説明

コンデンサ装置

【課題】各コンデンサ素子に流れる電流のアンバランスを低減して一部のコンデンサ素子に電流が集中するのを防ぐように組立構造を改良したコンデンサ装置を提供する。
【解決手段】並列数に対応する個数のコンデンサ素子1を二つの並列グループに分けた上で、そのコンデンサ素子を左右列に振り分けて並置搭載した主導体板5と、前記主導体板5に搭載した左右各列のコンデンサ素子1に直列接続するコンデンサ素子を搭載した直列導体板6と、該直列導体板6に搭載したコンデンサ素子1と主導体板5に搭載した左右列のコンデンサ素子1の間に跨って配設した渡り接続板7との組立体でコンデンサの集合ユニットA,Bを構成し、この集合ユニットAとBを背中合わせに近接配置した上で主導体板5に設けた入出力端子部5a、および直列導体板6の間に跨って架設しもう一方の入出力端子板8を介して集合ユニットA,Bを適用する主回路に接続する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は誘導加熱装置,電縫管溶接機などに適用し、その高周波電源(インバータ装置)の出力回路に接続する整合用コンデンサを対象としたコンデンサ装置の組立構造に関する。
【背景技術】
【0002】
よく知られているように、頭記の誘導加熱装置では高周波電源の出力端と誘導加熱コイル(ワークコイル)との間に配線した主回路導体(ブスバー)に整合用コンデンサを接続し、この整合用コンデンサとワークコイルとで負荷インピーダンスの変動に対応する整合回路(マッチング用の共振回路)を構成してワークコイルに供給する電力の効率化を図るようにしている(例えば、非特許文献1参照)。
【0003】
この整合用のコンデンサは、誘導加熱装置の出力(電力,電流)に対応する容量を確保するために、導体板に複数のコンデンサ素子を実装して直,並列に接続したコンデンサ装置が使用されており、次にその従来例の組立構造を図7、および図8に示す。なお、各図において(a)は組立構造の平面図、(b)はその側視断面図であり、1は外部電極を両端に備えた円筒形,あるいは角筒形のコンデンサ素子(例えば、フィルムコンデンサ)、2,3はそれぞれ導体端部に主回路のブスバーに接続する入出力の端子部2a,3aを設けたL形の導体板、4は前記端子部2a,3aとの中間に配した直列接続用の渡り接続板を表す。
【0004】
図示例は12個のコンデンサ素子1を前記導体板2,3とU字形の渡り接続板4との間に配列して「6並列」,「2直列」のコンデンサユニット(コンデンサ素子の単位集合体)を構成しており、このコンデンサ装置は前記の端子導体板2,3の端子部2a,3aを介して主回路(例えば、誘導加熱装置の高周波電源の出力回路)のブスバーに接続して使用する。なお、前記端子部2a,3aは主回路のブスバー導体幅に合わせた寸法幅とし、コンデンサ素子1を実装する部分の導体幅はコンデンサ素子の並列数に対応して端子部2a,3aから扇状に拡大させている。
【0005】
そして、図7の構成では導体板2,3と渡り接続板4との間にそれぞれ6個のコンデンサ素子1を横一列に並べて実装している。これに対して、図8の構成では6個のコンデンサ素子1を上下二段に並べて装置のコンパクト化を図るようにしている。
【0006】
また、前記構造とは別に、コンデンサ装置全体の低インダクタンス化を狙いに、その入,出力端子の導体板を向かい合わせに近接配置した上で、この導体板に並列接続するコンデンサ素子を導体板の長手方向に沿ってその側方に近接並置し、入,出力端子導体板の間,および該導体板とコンデンサ素子との間で相互インダクタンスのキャンセル分を大きくしてコンデンサ装置全体のインダクタンス値を低減するようにした組立構造も知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開 平9-260180号公報
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】倉田 巖、他2名、「誘導加熱用高周波インバータ」、富士時報、Vol.80 No.2 P.135−140 2007年3月、富士電機ホールディングス株式会社発行
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、前記した従来装置の組立構造では、入出力端子の導体板2,3を経て各コンデンサ素子1に流れる電流がアンバランスとなって一部のコンデンサ素子に電流が集中し、このためにコンデンサ素子に流れるリップル電流が許容値を超えて素子の寿命が低下したり、破壊されるといったトラブルを引き起こすことがある。
