説明

コネクタ

【課題】FPC/FFCのグランド層を損傷させることなく且つ接触安定性の確保されたコネクタを提供すること。
【解決手段】コネクタ1は、前端2に挿入口4を有しており、アクチュエータ30を開位置から閉位置に回動させることにより、挿入口4から挿入されたFPC/FFC80と接続する。上述した回動によってコンタクト20の第1接点部21を変位させてFPC/FFC80の信号層82に接触させる。一方、グランドコンタクト50の第2接点部52は、FPC/FFC80のグランド層84に接触する部位であるが、アクチュエータ30の回動によって変位させられることがない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、FPC(Flexible Printed Circuit)やFFC(Flexible Flat
Cable)のような板状又はシート状の接続対象物と接続するコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
この種のコネクタとしては例えば特許文献1乃至特許文献3に開示されたものがある。
【0003】
このうち、特許文献1のコネクタは、アクチュエータから離すようにして設けられた金属補強部材を備えており、その金属補強部材の一部にグランドコンタクトが設けられている。そのため、グランドコンタクトがアクチュエータの操作によって直接的に変形・変位することはない。また、特許文献1のコネクタにおいては、信号コンタクトの接点部とグランドコンタクトの接点部とが挿入されたFPC/FFCの同一面上に当接させられるように構成されている。
【0004】
特許文献2のコネクタは、回動操作される稼働部材の一面にグランド部を設けてなる構造を有している。グランド部は、稼働部材の回動に伴ってFPC/FFCのグランド層上に押し付けられつつ移動させられる。
【0005】
特許文献3のコネクタは、挿入口の一部を直接的に規定する金属補強部材を備えており、金属補強部材の一部に略L字形状を有するグランド部が形成されている。FPC/FFCを挿入口に挿入する際、グランド部はFPC/FFCのグランド層上を相対的にスライドするようにして接触させられる。なお、この金属補強部材のグランド部は、アクチュエータから離すようにして設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第4098290号公報
【特許文献2】特許第2913156号公報
【特許文献3】特開2008-235272号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1のコネクタには、上述したような構造に起因して、グランドコンタクトからの反力によりアクチュエータが開いてしまい接触が不安定になるという問題がある。
【0008】
特許文献2のコネクタには、稼働部材の回動操作によってグランド部がFPC/FFCのグランド層を削ってしまう恐れがあるという問題がある。
【0009】
特許文献3のコネクタは、挿入口へグランド部が設けられていることからFPC/FFCの挿入口への挿入時にグランド部がFPC/FFCのグランド層と長くスライド接触することとなり、そのためにグランド層が削られてしまう恐れがある。
【0010】
そこで、本発明は、FPC/FFCのグランド層を損傷させることなく且つ接触安定性の確保されたコネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明によれば、第1のコネクタとして、
前端に挿入口を備えた挿入部を有し前記挿入口から後方に向かって挿入された板状又はシート状の第1接続対象物と接続するコネクタであって、
ハウジングと、
該ハウジングに保持されたコンタクトであって、第1接点部を設けられた下顎部と、上顎部と、前記下顎部と前記上顎部とを連結する連結部とを有するコンタクトと、
閉位置と開位置との間で回動可能となるように前記ハウジングに支持されたアクチュエータであって、前記開位置から前記閉位置に向けて前記アクチュエータを回動させる回動操作に応じて前記上顎部を押圧することにより前記第1接続対象物と前記コンタクトとを接続させるリフトアップ部を有するアクチュエータと、
