説明

コンテナ清掃システム及びコンテナ清掃方法

【課題】コンテナ本体と蓋部とが一体となったコンテナをより効率的に十分に清潔になるように清掃することができるコンテナ清掃システム、及びコンテナ清掃方法を提供することである。
【解決手段】底部と複数の側板とを有するコンテナ本体と、コンテナ本体の底部に対向する開放口を蓋う着脱可能な蓋部とから構成されるコンテナを清掃するコンテナ清掃システムであって、前記コンテナ本体と前記蓋部とが一体となった状態で搬入されるコンテナの該コンテナ本体と該蓋部とを分離させる分離機構と、前記分離機構によって前記コンテナ本体と分離された蓋部を清掃する蓋部清掃機構と、前記分離機構によって前記蓋部と分離されたコンテナ本体を清掃する本体清掃機構と、前記清掃された蓋部によって前記清掃されたコンテナ本体の開放口を蓋うように該コンテナ本体と該蓋部とを合体させる合体機構とを有するコンテナ清掃システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテナを清掃するコンテナ清掃システム及び該コンテナ清掃システムを用いたコンテナ清掃方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、各種物品の輸送に用いられるコンテナとして、折りたたみ式コンテナが利用されている。組立が容易で、使用後は個々の側板を分離することなくコンパクトに折りたたみ回収することが可能な折りたたみ式コンテナが提案されている(特許文献1参照)。このような折りたたみ式コンテナによって輸送される内容物が、例えば、飲食用途に用いるボトル、キャップ、又は、ペットボトルをブロー成形するための中間製品であるプリフォームなどの場合、コンテナ本体も十分に清潔である必要がある。
【0003】
前述したような折りたたみ式コンテナは、輸送先にて内容物が取り出され、該コンテナが空になったときに、折りたたまれた状態で返却されるようになっている。このような状態で返却されたコンテナは、従来、作業員が手作業にて組立及びアルコール拭きによる清掃を行っているため、該組立及び清掃作業が重労働であり、人件費等のコストがかさんでいる。このような事情を鑑みて、例えば、蓋が取り除かれた側板が折りたたまれた折りたたみ式コンテナを自動的に効率よく損傷することなく洗浄できる洗浄装置が提案されている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−97373号公報
【特許文献2】特開2001−9404号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献2記載の折りたたみ式コンテナ洗浄装置は、コンベアによって移動される折りたたみ式コンテナの壁面に沿うように回転する回転ブラシを移動させることによって、該折りたたみ式コンテナを洗浄するようになっている。しかしながら、特許文献2記載の折りたたみ式コンテナ洗浄装置は、蓋部がない通常のコンテナを洗浄することを前提として提案されているものであるから、特許文献1記載の蓋部とコンテナ本体とが一体となったコンテナを効率よく洗浄することができない。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、コンテナ本体と蓋部とが一体となったコンテナをより効率的に十分に清潔になるように清掃することができるコンテナ清掃システム、及びコンテナ清掃方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るコンテナ清掃システムは、底部と該底部上に立設される複数の側板とを有するコンテナ本体と、該コンテナ本体の底部に対向する開放口を蓋う着脱可能な蓋部とから構成されるコンテナを清掃するコンテナ清掃システムであって、前記コンテナ本体と前記蓋部とが一体となった状態で搬入されるコンテナの該コンテナ本体と該蓋部とを分離させる分離機構と、前記分離機構によって前記コンテナ本体と分離された蓋部を清掃する蓋部清掃機構と、前記分離機構によって前記蓋部と分離されたコンテナ本体を清掃する本体清掃機構と、前記清掃された蓋部によって前記清掃されたコンテナ本体の開放口を蓋うように該コンテナ本体と該蓋部とを合体させる合体機構とを有する構成となる。
【0008】
このような構成によれば、コンテナ本体と蓋部とが一体となって搬入されるコンテナであっても、分離機構によってコンテナ本体と蓋部とを分離させ、コンテナ本体及び蓋部のそれぞれを蓋部清掃機構及び本体清掃機構によって別工程にて清掃することができるので、より効率的にコンテナを清掃することが可能となる。
【0009】
本発明に係るコンテナ清掃システムは、前記分離機構に搬入される前の前記コンテナ本体と前記蓋部とが一体となった状態のコンテナの外面を洗浄する外面洗浄機構を有する構成とすることができる。
【0010】
このような構成によれば、コンテナ本体と蓋部とが一体となったコンテナを分離機構に搬入される前に外面洗浄機構によって該コンテナの外面を洗浄するので、コンテナ本体及び蓋部それぞれが清掃される工程前に外面の汚れが落とされ、よりコンテナの清掃度合を高めることが可能となる。
【0011】
本発明に係るコンテナ清掃システムにおいて、前記コンテナ本体は、前記複数の側板が前記底部側に折りたたみ可能であって、前記分離機構は、搬入された前記複数の側板が底部側に折りたたまれたコンテナ本体と前記蓋部とが一体となったコンテナを該コンテナ本体と該蓋部とに分離させるものであり、前記蓋部と分離された前記コンテナ本体の折りたたまれた複数の側板を立ち上げて前記底部に対向する開放口を形成させる側板立ち上げ機構を有する構成とすることができる。
【0012】
このような構成によれば、側板が底部側に折りたたまれた状態で搬入されたコンテナ本体であっても、蓋部と分離されたコンテナ本体の側板を立ち上げて底部に対向する開放口を形成させるので、そのコンテナ本体をより効率的に清掃することが可能となる。
【0013】
本発明に係るコンテナ清掃システムにおいて、前記蓋部清掃機構は、前記蓋部を清掃するための所定の動作を行う第1ロボットアームと該第1ロボットアームを支持する支持機構とを備えた第1清掃ロボットと、該蓋部を載置可能な載置台と該蓋部の外側面を保持し前記載置台から所定の範囲内で該蓋部を上下動させる蓋部移動部を有し、前記第1ロボットアームの先端には、前記蓋部を清掃すべき清掃液が含まれた清掃部材を保持する保持部が設けられ、前記第1ロボットアームの保持部に保持された前記清掃部材によって、前記載置台に載置された前記蓋部の外側面を清掃し、かつ、前記蓋部移動部によって前記載置台から所定の距離離れた位置で保持された前記蓋部の内側面を清掃する構成とすることができる。
【0014】
このような構成によれば、蓋部移動部が蓋部を第1清掃ロボットを構成する第1ロボットアームの保持部に保持された清掃部材によって清掃し易い場所に移動させるので、蓋部の外側面と内側面とをより効率的に清掃することが可能となる。
【0015】
本発明に係るコンテナ清掃システムにおいて、前記本体清掃機構は、前記コンテナ本体の外側を清掃するための所定の動作を行う第2ロボットアームと該第2ロボットアームを支持する支持機構とを備えた第2清掃ロボットと、該コンテナ本体の内側を清掃するための所定の動作を行う第3ロボットアームと該第3ロボットアームを吊り下げ支持する吊り下げ支持機構とを備えた第3清掃ロボットとを有し、前記第2ロボットアーム及び第3ロボットアームのそれぞれの先端には、前記コンテナ本体を清掃すべき洗浄液が含まれた清掃部材を保持する保持部が設けられ、前記第2ロボットアーム及び第3ロボットアームの保持部それぞれに保持された前記清掃部材によって前記コンテナ本体を清掃する構成とすることができる。
【0016】
