説明

コンテナ移載設備、コンテナ移載方法及びコンテナターミナル

【課題】コンテナ貯蔵棚とシャーシ貯蔵棚とが併設している場合において、コンテナのシャーシへの移載を滞りなく効率的に行うことができる技術を提供する。
【解決手段】本発明のコンテナ移載設備1は、棚3に貯蔵されているコンテナ19を取り出すことが可能なコンテナ貯蔵棚5と、格納棚7に貯蔵されているシャーシ59を取り出すことが可能なシャーシ貯蔵棚9と、コンテナ貯蔵棚5から取り出されたコンテナ19をシャーシ貯蔵棚9から取り出されたシャーシ59に移載する移載装置11と、を具備することを特徴とするものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテナのシャーシへの移載技術に関し、より詳しくは、コンテナのシャーシへの移載を滞りなく効率的に行うことができる技術に関する。
【背景技術】
【0002】
コンテナを貯蔵可能な棚が立体的に集合してなるコンテナ貯蔵棚にコンテナを搬入し、そこからコンテナを搬出するために使用される車両の典型例は、コンテナを搭載可能なシャーシと、当該シャーシを牽引するトレーラヘッドとを備えるものである(特許文献1)。このような車両においては、コンテナの搬入後に残るコンテナ非搭載のシャーシ(以下、空荷シャーシという場合がある)の保管・管理が問題になる。例えば、コンテナターミナルで空荷シャーシが放置されたり、乱雑に置かれたりしていると、交通渋滞や事故の原因となり、ターミナル全体の運営の健全性や効率を低下させる。
【0003】
空荷シャーシの保管・管理に関し、空荷シャーシを貯蔵可能なコンテナ貯蔵棚が立体的に集合してなるコンテナ用シャーシ貯蔵装置が提案されている(特許文献2)。この装置によれば、多数の空荷シャーシが一箇所に集められて保管・管理され、空荷シャーシが必要とされる時に指定された棚から取り出されるので、少なくとも上記のような問題は生じ難い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−72952号公報(図2)
【特許文献2】特開平10−140871号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
コンテナ貯蔵棚をより有効に機能させるために、シャーシ貯蔵棚をコンテナ貯蔵棚に併設させることが考えられる
しかしながら、コンテナ貯蔵棚とシャーシ貯蔵棚とを併設させた場合には、コンテナ貯蔵棚から搬出されるコンテナをシャーシ貯蔵棚から搬出されるシャーシに円滑に移載できることが別途求められる。
円滑な移載ができないと、物流の整理が難しくなり、コンテナの搬送効率の低下を招来しかねないからである。
例えば、コンテナ貯蔵棚及びシャーシ貯蔵棚からそれぞれコンテナ及びシャーシを適時に取り出すことができたとしても、シャーシ及びコンテナのうち一方が移載場所に適時に到着していなければ、コンテナのシャーシへの移載が進まず、他方が待機を強いられ渋滞状態となる。例えば、コンテナの到着が遅れる場合には、コンテナを搭載するために待機中のシャーシとこれを牽引するために待機中のトレーラヘッドがそれぞれ渋滞する。シャーシの到着が遅れる場合には、コンテナの搬出が滞り、コンテナを搭載したシャーシを牽引するために待機中のトレーラヘッドが渋滞する。これらの現象が悪循環的に作用して、総じてコンテナ搬送効率が低下することになる。
【0006】
本発明は、以上の問題に鑑みてなされたものであり、コンテナ貯蔵棚とシャーシ貯蔵棚とが併設している場合において、コンテナのシャーシへの移載を滞りなく効率的に行うことができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための、本発明の第1の形態に係るコンテナ移載設備は、棚に貯蔵されているコンテナを取り出すことが可能なコンテナ貯蔵棚と、棚に貯蔵されているシャーシを取り出すことが可能なシャーシ貯蔵棚と、前記コンテナ貯蔵棚から取り出されたコンテナを前記シャーシ貯蔵棚から取り出されたシャーシに移載する移載装置と、を具備することを特徴とする。
【0008】
本発明の第2の形態に係るコンテナ移載設備は、第1の形態に係るコンテナ移載設備において、前記シャーシ貯蔵棚が、前記シャーシ、前記コンテナ又はコンテナを搭載したシャーシが通り抜け可能な走行路を備えることを特徴とする。
【0009】
本発明の第3の形態に係るコンテナ移載設備は、第1又は第2の形態に係るコンテナ移載設備において、
前記移載装置が配置されるコンテナ移載場所が、前記シャーシ貯蔵棚が配置されている場所と前記コンテナ貯蔵棚が配置されている場所との間に位置していることを特徴とする。
【0010】
本発明の第4の形態は、第2の形態に係るコンテナ移載設備において、前記移載装置が配置されるコンテナ移載場所が、前記走行路の入口側又は出口側に位置していることを特徴とする。
【0011】
本発明の第5の形態に係るコンテナ移載設備は、第1乃至第4のいずれかの形態に係るコンテナ移載設備において、前記コンテナ貯蔵棚が配置されている場所とは別の場所からコンテナを前記移載装置に供給する手段及び前記シャーシ貯蔵棚が配置されている場所とは別の場所からシャーシを前記移載装置に供給する手段のうち一方又は両方を備えることを特徴とする。
【0012】
本発明の第6の形態に係るコンテナ移載設備は、第1乃至第5のいずれかの形態に係るコンテナ移載設備において、前記移載装置によりコンテナが移載されたシャーシを牽引するトレーラヘッドを更に備えることを特徴とする。
【0013】
本発明の第7の形態に係るコンテナターミナルは、第6の形態に係るコンテナ移載設備を備えたコンテナターミナルであって、
前記コンテナ貯蔵棚は船舶から荷降しされたコンテナを貯蔵するものであり、前記コンテナ貯蔵棚が配置されている場所は海側に、前記シャーシ貯蔵棚が配置されている場所は陸側に位置し、前記移載装置によりコンテナが移載されたシャーシが前記トレーラヘッドに接続される場所が、前記シャーシ貯蔵棚が配置されている場所より更に陸側に位置していることを特徴とする。
【0014】
本発明の第8の形態に係るコンテナ移載方法は、棚に貯蔵されているコンテナを取り出すことが可能なコンテナ貯蔵棚からコンテナを取り出し、棚に貯蔵されているシャーシを取り出すことが可能なシャーシ貯蔵棚からシャーシを取り出し、前記コンテナ貯蔵棚から取り出されたコンテナを前記シャーシ貯蔵棚から取り出されたシャーシに移載する、ことを特徴とする。
【0015】
本発明の第9の形態に係るコンテナ移載方法は、第9の形態に係るに係るコンテナ移載方法であって、前記コンテナ貯蔵棚から取り出されたコンテナを前記シャーシ貯蔵棚から取り出されたシャーシに移載した後、シャーシを、前記シャーシ貯蔵棚が備えるコンテナを搭載したシャーシが通り抜け可能な走行路を通じて移動させることを特徴とする。
【0016】
なお、本発明の各形態の構成要素は、予定する機能を有するものである限り、特定の構成に限定されず、任意に選択することができる(ただし、以下に別段の説明がある場合には、その説明に従うものとする)。
