説明

サーバ、プログラム及び情報記憶媒体

【課題】チャットにおけるプレーヤの発言をゲームに反映させることで、より面白みのあるゲームを実現すること。
【解決手段】ゲームサーバ10は、ゲーム端末20から受信したメッセージに特定表現を表す言葉が含まれている場合であって、該特定表現を表す言葉の発言回数が所定の回数条件に達した場合に、該メッセージを送信したゲーム端末20のプレーヤに対してパラメータ変更処理を行う。また、ゲーム端末20から受信した動作制御信号の動作が特定動作と一致する場合であって、該特定動作の実行回数が所定の回数条件に達した場合に、該動作制御信号を送信したゲーム端末20のプレーヤに対してパラメータ変更処理を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定のネットワークゲームにおけるゲーム端末間の通信を媒介することで、ゲーム端末同士のチャットを実現するサーバ等に関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、インターネットの普及に伴い、ネットワーク上で他のプレーヤを相手にゲームを行うネットワークゲームが人気を博している。ネットワークゲームには、ボードゲーム、カードゲーム、パズルゲームといった多くの種類が存在し、世界各国の見知らぬプレーヤとリアルタイムに対戦を行うことができるため、コンピュータ対戦とはまた違った面白さがある。
【0003】
また、ネットワークゲームの中には、プレーヤ同士がチャットによる会話を行うことができるものがあり、ゲーム中のコミュニケーションツールとして利用されている(例えば、特許文献1。)。
【特許文献1】特許第3679350号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
チャットにおけるプレーヤの発言は、単なる世間話である場合もあれば、ゲームに深く関わる話であったり、ゲームの批評であったりと様々である。かかる発言の中には、ゲームを提供するゲームメーカや、ゲームをプレイする他のプレーヤから見て有意義であると認められる発言も多く含まれている。
【0005】
しかし、特許文献1を含む従来のネットワークゲームでは、チャットとゲームとは互いに独立しており、チャットにおけるプレーヤの発言がゲームに反映されることはなかった。
【0006】
本発明は、このような課題に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、チャットにおけるプレーヤの発言をゲームに反映させることで、より面白みのあるゲームを実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以上の課題を解決するための第1の発明は、
所定のネットワークゲームにおけるゲーム端末(例えば、図16のゲーム端末20)間の通信を媒介することで、ゲーム端末同士のチャットを実現するサーバ(例えば、図16のゲームサーバ10)であって、
前記ゲーム端末から受信したテキスト(例えば、図10のメッセージM15)に予め定められた特定の表現(例えば、図1の特定表現1874)を表す言葉が含まれていることを検出する検出手段(例えば、図17の特定表現判定部127;図26のステップT5)と、
前記検出手段の検出に応じて、ゲーム進行に応じて可変される前記各プレーヤそれぞれに定められた所定のパラメータ(例えば、図18のステータス1736)のうち、前記検出されたテキストを送信したゲーム端末のプレーヤに設定されたパラメータの値を変更することで、当該プレーヤの発言に対処する対処処理を実行する発言対処手段(例えば、図17の特定表現判定部127;図26のステップT11)と、
を備えたサーバである。
【0008】
この第1の発明によれば、ゲーム端末から受信したテキストに予め定められた特定の表現を表す言葉が含まれている場合に、該テキストを送信したゲーム端末のプレーヤに設定されたパラメータの値が変更される。プレーヤに設定されたパラメータは、ゲーム進行に応じて可変されるものであり、例えば「ロールプレイングゲーム(RPG)」における「攻撃力」や「防御力」といったパラメータに対応するものである。このパラメータは、プレーヤの能力を決定付けるものであり、ゲームにおいて重要な役割を果たしている。
【0009】
しかし、このパラメータが、サーバに送信されるテキストの内容に応じて変更されることになれば、プレーヤは入力するテキストの内容を吟味するようになる。従って、チャットにおけるプレーヤの発言がゲームに反映されるようになり、より面白みのあるゲームが実現されることになる。
【0010】
また、第11の発明として、
コンピュータに、他機と通信を行って、所定の通信ゲームを実行させつつ、ゲーム中のチャットを可能とさせるためのプログラム(例えば、図17のゲーム管理プログラム161)であって、
他機に送信するテキストに予め定められた特定の表現を表す言葉が含まれていることを検出する検出手段、
前記検出手段の検出に応じて、自プレーヤに定められたゲーム進行に応じて可変される所定のパラメータの値を変更することで、発言に対処する対処処理を実行する発言対処手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラムを構成しても良い。
【0011】
この第11の発明によれば、他機に送信するテキストに予め定められた特定の表現を表す言葉が含まれている場合に、自プレーヤに設定されたパラメータの値が変更される。この場合も、第1の発明と同様の効果が発揮される。
【0012】
また、第2の発明として、
所定のネットワークゲームにおけるゲーム端末(例えば、図16のゲーム端末20)間の通信を媒介することで、ゲーム端末同士のチャットを実現するサーバ(例えば、図16のゲームサーバ10)であって、
前記ゲーム端末から受信したテキスト(例えば、図10のメッセージM15)に予め定められた特定の表現(例えば、図1の特定表現1874)を表す言葉が含まれていることを検出する検出手段(例えば、図17の特定表現判定部127;図26のステップT5)と、
前記検出手段の検出に応じて、前記ネットワークゲーム中に使用可能な所定のアイテム(例えば、図18の所有アイテム1737)を、前記検出されたテキストを送信したゲーム端末のプレーヤに付与することで、当該プレーヤの発言に対処する対処処理を実行する発言対処手段(例えば、図17の特定表現判定部127;図26のステップT11)と、
を備えたサーバを構成しても良い。
【0013】
この第2の発明によれば、ゲーム端末から受信したテキストに予め定められた特定の表現を表す言葉が含まれている場合に、該テキストを送信したゲーム端末のプレーヤに所定のアイテムが付与される。サーバに送信されるテキストの内容に応じてアイテムが付与されるため、プレーヤは入力するテキストの内容を吟味するようになる。従って、チャットにおけるプレーヤの発言がゲームに反映されるようになり、より面白みのあるゲームが実現されることになる。
【0014】
また、第12の発明として、
コンピュータに、他機と通信を行って、所定の通信ゲームを実行させつつ、ゲーム中のチャットを可能とさせるためのプログラム(例えば、図17のゲーム管理プログラム161)であって、
他機に送信するテキストに予め定められた特定の表現を表す言葉が含まれていることを検出する検出手段、
前記検出手段の検出に応じて、前記ゲーム中に使用可能な所定のアイテムを自プレーヤに付与することで、発言に対処する対処処理を実行する発言対処手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラムを構成しても良い。
【0015】
この第12の発明によれば、他機に送信するテキストに予め定められた特定の表現を表す言葉が含まれている場合に、所定のアイテムが自プレーヤに付与される。この場合も、第2の発明と同様の効果が発揮される。
【0016】
また、第3の発明として、第1又は第2の発明のサーバであって、
前記検出手段により検出された回数(例えば、図18の発言回数1753)を、当該検出されたテキストを送信したゲーム端末のプレーヤ毎に管理する検出回数管理手段(例えば、図17の特定表現判定部127;図26のステップT7)を更に備え、
前記発言対処手段が、前記検出手段により検出されたテキストを送信したゲーム端末のプレーヤの前記検出回数管理手段により管理されている回数が、所定回数(例えば、図1の回数条件1875)に達した場合に、当該プレーヤに対して前記対処処理を実行する、
サーバを構成しても良い。
【0017】
この第3の発明によれば、テキストに特定の表現を表す言葉が含まれていると検出された回数が、検出されたテキストを送信したゲーム端末のプレーヤ毎に管理される。そして、管理されている回数が所定回数に達した場合に、該プレーヤに対して対処処理が実行される。従って、特定の表現を表す言葉を含んだテキストがサーバに所定回数送信されて初めて、対処処理が行われるようになる。
【0018】
また、第4の発明として、第1〜第3の何れか一の発明のサーバであって、
プレーヤ毎の、等級、階級、レベル又は身分等の位(例えば、図18のステータス1736;プレイレベル)を設定する位設定手段を更に備え、
前記特定の表現を表す言葉は、発言元であるテキストを送信したゲーム端末のプレーヤの前記位設定手段によって設定されている位が、発言先である当該テキストの送信先のゲーム端末のプレーヤの前記位設定手段によって設定されている位より低い場合に用いる言葉として予め定められており、
前記検出手段が、1)発言元であるテキストを送信したゲーム端末のプレーヤの前記位設定手段によって設定されている位が、発言先である当該テキストの送信先のゲーム端末のプレーヤの前記位設定手段によって設定されている位より低い場合で、且つ、2)前記受信したテキストに予め定められた特定の表現を表す言葉が含まれていることを検出する、
サーバを構成しても良い。
【0019】
この第4の発明によれば、各プレーヤそれぞれに位が設定され、発言元であるテキストを送信したゲーム端末のプレーヤに設定されている位が、発言先である該テキストの送信先のゲーム端末のプレーヤに設定されている位より低い場合で、且つ、受信したテキストに予め定められた特定の表現を表す言葉が含まれていることが検出される。従って、プレーヤ間の位の高低に応じた検出が行われるようになり、例えば発言元のゲーム端末のプレーヤから、発言先のゲーム端末のプレーヤに対して礼儀正しい発言がなされたような場合に、発言元のプレーヤに対処処理が施されることになる。
【0020】
また、第5の発明として、第1〜第3の何れか一の発明のサーバであって、
前記ネットワークゲームは、ゲーム空間中を移動可能なアバターキャラクタ(例えば、図3のアバターAC1)を操作して楽しむゲームであり、
前記検出手段が、1)前記受信したテキストを送信したゲーム端末のプレーヤのアバターキャラクタがゲーム空間中の所定の場所におり、且つ、2)前記受信したテキストに予め定められた特定の表現を表す言葉が含まれていることを検出する、
サーバを構成しても良い。
【0021】
この第5の発明によれば、受信したテキストを送信したゲーム端末のプレーヤのアバターキャラクタがゲーム空間中の所定の場所におり、且つ、受信したテキストに予め定められた特定の表現を表す言葉が含まれていることが検出される。従って、プレーヤが操作するアバターキャラクタの位置に応じた検出が行われるようになり、例えばアバターキャラクタが所定の建物内におり、プレーヤにより該建物を褒める発言がなされたような場合に、該プレーヤに対処処理が施されることになる。
【0022】
また、第6の発明として、第1〜第5の何れか一の発明のサーバであって、
新たな特定の表現を表す言葉の設定を要求する設定要求信号をゲーム端末から受信する要求信号受信手段と、
前記受信された設定要求信号に基づいて、新たな特定の表現を表す言葉を設定する新規設定手段と、
を備えたサーバを構成しても良い。
【0023】
