説明

ゴムベルトの補修方法

【課題】大きな傷に対して有効かつ良好な補修を可能にして実用性及び汎用性を高めるとともに、無駄となる補修材料の発生を回避して低コスト性及び省資源性を高める。
【解決手段】少なくとも表面にゴム層を有するゴムベルトに付いた凹状の傷を補修するに際し、少なくとも、傷の内縁部をサンディングにより平坦化する平坦化工程S1,S2と、平坦化工程S1,S2の終了した傷の内面に、接着後に所定の弾性を維持する接着剤を塗布する接着剤塗布工程S5と、接着剤塗布工程S5の終了した傷の内面に、硬化後の硬度が55〜75度となる二液混合タイプのウレタンゴム原料を、吹付装置により吹き付けしてウレタンゴム層…を設けるウレタンゴム吹付工程S6,S7,S8を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴムベルトの表面に付いた凹状の傷を補修する際に用いて好適なゴムベルトの補修方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、土木作業現場等で使用するベルトコンベアは、砂利等をベルト上に載せて搬送するが、この種のベルトコンベアに用いるベルトは、キャンバスシートの表面にゴム層を設けたゴムベルトを用いることも多いため、使用に基づく傷(摩耗を含む)の発生が避けられない。したがって、通常、ゴムベルトのゴム層に発生した傷に対しては、補修を行っている。
【0003】
従来、この種のゴムベルトに対する補修方法としては、特許文献1で開示されるコンベアベルトの補修方法が知られている。同文献1で開示される補修方法は、ゴム系材質からなるコンベアベルトの表面に発生した微細な疵や亀裂を補修し、ベルトの寿命延長を図るとともに、ベルトからの落鉱を軽減することを目的としたものであり、損傷のあるベルトを水洗乾燥した後に移動させ、ベルトを挟持するローラを回転させた後、ローラに、タンク内のゴム系素材と良く接着する塗布材を、コック,パイプ及びノズルを経由させて、供給し、塗布材をベルト表面の微細な疵や亀裂内に埋め込ませるとともに、この後、余分な塗布材をクリーナにより除去する手法を用いている。
【特許文献1】特開平7−101520号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述した従来のゴムベルトの補修方法(コンベアベルトの補修方法)は、次のような問題点があった。
【0005】
第一に、ベルト面の全体に補修材料(塗布材)を塗布し、この後、表面に付着した不要な補修材料をクリーナにより除去するため、微細な疵や亀裂の補修はある程度実現可能であるとしても、実際上、無視できない問題となる大きな傷に対しては補修が困難である。したがって、上述した従来の補修方法では、補修できる傷が制限され、実用性及び汎用性に難がある。
【0006】
第二に、ベルト面の全体に塗布した補修材料のほとんどをクリーナにより除去するため、実際、有効に使用される補修材料は僅かである。したがって、相当量の補修材料は除去されて無駄になるなど、コスト面で不利になるとともに、省資源性にも劣る。
【0007】
本発明は、このような背景技術に存在する課題を解決したゴムベルトの補修方法の提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るゴムベルトの補修方法は、上述した課題を解決するため、少なくとも表面Bfにゴム層Bgを有するゴムベルトBに付いた凹状の傷Cを補修するに際し、少なくとも、傷Cの内縁部Ceをサンディングにより平坦化する平坦化工程(S1,S2)と、平坦化工程(S1,S2)の終了した傷Cの内面Ciに、接着後に所定の弾性を維持する接着剤2を塗布する接着剤塗布工程(S5)と、接着剤塗布工程(S5)の終了した傷Cの内面Ciに、硬化後の硬度が55〜75度となる二液混合タイプのウレタンゴム原料を、吹付装置1により吹き付けしてウレタンゴム層3s…を設けるウレタンゴム吹付工程(S6,S7,S8)とを備えることを特徴とする。
【0009】
