説明

コロナ帯電装置およびそれを備えてなる画像形成装置

【課題】複数の放電ワイヤを有するコロナ帯電装置において、放電ワイヤの相互作用によるワイヤの振動を効果的に抑制する手法を提供する。
【解決手段】コロナ放電により対象物を帯電させる装置であって、2本の放電ワイヤと、各放電ワイヤの両端部をそれぞれの支持点で支持し、2本の放電ワイヤを並行に張架する支持部材と、各放電ワイヤに給電する給電端子とを備え、一方の放電ワイヤの支持点間の間隔と他方の放電ワイヤの支持点間の間隔とが互いに異なることを特徴とするコロナ帯電装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、2以上の放電ワイヤを有するコロナ帯電装置およびそれを備えてなる画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置の帯電装置として、張架された放電ワイヤに高電圧を印加してコロナ放電させ、感光体や用紙を帯電あるいは除電するコロナ帯電装置が知られている。中でも、高速機用に、複数の放電ワイヤを感光体の移動方向に沿って配置したものが用いられることがある。高速で移動する感光体の表面を安定して帯電させるため、移動方向に十分な幅の帯電領域を形成するためである。
【0003】
しかし、放電ワイヤをコロナ放電させると、放電ワイヤの張架方向に直交する方向に放電ワイヤが振動の振動が生じることが知られている。放電ワイヤが振動すると、放電が安定せず、断線の原因にもなる。そこで、放電ワイヤの振動を抑制するために、放電ワイヤに防振リングを付けたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。あるいは、振動防止部材(防振部材)を放電ワイヤに近接又は接触させるものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
コロナ放電に伴って放電ワイヤが振動する理由については、例えば、前記特許文献1に知見が記載されている。それによれば、電圧が印加された放電ワイヤには、異極性の電極やシールド板との間にクーロン力が働く。このクーロン力は一定ではなく、放電ワイヤに印加される電圧の変動に応じて変化する。また、コロナ放電自体が非常に短い時間間隔で断続的に発生するので、クーロン力もそれにつれて変動する。放電ワイヤに作用するクーロン力の変動に伴って、放電ワイヤは振動する。前記振動は、放電ワイヤの質量、張力、長さによって決まる固有振動周波数でより大きな振動へと発展する。図5は、従来のコロナ帯電器101の構造を示す説明図である。コロナ帯電器101は、外部の高圧電源から給電端子129を解して放電ワイヤ111および113に電圧が印加される。印加された電圧によって、放電ワイヤ111および113がコロナ放電し、それに対向して配置された図示しない対象物を帯電させる。電圧は、接地されたシールドケース123を基準電位として印加される。正極性の電圧が印加された場合、放電電流は、各放電ワイヤ111、113からシールドケース123へ流れる。シールドケース123は、接地端子131を介して、図示しないフレームに接地される。図6は、従来から知られている、コロナ放電時に放電ワイヤが振動する様子を示す説明図である。放電ワイヤ111、113に同様の振動が生じる。図6に示すように、放電ワイヤ111は、両端の支持点115と117との間で振動する。図6(a)は1次モード、図6(b)は2次モード、図6(c)は、3次のモードの例であるが、さらに高次のモードの振動もあり得る。
【特許文献1】特開昭51−16037号公報
【特許文献2】特開平5−64792号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
複数の放電ワイヤを有するコロナ帯電装置では、特に並行する2本のワイヤの間にもクーロン力が作用し、互いの振動が助長されてしまう。単一の放電ワイヤのものに比べて、放電ワイヤの断線が生じ易いことが経験的に知られている。高速機は、画像形成装置の稼働率の高い顧客に使用されるので、中低速機よりもメンテナンスの周期を長くすることが強く求められる。また、放電ワイヤの断線等によるダウンタイムは、顧客の作業効率を低下させることになるため、ダウンタイムの低減が強く求められる。
【0006】
