説明

サービスを配信するためのシステム、送信機、受信機、信号及び方法

本発明は、複数のサービスを伝送する信号を配信するシステムに関する。本システムは、複数のサービスに属するナンバリング情報を生成し、ナンバリング情報を信号に含め、該信号を送信する送信機と、該信号を受信し、該信号からナンバリング情報を検索し、ナンバリング情報に依存して複数のサービスのうちのサービスに番号付けする受信機とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のサービスを搬送する信号を配信するためのシステムに関する。
また、本発明は、かかるシステムで使用するための送信機、受信機及び信号に関する。
また、本発明は、複数のサービスを搬送する信号を配信する方法、送信する方法、及び受信する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
開始節で記載されるシステムは、たとえばテレビジョンプログラムといった複数のサービスを搬送するトランスポートストリームの地上波及びデジタル配信用のDTB−Tネットワークのようなデジタルネットワークから知られている。ネットワークオペレータは、搬送波周波数でトランスポートストリームを送出する送信機を使用してサービスをブロードキャストする。エンドユーザは、ブロードキャストが伝播する媒体により送信機に結合される受信機を使用することで、ブロードキャストされた内容を受ける。受信機は、所望のトランスポートストリーム及びサービスを受けるため、適切な搬送波周波数に同調する。エンドユーザは、典型的に、少なくとも1つの複数のサービスを受けるために選択する。受信機は、エンドユーザが参照し易いようにそれぞれのサービスに番号を割り当てる。この番号は、受信機のユーザインタフェースで使用される。受信機は、幾つかの送信機から信号を受ける場合がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
公知のシステムにとって、受信機のユーザインタフェースが複数のサービスにおける変化又は送信機における変化により影響を受けることは問題である。衰えている又は動作していない送信機は、これらの変化を生じる場合がある。送信周波数を変えるオペレータ、又は、サービスを別の周波数又はネットワークに移動するオペレータは、これらの変化を生じる場合がある。
【0004】
ネットワークオペレータが受信機でサービスの番号付けを制限された方法で影響を及ぼす可能性があることが別の問題である。
【0005】
本発明の目的は、上述された問題を抱えることのない複数のサービスを搬送する信号を配信するシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的は、複数のサービスを伝送する信号を配信する(distribute)システムが、複数のサービスに関するナンバリング情報を生成し、該ナンバリング情報を信号に含め、該信号を送信する送信機と、該信号を受信し、該信号からナンバリング情報を回収し、該ナンバリング情報に依存して複数のサービスのうちのサービスに番号付けする受信機とを有する点で実現される。
【0007】
ナンバリング情報を送信及び受信することで、受信機におけるサービスのナンバリングは、送信機により、すなわち送信機を制御するネットワークオペレータにより制御することができる。システムは、DVB−Tネットワークの一部を含むか、該一部である場合がある。ナンバリング情報は、記述子(descriptor)、変更(modification)、履歴(history)、移動したサービスのインジケータ(indicator)、又はサービスにどのように番号付け(numbering)するかに関する指示のような、複数のサービスの所定の態様に属する場合がある。情報の詳細な例は以下に更に含まれ、テーブル及びそれぞれのテキストを参照されたい。ナンバリング情報の生成は、ネットワークオペレータの(手動の)制御下である場合がある。代替的に、ナンバリング情報は、自動的に作成される場合がある。
【0008】
受信機は、テレビジョンセット、セットトップボックス、又はビデオレコーダのようなストレージ装置の一部である場合がある。受信機は、複数のサービス及びナンバリング情報を伝送する信号を受ける。受信機は、それぞれの受信されたサービスに番号を割り当てるために構成される場合がある。また、受信機は、サービスをサーチするために構成される場合もある。受信機は、情報に依存してサービスにナンバリングするために構成される。ナンバリングは、イベントに応答して変更される場合がある。かかるイベントの例は、以下に詳細に記載される。イベントは、受信されたナンバリング情報、受信機と対話しているエンドユーザ、又は受信品質に関する場合がある。サービスのナンバリングは、受信機におけるプロセッサにより実行されるソフトウェアで実現される場合がある。
