コンピュータ装置、電子ペンシステム、及びプログラム
【課題】ストロークが描かれたストローク画像の一覧を表示する際に、不要なストローク画像の表示を抑制することが可能なコンピュータ装置、電子ペンシステム、及びプログラムを提供する。
【解決手段】コンピュータ装置は、第1表示手段により表示され、手書きストロークを含むストローク画像の一覧を表示した第1表示画像に基づき、第1表示手段よりも表示面積が大きい第2表示手段に表示させる第2表示画像を生成する。このとき、コンピュータ装置は、第1表示画像の一覧にあるストローク画像のうち、手書きストロークのストローク量が所定ストローク量以下、又は/及び、手書きストロークを描くのに要したストローク時間が所定ストローク時間以下であるストローク画像を非表示とした第2表示画像を生成する。
【解決手段】コンピュータ装置は、第1表示手段により表示され、手書きストロークを含むストローク画像の一覧を表示した第1表示画像に基づき、第1表示手段よりも表示面積が大きい第2表示手段に表示させる第2表示画像を生成する。このとき、コンピュータ装置は、第1表示画像の一覧にあるストローク画像のうち、手書きストロークのストローク量が所定ストローク量以下、又は/及び、手書きストロークを描くのに要したストローク時間が所定ストローク時間以下であるストローク画像を非表示とした第2表示画像を生成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子ペンによって記入された手書きストロークを表示するコンピュータ装置、当該コンピュータ装置を含む電子ペンシステム、及びそのコンピュータ装置によって実行されるプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、記入した情報を電子化する電子ペンが開発されており、その代表的なものとしてスウェーデンのAnoto社が開発した「アノトペン(Anoto pen)」が知られている。アノトペンは、所定のドットパターンが印刷された専用紙とともに使用される。アノトペンは、ペン先部に、文字等を書くための通常のインクカートリッジに加えて、専用紙に印刷されたドットパターンを撮像するための小型カメラと、撮像したドットパターンから専用紙における位置座標を演算するプロセッサと、演算された位置座標等を外部機器へ送信するデータ通信ユニットとを搭載している。ユーザが専用紙上にアノトペンで文字等を書いたり、専用紙上に図案化されている画像にチェックマークを記入したりすると、ペンの移動に伴って小型カメラが専用紙に印刷されたドットパターンを撮像し、プロセッサによって演算された連続する位置座標から、ユーザが書き込んだ文字、画像などの記入情報が認識される。そして、この記入情報が、データ通信ユニットによりアノトペンから近くのパーソナルコンピュータや携帯電話などのコンピュータ装置に送信される(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献2には、ドットパターンに対向する電子ペンの角度に起因するドットの画像上の配列を補正する回転補正処理機能が記載されている。特許文献3には、電子ペンを用いた協働学習システムにおいて、電子ペンで色・線幅選択パレット用紙にタップすると、コンピュータ上に表示されるストロークの色や線幅を変更する技術が開示されている。特許文献4には、電子ペンを用いた協働学習システムにおいて、表示画面で任意の位置・大きさの範囲を指定すると、各解答用紙における同じ範囲を並べて一覧表示する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3872498号公報
【特許文献2】特表2003−529853号公報
【特許文献3】特開2009−251925号公報
【特許文献4】特開2009−276479号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
電子ペン等を用いた協働学習システムなどで、各受講者が解答用紙に記入した解答内容を並べて大型スクリーン等に表示させ、各解答内容を全員に閲覧させながら授業を行う場合、殆どストロークが記入されていない解答内容は、講師が授業で評価やコメントをすることができないため、表示に無駄が生じていた。そこで、本発明は、ストロークが描かれたストローク画像の一覧を表示する際に、不要なストローク画像の表示を抑制することが可能なコンピュータ装置、電子ペンシステム、及びプログラムを提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るコンピュータ装置は、第1表示手段により表示され、手書きストロークを含むストローク画像の一覧を表示した第1表示画像に基づき、前記第1表示手段よりも表示面積が大きい第2表示手段に表示させる第2表示画像を生成するコンピュータ装置であって、前記第1表示画像の前記一覧にあるストローク画像のうち、前記手書きストロークのストローク量が所定ストローク量以下、又は/及び、前記手書きストロークを描くのに要したストローク時間が所定ストローク時間以下であるストローク画像を非表示とした前記第2表示画像を生成する表示制御手段を備える。
【0007】
この態様により、コンピュータ装置は、第1表示画像に一覧表示されたストローク画像のうち、手書きストロークのストローク量が所定ストローク量以下、又は/及び、手書きストロークを描くのに要したストローク時間が所定ストローク時間以下であるストローク画像を非表示とした第2表示画像を生成する。このようにすることで、コンピュータ装置は、第1表示手段に表示されたストローク画像の一覧から、講師等がコメント等をするのに十分ではないストローク画像を除外して、これらを第1表示手段よりも表示面積が大きい第2表示手段に表示させることができる。従って、コンピュータ装置は、授業などに必要なストローク画像のみを第2表示手段に表示させ、表示の無駄を省くことができる。
【0008】
上記コンピュータ装置の一態様では、前記コンピュータ装置は、前記第1表示手段を備え、前記表示制御手段は、前記第1表示画像と前記第2表示画像とをそれぞれ別のウィンドウ表示にして前記第1表示手段に表示させる。この態様により、コンピュータ装置は、第1表示手段にのみ表示される第1表示画像と、第2表示手段に表示される第2表示画像との両方を操作者に閲覧させることができる。従って、操作者は、ストローク量が所定ストローク量以下、又は/及び、ストローク時間が所定ストローク時間以下であるストローク画像についても、コンピュータ装置の画面上で容易に把握することができる。
【0009】
上記コンピュータ装置の他の一態様では、前記コンピュータ装置は、前記第1表示手段を備え、前記表示制御手段は、前記第1表示画像と前記第2表示画像とを同一のウィンドウにより前記第1表示手段に表示させ、前記ウィンドウは、前記第1表示画像へ表示を切り替えるタブと、前記第2表示画像へ表示を切り替えるタブとを備える。この態様によっても、コンピュータ装置は、第1表示手段にのみ表示される第1表示画像と、第2表示手段に表示される第2表示画像との両方を、同一ウィンドウにより容易に操作者に閲覧させることができる。また、操作者は、ストローク量が所定ストローク量以下、又は/及び、ストローク時間が所定ストローク時間以下であるストローク画像についても、コンピュータ装置の画面上で容易に把握することができる。
【0010】
上記コンピュータ装置の他の一態様では、前記第2表示画像中に表示するストローク画像を指定する入力を検知するストローク画像指定入力手段をさらに備え、前記表示制御手段は、前記ストローク画像指定入力手段が前記入力を検知した場合、当該入力により指定されたストローク画像を、当該ストローク画像の前記ストローク量が所定ストローク量以下、又は/及び、前記ストローク時間が所定ストローク時間以下であっても、前記第2表示画像中に表示する。このようにすることで、操作者は、コンピュータ装置が第2表示画像から自動的に排除したストローク画像についても、必要に応じて第2表示画像中に表示させることができ、利便性が向上する。
【0011】
上記コンピュータ装置の他の一態様では、前記所定ストローク量、又は/及び、前記所定ストローク時間を指定する入力を検知する閾値指定入力手段をさらに備え、前記表示制御手段は、前記入力に基づき、前記所定ストローク量、又は/及び、前記所定ストローク時間を設定する。このようにすることで、操作者は、ストローク画像を第2表示画像に表示させるか否かを決定するための閾値となる所定ストローク量等を、記入内容等に応じて柔軟に指定することができる。
【0012】
上記コンピュータ装置の他の一態様では、前記第2表示手段は、画像信号に基づく光を出射するプロジェクタ及び当該プロジェクタから前記光が照射されるスクリーンであり、前記表示制御手段が生成した第2表示画像を含む画像信号を前記プロジェクタに送信する送信手段をさらに備える。この態様により、コンピュータ装置は、スクリーン上に第2表示画像を表示させて、第2表示画像を各受講者に閲覧させることができる。
【0013】
上記コンピュータ装置の他の一態様では、前記第2表示手段は、前記第1表示手段よりも表示面積が大きいディスプレイであり、前記表示制御手段が生成した第2表示画像を含む画像信号を前記ディスプレイに送信する送信手段をさらに備える。この態様によっても、コンピュータ装置は、ディスプレイ上にて第2表示画像を各受講者に閲覧させることができる。
【0014】
上記コンピュータ装置の他の一態様では、前記ストローク画像は、記入者ごと又は各記入者が割当てられるグループごとに記入された手書きストロークに基づき生成される。この態様であっても、コンピュータ装置は、授業などに必要なストローク画像のみを第2表示手段に表示させ、表示の無駄を省くことができる。
【0015】
本発明に係る電子ペンシステムは、コード化パターンを読み取り、前記コード化パターンに応じた記入情報を生成する複数の電子ペンと、前記電子ペンにより読み取り可能なコード化パターンが印刷され、各記入者が前記電子ペンによって手書きストロークを記入する複数の記入用紙と、前記電子ペンから前記記入情報を受信する請求項1乃至8のいずれか一項に記載のコンピュータ装置と、を備える電子ペンシステムであって、前記コンピュータ装置は、前記電子ペンから受信した記入情報に基づき、前記手書きストロークを再現したストローク画像を生成するストローク画像生成手段を備える。
【0016】
この態様により、電子ペンシステムは、コード化パターンを読み取り、記入情報を生成する電子ペンと、コード化パターンが印刷された記入用紙と、上述した各態様に係るコンピュータ装置とを備える。コンピュータ装置は、電子ペンから受信した記入情報に基づき手書きストロークを再現したストローク画像を生成する。そして、コンピュータ装置は、第1表示画像の一覧にあるストローク画像のうち、ストローク量が所定ストローク量以下、又は/及び、ストローク時間が所定ストローク時間以下であるストローク画像を非表示とした第2表示画像を生成する。このようにすることで、電子ペンシステムは、第1表示手段に表示されたストローク画像の一覧から、講師等がコメント等をするのに十分ではないストローク画像を除外して、これらを第1表示手段よりも表示面積が大きい第2表示手段に表示させることができる。従って、コンピュータ装置は、授業などに必要なストローク画像のみを第2表示手段に表示させ、表示の無駄を省くことができる。
【0017】
上記電子ペンシステムの一態様では、前記コンピュータ装置のストローク画像生成手段は、前記電子ペンのペンIDと関連付けられたユーザIDごとに、前記電子ペンから受信した記入情報に基づき、前記ストローク画像を生成する。このようにすることで、第2表示手段の観察者は、どのユーザがどの筆跡の記入を行ったか把握することが可能となる。
【0018】
上記電子ペンシステムの他の一態様では、前記記入用紙には複数の問題に対する解答欄が設けられると共に、当該解答欄ごとに異なるコード化パターンが印刷され、前記コンピュータ装置のストローク画像生成手段は、前記電子ペンから受信した記入情報に基づき前記手書きストロークを再現したストローク画像を、前記手書きストロークが記入された解答欄ごとに生成する。この態様により、記入用紙が複数の問題に対する解答欄が印刷された解答用紙であった場合にも、電子ペンシステムは、各問題に対する解答ごとに電子ペンによるストロークを抽出したストローク画像を生成し、第1又は/及び第2表示手段に表示させることができる。
【0019】
上記電子ペンシステムの他の一態様では、前記コンピュータ装置は、前記記入用紙に記入された手書きストロークの中で表示すべき手書きストロークを切り出すための切り出し時間帯を設定する切り出し時間帯設定手段を備え、前記コンピュータ装置のストローク画像生成手段は、前記切り出し時間帯設定手段によって設定された切り出し時間帯内に記入された手書きストロークを再現したストローク画像を生成する。この態様により、電子ペンシステムは、設定された切り出し時間帯ごとにストロークを抽出してストローク画像を生成し、第1又は/及び第2表示手段に表示させることができる。
【0020】
本発明に係るプログラムは、第1表示手段により表示され、手書きストロークを含むストローク画像の一覧を表示した第1表示画像に基づき、前記第1表示手段よりも表示面積が大きい第2表示手段に表示させる第2表示画像を生成するコンピュータ装置に搭載され実行されるプログラムであって、前記第1表示画像の前記一覧にあるストローク画像のうち、前記手書きストロークのストローク量が所定ストローク量以下、又は/及び、前記手書きストロークを描くのに要したストローク時間が所定ストローク時間以下であるストローク画像を非表示とした前記第2表示画像を生成する表示制御手段として前記コンピュータ装置を機能させる。
【0021】
上記プログラムの一態様では、前記コンピュータ装置は、前記第1表示手段を備え、前記表示制御手段は、前記第1表示画像と前記第2表示画像とをそれぞれ別のウィンドウ表示にして前記第1表示手段に表示させる。
【0022】
上記プログラムの他の一態様では、前記コンピュータ装置は、前記第1表示手段を備え、前記表示制御手段は、前記第1表示画像と前記第2表示画像とを同一のウィンドウにより前記第1表示手段に表示させ、前記ウィンドウは、前記第1表示画像へ表示を切り替えるタブと、前記第2表示画像へ表示を切り替えるタブとを備える。
【0023】
上記プログラムの他の一態様では、前記第2表示画像中に表示するストローク画像を指定する入力を検知するストローク画像指定入力手段として前記コンピュータ装置をさらに機能させ、前記表示制御手段は、前記ストローク画像指定入力手段が前記入力を検知した場合、当該入力により指定されたストローク画像を、当該ストローク画像の前記ストローク量が所定ストローク量以下、又は/及び、前記ストローク時間が所定ストローク時間以下であっても、前記第2表示画像中に表示する。
【0024】
上記プログラムの他の一態様では、前記所定ストローク量、又は/及び、前記所定ストローク時間を指定する入力を検知する閾値指定入力手段として前記コンピュータ装置をさらに機能させ、前記表示制御手段は、前記入力に基づき、前記所定ストローク量、又は/及び、前記所定ストローク時間を設定する。
【0025】
上記プログラムの他の一態様では、前記第2表示手段は、画像信号に基づく光を出射するプロジェクタ及び当該プロジェクタから前記光が照射されるスクリーンであり、前記表示制御手段が生成した第2表示画像を含む画像信号を前記プロジェクタに送信する送信手段として前記コンピュータ装置をさらに機能させる。
【0026】
上記プログラムの他の一態様では、前記第2表示手段は、前記第1表示手段よりも表示面積が大きいディスプレイであり、前記表示制御手段が生成した第2表示画像を含む画像信号を前記ディスプレイに送信する送信手段として前記コンピュータ装置をさらに機能させる。
【0027】
上記プログラムの他の一態様では、前記ストローク画像は、記入者ごと又は各記入者が割当てられるグループごとに記入された手書きストロークに基づき生成される。
【0028】
上記プログラムの他の一態様では、コード化パターンを読み取り、前記コード化パターンに応じた記入情報を生成する複数の電子ペンと、前記電子ペンにより読み取り可能なコード化パターンが印刷され、各記入者が前記電子ペンによって手書きストロークを記入する複数の記入用紙と、前記電子ペンから前記記入情報を受信する前記コンピュータ装置と、を備える電子ペンシステムの前記コンピュータ装置に搭載され実行されるプログラムであって、前記電子ペンから受信した記入情報に基づき、前記手書きストロークを再現したストローク画像を生成するストローク画像生成手段として前記コンピュータ装置をさらに機能させる。
【0029】
上記プログラムの他の一態様では、前記ストローク画像生成手段は、前記電子ペンのペンIDと関連付けられたユーザIDごとに、前記電子ペンから受信した記入情報に基づき、前記ストローク画像を生成する。
【0030】
上記プログラムの他の一態様では、前記記入用紙には複数の問題に対する解答欄が設けられると共に、当該解答欄ごとに異なるコード化パターンが印刷され、前記ストローク画像生成手段は、前記電子ペンから受信した記入情報に基づき前記手書きストロークを再現したストローク画像を、前記手書きストロークが記入された解答欄ごとに生成する。
【0031】
上記プログラムの他の一態様では、前記記入用紙に記入された手書きストロークの中で表示すべき手書きストロークを切り出すための切り出し時間帯を設定する切り出し時間帯設定手段として前記コンピュータ装置をさらに機能させ、前記ストローク画像生成手段は、前記切り出し時間帯設定手段によって設定された切り出し時間帯内に記入された手書きストロークを再現したストローク画像を生成する。
【0032】
これらのプログラムを実行することにより、上記のコンピュータ装置及び電子ペンシステムを実現することができる。
【発明の効果】
【0033】
本発明によれば、コンピュータ装置は、第1表示手段に表示されたストローク画像の一覧から、講師等がコメント等をするのに十分ではないストローク画像を除外して、これらを第1表示手段よりも表示面積が大きい第2表示手段に表示させることができる。従って、コンピュータ装置は、授業などに必要なストローク画像のみを第2表示手段に表示させ、表示の無駄を省くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本実施形態に係る電子ペンシステムのシステム構成図である。
【図2】電子ペンシステムで利用される解答用紙を示す図である。
【図3】電子ペンシステムで利用されるカラーパレット用紙を示す図である。
【図4】解答用紙、電子ペン、及び受講者の対応を説明するための図である。
【図5】ドットパターンにおけるドットの配置と変換される値との関係を示す説明図である。
【図6】(a)は、ドットパターンを模式的に示し、(b)は、それに対応する情報の例を示す図である。
【図7】電子ペンの構造を示す概略図である。
【図8】集約装置の機能ブロック図を含む電子ペンシステムのシステム構成図である。
【図9】集約装置に記憶された、ユーザIDとユーザ名とペンIDとの関係を示す図である。
【図10】集約装置に記憶された、ユーザエリアと線種IDと色及び線幅との関係を示す図である。
【図11】集約装置に記憶させる学習データのファイルの構造図である。
【図12】集約装置における描画アプリケーションウィンドウの表示例である。
【図13】集約装置における描画アプリケーションによる機能メニューの説明図であり、(A)はファイルメニューのプルダウンメニュー、(B)は表示メニューのプルダウンメニュー、(C)はツールメニューのプルダウンメニューを示す。
【図14】選択ユーザ表示ボタンが選択された場合の非投影描画アプリケーションウィンドウの表示例である。
【図15】選択ユーザ表示ボタンが選択された場合の投影描画アプリケーションウィンドウの表示例である。
【図16】比較一覧表示ボタンが選択された場合の非投影描画アプリケーションウィンドウの表示例である。
【図17】比較一覧表示ボタンが選択された場合の投影描画アプリケーションウィンドウの表示例である。
【図18】変形例における表示手段による表示画面を示す。
【図19】変形例におけるファイルメニューのプルダウンメニューを示す。
【図20】変形例における解答用紙の上面図を示す。
【図21】選択ユーザ表示ボタンが選択されたタブ式描画アプリケーションウィンドウにおいて、非投影タブが選択された状態を示す。
【図22】選択ユーザ表示ボタンが選択されたタブ式描画アプリケーションウィンドウにおいて、投影タブが選択された状態を示す。
【図23】選択ユーザ表示ボタンが選択された際の、スクリーン上に投影表示されたタブ式描画アプリケーションウィンドウを示す。
【図24】比較一覧表示ボタンが選択されたタブ式描画アプリケーションウィンドウにおいて、非投影タブが選択された状態を示す。
【図25】比較一覧表示ボタンが選択されたタブ式描画アプリケーションウィンドウにおいて、投影タブが選択された状態を示す。
【図26】比較一覧表示ボタンが選択された際の、スクリーン上に投影表示されたタブ式描画アプリケーションウィンドウを示す。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、図面を参照しながら、本発明に係るシステムの好適な実施形態について説明する。
【0036】
<第1実施形態>
[電子ペンシステムのシステム構成]
図1は、第1実施形態における電子ペンシステム10のシステム構成図である。図1に示すように、電子ペンシステム10は、各受講者(記入者)それぞれに配布される解答用紙(記入用紙)5A,5B,…(5)と、解答用紙5に解答(筆跡)を記入し、記入した情報を外部へBluetooth(登録商標)等の無線通信方式で送信するための電子ペン1A,1B,…(1)と、各電子ペン1から送信される記入情報を受信してディスプレイ(表示手段)に記入内容等を表示する集約装置(コンピュータ装置)2とを備える。
【0037】
なお、図1では、集約装置2は、電子ペン1A〜1Cから直接、記入情報を受信しているが、記入される解答用紙5が多いために記入情報を送信する電子ペン1の本数が多い場合や、受講者が解答する会場が離れている等により無線通信の範囲外となるような場合は、他の電子ペン1D、1E、…から送信される記入情報を中継して集約装置2へ転送するための転送装置3を設ける。このとき、転送装置3から集約装置2へのデータの送信は、例えばLAN経由でTCP/IPの通信方式で行うとよい。各電子ペン1には、アノトペンを利用することができ、集約装置2には、ラップトップパソコンなどを利用することができ、転送装置3には、ラップトップパソコンやデータ転送専用のコンピュータなどを利用することができる。プロジェクタ4は、集約装置2から表示情報を受信して、集約装置2の画面をスクリーン6へ投影表示する装置である。
【0038】
また、本システム10では、電子ペン1で解答用紙5に記入するにあたって、集約装置2での記入した筆跡を表示する色及び線幅を特定するためのカラーパレット用紙(選択用紙)7が備えられている。なお、図1ではカラーパレット用紙7を1枚しか図示していないが、実際には、カラーパレット用紙7は複数枚存在し、各受講者それぞれに配布される。
【0039】
[解答用紙]
図2を参照して解答用紙(記入用紙)5について説明する。図2に示すように、受講者ごとに複数枚の解答用紙5が一組用意され、同じ組の解答用紙5には、それぞれ異なる座標範囲のドットパターン(コード化パターン)が印刷される。また、解答用紙5には、マス目が印刷されている。ドットパターンは、赤外線を吸収するカーボンを含んだインキにより印刷され、マス目は、赤外域に吸収性を持たないインキにより印刷される。なお、解答用紙5に、記入欄や問題や解答欄等を印刷しておいても良い。
【0040】
[カラーパレット用紙]
図3を参照してカラーパレット用紙7について説明する。カラーパレット用紙7の略全面に、電子ペン1によって読取可能なドットパターン(コード化パターン)が印刷され、その上に、ユーザエリア701〜706が規定されている。ユーザエリア701〜706は、電子ペン1によるストローク情報(筆跡)を集約装置2の表示手段26で表示する色及び線幅(表示態様)を選択するために用いられる。ユーザエリア701は、ストローク情報を集約装置2の表示手段26に黒色で表示するためのユーザエリアであり、「くろ」と印刷されている。ユーザエリア702は、ストローク情報を集約装置2の表示手段26に赤色で表示するためのユーザエリアであり、「あか」と印刷されている。ユーザエリア703は、ストローク情報を集約装置2の表示手段26に青色で表示するためのユーザエリアであり、「あお」と印刷されている。
【0041】