第2接点部を有するグランドコンタクトであって、前記第2接点部が前記上顎部の下側に位置し且つ前記アクチュエータの前記回動操作によっては前記第2接点部が変位しないように前記ハウジングに取り付けられたグランドコンタクトと
を備え、前記挿入部に挿入された前記第1接続対象物を前記アクチュエータの前記回動操作によって前記第1接点部と前記第2接点部とを接続し、かつ前記挿入部の下部受面と前記第2接点部とで挟持するコネクタが得られる。
【0012】
また、本発明によれば、第2のコネクタとして、第1のコネクタであって、
前記第2接点部は、前記リフトアップ部近傍に配置される
コネクタが得られる。
【0013】
また、本発明によれば、第3のコネクタとして、第1又は第2のコネクタであって、
前記コンタクトの前記第1接点部と前記グランドコンタクトの第2接点部とは、前後方向において略同一の位置に配置されている
コネクタが得られる。
【0014】
また、本発明によれば、第4のコネクタとして、第1乃至第3のいずれかのコネクタであって、
当該コネクタは、第2接続対象物に取り付けられて用いられるものであり、
前記ハウジングを少なくとも部分的に補強するように前記ハウジングに取り付けられた金属補強部材を更に備えており、
前記グランドコンタクトは該金属補強部材の一部として形成されている
コネクタが得られる。
【0015】
また、本発明によれば、第5のコネクタとして、第4のコネクタであって、
前記金属補強部材は、前記後方と直交する面内において前記挿入口を補強している
コネクタが得られる。
【0016】
また、本発明によれば、第6のコネクタとして、第5のコネクタであって、
前記グランドコンタクトは、前記コネクタの前記前端から後方及び下方に向かって延びる接点支持部を有しており、
該接点支持部は前記第2接点部を支持している
コネクタが得られる。
【0017】
また、本発明によれば、第7のコネクタとして、第4乃至第6のいずれかのコネクタであって、
前記金属補強部材には、前記第2接続対象物に対して当該コネクタを接続固定するためのホールドダウン部が設けられている
コネクタが得られる。
【0018】
また、本発明によれば、第8のコネクタとして、第4乃至第7のいずれかのコネクタであって、
前記第2接続対象物はグランド部を備えており、
前記金属補強部材には、前記第2接続対象物の前記グランド部に接続されるグランド端子が設けられている
コネクタが得られる。
【0019】
また、本発明によれば、第9のコネクタとして、第1乃至第8のいずれかのコネクタであって、
前記リフトアップ部は、前記アクチュエータを前記開位置から前記閉位置に向けて回動操作した際、前記上顎部をリフトアップすることにより前記第1接点部を上方へ変位させる
コネクタが得られる。
【0020】
また、本発明によれば、第10のコネクタとして、第1乃至第9のいずれかのコネクタであって、
前記第1接続対象物の未挿入時であって前記アクチュエータが前記開位置にある場合における前記下部受面と前記第2接点部との上下方向における距離は、前記第1接続対象物の該上下方向における厚みよりも狭い
コネクタが得られる。
【0021】
また、本発明によれば、第11のコネクタとして、第1乃至第10のいずれかのコネクタであって、
前記アクチュエータには収容部が形成されており、
前記リフトアップ部は前記収容部内に位置しており、
前記グランドコンタクトは、部分的に前記収容部に収容されており、
前記挿入部に挿入された前記第1接続対象物に対して前記第2接点部が前記収容部内にて接触するように、前記グランドコンタクトは前記ハウジングに対して取り付けられている
コネクタが得られる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、グランドコンタクトの接点部(第2接点部)をコンタクトの上顎部の下側に位置させると共に第2接点部の変位をアクチュエータの回動動作に応じたコンタクトの第1接点部の変位とは独立させたことから、グランドコンタクトからの反力によりアクチュエータが開いてしまうことがなく、FPC/FFCのような接続対象物のグランド層を第2接点部で損傷させることをなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施の形態によるコネクタを示す正面斜視図である。ここで、コネクタに含まれているアクチュエータは開位置にある。
