説明

コンピュータ用入力装置

【課題】 マウスとリモコン装置との双方の機能を有するコンピュータ用入力装置を提供する。
【解決手段】 匡体100の一端にマウスボタン4,6を設け、匡体100の動きを検出するセンサ20を匡体100の背面に設けた。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パーソナルコンピュータ等に対する情報入力に用いて好適なコンピュータ用入力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年のパーソナルコンピュータの性能向上は著しく、カラオケやライブ等において動画を鑑賞する場合にも充分対応できるようになっている。このようなエンターテイメントのためにパーソナルコンピュータを使用する場合、例えば片手にマイクや飲食物等を持った上で操作したり、ソファに深く腰かけた状態で操作できれば便利である。このため、片手で操作できるようなリモコン装置を備えた様々なパーソナルコンピュータも販売されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のリモコン装置はマウス等とは別体に設けられ、両方を使用するユーザは、両者を持ち替えたりしなければならず不便であった。また、カラオケ等の曲目を指定する場合、バーコードリーダ等も備えた方が便利である。この発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、パーソナルコンピュータ等を快適に操作できるコンピュータ用入力装置を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため本発明にあっては、下記構成を具備することを特徴とする。なお、括弧内は例示である。請求項1記載の構成にあっては、平面上に載置される匡体(100)と、前記匡体を前記平面上に載置した時に下に向かう面に設けられ、該匡体の前記平面上における相対的移動距離を検出するセンサ(20)と、前記匡体を前記平面上に載置した時に上に向かう面に設けられたマウスボタン(4,6)と、前記匡体を前記平面上に載置した時に上に向かう面に設けられ、少なくとも「0」乃至「9」の数字を表示する数字キーを含む複数のキーから成るキーボード(18)と、前記センサ、前記マウスボタンおよび前記キーボードの操作状態を送信する通信部(2)とを有することを特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】1.実施形態の構成次に、本発明の一実施形態のコンピュータ用入力装置のハードウエア構成を図2を参照し説明する。図において10はCPUであり、ROM12に格納された制御プログラムに基づいて、バス16を介して各部を制御するとともに、各部の操作状態等を検出する。8はRAMであり、CPU10のワークメモリとして使用される。4は左マウスボタン、6は右マウスボタンであり、ユーザによってクリック等の操作が可能になっている。2は通信部であり、図示せぬパーソナルコンピュータ等に対して無線信号を送信する。
【0006】18はキーボードであり、「0」〜「9」の数字を表示する数字キー、その他複数のキーから構成されている。20はセンサであり、周知の光学センサ式マウスと同様に、コンピュータ用入力装置が平面上を滑動した時に、その動きを検出する。22はバーコードリーダであり、ユーザがキーボード18において所定の操作を行うと、その読取り面に対向する位置にあるバーコードを読み取る。24は電話通信部であり、携帯電話またはPHS用の通信機、マイク、スピーカ等から構成されている。26はディスプレイであり、ユーザに各種情報を表示する。
【0007】次に、本実施形態のコンピュータ用入力装置の正面図を図1を参照し説明する。図において100は略直方体状の匡体であり、左上隅および右上隅部分に丸みを帯びた三角形状の左マウスボタン4および右マウスボタン6が配設されている。マウスボタン4,6の下方には、縦長のディスプレイ26が埋設されており、正面中央部分から下方部分にかけて、数字キーおよびその他のコントロールキーが配列され、これによってキーボード18が形成されている。
【0008】匡体100の背面上端部分には、バーコードリーダ22および動き検出用のセンサ20が露出しており、匡体100の上面中央部分には、通信部2が露出している。また、マウスボタン4,6の中間にはスピーカ32が埋設されており、匡体100の正面下端部分にはマイク34が埋設されている。これらスピーカ32およびマイク34は、上記電話通信部24の一部を成すものである。また、匡体100の左側面にはモード選択ボタン28が設けられている。このモード選択ボタン28は、押下される毎にコンピュータ用入力装置の動作モードを切り換えるボタンである。
【0009】2.実施形態の動作2.1.入力装置モードにおける動作次に、本実施形態の動作を説明する。まず、モード選択ボタン28によって動作モードが入力装置モードに設定されたとする。入力装置モードにおいて、ユーザが匡体100の背面を下に向けて匡体100を平面上に載置し該匡体を平面上で滑動させると、その相対的移動距離がセンサ20によって検出される。同様に、左マウスボタン4または右マウスボタン6の操作状態、キーボード18の操作状態はCPU10によって常時監視され、これらの操作が検出されると、通信部2から対応する無線信号が出力される。さらに、キーボード18またはマウスボタン4,6においてユーザが所定の読取り操作を行うと、バーコードリーダ22の動作が開始され、バーコードが読み取られる。さらに、キーボード18またはマウスボタン4,6においてユーザが所定の送信操作を行うと、先に読み取られたバーコードの内容が通信部2を介して出力される。
【0010】従って、ユーザは、該コンピュータ用入力装置をリモコン装置として用いる場合は、匡体を片手で把持し、把持した手の親指でキーボード18を操作すればよい。また、コンピュータ用入力装置をマウスとして用いる場合には、匡体100をテーブルの上等に載置し、これをテーブル上で滑動させつつ必要に応じてマウスボタン4,6を操作するとよい。さらに、コンピュータ用入力装置をバーコード読取り装置として用いる場合には、匡体100を片手で把持し、バーコードリーダ22を例えばカラオケの曲目リスト上のバーコードに対向させ、しかる後に読取り操作および送信操作を行うとよい。
【0011】2.2.電話器モード次に、モード選択ボタン28によって動作モードが電話器モードに設定されたとする。電話器モードにおいては、ユーザがキーボード18を操作することにより所望の相手先を発呼し、通話を行うことができる。この場合、通信部2、センサ20およびバーコードリーダ22の電源がオフにされる。
【0012】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、センサ、マウスボタン、および数字キーを兼ね備えたから、マウスとして、あるいはリモコン装置として、パーソナルコンピュータ等を快適に操作することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態のコンピュータ用入力装置の正面図である。
【図2】 コンピュータ用入力装置のブロック図である。
【符号の説明】
2……通信部、4,6……マウスボタン、8……RAM、10……CPU、12……ROM、16……バス、18……キーボード、20……センサ、22……バーコードリーダ、24……電話通信部、26……ディスプレイ、32……スピーカ、34……マイク、100……匡体。

【特許請求の範囲】
【請求項1】 平面上に載置される匡体と、前記匡体を前記平面上に載置した時に下に向かう面に設けられ、該匡体の前記平面上における相対的移動距離を検出するセンサと、前記匡体を前記平面上に載置した時に上に向かう面に設けられたマウスボタンと、前記匡体を前記平面上に載置した時に上に向かう面に設けられ、少なくとも「0」乃至「9」の数字を表示する数字キーを含む複数のキーから成るキーボードと、前記センサ、前記マウスボタンおよび前記キーボードの操作状態を送信する通信部とを有することを特徴とするコンピュータ用入力装置。

【図2】
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【図1】
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【公開番号】特開2002−222058(P2002−222058A)
【公開日】平成14年8月9日(2002.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2001−19560(P2001−19560)
【出願日】平成13年1月29日(2001.1.29)
【出願人】(500246201)株式会社エイトク (1)
【Fターム(参考)】