるゲーム配信用サーバであり、
ネットワークを介して接続されるゲーム機より送信される、プレーヤに関する情報を入力する入力ポートと、
ネットワークを介して接続されるゲーム機に配信する、複数種類のゲームソフトウェアを記憶するメモリと、
前記プレーヤに関する情報に基づいて、前記複数種類のゲームソフトウェアを、選択可能なゲームソフトウェアと、選択不可能なゲームソフトウェアとに分類し、
前記選択可能とされたゲームソフトウェアのうち、外部入力に応じて決定されたゲームソフトウェアのリストを、前記ネットワークを介して前記ゲーム機に配信し、
前記ゲーム機で選択されたゲームに対応するゲームソフトウェアを、前記メモリから読み出して前記ゲーム機に配信するコントローラと、を備えることを特徴とするゲーム配信用サーバ。
【請求項2】
請求項1のゲーム配信用サーバにおいて、
前記プレーヤに関する情報は、該プレーヤが過去に実行したゲームの実行量に応じて付与されるポイントの情報を含み、前記コントローラは、前記ポイントに応じて、前記選択可能なゲームソフトウェアと、選択不可能なゲームソフトウェアとを分類すること
を特徴とするゲーム配信用サーバ。
【請求項3】
請求項1のゲーム配信用サーバにおいて、
前記プレーヤに関する情報は、該プレーヤが過去に実行したゲームの情報を含み、前記コントローラは、プレーヤが過去に実行したゲームに対応するゲームソフトウェアを、選択可能なゲームソフトウェアとして分類することを特徴とするゲーム配信用サーバ。
【請求項4】
下記構成を備えるゲーム配信用サーバであり、
ネットワークを介して接続されるゲーム機より送信される、プレーヤに関する情報を入力する第1の入力ポートと、
ネットワークを介して接続されるゲーム機に配信する、複数種類のゲームソフトウェアを、各ゲームソフトウェアを実行する複数種類の言語データに対応させて記憶するメモリと、
前記複数種類のゲームソフトウェアのうち、選択可能とされたゲームソフトウェアの中から、複数のゲームソフトウェアを選択するための第1の外部信号を入力する第2の入力ポートと、
ゲームソフトウェアを実行する際に用いる言語を選択するための第2の外部信号を入力する第3の入力ポートと、
前記プレーヤに関する情報に基づいて、前記複数種類のゲームソフトウェアを、選択可能なゲームソフトウェアと、選択不可能なゲームソフトウェアとに分類し、
前記選択可能とされたゲームソフトウェアのうち、前記第1の外部入力に応じて決定されたゲームソフトウェアのリストを、前記ネットワークを介して前記ゲーム機に配信し、
前記ゲーム機で選択されたゲームに対応するゲームソフトウェア、及び前記第2の外部信号により設定された言語データを、前記メモリから読み出して前記ゲーム機に配信するコントローラと、を備えることを特徴とするゲーム配信用サーバ。
【請求項5】
請求項4のゲーム配信用サーバにおいて、
前記プレーヤに関する情報は、該プレーヤが過去に実行したゲームの実行量に応じて付与されるポイントの情報を含み、前記コントローラは、前記ポイントに応じて、前記選択可能なゲームソフトウェアと、選択不可能なゲームソフトウェアとを分類することを特徴とするゲーム配信用サーバ。
【請求項6】
請求項4のゲーム配信用サーバにおいて、
前記プレーヤに関する情報は、該プレーヤが過去に実行したゲームの情報を含み、前記コントローラは、プレーヤが過去に実行したゲームに対応するゲームソフトウェアを選択可能なゲームソフトウェアとして分類することを特徴とするゲーム配信用サーバ。
【請求項7】
下記構成を備えるゲーム配信用サーバであり、
ネットワークを介して接続されるゲーム機より送信される、プレーヤに関する情報を入力する第1の入力ポートと、
ネットワークを介して接続されるゲーム機に配信する、複数種類のゲームソフトウェアを、各ゲームソフトウェアで使用する複数種類の通貨データに対応させて記憶するメモリと、
前記複数種類のゲームソフトウェアのうち、選択可能とされたゲームソフトウェアの中から、複数のゲームソフトウェアを選択するための第1の外部信号を入力する第2の入力ポートと、