この第6の発明によれば、新たな特定の表現を表す言葉の設定を要求する設定要求信号をゲーム端末から受信し、受信した設定要求信号に基づいて、新たな特定の表現を表す言葉が設定される。従って、プレーヤにより特定の表現を表す言葉が設定されることになる。
【0024】
第7の発明は、
ゲーム端末の各プレーヤそれぞれが、ゲーム空間中を移動可能な自身のアバターキャラクタを操作して楽しむネットワークゲームのサーバ(例えば、図16のゲームサーバ10)であって、
礼儀正しい動作として予め定められた特定の礼儀動作(例えば、図2の特定動作1893)をしたアバターキャラクタを検出する検出手段(例えば、図17の特定動作判定部129;図27のステップU3)と、
前記検出手段の検出に応じて、ゲーム進行に応じて可変される前記各アバターキャラクタそれぞれに定められた所定のパラメータ(例えば、図18のステータス1736)のうち、前記検出されたアバターキャラクタに設定されたパラメータの値を変更することで、当該アバターキャラクタの礼儀動作を顕彰する顕彰処理を実行する顕彰処理手段(例えば、図17の特定動作判定部129;図27のステップU9)と、
を備えたサーバである。
【0025】
この第7の発明によれば、礼儀正しい動作として予め定められた特定の礼儀動作をしたアバターキャラクタが検出された場合に、該アバターキャラクタに設定されたパラメータの値が変更される。従って、プレーヤがアバターキャラクタに礼儀正しい動作を行わせた場合に、該アバターキャラクタのパラメータが変更されることになる。
【0026】
また、第13の発明として、
コンピュータに、他機と通信を行って、ゲーム空間中を移動可能なプレーヤキャラクタを操作して楽しむ所定の通信ゲームを実行させるためのプログラム(例えば、図17のゲーム管理プログラム161)であって、
プレーヤキャラクタが礼儀正しい動作として予め定められた特定の礼儀動作をしたことを検出する検出手段と、
前記検出手段の検出に応じて、当該プレーヤキャラクタに定められたゲーム進行に応じて可変される所定のパラメータの値を変更することで、礼儀動作を顕彰する顕彰処理を実行する顕彰処理手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラムを構成しても良い。
【0027】
この第13の発明によれば、プレーヤキャラクタが礼儀正しい動作として予め定められた特定の礼儀動作をしたことが検出された場合に、該プレーヤキャラクタに設定されたパラメータが変更される。この場合も、第7の発明と同様の効果が発揮される。
【0028】
第8の発明は、
ゲーム端末の各プレーヤそれぞれが、ゲーム空間中を移動可能な自身のアバターキャラクタを操作して楽しむネットワークゲームのサーバ(例えば、図16のゲームサーバ10)であって、
礼儀正しい動作として予め定められた特定の礼儀動作(例えば、図2の特定動作1893)をしたアバターキャラクタを検出する検出手段(例えば、図17の特定動作判定部129;図27のステップU3)と、
前記検出手段の検出に応じて、前記ネットワークゲーム中に使用可能な所定のアイテム(例えば、図18の所有アイテム1737)を、前記検出されたアバターキャラクタに付与することで、当該アバターキャラクタの礼儀動作を顕彰する顕彰処理を実行する顕彰処理手段(例えば、図17の特定動作判定部129;図27のステップU9)と、
を備えたサーバである。
【0029】
この第8の発明によれば、礼儀正しい動作として予め定められた特定の礼儀動作をしたアバターキャラクタが検出された場合に、該アバターキャラクタに所定のアイテムが付与される。従って、プレーヤがアバターキャラクタに礼儀正しい動作を行わせた場合に、該アバターキャラクタにアイテムが付与されることになる。
【0030】
また、第14の発明として、
コンピュータに、他機と通信を行って、ゲーム空間中を移動可能なプレーヤキャラクタを操作して楽しむ所定の通信ゲームを実行させるためのプログラム(例えば、図17のゲーム管理プログラム161)であって、
プレーヤキャラクタが礼儀正しい動作として予め定められた特定の礼儀動作をしたことを検出する検出手段、
前記検出手段の検出に応じて、前記ネットワークゲーム中に使用可能な所定のアイテムを、プレーヤキャラクタに付与することで、礼儀動作を顕彰する顕彰処理を実行する顕彰処理手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラムを構成しても良い。
【0031】
この第14の発明によれば、プレーヤキャラクタが礼儀正しい動作として予め定められた特定の礼儀動作をしたことが検出された場合に、該プレーヤキャラクタに所定のアイテムが付与される。この場合も、第8の発明と同様の効果が発揮される。
【0032】
また、第9の発明として、第7又は第8の発明のサーバであって、
前記検出手段により検出された回数(例えば、図18の実行回数1773)を、当該検出されたアバターキャラクタ毎に管理する検出回数管理手段(例えば、図17の特定動作判定部129;図27のステップU5)を更に備え、
前記顕彰処理手段が、前記検出手段により検出されたアバターキャラクタの前記検出回数管理手段により管理されている回数が、所定回数(例えば、図2の回数条件1894)に達した場合に、当該アバターキャラクタに対して前記顕彰処理を実行する、
サーバを構成しても良い。
【0033】
この第9の発明によれば、アバターキャラクタが特定の礼儀動作を行ったと検出された回数が、検出されたアバターキャラクタ毎に管理される。そして、管理されている回数が所定回数に達した場合に、該アバターキャラクタに対して顕彰処理が実行される。従って、プレーヤがアバターキャラクタに特定の礼儀動作を所定回数行わせて初めて、顕彰処理が実行されるようになる。
【0034】
また、第10の発明として、第7〜第9の何れか一の発明のサーバであって、
前記特定の礼儀動作は、ゲーム空間中の所定の場所にアバターキャラクタがいる時の動作として予め定められており、
前記検出手段が、前記所定の場所におり、且つ、前記特定の礼儀動作をしたアバターキャラクタを検出する、
サーバを構成しても良い。
【0035】
この第10の発明によれば、所定の場所におり、且つ、特定の礼儀動作をしたアバターキャラクタが検出される。従って、プレーヤが操作するアバターキャラクタの位置に応じた検出が行われるようになり、例えばアバターキャラクタが他のアバターキャラクタの近傍におり、該他のアバターキャラクタに対して特定の礼儀動作を行ったような場合に、顕彰処理が施されることになる。
【0036】
また、第15の発明として、第11〜第14の何れか一の発明のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体(例えば、図17の記憶部160)を構成しても良い。
【発明の効果】
【0037】
本発明によれば、ゲーム端末から受信したテキストに、予め定められた特定の表現を表す言葉が含まれている場合に、該テキストを送信したゲーム端末のプレーヤに設定されたパラメータの値が変更される。プレーヤに設定されたパラメータは、ゲーム進行に応じて可変されるものであり、例えば「ロールプレイングゲーム(RPG)」における「攻撃力」や「防御力」といったパラメータに対応するものである。このパラメータは、プレーヤの能力を決定付けるものであり、ゲームにおいて重要な役割を果たしている。
【0038】
しかし、このパラメータが、サーバに送信されるテキストの内容に応じて変更されることになれば、プレーヤは入力するテキストの内容を吟味するようになる。従って、チャットにおけるプレーヤの発言がゲームに反映されるようになり、より面白みのあるゲームが実現されることになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態を説明する。本実施形態では、プレーヤがゲーム端末20を使用して、ネットワークゲームの一種であるネットワークRPG(Role Playing Game)を行う場合について説明する。但し、本発明を適用し得る実施形態がこれに限定されるものではない。
【0040】
ネットワークを利用したゲームシステムの構成としては、例えば、(A)家庭に設置してあるパソコン(PC)や家庭用ゲーム機、携帯型ゲーム機等をゲーム端末とし、インターネット網や専用線網等の有線/無線の通信回線を介してゲームサーバと接続する構成、(B)ゲームサーバを用いることなく複数のゲーム端末同士が通信回線を介して接続される構成、(C)複数のゲーム端末同士が通信回線を介して接続されるが、その内の1台がゲームサーバ機能を有する構成、(D)複数のゲーム端末が物理的に結合した、全体として1台のシステム(例えば業務用ゲーム機)となっている構成等がある。本実施形態では、(A)の構成のゲームシステムを例にとって説明する。詳細には、ゲームサーバがメーカ等のゲーム提供事業者側に設置され、ゲーム端末として家庭用のPCが用いられる。
【0041】
1.ゲームの説明
本実施形態のネットワークRPGは、数百人から数千人規模のプレーヤが、自分の分身としての仮想的なキャラクタ(以下、「アバター」と呼ぶ。)を操作して仮想世界(ゲーム空間)を旅して回り、他のプレーヤと協力又は対立しながらプレイを楽しむ、所謂「MMORPG(Massively Multiplayer Online Role Playing Game)」である。尚、説明を簡単化するため、適宜「アバター」を「プレーヤ」とみなして説明する。
【0042】
MMORPGでは、1つの仮想世界が用意され(数セットの仮想世界が用意される場合もある)、見知らぬプレーヤ同士が同じ仮想世界内でゲームプレイを楽しむことになる。また、多くのMMORPGでは、プレーヤ同士がチャットを利用して会話を行うことが可能であり、コミュニケーションツールとしての要素が非常に強くなっている。本実施形態のネットワークRPGにおいても、プレーヤ同士でチャットを行うことが可能である。
【0043】
プレーヤは、仮想世界を旅する中で、他のプレーヤとチームを編成することができ、また、他のチームを相手としてRPG対戦を行うことができる。但し、プレーヤは、同時に複数のチームに所属することはできない。
【0044】
また、プレーヤには、「攻撃力」、「防御力」、「忠誠心」、「礼儀正しさ」、「経験値」、「プレイレベル」といった各種パラメータが変更可能に設定されており、これらのパラメータの値によってプレーヤの強さ等が決定付けられることになる。
【0045】
プレーヤは、他のプレーヤとチャットを行う場合は、「プライベート」、「チーム」、「建物内共通」の3種類のチャンネルの中から、1つのチャンネルを選択する。「プライベート」は、他のプレーヤと1対1でチャットを行うためのチャンネルである。この場合、チャット相手となるプレーヤ(以下、「相手プレーヤ」と呼ぶ。)は誰であってもよく、該相手プレーヤのプレーヤ名を指定することで、チャットを行うことが可能になる。
【0046】
「チーム」は、同じチームに所属する全てのプレーヤと同時にチャットを行うためのチャンネルである。同じチームに所属するプレーヤであれば、誰が発言しても他のプレーヤはその発言を見ることができる。また、同じチームであれば、プレーヤが仮想世界のどこにいてもチャットを行うことが可能である。
【0047】
「建物内共通」は、同じ建物内にいる全てのプレーヤと同時にチャットを行うためのチャンネルである。このチャンネルでは、同じ建物内にいるプレーヤであれば、誰が発言してもその発言を見ることができる。本実施形態では、建物として「球場」、「ビル」、「駅」等が用意されており、何れも仮想世界の予め定められた位置に設定されている。
【0048】
本実施形態では、プレーヤがチャットにおいて予め定められた特定の表現(以下、「特定表現」と呼ぶ。)を表す言葉を含む発言を行い、該特定表現を表す言葉の発言回数が所定回数に達すると、該発言を行ったプレーヤ(以下、「発言プレーヤ」と呼ぶ。)に設定されている各種パラメータの値が変更される。また、発言した特定表現を表す言葉の種類によっては、貴重なアイテム(レアアイテム)が付与される場合もある。即ち、プレーヤの発言に対処する処理が行われることになる。
