説明

コンテンツ表示装置、プログラム及び記録媒体

【課題】電子書籍の表示領域中の一部をマークし、マークされた領域を各種条件に応じて虫食い(マスク)として提示することができるように改良されたコンテンツ表示装置を提供することを主要な目的とする。
【解決手段】コンテンツ表示装置は、全体制御部11と表示部12を備える。全体制御部11は、コンテンツの画面表示をしている時点で、ユーザが任意の領域を指定してマークする領域指定手段11aと、マークされた上記領域に対して、付加情報を付与する付加情報付与手段11bと、上記付加情報とユーザによって任意に予め指定された指定情報の値との比較を行うことで、上記マークされた領域の機能を切り替える指定領域機能切り替え手段11cと、切り替えられた機能に基づいて、上記マークされた領域の表示を行う指定領域表示手段11dとを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般にコンテンツ表示装置に関するものであり、より特定的には、電子書籍の表示領域中の一部をマークし、マークされた領域を各種条件に応じて虫食い(マスク)として提示することができるように改良されたコンテンツ表示装置に関する。この発明は、また、そのような虫食い(マスク)表示をコンピュータに実現させるプログラム及びそのプログラムを記憶させた記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、図18に示すような、文中に線を引いたり、メモや落書き等の書き込みができる電子書籍装置が提案されている(特許文献1)。この電子書籍装置は、図18を参照して、記憶媒体10から記憶媒体制御部9を介して所望の書籍データを読み出し、表示部7に表示する。ユーザはキー入力部2により表示部7に表示された書籍データにおいて下線やマーキングなどの書き込み範囲を特定する。またペン入力部3を用いて書籍データに対して任意の内容、例えばマーク等を描画し、その非テキストデータの書き込みする。メモリ5は書き込みデータを記憶する。書き込み部分に対してキー入力部2により表示要求があった時、表示制御部6はメモリ5に記憶された書き込みデータと、記憶媒体10に保持された書籍データとをフレームデータを変換し、表示部7に与える。マークには画面表示上の順位概念があり(レイヤのようなもの)、表示順位を変更することで、文章の下にマークを表示する(マーカー機能)、また文章の上にマークを表示する(マスクっぽい見え方)を実現可能とする。
【0003】
また、ページ上への書き込みモードと虫食いの付箋をめくる/貼るといったモードとを切り替えることにより、画面の乱雑さを解消し、しかも学習等において利便性に優れた機能を有する情報表示装置及び電子書籍装置も提案されている(特許文献2)。これは、コンテンツ組み込みの表示[マスク(虫食い)、ユーザ設定マスク、マスク表示なし、罫線や落書きなどのユーザ書き込みデータ]、の表示を制御するモードを加えることを主眼にしている。例えば、ユーザ設定マスクのみ表示する、組み込みマスクのみ表示する、全マスクを表示するなど、条件に応じて表示するマスクを変更する。この特許文献2の中で、マーカーと記載されているものは、ユーザによって落書きされるメモに当たる情報(罫線、手書きメモ等)であり、それのON/OFFも同様に制御される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−141488号公報
【特許文献2】特開2006−58917号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の開示技術では、表示文章以外の追加データに関して、表示順位を示す情報を付与することができ、マークの表示順位を上にすることにより表示文字を隠すことができる(一件マスク機能のように見える)が、クリックしたときに所定のマスクのみ順位を入れ替えて表示するなど、一般的なマスク機能として利用することが出来ないという課題があった。
【0006】
また、特許文献2の開示技術では、各種のユーザ設定書き込みと、コンテンツ組み込みの機能の表示、非表示の組み合わせは変更できるものの、各機能を変更して利用することはできず、マークしたものはマークとしてのみ表示される。そのため、マークしたものに関してマスクを行おうとした場合には再度マスク作成が必要になり、手間がかかる上、夫々の情報を保持する必要があり、メモリを消費するという課題があった。
【0007】
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、電子書籍の表示領域中の一部をマークし、マークされた領域を各種条件に応じて虫食い(マスク)として提示することができるように改良されたコンテンツ表示装置を提供することを目的とする。
【0008】
この発明の他の目的は、クリック時のマークON/OFF、マスク色の変更等々、マーカと全く別のマスクとしての表現を行うことが可能になるように改良されたコンテンツ表示装置を提供することにある。
【0009】
この発明のさらに他の目的は、マークの回数や、マークの色などの、機能変換の条件に応じてマークをマスクとして利用することが可能になり、マーク、マスクを強く意識することなく付与することができるように改良されたコンテンツ表示装置を提供することにある。
【0010】
この発明のさらに他の目的は、学習利用などの読書時にはマスク機能が読書の邪魔をすることがなく、快適に読書ができるように改良されたコンテンツ表示装置を提供することにある。
【0011】
この発明のさらに他の目的は、マーク、マスクを一括して管理することにより保存情報を半減することが出来るように改良されたコンテンツ表示装置を提供することにある。
【0012】
この発明のさらに他の目的は、そのようなコンテンツをコンピュータに表示させるプログラムを提供することにある。
【0013】
この発明のさらに他の目的は、そのようなプログラムを記憶させた記憶媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
この発明に従うコンテンツ表示装置は、コンテンツの画面表示をしている時点で、ユーザが任意の領域を指定してマークする領域指定手段と、マークされた上記領域に対して、付加情報を付与する付加情報付与手段と、上記付加情報とユーザによって任意に予め指定された指定情報の値との比較を行うことで、上記マークされた領域の機能を切り替える指定領域機能切り替え手段と、切り替えられた機能に基づいて、上記マークされた領域の表示を行う指定領域表示手段とを備えたことを特徴とする。