この場合、発明の好適な態様により、平坦化工程(S1,S2)では、傷Cの内縁部Ceに、ゴムベルトBの表面Bfに対して、3〜60〔゜〕の傾斜角を有する平坦化面Bsを形成することが望ましい。また、ウレタンゴム吹付工程(S6,S7,S8)では、吹付装置1により、時間をおいた複数回の吹き付けを繰り返し行い、傷Cの内部に多層のウレタンゴム層3s…を設けることができるとともに、ウレタンゴム原料には、速乾性のウレタンゴム原料を用いることができる。
【発明の効果】
【0010】
このような手法による本発明に係るゴムベルトの補修方法によれば、次のような顕著な効果を奏する。
【0011】
(1) 基本的には、接着剤塗布工程(S5)の終了した傷Cの内面Ciに対して、硬化後の硬度が55〜75度となる二液混合タイプのウレタンゴム原料を吹き付けてウレタンゴム層3s…を設けるようにしたため、実際、無視できない問題となる大きな傷Cに対して、有効かつ良好な補修を行うことができる。一方、小さな傷Cに対しては、カッター等により、補修可能な大きさまで拡げればよいため、種類や大きさの異なる様々な傷Cに対して補修が可能になり、実用性及び汎用性を高めることができる。
【0012】
(2) ウレタンゴム3を吹付装置1により吹き付けしてウレタンゴム層3s…を設けるウレタンゴム吹付工程(S6,S7,S8)を備えるため、使用する補修材料(ウレタンゴム3)は、傷Cの大きさに対応した量があれば足りる。したがって、無駄となる補修材料の発生を回避して、低コスト性及び省資源性を高めることができる。
【0013】
(3) 好適な態様により、平坦化工程(S1,S2)において、傷Cの内縁部Ceに、ゴムベルトBの表面Bfに対して、3〜60〔゜〕の傾斜角を有する平坦化面Bsを形成すれば、ゴムベルトBとウレタンゴム3の密着性をより高めることができる。
【0014】
(4) 好適な態様により、ウレタンゴム吹付工程(S6,S7,S8)において、吹付装置1により、時間をおいた複数回の吹き付けを繰り返し行い、傷Cの内部に多層のウレタンゴム層3s…を設ければ、例えば、傾斜したベルトコンベアにおけるゴムベルトBを補修するような場合であっても、一回で行う吹き付けの場合に生じる不具合、即ち、硬化前のウレタンゴムが傷Cの内部からはみ出したり、ゴムベルトBの表面Bfに対して平行面にならないなどの不具合を回避できる。
【0015】
(5) 好適な態様により、ウレタンゴム原料として、速乾性のウレタンゴム原料を用いれば、特に、複数回の吹き付けを繰り返し行い、傷Cの内部に多層のウレタンゴム層3s…を設ける際における作業能率の向上に寄与できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
次に、本発明に係る最良の実施形態を挙げ、図面に基づき詳細に説明する。
【0017】
まず、本実施形態に係る補修方法の理解を容易にするため、補修対象のゴムベルトB及び補修に使用する吹付装置1について、図2〜図4を参照して説明する。
【0018】
図2及び図3に、ゴムベルトの一例として、土木作業現場等で使用するベルトコンベア50に備えるゴムベルトBを示す。ベルトコンベア50は、複数のプーリ51…間に、エンドレスタイプのゴムベルトBを架け渡した構成を備えている。また、ゴムベルトBは、図3に示すように、頑丈な布等により形成したキャンバスシートBoを有し、このキャンバスシートBoの表裏面をそれぞれゴム層Bg,Bgにより被覆した構成を有する。例示のゴム層Bgの厚さは6〔mm〕程度を想定しているが、厚さは特に問わない。なお、補修を行うゴムベルトBは、ベルトコンベア50に装着したままの状態であってもよいし、このベルトコンベア50は、使用現場に設置されたままの状態であってもよい。
【0019】