また、ユーザエリア704は、ストローク情報を集約装置2の表示手段26に0.3mmの線幅で表示するためのユーザエリアであり、「0.3mm」と印刷されている。ユーザエリア705は、ストローク情報を集約装置2の表示手段26に0.5mmの線幅で表示するためのユーザエリアであり、「0.5mm」と印刷されている。ユーザエリア706は、ストローク情報を集約装置2の表示手段26に1.0mmの線幅で表示するためのユーザエリアであり、「1.0mm」と印刷されている。カラーパレット用紙7に印刷されたドットパターンは、解答用紙5とは異なるドットパターンを有し、そのドットパターンは、赤外線を吸収するカーボンを含んだインキにより印刷されている。また、各ユーザエリア701〜706の枠や文字は、赤外域に吸収性を持たないインキにより印刷される。受講者等は、集約装置2の表示手段26に表示させるストローク情報(筆跡)の色や線幅を設定する際に、電子ペン1のペン先部103で所望のユーザエリアにタップする。
【0042】
[解答用紙、電子ペンと受講者の対応等]
解答用紙、電子ペンと受講者(記入者)の対応等については、本実施形態では、図4に示すように、受講者「太郎」が、電子ペン1Aを用いて解答用紙5Aに解答し、受講者「次郎」が、電子ペン1Bを用いて解答用紙5Bに解答し、受講者「三郎」が、電子ペン1Cを用いて解答用紙5Cに解答し、受講者「四郎」が、電子ペン1Dを用いて解答用紙5Dに解答し、受講者「五郎」が、電子ペン1Eを用いて解答用紙5Eに解答するものとする。また、講師(操作者)「花子」が、集約装置2を操作するものとする。
【0043】
[ドットパターン]
【0044】
次に、図5と図6を参照しながら、解答用紙5及びカラーパレット用紙7に印刷されたアノト方式のドットパターン(コード化パターン)について説明する。図5は、解答用紙5及びカラーパレット用紙7に印刷されたドットパターンのドットと、そのドットが変換される値との関係を説明する図である。図5に示すように、ドットパターンの各ドットは、その位置によって所定の値に対応付けられている。すなわち、ドットの位置を格子の基準位置(縦線及び横線の交差点)から上下左右のどの方向にシフトするかによって、各ドットは、0〜3の値に対応付けられている。また、各ドットの値は、さらに、X座標用の第1ビット値及びY座標用の第2ビット値に変換できる。このようにして対応付けられた情報の組み合わせにより、用紙上の位置座標が決定されるように構成されている。
【0045】
図6(a)は、あるドットパターンの配列を示している。図6(a)に示すように、縦横約2mmの範囲内に6×6個のドットが、用紙上のどの部分から6×6ドットを取っても、ユニークなパターンとなるように配置されている。これら36個のドットにより形成されるドットパターンは位置座標(例えば、そのドットパターンが解答用紙5上のどの位置にあるのか)を保持している。図6(b)は、図6(a)に示す各ドットを、格子の基準位置からのシフト方向によって、図5に示す規則性に基づいて、対応づけられた値に変換したものである。この変換は、ドットパターンの画像を撮影する電子ペン1によって行われる。
【0046】
[電子ペン]
次に、電子ペン1について図7を用いて説明する。図7は、電子ペン1の構造を示す概略図である。図7に示すように、電子ペン1は、その筐体101の内部に、インクカートリッジ104、LED105、CMOSカメラ106、圧力センサ107、CPU等により構成されるプロセッサ108、ROMやRAMといったメモリ109、リアルタイムクロック110、アンテナ等により構成される通信ユニット111、及びバッテリー112を備える。インクカートリッジ104の先端は、ペン先部103となっており、各受講者は、電子ペン1のペン先部103を、カラーパレット用紙7にタップしたり、解答用紙5に当接させてストローク(手書きストローク)を記入したりする。インクカートリッジ104のインクは、赤外線を吸収する材料(例えばカーボン)を含まないようにする。ここで、電子ペン1のペン先部103が用紙に接触することを「ペンダウン」と呼び、接触している(当接している)状態からペン先部103が離れることを「ペンアップ」と呼ぶ。電子ペン1のペンダウンからペンアップまでの間に記入される軌跡が1つのストロークとなり、文字や図形等は、1つ又は複数個のストロークからなる。
【0047】
バッテリー112は電子ペン1内の各部品に電力を供給するためのものであり、例えば電子ペン1のキャップ(図示せず)の脱着により電子ペン1自体の電源のオン/オフを行うよう構成させてもよい。リアルタイムクロック110は、現在時刻(タイムスタンプ)を示す時刻情報を発信し、プロセッサ108に供給する。圧力センサ107は、受講者が電子ペン1により解答用紙5に文字やマークを書いたりカラーパレット用紙7にタップしたりする際にペン先部103からインクカートリッジ104を通じて与えられる圧力、即ち筆圧を検出し、その値をプロセッサ108へ伝送する。
【0048】
プロセッサ108は、圧力センサ107から与えられる筆圧データに基づいて、LED105及びCMOSカメラ106のスイッチのオン/オフを切り替える。即ち、受講者が電子ペン1で解答用紙5に文字などを書くと、ペン先部103に筆圧がかかり、圧力センサ107によって所定値以上の筆圧が検出されたときに、プロセッサ108は、受講者が記入を開始したと判定して、LED105及びCMOSカメラ106を作動させる。そして、受講者が1つのストロークを記入し終えて電子ペン1を解答用紙5から離すと、圧力センサ107は、所定値以上の筆圧が検出されなくなることでペンアップを検出する。すると、通信ユニット111が、圧力センサ107により検出されたペンアップ情報とペンIDとを関連付けて、記入情報として集約装置2へ送信する。
【0049】
LED105とCMOSカメラ106は、電子ペン1のペン先部103付近に取り付けられており、筐体101におけるLED105及びCMOSカメラ106と対向する部分には、開口部102が形成されている。LED105は、解答用紙5及びカラーパレット用紙7上のペン先部103近傍に向けて赤外線を照明する。その領域は、ペン先部103が解答用紙5及びカラーパレット用紙7に接触する位置とはわずかにずれている。CMOSカメラ106には、赤外線を透過し赤外線以外を遮断する赤外線透過フィルタが設けられており、CMOSカメラ106は、LED105によって照明された領域内におけるドットパターンを撮影し、そのドットパターンの画像データをプロセッサ108に供給する。ここで、カーボンは赤外線を吸収するため、LED105によって照射された赤外線は、ドットに含まれるカーボンによって吸収される。そのため、ドットの部分は、赤外線の反射量が比較的少なく、ドット以外の部分は赤外線の反射量が比較的多い。CMOSカメラ106の撮影により、赤外線の反射量の違いから閾値を設けることによって、カーボンを含むドットの領域とそれ以外の領域を区別することができる。したがって、解答用紙5に記入欄などが印刷されていた場合でも、印刷したインクは赤外域に吸収性を持たないため、プロセッサ108は、ドットパターンを認識することができる。なお、CMOSカメラ106による撮影領域は、図6(a)に示すような約2mm×約2mmの大きさを含む範囲であり、CMOSカメラ106の撮影は毎秒50〜100回程度の定間隔で行われる。また、CMOSカメラ106は、ドットを鮮明に撮影するため、十分な被写界深度を有している。
【0050】
プロセッサ108は、受講者の記入が行われる間、CMOSカメラ106によって供給される画像データのドットパターンから、受講者が記入するストローク(筆跡)の解答用紙5上におけるX、Y座標(以後、単に「座標データ」または「座標情報」とも呼ぶ。)を連続的に演算していく。すなわち、プロセッサ108は、CMOSカメラ106によって供給される、図6(a)に示されるようなドットパターンの画像データを図6(b)に示すデータ配列に変換し、さらに、X座標ビット値・Y座標ビット値に変換して、そのデータ配列から所定の演算方法によりX、Y座標データを演算する。なお、プロセッサ108は、ドットパターンに対向する電子ペン1の角度に起因するドットの画像上の配列を補正する回転補正処理機能を備えており、座標演算に利用されている。そして、プロセッサ108は、リアルタイムクロック110から発信される現在時刻(タイムスタンプ:記入された時刻情報)、筆圧データ及びX、Y座標データを関連付ける。以後、これらの関連付けたデータを、まとめて「座標属性情報」と呼ぶ。なお、解答用紙5及びカラーパレット用紙7における6×6のドットパターンは、解答用紙5内及びカラーパレット用紙7内で重複することはないため、受講者が電子ペン1で文字等を記入すると、記入された位置が解答用紙5及びカラーパレット用紙7のどの位置に当たるかを、プロセッサ108による座標演算により特定することができる。
【0051】
メモリ109には、各電子ペン1A〜1Eを識別するためのそれぞれのペンID「pen01」〜「pen05」、ペン製造者番号、ペンソフトウェアのバージョン等のプロパティ情報が記憶されている。そして、通信ユニット111は、ペンIDと、時刻情報(タイムスタンプ)と、筆圧データと、X、Y座標データとを関連付けて、記入情報として集約装置2へ送信する。通信ユニット111による集約装置2への送信は、Bluetooth(登録商標)などの無線送信によって、即時的かつ逐次的に行われる。ここで、電子ペン1のペンダウンからペンアップまでの間に生成されて集約装置2に送信された1個又は複数個の座標属性情報は、集約装置2によりストローク情報として記憶される。換言すると、1つのストロークは、1個又は複数個のX、Y座標(座標点)からなり、集約装置2は、ペンダウン情報及びペンアップ情報によって、1つのストロークを構成する1個又は複数個の座標属性情報を認識する。
【0052】
このように、各電子ペン1A〜1Eは、受講者が解答用紙5及びカラーパレット用紙7に記入する都度、記入情報を生成して、集約装置2へ送信する。言い換えると、各電子ペン1A〜1Eは、受講者が解答用紙5及びカラーパレット用紙7に記入し続けている間、記入情報を生成し、集約装置2へ送信し続ける。そして、受講者が電子ペン1を解答用紙5及びカラーパレット用紙7から離す(ペンアップする)と、当該電子ペン1は、圧力センサ107で所定値以上の筆圧が検出されなくなったことにより、受講者が記入を停止したと判定する。そして、この場合、ペンアップされた電子ペン1は、LED105とCMOSカメラ106を停止して、集約装置2への記入情報の送信を中止する。
【0053】
[転送装置]
図8を参照して転送装置3について説明する。図8に、転送装置3の機能ブロック図と集約装置2の機能ブロック図とを含む電子ペンシステム10のシステム構成図を示す。
【0054】
図8に示すように、転送装置3は、転送受信手段31と転送送信手段32とを備える。転送受信手段31は、電子ペン1からBluetooth(登録商標)の無線通信方式で送信される記入情報等のデータを受信する手段である。転送送信手段32は、転送受信手段31によって受信した記入情報等のデータを集約装置2に送信する手段である。転送送信手段32による集約装置2へのデータの送信は、例えばLAN経由でTCP/IPの通信方式により行うと良い。
【0055】
[集約装置]
続いて、集約装置2について説明する。図8に示すように、集約装置2は、範囲指定手段20、入力手段21、集約個別受信手段(受信手段)22、集約転送受信手段(受信手段)23、集約処理手段(処理手段)24、記憶手段25、表示手段26、及び送信手段27を備える。集約装置2は、ハードウェアとして、電子ペン1やプロジェクタ4とのデータ通信が可能な通信装置と、CPU等のプロセッサと、ROMやRAM、ハードディスクなどのメモリと、ディスプレイと、マウスやキーボード等で構成されているパーソナルコンピュータ等である。また、集約装置2は、集約処理手段24による描画アプリケーション(プログラム)の実行により、電子ペン1から受信した記入情報を処理して、表示手段26に記入内容を再現する。
【0056】
集約個別受信手段22は、電子ペン1から送信された記入情報等のデータを受信する手段である。集約転送受信手段23は、転送装置3から転送された記入情報等のデータを受信する手段である。集約個別受信手段22及び集約転送受信手段23は、アンテナや受信回路等により構成される。
【0057】
範囲指定手段20は、マウス等のポインティング・デバイスとその操作を検知する手段によって構成され、マウスによって、表示手段26の画面におけるボタンのクリック操作や任意の位置・大きさの長方形状の画面範囲を指定するドラッグ操作が可能である。入力手段21は、処理や表示の種別を含む処理態様を指示する手段であり、キーボードやマウスとその操作を検知する手段によって構成される。このように、マウスは、その操作によって範囲指定手段20と入力手段21とを兼ねる。送信手段27は、表示手段26に表示される内容と同じ内容をプロジェクタ4からスクリーン6へ投影表示させるため、表示手段26への表示信号を同期してプロジェクタ4へ送信する手段である。
【0058】
記憶手段25は、ROMやRAM、ハードディスクなどのメモリによって構成され、解答用紙5における各ユーザエリアと位置座標とを関連付けて記憶する。また、図9に示すように、記憶手段25は、電子ペン1が保持する固有のペンIDに対して、ユーザIDとユーザ名とをユーザ定義情報として関連付けて記憶する。図9において、例えば、ペンID「pen01」には、ユーザID「U01」とユーザ名「太郎」とが予め関連付けられて記憶されている。さらに、記憶手段25は、各電子ペン1によって送信されてきた記入情報を、ペンIDごとに記憶する。
【0059】
また、記憶手段25は、カラーパレット用紙7における各ユーザエリア701〜706と色及び線幅と線種IDとを関連付けて、カラーパレット定義情報として記憶する。すなわち、図10に示すように、記憶手段25は、ユーザエリア701〜706ごとに、ストローク情報(筆跡)を集約装置2の表示手段26で表示する色及び線幅と線種IDとを記憶している。ここで、ユーザエリア701〜703には、ストローク情報を集約装置2の表示手段26に表示する色として、それぞれ、「くろ」、「あか」、「あお」とその線種ID「L71」、「L72」、「L73」が関連付けられ、ユーザエリア704〜706には、ストローク情報を集約装置2の表示手段26に表示する線幅として、「0.3mm」、「0.7mm」、「1.0mm」とその線種ID「L74」、「L75」、「L76」が関連付けられている。各ユーザエリア701〜706に関連付けられている色及び線幅は、カラーパレット7の各ユーザエリア701〜706に印刷されている文字や線の色及び線幅と対応するので、受講者が使いたい色及び線幅を選び易くなりカラーパレット7の使い勝手がよい。
【0060】
記憶手段25には、記入情報およびユーザ定義情報に基づいて、集約処理手段24による描画アプリケーション(プログラム)の実行により、ファイル形式で学習データが保存される。図11は、データのファイル形式の概略的な構造を示している。図11に示すように、学習データは、ファイル属性情報と、ユーザID別の個人学習データとを有する。ファイル属性情報には、作成日時情報が含まれている。また、個人学習データには、ユーザIDと、電子ペン1から送信された記入情報の位置座標情報等を含むユーザストローク情報と、解答内容等に応じてカテゴライズのために操作者によって設定されるユーザ色(分類)情報等が含まれている。ユーザIDは、集約処理手段24により、記入情報に含まれるペンIDに基づいて、記憶手段25に予め記憶されたユーザ定義情報を参照することで特定され、当該記入情報に基づくユーザストローク情報と対応付けられる。ユーザストローク情報は、電子ペン1が演算した位置座標(XY座標)情報、記入された時の時刻情報、及び筆圧情報が含まれる。また、ストロークの色及び線幅は、ストロークに関連付けてユーザストローク情報として記憶される。ファイルデータを読み込む際には、操作者が、入力手段21によって、ユーザIDやユーザ色情報などを所定の入力エリアに入力することで、集約処理手段24によって特定のデータを検索させ、ユーザストローク情報を表示手段26に再現させることができる。
【0061】
集約処理手段24は、電子ペン1からのデータを集約して処理する手段であり、アプリケーションプログラムの実行により機能を発揮するCPU等のプロセッサによって構成されている。この集約処理手段24は、電子ペン1から位置座標及びペンID等を含む記入情報を受信すると、ペンIDごとに記入情報を記憶手段25に記憶させる。また、集約処理手段24は、ペンIDごとに関連付けられた記入情報を筆跡として再現した画像(「ストローク画像」とも呼ぶ。)を表示手段26に表示させる等、様々な処理を行う。このように、集約処理手段24は、本発明の「表示制御手段」及び「ストローク画像生成手段」として機能する。
【0062】
また、集約処理手段24は、解答用紙5についての記入情報を含む学習データに基づいて、記入内容とともにペンIDに対応するユーザIDに対応するユーザ名等を表示した描画アプリケーションに基づくウィンドウ(「描画アプリケーションウィンドウ」とも呼ぶ。)を表示手段26に表示させる。描画アプリケーションウィンドウについては、[描画アプリケーションによる画面表示]のセクションで詳しく説明する。表示手段26上の描画アプリケーションウィンドウには、電子ペン1による記入内容とユーザ名とが表示されるため、操作者である講師「花子」は、受講者(記入者)とその者による記入内容とを合わせて認識することができる。
【0063】
さらに、集約処理手段24は、プロジェクタ4からスクリーン6へ投影表示されない描画アプリケーションウィンドウ(「非投影描画アプリケーションウィンドウWx」とも呼ぶ。)と、プロジェクタ4からスクリーン6へ投影表示される描画アプリケーションウィンドウ(「投影描画アプリケーションウィンドウWy」とも呼ぶ。)とをそれぞれ生成して表示手段26に表示させる。後述するように、各ストローク画像のうち、当該ストローク画像を構成するストロークの数又は当該ストロークの各々の長さの合算値(単に「ストローク量Ls」とも呼ぶ。)が所定の閾値(「所定ストローク量Lsth」とも呼ぶ。)以下となるストローク画像は、非投影描画アプリケーションウィンドウWxでは表示されるが、投影描画アプリケーションウィンドウWyでは表示されない。所定ストローク量Lsthは、講師が評価(講評)できる程度に記載されていないと判断されるストローク量Lsであって、例えば20ストローク数に設定される。
【0064】
そして、集約処理手段24は、表示手段26による表示のうち、非投影描画アプリケーションウィンドウWxを除いた表示に相当する画像信号を送信手段27によりプロジェクタ4へ送信する。すると、各受講者は、プロジェクタ4からスクリーン6へ投影表示された投影描画アプリケーションウィンドウWyを参照することができ、各受講者の記入内容とその記入者とを合わせて認識することができる。このように、表示手段26は、本発明における「第1表示手段」の一例であり、プロジェクタ4及びスクリーン6は、本発明における「第2表示手段」の一例である。また、非投影描画アプリケーションウィンドウWxは、本発明における「第1表示画像」の一例であり、投影描画アプリケーションウィンドウWyは、本発明における「第2表示画像」の一例である。
【0065】
[描画アプリケーションによる画面表示]
次に、描画アプリケーションの実行による集約処理手段24の表示手段26への表示処理について図12を参照しつつ説明する。図12は、表示手段26の表示画面に表示された描画アプリケーションウィンドウの一例を示す。
【0066】
図12に示すように、電子ペン1で解答用紙5に記入された際に生成された記入情報に基づいて、集約装置2で記憶手段25に個別学習データとして記憶したユーザストローク情報(以下、単に「ストローク」とも表記する。)は、集約処理手段24によって、表示手段26のユーザストローク情報表示領域50に描画される。描画するユーザストローク情報が、拡大表示などでユーザストローク情報表示領域50よりも大きい場合、集約処理手段24は、横スクロールバー51及び縦スクロールバー52を有効とし、操作者のマウス操作によってユーザストローク情報表示領域50をスクロールして、ユーザストローク情報全体を複数回に分けて表示できるようにする。
【0067】
また、集約処理手段24は、描画アプリケーションウィンドウ上部に、機能ボタンとして、選択ユーザ表示ボタン53、比較一覧表示ボタン54、再生表示ボタン56、選択画像出力ボタン57、表示サイズ変更リスト58、縮小表示ボタン59、拡大表示ボタン60、ページ送りボタン61,62、回転表示ボタン63、64、及びユーザコントロール表示ボタン65などを表示し、マウスによる機能ボタンの選択により、それぞれの処理を実行する。
【0068】
選択ユーザ表示ボタン53は、後述するユーザ選択リスト69から選択した1つのユーザ名に対応するユーザストローク情報を大きく表示し、他のユーザ名に対応するユーザストローク情報を小さく表示したサムネイルを一覧表示するためのボタンである。以後、選択ユーザ表示ボタン53が選択された際の描画アプリケーションウィンドウの表示を「選択ユーザ表示」と呼ぶ。比較一覧表示ボタン54は、複数のユーザ名に対応するユーザストローク情報を同時に並べて一覧表示するためのボタンである。以後、比較一覧表示ボタン54が選択された際の描画アプリケーションウィンドウの表示を「比較一覧表示」と呼ぶ。再生表示ボタン56は、ユーザストローク情報を1ストロークずつ再生表示するためのボタンである。選択画像出力ボタン57は、任意選択範囲がある場合にその範囲内のユーザストローク情報を、画像データとして出力するためのボタンである。この機能を設けることで、各受講生の記入情報から、参考となる模範解答集などを容易に作成できるようになる。
【0069】
表示サイズ変更リスト58は、現在、ユーザストローク情報表示領域50に描画するユーザストローク情報の表示サイズを示すリストである。また、操作者がマウスを用いてプルダウンメニューの中から表示サイズを任意に選択し、変更できる。縮小表示ボタン59は、ユーザストローク情報表示領域50に描画するユーザストローク情報の表示サイズを、現在設定されている表示サイズから所定の割合で縮小する機能である。拡大表示ボタン60は、ユーザストローク情報表示領域50に描画するユーザストローク情報の表示サイズを、現在設定されている表示サイズから所定の割合で拡大する機能である。ページ送りボタン61,62は、解答用紙5のセットが複数枚に及ぶ場合に、異なるページアドレス(用紙ドットパターン)の解答用紙5を表示するためのボタンである。回転表示ボタン63,64は、ユーザストローク情報表示領域50に描画するユーザストローク情報を90度ずつ回転させるためのボタンである。このような機能を設けることで、表示上の用紙向きを簡単に変更できる。ユーザコントロール表示ボタン65は、ユーザコントロールリスト68の表示・非表示を切り替える機能である。非表示にすることで、ユーザストローク情報表示領域50を拡大できる。
【0070】
図12に示すように、ユーザコントロールリスト68には、ユーザ選択リスト69、色分類ボタン71〜76、名簿順ソートボタン78、色順ソートボタン79、分類グラフ表示ボタン81、リロードボタン82などが表示される。
【0071】
ユーザ選択リスト69は、ユーザストローク情報表示領域50に表示するユーザストローク情報を、ユーザ名で選択するためのリストである。ユーザ選択リスト69は、ユーザ色(分類)情報表示欄691と、ユーザ名表示欄692と、色・幅表示欄693とを備える。集約処理手段24は、電子ペン1から取得して個別学習データとして記憶手段25に記憶したユーザストローク情報ごとに関連付けられているユーザIDに対応するユーザ名をユーザ名表示欄692に表示し、色分類ボタン71〜76によって選択されたユーザ色(分類)情報をユーザ色(分類)情報表示欄691に表示し、各受講者がカラーパレット用紙7で選択したストロークの色及び線幅を色・幅表示欄693に表示する。ユーザ選択リスト69のユーザ名表示欄692には、集約処理手段24により、記憶手段25に記憶した個別学習データのユーザIDに対応するユーザ名が表示される。そして、操作者がマウスによって、ユーザ選択リスト69から所望のユーザを選択したうえで選択ユーザ表示ボタン53をクリックすると、集約処理手段24は、ユーザストローク情報表示領域50に、選択された受講者のストローク情報を大きく表示させると共に、他の受講者のストローク情報を小さく表示したサムネイルを一覧表示させる。
【0072】