防振部材等を用いた振動抑制対策がとられるのは勿論であるが、これは、単一の放電ワイヤにも講じられるものである。高速機用のコロナ帯電装置において、放電ワイヤの振動を効果的に抑制する手法が求められている。
【0007】
この発明は、前述したような事情を考慮してなされたものであり、複数の放電ワイヤを有するコロナ帯電装置において、放電ワイヤの相互作用によるワイヤの振動を効果的に抑制する手法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明は、コロナ放電により対象物を帯電させる装置であって、2本の放電ワイヤと、各放電ワイヤの両端部をそれぞれの支持点で支持し、2本の放電ワイヤを並行に張架する支持部材と、各放電ワイヤに給電する給電端子とを備え、一方の放電ワイヤの支持点間の間隔と他方の放電ワイヤの支持点間の間隔とが互いに異なることを特徴とするコロナ帯電装置を提供する。
【0009】
さらに、この発明は、前記コロナ帯電装置を備えてなる電子写真方式の画像形成装置を提供する。
【発明の効果】
【0010】
この発明のコロナ帯電装置は、一方の放電ワイヤの支持点間の間隔と他方の放電ワイヤの支持点間の間隔とが互いに異なるので、各放電ワイヤが異なる固有振動周波数を有する。従って、放電ワイヤ間の作用で互いの振動が助長されにくく、効果的に振動が抑制される。
【0011】
前記支持点の間隔が広いほうの放電ワイヤにおける支持点の間隔をLw、狭い方の放電ワイヤにおける支持点の間隔をLnとするとき、両者の比が、
Ln/Lw ≦ 0.97
であってもよい。このようにすれば、各放電ワイヤの固有振動周波数に十分な差異が確保される。
【0012】
また、各支持部材は、一端側の支持点と他端側の支持点とのワイヤ張架方向における中点の位置が、各放電ワイヤ間でそれぞれ異なるように配置されてもよい。このようにすれば、放電ワイヤの振動時、最大振幅の部分がズレるようにしているので、放電ワイヤ間の作用で互いの振動が助長されにくく、効果的に振動が抑制される。
さらに、ワイヤ張架方向における中点のズレ量は、4ミリメートル以上であってもよい。
【0013】
前記支持部材は、放電ワイヤと対象物との最短距離を規定する位置決め部材であってもよい。ここで、位置決め部材は、放電ワイヤと対象物との最短距離を直接的に規定するものであってもよい。このようにすれば、位置決め部材を用いて各放電ワイヤの張架長さを規定できるので、単純な構造で放電ワイヤの振動を抑制することができる。
【0014】
あるいは、前記支持部材は、コロナ放電時に発生する放電ワイヤの振動を抑制する振動防止部材であってもよい。このようにすれば、振動防止部材を用いて各放電ワイヤの張架長さを規定できるので、単純な構造で放電ワイヤの振動を抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面を用いてこの発明をさらに詳述する。以下の説明により、この発明をよりよく理解することが可能であろう。なお、以下の説明は、すべての点で例示であって、限定的なものではないと解されるべきである。
【0016】
(コロナ帯電器の構造)
図1は、この発明のコロナ帯電器の構造の一例を示す説明図である。図1(a)は、正面図であり、図1(b)は、図1(a)のA−A’断面図である。コロナ帯電器1には、2本の放電ワイヤ11,13が平行に張られている。放電ワイヤ11の位置決め部の支持点15と17との間隔がL1、放電ワイヤ13の位置決め部の支持点19と21との間隔がL2である。図1のコロナ帯電器1は、L1とL2とが等しくない、即ち、L2>L1の関係にある点が、図5に示す従来のコロナ帯電器101と特に異なる。図5に示す従来のコロナ帯電ワイヤ101では、放電ワイヤ111の位置決め部の支持点115と117との間隔は、L0である。また、放電ワイヤ113の位置決め部の支持点119と121との間隔も、L0である。即ち、放電ワイヤ111と113における支持点の間隔は、共に等しく、L0である。この発明のコロナ帯電器101は、L2とL1とが等しくないので、従来のものに比べて放電ワイヤの相互作用によるって放電ワイヤの振動が助長されにくい。
【0017】