【0049】
図1は、特定表現を表す言葉毎にパラメータの変更内容(又はレアアイテムの付与)が設定されたデータである特定表現別変更内容設定データ187のデータ構成例を示す図である。
特定表現別変更内容設定データ187には、チャンネル1871と、プレーヤ条件1872と、表現識別番号1873と、特定表現1874と、回数条件1875と、変更内容1876とが対応付けられている。
【0050】
チャンネル1871は、チャットが行われるチャンネルであり、「プライベート」、「チーム」、「建物内共通」の3種類が設定されている。プレーヤ条件1872には、該チャットに参加しているプレーヤが満たすべき条件が設定されている。尚、このプレーヤ条件1872には、実際にはアバターと仮想世界(ゲーム空間)との位置関係に基づいて判断されるものも含まれている。
【0051】
表現識別番号1873は、各特定表現1874をユニークに識別するための番号である。特定表現1874には、特定表現を表す言葉の具体的な内容が設定されている。
【0052】
回数条件1875には、パラメータの変更を行うために満たすべき該特定表現1874の発言回数が設定されている。変更内容1876には、パラメータの具体的な変更内容が設定されている。
【0053】
例えば、行L11から、「プライベート」のチャンネルでのチャットにおいて、「発言プレーヤと相手プレーヤとが同じチームであり、且つ、発言プレーヤのプレイレベルが相手プレーヤのプレイレベルよりも低い場合」に、発言プレーヤが「いつもお世話になっています」という特定表現を表す言葉を含んだ発言を「1回」行うと、発言プレーヤの「礼儀正しさ」が「2」上がることになる。これにより、同じチームの目上のプレーヤに対して礼儀正しい挨拶を行ったプレーヤに、恩恵が与えられることになる。但し、ゲーム上、プレイレベルが高いプレーヤほど位が高いものとしている。
【0054】
また、行L13から、「チーム」のチャンネルでのチャットにおいて、発言プレーヤが「(発言プレーヤのチーム名)万歳」という特定表現を表す言葉を含んだ発言を「5回」行うと、発言プレーヤのチームの全プレーヤの「忠誠心」が「3」上がることになる。これにより、チームの士気を高める発言をプレーヤが行うと、チームのメンバー全員に恩恵が与えられることになる。
【0055】
他には、行L15から、「建物内共通」のチャンネルでのチャットにおいて、発言プレーヤが現在位置している建物を示すフラグ(建物フラグ)が「球場A」に設定されている場合に、発言プレーヤが「この球場キレイだよね」という特定表現を表す言葉を含んだ発言を「30回」行うと、発言プレーヤにレアアイテム「茂雄のヒゲ」が付与されることになる。これにより、所定の建物を褒める発言を行ったプレーヤに、恩恵が与えられることになる。
【0056】
また、発言した特定表現を表す言葉の種類によっては、恩恵が与えられるのではなく、ペナルティが与えられる場合もある。例えば、行L14から、「チーム」のチャンネルでのチャットにおいて、発言プレーヤが「(他のチーム名)万歳」という特定表現を表す言葉を含んだ発言を「1回」行うと、発言プレーヤのチームの全プレーヤの「忠誠心」が「5」下がることになる。これにより、チームの士気を下げる発言をプレーヤが行うと、チームのメンバー全員に罰が与えられることになる。
【0057】
ここまでチャットについて説明してきたが、本実施形態では、プレーヤは所定のコマンドを入力することによって、自身が操作するアバターに所定の動作を行わせることができる。動作には、「お辞儀動作」、「手を振る動作」、「土下座動作」、「威嚇動作」、「剣を振る動作」等、様々な種類が存在する。
【0058】
そして、プレーヤが特定の状況において、予め定められた特定の動作(以下、「特定動作」と呼ぶ。)をアバターに行わせ、該特定動作の実行回数が所定回数に達すると、該動作を行ったプレーヤ(以下、「動作プレーヤ」と呼ぶ。)に設定されている各種パラメータの値が変更される。また、実行した特定動作の種類によっては、レアアイテムが付与される場合もある。即ち、アバターの動作に対処する処理が行われることになる。
【0059】
図2は、特定動作毎にパラメータの変更内容(又はレアアイテムの取得)が設定されたデータである特定動作別変更内容設定データ189のデータ構成例を示す図である。
特定動作別変更内容設定データ189には、プレーヤ条件1891と、動作識別番号1892と、特定動作1893と、回数条件1894と、変更内容1895とが対応付けられている。
【0060】
プレーヤ条件1891には、動作プレーヤ及び他プレーヤが満たすべき条件が設定されている。尚、このプレーヤ条件1891には、実際にはアバターに基づく条件も含まれているが、簡単のため、プレーヤとして説明している。
【0061】
動作識別番号1892は、各特定動作1893をユニークに識別するための番号である。特定動作1893には、特定動作の具体的な内容が設定されている。
【0062】
回数条件1894には、パラメータの変更を行うために満たすべき該特定動作1893の実行回数が設定されている。変更内容1895には、パラメータの具体的な変更内容が設定されている。
【0063】
例えば、行L21から、「動作プレーヤの半径3m以内に他プレーヤが存在し、動作プレーヤと他プレーヤとが同じチームであり、且つ、動作プレーヤのプレイレベルが他プレーヤのプレイレベルよりも低い場合」に、動作プレーヤが「土下座動作」を「3回」行うと、動作プレーヤの「礼儀正しさ」が「2」上がることになる。これにより、同じチーム内の目上のプレーヤに対して礼儀正しい動作を行ったプレーヤに、恩恵が与えられることになる。これは、プレーヤによる礼儀動作を顕彰するものである。
【0064】
また、行L23から、「動作プレーヤの半径3m以内に他プレーヤが存在し、且つ、動作プレーヤと他プレーヤとが別のチームである場合」に、動作プレーヤが「威嚇動作」を「2回」行うと、動作プレーヤの「経験値」が「1」上がることになる。これにより、別のチームのプレーヤ(ライバル)に対して挑戦的な動作を行ったプレーヤに、恩恵が与えられることになる。
【0065】
また、行L25から、「動作プレーヤのプレイレベルが30以上」である場合に、動作プレーヤが「剣を振る動作」を「100回」行うと、動作プレーヤにレアアイテム「伝説の剣」が付与されることになる。これにより、特定の動作を反復して行ってプレーヤに、恩恵が与えられることになる。
【0066】
また、実行した特定動作の種類によっては、恩恵が与えられるのではなく、ペナルティが与えられる場合もある。例えば、行L22から、「動作プレーヤの半径3m以内に他プレーヤが存在し、且つ、動作プレーヤと他プレーヤとが別のチームである場合」に、動作プレーヤが「お辞儀動作」を「1回」行うと、動作プレーヤの「忠誠心」が「3」下がることになる。これにより、別のチームのプレーヤに対して友好的な態度をとったプレーヤに、罰が与えられることになる。
【0067】
2.ゲーム画面
次に、ゲーム画面例を参照して、チャットでのプレーヤの発言によるパラメータの変更(又はレアアイテムの付与)について説明する。以下に示すゲーム画面は、プレーヤの一人である「電車太郎」のゲーム端末20において表示される画面である。また、ゲームの中で、「電車太郎」は「チームアキバ」と呼ばれるチームに所属しており、同じチームのメンバーに「メイド花子」と呼ばれるプレーヤが存在する。
【0068】
図3は、プレーヤがチャットを行うチャンネルを選択する場合のゲーム画面の一例であるゲーム画面W1を示す図である。
ゲーム画面W1では、「電車太郎」が操作するアバターAC1が画面手前に表示されており、「メイド花子」が操作するアバターAC3が画面奥に表示されている。また、画面右下部には、チャンネルを選択するためのアイコンJ1が表示されている。
【0069】
プレーヤは、「プライベート」でチャットを行いたい場合、アイコンJ1の中の「プライベート」を選択し、続けて相手プレーヤのプレーヤ名を指定することで、該相手プレーヤとチャットを行うことが可能になる。また、「チーム」、「建物内共通」でチャットを行いたい場合、プレーヤはアイコンJ1の中の「チーム」、「建物内共通」をそれぞれ選択することで、所望のチャンネルでチャットを行うことが可能になる。ここでは、「電車太郎」が「メイド花子」と1対1でチャットを行うために「プライベート」を選択したことで、「プライベート」が反転表示されている。
【0070】
図4は、ゲーム画面W1に続けて表示されるゲーム画面の一例であるゲーム画面W3を示す図である。
ゲーム画面W3の下部には、プレーヤにより入力されたメッセージが表示される領域である文字入力領域CR3が表示されている。ここでは、「電車太郎」が「いつもお世話になっています」というメッセージを入力したことで、該メッセージが文字入力領域R3に表示されている。
【0071】
図5は、ゲーム画面W3に続けて表示されるゲーム画面の一例であるゲーム画面W5を示す図である。
ゲーム画面W5では、「電車太郎」が操作するアバターAC1の上方近傍位置に、発言表示領域SR5(吹き出し形の領域)が表示されている。発言表示領域SR5には、文字入力領域CR3に入力されたメッセージが表示され、ここでは、「電車太郎」の名前と共に、「いつもお世話になっています」というメッセージが表示されている。
【0072】
図6は、ゲーム画面W5に続けて表示されるゲーム画面の一例であるゲーム画面W7を示す図である。
「電車太郎」が、チャンネル「プライベート」でのチャットにおいて、「いつもお世話になっています」という特定表現を表す言葉を含んだ発言を行い、相手プレーヤである「メイド花子」のプレイレベルが、発言プレーヤである「電車太郎」のプレイレベルよりも高かったために、図1の特定表現別変更内容設定データ187の行L11に従って、「電車太郎」の「礼儀正しさ」が「2」上がることになる。ゲーム画面W7では、このパラメータの値の変更に伴って、「礼儀正しさが2上がった」というメッセージが表示されている。
【0073】
図7は、ゲーム画面W7に続けて表示されるゲーム画面の一例であるゲーム画面W9を示す図である。
ゲーム画面W9では、「メイド花子」により「こちらこそ」というメッセージが入力されたために、「メイド花子」が操作するアバターAC3の上方近傍位置に、該メッセージが表示された発言表示領域SR9(吹き出し形の領域)が表示されている。
【0074】
図8は、他のゲーム画面の一例であるゲーム画面W11を示す図である。
ゲーム画面W11では、「電車太郎」が「チームアキバ」の他のメンバーとチャットを行うためにアイコンJ11の「チーム」を選択したことで、「チーム」が反転表示されている。
【0075】
図9は、ゲーム画面W11に続けて表示されるゲーム画面の一例であるゲーム画面W13を示す図である。
ゲーム画面W13では、画面左上部の小画面SW13に、「電車太郎」が操作するアバターAC1から見た仮想世界の様子が表示されている。また、画面右上部には、「ただいまチャット中」というメッセージが表示されている。
【0076】
そして、画面中央部には、チャットが行われる画面であるチャット画面CW13が表示されている。チャット画面CW13では、チャンネルが「チーム」であることを示す「チームチャンネル」というメッセージが上部に表示され、その下に「メイド花子」による「うちのチームも強くなったよね」という発言が表示されている。
【0077】
また、画面下部には、文字入力領域CR13が表示されており、ここでは、「電車太郎」により「チームアキバ万歳」というメッセージが入力されたことで、該文字メッセージが文字入力領域CR13に表示されている。
【0078】
図10は、ゲーム画面W13に続けて表示されるゲーム画面の一例であるゲーム画面W15を示す図である。
