説明

コンテンツ配信システム及びコンテンツ配信方法、並びに端末装置

【課題】 あるユーザ端末上で利用可能なコンテンツを他のユーザ端末上でも探索の手間をかけることなく試聴することができるようにする。
【解決手段】 各携帯端末は、ユーザIDを含んだコンテンツ情報要求を送信すると、配信サーバは当該ユーザが利用可能なコンテンツのストリーミング・データを配信する。携帯端末が他の携帯端末に対してコンテンツの試聴許可したい場合、自身のユーザIDと該当するコンテンツのコンテンツIDを含むとともに電子署名を添付した試聴許可情報を送信する。配信サーバは、認証後、コンテンツIDとユーザIDを検索キーとして試聴コンテンツをストリーミング配信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、音楽や動画像などのコンテンツをネットワーク上でストリーム配信するコンテンツ配信システム及びコンテンツ配信方法、携帯端末、配信サーバ、並びに記憶媒体に係り、特に、あるユーザ端末上で利用可能なコンテンツを他のユーザ端末上でも勧めることができるようにしたコンテンツ配信システム及びコンテンツ配信方法、携帯端末、配信サーバ、並びに記憶媒体に関する。
【0002】
更に詳しくは、本発明は、あるユーザ端末上で利用可能なコンテンツを他のユーザ端末上でも探索の手間をかけることなく試聴することができるようにしたコンテンツ配信システム及びコンテンツ配信方法、携帯端末、配信サーバ、並びに記憶媒体に係り、特に、あるユーザ端末上で利用可能なコンテンツを、著作権を保護しつつ他のユーザ端末上でも試聴することができるようにしたコンテンツ配信システム及びコンテンツ配信方法、携帯端末、配信サーバ、並びに記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
昨今、情報処理や情報通信などの技術の飛躍的な進歩とも相俟って、コンピュータどうしを相互接続するネットワーク・コンピューティング技術に対する要望も高まってきている。ネットワーク上では、遠隔地のユーザどうしで、コンピュータ資源を共有したり、情報の共有・流通・配布・交換などの協働的作業を円滑に行なったりすることができる。
【0004】
コンピュータどうしを相互接続するネットワークの形態はさまざまである。例えば、Ethernet(登録商標)のような局所に敷設されたLAN(LocalArea Network)や、LANどうしを専用線などで相互接続して構成されるWAN(Wide Area Network)、さらには、ネットワークどうしの相互接続を繰り返し行った結果として文字通り世界規模のネットワークへ成長を遂げた「インターネット」(theInternet)などさまざまである。
【0005】
「インターネット」は、各大学や研究機関等に設置されたサーバ(主にUNIX(登録商標)ワークステーション)が自主的に相互接続を繰り返した結果、巨大ネットワークへと成長するに至った、字義通り、ネットワークのネットワークである。現在、インターネット上には無数のサーバが接続されており、各サーバは、各種の資源オブジェクトを無数のクライアントに公開している。インターネット上のホスト装置どうしは、通常、TCP/IP(TransmissionControl Protocol/Internet Protocol)ベースで相互接続されている。
【0006】
インターネット上では、WWW(World Wide Web)、News、TELNET(TELetypewriterNETwork)、FTP(File Transfer Protocol)、Gopherなど、多数のサービスが公開されている。
【0007】
このうち、WWWは、ハイパーリンク構造の情報空間を提供する広域情報検索システムであり、インターネットの爆発的な成長や急速な普及を遂げる最大の要因ともなっている。WWWは、テキスト、画像、音声などの各種メディアをハイパーテキスト形式で閲覧することができる広域情報検索システムである。WWW上で扱われるハイパーテキスト情報は、HTML(HyperText Markup Language)と呼ばれるハイパーテキスト形式の記述言語で記述される。現在、インターネット上には無数のHTMLドキュメントすなわち情報資源が、有償又は無償で公開されている。TCP/IPに従えば、これらHTMLドキュメントを始めとする各種の情報資源は、URL(UniformResource Locator)という形式の識別子によって特定され、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)プロトコルに従って転送することができる(周知)。
【0008】
また、最近では、電話回線(ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)など)やケーブル・テレビなどのネットワーク回線の高速化に伴い、映画、アニメーション、ライブ中継などの動画像からなる映像コンテンツの配信サービスが期待されるようになってきた。
【0009】
例えば、インターネットでサウンドやビデオ映像などを配信するとき、ユーザがファイルをダウンロードし終えてからこれを再生するのではなく、ダウンロードしながら再生するという「ストリーミング」技術が開発され、普及し始めている。ストリーミング配信は次世代のインターネット利用の要と見られている。現在、ストリーミング技術を実装した著名なコンテンツ配信システムとして、例えば“RealSystemG2”や“Windows(登録商標) Media Technologies”などが挙げられる。
【0010】
例えば、コンテンツを利用可能なユーザをサーバ側でデータベース管理しておくことによって、利用が認められたユーザにのみコンテンツをストリーミング配信するというコンテンツ配信システムが考えられる。
【0011】
このようなコンテンツ配信システムにおいては、ユーザは、利用したいコンテンツをサーバのデータベースから検索するとともに、電子決済などのオンライン決算手段を用いて購入することができる。正規のコンテンツ購入手続を経て、ユーザはクライアント端末上でコンテンツを利用することが可能となる。
【0012】
また、コンテンツ購入前の内容確認などの目的により、コンテンツ又はその一部の品質を落して試聴用のデータとして提供するシステムも考えられる。
【0013】
しかしながら、このようなコンテンツ配信システムでは、ユーザは、利用したいコンテンツをデータベース上の膨大なコンテンツの中から探し出さなければならないという問題がある。
【0014】
例えば、あるユーザが他の人からあるコンテンツを勧められたときには、その都度そのコンテンツを名前やキーワードなどで検索しなければならない。また逆に、他の人にコンテンツを勧める際にも、そのコンテンツの内容は再生してみないと伝えることができない。このため、仮にコンテンツを試聴するシステムがあったとしても、その操作が面倒なのでなかなか他の人に勧めることが困難あるいは煩わしい。
【0015】
また、サーバ上のデータベースからコンテンツを探す場合、著名な著作者が作成したコンテンツや広告されているコンテンツなどは頻繁に購入されるが、そうでないコンテンツは大量のコンテンツに埋もれていてなかなか販売の機会が得られないという問題点がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明の目的は、あるユーザ端末上で利用可能なコンテンツを他のユーザ端末上でも勧めることができるようにした、優れたコンテンツ配信システム及びコンテンツ配信方法、携帯端末、配信サーバ、並びに記憶媒体を提供することにある。
【0017】
本発明の更なる目的は、あるユーザ端末上で利用可能なコンテンツを他のユーザ端末上でも探索の手間をかけることなく試聴することができるようにした、優れたコンテンツ配信システム及びコンテンツ配信方法、携帯端末、配信サーバ、並びに記憶媒体を提供することにある。
【0018】
本発明の更なる目的は、あるユーザ端末上で利用可能なコンテンツを、著作権を保護しつつ他のユーザ端末上でも試聴することができるようにした、優れたコンテンツ配信システム及びコンテンツ配信方法、携帯端末、配信サーバ、並びに記憶媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明は、上記課題を参酌してなされたものであり、その第1の側面は、ネットワーク上でコンテンツを配信するコンテンツ配信システムであって、
コンテンツを提供するコンテンツ配信サーバと、
コンテンツを試聴する複数のクライアント端末とからなり、
前記クライアント端末は他のクライアント端末に対して自身が使用許可を得たコンテンツの試聴許可情報を提供するとともに、前記コンテンツ配信サーバに対してコンテンツを要求し、
前記コンテンツ配信サーバはクライアント端末からのコンテンツの要求に応答して、コンテンツを配信する、
ことを特徴とするコンテンツ配信システムである。
【0020】
但し、ここで言う「システム」とは、複数の装置(又は特定の機能を実現する機能モジュール)が論理的に集合した物のことを言い、各装置や機能モジュールが単一の筐体内にあるか否かは特に問わない。
【0021】
前記コンテンツ配信サーバは、各クライアント端末のユーザID毎に使用許可されたコンテンツを管理しておく。そして、クライアント端末が自分のユーザIDを含んだコンテンツ情報の要求を発したことに応答して、前記コンテンツ配信サーバは当該ユーザIDに使用許可されたコンテンツ情報リストを返信する。
【0022】
また、前記コンテンツ配信サーバは、クライアント端末上でコンテンツ情報リストから特定のコンテンツが選択されたことに応答して、該クライアント端末に対して該選択されたコンテンツをストリーミング配信するようにする。
【0023】
また、それぞれのクライアント端末は、試聴許可したいコンテンツのIDと自分のユーザIDを含んだ試聴許可情報を他のクライアント端末に送信することができる。そして、試聴許可情報を受信したクライアント端末は、該試聴許可情報を含んだコンテンツの要求を前記コンテンツ配信サーバに送信する。
【0024】
これに対し、コンテンツ配信サーバは、試聴許可情報を含んだコンテンツの要求を受信したことに応答して、該試聴許可情報に含まれるユーザIDに使用許可されたコンテンツ情報リストを返信するようにする。したがって、クライアント端末からの試聴許可情報を含むコンテンツの試聴コマンドを発行することによって、正規のユーザから試聴許可されたコンテンツがコンテンツ配信サーバからストリーミング配信されるので、他のユーザから勧められたコンテンツを簡易な手続によって試聴することができる。