このような構成によれば、第2清掃ロボットを構成する第2ロボットアーム及び第3清掃ロボットを構成する第3ロボットアームの保持部のそれぞれに保持された洗浄液が含まれた清掃部材によって、コンテナ本体が外側及び内側の両側から清掃されるので、コンテナ本体の外側と内側とをより効率的に清掃することが可能となる。
【0017】
本発明に係るコンテナ清掃システムにおいて、前記第3清掃ロボットは、前記本体清掃機構に搬入される前記コンテナ本体より高い位置に設けられたフレームに吊り下げ支持され、前記本体清掃機構は、前記搬入されるコンテナ本体の略中央に前記第3ロボットアームが位置するように該コンテナ本体を昇降させる昇降機構を有する構成とすることができる。
【0018】
このような構成によれば、本体清掃機構にコンテナ本体をより容易に搬入し、昇降機構によって搬入されたコンテナ本体を清掃し易い位置に移動させるので、コンテナ本体の内側をより効率的に清掃することが可能となる。
【0019】
本発明に係るコンテナ清掃システムにおいて、前記第2ロボットアーム及び第3ロボットアームは、前記保持部に保持されている前記清掃部材によって、前記コンテナ本体を構成する複数の側板を外側と内側とから挟んで所定の動作を行う構成とすることができる。
【0020】
このような構成によれば、コンテナ本体を構成する複数の側板を外側と内側から挟んで清掃することができるので、コンテナ本体の外側及び内側をより効率よく清掃することが可能となる。
【0021】
本発明に係るコンテナ清掃システムは、前記第1清掃ロボット、第2清掃ロボット、及び第3清掃ロボットの少なくとも1つの清掃ロボット近傍に、前記清掃部材を複数備える清掃部材ストック機構を有し、前記清掃部材ストック機構が近傍に配置された前記清掃ロボットは、前記ロボットアームの保持部に保持される前記清掃部材を交換する構成とすることができる。
【0022】
このような構成によれば、清掃部材ストック機構が近傍に設けられた第1、第2及び第3清掃ロボットのいずれかを構成するロボットアームが前記清掃部材を交換することが可能となるので、よりコンテナの清掃機能を向上させ、コンテナをより効率的に清掃することが可能となる。
【0023】
本発明に係るコンテナ清掃システムにおいて、前記清掃部材ストック機構は、前記清掃部材を複数ストックする複数の取り付け面を有し、前記清掃部材ストック機構が近傍に配置された前記ロボットアームの保持部が所定の位置で前記清掃部材を取り替えることができるように前記取り付け面を回動させる回動部を有する構成とすることができる。
【0024】
このような構成によれば、清掃部材を取り替える際に、清掃部材ストック機構の回動部が回動することにより、所定の位置で清掃部材が取り替えることができるので、コンテナをより効率的に清掃することが可能となる。
【0025】
本発明に係るコンテナ清掃システムは、前記コンテナ本体に沿って相対的に移動する前記底部の付着物を吸引する吸引清掃機構を有する構成とすることができる。
【0026】
このような構成によれば、コンテナ本体に沿って相対的に移動する底部の付着物を吸引機構によって吸引するので、よりコンテナ本体の清掃機能を向上させ、コンテナ本体をより効率的に清掃することが可能となる。
【0027】
本発明に係るコンテナ清掃方法は、底部と該底部上に立設される複数の側板とを有するコンテナ本体と、該コンテナ本体の底部に対向する開放口を蓋う着脱可能な蓋部とから構成されるコンテナを清掃するコンテナ清掃方法であって、前記コンテナ本体と前記蓋部とが一体となった状態で搬入されるコンテナの該コンテナ本体と該蓋部とを分離装置によって分離させる分離ステップと、前記分離ステップによって前記コンテナ本体と分離された蓋部を蓋部清掃装置によって清掃する蓋部清掃ステップと、前記分離ステップによって前記蓋部と分離されたコンテナ本体を本体清掃装置によって清掃する本体清掃ステップと、前記清掃された蓋部によって前記清掃されたコンテナ本体の開放口を蓋うように該コンテナ本体と該蓋部とを合体装置によって合体させる合体ステップとを有する構成となる。
【0028】
このような構成によれば、コンテナ本体と蓋部とが一体となって搬入されるコンテナであっても、分離ステップによってコンテナ本体と蓋部とを分離させ、コンテナ本体及び蓋部のそれぞれを蓋部清掃ステップ及び本体清掃ステップによって別工程にて清掃することができるので、より効率的にコンテナを清掃することが可能となる。
【発明の効果】
【0029】
本発明に係るコンテナ清掃装置によれば、コンテナ本体と蓋部とが一体となって搬入されるコンテナを分離機構によって分離させ、それぞれを蓋部清掃機構及び本体清掃機構によって清掃するので、コンテナ本体と蓋部とが一体となったコンテナをより効率的に十分に清潔になるように清掃することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の実施の形態に係るコンテナ清掃システムの斜視図である。
【図2】図1に示すコンテナ清掃システムの平面図である。
【図3】図1に示すコンテナ清掃システムによって清掃されるコンテナを示す斜視図である。
【図4】図1に示すコンテナ清掃システムの外面洗浄装置による清掃工程を示す側面図である。
【図5A】図1に示すコンテナ清掃システムの分離装置、蓋部洗浄装置、及び合体装置が一連となった機構の平面図である。
【図5B】図1に示すコンテナ清掃システムの分離装置によるコンテナの分離工程を示す正面図である。
【図6A】図1に示すコンテナ清掃システムの蓋部清掃装置による蓋部の清掃工程を示す正面図
【図6B】図1に示すコンテナ清掃システムの蓋部清掃装置による蓋部の清掃工程を示す側面図である。
【図7A】図1に示すコンテナ清掃システムの合体装置によるコンテナ本体と蓋部との合体工程を示す正面図である。
【図7B】図1に示すコンテナ清掃システムの合体装置によるコンテナ本体と蓋部との合体工程を示す側面図である。
【図8】図6に示す蓋部清掃装置の蓋部の外側面(上面)を清掃する工程を具体的に示す斜視図である。
【図9】図6に示す蓋部清掃装置の蓋部の内側面(下面)を清掃する工程を具体的に示す斜視図である。
【図10】図1に示すコンテナ清掃システムの側板立ち上げ装置を示す斜視図である。
【図11】図10に示す側板立ち上げ装置の側面図(その1)である。
【図12】図10に示す側板立ち上げ装置の側面図(その2)である。
【図13】図1に示すコンテナ清掃システムのコンテナ本体を清掃する本体清掃装置の平面図である。
【図14】図13に示す本体清掃装置の側面図(その1)である。
【図15】図13に示す本体清掃装置の側面図(その2)である。
【図16】図13に示す本体清掃装置の第2ロボットアーム及び第3ロボットアームによって清掃される工程を簡易的に示す斜視図である。
【図17】図13に示す本体清掃装置の第3ロボットアームによるコンテナ本体の底部を清掃する工程を簡易的に示す鳥瞰図である。
【図18】図13に示す本体清掃装置の第2ロボットアームによるコンテナ本体の外面を清掃する工程を簡易的に示す図である。
【図19】図13に示す本体清掃装置の第2ロボットアーム及び第3ロボットアームの保持部のそれぞれに保持された清掃部材の対向する位置関係を示す図である。
【図20】図13に示す本体清掃装置の第3ロボットアームによるコンテナ本体の清掃工程を簡易的に示す図(その1)である。
【図21】図13に示す本体清掃装置の第3ロボットアームによるコンテナ本体の清掃工程を簡易的に示す図(その2)である。
【図22】図13に示す本体清掃装置の第3ロボットアームによるコンテナ本体の清掃工程を簡易的に示す図(その3)である。
【図23】図13に示す本体清掃装置の第3ロボットアームによるコンテナ本体の清掃工程を簡易的に示す図(その4)である。
【図24】図13に示す本体清掃装置の第3ロボットアームによるコンテナ本体の清掃工程を簡易的に示す図(その5)である。
【図25】図13に示す本体清掃装置の第3ロボットアームによるコンテナ本体の清掃工程を簡易的に示す図(その6)である。
