説明

コミュニケーションサービスシステムおよびコミュニケーションサービス方法

【課題】 コミュニケーションサービスの利用をサーバ側からユーザーに促すことのできるコミュニケーションサービスシステムおよびコミュニケーションサービス方法を提供する。
【解決手段】 ネットワーク3に接続された管理サーバ4側の処理によって登録情報データベース5に記憶されている各携帯電話2の現在位置を常時見張り、コミュニケーション条件に適正があり且つ両者の通信範囲特定条件のうち狭い方の通信範囲特定条件を満たした携帯電話2の存在が確認された場合に限って管理サーバ4が積極的に当該携帯電話2にサービス開始通知を送信し、これを受けた携帯電話2がコミュニケーションサービスの開始準備が整ったことをユーザーに知らせる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークに接続可能な通信端末を利用して不特定の通信端末間でデータの送受信を行うコミュニケーションサービスシステムおよびコミュニケーションサービス方法およびコミュニケーションサービス管理プログラムの改良に関する。
【背景技術】
【0002】
インターネット(IPネットワーク)上のコミュニケーション手段として、IM(Instant Messaging)が普及し、コミュニケーションへの参加不参加のユーザーの意思を表すコミュニケーション可否情報を始めとした相手側のコミュニケーション条件に基づいたコミュニケーションが注目されている。
【0003】
このようなIMサービスを携帯電話上でも提供する検討が行われており、技術の標準化団体(ワイヤレスビレッジ)も設立されるなど、この分野のサービスの検討が盛んに行われている。
【0004】
また、ユーザーが望むコミュニケーション対象を特定するためのプロファイル、例えば、ユーザーの個人情報や希望条件あるいは検索条件さらにはコミュニケーション対象とするユーザー間の離間距離等を設定してコミュニケーション相手を見つけるようにしたコミュニケーションサービスシステムとしては、特許文献1に開示される照会システムや特許文献2に開示されるコミュニケーション支援サービス等が既に公知である。
【0005】
しかし、何れのものもユーザーが其の都度に通信端末を使用してサービスセンタ等のサーバに積極的にアクセスし、依頼を受けたサーバがデータベースの検索処理等を行うことでコミュニケーションの対象として適当な相手の通信情報を見つけて各ユーザーの通信端末に知らせるようにしたものに過ぎず、他者とのコミュニケーションをとるためには必ずユーザーの側からアクションを起こす必要があった。
【0006】
このため、各ユーザーの側からするとコミュニケーションをとるための通信端末の操作が煩わしいといった問題があり、また、コミュニケーション手段を提供する業者の側からするとコミュニケーションサービスの利用をユーザーに促す機会が乏しく、システムの稼働率を向上させるのが難しいといった不都合があった。
【0007】
【特許文献1】特開2001−175718号公報
【特許文献2】特開2001−211256号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで、本発明の課題は、前記従来技術の不都合を改善し、コミュニケーションサービスの利用をサーバ側からユーザーに促すことのできるコミュニケーションサービスシステムおよびコミュニケーションサービス方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のコミュニケーションサービスシステムは、ネットワークに接続可能な通信端末を利用して不特定の通信端末間でデータの送受信を行うコミュニケーションサービスシステムであり、前記課題を達成するため、特に、
前記通信端末から送信されたコミュニケーション条件および通信範囲特定条件と前記各通信端末の現在位置を記憶するデータベースと、
前記通信端末から送信されたコミュニケーション条件および通信範囲特定条件を受信して各通信端末毎に前記データベースに記憶させると共に前記各通信端末の現在位置を前記データベースに逐次更新して記憶させ、前記各通信端末の現在位置を常時見張り、前記データベースに記憶されている各通信端末毎のコミュニケーション条件および通信範囲特定条件と現在位置とに基いて、当該通信端末のコミュニケーション条件と当該通信端末を除く他の通信端末のコミュニケーション条件との適否を判定すると共に、当該通信端末と他の通信端末との間の離間距離を求め、該離間距離が当該通信端末の通信範囲特定条件と前記他の通信端末の通信範囲特定条件のうち範囲の狭い方の通信範囲特定条件の範囲内にあるか否かを判定し、コミュニケーション条件が適し且つ離間距離が前記範囲の狭い方の通信範囲特定条件の範囲内にある他の通信端末が検出された場合に、当該通信端末と前記他の通信端末に対してコミュニケーションサービスの開始準備が整ったことを意味するサービス開始通知を送信する管理サーバとを設け、
該管理サーバを前記ネットワークに接続する一方、
前記通信端末には、前記コミュニケーション条件および通信範囲特定条件を設定して前記管理サーバに送信する設定送信機能と、前記管理サーバから送信されたサービス開始通知を受信してユーザーにコミュニケーションサービスの開始準備が整ったことを知らせる通知機能を設けたことを特徴とする構成を有する。
【0010】
以上の構成において、ユーザーは、自らの通信端末を利用してコミュニケーション条件と通信範囲特定条件を設定し、該通信端末の設定送信機能を利用して、このコミュニケーション条件と通信範囲特定条件を前記ネットワーク経由で管理サーバに送信する。この送信処理は初期設定に相当する行為であるから基本的に1回のみ行えばよいが、改めてコミュニケーション条件と通信範囲特定条件を再設定して送信することにより、コミュニケーション条件や通信範囲特定条件をモデファイすることが可能である。
ネットワーク経由でコミュニケーション条件と通信範囲特定条件を受信した管理サーバは、これらのコミュニケーション条件と通信範囲特定条件を各通信端末毎にデータベースに記憶させ、各通信端末の現在位置を前記データベースに逐次更新して記憶させる。
管理サーバは、更に、前記各通信端末の現在位置を常時見張り、前記データベースに記憶されている各通信端末毎のコミュニケーション条件および通信範囲特定条件と現在位置とに基いて、当該通信端末のコミュニケーション条件と当該通信端末を除く他の通信端末のコミュニケーション条件との適否を判定すると共に、当該通信端末と他の通信端末との間の離間距離を求め、該離間距離が当該通信端末の通信範囲特定条件と前記他の通信端末の通信範囲特定条件のうち範囲の狭い方の通信範囲特定条件の範囲内にあるか否かを判定し、コミュニケーション条件が適し且つ離間距離が前記範囲の狭い方の通信範囲特定条件の範囲内にある他の通信端末が検出された場合に、当該通信端末と前記他の通信端末に対してコミュニケーションサービスの開始準備が整ったことを意味するサービス開始通知を送信する。
従って、例えば、当該通信端末の通信範囲特定条件が半径500メートル以内と設定され、また、他の通信端末の通信範囲特定条件が半径100メートル以内と設定されていたとすると、両者のコミュニケーション条件に適正があったとしても、両者間でのコミュニケーションが実際に許容されるのは、両者間の離間距離が100メートル以内となった場合に限られる。各通信端末の現在位置は、通信端末が携帯電話等である場合には、内蔵のGPSユニットによって検出される現在位置データが利用でき、また、GPSユニットを内蔵していない場合であっても、通信端末に直近する幾つかの基地局との接続感度の状態に基いて割り出すことが可能である。
管理サーバから送信されたサービス開始通知は対応する通信端末によって受信され、サービス開始通知を受信した通信端末が、この通信端末の通知機能を利用してユーザーにコミュニケーションサービスの開始準備が整ったことを知らせる。
通信端末の通知機能としては、この通信端末が携帯電話等である場合には、ディスプレイへのメッセージ表示やスピーカからの音声出力あるいはバイブレータの振動等を利用することができ、該通信端末がPDA等である場合には、ディスプレイへのメッセージ表示やスピーカからの音声出力等を利用することができる。
以上に述べたように、ネットワークに接続された管理サーバ側の処理で、データベースに記憶されている各通信端末の現在位置が常時見張られ、両者のコミュニケーション条件に適正があり且つ両者の通信範囲特定条件のうち狭い方の通信範囲特定条件を満たした通信端末の存在が確認された場合に管理サーバが積極的に通信端末にサービス開始通知を送信し、これを受けた通信端末がコミュニケーションサービスの開始準備が整ったことをユーザーに知らせるようにしているので、コミュニケーションの相手を求める際のユーザー側の操作が簡略化されると共に、システムの側からプッシュするかたちでコミュニケーションサービスの利用をユーザーに促すことができる。
【0011】
前記コミュニケーション条件は、コミュニケーションへの参加不参加のユーザーの意思を表すコミュニケーション可否情報を含むものとし、前記当該通信端末と前記他の通信端末の少なくとも一方のコミュニケーション可否情報が不参加に設定されている場合に、前記管理サーバが、コミュニケーション条件の適否を不適と判定するように構成することが望ましい。
【0012】
コミュニケーションへの参加を希望しないユーザーの通信端末へのサービス開始通知の送信が行われなくなるので、其の時点でコミュニケーションへの参加を希望していないユーザーに煩わしい思いをさせる心配がなくなる。コミュニケーション条件はユーザーが自らの通信端末を利用して設定するものであるから、ユーザー各人の都合により、コミュニケーションの可否を自由に選択することができる。
【0013】
また、前記コミュニケーション条件は、ユーザーが利用するコミュニケーションの態様を表す情報を含むものとし、前記当該通信端末と前記他の通信端末のコミュニケーションの態様が一致しない場合に、前記管理サーバが、コミュニケーション条件の適否を不適と判定するように構成することが望ましい。
【0014】