【0015】
この発明の好ましい実施態様によれば、上記付加情報は、ユーザがマークする上記時点で、予め定義されている任意の最大値(Max Level)が与えられ、かつコンテンツのオープン毎にデクリメントされていくマークレベル(ML)を含み、上記任意に予め指定された指定情報の値が、マスク機能に切り替えるための設定値(VL)であり、上記指定領域機能切り替え手段が、上記マークレベル(ML)と上記設定値(VL)とを比較し、これらが一致した場合に、上記指定領域機能切り替え手段が、上記マークされた領域をマスク機能に切り替え、かつ上記指定領域表示手段が、上記マークされた領域をマスクして虫食いとして表示を行う。
【0016】
上記虫食いの表示の全てをマークに戻して表示する手段をさらに備えてもよい。マーク状態に戻し、マークに付加されている情報の更新を行えるようにするためである。
【0017】
また、好ましくは、マスク機能に切り替えるための上記設定値(VL)を任意に設定することが可能とし、それによって、前回マークした領域を、又はユーザが任意に指定した回数以前/以降にマークした領域を、ユーザの意図に応じてマスクして表示させるように、表示される領域を変更することができるようにする。
【0018】
また好ましくは、マスクして表示されないマークに対しても、上記マークレベル(ML)の値に応じて表示形態を変更することができるようにする。上記マークの表示形態は色の濃さであるのが好ましい。上記マークの表示形態は文字の大きさであってもよい。上記マークの表示形態は文字の太さであってもよい。
【0019】
上記マークレベル(ML)は、既存のマークをクリックする事によりマークレベルの値を新規マークとオリジナルの状態とをトグルして設定できるようにするのが好ましい。
【0020】
また、好ましくは、上記付加情報は、マークされた領域に付与されたマーク作成日時(MD)を含み、上記任意に予め指定された指定情報の値が、マスク機能に切り替えるための日時情報(VD)であり、上記指定領域機能切り替え手段が、上記マーク作成日時(MD)と上記日時情報(VD)の値とを比較し、条件を満たす場合に、上記指定領域機能切り替え手段が、上記マークされた領域をマスク機能に切り替え、かつ上記指定領域表示手段が、上記マークされた領域をマスクして虫食いとして表示を行う。
【0021】
また、マスクに変更する上記日時情報(VD)を任意に設定することが可能とし、それによって、N月D日のマーク、M月D日以降のマーク等ユーザの意図に応じてマスクして表示される領域を変更することができるようにしてもよい。
【0022】
また、マスクとして表示されないマークに対しても、マーク付与日時に応じて表示形態を変更することができるようにしてもよい。上記マークの表示形態は色の濃さであるのが好ましい。上記マークの表示形態は文字の大きさであってもよい。上記マークの表示形態は文字の太さであってもよい。
【0023】
上記マーク付与日時は、既存のマークをクリックする事によりマーク付与日時の値を新規マークとオリジナルの状態とをトグルして設定できるようにするのが好ましい。
【0024】
また、好ましくは、上記付加情報は、マークされた領域に、マークが付与された回数を示すマーク回数情報(MT)を含み、上記任意に予め指定された指定情報の値が、マスク機能に切り替えるためのマーク回数情報設定値(VT)であり、上記指定領域機能切り替え手段が、上記マーク回数情報(MT)と上記マーク回数情報設定値(VT)の値とを比較し、条件を満たした場合に、上記指定領域機能切り替え手段が、上記マークされた領域をマスク機能に切り替え、かつ上記指定領域表示手段が、上記マークされた領域をマスクして虫食いとして表示を行うようにしてもよい。
【0025】
また、マスクに変更する設定値である上記マーク回数情報設定値(VT)を任意に設定することが可能として、それによって、N回のマーク、N回以上のマーク等ユーザの意図に応じてマスクして表示される領域を変更することができるようにてもよい。
【0026】
また、マスクとして表示されないマークに対しても、マーク回数の値に応じて表示形態を変更することができるようにしてもよい。上記マークの表示形態は色の濃さであるのが好ましい。上記マークの表示形態は文字の大きさであってもよい。上記マークの表示形態は文字の太さであってもよい。
【0027】
上記マーク回数情報(MT)は、既存のマークをクリックする事により、その値であるマーク付与回数の値を増加させることができるようにするのが好ましい。
【0028】
また、上記付加情報は、ユーザの付加したマスク表示フラグ情報(MF)を含み、上記任意に予め指定された指定情報の値が、マスク機能に切り替えるための設定値(ON(1))であり、上記指定領域機能切り替え手段が、上記マスク表示フラグ情報(MF)と上記設定値(ON(1))とを比較し、これらが一致した場合に、上記指定領域機能切り替え手段が、上記マークされた領域をマスク機能に切り替え、かつ上記指定領域表示手段が、上記マークされた領域をマスクして虫食いとして表示を行うのが好ましい。
【0029】
上記マスク表示フラグ(MF)を、既存のマークをクリックする事によりマスク表示フラグのON−OFF状態をトグルして設定できるようにするのが好ましい。
【0030】
この発明の他の局面に従う、コンピュータにコンテンツを表示させるプログラムは、コンテンツの画面表示をしている時点で、ユーザが任意の領域を指定してマークする領域指定ステップと、マークされた上記領域に対して、付加情報を付与する付加情報付与ステップと、上記付加情報とユーザによって任意に予め指定された指定情報の値との比較を行うことで、上記マークされた領域の機能を切り替える指定領域機能切り替えステップと、切り替えられた機能に基づいて、上記マークされた領域の表示を行う指定領域表示ステップとを備えたことを特徴とする。
【0031】
この発明のさらに他の局面に従う、コンピュータにコンテンツを表示させるプログラムを記録した記録媒体において、上記プログラムは、コンテンツの画面表示をしている時点で、ユーザが任意の領域を指定してマークする領域指定ステップと、マークされた上記領域に対して、付加情報を付与する付加情報付与ステップと、上記付加情報とユーザによって任意に予め指定された指定情報の値との比較を行うことで、上記マークされた領域の機能を切り替える指定領域機能切り替えステップと、切り替えられた機能に基づいて、上記マークされた領域の表示を行う指定領域表示ステップとを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0032】
