説明

サイクロン空気清浄機

【課題】サイクロン空気清浄機において、第2サイクロンで生じる圧力損失及び騒音を低減させ、且つ、集塵効率を向上させることを目的とする。
【解決手段】円筒形の本体と、本体10の側面に形成されて空気を流入させる少なくとも一つの流入口16を有し、流入口16から流入した空気に対して1次ホコリ分離動作を行い、1次ホコリ分離された空気のうちの第1部分を流出させる第1流出管を有する少なくとも一つの第1サイクロン20と、少なくもと一つの第1サイクロン20から1次ホコリ分離された空気のうちの第2部分が流入し、空気の第2部分に対して2次ホコリ分離動作を行う少なくとも一つの第2サイクロン30と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気清浄機に関し、より詳細には、サイクロンを採用したサイクロン空気清浄機に関する。
【背景技術】
【0002】
サイクロン装置は、空気中に浮遊している固体や液体微粒子を捕集し除去する装置であり、旋回する空気中の粒子が遠心力と重力などによって分離される原理を利用する。このようなサイクロン装置は、真空清掃機などに多く用いられており、このようなサイクロン装置及びこれを備えた真空清掃機が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】大韓民国公開特許公報第2005−0026218号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記のようなサイクロン装置では、第1サイクロンから排出された全ての空気が第2サイクロンへ流入するため、第2サイクロンから発生する圧力損失及び騒音は相当大きくなるという問題点があった。
【0004】
なお、上記のようなサイクロン装置は、第1サイクロンへ空気が流入する流入口が本体の一側面にのみ形成されているため、本体内部へ流入可能な空気の量には限界がある。よって、多い量の空気を同時に浄化しなければならない空気清浄機には適用し難いという問題点があった。
また、第1サイクロンが1個であるため、除塵効率が低下するという問題点もあった。
【0005】
本発明は、上記の問題点を解決するためのもので、その目的は、第2サイクロンから発生する圧力損失及び騒音を低減できるサイクロン空気清浄機を提供することにある。
【0006】
本発明の他の目的は、本体内部へ流入する空気の量を増加させ、空気浄化能力を向上させると同時に、空気浄化効率を向上させることができるサイクロン空気清浄機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するための本発明に係るサイクロン空気清浄機は、円筒形の本体と、該本体の側面に形成されて空気を流入させる少なくとも一つの流入口を有し、該流入口から流入した空気に対して1次ホコリ分離動作を行い、1次ホコリ分離された空気のうちの第1部分を流出させる第1流出管を有する少なくとも一つの第1サイクロンと、該少なくもと一つの第1サイクロンから1次ホコリ分離された空気のうちの第2部分が流入し、該空気の第2部分に対して2次ホコリ分離動作を行う少なくとも一つの第2サイクロンと、を備えてなることを特徴とする。
【0008】
上記サイクロン空気清浄機は、1次ホコリ分離された前記空気の第2部分を、前記少なくとも一つの第2サイクロンに導いて該第2サイクロン内に旋回気流が形成されるようにする案内ダクトをさらに備えることを特徴とする。
【0009】
上記サイクロン空気清浄機は、前記少なくとも一つの第1サイクロンの内部に設置され、空気中のホコリを電離させる電離装置と、前記案内ダクト内に設置され、前記少なくとも一つの第1サイクロンの内部で電離したホコリ粒子を電気的な引力によって前記少なくとも一つの第2サイクロン中に誘導する誘導装置と、をさらに備えることができる。
【0010】
また、前記電離装置は、前記第1流出管の外周面に円周方向に沿って配設される複数個の放電針と、該放電針と対向して前記少なくとも一つの第1サイクロンの内周面に設けられる接地電極板と、を備えてなることを特徴とする。
【0011】
また、前記電離装置によって電離した空気中のホコリ粒子の一部は、前記誘導装置によって前記第2サイクロン中に誘導され、残りのホコリ粒子は、前記本体下部に設けられた集塵桶に集まることを特徴とする。
【0012】