「電車太郎」によりメッセージが入力されたことで、チャット画面CW15では、「電車太郎」の名前と共に、「チームアキバ万歳」というメッセージM15が表示されている。
【0079】
図11は、ゲーム画面W15に続けて表示されるゲーム画面の一例であるゲーム画面W17を示す図である。
「電車太郎」が、チャンネル「チーム」でのチャットにおいて、「チームアキバ万歳」という特定表現を表す言葉を含んだ発言を行い、その発言回数が「5回」に達したことで、図1の特定表現別変更内容設定データ187の行L13に従って、「チームアキバ」の全プレーヤの「忠誠心」が「3」上がることになる。ゲーム画面W17では、このパラメータの変更に伴って、「チーム全員の忠誠心が3上がった」というメッセージが表示されている。
【0080】
図12は、他のゲーム画面の一例であるゲーム画面W21を示す図である。
ゲーム画面W21では、「電車太郎」が「球場A」内におり、同じ建物内にいる他のプレーヤとチャットを行うためにアイコンJ21の「建物内共通」を選択したことで、「建物内共通」が反転表示されている。
【0081】
図13は、ゲーム画面W21に続けて表示されるゲーム画面の一例であるゲーム画面W23を示す図である。
ゲーム画面W23では、画面左上部の小画面SW23に、「電車太郎」が操作するアバターAC1から見た「球場A」内の様子が表示されている。また、画面右上部には、「ただいまチャット中」というメッセージが表示されている。
【0082】
そして、画面中央部には、チャットが行われる画面であるチャット画面CW23が表示されている。チャット画面CW23では、チャンネルが「建物内共通」であることを示す「建物内共通チャンネル」というメッセージが上部に表示され、その下に「ギャル子」と「さぶちゃん」のメッセージが表示されている。
【0083】
また、画面下部には、文字入力領域CR23が表示されており、ここでは、「電車太郎」により「ところで、この球場キレイだよね」というメッセージが入力されたことで、該メッセージが文字入力領域CR23に表示されている。
【0084】
図14は、ゲーム画面W23に続けて表示されるゲーム画面の一例であるゲーム画面W25を示す図である。
「電車太郎」によりメッセージが入力されたことで、チャット画面CW25では、「電車太郎」の名前と共に、「ところで、この球場キレイだよね」というメッセージM25が表示されている。
【0085】
図15は、ゲーム画面W25に続けて表示されるゲーム画面の一例であるゲーム画面W27を示す図である。
「電車太郎」が「球場A」内におり、チャンネル「建物内共通」でのチャットにおいて、「この球場キレイだよね」という特定表現を表す言葉を含んだ発言を行い、その発言回数が「30回」に達したことで、図1の特定表現別変更内容設定データ187の行L15に従って、「電車太郎」にレアアイテム「茂雄のヒゲ」が付与されることになる。ゲーム画面W27では、このレアアイテムの付与に伴って、「茂雄のヒゲを手に入れた」というメッセージが表示されている。
【0086】
3.システム構成
次に、本実施形態におけるシステム構成について説明する。
図16は、本発明を適用したゲームシステム1の概略構成を示す図である。ゲームシステム1は、複数のゲーム端末20と、ゲームサーバ10とを備えて構成される。各ゲーム端末20は、ネットワークNを介してゲームサーバ10に接続される。
【0087】
ゲームサーバ10は、例えば、公知のサーバ装置やサーバシステム等によって実現され、ゲーム管理プログラム161を実行することによって、各ゲーム端末20において実行されるゲームを統括的に管理する。
【0088】
具体的には、ゲームサーバ10は、ゲーム端末20からチーム編成要求を受信した場合に、チーム編成処理を行い、該ゲーム端末20のプレーヤと、他のゲーム端末20のプレーヤとのチーム編成を行う。
【0089】
また、ゲームサーバ10は、ゲーム端末20においてチャット要求がなされ、チャットを行うチャンネルが選択された場合に、チャット通信確立処理を行い、該チャンネルに係るプレーヤのゲーム端末20間の接続を確立することで、プレーヤ同士のチャットを可能にする。
【0090】
具体的には、選択されたチャンネルが「プライベート」であった場合は、該ゲーム端末20と、該ゲーム端末20により指定されたプレーヤのゲーム端末20との2つのゲーム端末20間の接続を確立する。また、選択されたチャンネルが「チーム」であった場合は、該ゲーム端末20と、該ゲーム端末20のプレーヤと同じチームの全プレーヤのゲーム端末20との複数のゲーム端末20間の接続を確立する。また、選択されたチャンネルが「建物内共通」であった場合は、該ゲーム端末20と、該ゲーム端末20のプレーヤと同一の建物フラグが設定されている全プレーヤのゲーム端末20との複数のゲーム端末20間の接続を確立する。
【0091】
また、ゲームサーバ10は、特定表現判定処理を行い、チャットにおいてゲーム端末20から受信したメッセージに、特定表現を表す言葉が含まれているか否かを判定する。そして、特定表現を表す言葉が含まれている場合であって、その発言回数が該特定表現を表す言葉に対応付けられている回数条件に達した場合に、プレーヤの発言に対処する対処処理として、パラメータ変更処理を行う。パラメータ変更処理では、該特定表現を表す言葉に対応付けられている変更内容に従って、プレーヤのパラメータの値を変更したり、プレーヤにレアアイテムを付与する処理を行う。
【0092】
また、ゲームサーバ10は、特定動作判定処理を行い、ゲーム端末20から受信した動作制御信号に含まれる動作が、特定動作と一致するか否かを判定する。そして、特定動作と一致する場合であって、該特定動作の実行回数が、該特定動作に対応付けられている回数条件に達した場合に、プレーヤの動作に対処する対処処理として、パラメータ変更処理を行う。パラメータ変更処理では、該特定動作に対応付けられている変更内容に従って、プレーヤのパラメータの値を変更したり、プレーヤにレアアイテムを付与する処理を行う。
【0093】
ゲーム端末20は、プレーヤがネットワークRPGをプレイする端末装置である。ゲーム端末20は、ゲーム処理を行うことでゲーム空間の構築、チャットの制御、アバターの動作制御等を行う。
【0094】
具体的には、ゲーム端末20は、プレーヤによりチーム編成要求がなされた場合に、チーム編成要求をゲームサーバ10に送信する。また、ゲーム端末20は、プレーヤによりチャット要求がなされた場合に、選択されたチャンネルをゲームサーバ10に送信し、ゲームサーバ10により接続が確立された他のゲーム端末20との間でチャットを実行する。この際、ゲーム端末20は、プレーヤにより入力されたメッセージをゲームサーバ10に送信する。
【0095】
また、ゲーム端末20は、プレーヤによりモーションコマンドが入力された場合に、該モーションコマンドに対応する動作を含む動作制御信号をゲームサーバ10に送信する。そして、該動作制御信号に従ってプレーヤが操作するアバターを動作制御すると共に、ゲームサーバ10から受信した他のアバターの動作制御信号に従って、他のアバターを動作制御する。
【0096】
そして、ゲーム端末20は、ゲームサーバ10からパラメータ変更処理によるパラメータの変更結果を受信し、その変更結果をプレーヤのプレイデータに反映させる。
【0097】
4.機能構成
次に、本実施形態におけるゲームサーバ10及びゲーム端末20の機能構成について説明する。先ず、ゲームサーバ10の機能構成について説明する。
【0098】
図17は、ゲームサーバ10の機能構成を示すブロック図である。ゲームサーバ10は、操作部110と、処理部120と、通信部130と、表示部140と、記憶部160とを備えて構成されるコンピュータシステムである。
【0099】
操作部110は、ゲームサーバ10の管理者等による操作指示を受け付け、操作に応じた操作信号を処理部120に出力する。この機能は、例えばボタンや操作スティック、ダイヤル、マウス、キーボード、各種センサ等によって実現される。
【0100】
処理部120は、ゲームサーバ10全体の制御やゲーム端末20において実行されるゲームの管理等を行う。この機能は、例えばCPU(CISC型、RISC型)、ASIC(ゲートアレイ等)等の演算装置やその制御プログラムにより実現される。
【0101】
本実施形態では、処理部120は、主な機能部として、ゲーム管理部121と、チーム編成部123と、チャット通信確立部125と、特定表現判定部127と、特定動作判定部129とを含む。
【0102】
ゲーム管理部121は、ゲーム管理プログラム161に従って、ゲーム端末20において実行されるゲームを管理する。チーム編成部123は、チーム編成プログラム163に従って、ゲーム端末20から受信したチーム編成要求に基づいたチーム編成を行う。チャット通信確立部125は、チャット通信確立プログラム165に従って、ゲーム端末20から受信したチャンネルに係るプレーヤのゲーム端末20間の接続を確立する。
【0103】
特定表現判定部127は、特定表現判定プログラム167に従って、ゲーム端末20から受信したメッセージに、特定表現を表す言葉が含まれているか否かを判定する。そして、その判定結果に基づいて、該ゲーム端末20のプレーヤのパラメータを変更するパラメータ変更処理を行う。
【0104】
特定動作判定部129は、特定動作判定プログラム169に従って、ゲーム端末20から受信した動作制御信号に含まれる動作が、特定動作と一致するか否かを判定する。そして、その判定結果に基づいて、該ゲーム端末20のプレーヤのパラメータを変更するパラメータ変更処理を行う。
【0105】
通信部130は、所定の通信回線(無線通信回線やLAN等)に接続して外部装置(例えば、ゲーム端末20)とのデータ通信を行う。この機能は、無線LAN等の無線通信モジュール、モデム、TA、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路などによって実現される。
【0106】
表示部140は、文字や画像を表示出力する手段であり、処理部120から出力された表示信号に基づき表示画面を表示させる。この機能は、例えばCRT、LCD、ELD、PDP、HMD等のハードウェアによって実現される。
【0107】
記憶部160は、処理部120にゲームサーバ10を統合的に制御させるための諸機能を実現するためのシステムプログラムや、各種処理を実行させるために必要なプログラムやデータ等を記憶する。また、処理部120の作業領域として用いられ、処理部120が各種プログラムに従って実行した演算結果や操作部110から入力される入力データ等を一時的に記憶する。この機能は、例えば各種ICメモリやハードディスク、CD−ROM、DVD、MO、RAM、VRAM等によって実現される。
【0108】
本実施形態では、記憶部160は、プログラムとして、処理部120をゲーム管理部121として機能させるためのゲーム管理プログラム161と、チーム編成部123として機能させるためのチーム編成プログラム163と、チャット通信確立部125として機能させるためのチャット通信確立プログラム165と、特定表現判定部127として機能させるための特定表現判定プログラム167と、特定動作判定部129として機能させるための特定動作判定プログラム169とを含む。また、データとして、プレーヤDB(Data Base)171と、チーム編成データ179と、チャットDB181と、特定表現別変更内容設定データ187と、特定動作別変更内容設定データ189とを含む。
【0109】
プレーヤDB171は、ゲーム端末20を使用する全プレーヤのプレーヤデータ172(172−1,172−2,172−3,・・・)が記憶されたDBであり、そのデータ構成例を図18に示す。
【0110】
プレーヤデータ172は、プレイデータ173と、特定表現データ175と、特定動作データ177とを含んでいる。プレイデータ173には、プレーヤ名1731と、チーム名1732と、現在位置姿勢1733と、建物フラグ1734と、チャットフラグ1735と、ステータス1736と、所有アイテム1737とが記憶されている。