図4には、補修に用いる吹付装置1を示す。吹付装置1は、ウレタンゴム原料となる主剤を収容する第一タンク11,硬化剤を収容する第二タンク12,第一タンク11の下方に配した第一ポンプ15及びこの下方に配した第一ヒータ16を有する主剤供給部13,第二タンク12の下方に配した第二ポンプ17及びこの下方に配した第二ヒータ18を有する硬化剤供給部14をそれぞれ備え、第一タンク11の底部と第一ポンプ15の吸入口,第一ポンプ15の吐出口と第一ヒータ16の流入口,第二タンク12の底部と第二ポンプ17の吸入口,第二ポンプ17の吐出口と第二ヒータ18の流入口をそれぞれ接続する。また、第一切換弁19及び第二切換弁20を備え、第一切換弁19の流入ポートは第一ヒータ16の流出口に接続するとともに、第二切換弁20の流入ポートは第二ヒータ18の流出口に接続する。第一切換弁19の一方の流出ポートはフレキシブルチューブ21aを介して図7に示すヘッドガン22に接続するとともに、他方の流出ポートは第一タンク11に接続する。第二切換弁20の一方の流出ポートはフレキシブルチューブ21bを介してヘッドガン22に接続するとともに、他方の流出ポートは第二タンク12に接続する。各切換弁19,20は、それぞれ駆動部24,25により切換えられる。さらに、第一タンク11には内部に収容した主剤の温度を検出する第一温度センサ27を付設するとともに、第二タンク12には内部に収容した硬化剤の温度を検出する第二温度センサ28を付設し、各温度センサ27及び28は制御部26の入力側に接続する。また、制御部26の出力側には、上述した各駆動部24,25を接続する。なお、図7中、1mは、吹付装置1におけるヘッドガン22を除く吹付装置本体を示している。
【0020】
次に、本発明に係る最良の実施形態に係るゴムベルトの補修方法について、図1〜図8を参照しつつ図1に示す工程図(フローチャート)に従って説明する。
【0021】
今、図2及び図3に示すように、ゴムベルトBの表面、即ち、ゴムベルトBのゴム層Bgに凹状の傷Cが付き、この傷Cを本実施形態に係る補修方法により補修する場合を想定する。なお、傷Cの大きさは特に問わないが、吹付装置1を使用するため、小さすぎる傷Cの場合には、必要によりカッター等により補修可能な大きさまで拡げた後に補修することが望ましい。
【0022】
補修に際しては、まず、図5に示すように、サンディングマシーン60を用いて、傷Cの内縁部Ceをサンディングする(ステップS1)。これにより、傷Cの内縁部Ceを平坦化し、内縁部Ceに、ゴムベルトBの表面Bfに対して3〜60〔゜〕の傾斜角を有する平坦化面Bsを設ける(ステップS2)。このステップS1及びS2が平坦化工程となる。このような平坦化工程により平坦化面Bsを設ければ、ゴムベルトBとウレタンゴム3の密着性をより高めることができる利点がある。そして、平坦化工程が終了したなら、平坦化面Bsを含む傷Cの内面Ciを水洗いにより、或いは必要に応じて洗浄剤を用いて洗浄を行う(ステップS3)。
【0023】
一方、図4に示す吹付装置1を準備する(ステップS4)。この場合、吹付材料(補修材料)には、硬化後の硬度が55〜75度、より望ましくは60〜70度となる二液混合タイプのウレタンゴム原料を使用する。一般に、防水材等に用いるこの種のウレタンゴムは、硬度が50度前後の軟質のため、このような一般的なウレタンゴムは、補修材料としては使用できない。この硬度条件を満たすウレタンゴム原料としては、「保土谷建材工業株式会社」製の「HCスプレー(商品名)」が最適であり、硬化後の硬度は66度が得られる。しかも、このウレタンゴム原料は速乾性を有しており、常温では吹き付け後、5〔秒〕程度で硬化する。このため、時間をおいた複数回の吹き付けを繰り返し行うことにより多層のウレタンゴム層を設ける場合に最適であり、特に、吹き付け作業を行う際における作業能率の向上に寄与できる。
【0024】
ウレタンゴム原料は、二液混合タイプのため、吹付装置1の第一タンク11に主剤(A液)を収容するとともに、硬化剤(B液)を第二タンク12に収容する。吹付装置1は、始動により、第一切換弁19は第一タンク11側に、第二切換弁20は第二タンク12側にそれぞれ切換えられる。図4はこの状態を示す。また、各ヒータ16,18には通電が行われ、さらに、各ポンプ15,17も作動する。これにより、第一タンク11内の主剤は、第一ポンプ15→第一ヒータ16→第一切換弁19→第一タンク11の経路で循環し、第一タンク11内の主剤が加熱(予備加熱)されるとともに、第二タンク12内の硬化剤は、第二ポンプ17→第二ヒータ18→第二切換弁20→第二タンク12の経路で循環し、第二タンク12内の硬化剤が加熱(予備加熱)される。