ユーザーが利用するコミュニケーションの態様としては、例えば、PoCサービスのような音声ベースのもの、チャットやファイル転送等を始めとするIMサービスのようなテキストベースのもの、対戦型ゲームのようなものがあり、ユーザーが利用できるコミュニケーションの態様は通信端末の機能や通信端末に実装されているアプリケーション等によって制限を受けるが、ここで言うユーザーが利用するコミュニケーションの態様の意味は、当該ユーザーの通信端末で実現可能なコミュニケーション態様のうち、其の時点で実際にユーザーが使用したいと思っているコミュニケーション態様のことである。コミュニケーション条件はユーザーが自らの通信端末を利用して設定するものであるから、ユーザー各人の都合で各態様毎のコミュニケーションの可否を自由に選択することができる。
【0015】
更に、前記コミュニケーション条件を、コミュニケーションの対象とする通信端末を制限するコンタクトリストを含むものとし、前記他の通信端末が前記コンタクトリストにリストされていない場合に、前記管理サーバが、コミュニケーション条件の適否を不適と判定するように構成してもよい。
【0016】
従来と同様、コミュニケーションの対象とする通信端末をコンタクトリストによって制限することが可能である。
【0017】
また、前記管理サーバは、前記ネットワークを介して前記通信端末との間でデータの送受信を行い、前記各通信端末の現在位置を常時見張り、前記データベースに記憶されている各通信端末毎のコミュニケーション条件および通信範囲特定条件と現在位置とに基いて、当該通信端末のコミュニケーション条件と当該通信端末を除く他の通信端末のコミュニケーション条件との適否を判定すると共に、当該通信端末と他の通信端末との間の離間距離を求め、該離間距離が当該通信端末の通信範囲特定条件と前記他の通信端末の通信範囲特定条件のうち範囲の狭い方の通信範囲特定条件の範囲内にあるか否かを判定し、コミュニケーション条件が適し且つ離間距離が前記範囲の狭い方の通信範囲特定条件の範囲内にある他の通信端末が検出された場合に、当該通信端末と前記他の通信端末に対してコミュニケーションサービスの開始準備が整ったことを意味するサービス開始通知を送信するサービス管理サーバと、
前記サービス管理サーバが受信したコミュニケーション条件および通信範囲特定条件を前記データベースに記憶させるプレゼンス情報管理サーバと、
前記各通信端末の現在位置を検出して前記データベースに逐次更新して記憶させる位置情報管理サーバとによって構成することができる。
【0018】
管理サーバを単体のサーバによって構成することも可能であるが、処理に要する負荷の集中を避ける意味で、システムの運用に必要とされる機能を幾つかのサーバに分散させることが望ましい。
【0019】
前記通信端末としては、例えば、携帯電話やPDA等の携帯通信端末を利用することができる。
【0020】
この発明は、特に、ユーザーが常時携帯する携帯電話やPDA等の携帯通信端末、つまり、其の現在位置を頻繁に変化させる通信端末に対して有用なものであるが、据え置き型のデスクトップコンピュータ等に利用することも可能である。通常、据え置き型のデスクトップコンピュータ等は其の現在位置を変化させないが、前述したとおり、コミュニケーション条件と通信範囲特定条件はユーザーが自らの通信端末を利用して設定するものであり、ユーザー各人の都合により、コミュニケーションへの参加の可否(コミュニケーション可否情報)、ユーザーが希望するコミュニケーションの態様(音声ベース,テキストベース,対戦型ゲーム等の種別)、コミュニケーションの対象とする通信端末(コンタクトリスト)を自由に設定でき、また、通信範囲の制限を例えば100メートル以内,500メートル以内,1000メートル以内等といったように自由に決められるといった点だけでもメリットがある。
【0021】
本発明のコミュニケーションサービス方法は、ネットワークに接続可能な通信端末を利用して不特定の通信端末間でデータの送受信を行うコミュニケーションサービス方法であり、前記と同様の課題を達成するため、
ユーザーが設定したコミュニケーション条件および通信範囲特定条件を予め各通信端末毎にデータベースに記憶させておく一方、各通信端末の現在位置を逐次検出して前記データベースに更新して記憶させ、
前記各通信端末の現在位置を常時見張り、前記データベースに記憶されている各通信端末毎のコミュニケーション条件および通信範囲特定条件と現在位置とに基いて、前記ネットワークに接続された管理サーバが、当該通信端末のコミュニケーション条件と当該通信端末を除く他の通信端末のコミュニケーション条件との適否を判定すると共に、当該通信端末と他の通信端末との間の離間距離を求め、該離間距離が当該通信端末の通信範囲特定条件と前記他の通信端末の通信範囲特定条件のうち範囲の狭い方の通信範囲特定条件の範囲内にあるか否かを判定し、コミュニケーション条件が適し且つ離間距離が前記範囲の狭い方の通信範囲特定条件の範囲内にある他の通信端末が検出された場合に、当該通信端末と前記他の通信端末に対してコミュニケーションサービスの開始準備が整ったことを意味するサービス開始通知を送信し、
サービス開始通知を受信した前記通信端末がユーザーにコミュニケーションサービスの開始準備が整ったことを知らせるようにしたことを特徴とする構成を有する。
【0022】
ネットワークに接続された管理サーバ側の処理でデータベースに記憶されている各通信端末の現在位置が常時見張られ、両者のコミュニケーション条件に適正があり且つ両者の通信範囲特定条件のうち狭い方の通信範囲特定条件を満たした通信端末の存在が確認された場合に管理サーバが積極的に通信端末にサービス開始通知を送信し、これを受けた通信端末がコミュニケーションサービスの開始準備が整ったことをユーザーに知らせるようにしているので、コミュニケーションの相手を求める際のユーザー側の操作が簡略化されると共に、システムの側からプッシュするかたちでコミュニケーションサービスの利用をユーザーに促すことができる。
【0023】
また、ユーザーが通信端末を利用して設定したコミュニケーション条件および通信範囲特定条件をネットワークおよびネットワークに接続された管理サーバを介してデータベースに記憶させるように構成してもよい。
【0024】
ユーザーは、自らの通信端末を利用してコミュニケーション条件と通信範囲特定条件を簡単に設定することができ、また必要に応じてコミュニケーション条件や通信範囲特定条件をモデファイすることもできる。
【0025】
コミュニケーション条件には、コミュニケーションへの参加不参加のユーザーの意思を表すコミュニケーション可否情報とユーザーが利用するコミュニケーションの態様を表す情報とを含ませるようにし、コミュニケーション条件を比較する携帯端末のうち少なくとも一方のコミュニケーション可否情報が不参加に設定されている場合、および、両通信端末のコミュニケーションの態様が一致しない場合に、コミュニケーション条件の適否を不適と判定するようにする。
【0026】
コミュニケーションへの参加を希望しないユーザーの通信端末へのサービス開始通知の送信が行われなくなるので、其の時点でコミュニケーションへの参加を希望していないユーザーに煩わしい思いをさせる心配がなく、また、ユーザー各人の都合で各態様毎のコミュニケーションの可否を自由に選択することができるようになる。
【0027】
本発明のコミュニケーションサービス管理プログラムは、前記と同様の課題を達成するため、
ネットワークに接続可能な通信端末を利用して不特定の通信端末間でデータの送受信を行うコミュニケーションサービスシステムを管理するサーバを、
前記通信端末から送信されたコミュニケーション条件および通信範囲特定条件を受信して各通信端末毎にデータベースに記憶させるプレゼンス情報管理手段、
前記各通信端末の現在位置を前記データベースに逐次更新して記憶させる位置情報管理手段、および、
前記データベースに記憶されている前記各通信端末の現在位置を常時見張り、前記データベースに記憶されている各通信端末毎のコミュニケーション条件および通信範囲特定条件と現在位置とに基いて、当該通信端末のコミュニケーション条件と当該通信端末を除く他の通信端末のコミュニケーション条件との適否を判定すると共に、当該通信端末と他の通信端末との間の離間距離を求め、該離間距離が当該通信端末の通信範囲特定条件と前記他の通信端末の通信範囲特定条件のうち範囲の狭い方の通信範囲特定条件の範囲内にあるか否かを判定し、コミュニケーション条件が適し且つ離間距離が前記範囲の狭い方の通信範囲特定条件の範囲内にある他の通信端末が検出された場合に当該通信端末と前記他の通信端末に対してコミュニケーションサービスの開始準備が整ったことを意味するサービス開始通知を送信するサービス管理手段として機能させることを特徴とした構成を有する。
【0028】
ネットワークに接続されたサーバ側の処理でデータベースに記憶されている各通信端末の現在位置を常時見張り、両者のコミュニケーション条件に適正があり且つ両者の通信範囲特定条件のうち狭い方の通信範囲特定条件を満たした通信端末の存在が確認された場合にサーバが積極的に通信端末にサービス開始通知を送信するようにしているので、システムの側からプッシュするかたちでコミュニケーションサービスの利用をユーザーに促すことができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明のコミュニケーションサービスシステムおよびコミュニケーションサービス方法とコミュニケーションサービス管理プログラムは、ネットワークに接続された管理サーバ側の処理でデータベースに記憶されている各通信端末の現在位置を常時見張り、コミュニケーション条件に適正があり且つ両者の通信範囲特定条件のうち狭い方の通信範囲特定条件を満たした通信端末の存在が確認された場合に限って管理サーバが積極的に当該通信端末にサービス開始通知を送信し、これを受けた通信端末がコミュニケーションサービスの開始準備が整ったことをユーザーに知らせるようにしているので、コミュニケーションの相手を求める際のユーザー側の操作が簡略化されると共に、システムの側からプッシュするかたちでコミュニケーションサービスの利用をユーザーに促すことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
