説明

サッシ

【課題】アングル部を構成する金属材と樹脂材を係合により一体化することのできるサッシを提供する。
【解決手段】枠体1内に障子2を納めてなり、各枠の室内側端部には室内側に向かって延出されたアングル部16が四周に渡って設けられ、枠体1は金属枠の室内側露出部に樹脂枠が配設され、アングル部16は金属アングル部16aの内周面が樹脂アングル部16bで覆われ、樹脂アングル部16bは金属アングル部側の外周面に係合部16cを有し、室内側端部に覆い部16dを有し、金属アングル部16aの室外端部には樹脂アングル部16bの係合部と係合する被係合部16eが形成され、樹脂アングル部16bの覆い部16dは係合部16cに対して所定間隔を有して配置され、所定間隔は係合部16cが被係合部16eに対して係合する際における弾性変形量よりも大きくされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、枠体内に障子を納めてなり枠体の室内端部にアングル部が形成されてなるサッシに関し、特に枠体の室内側露出部を樹脂材で構成してなるサッシに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建物開口部に設けられる枠体内に障子を納めてなるサッシにおいて、枠体の室内側端部に四周に渡るアングル部を有したものが知られている。アングル部は、枠体の室内側に設けられる額縁材の内周面に当接し、枠体と額縁材とを一体的とするものである。このようなアングル部を有したサッシとしては、例えば特許文献1に挙げるようなものがある。
【特許文献1】特開2005−232952号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
サッシにおいては断熱性及び意匠性を向上させるために金属材の室内側露出部分に樹脂材を設けてなる複合材を用いた複合サッシが知られている。サッシを複合サッシとした場合、アングル部は金属材の表面を樹脂材により覆われることとなる。樹脂材は、金属材に対して固定がなされ、金属材と一体となってアングル部を構成する。
【0004】
アングル部を構成する樹脂材を金属材に固定するには、樹脂材を金属材と重合状とした上で、樹脂材側から所定間隔おきにネジを挿通して金属材と一体化していた。しかし、ネジにより樹脂材と金属材を固定した場合、樹脂材の方が温度変化等により収縮が大きいため、樹脂材が波打ち状となってサッシの意匠性を損ねる場合があった。
【0005】
このため、樹脂材を金属材の室内端部に対して係合固定することが考えられるが、枠体の室内側に設けられる額縁材に対する納まりによっては、係合固定が困難な場合がある。このような場合として、額縁材の内周面室外側をアングル部の厚み分だけ切り欠いて、アングル部の内周面と額縁材の内周面とが面一状となるようにした納まりがある。アングル部の室内端部は額縁材の切り欠きに伴う段差に当接させることで、アングル部と額縁材を連続状とすることができるが、アングル部の室内端部で樹脂材が金属材に係合する際に弾性変形するスペースがないため、両者を係合させることができない。
【0006】
本発明は前記課題を鑑みてなされたものであり、アングル部を構成する金属材と樹脂材を係合により一体化することのできるサッシを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するため、本発明に係るサッシは、建物開口部に設けられる枠体内に障子を納めてなり、前記枠体は上下枠及び左右の縦枠からなり、各枠の室内側端部には室内側に向かって延出されたアングル部が四周に渡って設けられてなるサッシにおいて、
前記枠体は金属枠の室内側露出部に樹脂枠が配設されてなり、前記アングル部は金属アングル部の内周面が樹脂アングル部で覆われ、該樹脂アングル部は前記金属アングル部側の外周面に長手方向に沿って突出する係合部を有すると共に、室内側端部に長手方向に沿って外周側に突出する覆い部を有し、
前記金属アングル部の室外端部には前記樹脂アングル部の係合部と係合する被係合部が形成され、前記樹脂アングル部の覆い部は前記係合部に対して所定間隔を有して配置され、該所定間隔は前記係合部が前記被係合部に対して係合する際における弾性変形量よりも大きいことを特徴として構成されている。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係るサッシによれば、アングル部は金属アングル部の内周面が樹脂アングル部で覆われ、樹脂アングル部は金属アングル部側の外周面に長手方向に沿って突出する係合部を有すると共に、室内側端部に長手方向に沿って外周側に突出する覆い部を有し、金属アングル部の室外端部には樹脂アングル部の係合部と係合する被係合部が形成され、樹脂アングル部の覆い部は係合部に対して所定間隔を有して配置され、この所定間隔は係合部が被係合部に対して係合する際における弾性変形量よりも大きいことにより、アングル部と額縁材とが略連続状となるように、樹脂アングル部の覆い部を額縁材と隣接するように配置しても、樹脂アングル部の金属アングル部に対する係合に必要なスペースが確保されているので、樹脂アングル部を金属アングル部に対して確実に係合固定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の実施形態について、図面に沿って詳細に説明する。図1には、本実施形態における下枠フラットサッシの正面図を示している。この図に示すように、本実施形態における下枠フラットサッシは、建物開口部に設けられる枠体1内に、外障子として固定障子2を納め、内障子として片引き形式の可動障子3を納めて構成されている。なお、図1は下枠フラットサッシを室外側から見たものである。また、図22(a)に本実施形態の下枠フラットサッシの斜視図を示している。