【図2】図1のコネクタを示す背面斜視図である。ここで、アクチュエータは開位置にある。
【図3】図1のコネクタを示す断面図である。ここで、アクチュエータは開位置にある。
【図4】図1のコネクタを示す正面斜視図である。ここで、アクチュエータは閉位置にある。
【図5】図1のコネクタを示す断面図である。ここで、アクチュエータは閉位置にある。
【図6】図1のアクチュエータを示す斜視図である。
【図7】図6のアクチュエータをVII--VII線に沿って示す断面図である。
【図8】図6のアクチュエータのVIII領域を拡大して示す図である。
【図9】図1のコネクタに含まれている金属補強部材を示す正面斜視図である。
【図10】図9の金属補強部材を示す背面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1乃至図5を参照すると、本発明の実施の形態によるコネクタ1は、回路基板(第2接続対象物:図示せず)に取り付けられ、FPC/FFC(第1接続対象物)80と接続するものである。FPC/FFC80は、下面前端近傍に信号層(複数の信号端子)82を有しており、上面前端近傍にグランド層84を有している。
【0025】
コネクタ1は、前端2と後端3とを有しており、更にFPC/FFC80を挿入するための挿入口4を前端2に有している。コネクタ1は、この挿入口4から後方に向かって挿入されたFPC/FFC80と接続する。かかるコネクタ1の構造及びFPC/FFC80との接続の仕方について、以下、詳述する。
【0026】
本実施の形態によるコネクタ1は、絶縁性材料からなるハウジング10と、金属からなる複数のコンタクト20と、絶縁性材料からなるアクチュエータ30と、金属からなる金属補強部材40と、グランドコンタクト50とを備えている。
【0027】
ハウジング10は、金属補強部材40により保護される前端上部11及び上内面12と、挿入口4を備えた挿入部5の下面を規定する平面である下部受面13と、挿入部5の上面を規定する平面である上部受面16と、コンタクト20を保持する孔である保持部14と、保持部14の上側を構成する後端上部15とを備えている。本実施の形態による挿入口4は、前端上部11及び上内面12を保護する金属補強部材40の一部と下部受面13とで規定されており、X方向(前後方向)において保持部14と連通している。
【0028】
各コンタクト20は、第1接点部21を設けられた下顎部22と、上顎部23と、下顎部22と上顎部23とを連結する連結部24と、連結部24を弾性支持すると共に保持部14に保持された被保持部25と、被保持部25から後方下側(−Z方向且つX方向)に延びる信号端子26とを有している。連結部24は、下顎部22と上顎部23とを略音叉状に連結している。信号端子26は、回路基板(図示せず)上の対応する信号端子(図示せず)に接続される。
【0029】
本実施の形態においては、被保持部25に連結部24が弾性支持されていることから、上顎部23及び下顎部22は連結部24の被保持部25に保持されている部分を中心として回動に類する動きを行うこととなる。そのため、上顎部23を上方に持ち上げようとすると、下顎部22も持ち上げられることとなり、第1接点部21は、上方に移動する。
【0030】
アクチュエータ30は、開位置(図1乃至図3参照)と閉位置(図4及び図5参照)との間で回動可能となるようにハウジング10に保持されている。
【0031】
図6乃至図8をも参照すると、詳しくは、アクチュエータ30は、左右両端部(Y方向両端部)の前端において外側に突出した軸部32と、コンタクト20に対応して形成された収容部34と、収容部34内に設けられたリフトアップ部36と、アクチュエータ30の後部を構成する包囲部38とを備えている。
【0032】
本実施の形態による軸部32は、回動可能且つ上下方向(Z方向)に移動可能となるようにハウジング10に保持されている。
【0033】