【0025】
したがって、本発明の第1の側面に係るコンテンツ配信システムによれば、あるクライアント端末上で利用可能なコンテンツを他のクライアント端末上でも勧めることができる。
【0026】
また、前記コンテンツ配信サーバは、電子署名に基づく認証処理後にクライアント端末からの要求に応じるようにするとともに、各クライアント端末間では、各クライアント端末が持つ個人認証情報に基づく個人認証処理後に試聴許可情報の送信を行なうようにすることによって、あるクライアント端末上で利用可能なコンテンツを、著作権を保護しつつ他のクライアント端末上でも試聴することができるようにすることができる。
【0027】
各クライアント端末は、個人認証手続を簡易に行えるようにするために、自分の個人認証情報を保持するための携帯認証媒体と、前記携帯認証媒体上の個人認証情報を送信する個人認証情報送信手段と、他のクライアント端末から個人認証情報を受信する個人認証情報受信手段と、受信した個人認証情報を基に当該他のクライアント端末の使用ユーザを特定する個人認証手段とを備えていてもよい。
【0028】
また、前記コンテンツ配信サーバは、コンテンツの試聴許可情報を持つクライアント端末に対して当該コンテンツの購入手続を行なうようにしてもよい。
【0029】
試聴中のコンテンツを購入できるようにしたことで、他のユーザから勧められたコンテンツをその場で購入する際にコンテンツ検索などの手間がかからない。また、コンテンツを配布・提供する側も、従来のコンテンツを記録したメディアの販売やウェブ・サイトによるコンテンツ配信サービスなどとは違った方式でコンテンツを配布する機会を得ることができるので、知人同士の伝で効率よくコンテンツを広めることができる。
【0030】
また、前記コンテンツ配信サーバからコンテンツの提供を受けたクライアント端末に対する課金処理を行なう電子決済サーバをネットワーク上に設置することによって、クライアント端末間でのコンテンツの試聴許可と、これに引き続いて行なわれるコンテンツの購入手続を円滑化することができる。電子決済サーバは、例えば、電子マネーを用いて各クライアント端末に課金処理を行ってもよい。あるいは、各クライアント端末のユーザが持つクレジットカードやキャッシュカード、デビットカードなどの番号をユーザ情報の一部として登録しておくことによって、他の金融機関と連動して信用決済や即時決済を行なうようにしてもよい。
【0031】
また、本発明の第2の側面は、コンテンツを提供するコンテンツ配信サーバと、コンテンツを試聴する複数のクライアント端末とからなるネットワーク上でコンテンツを配信するコンテンツ配信方法であって、
クライアント端末がコンテンツ配信サーバに対してコンテンツ情報を要求するステップと、
コンテンツ配信サーバが、コンテンツ情報要求に応答して、要求元クライアント端末上で利用可能なコンテンツ情報リストを返信するステップと、
クライアント端末がコンテンツ情報リスト中からコンテンツを選択したことに応答してコンテンツ配信サーバが該選択されたコンテンツを該クライアント端末にストリーミング配信するステップと、
を具備することを特徴とするコンテンツ配信方法である。
【0032】
本発明の第2の側面に係るコンテンツ配信方法は、
クライアント端末が、自分が利用可能なコンテンツについての試聴許可情報を他のクライアント端末に対して送信するステップと、
試聴許可情報を受信したクライアント端末が該試聴許可情報を含んだコンテンツの要求をコンテンツ配信サーバに送信するステップと、
試聴許可情報の送信元クライアント端末がコンテンツを利用可能であることを条件に、コンテンツ配信サーバが試聴許可情報を受信したクライアント端末に対して、試聴許可情報で指定されたコンテンツについてのコンテンツ情報の送信及び/又はストリーミング配信を行なうステップと、
をさらに備える。
【0033】
したがって、本発明の第2の側面に係るコンテンツ配信方法によれば、あるクライアント端末上で利用可能なコンテンツを他のクライアント端末上でも勧めることができる。
【0034】
また、前記コンテンツ配信サーバは、電子署名に基づく認証処理後にクライアント端末からの要求に応じるようにするとともに、各クライアント端末間では、各クライアント端末が持つ個人認証情報に基づく個人認証処理後に試聴許可情報の送信を行なうようにすることによって、あるクライアント端末上で利用可能なコンテンツを、著作権を保護しつつ他のクライアント端末上でも試聴することができるようにすることができる。
【0035】
本発明の第2の側面に係るコンテンツ配信方法は、コンテンツの試聴許可情報を持つクライアント端末に対して当該コンテンツの購入手続を行なうステップをさらに備えていてもよい。
【0036】
試聴中のコンテンツを購入できるようにしたことで、他のユーザから勧められたコンテンツをその場で購入する際にコンテンツ検索などの手間がかからない。また、コンテンツを配布・提供する側も、従来のコンテンツを記録したメディアの販売やウェブ・サイトによるコンテンツ配信サービスなどとは違った方式でコンテンツを配布する機会を得ることができるので、知人同士の伝で効率よくコンテンツを広めることができる。
【0037】
また、前記コンテンツ配信サーバからコンテンツの提供を受けたクライアント端末に対する課金処理を行なうステップをさらに備えることによって、クライアント端末間でのコンテンツの試聴許可と、これに引き続いて行なわれるコンテンツの購入手続を円滑化することができる例えば、電子マネーを用いて各クライアント端末に課金処理を行ってもよい。あるいは、各クライアント端末のユーザが持つクレジットカードやキャッシュカード、デビットカードなどの番号をユーザ情報の一部として登録しておくことによって、他の金融機関と連動して信用決済や即時決済を行なうようにしてもよい。
【0038】
また、本発明の第3の側面は、コンテンツの配信が行なわれるネットワーク上で動作する携帯端末であって、
ネットワーク上のサーバに対してコンテンツ情報を要求する手段と、
サーバから受信したコンテンツ情報リストを表示する手段と、
コンテンツ情報リスト中でユーザが特定のコンテンツを選択したことに応答して、ネットワーク上のサーバに対して該選択されたコンテンツのストリーミング・データを要求するストリーミング・データ要求手段と、
ネットワーク上のサーバからストリーミング・データを受信するストリーミング・データ受信手段と、
ストリーミング・データを再生するストリーミング・データ再生手段と、
を具備することを特徴とする携帯端末である。
【0039】
本発明の第3の側面に係る携帯端末は、
自分が利用可能なコンテンツの試聴を許可する試聴許可情報を他の携帯端末に送信する試聴許可情報送信手段と、
他の携帯端末から試聴許可情報を受信する試聴許可情報受信手段と、
受信した試聴許可情報に基づく試聴要求をネットワーク上のサーバに行なう試聴要求手段と、
ネットワーク上のサーバから試聴情報を受信する試聴情報受信手段と、
試聴情報を再生する試聴情報再生手段と、
をさらに備えていてもよい。
【0040】
このような場合、携帯端末のユーザは、自分が利用可能なコンテンツを、試聴許可情報の送信という形式によって、他の携帯端末に対して簡単にコンテンツを勧めることができる。また、他の携帯端末から試聴許可情報を受信したときには、この試聴許可情報を基に、ネットワーク上の所定のコンテンツ配信サーバに対して、推薦されたコンテンツに関する情報やそのストリーミング・データの配信を要求することができる。
【0041】
また、各携帯端末間では個人認証処理を経て試聴許可情報の授受を行なうことによって、著作権を保護しつつ他の携帯端末上でも簡単にコンテンツを試聴することができるようにすることができる。
【0042】
個人認証処理のため、携帯端末は、自分の個人認証情報を保持する個人認証情報保持手段と、前記個人認証情報に基づく個人認証処理を経て他の携帯端末と接続する端末間接続手段とをさらに備えていてもよい。また、携帯端末は、自分の個人認証情報を保持するための携帯認証媒体と、前記携帯認証媒体上の個人認証情報を送信する個人認証情報送信手段と、他のクライアント端末から個人認証情報を受信する個人認証情報受信手段と、受信した個人認証情報を基に当該他のクライアント端末の使用ユーザを特定する個人認証手段とをさらに備えていてもよい。また、携帯端末は、他の携帯端末との間でストリーミング・データの試聴許可を互いに行なうために、自分が利用可能なコンテンツの試聴を許可する試聴許可情報を他の携帯端末に送信する試聴許可情報送信手段と、他の携帯端末から試聴許可情報を受信する試聴許可情報受信手段と、受信した試聴許可情報に基づく試聴要求をネットワーク上のサーバに行なう試聴要求手段と、ネットワーク上のサーバから試聴情報を受信する試聴情報受信手段と、試聴情報を再生する試聴情報再生手段とを備えていてもよい。
【0043】
また、本発明の第4の側面は、コンテンツの配信が行なわれるネットワーク上で動作する配信サーバであって、
クライアントからのコンテンツ情報要求に応答して、当該クライアントが利用可能なコンテンツ情報リストを返信するコンテンツ情報リスト提供手段と、
コンテンツ情報リスト中でクライアントが特定のコンテンツを選択したことに応答して、当該コンテンツのストリーミング・データを配信するストリーミング・データ配信手段と、
を具備することを特徴とする配信サーバである。
【0044】
本発明の第4の側面に係る配信サーバは、試聴許可情報を含んだコンテンツ情報の要求を受信したことに応答して、該試聴許可情報の発行元クライアントに使用許可されたコンテンツ情報を返信する手段をさらに備えていてもよい。
【0045】
また、本発明の第4の側面に係る配信サーバは、試聴許可情報を含むコンテンツの試聴コマンドを受信したことに応答して、該試聴許可情報の発行元クライアントに該コンテンツが使用許可されていることを条件にストリーミング配信するようにしてもよい。
【0046】
このような場合、自分が利用可能なコンテンツを、試聴許可情報を携帯端末間で交換するという形式によって、ユーザは他のユーザに対して簡単にコンテンツを勧めることができる。
【0047】
また、配信サーバは、電子署名に基づく認証処理後にクライアントからの要求に応じることによって、著作権を保護しつつ、各携帯端末間でのコンテンツの試聴を簡単に行なわせることができる。