ゲームソフトウェアを実行する際に用いる通貨を選択するための第2の外部信号を入力する第3の入力ポートと、
前記プレーヤに関する情報に基づいて、前記複数種類のゲームソフトウェアを、選択可能なゲームソフトウェアと、選択不可能なゲームソフトウェアとに分類し、
前記選択可能とされたゲームソフトウェアのうち、前記第1の外部入力に応じて決定されたゲームソフトウェアのリストを、前記ネットワークを介して前記ゲーム機に配信し、
前記ゲーム機で選択されたゲームに対応するゲームソフトウェア、及び前記第2の外部信号により設定された通貨データを、前記メモリから読み出して前記ゲーム機に配信するコントローラと、を備えることを特徴とするゲーム配信用サーバ。
【請求項8】
請求項7のゲーム配信用サーバにおいて、
前記プレーヤに関する情報は、該プレーヤが過去に実行したゲームの実行量に応じて付与されるポイントの情報を含み、前記コントローラは、前記ポイントに応じて、前記選択可能なゲームソフトウェアと、選択不可能なゲームソフトウェアとを分類することを特徴とするゲーム配信用サーバ。
【請求項9】
請求項7のゲーム配信用サーバにおいて、
前記プレーヤに関する情報は、該プレーヤが過去に実行したゲームの情報を含み、前記コントローラは、プレーヤが過去に実行したゲームに対応するゲームソフトウェアを選択可能なゲームソフトウェアとして分類することを特徴とするゲーム配信用サーバ。
【請求項10】
下記構成を備えるゲームシステムであり、
ゲーム機より、ネットワークを介して送信される、プレーヤに関する情報を入力する第1の入力ポートと、
ネットワークを介してゲーム機に配信する、複数種類のゲームソフトウェアを記憶するメモリと、
前記プレーヤに関する情報に基づいて、前記複数種類のゲームソフトウェアを、選択可能なゲームソフトウェアと、選択不可能なゲームソフトウェアとに分類し、
前記選択可能とされたゲームソフトウェアのうち、外部入力に応じて決定されたゲームソフトウェアのリストを、前記ネットワークを介して前記ゲーム機に配信し、
前記ゲーム機で選択されたゲームに対応するゲームソフトウェアを、前記メモリから読み出して前記ゲーム機に配信する配信コントローラと、を備えるゲーム配信用サーバと、
ネットワークを介して前記配信用サーバと接続され、
プレーヤを識別するプレーヤデータリーダと、
選択可能とされているゲームソフトウェアのリストを表示するディスプレイと、
前記選択可能とされているゲームソフトウェアのうち、所望のゲームソフトウェアを選択するための外部信号を入力する第2の入力ポートと、
選択されたゲームソフトウェアの情報を前記配信用サーバに送信すると共に、前記配信用サーバより配信されるゲームソフトウェアを実行するゲームコントローラと、を備えるゲーム機と、を備えることを特徴とするゲームシステム。
【請求項11】
下記構成を備えるゲーム配信用サーバの制御方法であり、
ネットワークを介して接続されるゲーム機より送信される、プレーヤに関する情報を入力して記憶する段階と、
前記プレーヤに関する情報に基づいて、メモリ内に記憶されている複数種類のゲームソフトウェアを、選択可能なゲームソフトウェアと、選択不可能なゲームソフトウェアとに分類する段階と、
前記選択可能とされたゲームソフトウェアのうち、外部入力に応じて決定されたゲームソフトウェアのリストを、前記ネットワークを介して前記ゲーム機に配信する段階と、
前記ゲーム機で選択されたゲームに対応するゲームソフトウェアを、前記メモリから読み出して前記ゲーム機に配信する段階と、を備えることを特徴とするゲーム配信用サーバの制御方法。
【請求項12】
請求項11のゲーム配信用サーバの制御方法において、
前記プレーヤに関する情報は、該プレーヤが過去に実行したゲームの実行量に応じて付与されるポイントの情報を含み、前記ポイントに応じて、前記選択可能なゲームソフトウェアと、選択不可能なゲームソフトウェアとを分類する段階を更に含むことを特徴とするゲーム配信用サーバの制御方法。
【請求項13】
請求項11のゲーム配信用サーバの制御方法において、