【0010】
枠体1は、上枠10と下枠11及び左右の縦枠12、12を方形状に枠組みして構成される。枠体1内に納められる固定障子2は、上框20と下框21、枠側縦框22及び召合せ框23を方形状に框組みしてなる固定框体4内にガラス板からなるパネル体6を納めて構成される。また、枠体1内に納められる可動障子3は、上框30と下框31、枠側縦框32及び召合せ框33(図1には表れていない)を方形状に框組みしてなる可動框体5内にガラス板からなるパネル体6を納めて構成される。
【0011】
枠体1内において、固定障子2は室外側寄りに、可動障子3は室内側寄りに、それぞれ納められており、可動障子3は固定障子2の室内側において左右方向に移動し、開閉することができるようにされている。また、固定障子2においては、固定框体4が枠体1の室外側見付面を略覆うようにされており、室外側から見て枠体1が目立たないようにしている。なお、枠体1の室外側寄りであって、可動障子3の室外側には、網戸ユニット7が配置されるが、図1では省略している。
【0012】
図2には下枠フラットサッシの縦断面図を、図3には下枠フラットサッシの横断面図を、それぞれ示している。枠体1を構成する上枠10は、外周面側において建物躯体に対して固定され、内周面の室外側に対向するように固定障子2が配置されると共に、室内側には可動障子3を長手方向に沿って案内する外レール部10bが形成されている。
【0013】
また、上枠10は金属製の金属上枠10aが断面中空状に形成され、金属上枠10aの内周面における室内側露出部分は樹脂上枠13により覆われる。樹脂上枠13は、室外端部が固定障子2の室内端と近接し、外レール部10bの室内露出面を構成すると共に、室内端部は見付方向内側に突出した室内側部10cとされている。室内側部10cの先端は、固定障子2の固定框体4における内周面位置と略同じ面内に配置されるので、室内側から固定障子2の固定框体4を見えにくくし、意匠性の向上が図られている。
【0014】
枠体1を構成する下枠11は、外周面側において建物躯体に対して固定され、内周面の室外側に対向するように固定障子2が配置され、その室内側には可動障子3を長手方向に沿って走行自在とするレール部11bが突出状に形成される。
【0015】
また、下枠11は金属製の金属下枠11aが断面中空状に形成され、その上面を覆うように樹脂下枠14が設けられる。樹脂下枠14の上面は、室外端から室内端に渡るまで、レール部11bの上端と略面一状とされており、これによって下枠11の敷居面を略平坦状とした下枠フラットサッシを構成している。樹脂下枠14は、固定障子2が設けられる側においては、固定障子2の室内端部から下枠11の室内端部に渡って設けられ、可動障子3が設けられる側においては、レール部11bから下枠11の室内端部に渡って設けられる。なお、可動障子3が設けられる側のレール部11bより室外側には、網戸ユニット7から引き出される網戸を案内する樹脂製の網戸アタッチ材60が設けられており、網戸アタッチ材60の上面も、樹脂下枠14の上面と略同じ高さとなるようにされている。
【0016】
枠体1を構成する縦枠12は、外周面側において建物躯体に対して固定され、図中左側の縦枠12の内周面には、固定障子2が固定される。また、図中右側の縦枠12の内周面には、室内側に可動障子3が対向配置されると共に、室外側に引き出し自在な網戸ユニット7が配置固定される。
【0017】
固定障子2が設けられる側の縦枠12は、金属縦枠12aとその室内側内周面を覆う樹脂縦枠15とからなっている。また、可動障子3が設けられる側の縦枠12は、金属縦枠12aが設けられるがその内周面を覆う樹脂枠は設けられていない。ただし、金属縦枠12aの室内側面には樹脂製の防露枠17が設けられ、また室内端部に設けられるアングル部16の内周面は、樹脂アングル部16bで覆われる。なお、防露枠17は上枠10と下枠11、及び固定障子2が設けられる側の縦枠12にも設けられる。
【0018】
枠体1の室内側端部には、四周に渡ってアングル部16が室内側に向かって突出するように設けられている。アングル部16は、枠体1の室内側に四周に渡って設けられる額縁材の内周面に当接し、枠体1と額縁材が連続状となるようにしている。
【0019】
固定障子2の固定框体4を構成する上框20と召合せ框23は、それぞれ金属上框20a、金属召合せ框23aの室内側に樹脂上框24、樹脂召合せ框25を設けて構成されている。一方で、固定框体4を構成する下框21と枠側縦框22は、それぞれ金属下框21a、金属縦框22aにより構成されており、金属下框21aの室内側には、樹脂下枠14が固定され、また金属縦框22aの室内側には、樹脂縦枠15が固定される。
【0020】
樹脂下枠14は、上面の室外端部が金属下框21aの室内面内周端部に係合固定されており、したがって、金属下框21aは全体が樹脂下枠14の上面よりも下方に配置される。これにより、金属下框21aは室内側に直接露出しないこととなり、意匠性を高めることができる。
【0021】
樹脂縦枠15は、内周面の室外端部が金属縦框22aの室内面内周端部に係合固定されている。このため金属縦框22aは全体が樹脂縦枠15の内周面よりも外周側に配置される。これにより、金属下框21aと同様、金属縦框22aも室内側に直接露出しないこととなり、意匠性を高めることができる。
