説明

サイドBET可能なゲーム装置及びそのコントロール方法

【課題】興趣の向上を図ることができ、プレーヤが飽きにくいゲーム装置及びそのコントロール方法を提供すること。
【解決手段】本発明のゲーム装置は、(A)入力装置から、通常BETを行う旨の入力を受け付ける処理、(B)入力装置から、サイドBETを行う旨の入力を受け付ける処理、(C)複数のダイスを遊技部で転動させ、停止させる処理、(D)処理(C)により停止させた複数のダイスの出目と、処理(A)において行われた通常BETとに基づいて、通常配当を付与する処理、及び、(E)処理(C)により停止させた複数のダイスの出目の合計が特定の数である場合、処理(B)においてサイドBETを行う旨の入力が行われたことを条件として、特定の数に基づいて、追加配当を付与する処理を実行するようにプログラムされたコントローラを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サイドBET可能なゲーム装置及びそのコントロール方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から様々なテーブルゲームが知られており、例えば、特許文献1〜3に開示されているように、テーブルゲームの中にはダイスゲームというゲームジャンルが存在する。
【0003】
ダイスゲームのなかには、例えば、特許文献3に開示されているように、プレーヤがBET操作した後、ディーラがダイスを振り、その結果が所定の組合せとなった場合、プレーヤがダイスを振って高配当を得ることが可能なゲーム方法が開示されている。また、アジアでは、古くから馴染みのあるダイスゲームとして、3つのダイスを振った際の出目を予想して、BET操作を行うSICBOが知られている。
【0004】
SICBOは、古代中国のダイスゲームとして広く知られており、3つのダイスが振られた後に出る各ダイスの出目の数、又は数の組合せを予想してBETするダイスゲームである。BETの仕方、及び配当率は、プレーヤが着座した際のテーブル上に表示されており(画像表示装置によって表示してもよい)、テーブル上には、1つのダイスの出目を予想してBETする領域、2つのダイスが同じ出目であると予想してBETする領域、3つのダイスが同じ出目であると予想してBETする領域、2つのダイスの出目の組合せを予想してBETする領域、及び3つのダイスの出目の合計値を予想してBETする領域等が設けられている。配当については、地域や国等の事情によって一律に定めることはできないが、出現確率に応じて、1:1から1:180程度に設定されている。
【0005】
【特許文献1】国際公開第07/016776号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2007/0026947号明細書
【特許文献3】米国特許第5413351号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献3に開示されているダイスゲームは、特殊なルールに従って実施されるため、馴染みがなく、興趣に欠けるという問題があった。また、一般的に広く知られているSICBOは、BETする種類が限られているため、プレーヤがすぐに飽きてしまうおそれがあった。
【0007】
本発明は、興趣の向上を図ることができ、プレーヤが飽きにくいゲーム装置及びそのコントロール方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、下記構成を有するゲーム装置を提供する。
すなわち、上記ゲーム装置は、遊技部と、入力装置と、コントローラとを備える。
上記遊技部は、複数のダイスが転動するとともに停止するものである。上記入力装置は、ダイスの出目に対する通常BET、及び、上記通常BETとは異なるサイドBETを行うことが可能なものである。上記コントローラは、下記(A)〜(E)の処理を実行するようにプログラムされている。
(A)上記入力装置から、上記通常BETを行う旨の入力を受け付ける処理、
(B)上記入力装置から、上記サイドBETを行う旨の入力を受け付ける処理、
(C)上記複数のダイスを上記遊技部で転動させ、停止させる処理、
(D)上記処理(C)により停止させた複数のダイスの出目と、上記処理(A)において行われた通常BETとに基づいて、通常配当を付与する処理、及び、
(E)上記処理(C)により停止させた複数のダイスの出目の合計が特定の数である場合、上記処理(B)においてサイドBETを行う旨の入力が行われたことを条件として、上記特定の数に基づいて、追加配当を付与する処理。
【0009】
上記ゲーム装置によれば、通常BETとサイドBETという2種類のBETを行うことができる。そして、サイドBETが行われた際には、通常BETに基づく通常配当だけではなく、サイドBETに基づく追加配当も付与され得る。これにより、BETを行う際の選択肢を増加させることができるため、プレーヤが飽きを感じにくいゲームを提供することができる。
また、上記ゲーム装置によれば、ダイスの出目の合計が特定の数である場合、サイドBETが行われたことを条件として、特定の数に基づいて、追加配当が付与される。すなわち、特定の数は、追加配当が付与されるための条件であると同時に、追加配当として付与される遊技媒体の数にも関与するものである。従って、特定の数はプレーヤにとって極めて重要なものであり、プレーヤに対して、特定の数への興味や関心を抱かせることができる。これにより、ゲームの興趣を向上させることができる。
また、特定の数を、当該ゲーム装置の設置される地域において縁起がよいとされる数(例えば、日本や中国における“8”)とすれば、そのような縁起がよいとされる特定の数への、プレーヤの興味や関心を一層増大させることができる。従って、プレーヤをゲームに夢中にさせることが可能となり、長時間ゲームを行ってもプレーヤが飽きを感じにくいゲームを提供することができる。
【0010】
上記ゲーム装置は、さらに、下記構成を有することが望ましい。
すなわち、上記ゲーム装置は、上記特定の数に関連する数と対応付けられたカードを示すカード画像を表示することが可能なディスプレイを備える。また、上記入力装置は、上記ディスプレイに表示された複数のカード画像が示す複数のカードのなかから、1のカードを選択する旨の入力を行うことが可能なものである。また、上記処理(E)は、(E−1)上記処理(C)により停止させた複数のダイスの出目の合計が特定の数である場合、上記処理(B)においてサイドBETを行う旨の入力が行われたことを条件として、複数の上記カード画像を、カード画像が示すカードと対応付けられた数をプレーヤが視認不可能な態様で、上記ディスプレイに表示させる処理、(E−2)上記処理(E−1)により表示された複数のカード画像が示す複数のカードのなかから、1のカードを選択する旨の入力を、上記入力装置から受け付ける処理、及び、(E−3)上記処理(E−2)において選択されたカードと対応付けられた数に基づいて、追加配当を付与する処理である。
【0011】
上記ゲーム装置によれば、ダイスの出目の合計が特定の数(例えば、8)である場合、サイドBETが行われたことを条件として、複数のカード画像がディスプレイに表示される。各カード画像が示すカードには、特定の数に関連する数(例えば、8、18、88等)が対応付けられており、カード画像は、当該数をプレーヤが視認不可能な態様で(すなわち、裏向きに)ディスプレイに表示される。プレーヤは、1のカードを選択する(めくる)ことができる。そして、選択されたカードと対応付けられた数に基づいて、追加配当が付与される。
このように、プレーヤの選択したカードと対応付けられた数は、追加配当量を決定する際の基準となるものであるため、カードの選択は、プレーヤにとって重大な選択である。このような選択を通じて、プレーヤにゲームを満喫してもらうことができる。
また、カードには、特定の数に関連する数が対応付けられているため、特定の数へのプレーヤの関心を一層高めることができる。
【0012】
上記ゲーム装置は、さらに、下記構成を有することが望ましい。
すなわち、上記処理(E−3)は、上記処理(B)においてサイドBETされた遊技媒体の量に、上記処理(E−2)において選択されたカードと対応付けられた数を乗じて得られる量の遊技媒体を支払う処理である。
【0013】
上記ゲーム装置によれば、サイドBETされた遊技媒体の数が多いほど、追加配当として、多数の遊技媒体が支払われる。従って、プレーヤに対して、多数の遊技媒体をサイドBETすることを促すことができるため、遊技店の収益拡大を図ることができる。
また、上記ゲーム装置によれば、選択されたカードと対応付けられた数が大きいほど、追加配当として、多数の遊技媒体が支払われる。従って、プレーヤとしては、できるだけ大きな数と対応付けられたカードを選択したいところである。プレーヤの選択したカードと対応付けられた数が大きければ大きいほど、プレーヤに対して、大きな喜びを与えることができる。このようなカード選択を通じて、プレーヤをゲームに夢中にさせることができる。
【0014】
上記ゲーム装置は、さらに、下記構成を有することが望ましい。
すなわち、上記処理(E−3)は、上記処理(C)により停止させた複数のダイスの出目の合計が特定の数であったことを契機として開始されるゲームであるボーナスゲームを実行し、上記ボーナスゲームにおいて決定されたゲーム結果と、上記処理(E−2)において選択されたカードと対応付けられた数とに基づいて算出される量の遊技媒体を支払う処理である。また、上記処理(C)は、上記処理(E−3)により上記ボーナスゲームが実行されていない期間において、上記複数のダイスを上記遊技部で転動させ、停止させる処理である。
【0015】
上記ゲーム装置によれば、ダイスの出目の合計が特定の数であったことを契機として、ボーナスゲームが行われる。ボーナスゲームでは、ゲーム結果と、選択されたカードと対応付けられた数とに基づいて算出される量の遊技媒体が支払われる。すなわち、選択されたカードと対応付けられた数が大きいほど、ボーナスゲーム中に支払われる遊技媒体の数が多くなる。