色分類ボタン71〜76は、ユーザ選択リスト69に表示されている受講者ごとにユーザ色(分類)情報を設定するためのボタンである。ボタン71は赤色に、ボタン72は青色に、ボタン73は黄色に、ボタン74は緑色に、ボタン75は茶色に、ボタン76は白色にユーザ色(分類)情報を設定するためのボタンである。集約装置2の操作者は、マウスによって、ユーザ選択リスト69内の特定のユーザ名を選択し、色分類ボタン71〜76のうち所望のボタンを選択すると、集約処理手段24は、ユーザ選択リスト69内の選択されたユーザ名のユーザ色(分類)情報表示欄691を指定された色で表示する。この機能により、操作者である講師が、ユーザストローク情報表示領域50に表示される受講者の解答内容を見て、その考え方などをカテゴリー分けして色をつけ、見易くすることができる。なお、ユーザ色(分類)情報は、未設定時は、白色に設定しておくとよい。
【0073】
名簿順ソートボタン78は、ユーザ選択リスト69に表示されているユーザ一覧を、名簿番号順に並べ替えるためのボタンである。本実施形態では、図9に示すユーザID順を名簿番号順としている。色順ソートボタン79は、ユーザ選択リスト69に表示されているユーザ一覧を、色分類ボタン71〜76の操作によって付されたユーザ色(分類)情報が同じ受講者同士を連続して配列されるように、ユーザ色(分類)情報順に並べ替えるためのボタンである。分類グラフ表示ボタン81は、色分類ボタン71〜76の操作によって付されたユーザ色情報別のユーザ数を、ユーザストローク情報表示領域50に棒グラフ等で表示するためのボタンである。
【0074】
リロードボタン82は、ユーザ選択リスト69において選択されている受講者のユーザストローク情報を、学習データファイル保存時の状態まで戻すためのボタンである。この機能により、操作者である講師が、リロードボタン82をマウスで選択すると、集約処理手段24は、選択されている受講者に関連付けられているユーザIDに基づいて、前回のファイル保存以降に電子ペン1より受信して記憶手段25のユーザID別の格納領域に記憶したユーザストローク情報をクリアして、前回ファイル保存した時点までのユーザストローク情報を読み出し、ユーザストローク情報表示領域50に表示する。この機能により、個々の受講者が解答をやり直したい場合などに対応できる。
【0075】
また、図13に示すように、ファイルデータの保存やアプリケーションの設定などは、一般的なアプリケーションと同様に、機能メニューとして用意しておくと良い。図13(A)に示すように、ファイルメニュー90のプルダウンメニューとして、ファイルデータの読み込み・保存を実行するメニュー90A、90B、画像形式で保存するメニュー90C、90D、後述する図14〜図17に示すように非投影描画アプリケーションウィンドウWx及び投影描画アプリケーションウィンドウWyを画面上に表示させる画像選定投影モードメニュー90E、アプリケーションの終了を実行するメニュー90Fなど、アプリケーションの全般的な管理に関する実行機能を一覧で用意しておくと便利である。なお、画像選定投影モードメニュー90Eが選択されていない場合には、集約処理手段24は、非投影描画アプリケーションウィンドウWxと同一表示となる描画アプリケーションウィンドウを表示するとともに、かつ、表示手段26による表示に相当する画像信号をプロジェクタ4へ送信手段27により送信する。
【0076】
また、ファイルデータの保存に関するファイル形式を、ユーザ別のユーザストローク情報と設定情報を関連付けた構造としているので、ファイルデータを読み込む際、ユーザIDやユーザ色情報などから特定のデータを検索し、検索されたユーザストローク情報をユーザストローク情報表示領域50に表示することができる。
【0077】
表示メニュー91のプルダウンメニューとして、ウィンドウ枠を隠しアプリケーションの表示領域を最大限拡大する全画面表示メニューなど、アプリケーションの表示に関する実行機能を一覧で用意しておくと便利である。またツールメニュー92のプルダウンメニューとして、電子ペン1の接続経由状況(例えば転送装置3のIPアドレスなど)を表示するペン管理メニュー、ユーザストローク情報を表示する背景となる解答用紙5の画像を設定する用紙管理メニュー、アプリケーションのバージョンやプロパティ情報などを表示するメニューなど、アプリケーションの設定に関する実行機能を一覧で用意しておくと便利である。これらのボタンやメニューが選択されると、集約処理手段24により各機能が実行される。
【0078】
[選択ユーザ表示機能]
次に、図14、15を参照して、選択ユーザ表示ボタン53及び画像選定投影モードメニュー90Eが選択された場合に表示される非投影描画アプリケーションウィンドウWx及び投影描画アプリケーションウィンドウWyについてそれぞれ説明する。
【0079】
(1)非投影描画アプリケーションウィンドウ
図14は、選択ユーザ表示ボタン53及び画像選定投影モードメニュー90Eが選択された場合の非投影描画アプリケーションウィンドウWxによる選択ユーザ表示の一例を示す。図14に示すように、画像選定投影モードメニュー90Eが選択されたことから、集約処理手段24は、非投影描画アプリケーションウィンドウWxと投影描画アプリケーションウィンドウWyとを重ねて表示手段26の画面上に表示している。なお、操作者は、例えばマウスのカーソルを投影描画アプリケーションウィンドウWyの表示部分に合わせてクリックすることで、投影描画アプリケーションウィンドウWyを非投影描画アプリケーションウィンドウWxよりも前面に表示させることができる。
【0080】
図14に示すように、集約処理手段24は、選択ユーザ表示ボタン53が選択された場合に、非投影描画アプリケーションウィンドウWxのユーザストローク情報表示領域50に、ユーザ選択リスト69を用いて操作者によって選択された受講者(図14に示す例では「四郎」)のユーザストローク情報に基づくストローク画像を大きく表示した拡大画像200D(200)を表示させる。また、集約処理手段24は、操作者によって選択されなかった他の全ての受講者(図14に示す例では「太郎」、「次郎」、「三郎」、「五郎」)のユーザストローク情報に基づくストローク画像を、拡大画像200よりも小さく表示したサムネイル201A、201B、201C、201E(201)により一覧表示させる。具体的には、集約処理手段24は、ユーザストローク情報表示領域50の上部エリアに特定の受講者に対応する拡大画像200を表示させ、ユーザストローク情報表示領域50の下部エリアに他の全ての受講者に対応するサムネイル201を同時に並べて一覧表示させる。サムネイル201を一覧表示させる場合、集約処理手段24は、同じ縮尺にて、各受講者のユーザストローク情報に対応するサムネイル201を表示させる。
【0081】
また、集約処理手段24は、カラーパレット用紙7を用いて受講者によって選択された色・線幅によって、若しくは色・線幅が選択されていない場合にはデフォルトの色・線幅によって、各受講者によって電子ペン1で解答用紙5に記入されたストロークを表示させる。また、集約処理手段24は、各受講者によって記入されたストロークが少なくとも含まれるような範囲を切り出して、その切り出した範囲に対応する画像を、拡大画像200及びサムネイル201として表示させる。各受講者でストローク数やストローク長などが異なることから、当該切り出した範囲のサイズが異なるため、各受講者でサムネイル201のサイズが異なる傾向にある。更に、集約処理手段24は、操作者によって選択された受講者(つまりストロークを大きく表示している受講者)に対応するユーザ選択リスト69の箇所を強調表示させる。具体的には、集約処理手段24は、操作者によって選択された受講者(図14に示す例では「四郎」)に対応するユーザ選択リスト69の番号を、赤色などの枠99で囲って表示させる。なお、集約処理手段24は、一覧表示させるサムネイル201がユーザストローク情報表示領域50に収まらない場合には、横スクロールバー51を有効とし、操作者のマウス操作によってユーザストローク情報表示領域50をスクロールして、サムネイル201を複数回に分けて表示できるようにする。
【0082】
ここで、拡大画像200は、受講者によって記入されたストロークを実際に拡大した画像という意味で「拡大」の文言を用いているわけではなく、サムネイル201よりもサイズが大きい画像という意味で「拡大」の文言を用いている(以下同様とする)。この定義は、後述する「拡大表示」や「縮小表示」にも同様に適用される。つまり、「拡大表示」は、実際のストロークを拡大して表示するという意味で用いるわけではなく、サムネイル201よりも大きなサイズで表示するという意味で用い、「縮小表示」は、実際のストロークを縮小して表示するという意味で用いるわけではなく、拡大画像200よりも小さなサイズで表示するという意味で用いる(以下同様とする)。
【0083】
他方で、集約処理手段24は、操作者のマウス操作などによってサムネイル201のいずれか1つが選択された場合に、既に拡大表示されている拡大画像200を縮小表示させると共に、選択されたサムネイル201を拡大表示させる。つまり、集約処理手段24は、既に拡大表示されている拡大画像200をサムネイル201として一覧表示させると共に、操作者によって選択されたサムネイル201を拡大画像200として表示させる。言い換えると、既に拡大表示されている拡大画像200と、操作者によって選択されたサムネイル201とを入れ替える。
【0084】
また、図14に示すように、各受講者の色・幅表示欄693に、現在設定されているストロークの色及び線幅が表示されている。具体的には、受講者「太郎」は、色が青で線幅が1mmであることを示す線分が表示され、受講者「次郎」は、色が赤で線幅が0.7mmであることを示す線分が表示され、受講者「三郎」は、色が青で線幅が0.7mmであることを示す線分が表示され、受講者「四郎」は、色が黒で線幅が0.7mmであることを示す線分が表示され、受講者「五郎」は、色が黒で線幅が0.3mmであることを示す線分が表示されている。集約処理手段24は、カラーパレット用紙7を用いて受講者によって色・線幅が選択された場合には、その色・線幅を色・幅表示欄693に表示させる。他方で、集約処理手段24は、受講者によって色・線幅が選択されていない場合には、デフォルトの色・線幅を色・幅表示欄693に表示させる。例えば、デフォルトの色は黒であり、デフォルトの線幅は0.7mmmである。
【0085】
また、図14に示すように、各受講者のユーザ色(分類)情報表示欄691に、色が付されて表示されている。具体的には、受講者「太郎」は黄色が付され、受講者「次郎」は黄色が付され、受講者「三郎」は青色が付され、受講者「四郎」は赤色が付され、受講者「五郎」は黄色が付されている。操作者は、受講者の解答の考え方(解き方)をカテゴリー分けして、それぞれに色を割り当て、各受講者ごとに色分類ボタン71〜76のうちの所望のボタンを選択する。そして、集約処理手段24は、各受講者のユーザ色(分類)情報表示欄691を、操作者によって指定された色で表示させる。図14に示す例では、操作者は、数列を用いた解答の考え方に黄色を割り当て、三角形の面積を用いた解答の考え方に青色を割り当て、台形の面積に基づいた解答の考え方に赤色を割り当てている。
【0086】
(2)投影描画アプリケーションウィンドウ
図15は、選択ユーザ表示ボタン53及び画像選定投影モードメニュー90Eが選択された場合の投影描画アプリケーションウィンドウWyによる選択ユーザ表示の一例を示す。以後では、図14に示す非投影描画アプリケーションウィンドウWxと同様の部分については適宜同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0087】
図15に示すように、集約処理手段24は、非投影描画アプリケーションウィンドウWxと同様、ユーザ選択リスト69を用いて操作者によって選択された受講者(図15に示す例では「四郎」)に対応する拡大画像200Dをユーザストローク情報表示領域50の上部エリアに表示させる。また、集約処理手段24は、操作者によって選択されなかった他の受講者(図15に示す例では「次郎」、「三郎」、「五郎」)に対応するサムネイル201B、201C、201Eをユーザストローク情報表示領域50の下部エリアに一覧表示させる。
【0088】
ここで、集約処理手段24は、非投影描画アプリケーションウィンドウWxと異なり、ストローク量Lsが所定ストローク量Lsth以下のストローク画像を投影描画アプリケーションウィンドウWyでは非表示にする。具体的には、集約処理手段24は、受講者「太郎」に対応するストローク画像(即ち、図14のサムネイル201A)のストローク量Lsが所定ストローク量Lsth以下であることから、受講者「太郎」の解答は講師が評価できる程度に十分に記載されていないと判断し、当該ストローク画像を非表示にする。一方、受講者「次郎」、「三郎」、「四郎」、「五郎」にそれぞれ対応するストローク画像のストローク量Lsは所定ストローク量Lsthよりも大きい。よって、集約処理手段24は、これらのストローク画像に対応するサムネイル201B、201C、拡大画像200D、サムネイル201Eを、投影描画アプリケーションウィンドウWy上に表示させている。
【0089】
[比較一覧表示機能]
次に、図16、17を参照して、比較一覧表示ボタン54及び画像選定投影モードメニュー90Eが選択された場合に表示される非投影描画アプリケーションウィンドウWx及び投影描画アプリケーションウィンドウWyについてそれぞれ説明する。
【0090】
(1)非投影描画アプリケーションウィンドウ
図16は、比較一覧表示ボタン54及び画像選定投影モードメニュー90Eが選択された場合に表示される非投影描画アプリケーションウィンドウWxの比較一覧表示の一例を示す。図16に示すように、画像選定投影モードメニュー90Eが選択されたことから、集約処理手段24は、非投影描画アプリケーションウィンドウWxと投影描画アプリケーションウィンドウWyとを重ねて表示手段26の画面上に表示している。なお、操作者は、例えばマウスのカーソルを投影描画アプリケーションウィンドウWyの表示部分に合わせてクリックすることで、投影描画アプリケーションウィンドウWyを非投影描画アプリケーションウィンドウWxよりも前面に表示させることができる。
【0091】
図16に示すように、集約処理手段24は、操作者によって比較一覧表示ボタン54が選択された場合に、非投影描画アプリケーションウィンドウWxのユーザストローク情報表示領域50に、全受講者の各々のユーザストローク情報に基づくストローク画像を縮小表示したサムネイル202A〜202E(202)を同時に並べて一覧表示させる。この場合、集約処理手段24は、同じ縮尺にて、全受講者の各々のユーザストローク情報に対応するサムネイル202を表示させる。また、集約処理手段24は、各受講者によって記入されたストロークが少なくとも含まれるような範囲を切り出して、その切り出した範囲に対応するストローク画像をサムネイル202として表示させる。
【0092】
なお、図16に示す比較一覧表示の例でも、図14に示す選択ユーザ表示と同様に、各受講者のユーザ色(分類)情報表示欄691に、色が表示されていると共に、各受講者の色・幅表示欄693に、現在設定されているストロークの色及び線幅が表示されている。
【0093】
(2)投影描画アプリケーションウィンドウ
図17は、比較一覧表示ボタン54及び画像選定投影モードメニュー90Eが選択された場合の投影描画アプリケーションウィンドウWyによる比較一覧表示の一例を示す。以後では、図16に示す非投影描画アプリケーションウィンドウWxと同様の部分については適宜同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0094】
集約処理手段24は、操作者によって比較一覧表示ボタン54が選択された場合に、投影描画アプリケーションウィンドウWyのユーザストローク情報表示領域50に、所定の受講者のユーザストローク情報に基づくストローク画像を縮小表示したサムネイル202B〜202E(202)を同時に並べて一覧表示させる。このとき、図17に示すように、集約処理手段24は、非投影描画アプリケーションウィンドウWxと異なり、ストローク量Lsが所定ストローク量Lsth以下のストローク画像を投影描画アプリケーションウィンドウWyでは非表示にする。具体的には、集約処理手段24は、受講者「太郎」に対応するストローク画像(即ち、図16のサムネイル202A)のストローク量Lsが所定ストローク量Lsth以下であることから、受講者「太郎」の解答は講師が評価できる程度に記載されていないと判断し、当該ストローク画像を非表示にする。一方、受講者「次郎」、「三郎」、「四郎」、「五郎」にそれぞれ対応するストローク画像のストローク量Lsは所定ストローク量Lsthよりも大きいことから、集約処理手段24は、これらのストローク画像に対応するサムネイル201B〜201Eを投影描画アプリケーションウィンドウWy上に表示させる。
【0095】
なお、1人のユーザにつき複数の解答用紙5にわたって解答が記入され、その結果、一人のユーザにつき複数のストローク画像が対応する場合には、集約処理手段24は、ユーザごとにストローク量Lsを算出し、所定ストローク量Lsthと比較する。具体的には、集約処理手段24は、各ユーザについて、当該ユーザの各ストローク画像のストローク量Lsを合算し、その合算値が所定ストローク量Lsth以下であるか否か判定する。そして、集約処理手段24は、選択ユーザ表示又は比較一覧表示のいずれの場合であっても、上述の合算値が所定ストローク量Lsth以上の場合には、投影描画アプリケーションウィンドウWyに当該ユーザの全てのストローク画像を表示する。
【0096】
[第1実施形態による作用効果]
以上説明した第1実施形態の電子ペンシステム10によれば、集約装置2は、スクリーン6に投影表示される投影描画アプリケーションウィンドウWy上では、ストローク量Lsが所定ストローク量Lsth以下であるストローク画像を非表示にする。このようにすることで、集約装置2は、各受講者の解答内容に相当するストローク画像のうち、講師が評価(講評)できる程度に記載されていない解答内容に相当するストローク画像を除外したストローク画像を、スクリーン6上に表示させることができる。従って、集約装置2は、授業などに必要なストローク画像のみをスクリーン6上に表示させ、表示の無駄を省くことができる。
【0097】
また、集約装置2は、スクリーン6に投影表示させない非投影描画アプリケーションウィンドウWxと、スクリーン6に投影表示させる投影描画アプリケーションウィンドウWyとの両方を表示する。一般に、講師である集約装置2の操作者は、スクリーン6上に投影表示されない解答内容も含めて全ての受講者の解答内容を把握しておく必要がある場合がある。第1実施形態によれば、操作者は、スクリーン6上に投影表示されない解答内容であっても、集約装置2の画面上で容易に把握することができる。
【0098】
[第1実施形態の変形例]
次に、上記した第1実施形態の変形例について説明する。なお、以下で示す変形例は適宜組み合わせて実施することができる。
【0099】
(変形例1)
集約処理手段24は、ストローク量Lsが所定ストローク量Lsth以下であるストローク画像を投影描画アプリケーションウィンドウWy上で非表示にした。これに代えて、またはこれに加えて、集約処理手段24は、各ストローク画像について、当該ストローク画像を構成する全ストロークを電子ペン1により記入するのに要したペンダウンの時間(「ストローク時間Ts」とも呼ぶ。)を算出する。そして、集約処理手段24は、ストローク時間Tsが所定の閾値(「所定ストローク時間Tsth」とも呼ぶ。)以下である場合に、当該ストローク画像を投影描画アプリケーションウィンドウWy上で非表示にしてもよい。所定ストローク時間Tsthは、解答として講師が評価(講評)できないと判断されるストローク時間Tsに設定され、例えば15秒に設定される。
【0100】
従って、変形例1によれば、集約処理手段24は、ストローク画像を構成する各ストロークについて、ユーザストローク情報の時刻情報に基づきペンダウンの時間幅を特定し、これらの時間幅の合算値をストローク時間Tsと定める。そして、集約処理手段24は、ストローク量Lsが所定ストローク量Lsth以下、又は/及び、ストローク時間Tsが所定ストローク時間Tsth以下のストローク画像を、投影描画アプリケーションウィンドウWy内で非表示にする。この態様によっても、好適に、電子ペンシステム10は、各受講生に参考となる解答内容のみをスクリーン6に表示することができる。
【0101】
(変形例2)
集約装置2は、投影描画アプリケーションウィンドウWy上で非表示のストローク画像であっても、当該ストローク画像を表示させる旨の入力を検知した場合には、投影描画アプリケーションウィンドウWy上に当該ストローク画像を表示させてもよい。これについて、図18を参照して説明する。
【0102】
図18は、変形例に係る表示手段26による表示画面を示す。図18に示すように、サムネイル202Aは、非投影描画アプリケーションウィンドウWxにのみ表示され、投影描画アプリケーションウィンドウWyでは表示されていない。そして、操作者は、サムネイル202Aをスクリーン6上に表示させるため、マウスのカーソル249をサムネイル202Aに合わせて投影描画アプリケーションウィンドウWyのユーザストローク情報表示領域50へドラッグアンドドロップを行う。この場合、集約装置2の集約処理手段24は、サムネイル202Aが投影描画アプリケーションウィンドウWyのユーザストローク情報表示領域50へドラッグアンドドロップされたことを検知し、当該サムネイル202Aを投影描画アプリケーションウィンドウWy上に表示させる。これにより、サムネイル202Aは、スクリーン6に表示される。このように、集約処理手段24は、本発明の「ストローク画像指定入力手段」の一例である。
【0103】
このように、本変形例によれば、集約装置2は、投影描画アプリケーションウィンドウWy上で非表示になっているストローク画像であっても、非投影描画アプリケーションウィンドウWxから任意のストローク画像を指定させて、投影描画アプリケーションウィンドウWy上に表示させることができる。なお、集約装置2は、上述の例に代えて、操作者が所望のストローク画像上にマウスのカーソルを合わせて右クリックし、これにより表示される所定のメニューを選択した場合、当該ストローク画像を投影描画アプリケーションウィンドウWy上に表示させてもよい。
【0104】
(変形例3)
所定ストローク量Lsthは、予め定められた固定値に限らず、操作者により指定されてもよい。図19は、本変形例に係るファイルメニュー90の概要図である。図19に示すように、画像選定投影モードメニュー90Eがマウスのカーソル249により選択された場合、集約処理手段24は、さらに所定ストローク量Lsthを定めるための閾値決定メニュー90Ea〜90Ecを表示する。閾値決定メニュー90Eaは、所定ストローク量Lsthを大きい値(例えば50ストローク数)に設定するための選択メニューである。閾値決定メニュー90Ebは、所定ストローク量Lsthを標準値(例えば20ストローク数)に設定するための選択メニューである。閾値決定メニュー90Ecは、所定ストローク量Lsthを小さい値(例えば5ストローク数)に設定するための選択メニューである。そして、集約処理手段24は、選択された閾値決定メニュー90Ea〜90Ecに従い、所定ストローク量Lsthを定める。このように、集約処理手段24は、本発明の「閾値指定入力手段」の一例である。このようにすることで、電子ペンシステム10は、解答用紙5に記載する内容等に応じて、柔軟に所定ストローク量Lsthを操作者に決定させることができる。なお、変形例1と本変形例3を組み合わせた場合であっても、これと同様に、集約装置2は、ファイルメニュー90から所定ストローク時間Tsthを操作者に指定させてもよい。あるいは、所定ストローク量Lsthないし所定ストローク時間Tsthの数値を入力して設定できるようにしてもよい。
【0105】
(変形例4)
集約装置2は、解答用紙5ごとにストローク画像を生成したが、本発明が適用可能な方法はこれに限定されない。これに代えて、集約装置2は、問題に対する解答ごとにストローク画像を生成してもよい。
【0106】
図20は、変形例に係る解答用紙5Xの上面図を示す。図20に示すように、受講者ごとに複数枚の解答用紙5Xが一組用意され、各解答用紙5Xには、各問題1〜4に対する解答を記入する問題別解答記入欄501〜504が設けられている。そして、各問題別解答記入欄501〜504には異なるドットパターンが印刷される。集約装置2の記憶手段25は、各問題別解答記入欄501〜504の問題番号と、各問題別解答記入欄501〜504に重畳して印刷されるドットパターンが示す位置座標とを予め関連付けて記憶する。
【0107】
そして、集約装置2は、比較一覧表示や選択ユーザ表示では、各問題別解答記入欄501〜504ごとにストローク画像を生成し、表示する。このとき、集約装置2は、投影描画アプリケーションウィンドウWy上には、ストローク量Lsが所定ストローク量Lsth以上となるストローク画像のみを表示する。また、好適には、集約装置2は、問題番号を指定する入力があった場合、指定された問題番号に対応するストローク画像のみを表示してもよい。
