説明

サブモニタを備える複数のステーションが設置されたゲーム装置

【課題】ゲームの駆け引きの楽しみを増大させるとともに、ゲームに参加する楽しみを増大させることが可能なゲーム装置を提供すること。
【解決手段】サブモニタと、ゲームを行っているプレーヤの顔を撮影するためのカメラとを備えた、プレーヤがゲームを行うための複数のステーションと、以下(a)〜(b)の処理を実行するようにプログラムされたコントローラとを備えることを特徴とするゲーム装置。(a)各カメラを用いて、各カメラを備えるステーションにおいてゲームを行っているプレーヤの顔を撮影する制御を行う処理、及び、(b)ゲームが行われているステーションのサブモニタに、各カメラで撮影されたプレーヤの顔の画像を表示する制御を行う処理。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サブモニタを備える複数のステーションが設置されたゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ポーカー等の、トランプ等を用いた多人数参加型ゲームが知られている(例えば、特許文献1参照)。また、勝ち抜き方式の多人数参加型ゲームも知られている(例えば、特許文献2参照)。また、ギャンブルにおいて、プレーヤにとって利益となるものを、ネットワークを介してプレーヤに提供するためのゲームシステムが開示されている(例えば、特許文献3参照)。
【0003】
【特許文献1】国際公開第97/026061号パンフレット
【特許文献2】国際公開第00/071218号パンフレット
【特許文献3】国際公開第02/041233号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
複数のプレーヤが参加するゲームにおいては、他のプレーヤの表情は、プレーヤの心理に影響を及ぼすため、重要な要素となる。しかし、プレーヤが横に並んでゲームを行う場合、プレーヤが他のプレーヤの表情を直接視認することは困難である。従って、ゲームが他のプレーヤにとって有利に進んでいるか否かを推測することができないため、戦略を立てることが難しく、駆け引きの面で面白みに欠けることとなっていた。
また、他のプレーヤの顔が見えないため、他のプレーヤと対戦しているという実感がわきにくく、プレーヤが多人数参加型ゲームに参加することの楽しみを十分に感じられないという問題があった。
【0005】
本発明は、上述した従来技術にはない新たなエンターテインメント性を提供することにある。詳しくは、ゲームの駆け引きの楽しみを増大させるとともに、ゲームに参加する楽しみを増大させることが可能なゲーム装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明は、下記構成を有するゲーム装置を提供する。
(1) すなわち、上記ゲーム装置は、サブモニタと、ゲームを行っているプレーヤの顔を撮影するためのカメラとを備えた、プレーヤがゲームを行うための複数のステーションを備える。また、上記ゲーム装置は、以下(a)〜(b)の処理を実行するようにプログラムされたコントローラを備える。(a)各上記カメラを用いて、各上記カメラを備える上記ステーションにおいてゲームを行っているプレーヤの顔を撮影する制御を行う処理、及び、(b)ゲームが行われている上記ステーションの上記サブモニタに、上記カメラで撮影されたプレーヤの顔の画像を表示する制御を行う処理。
【0007】
(1)の発明によれば、各ステーションに設置されたカメラを用いて、各ステーションでゲームを行っているプレーヤの顔を撮影し、各ステーションが備えるサブモニタに、各ステーションで撮影されたプレーヤの顔の画像を表示する。
従って、ステーションが備えるサブモニタに自分以外のプレーヤの顔の画像が表示されるため、プレーヤは、他のプレーヤの表情を知ることができる。その結果、プレーヤは、他のプレーヤの表情を見て戦略を立てることができ、ゲームの駆け引きの楽しみを増大させることが可能となる。
また、サブモニタに自分以外のプレーヤの顔の画像が表示されるため、プレーヤは、顔の画像が表示されているプレーヤと勝負しているという実感をもつことができる。その結果、ゲームに参加する楽しみを増大させることが可能となる。
従って、従来技術にはないエンターテインメント性を備えることが可能になる。
【0008】
さらに、本発明は、下記構成を有するゲーム装置を提供する。
(2) すなわち、上記ゲーム装置は、サブモニタと、ゲームを行っているプレーヤの顔を撮影するためのカメラとを備えた、プレーヤがゲームを行うための複数のステーションを備える。また、上記ゲーム装置は、以下(a)〜(c)の処理を実行するようにプログラムされたコントローラを備える。(a)各上記カメラを用いて、各上記カメラを備える上記ステーションにおいてゲームを行っているプレーヤの顔を撮影する制御を行う処理、(b)ゲームが行われている上記ステーションの上記サブモニタに、上記カメラで撮影されたプレーヤの顔の画像を表示する制御を行う処理、及び、(c)少なくとも1の上記ステーションにおいて所定の条件が満たされた場合に、所定の条件が満たされた上記ステーションのプレーヤの顔の画像を、ゲームが行われている上記ステーションの上記サブモニタに拡大表示する処理。
【0009】
(2)の発明によれば、各ステーションに設置されたカメラを用いて、各ステーションでゲームを行っているプレーヤの顔を撮影し、各ステーションが備えるサブモニタに、各ステーションで撮影されたプレーヤの顔の画像を表示する。また、所定の条件(例えば、ホールデムポーカーにおいて、レイズが行われること)が満たされたステーションのプレーヤの顔の画像を、ステーションのサブモニタに拡大表示する。
従って、ステーションが備えるサブモニタに自分以外のプレーヤの顔の画像が表示されるため、プレーヤは、他のプレーヤの表情を知ることができる。その結果、プレーヤは、他のプレーヤの表情を見て戦略を立てることができ、ゲームの駆け引きの楽しみを増大させることが可能となる。
また、サブモニタに自分以外のプレーヤの顔の画像が表示されるため、プレーヤは、顔の画像が表示されているプレーヤと勝負しているという実感をもつことができる。その結果、ゲームに参加する楽しみを増大させることが可能となる。
また、所定の条件が満たされたステーションのプレーヤの顔の画像が、ステーションのサブモニタに拡大表示されるため、該プレーヤが所定の条件を満たしたことを、他のプレーヤに強く印象づけることができる。
従って、従来技術にはないエンターテインメント性を備えることが可能になる。
【0010】
さらに、本発明は、下記構成を有するゲーム装置を提供する。