【0022】
このように、固定障子2を構成する固定框体4について、上框20と召合せ框23にのみ樹脂框を取付け、下框21と枠側縦框22には室内面内周端部に樹脂枠が係合されるようにしたことで、少ない部品による簡易な構造によって室内側露出部分を樹脂材で覆った下枠フラットサッシを構成することができる。
【0023】
可動障子3を構成する上框30は、室外側の金属上框30aと室内側の樹脂上框30bとからなっている。同様に下框31は金属下框31aと樹脂下框31bにより、枠側縦框32は金属縦框32aと樹脂縦框32bにより、召合せ框33は金属召合せ框33aと樹脂召合せ框33bにより、それぞれ構成されている。
【0024】
次に、下枠11付近の構成についてより詳細に説明する。図4には、図2における下枠11付近の拡大図を示している。下枠11を構成する金属下枠11aは、室内側が高く、室外側が低くなる階段状に形成されており、その上面に固定障子2の下框21が載置され固定されると共に、樹脂下枠14が固定されることにより、下枠11の上面が室内側から室外側に渡るまで略平坦状となるようにされている。
【0025】
金属下枠11aの上面には、前述のようにレール部11bが形成されている。このレール部11bには、上部に被さるようにレール部材40が取付けられ、その上面には可動障子3の下端部に設けられる戸車34を載置し走行自在とする走行部40aが形成される。
【0026】
金属下枠11aの室外側上面には、下框台座部材41がネジ止め固定されている。下框台座部材41は、ピース状の部材であって金属下枠11aの上面に所定間隔おきに設けられ、上面は凸状に形成されている。金属下框21aの外周面は金属下枠11aの内周面と対向しており、長手方向に沿って凹状に形成された凹部21bを有している。この凹部21bを下框台座部材41に載置することで、固定障子2の下框21が枠体1に固定される。
【0027】
固定障子2の下框21は、内周面に凹状のパネル保持溝27が形成されてパネル体6の周縁部を納め、グレチャン27aを介してパネル体6を保持固定している。パネル保持溝27の室内側には、凹状の室内側係合部21cが形成されており、樹脂下枠14を係合自在としている。また、パネル保持溝27の室外側には、室外側に張り出した室外内周面21dが形成されている。室外内周面21dと室内側係合部21cの内周端は、いずれも下枠11のレール部11b上端と略同じ高さとなるように配置されており、下框21は金属下枠11aの低く形成された位置に納められるので、下框21の見付面は室内側に露出することがなく、固定障子2の框が室内側から見えないようにすることができる。
【0028】
金属下枠11aの上面に設けられる樹脂下枠14は、レール部11bよりも室外側に設けられる中間樹脂下枠14aと、レール部11bよりも室内側に設けられる室内樹脂下枠14eの二部材により構成されている。中間樹脂下枠14aは、固定障子2の室内側からレール部11bに渡るように設けられ、固定障子2の室内側内周端部に係合する固定障子取付部14bと、レール部11bに固定されるレール固定部14cとを有している。
【0029】
また、中間樹脂下枠14aは、固定障子取付部14bから可動障子3の室外面近傍に渡る略平面状の上面部14dを有し、この上面部14dはレール部11bの上端と略同じ高さとなるように形成されており、下枠11の平坦状に形成される上面の一部を構成している。
【0030】
レール固定部14cは、上面部14dよりも低い位置で室内側に延出されると共に、端部がレール部11bの室外面において係合し固定がなされる。これに伴い、レール部11bの室外側には、長手方向に沿う溝状の室外凹部11dが形成される。室外凹部11dの室内面はレール部11bにより構成され、底面及び室外面は中間樹脂下枠14aにより構成される。
【0031】
室内樹脂下枠14eは、レール部11bからアングル部16に渡るように設けられ、レール部11b側は断面略L字状に形成されることで、レール部11bの室内側に、長手方向に沿う溝状の室内凹部11cが形成される。室内凹部11cの室外面はレール部11bにより構成され、底面及び室内面は室内樹脂下枠14eにより構成される。
【0032】
室内樹脂下枠14eの室内凹部11cより室内側は、レール部11bの上端と略同じ高さの上面を有する室内側部14fとされている。室内側部14fは、金属下枠11aの室内端部と係合し、固定がなされる。室内樹脂下枠14eの室内側部14fは、レール部11bの上端と略同じ高さを有した平面状に形成されることで、アングル部16の内周面とも略面一状となる。これら室内樹脂下枠14eと中間樹脂下枠14aにより、下枠11の上面はアングル部16から固定障子2の室内側に渡るまでがレール部11bの上端と略同じ高さを有する略平坦な平面を有することとなる。
【0033】
可動障子3を構成する下框31は、レール部11bに載置される戸車34と、戸車34よりも室内側が下方に垂下されて、下枠11の室内凹部11c内に配置される室内垂下片31cと、戸車34よりも室外側が下方に垂下されて、下枠11の室外凹部11d内に配置される室外垂下片31dとを有している。
【0034】
室外垂下片31dは、金属下框31aの室外面がそのまま下方に延出されてなり、板状に形成されると共に、室外凹部11d内においてレール部11bと対向する。その対向する室内面には、長手方向に沿ってタイト材を保持可能なタイト材保持部31eが形成される。タイト材保持部31eには、可動障子3と枠体1の間の横方向の気密をなす横タイト材42が取付けられ、横タイト材42はレール部11bの室外面に当接することで、気密をなすようにしている。