従って、プレーヤに対して、ダイスの出目の合計が特定の数となることに対して、期待感を抱かせることができるとともに、できるだけ大きな数が対応付けられているカードを選択することに夢中にさせることができる。これにより、長時間ゲームを行っても、プレーヤが飽きを感じにくいゲームを提供することができる。
【0016】
本発明は、さらに、下記構成を有するゲーム装置のコントロール方法を提供する。
すなわち、上記コントロール方法は、(A)入力装置から、通常BETを行う旨の入力を受け付ける段階、(B)入力装置から、上記通常BETとは異なるサイドBETを行う旨の入力を受け付ける段階、(C)複数のダイスを遊技部で転動させ、停止させる段階、(D)上記段階(C)により停止させた複数のダイスの出目と、上記段階(A)において行われた通常BETとに基づいて、通常配当を付与する段階、及び、(E)上記段階(C)により停止させた複数のダイスの出目の合計が特定の数である場合、上記段階(B)においてサイドBETを行う旨の入力が行われたことを条件として、上記特定の数に基づいて、追加配当を付与する段階を含む。
【0017】
上記ゲーム装置のコントロール方法によれば、通常BETとサイドBETという2種類のBETを行うことができる。そして、サイドBETが行われた際には、通常BETに基づく通常配当だけではなく、サイドBETに基づく追加配当も付与され得る。これにより、BETを行う際の選択肢を増加させることができるため、プレーヤが飽きを感じにくいゲームを提供することができる。
また、上記ゲーム装置のコントロール方法によれば、ダイスの出目の合計が特定の数である場合、サイドBETが行われたことを条件として、特定の数に基づいて、追加配当が付与される。すなわち、特定の数は、追加配当が付与されるための条件であると同時に、追加配当として付与される遊技媒体の数にも関与するものである。従って、特定の数はプレーヤにとって極めて重要なものであり、プレーヤに対して、特定の数への興味や関心を抱かせることができる。これにより、ゲームの興趣を向上させることができる。
また、特定の数を、当該ゲーム装置の設置される地域において縁起がよいとされる数(例えば、日本や中国における“8”)とすれば、そのような縁起がよいとされる特定の数への、プレーヤの興味や関心を一層増大させることができる。従って、プレーヤをゲームに夢中にさせることが可能となり、長時間ゲームを行ってもプレーヤが飽きを感じにくいゲームを提供することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、興趣の向上を図ることができ、プレーヤが飽きにくいゲーム装置及びそのコントロール方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
まず、図1A〜図1Cを用いて、本実施形態の概要について説明する。
図1Aは、ダイスを振った結果得られたダイスの出目を示す図である。
図1B及び図1Cは、画像表示装置に表示される表示画面の一例を示した図である。
本実施形態に係るゲーム装置1(図2参照)では、3つのダイスを用いて、ダイスゲーム(SICBO)が行われる。プレーヤは、ダイスの出目を予想して、通常BETを行うことができる(図6参照)。そして、ダイスの出目と通常BETとに基づいて、通常配当が付与される。
【0020】
また、プレーヤは、サイドBETとして、任意の枚数の遊技媒体をBETすることができる。ダイスの出目の合計が特定の数(本実施形態では、8)となった場合(図1A参照)、サイドBETが行われたステーション4の備える画像表示装置7(図2参照)では、図1Bに示すように、5枚の裏向きのカードを示すカード画像101A〜101Eが表示される。また、1枚のカードを選択することができることを示す文字画像102が表示される。該ステーション4でゲームを行っているプレーヤは、選択したいカードを示すカード画像に対応するタッチパネル上の箇所に触れることによって、1枚のカードを選択することができる。
【0021】
プレーヤが1枚のカードを選択すると、図1Cに示すように、各カードを表向きに示すように、カード画像101A〜カード画像101Eの表示態様が変化する。カード画像101A〜カード画像101Eには、夫々、18、8、888、28、88の数字が表示されている。これらの数「18」、「8」、「888」、「28」、「88」は、本発明における特定の数に関連する数に相当するものである。図1Cの例では、カード画像101Bが示すカードがプレーヤによって選択された様子を示している。プレーヤによって選択されたカードに表示されている数は、特別倍率として決定される。特別倍率は、追加配当を付与する際に参照される値である。
【0022】
また、図1Cでは、第1追加配当量決定画像103が表示されている。第1追加配当量決定画像103は、サイドBETされた遊技媒体の数(3)に、特別倍率(8)を乗じて得られる数(24)の遊技媒体を、プレーヤが追加配当として獲得することができた様子を示している。
【0023】
さらに、本実施形態では、図1には示していないが、ダイスの出目の合計が特定の数(8)となった場合、サイドBETが行われたステーション4では、フリーゲームが行われる。フリーゲームの期間中、プレーヤは、通常BETを行わなくても、ゲームを行うことができる。本実施形態において行われるダイスゲームのうち、フリーゲーム以外のゲームを、本明細書では、通常ゲームともいう。
【0024】
フリーゲームでは、標準配当量に特別倍率を乗じて得られる量に相当する遊技媒体が払い出される。標準配当量の算出方法は、通常配当量と同様である。すなわち、通常ゲームにおける通常配当量に相当するものを、フリーゲームにおいては、標準配当量と呼ぶこととする。また、フリーゲーム中に払い出される遊技媒体の量を、本明細書では、第2追加配当量と呼ぶ。第1追加配当量と第2追加配当量とを合わせた量の遊技媒体を払い出すことが、本発明における追加配当の付与に相当する。
【0025】
このように、本実施形態に係るゲーム装置1は、プレーヤが選択したカードに表示されている数によって、ダイスの出目の合計が特定の数(8)となったことに起因してプレーヤが獲得することのできる遊技媒体の数(追加配当量)が異なるように構成されている。
以上が、本実施形態の概要である。
以下、さらに詳述することとする。
【0026】
図2は、本実施形態に係るゲーム装置の一例を模式的に示す斜視図である。
図3は、図2に示したゲーム装置の遊技部を拡大して示した図である。
図4は、遊技部におけるダイスの回収から放出に至る経路を模式的に示した図である。
図2に示すように、本実施形態に係るゲーム装置1は、本体部分となる筐体2と、筐体2の上面の略中央部に設けられ、複数のダイス70が転動し、停止する遊技部3と、遊技部3を取り囲むように設けられた複数のステーション4とを備えている。ステーション4は、画像表示装置7を備えている。各ステーション4に着座したプレーヤは、ダイス70の出目を予想して、通常BET入力と、サイドBET入力とを行うことにより、ゲームに参加する。
【0027】
ゲーム装置1は、本体部分となる筐体2と、筐体2の上面の略中央部に設けられ、複数のダイス70が転動し、停止する遊技部3と、遊技部3を取り囲むように設けられた複数(本実施形態では10個)のステーション4とを備えている。
【0028】
ステーション4は、遊技に使用するメダル等の遊技媒体を投入する遊技媒体受付装置5と、プレーヤにより所定の指示が入力される複数のコントロールボタン等からなるコントロール部6と、BETテーブルに関する画像等を表示させる画像表示装置7とを備えている。そして、プレーヤは、画像表示装置7に表示される画像を見ながら、コントロール部6等を操作することにより、ゲームに参加することができる。
【0029】
各ステーション4が設置された筐体2の側面には、遊技媒体を払い出す払出口8がそれぞれ設けられている。さらに、各ステーション4の画像表示装置7の右上には音を出力することが可能なスピーカ9が設けられている。
【0030】
ステーション4の画像表示装置7の側部には、コントロール部6が設けられている。コントロール部6には、ステーション4に対向する位置から見て左側から順に確定ボタン30、払い戻しボタン31、ヘルプボタン32が配置されている。
【0031】
確定ボタン30は、BET操作を行った後に当該BET操作を確定する際に押下されるボタンである。また、BET操作以外の場合にも、プレーヤが行った入力を確定する際に押下されるボタンである。
【0032】
払い戻しボタン31は、通常、ゲーム終了後に押下されるボタンであり、払い戻しボタン31が押下されると、プレーヤが所有するクレジットに応じた遊技媒体が払出口8から払い戻される。
【0033】
ヘルプボタン32は、ゲームの操作方法等が不明な場合に押下されるボタンであり、ヘルプボタン32が押下されると、その直後に画像表示装置7上に各種の操作情報を示したヘルプ画面が表示される。
【0034】
遊技部3では、複数のダイス70を転動させ、かつ停止させるようになっている。本実施形態では、遊技部3で3つのダイス70(ダイス70A、ダイス70B、ダイス70C)が用いられる構成となっている。
【0035】
遊技部3は、円形状に形成されており、ダイス70が放出されるダイス放出部3aと、ダイス放出部3aから順次放出されるダイス70を転動させる回転板3bと、回転板3b上で転動するダイス70を最終的に停止させる停止板3cとを備えている。
【0036】
ダイス放出部3aは、遊技部3を構成する円形の外枠3Fに設置されており、ここから回転板3bに向けて順次(同時でも良い)、ダイス70A〜70Cを放出する。なお、図2及び図3では、説明を行いやすくするために、ダイス放出部3aに比べて、ダイス70を大きく描いている。
【0037】