【0108】
また、他の例では、集約処理手段24は、操作者によって設定された時間帯に記入されたストロークを再現したストローク画像を、比較一覧表示や選択ユーザ表示において表示してもよい。この場合、集約処理手段24は、操作者によって設定された時間帯に属する時刻情報を有するユーザストローク情報のみに基づきストローク画像を生成する。そして、集約処理手段24は、ストローク量Lsが所定ストローク量Lsthより大きいストローク画像のみ、投影描画アプリケーションウィンドウWyに表示する。この場合、集約処理手段24は、本発明の「切り出し時間帯設定手段」として機能する。
【0109】
さらに別の例では、集約装置2は、各受講者についてグループ分けの設定がなされており、定められたグループごとに解答用紙5を共用する場合には、設定されたグループごとにストローク画像を生成し、当該ストローク画像を比較一覧表示や選択ユーザ表示において表示してもよい。この場合であっても、集約処理手段24は、ストローク量Lsが所定ストローク量Lsthより大きいストローク画像のみ、投影描画アプリケーションウィンドウWyに表示する。
【0110】
(変形例5)
図1に示すプロジェクタは、スクリーン6の正面へ向けて光を出射するフロントプロジェクタであったが、これに代えて、スクリーン6の背面へ向けて光を出射するリアプロジェクタであってもよい。また、電子ペンシステム10は、プロジェクタ4及びスクリーン6を有する代わりに、液晶型やプラズマ型などの大型ディスプレイと電気的に接続し、当該大型ディスプレイに対して、表示手段26による表示から非投影描画アプリケーションウィンドウWxの表示を除いた画像信号を送信してもよい。これによっても、好適に、各受講者は、大型ディスプレイ上において、記入内容とその記入者とを合わせて認識することができる。
【0111】
(変形例6)
第1実施形態では、集約装置2は、非投影描画アプリケーションウィンドウWx及び投影描画アプリケーションウィンドウWyを表示手段26に表示させた。これに代えて、集約装置2は、表示手段26上では投影描画アプリケーションウィンドウWyを表示しなくてもよい。この場合、集約装置2は、表示手段26上の非投影描画アプリケーションウィンドウWxに表示されたストローク画像のうちストローク量Lsが所定ストローク量Lsth以下のストローク画像を削除した表示に相当する画像信号をプロジェクタ4に送信する。これによっても、上述の第1実施形態と同様に、電子ペンシステム10は、各受講生に参考となる解答内容のみをスクリーン6に表示し、かつ、全ての受講生の解答内容を集約装置2の操作者に把握させることができる。
【0112】
(変形例7)
電子ペンシステム10は、集約装置2及びプロジェクタ4と電気的に接続したコンピュータ装置をさらに備え、当該コンピュータ装置が各ストローク画像のストローク量Lsが所定ストローク量Lsth以下か否かを判定してもよい。この場合、コンピュータ装置は、集約装置2から受信したユーザストローク情報に基づき、ストローク量Lsが所定ストローク量Lsthより大きいストローク画像を特定する。そして、コンピュータ装置は、当該ストローク画像から投影描画アプリケーションウィンドウWyに相当する画像信号を生成し、当該画像信号をプロジェクタ4に送信してもよい。これによっても、上述の第1実施形態と同様に、電子ペンシステム10は、各受講生に参考となる解答内容のみをスクリーン6に表示することができる。
【0113】
(変形例8)
集約装置2は、電子ペン1からBluetooth(登録商標)等の無線通信方式により記入情報を受信し、当該記入情報に基づくユーザストローク情報を用いて所定の表示を行った。しかし、本発明が適用可能な方法は、これに限定されない。
【0114】
これに代えて、例えば、電子ペンシステム10は、電子ペン1に代えて、筆記中にペン先から赤外線(光)と超音波(音)を同時に発信するデジタルペンを備えてもよい。この場合、集約装置2は、当該デジタルペンから赤外線及び超音波を受信し、赤外線を受信してから超音波を受信するまでの時間に基づきペン先の動きを割り出してユーザストローク情報を生成し、当該ユーザストローク情報に基づき所定の表示を行ってもよい。
【0115】
他の例では、各受講者には、iPad(登録商標)などのタッチパネルを備えるタブレットPCが配布され、当該タブレットPCのタッチパネル上で描かれたストロークの情報をタブレットPCが集約装置2へ送信してもよい。この場合、集約装置2は、タブレットPCから受信したストロークの情報に基づきユーザストローク情報を生成及び保存し、当該ユーザストローク情報に基づき表示を行う。
【0116】
(変形例9)
上記した実施形態では、電子ペン、ドットパターン(コード化パターン)、記入情報に、アノト方式を用いていたが、アノト方式を用いることに限定はされない。
【0117】
<第2実施形態>
第2実施形態では、集約装置2は、非投影描画アプリケーションウィンドウWx及び投影描画アプリケーションウィンドウWyの各ユーザストローク情報表示領域50に相当する表示を、タブにより切り替え可能な描画アプリケーションウィンドウ(「タブ式描画アプリケーションウィンドウWt」とも呼ぶ。)を表示する点で、第1実施形態と異なる。その他、第1実施形態と同様の部分については、同一の符号を付し、適宜その説明を省略する。
【0118】
[選択ユーザ表示機能]
まず、図21〜図23を参照して、選択ユーザ表示ボタン53及び画像選定投影モードメニュー90Eが選択された場合の選択ユーザ表示について説明する。
【0119】
図21、22は、選択ユーザ表示ボタン53及び画像選定投影モードメニュー90Eが選択された場合のタブ式描画アプリケーションウィンドウWtによる選択ユーザ表示の一例を示す。図21、22に示すように、タブ式描画アプリケーションウィンドウWtは、スクリーン6に投影表示されないユーザストローク情報表示領域50Xを表示するために選択される非投影タブ500Xと、スクリーン6に投影表示されるユーザストローク情報表示領域50Yを表示するために選択される投影タブ500Yとを備える。図21は、非投影タブ500Xが選択された状態のタブ式描画アプリケーションウィンドウWtを示し、図22は、投影タブ500Yが選択された状態のタブ式描画アプリケーションウィンドウWtを示す。
【0120】
図21に示すように、ユーザストローク情報表示領域50Xは、選択ユーザ表示では、第1実施形態の非投影描画アプリケーションウィンドウWxのユーザストローク情報表示領域50(図14参照)と同様の表示を行う。即ち、集約処理手段24は、ユーザストローク情報表示領域50Xの上部エリアに受講者「四郎」に対応する拡大画像200を表示させ、ユーザストローク情報表示領域50Xの下部エリアに他の全ての受講者(「太郎」、「次郎」、「三郎」、「五郎」)に対応するサムネイル201を同時に並べて一覧表示させる。
【0121】
一方、図22に示すように、投影タブ500Y上にカーソルを合わせてマウスがクリックされた場合、タブ式描画アプリケーションウィンドウWtでは、スクリーン6に表示されるユーザストローク情報表示領域50Yが表示される。ここで、選択ユーザ表示におけるユーザストローク情報表示領域50Yは、第1実施形態の投影描画アプリケーションウィンドウWyの選択ユーザ表示におけるユーザストローク情報表示領域50(図15参照)と同様の表示を行う。即ち、集約処理手段24は、受講者「太郎」に対応するストローク画像のストローク量Lsが所定ストローク量Lsth以下であることから、講師が評価できる程度に解答が記載されていないと判断し、図21に示すサムネイル201Aをユーザストローク情報表示領域50Y上で非表示にする。一方、集約処理手段24は、拡大画像200D及びサムネイル201B〜201Eを、ストローク情報表示領域50Xと同様に、ユーザストローク情報表示領域50Yに表示する。
【0122】
図23は、プロジェクタ4からスクリーン6に投影表示されたタブ式描画アプリケーションウィンドウWtの選択ユーザ表示時の表示例である。図23に示すように、スクリーン6上のタブ式描画アプリケーションウィンドウWtでは、非投影タブ500X及びユーザストローク情報表示領域50Xが常に非表示となる。言い換えると、集約処理手段24は、表示手段26上で非投影タブ500X又は投影タブ500Yのいずれが選択されているかに関わらず、スクリーン6上のタブ式描画アプリケーションウィンドウWtではユーザストローク情報表示領域50Yが表示されるように、プロジェクタ4に対し画像信号を送信する。なお、集約処理手段24は、プロジェクタ4からスクリーン6に投影表示させ画像には、投影タブ500Yを表示しないようにしてもよい。
【0123】
[比較一覧表示機能]
次に、図24〜図26を参照して、比較一覧表示ボタン54及び画像選定投影モードメニュー90Eが選択された場合の比較一覧表示機能について説明する。
【0124】
図24、25は、比較一覧表示ボタン54及び画像選定投影モードメニュー90Eが選択された場合のタブ式描画アプリケーションウィンドウWtによる比較一覧表示の一例を示す。図24、25に示すように、比較一覧表示におけるタブ式描画アプリケーションウィンドウWtは、選択ユーザ表示と同様に、ユーザストローク情報表示領域50Xを表示するために選択される非投影タブ500Xと、ユーザストローク情報表示領域50Yを表示するために選択される投影タブ500Yとを備える。図24は、非投影タブ500Xが選択された状態を示すタブ式描画アプリケーションウィンドウWtを示し、図25は、投影タブ500Yが選択された状態を示すタブ式描画アプリケーションウィンドウWtを示す。
【0125】
そして、図24に示すように、比較一覧表示におけるユーザストローク情報表示領域50Xは、第1実施形態の非投影描画アプリケーションウィンドウWxの比較一覧表示におけるユーザストローク情報表示領域50(図16参照)と同様の表示を行う。即ち、この場合、集約処理手段24は、全受講者の各々のユーザストローク情報に基づくストローク画像を縮小表示したサムネイル202A〜202E(202)を同時に並べてユーザストローク情報表示領域50X上に一覧表示させる。
【0126】
一方、図25に示すように、比較一覧表示におけるユーザストローク情報表示領域50Yは、第1実施形態の投影描画アプリケーションウィンドウWyの比較一覧表示におけるユーザストローク情報表示領域50(図17参照)と同様の表示を行う。具体的には、集約処理手段24は、受講者「太郎」に対応するストローク画像のストローク量Lsが所定ストローク量Lsth以下であることから、講師が評価できる程度に解答が十分に記載されていないと判断し、図24のサムネイル202Aに相当するストローク画像を非表示にする。一方、受講者「次郎」、「三郎」、「四郎」、「五郎」にそれぞれ対応するストローク画像のストローク量Lsは所定ストローク量Lsthよりも大きいことから、集約処理手段24は、これらのストローク画像に対応するサムネイル201B〜201Eをユーザストローク情報表示領域50Y上に表示させる。
【0127】
図26は、スクリーン6に投影表示された比較一覧表示に係るタブ式描画アプリケーションウィンドウWtの表示例である。図26に示すように、スクリーン6上では、比較一覧表示に係るタブ式描画アプリケーションウィンドウWtは、選択ユーザ表示と同様、非投影タブ500X及びユーザストローク情報表示領域50Xが常に非表示となる。言い換えると、集約処理手段24は、表示手段26上で非投影タブ500X及び投影タブ500Yのいずれが選択されているかに関わらず、スクリーン6上のタブ式描画アプリケーションウィンドウWtではユーザストローク情報表示領域50Yが表示されるように、プロジェクタ4に対し画像信号を送信する。なお、集約処理手段24は、プロジェクタ4からスクリーン6に投影表示させ画像には、投影タブ500Yを表示しないようにしてもよい。
【0128】
第2実施形態において、ユーザストローク情報表示領域50Xは、本発明における「第1表示画像」の一例であり、ユーザストローク情報表示領域50Yは、本発明における「第2表示画像」の一例である。
【0129】
[第2実施形態による作用効果]
以上説明した第2実施形態の電子ペンシステム10によれば、集約装置2は、スクリーン6上では投影表示されないユーザストローク情報表示領域50Xと、スクリーン6上で投影表示されるユーザストローク情報表示領域50Yとを一つのタブ式描画アプリケーションウィンドウWtにより表示する。そして、タブ式描画アプリケーションウィンドウWtは、ユーザストローク情報表示領域50Xへ表示を切り替えるための非投影タブ500Xと、ユーザストローク情報表示領域50Yへ表示を切り替えるための投影タブ500Yとを備える。これにより、電子ペンシステム10は、スクリーン6へ投影させる表示と、スクリーン6へ投影させない表示との両方を、同一ウィンドウにより容易に操作者に閲覧させることができる。
【0130】
[第2実施形態の変形例]
次に、第2実施形態の変形例について説明する。第2実施形態では、第1実施形態の変形例1〜9及び以下に述べる変形例10を任意に組み合わせて適用可能である。
(変形例10)
図23及び図26に示すスクリーン6上に投影されたタブ式描画アプリケーションウィンドウでは、投影タブ500Yが表示されていた。これに代えて、集約処理手段24は、スクリーン6上ではタブ表示がなされないように、プロジェクタ4に画像信号を送信してもよい。具体的には、本変形例の場合、集約処理手段24は、選択ユーザ表示では、図23に示す表示に代えて、図15に示す選択ユーザ表示の投影描画アプリケーションウィンドウWyに相当する画像信号をプロジェクタ4に送信する。また、集約処理手段24は、比較一覧表示では、図26に示す表示に代えて、図17に示す比較一覧表示の投影描画アプリケーションウィンドウWyに相当する画像信号をプロジェクタ4に送信する。
【符号の説明】
【0131】
1(1A〜1E)…電子ペン
2…集約装置
3…転送装置
4…プロジェクタ
5(5A〜5E、5X)…解答用紙
6…スクリーン
7…カラーパレット用紙
10…電子ペンシステム
20…範囲指定手段
21…入力手段
22…集約個別受信手段
23…集約転送受信手段
24…集約処理手段
25…記憶手段
26…表示手段
27…送信手段
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子ペンによって記入された手書きストロークを表示するコンピュータ装置、当該コンピュータ装置を含む電子ペンシステム、及びそのコンピュータ装置によって実行されるプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、記入した情報を電子化する電子ペンが開発されており、その代表的なものとしてスウェーデンのAnoto社が開発した「アノトペン(Anoto pen)」が知られている。アノトペンは、所定のドットパターンが印刷された専用紙とともに使用される。アノトペンは、ペン先部に、文字等を書くための通常のインクカートリッジに加えて、専用紙に印刷されたドットパターンを撮像するための小型カメラと、撮像したドットパターンから専用紙における位置座標を演算するプロセッサと、演算された位置座標等を外部機器へ送信するデータ通信ユニットとを搭載している。ユーザが専用紙上にアノトペンで文字等を書いたり、専用紙上に図案化されている画像にチェックマークを記入したりすると、ペンの移動に伴って小型カメラが専用紙に印刷されたドットパターンを撮像し、プロセッサによって演算された連続する位置座標から、ユーザが書き込んだ文字、画像などの記入情報が認識される。そして、この記入情報が、データ通信ユニットによりアノトペンから近くのパーソナルコンピュータや携帯電話などのコンピュータ装置に送信される(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献2には、ドットパターンに対向する電子ペンの角度に起因するドットの画像上の配列を補正する回転補正処理機能が記載されている。特許文献3には、電子ペンを用いた協働学習システムにおいて、電子ペンで色・線幅選択パレット用紙にタップすると、コンピュータ上に表示されるストロークの色や線幅を変更する技術が開示されている。特許文献4には、電子ペンを用いた協働学習システムにおいて、表示画面で任意の位置・大きさの範囲を指定すると、各解答用紙における同じ範囲を並べて一覧表示する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3872498号公報
【特許文献2】特表2003−529853号公報
【特許文献3】特開2009−251925号公報
【特許文献4】特開2009−276479号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
電子ペン等を用いた協働学習システムなどで、各受講者が解答用紙に記入した解答内容を並べて大型スクリーン等に表示させ、各解答内容を全員に閲覧させながら授業を行う場合、殆どストロークが記入されていない解答内容は、講師が授業で評価やコメントをすることができないため、表示に無駄が生じていた。そこで、本発明は、ストロークが描かれたストローク画像の一覧を表示する際に、不要なストローク画像の表示を抑制することが可能なコンピュータ装置、電子ペンシステム、及びプログラムを提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るコンピュータ装置は、第1表示手段により表示され、手書きストロークを含むストローク画像の一覧を表示した第1表示画像に基づき、前記第1表示手段よりも表示面積が大きい第2表示手段に表示させる第2表示画像を生成するコンピュータ装置であって、前記第1表示画像の前記一覧にあるストローク画像のうち、前記手書きストロークのストローク量が所定ストローク量以下、又は/及び、前記手書きストロークを描くのに要したストローク時間が所定ストローク時間以下であるストローク画像を非表示とした前記第2表示画像を生成する表示制御手段を備える。
【0007】
この態様により、コンピュータ装置は、第1表示画像に一覧表示されたストローク画像のうち、手書きストロークのストローク量が所定ストローク量以下、又は/及び、手書きストロークを描くのに要したストローク時間が所定ストローク時間以下であるストローク画像を非表示とした第2表示画像を生成する。このようにすることで、コンピュータ装置は、第1表示手段に表示されたストローク画像の一覧から、講師等がコメント等をするのに十分ではないストローク画像を除外して、これらを第1表示手段よりも表示面積が大きい第2表示手段に表示させることができる。従って、コンピュータ装置は、授業などに必要なストローク画像のみを第2表示手段に表示させ、表示の無駄を省くことができる。
【0008】
上記コンピュータ装置の一態様では、前記コンピュータ装置は、前記第1表示手段を備え、前記表示制御手段は、前記第1表示画像と前記第2表示画像とをそれぞれ別のウィンドウ表示にして前記第1表示手段に表示させる。この態様により、コンピュータ装置は、第1表示手段にのみ表示される第1表示画像と、第2表示手段に表示される第2表示画像との両方を操作者に閲覧させることができる。従って、操作者は、ストローク量が所定ストローク量以下、又は/及び、ストローク時間が所定ストローク時間以下であるストローク画像についても、コンピュータ装置の画面上で容易に把握することができる。
【0009】
上記コンピュータ装置の他の一態様では、前記コンピュータ装置は、前記第1表示手段を備え、前記表示制御手段は、前記第1表示画像と前記第2表示画像とを同一のウィンドウにより前記第1表示手段に表示させ、前記ウィンドウは、前記第1表示画像へ表示を切り替えるタブと、前記第2表示画像へ表示を切り替えるタブとを備える。この態様によっても、コンピュータ装置は、第1表示手段にのみ表示される第1表示画像と、第2表示手段に表示される第2表示画像との両方を、同一ウィンドウにより容易に操作者に閲覧させることができる。また、操作者は、ストローク量が所定ストローク量以下、又は/及び、ストローク時間が所定ストローク時間以下であるストローク画像についても、コンピュータ装置の画面上で容易に把握することができる。
【0010】
上記コンピュータ装置の他の一態様では、前記第2表示画像中に表示するストローク画像を指定する入力を検知するストローク画像指定入力手段をさらに備え、前記表示制御手段は、前記ストローク画像指定入力手段が前記入力を検知した場合、当該入力により指定されたストローク画像を、当該ストローク画像の前記ストローク量が所定ストローク量以下、又は/及び、前記ストローク時間が所定ストローク時間以下であっても、前記第2表示画像中に表示する。このようにすることで、操作者は、コンピュータ装置が第2表示画像から自動的に排除したストローク画像についても、必要に応じて第2表示画像中に表示させることができ、利便性が向上する。
【0011】
上記コンピュータ装置の他の一態様では、前記所定ストローク量、又は/及び、前記所定ストローク時間を指定する入力を検知する閾値指定入力手段をさらに備え、前記表示制御手段は、前記入力に基づき、前記所定ストローク量、又は/及び、前記所定ストローク時間を設定する。このようにすることで、操作者は、ストローク画像を第2表示画像に表示させるか否かを決定するための閾値となる所定ストローク量等を、記入内容等に応じて柔軟に指定することができる。
【0012】
上記コンピュータ装置の他の一態様では、前記第2表示手段は、画像信号に基づく光を出射するプロジェクタ及び当該プロジェクタから前記光が照射されるスクリーンであり、前記表示制御手段が生成した第2表示画像を含む画像信号を前記プロジェクタに送信する送信手段をさらに備える。この態様により、コンピュータ装置は、スクリーン上に第2表示画像を表示させて、第2表示画像を各受講者に閲覧させることができる。
【0013】
上記コンピュータ装置の他の一態様では、前記第2表示手段は、前記第1表示手段よりも表示面積が大きいディスプレイであり、前記表示制御手段が生成した第2表示画像を含む画像信号を前記ディスプレイに送信する送信手段をさらに備える。この態様によっても、コンピュータ装置は、ディスプレイ上にて第2表示画像を各受講者に閲覧させることができる。
【0014】
上記コンピュータ装置の他の一態様では、前記ストローク画像は、記入者ごと又は各記入者が割当てられるグループごとに記入された手書きストロークに基づき生成される。この態様であっても、コンピュータ装置は、授業などに必要なストローク画像のみを第2表示手段に表示させ、表示の無駄を省くことができる。
【0015】
本発明に係る電子ペンシステムは、コード化パターンを読み取り、前記コード化パターンに応じた記入情報を生成する複数の電子ペンと、前記電子ペンにより読み取り可能なコード化パターンが印刷され、各記入者が前記電子ペンによって手書きストロークを記入する複数の記入用紙と、前記電子ペンから前記記入情報を受信する請求項1乃至8のいずれか一項に記載のコンピュータ装置と、を備える電子ペンシステムであって、前記コンピュータ装置は、前記電子ペンから受信した記入情報に基づき、前記手書きストロークを再現したストローク画像を生成するストローク画像生成手段を備える。
【0016】
この態様により、電子ペンシステムは、コード化パターンを読み取り、記入情報を生成する電子ペンと、コード化パターンが印刷された記入用紙と、上述した各態様に係るコンピュータ装置とを備える。コンピュータ装置は、電子ペンから受信した記入情報に基づき手書きストロークを再現したストローク画像を生成する。そして、コンピュータ装置は、第1表示画像の一覧にあるストローク画像のうち、ストローク量が所定ストローク量以下、又は/及び、ストローク時間が所定ストローク時間以下であるストローク画像を非表示とした第2表示画像を生成する。このようにすることで、電子ペンシステムは、第1表示手段に表示されたストローク画像の一覧から、講師等がコメント等をするのに十分ではないストローク画像を除外して、これらを第1表示手段よりも表示面積が大きい第2表示手段に表示させることができる。従って、コンピュータ装置は、授業などに必要なストローク画像のみを第2表示手段に表示させ、表示の無駄を省くことができる。
【0017】
上記電子ペンシステムの一態様では、前記コンピュータ装置のストローク画像生成手段は、前記電子ペンのペンIDと関連付けられたユーザIDごとに、前記電子ペンから受信した記入情報に基づき、前記ストローク画像を生成する。このようにすることで、第2表示手段の観察者は、どのユーザがどの筆跡の記入を行ったか把握することが可能となる。
【0018】