収容部34は、XZ平面と平行なスリット状に形成されている。特に、収容部34のうちグランドコンタクト50に対応する収容部34gは、アクチュエータ30が閉位置にあるときにコンタクト20の上顎部23の一部を主として収容する上側収容部34aと、アクチュエータ30が閉位置にあるときにグランドコンタクト50を主として収容する下側収容部34bとを有している。なお、グランドコンタクト50に対応しない他の収容部34も上側収容部34aと下側収容部34cとを有している。グランドコンタクト50に対応する上側収容部34aは他の上側収容部34aのサイズと略同一であるが、グランドコンタクト50の変形・動きを阻害しないように下側収容部34bは他の下側収容部34cのサイズよりもY方向において若干幅広に構成されている。このように、グランドコンタクト50に対応する収容部34gのみを他の収容部34と異なる構成とすることにより、コンタクト20のピッチを最小に維持しつつ、グランドコンタクト50のスムーズな変形・移動を可能とすることができる。
【0034】
リフトアップ部36は、偏芯形状を有しており、各収容部34内において収容部34を構成する内壁同士をY方向において連結している。即ち、リフトアップ部36は、収容部34内に位置している。このリフトアップ部36は、開位置(図1乃至図3参照)から閉位置(図4及び図5参照)に向けてアクチュエータ30を回動させる回動操作に応じて、図5に示されるように、コンタクト20の上顎部23をリフトアップする。リフトアップ部36が上顎部23をリフトアップすると、前述したように、下顎部22に設けられた第1接点部21を上方へ変位させる。第1接点部21が上方へ変位すると、FPC/FFC80を第1接点部21と挿入部5の上部受面16とで挟持し、且つ、FPC/FFC80と接続する。
【0035】
包囲部38は、アクチュエータ30が閉位置にあるとき、ハウジング10の後端上部15を包囲する。その包囲により、コネクタ20の被保持部25も保護・包囲される。
【0036】
金属補強部材40は、ハウジング10を部分的に保護・補強するようにハウジング10に取り付けられている。特に図1及び図4に示されているように、金属補強部材40は、YZ平面と平行な面内において挿入口4を囲うように位置している。具体的には、本実施の形態による金属補強部材40の一部は、挿入口4を規定しており、他の部分は、挿入口4から離れた位置において、挿入口4を囲っている。
【0037】
図9及び図10をも参照すると、詳しくは、金属補強部材40は、Y方向に延びる上側補強部材41と、上側補強部材41の前端から下側に向かって延びる前端補強部43と、Z方向において上側補強部材41と対向する下側補強部材44と、上側補強部材41と下側補強部材44とを連結する連結部45と、上側補強部材41のY方向両端から延びる側部補強部46とを備えている。上側補強部材41は、細長い板状の形状を有しており、YX平面と略平行に延びている。上側補強部材41の後縁には、後方に向けて突出した被固定部42aが設けられている。この被固定部42aはハウジング10に固定される部位である。前側補強部材43もまた細長い板状の形状を有しており、2つの連結部45間においてYZ平面と略平行に延びている。下側補強部材44は、細長い板状且つコの字状の形状を有しており、XY平面と略平行に延びている。下側補強部材44の後縁には、後方に向けて突出した被固定部42bが設けられている。この被固定部42bはハウジング10に固定される部位である。また、下側補強部材44の前縁(コの字の内側)からは、前方(−X方向)に向けてグランド端子49が突出している。このグランド端子49は、コネクタ1が搭載される回路基板(図示せず)上に設けられているグランド部(図示せず)に接続される部位である。連結部45は、YZ平面と略平行な面を有している。側部補強部46には、ハウジング10に圧入される圧入部47と、コネクタ1を回路基板(図示せず)に対して接続固定するためのホールドダウン部48とが設けられている。本実施の形態において、ホールドダウン部48の回路基板(図示せず)への接続にはハンダが用いられる。このような構成を備える金属補強部材40をハウジング10に取り付けると、ハウジング10の前端上部11は、上側補強部材41と前側補強部材43とにより保護・補強される。このとき、連結部45は挿入口4の左右両側に位置している。また、下側補強部材44は、ハウジング10の底部側を保護・補強している。
【0038】
本実施の形態による金属補強部材40にはグランドコンタクト50が一体形成されている。換言すると、本実施の形態によるグランドコンタクト50は、金属補強部材40の一部として形成されている。但し、本発明はこれに制限される訳ではなく、金属補強部材40とグランドコンタクト50とを別体として設けることとしても良い。