また、図1のコロナ帯電器1において、放電ワイヤ11,13の一端を固定する固定ビス33,35が配置された側の支持点15,19は、放電ワイヤに沿う方向の位置が一致している。しかし、他方の支持点17、21は、放電ワイヤに沿う方向の位置が互いに異なる。従って、放電ワイヤ11の支持点15と17との中間の点P1と、放電ワイヤ13の支持点19と21との中間の点P2との放電ワイヤに沿う方向における位置は、互いに異なる。点P1は、放電ワイヤ11が1次モードで振動するとき、最大の振幅が存在する点である。同様に、点P2は、放電ワイヤ13が一次モードで振動するとき、最大の振幅が存在する点である。P1とP2の位置を互いにずらすように支持点を配置することで、放電ワイヤ11,13の振動時の最短距離がより長くなる。このため、放電ワイヤ11と13との相互作用による振動が助長されにくい。
【0018】
図2は、この発明のコロナ帯電器の構造の異なる一例を示す説明図である。図2のコロナ帯電器1は、放電ワイヤ11の支持点15と17との中間にある点P3と、放電ワイヤ13の支持点19と21との中間の点P2とのワイヤ張架方向の位置が一致している。しかし、放電ワイヤ11の位置決め部の支持点15と17との間隔L3は、放電ワイヤ13の位置決め部の支持点19と21との間隔L4よりも小さい。即ち、L3とL4とは異なる。従って、放電ワイヤ11、13の固有振動数は互いに異なり、両者の相互作用による振動の助長がおこりにくい。
【0019】
図3は、この発明のコロナ帯電器の構造のさらに異なる一例を示す説明図である。図3のコロナ帯電器1は、放電ワイヤ11の両端部が、防振部材の支持点15b、17bで支持されている。位置決め部材による支持点15a、17aは、防振部材の支持点15b、17bよりもワイヤの端にあるため、放電ワイヤ11は、支持点15b、17bを節にして振動する。
【0020】
(電子写真プロセス部の構成)
図4は、この発明の電子写真方式の画像形成装置が有する電子写真プロセスの各ステーションを模式的に示す説明図である。図4で、感光体ドラム41の周囲に、電子写真プロセスの各ステーションが配置されている。感光体ドラム41の上方にあって、鎖線で囲んだ部分はレーザー光学系である。レーザー光学系40は、レーザー発光源である図示しない半導体レーザー素子から出射されたレーザービームをポリゴンミラー44の周面で反射させて偏向走査し、感光体ドラム41の表面を走査露光するものである。ポリゴンミラー44は、ポリゴンミラー駆動モータ43によって回転駆動される。回転するポリゴンミラー44の多面体状の周面に反射したレーザービームは、紙面に垂直な方向に偏向され、fΘレンズ45a、45b、シリンドリカルミラー47を経て感光体ドラム41の表面を露光する。レーザービームは、感光体ドラム41の回転軸と平行な方向に前記表面を露光する。
【0021】
また、感光体ドラム41の周囲には、この発明のコロナ帯電器1およびコロナ帯電器1の放電ワイヤ11、13に電圧を印加する高圧電源12からなる帯電ステーションが配置されている。帯電ステーションは、感光体ドラム41の表面を一様に帯電させる。図4で、感光体ドラム41は、矢印R方向に回転する。帯電ステーション対し、感光体ドラム41の回転方向に沿う下流側には、前記レーザービームが感光体ドラム41の表面に照射され、静電潜像が形成される露光ステーションが配置されている。
【0022】
さらにその下流側には、現像ステーションが配置されている。現像ステーションは、現像槽49、現像槽49内に配置された現像ローラ49aおよび現像ローラ49aにバイアス電位を印加する現像バイアス電源49bから構成される。現像ローラ49aは、感光体ドラム41の表面に形成された静電潜像の各像領域における電位に応じて前記表面にトナーを付着させる。これによって、感光体ドラム41の表面に、前記電位に応じた濃淡が形成される。これが、現像処理である。
【0023】
現像ステーションの下流側には、現像により形成されたトナー画像に同期して給送される転写シート51にトナーを転写させる転写ステーションが配置される。転写ステーションは、感光体ドラム41に接する転写シート51をその裏面側から帯電させる転写帯電器53と転写帯電器53の放電ワイヤに転写電圧を印加する転写電源53bとから構成される。
【0024】