上記電子ペンシステムの他の一態様では、前記記入用紙には複数の問題に対する解答欄が設けられると共に、当該解答欄ごとに異なるコード化パターンが印刷され、前記コンピュータ装置のストローク画像生成手段は、前記電子ペンから受信した記入情報に基づき前記手書きストロークを再現したストローク画像を、前記手書きストロークが記入された解答欄ごとに生成する。この態様により、記入用紙が複数の問題に対する解答欄が印刷された解答用紙であった場合にも、電子ペンシステムは、各問題に対する解答ごとに電子ペンによるストロークを抽出したストローク画像を生成し、第1又は/及び第2表示手段に表示させることができる。
【0019】
上記電子ペンシステムの他の一態様では、前記コンピュータ装置は、前記記入用紙に記入された手書きストロークの中で表示すべき手書きストロークを切り出すための切り出し時間帯を設定する切り出し時間帯設定手段を備え、前記コンピュータ装置のストローク画像生成手段は、前記切り出し時間帯設定手段によって設定された切り出し時間帯内に記入された手書きストロークを再現したストローク画像を生成する。この態様により、電子ペンシステムは、設定された切り出し時間帯ごとにストロークを抽出してストローク画像を生成し、第1又は/及び第2表示手段に表示させることができる。
【0020】
本発明に係るプログラムは、第1表示手段により表示され、手書きストロークを含むストローク画像の一覧を表示した第1表示画像に基づき、前記第1表示手段よりも表示面積が大きい第2表示手段に表示させる第2表示画像を生成するコンピュータ装置に搭載され実行されるプログラムであって、前記第1表示画像の前記一覧にあるストローク画像のうち、前記手書きストロークのストローク量が所定ストローク量以下、又は/及び、前記手書きストロークを描くのに要したストローク時間が所定ストローク時間以下であるストローク画像を非表示とした前記第2表示画像を生成する表示制御手段として前記コンピュータ装置を機能させる。
【0021】
上記プログラムの一態様では、前記コンピュータ装置は、前記第1表示手段を備え、前記表示制御手段は、前記第1表示画像と前記第2表示画像とをそれぞれ別のウィンドウ表示にして前記第1表示手段に表示させる。
【0022】
上記プログラムの他の一態様では、前記コンピュータ装置は、前記第1表示手段を備え、前記表示制御手段は、前記第1表示画像と前記第2表示画像とを同一のウィンドウにより前記第1表示手段に表示させ、前記ウィンドウは、前記第1表示画像へ表示を切り替えるタブと、前記第2表示画像へ表示を切り替えるタブとを備える。
【0023】
上記プログラムの他の一態様では、前記第2表示画像中に表示するストローク画像を指定する入力を検知するストローク画像指定入力手段として前記コンピュータ装置をさらに機能させ、前記表示制御手段は、前記ストローク画像指定入力手段が前記入力を検知した場合、当該入力により指定されたストローク画像を、当該ストローク画像の前記ストローク量が所定ストローク量以下、又は/及び、前記ストローク時間が所定ストローク時間以下であっても、前記第2表示画像中に表示する。
【0024】
上記プログラムの他の一態様では、前記所定ストローク量、又は/及び、前記所定ストローク時間を指定する入力を検知する閾値指定入力手段として前記コンピュータ装置をさらに機能させ、前記表示制御手段は、前記入力に基づき、前記所定ストローク量、又は/及び、前記所定ストローク時間を設定する。
【0025】
上記プログラムの他の一態様では、前記第2表示手段は、画像信号に基づく光を出射するプロジェクタ及び当該プロジェクタから前記光が照射されるスクリーンであり、前記表示制御手段が生成した第2表示画像を含む画像信号を前記プロジェクタに送信する送信手段として前記コンピュータ装置をさらに機能させる。
【0026】
上記プログラムの他の一態様では、前記第2表示手段は、前記第1表示手段よりも表示面積が大きいディスプレイであり、前記表示制御手段が生成した第2表示画像を含む画像信号を前記ディスプレイに送信する送信手段として前記コンピュータ装置をさらに機能させる。
【0027】
上記プログラムの他の一態様では、前記ストローク画像は、記入者ごと又は各記入者が割当てられるグループごとに記入された手書きストロークに基づき生成される。
【0028】
上記プログラムの他の一態様では、コード化パターンを読み取り、前記コード化パターンに応じた記入情報を生成する複数の電子ペンと、前記電子ペンにより読み取り可能なコード化パターンが印刷され、各記入者が前記電子ペンによって手書きストロークを記入する複数の記入用紙と、前記電子ペンから前記記入情報を受信する前記コンピュータ装置と、を備える電子ペンシステムの前記コンピュータ装置に搭載され実行されるプログラムであって、前記電子ペンから受信した記入情報に基づき、前記手書きストロークを再現したストローク画像を生成するストローク画像生成手段として前記コンピュータ装置をさらに機能させる。
【0029】
上記プログラムの他の一態様では、前記ストローク画像生成手段は、前記電子ペンのペンIDと関連付けられたユーザIDごとに、前記電子ペンから受信した記入情報に基づき、前記ストローク画像を生成する。
【0030】
上記プログラムの他の一態様では、前記記入用紙には複数の問題に対する解答欄が設けられると共に、当該解答欄ごとに異なるコード化パターンが印刷され、前記ストローク画像生成手段は、前記電子ペンから受信した記入情報に基づき前記手書きストロークを再現したストローク画像を、前記手書きストロークが記入された解答欄ごとに生成する。
【0031】
上記プログラムの他の一態様では、前記記入用紙に記入された手書きストロークの中で表示すべき手書きストロークを切り出すための切り出し時間帯を設定する切り出し時間帯設定手段として前記コンピュータ装置をさらに機能させ、前記ストローク画像生成手段は、前記切り出し時間帯設定手段によって設定された切り出し時間帯内に記入された手書きストロークを再現したストローク画像を生成する。
【0032】
これらのプログラムを実行することにより、上記のコンピュータ装置及び電子ペンシステムを実現することができる。
【発明の効果】
【0033】
本発明によれば、コンピュータ装置は、第1表示手段に表示されたストローク画像の一覧から、講師等がコメント等をするのに十分ではないストローク画像を除外して、これらを第1表示手段よりも表示面積が大きい第2表示手段に表示させることができる。従って、コンピュータ装置は、授業などに必要なストローク画像のみを第2表示手段に表示させ、表示の無駄を省くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本実施形態に係る電子ペンシステムのシステム構成図である。
【図2】電子ペンシステムで利用される解答用紙を示す図である。
【図3】電子ペンシステムで利用されるカラーパレット用紙を示す図である。
【図4】解答用紙、電子ペン、及び受講者の対応を説明するための図である。
【図5】ドットパターンにおけるドットの配置と変換される値との関係を示す説明図である。
【図6】(a)は、ドットパターンを模式的に示し、(b)は、それに対応する情報の例を示す図である。
【図7】電子ペンの構造を示す概略図である。
【図8】集約装置の機能ブロック図を含む電子ペンシステムのシステム構成図である。
【図9】集約装置に記憶された、ユーザIDとユーザ名とペンIDとの関係を示す図である。
【図10】集約装置に記憶された、ユーザエリアと線種IDと色及び線幅との関係を示す図である。
【図11】集約装置に記憶させる学習データのファイルの構造図である。
【図12】集約装置における描画アプリケーションウィンドウの表示例である。
【図13】集約装置における描画アプリケーションによる機能メニューの説明図であり、(A)はファイルメニューのプルダウンメニュー、(B)は表示メニューのプルダウンメニュー、(C)はツールメニューのプルダウンメニューを示す。
【図14】選択ユーザ表示ボタンが選択された場合の非投影描画アプリケーションウィンドウの表示例である。
【図15】選択ユーザ表示ボタンが選択された場合の投影描画アプリケーションウィンドウの表示例である。
【図16】比較一覧表示ボタンが選択された場合の非投影描画アプリケーションウィンドウの表示例である。
【図17】比較一覧表示ボタンが選択された場合の投影描画アプリケーションウィンドウの表示例である。
【図18】変形例における表示手段による表示画面を示す。
【図19】変形例におけるファイルメニューのプルダウンメニューを示す。
【図20】変形例における解答用紙の上面図を示す。
【図21】選択ユーザ表示ボタンが選択されたタブ式描画アプリケーションウィンドウにおいて、非投影タブが選択された状態を示す。
【図22】選択ユーザ表示ボタンが選択されたタブ式描画アプリケーションウィンドウにおいて、投影タブが選択された状態を示す。
【図23】選択ユーザ表示ボタンが選択された際の、スクリーン上に投影表示されたタブ式描画アプリケーションウィンドウを示す。
【図24】比較一覧表示ボタンが選択されたタブ式描画アプリケーションウィンドウにおいて、非投影タブが選択された状態を示す。
【図25】比較一覧表示ボタンが選択されたタブ式描画アプリケーションウィンドウにおいて、投影タブが選択された状態を示す。
【図26】比較一覧表示ボタンが選択された際の、スクリーン上に投影表示されたタブ式描画アプリケーションウィンドウを示す。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、図面を参照しながら、本発明に係るシステムの好適な実施形態について説明する。
【0036】
<第1実施形態>
[電子ペンシステムのシステム構成]
図1は、第1実施形態における電子ペンシステム10のシステム構成図である。図1に示すように、電子ペンシステム10は、各受講者(記入者)それぞれに配布される解答用紙(記入用紙)5A,5B,…(5)と、解答用紙5に解答(筆跡)を記入し、記入した情報を外部へBluetooth(登録商標)等の無線通信方式で送信するための電子ペン1A,1B,…(1)と、各電子ペン1から送信される記入情報を受信してディスプレイ(表示手段)に記入内容等を表示する集約装置(コンピュータ装置)2とを備える。
【0037】
なお、図1では、集約装置2は、電子ペン1A〜1Cから直接、記入情報を受信しているが、記入される解答用紙5が多いために記入情報を送信する電子ペン1の本数が多い場合や、受講者が解答する会場が離れている等により無線通信の範囲外となるような場合は、他の電子ペン1D、1E、…から送信される記入情報を中継して集約装置2へ転送するための転送装置3を設ける。このとき、転送装置3から集約装置2へのデータの送信は、例えばLAN経由でTCP/IPの通信方式で行うとよい。各電子ペン1には、アノトペンを利用することができ、集約装置2には、ラップトップパソコンなどを利用することができ、転送装置3には、ラップトップパソコンやデータ転送専用のコンピュータなどを利用することができる。プロジェクタ4は、集約装置2から表示情報を受信して、集約装置2の画面をスクリーン6へ投影表示する装置である。
【0038】
また、本システム10では、電子ペン1で解答用紙5に記入するにあたって、集約装置2での記入した筆跡を表示する色及び線幅を特定するためのカラーパレット用紙(選択用紙)7が備えられている。なお、図1ではカラーパレット用紙7を1枚しか図示していないが、実際には、カラーパレット用紙7は複数枚存在し、各受講者それぞれに配布される。
【0039】
[解答用紙]
図2を参照して解答用紙(記入用紙)5について説明する。図2に示すように、受講者ごとに複数枚の解答用紙5が一組用意され、同じ組の解答用紙5には、それぞれ異なる座標範囲のドットパターン(コード化パターン)が印刷される。また、解答用紙5には、マス目が印刷されている。ドットパターンは、赤外線を吸収するカーボンを含んだインキにより印刷され、マス目は、赤外域に吸収性を持たないインキにより印刷される。なお、解答用紙5に、記入欄や問題や解答欄等を印刷しておいても良い。
【0040】
[カラーパレット用紙]
図3を参照してカラーパレット用紙7について説明する。カラーパレット用紙7の略全面に、電子ペン1によって読取可能なドットパターン(コード化パターン)が印刷され、その上に、ユーザエリア701〜706が規定されている。ユーザエリア701〜706は、電子ペン1によるストローク情報(筆跡)を集約装置2の表示手段26で表示する色及び線幅(表示態様)を選択するために用いられる。ユーザエリア701は、ストローク情報を集約装置2の表示手段26に黒色で表示するためのユーザエリアであり、「くろ」と印刷されている。ユーザエリア702は、ストローク情報を集約装置2の表示手段26に赤色で表示するためのユーザエリアであり、「あか」と印刷されている。ユーザエリア703は、ストローク情報を集約装置2の表示手段26に青色で表示するためのユーザエリアであり、「あお」と印刷されている。
【0041】
また、ユーザエリア704は、ストローク情報を集約装置2の表示手段26に0.3mmの線幅で表示するためのユーザエリアであり、「0.3mm」と印刷されている。ユーザエリア705は、ストローク情報を集約装置2の表示手段26に0.5mmの線幅で表示するためのユーザエリアであり、「0.5mm」と印刷されている。ユーザエリア706は、ストローク情報を集約装置2の表示手段26に1.0mmの線幅で表示するためのユーザエリアであり、「1.0mm」と印刷されている。カラーパレット用紙7に印刷されたドットパターンは、解答用紙5とは異なるドットパターンを有し、そのドットパターンは、赤外線を吸収するカーボンを含んだインキにより印刷されている。また、各ユーザエリア701〜706の枠や文字は、赤外域に吸収性を持たないインキにより印刷される。受講者等は、集約装置2の表示手段26に表示させるストローク情報(筆跡)の色や線幅を設定する際に、電子ペン1のペン先部103で所望のユーザエリアにタップする。
【0042】
[解答用紙、電子ペンと受講者の対応等]
解答用紙、電子ペンと受講者(記入者)の対応等については、本実施形態では、図4に示すように、受講者「太郎」が、電子ペン1Aを用いて解答用紙5Aに解答し、受講者「次郎」が、電子ペン1Bを用いて解答用紙5Bに解答し、受講者「三郎」が、電子ペン1Cを用いて解答用紙5Cに解答し、受講者「四郎」が、電子ペン1Dを用いて解答用紙5Dに解答し、受講者「五郎」が、電子ペン1Eを用いて解答用紙5Eに解答するものとする。また、講師(操作者)「花子」が、集約装置2を操作するものとする。
【0043】
[ドットパターン]
【0044】
次に、図5と図6を参照しながら、解答用紙5及びカラーパレット用紙7に印刷されたアノト方式のドットパターン(コード化パターン)について説明する。図5は、解答用紙5及びカラーパレット用紙7に印刷されたドットパターンのドットと、そのドットが変換される値との関係を説明する図である。図5に示すように、ドットパターンの各ドットは、その位置によって所定の値に対応付けられている。すなわち、ドットの位置を格子の基準位置(縦線及び横線の交差点)から上下左右のどの方向にシフトするかによって、各ドットは、0〜3の値に対応付けられている。また、各ドットの値は、さらに、X座標用の第1ビット値及びY座標用の第2ビット値に変換できる。このようにして対応付けられた情報の組み合わせにより、用紙上の位置座標が決定されるように構成されている。
【0045】
図6(a)は、あるドットパターンの配列を示している。図6(a)に示すように、縦横約2mmの範囲内に6×6個のドットが、用紙上のどの部分から6×6ドットを取っても、ユニークなパターンとなるように配置されている。これら36個のドットにより形成されるドットパターンは位置座標(例えば、そのドットパターンが解答用紙5上のどの位置にあるのか)を保持している。図6(b)は、図6(a)に示す各ドットを、格子の基準位置からのシフト方向によって、図5に示す規則性に基づいて、対応づけられた値に変換したものである。この変換は、ドットパターンの画像を撮影する電子ペン1によって行われる。
【0046】
[電子ペン]
次に、電子ペン1について図7を用いて説明する。図7は、電子ペン1の構造を示す概略図である。図7に示すように、電子ペン1は、その筐体101の内部に、インクカートリッジ104、LED105、CMOSカメラ106、圧力センサ107、CPU等により構成されるプロセッサ108、ROMやRAMといったメモリ109、リアルタイムクロック110、アンテナ等により構成される通信ユニット111、及びバッテリー112を備える。インクカートリッジ104の先端は、ペン先部103となっており、各受講者は、電子ペン1のペン先部103を、カラーパレット用紙7にタップしたり、解答用紙5に当接させてストローク(手書きストローク)を記入したりする。インクカートリッジ104のインクは、赤外線を吸収する材料(例えばカーボン)を含まないようにする。ここで、電子ペン1のペン先部103が用紙に接触することを「ペンダウン」と呼び、接触している(当接している)状態からペン先部103が離れることを「ペンアップ」と呼ぶ。電子ペン1のペンダウンからペンアップまでの間に記入される軌跡が1つのストロークとなり、文字や図形等は、1つ又は複数個のストロークからなる。
【0047】
バッテリー112は電子ペン1内の各部品に電力を供給するためのものであり、例えば電子ペン1のキャップ(図示せず)の脱着により電子ペン1自体の電源のオン/オフを行うよう構成させてもよい。リアルタイムクロック110は、現在時刻(タイムスタンプ)を示す時刻情報を発信し、プロセッサ108に供給する。圧力センサ107は、受講者が電子ペン1により解答用紙5に文字やマークを書いたりカラーパレット用紙7にタップしたりする際にペン先部103からインクカートリッジ104を通じて与えられる圧力、即ち筆圧を検出し、その値をプロセッサ108へ伝送する。
【0048】
プロセッサ108は、圧力センサ107から与えられる筆圧データに基づいて、LED105及びCMOSカメラ106のスイッチのオン/オフを切り替える。即ち、受講者が電子ペン1で解答用紙5に文字などを書くと、ペン先部103に筆圧がかかり、圧力センサ107によって所定値以上の筆圧が検出されたときに、プロセッサ108は、受講者が記入を開始したと判定して、LED105及びCMOSカメラ106を作動させる。そして、受講者が1つのストロークを記入し終えて電子ペン1を解答用紙5から離すと、圧力センサ107は、所定値以上の筆圧が検出されなくなることでペンアップを検出する。すると、通信ユニット111が、圧力センサ107により検出されたペンアップ情報とペンIDとを関連付けて、記入情報として集約装置2へ送信する。
【0049】
LED105とCMOSカメラ106は、電子ペン1のペン先部103付近に取り付けられており、筐体101におけるLED105及びCMOSカメラ106と対向する部分には、開口部102が形成されている。LED105は、解答用紙5及びカラーパレット用紙7上のペン先部103近傍に向けて赤外線を照明する。その領域は、ペン先部103が解答用紙5及びカラーパレット用紙7に接触する位置とはわずかにずれている。CMOSカメラ106には、赤外線を透過し赤外線以外を遮断する赤外線透過フィルタが設けられており、CMOSカメラ106は、LED105によって照明された領域内におけるドットパターンを撮影し、そのドットパターンの画像データをプロセッサ108に供給する。ここで、カーボンは赤外線を吸収するため、LED105によって照射された赤外線は、ドットに含まれるカーボンによって吸収される。そのため、ドットの部分は、赤外線の反射量が比較的少なく、ドット以外の部分は赤外線の反射量が比較的多い。CMOSカメラ106の撮影により、赤外線の反射量の違いから閾値を設けることによって、カーボンを含むドットの領域とそれ以外の領域を区別することができる。したがって、解答用紙5に記入欄などが印刷されていた場合でも、印刷したインクは赤外域に吸収性を持たないため、プロセッサ108は、ドットパターンを認識することができる。なお、CMOSカメラ106による撮影領域は、図6(a)に示すような約2mm×約2mmの大きさを含む範囲であり、CMOSカメラ106の撮影は毎秒50〜100回程度の定間隔で行われる。また、CMOSカメラ106は、ドットを鮮明に撮影するため、十分な被写界深度を有している。
【0050】
プロセッサ108は、受講者の記入が行われる間、CMOSカメラ106によって供給される画像データのドットパターンから、受講者が記入するストローク(筆跡)の解答用紙5上におけるX、Y座標(以後、単に「座標データ」または「座標情報」とも呼ぶ。)を連続的に演算していく。すなわち、プロセッサ108は、CMOSカメラ106によって供給される、図6(a)に示されるようなドットパターンの画像データを図6(b)に示すデータ配列に変換し、さらに、X座標ビット値・Y座標ビット値に変換して、そのデータ配列から所定の演算方法によりX、Y座標データを演算する。なお、プロセッサ108は、ドットパターンに対向する電子ペン1の角度に起因するドットの画像上の配列を補正する回転補正処理機能を備えており、座標演算に利用されている。そして、プロセッサ108は、リアルタイムクロック110から発信される現在時刻(タイムスタンプ:記入された時刻情報)、筆圧データ及びX、Y座標データを関連付ける。以後、これらの関連付けたデータを、まとめて「座標属性情報」と呼ぶ。なお、解答用紙5及びカラーパレット用紙7における6×6のドットパターンは、解答用紙5内及びカラーパレット用紙7内で重複することはないため、受講者が電子ペン1で文字等を記入すると、記入された位置が解答用紙5及びカラーパレット用紙7のどの位置に当たるかを、プロセッサ108による座標演算により特定することができる。
【0051】
メモリ109には、各電子ペン1A〜1Eを識別するためのそれぞれのペンID「pen01」〜「pen05」、ペン製造者番号、ペンソフトウェアのバージョン等のプロパティ情報が記憶されている。そして、通信ユニット111は、ペンIDと、時刻情報(タイムスタンプ)と、筆圧データと、X、Y座標データとを関連付けて、記入情報として集約装置2へ送信する。通信ユニット111による集約装置2への送信は、Bluetooth(登録商標)などの無線送信によって、即時的かつ逐次的に行われる。ここで、電子ペン1のペンダウンからペンアップまでの間に生成されて集約装置2に送信された1個又は複数個の座標属性情報は、集約装置2によりストローク情報として記憶される。換言すると、1つのストロークは、1個又は複数個のX、Y座標(座標点)からなり、集約装置2は、ペンダウン情報及びペンアップ情報によって、1つのストロークを構成する1個又は複数個の座標属性情報を認識する。
【0052】
このように、各電子ペン1A〜1Eは、受講者が解答用紙5及びカラーパレット用紙7に記入する都度、記入情報を生成して、集約装置2へ送信する。言い換えると、各電子ペン1A〜1Eは、受講者が解答用紙5及びカラーパレット用紙7に記入し続けている間、記入情報を生成し、集約装置2へ送信し続ける。そして、受講者が電子ペン1を解答用紙5及びカラーパレット用紙7から離す(ペンアップする)と、当該電子ペン1は、圧力センサ107で所定値以上の筆圧が検出されなくなったことにより、受講者が記入を停止したと判定する。そして、この場合、ペンアップされた電子ペン1は、LED105とCMOSカメラ106を停止して、集約装置2への記入情報の送信を中止する。
【0053】
[転送装置]
図8を参照して転送装置3について説明する。図8に、転送装置3の機能ブロック図と集約装置2の機能ブロック図とを含む電子ペンシステム10のシステム構成図を示す。
【0054】
図8に示すように、転送装置3は、転送受信手段31と転送送信手段32とを備える。転送受信手段31は、電子ペン1からBluetooth(登録商標)の無線通信方式で送信される記入情報等のデータを受信する手段である。転送送信手段32は、転送受信手段31によって受信した記入情報等のデータを集約装置2に送信する手段である。転送送信手段32による集約装置2へのデータの送信は、例えばLAN経由でTCP/IPの通信方式により行うと良い。
【0055】
[集約装置]
続いて、集約装置2について説明する。図8に示すように、集約装置2は、範囲指定手段20、入力手段21、集約個別受信手段(受信手段)22、集約転送受信手段(受信手段)23、集約処理手段(処理手段)24、記憶手段25、表示手段26、及び送信手段27を備える。集約装置2は、ハードウェアとして、電子ペン1やプロジェクタ4とのデータ通信が可能な通信装置と、CPU等のプロセッサと、ROMやRAM、ハードディスクなどのメモリと、ディスプレイと、マウスやキーボード等で構成されているパーソナルコンピュータ等である。また、集約装置2は、集約処理手段24による描画アプリケーション(プログラム)の実行により、電子ペン1から受信した記入情報を処理して、表示手段26に記入内容を再現する。
【0056】