例えば、コンテナ貯蔵棚は、コンテナを貯蔵することができる棚を備えるとともに、その棚からコンテナを取り出すことができるものであれば足り、コンテナの種類、棚の構造、コンテナを棚に搬入するための装置や方法、コンテナを棚から搬出する又は取り出すための装置や方法、棚におけるコンテナの貯蔵方法などについて制限はないシャーシ貯蔵棚についても同様である。
【0017】
移載装置については、コンテナのシャーシへの移載を実現できるものである限り、その移載の方法や装置に制限はなく、任意に選択することができる。
コンテナ貯蔵棚が配置されている場所とは別の場所からコンテナをコンテナ移載場所に搬入する手段(第5の形態参照)については、そのような搬入を実現できるものである限り制限はなく、複数の機器、装置、設備等の組み合わせから構成されるものであっても、これに該当する。シャーシ貯蔵棚が配置されている場所とは別の場所からシャーシをコンテナ移載場所に搬入する手段(第5の形態参照)についても同様である。
【0018】
以下において、コンテナ貯蔵棚が配置されている場所、シャーシ貯蔵棚が配置されている場所及びコンテナが移載されたシャーシがトレーラヘッドに接続される場所を、それぞれ、コンテナ貯蔵場所、シャーシ貯蔵場所及びトレーラヘッド接続場所という場合がある。
【発明の効果】
【0019】
本発明においては、コンテナを貯蔵するためのコンテナ貯蔵棚と空荷シャーシを貯蔵するためのシャーシ貯蔵棚とが別々に準備され、コンテナ貯蔵棚及びシャーシ貯蔵棚からそれぞれコンテナとシャーシが取り出され、コンテナ貯蔵棚から取り出されたコンテナが、シャーシ貯蔵棚から取り出されたシャーシに移載される。それ故、本発明によれば、コンテナとシャーシに係る物流の整理が行い易くなる。また、シャーシへのコンテナの移載の際、シャーシ及びコンテナの到着のタイミングが合い易くなり、移載が停滞する、他方が渋滞状態する、延いてはコンテナが移載されたシャーシを牽引するために待機中のシャーシやトラックが渋滞するなどの状況が生じ難くなりので、その移載を滞りなく効率的に行うことができる。特定のコンテナを特定のシャーシに移載する際にも、その移載を滞りなく効率的に行うことができる。
【0020】
上記の効果は、本発明の各形態に共通するものでもある。本発明の各形態が奏する固有の効果は、次のとおりである。
本発明の第1の形態によれば、上記の本発明の各形態に共通する効果を奏するコンテナ移載設備を実現することができる。
【0021】
本発明の第2の形態においては、シャーシ貯蔵棚が、シャーシ、コンテナ又はコンテナを搭載したシャーシが通り抜け可能な走行路を備えるので、シャーシ(コンテナが移載されたシャーシを含む)又はコンテナ(シャーシに移載されたコンテナを含む)を、目的とする場所(以下、目的場所又は目的地という場合がある)に移動させる際、シャーシ貯蔵棚を迂回する必要がなくなる。それ故、第2の形態によれば、シャーシ又はコンテナを短距離で目的場所に到達させることができる。このことは、シャーシ貯蔵棚を迂回のために本来必要となるはずであった迂回用走行路や付帯設備が不要になることを意味しており、設備占有面積やコストの低減に資するという点で有益である。
【0022】
なお、目的とする場所とは、例えば、(i)トレーラヘッドとシャーシとの接続を行う場所、(ii)移載装置が当該走行路の入口側に配置されている場合(第4の形態)には、移載装置が配置されている場所、(iii)シャーシ貯蔵棚が配置されている場所とコンテナ貯蔵棚が配置されている場所との間に移載装置が位置している場合(第3の形態)や当該走行路の出口側に移載装置が配置している場合(第4の形態)には、上記(i)同様、トレーラヘッドとシャーシとの接続を行う場所、である。従って、第2の形態によれば、上記(ii)の場合には、各棚から取り出されたシャーシとコンテナが、コンテナ移載場所により短時間で到達するので、最終的に移載が完了するまでに要する時間を短縮することができる。また、上記(i)及び(iii)の場合には、コンテナが移載されているシャーシが、トレーラヘッド接続場所により短時間で到達するので、より早期にコンテナを次の目的地に輸送することができる。
【0023】
本発明の第3の形態においては、コンテナ移載場所が、シャーシ貯蔵場所とコンテナ貯蔵場所との間に位置しているので、コンテナ貯蔵棚から取り出されたコンテナのコンテナ移載場所までの移動道程と、シャーシ貯蔵棚から取り出されたシャーシのコンテナ移載場所までの移動道程との間に大差がなくなり、コンテナ及びシャーシの一方のみが他方より著しく長い道程を移動しなければならないという事態を回避することができる。それ故、第3の形態によれば、シャーシへのコンテナの移載の際、シャーシ及びコンテナの到着の時差が小さくなり、到着のタイミングがより合い易くなり、その移載をより滞りなく効率的に行うことができる。このとこは、特定のコンテナを特定のシャーシにより短時間で移載する必要がある場合に、特に有益である。
【0024】
本発明の第4の形態においては、シャーシ貯蔵棚が備える、シャーシ、コンテナ又はコンテナを搭載したシャーシが通り抜け可能な走行路の入口側又は出口側に、コンテナ移載場所が位置している。当該走行路の入口側であれば、シャーシ貯蔵棚から取り出されたシャーシにコンテナが移載される度に速やかに当該走行路を通じて出口側に搬送することができるので、コンテナ移載場所及びその周囲が、コンテナ移載済みのシャーシにより混雑又は滞留することがない。それ故、第4の形態によれば、コンテナ移載済みのシャーシの混雑や滞留による悪影響が、コンテナのシャーシへの移載に及ばないので、その移載を、滞りなく効率的に行うことができる。
なお、シャーシ貯蔵場所とコンテナ貯蔵場所との距離が不必要なまでに離隔していない限り、第3の形態と同じ又は概ね同じ構成となるので、第3の形態と同等の効果を奏する。
【0025】
本発明の第4の形態において、シャーシ、コンテナ又はコンテナを搭載したシャーシが通り抜け可能な走行路の出口側にコンテナ移載場所があれば、コンテナ貯蔵棚から取り出されたコンテナを、当該走行路を通じて出口側に位置するコンテナ移載場所に移動することができ、そこで当該通路が設けられているシャーシ貯蔵棚から取り出されたシャーシ(当該走行路を通じて出口側に移動するシャーシを含む)に移載される。それ故、第4の形態によれば、コンテナ貯蔵場所とコンテナ移載場所との間にシャーシ貯蔵棚が配置している場合であっても、コンテナ貯蔵棚から取り出されたコンテナを、シャーシ貯蔵棚を迂回させることなく、より短距離でコンテナ移載場所に到達させることができる。また、コンテナ移載場所から離隔した位置のシャーシ貯蔵棚に貯蔵されているシャーシ(例えば、当該走行路の入口寄りに貯蔵されているシャーシ)であっても、当該走行路を通じて、コンテナ移載場所に到達させることもできる。それ故、シャーシへのコンテナの移載の際、シャーシ及びコンテナの到着の時差を極力小さくすることができ、その移載をより滞りなく効率的に行うことに資する。
【0026】