次に、本発明を実施するための最良の形態について一例を挙げて具体的に説明する。図1は本発明のコミュニケーションサービス方法を適用した一実施形態のコミュニケーションサービスシステムの構成の概略について示した機能ブロック図である。
【0031】
この実施形態のコミュニケーションサービスシステム1は、図1に示されるとおり、携帯通信端末の一種である複数の携帯電話2と、インターネットあるいは専用回線等のネットワーク3に接続された管理サーバ4、および、管理サーバ4に接続したハードディスク装置からなる登録情報データベース5,位置情報データベース6,ユーザー情報データベース7と、ネットワーク3と携帯電話2との間のワイヤレス通信を実現するために各地に配置された複数の基地局8によって構成される。なお、広い意味では基地局8もネットワーク3の一部である。
【0032】
この実施形態の管理サーバ4は、具体的には、ネットワーク3および基地局8を介して各携帯電話2との間でデータの送受信を行いつつ登録情報データベース5を参照して各携帯電話2の現在位置を常時見張り、登録情報データベース5に記憶されている各携帯電話2毎のコミュニケーション条件および通信範囲特定条件と現在位置とに基いて、当該携帯電話2のコミュニケーション条件と当該携帯電話2を除く他の携帯電話2のコミュニケーション条件との適否を判定すると共に、当該携帯電話2と他の携帯電話2との間の離間距離を求め、この離間距離が当該携帯電話2の通信範囲特定条件と前記他の携帯電話2の通信範囲特定条件のうち範囲の狭い方の通信範囲特定条件の範囲内にあるか否かを判定し、コミュニケーション条件が適し且つ離間距離が前記範囲の狭い方の通信範囲特定条件の範囲内にある他の携帯電話2が検出された場合に、当該携帯電話2と前記他の携帯電話2に対してコミュニケーションサービスの開始準備が整ったことを意味するサービス開始通知を送信するサービス管理サーバ4aと、このサービス管理サーバ4aがネットワーク3および基地局8を介して携帯電話2から受信したコミュニケーション条件および通信範囲特定条件を登録情報データベース5に記憶させるプレゼンス情報管理サーバ4b、および、各携帯電話2の現在位置を検出して登録情報データベース5に逐次更新して記憶させる位置情報管理サーバ4cによって構成される。
【0033】
各携帯電話2の現在位置は、携帯電話2に内蔵されたGPSユニットによって検出するか、あるいは、GPSユニットを備えていない場合であっても、携帯電話2に直近する幾つかの基地局8との接続感度の状態に基いて割り出すことができる。
従来より、携帯電話2は、当該携帯電話2に固有の固体番号を送信することによって直近する幾つかの基地局8との接続感度の状態を常に監視し、最も接続が確実な基地局8にハンドオーバーして当該携帯電話2と基地局8との間で相互に識別情報を交換することで当該携帯電話2が接続すべき基地局8を特定し、この基地局8が当該携帯電話2の固体番号と当該基地局8に固有の識別情報とを対応させてシステム側に通知することによって、当該携帯電話2の所在位置、つまり、当該携帯電話2に対して電話等をかける際に利用すべき特定の基地局8の識別情報が把握されるようになっている。
実際には、最も接続が確実な基地局8のみではなく次候補となる幾つかの基地局8からも同種のデータがシステム側に通知されるようになっているので、例えば、図1に示されるように、位置情報検出サーバ9で此れらのデータを受け付け、携帯電話2と当該携帯電話2の周辺に位置する幾つかの基地局8との間の接続感度および各基地局8の設置位置に基いた演算処理を位置情報算出サーバ10が実行することによって、各携帯電話2の現在位置を概ね正確に知ることができる。
【0034】
そして、位置情報算出サーバ10は、各携帯電話2の現在位置を当該携帯電話2の固体番号に対応させて位置情報管理サーバ4cに送信し、これを受けた位置情報管理サーバ4cが、登録情報データベース5に記憶されているレコードを携帯電話2の固体番号で検索し、登録情報データベース5において対応する携帯電話2の現在位置のデータ欄に逐次更新して其の現在位置を記憶させる。
また、携帯電話2の固体番号と基地局8の識別情報との対応関係は位置情報データベース6に逐次更新して記憶され、携帯電話2の発呼等の処理に際して呼び出しの対象となる基地局8を特定する際に利用される。
携帯電話2の現在位置を登録情報データベース5に記憶させる代わりに位置情報データベース6に記憶させ、携帯電話2の固体番号に基いて各携帯電話2の現在位置と各携帯電話2のコミュニケーション条件および通信範囲特定条件を対応させるようにしてもよい。
【0035】
ユーザー情報データベース7は各携帯電話2を所有するユーザーの基本情報を記憶するためのもので、各ユーザーの基本情報たとえば氏名,住所,電話番号,電子メールアドレス等が各携帯電話2の固体番号をインデックスとして記憶されている。
【0036】
また、登録情報データベース5に記憶される情報には、大きく分けて、コミュニケーション条件と通信範囲特定条件の2種があり、此れらの情報が各携帯電話2の固体番号をインデックスとして一対一の対応関係で登録情報データベース5に記憶されるようになっている。
【0037】
このうち、本実施形態においてコミュニケーション条件として設定が可能なのは、コミュニケーションへの参加不参加のユーザーの意思を表すコミュニケーション可否情報と、ユーザーが利用するコミュニケーションの態様を表す情報と、コミュニケーションの対象とする携帯電話2を制限するコンタクトリストの3種である。
【0038】
コミュニケーション可否情報の設定に関わる選択肢はON(コミュニケーションに参加する)/OFF(コミュニケーションに参加しない)の二者択一である。
また、コミュニケーションの態様を表す情報としては音声ベースのコミュニケーションと、テキストベースのコミュニケーションと、対戦型ゲームのコミュニケーションの3種があり、その各々に独立事象的にON(利用する)/OFF(利用しない)を設定できるようになっている。
一方、コンタクトリストの設定には格別の制限はなく、例えば、コミュニケーションの対象とする携帯電話2や其のユーザーを特定するに足る情報であれば、ユーザーの氏名あるいはハンドル名,電話番号,電子メールアドレス等(以下、総じて個人特定情報と言う)のうち登録情報データベース5上で公開されているものを任意に利用することができ、其の数にも格別な制限はない。
【0039】
通信範囲特定条件の設定は、この実施形態においては、半径100メートル,半径500メートル,半径1000メートルの何れかを選択することによって行われるようになっている。無論、任意の数値をメートルあるいはキロメートル等の単位で設定できるようにしても構わない。
【0040】
つまり、登録情報データベース5に1レコードとして記憶される情報は、携帯電話2の固体番号とコミュニケーション条件および通信範囲特定条件ならびに当該携帯電話2を特定するための個人特定情報と携帯電話2の現在位置であり、データの並びは、全体として、固体番号,コミュニケーション(ONまたはOFF),音声ベース(ONまたはOFF),テキストベース(ONまたはOFF),対戦型ゲーム(ONまたはOFF),コンタクトリスト(個人特定情報/個人特定情報/個人特定情報/・・・),通信範囲(半径100メートルまたは半径500メートルあるいは半径1000メートル),個人特定情報,現在位置(X,Y)の体裁となる。
但し、現在位置(X,Y)の前に記載した個人特定情報は当該携帯電話2のユーザーの個人特定情報、すなわち、当該携帯電話2の所有者であるユーザーの氏名,ハンドル名,電話番号,電子メールアドレス等であり、コンタクトリストに設定された他のユーザーの個人特定情報とは意味合いが異なる。この個人特定情報は、当該携帯電話2のユーザーが他の携帯電話2のユーザーのコンタクトリストに載ろうとする場合にのみ必要となる情報であり、これが、前述の登録情報データベース5上で公開される個人特定情報である。
【0041】
図2は携帯通信端末の一種である携帯電話2の構成について簡略化して示した機能ブロック図である。
【0042】
携帯電話2は、図2に示されるとおり、通話用のマイク11およびスピーカ12と送受信部13ならびにディスプレイ14とデータメモリ部15を備える。
【0043】
ディスプレイ14は液晶モニタ等によって構成され、電話番号の選択表示や着信履歴等の表示、および、作成過程にあるメールや受信メールの表示等に利用され、本実施形態においては、更に、コミュニケーションサービスの開始準備が整ったことをユーザーに知らせるためのメッセージやアイコン等を表示する通知手段としても利用される。
【0044】
マナーモード用のバイブレータを備えた構成にあっては、ディスプレイ14に代えてバイブレータを通知手段として利用してもよく、あるいは、スピーカ12からのBEEP音や他のメロディ等を通知手段として利用することも可能である。ユーザーに通知すべき情報の内容に応じてメロディを変化させたり、通常モードとマナーモードの切り替えに応じてスピーカ12からのBEEP音やバイブレータを選択的に利用する点については周知である。
【0045】
データメモリ部15には、メールのテキストデータや登録済電話番号および電子メールアドレス等が記憶される。
【0046】
従来と同様、携帯電話2を通常の携帯通信端末として使用する際には、マイク11から入力された音声が音声処理部16でA/D変換されて中央制御部(CPU)17に転送され、更に、中央制御部17で通信形式データに変換された後、送受信部13で変調されて内蔵式もしくは伸縮式のアンテナ18を介して外部に送信される。
【0047】
また、アンテナ18で受信された通信電波は送受信部13で復調されて中央制御部17に転送され、音声データに変換されてから、音声処理部16でD/A変換等の処理操作を受けてスピーカ12から音声として出力される。
【0048】
キー操作部19は、電話番号の入力操作等の場合にはテンキーとして使用され、また、電子メールの作成等に際してはテキストデータ入力用のカナキー等として利用される。更に、本実施形態においては、此のキー操作部19が、コミュニケーション条件や通信範囲特定条件の設定操作に際してのデータ入力手段としても利用される。
【0049】