回転板3bは、図4に示すように、すり鉢状に形成されている。回転板3bの下面部には、複数の駆動ローラ3dが、回転板3bと接した状態で回転可能に設けられている。そして、遊技の開始とともに、回転板駆動モータ300Aによって複数の駆動ローラ3dが回転駆動されることにより、回転板3bは回転駆動される。なお、回転板3bの表面には、所定間隔ごとに突起3hが設けられており、回転板3bが回転駆動された際、各ダイスを弾いて転動させやすくしている。
【0038】
停止板3cは、すり鉢状の回転板3bの底部分で円形の板状に構成されており、回転板3b上で転動するダイス70が、回転板3bの停止に伴って、回転板3bの傾斜に沿って落下し最終的に停止する領域である。すなわち、ダイス放出部3aから放出されるダイス70は、回転板3bの回転によって、回転板3bの表面で転動し、回転板3bが停止することで、回転板3bの傾斜に沿って落下し、最終的に停止板3c上で停止する。
【0039】
停止板3cは、図4に示すように、停止板駆動モータ300Bによってスライド駆動されるように構成されており、停止板3cがスライド駆動されることで、ダイス70は、回収/放出機構10に向けて落下する。
【0040】
回収/放出機構10は、停止板3cから落下するダイス70を受ける収容部10aと、収容部10a内のダイス70をダイス放出部3aに向けて搬送する搬送機構10bと、搬送機構10bを駆動する搬送駆動モータ300Cとを備えている。回収/放出機構10は、後述する出目検出装置15によって、停止板3c上に停止した各ダイス70の出目の検出が終了した後、各ダイス70を回収し、再びダイス放出部3aから回転板3bに向けてダイス70を放出できる構成であれば良く、その構造については、特定の形態に限定されることはない。すなわち、例えば、搬送機構10bは、空気圧によってダイス70を収容部10aからダイス放出部3aに向けて搬送する構成、コンベアのような搬送体によってダイス70を収容部10aからダイス放出部3aに向けて搬送する構成等、様々な形態で実施することが可能である。
【0041】
遊技部3は、その上方全体が半球状の透明アクリル製のカバー部材12によって覆われており、ダイス70の転動範囲を規制している。本実施形態では、カバー部材12の頂部に、ダイス70の出目を検出する出目検出装置15が設置されている。なお、図2では、説明を行いやすくするために、遊技部3の一部のみがカバー部材12によって覆われるように描いている。
【0042】
図5は、図2に示したゲーム装置が備える出目検出装置の内部構成を示すブロック図である。
本実施形態における出目検出装置15は、被写体であるダイス70を撮影する撮像素子(CCDカメラ)17と、撮像素子17からの撮像信号を処理し、ダイス70の出目を検出する出目検出回路18とを備えている。
【0043】
撮像素子17は、停止板3c上のダイス70を撮影するために、予め焦点レンズ17aによって焦点が停止板3cに一致されており、かつ露出制御されている。出目検出回路18は、撮像素子17からの撮像信号を受信して被写体(ダイス70)の位置を認識する被写体認識部19、被写体認識部19で認識した被写体画像(ダイス画像)の輝度を算出する輝度算出部20、ダイス70の出目を特定する認識処理部21、ダイス70の出目に関する比較データを格納した出目データ格納部22、制御RAM23、及びこれらを制御する制御CPU24を備えており、これらのユニットはバスを介して接続され、各ユニットは、制御CPU24によって制御される。
【0044】
撮像素子17から受信したダイス70の撮像信号は、被写体認識部19において像の強度分布が測定される。強度分布を測定することにより、停止板3c上におけるダイス70の位置及びダイス70の表面状態を特定することが可能となる。認識処理部21において、出目データ格納部22に予め格納されている比較データとの間で比較処理を行うことにより、各ダイス70の出目が特定される。
【0045】
特定された出目情報は、制御RAM23に格納され、インターフェース25を介して後述するメイン制御部80に対して送信される。すなわち、出目検出装置15は、遊技部3で停止した3つのダイス70の出目を特定し、特定した出目情報をメイン制御部80に対して送信する。
【0046】
図6は、画像表示装置に表示される表示画面の一例を示した図である。
画像表示装置7は、図6に示すように、タッチパネル35が前面に取り付けられたタッチパネル方式の液晶ディスプレイであり、指等によりタッチパネル35に接触することにより、液晶画面36上に表示されたアイコン等の選択が可能となっている。タッチパネル35は、本発明における入力装置に相当する。
【0047】
遊技中、所定のタイミングで、画像表示装置7には、ダイス70の出目を予想するテーブル式ベッティングボード(BET画面)40が表示される。
【0048】
BET画面40について具体的に説明する。
BET画面40には、複数の通常BETエリア41(通常BETエリア41A、通常BETエリア41B、通常BETエリア41C、通常BETエリア41D、通常BETエリア41E、通常BETエリア41F、通常BETエリア41G、通常BETエリア41H)と、サイドBETエリア42が表示されている。指等によりタッチパネル35に接触することにより通常BETエリア41を指定し、指定した通常BETエリア41にチップを表示させることにより、通常BET操作が行われる。また、指等によりタッチパネル35に接触することによりサイドBETエリア42を指定し、サイドBETエリア42にチップを表示させることにより、サイドBET操作が行われる。
【0049】
サイドBETエリア42の右側には、左から順に、単位BETボタン43、Re−BETボタン43E、払い戻し結果表示部45、クレジット数表示部46が表示されている。
【0050】
単位BETボタン43は、プレーヤが指定した通常BETエリア41、サイドBETエリア42にチップをBETするためのボタンである。単位BETボタン43は、1BETボタン43A、5BETボタン43B、10BETボタン43C、100BETボタン43Dの4種類で構成される。なお、BET操作を誤った場合、Re−BETボタン43Eを指等により接触することにより、BET操作をやり直すことができる。
【0051】
プレーヤは、まず、通常BETエリア41、又は、サイドBETエリア42を、指等によりタッチパネル35に接触することにより、カーソル47を用いて指定する。その状態で、1BETボタン43Aを指等により接触すると、チップを1枚単位(1BETボタン43Aを指等により接触するごとに1、2、3の順にBET枚数が増加)でBETすることができる。同様に、5BETボタン43Bを指等により接触すると、チップを5枚単位(5BETボタン43Bを指等により接触するごとに5、10、15の順にBET枚数が増加)でBETすることができる。同様に、10BETボタン43Cを指等により接触すると、チップを10枚単位(10BETボタン43Cを指等により接触するごとに10、20、30の順にBET枚数が増加)でBETすることができる。同様に、100BETボタン43Dを指等により接触すると、チップを100枚単位(100BETボタン43Dを指等により接触するごとに100、200、300の順にBET枚数が増加)でBETすることができる。現時点までにおいてBETされたチップの枚数がチップマーク48として表示され、チップマーク48上に表示された数字が、チップのBET枚数を示す。
【0052】
払い戻し結果表示部45には、前回のゲームにおけるプレーヤのチップのBET枚数、及び払い戻しのクレジット数が表示される。払い戻しクレジット数よりBET枚数を引いた数が、前回のゲームによりプレーヤが新たに獲得したクレジット数である。
【0053】
クレジット数表示部46には、プレーヤが所有するクレジット数が表示される。このクレジット数は、チップをBETした際には、そのBET枚数(チップ1枚につき1クレジット)に応じて減少する。また、BETしたチップが入賞し、クレジットの払い戻しがなされた場合には、払い戻し枚数分のクレジット数が増加する。なお、プレーヤが所有するクレジット数が0となった場合には、遊技終了となる。
【0054】
次に、BET画面40の通常BETエリア41について説明する。
通常BETエリア41A、41Bは、ダイス70A〜70Cの合計値を予想してBETする部分である。すなわち、合計値が4〜10であると予想するのであれば、通常BETエリア41Aを選択し、合計値が11〜17であると予想するのであれば、通常BETエリア41Bを選択する。配当は1:1(1枚のBETに対して2枚の払い出し)に設定されている。
【0055】
通常BETエリア41Cは、3つのダイス70の内、2つのダイス70が同じ出目になると予想してBETする部分である。すなわち、3つのダイス70の出目の内、(1、1)、(2、2)、(3、3)、(4、4)、(5、5)、(6、6)のいずれかの出目の組合せが出現することを予想してBETする部分であり、配当は1:10に設定されている。
【0056】
通常BETエリア41Dは、3つのダイス70全てが同じ出目になると予想してBETする部分である。すなわち、3つのダイス70の出目が、(1、1、1)、(2、2、2)、(3、3、3)、(4、4、4)、(5、5、5)、(6、6、6)のいずれかであることを予想してBETする部分であり、配当は1:30に設定されている。
【0057】
通常BETエリア41Eは、3つのダイス70全てが同じ出目であり、かつ、その数字を予想してBETする部分である。すなわち、3つのダイス70が、(1、1、1)、(2、2、2)、(3、3、3)、(4、4、4)、(5、5、5)、(6、6、6)となり、かつ、その数字を予想してBETする部分であり、配当は1:180に設定されている。
【0058】
通常BETエリア41Fは、3つのダイス70の合計値を予想してBETする部分である。合計値の出現頻度に応じて配当が設定されており、合計値が4又は17の場合、1:60に、合計値が5又は16の場合、1:30に、合計値が6又は15の場合、1:18に、合計値が7又は14の場合、1:12に、合計値が8又は13の場合、1:8に、合計値が9又は12の場合、1:7に、そして、合計値が10又は11の場合、1:6に設定されている。