【0009】
本発明のシステム、送信機、受信機、信号、方法及びコンピュータプログラムプロダクトの先の目的及び特徴は、添付図面を参照して以下の記載から更に明らかとなるであろう。図面における幾つかの機能又はエレメントは、ソフトウェアエンティティ、ソフトウェアモジュール又はオブジェクトのようなソフトウェアで実現される場合がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
DVB−地上波により規定されるデジタル地上波テレビジョン(DTT:Digital Terrestrial Television)ネットワークは、多数のデジタルテレビジョン及び無線サービス120,121を提供する。時間を通してネットワークが進化し、他のサービスを提供する。また、新たなDTTネットワークを導入することができる。新たに移動したか又は削除されたサービスのトラックを保持する点でエンドユーザを支援するため、DVB−地上波受信機140は、“Automatic Service Update Installation”機能が設けられる。“Automatic Service Update Installation”機能は、DTTネットワークにより配信されるようなサービスインフォメーション(SI)のようなシグナリング情報に依存する。プリセット番号151,152のサービス120,121への割り当ては、ディストリビューション110の一部である、ネットワークインフォメーションテーブル310における“logical_channel_descriptor”320の可用性に依存する。これは、製造業者に特化したソリューションをオープンにしたままであり、DTTネットワークオペレータにより望まれないことがある。
【0011】
第一の記述子340の使用は、DVB−T受信機における改善された“Automatic Service Update Installation”機能を得るために使用される場合がある。第一の記述子340は、ネットワークインフォメーションテーブル310(NIT)に送信される場合がある。第一の記述子は、自動サービスアップデート記述子“Automatic Service Update descriptor”と呼ばれ、“Automatic Service Update Installation”をどのように実行すべきかに関するDVB−受信機のための詳細な情報を含んでいる。第一の記述子のシンタックス“syntax”及びセマンティックス“semantics”の例は、以下に更に与えられる。
【0012】
新たなlinkage_type350の使用は、あるネットワーク内で移動したサービス120,121であるか、又は、あるネットワークから別のネットワークに移動したサービス120,121を合図するために使用される場合がある。新たなlinkage_type350のシンタックス及びセマンティックスの例は、以下に更に与えられる。
【0013】
プリセット番号151,152の割り当てに関する更に多くの制御をDTTネットワークオペレータに与えるため、第二の記述子360が使用される場合がある。第二の記述子360は、プリセット番号を特定のサービスのグループ120,121にどのように割り当てるかについて、受信機140用のリコメンデーション(推薦)を含む。第二の記述子360は、“LCN reserved range descriptor”と呼ばれる場合がある。第二の記述子は、NIT310で伝送される場合がある。第二の記述子のシンタックス及びセマンティックスの例は、以下に更に詳細に与えられる。
【0014】
シンタックスは、タグ、レングス及びバリューの組に基づいている。
DVB−T受信機は、DVB−Tネットワークでブロードキャストされたサービス情報に基づいてインストールされたサービスのリストを自動的に更新する場合がある。ネットワークオペレータと受信機の製造業者との間の共通の理解は、DVB−T受信機における信頼できる自動更新のインスタレーション機能のために必要とされる。
【0015】
受信機の観点から、自動サービスアップデートインスタレーション機能は、受信されたDVB−Tネットワークにより伝達されるサービス情報における変化を検出することを必要とする。このサービス情報は、NIT/actualで伝送される場合があり、NIT/otherで拡張される場合がある。また、SDT/actual及びSDT/otherは、サービス情報を含む。ここで、焦点は、NIT/actualで伝送されたサービス情報に当てられる。