【0048】
本発明の第4の側面に係る配信サーバは、コンテンツの試聴許可情報を持つクライアント端末に対して当該コンテンツの購入手続を行なうようにしてもよい。
【0049】
試聴中のコンテンツを購入できるようにしたことで、他のユーザから勧められたコンテンツをその場で購入する際にコンテンツ検索などの手間がかからない。また、コンテンツを配布・提供する側も、従来のコンテンツを記録したメディアの販売やウェブ・サイトによるコンテンツ配信サービスなどとは違った方式でコンテンツを配布する機会を得ることができるので、知人同士の伝で効率よくコンテンツを広めることができる。
【0050】
また、本発明の第5の側面は、コンテンツを提供するコンテンツ配信サーバと、コンテンツを試聴する複数のクライアント端末とからなるネットワーク上でのコンテンツ配信処理をコンピュータ・システム上で実行するように記述されたコンピュータ・ソフトウェアをコンピュータ可読形式で物理的に格納した記憶媒体であって、前記コンピュータ・ソフトウェアは、
コンテンツ情報要求に応答して、要求元クライアント端末上で利用可能なコンテンツ情報リストを返信するステップと、
クライアント端末がコンテンツ情報リスト中からコンテンツを選択したことに応答して該選択されたコンテンツを該クライアント端末にストリーミング配信するステップと、
を具備することを特徴とする記憶媒体である。
【0051】
ここで、前記コンピュータ・ソフトウェアは、試聴許可情報の送信元クライアント端末がコンテンツを利用可能であることを条件に、試聴許可情報を受信したクライアント端末に対して、試聴許可情報で指定されたコンテンツについてのコンテンツ情報の送信及び/又はストリーミング配信を行なうステップをさらに備えていてもよい。
【0052】
本発明の第5の側面に係る記憶媒体は、例えば、様々なプログラム・コードを実行可能な汎用コンピュータ・システムに対して、コンピュータ・ソフトウェアをコンピュータ可読な形式で提供する媒体である。このような媒体は、例えば、CD(CompactDisc)やFD(Floppy(登録商標) Disc)、MO(Magneto−Optical disc)などの着脱自在で可搬性の記憶媒体である。ここで言う記憶媒体は、パッケージ・メディアのみならず、プログラムが一時的若しくは永続的に格納される半導体メモリや磁気ディスクなどで実現してもよい。あるいは、ネットワーク(ネットワークは無線、有線の区別を問わない)などの伝送媒体などを経由してコンピュータ・ソフトウェアを特定のコンピュータ・システムに提供することも技術的に可能である。
【0053】
このようなプログラム記憶媒体は、コンピュータ・システム上で所定のコンピュータ・ソフトウェアの機能を実現するための、コンピュータ・ソフトウェアと記憶媒体との構造上又は機能上の協働的関係を定義したものである。換言すれば、本発明の第5の側面に係るプログラム記憶媒体を介して所定のコンピュータ・ソフトウェアをコンピュータ・システムにインストールすることによって、コンピュータ・システム上では協働的作用が発揮され、本発明の第5の側面に係る配信サーバと同様の作用効果を得ることができる。
【発明の効果】
【0054】
本発明によれば、あるユーザ端末上で利用可能なコンテンツを他のユーザ端末上でも勧めることができるようにした、優れたコンテンツ配信システム及びコンテンツ配信方法、携帯端末、配信サーバ、並びに記憶媒体を提供することができる。
【0055】
また、本発明によれば、あるユーザ端末上で利用可能なコンテンツを、著作権を保護しつつ他のユーザ端末上でも試聴することができるようにした、優れたコンテンツ配信システム及びコンテンツ配信方法、携帯端末、配信サーバ、並びに記憶媒体を提供することができる。したがって、他のユーザにコンテンツを勧めることが簡便にできるようになり、コンテンツの著作権を保護しつつコンテンツを個人間のコミュニケーションによって広めることができる。
【0056】
また、本発明に係るコンテンツ配信システム及びコンテンツ配信方法、携帯端末、配信サーバ、並びに記憶媒体によれば、試聴中のコンテンツを購入できるようにしたことで、他のユーザから勧められたコンテンツをその場で購入する際にコンテンツ検索などの手間がかからない。また、コンテンツを配布・提供する側も、従来のコンテンツを記録したメディアの販売やウェブ・サイトによるコンテンツ配信サービスなどとは違った方式でコンテンツを配布する機会を得ることができるので、知人同士の伝で効率よくコンテンツを広めることができる。ひいてはコンテンツ制作事業、コンテンツ配信・配布・提供事業の発達を促進することができる。
【0057】
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施例や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0058】
以下、図面を参照しながら本発明の実施例を詳解する。
【0059】
図1には、本発明の実施に供されるストリーミング配信システム1のネットワーク構成を模式的に示している。
【0060】
図1に示すように、ネットワーク上には、各ユーザが所持する無数の携帯端末10−1,10−2,…,10−nが存在している。携帯端末10は、例えばノートブック・コンピュータやPDA(PersonalDigital Assistant)、携帯電話機などで構成される。
【0061】
また、ネットワークは、インターネット20のような広域ネットワークや、インターネット20とは相互接続された移動体通信網30、あるいはPSTN(PublicSwitched Telephone Network)やISDN(Integrated Services Digital Network)(いずれも図示しない)などの公衆電話網などで構成される。
【0062】
既に周知のように、インターネット20上には、コンテンツを提供するコンテンツ・サーバ40をはじめとして無数のサーバが構築されており、ネットワーク接続された各携帯端末10−1…に対してコンテンツ配信サービスやその他のサービスを提供することができる。
【0063】
携帯端末10−1,10−2…は、例えばインターネット・サービス・プロバイダ(ISP:図示しない)を介して、インターネット20にIP接続されている。また、携帯端末10−3,10−4…は、移動体通信網30が用意する最寄の基地局31−1,31−2…を介してネットワーク接続される。
【0064】
インターネット20上には、コンテンツを蓄積し提供するコンテンツ・サーバ40の他に、当該ネットワーク上で提供されるコンテンツの登録・管理を行なう登録サーバ50や、インターネット20や移動体通信網30を媒介としてコンテンツの配信サービスを行なう配信サーバ60と、当該ストリーミング配信サービスを利用する対価(サービス利用料)をユーザに課金する電子決済サーバ70などが構築されている。
【0065】
配信サーバ60は、コンテンツ・サーバ40並びに電子決済サーバ70に接続されている。
【0066】
コンテンツ・サーバ40は、コンテンツのストリーミング・データ、コンテンツ情報(コンテンツID、名前、価格、コンテンツの説明などを含む)、利用可能なユーザのユーザIDなどを記憶するコンテンツ・データベース(図示しない)を備えている。
【0067】
電子決済サーバ70は、コンテンツ購入に関わる電子決済の取引を記憶する決済データベース(図示しない)を備えている。電子決済サーバ70は、例えば、電子マネーを用いて各クライアント端末に課金処理を行ってもよい。あるいは、各クライアント端末のユーザが持つクレジットカードやキャッシュカード、デビットカードなどの番号をユーザ情報の一部として登録しておくことによって、他の金融機関(図示しない)と連動して信用決済や即時決済を行なうようにしてもよい。
【0068】
配信サーバ60は、携帯端末10−1…から送信されるコンテンツIDとユーザIDを含むストリーミング・データ要求信号を受信すると、コンテンツ・サーバ40上から該当するコンテンツを探し出し、そのコンテンツが利用可能なユーザであることが確認された後に、要求元の携帯端末10−1…にストリーミング・データを送信する。
【0069】
また、配信サーバ60は、携帯端末10−1…からコンテンツ検索条件を含むコンテンツ情報要求信号を受信すると、コンテンツ・サーバ40からコンテンツ検索条件に該当するコンテンツのコンテンツ情報を取り出して、要求元の携帯端末10−1…に送信する。
【0070】
また、配信サーバ60は、携帯端末10−1…からコンテンツIDとユーザIDを含むコンテンツ購入依頼信号を受信すると、コンテンツ・サーバ40の該当するコンテンツの利用可能なユーザを記憶するテーブルに購入依頼信号に含まれるユーザIDを追加し、電子決済サーバ70によって電子決済を行なう。
【0071】
図1に示す例では、配信サーバ60は、衛星基地局61とも接続されており、通信衛星62を介して衛星波により各携帯端末10−n−1,10−nにコンテンツを配信することができる。衛星波でコンテンツを配信する場合も、ネットワーク配信する場合と同様に、電子決済サーバ70はコンテンツ利用料を携帯端末10のユーザに課金する。勿論、通信衛星62経由で課金する場合は割増料を要求するようにしてもよい。
【0072】
登録サーバ50は、コンテンツ・サーバ40と接続されている。また、登録サーバ50は、インターネット20を介して、コンテンツをコンテンツ・サーバ40にアップロードする携帯端末10すなわちコンテンツ・アップロード・クライアントとも接続される。
【0073】
各携帯端末10−1…すなわちコンテンツ・アップロード・クライアントにはクライアントのユーザが作成したコンテンツ・ファイルが記憶されている。コンテンツ・ファイルには音声データ、動画データ、コンテンツ情報が含まれる。コンテンツ・アップロード・クライアントは、インターネット20などのネットワークを介して登録サーバ50に接続されている。コンテンツ・アップロード・クライアントからコンテンツのファイルを登録サーバ50にアップロードすると、登録サーバ50は、コンテンツ・ファイルのフォーマットがコンテンツ・サーバ40に対応しているものかどうかを確認した後、受信したコンテンツ・ファイルの音声データ、動画データをストリーミング配信用にエンコードして、エンコードされたストリーミング・データとコンテンツ情報を登録サーバ50に接続されたコンテンツ・サーバ40のコンテンツ・データベースに登録する。