【0059】
通常BETエリア41Gは、3つのダイス70の内、2つのダイス70の出目を予想してBETする部分であり、配当は1:5に設定されている。
【0060】
通常BETエリア41Hは、ダイス70の出目を予想してBETする領域であり、予想した出目に一致したダイス70の数に応じて配当が設定されている。
【0061】
図7は、図2に示したゲーム装置の内部構成を示すブロック図である。
ゲーム装置1のメイン制御部80は、CPU81、ROM82、RAM83、これらの間で相互にデータ転送を行うバス84を核として構成されるマイクロコンピュータ85を有している。
【0062】
CPU81は、I/Oインターフェース90を介して、回転板駆動モータ300A、停止板駆動モータ300B、搬送駆動モータ300Cに接続されている。また、CPU81は、I/Oインターフェース90を介して、時間を計測することが可能なタイマ131に接続されている。また、I/Oインターフェース90には、上述した出目検出装置15が接続されており、出目検出装置15との間で、停止板3c上で停止した3つのダイス70の出目に関する情報等の送受信を行う。さらに、I/Oインターフェース90には、通信インターフェース95が接続されており、この通信インターフェース95を介して、メイン制御部80は、各ステーション4との間で、BET情報、配当情報等のデータの送受信を行う。
【0063】
メイン制御部80におけるROM82は、ゲーム装置1の基本的な機能を実現させるためのプログラム、具体的には、遊技部3を駆動する各種装置を制御するプログラムや各ステーション4を制御するためのプログラム等を記憶するとともに、配当テーブル、所定時間Tを示すデータ、特定値TTを示すデータ等が格納されている。
【0064】
RAM83は、CPU81で演算された各種データを一時的に記憶するメモリであり、例えば、各ステーション4から送信されるBET情報、出目検出装置15から送信されるダイス70の出目情報、及びCPU81により実行された処理の結果に関するデータ等を一時的に記憶する。
【0065】
CPU81は、ROM82及びRAM83に記憶されたデータやプログラムに基づいて、遊技部3を駆動する回転板駆動モータ300A、停止板駆動モータ300B、搬送駆動モータ300Cを制御し、遊技部3の回転板3bへのダイス70の投入等を行う。さらに、停止板3c上に停止した各ダイス70の出目の確認処理等、遊技の進行に伴う制御処理を実行する。
【0066】
CPU81は、遊技の進行に伴う制御処理に加え、各ステーション4との間でデータの送受信を行い、各ステーション4を制御して遊技を進行させる機能を有する。具体的には、各ステーション4から送信されるBET情報を受け付ける。さらに、ダイス70の出目と、各ステーション4から送信されたBET情報とに基づいて、入賞判定処理を行い、各ステーション4において払い出される配当量を、ROM82に格納された配当テーブルを参照して計算する。
【0067】
図8は、図2に示したステーションの内部構成を示すブロック図である。
ステーション4は、画像表示装置7等が設けられた本体部100と、本体部100に取り付けられた遊技媒体受付装置5とを備えている。さらに本体部100は、ステーション制御部110、及びいくつかの周辺装置機器を備えている。
【0068】
ステーション制御部110は、CPU111と、ROM112と、RAM113とを備えている。
【0069】
ROM112は、ステーション4の基本的な機能を実現させるためのプログラム、ステーション4の制御上必要な各種のプログラム、データテーブル等が格納されている。
【0070】
RAM113は、CPU111で演算された各種データ、プレーヤが所有するクレジット数、プレーヤによるBET状況、種々のフラグ等を一時的に記憶しておくメモリである。
RAM113には、特別倍率記憶領域と、フリーゲーム回数記憶領域とが設けられている。特別倍率記憶領域には、特別倍率を示す特別倍率データが記憶される。上述したように、特別倍率は、追加配当を付与する際に参照される値である。フリーゲーム回数記憶領域には、フリーゲームの残り回数を示すデータが記憶される。
【0071】
CPU111には、コントロール部6に設けられた確定ボタン30、払い戻しボタン31、ヘルプボタン32がそれぞれ接続されている。そして、CPU111は、各ボタンの押下等により出力される操作信号に基づき、対応する各種の動作を実行すべく制御を行う。具体的には、プレーヤの操作が入力されたことを受けてコントロール部6から供給される入力信号、並びに、ROM112、RAM113に記憶されたデータやプログラムに基づいて、各種の処理を実行し、その結果をメイン制御部80のCPU81に送信する。
【0072】
さらに、CPU111は、メイン制御部80のCPU81からの命令信号を受信し、ステーション4を構成する周辺機器を制御する。また、CPU111は、コントロール部6やタッチパネル35から供給される入力信号、及び、ROM112とRAM113とに記憶されたデータやプログラムに基づいて、各種の処理を実行する。そして、当該処理の結果に基づいてステーション4を構成する周辺機器を制御する。なお、どちらの方法で処理を行うかについては、その処理の内容に応じて処理ごとに設定される。例えば、遊技媒体の払出し処理は前者に該当し、プレーヤによるBET操作処理は後者に該当する。
【0073】
CPU111には、ホッパー114が接続されており、CPU111からの命令信号により、ホッパー114は、所定枚数の遊技媒体を、払出口8から払い出す。
【0074】
CPU111には、液晶駆動回路120を介して画像表示装置7が接続されている。液晶駆動回路120は、プログラムROM、画像ROM、画像制御CPU、ワークRAM、VDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)及びビデオRAM等で構成されている。プログラムROMには、画像表示装置7における表示に関する画像制御用プログラムや各種選択テーブルが格納されている。画像ROMには、例えば、画像表示装置7で表示される画像を形成するためのドットデータやカード画像101を表示するためのドットデータが格納されている。また、画像制御CPUは、CPU111で設定されたパラメータに基づき、プログラムROM内に予め記憶された画像制御プログラムに従い、画像ROM内に予め記憶されたドットデータの中から画像表示装置7に表示する画像の決定を行うものである。また、ワークRAMは、画像制御プログラムを画像制御CPUで実行するときの一時記憶手段として構成される。また、VDPは、画像制御CPUで決定された表示内容に応じた画像を形成し、画像表示装置7に出力するものである。なお、ビデオRAMは、VDPで画像を形成するときの一時記憶手段として構成される。
【0075】
画像表示装置7の前面には、上述したようにタッチパネル35が取り付けられており、タッチパネル35の操作情報は、CPU111に対して送信される。タッチパネル35は、BET画面40等において、プレーヤによる入力操作を検知する。具体的には、BET画面40の通常BETエリア41、サイドBETエリア42の選択、単位BETボタン43の入力等がタッチパネル35を接触操作することにより行われ、その情報がCPU111に送信される。そして、その情報に基づいてRAM113に、プレーヤのBET情報が記憶される。さらに、そのBET情報は、メイン制御部80のCPU81に対して送信され、RAM83のBET情報記憶エリアに記憶される。
【0076】
さらに、音出力回路126及びスピーカ9がCPU111に接続されており、スピーカ9は、音出力回路126からの出力信号に基づき各種演出を行う際に各種の効果音を発生する。また、CPU111には、データ受信部127を介して、メダル等の遊技媒体や貨幣を投入する装置である遊技媒体受付装置5が接続されている。データ受信部127は、遊技媒体受付装置5から送信されたクレジット信号を受信し、CPU111は、送信されたクレジット信号に基づいて、RAM113に記憶されたプレーヤのクレジット数を増加させる。
【0077】
CPU111には、時間を計測することが可能なタイマ130が接続されている。
【0078】
続いて、図9〜図12を用いて、本実施形態に係るゲーム装置において実行される処理について説明する。
まず、メイン制御部において行われる処理について説明する。
図9は、メイン制御部において行われるダイスゲーム実行処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【0079】
まず、ステップS100において、CPU81は、BET開始信号を各ステーション4に対して送信する。
【0080】
ステップS101において、CPU81は、タイマ131により経過時間tの計時を開始する。次に、CPU81は、タイマ131により計時された経過時間tと、ROM82に記憶されている所定時間Tを示すデータとを比較し、タイマ131により計時された経過時間tが、所定時間Tになったか否かを判断する(ステップS102)。
【0081】
CPU81は、ステップS102において、経過時間tが所定時間Tになっていないと判断した場合、処理をステップS102に戻す。一方、ステップS102において、経過時間tが所定時間Tになったと判断した場合には、CPU81は、BET終了信号を各ステーション4に対して送信する(ステップS103)。
そして、CPU81は、各ステーション4から、BET情報を受信する(ステップS104)。BET情報は、各ステーション4において行われた通常BET入力及びサイドBET入力に関する情報である。
【0082】