【0010】
すなわち、図7(a),(b)の構成では入出力の端子部から導体板2,3および渡り接続板4を経て各コンデンサ素子1に流れる電流Iは図中に矢印で表すようなルートを辿る。ここで、入出力の端子部2a,3aを起点として各コンデンサ素子1を経由するルートの距離を比較すると、明らかに導体板2,3の中央側に並ぶコンデンサ素子1と比べて導体板の外側(両サイド)に並ぶコンデンサ素子を通るルートの距離が大である。一方、前記の各ルートに沿った導体のインダクタンス値はルートの距離に比例することから、このインダクタンス値の差異により電流Iは導体板2,3の中央部位(図中に点線で表した領域P)に並ぶコンデンサ素子1に集中して流れるようになる。このような電流の集中現象は、特に主回路に高周波電流を流した場合に顕著に現れる。
【0011】
なお、図7(c)は前記した電流ルートをモデル化した定数回路を表す図で、図中に表したL2,L3,L4はそれぞれ導体板2,3および渡り接続板4の各コンデンサ素子1に通じるルートに沿った導体インダクタンスを表し、その濃淡はインダクタンス値の大きさ(濃淡の濃い方がインダクタンス値大)を表している。
【0012】
また、図8(a),(b)の組立構造においても、上下二段に分けてL形導体板2,3およびU形渡り接続板4の間に実装した各コンデンサ素子1に流れる電流の経路について、前記と同様に導体板2,3の入出力端子部2a,3aを起点とした各コンデンサ素子を通るルートの距離を比較すると、下段側に比べて上段側のコンデンサ素子を経由するルートの距離が長くなり、この電流経路の長さの差に起因して電流は下段側に並ぶコンデンサ素子に集中するようになる。
【0013】
さらに、先記の特許文献1に開示の組立構造においても、その入出力端子導体の端子部を起点として入出力端子導体の長手方向に並べて並列接続した各コンデンサ素子を経由する電流経路の距離、したがって導体のインダクタンスが異なるため、このインダクタンスの差に起因して端子部に近い領域に接続したコンデンサ素子に電流が集中し易くなる。
【0014】
この発明は上記の点に鑑みなされたものであり、その目的は入出力端子に連なる導体板に実装して直列,並列に接続したコンデンサ素子について、各コンデンサ素子に流れる電流のアンバランスを低減して一部のコンデンサ素子に電流が集中するのを防ぐように組立構造を改良したコンデンサ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
前記の目的を達成するために、この発明によれば、外部電極を両端に備えた複数個のコンデンサ素子を導体板に実装して各コンデンサ素子の間を直,並列に接続したコンデンサ装置において、
並列数に対応する個数のコンデンサ素子を二つの並列グループに分けた上で、そのコンデンサ素子を左右列に振り分けて並置搭載した主導体板と、該主導体板を中央に挟んでその左右両側に近接配置した上で、前記主導体板に搭載した左右各列のコンデンサ素子に直列接続するコンデンサ素子を搭載した直列導体板と、該直列導体板に搭載したコンデンサ素子と主導体板に搭載した左右列のコンデンサ素子の間に跨って配設した渡り接続板との組立体でコンデンサの集合ユニットを構成し、その集合ユニットに設けた入出力端子部を介して主回路に接続する(請求項1)。
【0016】
また、この発明によれば、前記構成になるコンデンサの集合ユニットを基本として、コンデンサ装置を次記のような態様で構成することができる。
(1)前記した入出力端子の一方の端子部を主導体板の長手方向の一端に設けるとともに、他方の端子部は主導体板の左右側方に配置した直列導体板のうち最外側に並ぶ直列導体板の相互間に跨って主導体板の端子部と反対側に引き出す(請求項2)。
(2)主導体板,直列導体板の背面を対向させて2組のコンデンサ集合ユニットを背中合わせに近接配置した上で、各組の集合ユニットをそのユニットに設けた入出力端子部を介して主回路の往路導体,復路導体に直列接続して使用する(請求項3)。
(3)主導体板,直列導体板の背面を対向させて2組のコンデンサ集合ユニットを背中合わせに近接配置し、かつ各組の集合ユニットの最外側に並ぶ直列導体板の間に接続板を介挿してユニット相互間を接続した上で、各組のコンデンサ集合ユニットの主導体板に設けた入出力端子部を介して主回路に並列接続して使用する(請求項4)。