【0016】
自動サービスアップデートインスタレーション機能を記述するのを可能にするため、受信機においてインストールされたサービスのリストのコンセプトは、明らかにされるべきである。インストールされたサービスのリストのデータモデルは、後に記載される。このデータモデルは、引用としてのみ使用され、実現ルールを含むものではない。
【0017】
「トリガ」
自動サービスアップデートインスタレーション機能は、受信機におけるバックグランドタスクとして実行することが想定される。これは、ユーザの視聴の経験を乱す可能性が低いことを意味する。また、ユーザは、サービスアップデートインスタレーション機能を開始するための直接的な制御を有さない場合がある。
【0018】
サービスアップデートインスタレーション機能は、以下のトリガ、又は以下の組み合わせのいずれかによりアクチベートされる場合がある。新たなバージョンのNIT/actual310が受信されたこと。ユーザがサービス120、121に同調したこと。受信機140がスタンバイにスイッチしたこと。タイマが期限切れすること160。
【0019】
組み合わせの例は、タイマの期限切れに応じてのみ機能がアクチベートされ、他のトリガ毎にタイマは再始動する。以下は、幾つかのトリガに応じて詳述される。
【0020】
[新たなバージョンのNIT/actualが受信される]
システムが新たなバージョンのNIT/actualを受信したとき、このNIT/actualにより記載されたネットワークにより提供されるサービスにおける変化を自動的に更新するため、NIT/actualにおけるデータを処理する。
【0021】
以下の表は、NIT/actualにおけるどのデータがネットワークにおける変化を検出するために処理されるかの概観を与える。
【0022】
【表1】

ここで、黒塗りの円は、このデータにおける変化が列1で定義されたネットワークの変化の処理をトリガすることを示し、白抜きの円は、このデータが列1で定義されたネットワークの変化の更なる処理のために使用されることを示している。
【0023】
「トランスポートストリームループにおける変化」
受信機は、ネットワークにより伝達されたトランスポートストリームにおける変化を検出するため、新たなバージョンのNIT/actualのトランスポートストリーム(TS)ループを調べる。以下の変化が識別される。
【0024】
1.受信機でインストールされたサービスのリストにより知られていないトランスポートストリームをTSループが記述するとき、トランスポートストリームはネットワークに追加される。受信機140は、(デリバリシステム記述子(delivery system descriptor)及び周波数リスト記述子(frequency list descriptor)を使用して)最良に同調された周波数を決定するため、新たなトランスポートストリームについて部分的なスキャンをスケジュールする場合がある。
【0025】
2.受信機におけるインストールされたサービスのリストによりトランスポートストリームが知られているとき、トランスポートストリームは、ネットワークから削除され(及び、このネットワークにより伝達され)、このトランスポートストリームは、TSループに記載されていない。削除されたトランスポートストリームを介して受信された受信機におけるインストールされたサービスのリストにおけるサービスは、削除のために推薦される場合がある。
【0026】
[デリバリシステム記述子/周波数リスト記述子における変化]
受信機140は、デリバリシステム記述子及び周波数リスト記述子を調べ、受信機におけるインストールされたサービスのリストにより知られるデリバリパラメータ及びトランスポートストリームの周波数における変化を検出する。
【0027】
デリバリシステム記述子又は周波数リスト記述子が変化したときに、トランスポートストリームには、ネットワークにおける1以上の新たな周波数が割り当てられる。受信機は、最良に同調された周波数を決定するために既存のトランスポートストリームについて部分的なスキャンをスケジュールする場合がある。これは、最も強度の高い信号又は最も高い受信品質の測定値をもつ周波数とすることができる。
【0028】
[サービスリスト記述子における変化]
受信機140は、新たなバージョンのNITactualにおける全てのサービスリスト記述子を受信機におけるインストールされたサービスのリストと比較する。以下の変化が識別される。
【0029】