また、上記サイクロン空気清浄機は、前記少なくとも一つの第1サイクロンに設けられ、該第1サイクロンの内部に旋回気流が形成されるように前記少なくとも一つの第1流入口から前記第1サイクロン内に流入した空気を導くガイドをさらに備えることを特徴とする。
【0013】
また、上記サイクロン空気清浄機は、前記少なくとも一つの第2サイクロンに縦方向に貫設され、1次及び2次ホコリ分離動作が行われた前記空気の第2部分が、前記少なくとも一つの第2サイクロンの外部へ流出されるようにする第2流出管をさらに備えることを特徴とする。
【0014】
また、上記サイクロン空気清浄機は、前記本体の上部に設置され、前記第1流出管及び前記第2流出管からそれぞれ流出される前記空気の第1部分及び第2部分からホコリをろ過するフィルターをさらに備えることを特徴とする。
【0015】
また、複数個の第1サイクロンは、前記本体の内部において円周方向に配置され、複数個の第2サイクロンは、前記複数個の第1サイクロンの内側において円周方向に配置されることを特徴とする。
【0016】
なお、本発明に係るサイクロン空気清浄機は、円筒形の本体と、該本体の側面に形成された流入口から空気が流入し、該流入した空気に対して1次ホコリ分離動作を行い、1次ホコリ分離された空気のうちの第1部分を流出させる少なくとも一つの第1サイクロンと、該少なくとも一つの第1サイクロンから一次ホコリ分離された前記空気のうちの第2部分が流入し、該空気の第2部分に対して2次ホコリ分離動作を行う少なくとも一つの第2サイクロンと、前記少なくとも一つの第1サイクロンの内部に設置され、空気中のホコリを電離させる電離装置と、前記少なくとも一つの第1サイクロン及び前記少なくとも一つの第2サイクロンを連結する案内ダクトと、前記案内ダクト内に設置され、前記電離装置によって電離したホコリを前記少なくとも一つの第2サイクロン中に誘導する誘導装置と、を備えてなることを特徴とする。
【0017】
また、前記少なくとも一つの第1サイクロンは、1次ホコリ分離された前記空気の第1部分が前記少なくとも一つの第1サイクロンの外部へ流出されるように第1流出管を備え、前記少なくとも一つの第2サイクロンは、前記1次及び2次ホコリ分離された空気の第2部分が、該少なくとも一つの第2サイクロンの外部へ流出されるように第2流出管を備えることを特徴とする。
【0018】
また、前記電離装置は、前記第1流出管の外周面に円周方向に沿って配設される複数個の放電針と、該放電針と対向して前記少なくとも一つの第1サイクロンの内周面に設けられる接地電極板と、を備えてなることを特徴とする。
【0019】
上記サイクロン空気清浄機は、前記本体の上部に設置され、前記第1流出管及び前記第2流出管からそれぞれ流出される前記空気の第1部分及び第2部分からホコリをろ過するフィルターをさらに備えることを特徴とする。
【0020】
また、本発明に係るサイクロン空気清浄機は、空気が流入する本体と、前記本体に配置され、前記流入した空気のうちの第1部分を浄化して浄化された該空気の第1部分を流出する第1流出口を有する第1サイクロンと、前記本体内に配置され、前記第1サイクロンから前記空気の第2部分が流入し浄化されるようにする案内ダクトを有し、浄化された前記空気の第2部分を流出する第2流出口を有する第2サイクロンと、を備えてなることを特徴とする。
【0021】
上記サイクロン空気清浄機は、前記第1サイクロンは、複数のサブサイクロンからなり、前記案内ダクトは、複数のダクトからなり、該当する複数の第1サブサイクロンを第2サイクロンに連結することを特徴とする。
【0022】
また、上記サイクロン空気清浄機は、前記第1サイクロンが、第1個数の第1サブサイクロンからなり、前記第2サイクロンが、第2個数の第2サブサイクロンからなり、前記第1個数の第1サブサイクロンは、第2個数の第2サブサイクロンよりも多いことを特徴とする。
また、前記案内ダクトは、複数のダクトからなり、2以上の第1サブサイクロンを1つの第2サブサイクロンに導くことを特徴とする。
【0023】
また、上記サイクロン空気清浄機は、前記第1サイクロンは、空気が流入する第1流入口を備え、前記案内ダクトは、流入した前記空気の第2部分が流入する第2サイクロンの第2流入口として、前記第1サイクロン及び第2サイクロン間を連結することを特徴とする。
また、前記第1流入口及び第2流入口は、同一平面上に配置されないことを特徴とする。