(4)前記の主導体板の左右側方に配した直列導体板をそれぞれ複数の導体板に分けた上で、各導体板に直列のコンデンサ素子を搭載するとともに、隣接する導体板の相互間に跨って該導体板に搭載したコンデンサ素子の間に渡り接続板を配設する(請求項5)。
【発明の効果】
【0017】
上記したこの発明の構成により次記の効果を奏する。
(1)コンデンサ集合ユニットの入出力端子部を起点として主導体板,直列導体板に実装した各コンデンサ素子を経由する電流経路のルートに対応する導体インダクタンスのバラツキを抑えて各コンデンサ素子に流れる電流のバランス性を高め、一部のコンデンサ素子に電流が集中して通流する不具合を防いで信頼性の向上が図れる。
(2)また、2組のコンデンサ集合ユニットを背中合わせに近接配置した上で、その集合ユニットに設けた入出力端子部を介して主回路に接続するようにした請求項3,4の構成によれば、互いに近接対向するコンデンサ集合ユニットの導体板の間で、その導体インダクタンスのキャンセル分を高めてコンデンサ装置全体のインダクタンスを低減できる。
(3)さらに、主導体板の左右側方に配置した直列導体板をそれぞれ複数枚の導体板に分けて各導体板に直列コンデンサ素子を搭載した上で、隣接する導体板の相互間に跨って該導体板に搭載したコンデンサ素子の間に渡り接続板を配設した請求項5の構成によれば、導体板の分割数に合わせてコンデンサ素子の直列接続数を増減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】この発明の第1実施例によるコンデンサ装置を表す図であり、(a)は組立構造の斜視図、(b)は(a)の正面図、(c)は等価回路図である。
【図2】図1(c)に対応する定数回路図である。
【図3】図1のコンデンサ装置を整合用コンデンサとして誘導加熱装置の出力回路に接続した状態を表す回路図である。
【図4】本発明の第2実施例によるコンデンサ装置を表す図であり、(a)は組立構造の斜視図、(b)は(a)の正面図、(c)は誘導加熱装置の出力回路に接続したコンデンサ装置の等価回路図である。
【図5】図1における渡り接続板を変更した応用実施例の模式平面図である。
【図6】図1における直列導体板の枚数を変更した応用実施例の構成図であり、(a)は導体板,コンデンサ素子の配列を表す模式平面図、(b)はその等価回路図である。
【図7】コンデンサ装置の従来例の構成図であり、(a)は平面図、(b)は側視断面図、(c)定数回路図である。
【図8】図7と異なる従来例の構成図であり、(a)は平面図、(b)は側視断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、この発明によるコンデンサ装置の実施の形態を図1〜図6に示す実施例に基づいて説明する。
【実施例1】
【0020】
まず、この発明の請求項1,2,4に対応する実施例1の組立構造を図1(a),(b)に示す。この実施例は同じ組立構造になる2組のコンデンサ集合ユニットAとBを背中合わせに近接配置してコンデンサ装置を構成している。なお、このコンデンサ装置の等価回路を図1(c)に示す。
【0021】
ここで、コンデンサ集合ユニットA,Bは、図7,図8に示した従来例の装置と同じく12個のコンデンサ素子1を次記のように主導体板5,直列導体板6に振り分けて搭載し、そのコンデンサ素子の間を渡り接続板7により直列接続して「6並列」,「2直列」のコンデンサ回路を形成しており、次にその詳細構造を説明する。
【0022】
すなわち、主導体板5は前後方向に長い短冊状の銅板でその長手方向の一端には入出力端子の端子部5aが形成されており、この主導体板5の板面上には並列個数(6個)のコンデンサ素子1を3個ずつ二つのグループに分けた上で、各グループのコンデンサ素子1を左右列に振り分けて主導体板5の上に並置搭載し、コンデンサ素子1の電極面を導体板に半田接合している。また、主導体板5を中央に挟んでその左右側方には板面を揃えて2枚の直列導体板6を近接配置し、この直列導体板6にはそれぞれ直列のコンデンサ素子1を3個ずつ前後方向に並べて実装している。
【0023】