【0039】
図3及び図5に示されるように、グランドコンタクト50は、コネクタ1の前端2からから挿入部5内に向かって延びている。詳しくは、グランドコンタクト50は、金属補強部材40の前側補強部材43の下縁後方(+X方向)及び下方(−Z方向)の双方と斜交する方向に延びる接点支持部51と、接点支持部51に弾性支持された第2接点部52とを有している。第2接点部52は、挿入口4から入った奥側に位置しており、FPC/FFC80のグランド層84と電気的に接続する部位である。加えて、第2接点部52は、挿入部5に挿入されたFPC/FFC80を挿入部5の下部受面13と挟持する部位でもある。
【0040】
詳しくは、図3、図5及び図7から理解されるように、グランドコンタクト50は、収容部34gの幅広の下側収容部34bに部分的に収容されており、挿入部5に挿入されたFPC/FFC80のグランド層84に対して第2接点部52が収容部34g内にて接触するように、ハウジング10に対して取り付けられている。具体的には、第2接点部52は、上顎部23の下側(−Z方向)に位置している。即ち、第2接点部52は、リフトアップ部36の近傍に配置されている。このため、挿入部5に挿入されたFPC/FFC80を挿入部5の下部受面13と第2接点部52とで挟持した際に、FPC/FFC80に対して極端な剪断応力が加わることはない。特に、本実施の形態による第2接点部52は、コンタクト20の第1接点部21とX方向(前後方向)において略同一の位置に配置されている。従って、グランドコンタクト50からの反力によりアクチュエータ30が開いてしまうことがなく、またグランド層84と第2接点部52とのスライド量が少ないためグランド層84の削れが少なくなり、また上述した剪断応力は可能な限り軽減されている。
【0041】
本実施の形態によるグランドコンタクト50は、開位置から閉位置に向かうアクチュエータ30の回動操作によっては第2接点部52が変位しないようにハウジング10に取り付けられている。換言すると、本実施の形態によるグランドコンタクト50は、開位置から閉位置に向かうアクチュエータ30に押圧されることはない。このように本実施の形態においては、アクチュエータ30の回動に応じたコンタクト20の第1接点部21の変位とグランドコンタクト50の第2接点部52の変位とを互いに独立させたことから、アクチュエータ30の回動に際してグランド層84が第2接点部52によって損傷してしまうことはない。
【0042】
本実施の形態によるコネクタ1においては、Z方向(上下方向)において、FPC/FFC80の未挿入時であってアクチュエータ30が開位置にある場合におけるハウジング10の下部受面13とグランドコンタクト50の第2接点部52との間の距離は、FPC/FFC80の厚みよりも狭い。従って、アクチュエータ30が開位置にある状態において、FPC/FFC80を挿入部5に挿入すると、FPC/FFC80をコネクタ1に仮保持することができる。
【符号の説明】
【0043】
1 コネクタ
2 前端
3 後端
4 挿入口
5 挿入部
10 ハウジング
11 前端上部
12 上内面
13 下部受面
14 保持部
15 後端上部
16 上部受面
20 コンタクト
21 第1接点部
22 下顎部
23 上顎部
24 連結部
25 被保持部
26 信号端子
30 アクチュエータ
32 軸部
34,34g 収容部
36 リフトアップ部
38 包囲部
40 金属補強部材
41 上側補強部
42a,42b 被固定部
43 前端補強部
44 下側補強部
45 連結部
46 側部補強部
47 圧入部
48 ホールドダウン部
49 グランド端子
50 グランドコンタクト
51 接点支持部
52 第2接点部
80 FPC/FFC(第1接続対象物)
82 信号層
84 グランド層


【特許請求の範囲】
【請求項1】
前端に挿入口を備えた挿入部を有し前記挿入口から後方に向かって挿入された板状又はシート状の第1接続対象物と接続するコネクタであって、
ハウジングと、
該ハウジングに保持されたコンタクトであって、第1接点部を設けられた下顎部と、上顎部と、前記下顎部と前記上顎部とを連結する連結部とを有するコンタクトと、