【0035】
室内垂下片31cは、金属下框31aの室内面がそのまま下方に延出されてなり、板状に形成されると共に、室内凹部11c内においてレール部11bと対向する。下框31の室内面は、金属下框31aの室内側に設けられる樹脂下框31bが構成するが、室内垂下片31cを金属下框31aから板状に垂下するようにしたことで、室内垂下片31cの強度を確保しつつ、これを薄くすることができるので、室内凹部11cの幅を小さくすることができ、略平坦な下枠上面をより広くすることができて、下枠のフラット性をより高くすることができる。
【0036】
一方、樹脂下框31bは、下端面31fが室内垂下片31cより上方に位置すると共に、樹脂下枠14を構成する室内樹脂下枠14eの室内側部14fに近接対向する。すなわち、樹脂下框31bの下端面31fは、下枠11の略平坦な上面との間に僅かな隙間を有して対向し、これによって金属材からなる室内垂下片31cが室内側から見えにくくなるようにしている。したがって、室内垂下片31cを金属下框31aに形成していても、意匠性を損ねることがない。
【0037】
また、中間樹脂下枠14aにおける室外凹部11dの室内面を構成する面には、長手方向に沿ってタイト材保持部14gが形成されており、このタイト材保持部14gに対し横方向にタイト材44が設けられる。タイト材44は、下框31の室外垂下片31dの室外面に当接し、可動障子3と枠体1の間の気密性をより高くしている。また、タイト材44はゴムや軟質樹脂など変形自在な材質からなるため、可動障子3を開いた際において、タイト材44は室外凹部11dを覆うような形となり、室外凹部11d内を見えにくくして意匠性を向上させることができる。
【0038】
次に、上枠10付近の構成についてより詳細に説明する。図5には、図2における上枠10付近の拡大図を示している。上枠10は、金属上枠10aが室内外方向において階段状に形成され、室外側の内周面は固定障子2の上框20の外周面と対向し、室内側の内周面には上レール部10bが形成されて可動障子3を長手方向に案内する。
【0039】
固定障子2の金属上框20aは、室外面が上方に延出され、金属上枠10aの室外面に室外側から当接する。そして、室外側から金属上框20aと金属上枠10aがネジ止め固定される。金属上框20aの室外面には、室外樹脂カバー26が設けられ、金属上框20aを覆うと共に、固定框体4の枠体1に対する固定部分も覆って室外側に露出しないようにしている。
【0040】
次に、縦枠12付近の構成についてより詳細に説明する。図6には、図3における固定障子2が配置される側の縦枠12付近の拡大図を示している。金属縦枠12aの内周面には、室外側から順に室外突出片12bと中間突出片12c、及び室内面部12dが見付方向内側に向かって突出状に設けられている。
【0041】
固定障子2を構成する枠側縦框22の室外面外周部には、見付方向外側に向かって突出する固定片22bが形成されており、この固定片22bが縦枠12の室外突出片12bに当接し、室外側からネジ止め固定される。また、縦框22の室外面には、室外樹脂カバー26が設けられ、縦框22を覆うと共に、固定框体4の枠体1に対する固定部分も覆って室外側に露出しないようにしている。
【0042】
縦枠12を構成する樹脂縦枠15は、金属縦枠12aの中間突出片12c及び室内面部12dに係合し固定される。また、樹脂縦枠15は、固定障子2を構成する枠側縦框22の室内側内周端であってパネル体6に近接した位置から縦枠12のアングル部16に渡る平坦面15aを有している。この平坦面15aは、縦枠15のアングル部16と略面一状とされており、したがって枠体1の内周面を縦辺において略面一状とすることができ、意匠性をより高めることができる。
【0043】
また、図7には、図3における可動障子3が配置される側の縦枠12付近の拡大図を示している。可動障子3が配置される側の縦枠12は、室外端部に室外面部12eを、さらに可動障子3が配置される位置に中間片12fを、それぞれ有している。室外面部12eの内側には網戸ユニット7が配置される。
【0044】
中間片12fは、可動障子3を構成する枠側縦框32の室内面と室外面の間に配置される。また、枠側縦框32の室外側面には、室内側に向かうように縦タイト材43が設けられ、この縦タイト材43が中間片12fに当接することで、可動障子3と枠体1の縦辺における気密性を確保するようにしている。
【0045】
次に、固定障子2と可動障子3の召合せ部分についてより詳細に説明する。図8には、図3における固定障子2と可動障子3の召合せ部分付近の拡大図を示している。固定障子2の召合せ框23は、前述のように金属召合せ框23aと樹脂召合せ框25によって構成されている。
【0046】
金属召合せ框23aは、内周面にパネル保持溝27を有し、グレチャン27aを介してパネル体6の周縁部を保持固定する。パネル保持溝27の外周側と室内側には中空部28が形成されており、このうちパネル保持溝27の外周側には第1中空部28aが、パネル保持溝27及び第1中空部28aの室内側には第2中空部28bが、それぞれ形成される。
【0047】
樹脂召合せ框25は、第2中空部28bの内周面及び室内側面を覆うように、断面略L字状に形成されており、第2中空部28bの内周面を覆っている側の面の室外端部はパネル体6近傍まで伸びている。また、樹脂召合せ框25のうち第2中空部28bの室内側面を覆っている側の面は、樹脂召合せ框25に対して係合固定される。
【0048】
ここで、可動障子3の召合せ框33には、可動障子3を施錠するためにクレセント45が設けられ、固定障子3の召合せ框23には、クレセント45を受ける受け金具46が設けられる。受け金具46は、固定障子2の召合せ框23から内周側に突出するように設ける必要がある。
【0049】
樹脂召合せ框25及び金属召合せ框23aには、内周面側に受け金具46を挿通させることのできる貫通孔25aが形成されており、この貫通孔25aから受け金具46の外周側端部を第2中空部28bに挿入することができるようにされている。そして、受け金具46は金属召合せ框23aの室内側面からネジ止め固定される。これにより、受け金具46の露出を最低限にすることができ、特に可動障子3を開いた際において意匠性を損なわないようにすることができる。
【0050】
また、金属召合せ框23aの第1中空部28aには、外周面側に長手方向に沿う凹状の磁石保持部23bが形成され、磁石保持部23bには金属召合せ框23aの長手方向略全長に渡る磁石23cが設けられる。磁石23cは、網戸ユニット7から引き出されたスライドバー7aを固定するために用いられ、これが長手方向に沿って設けられることにより、スライドバー7aと金属召合せ框23aとの間に隙間を生じることを防止することができる。
【0051】
可動障子3の召合せ框33は、前述のように金属召合せ框33aと樹脂召合せ框33bからなっている。金属召合せ框33aは、内周面側にパネル保持溝27を備え、グレチャン27aを介してパネル体6の周縁部を保持する。また、パネル保持溝27よりも室内側は、室内側に向かって大きく張り出す室内張出部33cを有しており、樹脂召合せ框33bは金属召合せ框33aの外周面と室内側面及び内周面を覆うように形成されている。
【0052】
固定障子2の召合せ框23と可動障子3の召合せ框33は、可動障子3が閉じた状態において内周面と外周面がいずれも略面一状となるように形成されている。すなわち、これらは左右方向の幅が略同じとなるように形成されている。これにより、固定障子2の召合せ框33は、可動障子3によって隠れた状態となり、室内側から見えにくいようにすることができる。
【0053】
また、固定障子2の召合せ框23と可動障子3の召合せ框33は、左右方向の幅ができるだけ小さくなるように形成されており、このため固定障子2の召合せ框23については第2中空部28bを、可動障子3の召合せ框33については室内張出部33cを、それぞれ設けることによって、強度を確保している。
【0054】
可動障子3の下辺に設けられる横タイト材42と縦辺に設けられる縦タイト材43は、コーナー部材47によって連続状とされる。図9には、可動障子3の下框31と枠側縦框32の連結部分の斜視図を示している。この図に示すように、可動障子3の下框31と枠側縦框32との連結部分には、コーナー部材47が設けられる。コーナー部材47は、ブロック状の部品であって、枠側縦框32の中空内部に挿入固定されている。また、コーナー部材47には、下框31の室内垂下片31c及び室外垂下片31dとそれぞれ連続する室内連続部47a及び室外連続部47bが下方に向かって突出するように設けられている。
【0055】
図10には、コーナー部材47の斜視図を示している。この図に示すように、コーナー部材47は前述の室内連続部47aと室外連続部47bを下面に備え、上部には枠側縦框32の中空内部に挿入される縦框挿入部47cが形成されている。また、縦框挿入部47cから室内側に向かって樹脂框キャップ47fが形成されており、樹脂縦框32bの端面を塞ぐことができる。
【0056】
コーナー部材47の室外連続部47aの下端部には、横方向に横タイト連続部47dが、さらに縦方向には縦タイト連続部47eが設けられ、これらは略連続となるようにL字状をなすように配置される。そして、図9に示すようにコーナー部材47が下框31と枠側縦框32の連結部分に取付けられることで、横タイト連続部47dは下框31の横タイト材42と連続し、縦タイト連続部47eは枠側縦框32の縦タイト材43と連続し、全体としては下框31から枠側縦框32に渡って横タイト材42と縦タイト材43が同一面内で連続する。
【0057】
このように、横タイト材42と縦タイト材43を可動框体5の同一面内で連続状となるようにコーナー部材47を設けたことにより、枠体1と可動障子3の間の気密性をコーナー部分も含めて確実に確保することができる。なお、ここでは下框31と枠側縦框32の連結部分について説明したが、枠体1との間で気密が必要な上框30と枠側縦框32の連結部分についても、同様にコーナー部材47を介して横タイト材42と縦タイト材43とが連続状とされる。
【0058】
次に、アングル部16の構成についてより詳細に説明する。図11には、図4におけるアングル部16付近の拡大図を示している。なお、この図では枠体1の室内側に設けられる額縁材8についても示している。下枠11のアングル部16は、金属下枠11aの室内側端部が室内側に延出された金属アングル部16aと、金属アングル部16aの上面を覆うように取付けられる樹脂アングル部16bとからなっている。
【0059】
金属アングル部16aは額縁材8に対してネジ止め固定される。一方、樹脂アングル部16bは金属アングル部16aに対して室内端部と室外端部でそれぞれ係合することにより固定がなされる。このため、室内側に露出する樹脂アングル部16bに、ネジ頭が露出することがなく、意匠性を高めることができると共に、樹脂アングル部16bをネジ止めすることに伴い生じる可能性のある、樹脂材の波打ち現象を防止することができる。
【0060】
額縁材8は、室外側面が下枠11の室内側面に当接し、上面はアングル部16が配置される部分が切り欠かれて段差部8aを構成し、アングル部16よりも室内側の上面はアングル部16の上面と面一状となるようにしている。段差部8aを構成する垂直面8bは、アングル部16の室内端部に近接しており、アングル部16と額縁材8の上面が略連続状となるようにしている。
【0061】
金属アングル部16aは、額縁材8の垂直面8bよりも室外側に端部を有し、金属アングル部16aの端部から額縁材8の垂直面8bにかけては樹脂アングル部16bのみで構成されている。樹脂アングル部16bは、金属アングル部16a側の外周面に、長手方向に沿って突出する係合部16cを有しており、この係合部16cが金属アングル部16aの端部に形成される被係合部16eに対して係合する。
【0062】
金属アングル部16aの室内端部には、長手方向に沿って凹状の係合凹部16fが形成されており、一方で樹脂アングル部16bの室内端部には、係合凹部16fに係合自在な室内係合部16gが形成されている。これによって樹脂アングル部16bは室内端部で金属アングル部16aに対して係合固定される。
【0063】
樹脂アングル部16bの係合部16cよりも室内側であって、額縁材8の垂直面8bに隣接する室内端部には、長手方向に沿って突出する覆い部16dが形成されている。覆い部16dは、額縁材8の垂直面8bと隣接するように配置されることで、アングル部16と額縁材8とが略連続状となるようにしている。
【0064】
樹脂アングル部16bの係合部16cと覆い部16dは、所定間隔を有して離隔配置される。その所定間隔は、係合部16cが金属アングル部16aの被係合部16eに対して係合する際に弾性変形する大きさよりも大きくなるように設定される。図12には、樹脂アングル部16bを金属アングル部16aに取付ける直前の状態の拡大断面図を示している。この図に示すように、樹脂アングル部16bの係合部16cは、金属アングル部16aの被係合部16eに係合する際に、被係合部16eの先端によって一旦、室内側に向かって弾性変形する。この場合に、係合部16cと覆い部16dは離隔配置されていることにより、係合部16cと覆い部16dが干渉することがなく、係合部16cが確実に弾性変形して被係合部16eに対して係合することができる。これによって、アングル部16と額縁材8とが略連続状となるように、樹脂アングル部16bの覆い部16dを額縁材8の垂直面8bと隣接するように配置しても、樹脂アングル部16bを金属アングル部16aに対して確実に係合固定することができる。
【0065】
ここでは、下枠11におけるアングル部16について説明したが、前述のようにアングル部16は枠体1の四周に渡って設けられており、上枠10及び縦枠12についても、同様の構造を有したアングル部16が設けられている。
【0066】
また、各枠材の連結部分において、アングル部16にはアングルコーナー部材48が設けられる。図13には、下枠11と縦枠12の連結部分の斜視図を示している。この図に示すように、下枠11のアングル部16と縦枠12のアングル部16は、アングルコーナー部材48を介して連結されている。アングルコーナー部材48は、下枠11及び縦枠12の各樹脂アングル部16bの端部を覆っており、これらが連続状となるようにしている。
【0067】
図14には、アングルコーナー部材48が取付けられる前の状態における下枠11と縦枠12の連結部分の斜視図を示している。この図に示すように、アングル部16において樹脂アングル部16bは、端部が金属アングル部16aよりも短く、したがって枠材の連結部分において樹脂アングル部16bはコーナー部分が空いた状態となっている。ここにアングルコーナー部材48が取付けられる。
【0068】
このように枠材の連結部分にアングルコーナー部材48を設けることにより、樹脂アングル部16b同士を突き合わせる必要がなく、したがって温度変化等により樹脂アングル部16bが伸縮しても、見栄えが変化しないようにすることができる。
【0069】
図15にはアングルコーナー部材48の斜視図を、図16にはアングルコーナー部材48の別の角度から見た斜視図を、それぞれ示している。アングルコーナー部材48は、連続状とされるアングル部16bの内周面を覆う内周覆い部48aと、アングル部16bの室内側面を覆う室内覆い部48bとを有して全体が略L字状となるように形成されている。
【0070】
内周覆い部48aは、端面が室内側から室外側に向かう下り傾斜状に形成されている。これにより、アングル部16bの縦辺に結露水等が発生し、下方に流れてきた場合に、水を室外側に導くことができ、水の額縁材8側への浸入を防止することができる。
【0071】
また、図16に示すように、内周覆い部48aの裏側には、室外側に係合片48cが突出状に形成されている。係合片48cは、内周覆い部48aの一面側にのみ形成されている。また、係合片48cは、樹脂アングル部16bの室内係合部16gと同じ位置でかつ略同じ形状を有するように形成されている。図14に示すように、枠材が連結されるコーナー部分において金属アングル部16aは露出しているので、金属アングル部16aの係合凹部16fに対して係合片48cを係合することができる。
【0072】
内周覆い部48aにおいて係合片48cよりも室外側には係止片48dが突出状に形成されている。係止片48dは、樹脂アングル部16bの係合部16cと同じ位置でかつ略同じ形状を有するように形成されており、したがって金属アングル部16aの被係合部16eに対して係合することができる。
【0073】