また、転写ステーションの下流側には、転写後の転写シート51を除電してそのコシにより転写シートを感光体ドラム41から剥離させる剥離ステーションが配置される。剥離ステーションは、交流のコロナ放電を行う剥離チャージャ57と、剥離チャージャ57の放電ワイヤにコロナ放電電圧を印加する剥離用電源57bとから構成される。剥離チャージャ57は、転写後の転写シート51を除電して感光体ドラム41への静電吸着力を弱める。なお、転写帯電器53および剥離チャージャ57のそれぞれに、この発明のコロナ帯電器を適用してもよい。
【0025】
剥離ステーションの下流側には、転写後の感光体ドラム41の表面に光を照射して除電する除電ステーションが配置される。除電ステーションは、除電ランプ59で構成される。さらに、除電ステーションの下流側には、感光体ドラム41の表面を物理的にクリーニングするクリーニングステーションが配置される。クリーニングステーションは、弾性ブレードのエッジを感光体ドラム41の表面に接触させて、前記表面に残留するトナー等を物理的に除去するクリーナ61で構成される。
【0026】
剥離ステーションで感光体ドラム41から剥離した転写シート51は、定着部63へ導かれる。定着部63は、転写シート上に転写されたトナーを加熱して溶融させ、トナーを転写シート51上に定着させる。
【0027】
(実験例)
表1は、図1のコロナ帯電器を装着した電子写真方式の画像形成装置を用いて、温度30℃、湿度80%の高温高湿環境下で約100万枚の実写エージングを行ったときの、断線の有無、帯電不良の有無、放電ワイヤの振動の大小の比較結果を示す表である。放電ワイヤへの印加電圧は、約−5.5kV、感光体表面の移動速度は、400mm/秒、L2の値は、340mmである。また、放電ワイヤの材質は、タングステン、その直径は、30μm、放電ワイヤの張力は、約150kg/mm2である。
【0028】
【表1】

【0029】
表1で、左端の欄は、各放電ワイヤの支持点間の距離L1とL2との比の値である。比の値が1.00のものは、従来のコロナ帯電器である。断線の有無は、実写エージング中に放電ワイヤの断線が発生したか否かの結果である。帯電不良は、実写サンプルの画像に表れる搬送方向の周期的な濃淡ムラを目視で評価した結果である。濃度ムラの評価方法は、画像のベタ部に予め定められた許容基準を超えるムラが見られたり、画像の細線部のヤセ方に許容基準を超えるムラが見られたりしたものを濃度ムラ(帯電不良)「有」としている。
【0030】
実写エージングの結果から、L1/L2が0.99以下の範囲では、放電ワイヤの断線がなく、さらに、L1/L2が0.97以下の範囲では、帯電不良による濃度ムラも見られない。したがって、各放電ワイヤの支持点の間隔は、L1/L2≦0.97の関係を満足することが好ましい。
【0031】
表1で、振動の大小は、前述の境界値となるL1/L2=0.97の場合の振動に対する大小を目視で確認した結果を示している。L1/L2の値が小さいほど、放電ワイヤの振動が小さいことがわかる。
【0032】
また、表2は、ワイヤ張架方向における中点のズレ量、即ち、図1の点P1とP2とがワイヤ張架方向においてなす距離をパラメータとして、断線の有無、帯電不良ならびに振動の大小関係を示したものである。実写エージングの条件は、表1についての条件と同様である。
【0033】
【表2】

【0034】
表2で、左端の欄は、中点のズレ量である。ズレ量が0mmのものは、従来のコロナ帯電器である。表1と同様、断線の有無は、実写エージング中に放電ワイヤの断線が発生したか否かの結果である。帯電不良は、実写サンプルの周期的な濃淡ムラを目視で評価した結果である。
【0035】
実写エージングの結果から、ズレ量が2mm以上の範囲では、放電ワイヤの断線がなく、さらに、ズレ量が4mm以上の範囲では、帯電不良による濃度ムラも見られない。したがって、各放電ワイヤの支持点の間隔は、ズレ量が4mm以上の関係を満足することが好ましい。
【0036】
表1で、振動の大小は、前述の境界値となるズレ量4mmの場合の振動に対する大小を目視で確認した結果を示している。ズレ量が大きいほど、放電ワイヤの振動が小さいことがわかる。