【0111】
プレーヤ名1731は、プレーヤの名称である。このプレーヤ名1731は、初めてゲームを行う際にプレーヤにより登録される。チーム名1732は、プレーヤが所属するチームの名称である。このチーム名1732は、チーム編成部123によりチーム編成処理が行われることで登録される。
【0112】
現在位置姿勢1733は、プレーヤが操作するアバターの現在の位置及び姿勢であり、ワールド座標系の座標値及び角度で表現される。この現在位置姿勢1733は、ゲーム中、アバターの移動・動作に従ってゲーム管理部121により随時更新されていく。
【0113】
建物フラグ1734は、プレーヤが操作するアバターが現在位置する建物を示すフラグであり、建物の種類が設定される。但し、アバターの現在位置が建物内でない場合(例えば、フィールド上に位置する場合)には、「無し(−)」が設定される。
【0114】
チャットフラグ1735は、プレーヤが現在行っているチャットのチャンネルを示すフラグであり、チャンネルの種類が設定される。但し、プレーヤが現在チャットを行っていない場合には、「無し(−)」が設定される。
【0115】
ステータス1736は、「攻撃力」、「防御力」、「忠誠心」、「礼儀正しさ」、「経験値」及び「プレイレベル」でなるプレーヤのパラメータである。このステータス1736は、チーム対戦の結果に応じてゲーム管理部121により随時更新され、また、特定表現判定部127又は特定動作判定部129によりパラメータ変更処理が行われることで随時更新される。
【0116】
所有アイテム1737は、プレーヤが現在所有しているアイテムであり、プレーヤがゲーム中に取得したアイテムが、「通常アイテム」、「レアアイテム」に分類されて記憶される。この所有アイテム1737は、プレーヤにより新たにアイテムが取得されたり、アイテムが捨てられることで、ゲーム管理部121により随時更新される。
【0117】
例えば、プレーヤデータ172−1のプレーヤは、プレーヤ名が「メイド花子」であり、所属しているチーム名は「チームアキバ」である。また、「メイド花子」が操作するアバターの現在位置姿勢は「(X1,Y1,Z1,θx1,θy1,θz1)」であり、「球場A」内に位置している。また、「メイド花子」は、「プライベート」のチャンネルで現在チャットを行っている。
【0118】
そして、「メイド花子」のステータスは、攻撃力が「120」、防御力が「90」、忠誠心が「75」、礼儀正しさが「88」、経験値が「32481」、プレイレベルが「25」であり、通常アイテムとして「聖水」、レアアイテムとして「伝説の剣」を所有している。
【0119】
特定表現データ175は、特定表現を表す言葉毎に発言回数が記憶されたデータであり、表現識別番号1751と、発言回数1753とが対応付けられている。表現識別番号1751は、図1の特定表現別変更内容設定データ187の表現識別番号1873に対応している。
【0120】
特定表現判定処理において、特定表現判定部127は、ゲーム端末20から受信したメッセージに特定表現を表す言葉が含まれていると判定した場合に、該特定表現を表す言葉の表現識別番号1751に対応する発言回数1753に「1」を加算することで、発言回数1753を更新する。
【0121】
特定動作データ177は、特定動作毎に実行回数が記憶されたデータであり、動作識別番号1771と、実行回数1773とが対応付けられている。動作識別番号1771は、図2の特定動作別変更内容設定データ189の動作識別番号1892に対応している。
【0122】
特定動作判定処理において、特定動作判定部129は、ゲーム端末20から受信した動作制御信号に含まれる動作が特定動作と一致すると判定した場合に、該特定動作の動作識別番号1771に対応する実行回数1773に「1」を加算することで、実行回数1773を更新する。
【0123】
例えば、プレーヤデータ172−1のプレーヤである「メイド花子」は、表現識別番号1751が「EA2」である特定表現を表す言葉を「1回」発言したことがあり、また、動作識別番号1771が「MA1」である特定動作を「2回」実行したことがある。
【0124】
チーム編成データ179は、チーム編成についてのデータであり、そのデータ構成例を図19に示す。チーム編成データ179には、チーム名1791と、所属プレーヤ1793とが対応付けられている。
【0125】
チーム編成処理において、チーム編成部123は、新しくチームを編成する場合は、該チームのチーム名1791と、該チームの所属プレーヤ1793とを対応付けてチーム編成データ179に記憶させる。また、既存のチームに新規プレーヤを加える場合は、該チームのチーム名1791に対応する所属プレーヤ1793に、該新規プレーヤを追加して記憶させる。
【0126】
例えば、図19のチーム編成データ179において、「チームアキバ」には「電車太郎」や「メイド花子」といったプレーヤが所属しており、「チーム渋谷」には「ギャル子」や「ギャル男」といったプレーヤが所属している。
【0127】
チャットDB181は、ゲーム端末20間で行われているチャットのデータが記憶されたDBであり、プライベート用チャットデータ182と、チーム用チャットデータ184と、建物内共通用チャットデータ185とを含んでいる。プライベート用チャットデータ182のデータ構成例を図20に示す。
【0128】
プライベート用チャットデータ182には、「プライベート」のチャンネルで現在行われている全てのチャットのチャットデータ183(183−1,183−2,183−3,・・・)が記憶されている。各チャットデータ183には、チャンネルの種類を示すチャンネル1831と、該チャットに参加しているプレーヤを示す参加プレーヤ1832とが記憶されている。また、発言の順序を示す発言番号1833と、発言を行ったプレーヤを示す発言プレーヤ1834と、該発言プレーヤの所属するチームを示すチーム1835と、発言の内容を示すメッセージ1836と、該メッセージがゲーム端末20から送信された日時を示す送信日時1837とが対応付けられている。
【0129】
ゲーム管理処理において、ゲーム管理部121は、ゲーム端末20からチャット要求がなされ、チャンネルが1つ選択された場合に、該チャンネルに対応するチャットデータ183を生成する。そして、チャットに参加しているプレーヤ及びそのチームを特定し、ゲーム端末20から受信したメッセージ及びその送信日時に基づいて、チャットデータ183を更新する。
【0130】
例えば、図20のプライベート用チャットデータ182のチャットデータ183−1は、「電車太郎」と「メイド花子」とが参加しているチャットについてのデータである。そして、発言番号が「1」のプレーヤは「電車太郎」であり、その所属チームは「チームアキバ」である。また、発言の内容は「いつもお世話になっています」であり、その送信日時は「2006年4月15日の15時24分」である。
【0131】
同様に、チーム用チャットデータ184には、「チーム」のチャンネルで現在行われている全てのチャットのチャットデータが記憶されている。また、建物内共通用チャットデータ185には、「建物内共通」のチャンネルで現在行われている全てのチャットのチャットデータが記憶されている。
【0132】
特定表現別変更内容設定データ187は、特定表現を表す言葉毎にパラメータの変更内容が設定されたデータであり、そのデータ構成例は図1に示した通りである。また、特定動作別変更内容設定データ189は、特定動作毎にパラメータの変更内容が設定されたデータであり、そのデータ構成例は図2に示した通りである。
【0133】
次に、ゲーム端末20の機能構成について説明する。
図21は、ゲーム端末20の機能構成を示すブロック図である。ゲーム端末20は、操作部210と、処理部220と、通信部230と、表示部240と、音出力部250と、記憶部260とを備えて構成されるコンピュータシステムである。
【0134】
操作部210は、プレーヤによる操作指示を受け付け、操作に応じた操作信号を処理部220に出力する。この機能は、例えばキーボード、マウス、操作スティック、ダイヤル等によって実現される。
【0135】
処理部220は、ゲーム端末20全体の制御やゲームの進行、画像生成等の各種演算処理を行う。この機能は、例えばCPU(CISC型、RISC型)、ASIC(ゲートアレイ等)等の演算装置やその制御プログラムにより実現される。
【0136】
本実施形態では、処理部220は、メインプログラム261に従ってゲーム端末20を統括的に制御するメイン処理部221と、ゲーム処理部2211の処理によって求められた各種のデータに基づき、仮想カメラ等の所与の視点から見た仮想三次元空間(ゲーム空間)の画像の生成及びゲーム画面を表示させるための画像信号の生成を実行する画像生成部224と、効果音やBGM等のゲーム音の生成及びゲーム音を出力させるための音信号の生成を実行する音生成部226とを含んでいる。
【0137】
また、メイン処理部221は、ゲーム処理部2211と、チャット制御部2213と、モーション制御部2215とを含んでいる。ゲーム処理部2211は、ゲームプログラム2611に従ってゲーム処理を実行し、ゲーム空間の構築等を行う。
【0138】
チャット制御部2213は、ゲームサーバ10の管理の下、他のゲーム端末20とのチャットを実行する。モーション制御部2215は、動作制御信号に従ったアバターの動作制御を行う。
【0139】
画像生成部224は、例えばCPUやDSP等の演算装置やその制御プログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ等によって実現される。画像生成部224は、ゲーム処理部2211による演算結果に基づき、幾何変換処理やシェーディング処理等を実行してゲーム画面を表示するためのゲーム画像(3DCG画像)を生成し、生成した画像の画像信号を表示部240に出力する。
【0140】
表示部240は、画像生成部224からの画像信号に基づいて、例えば1/60秒毎に1フレームの画面を再描画しながらゲーム画面を表示する。この機能は、例えばCRT、LCD、ELD、PDP、HMD等のハードウェアによって実現される。
【0141】
音生成部226は、例えばCPUやDSP等の演算装置及びその制御プログラムによって実現され、ゲーム中に使用される効果音やBGM等のゲーム音を生成し、生成したゲーム音の音信号を音出力部250に出力する。
【0142】
音出力部250は、音生成部226からの音信号に基づいて、BGMや効果音等のゲーム音を出力する。この機能は、例えばスピーカ等によって実現される。
【0143】
通信部230は、所定の通信回線(無線通信回線やLAN等)に接続して外部装置(例えば、ゲームサーバ10)とのデータ通信を行う。この機能は、無線LAN等の無線通信モジュール、モデム、TA、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路などによって実現される。
【0144】
記憶部260は、処理部220にゲーム端末20を統合的に制御させるための諸機能を実現するためのシステムプログラムや、ゲームを実行させるために必要なプログラムやデータ等を記憶する。また、処理部220の作業領域として用いられ、処理部220が各種プログラムに従って実行した演算結果や操作部210から入力される入力データ等を一時的に記憶する。この機能は、例えば各種ICメモリやハードディスク、CD−ROM、DVD、MO、RAM、VRAM等によって実現される。
【0145】
本実施形態では、記憶部260は、処理部220をメイン処理部221として機能させるためのメインプログラム261と、アバターモデルデータ263と、モーションデータ265と、プレイデータ267と、モーションコマンド設定データ269とを記憶する。
【0146】
また、メインプログラム261は、メイン処理部221をゲーム処理部2211として機能させるためのゲームプログラム2611をサブルーチンとして含んでいる。