【0024】
また、上記サイクロン空気清浄機は、前記第1流出口及び第2流出口は、同一平面上に配置されることを特徴とする。
【0025】
また、上記サイクロン空気清浄機は、前記本体は、第1領域及び第2領域からなり、第1サイクロンは、前記本体の第1領域に配置される第1円筒部と、前記本体の第2領域に配置される第1円錐部とからなり、第2サイクロンは、前記本体の第1領域に配置される第2円筒部と、前記本体の第2領域に配置される第2円錐部とからなることを特徴とする。
【0026】
前記第1サイクロンは、前記第1円筒部に形成された第1流入口を備え、前記案内ダクトは、前記第2円筒部の第2流入口として、前記第1円筒部と第2円筒部間を連結するように形成されたことを特徴とする。
【0027】
前記第1流入口及び第2流入口は、前記第1円筒部の異なる部分に形成されることを特徴とする。
また、前記本体の第2領域に配置され、前記第1サイクロンの第1円錐部からホコリ粒子が集まる集塵部をさらに備えることを特徴とする。
【0028】
上記サイクロン空気清浄機は、、前記第1及び第2サイクロンから吐出される空気の第1及び第2部分をろ過するフィルターと、
該フィルターによりろ過された前記空気の第1及部分び第2部分を前記本体の外部に排出するファンと、
をさらに備えることを特徴とする請求項14に記載のサイクロン空気清浄機。
【0029】
また、上記サイクロン空気清浄機は、前記本体は、外側部と、該外側部の内側に位置する内側部とからなり、前記第1サイクロンは、前記本体の外側部に配置される複数の第1サブサイクロンからなり、前記第2サイクロンは、前記本体の内側部に配置される複数の第2サブサイクロンからなることを特徴とする。
【0030】
また、上記サイクロン空気清浄機は、前記案内ダクトは、前記第1サイクロン及び第2サイクロンにおいて接線方向に配置されることを特徴とする。
【0031】
また、上記サイクロン空気清浄機は、前記第1サイクロンは、前記第2サイクロンの第2サイズよりも大きい第1サイズを有することを特徴とする。
【0032】
また、上記サイクロン空気清浄機は、前記第1サイクロン及び第2サイクロンは、同一長さを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0033】
本発明のサイクロン空気清浄機によれば、1以上の第1サイクロンで旋回しつつホコリが一部除去された空気の一部が、1以上の第2サイクロンに流入せずに1以上の第1流出管を通って流出されるため、該第2サイクロンで起こる圧力損失及び騒音を低減することが可能になる。
【0034】
また、空気を本体内部に流入する複数個の第1流入口が設置されるため、空気の浄化能力を向上させることが可能になる。
【0035】
また、電離装置と誘導装置を用いて小さいホコリ粒子の大部分を、第2サイクロンに流入させ分離できるため、空気の浄化効率を向上させることが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
以下、本発明のサイクロン空気清浄機に係る好適な実施例を、添付の図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0037】
図1は、本発明の一実施例によるサイクロン空気清浄機の分解斜視図であり、図2は、本発明の一実施例による図1のサイクロン空気清浄機の本体10の平面図であり、図3は、図1に示すサイクロン空気清浄機の本体10における第1サイクロン20と第2サイクロン30の分解斜視図である。図1に示すように、本発明の一実施例によるサイクロン空気清浄機は、複数個の第1サイクロン20と第2サイクロン30が形成された本体10を備える。この本体10の詳細構造については、後述するものとする。
【0038】
本体10の上部には、浄化された空気が外部へ吐出されるように導く吐出案内桶11が設置される。吐出案内桶11は、下面が開放され、該開放された下面が本体10に結合される。この吐出案内桶11の内部上側には、浄化された空気を排出するための送風ファン12が設置され、その上には、送風ファン12を駆動するファンモーター13が設置される。吐出案内桶11は、本体10の上面に固定される。また、吐出案内桶11の内部には、第1サイクロン20と第2サイクロン30で分離されなかった微細ホコリをろ過するためのものであって必要によって着脱自在に装着されるフィルター14が備えられる。