1.インストールされたサービスのリストのservice_idが新たなバージョンのNIT/actual310におけるサービスリストの記述子のセットに列挙されていないとき、サービス120,121はネットワークから除かれる。サービスは、インストールされたサービスのリストにおける削除のために推薦される。これは、サービスがインストールされたサービスのリストから物理的に除かれていないが、受信機がそのトラックを保持することができるように保持されることを意味する。
【0030】
2.新たなservice_idが新たなバージョンのNIT/actualにおけるサービスリスト記述子のセットに列挙されたとき、サービスはネットワークに追加される。サービスは、インストールされたサービスのリストに追加される。
【0031】
3.既存のservice_idが新たなバージョンのNIT/actualにおける別のトランスポートストリームの記述のサービスリスト記述子に列挙されたとき、サービスは、ネットワークに再配置される。サービスプロパティは、インストールされたサービスのリストで更新される。
【0032】
「プリセット番号150、151を新たなサービス120、121に割り当てる」
論理的なチャネル記述子320が新たなバージョンのNIT/actual310に存在するとき、サービスリストに追加された新たなサービスリストは、論理的なチャネル番号122に等しいプリセット番号150,151に自動的に割り当てられる。
【0033】
新たなサービスの論理的なチャネル番号がインストールされたサービスのリストにおける別のサービスにより使用中であるとき、新たなサービスのプリセット番号が以下の状況に依存して解決される。
【0034】
1.プリセット番号は、削除のために推薦されたサービスにより使用中である。受信機は、削除のために推薦されたサービスからプリセット番号を分離し、該プリセット番号を新たなサービスに割り当てる。
【0035】
2.プリセット番号は、既存のサービスにより使用中であって、エンドユーザによりこのプロセット番号に手動で割り当てられた。受信機は、製造業者に依存するやり方で新たなサービスを別のプロセット番号に割り当てる場合がある。
【0036】
3.プリセット番号は、別のネットワークからの既存のサービスにより使用中である。他のネットワークのNIT/actualの新たなビジョンが利用可能であるので、受信機は、これを即座に解くことができない可能性がある。受信機は、(一時的な)プリセット番号を新たなサービスに割り当てる場合がある。受信機が他のネットワークに同調された後にのみ、(ユーザは別のサービスを選択する)受信機は、他のネットワークのNIT/actualの現在のバージョンに基づいてこれを解くことができる。
【0037】
a.他のネットワークが論理チャネル番号をこれ以上使用していないとき、新たなサービスが一時的なプリセット番号から論理チャネル番号に等しいプリセット番号に移動される場合がある。
【0038】
b.他のネットワークが論理チャネル番号をなお使用しており、新たに追加されたサービスとして同一のサービス(同じサービスID)を示すとき、受信機は、サービスのうちのどの1つがプロセット番号を割り当てたかを調整する(同じサービスをエンドユーザに見えないようにする)。
【0039】
c.他のネットワークが論理チャネル番号をなお使用しており、新たに追加されたサービスとは異なるサービス(異なるサービスID)を示すとき、サービスは地方によって異なる場合がある。受信機は、サービスのうちのどの1つが論理チャネル番号に等しいプリセット番号に割り当てられたかを調整する場合がある。他のサービスは、製造業者に依存するやり方で別のプリセット番号に割り当てられる。他のサービスは、製造業者に依存するやり方で別のプリセット番号に割り当てられる。
【0040】
注記1:プリセット番号のコンフリクトは、2を超えるネットワークで生じる可能性がある。それらのケースでは、全ての関与するネットワークは、コンフリクトを解決するために調べられる。
【0041】
注記2:論理チャネル記述子に等しいプリセット番号にどのサービスが割り当てられたかに関する調整は、製造業者に依存する。可能性のある調整の方法は、最良の受信品質をもつサービスを選択することである。
【0042】
論理チャネル識別子320が新たなバージョンのNIT/actualに存在するとき、新たなサービスが製造業者に特化した方法でフリーのプリセット番号に割り当てられる。
【0043】
[特別なケース:サービスが別のネットワークに移動]
特定のネットワークに同調される受信機が他のネットワークで実際のアップデートへのアクセスを有しないとき(たとえば同調されたネットワークがNIT/otherを伝達しないとき)、別のネットワークへのサービスの移動は、2つの連続的なアップデートで検出される。2つの個々のアップデートを検出する順序は任意であるが、受信機がどのように反応するかに関する影響を有する。