CPU81は、各ステーション4におけるBETが終了した後、所定時間(TT)が経過したか否かを判断する(ステップS105)。この処理において、CPU81は、BETタイマ131により計時された経過時間tと、ROM82に記憶されている所定時間Tとの差が、ROM82に記憶されている特定値TTになったか否かを判断する。具体的に、CPU81は、まず、タイマ131により計時された経過時間tからROM82に記憶されている所定時間Tを引き算する。さらに、引き算して得られた数値と、ROM82に記憶されている特定値TTを示すデータとを比較し、引き算して得られた数値が、ROM82に記憶されている特定値TTになったか否かを判断する。特定値TTを示すデータを適宜設定することにより、任意のタイミングでダイス70の転動処理を行うように設定することができる。
【0083】
ステップS105において、各ステーション4におけるBETが終了した後、所定時間(TT)が経過していないと判断した場合、CPU81は、処理をステップS105に戻す。一方、ステップS105において、各ステーション4におけるBETが終了した後、所定時間(TT)が経過したと判断した場合、CPU81は、処理をステップS106に移す。
【0084】
CPU81は、ステップS106において、ダイス70の転動処理を行う。この処理では、CPU81は、ROM82及びRAM83に記憶されたデータやプログラムに基づいて、回転板駆動モータ300A、停止板駆動モータ300B、搬送駆動モータ300Cを制御し、ダイス70の投入制御、ダイス70の転動制御、ダイス70の停止制御等を行う。さらに、停止板3c上に停止した各ダイス70の出目の確認処理等、遊技の進行に伴う制御処理を実行する。
ステップS106の処理を、CPU81と、ROM82と、RAM83とが協働して実行するとき、CPU81と、ROM82と、RAM83とは、本発明における処理(C)を実行するコントローラとして機能する。また、ステップS106は、本発明における段階(C)に相当する。
【0085】
CPU81は、ステップS107において、通常配当量決定処理を行う。この処理では、CPU81は、停止板3c上に停止したダイス70の出目情報と、各ステーション4から受信したBET情報とに基づいて、入賞判定処理を行い、各ステーション4において払い出される遊技媒体の量(通常配当量)を、ROM82に格納された配当テーブルを参照して計算する。
【0086】
次に、CPU81は、各ステーション4における通常配当量を示す通常配当情報を、各ステーション4に対して送信する(ステップS108)。
【0087】
次に、CPU81は、停止板3c上に停止したダイス70の出目情報に基づいて、ダイスの出目の合計が特定の数(8)であるか否かを判断する(ステップS109)。ダイスの出目の合計が特定の数(8)であると判断した場合、CPU81は、各ステーション4に対して、トリガー信号を送信する。トリガー信号は、ダイスの出目の合計が特定の数(8)となったことに基づいて、各ステーション4において、追加配当付与に係る処理を実行させる契機となる信号である。
【0088】
ステップS109においてダイスの出目の合計が特定の数(8)ではないと判断した場合、又は、ステップS110の処理を実行した後、CPU81は、本サブルーチンを終了する。
【0089】
以上、メイン制御部80において行われる処理について説明した。
続いて、ステーション4において行われる処理について説明する。
【0090】
図10は、ステーションにおいて行われるダイスゲーム実行処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
まず、CPU111は、フリーゲームフラグがセットされているか否かを判断する(ステップS10)。フリーゲームフラグは、ダイスの出目の合計が特定の数(8)となった場合に、サイドBETが行われているステーション4においてセットされるフラグであり、フリーゲームの期間中であることを示すフラグである(図11BのステップS35参照)。
【0091】
フリーゲームフラグがセットされていないと判断した場合、CPU111は、通常ゲーム実行処理を実行する(ステップS11)。一方、フリーゲームフラグがセットされていると判断した場合、CPU111は、フリーゲーム実行処理を実行する(ステップS12)。ステップS11又はステップS12の処理を実行した後、CPU111は、本サブルーチンを終了する。
【0092】
図11A及び図11Bは、ステーションにおいて行われる通常ゲーム実行処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
まず、ステップS20において、CPU111は、メイン制御部80からBET開始信号を受信したか否かを判断する。BET開始信号を受信していないと判断した場合、処理をステップS20に戻す。一方、BET開始信号を受信したと判断した場合、処理をステップS21に移す。
【0093】
CPU111は、ステップS21において、BET画像表示処理を行う。この処理では、CPU111は、図6に示すBET画面40を画像表示装置7に表示する。
【0094】
CPU111は、ステップS22において、BET操作受付処理を行う。この処理では、CPU111は、タッチパネル35を介して、プレーヤによる通常BET入力及びサイドBET入力を受け付ける。また、この処理において、CPU111は、サイドBET入力に関する情報を、サイドBET情報としてRAM113に記憶させる。
ステップS22の処理を、CPU111と、ROM112と、RAM113とが協働して実行するとき、CPU111と、ROM112と、RAM113とは、本発明における処理(A)及び処理(B)を実行するコントローラとして機能する。また、ステップS22は、本発明における段階(A)及び段階(B)を構成する。
【0095】
CPU111は、メイン制御部80からBET終了信号を受信したか否かを判断する(ステップS23)。BET終了信号を受信していないと判断した場合、処理をステップS22に戻す。一方、BET終了信号を受信したと判断した場合、処理をステップS24に移す。
【0096】
CPU111は、ステップS24において、BET情報をメイン制御部80に対して送信する。この処理では、CPU111は、ステップS22において受け付けた、通常BET入力及びサイドBET入力に関する情報をBET情報として、メイン制御部80に対して送信する。なお、BET情報には、ステーション4の識別番号が含まれる。
【0097】
次に、CPU111は、メイン制御部80から通常配当情報を受信する(ステップS25)。
【0098】
次に、CPU111は、メイン制御部80からトリガー信号を受信したか否かを判断する(ステップS26)。
トリガー信号を受信したと判断した場合、CPU111は、RAM113に記憶されているサイドBET情報に基づいて、ステップS22においてサイドBETが行われたか否かを判断する(ステップS27)。
【0099】
サイドBETが行われたと判断した場合、CPU111は、5枚の裏向きのカードを示すカード画像101A〜101E(図1B参照)を、画像表示装置7に表示する(ステップS28)。
ステップS28の処理を、CPU111と、ROM112と、RAM113とが協働して実行するとき、CPU111と、ROM112と、RAM113とは、本発明における処理(E−1)を実行するコントローラとして機能する。
【0100】
次に、CPU111は、1枚のカードを選択する旨の入力を受け付ける(ステップS29)。このとき、プレーヤは、任意の1枚のカードを示すカード画像に対応するタッチパネル35上の箇所に触れることにより、1枚のカードを選択することができる。
ステップS29の処理を、CPU111と、ROM112と、RAM113とが協働して実行するとき、CPU111と、ROM112と、RAM113とは、本発明における処理(E−2)を実行するコントローラとして機能する。
【0101】
次に、CPU111は、タッチパネル35から、カードを選択する旨の入力が行われたか否かを判断する(ステップS30)。この処理において、CPU111は、カード画像に対応するタッチパネル35上の箇所が触れられたことによりタッチパネル35から発せられる信号を受信したか否かを判断する。
カードを選択する旨の入力が行われていないと判断した場合、CPU111は、ステップS28においてカード画像101A〜101Eを表示してから所定時間が経過したか否かを判断する(ステップS31)。所定時間が経過していないと判断した場合、CPU111は、処理をステップS29に戻す。
【0102】
ステップS30においてカードを選択する旨の入力が行われたと判断した場合、CPU111は、カード画像101A〜101Eが表向きのカードを示すように(図1C参照)、カード画像101A〜101Eの表示態様を変化させる(ステップS32)。このとき、図1Cに示すように、CPU111は、プレーヤの選択したカードを他のカードと区別し得るような態様で表示する。
この処理において、CPU111は、特定の数(8)に関連する数のなかから、乱数を用いて5つの数を決定し、決定された5つの数を、夫々、カード画像において表示する。すなわち、本実施形態では、プレーヤがカードを選択した後に、各カードに数字が割り当てられることとしている。しかし、本発明においては、プレーヤがカードを選択する前に、各カードに数字が割り当てられることとしてもよい。
【0103】
次に、CPU111は、プレーヤの選択したカードに表示された数を特別倍率に決定する(ステップS33)。上述したように、特別倍率は、追加配当を付与する際に参照される値である。この処理においてCPU111は、決定された特別倍率を示す特別倍率データを、RAM113の所定の領域(特別倍率記憶領域)に記憶させる。
【0104】
次に、CPU111は、RAM113に記憶されているサイドBET情報と、特別倍率データとに基づいて、サイドBETされた遊技媒体の枚数に、特別倍率を乗じて得られる遊技媒体の数を、第1追加配当量に決定する(ステップS34)。
【0105】
次に、CPU111は、フリーゲームフラグをセットする(ステップS35)。上述したように、フリーゲームフラグは、ダイスの出目の合計が特定の数(8)となった場合に、サイドBETが行われているステーション4においてセットされるフラグであり、フリーゲームの期間中であることを示すフラグである。