【0147】
アバターモデルデータ263は、プレーヤが操作するアバターをゲーム空間にモデリングするためのデータである。モーションデータ265は、アバターの動作が記憶されたデータである。
【0148】
プレイデータ267は、プレーヤのプレイ内容についてのデータであり、そのデータ構成例を図22に示す。プレイデータ267には、プレーヤ名2671と、チーム名2672と、現在位置姿勢2673と、建物フラグ2674と、チャットフラグ2675と、ステータス2676と、所有アイテム2677とが記憶されている。尚、このプレイデータ267のデータ構成は、図18のプレーヤデータ172に含まれるプレイデータ173のデータ構成と同一であり、ゲーム処理において、ゲーム処理部2211により随時更新される。
【0149】
モーションコマンド設定データ269は、アバターのモーションの入力コマンドが設定されたデータであり、そのデータ構成例を図23に示す。モーションコマンド設定データ269には、コマンド2691と、モーション2693とが対応付けられている。例えば、プレーヤにより「Alt+b」というコマンドがキー入力されると、アバターは「お辞儀動作」を行い、「Alt+s」というコマンドがキー入力されると、アバターは「剣を振る動作」を行う。
【0150】
ゲーム処理において、モーション制御部2215は、モーションコマンド設定データ269を参照し、プレーヤによりモーションコマンドが入力されたか否かを判定する。そして、入力されたと判定した場合は、入力されたコマンド2691に対応するモーション2693の動作制御信号を、ゲームサーバ10に送信する。
【0151】
5.処理の流れ
次に、本実施形態における処理の流れについて説明する。
図24は、ゲーム端末20において実行されるメイン処理の流れを示すフローチャートである。
【0152】
先ず、メイン処理部221は、ゲームサーバ10へのログインを行う(ステップA1)。そして、ゲームサーバ10によりログイン認証が行われ、ログインに成功すると、ゲーム処理部2211が、ゲーム処理を行う(ステップA3)。
【0153】
そして、ゲーム処理を終了すると、メイン処理部221は、ゲームサーバ10からのログアウトを行って(ステップA5)、メイン処理を終了する。
【0154】
図25は、ゲーム端末20において実行されるゲーム処理及びゲームサーバ10において実行されるゲーム管理処理の流れを示すフローチャートである。以下、対象となるゲーム端末20のプレーヤが操作するアバターを「自アバター」、他のゲーム端末20のプレーヤが操作するアバターを「他アバター」と呼ぶ。
【0155】
先ず、ゲーム端末20のゲーム処理部2211は、プレーヤの操作入力に従って、自アバターの移動制御を行う(ステップB1)。ゲームサーバ10のゲーム管理部121は、該ゲーム端末20から自アバターの移動制御信号を受信し、他のゲーム端末20に対して、該移動制御信号を送信する(ステップS1)。
【0156】
また、ゲームサーバ10のゲーム管理部121は、他のゲーム端末20から受信した他アバターの移動制御信号を、ゲーム端末20に送信する(ステップS3)。そして、ゲーム端末20のゲーム処理部2211は、受信した移動制御信号に従って他アバターの移動制御を行う(ステップB3)。
【0157】
次いで、ゲーム端末20のゲーム処理部2221は、プレーヤによりチーム編成要求がなされたか否かを判定し(ステップB5)、なされなかったと判定した場合は(ステップB5;No)、ステップB9へと処理を移行する。一方、なされたと判定した場合は(ステップB5;Yes)、ゲーム処理部2211は、チーム編成要求をゲームサーバ10に送信する(ステップB7)。
【0158】
ゲームサーバ10のチーム編成部123は、ゲーム端末20からチーム編成要求を受信すると、チーム編成処理を行う(ステップS5)。具体的には、チーム編成部123は、ゲーム端末20から受信したチーム編成要求が、新しくチームを編成する要求であった場合は、該チームのチーム名1791と、該チームの所属プレーヤ1793とを対応付けて、チーム編成データ179に記憶させる。また、ゲーム端末20から受信したチーム編成要求が、既存のチームに加わる要求であった場合は、チーム編成データ179の該チームのチーム名1791に対応する所属プレーヤ1793に、該ゲーム端末20のプレーヤを追加して記憶させる。
【0159】
次いで、ゲーム端末20のチャット制御部2213は、プレーヤによりチャット要求がなされたか否かを判定し(ステップB9)、なされなかったと判定した場合は(ステップB9;No)、ステップB21へと処理を移行する。一方、なされたと判定した場合は(ステップB9;Yes)、チャット制御部2213は、プレーヤの操作入力に従って、チャンネルを1つ選択する(ステップB11)。
【0160】
ゲームサーバ10のチャット通信確立部125は、ゲーム端末20において選択されたチャンネルを受信すると、チャット通信確立処理を行う(ステップS7)。具体的には、チャット通信確立部125は、選択されたチャンネルが「プライベート」である場合は、該ゲーム端末20と、該ゲーム端末20により指定されたプレーヤのゲーム端末20との2つのゲーム端末20間の接続を確立する。また、選択されたチャンネルが「チーム」である場合は、該ゲーム端末20と、該ゲーム端末20のプレーヤと同じチームの全プレーヤのゲーム端末20との複数のゲーム端末20間の接続を確立する。また、選択されたチャンネルが「建物内共通」である場合は、該ゲーム端末20と、該ゲーム端末20のプレーヤと同一の建物フラグが設定されている全プレーヤのゲーム端末20との複数のゲーム端末20間の接続を確立する。
【0161】
ゲーム端末20のチャット制御部2213は、プレーヤによりメッセージが入力されると(ステップB13)、入力されたメッセージをゲームサーバ10に送信する(ステップB15)。
【0162】
そして、ゲームサーバ10のゲーム管理部121は、ゲーム端末20からメッセージを受信すると(ステップS9)、該ゲーム端末20と接続が確立されている他のゲーム端末20に対して、該メッセージを送信する(ステップS11)。その後、ゲーム端末20のチャット制御部2213は、チャット画面を表示更新する(ステップB17)。
【0163】
次いで、ゲームサーバ10の特定表現判定部127は、特定表現判定処理を行う(ステップS13)。
【0164】
図26は、特定表現判定処理の流れを示すフローチャートである。
先ず、特定表現判定部127は、チャットが行われているチャンネルを特定する(ステップT1)。次いで、特定表現判定部127は、特定表現別変更内容設定データ187を参照し、ステップT1で特定したチャンネル1871に対応するプレーヤ条件1872が成立したか否かを判定する(ステップT3)。
【0165】
ステップT3においてプレーヤ条件1872が成立したと判定した場合は(ステップB3;Yes)、特定表現判定部127は、ステップS9においてゲーム端末20から受信したメッセージに、該プレーヤ条件1872に対応付けられている特定表現1874を表す言葉が含まれているか否かを判定する(ステップT5)。
【0166】
ステップT5において特定表現1874を表す言葉が含まれていたと判定した場合は(ステップT5;Yes)、特定表現判定部127は、該ゲーム端末20のプレーヤのプレーヤデータ172において、特定表現データ175の該特定表現1874を表す言葉の表現識別番号1751に対応する発言回数1753に「1」を加算することで、発言回数1753を更新する(ステップT7)。
【0167】
次いで、特定表現判定部127は、該特定表現1874を表す言葉の発言回数1753が、特定表現別変更内容設定データ187の該特定表現1874を表す言葉に対応付けられている回数条件1875に達したか否かを判定する(ステップT9)。
【0168】
ステップT9において回数条件1875に達したと判定した場合は(ステップT9;Yes)、特定表現判定部127は、特定表現別変更内容設定データ187の該特定表現1874を表す言葉に対応付けられている変更内容1876に従って、該プレーヤのパラメータを変更するパラメータ変更処理を行う(ステップT11)。
【0169】
そして、特定表現判定部127は、該プレーヤの特定表現データ175の該特定表現1874を表す言葉の表現識別番号1751に対応する発言回数1753を「0」にリセットして(ステップT13)、特定表現判定処理を終了する。
【0170】
ステップT3においてプレーヤ条件1872が成立しなかったと判定した場合(ステップT3;No)、又はステップT5において特定表現1874を表す言葉が含まれていなかったと判定した場合は(ステップT5;No)、特定表現判定部127は、特定表現判定処理を終了する。また、ステップT9において回数条件1875に達しなかったと判定した場合にも(ステップT9;No)、特定表現判定部127は、特定表現判定処理を終了する。
【0171】
図25のゲーム管理処理に戻って、特定表現判定処理を終了すると、ゲーム管理部121は、パラメータ変更処理によるパラメータの変更結果を、ゲーム端末20に送信する(ステップS15)。ゲーム端末20は、パラメータの変更結果を受信すると、受信したパラメータの変更結果をプレイデータ267に反映させると共に、該変更結果を表示部240に表示させる変更結果反映・表示処理を行う(ステップB19)。
【0172】
次いで、ゲーム端末20のモーション制御部2215は、モーションコマンド設定データ269を参照して、プレーヤによりモーションコマンドが入力されたか否かを判定し(ステップB21)、入力されなかったと判定した場合は(ステップB21;No)、ステップB31へと処理を移行する。
【0173】
ステップB21においてモーションコマンドが入力されたと判定した場合は(ステップB21;Yes)、モーション制御部2215は、入力されたコマンド2691に対応するモーション2693の動作制御信号を、ゲームサーバ10に送信する(ステップB23)。
【0174】
ゲームサーバ10の特定動作判定部129は、ゲーム端末20から動作制御信号を受信すると、特定動作判定処理を行う(ステップS17)。
【0175】
図27は、特定動作判定処理の流れを示すフローチャートである。
先ず、特定動作判定部129は、特定動作別変更内容設定データ189を参照し、プレーヤ条件1891が成立したか否かを判定する(ステップU1)。そして、プレーヤ条件1891が成立したと判定した場合は(ステップU1;Yes)、特定動作判定部129は、ゲーム端末20から受信した動作制御信号の動作と、該プレーヤ条件1891に対応付けられている特定動作1893とが一致するか否かを判定する(ステップU3)。
【0176】
ステップU3において特定動作1893と一致したと判定した場合は(ステップU3;Yes)、特定動作判定部129は、該ゲーム端末20のプレーヤのプレーヤデータ172において、特定表現データ177に含まれる該特定動作1893の動作識別番号1771に対応する実行回数1773に「1」を加算することで、実行回数1773を更新する(ステップU5)。
【0177】
次いで、特定動作判定部129は、該特定動作1893の実行回数1773が、特定動作別変更内容設定データ189の該特定動作1893に対応付けられている回数条件1894に達したか否かを判定する(ステップU7)。
【0178】
ステップU7において回数条件1894に達したと判定した場合は(ステップU7;Yes)、特定動作判定部129は、特定動作別変更内容設定データ189の該特定動作1893に対応付けられている変更内容1895に従って、該プレーヤのパラメータを変更するパラメータ変更処理を行う(ステップU9)。
【0179】
そして、特定動作判定部129は、該プレーヤの特定動作データ177に含まれる該特定動作1893の動作識別番号1771に対応する実行回数1773を「0」にリセットして(ステップU11)、特定動作判定処理を終了する。