【0044】
サービスが同調されたネットワークから別のネットワークに移動するとき、新たなバージョンのNIT/actualは、サービスがネットワークから削除されたことを示す。移動したサービスを含む他のネットワークに受信機が同調されるまで、サービスの目的地に関する情報が存在しない。NIT/actualは、サービスがネットワークに追加されたことを示す。
【0045】
サービスが別のネットワークから同調されたネットワークに移動したとき、新たなバージョンのNIT/actualはサービスがネットワークに追加されたことを示す。受信機は、追加されたサービスが複製であることに気付き、どの1つがプリセット番号に割り当てられたかを調整する場合がある。ユーザがこのサービスを選択したとき、受信機は、サービスが移動したことを知る必要なしにサービスの新たな位置を既に探索することができる。
【0046】
したがって、リンケージ記述子350は、サービスが別のネットワークに移動することを示すために使用される場合がある。
【0047】
[論理チャネル記述子320における変化]
新たなバージョンのNIT/actual310における論理チャネル識別子320が、既存のサービス120,121が他のプリセット番号150,151に再配置されたことを示すとき、受信機140は、これに応じて、インストールされたサービス120,121のリストを更新する場合がある。コンフリクトは、先に記載されたようなやり方で処理される場合がある。既存のサービスのプリセット番号は、新たなサービスとのコンフリクトをできるだけ回避するため、プリセット番号を新たなサービスに割り当てる前に再び割り当てられる場合がある。
【0048】
[受信機がトランスポートストリームのパーシャルスキャンをスケジュールしたとき]
パーシャルスキャンが最良に同調されたトランスポートストリームの周波数を発見する必要があるとき、このパーシャルスキャンは、以下のときに開始される場合がある。
【0049】
1.ユーザは、(サービスセレクションにより)パーシャルスキャンを必要とするトランスポートストリームに同調する。パーシャルスキャンは、このトランスポートストリームのみのために行われる場合がある。
【0050】
2.ユーザがスタンバイモードで受信機をスイッチするとき。パーシャルスキャンは、パーシャルスキャンを必要とする各トランスポートストリームについて行われる。
【0051】
パーシャルスキャンの間、受信機は、公知のNIT/actualからの地上波伝送システム記述子及び周波数リスト記述子で規定される全ての周波数に同調する場合がある。最良の受信品質をもつ周波数は、最良に同調された周波数として設定される。
【0052】
トランスポートストリームが全く受信されないとき、ユーザがトランスポートストリームを選択するたびに、パーシャルスキャンが繰り返される場合がある。
【0053】
[ユーザがサービスに同調する]
プリセット番号151,152を選択することで、ユーザがサービス120,121に同調するとき、受信機140は、指定されたサービス120,121を伝送するトランスポートストリームにはじめに同調し、次いでサービスを選択する場合がある。このプロセスにおける2つの特定の状況は、自動的なサービスアップデートインスタレーション機能をトリガする場合がある。
【0054】
[トランスポートストリームを同調することができないとき]
ユーザがトランスポートストリームに同調し、チューナが指定された周波数でトランスポートストリームをロックすることができないとき又は信号損失が検出されたとき、受信機は、要求されたトランスポートストリームを回復するためにパーシャルスキャンを実行する場合がある。パーシャルスキャンが要求されたトランスポートストリームを回復することができないとき、受信機は、同じネットワークにおける別のトランスポートストリームに同調するように試みる場合がある。これが成功したとき、NIT/actualは、ネットワークの変化を検出するために調べられる場合がある。ネットワークの変化が検出されないとき、受信機は、選択されたサービスが一時的に利用不可能であることをユーザに通知する。ネットワークの変化が検出されたとき、受信機は、インストールされたサービスのリストを更新する場合がある。
【0055】
[周波数変化の後にトランスポートストリームを再配置するための代替的な方法]