集約個別受信手段22は、電子ペン1から送信された記入情報等のデータを受信する手段である。集約転送受信手段23は、転送装置3から転送された記入情報等のデータを受信する手段である。集約個別受信手段22及び集約転送受信手段23は、アンテナや受信回路等により構成される。
【0057】
範囲指定手段20は、マウス等のポインティング・デバイスとその操作を検知する手段によって構成され、マウスによって、表示手段26の画面におけるボタンのクリック操作や任意の位置・大きさの長方形状の画面範囲を指定するドラッグ操作が可能である。入力手段21は、処理や表示の種別を含む処理態様を指示する手段であり、キーボードやマウスとその操作を検知する手段によって構成される。このように、マウスは、その操作によって範囲指定手段20と入力手段21とを兼ねる。送信手段27は、表示手段26に表示される内容と同じ内容をプロジェクタ4からスクリーン6へ投影表示させるため、表示手段26への表示信号を同期してプロジェクタ4へ送信する手段である。
【0058】
記憶手段25は、ROMやRAM、ハードディスクなどのメモリによって構成され、解答用紙5における各ユーザエリアと位置座標とを関連付けて記憶する。また、図9に示すように、記憶手段25は、電子ペン1が保持する固有のペンIDに対して、ユーザIDとユーザ名とをユーザ定義情報として関連付けて記憶する。図9において、例えば、ペンID「pen01」には、ユーザID「U01」とユーザ名「太郎」とが予め関連付けられて記憶されている。さらに、記憶手段25は、各電子ペン1によって送信されてきた記入情報を、ペンIDごとに記憶する。
【0059】
また、記憶手段25は、カラーパレット用紙7における各ユーザエリア701〜706と色及び線幅と線種IDとを関連付けて、カラーパレット定義情報として記憶する。すなわち、図10に示すように、記憶手段25は、ユーザエリア701〜706ごとに、ストローク情報(筆跡)を集約装置2の表示手段26で表示する色及び線幅と線種IDとを記憶している。ここで、ユーザエリア701〜703には、ストローク情報を集約装置2の表示手段26に表示する色として、それぞれ、「くろ」、「あか」、「あお」とその線種ID「L71」、「L72」、「L73」が関連付けられ、ユーザエリア704〜706には、ストローク情報を集約装置2の表示手段26に表示する線幅として、「0.3mm」、「0.7mm」、「1.0mm」とその線種ID「L74」、「L75」、「L76」が関連付けられている。各ユーザエリア701〜706に関連付けられている色及び線幅は、カラーパレット7の各ユーザエリア701〜706に印刷されている文字や線の色及び線幅と対応するので、受講者が使いたい色及び線幅を選び易くなりカラーパレット7の使い勝手がよい。
【0060】
記憶手段25には、記入情報およびユーザ定義情報に基づいて、集約処理手段24による描画アプリケーション(プログラム)の実行により、ファイル形式で学習データが保存される。図11は、データのファイル形式の概略的な構造を示している。図11に示すように、学習データは、ファイル属性情報と、ユーザID別の個人学習データとを有する。ファイル属性情報には、作成日時情報が含まれている。また、個人学習データには、ユーザIDと、電子ペン1から送信された記入情報の位置座標情報等を含むユーザストローク情報と、解答内容等に応じてカテゴライズのために操作者によって設定されるユーザ色(分類)情報等が含まれている。ユーザIDは、集約処理手段24により、記入情報に含まれるペンIDに基づいて、記憶手段25に予め記憶されたユーザ定義情報を参照することで特定され、当該記入情報に基づくユーザストローク情報と対応付けられる。ユーザストローク情報は、電子ペン1が演算した位置座標(XY座標)情報、記入された時の時刻情報、及び筆圧情報が含まれる。また、ストロークの色及び線幅は、ストロークに関連付けてユーザストローク情報として記憶される。ファイルデータを読み込む際には、操作者が、入力手段21によって、ユーザIDやユーザ色情報などを所定の入力エリアに入力することで、集約処理手段24によって特定のデータを検索させ、ユーザストローク情報を表示手段26に再現させることができる。
【0061】
集約処理手段24は、電子ペン1からのデータを集約して処理する手段であり、アプリケーションプログラムの実行により機能を発揮するCPU等のプロセッサによって構成されている。この集約処理手段24は、電子ペン1から位置座標及びペンID等を含む記入情報を受信すると、ペンIDごとに記入情報を記憶手段25に記憶させる。また、集約処理手段24は、ペンIDごとに関連付けられた記入情報を筆跡として再現した画像(「ストローク画像」とも呼ぶ。)を表示手段26に表示させる等、様々な処理を行う。このように、集約処理手段24は、本発明の「表示制御手段」及び「ストローク画像生成手段」として機能する。
【0062】
また、集約処理手段24は、解答用紙5についての記入情報を含む学習データに基づいて、記入内容とともにペンIDに対応するユーザIDに対応するユーザ名等を表示した描画アプリケーションに基づくウィンドウ(「描画アプリケーションウィンドウ」とも呼ぶ。)を表示手段26に表示させる。描画アプリケーションウィンドウについては、[描画アプリケーションによる画面表示]のセクションで詳しく説明する。表示手段26上の描画アプリケーションウィンドウには、電子ペン1による記入内容とユーザ名とが表示されるため、操作者である講師「花子」は、受講者(記入者)とその者による記入内容とを合わせて認識することができる。
【0063】
さらに、集約処理手段24は、プロジェクタ4からスクリーン6へ投影表示されない描画アプリケーションウィンドウ(「非投影描画アプリケーションウィンドウWx」とも呼ぶ。)と、プロジェクタ4からスクリーン6へ投影表示される描画アプリケーションウィンドウ(「投影描画アプリケーションウィンドウWy」とも呼ぶ。)とをそれぞれ生成して表示手段26に表示させる。後述するように、各ストローク画像のうち、当該ストローク画像を構成するストロークの数又は当該ストロークの各々の長さの合算値(単に「ストローク量Ls」とも呼ぶ。)が所定の閾値(「所定ストローク量Lsth」とも呼ぶ。)以下となるストローク画像は、非投影描画アプリケーションウィンドウWxでは表示されるが、投影描画アプリケーションウィンドウWyでは表示されない。所定ストローク量Lsthは、講師が評価(講評)できる程度に記載されていないと判断されるストローク量Lsであって、例えば20ストローク数に設定される。
【0064】
そして、集約処理手段24は、表示手段26による表示のうち、非投影描画アプリケーションウィンドウWxを除いた表示に相当する画像信号を送信手段27によりプロジェクタ4へ送信する。すると、各受講者は、プロジェクタ4からスクリーン6へ投影表示された投影描画アプリケーションウィンドウWyを参照することができ、各受講者の記入内容とその記入者とを合わせて認識することができる。このように、表示手段26は、本発明における「第1表示手段」の一例であり、プロジェクタ4及びスクリーン6は、本発明における「第2表示手段」の一例である。また、非投影描画アプリケーションウィンドウWxは、本発明における「第1表示画像」の一例であり、投影描画アプリケーションウィンドウWyは、本発明における「第2表示画像」の一例である。
【0065】
[描画アプリケーションによる画面表示]
次に、描画アプリケーションの実行による集約処理手段24の表示手段26への表示処理について図12を参照しつつ説明する。図12は、表示手段26の表示画面に表示された描画アプリケーションウィンドウの一例を示す。
【0066】
図12に示すように、電子ペン1で解答用紙5に記入された際に生成された記入情報に基づいて、集約装置2で記憶手段25に個別学習データとして記憶したユーザストローク情報(以下、単に「ストローク」とも表記する。)は、集約処理手段24によって、表示手段26のユーザストローク情報表示領域50に描画される。描画するユーザストローク情報が、拡大表示などでユーザストローク情報表示領域50よりも大きい場合、集約処理手段24は、横スクロールバー51及び縦スクロールバー52を有効とし、操作者のマウス操作によってユーザストローク情報表示領域50をスクロールして、ユーザストローク情報全体を複数回に分けて表示できるようにする。
【0067】
また、集約処理手段24は、描画アプリケーションウィンドウ上部に、機能ボタンとして、選択ユーザ表示ボタン53、比較一覧表示ボタン54、再生表示ボタン56、選択画像出力ボタン57、表示サイズ変更リスト58、縮小表示ボタン59、拡大表示ボタン60、ページ送りボタン61,62、回転表示ボタン63、64、及びユーザコントロール表示ボタン65などを表示し、マウスによる機能ボタンの選択により、それぞれの処理を実行する。
【0068】
選択ユーザ表示ボタン53は、後述するユーザ選択リスト69から選択した1つのユーザ名に対応するユーザストローク情報を大きく表示し、他のユーザ名に対応するユーザストローク情報を小さく表示したサムネイルを一覧表示するためのボタンである。以後、選択ユーザ表示ボタン53が選択された際の描画アプリケーションウィンドウの表示を「選択ユーザ表示」と呼ぶ。比較一覧表示ボタン54は、複数のユーザ名に対応するユーザストローク情報を同時に並べて一覧表示するためのボタンである。以後、比較一覧表示ボタン54が選択された際の描画アプリケーションウィンドウの表示を「比較一覧表示」と呼ぶ。再生表示ボタン56は、ユーザストローク情報を1ストロークずつ再生表示するためのボタンである。選択画像出力ボタン57は、任意選択範囲がある場合にその範囲内のユーザストローク情報を、画像データとして出力するためのボタンである。この機能を設けることで、各受講生の記入情報から、参考となる模範解答集などを容易に作成できるようになる。
【0069】
表示サイズ変更リスト58は、現在、ユーザストローク情報表示領域50に描画するユーザストローク情報の表示サイズを示すリストである。また、操作者がマウスを用いてプルダウンメニューの中から表示サイズを任意に選択し、変更できる。縮小表示ボタン59は、ユーザストローク情報表示領域50に描画するユーザストローク情報の表示サイズを、現在設定されている表示サイズから所定の割合で縮小する機能である。拡大表示ボタン60は、ユーザストローク情報表示領域50に描画するユーザストローク情報の表示サイズを、現在設定されている表示サイズから所定の割合で拡大する機能である。ページ送りボタン61,62は、解答用紙5のセットが複数枚に及ぶ場合に、異なるページアドレス(用紙ドットパターン)の解答用紙5を表示するためのボタンである。回転表示ボタン63,64は、ユーザストローク情報表示領域50に描画するユーザストローク情報を90度ずつ回転させるためのボタンである。このような機能を設けることで、表示上の用紙向きを簡単に変更できる。ユーザコントロール表示ボタン65は、ユーザコントロールリスト68の表示・非表示を切り替える機能である。非表示にすることで、ユーザストローク情報表示領域50を拡大できる。
【0070】
図12に示すように、ユーザコントロールリスト68には、ユーザ選択リスト69、色分類ボタン71〜76、名簿順ソートボタン78、色順ソートボタン79、分類グラフ表示ボタン81、リロードボタン82などが表示される。
【0071】
ユーザ選択リスト69は、ユーザストローク情報表示領域50に表示するユーザストローク情報を、ユーザ名で選択するためのリストである。ユーザ選択リスト69は、ユーザ色(分類)情報表示欄691と、ユーザ名表示欄692と、色・幅表示欄693とを備える。集約処理手段24は、電子ペン1から取得して個別学習データとして記憶手段25に記憶したユーザストローク情報ごとに関連付けられているユーザIDに対応するユーザ名をユーザ名表示欄692に表示し、色分類ボタン71〜76によって選択されたユーザ色(分類)情報をユーザ色(分類)情報表示欄691に表示し、各受講者がカラーパレット用紙7で選択したストロークの色及び線幅を色・幅表示欄693に表示する。ユーザ選択リスト69のユーザ名表示欄692には、集約処理手段24により、記憶手段25に記憶した個別学習データのユーザIDに対応するユーザ名が表示される。そして、操作者がマウスによって、ユーザ選択リスト69から所望のユーザを選択したうえで選択ユーザ表示ボタン53をクリックすると、集約処理手段24は、ユーザストローク情報表示領域50に、選択された受講者のストローク情報を大きく表示させると共に、他の受講者のストローク情報を小さく表示したサムネイルを一覧表示させる。
【0072】
色分類ボタン71〜76は、ユーザ選択リスト69に表示されている受講者ごとにユーザ色(分類)情報を設定するためのボタンである。ボタン71は赤色に、ボタン72は青色に、ボタン73は黄色に、ボタン74は緑色に、ボタン75は茶色に、ボタン76は白色にユーザ色(分類)情報を設定するためのボタンである。集約装置2の操作者は、マウスによって、ユーザ選択リスト69内の特定のユーザ名を選択し、色分類ボタン71〜76のうち所望のボタンを選択すると、集約処理手段24は、ユーザ選択リスト69内の選択されたユーザ名のユーザ色(分類)情報表示欄691を指定された色で表示する。この機能により、操作者である講師が、ユーザストローク情報表示領域50に表示される受講者の解答内容を見て、その考え方などをカテゴリー分けして色をつけ、見易くすることができる。なお、ユーザ色(分類)情報は、未設定時は、白色に設定しておくとよい。
【0073】
名簿順ソートボタン78は、ユーザ選択リスト69に表示されているユーザ一覧を、名簿番号順に並べ替えるためのボタンである。本実施形態では、図9に示すユーザID順を名簿番号順としている。色順ソートボタン79は、ユーザ選択リスト69に表示されているユーザ一覧を、色分類ボタン71〜76の操作によって付されたユーザ色(分類)情報が同じ受講者同士を連続して配列されるように、ユーザ色(分類)情報順に並べ替えるためのボタンである。分類グラフ表示ボタン81は、色分類ボタン71〜76の操作によって付されたユーザ色情報別のユーザ数を、ユーザストローク情報表示領域50に棒グラフ等で表示するためのボタンである。
【0074】
リロードボタン82は、ユーザ選択リスト69において選択されている受講者のユーザストローク情報を、学習データファイル保存時の状態まで戻すためのボタンである。この機能により、操作者である講師が、リロードボタン82をマウスで選択すると、集約処理手段24は、選択されている受講者に関連付けられているユーザIDに基づいて、前回のファイル保存以降に電子ペン1より受信して記憶手段25のユーザID別の格納領域に記憶したユーザストローク情報をクリアして、前回ファイル保存した時点までのユーザストローク情報を読み出し、ユーザストローク情報表示領域50に表示する。この機能により、個々の受講者が解答をやり直したい場合などに対応できる。
【0075】
また、図13に示すように、ファイルデータの保存やアプリケーションの設定などは、一般的なアプリケーションと同様に、機能メニューとして用意しておくと良い。図13(A)に示すように、ファイルメニュー90のプルダウンメニューとして、ファイルデータの読み込み・保存を実行するメニュー90A、90B、画像形式で保存するメニュー90C、90D、後述する図14〜図17に示すように非投影描画アプリケーションウィンドウWx及び投影描画アプリケーションウィンドウWyを画面上に表示させる画像選定投影モードメニュー90E、アプリケーションの終了を実行するメニュー90Fなど、アプリケーションの全般的な管理に関する実行機能を一覧で用意しておくと便利である。なお、画像選定投影モードメニュー90Eが選択されていない場合には、集約処理手段24は、非投影描画アプリケーションウィンドウWxと同一表示となる描画アプリケーションウィンドウを表示するとともに、かつ、表示手段26による表示に相当する画像信号をプロジェクタ4へ送信手段27により送信する。
【0076】
また、ファイルデータの保存に関するファイル形式を、ユーザ別のユーザストローク情報と設定情報を関連付けた構造としているので、ファイルデータを読み込む際、ユーザIDやユーザ色情報などから特定のデータを検索し、検索されたユーザストローク情報をユーザストローク情報表示領域50に表示することができる。
【0077】
表示メニュー91のプルダウンメニューとして、ウィンドウ枠を隠しアプリケーションの表示領域を最大限拡大する全画面表示メニューなど、アプリケーションの表示に関する実行機能を一覧で用意しておくと便利である。またツールメニュー92のプルダウンメニューとして、電子ペン1の接続経由状況(例えば転送装置3のIPアドレスなど)を表示するペン管理メニュー、ユーザストローク情報を表示する背景となる解答用紙5の画像を設定する用紙管理メニュー、アプリケーションのバージョンやプロパティ情報などを表示するメニューなど、アプリケーションの設定に関する実行機能を一覧で用意しておくと便利である。これらのボタンやメニューが選択されると、集約処理手段24により各機能が実行される。
【0078】
[選択ユーザ表示機能]
次に、図14、15を参照して、選択ユーザ表示ボタン53及び画像選定投影モードメニュー90Eが選択された場合に表示される非投影描画アプリケーションウィンドウWx及び投影描画アプリケーションウィンドウWyについてそれぞれ説明する。
【0079】
(1)非投影描画アプリケーションウィンドウ
図14は、選択ユーザ表示ボタン53及び画像選定投影モードメニュー90Eが選択された場合の非投影描画アプリケーションウィンドウWxによる選択ユーザ表示の一例を示す。図14に示すように、画像選定投影モードメニュー90Eが選択されたことから、集約処理手段24は、非投影描画アプリケーションウィンドウWxと投影描画アプリケーションウィンドウWyとを重ねて表示手段26の画面上に表示している。なお、操作者は、例えばマウスのカーソルを投影描画アプリケーションウィンドウWyの表示部分に合わせてクリックすることで、投影描画アプリケーションウィンドウWyを非投影描画アプリケーションウィンドウWxよりも前面に表示させることができる。
【0080】
図14に示すように、集約処理手段24は、選択ユーザ表示ボタン53が選択された場合に、非投影描画アプリケーションウィンドウWxのユーザストローク情報表示領域50に、ユーザ選択リスト69を用いて操作者によって選択された受講者(図14に示す例では「四郎」)のユーザストローク情報に基づくストローク画像を大きく表示した拡大画像200D(200)を表示させる。また、集約処理手段24は、操作者によって選択されなかった他の全ての受講者(図14に示す例では「太郎」、「次郎」、「三郎」、「五郎」)のユーザストローク情報に基づくストローク画像を、拡大画像200よりも小さく表示したサムネイル201A、201B、201C、201E(201)により一覧表示させる。具体的には、集約処理手段24は、ユーザストローク情報表示領域50の上部エリアに特定の受講者に対応する拡大画像200を表示させ、ユーザストローク情報表示領域50の下部エリアに他の全ての受講者に対応するサムネイル201を同時に並べて一覧表示させる。サムネイル201を一覧表示させる場合、集約処理手段24は、同じ縮尺にて、各受講者のユーザストローク情報に対応するサムネイル201を表示させる。
【0081】
また、集約処理手段24は、カラーパレット用紙7を用いて受講者によって選択された色・線幅によって、若しくは色・線幅が選択されていない場合にはデフォルトの色・線幅によって、各受講者によって電子ペン1で解答用紙5に記入されたストロークを表示させる。また、集約処理手段24は、各受講者によって記入されたストロークが少なくとも含まれるような範囲を切り出して、その切り出した範囲に対応する画像を、拡大画像200及びサムネイル201として表示させる。各受講者でストローク数やストローク長などが異なることから、当該切り出した範囲のサイズが異なるため、各受講者でサムネイル201のサイズが異なる傾向にある。更に、集約処理手段24は、操作者によって選択された受講者(つまりストロークを大きく表示している受講者)に対応するユーザ選択リスト69の箇所を強調表示させる。具体的には、集約処理手段24は、操作者によって選択された受講者(図14に示す例では「四郎」)に対応するユーザ選択リスト69の番号を、赤色などの枠99で囲って表示させる。なお、集約処理手段24は、一覧表示させるサムネイル201がユーザストローク情報表示領域50に収まらない場合には、横スクロールバー51を有効とし、操作者のマウス操作によってユーザストローク情報表示領域50をスクロールして、サムネイル201を複数回に分けて表示できるようにする。
【0082】
ここで、拡大画像200は、受講者によって記入されたストロークを実際に拡大した画像という意味で「拡大」の文言を用いているわけではなく、サムネイル201よりもサイズが大きい画像という意味で「拡大」の文言を用いている(以下同様とする)。この定義は、後述する「拡大表示」や「縮小表示」にも同様に適用される。つまり、「拡大表示」は、実際のストロークを拡大して表示するという意味で用いるわけではなく、サムネイル201よりも大きなサイズで表示するという意味で用い、「縮小表示」は、実際のストロークを縮小して表示するという意味で用いるわけではなく、拡大画像200よりも小さなサイズで表示するという意味で用いる(以下同様とする)。
【0083】
他方で、集約処理手段24は、操作者のマウス操作などによってサムネイル201のいずれか1つが選択された場合に、既に拡大表示されている拡大画像200を縮小表示させると共に、選択されたサムネイル201を拡大表示させる。つまり、集約処理手段24は、既に拡大表示されている拡大画像200をサムネイル201として一覧表示させると共に、操作者によって選択されたサムネイル201を拡大画像200として表示させる。言い換えると、既に拡大表示されている拡大画像200と、操作者によって選択されたサムネイル201とを入れ替える。
【0084】
また、図14に示すように、各受講者の色・幅表示欄693に、現在設定されているストロークの色及び線幅が表示されている。具体的には、受講者「太郎」は、色が青で線幅が1mmであることを示す線分が表示され、受講者「次郎」は、色が赤で線幅が0.7mmであることを示す線分が表示され、受講者「三郎」は、色が青で線幅が0.7mmであることを示す線分が表示され、受講者「四郎」は、色が黒で線幅が0.7mmであることを示す線分が表示され、受講者「五郎」は、色が黒で線幅が0.3mmであることを示す線分が表示されている。集約処理手段24は、カラーパレット用紙7を用いて受講者によって色・線幅が選択された場合には、その色・線幅を色・幅表示欄693に表示させる。他方で、集約処理手段24は、受講者によって色・線幅が選択されていない場合には、デフォルトの色・線幅を色・幅表示欄693に表示させる。例えば、デフォルトの色は黒であり、デフォルトの線幅は0.7mmmである。
【0085】
また、図14に示すように、各受講者のユーザ色(分類)情報表示欄691に、色が付されて表示されている。具体的には、受講者「太郎」は黄色が付され、受講者「次郎」は黄色が付され、受講者「三郎」は青色が付され、受講者「四郎」は赤色が付され、受講者「五郎」は黄色が付されている。操作者は、受講者の解答の考え方(解き方)をカテゴリー分けして、それぞれに色を割り当て、各受講者ごとに色分類ボタン71〜76のうちの所望のボタンを選択する。そして、集約処理手段24は、各受講者のユーザ色(分類)情報表示欄691を、操作者によって指定された色で表示させる。図14に示す例では、操作者は、数列を用いた解答の考え方に黄色を割り当て、三角形の面積を用いた解答の考え方に青色を割り当て、台形の面積に基づいた解答の考え方に赤色を割り当てている。
【0086】
(2)投影描画アプリケーションウィンドウ
図15は、選択ユーザ表示ボタン53及び画像選定投影モードメニュー90Eが選択された場合の投影描画アプリケーションウィンドウWyによる選択ユーザ表示の一例を示す。以後では、図14に示す非投影描画アプリケーションウィンドウWxと同様の部分については適宜同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0087】
図15に示すように、集約処理手段24は、非投影描画アプリケーションウィンドウWxと同様、ユーザ選択リスト69を用いて操作者によって選択された受講者(図15に示す例では「四郎」)に対応する拡大画像200Dをユーザストローク情報表示領域50の上部エリアに表示させる。また、集約処理手段24は、操作者によって選択されなかった他の受講者(図15に示す例では「次郎」、「三郎」、「五郎」)に対応するサムネイル201B、201C、201Eをユーザストローク情報表示領域50の下部エリアに一覧表示させる。
【0088】