【0180】
ステップU1においてプレーヤ条件1891が成立しなかったと判定した場合(ステップU1;No)、又はステップU3において特定動作1893と一致しなかったと判定した場合は(ステップU3;No)、特定動作判定部129は、特定動作判定処理を終了する。また、ステップU7において回数条件1894に達しなかったと判定した場合にも(ステップU7;No)、特定動作判定部129は、特定動作判定処理を終了する。
【0181】
図25のゲーム管理処理に戻って、ゲーム端末20のモーション制御部2215は、ステップB21で入力されたコマンド2691に対応するモーション2693の動作制御信号に従って、自アバターを動作制御する(ステップB25)。そして、ゲームサーバ10のゲーム管理部121は、該ゲーム端末20から受信した自アバターの動作制御信号を、他のゲーム端末20に送信する(ステップS19)。
【0182】
また、ゲームサーバ10のゲーム管理部121は、他のゲーム端末20から他アバターの動作制御信号を受信し、受信した動作制御信号をゲーム端末20に送信する(ステップS21)。そして、ゲーム端末20は、ゲームサーバ10から受信した動作制御信号に従って、他アバターを動作制御する(ステップB27)。
【0183】
次いで、ゲームサーバ10のゲーム管理部121は、パラメータ変更処理によるパラメータの変更結果を、ゲーム端末20に送信する(ステップS23)。ゲーム端末20は、パラメータの変更結果を受信すると、受信したパラメータの変更結果をプレイデータ267に反映させると共に、該変更結果を表示部240に表示させる変更結果反映・表示処理を行う(ステップB29)。
【0184】
そして、ゲーム端末20のゲーム処理部2221は、プレーヤの操作入力に従って、ゲームを終了するか否かを判定し(ステップB31)、まだ終了しないと判定した場合は(ステップB31;No)、ステップB1に戻る。一方、ゲームを終了すると判定した場合は(ステップB31;Yes)、ゲーム処理部2221は、ゲーム処理を終了する。
【0185】
ゲームサーバ10のゲーム管理部121は、ゲーム端末20がゲームを終了したか否かを判定し(ステップS25)、まだ終了していないと判定した場合は(ステップS25;No)、ステップS1に戻る。一方、ゲームを終了したと判定した場合は(ステップS25;Yes)、ゲーム管理部121は、ゲーム管理処理を終了する。
【0186】
6.ハードウェア構成
次に、本実施形態におけるサーバシステム10及びゲーム端末20を実現するためのハードウェア構成の一例について図28を参照して説明する。図28に示す電子機器100は、CPU1000、ROM1002、RAM1004、情報記憶媒体1006、画像生成IC1010、音生成IC1008、I/Oポート1014、1016を備え、各部がシステムバス1018により相互にデータ入出力可能に接続されている。I/Oポート1014にはコントロール装置1024が、I/Oポート1016には通信装置1026が、それぞれ接続されている。
【0187】
CPU1000は、情報記憶媒体1006に格納されるプログラム、ROM1002に格納されるシステムプログラム(装置本体の初期化情報等)、コントロール装置1024によって入力される信号等に従って、機器全体の制御や各種データ処理を行う。このCPU1000は、図17に示す処理部120及び図21に示す処理部220に対応する。
【0188】
RAM1004は、CPU1000の作業領域等として用いられる記憶部であり、情報記憶媒体1006やROM1002内の所与の内容、CPU1000の演算結果等が格納される。このRAM1004は、図17に示す記憶部160及び図21に示す記憶部260の一部を構成するものである。
【0189】
情報記憶媒体1006は、プログラム、画像データ、音データ、プレイデータ等が主に格納されるものである。この情報記憶媒体1006は、図17に示す記憶部160及び図21に示す記憶部260の一部を構成するものである。本実施形態を実現するものがコンピュータシステムである場合には、情報記憶媒体1006は、各種プログラム及びデータを格納する情報記憶媒体としてのCD−ROM、DVD或いはハードディスク等が用いられる。
【0190】
また、この装置に設けられている画像生成IC1010と音生成IC1008により、音や画像の好適な出力が行えるようになっている。
【0191】
画像生成IC1010は、CPU1000の命令によって、ROM1002、RAM1004、情報記憶媒体1006等から送られる情報に基づいて画素情報を生成する集積回路であり、生成される表示信号は表示装置1022に出力される。表示装置1022は、CRT、LCD、ELD、PDP、HMD等により実現され、図17に示す表示部140及び図21に示す表示部240に対応する。
【0192】
また、音生成IC1008は、CPU1000の命令によって、情報記憶媒体1006やROM1002に記憶される情報、RAM1004に格納される音データに応じた音信号を生成する集積回路であり、生成される音信号はスピーカ1020によって出力される。スピーカ1020は、図21に示す音出力部250に対応する。
【0193】
コントロール装置1024は、各種操作を入力するための装置であり、その機能は、キーボード、マウス、タッチパネル等のハードウェアにより実現される。このコントロール装置1024は、図17に示す操作部110及び図21に示す操作部210に対応する。
【0194】
通信装置1026は装置内部で利用される情報を外部とやりとりするものであり、他の装置と通信回線を介して接続されてプログラムに応じた所与の情報を送受すること等に利用される。この通信装置1026は、図17に示す通信部130及び図21に示す通信部230に対応する。
【0195】
7.作用効果
本実施形態によれば、ゲーム端末20から受信したメッセージに特定表現を表す言葉が含まれている場合であって、該特定表現を表す言葉の発言回数が所定の回数条件に達した場合に、該メッセージを送信したゲーム端末20のプレーヤに対してパラメータ変更処理が行われる。従って、ゲームサーバ10に送信されるメッセージの内容に応じてパラメータの変更又はレアアイテムの付与が行われるため、プレーヤは入力するメッセージの内容を吟味するようになる。従って、チャットにおけるプレーヤの発言がゲームに反映され、より面白みのあるゲームが実現されることになる。
【0196】
また、ゲーム端末20から受信した動作制御信号の動作が特定動作と一致する場合であって、該特定動作の実行回数が所定の回数条件に達した場合に、該動作制御信号を送信したゲーム端末20のプレーヤに対してパラメータ変更処理が行われる。従って、プレーヤがアバターに実行させる動作に応じてパラメータの変更又はレアアイテムの付与が行われるため、プレーヤはアバターに実行させる動作も吟味するようになる。
【0197】
8.変形例
8−1.システム構成
本実施形態では、ゲームサーバ10が特定表現判定処理、特定動作判定処理等の処理を行うものとして説明したが、このゲームサーバ10の機能を何れかのゲーム端末20が実現するとして、ゲーム端末20同士が接続されてなるゲームシステムを構成しても良い。具体的には、本実施形態では、上述した(A)〜(D)のネットワークゲームを利用したゲームシステムの形態のうちの(A)の形態を例に挙げて説明したが、例えば(C)の形態であっても良い。
【0198】
8−2.ゲーム端末
ゲーム端末20は、家庭用のPCに限られるわけではなく、家庭用ゲーム機や携帯型ゲーム機、業務用ゲーム機であっても勿論良い。
【0199】
8−3.他のゲームへの適用
本実施形態では、プレーヤがゲーム端末20を利用してネットワークRPGを行う場合について説明したが、適用可能なゲームはこれに限られない。例えば、麻雀ゲームであっても良いし、ボードゲーム、カードゲーム、パズルゲーム等にも適用可能である。何れにせよ、ゲーム中に他のプレーヤとチャットを行うことを可能にし、チャットでのプレーヤの発言を、該プレーヤに設定されているパラメータに反映させるようにすれば良い。
【0200】
例えば、麻雀ゲームにおいて、予め設定された暴言を表す言葉をチャットで所定回数使用したプレーヤに対しては、該プレーヤの名称が赤色で表示されるようにしたり、捨てる牌の選択に許される許容時間を短くするといったことをしても良い。
【0201】
8−4.プレーヤによる特定表現を表す言葉の設定
本実施形態では、ゲームサーバ10が、予め定められた特定表現を表す言葉に基づいて特定表現判定処理を行うものとして説明したが、この特定表現を表す言葉をプレーヤが設定できるようにしても良い。例えば、1つのチームにつき、3つまで特定表現を表す言葉を設定することができるようにする。この場合、プレーヤは、同じチームの他のプレーヤと共に、チーム内で発言を推奨する表現を表す言葉や、発言を禁止する表現を表す言葉を決定する。そして、これらを特定表現を表す言葉とし、プレーヤ条件、回数条件及び変更内容と併せてゲームサーバ10に送信する。
【0202】
図29は、「チームアキバ」のプレーヤによって決定された特定表現を表す言葉に基づいて作成された特定表現別変更内容設定データ197の一例を示す図である。
例えば、「電車太郎」に対して、発言プレーヤが「ご機嫌いかがですか?」という特定表現を表す言葉を含んだ発言を行い、その発言回数が「5回」に達すると、発言プレーヤの「礼儀正しさ」が「5」上がることになる。
【0203】
また、発言プレーヤが「チームアキバ最低」という特定表現を表す言葉を含んだ発言を「1回」行うと、発言プレーヤの「経験値」が「100」下がることになる。このように、プレーヤによる特定表現を表す言葉の設定を可能にすることで、ゲームの面白みが一層増すことになる。また、チーム単位で設定を可能にすることで、チームワークを良くすることができ、ゲームの面白みが増す。
【0204】
8−5.特定表現を表す言葉の種類
特定表現を表す言葉として、ゲームメーカ側で発言して欲しい表現を表す言葉や、発言して欲しくない表現を表す言葉を設定することにしても良い。例えば、チャットにおいて、該ゲームを褒める発言がなされると、該ゲームの宣伝効果が高まるため、ゲームメーカにとっては利益となる。また、ゲームに登場するキャラクタや、他のオブジェクトを褒める発言がなされた場合も同様である。そこで、上記発言に係る言葉を特定表現を表す言葉として設定しておくことで、該特定表現を表す言葉を含む発言がなされた場合に、プレーヤに恩恵を与えることとしても良い。
【0205】
また、ゲーム空間に設定される建物内の所定のオブジェクト(例えば、壁)に、ゲームのスポンサー会社の広告をマッピングしておき、該スポンサー会社を褒める表現を表す言葉を、特定表現を表す言葉として設定しておいても良い。そして、その建物内にいるプレーヤが、チャットにおいてスポンサー会社を褒める発言をした場合に、該プレーヤに恩恵を与えることにする。
【0206】
8−6.チャット応答によるパラメータの変更
特定表現を表す言葉を含む発言がなされた場合のみならず、チャットにおけるプレーヤの応答に従って、パラメータを変更することにしても良い。例えば、チャットにおいて、他のプレーヤから宛先指定でメッセージを受信した場合、素早く返信を行うプレーヤほど礼儀正しいプレーヤであると言える。また、返信を行わないプレーヤは、無礼なプレーヤであると言える。
【0207】
そこで、プレーヤが宛先指定でメッセージを受信した場合、受信してから例えば1分以内にメッセージを返信した場合は、該プレーヤの「礼儀正しさ」を「5」上げることにする。また、メッセージを返信せずに5分以上が経過した場合は、該プレーヤの「礼儀正しさ」を「10」下げるようにする。
【0208】
この場合は、ゲームサーバ10に、プレーヤ条件と、チャットにおけるプレーヤの応答内容と、パラメータの変更内容とを対応付けたチャット応答別変更内容設定データ199を記憶させておき、このチャット応答別変更内容設定データ199に従って、パラメータを変更すれば良い。チャット応答別変更内容設定データ199の一例を、図30に示す。