ネットワーク送信機が他の周波数に再構成されているとき、古い周波数を使用したパーシャルスキャンは結果を有さない場合がある。フルサービスのインスタレーションの必要を防止するため、放送者側は、送信機の再構成の前の最後の期間の間に、次のバージョンのNITactual310における新たな送信機の周波数を知らせる場合がある。受信機は、次のバージョンのNITactualをメモリに記憶し、新たな送信機のコンフィギュレーションにおいて最良に同調された周波数を発見するため、パーシャルスキャンの間に新たな周波数を使用する場合がある。
【0056】
[選択されたサービス120,121が利用可能ではないとき]
ユーザがインストールされたサービスからサービスを選択し、サービスが利用不可能であること(又は利用不可能になったこと)を受信機が検出したとき、受信機は、同じサービス又は代替となるサービスを同調するための多数の代替を試みる場合がある。
【0057】
第一の代替は、インストールされたサービスのリストで同じサービス(同じservice_id)を発見することである。
第二の代替は、同一の論理チャネル番号をもつインストールされたサービスのリストにおけるサービスを発見することである。
代替が発見されないとき、サービスが利用可能でないことがユーザに通知される場合がある。
【0058】
[受信機はスタンバイにスイッチされる]
レギュラーフルスキャン:新たなネットワークを検出する能力を高めるため、(たとえば、スタンバイモードで少なくとも1週間に1回)周波数の規則的なフルスキャン(full
scan)を実行することが望ましい。ブロードキャスタがフルスキャンを必要とする主要なネットワーク変化を示す別の記述子が提案される。
【0059】
目的:自動的なサービスアップデート機能をシグナリングする実現。
自動サービスアップデート記述子:automatic_service_update_descriptor340は、NIT310の第一のループで伝送される場合がある。
【0060】
【表2】

表1:自動サービスアップデート記述子
[自動サービスアップデート記述子のためのセマンティクス]
service_list_enable_flag:この1ビットフィールドは、受信機の自動サービスアップデート機能がユーザサービスリストを更新するため、NIT/actualで伝送されたservice_list_descriptorにおける情報を使用することができるかを示している。“1”に設定される場合、受信機は、第二のループのNIT/actualにおけるservice_list_descriptorで伝送される情報を信頼する。“0”に設定された場合、受信機は、サービスアップデートがユーザサービスリストで処理される前にSDT/actualをチェックする場合がある。
【0061】
注1:service_list_enable_flagが“1”に設定されたとき、NITは、ネットワークのトランスポートストリーム毎に、完全なservice_list_descriptorを伝送する場合がある。
【0062】
注2:NIT/actualにおけるservice_list_descriptorが完全なサービスのリストを含む場合、SDTチェックが必要とされる場合がある。たとえば、各サービスがネットワークによりカバーされる全ての地理的な領域で受信することができない場合、SDT/actualは、service_availability_descriptorでこの情報を伝送する場合がある。
【0063】
partial_scan_flag:この1ビットフィールドは、受信機の自動サービスアップデート機能が第二のループのNIT/actualにおけるfrequency_list_descriptorに基づいたパーシャルスキャンを実行する。“1”に設定された場合、パーシャルスキャンが実行される。“0”に設定された場合、パーシャルスキャンが推薦されない。
【0064】
注:partial_scan_flagが“1”に設定された場合、NITは、ネットワークのそれぞれのトランスポートストリームについて代替的な周波数のフルリストを規定する場合がある。
【0065】
SDTother_flag:この1ビットフィールドは、受信機の自動サービスアップデート機能がサービスリストを更新するためにSDT/otherテーブルを使用することができるかを示している。“1”に設定されている場合、SDT/otherテーブルは、サービスリストを更新するために使用することができる。“0”に設定されている場合、SDT/otherの使用は、サービスリストを自動更新するために推薦されない。
【0066】
注:SDT/otherの使用により、自動サービス更新機能の性能が向上する場合がある。適切な機能について、SDT/otherにおける情報は、ネットワークにおける各トランスポートストリームについて終了されるべきである。それぞれのSDT/otherは、対応するトランスポートストリームのSDT/actualと同じ情報を含むべきである。