閉位置と開位置との間で回動可能となるように前記ハウジングに支持されたアクチュエータであって、前記開位置から前記閉位置に向けて前記アクチュエータを回動させる回動操作に応じて前記上顎部を押圧することにより前記第1接続対象物と前記コンタクトとを接続させるリフトアップ部を有するアクチュエータと、
第2接点部を有するグランドコンタクトであって、前記第2接点部が前記上顎部の下側に位置し且つ前記アクチュエータの前記回動操作によっては前記第2接点部が変位しないように前記ハウジングに取り付けられたグランドコンタクトと
を備え、前記挿入部に挿入された前記第1接続対象物を前記アクチュエータの前記回動操作によって前記第1接点部と前記第2接点部とを接続し、かつ前記挿入部の下部受面と前記第2接点部とで挟持するコネクタ。
【請求項2】
請求項1記載のコネクタであって、
前記第2接点部は、前記リフトアップ部近傍に配置される
コネクタ。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載のコネクタであって、
前記コンタクトの前記第1接点部と前記グランドコンタクトの第2接点部とは、前後方向において略同一の位置に配置されている
コネクタ。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のコネクタであって、
当該コネクタは、第2接続対象物に取り付けられて用いられるものであり、
前記ハウジングを少なくとも部分的に補強するように前記ハウジングに取り付けられた金属補強部材を更に備えており、
前記グランドコンタクトは該金属補強部材の一部として形成されている
コネクタ。
【請求項5】
請求項4記載のコネクタであって、
前記金属補強部材は、前記後方と直交する面内において前記挿入口を補強している
コネクタ。
【請求項6】
請求項5記載のコネクタであって、
前記グランドコンタクトは、前記コネクタの前記前端から後方及び下方に向かって延びる接点支持部を有しており、
該接点支持部は前記第2接点部を支持している
コネクタ。
【請求項7】
請求項4乃至請求項6のいずれかに記載のコネクタであって、
前記金属補強部材には、前記第2接続対象物に対して当該コネクタを接続固定するためのホールドダウン部が設けられている
コネクタ。
【請求項8】
請求項4乃至請求項7のいずれかに記載のコネクタであって、
前記第2接続対象物はグランド部を備えており、
前記金属補強部材には、前記第2接続対象物の前記グランド部に接続されるグランド端子が設けられている
コネクタ。
【請求項9】
請求項1乃至請求項8のいずれかに記載のコネクタであって、
前記リフトアップ部は、前記アクチュエータを前記開位置から前記閉位置に向けて回動操作した際、前記上顎部をリフトアップすることにより前記第1接点部を上方へ変位させる
コネクタ。
【請求項10】
請求項1乃至請求項9のいずれかに記載のコネクタであって、
前記第1接続対象物の未挿入時であって前記アクチュエータが前記開位置にある場合における前記下部受面と前記第2接点部との上下方向における距離は、前記第1接続対象物の該上下方向における厚みよりも狭い
コネクタ。
【請求項11】
請求項1乃至請求項10のいずれかに記載のコネクタであって、
前記アクチュエータには収容部が形成されており、
前記リフトアップ部は前記収容部内に位置しており、
前記グランドコンタクトは、部分的に前記収容部に収容されており、
前記挿入部に挿入された前記第1接続対象物に対して前記第2接点部が前記収容部内にて接触するように、前記グランドコンタクトは前記ハウジングに対して取り付けられている
コネクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−198571(P2011−198571A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−62892(P2010−62892)
【出願日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【出願人】(000231073)日本航空電子工業株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】