(3) すなわち、上記ゲーム装置は、メモリを備える。また、上記ゲーム装置は、サブモニタと、ゲームを行っているプレーヤの顔を撮影するためのカメラと、上記メモリに記憶された、上記カメラで撮影されたプレーヤの顔の画像を示す顔画像データのなかから、特定のプレーヤの顔画像データを選択する指示を入力するための入力スイッチとを備えた、プレーヤがゲームを行うための複数のステーションを備える。また、上記ゲーム装置は、以下(a)〜(c)の処理を実行するようにプログラムされたコントローラを備える。(a)各上記カメラを用いて、各上記カメラを備える上記ステーションにおいてゲームを行っているプレーヤの顔を撮影する制御を行う処理、(b)各上記カメラで撮影されたプレーヤの顔の画像を示す顔画像データを上記メモリに記憶する処理、及び、(c)上記入力スイッチからの入力に基づいて、上記メモリに記憶された顔画像データのなかから、指定されたプレーヤの顔画像データを選択し、選択した顔画像データに基づいた顔の画像を、上記ステーションの上記サブモニタに表示する制御を行う処理。
【0011】
(3)の発明によれば、各ステーションに設置されたカメラを用いて、各ステーションでゲームを行っているプレーヤの顔を撮影し、撮影されたプレーヤの顔の画像を示す顔画像データをメモリに記憶し、入力スイッチからの入力によって選択された顔画像データに基づいた顔の画像を、入力が行われたステーションのサブモニタに表示する。
従って、サブモニタにプレーヤの顔の画像が表示されるため、プレーヤは、他のプレーヤの表情を知ることができる。その結果、プレーヤは、他のプレーヤの表情を見て戦略を立てることができ、ゲームの駆け引きの楽しみを増大させることが可能となる。
また、サブモニタに自分以外のプレーヤの顔の画像が表示されるため、プレーヤは、顔の画像が表示されているプレーヤと勝負しているという実感をもつことができる。その結果、ゲームに参加する楽しみを増大させることが可能となる。
また、メモリに記憶された顔画像データに基づく顔の画像を、随時サブモニタに表示することができるため、プレーヤは、気になるプレーヤの表情を、必要に応じて随時確認することができる。その結果、様々なプレーヤの様々なタイミングにおける表情を確認することができ、より綿密な戦略を立てることが可能となる。
従って、従来技術にはないエンターテインメント性を備えることが可能になる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、上述した従来技術にはないエンターテインメント性を提供すること、つまり、ゲームの駆け引きの楽しみを増大させるとともに、ゲームに参加する楽しみを増大させることが可能なゲーム装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係るゲーム装置のステーションが備える液晶ディスプレイに表示される画像の一例を示す図である。図2は、本実施形態に係るゲーム装置を模式的に示す外観斜視図である。図3は、本実施形態に係るゲーム装置を模式的に示す上面図である。図4は、本実施形態に係るゲーム装置が備えるステーションを模式的に示す外観斜視図である。
【0014】
図1に示すように、本実施形態に係るゲーム装置1(図2参照)のステーション3が備える液晶ディスプレイ10の上側には、10個のプレーヤ顔画像表示部76が設けられている。プレーヤ顔画像表示部76に表示されているアルファベットA〜Jは、それぞれゲーム装置1が備えるステーション3a〜3j(図2及び図3参照)に対応しており、各プレーヤ顔画像表示部76には、対応するステーション3のプレーヤの顔の画像(以下、顔画像ともいう)が表示される。例えば、「A」のプレーヤ顔画像表示部76には、現在ゲームに参加している男性の顔画像が表示されている。「C」〜「J」のプレーヤ顔画像表示部76にも、「A」のプレーヤ顔画像表示部76に表示されているものと同様の顔画像が表示されているが、図1では、それらの顔画像については略して記載している。なお、本実施形態では、当該ステーション3でゲームを行っているプレーヤの顔画像は、プレーヤ顔画像表示部76に表示されない。例えば、図1は、ステーション3bの液晶ディスプレイ10を示しているが、ステーション3bに対応する「B」のプレーヤ顔画像表示部76にはプレーヤの顔画像は表示されていない。
ゲーム装置1では、各ステーション3に設置されたカメラ16(図2及び図4参照)を用いて、該ステーション3でゲームを行うプレーヤの顔を撮影し、得られた画像を各ステーション3の液晶ディスプレイ10のプレーヤ顔画像表示部76に表示する。
本実施形態では、カメラ16を用いた撮影によって得られる画像は動画である。また、2以上のステーション3においてゲームが行われている間は、ゲームが行われているステーション3に設置されたカメラ16による撮影が常に行われる。具体的には、コインの投入があったときから、すべてのコインが払い出される又は消費されるまでの間、当該ステーション3に備えられているカメラ16による撮影が行われる。撮影によって得られた画像は、即時液晶ディスプレイ10のプレーヤ顔画像表示部76に表示される。また、所定のタイミング(本実施形態では、ホールデムポーカーにおいて後述のフロップ、ターン、及び、リバーを表示するとき)となった場合に、撮影で得られた顔画像データが後述のRAM42(図6参照)に記憶される。
液晶ディスプレイ10は、本発明におけるサブモニタに相当する。
【0015】
また、液晶ディスプレイ10の下側略中央部には、特別顔画像表示部77が設けられている。特別顔画像表示部77には、ゲームにおいて所定の条件(本実施形態では、ホールデムポーカーにおいてレイズすること)を満たしたプレーヤの顔画像が拡大表示される。ただし、本実施形態では、所定の条件を満たしたプレーヤがゲームを行っているステーション3の特別顔画像表示部77には、該プレーヤの顔画像は表示されない。
【0016】
また、特別顔画像表示部77には、当該ステーション3でゲームを行っているプレーヤが指定したプレーヤの顔画像を表示することもできる。液晶ディスプレイ10の上側右端には顔画像を表示するプレーヤを選択するためのプレーヤ選択部78が設けられており、プレーヤは、液晶ディスプレイ10の上面に設けられたタッチパネル11(図4参照)を介して、顔画像を表示するプレーヤの選択を行うことができる。
顔画像を表示するプレーヤの選択が行われると、RAM42に記憶された顔画像データに基づいて、指定されたプレーヤの顔画像が特別顔画像表示部77に表示される。
【0017】
次に、本実施形態に係るゲーム装置1について説明する。
図2に示すように、ゲーム装置1には、2台のモニタ2が、背合わせに設置されている。各モニタ2は、ディーラの画像や各プレーヤの顔画像、ゲームに関する情報(以下、ゲーム情報ともいう)等が表示される正面ディスプレイ21と、正面ディスプレイ21の上部に配置されゲームの進行に合わせて音楽や効果音を出力するスピーカ22と、各種演出時に点灯されるLED23とを備えている。
【0018】