キー操作部19を利用した設定されたコミュニケーション条件や通信範囲特定条件および個人特定情報はデータメモリ部15に一時記憶され、設定操作の完了後、送受信部13で変調されて内蔵式もしくは伸縮式のアンテナ18を介して最寄りの基地局8に当該携帯電話2の固体番号と共に送信され、データメモリ部15の一時記憶が破棄される。
【0050】
ROM20には、通話や電子メールの送受信等に必要とされる処理を実行するための制御プログラムに加え、本実施形態においては、特に、中央制御部17をコミュニケーション条件や通信範囲特定条件の設定および送信の実現に必要とされる設定送信機能実現手段およびコミュニケーションサービスの開始準備が整ったことをユーザーに知らせるために必要とされる通知機能実現手段として作動させるためのアプリケーションプログラムが実装されている。
【0051】
携帯電話2には、PoCサービスのような音声ベースのコミュニケーションやチャットおよびファイル転送等を始めとするIMサービスのようなテキストベースのコミュニケーション更には対戦型ゲームでのコミュニケーションを実現するための専用のアプリケーションも実装されているが、これらのコミュニケーションの内容それ自体に関しては公知であり、また、本発明の要旨との直接の関連もないので説明を割愛する。
【0052】
図3は携帯電話2の中央制御部17によって実行される処理の概略を示したフローチャート、また、図4〜図6は管理サーバ4を構成するサービス管理サーバ4a,プレゼンス情報管理サーバ4b,位置情報管理サーバ4cによって実行される全体的な処理の流れを簡略化して示したフローチャートである。
【0053】
以下、図3〜図6のフローチャートを参照して本実施形態におけるコミュニケーションサービスシステム1の全体的な処理動作について具体的に説明する。
サービス管理サーバ4a,プレゼンス情報管理サーバ4b,位置情報管理サーバ4cは、ワークステーションあるいはパーソナルコンピュータ等の一般的なコンピュータで構成され、各々、サービス管理手段,プレゼンス情報管理手段,位置情報管理手段として機能する。
【0054】
携帯電話2の中央制御部17は、コミュニケーション条件や通信範囲特定条件および個人特定情報に関わる設定要求がキー操作部19を介してユーザーから入力されているか否かを判定し(ステップa1)、設定要求が入力されていなければ、更に、管理サーバ4の一部を構成するサービス管理サーバ4aからのサービス開始通知が送受信部13によって受信されているか否かを判定する(ステップa7)。
【0055】
ステップa1,ステップa7の判定結果が共に偽となり、コミュニケーション条件や通信範囲特定条件および個人特定情報に関わる設定要求がなく、サービス開始通知の受信も検出されていないことが明らかとなった場合には、この時点でコミュニケーションサービスに関連した処理を実行する必要はないので、携帯電話2の中央制御部17は、通常の通話やメールの送受信等に必要とされる従来どおりの処理を行って当該周期の処理を終え(ステップa11)、コミュニケーション条件や通信範囲特定条件および個人特定情報に関わる設定要求の入力、もしくは、サービス開始通知の受信が検出されるのを待ちながら(ステップa1,ステップa7)、従来どおりの処理を繰り返し実行することになる(ステップa11)。
【0056】
ここで、コミュニケーション条件や通信範囲特定条件あるいは個人特定情報を設定するためにユーザーが携帯電話2のキー操作部19を操作すると、携帯電話2の中央制御部17はステップa1の判定処理で此の操作を検出し、まず、コミュニケーション条件や通信範囲特定条件の設定に必要とされるフォームの送信をサービス管理サーバ4aに要求するためのフォーム送信要求信号を送受信部13およびアンテナ18を介して最寄りの基地局8に当該携帯電話2の固体番号と共に送信し(ステップa2)、サービス管理サーバ4aからフォームが送信されるのを待つ待機状態に入る(ステップa3)。
【0057】
一方、管理サーバ4の一部を構成するサービス管理サーバ4aは、ステップb1の判定処理を所定周期毎に繰り返し実行してフォーム送信要求信号の受信を待機しており、前述のようにして携帯電話2の固体番号と共に送信されたフォーム送信要求信号は、ステップb1の判定処理でサービス管理サーバ4aによって検出される。
【0058】
フォーム送信要求信号を受信したサービス管理サーバ4aは、図示しない記憶装置に登録されているフォームを読み出し、ネットワーク3および基地局8を経由して対応する固体番号の携帯電話2にフォームのデータを送信する(ステップb2)。
【0059】
サービス管理サーバ4aからのフォームの送信はステップa3の判定処理で携帯電話2の中央制御部17によって検出され、携帯電話2の中央制御部17は、このフォームをディスプレイ14に表示する(ステップa4)。
【0060】
そして、設定送信機能実現手段として機能する中央制御部17は、ユーザーがキー操作部19を操作してコミュニケーション条件や通信範囲特定条件あるいは個人特定情報を入力する度に此れをデータメモリ部15に順次一時記憶して入力操作を受け付け(ステップa5)、設定操作の完了後、これらのコミュニケーション条件や通信範囲特定条件あるいは個人特定情報を送受信部13およびアンテナ18を介して最寄りの基地局8に当該携帯電話2の固体番号と共に送信する(ステップa6)。
【0061】
ステップb3の判定処理を所定周期毎に繰り返し実行してコミュニケーション条件や通信範囲特定条件の受信を待機しているサービス管理サーバ4aは、ステップb3の判定処理で携帯電話2からの情報の送信を検出して此の情報をプレゼンス情報管理サーバ4bに引き渡し、プレゼンス情報管理サーバ4bが、此の情報を当該携帯電話2の固体番号に対応させて登録情報データベース5に記憶させる(ステップb4)。
【0062】
具体的には、プレゼンス情報管理サーバ4bは、まず、当該携帯電話2の固体番号が登録情報データベース5の何れかのレコードに記憶されているか否かを判定し、何れのレコードにも記憶されていない場合には、此の情報が当該携帯電話2に対して設定される最初のコミュニケーション条件や通信範囲特定条件あるいは個人特定情報であることを意味するので、登録情報データベース5の新規レコードに当該携帯電話2の固体番号と其のコミュニケーション条件および通信範囲特定条件と個人特定情報を対応させて新たに記憶させ、また、当該携帯電話2の固体番号が登録情報データベース5の何れかのレコードに記憶されている場合には、此の情報が当該携帯電話2に対して現時点で設定されているコミュニケーション条件や通信範囲特定条件あるいは個人特定情報をモデファイするための情報であることを意味するので、登録情報データベース5において当該携帯電話2の固体番号に対応する情報の一部の書き換え或いは全部の書き換え処理を行う。
【0063】
以上が、各携帯電話2毎のコミュニケーション条件と通信範囲特定条件および個人特定情報を登録情報データベース5に記憶させるために必要とされる処理である。
【0064】
以下、登録情報データベース5には携帯電話2の固体番号と其のコミュニケーション条件および通信範囲特定条件ならびに個人特定情報が既に多数記憶されているものとして説明する。
【0065】
各レコードの構造は、前述したとおり、固体番号,コミュニケーション(ONまたはOFF),音声ベース(ONまたはOFF),テキストベース(ONまたはOFF),対戦型ゲーム(ONまたはOFF),コンタクトリスト(個人特定情報/個人特定情報/個人特定情報/・・・),通信範囲(半径100メートルまたは半径500メートルあるいは半径1000メートル),個人特定情報,現在位置(X,Y)の体裁となっている。
【0066】
このうち、各携帯電話2の現在位置(X,Y)は、既に述べたように、位置情報管理サーバ4cが行う所定周期毎の更新処理によって逐次更新して書き換えられる(ステップb5)。
【0067】
また、管理サーバ4の一部を構成するサービス管理サーバ4aは、サービス開始通知を送信すべき携帯電話2を検出し、この携帯電話2にサービス開始通知を送信するために必要とされる処理を所定周期毎に繰り返し実行している。
【0068】
所定周期毎の処理で、サービス管理サーバ4aは、まず、この時点で携帯電話2の固体番号に対応して登録情報データベース5に記憶されている情報を最初の1レコードだけ登録情報データベース5から読み込み(ステップb6)、このレコードに記憶されているコミュニケーション条件のうち、コミュニケーション可否情報の設定がONとなっているか否か、つまり、この携帯電話2のユーザーにコミュニケーションへの参加意思があるか否かを判定する(ステップb7)。
【0069】
コミュニケーション可否情報の設定がOFFであれば当該携帯電話2のユーザーにはコミュニケーションに参加する意思がないことを意味するので、何れにしても、此の携帯電話2に対してサービス開始通知を送信する必要はなく、従って、この携帯電話2に関連するコミュニケーション条件や通信範囲特定条件および其の現在位置について此れ以上の分析を行う必要もない。
【0070】
従って、ステップb7の判定結果が偽となった場合、サービス管理サーバ4aは、今回の処理で読み込んだレコードが登録情報データベース5の最後のレコードであるか否かを判定し(ステップb19)、最後のレコードでなければ、ステップb6の処理に移行して登録情報データベース5に記憶されている次の1レコードの情報を読み込み、この1レコードを分析対象として前記と同様の処理を繰り返し実行する。
また、今回の処理で読み込んだレコードが登録情報データベース5の最後のレコードであれば、サービス開始通知を送信する必要のある携帯電話2の検出および当該携帯電話2に対するサービス開始通知の送信に関わる一連の処理が全て終っていることを意味するので、サービス管理サーバ4aは、此の処理を終了して初期の待機状態に戻る。
【0071】
一方、ステップb7の判定結果が真となった場合、つまり、現時点で読み込まれているレコードに記憶されている携帯電話2のコミュニケーション可否情報の設定がONであって、当該携帯電話2のユーザーにコミュニケーションに参加する意思があることが明らかとなった場合には、サービス管理サーバ4aは、まず、此のレコードに記憶されたコミュニケーション条件や通信範囲特定条件に適合した他の携帯電話2の数を計数するカウンタCの値を0に初期化し(ステップb8)、このレコードのコミュニケーション条件にコンタクトリストが記憶されているか否かを判定する(ステップb9)。