【0039】
本体10の下部には、上部が開放された集塵桶15が設置される。集塵桶15は、第1サイクロン20と第2サイクロン30で分離されたホコリが集まる場所であって、取り外して掃除できるように本体10に着脱自在に設置される。
【0040】
本体10には、本体10中に吸入された空気から、比較的大きいホコリ粒子を分離する複数個の第1サイクロン20、及び比較的小さいホコリ粒子を分離する複数個の第2サイクロン30が設置される。複数個の第1サイクロン20は、本体10の内部において円周方向に配置され、複数個の第2サイクロン30は、複数個の第1サイクロン20の内側において円周方向に配置される。このように、本体10の内部に複数個の第1及び第2サイクロン20,30を円周方向に配置することによって、サイクロンを最大限に多く配置でき、これにより、空気清浄機の処理能力及び除塵効率を高めることができる。
【0041】
本体10の側面には、空気が第1サイクロン20の内部へ流入するように複数個の第1流入口16が設けられる。具体的に説明すると、複数個の第1流入口16は、それぞれの第1サイクロン20に空気が流入するようにそれぞれの第1サイクロン20の位置に対応して本体10の側面において円周方向に配置される。
【0042】
図2を参照すると、本体10の側面に形成された第1流入口16から流入した空気は、第1サイクロン20内部で旋回しながら大きいホコリ粒子が除去された後、その一部(すなわち、空気の第1部分)は、第1流出口22aを通って上方に流出され、残りの一部(すなわち、空気の第2部分)は、案内ダクト50を介して第2サイクロン30に流入する。第2サイクロン30に流入した空気(すなわち、空気の第2部分)は、第2サイクロン30内部で旋回しながら小さいホコリ粒子が除去された後に、第2流出口32aを通って上方に流出される。ここで、第1サイクロン20及び第2サイクロン30は、複数の第1サブサイクロン20A及び複数の第2サブサイクロン30Aをそれぞれ備えてなる。
【0043】
図3を参照すると、それぞれの第1サイクロン20は、一定の直径を有する円筒部20aと、円筒部20aの下部から延び、下方に行くほど直径が漸次狭まる円錐部20bと、からなり、円錐部20bの下部には、遠心力によって分離された大きいホコリ粒子を集塵桶15に導く第1案内穴21が貫設される。また、円筒部20aの略中心には、大きいホコリ粒子が除去された空気の一部(すなわち、空気の第1部分)が流出される第1流出口22aを形成する第1流出管22が設置される。
【0044】
それぞれの第1サイクロン20には、本体10の第1流入口16から流入する空気を、第1サイクロン20の円筒部20aに導き、第1サイクロン20の内部で旋回気流が形成されるようにするガイド23が設けられる。
【0045】
第1サイクロン20の円筒部20aには、ガイド23によって導かれて第1サイクロン20内部に流入した空気中のホコリを電離させる電離装置40が設置される。電離装置40は、互いに隔たって設置される放電針40aと、接地電極板40bとで構成される。
【0046】
放電針40aは、第1流出管22の外側面に円周方向に複数個設置され、接地電極板40bは、円筒部20aの内側面に埋設される。このような電離装置40の放電針40aに(+)電圧が印加されるとコロナ放電が起こり、これにより、第1流入口16から第1サイクロン20の円筒部20aに流入する空気中のホコリは、電離現象によって正(+)電荷を帯びるようになる。
【0047】
それぞれの第2サイクロン30も第1サイクロン20と同様に、上部の円筒部30aと下部の円錐部30bとからなり、円錐部30bの下部には、空気(すなわち、空気の第2部分)から分離された小さいホコリ粒子が集塵桶15に導かれるように第2ガイド穴31が貫設される。円筒部30aの側面には、第1サイクロン20の円筒部20aと連通し、第1サイクロン20内で旋回する空気中の一部(すなわち、空気の第2部分)が第2サイクロン30に流入するように導く案内ダクト50が設置され、円筒部30aの略中心には、小さいホコリ粒子が除去された空気が上方に流出されるように、第2流出口32aを形成する第2流出管32が設置される。
【0048】
案内ダクト50の内部には、第2サイクロン30の円筒部30aと連結され、第2サイクロン30に流入した空気が旋回するように導く第2流入口51が形成される。