なお、シャーシ、コンテナ又はコンテナを搭載したシャーシが通り抜け可能な走行路の出口側にコンテナ移載場所があれば、コンテナ貯蔵棚が存在せず邪魔にならないので、コンテナ移載場所又はその近くで、コンテナ移載済みのシャーシとトレーラヘッドとを接続することができるので、コンテナをシャーシに移載した後からコンテナを次の目的地に輸送するまでの作業を滞りなく円滑に行うことが可能になるという長所もある。
【0027】
本発明の第5の形態においては、コンテナ貯蔵場所とは別の場所からコンテナを移載装置に供給する手段及びシャーシ貯蔵場所とは別の場所からシャーシを移載装置に供給する手段のうち一方又は両方を備える。コンテナ貯蔵棚が配置されている場所とは別の場所とは、文字通りの意味であり、別のコンテナ貯蔵棚が配置されている場所であっても、棚ではない別の機構の設備が配置している場所であってもよく、コンテナが貯蔵されているとはいえない場所(例えば、走行台車の荷台)であってもよい。シャーシ貯蔵棚が配置されている場所とは別の場所についても同様であり、別のシャーシ貯蔵棚や棚ではない別の機構の設備が配置されている場所であってもよく、シャーシが貯蔵されているとはいえない場所であってもよい。
【0028】
第5の形態においては、コンテナ貯蔵棚及びシャーシ貯蔵棚のうち一方又は双方が複数個ある場合や、両棚が同列に若しくは隣接して配置されていない場合、両棚が近接しているとはいえない場合等であっても、共通の移載装置を使用して、コンテナのシャーシへの移載を行うことが可能になる。このことは、例えば、特定のコンテナ貯蔵棚にコンテナが不足している若しくは貯蔵されていないとき、シャーシに搭載されるべきコンテナが貯蔵されていないとき(例えばコンテナの仕様がシャーシの仕様に合致しないとき)などに、別のコンテナ貯蔵棚から必要なコンテナを取り出して、共通の移載装置を使用してシャーシに搭載することができることを意味している。
【0029】
シャーシ貯蔵棚の場合も同様であり、特定のシャーシ貯蔵棚にシャーシが不足している若しくは貯蔵されていないとき、コンテナが搭載されるべきシャーシが貯蔵されていないとき(例えばシャーシの仕様がコンテナの仕様に合致しないとき)などに、別のシャーシ貯蔵棚から必要なシャーシを取り出して、共通の移載装置を使用してコンテナを搭載することができることを意味している。
また、コンテナ貯蔵棚に貯蔵されていないコンテナやシャーシ貯蔵棚に貯蔵されていないシャーシであっても、共通の移載装置を使用して、コンテナのシャーシへの移載を行うことが可能になる。
それ故、この第5の形態によれば、コンテナのシャーシへの移載が全体として円滑且つ合理的に進み、コンテナターミナルの健全且つ効率的な稼動に資する。
【0030】
本発明の第6の形態においては、移載装置によりコンテナが移載されたシャーシを牽引するトレーラヘッドを更に備えるので、コンテナが移載されたシャーシを、その移載の都度、コンテナ移載場所から遠ざけることができ、コンテナ移載場所及びその周囲がコンテナ移載済みのシャーシにより混雑又は滞留することがない。それ故、第6の形態によれば、コンテナの移載を滞りなく円滑且つ効率的に行うことができる。
【0031】
本発明の第7の形態においては、港湾地区の海側から陸側に向かって順に、コンテナ貯蔵場所、シャーシ貯蔵場所、トレーラヘッド接続場所が位置することになる。このため、船舶から荷降しされたコンテナは、船舶により近い場所に配置されるコンテナ貯蔵棚に貯蔵され、そのコンテナ貯蔵棚から取り出された後に、より陸側に配置されるシャーシ貯蔵棚から取り出されたシャーシに移載され、そのシャーシを牽引するトレーラヘッドにより、換言すれば、海側から陸側に向かう流れの方向に沿って移動し、トレーラヘッドにより目的地に輸送される。それ故、第7の形態によれば、コンテナ移載設備の構成やレイアウトが比較的単純になり、設備の運用や管理も行い易くなる。
【0032】
本発明の第8の形態によれば、上記の本発明の各形態に共通する効果を奏するコンテナ移載方法を実現することができる。
【0033】
本発明の第9の形態によれば、第2の形態の効果を奏するコンテナテナ移載方法を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の一実施の形態に係るコンテナ移載設備が設置されたコンテナターミナルの説明図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係るコンテナ貯蔵棚及びスタッカークレーンの説明図である。
【図3】図1の丸で囲んだA部を拡大して示す拡大図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係るスタッカークレーンの説明図である。
【図5】本発明の一実施の形態に係るスタッカークレーンの一部を拡大して示す説明図である。
【図6】本発明の一実施の形態に係るシャーシ貯蔵棚の説明図である。
【図7】図6の矢視A−A線に沿う断面図である。
【図8】本発明の一実施の形態に係るシャーシ貯蔵棚の動作説明図である。
【図9】本発明の一実施の形態に係る移載装置の説明図である。
【図10】本発明の他の実施の形態に係るコンテナ移載設備が設置されたコンテナターミナルの説明図である。
【図11】本発明の他の実施の形態で用いるスタッカークレーンの他の態様の説明図である。
【図12】図11のスタッカークレーンの動作(平面視)の説明図である。
【図13】本発明の他の実施の形態で用いるスタッカークレーンの他の態様の説明図である。
【図14】本発明の他の実施の形態で用いるスタッカークレーンの他の態様の説明図である。
【図15】図14のスタッカークレーンの動作(平面視)の説明図である。
【図16】本発明の他の実施の形態で用いるスタッカークレーンの他の態様の説明図である。
【図17】トンネル型走行路の配置の態様の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、実施形態により本発明を詳細に説明する。その際、必要に応じて図を参照しつつ説明するが、各図において同じ部分又は相当する若しくは共通する部分にはこれと同じ符号を付し、一部の説明を省略する。いうまでもなく、本発明は、図面に記載された実施の形態や実施例に限定されない。
【0036】
本発明に係るコンテナ移載設備を動作させることで実現されるコンテナ移載方法が本発明に係るそれである。それ故、以下において説明する本発明の実施の形態に係るコンテナ移載設備を動作させることで実現されているコンテナ移載方法が、本発明に係るコンテナ移載方法の実施形態に相当する。
【0037】
[実施の形態1]
本実施の形態に係るコンテナ移載設備1は、コンテナをシャーシ59に移載するためのコンテナ移載設備1であって、棚3に貯蔵されているコンテナを取り出すことが可能なコンテナ貯蔵棚5と、格納棚7に貯蔵されているシャーシ59を取り出すことが可能なシャーシ貯蔵棚9と、前記コンテナ貯蔵棚5から取り出されたコンテナ19を前記シャーシ貯蔵棚9から取り出されたシャーシ59に移載する移載装置11とを備えている。
以下においては、移載装置11が設置されるコンテナターミナル13について概説し、その後、コンテナ移載設備1を構成する各構成機器を詳細に説明する。