【0072】
ステップb9の判定結果が真となってコンタクトリストが記憶されていることが明らかとなった場合には、此のレコードのコミュニケーション条件や通信範囲特定条件に適合する他の携帯電話2を検索する範囲が、当該コンタクトリストに記憶された個人特定情報に対応したレコードのみに絞り込まれ、また、コンタクトリストが記憶されていなければ、此のレコードのコミュニケーション条件や通信範囲特定条件に適合する他の携帯電話2の検索範囲は、登録情報データベース5の全てのレコードにまで及ぶ。
【0073】
まず、現時点で読み込まれているレコードのコミュニケーション条件にコンタクトリストが記憶されている場合の処理動作について説明する。
【0074】
現時点で読み込まれているレコードのコミュニケーション条件にコンタクトリストが記憶されている場合、サービス管理サーバ4aは、まず、当該レコードにおける(個人特定情報/個人特定情報/個人特定情報/・・・)のコンタクトリストから最初の個人特定情報を1つ読み込み(ステップb10)、このレコードを除く他のレコードの全てを検索対象として、この最初の個人特定情報と同じ個人特定情報を其の携帯電話2のユーザーの個人特定情報として記憶したレコードを登録情報データベース5から1つのみ求め(ステップb11)、現時点で読み込まれているレコードに記憶されている現在位置(X,Y)と求められたレコードに記憶されている現在位置(X,Y)に基いて、現時点で読み込まれているレコードに固体番号を記憶されている携帯電話2と前記求められたレコードに固体番号を記憶されている携帯電話2との間の離間距離を算出し、更に、現時点で読み込まれているレコードに記憶されている通信範囲特定条件と前記求められたレコードに記憶されている通信範囲特定条件のうち範囲の狭い方の通信範囲特定条件を求め、算出された離間距離が此の通信範囲特定条件の範囲内にあるか否か、つまり、両携帯電話2間の離間距離が通信範囲特定条件をクリアしているか否かを判定する(ステップb12)。
【0075】
例えば、両携帯電話2間の離間距離が200メートルで、現時点で読み込まれているレコードに記憶されている通信範囲特定条件が半径100メートル以内、かつ、求められたレコードに記憶されている通信範囲特定条件が半径500メートル以内であったとすれば、両者間の離間距離200メートルが範囲の狭い方の通信範囲特定条件100メートルを超えているので判定結果は偽、また、両者間の離間距離が300メートルで、現時点で読み込まれているレコードに記憶されている通信範囲特定条件が半径1000メートル以内、かつ、求められたレコードに記憶されている通信範囲特定条件が半径500メートル以内であったとすれば、両者間の離間距離300メートルは範囲の狭い方の通信範囲特定条件500メートルの範囲内にあるので判定結果は真ということになる。
【0076】
ステップb12の判定結果が偽となった場合には、現時点で読み込まれているレコードに記憶されている通信範囲特定条件と前記求められたレコードに記憶されている通信範囲特定条件のうち少なくとも一方の条件が両携帯電話2間の離間距離との関係において満たされていないことを意味するので、現時点で読み込まれているレコードに固体番号を記憶されている携帯電話2と前記求められたレコードに固体番号を記憶されている携帯電話2との間でのコミュニケーションサービスは成立しない。
【0077】
また、ステップb12の判定結果が真となった場合には、現時点で読み込まれているレコードに固体番号を記憶されている携帯電話2と前記求められたレコードに固体番号を記憶されている携帯電話2との間で少なくとも通信範囲特定条件は満たされていることを意味するので、サービス管理サーバ4aは、更に、当該レコードにおけるコミュニケーション条件のうちコミュニケーションの態様を表す情報と前記求められたレコードに記憶されているコミュニケーションの態様を表す情報との間に互換性があるか否か、および、前記求められたレコードに記憶されているコミュニケーション可否情報の設定がONとなっているか否かを判定する(ステップb13)。
【0078】
コミュニケーションの態様を表す情報は、この実施形態の場合、音声ベース(ONまたはOFF),テキストベース(ONまたはOFF),対戦型ゲーム(ONまたはOFF)の3種であり、このうちONに設定されている項目が全て一致していることを以って互換性ありと判定するか、あるいは、ONに設定されている項目のうち少なくとも一部の項目が重複していることを以って互換性ありと判定するかは設計上の問題である。
但し、前記求められたレコードに記憶されているコミュニケーション可否情報の設定がOFFとなっている場合には、このレコードに固体番号を記憶された携帯電話2のユーザーにコミュニケーションへの参加意思がないことを意味するので、コミュニケーションの態様を表す情報の一致不一致を問わず無条件に互換性なしと判定する。
【0079】
ステップb13の判定結果が偽となった場合には、現時点で読み込まれているレコードにコミュニケーション条件として記憶されているコミュニケーション態様と前記求められたレコードに記憶されているコミュニケーション態様とが全く一致しないか、または、コミュニケーション態様自体が一致していても相手方のユーザーつまり前記求められたレコードに固体番号を記憶された携帯電話2のユーザーにコミュニケーションの意思がないことを意味するので、現時点で読み込まれているレコードに固体番号を記憶されている携帯電話2と前記求められたレコードに固体番号を記憶されている携帯電話2との間でのコミュニケーションサービスは成立しない。
【0080】
従って、ステップb12もしくはステップb13の判定結果が偽となった場合、サービス管理サーバ4aは、今回の処理でコンタクトリストから読み込んだ個人特定情報が当該コンタクトリストの最後のものであるか否かを判定する(ステップb16)。
そして、最後の個人特定情報でなければ、サービス管理サーバ4aは、ステップb10の処理に移行して当該レコードのコンタクトリストに記憶されている次の個人特定情報を1つ読み込み、此の個人特定情報に基いて前記と同様の処理を繰り返し実行する。
また、今回の処理で読み込んだ個人特定情報が当該コンタクトリストの最後のものであれば、当該コンタクトリストによって指定された個人特定情報でレコードを特定される全ての携帯電話2と、現時点すなわちステップb6の処理で読み込まれているレコードに固体番号を記憶されている携帯電話2との間のコミュニケーションサービスの適否判定が全て完了したことを意味するので、サービス管理サーバ4aは、此の処理を終了して次の処理へと移行する。
【0081】
此れに対し、ステップb13の判定結果が真となった場合には、現時点で読み込まれているレコードに固体番号を記憶されている携帯電話2と前記求められたレコードに固体番号を記憶されている携帯電話2との間で通信範囲特定条件が満たされると共にコミュニケーションの態様に関わる互換性も保証され、併せて、前記求められたレコードに固体番号を記憶された携帯電話2のユーザーにコミュニケーションへの参加意思があることを意味するので、サービス管理サーバ4aは、前記求められたレコードに記憶されている固体番号をサービス開始通知の送信対象としてコミュニケーションリストに追加し(ステップb14)、現時点で読み込まれているレコードに記憶されたコミュニケーション条件や通信範囲特定条件に適合した他の携帯電話2の数を計数するカウンタCの値を1インクリメントした後(ステップb15)、前記と同様にしてステップb16の判定処理に移行する。
【0082】
このようにして、現時点で読み込まれているレコードにおけるコンタクトリストによって指定された個人特定情報で特定される全ての携帯電話2に対し、現時点で読み込まれているレコードに固体番号を記憶されている携帯電話2との間のコミュニケーションサービスの適不適が判定され、最終的に、ステップb16の判定結果が真となった時点で、コンタクトリストによって指定された個人特定情報で特定される携帯電話2のうち、現時点で読み込まれているレコードに固体番号を記憶されている携帯電話2との間でコミュニケーションサービスを実行することが適当であると判定された全ての携帯電話2の固体番号がコミュニケーションリストに一時記憶され、また、カウンタCには其の個数が記憶されることになる。
【0083】
次いで、サービス管理サーバ4aは、カウンタCの現在値が1以上であるか否か、つまり、現時点で読み込まれているレコードのコンタクトリストによって指定された個人特定情報で特定される携帯電話2のうち、現時点で読み込まれているレコードに固体番号を記憶されている携帯電話2との間でコミュニケーションサービスを実行する必要のある携帯電話2が1つ以上存在するか否かを判定する(ステップb17)。
【0084】
カウンタCの現在値が1以上であれば、現時点で読み込まれているレコードに固体番号を記憶されている携帯電話2と当該時点でコミュニケーションリストに固体番号を記憶されている携帯電話2に対して相互的なコミュニケーションサービスを提供することが可能であることを意味するので、サービス管理サーバ4aは、現時点で読み込まれているレコードつまり直前に実施されたステップb6の処理で読み込まれたレコードに固体番号を記憶された携帯電話2と当該時点でコミュニケーションリストに固体番号を記憶されている携帯電話2の全てに対してネットワーク3および各々の基地局8を経由してサービス開始通知を送信する(ステップb18)。
【0085】
サービス管理サーバ4aから送信されたサービス開始通知は、ステップa7の判定処理で携帯電話2の中央制御部17によって検出され、通知機能実現手段として機能する中央制御部17が、通知手段として機能するディスプレイ14にメッセージやアイコン等を表示し、ユーザーにコミュニケーションサービスの開始準備が整ったことを知らせる(ステップa8)。
【0086】