また、図2及び図3に示すように、ゲーム装置1には、2台のモニタ2を囲むように、10台のステーション3(図2の下側左端から反時計回りにステーション3a、ステーション3b、・・・、ステーション3i、及び、ステーション3jとする)が設置されている。「モニタを囲むように設置する」とは、モニタを中心に、モニタの表示画面を視認することが可能な左右に180度より広い範囲(不連続な部分があってもよい)に複数のステーションを設置することをいう。本実施形態のように、2つの表示画面が背合わせに配置されたモニタを用いる場合は、モニタを挟んで両側の、表示画面を視認することが可能な位置にそれぞれ複数のステーションを設置することも、「モニタを囲むように設置する」ことに含まれる。
なお、本発明においてステーションの数は、複数であればよく、10台に限定されない。
図4に示すように、ステーション3の上面奥側には、プレーヤの顔を撮影するためのカメラ16が備えられている。
カメラ16の手前には、操作に関する画像(図1参照)やゲームの結果等を表示する液晶ディスプレイ10が設けられている。
また、液晶ディスプレイ10の上面には、プレーヤが操作の入力を行うためのタッチパネル11が設けられている。
また、液晶ディスプレイ10の手前には、払い出し操作を行うための操作ボタン12と、コインやメダルを投入するコイン投入口13とが設けられている。
さらに、ステーション3の前面上部右端には、紙幣を投入する紙幣投入口14が設けられ、紙幣投入口14の下方には、払い出し操作が行われた際に、貯留されているクレジットに対応するコインやメダルをプレーヤに対して払い出すコイン払出口15が設けられている。
【0019】
ゲーム装置1では、ゲームとしてホールデムポーカーが行われる。
ここで、ホールデムポーカーのルールについて説明する。
ホールデムポーカーでは、ジョーカーを除く1組(52枚)のトランプカードが用いられる。
まず、ディーラが各プレーヤに2枚ずつカードを配布する。各プレーヤは、各自に配布されたカードを見て、チップをベットする(以下、単にベットするともいう)こと、前のプレーヤと同額のチップをベットする(以下、コールするともいう)こと、ベットする額を増やす(以下、レイズするともいう)こと、及び、ベットを行わずにゲームを終了する(以下、フォルドするともいう)ことのうち、いずれの行動をとるかを選択する。以下では、この選択のことを、ベットの選択と呼ぶこととする。
次に、ディーラは、手持ちのカードのなかから3枚のカード(フロップと呼ばれる)を公開する。本実施形態に係るゲーム装置1においては、後述するように、フロップが正面ディスプレイ21に表示される。ここで、各プレーヤは、ベットの選択を行う。
次に、ディーラは、4枚目のカード(ターンと呼ばれる)を公開する。各プレーヤは、ベットの選択を行う。
次に、ディーラは、5枚目のカード(リバーと呼ばれる)を公開する。各プレーヤは、ベットの選択を行う。
次に、ゲームに残っているプレーヤの手持ちのカード(最初に配られたカード)を全て公開し(ショウダウンと呼ばれる)、各プレーヤは、手持ちの2枚のカードと、ディーラの5枚のカードのうちの3枚とを組み合わせてハンドを作る。各プレーヤのハンドを比較して、最も強いハンドが成立したプレーヤに、ベットされたチップが全て付与される。
ホールデムポーカーにおけるハンドとしては、強い順に、ロイヤルフラッシュ、ストレートフラッシュ、フォーカード、フルハウス、フラッシュ、ストレート、スリーカード、ツーペア、ワンペア、及び、ノーペアがある。
【0020】
次に、ゲームを行う際に、正面ディスプレイ21及び液晶ディスプレイ10に表示される画像について説明する。
【0021】
図5は、正面ディスプレイに表示される画像の一例を示す図である。
図5に示すように、正面ディスプレイ21の略中央部には、ディーラ30が表示されている。
ディーラ30の下側には、テーブル31が表示され、テーブル31上には5枚のカードを示す5つのカード画像32、及び、ベットされたチップを示すチップ画像33が表示されている。
さらに、テーブル31の下側には、各プレーヤの顔画像及びゲーム情報が表示されるゲーム情報表示部35が設けられている。ゲーム情報表示部35に表示されているアルファベットA〜Jは、それぞれステーション3a〜3jに対応しており、各ゲーム情報表示部35には、対応するステーション3のプレーヤの顔画像が常に表示される。また、各ゲーム情報表示部35には、ゲーム情報も表示される。ゲーム情報には、各プレーヤの現在までのベット数や、ベットの選択に関する情報が含まれる。また、ショウダウンの際には、ゲームのはじめに各プレーヤに配られたカードが、顔画像に替えてゲーム情報表示部35に表示される。
なお、ゲームに使用されていないステーション3が存在する場合には、当該ステーション3に対応するゲーム情報表示部35には、ベットの選択の順番に当たっているプレーヤのゲーム情報が表示される。
正面ディスプレイ21の上部左端には、顔画像拡大表示部36が設けられている。顔画像拡大表示部36には、カードの配布又はベットの選択の順番に当たっているプレーヤの顔画像が拡大表示される。
正面ディスプレイ21の上部右端には、現在ベットされているチップの総額を表示するポット表示部34が設けられている。
本実施形態では、2台のモニタ2に設置された正面ディスプレイ21のうち、一方の正面ディスプレイ21に表示される画像は、他方の正面ディスプレイ21に表示される画像と同じものであることとするが、ゲームの進行に応じて、2つの正面ディスプレイに、互いに異なる画像を表示するように構成してもよい。
また、本実施形態では、ゲームに参加している全プレーヤの顔画像を常に正面ディスプレイ21に表示しておくこととしているが、顔画像の表示の仕方はこの例に限定されない。例えば、所定のタイミング(例えば、ベットの選択時やカードの配布時)となった場合や、所定の条件(例えば、ポットの額が所定額を超えることや所定額以上のレイズがされること)が満たされた場合にのみ顔画像を表示することとしてもよい。また、例えば、カードの配布やベットの選択の順番に当たっているプレーヤの顔画像のみを表示することとしてもよく、所定の条件(例えば、レイズすること)を満たしたプレーヤの顔画像のみを表示することとしてもよい。さらに、顔画像を表示する位置は、図5に示した例に限定されない。
【0022】
次に、液晶ディスプレイ10に表示される画像について、図1を用いて詳細に説明する。
図1に示すように、液晶ディスプレイ10の上側には、10個のプレーヤ顔画像表示部76が設けられている。プレーヤ顔画像表示部76には、当該ステーション3以外のステーション3に設置されたカメラ16が撮影したプレーヤの顔の画像が表示される。
プレーヤ顔画像表示部76の下側左端には、ゲームのはじめにプレーヤに配られる2枚のカードを示す2つのカード画像70が表示されている。
カード画像70の下側には、プレーヤの現在のベット数を表示するベット数表示部71が設けられている。
また、液晶ディスプレイ10の下側略中央部には、ゲームにおいて所定の条件(本実施形態では、ホールデムポーカーにおいてレイズすること)を満たしたプレーヤの顔画像や、当該ステーション3でゲームを行っているプレーヤが指定したプレーヤの顔画像を表示するための特別顔画像表示部77が設けられている。