前記プレーヤに関する情報は、該プレーヤが過去に実行したゲームの情報を含み、プレーヤが過去に実行したゲームに対応するゲームソフトウェアを選択可能なゲームソフトウェアとして分類する段階を更に含むことを特徴とするゲーム配信用サーバの制御方法。
【請求項14】
下記構成を備えるゲーム配信用サーバの制御方法であり、
ネットワークを介してゲーム機より送信される、プレーヤに関する情報を入力する段階と、
前記プレーヤに関する情報に基づいて、メモリに記憶されている複数種類のゲームソフトウェアを、選択可能なゲームソフトウェアと、選択不可能なゲームソフトウェアに分類する段階と、
第1の外部信号に基づき、メモリに記憶されている複数種類のゲームソフトウェアから、選択可能とされているゲームソフトウェアを選択する段階と、
第2の外部信号に基づき、メモリに記憶されている前記複数種類のゲームソフトウェアを実行する言語を選択する段階と、
前記選択可能とされているゲームソフトウェアから、前記第1の外部信号により選択されたゲームソフトウェアのリストを前記ゲーム機に送信する段階と、
前記ゲーム機で選択されたゲームに対応するゲームソフトウェア、及び前記第2の外部信号により設定された言語データを、前記メモリから読み出して前記ゲーム機に配信する段階と、を備えることを特徴とするゲーム配信用サーバの制御方法。
【請求項15】
請求項14のゲーム配信用サーバの制御方法において、
前記プレーヤに関する情報は、該プレーヤが過去に実行したゲームの実行量に応じて付与されるポイントの情報を含み、前記ポイントに応じて、前記選択可能なゲームソフトウェアと、選択不可能なゲームソフトウェアとを分類する段階を更に含むことを特徴とするゲーム配信用サーバの制御方法。
【請求項16】
請求項14のゲーム配信用サーバの制御方法において、
前記プレーヤに関する情報は、該プレーヤが過去に実行したゲームの情報を含み、プレーヤが過去に実行したゲームに対応するゲームソフトウェアを選択可能なゲームソフトウェアとして分類する段階を更に含むことを特徴とするゲーム配信用サーバの制御方法。
【請求項17】
下記構成を備えるゲーム配信用サーバの制御方法であり、
ネットワークを介してゲーム機より送信される、プレーヤに関する情報を入力する段階と、
前記プレーヤに関する情報に基づいて、メモリに記憶されている複数種類のゲームソフトウェアを、選択可能なゲームソフトウェアと、選択不可能なゲームソフトウェアに分類する段階と、
第1の外部信号に基づき、メモリに記憶されている複数種類のゲームソフトウェアから、選択可能とされているゲームソフトウェアを選択する段階と、
第2の外部信号に基づき、メモリに記憶されている前記複数種類のゲームソフトウェアを実行する際に用いる通貨を選択する段階と、
前記選択可能とされているゲームソフトウェアから、前記第1の外部信号により選択されたゲームソフトウェアのリストを前記ゲーム機に送信する段階と、
前記ゲーム機で選択されたゲームに対応するゲームソフトウェア、及び前記第2の外部信号により設定された通貨データを、前記メモリから読み出して前記ゲーム機に配信する段階と、を備えることを特徴とするゲーム配信用サーバの制御方法。
【請求項18】
請求項17のゲーム配信用サーバの制御方法において、
前記プレーヤに関する情報は、該プレーヤが過去に実行したゲームの実行量に応じて付与されるポイントの情報を含み、前記ポイントに応じて、前記選択可能なゲームソフトウェアと、選択不可能なゲームソフトウェアとを分類する段階を更に含むことを特徴とするゲーム配信用サーバの制御方法。
【請求項19】
請求項17のゲーム配信用サーバの制御方法において、
前記プレーヤに関する情報は、該プレーヤが過去に実行したゲームの情報を含み、プレーヤが過去に実行したゲームに対応するゲームソフトウェアを選択可能なゲームソフトウェアとして分類する段階を更に含むことを特徴とするゲーム配信用サーバの制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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