【0074】
第1の実施形態:
図2には、本実施形態に係るストリーミング配信システム1においてコンテンツ受信クライアントとして動作することができる携帯端末10の1つの構成例を示している。同図に示す携帯端末10は、コンテンツ受信処理を主に行なう携帯端末10本体と、認証情報を保持するICカード11とで構成される。
【0075】
携帯端末10本体の動作は、制御部101によって統括的にコントロールされる。制御部101は、プログラム・ロードや作業データの保存領域として使用可能なRAM(RandomAccess Memory)102と、プログラム・コードや所定のデータを恒久的に格納するROM(Read Only Memory)103を備えている。制御部101は、図示の各機能部に接続され各部を制御する。
【0076】
ディスプレイ制御部104はディスプレイ105と接続されており、ディスプレイ105の表示駆動を制御する。
【0077】
操作検出部106は操作パネル107と接続されており、ユーザが操作パネル107を介して行なう入力操作を検出する。ディスプレイ105と操作パネル107は、携帯端末10のユーザ・インターフェースを構成する。
【0078】
ネットワーク接続部108は、所定の通信プロトコルに従ってインターネット20などの外部ネットワークと接続されており、ネットワークを介して配信サーバ60と通信を行なうことができる。
【0079】
ストリーミング・データ受信部109は、ネットワーク接続部108を介して配信サーバ60からストリーミング・データを受信する。バッファリング部110は、受信したストリーミング・データを一時的にバッファリングする。デコード部111は、エンコードされているストリーミング・データをデコードする。デコードされたデータはD/A変換部112でアナログ信号に変換され、スピーカなどからなる音声出力部113から音声出力される。
【0080】
コンテンツ情報管理部114は、コンテンツ情報要求信号を生成するとともにネットワーク接続部108を介して配信サーバ60に送信し、その後、ネットワーク接続部108を介して受信するコンテンツ情報をコンテンツ情報記憶部115に記憶する。コンテンツ情報記憶部115には、コンテンツID、コンテンツ名、コンテンツの説明、購入済みコンテンツであるか又は試聴コンテンツかを表すフラグなどのフィールドを持つレコードが1つ以上記憶される。
【0081】
ICカード接続部116は、ICカード11の接続端子202と接続されるようになっている。ICカード11は、カード11内の動作を制御する制御部201と、所有者のユーザIDを含む個人認証情報を格納する個人認証情報記憶部203を備えている。個人認証情報記憶部203に記憶されている個人認証情報は、接続端子202並びにICカード接続部116を経由して、携帯端末10本体側の個人認証部117に送られる。個人認証部117でユーザの正当性が検証された後、そのユーザIDがユーザID記憶部118に記憶される。
【0082】
端末間接続部119は、有線又は無線などの通信手段を介して他の携帯端末(図2には図示しない)と接続できるようになっており、他の携帯端末10との間のデータ通信を行なう。例えば、端末間接続部119は、近距離無線通信手段であるIEEE802.11やBluetooth通信、赤外線通信(IrDA)を用いて端末間接続を実現することができる。
【0083】
電子署名生成部120は、暗号鍵記憶部121に記憶されている暗号鍵を用いて各データに添付する電子署名を生成する。
【0084】
試聴許可情報送信制御部122は、端末間接続部119を介して他の携帯端末に試聴許可情報を送信する。試聴許可情報は、特定の他のユーザに試聴させてもよいコンテンツのコンテンツID(コンテンツ情報記憶部に記憶されている)と、ユーザID記憶部118に記憶されているユーザIDを含み、電子署名生成部120で生成される電子署名が添付される。
【0085】
試聴許可情報受信制御部123は、端末間接続部119を介して他の携帯端末10から送信された試聴許可情報を受信する。
【0086】
ストリーミング・データ要求信号生成部125は、当該携帯端末10上で再生したいコンテンツのストリーミング・データ要求信号を生成し、ネットワーク接続部108を介して配信サーバ60に送信する。ストリーミング・データ要求信号は、コンテンツ情報記憶部115に記憶されているコンテンツID、あるいは他の端末から受信した試聴許可情報とユーザIDとを含み、電子署名生成部120によって生成される電子署名が添付される。
【0087】
コンテンツ購入依頼信号生成部126は、試聴コンテンツの購入依頼を生成して、ネットワーク接続部108を介して配信サーバ60に送信する。コンテンツ購入依頼信号は、ユーザID及び他の携帯端末から受信した試聴許可情報を含んでいる。
【0088】
次いで、図2に示した携帯端末10上での動作について説明する。
【0089】
ICカード11を用いた個人認証は次のように行なわれる。すなわち、ユーザがICカード11を携帯端末10のカード・スロット(図示しない)に挿入して、ICカード接続部116において携帯端末10とICカード11間の接続が検出されると(あるいは非接触接続であってもよい)、ICカード11側の個人認証情報記憶部203に記憶されている個人認証情報が接続端子202及びICカード接続部116を介して携帯端末10本体の個人認証部117に送られる。個人認証部117は個人認証情報の正当性を確認した後、個人認証情報に含まれるユーザIDをユーザID記憶部118に記憶する。
【0090】
次いで、ユーザが携帯端末を用いて自分の利用可能(購入済みの)なコンテンツを配信サーバ60から受信し再生するための処理手順について、図5を参照しながら説明する。
【0091】
ユーザは、自分が使用する携帯端末A上の操作パネル107を操作することによって、ディスプレイ105に表示されるメニューの中からコンテンツ情報取得のコマンドを選択することができる。
【0092】
このようなメニュー選択動作に応答して、電子署名生成部120は、ユーザID記憶部118に記憶されているユーザIDを含んだ電子署名を生成する。そして、コンテンツ情報管理部114は、この電子署名を添付したコンテンツ情報要求信号を生成して、ネットワーク接続部108を介して、配信サーバ60に送信する。
【0093】
配信サーバ60は、コンテンツ情報要求信号に添付されている電子署名の正当性を確認した後、コンテンツ情報要求信号に含まれているユーザIDを検索キーとして、コンテンツ・サーバ40のコンテンツ・データベース(図示しない)から携帯端末Aを使用しているユーザが利用可能なコンテンツを検索する。そして、配信サーバ60は、当該ユーザが利用可能なコンテンツをリストアップしたコンテンツ情報リストを、ネットワーク経由で携帯端末Aに返信する。
【0094】
携帯端末A側では、ネットワーク接続部108でコンテンツ情報リストを受信すると、コンテンツ情報管理部114は受信したコンテンツ情報リストをコンテンツ情報記憶部115に記憶するとともに、ディスプレイ制御部104がディスプレイ105上にコンテンツ情報リストを表示するよう処理する。
【0095】
ディスプレイ105上のコンテンツ情報リストを閲覧するユーザは、操作パネル107を操作することによって、表示されているコンテンツ情報リストの中から視聴したいコンテンツを選択することができる。
【0096】
このようなユーザ選択動作に応答して、電子署名生成部120は、選択されたコンテンツのコンテンツID(コンテンツ情報記憶部115に記憶されている)とユーザID(ユーザID記憶部118に記憶されている)を含んだ電子署名を生成する。そして、ストリーミング・データ要求信号生成部125は、この電子署名が添付されたストリーミング・データ要求信号を生成して、ネットワーク接続部108を介して配信サーバ60に送信する。
【0097】
配信サーバ60は、ストリーミング・データ要求信号を受信すると、ストリーミング・データ要求信号に添付されている電子署名の正当性を確認した後、ストリーミング・データ要求信号に含まれるコンテンツIDとユーザIDを検索キーとして、コンテンツ・サーバ40のコンテンツ・データベース(図示しない)から携帯端末Aが要求しているコンテンツを検索する。そして、配信サーバ60は、そのコンテンツのストリーミング・データを要求元である携帯端末Aに向けてストリーミング配信する。
【0098】
携帯端末A側では、ストリーミング・データ受信制御部109が、ネットワーク接続部108を介してストリーミング・データを受信処理する。そして、受信されたストリーミング・データは、バッファリング部110にて所定バイト数以上バッファリングされた後、デコード部111に送られる。デコード部111でデコード処理され、さらにD/A変換部112でアナログ信号に変換された後、音声出力部113及び/又はディスプレイ105から外部出力(リアル再生)される。
【0099】
次いで、ある携帯端末Aのユーザが、別の携帯端末Bを使用する他のユーザに対して、自分が利用可能なコンテンツを試聴させるための処理手順について、図6を参照しながら説明する。但し、携帯端末A及びBは、いずれも図2に示した構成を備えているものとする。
【0100】
携帯端末Aを使用するユーザは、まず、端末間接続部119を介して、試聴させたいユーザが使用する携帯端末Bと自分の携帯端末Aの端末間接続部同士の接続を行なう。
【0101】
次いで、ユーザは、ディスプレイ105に表示されるコンテンツ情報リストから相手に試聴させようとするコンテンツを選択して、試聴許可のコマンドを入力する。このコマンド入力に応答して、電子署名生成部120は、コンテンツのコンテンツID(コンテンツ情報記憶部115に記憶されている)とユーザID(ユーザID記憶部118に記憶されている)を含んだ電子署名を生成する。そして、試聴許可情報送信制御部122は、生成された電子署名が添付された試聴許可情報を、端末間接続部119を介して相手の携帯端末Bに送信する。
【0102】
相手ユーザが使用する携帯端末B側では、携帯端末Aから試聴許可情報を受け取ることによって、該当するコンテンツを再生することができる。
【0103】
携帯端末B側では、試聴許可情報受信制御部123が、端末間接続部119を介して試聴許可情報を携帯端末Aから受信する。試聴許可情報を試聴許可情報記憶部124で一時的に記憶する。
【0104】
ユーザは、ディスプレイ105に表示されるメニューを介して操作パネル107を操作することによって、試聴を許可されたコンテンツのコンテンツ情報取得コマンドを選択することができる。