これら係止片48dと係合片48cによってアングルコーナー部材48が枠体1に対して固定される。また、これらの係合部は、アングルコーナー部材48を構成する内周覆い部48aの一面側にのみ形成されているので、アングルコーナー部材48は連結される枠材の一方にのみ固定されることとなる。このように係合部が形成されていることにより、アングルコーナー部材48をアングル部16に対し容易に取付固定することができる。
【0074】
また、アングルコーナー部材48の内周覆い部48aは、両端面がいずれも室内側から室外側に向かう下り傾斜状に形成されていることにより、枠体1の左右いずれのコーナー部分においても前述の機能を果たすことができる。すなわち、すべてのコーナー部分に同じ部品を用いることができるので、コストダウンを図ることができる。
【0075】
次に、下枠11に設けられる可動障子3のサブロックおよびストッパについて説明する。図3に示すように、下枠11上面の固定障子2より室内側であって、可動障子3が走行可能な領域には、可動障子3に隣接するように埋込みサブロック50が設けられ、可動障子3から離隔した位置に埋込みストッパ51が設けられる。
【0076】
埋込みサブロック50は、押圧操作により出没自在なロック部50aを備えている。可動障子3が閉じた状態において、ロック部50aを操作して下枠11の上面から突出した状態とすることにより、ロック部50aは可動障子3の召合せ框33外周面に当接し、可動障子3が開かないようにロックすることができる。可動障子3は、前述のようにクレセント45により施錠がなされるが、埋込みサブロック50は補助的な施錠手段として機能する。
【0077】
埋込みストッパ51は、図4に想像線で示されているように、下枠11の上面から突出したストッパ部51aを有しており、ストッパ部51aの上端は可動障子3の召合せ框33の下面よりも上方に位置するようにされている。これによって、可動障子3を埋込みストッパ51の位置まで開いた際において、ストッパ部51aが召合せ框33に当接するので、可動障子3をそれ以上開けないようにすることができる。したがって、可動障子3を必要以上に走行させないようにすることができる。
【0078】
室内樹脂下枠14eには、埋込みサブロック50を挿通させる挿通孔14hが形成されている。また、埋込みストッパ51を挿通させる挿通孔14iも設けられている。埋込みサブロック50及び埋込みストッパ51は、それぞれ挿通孔14h、14iに挿通されて室内樹脂下枠14eの上面に露出しているが、室内樹脂下枠14eに直接固定されてはいない。
【0079】
図17には、室内樹脂下枠14eを取り除いた下枠11のうち埋込みサブロック50付近の斜視図を示している。この図に示すように、埋込みサブロック50は金属下枠11aのレール部11bの室内側の領域に嵌め込まれており、その下部には金属下枠11aに対してネジ止めされる下枠固定部50bを有している。すなわち、埋込みサブロック50は金属下枠11aに対して直接固定される。
【0080】
埋込みサブロック50には、室内樹脂下枠14eの挿通孔14hの位置に、挿通孔14hの縁部の全周を覆うように縁カバー体52が設けられる。図19には、縁カバー体52の斜視図を示している。図19(a)と図19(b)は、それぞれ縁カバー体52を異なる角度から見た斜視図である。
【0081】
図19(a)に示すように、縁カバー体52は、埋込みサブロック50を挿通させる挿通部52aを有し、その周囲は室内樹脂下枠14eの挿通孔14hの縁部を覆う被覆部52bが平面状に形成されている。また、図19(b)に示すように、被覆部52bの裏側には、縁カバー体52を室内樹脂下枠14eに係合固定するための固定部52cが設けられている。
【0082】
図17に示すように、埋込みサブロック50が金属下枠11aに対して固定され、埋込みサブロック50を挿通させる室内樹脂下枠14eの挿通孔14hの周囲部は縁カバー体52により覆って、埋込みサブロック50は縁カバー体52の内側において取付けられた状態とすることで、温度変化等により室内樹脂下枠14eが収縮し、室内樹脂下枠14eと埋込みサブロック50との間に隙間が生じても、縁カバー体52によりその部分は被覆されているので、露出することがなく、意匠性を損なうことがないようにすることができる。
【0083】
また、図18には室内樹脂下枠14eを取り除いた下枠11のうち埋込みストッパ51付近の斜視図を示している。この図に示すように、埋込みストッパ51においても同様に周囲を取り囲むように縁カバー体52を設けてあり、埋込みストッパ51は金属下枠11aに対して固定される下枠固定部52bを下部に有している。これによって、埋込みストッパ51と室内樹脂下枠14eとの間に生じる隙間が露出することを防止することができる。
【0084】
ここまで固定障子2の一方側に片引き形式の可動障子3を設けた下枠フラットサッシについて説明したが、本発明はそれ以外のサッシであっても適用することができる。ここでは、別の形態のサッシとして、固定障子2の両側にそれぞれ片引き形式の可動障子3を設けた下枠フラットサッシを示す。
【0085】
図20には、固定障子2の両側に可動障子3を設けた下枠フラットサッシの正面図を示している。また、図22(b)には、本形態のサッシの斜視図を示している。サッシ全体の構成は、可動障子3が固定障子2の両側に配置されている点以外は、概ね図1に示したサッシと同様である。可動障子3は、いずれも固定障子2よりも室内側に配置される内障子とされ、固定障子2が外障子とされる。また、固定障子2は、両側に可動障子3が配置されていることに伴い、両方の縦框が召合せ框33とされている。