前述したとおり、PoCサービスのような音声ベースのコミュニケーションやチャットおよびファイル転送等を始めとするIMサービスのようなテキストベースのコミュニケーション更には対戦型ゲーム等のコミュニケーションサービスそれ自体は公知であり、ユーザーは、キー操作部19からの入力操作によって自分が実行したいサービスを適宜に選択し(ステップa9)、対応するアプリケーションプログラムを起動させて、このアプリケーションプログラムによって所望するコミュニケーションサービスを実行する(ステップa10)。
【0087】
あるいは、コミュニケーションサービスの開始準備が整ったことを知らせるメッセージやアイコン等の表示を無視し、通常の通話やメールの送受信等に必要とされる従来どおりの処理を継続しても構わない(ステップa11)。
【0088】
なお、ステップb17の判定処理においてカウンタCの現在値が0のままであれば、現時点で読み込まれているレコードに固体番号を記憶されている携帯電話2との間でコミュニケーションサービスを実行することのできる携帯電話2は存在しないことを意味するので、ステップb18の処理は非実行とされる。
【0089】
次いで、サービス管理サーバ4aは、今回の処理で読み込んだレコードつまり直前に実施されたステップb6の処理で読み込んだレコードが登録情報データベース5の最後のレコードであるか否かを判定し(ステップb19)、最後のレコードでなければ、ステップb6の処理に移行して登録情報データベース5に記憶されている次の1レコードの情報を読み込み、この1レコードを対象として前記と同様の処理を繰り返し実行する。
つまり、登録情報データベース5のレコードに固体番号を記憶された全ての携帯電話2に対して前記と同様の処理操作が行われることになる。
また、今回の処理で読み込んだレコードが登録情報データベース5の最後のレコードであれば、登録情報データベース5に固体番号を記憶された全ての携帯電話2について、サービス開始通知を送信する必要のある携帯電話2の検出および当該携帯電話2に対するサービス開始通知の送信に関わる一連の処理が全て終っていることを意味するので、サービス管理サーバ4aは、此の処理を終了して初期の待機状態に戻る。
【0090】
次に、前述したステップb9の判定結果が偽となり、現時点で読み込まれているレコードのコミュニケーション条件にコンタクトリストが記憶されていないことが明らかとなった場合の処理、つまり、現時点で読み込まれているレコードのコミュニケーション条件や通信範囲特定条件を登録情報データベース5に登録されている全てのレコードの其れと比較する必要が生じた場合の処理について簡単に説明する。
【0091】
この場合、サービス管理サーバ4aは、まず、現時点で読み込まれているレコードつまり直前に実施されたステップb6の処理で読み込まれたレコードを除く最初の1レコードを情報データベース5から読み込み(ステップb20)、ステップb6の処理で読み込まれたレコードに記憶されている現在位置(X,Y)とステップb20の処理で読み込まれたレコードに記憶されている現在位置(X,Y)に基いて、ステップb6の処理で読み込まれたレコードに固体番号を記憶されている携帯電話2とステップb20の処理で読み込まれたレコードに固体番号を記憶されている携帯電話2との間の離間距離を算出し、更に、ステップb6の処理で読み込まれたレコードに記憶されている通信範囲特定条件とステップb20の処理で読み込まれたレコードに記憶されている通信範囲特定条件のうち範囲の狭い方の通信範囲特定条件を求め、算出された離間距離が此の通信範囲特定条件の範囲内にあるか否か、つまり、両携帯電話2間の離間距離が通信範囲特定条件をクリアしているか否かを判定する(ステップb21)。
【0092】
ステップb21の判定結果が偽となった場合には、ステップb6の処理で読み込まれたレコードに記憶されている通信範囲特定条件とステップb20の処理で読み込まれたレコードに記憶されている通信範囲特定条件のうち少なくとも一方の条件が両携帯電話2間の離間距離との関係において満たされていないことを意味するので、ステップb6の処理で読み込まれたレコードに固体番号を記憶されている携帯電話2とステップb20の処理で読み込まれたレコードに固体番号を記憶されている携帯電話2との間でのコミュニケーションサービスは成立しない。
【0093】
また、ステップb21の判定結果が真となった場合には、ステップb6の処理で読み込まれたレコードに固体番号を記憶されている携帯電話2とステップb20の処理で読み込まれたレコードに固体番号を記憶されている携帯電話2との間で少なくとも通信範囲特定条件は満たされていることを意味するので、サービス管理サーバ4aは、更に、これらのレコードにおけるコミュニケーション条件のうちコミュニケーションの態様を表す情報の間に互換性があるか否か、および、ステップb20の処理で読み込まれたレコードに記憶されているコミュニケーション可否情報の設定がONとなっているか否かを判定する(ステップb22)。
【0094】
前記と同様、コミュニケーションの態様を表す情報の間に互換性があった場合でも、ステップb20の処理で読み込まれたレコードに記憶されているコミュニケーション可否情報の設定がOFFとなっている場合には、このレコードに固体番号を記憶された携帯電話2のユーザーにコミュニケーションへの参加意思がないことを意味するので、コミュニケーションの態様を表す情報の一致不一致を問わず無条件に互換性なしと判定する。
【0095】
ステップb22の判定結果が偽となった場合には、ステップb6の処理で読み込まれたレコードにコミュニケーション条件として記憶されているコミュニケーション態様とステップb20の処理で読み込まれたレコードに記憶されているコミュニケーション態様とが全く一致しないか、または、コミュニケーション態様自体が一致していても相手方のユーザーつまりステップb20の処理で読み込まれたレコードに固体番号を記憶された携帯電話2のユーザーにコミュニケーションの意思がないことを意味するので、ステップb6の処理で読み込まれたレコードに固体番号を記憶されている携帯電話2とステップb20の処理で読み込まれたレコードに固体番号を記憶されている携帯電話2との間でのコミュニケーションサービスは成立しない。
【0096】
従って、ステップb21もしくはステップb22の判定結果が偽となった場合、サービス管理サーバ4aは、ステップb20の処理で読み込んだ1レコードがステップb6の処理で読み込まれたレコードを除く登録情報データベース5の最後のレコードであるか否かを判定する(ステップb25)。
そして、最後のレコードでなければ、サービス管理サーバ4aは、再びステップb20の処理に移行し、ステップb6の処理で読み込まれたレコードを除く次の1レコードを情報データベース5から読み込み、此のレコードをステップb6の処理で読み込まれたレコードとの比較対象として前記と同様の処理を繰り返し実行する。
また、ステップb20の処理で読み込んだ1レコードがステップb6の処理で読み込まれたレコードを除く登録情報データベース5の最後のものであれば、ステップb6の処理で読み込まれたレコードの内容と他の全てのレコードの内容が総当り的に比較され、ステップb6の処理で読み込んだレコードに固体番号を記憶された携帯電話2と此れを除く他の全ての携帯電話2との間のコミュニケーションサービスの適否判定が全て完了したことを意味するので、サービス管理サーバ4aは、此の処理を終了して次の処理へと移行することになる。
【0097】
一方、ステップb25の判定結果が真となった場合には、ステップb6の処理で読み込まれたレコードに固体番号を記憶されている携帯電話2とステップb20の処理で読み込まれたレコードに固体番号を記憶されている携帯電話2との間で通信範囲特定条件が満たされ、同時に、コミュニケーションの態様に関わる互換性が保証され、併せて、ステップb20の処理で読み込まれたレコードに固体番号を記憶された携帯電話2のユーザーにコミュニケーションへの参加意思があることを意味するので、サービス管理サーバ4aは、ステップb20の処理で読み込まれたレコードに記憶されている固体番号をサービス開始通知の送信対象としてコミュニケーションリストに追加し(ステップb23)、ステップb6の処理で読み込まれたレコードに記憶されたコミュニケーション条件や通信範囲特定条件に適合した他の携帯電話2の数を計数するカウンタCの値を1インクリメントした後(ステップb24)、前記と同様にしてステップb25の判定処理に移行する。
【0098】
このようにして、ステップb6の処理で読み込まれたレコードに固体番号を記憶されている携帯電話2に対し、他の全ての携帯電話2との間のコミュニケーションサービスの適不適が総当り的に判定され、最終的に、ステップb25の判定結果が真となった時点で、ステップb6の処理で読み込まれたレコードに固体番号を記憶されている携帯電話2との間でコミュニケーションサービスを実行することが適当であると判定された全ての携帯電話2の固体番号がコミュニケーションリストに一時記憶され、また、カウンタCには其の個数が記憶されることになる。
【0099】
次いで、サービス管理サーバ4aは、カウンタCの現在値が1以上であるか否か、つまり、ステップb6の処理で読み込まれたレコードに固体番号を記憶されている携帯電話2との間でコミュニケーションサービスを実行する必要のある携帯電話2が1つ以上存在するか否かを判定する(ステップb26)。
【0100】
カウンタCの現在値が1以上であれば、ステップb6の処理で読み込まれたレコードに固体番号を記憶されている携帯電話2と当該時点でコミュニケーションリストに固体番号を記憶されている携帯電話2に対して相互的なコミュニケーションサービスを提供することが可能であることを意味するので、サービス管理サーバ4aは、ステップb6の処理で読み込まれたレコードに固体番号を記憶された携帯電話2と当該時点でコミュニケーションリストに固体番号を記憶されている携帯電話2の全てに対してネットワーク3および各々の基地局8を経由してサービス開始通知を送信する(ステップb27)。
【0101】
サービス管理サーバ4aから送信されたサービス開始通知は、ステップa7の判定処理で携帯電話2の中央制御部17によって検出され、通知機能実現手段として機能する中央制御部17が、通知手段として機能するディスプレイ14にメッセージやアイコン等を表示してユーザーにコミュニケーションサービスの開始準備が整ったことを知らせる(ステップa8)。