【0209】
宛先指定としては、例えばメッセージの文字列中に、“>”の文字と、それに続く「プレーヤ名」とが入力されている場合に、該メッセージを発言した発言プレーヤが、その「プレーヤ名」のプレーヤを宛先に指定したと判定すれば良い。
【0210】
8−7.方言によるパラメータの変更
プレーヤにより特定の地域の方言を含む発言がなされた場合に、パラメータの変更を行うようにしても良い。例えば、特定の地域として「東北」が設定されている場合に、語尾に「だべ」や「ずら」といった言葉をつけた発言がなされた場合に、その発言をしたプレーヤのパラメータを変更するようにする。また、特定の地域として「関西」が設定されている場合に、語尾に「でんがな」や「やねん」といった言葉をつけた発言がなされた場合に、その発言をしたプレーヤのパラメータを変更するようにする。これにより、プレーヤはチャットにおいて意識的に方言を使用するようになり、ゲームの面白みが一層増すことになる。
【図面の簡単な説明】
【0211】
【図1】特定表現別変更内容設定データのデータ構成例を示す図。
【図2】特定動作別変更内容設定データのデータ構成例を示す図。
【図3】ゲーム画面の一例を示す図。
【図4】ゲーム画面の一例を示す図。
【図5】ゲーム画面の一例を示す図。
【図6】ゲーム画面の一例を示す図。
【図7】ゲーム画面の一例を示す図。
【図8】ゲーム画面の一例を示す図。
【図9】ゲーム画面の一例を示す図。
【図10】ゲーム画面の一例を示す図。
【図11】ゲーム画面の一例を示す図。
【図12】ゲーム画面の一例を示す図。
【図13】ゲーム画面の一例を示す図。
【図14】ゲーム画面の一例を示す図。
【図15】ゲーム画面の一例を示す図。
【図16】ゲームシステムの概略構成図。
【図17】ゲームサーバの機能構成を示すブロック図。
【図18】プレーヤDBのデータ構成例を示す図。
【図19】チーム編成データのデータ構成例を示す図。
【図20】プライベート用チャットデータのデータ構成例を示す図。
【図21】ゲーム端末の機能構成を示すブロック図。
【図22】プレイデータのデータ構成例を示す図。
【図23】モーションコマンド設定データのデータ構成例を示す図。
【図24】メイン処理の流れを示すフローチャート。
【図25】ゲーム処理及びゲーム管理処理の流れを示すフローチャート。
【図26】特定表現判定処理の流れを示すフローチャート。
【図27】特定動作判定処理の流れを示すフローチャート。
【図28】ハードウェア構成例を示す図。
【図29】変形例における特定表現別変更内容設定データのデータ構成例を示す図。
【図30】変形例におけるチャット応答別変更内容設定データのデータ構成例を示す図。
【符号の説明】
【0212】
1 ゲームシステム
10 ゲームサーバ
110 操作部
120 処理部
121 ゲーム管理部
123 チーム編成部
125 チャット通信確立部
127 特定表現判定部
129 特定動作判定部
130 通信部
140 表示部
160 記憶部
161 ゲーム管理プログラム
163 チーム編成プログラム
165 チャット通信確立プログラム
167 特定表現判定プログラム
169 特定動作判定プログラム
171 プレーヤDB
179 チーム編成データ
181 チャットデータ
187 特定表現別変更内容設定データ
189 特定動作別変更内容設定データ
20 ゲーム端末
210 操作部
220 処理部
221 メイン処理部
2211 ゲーム処理部
2213 チャット制御部
2215 モーション制御部
224 画像生成部
226 音生成部
230 通信部
240 表示部
250 音出力部
260 記憶部
261 メインプログラム
2611 ゲームプログラム
263 アバターモデルデータ
265 モーションデータ
267 プレイデータ
269 モーションコマンド設定データ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のネットワークゲームにおけるゲーム端末間の通信を媒介することで、ゲーム端末同士のチャットを実現するサーバであって、
前記ゲーム端末から受信したテキストに予め定められた特定の表現を表す言葉が含まれていることを検出する検出手段と、
前記検出手段の検出に応じて、ゲーム進行に応じて可変される前記各プレーヤそれぞれに定められた所定のパラメータのうち、前記検出されたテキストを送信したゲーム端末のプレーヤに設定されたパラメータの値を変更することで、当該プレーヤの発言に対処する対処処理を実行する発言対処手段と、
を備えたサーバ。
【請求項2】
所定のネットワークゲームにおけるゲーム端末間の通信を媒介することで、ゲーム端末同士のチャットを実現するサーバであって、
前記ゲーム端末から受信したテキストに予め定められた特定の表現を表す言葉が含まれていることを検出する検出手段と、
前記検出手段の検出に応じて、前記ネットワークゲーム中に使用可能な所定のアイテムを、前記検出されたテキストを送信したゲーム端末のプレーヤに付与することで、当該プレーヤの発言に対処する対処処理を実行する発言対処手段と、
を備えたサーバ。
【請求項3】
前記検出手段により検出された回数を、当該検出されたテキストを送信したゲーム端末のプレーヤ毎に管理する検出回数管理手段を更に備え、
前記発言対処手段が、前記検出手段により検出されたテキストを送信したゲーム端末のプレーヤの前記検出回数管理手段により管理されている回数が、所定回数に達した場合に、当該プレーヤに対して前記対処処理を実行する、
請求項1又は2に記載のサーバ。
【請求項4】
プレーヤ毎の、等級、階級、レベル又は身分等の位を設定する位設定手段を更に備え、
前記特定の表現を表す言葉は、発言元であるテキストを送信したゲーム端末のプレーヤの前記位設定手段によって設定されている位が、発言先である当該テキストの送信先のゲーム端末のプレーヤの前記位設定手段によって設定されている位より低い場合に用いる言葉として予め定められており、
前記検出手段が、1)発言元であるテキストを送信したゲーム端末のプレーヤの前記位設定手段によって設定されている位が、発言先である当該テキストの送信先のゲーム端末のプレーヤの前記位設定手段によって設定されている位より低い場合で、且つ、2)前記受信したテキストに予め定められた特定の表現を表す言葉が含まれていることを検出する、
請求項1〜3の何れか一項に記載のサーバ。
【請求項5】
前記ネットワークゲームは、ゲーム空間中を移動可能なアバターキャラクタを操作して楽しむゲームであり、
前記検出手段が、1)前記受信したテキストを送信したゲーム端末のプレーヤのアバターキャラクタがゲーム空間中の所定の場所におり、且つ、2)前記受信したテキストに予め定められた特定の表現を表す言葉が含まれていることを検出する、
請求項1〜3の何れか一項に記載のサーバ。
【請求項6】
新たな特定の表現を表す言葉の設定を要求する設定要求信号をゲーム端末から受信する要求信号受信手段と、
前記受信された設定要求信号に基づいて、新たな特定の表現を表す言葉を設定する新規設定手段と、
を備えた請求項1〜5の何れか一項に記載のサーバ。
【請求項7】
ゲーム端末の各プレーヤそれぞれが、ゲーム空間中を移動可能な自身のアバターキャラクタを操作して楽しむネットワークゲームのサーバであって、
礼儀正しい動作として予め定められた特定の礼儀動作をしたアバターキャラクタを検出する検出手段と、
前記検出手段の検出に応じて、ゲーム進行に応じて可変される前記各アバターキャラクタそれぞれに定められた所定のパラメータのうち、前記検出されたアバターキャラクタに設定されたパラメータの値を変更することで、当該アバターキャラクタの礼儀動作を顕彰する顕彰処理を実行する顕彰処理手段と、
を備えたサーバ。
【請求項8】
ゲーム端末の各プレーヤそれぞれが、ゲーム空間中を移動可能な自身のアバターキャラクタを操作して楽しむネットワークゲームのサーバであって、
礼儀正しい動作として予め定められた特定の礼儀動作をしたアバターキャラクタを検出する検出手段と、
前記検出手段の検出に応じて、前記ネットワークゲーム中に使用可能な所定のアイテムを、前記検出されたアバターキャラクタに付与することで、当該アバターキャラクタの礼儀動作を顕彰する顕彰処理を実行する顕彰処理手段と、
を備えたサーバ。
【請求項9】
前記検出手段により検出された回数を、当該検出されたアバターキャラクタ毎に管理する検出回数管理手段を更に備え、
前記顕彰処理手段が、前記検出手段により検出されたアバターキャラクタの前記検出回数管理手段により管理されている回数が、所定回数に達した場合に、当該アバターキャラクタに対して前記顕彰処理を実行する、
請求項7又は8に記載のサーバ。
【請求項10】
前記特定の礼儀動作は、ゲーム空間中の所定の場所にアバターキャラクタがいる時の動作として予め定められており、
前記検出手段が、前記所定の場所におり、且つ、前記特定の礼儀動作をしたアバターキャラクタを検出する、
請求項7〜9の何れか一項に記載のサーバ。
【請求項11】
コンピュータに、他機と通信を行って、所定の通信ゲームを実行させつつ、ゲーム中のチャットを可能とさせるためのプログラムであって、
他機に送信するテキストに予め定められた特定の表現を表す言葉が含まれていることを検出する検出手段、
前記検出手段の検出に応じて、自プレーヤに定められたゲーム進行に応じて可変される所定のパラメータの値を変更することで、発言に対処する対処処理を実行する発言対処手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項12】
コンピュータに、他機と通信を行って、所定の通信ゲームを実行させつつ、ゲーム中のチャットを可能とさせるためのプログラムであって、
他機に送信するテキストに予め定められた特定の表現を表す言葉が含まれていることを検出する検出手段、
前記検出手段の検出に応じて、前記ゲーム中に使用可能な所定のアイテムを自プレーヤに付与することで、発言に対処する対処処理を実行する発言対処手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項13】
コンピュータに、他機と通信を行って、ゲーム空間中を移動可能なプレーヤキャラクタを操作して楽しむ所定の通信ゲームを実行させるためのプログラムであって、
プレーヤキャラクタが礼儀正しい動作として予め定められた特定の礼儀動作をしたことを検出する検出手段と、
前記検出手段の検出に応じて、当該プレーヤキャラクタに定められたゲーム進行に応じて可変される所定のパラメータの値を変更することで、礼儀動作を顕彰する顕彰処理を実行する顕彰処理手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項14】
コンピュータに、他機と通信を行って、ゲーム空間中を移動可能なプレーヤキャラクタを操作して楽しむ所定の通信ゲームを実行させるためのプログラムであって、
プレーヤキャラクタが礼儀正しい動作として予め定められた特定の礼儀動作をしたことを検出する検出手段、
前記検出手段の検出に応じて、前記ネットワークゲーム中に使用可能な所定のアイテムを、プレーヤキャラクタに付与することで、礼儀動作を顕彰する顕彰処理を実行する顕彰処理手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項15】
請求項11〜14の何れか一項に記載のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【公開番号】特開2007−301037(P2007−301037A)
【公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−130724(P2006−130724)
【出願日】平成18年5月9日(2006.5.9)
【出願人】(000134855)株式会社バンダイナムコゲームス (1,157)
【Fターム(参考)】