【図26】図13に示す本体清掃装置の第3ロボットアームによるコンテナ本体の清掃工程を簡易的に示す図(その7)である。
【図27】図13に示す本体清掃装置の第3ロボットアームによるコンテナ本体の清掃工程を簡易的に示す図(その8)である。
【図28】図13に示す本体清掃装置の第3ロボットアームによるコンテナ本体の清掃工程を簡易的に示す図(その9)である。
【図29】図13に示す本体清掃装置の第3ロボットアームによるコンテナ本体の清掃工程を簡易的に示す図(その10)である。
【図30】図1に示す各ロボットアームの保持部それぞれに保持される清掃部材がストックされた清掃部材ストック装置を示す斜視図である。
【図31】図6に示す蓋部清掃装置の第1ロボットアームの駆動範囲を示す平面図である。
【図32】図6に示す蓋部清掃装置の第1ロボットアームの駆動範囲を示す側面図である。
【図33】図13に示す本体清掃装置の第2ロボットアームの駆動範囲及び清掃部材ストック装置の回動範囲を示す平面図である。
【図34】図13に示す本体清掃装置の第2ロボットアームの駆動範囲を示す正面図である。
【図35】図13に示す本体清掃装置の第3ロボットアームの駆動範囲及び清掃部材ストック装置の回動範囲を示す側面図である。
【図36】図1に示すコンテナ清掃システムのコンテナ本体の底部を吸引する吸引装置を示す平面図である。
【図37】図36に示す吸引装置の正面図である。
【図38】図36に示す吸引装置のコンテナ本体の底部近傍を吸引する吸引工程を示す側面図(その1)である。
【図39】図36に示す吸引装置のコンテナ本体の底部近傍を吸引する吸引工程を示す側面図(その2)である。
【図40】図39に示す吸引装置のコンテナ本体の底部近傍を吸引する吸引工程を示す別側面からの正面図である。
【図41】図36に示す吸引装置のコンテナ本体の底部近傍を吸引する吸引工程を示す側面図(その3)である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0032】
本発明の実施の形態に係るコンテナ清掃システムは、図1及び図2に示すように構成される。
【0033】
図1及び図2において、コンテナ清掃システム100は、図3に示すようなコンテナ110を清掃する機能を有している。このコンテナ110は、底部116と底部116上に立設される複数の側板112、113、114、115を有するコンテナ本体120と、該コンテナ本体120の開放口を蓋う着脱可能な蓋部111とから構成されている。これらの側板112、113、114、115はそれぞれ底部116側に折りたたみ可能になっている(詳しくは後述する)。このようなコンテナ110を清掃する為にコンテナ清掃システム100は、複数(例えば5箱)重ねられた状態で搬入されたコンテナをベルトコンベア等で搬送する搬送装置10と、搬送装置10から搬送される複数重ねられた状態のコンテナを1つずつ洗浄する外面洗浄装置20を有している。
【0034】
また、コンテナ清掃システム100は、コンテナ本体120と蓋部111とが一体となった状態で搬入されるコンテナ110を分離させる分離装置30と、分離装置30によってコンテナ本体120と分離された蓋部111を清掃する蓋部清掃装置40と、蓋部洗浄装置40によって洗浄された蓋部111と後述する本体清掃装置70によって洗浄されたコンテナ本体120とを合体させる合体装置50とを有している。さらに、コンテナ清掃システム100は、分離装置30によって蓋部111と分離されたコンテナ本体120の底部116側に折りたたまれた側板112、113、114、115を立ち上げる側板立ち上げ装置60と、側板立ち上げ装置60によってコンテナ形状となったコンテナ本体120の外側及び内側を洗浄する本体清掃装置70と、本体清掃装置70によって清掃されたコンテナ本体120に沿って相対的に移動する前記底部の付着物を吸引する吸引清掃装置80と、合体装置50によってコンテナ本体120と蓋部111とが一体となったコンテナ110を搬出する搬出装置90とを有している。
【0035】
このように、コンテナ清掃システム100は、複数のコンテナ110を清掃する為の複数の装置を有し、これらにより清掃工程を重ねることでコンテナ110を清掃することができるようになっている。ここで、コンテナ清掃システム100によって清掃されるコンテナ110について、詳しく説明する。
【0036】
図3において、コンテナ110は、コンテナ本体120の開放口を蓋う着脱可能な矩形状の蓋部111とコンテナ本体120とによって構成される。コンテナ本体120は、底部116と、底部116の端部から延びる複数の側面112、113、114、115と、底部116が嵌まり込む金枠117と樹脂製のパレット118と樹脂製のパレット118と金枠117とを接続するパレット止め金具119とによって構成されている。底部116上には、側板112と側板113、側板114と側板115とがそれぞれ対向するように設けられている。この側板114の蓋部111側の両端部には、側板止め具114a、114bとが設けられており、側板114の両端に隣接する側板112及び側板113のそれぞれを側板止め具114a、114bによってとめることが可能となっている。なお、不図示ではあるが側板115にも側板止め具が設けられており、同じくその両端に隣接する側板112及び側板113とをとめることが可能となっている。このような構成によって、複数の側板112、113、114、115が底部116に対して垂直方向に立ち上げられた状態を維持され、底部116に対向する開放口を形成するようになっている。
【0037】
加えて、コンテナ本体120を構成する複数の側板112、113、114、115は、底部116側に折りたたみ可能となっている。より詳しくは、側板止め具が設けられた側板114と側面115とが交互に重なるように折りたたまれ、それらを蓋うように側板112と側板113とが重なるようにして折りたたまれる構成となっている。これら側板112、113、114、115は、折りたたまれた際の高さは、例えば、底部116から金枠117の高さ以内である。例えば、この折りたたまれた状態のコンテナ110は、図4に示すようになる。また、樹脂製のパレット118には、孔部118a、118b、118c、118dが設けられている。これによって、フォークリフト等のツメ部が差し込めるようになっており、コンテナ110の搬送が容易にできるようになっている。また、蓋部111の上面の4つの角部分には、ゴム製のズレ防止具111aが設けられている。これによって、コンテナ110を複数重ねてもズレることがないので、複数のコンテナ110を安全に重ねた状態でコンテナ清掃システム100に搬入することができるようになっている。
【0038】
これよりコンテナ清掃システム100における各装置の構成及び各装置によるコンテナ110を清掃する工程について詳しく説明する。
【0039】
まず、コンテナ本体120の側板112、113、114、115が底部116側に折りたたまれ、かつ、蓋部111と合体された状態のコンテナ110が複数重ねられた状態(例えば、5段)でコンテナ清掃システム100の搬送装置10に搬入される。搬送装置10は、例えば図4に示すように、回転ローラ11a、11bと該回転ローラ11a、11bによって駆動されるコンベアベルト12と架台13とによって構成されている。この回転ローラ11a、11bが不図示のモータ等によって回転することでコンベアベルト12がその回転方向に対応する方向に駆動する。これによって外面洗浄装置20の方向に搬送装置10上に載置されたものを搬送することができるようになっている。なお、搬送装置10は、不図示の段バラシ機構(例えば、複数段重ねられたコンテナ110を1段ずつ(1つずつ)に分ける機構)を有している。例えば、このような段バラシ機構の一例としては、側面からコンテナ110を把持する上下動可能な把持機構を備え、複数段重ねられたコンテナ110のうちの下から2段目を把持して持ち上げ、最下段のコンテナ110を次工程へ搬送した後、持ち上げたコンテナ110をコンベアベルト12上へ下ろす構成とすることができる。また、最上段のコンテナ110から順次コンベアベルト12へ移載する構成であってもよい。これによって複数段重ねられているコンテナ110を1つずつ外面洗浄装置20へ搬送するようになっている。