【0038】
<コンテナ移載設備が設置されるコンテナターミナルの概要>
本実施の形態のコンテナ移載設備1は、コンテナターミナル13の一部を構成しており、該コンテナターミナル13には、図1に示すように、船舶が接岸する岸壁側に無人走行台車が走行するための無人走行台車走行路15が設けられている。そして、無人走行台車走行路15の陸側に、コンテナ移載設備1が配置されている。
コンテナ移載設備1のレイアウトを概説すると、無人走行台車走行路15のすぐ陸側にコンテナ貯蔵棚5が配置され、さらにその陸側にシャーシ貯蔵棚9が配置されている。そして、コンテナ貯蔵棚5とシャーシ貯蔵棚9の間には、コンテナ貯蔵棚5から取り出されたコンテナ19を、シャーシ貯蔵棚9から取り出されたシャーシ59に移載するための移載エリア17が設けられている。そして、移載エリア17には前記移載を行うための移載装置11が配置されている。
【0039】
<コンテナ移載設備を構成する各構成機器の説明>
〔コンテナ貯蔵棚〕
コンテナ貯蔵棚5は、コンテナ19を収容できる棚3を多段でかつ多数列有している。図2はコンテナ貯蔵棚5の模式図であり、この例では上下方向に5段の棚3が多数列設けられ、棚3の間にはスタッカークレーン21が走行できるクレーン走行路23が設けられている。また、クレーン走行路23の両側にある棚3の上端部には、スタッカークレーン21の上端両側に設けた車輪25が走行する上部走行レール27が設けられている。つまり、スタッカークレーン21は、地上に設けたクレーン走行路23及び棚上端部に設けた上部走行レール27に沿って走行する。
各棚3の上辺部29には、スタッカークレーン21の自走式スプレッダ31(詳細後述)が走行するための走行レール33が設けられている。
【0040】
図3は図1の丸で囲んだA部を拡大して示す拡大図である。図3に示すように、スタッカークレーン21は4列の棚3毎にクレーン走行路23が設けられており、各スタッカークレーン21は、クレーン走行路23の両側2列の棚3へのコンテナ19の出し入れが可能になっている。つまり、図3において、図中の右側に記載されたスタッカークレーン21について言えば、図中のaで示す範囲にある棚3へのコンテナ19の出し入れが可能になっており、図中の左側に記載されたスタッカークレーン21について言えば、図中のbで示す範囲にある棚3へのコンテナ19の出し入れが可能になっている。
【0041】
コンテナ貯蔵棚5に格納されるコンテナ19は荷物が詰まっているものの他、荷物が詰まっていない空コンテナも含まれる。
【0042】
上記のように本実施の形態においては、棚形式のコンテナ貯蔵棚5にコンテナ19を収容することにしたので、コンテナ19を所望の棚3に収納し、また所望の棚3からコンテナ19を取り出すことができる。つまり、本実施の形態のコンテナ貯蔵棚5では、貯蔵されるコンテナ同士は分離独立しているので、どの位置にあるコンテナ19であっても取り出すことができ、どの位置の棚3に対しても収容することができ、選択的に格納、搬出が可能である。
この点、コンテナ19を段積みにしたような場合には上から順番でないと取り出せないし、あるいは貯蔵できないことと比較すると、極めて便利である。
棚3の間に設けられたクレーン走行路23は、移載エリア17まで延出しており、スタッカークレーン21が移載エリア17に入ることができるようになっている。
【0043】
<スタッカークレーン>
スタッカークレーン21は、コンテナ貯蔵棚5内に設けられたクレーン走行路23及び走行レール33に沿って、陸側から海側に向かって、あるいは陸側から海側に向かって走行し、クレーン走行路23の両側の2列の棚3へのコンテナ19の出し入れを行う。
このような機能を有するスタッカークレーン21は、図2、図4及び図5に示すように、走行台車35と、走行台車35上に走行方向に所定の間隔を離して設置された門型のマスト37と、該マスト37間を、コンテナ19を把持して昇降するスプレッダ本体39と、スプレッダ本体39をロープ41で支持して昇降させる昇降装置43と、スプレッダ本体39に搭載されてスプレッダ本体39と棚3との間を行き来して、棚3との間でコンテナ19の受け渡しをする自走式スプレッダ31とを備えている。自走式スプレッダ31は、図5に示すように、スプレッダ本体39に設置されたレール47上を走行する車輪49を有する本体部51と、本体部51に設けられてコンテナ19を把持するコンテナ把持部53を備えている。コンテナ把持部53は、図5の水平矢印で示すように、幅方向に移動可能に構成されている。
【0044】
上記のように構成されたスタッカークレーン21によってコンテナを棚3に格納し、あるいは棚3から搬出する動作を説明する。
コンテナ19を格納する場合には、図2に示されるように、スプレッダ本体39に自走式スプレッダ31を保持させた状態で、自走式スプレッダ31がコンテナ19を把持し、この状態でスプレッダ本体39を昇降させ、コンテナ19を格納する棚3の位置まで昇降移動させる。
スプレッダ本体39が特定の棚3の位置まで移動すると、昇降動作を停止し、自走式スプレッダ31を自走させて棚3の上辺部29に設けられた走行レール33に移動させる。そして、自走式スプレッダ31のコンテナ19に対する把持を解除して、コンテナ19を所望の棚3に格納する。
【0045】
コンテナ19を搬出する場合には、スプレッダ本体39に自走式スプレッダ31を保持した状態(自走式スプレッダ31はコンテナ19を把持していない)で、スプレッダ本体39を昇降させ、搬出対象となっているコンテナ19が格納されている棚3の位置まで移動させる。
スプレッダ本体39が目的とする棚3の位置まで移動すると、昇降動作を停止し、自走式スプレッダ31を自走させて棚3に設けられた走行レール33に移動させる。自走式スプレッダ31が所定の位置に到着したら、自走式スプレッダ31によってコンテナ19を把持し、自走式スプレッダ31を走行させてスプレッダ本体39まで戻る。自走式スプレッダ31がスプレッダ本体39まで戻ると、昇降装置43を駆動させてスプレッダ本体39を下降させ、コンテナ19がスタッカークレーン21の床に到着すると、自走式スプレッダ31のコンテナ19に対する把持を解除してコンテナ19を床に載置させる。床に載置されたコンテナ19は、例えばフォークリフトなどによって他の機器まで搬送されて受け渡される。
なお、コンテナ19の搬出に関し、コンテナ19をスタッカークレーン21の床に載置することなく、自走式スプレッダ31によって他の機器に受け渡すようにしてもよく、この方法については後述する。
【0046】
<シャーシ貯蔵棚>
シャーシ貯蔵棚9は、公知のものを採用することができ、以下の説明においては、パレット61にシャーシ59を載置して格納する形式のものについて、図6乃至図8に基づいて説明する。
シャーシ貯蔵棚9は、図6、図7に示されるように、全体が矩形状の建屋からなり、内部に複数の格納棚7を備えている。格納棚7には、トレーラヘッド57によって搬入されたシャーシ59がパレット61に載置された状態で保管される。また、格納棚7には、使用されていないパレット61が段積みになって保管されている。
【0047】