【0067】
[移動されたサービスを識別するためのリンケージタイプ350]
新たなリンケージタイプは、“service move”は、リンケージ記述子について定義される。このタイプのリンケージ記述子は、第一のループのNIT310で伝送される場合がある。
【0068】
“service move”リンケージタイプ350は、別のネットワークへの特定のサービスの移動を指示するために使用される。さらに、同じネットワークでのサービスの移動は、
このケースでは指示されず、service_list_descriptor/frequency_list_descriptorは、第二のループのNITで伝送されず、SDT/otherは利用不可能である。
【0069】
【表3】

表2:自動サービスアップデート記述子
[リンケージタイプ“service move”のためのセマンティクス]
service_move_type:これはサービス移動のタイプを規定する8ビットフィールドである。
【0070】
【表4】

表3:サービス移動タイプのコーディング
注:新たなネットワークが導入されたとき、既存のサービスは、この新たなネットワークに必ずしも移動しない。また、新たなネットワークのみが新たなサービスを導入することが可能である。このケースでは、linkage_descriptorにおけるservice_idフィールドは、受信機に未だ知られていないサービスを示す場合がある。
【0071】
Network_id:この16ビットフィールドは、サービスを伝達しているネットワークを識別する。
以下の記述は、“service move”リンケージの記述子のループで使用することができる。terrestrial_delivery_system_descriptor、及びfrequency_list_descriptor。これら2つの記述子の組み合わせは、サービスが存在することができる全ての可能な周波数を規定する。
【0072】
「LCNリザーブレンジ記述子」
LCN_reserved_range_descriptor360は、第一のループのNIT310で伝送される場合がある。
【0073】
【表5】

表4:LCNリザーブレンジ記述子
LCNリザーブレンジ記述子のためのセマンティクス
range_type:これは、レンジタイプを規定する8ビットフィールドである。
【0074】
【表6】

表5:レンジタイプコーディング
lowest_preset_number:同じサービス120,121を割り当てるために使用されるプリセット番号151、152のレンジの最も低い値。値は、1から999までのレンジにある場合がある。
highest_preset_number:同じサービスを割り当てるために使用されるプリセット番号のレンジの最も高い値。値は、1から999までのレンジにある。
【0075】
range_typeは、レンジが受信機140によりどのように適用されるかを示している。サービス120,121のLCN320により指摘されるプリセット番号が受信機140で既に占有される場合、受信機は、どのrange_typeが0x01に等しいかについて規定されたレンジにおけるプリセット番号151,152にサービスを割り当てるために指示される。
【0076】
受信機の装置の特定のサービスは、ゲームサービスのような受信機に対してローカルであるサービスである場合がある。
【0077】
受信機は、ラジオサービス及びテレビサービス用のプリセット番号の個別のリストを使用する場合がある。1つの番号がラジオサービス及びテレビサービスの両者を示すのを回避するため、レンジタイプrange_type0x03で規定されるレンジは、プリセット番号をラジオサービスに割り当てるために使用される。
【0078】
先に記載された実施の形態は、本発明を制限するよりはむしろ例示するものであり、当業者であれば、特許請求の範囲から逸脱することなしに多くの代替的な実施の形態を設計可能である。請求項では、括弧間に位置された参照符号は請求項を限定するとして解釈されるべきではない。単語「有する“comprising”」は、請求項で列挙されたエレメント又はステップ以外のエレメント又はステップの存在を排除するものではない。エレメントに先行する単語“a”又は“an”は、複数のかかるエレメントの存在を排除するものではない。本発明は、幾つかの個別のエレメントを有するハードウェアにより、適切にプログラムされたコンピュータにより実現することができる。幾つかの手段を列挙している装置の請求項では、これらの手段の幾つかは、同一アイテムのハードウェアにより実施することができる。所定の手段が相互に異なる従属の請求項で引用される事実は、これらの手段の組み合わせを利用することができないことを示すものではない。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明に係る配信サービス向けのシステム100を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る配信サービス向けの方法200を示すフローチャートである。