そして、各タンク11,12内の主剤及び硬化剤の温度は、各温度センサ27,28により検出され、この検出結果は制御部26に付与される。制御部26は検出した温度を監視し、設定温度に達したなら駆動部24,25を制御して各切換弁19,20をヘッドガン22側に自動で切換える。これにより、第一タンク11内の主剤は、第一ポンプ15→第一ヒータ16→第一切換弁19→チューブ21aの経路でヘッドガン22に供給可能になるとともに、第二タンク12内の硬化剤は、第二ポンプ17→第二ヒータ18→第二切換弁20→チューブ21bの経路でヘッドガン22に供給可能となり、吹付装置1はスタンバイ状態となる。
【0025】
他方、ゴムベルトBは、接着剤塗布工程により、図6に示すように、平坦化面Bsを含む傷Cの内面Ciに接着剤2を塗布する(ステップS5)。接着剤2を塗布するに際しては、一般的な刷毛や塗りローラ等を利用することができる。図6は、塗りローラ61を用いた場合を示している。接着剤2には、特に、接着後にも弾性(耐屈曲性)を維持する接着剤を用いる。このような接着剤2としては、例えば、「バンドー化学株式会社」製の「サンパットECO(商品名)」などを用いることができる。
【0026】
接着剤塗布工程が終了したなら、図7に示すように、ウレタンゴム吹付工程により、傷Cの内面Ciに対して、吹付装置1を用いてウレタンゴム原料の吹き付けを行う(ステップS6)。この場合、吹き付けに際しては、ヘッドガン22のノズルを、傷Cの内面Ciから20〜80〔cm〕程度離して吹き付けを行い、一回の吹き付け作業により、傷Cの内面Ciに、厚さが2〔mm〕以下となるウレタンゴム層3sを設ける。使用するウレタンゴム原料は、速乾性を有するため、5〔秒〕程度の時間をおくことによりほぼ硬化する。したがって、5〔秒〕以上の時間経過を待って、同様の吹き付け作業を複数回繰り返して行う(ステップS7,S8,S9,S6…)。これにより、傷Cの内部には、図8に示すような、多層のウレタンゴム層3s…を設けることができる。このように、時間をおいた複数回の吹き付けを繰り返し行い、傷Cの内部に多層のウレタンゴム層3s…を設ければ、例えば、傾斜したベルトコンベアにおけるゴムベルトを補修するような場合であっても、一回で行う吹き付けの場合に生じる不具合、即ち、硬化前のウレタンゴムが傷Cの内部からはみ出したり、ゴムベルトBの表面Bfに対して平行面にならないなどの不具合を回避できる利点がある。
【0027】
ウレタンゴム吹付工程により、傷Cの内部における全ての空間を多層のウレタンゴム層3s…により埋めたなら、ウレタンゴム吹付工程を終了させる。ウレタンゴム吹付工程の終了により補修面に対する仕上げを行う(ステップS10)。この場合、特に、図8に仮想線で示すように、傷Cの内部からゴム層Bgの外面上にウレタンゴム3の一部が、無用にはみ出した付着部3n…等が存在したなら、カッター等により除去する。そして、最終的には、図8に示すように、最外郭のウレタンゴム層3sの外表面とゴムベルトBにおけるゴム層Bgの外表面が同一面上に連続し、無用な凹部や段差が生じないように仕上げることが望ましい。以上の工程を経て、傷Cに対する補修が終了するため、補修後のゴムベルトBはそのまま継続して使用することができる。
【0028】
このように、本実施形態に係るゴムベルトの補修方法によれば、基本的には、接着剤塗布工程の終了した傷Cの内面Ciに対して、硬化後の硬度が55〜75度となる二液混合タイプのウレタンゴム原料を吹き付けてウレタンゴム層3s…を設けるようにしたため、実際、無視できない問題となる大きな傷Cに対して、有効かつ良好な補修を行うことができる。一方、小さな傷Cに対しては、カッター等により、補修可能な大きさまで拡げればよいため、種類や大きさの異なる様々な傷Cに対して補修が可能になり、実用性及び汎用性を高めることができる。また、ウレタンゴム3を吹付装置1により吹き付けしてウレタンゴム層3s…を設けるウレタンゴム吹付工程を備えるため、使用する補修材料(ウレタンゴム3)は、傷Cの大きさに対応した量があれば足りる。したがって、無駄となる補修材料の発生を回避して、低コスト性及び省資源性を高めることができる。