また、案内ダクト50には、第1サイクロン20の円筒部20aで正(+)電荷に電離したホコリを、第2流入口51に流入するように誘導する誘導装置52が備えられる。誘導装置52は、負(−)電荷を帯びるようになっており、正(+)電荷に電離したホコリ粒子に対して電気的な引力が働き、これにより、小さいホコリ粒子が第2流入口51に誘導される。
【0049】
以下、図1乃至図3を参照して、本発明によるサイクロン空気清浄機の動作について説明する。
【0050】
サイクロン空気清浄機の動作が始まると、ファンモーター13が駆動し送風ファン12が回転する。送風ファン12の吸引力によって、空気清浄機周囲の空気は、本体10の側面に形成された第1流入口16から吸入される。
【0051】
第1流入口16から流入した空気は、ガイド23によって導かれて第1サイクロン20の円筒部20aへ流入し旋回気流を形成し、第1サイクロン20の円筒部20aで旋回する空気中に含まれたホコリは、電離装置40によって正(+)電荷を帯びるようになる。第1サイクロン20の円筒部20aの内周面と第1排出管22の外周面との間の空間で旋回する空気は、遠心力を受けながら漸次下降するようになる。このとき、下降する空気中のホコリのうち、大きいホコリ粒子は、重力によって第1案内穴21を通って排出され集塵桶15に落下し、小さいホコリ粒子は、誘導装置52の電気的な引力によって一部の空気(すなわち、空気の第2部分)と共に、案内ダクト50に形成された第2流入口51へ流入する。
【0052】
このように、電離装置40と誘導装置52を用いて、小さいホコリ粒子の大部分を、第2サイクロン30へ流入させ分離できるため、サイクロン空気清浄機のホコリ分離効率を向上させることができる。
【0053】
また、第1サイクロン20の内部で旋回しながらホコリが分離された一部の空気(すなわち、空気の第1部分)は、第2サイクロン30に流入せずに第1流出口22aから上方に流出される。したがって、多い量の空気が第2サイクロン30に一度に流入することから生じる圧力損失及び騒音を低減することが可能になる。
【0054】
第2流入口51を通って第2サイクロン30の円筒部30aに流入した空気(すなわち、空気の第2部分)は、第2サイクロン30の内部空間で旋回気流を形成しながら漸次下降し、第2サイクロン30中の小さいホコリ粒子は集塵桶15に集まり、ホコリの分離された空気は、第2流出口32aから上部に流出される。
【0055】
第1流出口22aと第2流出口32aを通って上部に流出された空気は、最終的に、フィルター14によってろ過された後にサイクロン空気清浄機の外部へ排出される。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の一実施例によるサイクロン空気清浄機の分解斜視図である。
【図2】本発明の一実施例による図1のサイクロン空気清浄機本体の平面図である。
【図3】図1のサイクロン空気清浄機における第1サイクロンと第2サイクロンの分解斜視図である。
【符号の説明】
【0057】
10 本体
11 吐出案内桶
15 集塵桶
16 第1流入口
20 第1サイクロン
22 第1流出管
23 ガイド
30 第2サイクロン
32 第2流出管
40 電離装置
40a 放電針
40b 接地電極板
50 案内ダクト
51 第2流入口
52 誘導装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒形の本体と、
該本体の側面に形成されて空気を流入させる少なくとも一つの流入口を有し、該流入口から流入した空気に対して1次ホコリ分離動作を行い、1次ホコリ分離された空気のうちの第1部分を流出させる第1流出管を有する少なくとも一つの第1サイクロンと、
該少なくもと一つの第1サイクロンから1次ホコリ分離された空気のうちの第2部分が流入し、該空気の第2部分に対して2次ホコリ分離動作を行う少なくとも一つの第2サイクロンと、
を備えてなることを特徴とするサイクロン空気清浄機。
【請求項2】
1次ホコリ分離された前記空気の第2部分を、前記少なくとも一つの第2サイクロンに導いて該第2サイクロン内に旋回気流が形成されるようにする案内ダクトをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のサイクロン空気清浄機。