【図3】本発明に係る信号110を例示する図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のサービスを伝送する信号を配信するシステムであって、
複数のサービスに属するナンバリング情報を生成し、該ナンバリング情報を信号に含めて該信号を送信する送信機と、
前記信号を受信し、該信号からナンバリング情報を検索し、該ナンバリング情報に依存して複数のサービスのうちのサービスに番号付けする受信機と、
を有することを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記ナンバリング情報は、前記複数のサービスの履歴に関する、
ことを特徴とする請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記ナンバリング情報は、前記複数のサービスのうちのサービスの変更に関する、
ことを特徴とする請求項1記載のシステム。
【請求項4】
前記変更は、周波数の変更、トランスポートストリームの変更及び/又はネットワークの変更を含む、
ことを特徴とする請求項3記載のシステム。
【請求項5】
前記ナンバリング情報は、送信における変化に関する、
ことを特徴とする請求項1記載のシステム。
【請求項6】
請求項1記載のシステムでの使用向けの送信機。
【請求項7】
請求項1記載のシステムでの使用向けの受信機。
【請求項8】
前記受信機は、受信品質に依存して前記複数のサービスのうちのサービスに番号付けするために構成される、
ことを特徴とする請求項7記載の受信機。
【請求項9】
前記受信機は、前記複数のサービスの履歴に依存して前記複数のサービスのうちのサービスに番号付けするために構成される、
ことを特徴とする請求項7記載の受信機。
【請求項10】
前記受信機は、イベントに応答して前記複数のサービスのうちのサービスに番号付けするために構成される、
ことを特徴とする請求項7記載の受信機。
【請求項11】
前記信号は、ナンバリング情報の表現を含む、
請求項1記載のシステムでの使用向けの信号。
【請求項12】
コンピュータプログラムプロダクトを実行したときに、プログラマブル装置が請求項7記載の受信機として機能するのを可能にするコンピュータプログラムプロダクト。
【請求項13】
複数のサービスを伝送する信号を配信する方法であって、
前記複数のサービスに関するナンバリング情報を生成するステップと、
該ナンバリング情報を信号に含めるステップと、
該信号を送信するステップと、
該信号を受信するステップと、
該信号からナンバリング情報を検索するステップと、
前記ナンバリング情報に依存して複数のサービスのうちのサービスに番号付けするステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項14】
複数のサービスを伝送する信号を送信する方法であって、
前記複数のサービスに関するナンバリング情報を生成するステップと、
該ナンバリング情報を信号に含めるステップと、
該信号を送信するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項15】
複数のサービスを伝送する信号を受信する方法であって、
該信号を受信するステップと、
該信号からナンバリング情報を検索するステップと、
前記ナンバリング情報に依存して複数のサービスのうちのサービスに番号付けするステップと、
を含むことを特徴とする方法。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2007−509517(P2007−509517A)
【公表日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−530947(P2006−530947)
【出願日】平成16年9月29日(2004.9.29)
【国際出願番号】PCT/IB2004/051910
【国際公開番号】WO2005/034506
【国際公開日】平成17年4月14日(2005.4.14)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】