【0106】
次に、CPU111は、RAM113の所定の領域(フリーゲーム回数記憶領域)において、フリーゲーム回数の残数Tを、T=C(本実施形態では、C=10)にセットする(ステップS36)。
【0107】
ステップS26においてトリガー信号を受信していないと判断した場合、ステップS27においてサイドBETが行われていないと判断した場合、ステップS31において所定時間が経過したと判断した場合、又は、ステップS36の処理を実行した後、CPU111は、遊技媒体の払出に係る処理を行う(ステップS37)。
具体的に、CPU111は、RAM113に記憶されたプレーヤのクレジット数を更新するとともに、払い戻し結果表示部45やクレジット数表示部46における表示を更新する。
【0108】
この処理において、CPU111は、ステップS26においてトリガー信号を受信していないと判断した場合、ステップS27においてサイドBETが行われていないと判断した場合、又は、ステップS31において所定時間が経過したと判断した場合、ステップS25でメイン制御部80から受信した通常配当情報が示す通常配当量に相当する枚数の遊技媒体の払出に係る処理を行う。
この処理を、CPU81と、ROM82と、RAM83と、CPU111と、ROM112と、RAM113とが協働して実行するとき、CPU81と、ROM82と、RAM83と、CPU111と、ROM112と、RAM113とは、本発明における処理(D)を実行するコントローラとして機能する。
本実施形態では、所定時間経過してもプレーヤがカードを選択しない場合、追加配当が行れないこととしている。しかし、本発明においては、所定時間経過すると乱数により1枚のカードが自動的に選択され、当該カードと対応付けられている数に基づいて、追加配当が行われることとしてもよい。
【0109】
一方、ステップS36の処理を実行した場合、CPU111は、ステップS25でメイン制御部80から受信した通常配当情報が示す通常配当量と、ステップS34で決定された第1追加配当量との合計に相当する枚数の遊技媒体の払出に係る処理を行う。
この処理を、CPU81と、ROM82と、RAM83と、CPU111と、ROM112と、RAM113とが協働して実行するとき、CPU81と、ROM82と、RAM83と、CPU111と、ROM112と、RAM113とは、本発明における処理(E)を実行するコントローラとして機能する。
本実施形態では、ダイスの出目の合計が特定の数となったときに、サイドBETが行われている全ステーション4において追加配当が行われることとしている。しかし、本発明においては、ダイスの出目の合計が特定の数となったときに、サイドBETが行われているステーションが複数存在した場合、一部のステーションにおいてのみ追加配当が行われることとしてもよい。この場合、各ステーションにおいて通常BET又はサイドBETされた遊技媒体の量に基づいて、追加配当が行われるステーションが決定されることとしてもよい。また、通常BET又はサイドBETされた遊技媒体の量に基づいて、追加配当として付与される遊技媒体の量を異ならせてもよい。
【0110】
図12A及び図12Bは、ステーションにおいて行われるフリーゲーム実行処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
まず、CPU111は、ステップS40〜ステップS54の処理を実行するが、これらの処理は、図11A及び図11BのステップS20〜ステップS34の処理と同様の処理であるため、ここでの説明は省略する。
【0111】
なお、ステップS25においてCPU111がメイン制御部80から受信する配当情報を通常配当情報と呼んだのに対し、ステップS45においてCPU111がメイン制御部80から受信する配当情報を標準配当情報と呼ぶ。また、ステップS34において決定される配当量を第1追加配当量と呼んだのに対し、ステップS54において決定される配当量を特別配当量と呼ぶ。
【0112】
また、ステップS42において、プレーヤは、フリーゲームが発生する契機となった通常ゲーム(ダイスの出目の合計が8となった通常ゲーム)において通常BETした遊技媒体数と同数の遊技媒体を、クレジット数を減少させることなく、任意のダイスの出目に対して、通常BETすることができる。一方、サイドBETについては、サイドBETされた遊技媒体数だけ、クレジット数が減少する。
【0113】
また、ステップS53において、CPU111は、決定された特別倍率を示す特別倍率データを、RAM113の所定の領域(特別倍率記憶領域)において、上書保存する。すなわち、本実施形態において、フリーゲーム中にダイスの出目の合計が特定の数となれば、特別倍率は、新たな値に変更され得る。
【0114】
ステップS46においてトリガー信号を受信していないと判断した場合、ステップS47においてサイドBETが行われていないと判断した場合、ステップS51において所定時間が経過したと判断した場合、又は、ステップS54の処理を実行した後、CPU111は、遊技媒体の払出に係る処理を行う(ステップS55)。
この処理において、CPU111は、ステップS46においてトリガー信号を受信していないと判断した場合、ステップS47においてサイドBETが行われていないと判断した場合、又は、ステップS51において所定時間が経過したと判断した場合、ステップS45でメイン制御部80から受信した標準配当情報が示す標準配当量に、RAM113の特別倍率記憶領域に記憶されている特別倍率データが示す特別倍率を乗じて得られる量に相当する枚数の遊技媒体の払出に係る処理を行う。
一方、ステップS54の処理を実行した場合、CPU111は、ステップS45でメイン制御部80から受信した標準配当情報が示す標準配当量と、ステップS54で決定された特別配当量との合計に、RAM113の特別倍率記憶領域に記憶されている特別倍率データが示す特別倍率を乗じて得られる量に相当する枚数の遊技媒体の払出に係る処理を行う。
【0115】
次に、CPU111は、RAM113のフリーゲーム回数記憶領域において、フリーゲーム回数の残数Tを、T=T−1にセットする(ステップS56)。
続いて、CPU111は、T=0であるか否かを判断する(ステップS57)。
T=0ではないと判断した場合、CPU111は、本サブルーチンを終了する。
一方、T=0であると判断した場合、CPU111は、フリーゲームフラグをクリアし(ステップS58)、本サブルーチンを終了する。
【0116】
以上、本実施形態について説明した。
本実施形態では、ダイスの出目の合計が特定の数であったことを契機として、フリーゲームが行われることとした。しかし、本発明におけるボーナスゲームは、この例に限定されない。例えば、通常ゲームと同様に、BETする必要はあるが、配当量に特別倍率が乗じられるゲームが行われることとしてもよい。
また、ダイスゲームと異なるゲーム(例えば、ポーカー等のカードゲーム)が行われることとしてもよい。この場合も、配当量に特別倍率が乗じられることとしてもよい。
また、これらのゲームは、1回のみ行われても、複数回繰り返し行われてもよい。複数回繰り返し行う場合、特定の数に基づいて、ゲーム回数を決定することとしてもよい。
【0117】
また、本実施形態では、特定の数に関連する数の例として、1の位が特定の数である数を挙げたが、本発明における特定の数に関連する数は、この例に限定されない。例えば、本発明における特定の数に関連する数は、特定の数の倍数であってもよい。
【0118】
本実施形態に係るゲーム装置1によれば、通常BETとサイドBETという2種類のBETを行うことができる。そして、サイドBETが行われた際には、通常BETに基づく通常配当だけではなく、サイドBETに基づく追加配当も付与され得る。これにより、BETを行う際の選択肢を増加させることができるため、プレーヤが飽きを感じにくいゲームを提供することができる。
また、本実施形態に係るゲーム装置1によれば、ダイスの出目の合計が特定の数(8)である場合、サイドBETが行われたことを条件として、特定の数に基づいて、追加配当が付与される。すなわち、特定の数は、追加配当が付与されるための条件であると同時に、追加配当として付与される遊技媒体の数にも関与するものである。従って、特定の数はプレーヤにとって極めて重要なものであり、プレーヤに対して、特定の数への興味や関心を抱かせることができる。これにより、ゲームの興趣を向上させることができる。
また、本実施形態に係るゲーム装置1によれば、特定の数として、日本や中国等において
縁起がよいとされる数“8”が設定されている。従って、当該ゲーム装置1が日本や中国等に設置される場合、そのような縁起がよいとされる特定の数への、プレーヤの興味や関心を一層増大させることができる。従って、プレーヤをゲームに夢中にさせることが可能となり、長時間ゲームを行ってもプレーヤが飽きを感じにくいゲームを提供することができる。
【0119】
また、本実施形態に係るゲーム装置1によれば、ダイスの出目の合計が特定の数(8)である場合、サイドBETが行われたことを条件として、5枚のカードを示すカード画像101A〜101Eが画像表示装置7に表示される。各カード画像101A〜101Eが示すカードには、特定の数(8)に関連する数(8、18、88等)が対応付けられており、カード画像は、当該数をプレーヤが視認不可能な態様で(すなわち、裏向きに)ディスプレイに表示される。プレーヤは、1のカードを選択する(めくる)ことができる。そして、選択されたカードと対応付けられた数に基づいて、追加配当が付与される。
このように、プレーヤの選択したカードと対応付けられた数は、追加配当量を決定する際の基準となるものであるため、カードの選択は、プレーヤにとって重大な選択である。このような選択を通じて、プレーヤにゲームを満喫してもらうことができる。
また、カードには、特定の数に関連する数が対応付けられているため、特定の数へのプレーヤの関心を一層高めることができる。