ここで、集約処理手段24は、非投影描画アプリケーションウィンドウWxと異なり、ストローク量Lsが所定ストローク量Lsth以下のストローク画像を投影描画アプリケーションウィンドウWyでは非表示にする。具体的には、集約処理手段24は、受講者「太郎」に対応するストローク画像(即ち、図14のサムネイル201A)のストローク量Lsが所定ストローク量Lsth以下であることから、受講者「太郎」の解答は講師が評価できる程度に十分に記載されていないと判断し、当該ストローク画像を非表示にする。一方、受講者「次郎」、「三郎」、「四郎」、「五郎」にそれぞれ対応するストローク画像のストローク量Lsは所定ストローク量Lsthよりも大きい。よって、集約処理手段24は、これらのストローク画像に対応するサムネイル201B、201C、拡大画像200D、サムネイル201Eを、投影描画アプリケーションウィンドウWy上に表示させている。
【0089】
[比較一覧表示機能]
次に、図16、17を参照して、比較一覧表示ボタン54及び画像選定投影モードメニュー90Eが選択された場合に表示される非投影描画アプリケーションウィンドウWx及び投影描画アプリケーションウィンドウWyについてそれぞれ説明する。
【0090】
(1)非投影描画アプリケーションウィンドウ
図16は、比較一覧表示ボタン54及び画像選定投影モードメニュー90Eが選択された場合に表示される非投影描画アプリケーションウィンドウWxの比較一覧表示の一例を示す。図16に示すように、画像選定投影モードメニュー90Eが選択されたことから、集約処理手段24は、非投影描画アプリケーションウィンドウWxと投影描画アプリケーションウィンドウWyとを重ねて表示手段26の画面上に表示している。なお、操作者は、例えばマウスのカーソルを投影描画アプリケーションウィンドウWyの表示部分に合わせてクリックすることで、投影描画アプリケーションウィンドウWyを非投影描画アプリケーションウィンドウWxよりも前面に表示させることができる。
【0091】
図16に示すように、集約処理手段24は、操作者によって比較一覧表示ボタン54が選択された場合に、非投影描画アプリケーションウィンドウWxのユーザストローク情報表示領域50に、全受講者の各々のユーザストローク情報に基づくストローク画像を縮小表示したサムネイル202A〜202E(202)を同時に並べて一覧表示させる。この場合、集約処理手段24は、同じ縮尺にて、全受講者の各々のユーザストローク情報に対応するサムネイル202を表示させる。また、集約処理手段24は、各受講者によって記入されたストロークが少なくとも含まれるような範囲を切り出して、その切り出した範囲に対応するストローク画像をサムネイル202として表示させる。
【0092】
なお、図16に示す比較一覧表示の例でも、図14に示す選択ユーザ表示と同様に、各受講者のユーザ色(分類)情報表示欄691に、色が表示されていると共に、各受講者の色・幅表示欄693に、現在設定されているストロークの色及び線幅が表示されている。
【0093】
(2)投影描画アプリケーションウィンドウ
図17は、比較一覧表示ボタン54及び画像選定投影モードメニュー90Eが選択された場合の投影描画アプリケーションウィンドウWyによる比較一覧表示の一例を示す。以後では、図16に示す非投影描画アプリケーションウィンドウWxと同様の部分については適宜同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0094】
集約処理手段24は、操作者によって比較一覧表示ボタン54が選択された場合に、投影描画アプリケーションウィンドウWyのユーザストローク情報表示領域50に、所定の受講者のユーザストローク情報に基づくストローク画像を縮小表示したサムネイル202B〜202E(202)を同時に並べて一覧表示させる。このとき、図17に示すように、集約処理手段24は、非投影描画アプリケーションウィンドウWxと異なり、ストローク量Lsが所定ストローク量Lsth以下のストローク画像を投影描画アプリケーションウィンドウWyでは非表示にする。具体的には、集約処理手段24は、受講者「太郎」に対応するストローク画像(即ち、図16のサムネイル202A)のストローク量Lsが所定ストローク量Lsth以下であることから、受講者「太郎」の解答は講師が評価できる程度に記載されていないと判断し、当該ストローク画像を非表示にする。一方、受講者「次郎」、「三郎」、「四郎」、「五郎」にそれぞれ対応するストローク画像のストローク量Lsは所定ストローク量Lsthよりも大きいことから、集約処理手段24は、これらのストローク画像に対応するサムネイル201B〜201Eを投影描画アプリケーションウィンドウWy上に表示させる。
【0095】
なお、1人のユーザにつき複数の解答用紙5にわたって解答が記入され、その結果、一人のユーザにつき複数のストローク画像が対応する場合には、集約処理手段24は、ユーザごとにストローク量Lsを算出し、所定ストローク量Lsthと比較する。具体的には、集約処理手段24は、各ユーザについて、当該ユーザの各ストローク画像のストローク量Lsを合算し、その合算値が所定ストローク量Lsth以下であるか否か判定する。そして、集約処理手段24は、選択ユーザ表示又は比較一覧表示のいずれの場合であっても、上述の合算値が所定ストローク量Lsth以上の場合には、投影描画アプリケーションウィンドウWyに当該ユーザの全てのストローク画像を表示する。
【0096】
[第1実施形態による作用効果]
以上説明した第1実施形態の電子ペンシステム10によれば、集約装置2は、スクリーン6に投影表示される投影描画アプリケーションウィンドウWy上では、ストローク量Lsが所定ストローク量Lsth以下であるストローク画像を非表示にする。このようにすることで、集約装置2は、各受講者の解答内容に相当するストローク画像のうち、講師が評価(講評)できる程度に記載されていない解答内容に相当するストローク画像を除外したストローク画像を、スクリーン6上に表示させることができる。従って、集約装置2は、授業などに必要なストローク画像のみをスクリーン6上に表示させ、表示の無駄を省くことができる。
【0097】
また、集約装置2は、スクリーン6に投影表示させない非投影描画アプリケーションウィンドウWxと、スクリーン6に投影表示させる投影描画アプリケーションウィンドウWyとの両方を表示する。一般に、講師である集約装置2の操作者は、スクリーン6上に投影表示されない解答内容も含めて全ての受講者の解答内容を把握しておく必要がある場合がある。第1実施形態によれば、操作者は、スクリーン6上に投影表示されない解答内容であっても、集約装置2の画面上で容易に把握することができる。
【0098】
[第1実施形態の変形例]
次に、上記した第1実施形態の変形例について説明する。なお、以下で示す変形例は適宜組み合わせて実施することができる。
【0099】
(変形例1)
集約処理手段24は、ストローク量Lsが所定ストローク量Lsth以下であるストローク画像を投影描画アプリケーションウィンドウWy上で非表示にした。これに代えて、またはこれに加えて、集約処理手段24は、各ストローク画像について、当該ストローク画像を構成する全ストロークを電子ペン1により記入するのに要したペンダウンの時間(「ストローク時間Ts」とも呼ぶ。)を算出する。そして、集約処理手段24は、ストローク時間Tsが所定の閾値(「所定ストローク時間Tsth」とも呼ぶ。)以下である場合に、当該ストローク画像を投影描画アプリケーションウィンドウWy上で非表示にしてもよい。所定ストローク時間Tsthは、解答として講師が評価(講評)できないと判断されるストローク時間Tsに設定され、例えば15秒に設定される。
【0100】
従って、変形例1によれば、集約処理手段24は、ストローク画像を構成する各ストロークについて、ユーザストローク情報の時刻情報に基づきペンダウンの時間幅を特定し、これらの時間幅の合算値をストローク時間Tsと定める。そして、集約処理手段24は、ストローク量Lsが所定ストローク量Lsth以下、又は/及び、ストローク時間Tsが所定ストローク時間Tsth以下のストローク画像を、投影描画アプリケーションウィンドウWy内で非表示にする。この態様によっても、好適に、電子ペンシステム10は、各受講生に参考となる解答内容のみをスクリーン6に表示することができる。
【0101】
(変形例2)
集約装置2は、投影描画アプリケーションウィンドウWy上で非表示のストローク画像であっても、当該ストローク画像を表示させる旨の入力を検知した場合には、投影描画アプリケーションウィンドウWy上に当該ストローク画像を表示させてもよい。これについて、図18を参照して説明する。
【0102】
図18は、変形例に係る表示手段26による表示画面を示す。図18に示すように、サムネイル202Aは、非投影描画アプリケーションウィンドウWxにのみ表示され、投影描画アプリケーションウィンドウWyでは表示されていない。そして、操作者は、サムネイル202Aをスクリーン6上に表示させるため、マウスのカーソル249をサムネイル202Aに合わせて投影描画アプリケーションウィンドウWyのユーザストローク情報表示領域50へドラッグアンドドロップを行う。この場合、集約装置2の集約処理手段24は、サムネイル202Aが投影描画アプリケーションウィンドウWyのユーザストローク情報表示領域50へドラッグアンドドロップされたことを検知し、当該サムネイル202Aを投影描画アプリケーションウィンドウWy上に表示させる。これにより、サムネイル202Aは、スクリーン6に表示される。このように、集約処理手段24は、本発明の「ストローク画像指定入力手段」の一例である。
【0103】
このように、本変形例によれば、集約装置2は、投影描画アプリケーションウィンドウWy上で非表示になっているストローク画像であっても、非投影描画アプリケーションウィンドウWxから任意のストローク画像を指定させて、投影描画アプリケーションウィンドウWy上に表示させることができる。なお、集約装置2は、上述の例に代えて、操作者が所望のストローク画像上にマウスのカーソルを合わせて右クリックし、これにより表示される所定のメニューを選択した場合、当該ストローク画像を投影描画アプリケーションウィンドウWy上に表示させてもよい。
【0104】
(変形例3)
所定ストローク量Lsthは、予め定められた固定値に限らず、操作者により指定されてもよい。図19は、本変形例に係るファイルメニュー90の概要図である。図19に示すように、画像選定投影モードメニュー90Eがマウスのカーソル249により選択された場合、集約処理手段24は、さらに所定ストローク量Lsthを定めるための閾値決定メニュー90Ea〜90Ecを表示する。閾値決定メニュー90Eaは、所定ストローク量Lsthを大きい値(例えば50ストローク数)に設定するための選択メニューである。閾値決定メニュー90Ebは、所定ストローク量Lsthを標準値(例えば20ストローク数)に設定するための選択メニューである。閾値決定メニュー90Ecは、所定ストローク量Lsthを小さい値(例えば5ストローク数)に設定するための選択メニューである。そして、集約処理手段24は、選択された閾値決定メニュー90Ea〜90Ecに従い、所定ストローク量Lsthを定める。このように、集約処理手段24は、本発明の「閾値指定入力手段」の一例である。このようにすることで、電子ペンシステム10は、解答用紙5に記載する内容等に応じて、柔軟に所定ストローク量Lsthを操作者に決定させることができる。なお、変形例1と本変形例3を組み合わせた場合であっても、これと同様に、集約装置2は、ファイルメニュー90から所定ストローク時間Tsthを操作者に指定させてもよい。あるいは、所定ストローク量Lsthないし所定ストローク時間Tsthの数値を入力して設定できるようにしてもよい。
【0105】
(変形例4)
集約装置2は、解答用紙5ごとにストローク画像を生成したが、本発明が適用可能な方法はこれに限定されない。これに代えて、集約装置2は、問題に対する解答ごとにストローク画像を生成してもよい。
【0106】
図20は、変形例に係る解答用紙5Xの上面図を示す。図20に示すように、受講者ごとに複数枚の解答用紙5Xが一組用意され、各解答用紙5Xには、各問題1〜4に対する解答を記入する問題別解答記入欄501〜504が設けられている。そして、各問題別解答記入欄501〜504には異なるドットパターンが印刷される。集約装置2の記憶手段25は、各問題別解答記入欄501〜504の問題番号と、各問題別解答記入欄501〜504に重畳して印刷されるドットパターンが示す位置座標とを予め関連付けて記憶する。
【0107】
そして、集約装置2は、比較一覧表示や選択ユーザ表示では、各問題別解答記入欄501〜504ごとにストローク画像を生成し、表示する。このとき、集約装置2は、投影描画アプリケーションウィンドウWy上には、ストローク量Lsが所定ストローク量Lsth以上となるストローク画像のみを表示する。また、好適には、集約装置2は、問題番号を指定する入力があった場合、指定された問題番号に対応するストローク画像のみを表示してもよい。
【0108】
また、他の例では、集約処理手段24は、操作者によって設定された時間帯に記入されたストロークを再現したストローク画像を、比較一覧表示や選択ユーザ表示において表示してもよい。この場合、集約処理手段24は、操作者によって設定された時間帯に属する時刻情報を有するユーザストローク情報のみに基づきストローク画像を生成する。そして、集約処理手段24は、ストローク量Lsが所定ストローク量Lsthより大きいストローク画像のみ、投影描画アプリケーションウィンドウWyに表示する。この場合、集約処理手段24は、本発明の「切り出し時間帯設定手段」として機能する。
【0109】
さらに別の例では、集約装置2は、各受講者についてグループ分けの設定がなされており、定められたグループごとに解答用紙5を共用する場合には、設定されたグループごとにストローク画像を生成し、当該ストローク画像を比較一覧表示や選択ユーザ表示において表示してもよい。この場合であっても、集約処理手段24は、ストローク量Lsが所定ストローク量Lsthより大きいストローク画像のみ、投影描画アプリケーションウィンドウWyに表示する。
【0110】
(変形例5)
図1に示すプロジェクタは、スクリーン6の正面へ向けて光を出射するフロントプロジェクタであったが、これに代えて、スクリーン6の背面へ向けて光を出射するリアプロジェクタであってもよい。また、電子ペンシステム10は、プロジェクタ4及びスクリーン6を有する代わりに、液晶型やプラズマ型などの大型ディスプレイと電気的に接続し、当該大型ディスプレイに対して、表示手段26による表示から非投影描画アプリケーションウィンドウWxの表示を除いた画像信号を送信してもよい。これによっても、好適に、各受講者は、大型ディスプレイ上において、記入内容とその記入者とを合わせて認識することができる。
【0111】
(変形例6)
第1実施形態では、集約装置2は、非投影描画アプリケーションウィンドウWx及び投影描画アプリケーションウィンドウWyを表示手段26に表示させた。これに代えて、集約装置2は、表示手段26上では投影描画アプリケーションウィンドウWyを表示しなくてもよい。この場合、集約装置2は、表示手段26上の非投影描画アプリケーションウィンドウWxに表示されたストローク画像のうちストローク量Lsが所定ストローク量Lsth以下のストローク画像を削除した表示に相当する画像信号をプロジェクタ4に送信する。これによっても、上述の第1実施形態と同様に、電子ペンシステム10は、各受講生に参考となる解答内容のみをスクリーン6に表示し、かつ、全ての受講生の解答内容を集約装置2の操作者に把握させることができる。
【0112】
(変形例7)
電子ペンシステム10は、集約装置2及びプロジェクタ4と電気的に接続したコンピュータ装置をさらに備え、当該コンピュータ装置が各ストローク画像のストローク量Lsが所定ストローク量Lsth以下か否かを判定してもよい。この場合、コンピュータ装置は、集約装置2から受信したユーザストローク情報に基づき、ストローク量Lsが所定ストローク量Lsthより大きいストローク画像を特定する。そして、コンピュータ装置は、当該ストローク画像から投影描画アプリケーションウィンドウWyに相当する画像信号を生成し、当該画像信号をプロジェクタ4に送信してもよい。これによっても、上述の第1実施形態と同様に、電子ペンシステム10は、各受講生に参考となる解答内容のみをスクリーン6に表示することができる。
【0113】
(変形例8)
集約装置2は、電子ペン1からBluetooth(登録商標)等の無線通信方式により記入情報を受信し、当該記入情報に基づくユーザストローク情報を用いて所定の表示を行った。しかし、本発明が適用可能な方法は、これに限定されない。
【0114】
これに代えて、例えば、電子ペンシステム10は、電子ペン1に代えて、筆記中にペン先から赤外線(光)と超音波(音)を同時に発信するデジタルペンを備えてもよい。この場合、集約装置2は、当該デジタルペンから赤外線及び超音波を受信し、赤外線を受信してから超音波を受信するまでの時間に基づきペン先の動きを割り出してユーザストローク情報を生成し、当該ユーザストローク情報に基づき所定の表示を行ってもよい。
【0115】
他の例では、各受講者には、iPad(登録商標)などのタッチパネルを備えるタブレットPCが配布され、当該タブレットPCのタッチパネル上で描かれたストロークの情報をタブレットPCが集約装置2へ送信してもよい。この場合、集約装置2は、タブレットPCから受信したストロークの情報に基づきユーザストローク情報を生成及び保存し、当該ユーザストローク情報に基づき表示を行う。
【0116】
(変形例9)
上記した実施形態では、電子ペン、ドットパターン(コード化パターン)、記入情報に、アノト方式を用いていたが、アノト方式を用いることに限定はされない。
【0117】
<第2実施形態>
第2実施形態では、集約装置2は、非投影描画アプリケーションウィンドウWx及び投影描画アプリケーションウィンドウWyの各ユーザストローク情報表示領域50に相当する表示を、タブにより切り替え可能な描画アプリケーションウィンドウ(「タブ式描画アプリケーションウィンドウWt」とも呼ぶ。)を表示する点で、第1実施形態と異なる。その他、第1実施形態と同様の部分については、同一の符号を付し、適宜その説明を省略する。
【0118】
[選択ユーザ表示機能]
まず、図21〜図23を参照して、選択ユーザ表示ボタン53及び画像選定投影モードメニュー90Eが選択された場合の選択ユーザ表示について説明する。
【0119】
図21、22は、選択ユーザ表示ボタン53及び画像選定投影モードメニュー90Eが選択された場合のタブ式描画アプリケーションウィンドウWtによる選択ユーザ表示の一例を示す。図21、22に示すように、タブ式描画アプリケーションウィンドウWtは、スクリーン6に投影表示されないユーザストローク情報表示領域50Xを表示するために選択される非投影タブ500Xと、スクリーン6に投影表示されるユーザストローク情報表示領域50Yを表示するために選択される投影タブ500Yとを備える。図21は、非投影タブ500Xが選択された状態のタブ式描画アプリケーションウィンドウWtを示し、図22は、投影タブ500Yが選択された状態のタブ式描画アプリケーションウィンドウWtを示す。
【0120】
図21に示すように、ユーザストローク情報表示領域50Xは、選択ユーザ表示では、第1実施形態の非投影描画アプリケーションウィンドウWxのユーザストローク情報表示領域50(図14参照)と同様の表示を行う。即ち、集約処理手段24は、ユーザストローク情報表示領域50Xの上部エリアに受講者「四郎」に対応する拡大画像200を表示させ、ユーザストローク情報表示領域50Xの下部エリアに他の全ての受講者(「太郎」、「次郎」、「三郎」、「五郎」)に対応するサムネイル201を同時に並べて一覧表示させる。
【0121】
一方、図22に示すように、投影タブ500Y上にカーソルを合わせてマウスがクリックされた場合、タブ式描画アプリケーションウィンドウWtでは、スクリーン6に表示されるユーザストローク情報表示領域50Yが表示される。ここで、選択ユーザ表示におけるユーザストローク情報表示領域50Yは、第1実施形態の投影描画アプリケーションウィンドウWyの選択ユーザ表示におけるユーザストローク情報表示領域50(図15参照)と同様の表示を行う。即ち、集約処理手段24は、受講者「太郎」に対応するストローク画像のストローク量Lsが所定ストローク量Lsth以下であることから、講師が評価できる程度に解答が記載されていないと判断し、図21に示すサムネイル201Aをユーザストローク情報表示領域50Y上で非表示にする。一方、集約処理手段24は、拡大画像200D及びサムネイル201B〜201Eを、ストローク情報表示領域50Xと同様に、ユーザストローク情報表示領域50Yに表示する。
【0122】
図23は、プロジェクタ4からスクリーン6に投影表示されたタブ式描画アプリケーションウィンドウWtの選択ユーザ表示時の表示例である。図23に示すように、スクリーン6上のタブ式描画アプリケーションウィンドウWtでは、非投影タブ500X及びユーザストローク情報表示領域50Xが常に非表示となる。言い換えると、集約処理手段24は、表示手段26上で非投影タブ500X又は投影タブ500Yのいずれが選択されているかに関わらず、スクリーン6上のタブ式描画アプリケーションウィンドウWtではユーザストローク情報表示領域50Yが表示されるように、プロジェクタ4に対し画像信号を送信する。なお、集約処理手段24は、プロジェクタ4からスクリーン6に投影表示させ画像には、投影タブ500Yを表示しないようにしてもよい。
【0123】
[比較一覧表示機能]
次に、図24〜図26を参照して、比較一覧表示ボタン54及び画像選定投影モードメニュー90Eが選択された場合の比較一覧表示機能について説明する。
【0124】
図24、25は、比較一覧表示ボタン54及び画像選定投影モードメニュー90Eが選択された場合のタブ式描画アプリケーションウィンドウWtによる比較一覧表示の一例を示す。図24、25に示すように、比較一覧表示におけるタブ式描画アプリケーションウィンドウWtは、選択ユーザ表示と同様に、ユーザストローク情報表示領域50Xを表示するために選択される非投影タブ500Xと、ユーザストローク情報表示領域50Yを表示するために選択される投影タブ500Yとを備える。図24は、非投影タブ500Xが選択された状態を示すタブ式描画アプリケーションウィンドウWtを示し、図25は、投影タブ500Yが選択された状態を示すタブ式描画アプリケーションウィンドウWtを示す。
【0125】
そして、図24に示すように、比較一覧表示におけるユーザストローク情報表示領域50Xは、第1実施形態の非投影描画アプリケーションウィンドウWxの比較一覧表示におけるユーザストローク情報表示領域50(図16参照)と同様の表示を行う。即ち、この場合、集約処理手段24は、全受講者の各々のユーザストローク情報に基づくストローク画像を縮小表示したサムネイル202A〜202E(202)を同時に並べてユーザストローク情報表示領域50X上に一覧表示させる。
【0126】
一方、図25に示すように、比較一覧表示におけるユーザストローク情報表示領域50Yは、第1実施形態の投影描画アプリケーションウィンドウWyの比較一覧表示におけるユーザストローク情報表示領域50(図17参照)と同様の表示を行う。具体的には、集約処理手段24は、受講者「太郎」に対応するストローク画像のストローク量Lsが所定ストローク量Lsth以下であることから、講師が評価できる程度に解答が十分に記載されていないと判断し、図24のサムネイル202Aに相当するストローク画像を非表示にする。一方、受講者「次郎」、「三郎」、「四郎」、「五郎」にそれぞれ対応するストローク画像のストローク量Lsは所定ストローク量Lsthよりも大きいことから、集約処理手段24は、これらのストローク画像に対応するサムネイル201B〜201Eをユーザストローク情報表示領域50Y上に表示させる。
【0127】
図26は、スクリーン6に投影表示された比較一覧表示に係るタブ式描画アプリケーションウィンドウWtの表示例である。図26に示すように、スクリーン6上では、比較一覧表示に係るタブ式描画アプリケーションウィンドウWtは、選択ユーザ表示と同様、非投影タブ500X及びユーザストローク情報表示領域50Xが常に非表示となる。言い換えると、集約処理手段24は、表示手段26上で非投影タブ500X及び投影タブ500Yのいずれが選択されているかに関わらず、スクリーン6上のタブ式描画アプリケーションウィンドウWtではユーザストローク情報表示領域50Yが表示されるように、プロジェクタ4に対し画像信号を送信する。なお、集約処理手段24は、プロジェクタ4からスクリーン6に投影表示させ画像には、投影タブ500Yを表示しないようにしてもよい。
【0128】