本発明によれば、マーク機能、マスク機能という体系だった機能を所有し、各種の条件に応じてマーク機能とマスク機能の切り替えを行うことによって、クリック時のマークON/OFF、マスク色の変更等々、マークと全く別のマスクとしての表現を行うことが可能となる。また、マークの回数や、マークの色などの、機能変換の条件に応じてマークをマスクとして利用することが可能になり、マーク、マスクを強く意識することなく付与することができる。さらに、マークとして機能を設定しないので、学習利用などの読書時にはマスク機能が読書の邪魔をすることがなく、快適に読書ができる。また、マーク、マスクを一括して管理することにより保存情報を半減することが出来る、という優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の実施の形態に係るコンテンツ表示装置の構成を示すブロック図である。
【図2】実施例1に係るコンテンツ表示装置の部分動作を説明するための第1の図である。
【図3】実施例1に係るコンテンツ表示装置の部分動作を説明するための第2の図である。
【図4】実施例1に係るコンテンツ表示装置の処理フローを示す第1の図である。
【図5】実施例1に係るコンテンツ表示装置の処理フローを示す第2の図である。
【図6】実施例1に係るコンテンツ表示装置の処理フローを示す第3の図である。
【図7】実施例2に係るコンテンツ表示装置の部分動作を説明するための第1の図である。
【図8】実施例2に係るコンテンツ表示装置の部分動作を説明するための第2の図である。
【図9】実施例2に係るコンテンツ表示装置の処理フローを示す第1の図である。
【図10】実施例2に係るコンテンツ表示装置の処理フローを示す第2の図である。
【図11】実施例3に係るコンテンツ表示装置の部分動作を説明するための第1の図である。
【図12】実施例3に係るコンテンツ表示装置の部分動作を説明するための第2の図である。
【図13】実施例3に係るコンテンツ表示装置の処理フローを示す第1の図である。
【図14】実施例3に係るコンテンツ表示装置の処理フローを示す第2の図である。
【図15】実施例4に係るコンテンツ表示装置の部分動作を説明するための図である。
【図16】実施例4に係るコンテンツ表示装置の処理フローを示す第1の図である。。
【図17】実施例4に係るコンテンツ表示装置の処理フローを示す第2の図である。
【図18】従来の電子書籍装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
電子書籍の表示領域中の一部をマークし、マークされた領域を各種条件に応じて虫食い(マスク)として提示するができるように改良されたコンテンツ表示装置を得るという目的を、マーク機能、マスク機能を夫々別の機能として利用し、各種の条件に応じてマーク機能とマスク機能を切り替えることによって実現した。各種の条件とは、マークしてからの経過時刻、マークの色、マーク回数、任意の設定等をいう。マーク、マスクのデータは共通のデータとして保持する。
【0035】
図1は、本発明の実施の形態に係るコンテンツ表示装置の構成を示すブロック図である。図1を参照して、コンテンツ表示装置は全体制御部11と表示部12を備える。全体制御部11はCPUで構成される。全体制御部11は、表示部12にコンテンツの画面表示をしている時点で、ユーザが任意の領域を指定(選択)してマークする領域指定手段11aと、マークされた領域に対して、付加情報を付与する付加情報付与手段11bと、付加情報とユーザによって任意に予め指定された指定情報の値との比較を行うことで、マークされた領域の機能を切り替える指定領域機能切り替え手段11cと、切り替えられた機能に基づいて、マークされた領域の表示を行う指定領域表示手段11dとを備える。
【0036】
本発明に係るコンテンツ表示装置によれば、設定条件によるフレキシブルなマーク/マスクの切り替え機構が実現でき、ユーザはマーク/マスクを意識することなく、学習のメモとしてマークを付与でき、気分に応じてマスクとして変更するなど、さまざまな学習形態で書籍を利用することができる。また、マスク用、マーク用にそれぞれデータを持つ必要が無く、メモリが節約できる。以下、本発明の実施例の動作を、図面を用いて説明する。
【実施例1】
【0037】
図2、図3は、設定された付加情報「マーク後の書籍オープン回数(N)」に応じてマスク表示を行う、実施例1に係るコンテンツ表示装置の部分動作を説明するための図であり、図2は「領域選択」の場合を示し、図3は「表示」の場合を示す図である。図4、図5は、設定された付加情報「マーク後の書籍オープン回数(N)」に応じてマスク表示を行う、及び前回マークしたもののみマスク表示する処理フローである。図6は、設定された付加情報「マーク後の書籍オープン回数(N)」に応じてマスク表示を行う処理フロー及び指定回数前以降にマークしたもののみマスク表示する処理フローである。これらの図を参照して、動作を説明する。
【0038】
(マーク付与)
一例としてPC上のアプリケーションソフトとして実装されている電子書籍ビューアを利用した場合の動作を考える。電子書籍等で書籍を開き、画面表示をしている状況で、ユーザはマークの付与を行うことができる。ユーザは自身が興味のある領域、または学習用途としての利用時には重要語句などを、マウスを利用して選択領域を設定する。動作としては一般的に利用されるテキストエディタのコピー領域の選択と同様の動作となる。領域選択した後コンテキストメニューとして「コピー」「マーク」等が提示され、マーク領域を設定(指定)することができる。
【0039】
設定された領域が新規に設定された領域なら、領域の情報(本文中の位置情報、マークの色情報、マークレベル(ML))を各領域ごとに保存し、新規に設定されたマーク領域を定められた色でマークして表示する。
【0040】