【0086】
図21には、図20のサッシの横断面図を示している。なお、縦断面図は図2と同様となる。本形態のサッシでは、前述のように固定障子2を構成する縦框が左右いずれも召合せ框23であり、金属召合せ框23aと樹脂召合せ框25とからなっている。このサッシにおいて、図中右側の可動障子3は図1のサッシにおける可動障子3と同じ構成を有し、図中左側の可動障子3は図1のサッシにおける可動障子3と左右反転した以外は同じ構成を有している。そして、この図に示すサッシにおいても、アングル部16は四周に渡って設けられるから、金属アングル部16aと樹脂アングル部16bの係合構造に係る本発明をそのまま適用することができる。
【0087】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の適用は本実施形態には限られず、その技術的思想の範囲内において様々に適用されうるものである。例えば、本実施形態では外障子を固定障子とし、内障子を可動障子としたものについて説明したが、内外障子がいずれも可動障子である引き違いサッシであっても、本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】本実施形態における下枠フラットサッシの正面図である。
【図2】下枠フラットサッシの縦断面図である。
【図3】下枠フラットサッシの横断面図である。
【図4】図2における下枠付近の拡大図である。
【図5】図2における上枠付近の拡大図である。
【図6】図3における固定障子が配置される側の縦枠付近の拡大図である。
【図7】図3における可動障子が配置される側の縦枠付近の拡大図である。
【図8】図3における固定障子と可動障子の召合せ部分付近の拡大図である。
【図9】可動障子の下框と枠側縦框の連結部分の斜視図である。
【図10】コーナー部材の斜視図である。
【図11】図4におけるアングル部付近の拡大図である。
【図12】樹脂アングル部を金属アングル部に取付ける直前の状態の拡大断面図である。
【図13】下枠と縦枠の連結部分の斜視図である。
【図14】アングルコーナー部材が取付けられる前の状態における下枠と縦枠の連結部分の斜視図である。
【図15】アングルコーナー部材の斜視図である。
【図16】アングルコーナー部材の別の角度から見た斜視図である。
【図17】室内樹脂下枠を取り除いた下枠のうち埋込みサブロック付近の斜視図である。
【図18】室内樹脂下枠を取り除いた下枠のうち埋込みストッパ付近の斜視図である。
【図19】縁カバー体の斜視図である。
【図20】固定障子の両側に可動障子を設けた下枠フラットサッシの正面図である。
【図21】図20のサッシの横断面図である。
【図22】各サッシの斜視図である。
【符号の説明】
【0089】
1 枠体
2 固定障子
3 可動障子
4 固定框体
5 可動框体
6 パネル体
7 網戸ユニット
8 額縁材
10 上枠
10a 金属上枠
10b 外レール部
10c 室内側部
11 下枠
11a 金属下枠
11b レール部
11c 室内凹部
11d 室外凹部
12 縦枠
12a 金属縦枠
13 樹脂上枠
14 樹脂下枠
14a 中間樹脂下枠
14e 室内樹脂下枠
15 樹脂縦枠
15a 平坦面
16 アングル部
16a 金属アングル部
16b 樹脂アングル部
16c 係合部
16d 覆い部
16e 被係合部
20 上框
21 下框
22 枠側縦框
23 召合せ框
24 樹脂上框
25 樹脂召合せ框
25a 貫通孔
28 中空部
28a 第1中空部
28b 第2中空部
30 上框
31 下框
31c 室内垂下片
31d 室外垂下片
32 枠側縦框
33 召合せ框
42 横タイト材
43 縦タイト材
44 タイト材
46 受け金具
47 コーナー部材
47a 室内連続部
47b 室外連続部
47d 横タイト連続部
47e 縦タイト連続部
48 アングルコーナー部材
48a 内周覆い部
48b 室内覆い部
48c 係合片
48d 係止片
50 埋込みサブロック
51 埋込みストッパ
52 縁カバー体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物開口部に設けられる枠体内に障子を納めてなり、前記枠体は上下枠及び左右の縦枠からなり、各枠の室内側端部には室内側に向かって延出されたアングル部が四周に渡って設けられてなるサッシにおいて、
前記枠体は金属枠の室内側露出部に樹脂枠が配設されてなり、前記アングル部は金属アングル部の内周面が樹脂アングル部で覆われ、該樹脂アングル部は前記金属アングル部側の外周面に長手方向に沿って突出する係合部を有すると共に、室内側端部に長手方向に沿って外周側に突出する覆い部を有し、
前記金属アングル部の室外端部には前記樹脂アングル部の係合部と係合する被係合部が形成され、前記樹脂アングル部の覆い部は前記係合部に対して所定間隔を有して配置され、該所定間隔は前記係合部が前記被係合部に対して係合する際における弾性変形量よりも大きいことを特徴とするサッシ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2009−299440(P2009−299440A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−158530(P2008−158530)
【出願日】平成20年6月17日(2008.6.17)
【出願人】(000191065)新日軽株式会社 (545)
【Fターム(参考)】