前述の実験例は、本願発明の一例を示すものであるが、この発明は、異なる条件にも適用され得るものである。例えば、放電ワイヤの直径は、30μm以上、80μm未満のものが一般的である。感光体表面の移動速度は、一般的に300mm/秒以上である。放電ワイヤの材質としては、タングステンの他にも、ステンレスや、タングステン系の合金で、W、W−Moの合金が用いられる。その他、モリブデン、あるいはチタン、およびチタン系の合金などが用いられる。放電ワイヤへの印加電圧は、−5〜6kVが一般的である。これによって、感光体の表面は、600〜800Vに帯電する。例えば、これらのものにも、この発明は適用可能である。
【0037】
最後に、前述した実施の形態の他にも、この発明について種々の変形例があり得ることは明らかである。そのような変形例は、この発明の特徴及び範囲に属さないと解されるべきものではない。本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更とが含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】この発明のコロナ帯電器の構造の一例を示す説明図である。
【図2】この発明のコロナ帯電器の構造の異なる一例を示す説明図である。
【図3】この発明のコロナ帯電器の構造のさらに異なる一例を示す説明図である。
【図4】この発明のコロナ帯電器を用いた電子写真プロセスの各ステーションを模式的に示す説明図である。
【図5】従来のコロナ帯電器の構造を示す説明図である。
【図6】従来から知られている、コロナ放電時に放電ワイヤが振動する様子を示す説明図である。
【符号の説明】
【0039】
1、101 コロナ帯電器
12 高圧電源
11、13、111、113 放電ワイヤ
15,17,19,21、115、117、119、121 支持点
15a、17a、19a、21a 位置決め部の支持点
15a、17a、19a、21a 防振部材の支持点
23、123 シールドケース
25,27、125、127 ホルダ
29、129 給電端子
31、131 接地端子
33,35、133、135 固定ビス
37,39、137、139 テンションスプリング
40 レーザー光学系
41 感光体ドラム
43 ポリゴンミラー駆動モータ
44 ポリゴンミラー
45a、45b fΘレンズ
47 シリンドリカルミラー
49 現像槽
51 転写シート
53 転写帯電器
53b 転写電源
57 剥離チャージャ
57b 剥離用電源
59 除電ランプ
61 クリーナ
63 定着部
103 対象物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コロナ放電により対象物を帯電させる装置であって、
2本の放電ワイヤと、
各放電ワイヤの両端部をそれぞれの支持点で支持し、2本の放電ワイヤを並行に張架する支持部材と、
各放電ワイヤに給電する給電端子とを備え、
一方の放電ワイヤの支持点間の間隔と他方の放電ワイヤの支持点間の間隔とが互いに異なることを特徴とするコロナ帯電装置。
【請求項2】
前記支持点の間隔が広いほうの放電ワイヤにおける支持点の間隔をLw、狭い方の放電ワイヤにおける支持点の間隔をLnとするとき、両者の比が、
Ln/Lw ≦ 0.97
である請求項1記載のコロナ帯電装置。
【請求項3】
各支持部材は、一端側の支持点と他端側の支持点とのワイヤ張架方向における中点の位置が、各放電ワイヤ間でそれぞれ異なるように配置される請求項1記載のコロナ帯電装置。
【請求項4】
ワイヤ張架方向における中点のズレ量は、4ミリメートル以上である請求項3記載のコロナ帯電装置。
【請求項5】
前記支持部材は、放電ワイヤと対象物との最短距離を規定する位置決め部材である請求項1記載のコロナ帯電装置。
【請求項6】
前記支持部材は、コロナ放電時に発生する放電ワイヤの振動を抑制する振動防止部材である請求項1記載のコロナ帯電装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか一つの記載のコロナ帯電装置を備えてなる電子写真方式の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−116724(P2008−116724A)
【公開日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−300314(P2006−300314)
【出願日】平成18年11月6日(2006.11.6)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】