【請求項3】
前記少なくとも一つの第1サイクロンの内部に設置され、空気中のホコリを電離させる電離装置と、
前記案内ダクト内に設置され、前記少なくとも一つの第1サイクロンの内部で電離したホコリ粒子を電気的な引力によって前記少なくとも一つの第2サイクロン中に誘導する誘導装置と、
をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載のサイクロン空気清浄機。
【請求項4】
前記電離装置は、
前記第1流出管の外周面に円周方向に沿って配設される複数個の放電針と、
該放電針と対向して前記少なくとも一つの第1サイクロンの内周面に設けられる接地電極板と、
を備えてなることを特徴とする請求項3に記載のサイクロン空気清浄機。
【請求項5】
前記電離装置によって電離した空気中のホコリ粒子の一部は、前記誘導装置によって前記第2サイクロン中に誘導され、残りのホコリ粒子は、前記本体下部に設けられた集塵桶に集まることを特徴とする請求項3に記載のサイクロン空気清浄機。
【請求項6】
前記少なくとも一つの第1サイクロンに設けられ、該第1サイクロンの内部に旋回気流が形成されるように前記少なくとも一つの第1流入口から前記第1サイクロン内に流入した空気を導くガイドをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のサイクロン空気清浄機。
【請求項7】
前記少なくとも一つの第2サイクロンに縦方向に貫設され、1次及び2次ホコリ分離動作が行われた前記空気の第2部分が、前記少なくとも一つの第2サイクロンの外部へ流出されるようにする第2流出管をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のサイクロン空気清浄機。
【請求項8】
前記本体の上部に設置され、前記第1流出管及び前記第2流出管からそれぞれ流出される前記空気の第1部分及び第2部分からホコリをろ過するフィルターをさらに備えることを特徴とする請求項7に記載のサイクロン空気清浄機。
【請求項9】
複数個の第1サイクロンは、前記本体の内部において円周方向に配置され、複数個の第2サイクロンは、前記複数個の第1サイクロンの内側において円周方向に配置されることを特徴とする請求項1に記載のサイクロン空気清浄機。
【請求項10】
円筒形の本体と、
該本体の側面に形成された流入口から空気が流入し、該流入した空気に対して1次ホコリ分離動作を行い、1次ホコリ分離された空気のうちの第1部分を流出させる少なくとも一つの第1サイクロンと、
該少なくとも一つの第1サイクロンから一次ホコリ分離された前記空気のうちの第2部分が流入し、該空気の第2部分に対して2次ホコリ分離動作を行う少なくとも一つの第2サイクロンと、
前記少なくとも一つの第1サイクロンの内部に設置され、空気中のホコリを電離させる電離装置と、
前記少なくとも一つの第1サイクロン及び前記少なくとも一つの第2サイクロンを連結する案内ダクトと、
前記案内ダクト内に設置され、前記電離装置によって電離したホコリを前記少なくとも一つの第2サイクロン中に誘導する誘導装置と、
を備えてなることを特徴とするサイクロン空気清浄機。
【請求項11】
前記少なくとも一つの第1サイクロンは、1次ホコリ分離された前記空気の第1部分が前記少なくとも一つの第1サイクロンの外部へ流出されるように第1流出管を備え、
前記少なくとも一つの第2サイクロンは、1次及び2次ホコリ分離された前記空気の第2部分が前記少なくとも一つの第2サイクロンの外部へ流出されるように第2流出管を備えることを特徴とする請求項10に記載のサイクロン空気清浄機。
【請求項12】
前記電離装置は、
前記第1流出管の外周面に円周方向に沿って配設される複数個の放電針と、
該放電針と対向して前記少なくとも一つの第1サイクロンの内周面に設けられる接地電極板と、
を備えてなることを特徴とする請求項11に記載のサイクロン空気清浄機。
【請求項13】
前記本体の上部に設置され、前記第1流出管及び前記第2流出管からそれぞれ流出される前記空気の第1部分及び第2部分からホコリをろ過するフィルターをさらに備えることを特徴とする請求項11に記載のサイクロン空気清浄機。
【請求項14】
空気が流入する本体と、
前記本体に配置され、前記流入した空気のうちの第1部分を浄化して浄化された該空気の第1部分を流出する第1流出口を有する第1サイクロンと、
