説明

コンパス型ハンディー温熱治療機器

【課題】筋肉や関節、脊椎周辺の痛みやしびれは、1点に集中するものではなく、ある程度の幅を持って存在している。その流れや幅に合わせて一定の幅を持ちながら加温すれば治療効果が上がると思われる。従来品は加温点が1点のものが多くサイズが大きいものであった。そのため、手足の指関節や膝間接、眼元付近など細部の治療点に対し加温が難しい問題があった。
【解決手段】開脚幅が調整、維持できる加温点を2点持つことで、ある程度の幅を持って存在する筋肉や関節周辺の痛みに対し、その流れや幅に合わせて加温ができる。加熱点の形状は、局所の治療部位に対し垂直に押し当てることや、広い部位に対しその加温面をスライドさせながら押し当てることも可能とした。加温点の大きさは、小さな楕円球状としたことで、手足の指関節や膝間接、眼元付近、歯肉など、細部の治療点に対しても加温が可能とした。熱源については、電気による熱であるため安全である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、筋肉や関節、脊椎周辺(筋骨格系)の痛みやしびれに対し、その流れや幅に合わせて加温できるように、2点の開閉可能な加温点を持ち、ハンディータイプとした温熱治療機器に関するものである。
【0002】
熱源については、電気による熱であるため、髪が生えている首筋や頭皮に対しても治療が可能とした温熱治療機器に関するものである。
筋骨格系の痛みやしびれの治療以外に、眼科領域では、眼精疲労対策として眼元や瞼付近への温熱治療、歯科領域では、歯周病対策として歯肉などの温熱療法、その他膀胱炎・前立腺炎対策としての部位加温、発毛・育毛対策としての頭皮加温など、温熱治療で効果が期待される幅広い部位への適応が考えられる。
【背景技術】
【0003】
従来から、温灸器や温熱治療器の名称で、神経痛や筋肉痛を和らげる等の治療効果を目的とした治療機器が開発され、実用化されている。
【0004】
これらの従来品は加温点が1点のものが多く、サイズが大きいものであった。そのため、手足の指関節や膝間接、眼元・瞼付近など、細部の治療点に対し加温が難しい問題があった。特開2003−250861号(特許文献1)、特開2007−14679号(特許文献2)、特開2004−041530号(特許文献3)
【0005】
加温点が1点のものには、指圧突部と鍼の効果かを期待した回転板小突起を持つものもある。特開2004−305278号(特許文献4)
【0006】
加温点が2点あるものもあるが、同様にサイズが大きく、その2点の加温点の幅調整も限定されたものであった。特開2007−151790号(特許文献5)、特開平11−206848号(特許文献6)
【0007】
また一方、熱源については、電気による熱であるため、もぐさを利用した灸のような燃焼熱による治療と異なり安全である。特開2006−333881号(特許文献7)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2003−250861号 公報
【特許文献2】特開2007−14679号 公報
【特許文献3】特開2004−041530号 公報
【特許文献4】特開2004−305278号 公報
【特許文献5】特開2007−151790号 公報
【特許文献6】特開平11−206848号 公報
【特許文献7】特開2006−333881号 公報
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】ケンコードー、“温灸&振動がきもちいい!マルタカ 家庭用 電気温灸器 ONQ-01”、[online]、平成18年、ケンコードー、[平成22年4月10日検索]、インターネット〈URL:http://store.shopping.yahoo.co.jp/kenko-do/k-015.html〉
【非特許文献2】Zakkhonpo.com、“温ねつ灸”、[online]、平成15年、Zakkhonpo、[平成22年4月10日検索]、インターネット〈URL:http://www.zakkahonpo.com/okyu.html〉
【非特許文献3】株式会社日本理工医学研究所、“ホットブルーン”、[online]、[平成22年4月10日検索]、インターネット〈URL:http://www.nihonriko.co.jp/product/product_03.html〉
【非特許文献4】株式会社ななみ、“コードレス家庭用赤外線治療器 ホットウェーバー”、[online]、平成22年4月10日検索]、インターネット〈URL:http://www.773.co.jp/hotwaver/seihingaiyo.html〉
【非特許文献5】株式会社シービーエム、“皇帝灸 電気温灸器”、[online]、平成21年、株式会社シービーエム、[平成22年4月10日検索]、インターネット〈URL:http://www.kouteikyu.com/syouhin.html〉
【非特許文献6】株式会社日本理工医学研究所、“電気温灸器「指圧灸」”、[online]、[平成22年4月10日検索]、インターネット〈URL:http://www.nihonriko.co.jp/product/product_09.html〉