そして、主導体板5に実装した左列の3個のコンデンサ素子1と左側の直列導体板6に実装した3個のコンデンサ素子1との間、および主導体板5に実装した右列の3個のコンデンサ素子1と右側の直列導体板6に実装した3個のコンデンサ素子1との間に跨ってその上に一枚板の渡り接続板7を配設し、この渡り接続板7を各コンデンサ素子1の電極に接合する。さらに、主導体板5の左右側方に配置した直列導体板6の間に跨がり、主導体板5の端子部5aとは反対側の端部にU字形導体で作られた入出力端子板8を接合してコンデンサ集合ユニットA,Bを構築している。
【0024】
ここで、図7(c)に示した従来例の定数回路と対比して、図1(a),(b)の構成になるコンデンサ集合ユニットA,Bの定数回路を表すと図2のようになる。図2において、L5,L6,L7はそれぞれ直,並列に接続した各コンデンサ素子1を経由するルート(電流経路)に対応する前記主導体板5,直列導体板6,渡り接続板7の導体インダクタンスを表している。この定数回路においては、入出力の端子部5a,8を起点として各ルートに沿った導体インダクタンスの合計(L5+L6+L7)はどのルートを経由しても一定であり、これにより図7,図8の従来例で述べたような電流のアンバランスに起因して一部のコンデンサ素子1に電流が集中して流れる不具合を解消できる。
【0025】
また、先記のように主導体板5,直列導体板6の背面(コンデンサ素子1の搭載面と反対側)を互いに対向させてコンデンサ集合ユニットAとBを向かい合わせに近接配置したコンデンサ装置(図1参照)を例えば誘導加熱装置に適用し、図3のように誘導加熱装置の高周波電源(インバータ装置)9の出力端と誘導加熱コイル(ワークコイル)10との間に配線したバー導体の往路と復路に直列接続して整合回路を構成することにより下記のような効果も得られる。すなわち、図3の回路では集合ユニットAと集合ユニットBには互いに逆方向に電流が流れるので、導体間の近接効果により集合ユニットAとBの間で導体インダクタンスがキャンセルされ、コンデンサ装置全体のインダクタンスを低減できる。
【0026】
なお、この実施例では2組のコンデンサ集合ユニットAとBを近接配置するように組み合わせて誘導加熱装置の回路に接続しているが、その配置,用途これに限定されるものではなく、例えばコンデンサ集合ユニットAとBを個別に分けて単独使用するようにしてもよい。また、コンデンサ素子1の並列接続数についても、図示実施例のように必ずしも偶数に決めて半分に分けたコンデンサ素子1のグループを主導体板5の左右に等分ずつ分けて実装する必要はなく、主導体板5の左右列に配分して実装するコンデンサ素子1の個数が異なっていてもよい。
【実施例2】
【0027】
次に、この発明の請求項4に係わる実施例2を図4(a)〜(c)に基づいて説明する。この実施例では、先記の実施例1と同様にコンデンサ素子1を主導体板5,直列導体板6に搭載し、渡り接続板7によりコンデンサ素子1の間を相互接続して構築した2組のコンデンサ集合ユニットAとBを互いに背中合わせに近接配置した上で、各組の集合ユニットAとBとの間を、直列導体板6の間に介挿したユニット接続板11(直列導体5と同じ長さの導体片)により相互接続してコンデンサ装置を構築するようにしている。その上で、この実施例のコンデンサ装置を例えば誘導加熱装置の整合用コンデンサとして、図2(c)で示すようにその高周波電源回路9の出力回路に並列接続して使用する。
【0028】
この実施例においても、先記実施例1で述べたと同様に各コンデンサ素子1に流れる電流のアンバランスを低減して一部のコンデンサ素子に電流が集中する不具合を防ぐことができ、また2組のコンデンサ集合ユニットAとBを背中合わせに近接配置することで、コンデンサ装置の低インダクタンス化が図れる。
【0029】
次に、実施例1,2で述べたコンデンサ集合ユニットA,Bの組立構造おいて、その渡り接続板7を変更した応用実施例を図5に示す。すなわち、図1,図4に示した組立構造では、主導体板5と直列導体板6との間に跨って3個のコンデンサ素子1の上に配設した渡り接続板7を一枚の板で構成しているが、これを図5の破線で表すように複数枚(3枚)の渡り接続板7a〜7cに分けて直列接続するコンデンサ素子1の間を個別に接続することもできる。
【0030】
次に、先記の各実施例で主導体板5の左右側方に近接配置した直列導体6の枚数,配列を変更してコンデンサ素子の直列接続数を変えるようにしたこの発明の請求項5に対応する実施例を図6(a),(b)で説明する。
【0031】