建屋の中程には、上下方向に延びる昇降空間63が形成され、該昇降空間63内を上下方向に移動可能なエレベータ本体部65を備えたエレベータ装置67が設けられている。
昇降空間63の下部は、地面よりも深く掘られたピット69に繋がっており、ピット69には順次使用に供されるパレット61が一時的に保管されている。一時的に保管されているパレット61は、エレベータ装置67によってピット69内に搬入され、パレットスライド機構71によって横移動され、さらにパレット供給機構73によって上方に移動され、格納対象となるシャーシ59の下方に供給される。
【0048】
ピット69の上部にはシャーシ59を牽引するトレーラヘッド57が侵入するトレーラ進入エリア75が設けられており、パレット61は、使用に供されるときには、パレット供給機構73によってトレーラヘッド57によって牽引されてきたシャーシ59の直ぐ下に位置するように供給される。
【0049】
エレベータ本体部65、各格納棚7及びトレーラ進入エリア75には、エレベータ本体部65側から各格納棚7側へ、あるいは各格納棚7側からエレベータ本体部65側へ、またあるいはトレーラ進入エリア75からエレベータ本体部65側へパレット61を移動させるための水平移動機構77が設けられている。この水平移動機構77を概説すると、図8に示すように、エレベータ本体部65及び各格納棚7にモータ79によって駆動する駆動ローラ81が複数設けられ、駆動ローラ81を回転させることによって、駆動ローラ81の上方に載置されるパレット61を水平方向(図中の矢印の方法)に移動させるようになっている。また、エレベータ本体部65及び各格納棚7には伸縮式のストッパ83が設けられ、パレット61の脱落を防止している。なお、水平方向への駆動の停止や起動は、エレベータ本体部65及び各格納棚7に設けられたリミットスイッチ85の信号によってモータ79をオン・オフ制御することで行われる。また、ストッパ83の伸縮の制御もリミットスイッチ85の信号によって制御される。
【0050】
以上のように構成されるシャーシ貯蔵棚9にシャーシ59を格納する場合には、ピット69に一時保管されているパレット61を、パレット供給機構73によって、トレーラ進入エリア75の地面高さと同レベルになるように配置して待機させておく。
この状態で、シャーシ59を牽引するトレーラヘッド57をピット69上方のトレーラ進入エリア75に侵入させ、シャーシ59をパレット上に載置させる。そして、シャーシ59のアウトリガをパレット61上に接地させ、シャーシ59をトレーラヘッド57から切り離して退出させる。
次に、トレーラ進入エリア75に設けられた水平移動機構77を駆動してシャーシ59が載置されたパレット61をエレベータ本体部65に移動させる。パレット61がエレベータ本体部65側に移動すると、エレベータ装置67を駆動してエレベータ本体部65を、当該パレット61を格納する格納棚7の位置で停止する。その後、水平移動機構77を駆動してパレット61を格納棚7側に移動して格納する。
【0051】
次に、格納棚7に格納されているシャーシ59を搬出するときの動作を説明する。エレベータ本体部65を搬出対象となっているシャーシ59が格納されている格納棚7の高さ位置まで移動する。この状態で、水平移動機構77を駆動させてシャーシ59を格納棚7からエレベータ本体部65側に移動させる。シャーシ59がエレベータ本体部65側に移動すると、エレベータ装置67を駆動して、エレベータ本体部65をトレーラ進入エリア75のレベルまで下降させる。そして、水平移動機構77を駆動させてエレベータ本体部65側からトレーラ進入エリア75側へシャーシ59を移動させる。そして、待機しているトレーラヘッド57にシャーシ59を連結し、トレーラヘッド57でシャーシ59を牽引させてトレーラ進入エリア75から退出させる。
【0052】
本実施の形態のシャーシ貯蔵棚9によれば、シャーシ59を棚形式のシャーシ貯蔵棚9に収容することにしたので、所望の格納棚7に収納し、取り出すことができる。つまり、本実施の形態のシャーシ貯蔵棚9では、貯蔵されるシャーシ同士は分離独立しているので、どの位置にあるシャーシ59であっても取り出すことができ、どの位置の格納棚7に対しても収容することができ、所望の選択によって格納、搬出が可能である。
これに対して、シャーシ59を立て掛け方式で保管したような場合には、端から順番でないと取り出せないし、あるいは貯蔵できない。
【0053】
<移載装置>
移載装置11は、移載エリア17に設置され、コンテナ貯蔵棚5から取り出されたコンテナ19をシャーシ貯蔵棚9から取り出されたシャーシ59に移載する機能を有している。
移載装置11は、図9に示すように、全体形状が門型をしており、昇降装置87と、昇降部材89とを備えている。昇降部材89は、昇降装置87から延びるワイヤ91によって支持され、昇降できるようになっている。昇降部材89には、コンテナ貯蔵棚5の各棚3に形成されたものと同様の走行レール93が形成され、スタッカークレーン21の自走式スプレッダ31がスプレッダ本体39側との間で行き来できるようになっている。
【0054】
上記のように構成された移載装置11を用いてコンテナ貯蔵棚5から取り出されたコンテナ19をシャーシ貯蔵棚9から取り出されたシャーシ59に移載する方法を説明する。
シャーシ貯蔵棚9から取り出されたシャーシ59を牽引するトレーラヘッド57を移載装置11の下方に待機させる。
他方、コンテナ貯蔵棚5からコンテナ19を取り出す。コンテナ貯蔵棚5からコンテナ19を取り出す方法は前述の通りである。コンテナ貯蔵棚5から取り出されたコンテナ19を自走式スプレッダ31に把持させた状態で、スプレッダ本体39を昇降させて、図9に示すように、移載装置11の昇降部材89の位置と同じ位置に着ける。この状態で自走式スプレッダ31を自走させ、コンテナ19を把持した状態で移載装置11の昇降部材89側に乗り移させる。昇降部材89に乗り移ると、移載装置11の昇降装置87を駆動して昇降部材89を下降させてシャーシ59にコンテナ19を搭載する。シャーシ59にコンテナ19が搭載されると、トレーラヘッド57を発進させる。
【0055】
次に、移載装置11を用いてコンテナ19を貯蔵棚に格納する方法を説明する。コンテナ19を搭載したシャーシ59を牽引するトレーラヘッド57を移載装置11の昇降部材89の下方に位置させる。この状態で昇降部材89を下降させて自走式スプレッダ31にコンテナ19を把持させる。自走式スプレッダ31がコンテナ19を把持すると昇降部材89を上昇させ、昇降部材89の位置をスタッカークレーン21のスプレッダ本体39の位置に合わせる。この状態で自走式スプレッダ31を自走させて自走式スプレッダ31をスプレッダ本体39に乗り移させる。自走式スプレッダ31がスプレッダ本体39に乗り移ると、昇降装置43を駆動して当該コンテナ19を格納する棚3の位置まで移動させる。
スプレッダ本体39が特定の棚3の位置まで移動すると、昇降動作を停止し、自走式スプレッダ31を自走させて棚3に設けられた走行レール33に移動させる。そして、自走式スプレッダ31のコンテナ19に対する把持を解除して、コンテナ19を所望の棚3に格納する。
なお、以下の説明において、トレーラヘッド57にシャーシ59を連結したものをトレーラと言うことがある。
【0056】
次に上記のように構成されたコンテナ移載設備全体の動作を、コンテナ19を搬出する場合と、コンテナ19を格納する場合に分けて説明する。なお、以下の説明においては、コンテナ移載設備1を構成する各機器の動作については、既に説明しているのでその説明は省略する。
【0057】
<コンテナを搬出する場合>
図1に示すように、トレーラヘッド57を走行させてシャーシ貯蔵棚9まで搬送し、シャーシ貯蔵棚9からシャーシ59を取り出し、トレーラヘッド57にシャーシ59を連結してトレーラとする。トレーラを移載エリア17に移動して、移載装置11の下方に停車する。この状態で、コンテナ貯蔵棚5からコンテナ19を取り出して、シャーシ59に搭載する。コンテナ19がシャーシ59に搭載されると、トレーラを発進してコンテナ搬送目的地へと搬送する。
【0058】
<コンテナを格納する場合>
シャーシ59上にコンテナ19を搭載したトレーラを移載エリア17の移載装置11の下方に停車する。この状態で、移載装置11を駆動してシャーシ59上のコンテナ19をスタッカークレーン21側に受け渡す。コンテナ19を受け取ったスタッカークレーン21は当該コンテナ19を棚3に格納する。他方、コンテナ19を引き渡したトレーラはシャーシ貯蔵棚9まで移動して、シャーシ貯蔵棚9においてシャーシ59を受け渡す。受け渡されたシャーシ貯蔵棚9では、前述の動作によってシャーシ59を格納棚7に格納する。シャーシ59が切り離されたトレーラヘッド57は所定の待機所に移動する。
【0059】
以上のように、本実施の形態によれば、コンテナ搬出の動作や、コンテナ格納の動作が極めて整理された形で行われ、物流全体の流れを円滑に行わせることができる。
また、本実施の形態においては、移載装置11が配置されるコンテナ移載エリア17が、シャーシ貯蔵棚9が配置されている場所とコンテナ貯蔵棚5が配置されている場所との間に位置しているので、コンテナ19の移載のためにコンテナ19及びシャーシ59を移動する距離が短縮され、それ故にコンテナターミナル13内でのコンテナ及びシャーシ59の移動が効率化され、これによって物流全体の円滑化が図られる。
また、本実施の形態では、コンテナ貯蔵棚5及びシャーシ貯蔵棚9の両方を棚形式としており、コンテナ及びシャーシ59を選択的に取り出すことができる。したがって、所望のシャーシ59と所望のコンテナ19を自在に取り出すことができ、両者の最適な組合せを実現することができる。
【0060】
[実施の形態2]
図10は本発明の実施の形態2に係るコンテナ移載設備94の説明図である。本実施の形態2が実施の形態1と異なる点は、以下の点である。
(a)シャーシ貯蔵棚96を、実施の形態1で説明したコンテナ貯蔵棚5と同様にスタッカークレーン方式にし、シャーシ貯蔵棚96と移載装置11との間のシャーシ59の搬送をスタッカークレーン211で行うようにした点、
(b)シャーシ59にコンテナ19を載せた状態で、自走台車95(図13、図16参照)でコンテナ貯蔵棚5の外まで搬送するようにした点、
(c)コンテナ19を搭載したシャーシ59を載せた自走台車95が通過できるトンネル型走行路97をシャーシ貯蔵棚96に設けた点。
【0061】
以下、実施の形態1と異なる点を説明する。
【0062】
<シャーシ貯蔵棚>
本実施の形態に係るシャーシ貯蔵棚96は、多段の格納棚7からなり、各格納棚7は、シャーシ59を搭載していると否とに拘わらずパレット61を収容することができる。パレット61に搭載されているシャーシ59は、そのタイヤとアウトリガーを介して当該パレット61に接地する。それ故、当該パレット61には、シャーシ59の接地による位置決めを容易又は確実にする機構(図示せず)が設けられている。格納棚7は、そのようなパレット61を収容又は取り出すことを妨げない限り、任意の構造を採りうる。
なお、シャーシ貯蔵棚96が多段多列の格納棚7から構成される場合には、当該シャーシ貯蔵棚96は、実施の形態1で説明したような棚間のパレットの水平移動が可能にする機構を備えていてもよい。
【0063】
実施の形態1のコンテナ貯蔵棚5においては、コンテナ19を自走式スプレッダ31で把持して棚3とスタッカークレーン21の間を行き来させる形式であったが、シャーシ貯蔵棚96においては、これに代えて、シャーシ59をパレット61に載せ、パレット61を下方から支持する伸縮自在のフォーク機構213を備える移載装置212(図11及び図12参照)によって格納棚7とスタッカークレーン211側を移動させるようにしている。
シャーシ貯蔵棚96におけるクレーン走行路231に隣接する又は近傍の箇所には、シャーシ59、コンテナ19及びコンテナ19を搭載したシャーシ59が通過可能なトンネル型走行路97が設けられている。そして、トンネル型走行路97内には自走台車95が走行するための軌条98が敷設されている。軌条98は、移載装置11の下方から、トンネル型走行路97内を通過してシャーシ貯蔵棚96の出口に設けられたトレーラヘッド連結・切離しエリア99に至っている。
【0064】
本実施の形態に係るシャーシ貯蔵棚96は、別の態様として、パレット61を使用しない格納棚7から構成することができる。この場合には、シャーシ59は、そのタイヤとアウトリガーを介して各格納棚7の床面に接地する。また、シャーシ59を直接載せ、パレット61を下方から支持する伸縮自在のフォーク機構213を備える移載装置212(図14及び図15参照)によって格納棚7とスタッカークレーン211側を移動させる。
【0065】
<スタッカークレーン>
シャーシ貯蔵棚96に設置されているスタッカークレーン211は、図11に示すように、マスト37間を、昇降する昇降体103と、昇降体103を昇降させる昇降装置(図示なし)と、昇降体103に搭載されて昇降体103と格納棚7との間を行き来して、格納棚7との間でパレット61に載せられたシャーシ59の受け渡しをする移載装置212とを備えている。移載装置212は、フォーク機構213を備えている。移載装置212は、昇降体103と一体的に構成されていてもよく、分離自在で、それぞれが独立に昇降するように構成されていてもよい。
【0066】
フォーク機構213は、スタッカークレーン211側又は移載装置212と各格納棚7との間で、またスタッカークレーン211側又は移載装置212と自走台車95との間で、パレット61又は、シャーシ59と搭載したパレット61の移動を行う(図12及び図13参照)。
フォーク機構213は、三段重ねのフォークと、各フォークから順次水平移動させて全体を伸縮させる水平駆動機構(図示せず)と、フォーク機構213を鉛直方向に短距離だけ昇降させて、パレット61の底部とフォークとの接触と離隔を可能にする垂直駆動機構(図示せず)とを備えている。スタッカークレーン21側と各格納棚7との間でパレット61の移動が可能である限り、フォークの重なりの段数は1段であっても、2段であっても、4段以上であってもよい。
フォーク機構213は、シャーシ59の搭載の有無に拘わらずパレット61の移動を行うが、シャーシ59の底部又はその他の適当箇所の強度が高い箇所に上記のフォークを指し込んで、シャーシ59を直接支えて移動を行うように構成してもよい(図14及び図15参照)。特に、スタッカークレーン211側又は移載装置212と自走台車95との間で、シャーシ59の移動を行う場合には、フォーク機構213は、シャーシ59を搭載したパレット61の移動ではなく、シャーシ59のみの移動を行った方が、自走台車95上に残ったパレット61の回収の手間が省けるので、好ましい(図15及び図16参照)。
【0067】
移載装置212は、シャーシ59を載せたまま、格納棚7とスタッカークレーン21側との間で移動する移載台車であってもよい。この場合には、昇降体103と格納棚7には、移載台車の往来を可能にするための、昇降台車の車輪の軌道となるレールが設けられる。また、移載台車には、当該移載台車の載置面とシャーシ59(又はシャーシ59を搭載したパレット61)との間を鉛直方向に短距離だけ昇降させて、両者間の接触と離隔を可能にする垂直駆動機構が設けられる。このような移載台車方式によれば、シャーシ59を格納棚7とスタッカークレーン211側との間で移動させる際、当該シャーシ59を載せるためのパレット61は使用する必要はなくなり、当該シャーシ59を載せるための移載台車を使用しさえすれば足りることになる。
なお、パレット61の使用を躊躇わないのであれば、シャーシ59を搭載したパレット61を載せたままで当該移載台車の移動を格納棚7とスタッカークレーン211側との間で行うように構成してよい。
【0068】
<自走台車>
自走台車95は、移載装置11の位置に配置し、パレット61とともに又はパレット61を伴わずにシャーシ59を搭載できるようになっている。図11及び図12に示すスタッカークレーン211による場合には、図13に示すように、自走台車95は、パレット61とともにシャーシ59を搭載し、図14及び図15に示すスタッカークレーン211による場合には、図16に示すように、パレット61を伴わずにシャーシ59を搭載する。
【0069】
図13及び図16に示すように、スタッカークレーン21が備える自走式スプレッダ31によりコンテナ19がスタッカークレーン21側から自走台車95が搭載するシャーシ59上に載置された後、自走台車95は、軌条98上を走行し、トンネル型走行路97を通って、トレーラヘッド連結・切離しエリア99へ移動する。
図13に示す自走台車95の場合には、トレーラヘッド連結・切離しエリア99において、シャーシ59は、トレーラヘッド57に接続され、アイウトリガーを引き上げてパレット61との接地を断った後、トレーラヘッド57によりシャーシパレット61から、従って自走台車95から引き出される。図16に示す自走台車95の場合には、トレーラヘッド連結・切離しエリア99において、シャーシ59は、トレーラヘッド57に接続され、アイウトリガーを引き上げてパレット61との接地を断った後、トレーラヘッド57により自走台車95から引き出される。いずれの場合であれ、搭載したシャーシ59を降しやすくするため、自走台車95の前部が下方に傾斜させるのが好ましい。
自走台車95は、例えば無線などによってリモートコントロールされ、所定の位置での停止、発進等が遠隔コントロールされる。
【0070】
なお、図11及び図14に示すトンネル型走行路97は、シャーシ貯蔵棚96下のある程度離隔した位置に配置している必要はなく、例えば、図17(a)乃至(f)のいずれかの位置に配置していてもよい。従って、トンネル型といっても、その壁面の一部又は全部がシャーシ棚7で囲まれていても、囲まれていなくてもよく、その一部又は全部が、シャーシ貯蔵棚96の設置面よりも下に配置していなくてもよい。
【0071】
次に上記のように構成された本実施の形態に係るコンテナ移載設備94の動作を、総括して、コンテナ19を搬出する場合と、コンテナ19を格納する場合に分けて説明する。なお、以下の説明においては、コンテナ移載設備94を構成する各機器の動作については、既に説明しているのでその説明は省略する。
【0072】
<コンテナを搬出する場合>
自走台車95を走行させて、図13に示すように、移載装置11に下方に位置させて待機させる。この状態で、シャーシ貯蔵棚96からシャーシ59を、図11及び図12に示すスタッカークレーン211によってパレット61とともに搬出し、自走台車95に載置させる。または、自走台車95を走行させて、図16に示すように、移載装置11に下方に位置させて待機させる。この状態で、シャーシ貯蔵棚96からシャーシ59を、図13及び図14に示すスタッカークレーン211によってパレット61を伴わずに搬出し、自走台車95に載置させる。
次に、コンテナ貯蔵棚5からコンテナ19をスタッカークレーン21によって取り出して、パレット61に搭載されたシャーシ59に載置する。コンテナ19がシャーシ59に搭載されると、自走台車95を発進してトンネル型走行路97を通過してトレーラヘッド連結・切離しエリア99まで走行させる。自走台車95がトレーラ連結エリアに到着すると、そこに待機するトレーラヘッド57を連結して、コンテナ19を必要な場所へ搬送する。
【0073】
<コンテナを格納する場合>
シャーシ59上にコンテナ19を搭載したトレーラをトレーラヘッド連結・切離しエリア99に搬入し、そこに待機する自走台車95にコンテナ19を搭載したシャーシ59を載せ、シャーシ59とトレーラヘッド57を切り離す。シャーシ貯蔵棚96の態様によって、自走台車95の上にはパレット61が搭載されている場合(図11乃至13に対応する場合)もあれば、自走台車95の上にパレット61が搭載されない場合(図14乃至16に対応する場合)もある。
【0074】
コンテナ19を搭載したシャーシ59を載せた自走台車95を、トンネル型走行路97を通過して移載装置11の下方まで走行させて停車させる。この状態で、移載装置11を駆動してシャーシ59上のコンテナ19をスタッカークレーン21側に受け渡す。コンテナ19を受け取ったスタッカークレーン21はコンテナ19を棚3に格納する。また、シャーシ貯蔵棚96側のスタッカークレーン211を移載装置212近傍まで走行させ、移載装置212によって自走台車95上のシャーシ59を、パレット61とともに(図13参照)又はパレット61を伴わずに(図16参照)スタッカークレーン211側に受け渡す。
【0075】
シャーシ59を受け渡されたスタッカークレーン211は、シャーシ貯蔵棚96の所定の格納棚7にシャーシ59をパレット61とともに(図13参照)又はパレット61を伴わずに(図16参照)格納する。自走台車95はシャーシ59が受け渡されると、所定の待機場所に移動して待機する。
【0076】
シャーシ59をパレット61とともに受け渡す場合のスタッカークレーン211は、図11及び図12に示すものが一例であり、シャーシ59をパレット61を伴わずに受け渡す場合のスタッカークレーン211は、図14及び図15に示すものが一例である。
【0077】
以上のように、本実施の形態においては、コンテナ19をシャーシ59に搭載し、それを自走台車95でトレーラヘッド連結・切離しエリア99に移動し、トレーラヘッド連結・切離しエリア99においてトレーラヘッド57を連結するようにしたので、トレーラヘッド57と空シャーシ59を連結した状態でのコンテナターミナル13内の移動が無くなり、コンテナターミナル13内の交通が簡素化されてコンテナターミナル13内での移動が円滑に行われる。
また、本実施の形態においては、シャーシ貯蔵棚96が、シャーシ59、コンテナ19又はコンテナ19を搭載したシャーシ59が通り抜け可能な走行路を備えるので、シャーシ59(コンテナ19が移載されたシャーシ59を含む)又はコンテナ19(シャーシ59に移載されたコンテナ19を含む)を、目的とする場所、例えばトレーラヘッド連結・切離しエリア99に移動させる際、シャーシ貯蔵棚96を迂回する必要がなくなる。それ故、本実施の形態によれば、シャーシ59又はコンテナ19を短距離でトレーラヘッド連結・切離しエリア99などの目的場所に到達させることができる。そのため、シャーシ貯蔵棚96の迂回などが不要となり、迂回路及びそれに付帯する付帯設備に要する費用が不要になり、コスト低減に資することができる。
【0078】
なお、上記の実施の形態では、コンテナ19及びシャーシ59はそれぞれコンテナ貯蔵棚5、シャーシ貯蔵棚9、96に格納され、またそれらから搬出される例を示したが、コンテナ19やシャーシ59を別の場所から移載装置11に搬送する手段を設けて、別の場所にあるコンテナ19やシャーシ59を用いるようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では特に示していないが、コンテナ19をシャーシ59に搭載する際に位置ずれを補正するガイド装置を設けるようにしてもよい。ガイド装置の例としては、例えばシャーシ59の四隅に立設して上端側が外方に向って傾斜又は湾曲するように構成することが考えられる。なお、このようなガイド装置を設置したときには、各機器の走行の邪魔にならないように起倒式にするのが好ましい。
【0079】
また、上記の実施の形態においては、特に示していないが、コンテナ移載設備の一つの構成要素としてトレーラヘッドの待機場所を設け、該トレーラヘッドの待機場所にトレーラヘッドを待機させるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0080】
1 コンテナ移載設備
3 棚
5 コンテナ貯蔵棚
7 格納棚
9 シャーシ貯蔵棚
11 移載装置
13 コンテナターミナル
15 無人走行台車走行路
17 移載エリア
19 コンテナ
21 スタッカークレーン
23 クレーン走行路
25 車輪
27 上部走行レール
29 上辺部
31 自走式スプレッダ
33 走行レール
35 走行台車
37 マスト
39 スプレッダ本体
41 ロープ
43 昇降装置
47 レール
49 車輪
51 本体部
53 コンテナ把持部
57 トレーラヘッド
59 シャーシ
61 パレット
63 昇降空間
65 エレベータ本体部
67 エレベータ装置
69 ピット
71 パレットスライド機構
73 パレット供給機構
75 トレーラ進入エリア
77 水平移動機構
79 モータ
81 駆動ローラ
83 ストッパ
85 リミットスイッチ
87 昇降装置
89 昇降部材
91 ワイヤ
93 走行レール
94 コンテナ移載設備
95 自走台車
96 シャーシ貯蔵棚
97 トンネル
98 軌条
99 トレーラヘッド連結・切離しエリア
103 昇降体
107 レール
109 車輪
111 本体部
113 支持装置
211 スタッカークレーン
212 移載装置
213 フォーク機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテナをシャーシに移載するためのコンテナ移載設備であって、棚に貯蔵されているコンテナを取り出すことが可能なコンテナ貯蔵棚と、棚に貯蔵されているシャーシを取り出すことが可能なシャーシ貯蔵棚と、前記コンテナ貯蔵棚から取り出されたコンテナを前記シャーシ貯蔵棚から取り出されたシャーシに移載する移載装置と、を具備することを特徴とするコンテナ移載設備。
【請求項2】
前記シャーシ貯蔵棚が、前記シャーシ、前記コンテナ又は前記コンテナを搭載したシャーシが通り抜け可能な走行路を備えることを特徴とする請求項1に記載のコンテナ移載設備。
【請求項3】
前記移載装置が配置されるコンテナ移載場所が、前記シャーシ貯蔵棚が配置されている場所と前記コンテナ貯蔵棚が配置されている場所との間に位置していることを特徴とする請求項1又は2に記載のコンテナ移載設備。
【請求項4】
前記移載装置が配置されるコンテナ移載場所が、前記走行路の入口側又は出口側に位置していることを特徴とする請求項2に記載のコンテナ移載設備。
【請求項5】
前記コンテナ貯蔵棚が配置されている場所とは別の場所からコンテナを前記移載装置に供給する手段及び前記シャーシ貯蔵棚が配置されている場所とは別の場所からシャーシを前記移載装置に供給する手段のうち一方又は両方を備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のコンテナ移載設備。
【請求項6】
前記移載装置によりコンテナが移載されたシャーシを牽引するトレーラヘッドを更に備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のコンテナ移載設備。
【請求項7】
請求項6記載のコンテナ移載設備を備えたコンテナターミナルであって、
前記コンテナ貯蔵棚は船舶から荷降しされたコンテナを貯蔵するものであり、前記コンテナ貯蔵棚が配置されている場所は海側に、前記シャーシ貯蔵棚が配置されている場所は陸側に位置し、前記移載装置によりコンテナが移載されたシャーシが前記トレーラヘッドに接続される場所が、前記シャーシ貯蔵棚が配置されている場所より更に陸側に位置していることを特徴とするコンテナターミナル。
【請求項8】
棚に貯蔵されているコンテナを取り出すことが可能なコンテナ貯蔵棚からコンテナを取り出し、棚に貯蔵されているシャーシを取り出すことが可能なシャーシ貯蔵棚からシャーシを取り出し、前記コンテナ貯蔵棚から取り出されたコンテナを前記シャーシ貯蔵棚から取り出されたシャーシに移載する、ことを特徴とするコンテナ移載方法。
【請求項9】
前記コンテナ貯蔵棚から取り出されたコンテナを前記シャーシ貯蔵棚から取り出されたシャーシに移載した後、前記シャーシを、前記シャーシ貯蔵棚が備えるコンテナを搭載したシャーシが通り抜け可能な走行路を通じて移動させることを特徴とする請求項8に記載のコンテナ移載方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図16】
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【図17】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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