第2実施形態において、ユーザストローク情報表示領域50Xは、本発明における「第1表示画像」の一例であり、ユーザストローク情報表示領域50Yは、本発明における「第2表示画像」の一例である。
【0129】
[第2実施形態による作用効果]
以上説明した第2実施形態の電子ペンシステム10によれば、集約装置2は、スクリーン6上では投影表示されないユーザストローク情報表示領域50Xと、スクリーン6上で投影表示されるユーザストローク情報表示領域50Yとを一つのタブ式描画アプリケーションウィンドウWtにより表示する。そして、タブ式描画アプリケーションウィンドウWtは、ユーザストローク情報表示領域50Xへ表示を切り替えるための非投影タブ500Xと、ユーザストローク情報表示領域50Yへ表示を切り替えるための投影タブ500Yとを備える。これにより、電子ペンシステム10は、スクリーン6へ投影させる表示と、スクリーン6へ投影させない表示との両方を、同一ウィンドウにより容易に操作者に閲覧させることができる。
【0130】
[第2実施形態の変形例]
次に、第2実施形態の変形例について説明する。第2実施形態では、第1実施形態の変形例1〜9及び以下に述べる変形例10を任意に組み合わせて適用可能である。
(変形例10)
図23及び図26に示すスクリーン6上に投影されたタブ式描画アプリケーションウィンドウでは、投影タブ500Yが表示されていた。これに代えて、集約処理手段24は、スクリーン6上ではタブ表示がなされないように、プロジェクタ4に画像信号を送信してもよい。具体的には、本変形例の場合、集約処理手段24は、選択ユーザ表示では、図23に示す表示に代えて、図15に示す選択ユーザ表示の投影描画アプリケーションウィンドウWyに相当する画像信号をプロジェクタ4に送信する。また、集約処理手段24は、比較一覧表示では、図26に示す表示に代えて、図17に示す比較一覧表示の投影描画アプリケーションウィンドウWyに相当する画像信号をプロジェクタ4に送信する。
【符号の説明】
【0131】
1(1A〜1E)…電子ペン
2…集約装置
3…転送装置
4…プロジェクタ
5(5A〜5E、5X)…解答用紙
6…スクリーン
7…カラーパレット用紙
10…電子ペンシステム
20…範囲指定手段
21…入力手段
22…集約個別受信手段
23…集約転送受信手段
24…集約処理手段
25…記憶手段
26…表示手段
27…送信手段
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1表示手段により表示され、手書きストロークを含むストローク画像の一覧を表示した第1表示画像に基づき、前記第1表示手段よりも表示面積が大きい第2表示手段に表示させる第2表示画像を生成するコンピュータ装置であって、
前記第1表示画像の前記一覧にあるストローク画像のうち、前記手書きストロークのストローク量が所定ストローク量以下、又は/及び、前記手書きストロークを描くのに要したストローク時間が所定ストローク時間以下であるストローク画像を非表示とした前記第2表示画像を生成する表示制御手段を備えることを特徴とするコンピュータ装置。
【請求項2】
前記コンピュータ装置は、前記第1表示手段を備え、
前記表示制御手段は、前記第1表示画像と前記第2表示画像とをそれぞれ別のウィンドウ表示にして前記第1表示手段に表示させることを特徴とする請求項1に記載のコンピュータ装置。
【請求項3】
前記コンピュータ装置は、前記第1表示手段を備え、
前記表示制御手段は、前記第1表示画像と前記第2表示画像とを同一のウィンドウにより前記第1表示手段に表示させ、
前記ウィンドウは、前記第1表示画像へ表示を切り替えるタブと、前記第2表示画像へ表示を切り替えるタブとを備えることを特徴とする請求項1に記載のコンピュータ装置。
【請求項4】
前記第2表示画像中に表示するストローク画像を指定する入力を検知するストローク画像指定入力手段をさらに備え、
前記表示制御手段は、前記ストローク画像指定入力手段が前記入力を検知した場合、当該入力により指定されたストローク画像を、当該ストローク画像の前記ストローク量が所定ストローク量以下、又は/及び、前記ストローク時間が所定ストローク時間以下であっても、前記第2表示画像中に表示することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のコンピュータ装置。
【請求項5】
前記所定ストローク量、又は/及び、前記所定ストローク時間を指定する入力を検知する閾値指定入力手段をさらに備え、
前記表示制御手段は、前記入力に基づき、前記所定ストローク量、又は/及び、前記所定ストローク時間を設定することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のコンピュータ装置。
【請求項6】
前記第2表示手段は、画像信号に基づく光を出射するプロジェクタ及び当該プロジェクタから前記光が照射されるスクリーンであり、
前記表示制御手段が生成した第2表示画像を含む画像信号を前記プロジェクタに送信する送信手段をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のコンピュータ装置。
【請求項7】
前記第2表示手段は、前記第1表示手段よりも表示面積が大きいディスプレイであり、
前記表示制御手段が生成した第2表示画像を含む画像信号を前記ディスプレイに送信する送信手段をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のコンピュータ装置。
【請求項8】
前記ストローク画像は、記入者ごと又は各記入者が割当てられるグループごとに記入された手書きストロークに基づき生成されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のコンピュータ装置。
【請求項9】
コード化パターンを読み取り、前記コード化パターンに応じた記入情報を生成する複数の電子ペンと、
前記電子ペンにより読み取り可能なコード化パターンが印刷され、各記入者が前記電子ペンによって手書きストロークを記入する複数の記入用紙と、
前記電子ペンから前記記入情報を受信する請求項1乃至8のいずれか一項に記載のコンピュータ装置と、を備える電子ペンシステムであって、
前記コンピュータ装置は、
前記電子ペンから受信した記入情報に基づき、前記手書きストロークを再現したストローク画像を生成するストローク画像生成手段を備えることを特徴とする電子ペンシステム。
【請求項10】
前記コンピュータ装置のストローク画像生成手段は、
前記電子ペンのペンIDと関連付けられたユーザIDごとに、前記電子ペンから受信した記入情報に基づき、前記ストローク画像を生成することを特徴とする請求項9に記載の電子ペンシステム。
【請求項11】
前記記入用紙には複数の問題に対する解答欄が設けられると共に、当該解答欄ごとに異なるコード化パターンが印刷され、
前記コンピュータ装置のストローク画像生成手段は、
前記電子ペンから受信した記入情報に基づき前記手書きストロークを再現したストローク画像を、前記手書きストロークが記入された解答欄ごとに生成することを特徴とする請求項9または10に記載の電子ペンシステム。
【請求項12】
前記コンピュータ装置は、
前記記入用紙に記入された手書きストロークの中で表示すべき手書きストロークを切り出すための切り出し時間帯を設定する切り出し時間帯設定手段を備え、
前記コンピュータ装置のストローク画像生成手段は、
前記切り出し時間帯設定手段によって設定された切り出し時間帯内に記入された手書きストロークを再現したストローク画像を生成することを特徴とする請求項9乃至11のいずれか一項に記載の電子ペンシステム。
【請求項13】
第1表示手段により表示され、手書きストロークを含むストローク画像の一覧を表示した第1表示画像に基づき、前記第1表示手段よりも表示面積が大きい第2表示手段に表示させる第2表示画像を生成するコンピュータ装置に搭載され実行されるプログラムであって、
前記第1表示画像の前記一覧にあるストローク画像のうち、前記手書きストロークのストローク量が所定ストローク量以下、又は/及び、前記手書きストロークを描くのに要したストローク時間が所定ストローク時間以下であるストローク画像を非表示とした前記第2表示画像を生成する表示制御手段として前記コンピュータ装置を機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項14】
前記コンピュータ装置は、前記第1表示手段を備え、
前記表示制御手段は、前記第1表示画像と前記第2表示画像とをそれぞれ別のウィンドウ表示にして前記第1表示手段に表示させることを特徴とする請求項13に記載のプログラム。
【請求項15】
前記コンピュータ装置は、前記第1表示手段を備え、
前記表示制御手段は、前記第1表示画像と前記第2表示画像とを同一のウィンドウにより前記第1表示手段に表示させ、
前記ウィンドウは、前記第1表示画像へ表示を切り替えるタブと、前記第2表示画像へ表示を切り替えるタブとを備えることを特徴とする請求項13に記載のプログラム。
【請求項16】
前記第2表示画像中に表示するストローク画像を指定する入力を検知するストローク画像指定入力手段として前記コンピュータ装置をさらに機能させ、
前記表示制御手段は、前記ストローク画像指定入力手段が前記入力を検知した場合、当該入力により指定されたストローク画像を、当該ストローク画像の前記ストローク量が所定ストローク量以下、又は/及び、前記ストローク時間が所定ストローク時間以下であっても、前記第2表示画像中に表示することを特徴とする請求項13乃至15のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項17】
前記所定ストローク量、又は/及び、前記所定ストローク時間を指定する入力を検知する閾値指定入力手段として前記コンピュータ装置をさらに機能させ、
前記表示制御手段は、前記入力に基づき、前記所定ストローク量、又は/及び、前記所定ストローク時間を設定することを特徴とする請求項13乃至16のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項18】
前記第2表示手段は、画像信号に基づく光を出射するプロジェクタ及び当該プロジェクタから前記光が照射されるスクリーンであり、
前記表示制御手段が生成した第2表示画像を含む画像信号を前記プロジェクタに送信する送信手段として前記コンピュータ装置をさらに機能させることを特徴とする請求項13乃至17のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項19】
前記第2表示手段は、前記第1表示手段よりも表示面積が大きいディスプレイであり、
前記表示制御手段が生成した第2表示画像を含む画像信号を前記ディスプレイに送信する送信手段として前記コンピュータ装置をさらに機能させることを特徴とする請求項13乃至17のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項20】
前記ストローク画像は、記入者ごと又は各記入者が割当てられるグループごとに記入された手書きストロークに基づき生成されることを特徴とする請求項13乃至19のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項21】
コード化パターンを読み取り、前記コード化パターンに応じた記入情報を生成する複数の電子ペンと、
前記電子ペンにより読み取り可能なコード化パターンが印刷され、各記入者が前記電子ペンによって手書きストロークを記入する複数の記入用紙と、
前記電子ペンから前記記入情報を受信する前記コンピュータ装置と、を備える電子ペンシステムの前記コンピュータ装置に搭載され実行されるプログラムであって、
前記電子ペンから受信した記入情報に基づき、前記手書きストロークを再現したストローク画像を生成するストローク画像生成手段として前記コンピュータ装置をさらに機能させることを特徴とする請求項13乃至20のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項22】
前記ストローク画像生成手段は、
前記電子ペンのペンIDと関連付けられたユーザIDごとに、前記電子ペンから受信した記入情報に基づき、前記ストローク画像を生成することを特徴とする請求項21に記載のプログラム。
【請求項23】
前記記入用紙には複数の問題に対する解答欄が設けられると共に、当該解答欄ごとに異なるコード化パターンが印刷され、
前記ストローク画像生成手段は、
前記電子ペンから受信した記入情報に基づき前記手書きストロークを再現したストローク画像を、前記手書きストロークが記入された解答欄ごとに生成することを特徴とする請求項21または22に記載のプログラム。
【請求項24】
前記記入用紙に記入された手書きストロークの中で表示すべき手書きストロークを切り出すための切り出し時間帯を設定する切り出し時間帯設定手段として前記コンピュータ装置をさらに機能させ、
前記ストローク画像生成手段は、
前記切り出し時間帯設定手段によって設定された切り出し時間帯内に記入された手書きストロークを再現したストローク画像を生成することを特徴とする請求項21乃至23のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項1】
第1表示手段により表示され、手書きストロークを含むストローク画像の一覧を表示した第1表示画像に基づき、前記第1表示手段よりも表示面積が大きい第2表示手段に表示させる第2表示画像を生成するコンピュータ装置であって、
前記第1表示画像の前記一覧にあるストローク画像のうち、前記手書きストロークのストローク量が所定ストローク量以下、又は/及び、前記手書きストロークを描くのに要したストローク時間が所定ストローク時間以下であるストローク画像を非表示とした前記第2表示画像を生成する表示制御手段を備えることを特徴とするコンピュータ装置。
【請求項2】
前記コンピュータ装置は、前記第1表示手段を備え、
前記表示制御手段は、前記第1表示画像と前記第2表示画像とをそれぞれ別のウィンドウ表示にして前記第1表示手段に表示させることを特徴とする請求項1に記載のコンピュータ装置。
【請求項3】
前記コンピュータ装置は、前記第1表示手段を備え、
前記表示制御手段は、前記第1表示画像と前記第2表示画像とを同一のウィンドウにより前記第1表示手段に表示させ、
前記ウィンドウは、前記第1表示画像へ表示を切り替えるタブと、前記第2表示画像へ表示を切り替えるタブとを備えることを特徴とする請求項1に記載のコンピュータ装置。
【請求項4】
前記第2表示画像中に表示するストローク画像を指定する入力を検知するストローク画像指定入力手段をさらに備え、
前記表示制御手段は、前記ストローク画像指定入力手段が前記入力を検知した場合、当該入力により指定されたストローク画像を、当該ストローク画像の前記ストローク量が所定ストローク量以下、又は/及び、前記ストローク時間が所定ストローク時間以下であっても、前記第2表示画像中に表示することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のコンピュータ装置。
【請求項5】
前記所定ストローク量、又は/及び、前記所定ストローク時間を指定する入力を検知する閾値指定入力手段をさらに備え、
前記表示制御手段は、前記入力に基づき、前記所定ストローク量、又は/及び、前記所定ストローク時間を設定することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のコンピュータ装置。
【請求項6】
前記第2表示手段は、画像信号に基づく光を出射するプロジェクタ及び当該プロジェクタから前記光が照射されるスクリーンであり、
前記表示制御手段が生成した第2表示画像を含む画像信号を前記プロジェクタに送信する送信手段をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のコンピュータ装置。
【請求項7】
前記第2表示手段は、前記第1表示手段よりも表示面積が大きいディスプレイであり、
前記表示制御手段が生成した第2表示画像を含む画像信号を前記ディスプレイに送信する送信手段をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のコンピュータ装置。
【請求項8】
前記ストローク画像は、記入者ごと又は各記入者が割当てられるグループごとに記入された手書きストロークに基づき生成されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のコンピュータ装置。
【請求項9】
コード化パターンを読み取り、前記コード化パターンに応じた記入情報を生成する複数の電子ペンと、
前記電子ペンにより読み取り可能なコード化パターンが印刷され、各記入者が前記電子ペンによって手書きストロークを記入する複数の記入用紙と、
前記電子ペンから前記記入情報を受信する請求項1乃至8のいずれか一項に記載のコンピュータ装置と、を備える電子ペンシステムであって、
前記コンピュータ装置は、
前記電子ペンから受信した記入情報に基づき、前記手書きストロークを再現したストローク画像を生成するストローク画像生成手段を備えることを特徴とする電子ペンシステム。
【請求項10】
前記コンピュータ装置のストローク画像生成手段は、
前記電子ペンのペンIDと関連付けられたユーザIDごとに、前記電子ペンから受信した記入情報に基づき、前記ストローク画像を生成することを特徴とする請求項9に記載の電子ペンシステム。
【請求項11】
前記記入用紙には複数の問題に対する解答欄が設けられると共に、当該解答欄ごとに異なるコード化パターンが印刷され、
前記コンピュータ装置のストローク画像生成手段は、
前記電子ペンから受信した記入情報に基づき前記手書きストロークを再現したストローク画像を、前記手書きストロークが記入された解答欄ごとに生成することを特徴とする請求項9または10に記載の電子ペンシステム。
【請求項12】
前記コンピュータ装置は、
前記記入用紙に記入された手書きストロークの中で表示すべき手書きストロークを切り出すための切り出し時間帯を設定する切り出し時間帯設定手段を備え、
前記コンピュータ装置のストローク画像生成手段は、
前記切り出し時間帯設定手段によって設定された切り出し時間帯内に記入された手書きストロークを再現したストローク画像を生成することを特徴とする請求項9乃至11のいずれか一項に記載の電子ペンシステム。
【請求項13】
第1表示手段により表示され、手書きストロークを含むストローク画像の一覧を表示した第1表示画像に基づき、前記第1表示手段よりも表示面積が大きい第2表示手段に表示させる第2表示画像を生成するコンピュータ装置に搭載され実行されるプログラムであって、
前記第1表示画像の前記一覧にあるストローク画像のうち、前記手書きストロークのストローク量が所定ストローク量以下、又は/及び、前記手書きストロークを描くのに要したストローク時間が所定ストローク時間以下であるストローク画像を非表示とした前記第2表示画像を生成する表示制御手段として前記コンピュータ装置を機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項14】
前記コンピュータ装置は、前記第1表示手段を備え、
前記表示制御手段は、前記第1表示画像と前記第2表示画像とをそれぞれ別のウィンドウ表示にして前記第1表示手段に表示させることを特徴とする請求項13に記載のプログラム。
【請求項15】
前記コンピュータ装置は、前記第1表示手段を備え、
前記表示制御手段は、前記第1表示画像と前記第2表示画像とを同一のウィンドウにより前記第1表示手段に表示させ、
前記ウィンドウは、前記第1表示画像へ表示を切り替えるタブと、前記第2表示画像へ表示を切り替えるタブとを備えることを特徴とする請求項13に記載のプログラム。
【請求項16】
前記第2表示画像中に表示するストローク画像を指定する入力を検知するストローク画像指定入力手段として前記コンピュータ装置をさらに機能させ、
前記表示制御手段は、前記ストローク画像指定入力手段が前記入力を検知した場合、当該入力により指定されたストローク画像を、当該ストローク画像の前記ストローク量が所定ストローク量以下、又は/及び、前記ストローク時間が所定ストローク時間以下であっても、前記第2表示画像中に表示することを特徴とする請求項13乃至15のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項17】
前記所定ストローク量、又は/及び、前記所定ストローク時間を指定する入力を検知する閾値指定入力手段として前記コンピュータ装置をさらに機能させ、
前記表示制御手段は、前記入力に基づき、前記所定ストローク量、又は/及び、前記所定ストローク時間を設定することを特徴とする請求項13乃至16のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項18】
前記第2表示手段は、画像信号に基づく光を出射するプロジェクタ及び当該プロジェクタから前記光が照射されるスクリーンであり、
前記表示制御手段が生成した第2表示画像を含む画像信号を前記プロジェクタに送信する送信手段として前記コンピュータ装置をさらに機能させることを特徴とする請求項13乃至17のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項19】
前記第2表示手段は、前記第1表示手段よりも表示面積が大きいディスプレイであり、
前記表示制御手段が生成した第2表示画像を含む画像信号を前記ディスプレイに送信する送信手段として前記コンピュータ装置をさらに機能させることを特徴とする請求項13乃至17のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項20】
前記ストローク画像は、記入者ごと又は各記入者が割当てられるグループごとに記入された手書きストロークに基づき生成されることを特徴とする請求項13乃至19のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項21】
コード化パターンを読み取り、前記コード化パターンに応じた記入情報を生成する複数の電子ペンと、
前記電子ペンにより読み取り可能なコード化パターンが印刷され、各記入者が前記電子ペンによって手書きストロークを記入する複数の記入用紙と、
前記電子ペンから前記記入情報を受信する前記コンピュータ装置と、を備える電子ペンシステムの前記コンピュータ装置に搭載され実行されるプログラムであって、
前記電子ペンから受信した記入情報に基づき、前記手書きストロークを再現したストローク画像を生成するストローク画像生成手段として前記コンピュータ装置をさらに機能させることを特徴とする請求項13乃至20のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項22】
前記ストローク画像生成手段は、
前記電子ペンのペンIDと関連付けられたユーザIDごとに、前記電子ペンから受信した記入情報に基づき、前記ストローク画像を生成することを特徴とする請求項21に記載のプログラム。
【請求項23】
前記記入用紙には複数の問題に対する解答欄が設けられると共に、当該解答欄ごとに異なるコード化パターンが印刷され、
前記ストローク画像生成手段は、
前記電子ペンから受信した記入情報に基づき前記手書きストロークを再現したストローク画像を、前記手書きストロークが記入された解答欄ごとに生成することを特徴とする請求項21または22に記載のプログラム。
【請求項24】
前記記入用紙に記入された手書きストロークの中で表示すべき手書きストロークを切り出すための切り出し時間帯を設定する切り出し時間帯設定手段として前記コンピュータ装置をさらに機能させ、
前記ストローク画像生成手段は、
前記切り出し時間帯設定手段によって設定された切り出し時間帯内に記入された手書きストロークを再現したストローク画像を生成することを特徴とする請求項21乃至23のいずれか一項に記載のプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【公開番号】特開2013−37037(P2013−37037A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−170334(P2011−170334)
【出願日】平成23年8月3日(2011.8.3)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年8月3日(2011.8.3)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】
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