すなわち、先記の実施例1,2ではコンデンサ素子1の直列数を「2」として2枚の直列導体6を主導体板5の左右側方に振り分けて配置している。これに対して、図6の実施例ではコンデンサ素子1の直列接続数を「2」から「4」に変更するために、主導体板5とその左右側方に配した直列導体板6bとの間に新たな直列導体板6aを介挿して直列導体板の枚数を合計4枚とし、かつ新たに追加した直列導体板6aには6個のコンデンサ素子1を左右二列に分けて実装した上で、主導体板5/直列導体板6a/直列導体板6bの間に跨って配設した渡り接続板7を介してコンデンサ素子1の間を直列接続するようにしている。これにより、コンデンサ装置の等価回路は図6(b)のようになる。
【0032】
なお、図6の実施例では直列接続板の合計枚数を4枚としてコンデンサ素子1の直列数を「4」としているが、直列導体板の枚数をさらに変えることにより、先記実施例と同様に各コンデンサ素子に流れる電流のアンバランス,局部集中を抑制しつつ、直列導体板の枚数に合わせてコンデンサ素子の直列数を増減することができる。
【符号の説明】
【0033】
1 コンデンサ素子
5 主導体板
5a 主導体板の入出力端子部
6,6a,6b 直列導体板
7,7a,7b,7c 渡り接続板
8 直列導体板の入出力端子板
9 コンデンサ集合ユニット間の接続板
A,B コンデンサ集合ユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部電極を両端に備えた複数個のコンデンサ素子を導体板に実装して各コンデンサ素子の間を直,並列に接続したコンデンサ装置であって、
並列数に対応する個数のコンデンサ素子を二つの並列グループに分け、そのコンデンサ素子を左右列に振り分けて並置搭載した主導体板と、該主導体板を中央に挟んでその左右両側に近接配置した上で、前記主導体板に搭載した左右各列のコンデンサ素子に直列接続するコンデンサ素子を搭載した直列導体板と、該直列導体板に搭載したコンデンサ素子と主導体板に搭載した左右列のコンデンサ素子の間に跨って配設した渡り接続板との組立体でコンデンサの集合ユニットを構成し、その集合ユニットに設けた入出力端子部を介して主回路に接続することを特徴とするコンデンサ装置。
【請求項2】
請求項1に記載のコンデンサ装置において、入出力端子の一方の端子部を主導体板の長手方向の一端に設けるとともに、他方の端子部は主導体板の左右側方に配置した直列導体板のうち最外側に並ぶ直列導体板の相互間に跨って主導体板の端子部と反対側に引き出したことを特徴とするコンデンサ装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載のコンデンサ装置において、主導体板,直列導体板の背面を対向させて2組のコンデンサ集合ユニットを背中合わせに近接配置した上で、各組のコンデンサ集合ユニットをその集合ユニットに設けた入出力端子部を介して主回路の往路導体,復路導体に直列接続して使用することを特徴とするコンデンサ装置。
【請求項4】
請求項1に記載のコンデンサ装置において、主導体板,直列導体板の背面を対向させて2組のコンデンサ集合ユニットを背中合わせに近接配置し、かつ各組のコンデンサ集合ユニットの最外側に並ぶ直列導体板の間にユニット接続板を介挿して集合ユニット相互間を接続した上で、各組のコンデンサ集合ユニットの主導体板に設けた入出力端子部を介して主回路に並列接続したことを特徴とするコンデンサ装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかの項に記載のコンデンサ装置において、主導体板の左右側方に配置した直列導体板をそれぞれ複数の導体板に分けた上で、各導体板に直列のコンデンサ素子を搭載するとともに、隣接する導体板の相互間に跨って該導体板に搭載したコンデンサ素子の間に渡り接続板を配設したことを特徴とするコンデンサ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−14788(P2011−14788A)
【公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−158926(P2009−158926)
【出願日】平成21年7月3日(2009.7.3)
【出願人】(502165300)富士電機サーモシステムズ株式会社 (33)
【出願人】(509180360)株式会社石井電機 (2)
【Fターム(参考)】