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
筋肉や関節、脊椎周辺(筋骨格系)の痛みやしびれは、1点に集中するものではなく、ある程度幅を持って存在している。その流れや幅に合わせて一定の幅を保ちながら加温すれば、治療効果が上がるものと思われる。
【0011】
従来品に見られるように加温点が大きい場合は、手足の指関節や膝間接、眼元・瞼付近など、細部の治療点に対し治療を施すことが難しい。
【課題を解決するための手段】
【0012】
電気熱による加温点1を2点持ち、その腕2を開脚点(本体)3により支えることで、開脚幅を調整、維持できる機能とした。
【0013】
腕2の部分には、同様に開脚点(腕)4を備え、先端部分の加温点1の角度を調整可能とした。
【0014】
大きさは、片手に収まる程度とすることで、箸を持つような感覚で加温点1の開閉操作を可能とし、押し当てたりスライドさせたりすることが容易である。(ハンディータイプ)
【0015】
加熱点1の形状は、先端部分は緩やかな平面部分を持ち、局所の治療部位に対し垂直に押し当てることを可能とし、また中腹部は、緩やかな曲線と直線部分を持ち、広い治療部位に対しその加温面をスライドさせながら押し当てることを可能とした。
【0016】
加温点1の大きさは、長さ20mm〜40mm
程度、幅15mm 程度とすることで、手足の指関節や膝間接、眼元・瞼付近など(応用として、口腔内の歯肉など)、細部の治療点に対しても、加温が可能とした。
【0017】
熱源は電力によるものであり、温度調節レバー5は、電源コード6から供給される電力を調整し、加温点1の温度を調整する。(温度調節レバーの設置場所は、ACアダプターから電源コード内も含み設計可能)
【発明の効果】
【0018】
本発明は、ある程度の幅を持って存在する筋肉や関節周辺の痛み、しびれに対し、その流れや幅に合わせて、ある程度の幅を保ちながら加温できる温熱治療機器である。
【0019】
また、大きさは、片手に収まる程度とすることで、箸を持つような感覚で加温点の開閉操作を可能とし、押し当てたりスライドさせたりすることを容易としたハンディータイプの温熱治療機器である。
【0020】
加温点1の大きさを、小さな楕円状球としたことで、手足の指関節や膝間接、眼元・瞼付近など(応用として、口腔内の歯肉など)、細部の治療点に対しても、加温が可能とした。
【0021】
熱源については、電気による熱であるため、髪が生えている首筋や頭皮などの治療部位に対しても、治療が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の正面図である。
【図2】本発明の開脚点(本体)の断面図である。 (A)開脚点(本体)の右側面 (B)開脚点(本体) (C)開脚点(本体)の左側面
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に、本発明の実施の形態を図1〜図2に基づいて説明する。
【0024】
加温点1を持つ腕2は、開閉点(本体)3によりその2本を結びつけ、開脚構造の如く開閉を可能な形状とする。
【0025】
腕2の部分にも、開脚点(腕)4を備える。
【0026】
全体の大きさは、片手に収まるサイズとする。
【0027】
加温点1の形状は、先端部分は緩やかな平面部分を持ち、また中腹部は、緩やかな曲線と直線部分を持ち、長さは20mm〜40mm
程度、幅15mm 程度とする。
【0028】
温度調節レバー5に、電源コード6がつながっている。
【符号の説明】
【0029】
1 加熱点
2 腕
3 開脚点(本体)
4 開脚点(腕)
5 温度調節レバー
6 電源コード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気熱による加熱点を2本の腕の先端部分に持つ、ハンディータイプの温熱治療機器であって、その2点の加温点は、開脚点(本体)で支えられた腕により開脚幅を調整、維持できる機能とし、また、その腕には、同様に開脚点(腕)を備え、先端部分の加熱点の角度も調整可能とした温熱治療機器
【請求項2】
前記温熱治療機器の大きさは、片手に収まる程度とすることで、箸を持つような感覚で加熱点の操作を可能とする。そして、前記加熱点の形状は、先端部分に緩やかな平面部分を持ち、局所の治療部位に対し垂直に押し当てることを可能とし、また中腹部は、緩やかな曲線と直線部分を持ち、広い治療部位に対しその加温面をスライドさせながら押し当てることも可能とした。また、前記加温点の大きさは、長さ20mm〜40mm
程度、幅15mm 程度とすることで、手足の指関節や膝間接、眼元・瞼付近など(応用として、口腔内の歯肉など)、細部の治療点に対しても、加温が可能とした請求工1記載の温熱治療機器

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−224238(P2011−224238A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−98562(P2010−98562)
【出願日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【出願人】(303011459)
【Fターム(参考)】