【0029】
以上、最良の実施形態について詳細に説明したが、本発明は、このような実施形態に限定されるものではなく、細部の手法,構成,形状,素材,数量,数値等において、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更,追加,削除することができる。
【0030】
例えば、補修に使用する接着剤及びウレタンゴム原料は、例示に限定されるものではなく、接着後に所定の弾性を維持する他の接着剤を利用できるとともに、硬化後の硬度が55〜75度となる二液混合タイプの他のウレタンゴム原料を利用できる。また、平坦化面Bsは、ゴムベルトBの表面Bfに対して、3〜60〔゜〕の傾斜角を有することが望ましいが、この傾斜角に限定されるものではないとともに、平坦化面Bsは完全に平坦であることを要しない。さらに、ウレタンゴム原料には、必ずしも速乾性のウレタンゴム原料を用いることを要しない。なお、本発明に係る補修方法を適用した例として、ベルトコンベア50に備えるゴムベルトBを挙げたが、各種用途における類似のゴムベルトにも同様に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の最良の実施形態に係るゴムベルトの補修方法の手順をフローチャートで示す工程図、
【図2】同補修方法により補修するゴムベルトを備えるベルトコンベアの一部を示す斜視図、
【図3】同補修方法により補修するゴムベルトの補修前における図2中X−X線の断面図、
【図4】同補修方法に使用する吹付装置のブロック構成図、
【図5】同補修方法により補修するゴムベルトの断面を含む平坦化工程の状態を説明するための工程説明図、
【図6】同補修方法により補修するゴムベルトの断面を含む接着剤塗布工程の状態を説明するための工程説明図、
【図7】同補修方法により補修するゴムベルトの断面を含むウレタンゴム吹付工程の状態を説明するための工程説明図、
【図8】同補修方法により補修が終了したゴムベルトの断面図、
【符号の説明】
【0032】
1:吹付装置,2:接着剤,3s…:ウレタンゴム層,B:ゴムベルト,Bf:ゴムベルトの表面,Bg:ゴムベルトのゴム層,Bs:平坦化面,C:傷,Ce:傷の内縁部,Ci:傷の内面,S1,S2:(平坦化工程),S5:(接着剤塗布工程),S6,S7,S8:(ウレタンゴム吹付工程)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも表面にゴム層を有するゴムベルトに付いた凹状の傷を補修するゴムベルトの補修方法において、少なくとも、前記傷の内縁部をサンディングにより平坦化する平坦化工程と、前記平坦化工程の終了した傷の内面に、接着後に所定の弾性を維持する接着剤を塗布する接着剤塗布工程と、前記接着剤塗布工程の終了した傷の内面に、硬化後の硬度が55〜75度となる二液混合タイプのウレタンゴム原料を、吹付装置により吹き付けしてウレタンゴム層を設けるウレタンゴム吹付工程とを備えることを特徴とするゴムベルトの補修方法。
【請求項2】
前記平坦化工程は、前記傷の内縁部に、ゴムベルトの表面に対して、3〜60〔゜〕の傾斜角を有する平坦化面を形成することを特徴とする請求項1記載のゴムベルトの補修方法。
【請求項3】
前記ウレタンゴム吹付工程は、前記吹付装置により、時間をおいた複数回の吹き付けを繰り返し行い、前記傷の内部に多層のウレタンゴム層を設けることを特徴とする請求項1記載のゴムベルトの補修方法。
【請求項4】
前記ウレタンゴム原料には、速乾性のウレタンゴム原料を用いることを特徴とする請求項1又は3記載のゴムベルトの補修方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−196724(P2009−196724A)
【公開日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−37168(P2008−37168)
【出願日】平成20年2月19日(2008.2.19)
【出願人】(595034846)株式会社守谷フィールド (1)
【Fターム(参考)】