【0102】
既に述べたとおり、PoCサービスのような音声ベースのコミュニケーションやチャットおよびファイル転送等を始めとするIMサービスのようなテキストベースのコミュニケーション更には対戦型ゲーム等のコミュニケーションサービスそれ自体は公知であり、ユーザーは、キー操作部19からの入力操作によって自分が実行したいサービスを適宜に選択し(ステップa9)、対応するアプリケーションプログラムを起動させて、このアプリケーションプログラムによって所望するコミュニケーションサービスを実行する(ステップa10)。
【0103】
あるいは、コミュニケーションサービスの開始準備が整ったことを知らせるメッセージやアイコン等の表示を無視し、通常の通話やメールの送受信等に必要とされる従来どおりの処理を継続しても構わない(ステップa11)。
【0104】
なお、ステップb26の判定処理においてカウンタCの現在値が0のままであれば、ステップb6の処理で読み込まれたレコードに固体番号を記憶されている携帯電話2との間でコミュニケーションサービスを実行することのできる携帯電話2は存在しないことを意味するので、ステップb27の処理は非実行とされる。
【0105】
次いで、サービス管理サーバ4aは、直前に実施されたステップb6の処理で読み込んだレコードが登録情報データベース5の最後のレコードであるか否かを判定し(ステップb19)、最後のレコードでなければ、再びステップb6の処理に移行して登録情報データベース5に記憶されている次の1レコードの情報を読み込み、この1レコードを対象として前記と同様の処理を繰り返し実行する。
また、直前に実施されたステップb6の処理で読み込んだレコードが登録情報データベース5の最後のレコードであれば、登録情報データベース5に固体番号を記憶された全ての携帯電話2について、サービス開始通知を送信する必要のある携帯電話2の検出および当該携帯電話2に対するサービス開始通知の送信に関わる一連の処理が全て終っていることを意味するので、サービス管理サーバ4aは、此の処理を終了して初期の待機状態に戻る。
【0106】
以上に述べたとおり、この実施形態では、ネットワーク3に接続されたサービス管理サーバ4aと該サービス管理サーバ4aが利用する登録情報データベース5に記憶されている各携帯電話2の現在位置(X,Y)の情報を更新する位置情報管理サーバ4c側の処理により、登録情報データベース5に記憶されている各携帯電話2の現在位置(X,Y)が常時見張られる。そして、サービス開始通知を送信する必要のある携帯電話2の検出および当該携帯電話2に対するサービス開始通知の送信に関わる一連の処理において、サービス管理サーバ4aが、その時点で評価対象としている携帯電話2のコミュニケーション条件すなわちステップb6の処理で読み込まれたレコードのコミュニケーション条件と、その比較対象となる携帯電話2のコミュニケーション条件つまりステップb11(コンタクトリストが設定されている場合)もしくはステップb20(コンタクトリストが設定されていない場合)の処理で読み込まれたレコードのコミュニケーション条件との適不適を判定し、両者間に適正があり、且つ、両者の通信範囲特定条件のうち狭い方の通信範囲特定条件を満たす携帯電話2が比較対象として1つ以上検出された場合に限り、サービス管理サーバ4aが、当該時点で評価対象および比較対象としている携帯電話2、つまり、ステップb6の処理で読み込まれたレコードに固体番号を記憶されている携帯電話2と、その時点でコミュニケーションリストに固体番号を記憶されている携帯電話2に対して積極的にサービス開始通知を送信し、これを受けた携帯電話2がディスプレイ14へのメッセージ表示等によってコミュニケーションサービスの開始準備が整ったことをユーザーに知らせるようにしている。
【0107】
このように、コミュニケーション条件や通信範囲特定条件および個人特定情報の最初の登録作業に必要とされる操作を除き、ユーザーによる携帯電話2の格別な操作は必要なく、サービス管理サーバ4aの側からプッシュするかたちでユーザーにコミュニケーションサービスの利用を自動的に促すことができるので、コミュニケーションの相手を求める際のユーザー側の操作が簡略化され、また、システムを管理する側からすれば、コミュニケーションサービスの利用を積極的にユーザーに促すことができるというメリットがある。
【0108】
この際、コミュニケーションへの参加を希望しないユーザーは、コミュニケーション可否情報の設定に関わる選択肢をOFFに設定しておけばよい。これにより、サービス開始通知を送信する必要のある携帯電話2の検出および当該携帯電話2に対するサービス開始通知の送信に関わる一連の処理において、当該ユーザーが所有する携帯電話2の固体番号が評価対象(ステップb7)および比較対象(ステップb13,ステップb22)から外され、当該ユーザーが所有する携帯電話2へのサービス開始通知の送信は行われなくなり、其の時点でコミュニケーションへの参加を希望していないユーザーに煩わしい思いをさせる心配がなくなる。コミュニケーション可否情報のON/OFF設定はユーザーが自らの携帯電話2を利用して変更できるので、ユーザー各人の都合により、コミュニケーションの可否を自由に選択することが可能である。
【0109】
また、ユーザーが利用するコミュニケーションの態様として音声ベース,テキストベース,対戦型ゲーム等を選択的に設定できるので、その時点でユーザーが必要としていないコミュニケーションについては、コミュニケーション可否情報のON/OFF設定に関わらず、これを拒絶することが可能である。
【0110】
更に、コミュニケーションの対象とする携帯電話2を制限するコンタクトリストに設定する個人特定情報としては、ユーザーの属性に直結する氏名,電話番号,電子メールアドレス等の他、ユーザーの属性とは無関係なハンドル名を利用することができるため、ユーザーの属性に直結する実質的な個人情報を秘匿した状態で他人とのコミュニケーションを図ることが可能であり、また、他のユーザーのハンドル名をコンタクトリストに登録してコミュニケーションの範囲を制限することもできる。つまり、ユーザーの属性に直結する個人情報に基づいて行っていた従来どおりの閉じたコミュニケーションに加え、実質的な個人情報の秘匿性を確保し、プライバシーを守った上でのオープンなコミュニケーションを実現することで、新たなコミュニケーションサービスを提供することが可能となる。
【0111】
更に、コミュニケーション条件や通信範囲特定条件は全てユーザーの側から設定できるので、ユーザーが意図しないコミュニケーションへの参加を強要されることは一切ない。
【0112】
また、ユーザー間のコミュニケーションはユーザーが設定したハンドル名で行うことができるので、ユーザーの属性に直結する氏名,電話番号,電子メールアドレス等をユーザーが積極的に公開しない限り、このサービスの利用によって実質的な個人情報が流出する恐れは全くない。
【0113】
なお、携帯電話2の中央制御部17を設定送信機能実現手段および通知機能実現手段として作動させるためのアプリケーションプログラムは、例えば、Java(Javaは登録商標である。)もしくは専用にプログラムされたNativeアプリケーションにより実現される。
【0114】
また、携帯電話2がこの種のアプリケーションプログラムを搭載していない場合には、例えば、コミュニケーション条件や通信範囲特定条件の設定に必要とされるフォームをサービス管理サーバ4aから携帯電話2に送信し、このフォームに応じてユーザーが携帯電話2で設定したコミュニケーション条件や通信範囲特定条件を携帯電話2からサービス管理サーバ4aに送り返す代わりに、書式の決まった電子メールを利用して携帯電話2からサービス管理サーバ4aにコミュニケーション条件や通信範囲特定条件を送信することによってコミュニケーション条件や通信範囲特定条件の設定作業を行うことが可能であり、更には、コミュニケーションサービスの開始準備が整ったことをサービス管理サーバ4aから携帯電話2に知らせるサービス開始通知や、コミュニケーションサービスの開始準備が整ったことを携帯電話2からユーザーに知らせるための通知機能に代えて、サービス開始準備が整ったことをユーザーに知らせる電子メール(望ましくは、其の本文ではなく差出人や件名等のヘッダに相当する部分にサービス開始準備の確立を記述した電子メール)をサービス管理サーバ4aから携帯電話2に送信するといったことも可能である。
【0115】
この実施形態ではサービス管理手段として機能するサービス管理サーバ4a,プレゼンス情報管理手段として機能するプレゼンス情報管理サーバ4b,位置情報管理手段として機能する位置情報管理サーバ4cを用いて管理サーバ4を構成しているが、これは単にサーバの負荷を分散させるための措置に過ぎず、これらの機能を単一のサーバによって実現したり、あるいは、更に多数のサーバに各種の機能を分散して実装するといったことも可能である。全体としてのサーバの数をどのようなものにするか、更には、どのサーバにどの機能を実装するかといったことは単に設計上の問題に過ぎない。
また、この実施形態では登録情報データベース5,位置情報データベース6,ユーザー情報データベース7を各々に独立したハードディスク等の記憶装置の中に設け、サービス管理サーバ4a,プレゼンス情報管理サーバ4b,位置情報管理サーバ4cが必要に応じて各記憶装置にアクセスしてデータの登録や更新および書き込み操作や検索処理を行うようにしているが、これらのデータベースを単一の記憶装置の内部に設けるようにしてもよく、この点に関しても、前記と同様、単に設計上の問題である。
【図面の簡単な説明】
【0116】
【図1】本発明のコミュニケーションサービス方法を適用した一実施形態のコミュニケーションサービスシステムの構成の概略について示した機能ブロック図である。
【図2】携帯通信端末の一種である携帯電話の一般的な構成について示した機能ブロック図である。
【図3】携帯電話の中央制御部によって実行される処理の概略を示したフローチャートである。
【図4】管理サーバを構成するサービス管理サーバ,プレゼンス情報管理サーバ,位置情報管理サーバによって実行される全体的な処理の流れを簡略化して示したフローチャートである。