また、液晶ディスプレイ10の上側右端には、特別顔画像表示部77に顔画像を表示するプレーヤを選択するためのプレーヤ選択部78が設けられている。プレーヤは、タッチパネル11上で、顔画像を表示したいプレーヤのいるステーション3のアルファベットに対応する部分に触れることにより、顔画像を表示するプレーヤの指定を行うことができる。タッチパネル11は、本発明における入力スイッチに相当する。
プレーヤ選択部78の下側には、ベットの選択を行う際に、「ベット」を選択するためのベット選択部72、「コール」を選択するためのコール選択部73、「レイズ」を選択するためのレイズ選択部74、及び、「フォルド」を選択するためのフォルド選択部75が設けられている。プレーヤは、タッチパネル11上で、各選択部に対応する部分に触れることにより、ベットの選択を行うことができる。
【0023】
次に、ゲーム装置1の内部構成について説明する。
図6は、本実施形態に係るゲーム装置の内部構成を示すブロック図である。
図6に示すように、ゲーム装置1は、主制御部40と主制御部40に接続された複数のステーション3及び2台のモニタ2とから構成される。
【0024】
主制御部40は、基本的にCPU41、RAM42、ROM43、タイマ90及び、これら相互間のデータ転送を行うためのバス44から構成されるマイクロコンピュータ45を核として構成されている。主制御部40は、本発明におけるコントローラに相当する。
ROM43にはゲーム装置1の制御上必要な処理を行うための各種プログラム、データテーブル等が格納されている。また、RAM42はCPU41で演算された各種データ、及び、カメラ16による撮影で得られた顔画像データを一時的に記憶する。RAM42は、本発明におけるメモリに相当する。また、タイマ90は、時間計測を行う。
また、CPU41は、I/Oインターフェイス46を介して画像処理回路47、音声回路48、LED駆動回路49、及び、通信インターフェイス50に接続されている。
画像処理回路47には正面ディスプレイ21が接続され、音声回路48にはスピーカ22が接続され、LED駆動回路49にはLED23が接続され、通信インターフェイス50には10台のステーション3が接続されている。
主制御部40は正面ディスプレイ21に表示される画像信号の出力、スピーカ22及びLED23の駆動制御も行う。
【0025】
次に、ステーション3の内部構成について説明する。
図7は、本実施形態に係るステーションの内部構成を示すブロック図である。
図7に示すように、ステーション3は、基本的にCPU51、RAM52、ROM53、及び、これら相互間のデータ転送を行うためのバス54で構成されるマイクロコンピュータ55を核として構成されている。
ROM53にはステーション3の制御上必要な処理を行うための各種プログラム、データテーブル等が格納されている。また、RAM52は、現在ステーション3に貯留されているクレジット数や、CPU51で演算された各種データを一時的に記憶する。
また、CPU51は、I/Oインターフェイス56を介して液晶パネル駆動回路57、タッチパネル駆動回路58、ホッパー駆動回路59、払出完了信号回路60、投入コイン検出信号回路67、紙幣検出信号回路64、操作信号回路66、カメラ16、及び、通信インターフェイス61に接続されている。
液晶パネル駆動回路57には液晶ディスプレイ10、タッチパネル駆動回路58にはタッチパネル11、ホッパー駆動回路59にはホッパー62、払出完了信号回路60にはコイン検出部63、投入コイン検出信号回路67には投入コイン検出部68、紙幣検出信号回路64には紙幣検出部65、操作信号回路66には操作ボタン12がそれぞれ接続されている。
【0026】
ホッパー62は、ステーション3の内部に設けられていて、CPU51から出力される制御信号に基づいて、コインをコイン払出口15から払い出す。
コイン検出部63は、コイン払出口15の内部に設けられていて、コイン払出口15から所定枚数のコインが払い出されたことを検出した場合に、CPU51に対して信号を送信する。
投入コイン検出部68は、コイン投入口13からコインが投入されたことを検出したとき、そのコインの額を検出し、検出した額を示す検出信号をCPU51に送信する。
紙幣検出部65は、紙幣を受け入れたとき、その紙幣の額を検出し、検出した額を示す検出信号をCPU51に送信する。
操作ボタン12は、コインの払い出しが決定された場合に、払い出し操作を行うためのボタンである。
カメラ16は、ゲームを行っているプレーヤの顔を撮影するためのものである。本実施形態では、カメラ16による撮影で得られた顔画像データは、常にCPU41及びCPU51に送信されている。
【0027】
次に、ゲーム装置1において行われる処理について説明する。
図8及び図9は、本実施形態に係るゲーム処理を示すフローチャートである。
【0028】
まず、各ステーション3において行われる処理について説明する。
図8のステップS1において、CPU51は、プレーヤによってコインが投入されたか否かを判断する。コインが投入されていないと判断した場合、処理をステップS1に戻す。
一方、コインが投入されたと判断した場合、CPU51は、ステップS2において、投入されたコインに相当するクレジットをRAM52に記憶されているクレジットに加算して記憶する。
【0029】
次に、ステップS3においてCPU51は、主制御部40のCPU41に対してコイン検出信号を送信する。
【0030】
次に、ステップS4においてCPU51は、プレーヤに配られる2枚のカードの情報である配布カード情報を、主制御部40のCPU41から受信する。配布カード情報には、数字又はアルファベット、及び、マークが含まれる。
【0031】
次に、ステップS5においてCPU51は、ステップS4で受信した配布カード情報に基づいて、液晶ディスプレイ10に2枚のカードを表示する(図1参照)。
【0032】
次に、ステップS6においてCPU51は、ベットの選択の受付を行う。このステップにおいてプレーヤは、タッチパネル11上でベットの選択を行う。
【0033】
次に、ステップS7においてCPU51は、プレーヤによって入力されたベットの選択に関する情報(以下、選択情報ともいう)をCPU41に対して送信するとともに、ベットされたチップに相当するクレジットをRAM52に記憶されているクレジットから減算する処理を実行する。選択情報には、プレーヤがベットしたチップの数に関する情報が含まれる。
主制御部40は、選択情報を受信すると、受信した選択情報を正面ディスプレイ21のゲーム情報表示部35に表示する処理、ベットされたチップに相当するクレジットをRAM42に累積加算して記憶する処理、プレーヤの顔を録画する処理、フロップとなる3枚のカードを決定し、そのカードを正面ディスプレイ21に表示する処理、及び、ベットの選択の受付を指示するための信号をCPU51に対して送信する処理を行うこととなる。
【0034】