設定された領域が新規に設定された領域で無い場合、予めマーク領域として表示されている領域に対してクリックがなされた場合は、対象の領域のマークレベルと予めユーザが設定している閾値(Max Level)とを比較し、一致していれば予め保存されている保存値(OLDML)をMLに設定し、一致していない場合は現状のレベルをOLDMLとして保存したのち、Max LevelをMLに設定する。これにより、クリック等でのマークレベルの制御が可能となり、前にマークしていたが、やはり重要と思われるものに対して最新のマークレベルを設定するなどの操作ができるようになる。物によっては常にレベルを最大値として保存するなどということも可能である。
【0041】
こうして設定された領域情報は、ファイル等に情報として保存される。
【0042】
(マスク化)
マスクとして表示する場合の動作は、下記のようになる。
書籍データを読み込むと同時に、マーク付与時に作成された領域情報を読み込み、領域情報に応じてマークの表示を行う。このとき、読み込まれたマークレベルは「−1」され、前回オープン時に作成されたマークに関してはマークレベルがMax Level−1となる。
表示ページ内に選択領域が存在しない場合には、何も行わず、書籍内の情報に基づいて表示を行えばよいが、表示しようとしているページ内に選択領域が存在する場合には、その情報に応じて表示方法の変更を行う。
【0043】
まず、ユーザが予め設定しておいた任意の情報(VL)の値との比較を行うことでマスク機能を利用するか否かの判断を行う。MLがVLの条件を満たす場合には、選択領域がマスクとして表示される。例えば、VLがMax Level−1 に設定されていた場合には、前回オープン時にマークされた領域のみマスク機能として表示され、それより前に領域設定されたものに関しては、条件に一致しないため、マーク表示として表示される。このとき、色情報をマークレベルによって制御することが可能で、例えば、RGBの色組成の各組成値を全て ML/Max Level倍することによって、レベルの低い領域ほど色を薄くして表示することができる、これによってマークレベルの高い比較的重要度が高いと考えられる選択領域のみ強調してマークを表示することができるようになる。
【0044】
また、マーク色だけでなく、フォントサイズを変更するなどの方法で強調することも可能であり、この場合は予め任意に設定されている最大フォントサイズMFSに対して同様に ML/Max Level倍したものをフォントサイズとして扱うことで、同様の効果(比較的重要なもの文字を大きく表示することで強調して表示が可能)が得られる。同様に文字の太さを変更することでも同様の効果が得られる。
【0045】
上記のような判断基準に基づいて、領域をマスクとして利用または、マークとして強調表示した後、ページ内に存在する全ての領域対して同様の判断を行い、ページ全体を表示する。
【0046】
条件を変更した場合、例えばMax Level−3 以降のものに対してマスク機能を適用する場合にも、基本的には同様の動作となる。
【0047】
図2について、説明を追加すると、これは、N−1回目の書籍オープンの場合である。マーク付与は、読書/勉強しながら、重要な場所についてマウスドラッグ等の方法を用いて領域を選択する。直近に付与されたマークは、マークレベルが最大に設定される。書籍Close時に各情報(マーク位置、マーク色、マークレベル)を保存する。マーク領域をクリックする事により、最新でマークした場合と同じ扱いにすることができ、トグルで元の状態と行き来する。マークレベルは、今回付与したマークに対して最大値(Max Level)が与えられ、書籍オープン毎にデクリメントされていくものである。これに伴い、各マークが何回前に書籍を開いた時につけられたマークかがわかるため、最近X回のマークに対してマスク表示するなどの処理が可能となる。
【0048】
図3について、説明を追加すると、N回目の書籍オープン時、指定レベルの領域のみマスク表示する(たとえば最大レベル=前回領域指定したもの)。マスク表示について説明すると、書籍オープン時にマークレベルをデクリメントし、各マークについて、マークレベルをチェックし、マークレベルが最大値−1(前回マークしたもの)に関してはマスク表示を行う。ユーザが任意に指定した回数以前/以降のマークについてマスク表示する。この場合、マスク表示は、書籍オープン時にマークレベルをデクリメントし、各マークについて、マークレベルをチェックし、ユーザが任意に指定したマークレベルと比較し、条件にマッチするものに関してはマスクとして表示する。この場合同一レベルの領域に関しては同一色で表示する。マスクにならないマークに関しても、マークレベル情報に応じて表示を変更する。レベルに応じて色を薄くしていく(直近にマークしたものほど濃く表示する)、レベルに応じて文字を大きくして表示する(直近にマークしたものほど通常サイズ)、レベルに応じて文字の太さを変更する(直近ほど太く表示する)などの態様が考えられる。
【0049】
図4,5について説明を追加すると、MLはマークレベルであり、Max Levelは予め定義されている任意の最大値を表している。VLの条件を満たさない場合のマーク表示については、ML値に応じて、文字サイズを変更する(直近ほどフォントサイズが大きい)、文字の太さを変更する(直近ほど太い)という表示を行うことも可能である。
【0050】
以後の全て例において、ユーザが『マスク表示する』モードを指定していることを前提とし、ユーザがマスク表示を行わない場合は全ての領域について色情報に基づいたマーク表示が行われる。また、表示しないモードの場合は一切のマーク/マスクは表示されない。
【0051】
図6について説明を追加すると、VLの条件を満たさない場合のマーク表示については、ML値に応じて、文字サイズを変更する(直近ほどフォントサイズが大きい)、文字の太さを変更する(直近ほど太い)という表示を行うことも可能である。
【実施例2】
【0052】
図7、図8は、設定された付加情報(マークされた日時)に応じてマスク表示を行う実施例に係るコンテンツ表示装置の部分動作を説明するための図であり、図7は「領域選択」の場合を示し、図8は「表示」の場合を示す図である。図9、10は、設定された付加情報[マーク日時]に応じてマスク表示を行う処理フローであり、図9は、マーク付与の場合、図10は表示の場合である。これらの図を参照して、動作を説明する。
【0053】
(マーク付与)
一例としてPC上のアプリケーションソフトとして実装されている電子書籍ビューアを利用した場合の動作を考える。電子書籍等で書籍を開き、画面表示をしている状況で、ユーザはマークの付与を行うことができる。ユーザは自身が興味のある領域、または学習用途としての利用時には重要語句などを、マウスを利用して選択領域を設定する。動作としては一般的に利用されるテキストエディタのコピー領域の選択と同様の動作となる。領域選択した後コンテキストメニューとして「コピー」「マーク」等が提示され、マーク領域を設定することができる。