【0040】
外面洗浄装置20は、コンテナ110を洗浄する回転ブラシ20a、20bと、搬送機構21とを有している。これによって搬送装置10から搬送されるコンテナ110を1つずつ回転ブラシ20a、20bによって洗浄することが可能となっている。なお、外面洗浄装置20は、回転ブラシ20a、20bによってコンテナ110の上下面を洗浄するようになっているが、例えば、コンテナ110の両側面を洗浄するための回転ブラシを設けるようにしてもよい。また、回転ブラシ20a、20bのいずれかをコンテナ110の搬送経路へ進退可能として、通過直前にコンテナ110の正面を清掃し、通過直後にコンテナ110の背面を清掃させるようにしてもよい。このようにして回転ブラシ20a、20bによって外面を洗浄されたコンテナ110は、搬送機構21によって分離装置30へと搬送される。
【0041】
分離装置30は、図5A及び図5Bに示すように、スライドユニット31と、コンテナ110を搬送可能な搬送機構32とによって構成される。スライドユニット31は、コンテナ110を構成する蓋部111を吸着する吸着部33aが複数設けられた吸着部材33と、枠部34と、枠部34内の中央に設けられる昇降シリンダ35と、昇降シリンダ35の両側に設けられるガイドスライド36a、36bとを有している。昇降シリンダ35及びガイドスライド36a、36bの先端は、吸着部材33と一体化されており、吸着部材33は、例えば、ガイドスライド36a、36bに補助されて昇降する昇降シリンダ35の動作に合わせて上下動するようになっている。このような構成である分離装置30は、吸着部材33の複数の吸着部33aによって蓋部111を吸着保持し、上方向に持ち上げることでコンテナ本体120と分離することができるようになっている。
【0042】
なお、分離装置30は、蓋部111を清掃する蓋部清掃装置40と、蓋部清掃装置40によって清掃がなされた蓋部111と後述する本体清掃装置70及び吸引清掃装置80によって清掃がなされたコンテナ本体120とを合体させる合体装置50と一体となっている。具体的には、分離装置30と蓋部清掃装置40と合体装置50とは、直線上に配置され、それらの上方を囲むように設置された大枠部25が形成されている。大枠部25には、各装置30、40、50が並ぶ方向に延びるスライドレール26が設けられており、該スライドレール26上をランナー27がスライド自在に支持されている。このランナー27は、スライドユニット31の枠部34に固着されていることから、ランナー27のスライド動作に合わせてスライドユニット31がスライドするようになっている。これによって、スライドユニット31によって吸着保持された蓋部111は、蓋部洗浄装置40へと搬送される。
【0043】
蓋部洗浄装置40は、図5A、図5B、図6A、及び図6Bに示すように、蓋部111を清掃するための所定の動作を行う第1ロボットアーム41と第1ロボットアーム41を支持する支持機構42とによって構成される第1清掃ロボット400と、蓋部111を載置可能な載置台43と、載置台43に載置された蓋部111を位置決めする位置決めシリンダ44a、44b、44c、44dと、蓋部111の上側面を保持し、載置台43から所定の範囲内で該蓋部111を上下動させるスライドユニット31(蓋部移動部)を有している。第1ロボットアーム41は、その先端に保持部417を備えており、該保持部417には蓋部111を清掃すべき洗浄液(例えば、アルコール)が含まれた清掃部材Sが保持されている。なお、第1ロボットアーム41の駆動範囲は、破線A及び破線Bによって示される範囲であって、該範囲内にて蓋部111の外側面(上面)及び内側面(下面)を清掃できるようになっている。
【0044】
より詳しくは、スライドユニット31の昇降シリンダ35の下降に伴って、昇降シリンダ35と接合された吸着部材33に保持された蓋部111も下降し、載置台43に蓋部111を載置する。そして載置台43上に載置された蓋部111は、位置決めシリンダ44a、44b、44c、44dによって位置決め保持される。このようにして載置台43上に位置決め保持された蓋部111の上面は、例えば、図8に示すように清掃される。図8において、第1清掃ロボット400を構成する第1ロボットアーム41は、支持台42に支持される回動可能な胴部411と、胴部411と一体となった回動可能な第1関節部412と、その両端に第1関節部412及び回動可能な第2関節部414を有する上腕部413と、第2関節部414から伸びる下腕部415と、下腕部415の先端に設けられる回動可能な第3関節部416と、第3関節部416と一体となった保持部417とによって構成される。また、前述したように保持部417によって清掃部材Sが保持されていることから、第1ロボットアーム41は、例えば不図示のプログラム等に従って、自在に蓋部111の上面を清掃部材によって清掃することができるようになっている。
【0045】
そして第1清掃ロボット400によって清掃された蓋部111は、スライドユニット31の吸着部材33によって再度保持され、昇降シリンダ35が載置台43から所定の距離離れた位置(第1ロボットアーム41が蓋部111の下面を清掃し易い高さ)で保持される。そして、蓋部111の下面は、その位置で保持されたまま、例えば、図9に示すように第1ロボットアーム41の保持部417に保持された清掃部材Sによって汚れを拭き取るように清掃される。なお、蓋部111の清掃順は、まず、蓋部111の下面を清掃し、次いで上面を清掃する順序でもよい。このようにして、蓋部清掃装置40によって清掃され、スライドユニット31に保持された蓋部111は、大枠部25に設けられたスライドレール26に沿って合体装置50へと搬送される。
【0046】
合体装置50は、図7に示すように、スライドユニット31と、コンテナ110を搬送可能な搬送台51とによって構成される。スライドユニット31の吸着部材33によって保持された蓋部111は、本体清掃装置70及び吸引装置80とによって清掃されたコンテナ本体120と合体される。なお、合体装置50において、清掃がなされたコンテナ本体120の開放口を蓋うように蓋部111とコンテナ本体120とを合体させることで、より清掃された状態を維持することができるようになっている。
【0047】
なお、合体装置50近傍に、清掃が完了した複数の蓋部111を貯留する貯留部を設けるようにしてもよい。その際、別途設けられる貯留部は、前述した大枠部25によって、分離装置30、蓋部清掃装置40、合体装置50とともに一体化される。このようにすることで、蓋部清掃装置40によって清掃が完了した蓋部111を貯留部に貯留する、もしくは、貯留部から合体装置50に移動させるのが容易にできる。よって、貯留部に貯留された蓋部111をコンテナ本体120と合体することで、例えば、コンテナ本体120の清掃が蓋部の清掃より時間がかかる場合において、よりコンテナ110の清掃時間を短縮することができる。あるいは、蓋部洗浄装置40の載置台43の代わりに、位置決めシリンダ44a、44b、44c、44dが蓋部111を把持可能な構成として、把持する高さ(蓋部111の上面を清掃する高さ)より下方の空間を貯留部として兼用することもできる。
【0048】
一方、分離装置30において蓋部111と分離されたコンテナ本体120は、コンテナ本体120の底部116側に折りたたまれた側板112、113、114、115を立ち上げる側板立ち上げ装置60に搬送される。側板立ち上げ装置60は、図10〜図12に示すように、該側板立ち上げ装置60のフレームを形成する外柱611、612、613、614を有している。また、外柱611、612の上端には、これら外柱611から外柱612まで直線状に延びる上枠部615が設けられている。同じく、外柱613、614の上端には、これらの外柱613から外柱614まで直線状に延びる上枠部616が設けられている。また、対向するように配置された上枠部615、616の両端には、上枠部615及び上枠部616を接続するための直線状に延びる上枠部617、618がそれぞれ設けられている。このような構成により、側板立ち上げ装置60のフレームは、立方体に近似した形状となっている。
【0049】
また、上枠部615の上面には、縦スライドレール619aが形成されている。同じく上枠部616の上面にも、縦スライドレール619bが形成されている。これら縦スライドレール619a、619bには、矩形板状のランナー620a、620bがそれぞれスライド自在に支持されている。またランナー620a、620bには、該ランナー620a及びランナー620bを接続する横柱621、622が設けられている。この横柱621、622には、前述した上枠部615、616と同じく、直線上に延びる横スライドレール623a、623bが設けられている。さらに、横スライドレール623aと623bとの中央に昇降シリンダ625を設けたランナー624がスライド自在に支持されている。また、昇降シリンダ625の下端部には、回転自在な保持部626が設けられている。この保持部626には、コンテナ本体120を構成する側板112、113、114、115を吸着保持する吸着部626aが設けられている。
【0050】
さらに、側板立ち上げ装置60は、外柱611及び外柱612の下端部近傍に上枠部615に平行な下枠部627を有している。同じく、外柱613及び外柱614の下端部近傍に上枠部616に平行な下枠部628を有している。また、対向するように配置された下枠部627、628の両端部近傍には、下枠部627及び下枠部618を接続するための直線状に延びる下枠部629、630がそれぞれ設けられている。これら下枠部627、628、629、639によって形成される矩形状の下枠の4つの角部分には、それぞれ搬入されるコンテナ本体120の位置決めをするための位置決めシリンダ631a、631b、631c、631dが設けられている。さらに、下枠部629の中腹部には、上枠部618方向に延びる側板保持柱632が設けられている。側板保持柱632は、上枠部618側で2方向に分岐する形状であって、その両端には立ち上げられた側板112、113のいずれかを保持する側板保持部634a、634bが設けられている。また、下枠部630の中腹部には、上枠部617方向に延びる側板保持柱633が設けられている。側板保持柱633は、上枠部617側で2方向に分岐する形状であって、その両端には立ち上げられた側板112、113のいずれかを保持する側板保持部635a、635bが設けられている。
【0051】
以上のような構成による側板立ち上げ装置60は、例えば、図11に示すように側板112を立ち上げることが可能となる。以下に詳しく説明する。まず、不図示の搬入機構によって側板立ち上げ装置60内に搬送されたコンテナ本体120は、下枠部627、628、629、630によって形成される矩形状の下枠の4つの角部分に設けられた位置決めシリンダ631a、631b、631c、631dが駆動し、搬送されたコンテナ本体120を位置決めする。そして位置決めされたコンテナ本体120のコンテナの折りたたまれ方(側板112と側板113とのいずれが上側に位置するか)を不図示のセンサによって検出する。これによって、例えばコンテナ本体120の側板112が上方に位置していることが検出されると、検出された結果に基づいて、側板立ち上げ装置60内の不図示の処理ユニットは、所定の動作を行う。例えば、スライドレール619a、619b、623a、623bのそれぞれに対応するランナー620a、620b、624をスライドさせて所望の位置(例えば、側板112を吸着保持するために適した位置として、側板112の開放口に近い位置等)に昇降シリンダ625が位置するようにする。そして昇降シリンダ625を下降させ、該昇降シリンダ625下端に回転自在に設けられた保持部626の吸着部626aによって側板112を吸着する。
【0052】
そして、側板112を吸着部626aによって吸着状態を維持しつつ、該側板112を立ち上がらせる。具体的には、図12に示すように、ランナー620a、620bを矢印B方向に移動させつつ、昇降シリンダ625を上昇させつつ、さらに保持部626を矢印C方向に回動させることによって、側板112に過度の負荷をかけることなく立ち上がらせるようになっている。このようにして、立ち上がらせた側板112は、例えば、側板保持部634a、634bによって保持される。さらに、側板113、114、115のそれぞれを順番に立ち上げることによって、コンテナ本体120の底部116に対向する開放口を形成させる。このとき、前述した側板114、115に設けられた側板止め具114a、114b、115a、115bによって隣接する側板を留め置くことで、コンテナ本体120の側板が立ち上げられて開放口が形成された状態(組立状態)が維持できるようになる。なお、側板止め具114a、114b、114c、114dが、掛け金を回したり、抜け止めピンを差し込むなどの操作を要する場合は、それに応じた操作機構を設けておく。
【0053】
このようにして組立状態が維持されたコンテナ本体120は、方向転換機構に搬送される。そして方向転換機構によって搬送方向が変えられたコンテナ本体120は、本体清掃装置70に搬送される。
【0054】
本体清掃装置70は、図13〜図15に示すように、コンテナ本体120の外面を清掃するための所定の動作を行う第2ロボットアーム71とロボットアーム71を支持する支持機構72とによって構成される第2清掃ロボット701と、コンテナ本体120の内面を清掃するための所定の動作を行う第3ロボットアーム73と第3ロボットアーム73が設置される吊り下げ支持機構74とによって構成される第3清掃ロボット702とを有している。また、本体清掃装置70は、搬入されたコンテナ本体120を第2及び第3清掃ロボット701、702よって清掃可能な高さに上昇させる昇降機構76と、後述する工程にて清掃が完了したコンテナ本体120を搬出する搬送機構77とを有している。昇降機構76は、コンテナ本体120を載置させる上板761と、上板761と対向するように下方に配置された下板762と、上板761及び下板762間に設けられ上板761を上方へ上昇させるジャッキ763とを有している。
【0055】
さらに、本体清掃装置70は、フレームを構成する外柱771、772、773、774と、外柱771、772、773、774の上端部に固着され、吊り下げ支持機構74が設置される矩形状の上枠部775と、外柱771、772、773、774の中腹部に固着され、支持機構72が設置される中枠部776と、外柱771、772、773、774の下端部近傍に固着される矩形状の下枠部777とを有している。これらの構成により、本体清掃装置70のフレームは、略立方体に近似した形状となっている。また下枠部777の4つの角部分には、それぞれ搬入されるコンテナ本体120の位置決めをするための位置決めシリンダ778a、778b、778c、778dが設けられている。
【0056】
以上のような構成による本体清掃装置70は、例えば、図15に示すようにコンテナ本体120を所定の高さまで上昇させることが可能となる。以下に詳しく説明する。まず、図15に示すように、コンテナ本体120が本体清掃装置70に搬入される。すると、下枠部777の4つの角部に設けられた位置決めシリンダ778a、778b、778c、778dが駆動し、コンテナ本体120を昇降機構76の上板761上に位置決めされる。そして昇降機構76のジャッキ763を駆動させ、図15に示すようにコンテナ本体120を第2及び第3清掃ロボット701、702によって清掃可能な高さまで持ち上げて、その状態を維持する。そこで、第2及び第3清掃ロボット701、702を構成する第2及び第3ロボットアーム71、73が所定の動作を行い、コンテナ本体120の外面及び内面を清掃する。そして、清掃が完了すると昇降機構76のジャッキ763が再度駆動し、上板761が搬入されたときの位置に戻される。そしてコンテナ本体120は、搬送機構77によって吸引装置80に搬送される。
【0057】
ここで第2及び第3清掃ロボット701、702を構成するロボットアーム71、73のコンテナ本体120の清掃方法を以下に詳しく説明する。また、これら第2及び第3ロボットアーム71、73の動作を分かり易く説明するため、清掃すべきコンテナ本体120は、模式化しているため、側面112、114を示していない。
【0058】
図16、図18、及び図19において、第2ロボットアーム71は、支持機構72に支持される回動可能な胴部711と、胴部711と一体となった回動可能な第1関節部712と、その両端に第1関節部712及び回動可能な第2関節部714を有する上腕部713と、第2関節部714から伸びる下腕部715と、下腕部715の先端に設けられる回動可能な第3関節部716と、第3関節部716と一体となった保持部717とによって構成される。同じく、第3ロボットアーム73は、吊り下げ支持機構74に設置される回動可能な胴部731と、胴部731と一体となった回動可能な第1関節部732と、その両端に第1関節部732及び回動可能な第2関節部734を有する上腕部733と、第2関節部734から伸びる下腕部735と、下腕部735の先端に設けられる回動可能な第3関節部736と、第3関節部736と一体となった保持部737とによって構成される。これら、第2及び第3ロボットアーム71、73の保持部717、737のそれぞれには、コンテナ本体120を清掃すべき清掃液を含む清掃部材Sが保持されている。
【0059】
図16において、第2ロボットアーム71及び第3ロボットアーム73によってコンテナ本体120の内外面が清掃される工程が示されている。第2ロボットアーム71及び第3ロボットアーム73は、それぞれの保持部717、737に保持される清掃部材Sによって、コンテナ本体120の側板113を外側と内側とから挟んだ状態でコンテナ本体120を清掃している。さらに、図17に示すように、第2ロボットアーム71によってコンテナ本体120の側板113の外側の清掃が完了すると、所定位置にその保持部717を戻して待機状態になる。対して、第3ロボットアーム73は、コンテナ本体120の側板113の内面を清掃した後、底部116の一部分を点線で示した軌跡に沿って清掃する。このようにして、コンテナ本体120を構成する側板113の清掃が完了すると、前述した昇降機構76の上板761に設けられた不図示の回動部が駆動する。これによって、コンテナ本体120が回転し(例えば、90°)、新たな側板(例えば、側板115)を清掃すべき側板とする。そして前述した第2ロボットアーム71及び第3ロボットアーム73による所定の動作が行われ、コンテナ本体120の新たな側板が清掃される。このような工程が、繰り返し全ての側板に対して行われ、コンテナ本体120の清掃が完了する。
【0060】
ここで、第2ロボットアーム71及び第3ロボットアーム73によるコンテナ本体120を構成する側板113及び底部116の清掃工程を詳しく説明する。そのために、図20〜図29にコンテナ本体120の清掃工程を簡易的に示す図(その1〜その10)を示す。なお、これら第2及び第3ロボットアーム71、73には、それぞれ不図示の処理ユニットが設けられており、その指令に基づいて所定の動作を行うようになっている。
【0061】
まず、第3ロボットアーム73の所定の動作について詳しく説明する。第3ロボットアーム73に設けられた不図示の処理ユニットは、所定のプログラムに従って第3ロボットアーム73を駆動させる。例えば、図20に示すように、コンテナ本体120の側板113の内側面を清掃するため、側板113と側板115との境界部分近傍上方に保持部737に保持された清掃部材Sを該側板113に平行な位置に位置決めする。そして、不図示の処理ユニットは、第3ロボットアーム73に所定の動作を開始させる。第3ロボットアーム73は、図21に示す点線で示す軌跡に沿うように、保持部737に保持された清掃部材Sを側板113の内側面に押し当てつつ清掃する。このとき、第3ロボットアーム73の保持部737に保持された清掃部材Sは、最初に側板113に押し当てられた角度を維持される。そして、不図示の処理ユニットは、第3ロボットアーム73によって側板113と不図示の側板114との境界部分近傍の中腹部まで清掃が完了する(図22に示す状態)と、図23に示すように清掃部材Sを側板113に押し当てつつ、保持部737を回動させる。そして、図24に示すように、清掃部材Sを縦方向に90°回転させた状態で、側板113と不図示の側板114との境界部分近傍に移動させる。そして不図示の処理ユニットは、第3ロボットアーム73を図25に示す点線で示す軌跡に沿うように駆動させて、側面113の内側面の清掃を完了する。
【0062】
一方、第2ロボットアーム71に設けられた不図示の処理ユニットは、第3ロボットアーム73による所定の動作(図20〜図25に示す所定の動作)と同様の動作を第2ロボットアーム71に行わせることで、側面113の外側面を清掃させる。そして、図20に示すように、該第2ロボットアーム71の保持部717を戻して待機させる。
【0063】
戻って、第3ロボットアーム73に設けられた不図示の処理ユニットは、図25に示すように、保持部737を回動させ底部116に清掃部材Sを押し付ける。そして、図26に示すように、第3ロボットアーム73を駆動させる。そして、底部116と不図示の側面114との境界部分近傍にて折り返し、図27に示す点線で示す軌跡に沿うように、第3ロボットアーム73を駆動させる。なお、図25〜図27に示す一連の所定の動作においても、保持部737によって保持される清掃部材Sの角度は維持されたまま、底部116の所定範囲を清掃する。このように底部116の清掃が完了すると、不図示の処理ユニットは、第3ロボットアーム73を図28、次いで図29に示すように側面113に接しないように駆動させ、図20に示す清掃前の位置に保持部737を戻して待機させる。
【0064】
このような所定の動作を第2ロボットアーム71及び第3ロボットアーム73に行わせることで、コンテナ本体120を構成する全ての側面112、113、114、115及び底部116を清掃することが可能となる。このようにして清掃されたコンテナ本体120は、前述したように、昇降機構76のジャッキ763が再度駆動することによって、上板761が下降し、該コンテナ本体120が搬入されたときの位置に戻される。そしてコンテナ本体120は、搬送機構77によって吸引装置80に搬送される。
【0065】
また、前述した第1ロボットアーム41、第2ロボットアーム71、及び第3ロボットアーム73のそれぞれの保持部417、717、737によって保持される清掃部材Sは、図30に示すように、中央の凸部と該凸部を囲むように形成された4つの凹部とによって形成される取得部S1を有している。この清掃部材Sの取得部S1と前述した第1ロボットアーム41、第2ロボットアーム71及び第3ロボットアーム73のそれぞれの保持部417、717、737の先端とが係合することによって、清掃部材Sが保持されるようになっている。また、清掃部材Sは、第1、第2及び第3ロボットアーム41、71、73によって所定のタイミング(例えば、所定回数の清掃処理が完了したタイミング等)で取替え可能となっている。
【0066】
例えば、清掃部材ストック装置75は、図30に示すように、取替え可能な清掃部材Sを複数備えている。清掃部材ストック装置75は、中央に矩形状の孔部751aが形成された矩形板状の751と、中央に回動部756(詳しくは後述する。)の上端部と係合する孔部752aが形成された矩形状の中板752と、同じく中央に回動部756が貫通する孔部753aが形成された下板753とを有している。上板751の下面と中板752の上面とは、複数の接続棒754によって固着されている。また中板752の下面と下板753の上面とは、複数の接続棒755とによって固着されている。前述した回動部756は、回転自在に中板752を回転させることが可能になっている。よって、中板752と接続棒754、755によって固着された上板751及び下板752も中板752の回動に合わせて回動するようになっている。
【0067】
また、矩形状の上板751、中板752、下板753の4つの角部分には、直線状に延びる複数の保持板757が固着されている。これら複数の保持板757には、縦方向に所定の間隔にて、横方向に延びる清掃部材Sを立てかけるL字状の受け具が外方向に向けて所定の角度をもって設けられている。これによって、対向する位置関係にある保持板757間に複数の清掃部材Sが、例えば図30に示すように縦方向に所定の角度を保つようにストック機構75によって保持されるようになっている。
【0068】
図31及び図32には、第1清掃ロボット400と清掃部材ストック装置75aとの位置関係が示されている。図31において、第1清掃ロボット400を構成する第1ロボットアーム41の横方向の駆動範囲は、破線Dで示した範囲である。つまり、この破線Dにて示された横方向の駆動範囲は、第1ロボットアーム41の保持部417が届く範囲である。加えて、図32において、第1清掃ロボット400を構成する第1ロボットアーム41における縦方向の駆動範囲は、破線Eで示した範囲である。これによって、第1ロボットアーム41は、清掃部材ストック装置75aの4方向に保持される複数の清掃部材Sのうち、第1ロボットアーム41に最も近い側面にストックされた清掃部材Sを取り替えることができるようになっている。よって、第1ロボットアーム41に最も近い側面にてストックされる清掃部材Sの取替えが全てなされると、異なる清掃部材Sを複数ストックする取付面が所定の位置(最も近い側面の位置)になるように回動部756が回動(例えば、90°)する。これによって、第1ロボットアーム41の保持部417によって保持される清掃部材Sを的確に取替えることができるようになっている。
【0069】
図33及び図34には、第2清掃ロボット701と清掃部材ストック装置75bとの位置関係が示されている。図33において、第2清掃ロボット701を構成する第2ロボットアーム71の横方向の駆動範囲は、破線Fで示した範囲である。つまり、この破線Fにて示された横方向の駆動範囲は、第2ロボットアーム71の保持部717が届く範囲である。加えて、図34において、第2ロボットアーム71における縦方向の駆動範囲は、破線Gで示した範囲である。なお、第2ロボットアーム71に対応する清掃部材ストック装置75bは、全く回動しない状態であれば清掃部材Sの交換が困難な位置に設置されている。このため、第2ロボットアーム71は、清掃部材Sを取り替える毎に回動部756を回動(例えば、図33の破線Fに示す角度になるように)させる。このように清掃部材Sを取り替えるべきときに、清掃部材ストック装置75bが回動するため、第2ロボットアーム71の保持部717によって保持される清掃部材Sを的確に取替えることができるようになっている。
【0070】
図35には、第3清掃ロボット702と清掃部材ストック装置75cとの位置関係が示されている。図35において第3清掃ロボット702を構成する第3ロボットアーム73における縦方向の駆動範囲は、破線Hで示した範囲である。なお、第3ロボットアーム73に対応する清掃部材ストック装置75cは、全く回動しない状態であれば清掃部材Sの交換が困難な位置に設置されている。このため、第3ロボットアーム73は、清掃部材Sを取り替える毎に回動部756を回動(例えば、図35の破線Hに示す位置になるように)させる。このように清掃部材Sを取り替えるべきときに、清掃部材ストック装置75cが回動するため、第3ロボットアーム73の保持部737によって保持される清掃部材Sを的確に取替えることができるようになっている。
【0071】
ここで、コンテナ清掃システム100のコンテナ清掃工程の説明に戻って、前述したように、本体清掃装置70によって清掃がなされたコンテナ本体120は、図36に示す吸引清掃装置80に搬入される。図36、図37、及び図38において、吸引清掃装置80は、コンテナ本体120を搬送する搬送機構82と、本体清掃装置70によって清掃されたコンテナ本体120内に残留した埃等を吸引する集塵機811と、集塵機811に接続されるバキュームホース812と、バキュームホース812が留め置かれる外枠813とを有している。さらに吸引装置80は、外枠813の中央に設けられる昇降吸引シリンダ814と、昇降吸引シリンダ814の両側に設けられるガイドスライド815a、815bとを有している。これら昇降吸引シリンダ814及びガイドスライド815a、815bの下端部は、それぞれ直方体状の吸引部816と一体化されている。これによって、吸引部816は、昇降吸引シリンダ814の昇降動作に合わせて上下動する。また、昇降吸引シリンダ814の上端部には、前述したバキュームホース812が接続されている。これによって、集塵機811が駆動することによって、昇降吸引シリンダ814の下端部と一体となった吸引部816近傍の埃等が吸引され、バキュームホース812を介して集塵機811に吸引されるようになっている。
【0072】
このような構成である吸引装置80は、本体清掃装置70によって清掃がなされたコンテナ本体120を搬送機構82によって所定の方向に移動しつつ清掃する。まず、吸引装置80は、搬送機構82によってコンテナ本体120を図38に示す位置に移動させる。そして、昇降吸引シリンダ814をガイドスライド815a、815bにガイドさせつつ下降させる。このとき昇降吸引シリンダ814の下端部に接続された吸引部816がコンテナ本体120の底部116近傍に位置するようにする。そして、集塵機811を駆動させ吸引を開始すると、図39及び図40に示すように搬送機構82を駆動させることによって所定方向に移動させつつコンテナ本体120の底部116に沿って底部116を吸引する。そして吸引清掃装置80は、コンテナ本体120の底部116の全ての吸引(清掃)が完了すると、図41に示すように昇降吸引シリンダ814を基の位置(例えば、図38に示す高さ位置)に戻し、吸引清掃装置80によるコンテナ清掃処理は完了する。本体清掃装置70による清掃の後に、さらに底部の吸引清掃を行うことにより、特に埃等が残留しやすいコーナー部分も確実に清掃を行うことができる。そして、搬送機構82によって、前述した合体装置50に搬送する。
【0073】
前述したように、吸引装置80によって底部116の清掃がなされ、合体装置50に搬入されたコンテナ本体120と、前述したスライドユニット31の吸着部材33によって保持された蓋部111とが合体される。このようにして蓋部111とコンテナ本体120とが合体されたコンテナ110は、搬出装置90に搬送され、コンテナ110の清掃処理が完了する。排出装置90には、コンテナ110を複数個(例えば3個)貯留することができるようになっている。なお、搬出装置90から搬出されるコンテナ110は、清掃状態が維持されたまま、次の工程(例えば、コンテナ110内への内容物の詰め工程等)へと搬送される。
【0074】
以上のような構成であることから、コンテナ清掃システム100は、搬入装置10によってコンテナ本体120と蓋部111とが一体となって搬入されるコンテナ110の外面を外面洗浄装置20によって洗浄し、分離装置30によってコンテナ110を蓋部111とコンテナ本体120とに分離させる。そして、蓋部111は、蓋部清掃装置40によってその上下面を清掃する。一方、コンテナ本体120は、側板立ち上げ装置60によって、折りたたまれた側板を立ち上げ、本体清掃装置70によってコンテナ本体120の外側面及び内側面を清掃し、さらに、吸引装置80によって、所定の方向に移動するコンテナ本体120の底部116近傍を吸引する。このようにして清掃された蓋部111とコンテナ本体120を合体装置50によって合体させ、搬出装置90によって搬出することで、コンテナ110の清掃が可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0075】
以上、説明したように、本発明に係るコンテナ清掃システムは、コンテナ本体と蓋部とが一体となって搬入されるコンテナを分離機構によって分離させ、それぞれを蓋部清掃機構及び本体清掃機構によって清掃するので、コンテナ本体と蓋部とが一体となったコンテナをより効率的に十分に清潔になるように清掃することができる効果を奏し、コンテナを清掃するコンテナ清掃システム及び該コンテナ清掃システムを用いたコンテナ清掃方法として有用である。
【符号の説明】
【0076】
10 搬入装置
11a、11b 回転ローラ
12 コンベアベルト
13 架台
20 外面洗浄装置
20a、20b 回転ブラシ
21 77 82 搬送機構
25 大枠部
30 分離装置
31 スライドユニット
32 搬送台
33 吸着部材
33a 吸着部
34 枠部
35 昇降シリンダ
36a 36b ガイドスライド
40 蓋部清掃装置
41 第1ロボットアーム
42 72 支持台
43 載置台
50 合体装置
60 側板立ち上げ装置
70 本体清掃装置
71 第2ロボットアーム
73 第3ロボットアーム
74 吊り下げ支持機構
75 75a 75b 75c 清掃部材ストック装置
76 昇降機構
80 吸引装置
90 排出装置
100 コンテナ清掃システム
110 コンテナ
111 蓋部
112、113、114、115 側板
116 底部
117 金枠
118 パレット
118a、118b、118c、118d 孔部
119 パレット止め金具
120 コンテナ本体
400 第1清掃ロボット
701 第2清掃ロボット
702 第3清掃ロボット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
底部と該底部上に立設される複数の側板とを有するコンテナ本体と、該コンテナ本体の底部に対向する開放口を蓋う着脱可能な蓋部とから構成されるコンテナを清掃するコンテナ清掃システムであって、
前記コンテナ本体と前記蓋部とが一体となった状態で搬入されるコンテナの該コンテナ本体と該蓋部とを分離させる分離機構と、
前記分離機構によって前記コンテナ本体と分離された蓋部を清掃する蓋部清掃機構と、
前記分離機構によって前記蓋部と分離されたコンテナ本体を清掃する本体清掃機構と、
前記清掃された蓋部によって前記清掃されたコンテナ本体の開放口を蓋うように該コンテナ本体と該蓋部とを合体させる合体機構とを有するコンテナ清掃システム。
【請求項2】
前記分離機構に搬入される前の前記コンテナ本体と前記蓋部とが一体となった状態のコンテナの外面を洗浄する外面洗浄機構を有する請求項1記載のコンテナ清掃システム。
【請求項3】
前記コンテナ本体は、前記複数の側板が前記底部側に折りたたみ可能であって、
前記分離機構は、搬入された前記複数の側板が底部側に折りたたまれたコンテナ本体と前記蓋部とが一体となったコンテナを該コンテナ本体と該蓋部とに分離させるものであり、
前記蓋部と分離された前記コンテナ本体の折りたたまれた複数の側板を立ち上げて前記底部に対向する開放口を形成させる側板立ち上げ機構を有する請求項1または2いずれかに記載のコンテナ清掃システム。
【請求項4】
前記蓋部清掃機構は、前記蓋部を清掃するための所定の動作を行う第1ロボットアームと該第1ロボットアームを支持する支持機構とを備えた第1清掃ロボットと、該蓋部を載置可能な載置台と該蓋部の外側面を保持し前記載置台から所定の範囲内で該蓋部を上下動させる蓋部移動部を有し、
前記第1ロボットアームの先端には、前記蓋部を清掃すべき清掃液が含まれた清掃部材を保持する保持部が設けられ、
前記第1ロボットアームの保持部に保持された前記清掃部材によって、前記載置台に載置された前記蓋部の外側面を清掃し、かつ、前記蓋部移動部によって前記載置台から所定の距離離れた位置で保持された前記蓋部の内側面を清掃する請求項1乃至3いずれかに記載のコンテナ清掃システム。
【請求項5】
前記本体清掃機構は、前記コンテナ本体の外側を清掃するための所定の動作を行う第2ロボットアームと該第2ロボットアームを支持する支持機構とを備えた第2清掃ロボットと、該コンテナ本体の内側を清掃するための所定の動作を行う第3ロボットアームと該第3ロボットアームを吊り下げ支持する吊り下げ支持機構とを備えた第3清掃ロボットとを有し、
前記第2ロボットアーム及び第3ロボットアームのそれぞれの先端には、前記コンテナ本体を清掃すべき洗浄液が含まれた清掃部材を保持する保持部が設けられ、
前記第2ロボットアーム及び第3ロボットアームの保持部それぞれに保持された前記清掃部材によって前記コンテナ本体を清掃する請求項1乃至4いずれかに記載のコンテナ清掃システム
【請求項6】
前記第3清掃ロボットは、前記本体清掃機構に搬入される前記コンテナ本体より高い位置に設けられたフレームに吊り下げ支持され、
前記本体清掃機構は、前記搬入されるコンテナ本体の略中央に前記第3ロボットアームが位置するように該コンテナ本体を昇降させる昇降機構を有する請求項5記載のコンテナ清掃システム。
【請求項7】
前記第2ロボットアーム及び第3ロボットアームは、前記保持部に保持されている前記清掃部材によって、前記コンテナ本体を構成する複数の側板を外側と内側とから挟んで所定の動作を行う請求項5または6いずれかに記載のコンテナ清掃システム。
【請求項8】
前記第1清掃ロボット、第2清掃ロボット、及び第3清掃ロボットの少なくとも1つの清掃ロボット近傍に、前記清掃部材を複数備える清掃部材ストック機構を有し、
前記清掃部材ストック機構が近傍に配置された前記清掃ロボットは、前記ロボットアームの保持部に保持される前記清掃部材を交換する請求項4乃至7いずれかに記載のコンテナ清掃システム。
【請求項9】
前記清掃部材ストック機構は、前記清掃部材を複数ストックする複数の取り付け面を有し、
前記清掃部材ストック機構が近傍に配置された前記ロボットアームの保持部が所定の位置で前記清掃部材を取り替えることができるように前記取り付け面を回動させる回動部を有する請求項8記載のコンテナ清掃システム。
【請求項10】
前記コンテナ本体に沿って相対的に移動する前記底部の付着物を吸引する吸引清掃機構を有する請求項1乃至9いずれかに記載のコンテナ清掃システム。
【請求項11】
底部と該底部上に立設される複数の側板とを有するコンテナ本体と、該コンテナ本体の底部に対向する開放口を蓋う着脱可能な蓋部とから構成されるコンテナを清掃するコンテナ清掃方法であって、
前記コンテナ本体と前記蓋部とが一体となった状態で搬入されるコンテナの該コンテナ本体と該蓋部とを分離装置によって分離させる分離ステップと、
前記分離ステップによって前記コンテナ本体と分離された蓋部を蓋部清掃装置によって清掃する蓋部清掃ステップと、
前記分離ステップによって前記蓋部と分離されたコンテナ本体を本体清掃装置によって清掃する本体清掃ステップと、
前記清掃された蓋部によって前記清掃されたコンテナ本体の開放口を蓋うように該コンテナ本体と該蓋部とを合体装置によって合体させる合体ステップとを有するコンテナ清掃方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【公開番号】特開2012−152667(P2012−152667A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−11956(P2011−11956)
【出願日】平成23年1月24日(2011.1.24)
【出願人】(000003768)東洋製罐株式会社 (1,150)
【Fターム(参考)】