【0120】
また、本実施形態に係るゲーム装置1によれば、サイドBETされた遊技媒体の数が多いほど、追加配当として、多数の遊技媒体が支払われる。従って、プレーヤに対して、多数の遊技媒体をサイドBETすることを促すことができるため、遊技店の収益拡大を図ることができる。
また、本実施形態に係るゲーム装置1によれば、選択されたカードと対応付けられた数が大きいほど、追加配当として、多数の遊技媒体が支払われる。従って、プレーヤとしては、できるだけ大きな数と対応付けられたカードを選択したいところである。プレーヤの選択したカードと対応付けられた数が大きければ大きいほど、プレーヤに対して、大きな喜びを与えることができる。このようなカード選択を通じて、プレーヤをゲームに夢中にさせることができる。
【0121】
また、本実施形態に係るゲーム装置1によれば、ダイスの出目の合計が特定の数であったことを契機として、フリーゲームが行われる。フリーゲームでは、ゲーム結果と、選択されたカードと対応付けられた数とに基づいて算出される量の遊技媒体が支払われる。すなわち、選択されたカードと対応付けられた数が大きいほど、フリーゲーム中に支払われる遊技媒体の数が多くなる。
従って、プレーヤに対して、ダイスの出目の合計が特定の数となることに対して、期待感を抱かせることができるとともに、できるだけ大きな数が対応付けられているカードを選択することに夢中にさせることができる。これにより、長時間ゲームを行っても、プレーヤが飽きを感じにくいゲームを提供することができる。
また、ダイスの出目の合計が特定の数となったゲームにおいてサイドBETを行っていれば、プレーヤは、その後、遊技媒体をBETしなくても(すなわち、無料で)ゲームを行うことができる。そして、無料でゲームを行うことができるにもかかわらず、プレーヤの選択したカードと対応付けられた数が大きかった場合には、フリーゲームにおいて、非常に多数の遊技媒体を獲得することのできる可能性がある。
従って、ダイスの出目の合計が特定の数となること、及び、大きな数が対応付けられたカードを選択することへの、プレーヤの期待感を一層増大させることができる。
【0122】
本実施形態では、実物のダイス70が遊技部3で転動する場合について説明したが、本発明では、実物のダイスを使用せずに、ステーションが備える画像表示装置とは別にメイン画像表示装置をゲーム装置に設置し、メイン画像表示装置にダイスが転動する様子を示す画像を表示するように構成してもよい。
この場合には、CPU81は、I/Oインターフェース90を介して、乱数発生器130Bとステーション4が備える液晶駆動回路120と同等の液晶駆動回路120Bとが接続されている。さらに、液晶駆動回路120Bを介してメイン画像表示装置701が接続されている。
CPU81は、各ダイス70の出目を乱数を用いて決定する。そして、ダイス70が転動する様子を示す画像をメイン画像表示装置701に表示する。さらに、決定した出目でダイス70が停止する様子を示す画像をメイン画像表示装置701に表示する。
【0123】
本実施形態では、実物のダイス70が遊技部3で転動する場合について説明したが、本発明では、実物のダイスを使用せずに、ステーションが備える画像表示装置にダイスが転動する様子を示す画像を表示するように構成してもよい。
この場合には、CPU81には、I/Oインターフェース90を介して、乱数発生器130Bが接続されている。
CPU81は、各ダイス70の出目を乱数を用いて決定し、決定した各ダイス70の出目情報を各ステーション4に送信する。そして、各ステーション4は、ダイス70が転動する様子を示す画像を画像表示装置7に表示する。さらに、受信した各ダイス70の出目情報に基づいてダイス70が停止する様子を示す画像を画像表示装置7に表示する。
【0124】
本実施形態では、ステーション4以外に画像表示装置7が設置されていない場合について説明したが、本発明では、ステーションが備える画像表示装置とは別にメイン画像表示装置をゲーム装置に設置し、メイン画像表示装置に遊技部で転動するダイスの様子を示す画像を表示するように構成してもよい。
この場合には、CPU81は、I/Oインターフェース90を介して、CCDカメラ17Bを備えるダイス撮影装置701と、ステーション4が備える液晶駆動回路120と同等の液晶駆動回路120Bとが接続されている。さらに、液晶駆動回路120Bを介してメイン画像表示装置701が接続されている。ダイス撮影装置701が備えるCCDカメラ17Bは、遊技部3を撮影できる角度で設置されている。
CPU81は、ダイス撮影装置701から送信されてくる信号に基づいて、遊技部3において転動するダイス70の様子を示す画像をメイン画像表示装置701に表示する。
【0125】
本実施形態では、ステーション4が備える画像表示装置7にダイス70の画像が表示されない場合について説明したが、本発明では、ステーションが備える画像表示装置に、遊技部で転動するダイスの様子を示す画像を表示するように構成してもよい。
この場合には、CPU81は、I/Oインターフェース90を介して、CCDカメラ17Bを備えるダイス撮影装置701が接続されている。ダイス撮影装置701が備えるCCDカメラ17Bは、遊技部3を撮影できる角度で設置されている。
CPU81は、ダイス撮影装置701から送信されてくる信号を各ステーションに送信する。そして、CPU111は、メイン制御部80から受信した信号に基づいて、遊技部3において転動するダイス70の様子を示す画像を画像表示装置7に表示する。
【0126】
本実施形態では、ダイス70の出目をCCDカメラ17を用いて検出する場合について説明したが、本発明におけるダイスの出目の検出方法は、特に限定されず、例えば、ダイスの内部に識別可能な素子、例えば磁気に反応する素子を埋め込んでおき、磁気的な変化を利用して出目を検出してもよい。また、光学的なセンサを用いて、ダイスの出目を検出するようにしてもよい。
【0127】
本実施形態では、回転板駆動モータ300A、停止板駆動モータ300B、搬送駆動モータ300Cを用いてダイス70を転動させる場合について説明したが、ダイスの転動方法は、特に限定されず、例えば、ダイスは、振動板上で転動するような構成であってもよい。また、ダイスは、回収されることなく、遊技部内で常時露出した状態であってもよい。
【0128】
本実施形態では、ダイス70の数が3個である場合について説明したが、本発明においては、ダイスの数に制限はなく、例えば、ダイスの数が5個であってもよい。
【0129】
本実施形態では、本発明におけるコントローラは、メイン制御部80が備えるCPU81と、ステーション4が備えるCPU111とから構成されている場合について説明したが、本発明におけるコントローラは、一のCPUのみにより構成されていてもよい。
【0130】
以上で説明した実施形態では、特定の数が予め設定されていることとしたが、プレーヤが特定の数を設定することができるような構成を採用することもできる。
図13は、他の実施形態に係る画像表示装置に表示される表示画面の一例を示した図である。
以下においては、上述した実施形態に係るゲーム装置1の構成要素と同一の構成要素には、同一の符号を付して説明することとする。
また、上述した実施形態における説明が当てはまる部分については、説明を省略することとする。
【0131】
図13では、BET画面40が示されている。
図13のBET画面40では、特定数設定ボタン画像110(110A〜110Q)が表示されている。プレーヤは、通常BET及びサイドBETを行うことができる期間(BET期間)に、特定の数として設定したい数に対応する特定数設定ボタン画像110に対応するタッチパネル35上の箇所に触れることによって、任意の数を、特定の数として設定することができる。
【0132】
図14は、他の実施形態に係るメイン制御部において行われるダイスゲーム実行処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
まず、CPU81は、ステップS200〜ステップS204の処理を実行するが、これらの処理は、図9のステップS100〜ステップS104と同様の処理であるため、ここでの説明は省略する。
【0133】
ステップS204の処理を実行した後、CPU81は、特定の数を設定する旨の入力が行われたか否かを判断する(ステップS220)。この処理において、CPU81は、ステップS204で受信したBET情報に、特定数設定情報が含まれるか否かを判断する。
ステーション4のCPU111は、BET期間中に、いずれかの数に対応する特定数設定ボタン画像110に対応するタッチパネル35上の箇所が触れられた場合、該数を示す情報(特定数設定情報)がBET情報に含まれるように、メイン制御部80に対してBET情報を送信している。
【0134】
特定の数を設定する旨の入力が行われたと判断した場合、CPU81は、特定数設定情報が示す数を、特定の数に決定する(ステップS221)。この処理において、CPU81は、決定された特定の数を、該特定数設定情報の送信元のステーション4の識別番号と対応付けて、RAM83の所定の領域(特定数記憶領域)に記憶させる。
【0135】
ステップS220において特定の数を設定する旨の入力が行われていないと判断した場合、又は、ステップS221の処理を実行した後、CPU81は、処理をステップS205に移す。
続いて、CPU81は、ステップS205〜ステップS208の処理を実行するが、これらの処理は、図9のステップS105〜ステップS108と同様の処理であるため、ここでの説明は省略する。
【0136】
ステップS208の処理を実行した後、CPU81は、ダイスの出目の合計が、いずれかのステーション4において設定されている特定の数であるか否かを判断する(ステップS209)。この処理において、CPU81は、RAM83の特定数記憶領域において各ステーション4と対応付けて記憶されている特定の数のなかに、ダイスの出目の合計と同じ数が存在するか否かを判断する。
【0137】