【0054】
設定された領域が新規に設定された領域なら、領域の情報(本文中の位置情報、マークの色情報、日付情報)を各領域ごとに保存し、新規に設定されたマーク領域を定められた色でマークして表示する。
【0055】
設定された領域が新規に設定された領域で無い場合、予めマーク領域として表示されている領域に対してクリックがなされた場合は、対象の領域の日付が本日の日付であるかを比較し、本日の日付であれば予め保存されている保存値(OLDDT)をDTに設定し、本日の日付で無い場合は元の日付をOLDDTとして保存したのち、本日の日付をDTに設定する。これにより、クリック等でのマークレベルの制御が可能となり、昔にマークしていたが、やはり重要と思われるものに対して最新の日付を設定するなどの操作ができるようになる。物によっては常に日付を最新に保つなどということも可能である。
【0056】
こうして設定された領域情報は、ファイル等に情報として保存される。
【0057】
(マスク化)
マスクとして表示する場合の動作は、下記のようになる。書籍データを読み込むと同時に、マーク付与時に作成された領域情報を読み込み、領域情報に応じてマークの表示を行う。
表次ページ内に選択領域が存在しない場合には、何も行わず、書籍内の情報に基づいて表示を行えばよいが、表示しようとしているページ内に選択領域が存在する場合には、その情報に応じて表示方法の変更を行う。
【0058】
まず、ユーザが予め設定しておいた任意の条件(VD)の値との比較を行うことでマスク機能を利用するか否かの判断を行う。
【0059】
MDがVDの条件を満たす場合には、選択領域がマスクとして表示される。例えば、VDが日付YYYY年MM月DD日に設定されていた場合には、領域情報の日付情報(DT)がYYYY年MM月DD日にマークされた領域のみマスク機能として表示され、それ以外の日付に領域設定されたものに関しては、条件に一致しないため、マーク表示として表示される。このとき、マークは色情報を日付によって制御することが可能で、例えば、RGBの色組成の各組成値を全て(経過月数+1)/12倍することによって、日付の古い領域ほど色を薄くして表示することができる、12ヶ月以上経過したものは、最も薄い色RGB*1/12で固定するなどの方法を取り、これによって日付の新しい、比較的重要度が高いと考えられる選択領域のみ強調してマークを表示することができるようになる。
【0060】
また、マーク色だけでなく、フォントサイズを変更するなどの方法で強調することも可能であり、この場合は予め任意に設定されている最大フォントサイズMFSに対して同様に(経過月数+1)/12倍したものをフォントサイズとして扱うことで、同様の効果(比較的重要なもの文字を大きく表示することで強調して表示が可能)が得られる。同様に文字の太さを変更することでも同様の効果が得られる。
【0061】
上記のような判断基準に基づいて、領域をマスクとして利用または、マークとして強調表示した後、ページ内に存在する全ての領域対して同様の判断を行い、ページ全体を表示する。
【0062】
条件を変更した場合、例えば YYYY1年MM1月DD1日以降、YYYY2年MM2月DD2日以前のものに対してマスク機能を適用する場合にも、基本的には同様の動作となる。
【0063】
図7について、説明を追加すると、マーク付与は、読書/勉強しながら、重要な場所についてマウスドラッグ等の方法を用いて領域選択する。付加情報として領域設定日付を保存する。
【0064】
図8について説明を追加すると、日時を指定し、指定日時以降/指定日時以前/指定日時間に領域設定したものに関して、マスクとして提示する。この場合に同一日付にマークしたものは同一色で表示する。マスクにならないマークに関しても、経過時間に応じて表示を変更する。経過時間に応じて色を薄くしていく(直近にマークしたものほど濃く表示する)、経過時間に応じて文字を大きくして表示する(直近にマークしたものほど通常サイズ)、経過時間に応じて文字の太さを変更する(直近ほど太く表示する)などの態様が考えられる。マーク領域をクリックする事により、最新でマークした場合と同じ扱いにすることができ、トグルで元の状態と行き来する。
【0065】
図9について説明を追加すると、VD条件として期間を設定することも可能である。例えば、YYYY1/MM1/DD1 <= MD <= YYYY2/MM2/DD2の如きである。VDの条件を満たさない場合のマーク表示については、YYYY/MM/DD値に応じて、文字サイズを変更する(直近ほどフォントサイズが大きい)、文字の太さを変更する(直近ほど太い)表示を行うことも可能である。
【実施例3】
【0066】
図11、図12は、マーク(チェック)された回数に応じてマスクとして表示する/同一色(≒同一回数)のみマークする実施例の動作を説明するための図であり、図11は「領域選択」の場合を示し、図12は「表示」の場合を示す図である。図13,14は、マーク(チェック)された回数に応じてマスクとして表示する/同一色(≒同一回数)のみマークする実施例の処理フローであり、図13は、「マーク付与」の場合、図14は「表示」の場合である。これらの図を参照して、動作を説明する。
【0067】
(マーク付与)
一例としてPC上のアプリケーションソフトとして実装されている電子書籍ビューアを利用した場合の動作を考える。電子書籍等で書籍を開き、画面表示をしている状況で、ユーザはマークの付与を行うことができる。ユーザは自身が興味のある領域、または学習用途としての利用時には重要語句などを、マウスを利用して選択領域を設定する。動作としては一般的に利用されるテキストエディタのコピー領域の選択と同様の動作となる。領域選択した後コンテキストメニューとして「コピー」「マーク」等が提示され、マーク領域を設定することができる。
【0068】
設定された領域が新規に設定された領域なら、領域の情報(本文中の位置情報、マークの色情報、マーク回数情報)を各領域ごとに保存し、新規に設定されたマーク領域を定められた色でマークして表示する。
【0069】
設定された領域が新規に設定された領域で無い場合、予めマーク領域として表示されている領域に対してクリックがなされた場合は、対象の領域のマーク回数をインクリメントする。このとき、予め定められている最大マーク回数(Max Num)を越える場合はトグルして回数の設定が行われる。もとのマーク回数をMT、とすると(MT+1)% Max Numが設定されるマーク回数となる。このようにして設定されたマーク回数に応じて、別途定義されているマーク回数識別用のテーブルからマーク色を設定し、選択領域をマーク回数に応じた色で表示する。これにより、クリック等でのマーク回数の制御が可能となり、次回以降マスクしてほしい領域、重要と思われるものに対してマーク回数を任意に加算することができる。こうして設定された領域情報は、ファイル等に情報として保存される。
【0070】
(マスク化)
マスクとして表示する場合の動作は、下記のようになる。
書籍データを読み込むと同時に、マーク付与時に作成された領域情報を読み込み、領域情報に応じてマークの表示を行う。表次ページ内に選択領域が存在しない場合には、何も行わず、書籍内の情報に基づいて表示を行えばよいが、表示しようとしているページ内に選択領域が存在する場合には、その情報に応じて表示方法の変更を行う。
【0071】
まず、ユーザが予め設定しておいた任意の条件(VT)の値との比較を行うことでマスク機能を利用するか否かの判断を行う。
【0072】
マーク回数(MT)がVTの条件を満たす場合には、選択領域がマスクとして表示される。例えば、VTがMTの最大値に設定されていた場合には、領域情報のマーク回数情報(MT)がVTの条件である最大値である場合のみ、対象の領域をマスク機能として表示し、それ以外の回数の領域に関しては、条件に一致しないため、マーク表示として表示される。このとき、マークは色情報をマーク回数によって制御することが可能で、例えば、予め設定されているマーク回数に応じた色を利用してマーク色を表示するなどということが可能であり、マーク回数と色の関連付けをユーザが重要だと考える色と対応付けて保存しておくことにより、重要度が高いと考えられる選択に複数回マークを行い、強調してマーク表示することができるようになる。
【0073】
また、マーク色だけでなく、フォントサイズを変更するなどの方法で強調することも可能であり、この場合は予め任意に設定されている最大フォントサイズMFSに対して同様にフォントサイズとの対応情報からフォントサイズを設定して扱うことで、同様の効果(比較的重要なもの文字を大きく表示することで強調して表示が可能)が得られる。同様に文字の太さを変更することでも同様の効果が得られる。
【0074】
上記のような判断基準に基づいて、領域をマスクとして利用または、マークとして強調表示した後、ページ内に存在する全ての領域対して同様の判断を行いページ全体を表示する。
【0075】
条件を変更した場合、例えばN回〜M回までのマークがされたものに対してマスク機能を適用する場合にも、基本的には同様の動作となる。
【0076】
図11について、説明を追加すると、初回マーク付与は、読書/勉強しながら、重要である場所についてマウスドラッグ等の方法を用いてマークする。2回目以降のマーク付与は、再度同様の場所をマークすることが可能である。マークが行われるたびに、付加情報としてのマーク回数がインクリメントされる。同時にマーク色が変更される。指定回数以上のマークでマーク回数はトグルする。マークを行う代わりにマーク領域をクリックする事でマーク回数をインクリメントするUIを持つこともできる。この場合、クリックの回数に応じて領域を表示する色が変わる。
【0077】
図12について、説明を追加すると、書籍表示時、各ユーザマークについて、付加情報であるマーク回数を取得する。マーク回数情報の条件に応じて指定領域をマスク機能として表示する。条件としては、指定回数[≒色]のもののみマスクとして表示する如きである。
【0078】
図13,14について、説明を追加すると、Max Numは、回数が記憶されるマークの最大値 + 1を表す。VT条件として区間を設定することも可能である。例えば、3 < MT < 5 の如きである。VTの条件を満たさない場合のマーク表示については、MT値に応じて、文字サイズを変更する(直近ほどフォントサイズが大きい)、文字の太さを変更する(直近ほど太い)との如き表示を行うことも可能である。
【実施例4】
【0079】
図15は、マーク変換フラグを直接設定する実施例に係るコンテンツ表示装置の部分動作を説明するための図である。図16,17は、マーク変換フラグを直接設定する実施例の動作を示す処理フローであり、図16はマーク付与の場合、図17は表示の場合である。これらの図を参照して、動作を説明する。
【0080】
(マーク付与)
一例としてPC上のアプリケーションソフトとして実装されている電子書籍ビューアを利用した場合の動作を考える。電子書籍等で書籍を開き、画面表示をしている状況で、ユーザはマークの付与を行うことができる。ユーザは自身が興味のある領域、または学習用途としての利用時には重要語句などを、マウスを利用して選択領域を設定する。動作としては一般的に利用されるテキストエディタのコピー領域の選択と同様の動作となる。領域選択した後コンテキストメニューとして「コピー」「マーク」等が提示され、マーク領域を設定することができる。
【0081】
設定された領域が新規に設定された領域なら、領域の情報(本文中の位置情報、マークの色情報、マスクフラグ情報(MF))を各領域ごとに保存し、新規に設定されたマーク領域を定められた色でマークして表示する。
【0082】
設定された領域が新規に設定された領域で無い場合、予めマーク領域として表示されている領域に対してクリックがなされた場合は、対象の領域のマークフラグのON(1)/OFF(0)を切り替える。このようにして設定されたマスクフラグ情報に応じて、選択領域をマスクフラグ情報(MF)に応じた色で表示する。これにより、クリック等でのマークフラグON/OFFの制御が可能となり、次回以降マスクしてほしい領域、重要と思われるものに対して任意にマスクを付与することができる。逆に次回以降マスクが不要になった場合も簡単にマスク解除を行うことができる。こうして設定された領域情報は、ファイル等に情報として保存される。
【0083】
(マスク化)
マスクとして表示する場合の動作は、下記のようになる。
書籍データを読み込むと同時に、マーク付与時に作成された領域情報を読み込み、領域情報に応じてマークの表示を行う。
【0084】
表示ページ内に選択領域が存在しない場合には、何も行わず、書籍内の情報に基づいて表示を行えばよいが、表示しようとしているページ内に選択領域が存在する場合には、その情報に応じて表示方法の変更を行う。このとき、領域情報のマスクフラグ(MF)がON(1)の場合は領域をマスクとして表示し、OFF(0)の場合はマークとして表示する。
【0085】
上記のような判断基準に基づいて、領域をマスクとして利用または、マークとして強調表示した後、ページ内に存在する全ての領域対して同様の判断を行い、ページ全体を表示する。
【0086】
図15について説明を追加すると、マーク付与は、読書/勉強しながら、重要である場所についてマウスドラッグ等の方法を用いてマークする。次回以降マスクとして表示したい領域に対して、クリックすることでマスク領域フラグを付与し、不要な場合は再度クリックでマスク領域フラグを削除する。書籍表示時、ユーザの表示変更要求に応じて、マスク表示要求時にマスクとして表示する。フラグが付与されている選択領域に関しては、全てマスクとして表示する。
【0087】
以上説明したとおり、本発明によれば、自身がチェックした領域を学習成果の確認のためにマスク表示として、テストのように利用する場合、読書し学習するときには、チェック機構としてマーク表示を行う、それらのマークの中で「確認」する必要があるものに関してのみマスクとして表示する、例えば、1週間前に学習した場所について、学習成果を確認したい場合など、選択的にマークとして表示する、のように、マークとマスクの切り替えをフレキシブルに行う必要がある。先行例、実際の商品等では、これらを実現する方法が存在せず、ユーザが簡単に選択領域に対してマーク/マスクを設定する、あるいは機能を切り替える方法が無い。本発明によれば、領域情報に対して、ユーザの設定する条件に従ってマスク表示と、マーク表示の機能を切り替えるので、設定条件によるフレキシブルなマーク/マスクの切り替え機構が実現でき、ユーザはマーク/マスクを意識することなく、学習のメモとしてマークを付与でき、気分に応じてマスクとして変更するなど、さまざまな学習形態で書籍を利用することができる。また、マスク用、マーク用にそれぞれデータを持つ必要が無く、メモリが節約できる。
【0088】
今回開示された実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0089】
本発明のコンテンツ表示装置は、学習のメモとしてマークを付与でき、気分に応じてマスクとして変更するなど、さまざまな学習形態で書籍を利用することができる。
【符号の説明】
【0090】
11 全体制御部
11a 領域指定手段
11b 付加情報付与手段
11c 指定領域機能切り替え手段
11d 指定領域表示手段
12 表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツの画面表示をしている時点で、ユーザが任意の領域を指定してマークする領域指定手段と、
マークされた前記領域に対して、付加情報を付与する付加情報付与手段と、
前記付加情報とユーザによって任意に予め指定された指定情報の値との比較を行うことで、前記マークされた領域の機能を切り替える指定領域機能切り替え手段と、
切り替えられた機能に基づいて、前記マークされた領域の表示を行う指定領域表示手段とを備えたことを特徴とするコンテンツ表示装置。
【請求項2】
前記付加情報は、ユーザがマークする前記時点で、予め定義されている任意の最大値(Max Level)が与えられ、かつコンテンツのオープン毎にデクリメントされていくマークレベル(ML)を含み、
前記任意に予め指定された指定情報の値が、マスク機能に切り替えるための設定値(VL)であり、
前記指定領域機能切り替え手段が、前記マークレベル(ML)と前記設定値(VL)とを比較し、これらが一致した場合に、前記指定領域機能切り替え手段が、前記マークされた領域をマスク機能に切り替え、かつ
前記指定領域表示手段が、前記マークされた領域をマスクして虫食いとして表示を行う、請求項1に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項3】
マスク機能に切り替えるための前記設定値(VL)を任意に設定することが可能とし、
それによって、前回マークした領域を、又はユーザが任意に指定した回数以前/以降にマークした領域を、ユーザの意図に応じてマスクして表示させるように、表示される領域を変更することができるようにした請求項2に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項4】
マスクして表示されないマークに対しても、前記マークレベル(ML)の値に応じて表示形態を変更することができるようにした、請求項2に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項5】
前記マークの表示形態は色の濃さである請求項4に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項6】
前記マークの表示形態は文字の大きさである請求項4に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項7】
前記マークの表示形態は文字の太さである請求項4に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項8】
前記マークレベル(ML)は、既存のマークをクリックする事によりマークレベルの値を新規マークとオリジナルの状態とをトグルして設定できるようにした請求項2に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項9】
前記付加情報は、マークされた領域に付与されたマーク作成日時(MD)を含み、
前記任意に予め指定された指定情報の値が、マスク機能に切り替えるための日時情報(VD)であり、
前記指定領域機能切り替え手段が、前記マーク作成日時(MD)と前記日時情報(VD)の値とを比較し、条件を満たす場合に、前記指定領域機能切り替え手段が、前記マークされた領域をマスク機能に切り替え、かつ
前記指定領域表示手段が、前記マークされた領域をマスクして虫食いとして表示を行う、請求項1に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項10】
マスクに変更する前記日時情報(VD)を任意に設定することが可能とし、
それによって、N月D日のマーク、M月D日以降のマーク等ユーザの意図に応じてマスクして表示される領域を変更することができるようにした請求項9に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項11】
マスクとして表示されないマークに対しても、マーク付与日時に応じて表示形態を変更することができるようにした請求項9に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項12】
前記マークの表示形態は色の濃さである請求項11に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項13】
前記マークの表示形態は文字の大きさである請求項11に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項14】
前記マークの表示形態は文字の太さである請求項11に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項15】
前記マーク付与日時は、既存のマークをクリックする事によりマーク付与日時の値を新規マークとオリジナルの状態とをトグルして設定できる請求項9に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項16】
前記付加情報は、マークされた領域に、マークが付与された回数を示すマーク回数情報(MT)を含み、
前記任意に予め指定された指定情報の値が、マスク機能に切り替えるためのマーク回数情報設定値(VT)であり、
前記指定領域機能切り替え手段が、前記マーク回数情報(MT)と前記マーク回数情報設定値(VT)の値とを比較し、条件を満たした場合に、前記指定領域機能切り替え手段が、前記マークされた領域をマスク機能に切り替え、かつ
前記指定領域表示手段が、前記マークされた領域をマスクして虫食いとして表示を行う、請求項1に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項17】
マスクに変更する設定値である前記マーク回数情報設定値(VT)を任意に設定することが可能として、
それによって、N回のマーク、N回以上のマーク等ユーザの意図に応じてマスクして表示される領域を変更することができるようにした請求項16に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項18】
マスクとして表示されないマークに対しても、マーク回数の値に応じて表示形態を変更することができるようにした請求項16に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項19】
前記マークの表示形態は色の濃さである請求項18に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項20】
前記マークの表示形態は文字の大きさである請求項18に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項21】
前記マークの表示形態は文字の太さである請求項18に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項22】
前記マーク回数情報(MT)は、既存のマークをクリックする事により、その値であるマーク付与回数の値を増加させることができるようにした請求項16に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項23】
前記付加情報は、ユーザの付加したマスク表示フラグ情報(MF)を含み、
前記任意に予め指定された指定情報の値が、マスク機能に切り替えるための設定値(ON(1))であり、
前記指定領域機能切り替え手段が、前記マスク表示フラグ情報(MF)と前記設定値(ON(1))とを比較し、これらが一致した場合に、前記指定領域機能切り替え手段が、前記マークされた領域をマスク機能に切り替え、かつ
前記指定領域表示手段が、前記マークされた領域をマスクして虫食いとして表示を行う、請求項1に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項24】
前記マスク表示フラグ(MF)を、既存のマークをクリックする事によりマスク表示フラグのON−OFF状態をトグルして設定できるようにした請求項23に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項25】
コンピュータにコンテンツを表示させるプログラムであって、
コンテンツの画面表示をしている時点で、ユーザが任意の領域を指定してマークする領域指定ステップと、
マークされた前記領域に対して、付加情報を付与する付加情報付与ステップと、
前記付加情報とユーザによって任意に予め指定された指定情報の値との比較を行うことで、前記マークされた領域の機能を切り替える指定領域機能切り替えステップと、
切り替えられた機能に基づいて、前記マークされた領域の表示を行う指定領域表示ステップとを備えたことを特徴とするプログラム。
【請求項26】
コンピュータにコンテンツを表示させるプログラムを記録した記録媒体であって、
前記プログラムは、
コンテンツの画面表示をしている時点で、ユーザが任意の領域を指定してマークする領域指定ステップと、
マークされた前記領域に対して、付加情報を付与する付加情報付与ステップと、
前記付加情報とユーザによって任意に予め指定された指定情報の値との比較を行うことで、前記マークされた領域の機能を切り替える指定領域機能切り替えステップと、
切り替えられた機能に基づいて、前記マークされた領域の表示を行う指定領域表示ステップとを備えたことを特徴とする記憶媒体。
【請求項27】
前記虫食いの表示の全てをマークに戻して表示する手段をさらに備える請求項2に記載のコンテンツ表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2011−70403(P2011−70403A)
【公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−220918(P2009−220918)
【出願日】平成21年9月25日(2009.9.25)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】