次に、CPU51は、ベットの選択の受付を指示するための信号をCPU41から受信し(ステップS8)、ベットの選択の受付を行い(ステップS9)、選択情報をCPU41に対して送信し、ベットされたチップに相当するクレジットをRAM52に記憶されているクレジットから減算する(ステップS10)。
主制御部40は、選択情報を受信すると、受信した選択情報を正面ディスプレイ21のゲーム情報表示部35に表示する処理、ベットされたチップに相当するクレジットをRAM42に累積加算して記憶する処理、プレーヤの顔を録画する処理、ターンとなるカードを決定し、そのカードを正面ディスプレイ21に表示する処理、及び、ベットの選択の受付を指示するための信号をCPU51に対して送信する処理を行うこととなる。
【0035】
次に、CPU51は、ベットの選択の受付を指示するための信号をCPU41から受信し(ステップS11)、ベットの選択の受付を行い(ステップS12)、選択情報をCPU41に対して送信し、ベットされたチップに相当するクレジットをRAM52に記憶されているクレジットから減算する(図9のステップS13)。
主制御部40は、選択情報を受信すると、受信した選択情報を正面ディスプレイ21のゲーム情報表示部35に表示する処理、ベットされたチップに相当するクレジットをRAM42に累積加算して記憶する処理、プレーヤの顔を録画する処理、リバーとなるカードを決定し、そのカードを正面ディスプレイ21に表示する処理、及び、ベットの選択の受付を指示するための信号をCPU51に対して送信する処理を行うこととなる。
【0036】
次に、CPU51は、ベットの選択の受付を指示するための信号をCPU41から受信し(ステップS14)、ベットの選択の受付を行い(ステップS15)、選択情報をCPU41に対して送信し、ベットされたチップに相当するクレジットをRAM52に記憶されているクレジットから減算する(ステップS16)。
【0037】
次に、ステップS17においてCPU51は、払出数に関する情報(以下、払出情報ともいう)をCPU41から受信する。
具体的には、主制御部40のRAM42に累積的に記憶されているクレジットの額に関する情報を、CPU41から受信する。
【0038】
次に、ステップS18においてCPU51は、ステップS17において受信した払出情報に基づいて、クレジットの払い出しを行う。
具体的には、CPU41から受信した、RAM42に累積的に記憶されているクレジットの額に関する情報をRAM52に記憶する。そして、操作ボタン12が押下されると、RAM52に記憶されたクレジット数に対応する数のコインをコイン払出口15から払い出す。
ステップS18の処理を実行した後、本ゲーム処理を終了する。
【0039】
次に、主制御部40において行われる処理について説明する。
ステップS101においてCPU41は、ステーション3のCPU51からコイン検出信号を受信する。
【0040】
次に、ステップS102においてCPU41は、各プレーヤに配布する2枚のカードを、乱数を用いて決定する。
【0041】
次に、ステップS103においてCPU41は、ステップS102で決定されたカードの情報をCPU51に対して送信する。
【0042】
次に、ステップS104においてCPU41は、ステップS103においてカード情報を送信したステーション3のカメラ16から受信しているプレーヤの顔画像(すなわち、カードの配布の順番に当たっているプレーヤの顔画像)を、正面ディスプレイ21の顔画像拡大表示部36に表示する。
全てのステーション3についてステップS103及びステップS104の処理を実行した後、処理をステップS105に移す。
【0043】
次に、ステップS105においてCPU41は、選択情報受信処理を実行する。この処理については、後で図11を用いて詳述する。続いて、ステップS106においてCPU41は、ステップS105で受信した選択情報を、正面ディスプレイ21のゲーム情報表示部35に表示するとともに、受信した選択情報に基づいて、ベットされたチップに相当するクレジットをRAM42に累積加算して記憶する。
全てのステーション3についてステップS105及びステップS106の処理を実行した後、処理をステップS107に移す。
【0044】
次に、ステップS107において、CPU41は、各プレーヤの顔の録画を開始する。具体的には、CPU41は、各ステーション3から受信しているプレーヤの顔画像データを、RAM42に記憶する処理を開始する。CPU41は、録画開始後、5秒後に後述のステップS108の処理を行い、ステップS108の処理終了から5秒後に録画を終了する。すなわち、録画は、ステップS108の処理が行われる5秒前に開始され、ステップS108の処理終了から5秒後に終了される。
【0045】
次に、ステップS108においてCPU41は、3枚のカードを、乱数を用いて決定し、フロップとして正面ディスプレイ21のテーブル31上に表示する。
【0046】
次に、ステップS109においてCPU41は、選択受付指示送信処理を実行する。この処理については、後で図10を用いて詳述する。
【0047】
次に、ステップS110においてCPU41は、選択情報受信処理を実行する。続いて、ステップS111においてCPU41は、ステップS110で受信した選択情報を、正面ディスプレイ21のゲーム情報表示部35に表示するとともに、受信した選択情報に基づいて、ベットされたチップに相当するクレジットをRAM42に累積加算して記憶する。
全てのステーション3に関してステップS109〜ステップS111の処理を実行した後、処理をステップS112に移す。
【0048】
次に、ステップS112において、CPU41は、各プレーヤの顔の録画を開始する。CPU41は、録画開始後、5秒後に後述のステップS113の処理を行い、ステップS113の処理終了から5秒後に録画を終了する。すなわち、録画は、ステップS113の処理が行われる5秒前に開始され、ステップS113の処理終了から5秒後に終了される。この処理を実行するとき、ステップS107においてRAM42に記憶された顔画像データは消去される。
【0049】
次に、ステップS113においてCPU41は、1枚のカードを乱数を用いて決定し、ターンとして正面ディスプレイ21のテーブル31上に表示する。
【0050】
次に、ステップS114においてCPU41は、選択受付指示送信処理を実行する。
【0051】
次に、図9のステップS115においてCPU41は、選択情報受信処理を実行する。続いて、ステップS116においてCPU41は、ステップS115で受信した選択情報を、正面ディスプレイ21のゲーム情報表示部35に表示するとともに、受信した選択情報に基づいて、ベットされたチップに相当するクレジットをRAM42に累積加算して記憶する。
全てのステーション3に関してステップS114〜ステップS116の処理を実行した後、処理をステップS117に移す。
【0052】