前記本体内に配置され、前記第1サイクロンから前記空気のうちの第2部分が流入し浄化されるようにする案内ダクトを有し、浄化された前記空気の第2部分を流出する第2流出口を有する第2サイクロンと、
を備えてなることを特徴とするサイクロン空気清浄機。
【請求項15】
前記第1サイクロンは、複数のサブサイクロンからなり、
前記案内ダクトは、複数のダクトからなり、該当する複数の第1サブサイクロンを第2サイクロンに連結することを特徴とする請求項14に記載のサイクロン空気清浄機。
【請求項16】
前記第1サイクロンは、第1個数の第1サブサイクロンからなり、
前記第2サイクロンは、第2個数の第2サブサイクロンからなり、前記第1個数の第1サブサイクロンは、第2個数の第2サブサイクロンよりも多いことを特徴とする請求項14に記載のサイクロン空気清浄機。
【請求項17】
前記案内ダクトは、複数のダクトからなり、2以上の第1サブサイクロンを1つの第2サブサイクロンに導くことを特徴とする請求項16に記載のサイクロン空気清浄機。
【請求項18】
前記第1サイクロンは、空気が流入する第1流入口を備え、
前記案内ダクトは、流入した前記空気の第2部分が流入する第2サイクロンの第2流入口として、前記第1サイクロン及び第2サイクロン間を連結することを特徴とする請求項14に記載のサイクロン空気清浄機。
【請求項19】
前記第1流入口及び第2流入口は、同一平面上に配置されないことを特徴とする請求項18に記載のサイクロン空気清浄機。
【請求項20】
前記第1流出口及び第2流出口は、同一平面上に配置されることを特徴とする請求項14に記載のサイクロン空気清浄機。
【請求項21】
前記本体は、第1領域及び第2領域からなり、
第1サイクロンは、前記本体の第1領域に配置される第1円筒部と、前記本体の第2領域に配置される第1円錐部とからなり、
第2サイクロンは、前記本体の第1領域に配置される第2円筒部と、前記本体の第2領域に配置される第2円錐部とからなることを特徴とする請求項14に記載のサイクロン空気清浄機。
【請求項22】
前記第1サイクロンは、前記第1円筒部に形成された第1流入口を備え、
前記案内ダクトは、前記第2円筒部の第2流入口として、前記第1円筒部と第2円筒部間を連結するように形成されたことを特徴とする請求項21に記載のサイクロン空気清浄機。
【請求項23】
前記第1流入口及び第2流入口は、前記第1円筒部の異なる部分に形成されることを特徴とする請求項22に記載のサイクロン空気清浄機。
【請求項24】
前記本体の第2領域に配置され、前記第1サイクロンの第1円錐部からホコリ粒子が集まる集塵部をさらに備えることを特徴とする請求項21に記載のサイクロン空気清浄機。
【請求項25】
前記第1及び第2サイクロンから吐出される空気の第1及び第2部分をろ過するフィルターと、
該フィルターによりろ過された前記空気の第1及部分び第2部分を前記本体の外部に排出するファンと、
をさらに備えることを特徴とする請求項14に記載のサイクロン空気清浄機。
【請求項26】
前記本体は、外側部と、該外側部の内側に位置する内側部とからなり、
前記第1サイクロンは、前記本体の外側部に配置される複数の第1サブサイクロンからなり、
前記第2サイクロンは、前記本体の内側部に配置される複数の第2サブサイクロンからなることを特徴とする請求項14に記載のサイクロン空気清浄機。
【請求項27】
前記案内ダクトは、前記第1サイクロン及び第2サイクロンにおいて接線方向に配置されることを特徴とする請求項14に記載のサイクロン空気清浄機。
【請求項28】
前記第1サイクロンは、前記第2サイクロンの第2サイズよりも大きい第1サイズを有することを特徴とする請求項14に記載のサイクロン空気清浄機。
【請求項29】
前記第1サイクロン及び第2サイクロンは、同一長さを有することを特徴とする請求項14に記載のサイクロン空気清浄機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−175695(P2007−175695A)
【公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−222692(P2006−222692)
【出願日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【Fターム(参考)】