【図5】管理サーバを構成するサービス管理サーバ,プレゼンス情報管理サーバ,位置情報管理サーバによって実行される全体的な処理の流れを簡略化して示したフローチャートの続きである。
【図6】管理サーバを構成するサービス管理サーバ,プレゼンス情報管理サーバ,位置情報管理サーバによって実行される全体的な処理の流れを簡略化して示したフローチャートの続きである。
【符号の説明】
【0117】
1 コミュニケーションサービスシステム
2 携帯電話(携帯通信端末(通信端末))
3 ネットワーク
4 管理サーバ
4a サービス管理サーバ(管理サーバの一部,サービス管理手段)
4b プレゼンス情報管理サーバ(管理サーバの一部,プレゼンス情報管理手段)
4c 位置情報管理サーバ(管理サーバの一部,位置情報管理手段)
5 登録情報データベース(データベースの一部)
6 位置情報データベース(データベースの一部)
7 ユーザー情報データベース(データベースの一部)
8 基地局
9 位置情報検出サーバ
10 位置情報算出サーバ
11 マイク
12 スピーカ
13 送受信部
14 ディスプレイ(通知手段)
15 データメモリ部
16 音声処理部
17 中央制御部(設定送信機能実現手段,通知機能実現手段)
18 アンテナ
19 キー操作部
20 ROM

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークに接続可能な通信端末を利用して不特定の通信端末間でデータの送受信を行うコミュニケーションサービスシステムにおいて、
前記通信端末から送信されたコミュニケーション条件および通信範囲特定条件と前記各通信端末の現在位置を記憶するデータベースと、
前記通信端末から送信されたコミュニケーション条件および通信範囲特定条件を受信して各通信端末毎に前記データベースに記憶させると共に前記各通信端末の現在位置を前記データベースに逐次更新して記憶させ、前記各通信端末の現在位置を常時見張り、前記データベースに記憶されている各通信端末毎のコミュニケーション条件および通信範囲特定条件と現在位置とに基いて、当該通信端末のコミュニケーション条件と当該通信端末を除く他の通信端末のコミュニケーション条件との適否を判定すると共に、当該通信端末と他の通信端末との間の離間距離を求め、該離間距離が当該通信端末の通信範囲特定条件と前記他の通信端末の通信範囲特定条件のうち範囲の狭い方の通信範囲特定条件の範囲内にあるか否かを判定し、コミュニケーション条件が適し且つ離間距離が前記範囲の狭い方の通信範囲特定条件の範囲内にある他の通信端末が検出された場合に、当該通信端末と前記他の通信端末に対してコミュニケーションサービスの開始準備が整ったことを意味するサービス開始通知を送信する管理サーバとを設け、
該管理サーバを前記ネットワークに接続する一方、
前記通信端末には、前記コミュニケーション条件および通信範囲特定条件を設定して前記管理サーバに送信する設定送信機能と、前記管理サーバから送信されたサービス開始通知を受信してユーザーにコミュニケーションサービスの開始準備が整ったことを知らせる通知機能を設けたことを特徴とするコミュニケーションサービスシステム。
【請求項2】
前記コミュニケーション条件は、コミュニケーションへの参加不参加のユーザーの意思を表すコミュニケーション可否情報を含み、前記当該通信端末と前記他の通信端末の少なくとも一方のコミュニケーション可否情報が不参加に設定されている場合には、前記管理サーバが、コミュニケーション条件の適否を不適と判定するようにしたことを特徴とする請求項1記載のコミュニケーションサービスシステム。
【請求項3】
前記コミュニケーション条件は、ユーザーが利用するコミュニケーションの態様を表す情報を含み、前記当該通信端末と前記他の通信端末のコミュニケーションの態様が一致しない場合には、前記管理サーバが、コミュニケーション条件の適否を不適と判定するようにしたことを特徴とする請求項1または請求項2記載のコミュニケーションサービスシステム。
【請求項4】
前記コミュニケーション条件は、コミュニケーションの対象とする通信端末を制限するコンタクトリストを含み、前記他の通信端末が前記コンタクトリストにリストされていない場合には、前記管理サーバが、コミュニケーション条件の適否を不適と判定するようにしたことを特徴とする請求項1,請求項2または請求項3記載のコミュニケーションサービスシステム。
【請求項5】
前記管理サーバは、前記ネットワークを介して前記通信端末との間でデータの送受信を行い、前記各通信端末の現在位置を常時見張り、前記データベースに記憶されている各通信端末毎のコミュニケーション条件および通信範囲特定条件と現在位置とに基いて、当該通信端末のコミュニケーション条件と当該通信端末を除く他の通信端末のコミュニケーション条件との適否を判定すると共に、当該通信端末と他の通信端末との間の離間距離を求め、該離間距離が当該通信端末の通信範囲特定条件と前記他の通信端末の通信範囲特定条件のうち範囲の狭い方の通信範囲特定条件の範囲内にあるか否かを判定し、コミュニケーション条件が適し且つ離間距離が前記範囲の狭い方の通信範囲特定条件の範囲内にある他の通信端末が検出された場合に、当該通信端末と前記他の通信端末に対してコミュニケーションサービスの開始準備が整ったことを意味するサービス開始通知を送信するサービス管理サーバと、
前記サービス管理サーバが受信したコミュニケーション条件および通信範囲特定条件を前記データベースに記憶させるプレゼンス情報管理サーバと、
前記各通信端末の現在位置を検出して前記データベースに逐次更新して記憶させる位置情報管理サーバとによって構成されていることを特徴とする請求項1,請求項2,請求項3または請求項4記載のコミュニケーションサービスシステム。
【請求項6】
前記通信端末が携帯通信端末によって構成されていることを特徴とする請求項1,請求項2,請求項3,請求項4または請求項5記載のコミュニケーションサービスシステム。
【請求項7】
ネットワークに接続可能な通信端末を利用して不特定の通信端末間でデータの送受信を行うコミュニケーションサービス方法において、
ユーザーが設定したコミュニケーション条件および通信範囲特定条件を予め各通信端末毎にデータベースに記憶させておく一方、各通信端末の現在位置を逐次検出して前記データベースに更新して記憶させ、
前記各通信端末の現在位置を常時見張り、前記データベースに記憶されている各通信端末毎のコミュニケーション条件および通信範囲特定条件と現在位置とに基いて、前記ネットワークに接続された管理サーバが、当該通信端末のコミュニケーション条件と当該通信端末を除く他の通信端末のコミュニケーション条件との適否を判定すると共に、当該通信端末と他の通信端末との間の離間距離を求め、該離間距離が当該通信端末の通信範囲特定条件と前記他の通信端末の通信範囲特定条件のうち範囲の狭い方の通信範囲特定条件の範囲内にあるか否かを判定し、コミュニケーション条件が適し且つ離間距離が前記範囲の狭い方の通信範囲特定条件の範囲内にある他の通信端末が検出された場合に、当該通信端末と前記他の通信端末に対してコミュニケーションサービスの開始準備が整ったことを意味するサービス開始通知を送信し、
サービス開始通知を受信した前記通信端末がユーザーにコミュニケーションサービスの開始準備が整ったことを知らせるようにしたことを特徴とするコミュニケーションサービス方法。
【請求項8】
ユーザーが通信端末を利用して設定したコミュニケーション条件および通信範囲特定条件を前記ネットワークおよび該ネットワークに接続された管理サーバを介して前記データベースに記憶させるようにしたことを特徴とする請求項7記載のコミュニケーションサービス方法。
【請求項9】
前記コミュニケーション条件は、コミュニケーションへの参加不参加のユーザーの意思を表すコミュニケーション可否情報とユーザーが利用するコミュニケーションの態様を表す情報とを含み、前記当該通信端末と前記他の通信端末の少なくとも一方のコミュニケーション可否情報が不参加に設定されている場合、および、前記当該通信端末と前記他の通信端末のコミュニケーションの態様が一致しない場合には、コミュニケーション条件の適否を不適と判定するようにしたことを特徴とする請求項7または請求項8記載のコミュニケーションサービス方法。
【請求項10】
ネットワークに接続可能な通信端末を利用して不特定の通信端末間でデータの送受信を行うコミュニケーションサービスシステムを管理するサーバを、
前記通信端末から送信されたコミュニケーション条件および通信範囲特定条件を受信して各通信端末毎にデータベースに記憶させるプレゼンス情報管理手段、
前記各通信端末の現在位置を前記データベースに逐次更新して記憶させる位置情報管理手段、および、
前記データベースに記憶されている前記各通信端末の現在位置を常時見張り、前記データベースに記憶されている各通信端末毎のコミュニケーション条件および通信範囲特定条件と現在位置とに基いて、当該通信端末のコミュニケーション条件と当該通信端末を除く他の通信端末のコミュニケーション条件との適否を判定すると共に、当該通信端末と他の通信端末との間の離間距離を求め、該離間距離が当該通信端末の通信範囲特定条件と前記他の通信端末の通信範囲特定条件のうち範囲の狭い方の通信範囲特定条件の範囲内にあるか否かを判定し、コミュニケーション条件が適し且つ離間距離が前記範囲の狭い方の通信範囲特定条件の範囲内にある他の通信端末が検出された場合に、当該通信端末と前記他の通信端末に対してコミュニケーションサービスの開始準備が整ったことを意味するサービス開始通知を送信するサービス管理手段として機能させることを特徴としたコミュニケーションサービス管理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−328564(P2007−328564A)
【公開日】平成19年12月20日(2007.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−159370(P2006−159370)
【出願日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】