次に、ステップS117において、CPU41は、各プレーヤの顔の録画を開始する。CPU41は、録画開始後、5秒後に後述のステップS118の処理を行い、ステップS118の処理終了から5秒後に録画を終了する。すなわち、録画は、ステップS118の処理が行われる5秒前に開始され、ステップS118の処理終了から5秒後に終了される。この処理を実行するとき、ステップS112においてRAM42に記憶された顔画像データは消去される。
【0053】
次に、ステップS118においてCPU41は、1枚のカードを乱数を用いて決定し、リバーとして正面ディスプレイ21のテーブル31上に表示する。
【0054】
次に、ステップS119においてCPU41は、選択受付指示送信処理を実行する。
【0055】
次に、ステップS120においてCPU41は、選択情報受信処理を実行する。続いて、ステップS121においてCPU41は、ステップS120で受信した選択情報を、正面ディスプレイ21のゲーム情報表示部35に表示するとともに、受信した選択情報に基づいて、ベットされたチップに相当するクレジットをRAM42に累積加算して記憶する。
全てのステーション3に関してステップS119〜ステップS121の処理を実行した後、処理をステップS122に移す。
【0056】
次に、ステップS122においてCPU41は、ショウダウン処理を実行する。
具体的には、各ステーション3のプレーヤに2枚ずつ配布されたカードを、各ステーション3に対応するゲーム情報表示部35に表示する。
【0057】
次に、ステップS123においてCPU41は、ハンドの比較を行う。
具体的には、まず、1のプレーヤに配られた2枚のカードと、正面ディスプレイ21のテーブル31上に表示される5枚のカードのうちの3枚とを組み合わせてできるハンドのうち、最も強いハンドを当該プレーヤのハンドに決定する。ゲームに残った全プレーヤについて同様の処理を行った後、各プレーヤのハンドの比較を行い、最も強いハンドが成立しているプレーヤの判定を行う。
【0058】
次に、ステップS124においてCPU41は、払出情報をCPU51に対して送信する。
具体的には、RAM42に累積的に記憶されているクレジットの額に関する情報を、CPU51に対して送信する。
ステップS124の処理を実行した後、本ゲーム処理を終了する。
【0059】
図10は、図8のステップS109、ステップS114、及び、図9のステップS119において、主制御部で実行される選択受付指示送信処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【0060】
ステップS201において、CPU41は、ベットの選択の受付を指示するための信号をCPU51に対して送信する。
ステーション3では、ベットの選択の受付を指示するための信号を受信すると、ベットの選択を受け付ける処理、及び、入力された選択情報をCPU41に送信する処理が行われる。
【0061】
次に、ステップS202において、CPU41は、ステップS201においてベットの選択の受付を指示するための信号を送信したステーション3が備えるカメラ16から受信しているプレーヤの顔画像(すなわち、ベットの選択の順番に当たっているプレーヤの顔画像)を、正面ディスプレイ21の顔画像拡大表示部36に表示する。
ステップS202の処理を実行した後、本サブルーチンを終了する。
【0062】
図11は、図8のステップS105、ステップS110、図9のステップS115、及び、ステップS120において、主制御部で実行される選択情報受信処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【0063】
ステップS301において、CPU41は、CPU51から選択情報を受信する。次に、ステップS302において、CPU41は、ステップS301において受信した選択情報に基づいて、該ステーション3のプレーヤがレイズを行ったか否かを判断する。該ステーション3のプレーヤがレイズを行っていないと判断した場合、本サブルーチンを終了する。
【0064】
一方、該ステーション3のプレーヤがレイズを行ったと判断した場合、ステップS303においてCPU41は、該ステーション3から受信しているプレーヤの顔画像データを、該ステーション3以外のステーション3のCPU51に対して送信する。顔画像データを受信したステーション3では、液晶ディスプレイ10の特別顔画像表示部77に、受信した顔画像データに基づいた顔画像が表示される(図1参照)。
本実施形態では、レイズを行ったプレーヤの顔画像は、特別顔画像表示部77に5秒間表示される。レイズを行ったプレーヤが複数いる場合には、対応する顔画像を順次表示する。
しかし本発明において、レイズを行ったプレーヤの顔画像の表示の仕方はこの例に限定されない。例えば、レイズを行ったプレーヤの顔画像を次のベットの選択時まで表示しておき、そのベットの選択時において該プレーヤがレイズを行わなかった場合には、該プレーヤの顔画像の表示を中止するように構成してもよい。また、例えば、レイズを行ったプレーヤの顔画像データをメモリに記憶しておき、レイズを行ったプレーヤが複数いる場合には、記憶された顔画像データに基づいて順次顔画像を表示することとしてもよい。
【0065】
次に、ステーション3の液晶ディスプレイ10に、該ステーション3でゲームを行うプレーヤが指定したプレーヤの顔画像を表示する処理について説明する。
図12は、図8及び図9のゲーム処理とは別に、ステーション及び主制御部において所定の時間間隔で実行される指定プレーヤ顔画像表示処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【0066】
本サブルーチンは、プレーヤによって、顔画像を表示するプレーヤを指定する入力が行われた場合にのみ実行される。
まず、ステップS401において、ステーション3のCPU51は、プレーヤによって、顔画像を表示するプレーヤを指定する入力が行われたか否かを判断する。この処理において、CPU51は、タッチパネル11を介してプレーヤ選択部78(図1参照)のいずれかのアルファベットが選択されたか否かを判断する。顔画像を表示するプレーヤを指定する入力が行われていないと判断した場合、処理をステップS401に戻す。
【0067】
一方、顔画像を表示するプレーヤを指定する入力が行われたと判断した場合、ステップS402においてCPU51は、指定されたプレーヤの判定を行う。この処理において、CPU51は、ステップS401においてどのアルファベットが選択されたかの判定を行う。
【0068】
次に、ステップS403においてCPU51は、どのプレーヤが指定されたかに関する情報(以下、指定プレーヤ情報ともいう)を、主制御部40のCPU41に対して送信する。
【0069】
次に、ステップS501において、主制御部40のCPU41は、指定プレーヤ情報をステーション3のCPU51から受信する。
【0070】
次に、ステップS502において、CPU41は、RAM42に記憶されている、指定されたプレーヤの顔画像データを、CPU51に対して送信する。すなわち、10秒間の録画(図8のステップS107、ステップS112、及び、図9のステップS117参照)によって得られた顔画像データを、CPU51に対して送信する。