ダイスの出目の合計が、いずれかのステーション4において設定されている特定の数であると判断した場合、CPU81は、該ステーション4に対して、トリガー信号を送信する(ステップS210)。
ステップS209において、ダイスの出目の合計が、いずれのステーション4において設定されている特定の数でもないと判断した場合、又は、ステップS210の処理を実行した後、CPU81は、本サブルーチンを終了する。
【0138】
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、各手段等の具体的構成は、適宜設計変更可能である。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0139】
また、上述した詳細な説明では、本発明をより容易に理解できるように、特徴的部分を中心に説明した。本発明は、上述した詳細な説明に記載する実施形態に限定されず、その他の実施形態にも適用することができ、その適用範囲は多様である。また、本明細書において用いた用語及び語法は、本発明を的確に説明するために用いたものであり、本発明の解釈を制限するために用いたものではない。また、当業者であれば、本明細書に記載された発明の概念から、本発明の概念に含まれる他の構成、システム、方法等を推考することは容易であると思われる。従って、請求の範囲の記載は、本発明の技術的思想の範囲を逸脱しない範囲で均等な構成を含むものであるとみなされなければならない。また、要約書の目的は、特許庁及び一般的公共機関や、特許、法律用語又は専門用語に精通していない本技術分野に属する技術者等が本出願の技術的な内容及びその本質を簡易な調査で速やかに判断し得るようにするものである。従って、要約書は、請求の範囲の記載により評価されるべき発明の範囲を限定することを意図したものではない。また、本発明の目的及び本発明の特有の効果を充分に理解するために、すでに開示されている文献等を充分に参酌して解釈されることが望まれる。
【0140】
上述した詳細な説明は、コンピュータで実行される処理を含むものである。以上での説明及び表現は、当業者が最も効率的に理解することを目的として記載している。本明細書では、1の結果を導き出すために用いられる各ステップは、自己矛盾がない処理として理解されるべきである。また、各ステップでは、電気的又は磁気的な信号の送受信、記録等が行われる。各ステップにおける処理では、このような信号を、ビット、値、シンボル、文字、用語、数字等で表現しているが、これらは単に説明上便利であるために用いたものであることに留意する必要がある。また、各ステップにおける処理は、人間の行動と共通する表現で記載される場合があるが、本明細書で説明する処理は、原則的に各種の装置により実行されるものである。また、各ステップを行うために要求されるその他の構成は、以上の説明から自明になるものである。
【図面の簡単な説明】
【0141】
【図1A】ダイスを振った結果得られたダイスの出目を示す図である。
【図1B】画像表示装置に表示される表示画面の一例を示した図である。
【図1C】画像表示装置に表示される表示画面の一例を示した図である。
【図2】本実施形態に係るゲーム装置の一例を模式的に示す斜視図である。
【図3】図2に示したゲーム装置の遊技部を拡大して示した図である。
【図4】遊技部におけるダイスの回収から放出に至る経路を模式的に示した図である。
【図5】図2に示したゲーム装置が備える出目検出装置の内部構成を示すブロック図である。
【図6】画像表示装置に表示される表示画面の一例を示した図である。
【図7】図2に示したゲーム装置の内部構成を示すブロック図である。
【図8】図2に示したステーションの内部構成を示すブロック図である。
【図9】メイン制御部において行われるダイスゲーム実行処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図10】ステーションにおいて行われるダイスゲーム実行処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図11A】ステーションにおいて行われる通常ゲーム実行処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図11B】ステーションにおいて行われる通常ゲーム実行処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図12A】ステーションにおいて行われるフリーゲーム実行処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図12B】ステーションにおいて行われるフリーゲーム実行処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図13】他の実施形態に係る画像表示装置に表示される表示画面の一例を示した図である。
【図14】他の実施形態に係るメイン制御部において行われるダイスゲーム実行処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0142】
1 ゲーム装置
2 筐体
3 遊技部
4 ステーション
6 コントロール部
7 画像表示装置
70 ダイス
81 CPU
82 ROM
83 RAM
111 CPU
112 ROM
113 RAM

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記構成を備えるゲーム装置であり、
複数のダイスが転動するとともに停止する遊技部と、
ダイスの出目に対する通常BET、及び、前記通常BETとは異なるサイドBETを行うことが可能な入力装置と、
下記(A)〜(E)の処理を実行するようにプログラムされたコントローラとを備える。
(A)前記入力装置から、前記通常BETを行う旨の入力を受け付ける処理、
(B)前記入力装置から、前記サイドBETを行う旨の入力を受け付ける処理、
(C)前記複数のダイスを前記遊技部で転動させ、停止させる処理、
(D)前記処理(C)により停止させた複数のダイスの出目と、前記処理(A)において行われた通常BETとに基づいて、通常配当を付与する処理、及び、
(E)前記処理(C)により停止させた複数のダイスの出目の合計が特定の数である場合、前記処理(B)においてサイドBETを行う旨の入力が行われたことを条件として、前記特定の数に基づいて、追加配当を付与する処理。
【請求項2】
請求項1に記載のゲーム装置であって、
前記特定の数に関連する数と対応付けられたカードを示すカード画像を表示することが可能なディスプレイを備え、
前記入力装置は、
前記ディスプレイに表示された複数のカード画像が示す複数のカードのなかから、1のカードを選択する旨の入力を行うことが可能なものであり、
前記処理(E)は、
(E−1)前記処理(C)により停止させた複数のダイスの出目の合計が特定の数である場合、前記処理(B)においてサイドBETを行う旨の入力が行われたことを条件として、複数の前記カード画像を、カード画像が示すカードと対応付けられた数をプレーヤが視認不可能な態様で、前記ディスプレイに表示させる処理、
(E−2)前記処理(E−1)により表示された複数のカード画像が示す複数のカードのなかから、1のカードを選択する旨の入力を、前記入力装置から受け付ける処理、及び、
(E−3)前記処理(E−2)において選択されたカードと対応付けられた数に基づいて、追加配当を付与する処理である。
【請求項3】
請求項2に記載のゲーム装置であって、
前記処理(E−3)は、
前記処理(B)においてサイドBETされた遊技媒体の量に、前記処理(E−2)において選択されたカードと対応付けられた数を乗じて得られる量の遊技媒体を支払う処理である。
【請求項4】
請求項2に記載のゲーム装置であって、
前記処理(E−3)は、
前記処理(C)により停止させた複数のダイスの出目の合計が特定の数であったことを契機として開始されるゲームであるボーナスゲームを実行し、前記ボーナスゲームにおいて決定されたゲーム結果と、前記処理(E−2)において選択されたカードと対応付けられた数とに基づいて算出される量の遊技媒体を支払う処理であり、
前記処理(C)は、
前記処理(E−3)により前記ボーナスゲームが実行されていない期間において、前記複数のダイスを前記遊技部で転動させ、停止させる処理である。
【請求項5】
ゲーム装置のコントロール方法であり、
(A)入力装置から、通常BETを行う旨の入力を受け付ける段階、
(B)入力装置から、前記通常BETとは異なるサイドBETを行う旨の入力を受け付ける段階、
(C)複数のダイスを遊技部で転動させ、停止させる段階、
(D)前記段階(C)により停止させた複数のダイスの出目と、前記段階(A)において行われた通常BETとに基づいて、通常配当を付与する段階、及び、
(E)前記段階(C)により停止させた複数のダイスの出目の合計が特定の数である場合、前記段階(B)においてサイドBETを行う旨の入力が行われたことを条件として、前記特定の数に基づいて、追加配当を付与する段階
を含む。


【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11A】
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【図11B】
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【図12A】
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【図12B】
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【図13】
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【図14】
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