【0105】
このユーザ選択動作に応答して、電子署名生成部120は、試聴許可情報記憶部124に記憶されている試聴許可情報とユーザID記憶部118に記憶されているユーザIDを含んだ電子署名を生成する。そして、コンテンツ情報管理部114は、この電子署名が添付されたコンテンツ情報要求信号を生成して、ネットワーク接続部108を介して配信サーバ60に送信する。
【0106】
配信サーバ60は、携帯端末Bから試聴許可情報を含むコンテンツ情報要求信号を受信すると、コンテンツ情報要求信号の電子署名並びにコンテンツ情報要求信号に含まれる試聴許可情報の電子署名の正当性を確認した後、試聴許可されたコンテンツのコンテンツ情報をコンテンツ・サーバ40のコンテンツ・データベース(図示しない)から検索して、ネットワークを介して要求元の携帯端末Bに返信する。
【0107】
携帯端末B側では、コンテンツ情報管理部114は、ネットワーク接続部108を介して試聴コンテンツのコンテンツ情報を受信すると、このコンテンツ情報をコンテンツ情報記憶部115に記憶する。コンテンツ情報記憶部115に記憶される試聴用コンテンツのコンテンツ情報のレコードには、試聴コンテンツであることを表すフラグが含まれている。
【0108】
その後、ディスプレイ制御部104は、試聴コンテンツに関するコンテンツ情報をディスプレイに表示するよう制御する。ユーザは、ディスプレイ105に表示されているメニューを介して操作パネル107を操作することによって、試聴コマンドを選択することができる。
【0109】
このようなユーザ選択動作に応答して、電子署名生成部120は、試聴許可情報記憶部124に記憶されている試聴許可情報とユーザID記憶部118に記憶されているユーザIDを含んだ電子署名を生成する。そして、ストリーミング・データ要求信号生成部125は、この電子署名を含むストリーミング・データ要求信号を生成して、ネットワーク接続部108を介して配信サーバ60に送信する。
【0110】
配信サーバ60は、携帯端末Bから送信されたストリーミング・データ要求信号を受信すると、このストリーミング・データ要求信号に含まれる電子署名の正当性を確認した後、さらにストリーミング・データ要求信号の中の試聴許可情報に含まれる電子署名の正当性を確認してから、試聴許可情報に含まれるユーザIDとコンテンツIDを検索キーとして、コンテンツ・サーバ40のコンテンツ・データベース(図示しない)から携帯端末Bが要求しているコンテンツを検索する。そして、配信サーバ60は、そのコンテンツのストリーミング・データを、要求元である携帯端末Bに向けてストリーミング送信する。携帯端末B側では、試聴コンテンツのストリーミング・データを受信すると通常のコンテンツと同様にコンテンツを再生する。
【0111】
但し、同一の試聴許可情報によってストリーミング・データ配信を2回以上行なわない。すなわち、1回の試聴許可によってコンテンツを試聴できるのは1回のみである。
【0112】
携帯端末Aを使用するユーザからの勧めでコンテンツを試聴した携帯端末Bのユーザは、さらに試聴コンテンツを購入することができる。
【0113】
携帯端末Bのユーザは、ディスプレイ105上で表示されたメニューを介して、操作パネル107を操作することによって試聴コンテンツの購入のコマンドを選択することができる。
【0114】
このユーザ選択操作に応答して、電子署名生成部は、試聴許可情報記憶部124に記憶されている試聴許可情報とユーザID記憶部118に記憶されているユーザIDを含んだ電子署名を生成する。そして、コンテンツ購入依頼信号生成部126は、この電子署名が添付されたコンテンツ購入依頼信号を生成して、ネットワーク接続部108を介して配信サーバ60に送信する。
【0115】
配信サーバ60は、コンテンツ購入依頼信号を受信すると、電子署名の正当性を確認した後、コンテンツ購入依頼信号に含まれるユーザIDと試聴許可情報に含まれるコンテンツIDに基づいて、該当するコンテンツを利用可能なユーザとしてコンテンツ・サーバ40にレコードを追加する。
【0116】
さらに、配信サーバ60は、コンテンツ・サーバ40のコンテンツ・データベース(図示しない)から該当するコンテンツ情報(課金情報など)を取得して、ユーザIDとコンテンツ情報を含んだ取引情報を、電子決済サーバ70に送信する。
【0117】
電子決済サーバ70は、受信した取引情報に従って、決済データベースの更新を行なうなどの課金処理を行なう。電子決済サーバ70は、コンテンツ購入に関わる電子決済の取引を記憶する決済データベース(図示しない)を備えており、例えば電子マネーを用いて各クライアント端末に課金処理を行なう。あるいは、電子決済サーバ70は、各クライアント端末のユーザが持つクレジットカードやキャッシュカード、デビットカードなどの番号をユーザ情報の一部として登録しておくことによって、他の金融機関(図示しない)と連動して信用決済や即時決済を行なうようにしてもよい。
【0118】
電子決済サーバ70上での課金処理が完了すると、配信サーバ60は、要求元の携帯端末Bにコンテンツ購入確認信号を返信する。携帯端末B上では、コンテンツ購入確認をディスプレイ105上で表示することができる。
【0119】
コンテンツ購入手続が完了した後は、携帯端末B上でも、コンテンツの利用が可能となる。すなわち、図5を参照しながら説明した手続に従って配信サーバ60に対してストリーミング・データ要求を行ない、コンテンツをリアル再生することができる。
【0120】
第2の実施形態:
図3には、本実施形態に係るストリーミング配信システム1においてコンテンツ受信クライアントとして動作することができる携帯端末10の他の構成例を示している。同図に示す携帯端末10は、ストリーミング・データの再生処理を主に行なう携帯端末10本体と、認証情報を保持するICカード11と、ネットワーク経由で配信サーバと通信を行なう携帯通信端末12とで構成され、各部10〜12は、無線通信部306,408,502を介した無線通信により接続されている。
【0121】
携帯通信端末12は、電話機能(図示しない)を備えている。ネットワーク接続部301は、インターネット20などのネットワークと接続され、ネットワーク経由で配信サーバ60と通信を行なうことができる。携帯通信端末12は、制御部302による統括的なコントロールの下で、無線通信部306とネットワーク接続部301とのデータのやり取りを仲介する。制御部302は、作業領域として使用可能なRAM303と、プログラム・コードやその他のデータを恒久的に保存するROM304を備えている。個人認証部305は、無線通信部306経由でICカード11から読み出された個人認証処理情報を基に、所定の認証処理を行なう。
【0122】
携帯端末10本体の動作は、制御部401によって統括的にコントロールされる。制御部401は、プログラム・ロードや作業データの保存領域として使用可能なRAM402と、プログラム・コードや所定のデータを恒久的に格納するROM403を備えている。制御部401は、図示の各機能部に接続され各部を制御する。
【0123】
ディスプレイ制御部404はディスプレイ405と接続されており、ディスプレイ405の表示駆動を制御する。
【0124】
操作検出部406は操作パネル407と接続されており、ユーザが操作パネル407を介して行なう入力操作を検出する。ディスプレイ405と操作パネル407は、携帯端末10のユーザ・インターフェースを構成する。
【0125】
ストリーミング・データ受信部409は、携帯通信端末12を介して配信サーバ60からストリーミング・データを受信する。バッファリング部410は、受信したストリーミング・データを一時的にバッファリングする。デコード部411は、エンコードされているストリーミング・データをデコードする。デコードされたデータは、ディスプレイ制御部404による表示駆動制御下で、ディスプレイ405で動画として表示される。
【0126】
コンテンツ情報管理部412は、携帯通信端末12を介してコンテンツ情報要求信号を配信サーバ60に送信する。また、その後、携帯通信端末12を介して受信するコンテンツ情報を、コンテンツ情報記憶部413に記憶する。
【0127】
コンテンツ情報記憶部413には、コンテンツID、コンテンツ名、コンテンツの説明、購入済みコンテンツであるか試聴コンテンツかを表すフラグなどのフィールドを持つレコードが1つ以上記憶される。
【0128】
無線通信部408は、携帯通信端末12やICカード11との非接触データ通信を行なう他、近距離無線通信手段であるIEEE802.11やBluetooth通信、赤外線通信(IrDA)などを用いて他のユーザが使用する携帯端末との端末間接続を実現することができる。
【0129】
個人認証部414は、ICカード11の個人認証情報記憶部501に記憶されている個人認証情報を、無線通信部408を介して受信して、その正当性を検証した後、個人認証情報に含まれるユーザIDをユーザID記憶部415に記憶する。
【0130】
電子署名生成部416は、暗号鍵記憶部424に記憶されている暗号鍵を用いて、各データに添付する電子署名を生成する。
【0131】
試聴許可ユーザ管理部417は、試聴許可ユーザ記憶部418に記憶されている試聴を許可してもよいユーザのユーザ情報(例えばユーザIDや名前など)を管理する。
【0132】
試聴許可情報送信制御部419は、コンテンツの試聴を許可する試聴許可情報を、無線通信部408を介して他のユーザの携帯端末に送信する。試聴許可情報は、ユーザID記憶部415に記憶されているユーザIDを含み、電子署名生成部416で生成される電子署名が添付される。
【0133】
試聴許可情報受信制御部420は、無線通信部408を介して他のユーザの携帯端末10から送信された試聴許可情報を受信する。
【0134】
ストリーミング・データ要求信号生成部422は、当該携帯端末10上で再生したいコンテンツのストリーミング・データ要求信号を生成して、携帯通信端末11を介して配信サーバ60に送信する。ストリーミング・データ要求信号は、コンテンツ情報記憶部413に記憶されているコンテンツIDとユーザID記憶部415に記憶されているユーザIDとを含み、電子署名生成部416によって生成される電子署名が添付される。
【0135】
コンテンツ購入依頼信号生成部423は、試聴コンテンツの購入依頼を生成して、無線通信部408及び携帯通信端末12を介して配信サーバ60に送信する。コンテンツ購入依頼信号はユーザID及び他の携帯端末から受信した試聴許可情報を含む。
【0136】
次いで、図3に示した携帯端末10上での動作について説明する。
【0137】
ICカード11を用いた個人認証は次のように行なわれる。すなわち、ICカード11と携帯端末10、並びに携帯通信端末12がそれぞれ無線通信可能な距離になるまで接近して、携帯端末10及び携帯通信端末12とICカード11の接続が確立されると、ICカード11内の個人認証情報記憶部501に記憶されている個人認証情報が無線通信部502、306、及び408を介して携帯端末10の個人認証部414並びに携帯通信端末12の個人認証部305に送られる。個人認証部414は個人認証情報の正当性を確認した後、個人認証情報に含まれるユーザIDをユーザID記憶部415に記憶する。また、携帯端末10とICカード11の接続が切断されると、個人認証部414は、ユーザID記憶部415に記憶されているユーザIDを消去する。
【0138】
次いで、ユーザが携帯端末10を用いて自分の利用可能(購入済みの)なコンテンツを配信サーバ60から受信し再生するための処理手順について説明する。このコンテンツ受信及び再生処理は、図5に示したチャートに類似する手順に従って実現される。
【0139】
ユーザは、自分が使用する携帯端末A上の操作パネル407を操作することによって、ディスプレイ405に表示されるメニューの中からコンテンツ情報取得のコマンドを選択することができる。
【0140】
このようなメニュー選択動作に応答して、電子署名生成部416は、ユーザID記憶部415に記憶されているユーザIDを含んだコンテンツ情報要求信号に対する電子署名を生成する。そして、コンテンツ情報管理部412は、このような電子署名を添付したコンテンツ情報要求信号を、携帯通信端末11を介して配信サーバ60に送信する。
【0141】
配信サーバ60は、コンテンツ情報要求信号に添付されている電子署名の正当性を確認した後、コンテンツ情報要求信号に含まれているユーザIDを検索キーとして、コンテンツ・サーバ40のコンテンツ・データベースから携帯端末を使用しているユーザが利用可能なコンテンツを検索する。そして、配信サーバ60は、当該ユーザが利用可能なコンテンツをリストアップしたコンテンツ情報リストを、携帯通信端末12経由で携帯端末10に返信する。
【0142】
携帯端末10側では、無線通信部408を介してコンテンツ情報リストを受信すると、コンテンツ情報管理部412は、受信したコンテンツ情報リストをコンテンツ情報記憶部413に記憶するとともに、ディスプレイ制御部404がディスプレイ405上にコンテンツ情報リストを表示するよう処理する。
【0143】
ディスプレイ405上のコンテンツ情報リストを閲覧するユーザは、操作パネル407を操作することによって、ディスプレイ405に表示されているコンテンツ情報リストの中から視聴したいコンテンツを選択することができる。
【0144】
このようなユーザ選択動作に応答して、電子署名生成部416は、選択されたコンテンツのコンテンツID(コンテンツ情報記憶部413に記憶されている)とユーザID(ユーザID記憶部415に記憶されている)とを含んだストリーミング・データ要求信号に対する電子署名を生成する。そして、ストリーミング・データ要求信号生成部422は、このような電子署名が添付されたストリーミング・データ要求信号を生成して、携帯通信端末12を介して配信サーバ60に送信する。
【0145】
配信サーバ60は、ストリーミング・データ要求信号を受信すると、ストリーミング・データ要求信号に添付されている電子署名の正当性を確認した後、ストリーミング・データ要求信号に含まれるコンテンツIDとユーザIDを検索キーとして、コンテンツ・サーバ40のコンテンツ・データベース(図示しない)から該当するコンテンツを検索する。そして、配信サーバ60は、そのコンテンツのストリーミング・データを要求元の携帯端末10に向けてストリーミング配信する。
【0146】
携帯端末10側では、ストリーミング・データ受信部409が、携帯通信端末12及び無線通信部408を介してストリーミング・データを受信する。そして、受信されたストリーミング・データは、バッファリング部410にて所定バイト数以上バッファリングされた後、デコード部411に送られる。デコード部411でデコードされた後、ディスプレイ405上でに動画として表示出力(リアル再生)される。
【0147】
次いで、ある携帯端末Aのユーザが、自分が利用可能なコンテンツを試聴させてもよいユーザを決定するための処理手順を、図7を参照しながら説明する。但し、携帯端末A並びに試聴を許可される別の携帯端末Bはいずれも図3に示した構成を備えているものとする。
【0148】
携帯端末Aのユーザは、まず、操作パネル405を操作することによって、ディスプレイ407に表示されているメニューの中から試聴許可ユーザ変更のコマンドを選択する。
【0149】
このようなユーザ選択操作に応答して、試聴許可ユーザ管理部417は、無線通信部408からユーザ情報要求を送信する。その後、他の携帯端末Bから送信されるユーザ情報を無線通信部408経由で受信すると、ディスプレイ制御部404は、ディスプレイ405上に通信可能なユーザのリストを表示する。携帯端末間の接続は、ユーザIDの交換を経て確立される。
【0150】
携帯端末Aのユーザは、このような通信可能ユーザ・リストが提示されたディスプレイ405を介して操作パネル407を操作することによって、試聴を許可するユーザを選択することができる。
【0151】
このようなユーザ選択操作に応答して、試聴許可ユーザ管理部417は、該当するユーザのユーザ情報を試聴許可ユーザ記憶部418に記憶する。また、試聴許可情報送信制御部419は、通信可能な他の携帯端末のユーザIDを取得すると、試聴許可ユーザ管理部417は、そのユーザIDが試聴許可ユーザ記憶部418に既に記憶されているかどうかを確認して、存在する場合には、その携帯端末に試聴許可情報を送信する。
【0152】
携帯端末Aは、試聴させたいユーザが使用する携帯端末に対して試聴許可情報を送信し終えると、端末間の接続を切断して、本処理全体を終了する。
【0153】
次いで、ある携帯端末Aのユーザが別の携帯端末を使用するユーザに対してコンテンツの試聴許可を行なうための処理手順、並びに、他の携帯端末Aから試聴許可情報を受け取った携帯端末Bが配信サーバ60に対してコンテンツの試聴要求並びに試聴コンテンツの購入を行なうための処理手順について、図8を参照しながら説明する。但し、携帯端末A及びBは、いずれも図3に示した構成を備えているものとする。
【0154】
携帯端末Aと携帯端末Bは、互いのユーザIDの交換などの所定の手続を経て接続が確立されている。携帯端末B側の試聴許可情報受信制御部420は、無線通信部408を介して試聴許可情報を他の携帯端末Aから受信すると、この試聴許可情報を試聴許可情報記憶部421に一時的に記憶する。
【0155】
携帯端末Bのユーザは、ディスプレイ405に表示されるメニューを介して操作パネル407を操作することによって、試聴を許可されたコンテンツのコンテンツ情報取得コマンドを選択することができる。
【0156】
このようなユーザ選択操作に応答して、携帯端末B内では、電子署名生成部416は、試聴許可情報記憶部421に記憶されている試聴許可情報とユーザID記憶部415に記憶されているユーザIDを含んだ電子署名を生成する。そして、コンテンツ情報管理部412は、この電子署名が添付されたコンテンツ情報要求信号を生成して、携帯通信端末12を介して配信サーバ60に送信する。
【0157】
配信サーバ60は、携帯端末Bからの試聴許可情報を含むコンテンツ情報要求信号を受信すると、コンテンツ情報要求信号の電子署名及びコンテンツ情報要求信号に含まれる試聴許可情報の電子署名の正当性をそれぞれ確認した後、試聴許可情報を送信したユーザが利用可能なコンテンツのコンテンツ情報をコンテンツ・サーバのコンテンツ・データベース(図示しない)から検索して、携帯通信端末12を介して携帯端末Bに返信する。
【0158】
携帯端末B内では、コンテンツ情報管理部412は、携帯通信端末12を介して試聴コンテンツのコンテンツ情報を受信すると、受信したコンテンツ情報をコンテンツ情報記憶部413に記憶する。携帯端末Bのユーザ自身が未購入である試聴用コンテンツの場合には、コンテンツ情報記憶部413に記憶する際、該当するコンテンツ情報のレコードには試聴コンテンツであることを表すフラグが含まれる。
【0159】
その後、ディスプレイ制御部404は、視聴コンテンツのコンテンツ情報も併せてディスプレイ405に表示するよう制御する。ユーザは、ディスプレイ405に表示されるメニューを介して操作パネル407を操作することによって、試聴コマンドを選択することができる。
【0160】
このようなユーザ選択操作に応答して、電子署名生成部416は、試聴許可情報記憶部421に記憶されている試聴許可情報とユーザID記憶部415に記憶されているユーザIDとよって電子署名を生成する。そして、ストリーミング・データ要求信号生成部423は、この電子署名を含むストリーミング・データ要求信号を生成し、携帯通信端末12を介して配信サーバ60に送信する。
【0161】
配信サーバ60側では、携帯端末Bから送信されたストリーミング・データ要求信号を受信すると、ストリーミング・データ要求信号に含まれる電子署名の正当性を確認し、さらにストリーミング・データ要求信号の中の試聴許可情報に含まれる電子署名の正当性を確認した後、試聴許可情報に含まれるユーザIDとコンテンツIDを検索キーとしてコンテンツ・サーバ40のコンテンツ・データベース(図示しない)から該当するコンテンツを検索する。そして、配信サーバ60は、そのコンテンツの低品質のストリーミング・データを、要求元の携帯端末Bに向けてストリーミング送信する。
【0162】
携帯端末B側では、低品質に抑えられた試聴コンテンツのストリーミング・データを受信すると、通常のコンテンツと同様に再生処理する。
【0163】
携帯端末Bのユーザは、ディスプレイ405に表示されているメニューを介して操作パネル407を操作することによって、試聴コンテンツの購入のコマンドを選択することができる。
【0164】
このようなユーザ選択操作に応答して、電子署名生成部416は、試聴中のコンテンツのコンテンツIDとユーザID記憶部415に記憶されているユーザIDを含んだ電子署名を生成する。そして、コンテンツ購入依頼信号生成部423は、この電子署名が添付されたコンテンツ購入依頼信号を生成して、携帯通信端末12を介して配信サーバ60に送信する。
【0165】
配信サーバ60は、携帯端末Bからのコンテンツ購入依頼信号を受信すると、電子署名の正当性を確認した後、コンテンツ購入依頼信号に含まれるユーザIDとコンテンツIDに基づいて該当するコンテンツを利用可能なユーザとしてコンテンツ・サーバ40にレコードを追加する。
【0166】
さらに、配信サーバ60は、コンテンツ・サーバ40のコンテンツ・データベース(図示しない)から該当するコンテンツ情報(課金情報など)を取得して、ユーザIDとコンテンツ情報を含む取引情報を、電子決済サーバ70に送信する。
【0167】
電子決済サーバ70は、受信した取引情報に従って、決済データベースの更新を行なうなどの課金処理を行なう。電子決済サーバ70は、コンテンツ購入に関わる電子決済の取引を記憶する決済データベースを備えており、例えば、電子マネーを用いて各クライアント端末に課金処理を行なう。あるいは、各クライアント端末のユーザが持つクレジットカードやキャッシュカード、デビットカードなどの番号をユーザ情報の一部として登録しておいて、他の金融機関と連動して信用決済や即時決済を行なうようにしてもよい。
【0168】
電子決済サーバ70上での課金処理が完了すると、配信サーバ60は、要求元の携帯端末Bにコンテンツ購入確認信号を返信する。携帯端末B上では、コンテンツ購入確認をディスプレイ405上で表示することができる。
【0169】
コンテンツ購入手続が完了した後は、携帯端末B上でも、コンテンツの利用が可能となる。すなわち、図5を示したものと類似する手順に従って配信サーバ60に対してストリーミング・データ要求を行ない、コンテンツをリアル再生することができる。
【0170】
第3の実施形態:
図4には、本実施形態に係るストリーミング配信システム1においてコンテンツ受信クライアントとして動作することができる携帯端末10のさらに他の構成例を示している。同図に示す携帯端末10は、ICカードのような認証情報を保持するICカードを備えておらず、代わりに、バイオメトリックス・センサ(後述)から取得される生体情報を個人認証情報として用いるようになっている。
【0171】
携帯端末10の動作は、制御部601によって統括的にコントロールされる。制御部601は、プログラム・ロードや作業データの保存領域として使用可能なRAM602と、プログラム・コードや所定のデータを恒久的に格納するROM603を備えている。制御部601は、図示の各機能部に接続され各部を制御する。
【0172】
ディスプレイ制御部604はディスプレイ605と接続されており、ディスプレイ605の表示駆動を制御する。
【0173】
操作検出部628は操作パネル629と接続されており、ユーザが操作パネル629を介して行なう入力操作を検出する。ディスプレイ605と操作パネル629は、携帯端末10のユーザ・インターフェースを構成する。
【0174】
ネットワーク接続部606は、インターネット20などのネットワークと接続され、ネットワークを介して配信サーバ60と通信を行なう。
【0175】
ストリーミング・データ受信部607は、ネットワーク接続部606を介して配信サーバ60からストリーミング・データを受信する。バッファリング部608は、受信したストリーミング・データを一時的にバッファリングする。デコード部609は、エンコードされているストリーミング・データをデコードする。デコードされたデータは、D/A変換部610でアナログ信号に変換された後、音声出力部611で音声出力(リアル再生)される。
【0176】
コンテンツ情報管理部612は、コンテンツ情報要求信号をネットワーク接続部606経由で配信サーバ60に送信するとともに、その後、ネットワーク接続部606を介して受信するコンテンツ情報をコンテンツ情報記憶部613に記憶する。コンテンツ情報記憶部613には、コンテンツID、コンテンツ名、コンテンツの説明などのフィールドを持つレコードが1つ以上記憶される。
【0177】
バイオメトリックス・センサ614は、携帯端末10のユーザの生体情報を読み取る。ここで言う生体情報とは、ユーザの身体又はその一部から読み取られる指紋、虹彩、静脈パターン、声紋、顔画像パターン、あるいは筆跡などのユーザと一意な身体的情報のことである。
【0178】
個人認証部615は、バイオメトリックス・センサ614で読み取られた生体情報とあらかじめ生体情報記憶部630に記憶されている生体情報とを照合する。そして、両者が同一人物から得られた生体情報であると判断した場合には、電子署名生成部616(後述)における機能制限を解除する。
【0179】
無線通信部617は、近距離無線通信手段であるIEEE802.11やBluetooth通信、赤外線通信(IrDA)などを用いて他のユーザが使用する携帯端末との端末間接続を実現することができる。
【0180】
電子署名生成部616は、個人認証部615によって個人認証が成功裏になされた場合に限り、暗号鍵記憶部618に記憶されている暗号鍵を用いて各データに添付する電子署名を生成する。
【0181】
接続ユーザ管理部619は、無線通信部617を介して通信可能な他の携帯端末10のユーザ情報をユーザID記憶部620に記憶するとともに、随時更新・管理する。
【0182】
コンテンツ送信制御部621は、無線通信部617を介して他の携帯端末上で再生中のコンテンツに関するストリーミング・データ及びコンテンツ情報を送信する。
【0183】
コンテンツ受信制御部622は、無線通信部617を介して他の携帯端末から送信されたコンテンツのストリーミング・データ及びコンテンツ情報を受信処理する。
【0184】
ストリーミング・データ要求信号生成部523は、携帯端末10上で再生したいコンテンツのストリーミング・データ要求信号を生成して、ネットワーク接続部606を介して配信サーバ60に送信する。ストリーミング・データ要求信号はコンテンツ情報記憶部613に記憶されているコンテンツIDとユーザID記憶部626に記憶されているユーザIDとを含み、電子署名生成部616によって生成される電子署名が添付される。
【0185】
電子マネー管理部624は、電子マネー記憶部625に保持されている電子マネーを管理する。
【0186】
コンテンツ購入依頼信号生成部627は、試聴コンテンツの購入依頼を生成して、電子マネーとともにネットワーク接続部606を介して配信サーバ60に送信する。コンテンツ購入依頼信号は、ユーザID記憶部626に記憶されているユーザIDと他の携帯端末10から受信したコンテンツ情報に含まれるコンテンツIDを含んでいる。
【0187】
次いで、図4に示した携帯端末10上での動作について説明する。
【0188】
バイオメトリックスによる個人認証は次のように行なわれる。すなわち、バイオメトリックス・センサ614が生体情報を検出すると、個人認証部615は、バイオメトリックス・センサ614の読み取った生体情報(指紋、虹彩、静脈パターン、声紋、顔画像パターン、筆跡など)とあらかじめ生体情報記憶部630に記憶されている生体情報とを照合する。そして、両者が同一人物から得られた生体情報であると判断した場合には、電子署名生成部616における機能制限を解除する。
【0189】
次いで、ユーザが携帯端末を用いて自分の利用可能(購入済みの)なコンテンツを配信サーバ60から受信し再生するための処理手順について説明する。このコンテンツ受信及び再生処理は、図5に示したチャートに類似する手順に従って実現される。
【0190】
ユーザは、操作パネル629を操作することによって、ディスプレイ605に表示されるメニューの中からコンテンツ情報取得のコマンドを選択することができる。
【0191】
このようなユーザ選択操作に応答して、コンテンツ情報管理部612は、ユーザID記憶部626に記憶されているユーザIDを含むとともに電子署名生成部616で生成された電子署名が添付されたコンテンツ情報要求信号を、ネットワーク接続部606を介して配信サーバ60に送信する。
【0192】
配信サーバ60は、コンテンツ情報要求信号に添付されている電子署名の正当性を確認した後、コンテンツ情報要求信号に含まれているユーザIDを検索キーとして、コンテンツ・サーバ40のコンテンツ・データベース(図示しない)から携帯端末10のユーザが利用可能なコンテンツを検索して、該当するコンテンツのコンテンツ情報リストを携帯端末10にネットワーク経由で返信する。
【0193】
携帯端末10側では、ネットワーク接続部606を介してコンテンツ情報リストを受信すると、コンテンツ情報管理部612は、受信したコンテンツ情報をコンテンツ情報記憶部613に記憶するとともに、ディスプレイ制御部604がディスプレイ605上にコンテンツ情報リストを表示するよう処理する。ユーザは、操作パネル629を介してディスプレイ605に表示されたコンテンツのリストから視聴したいコンテンツを選択することができる。
【0194】
このようなユーザ選択操作に応答して、ストリーミング・データ要求信号生成部623は、ストリーミング・データ要求信号を生成して、ネットワーク接続部606を介して配信サーバ60に送信する。ストリーミング・データ要求信号は、該当するコンテンツのコンテンツID(コンテンツ情報記憶部613に記憶されている)とユーザID(ユーザID記憶部625に記憶されている)を含むとともに、電子署名生成部616が生成する電子署名が添付されている。
【0195】
配信サーバ60は、ストリーミング・データ要求信号を受信すると、ストリーミング・データ要求信号に添付されている電子署名の正当性を確認した後、ストリーミング・データ要求信号に含まれるコンテンツIDとユーザIDを検索キーとして、コンテンツ・サーバ40のコンテンツ・データベース(図示しない)から該当するコンテンツを検索する。そして、配信サーバ60は、そのコンテンツのストリーミング・データを要求元である携帯端末10に向けてストリーミング配信する。
【0196】
携帯端末10側では、ストリーミング・データ受信部607は、ネットワーク接続部606を介して受信する。受信したストリーミング・データは、バッファリング部608にて所定バイト数以上バッファリングされた後、デコード部609に送られる。そして、デコード部609でデコードされた後、D/A変換部610でアナログ信号に変換され、音声出力部611から外部出力(リアル再生)される。
【0197】
次いで、ある携帯端末Aのユーザが別の携帯端末を使用するユーザに対してコンテンツの試聴許可を行なうための処理手順、並びに、他の携帯端末Aから試聴許可情報を受け取った携帯端末Bが配信サーバ60に対してコンテンツの試聴要求並びに試聴コンテンツの購入を行なうための処理手順について、図9を参照しながら説明する。但し、携帯端末A及びBは、いずれも図4に示した構成を備えているものとする。
【0198】
携帯端末Aは、通信可能な他の携帯端末に対して、無線通信部617を介して試聴させたいユーザの携帯端末Bにユーザ情報要求信号を送信する。ユーザ情報要求信号を受信した各携帯端末は、要求元の携帯端末Aに対してユーザ情報を返信する。
【0199】
携帯端末A側では、ユーザが操作パネル629を操作して試聴許可コマンドを選択すると、接続ユーザ管理部620で管理されている通信可能なユーザのリストがディスプレイ605に表示される。携帯端末Aのユーザは、ユーザ・リストから試聴させようとするユーザを選択することができる。
【0200】
携帯端末A側で確認コマンドを入力すると、再生中のコンテンツのストリーミング・データ及びコンテンツ情報が相手のユーザの携帯端末Bに送信される。但し、携帯端末Aと携帯端末B間の接続が確立されているものとする。
【0201】
携帯端末B側では、コンテンツ受信制御部622は、無線通信部617を介してストリーミング・データとコンテンツ情報を携帯端末Aから受信すると、コンテンツ情報をコンテンツ情報記憶部613に一時的に記憶する。
【0202】
そして、ユーザが操作パネル629を操作することによって試聴コンテンツのコンテンツ情報表示コマンドを選択したことに応答して、ディスプレイ制御部604は、コンテンツ情報記憶部613に記憶されているコンテンツ情報に基づき試聴コンテンツの名前、価格などのデータをディスプレイ605に表示する。
【0203】
さらに、ユーザが、操作パネル629を介してディスプレイ605に表示されるメニューから試聴コマンドを選択すると、受信しているストリーミング・データをバッファリング部608に所定量以上バッファリングした後、デコード部609、D/A変換部610を経て、音声出力部611にて音声として出力(リアル再生)される。
【0204】
コンテンツを試聴することができた携帯端末Bのユーザは、操作パネル629を介してディスプレイ605のメニューからコマンドを選択することによって、試聴コンテンツの購入のコマンドを選択することができる。
【0205】
この購入コマンドの選択に応答して、ディスプレイ605上にはコンテンツの名前、価格などが書かれた確認画面が表示される。
【0206】
ユーザが確認コマンドを選択したことに応答して、コンテンツ購入依頼信号生成部627は、コンテンツ購入依頼信号を生成して、コンテンツ情報記憶部613に記憶されているコンテンツの価格分の電子マネーとともにネットワーク接続部606を介して配信サーバ60に送信する。コンテンツ購入依頼信号は、コンテンツ情報記憶部613に記憶されているコンテンツIDとユーザID記憶部626に記憶されているユーザIDを含むとともに、電子署名生成部616によって生成される電子署名が添付されている。
【0207】
配信サーバ60は、コンテンツ購入依頼信号と電子マネーを受信すると、電子署名の正当性を確認し、電子マネーが偽造されたものでないかを確認し、さらにコンテンツ・サーバ40のコンテンツ・データベース(図示しない)に記憶されているコンテンツの価格と送信された電子マネーの額が一致することを確認した後、コンテンツ購入依頼信号に含まれるユーザIDとコンテンツIDに基づいて該当するコンテンツを利用可能なユーザとしてコンテンツ・サーバ40にレコードを追加する。
【0208】
その後、配信サーバ60は、ユーザIDと電子マネーを含む取引データを電子決済サーバ70に送信する。
【0209】
電子決済サーバ70は、受信した取引情報に基づいて決済データベースの更新を行なうなどの課金処理を行なう。電子決済サーバ70は、コンテンツ購入に関わる電子決済の取引を記憶する決済データベースを備えており、例えば、電子マネーを用いて各クライアント端末に課金処理を行なう。あるいは、各クライアント端末のユーザが持つクレジットカードやキャッシュカード、デビットカードなどの番号をユーザ情報の一部として登録しておき、他の金融機関と連動して信用決済や即時決済を行なうようにしてもよい。
【0210】
電子決済サーバ70上での課金処理が完了すると、配信サーバ60は、要求元の携帯端末Bにコンテンツ購入確認信号を返信する。携帯端末B上では、コンテンツ購入確認をディスプレイ405上で表示することができる。
【0211】
コンテンツ購入手続が完了した後は、携帯端末B上でも、コンテンツの利用が可能となる。すなわち、図5を示したものと類似する手順に従って配信サーバ60に対してストリーミング・データ要求を行ない、コンテンツをリアル再生することができる。
【産業上の利用可能性】
【0212】
以上、特定の実施例を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施例の修正や代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本発明の要旨を判断するためには、特許請求の範囲の記載を参酌すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0213】
【図1】本発明の実施に供されるストリーミング配信システム1のネットワーク構成を模式的に示した図である。
【図2】本実施形態に係るストリーミング配信システム1においてコンテンツ受信クライアントとして動作することができる携帯端末10の1つの構成例を示した図である。
【図3】本実施形態に係るストリーミング配信システム1においてコンテンツ受信クライアントとして動作することができる携帯端末10の他の構成例を示した図である。
【図4】本実施形態に係るストリーミング配信システム1においてコンテンツ受信クライアントとして動作することができる携帯端末10のさらに他の構成例を示した図である。
【図5】図2に示した携帯端末上での動作を説明するための図であり、より具体的には、ユーザが携帯端末を用いて自分の利用可能なコンテンツを配信サーバ60から受信し再生するための処理手順を示したチャートである。
【図6】図2に示した携帯端末上での動作を説明するための図であり、より具体的には、ユーザが他のユーザに自分が利用可能なコンテンツを試聴させるための処理手順を示したチャートである。
【図7】図3に示した携帯端末上での動作を説明するための図であり、より具体的には、ユーザが自分が利用可能なコンテンツを試聴させてもよいユーザを決定するための処理手順を示したチャートである。
【図8】図3に示した携帯端末上での動作を説明するための図であり、より具体的には、ある携帯端末Aのユーザが別の携帯端末を使用するユーザに対してコンテンツの試聴許可を行なうための処理手順、並びに、他の携帯端末Aから試聴許可情報を受け取った携帯端末Bが配信サーバ60に対してコンテンツの試聴要求並びに試聴コンテンツの購入を行なうための処理手順を示したチャートである。
【図9】図4に示した携帯端末上での動作を説明するための図であり、より具体的には、ある携帯端末Aのユーザが別の携帯端末を使用するユーザに対してコンテンツの試聴許可を行なうための処理手順、並びに、他の携帯端末Aから試聴許可情報を受け取った携帯端末Bが配信サーバ60に対してコンテンツの試聴要求並びに試聴コンテンツの購入を行なうための処理手順を示したチャートである。
【符号の説明】
【0214】
1…ストリーミング配信システム
10…携帯端末
20…インターネット
30…移動体通信網
31…基地局
40…コンテンツ・サーバ
50…登録サーバ
60…配信サーバ
61…衛星基地局
62…通信衛星
70…電子決済サーバ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツを配信するコンテンツ配信システムであって、
コンテンツ利用を許可する配信サーバと、
自身が利用を許可されているコンテンツをストリーミング・データとして送信する第1の端末装置と、
前記第1の端末装置から送信された前記コンテンツのストリーミング・データを再生する第2の端末装置とからなり、
前記第1の端末装置は前記第2の端末装置が自身とローカル接続されている場合に前記コンテンツをストリーミング・データとして前記第2の端末装置に送信する、
ことを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項2】
前記ローカル接続は無線による接続である、
ことを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項3】
コンテンツを配信するコンテンツ配信方法であって、
配信サーバが第1の端末装置が前記コンテンツを利用することを許可するステップと、
前記第1の端末装置が、自身が利用を許可されている前記コンテンツをストリーミング・データとして送信するステップと、
第2の端末装置が前記第1の端末装置から送信された前記コンテンツのストリーミング・データを再生するステップと
を含み、
前記ストリーミング・データの送信は、前記第2の端末装置が前記第1の端末装置とローカル接続されている場合に実行される、
ことを特徴とするコンテンツ配信方法。
【請求項4】
コンテンツを利用する端末装置において、
配信サーバに利用を許可されている前記コンテンツを他の端末装置において再生されるストリーミング・データとして送信する手段を備え、
前記ストリーミング・データの送信は、前記他の端末装置が前記端末装置とローカル接続されている場合に実行される、
ことを特徴とする端末装置。
【請求項5】
前記ローカル接続は無線による接続である、
ことを特徴とする請求項4に記載の端末装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−12127(P2006−12127A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−142759(P2005−142759)
【出願日】平成17年5月16日(2005.5.16)
【分割の表示】特願2001−277081(P2001−277081)の分割
【原出願日】平成13年9月12日(2001.9.12)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】