【0071】
次に、ステップS404において、ステーション3のCPU51は、指定されたプレーヤの顔画像データをCPU41から受信する。
【0072】
次に、ステップS405において、CPU51は、ステップS404において受信した顔画像データに基づいて、指定されたプレーヤの顔画像を、ステーション3が備える液晶ディスプレイ10の特別顔画像表示部77に10秒間表示する。
本実施形態では、プレーヤから顔画像を表示するプレーヤを指定する入力が行われた際に既に特別顔画像表示部77にレイズしたプレーヤの顔画像が表示されている場合には、指定されたプレーヤの顔画像を優先的に表示する。また、いずれかのプレーヤがレイズをした際に、既に特別顔画像表示部77に指定されたプレーヤの顔画像が表示されている場合には、レイズしたプレーヤの顔画像を優先的に表示する。
しかし本発明において、指定されたプレーヤの顔画像及びレイズしたプレーヤの顔画像の表示の仕方はこの例に限定されない。
ステップS405の処理を実行した後、本サブルーチンを終了する。
【0073】
以上、本実施形態に係るゲーム装置1は、液晶ディスプレイ10(サブモニタ)と、ゲームを行っているプレーヤの顔を撮影するためのカメラ16とを備えた、プレーヤがゲームを行うための10台のステーション3を備える。また、ゲーム装置1は、以下(a)〜(c)の処理を実行するようにプログラムされた主制御部40(コントローラ)を備える。(a)各カメラ16を用いて、各カメラ16を備えるステーション3においてゲームを行っているプレーヤの顔を撮影する制御を行う処理、(b)ゲームが行われているステーション3の液晶ディスプレイ10に、ゲームが行われているステーション3のカメラ16で撮影されたプレーヤの顔の画像を表示する制御を行う処理、及び、(c)少なくとも1のステーション3において所定の条件が満たされた場合に、所定の条件が満たされたステーション3のプレーヤの顔の画像を、ゲームが行われているステーション3の液晶ディスプレイ10に拡大表示する処理。
【0074】
本実施形態では、プレーヤがレイズを行った場合に、該プレーヤの顔画像を液晶ディスプレイ10に拡大表示することとしているが、本発明においては、プレーヤの顔画像を拡大表示するための所定の条件は、この例に限定されない。例えば、プレーヤがコールを行った場合に顔画像を拡大表示することとしてもよく、プレーヤが所定の回数以上のレイズを行った場合に顔画像を拡大表示することとしてもよい。また、例えば、プレーヤのベット数が所定の額を超えた場合に、該プレーヤの顔画像を拡大表示することとしてもよい。
また、本実施形態では、プレーヤがレイズを行った場合に、レイズしたプレーヤがゲームを行っているステーション3以外のステーション3の液晶ディスプレイ10に、レイズしたプレーヤの顔画像を拡大表示することとしているが、本発明においては、所定の条件を満たしたプレーヤの顔画像を、当該プレーヤがゲームを行っているステーションのサブモニタにも拡大表示することとしてもよい。
【0075】
本実施形態では、常にカメラ16による撮影を行うこととしているが、本発明において、カメラによる撮影の仕方はこの例に限定されない。例えば、所定のタイミング(例えば、ベットの選択時やカードの配布時)となった場合や、所定の条件(例えば、ポットの額が所定額を超えることや所定額以上のレイズがされること)が満たされた場合にのみ撮影を行うこととしてもよい。
【0076】
また、本実施形態では、ステーション3が備える液晶ディスプレイ10には、該ステーション以外のステーション3でゲームを行っている全プレーヤの顔画像を表示することとしているが、本発明において、サブモニタに表示する顔画像は、この例に限定されない。例えば、該ステーションのプレーヤが指定したプレーヤの顔画像と、所定の条件を満たしたプレーヤの顔画像とのみを表示することとしてもよい。また、例えば、該ステーションでゲームを行っているプレーヤの顔画像を表示することとしてもよい。
また、本実施形態では、ゲームを行っているプレーヤが指定したプレーヤの顔画像を、選択の入力が行われたステーション3の液晶ディスプレイ10に表示することとしているが、本発明においては、指定されたプレーヤの顔画像を、選択の入力が行われたステーション以外のステーションのサブモニタにも表示することとしてもよい。
【0077】
また、本実施形態では、液晶ディスプレイ10には、常に顔画像を表示することとしているが、本発明においては、この例に限定されない。例えば、所定のタイミング(例えば、ベットの選択時やカードの配布時)となった場合や、所定の条件(例えば、ポットの額が所定額を超えることや所定額以上のレイズがされること)が満たされた場合にのみ顔画像を表示することとしてもよい。
【0078】
また、本発明においては、サブモニタ上で顔画像を表示する位置は、図1に示した例に限定されない。
【0079】
また、本実施形態では、正面ディスプレイ21にフロップ、ターン、及び、リバーを表示するときにプレーヤの顔を録画する(プレーヤの顔画像データをRAM42に記憶する)こととしているが、本発明において、撮影で得られた顔画像データをメモリに記憶するタイミングは、この例に限定されない。例えば、ベットの選択時やカードの配布時に顔画像データをメモリに記憶することとしてもよく、プレーヤから指示の入力が行われたときに顔画像データをメモリに記憶することとしてもよい。また、例えば、常に顔画像データをメモリに記憶する処理を行っておくこととしてもよい。
【0080】
また、本実施形態では、ゲーム装置1が、背合わせに設置された2台のモニタ2を備える場合について説明したが、本発明におけるゲーム装置は、この例に限定されない。
以下に、ゲーム装置1とは異なる構成のゲーム装置の例を示す。
図13は、本発明の他の実施形態に係るゲーム装置の一例を示す外観斜視図である。図13に示すように、ゲーム装置100は、1台のモニタを備えており、ゲームに参加する全プレーヤが、同じモニタを視認しながらゲームを行うように構成されている。
このように、本発明は、ゲーム装置が備えるモニタが1台である場合にも適用することが可能である。
【0081】
上述した実施形態では、ゲーム装置がメインモニタとしてのモニタを備えており、そのモニタを複数のプレーヤが視認しながらゲームを行う場合について説明した。しかし本発明は、メインモニタを備えていないゲーム装置にも適用することが可能である。例えば、カメラとサブモニタとを備える複数のステーションから構成され、サブモニタに、該ステーションでゲームを行うプレーヤが指定したプレーヤの顔画像を表示するように制御されたゲーム装置を挙げることができる。
【0082】
上述した実施形態では、ゲームとしてホールデムポーカーを行う場合について説明したが、本発明において、ゲーム装置で行われるゲームは、複数のプレーヤが参加するゲームであれば、特に限定されるものではない。
【0083】
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、各手段等の具体的構成は、適宜設計変更可能である。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0084】
また、上述した詳細な説明では、本発明をより容易に理解できるように、特徴的部分を中心に説明した。本発明は、上述した詳細な説明に記載する実施形態に限定されず、その他の実施形態にも適用することができ、その適用範囲は多様である。また、本明細書において用いた用語及び語法は、本発明を的確に説明するために用いたものであり、本発明の解釈を制限するために用いたものではない。また、当業者であれば、本明細書に記載された発明の概念から、本発明の概念に含まれる他の構成、システム、方法等を推考することは容易であると思われる。従って、請求の範囲の記載は、本発明の技術的思想の範囲を逸脱しない範囲で均等な構成を含むものであるとみなされなければならない。また、要約書の目的は、特許庁及び一般的公共機関や、特許、法律用語又は専門用語に精通していない本技術分野に属する技術者等が本出願の技術的な内容及びその本質を簡易な調査で速やかに判断し得るようにするものである。従って、要約書は、請求の範囲の記載により評価されるべき発明の範囲を限定することを意図したものではない。また、本発明の目的及び本発明の特有の効果を充分に理解するために、すでに開示されている文献等を充分に参酌して解釈されることが望まれる。
【0085】
上述した詳細な説明は、コンピュータで実行される処理を含むものである。以上での説明及び表現は、当業者が最も効率的に理解することを目的として記載している。本明細書では、1の結果を導き出すために用いられる各ステップは、自己矛盾がない処理として理解されるべきである。また、各ステップでは、電気的又は磁気的な信号の送受信、記録等が行われる。各ステップにおける処理では、このような信号を、ビット、値、シンボル、文字、用語、数字等で表現しているが、これらは単に説明上便利であるために用いたものであることに留意する必要がある。また、各ステップにおける処理は、人間の行動と共通する表現で記載される場合があるが、本明細書で説明する処理は、原則的に各種の装置により実行されるものである。また、各ステップを行うために要求されるその他の構成は、以上の説明から自明になるものである。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】本実施形態に係るゲーム装置のステーションが備える液晶ディスプレイに表示される画像の一例を示す図である。
【図2】本実施形態に係るゲーム装置を模式的に示す外観斜視図である。
【図3】本実施形態に係るゲーム装置を模式的に示す上面図である。
【図4】本実施形態に係るゲーム装置が備えるステーションを模式的に示す外観斜視図である。
【図5】正面ディスプレイに表示される画像の一例を示す図である。
【図6】本実施形態に係るゲーム装置の内部構成を示すブロック図である。
【図7】本実施形態に係るステーションの内部構成を示すブロック図である。
【図8】本実施形態に係るゲーム処理を示すフローチャートである。
【図9】本実施形態に係るゲーム処理を示すフローチャートである。
【図10】主制御部で実行される選択受付指示送信処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図11】主制御部で実行される選択情報受信処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図12】図9及び図10のゲーム処理とは別に、ステーション及び主制御部において所定の時間間隔で実行される指定プレーヤ顔画像表示処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図13】本発明の他の実施形態に係るゲーム装置の一例を示す外観斜視図である。
【符号の説明】
【0087】
1 ゲーム装置
2 モニタ
3 ステーション
10 液晶ディスプレイ
11 タッチパネル
16 カメラ
21 正面ディスプレイ
41 CPU
42 RAM
43 ROM
51 CPU
52 RAM
53 ROM
90 タイマ
100 ゲーム装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サブモニタと、ゲームを行っているプレーヤの顔を撮影するためのカメラとを備えた、プレーヤがゲームを行うための複数のステーションと、
以下(a)〜(b)の処理を実行するようにプログラムされたコントローラと
を備えることを特徴とするゲーム装置。
(a)各前記カメラを用いて、各前記カメラを備える前記ステーションにおいてゲームを行っているプレーヤの顔を撮影する制御を行う処理、及び、
(b)ゲームが行われている前記ステーションの前記サブモニタに、前記カメラで撮影されたプレーヤの顔の画像を表示する制御を行う処理。
【請求項2】
サブモニタと、ゲームを行っているプレーヤの顔を撮影するためのカメラとを備えた、プレーヤがゲームを行うための複数のステーションと、
以下(a)〜(c)の処理を実行するようにプログラムされたコントローラと
を備えることを特徴とするゲーム装置。
(a)各前記カメラを用いて、各前記カメラを備える前記ステーションにおいてゲームを行っているプレーヤの顔を撮影する制御を行う処理、
(b)ゲームが行われている前記ステーションの前記サブモニタに、前記カメラで撮影されたプレーヤの顔の画像を表示する制御を行う処理、及び、
(c)少なくとも1の前記ステーションにおいて所定の条件が満たされた場合に、所定の条件が満たされた前記ステーションのプレーヤの顔の画像を、ゲームが行われている前記ステーションの前記サブモニタに拡大表示する処理。
【請求項3】
メモリと、
サブモニタと、ゲームを行っているプレーヤの顔を撮影するためのカメラと、前記メモリに記憶された、前記カメラで撮影されたプレーヤの顔の画像を示す顔画像データのなかから、特定のプレーヤの顔画像データを選択する指示を入力するための入力スイッチとを備えた、プレーヤがゲームを行うための複数のステーションと、
以下(a)〜(c)の処理を実行するようにプログラムされたコントローラと
を備えることを特徴とするゲーム装置。
(a)各前記カメラを用いて、各前記カメラを備える前記ステーションにおいてゲームを行っているプレーヤの顔を撮影する制御を行う処理、
(b)各前記カメラで撮影されたプレーヤの顔の画像を示す顔画像データを前記メモリに記憶する処理、及び、
(c)前記入力スイッチからの入力に基づいて、前記メモリに記憶された顔画像データのなかから、指定されたプレーヤの顔画像データを選択し、選択した顔画像データに基づいた顔の画像を、前記ステーションの前記サブモニタに表示する制御を行う処理。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate